JP2013168529A - レーザ光源装置および画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ光源である半導体レーザ1と、半導体レーザ1に熱的に接続され、半導体レーザ1からの熱を拡散するヒートブロック4と、一端部がヒートブロック4に接され、他端部に放熱フィン6が設けられたヒートパイプ5と、放熱フィン6を冷却するファン7を備えたレーザ光源装置において、レーザ光源装置内の2箇所の温度を測定するために配置された第1の温度センサ8および第2の温度センサ9と、第1の温度センサ8の出力および第2の温度センサ9の出力から視感度を補正するための制御信号を出力する制御回路11と、制御回路11の出力に基づいて半導体レーザ1を駆動する駆動回路12を備える。
【選択図】図1
Description
この画像表示装置は、光源からの光を照明光学系によって変調素子としてのDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)などに照射して画像光を形成し、この画像光をレンズやミラーなどの光学系によってスクリーンに背面などから投影することにより、画像を表示する構造となっている。
このような画像表示装置の光源にレーザ光源を用いた場合、レーザ光源は位相がそろったコヒーレントな光であることと、それぞれ独立したレーザ素子がR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の波長帯のレーザ光を放つことなどから、従来の放電管やLEDなどを用いた画像投写装置(画像表示装置)に比べて、省エネルギー性能が高く、さらに色再現範囲が広い、大画面化が容易、映像描写速度が速い、などの利点があり、3D映像(3次元映像)の表示にも適している。
ただし、半導体レーザは、光出力変化にともなう温度変化や周辺温度の変化によって、発光効率や発振波長が変化する。
人間の目は発振波長によって感度が異なる。これを視感度という。特に、レーザ光源の発振波長帯は、波長変化に対する視感度の変化が顕著な帯域である。
このため、周辺温度が変化しても、視感度が一定となるように自動出力制御(Automatic Power Control、以降APCと記す)を行う必要がある。
この波長フィルタは製作が難しく、コストがかかるという課題(問題点)があった。
また、波長フィルタの波長特性がばらつくと、人間の目で感じる明るさも変わるため、この課題の解決は重要である。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、波長フィルタを用いることなく簡易に視感度補正を行えるレーザ光源装置およびこのレーザ光源装置を用いた画像表示装置を提供することを目的としている。
前記レーザ光源装置内の2箇所の温度を測定するために配置された第1の温度センサおよび第2の温度センサと、前記第1の温度センサの出力および前記第2の温度センサの出力から視感度を補正するための制御信号を出力する制御回路と、前記制御回路の出力に基づいて前記半導体レーザを駆動する駆動回路を備えたものである。
前記レーザ光源装置内の2箇所の温度を測定するために配置された第1の温度センサおよび第2の温度センサと、前記第1の温度センサの出力および前記第2の温度センサの出力から視感度を補正するための制御信号を出力する制御回路と、前記制御回路の出力に基づいて前記半導体レーザを駆動する駆動回路を備えたものである。
なお、各図間において、同一符号は、同一あるいは相当のものであることを表す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるレーザ光源装置の構成を示す図である。
レーザ光源である半導体レーザ1は、光を発光するチップ1aと該チップ1aの発熱を拡散するステム1bとで構成している。また、半導体レーザ1は、半導体レーザ1からの発熱をさらに拡散するヒートブロック4と熱的に接続している。
ヒートブロック4の熱は、底面部がヒートブロック4と接し、端部に放熱フィン6を有するヒートパイプ5に伝導する。
ヒートパイプ5の端部には放熱フィン6を設けており、ヒートパイプ5の熱は放熱フィン6に伝導し、放熱フィン6に伝導した熱はファン7によって冷気されて排熱される。 なお、放熱フィン6およびファン7は、ダクト10内に設けている。
半導体レーザ1から出射した光出力の一部は、ビームスプリッタ3によって分離され、フォトダイオード2で受光して、電気信号に変換される。
この算出結果から、駆動回路12を用いて、半導体レーザ1の駆動電流を制御し、光出力変化にともなう半導体レーザ1のチップ1aの温度や半導体レーザ1の周辺温度(例えば、放熱フィン6の吸気側の温度)が変化しても、視感度が一定となるようなAPC(自動出力制御)を行う。
なお、図1において、太い実線の矢印は光出力を、破線の矢印は電気信号を、白抜きの矢印は風の流れを、示している。
なお、比視感度とは、人間の目が光の波長ごとの明るさを感じる強さを数値で表したものであり、人間の目が最大感度となる波長(555nm)における感じる強さを“1”として
、他の波長の明るさを感じる度合いをその比となるように、“1”以下の数で表したものである。
図2に示すように、波長640nmの比視感度は0.175であるが、波長630nmの比視感度は0.266であり、波長640nmの比視感度の約1.5倍である。また波長650nmの比視感度は0.107であり、波長640nmの比視感度の約0.6倍である。
また、発振波長が640nmから630nmに変化すると、人間の目で観測される明るさは、0.6倍になる。
従って、発振波長の変化に対する視感度を補正することは、レーザ光源を用いた画像表示装置において非常に重要である。
なお、実施の形態1では、半導体レーザ1から出射する光が赤色である場合について説明するが、青色や緑色の半導体レーザであっても、図1と同様の構成のレーザ光源装置によって視感度補正を行うことが可能である。
実施の形態1では、第1の温度センサ8および第2の温度センサ9の出力から、レーザ光源(半導体レーザ1)の発振波長λを算出し、視感度が一定になるようにレーザ光源の駆動電流を制御している。
最初に、基準となるレーザ光源の光出力(例えば、出荷時の光出力)Iiniと発振波長(例えば、出荷時の発振波長)λiniを設定(ステップS1)する。通常は画像表示装置の表示映像が標準的な明るさになるように、レーザ光源の光出力Iiniを設定する。
その後、第1の温度センサ8および第2の温度センサ9が計測する温度をチェック(ステップS3)し、レーザ光源の発振波長λを算出(ステップS4)する。
この算出した発振波長λの比視感度と、出荷時の発振波長λiniの比視感度を比較して、人の目で感じる明るさが同じになるように、目標光出力Iを算出(ステップS5)する。
第1の温度センサ8および第2の温度センサ9が計測する温度のチェック(ステップS3)とほぼ同時に、フォトダイオード2の受光量IPDをチェック(ステップS6)する。
した結果、 I<IPDの時(ステップS7)、レーザ光源の駆動電流を上げて(ステップS
10)、I=IPDになるようにする。
I>IPDの時(ステップS8)、レーザ光源の駆動電流を下げて(ステップS11)、I
=IPDになるようにする。I=IPDの時(ステップS9)、レーザ光源の駆動電流を維持し
たまま、再度温度センサのチェック(ステップS3)に戻る。
図3に示したステップS3からステップS8は、図1に示した制御回路11で演算を実行する。
ステップS10、ステップS11は、図1に示した駆動回路12で実行する。
I=α×Iini ・・・ (式1)
ここで、αは比例定数であり、発振波長λの関数となる。
例えば、基準となるレーザ光源の光出力Iiniを求めた際の発振波長を640nmとする。
半導体レーザは、光出力変化による温度変化や周辺温度の変化によって、発光効率や発振波長が変化する。
人間の目は視感度を持つため、発振波長λが変化すると、光出力Iが同じでも、人の目で感じる明るさが異なる。
従って、発振波長λが変化すると、発振波長λiniが640nmの時に設定した目標光出力Iiniに対して、人の目で感じる明るさが同じになるように、レーザ光源の光出力Iを変化する必要がある。
式1に記載したαは、この時の補正係数であり、発振波長の関数となる。
図2に示した比視感度特性を、640nm付近が“1”になるように規格化すると、図4に
示すグラフになる。
図4は、発振波長640nmが、650nmに変化すると、人間の目の感度が約1.5倍になり、発振波長が630nmに変化すると、人間の目の感度が約0.6倍になることを示している。
図5にフォトダイオードの波長特性の例を示す。図5は波長640nmの視感度が“1”になるように規格化している。
図4と図5を掛け合わせて、逆数にしたものを図6に示す。
図6は、式1に示した比例定数αのグラフである。
図6のαを2次近似すると、以下の式2のように表すことができる。
α= 0.0015×λ^2 - 1.8162×λ + 566.69 ・・・(式2)
式2より、発振波長λがわかると、αを算出することができる。
この結果、発振波長λを考慮した目標光出力Iが算出(ステップS5)できる。
図7は、図1に示したレーザ光源装置の構成図の熱回路を示す図である。
図7において、QRはチップ1aの発熱量、Tjはチップ1aの温度、Tthは第1の温度センサ8の計測値、Tbはヒートブロック4の温度、Taは第2の温度センサ9の計測値、Rj-thはチップ1a−第1の温度センサ8間の熱抵抗、Rth-bは第1の温度センサ8−ヒー
トブロック4間の熱抵抗、Rb-aはヒートブロック4−第2の温度センサ9間の熱抵抗、Rth-aは第1の温度センサ8−第2の温度センサ9間の熱抵抗である。
QR=(Tth-Ta)/Rth-a ・・・ (式3)
また、チップの温度Tjは、式4のように表すことができる。
Tj=Ta+QR×(Rj-th+Rth-a) ・・・ (式4)
式3を式4に代入すると、チップの温度Tjは、式5のように表される。
Tj=Ta+[(Rj-th+Rth-a)/Rth-a]×(Tth-Ta) ・・・ (式5)
λ=A×Tj+B ・・・ (式6)
但し、A、Bは定数
式6に式5を代入すると、発振波長λは、式7のように表すことができる。
λ=A'×Ta+ A''×Tth + B ・・・ (式7)
但し、A'={1-×[(Rj-th+Rth-a)/Rth-a]}×A
A''=[(Rj-th+Rth-a)/Rth-a]×A
式7より、定数であるA'、A''をあらかじめ計測しておけば、第1の温度センサ8の計測値Tthおよび、第2の温度センサ9の計測値Taを用いて、発振波長λを算出することができる。
図8の計測結果から、式7の定数A'、A''、Bは式8のようになる。
半導体レーザの特性から、式7に記載するA''、A’は、A'':0.2〜0.5、A':-0.4〜0の間の値であることを実験的に見出した。
λ=0.34×Tth-0.15×Ta+631.17 ・・・ (式8)
この方法は、特許文献1に記載されていた波長フィルタを用いていないので、低コストで簡易に実現可能である。
実施の形態1では、第1の温度センサ8は半導体レーザ1のチップ1a内またはチップ1aと密着させて配置しており、第2の温度センサ9はダクト10内の放熱フィン6の吸気側(すなわち、放熱フィン6とファン7の間)に配置した。
なお、第1の温度センサ8と第2の温度センサ9は、チップ1aおよび放熱フィン6の吸気側間であれば、任意の2箇所に配置しても同様の効果を得ることができる。
本実施の形態では、発熱源であり温度が最も高くなる半導体レーザ1と温度が最も低くなる放熱フィン6の吸気側の2箇所に、第1の温度センサ8と第2の温度センサ9をそれぞれ配置し、第1の温度センサ8と第2の温度センサ9の計測結果の差が大きくなるようにしていることにより、温度センサの測定誤差の影響を小さくできる。
この構成により、2箇所の温度センサの出力から発振波長を推定することができるため、製作が難しく高価な波長フィルタを用いることなく、低コストで視感度補正が実現可能である。
この構成により、2箇所の温度センサ(すなわち、第1の温度センサ8および第2の温度センサ9)の温度差が最も大きくなる。従って、温度センサの測定精度の影響を最大に抑えることができ、視感度補正の精度が向上する。
び第2の温度センサ9の計測値(Ta)を用いて、線形方程式(λ=A”×Tth+×Ta+B)か
ら発振波長λを推定して視感度を補正する。
この構成により、2箇所の温度センサ(すなわち、第1の温度センサ8および第2の温度センサ9)の出力から発振波長を推定する。そのため、波長フィルタを用いることなく、低コストで視感度を補正することができる。
図9は、本発明の実施の形態2によるレーザ光源装置の構成図である。
半導体レーザ1は、光を発光するチップ1aと、チップ1aからの発熱を拡散するステム1bから構成している。
半導体レーザ1は、半導体レーザ1からの発熱を拡散するヒートシンク13と熱的に接続し、ヒートシンク13を冷却するファン7を用いて冷却する。半導体レーザ1とヒートシンク13には、それぞれ第1の温度センサ8と第2の温度センサ9を配置している。
なお、図9においては、実施の形態1によるレーザ光源装置の構成を示す図1の各構成要素と同じ機能を達成する構成要素に関しては、同一符号を付して示している。
この実施の形態2においても、図3に示したAPCの制御フローを、ある一定周期ごとに行うことにより、周辺温度が変化しても、視感度が一定となるようなAPCを実現することが可能になる。
また、実施の形態2では、ヒートパイプ5を介さずに半導体レーザ1がヒートシンク13に取り付けられているので装置がコンパクトになる。
レーザ光源装置内の2箇所の温度を測定するため配置された第1の温度センサ8および第2の温度センサ9と、第1の温度センサ8の出力および第2の温度センサ9の出力から視感度を補正するための制御信号を出力する制御回路11と、制御回路11の出力に基づいて半導体レーザ1を駆動する駆動回路12を備えている。
この構成によれば、波長フィルタを用いることなく2箇所の温度センサの出力から発振波長を推定することができるともに、ヒートパイプや放熱フィンを設ける必要がないので、レーザ光源装置をコンパクトにすることができる。
従って、製作が難しく高価な波長フィルタを用いることなく2箇所の温度センサの出力から発振波長を推定することができるともに、ヒートパイプや放熱フィンを設ける必要がないので、レーザ光源装置をコンパクトにすることができる。
さらに、2箇所の温度センサ(すなわち、第1の温度センサ8および第2の温度センサ9)の温度差が最も大きくなるので、温度センサの測定精度の影響を抑えることができ、視感度補正の精度が向上する。
実施の形態1あるいは実施の形態2によるレーザ光源装置は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の複数のレーザ光を出射する画像表示装置のレーザ光源として用いることができる。
例えば、特許文献1(国際公開公報WO2010/100898)には、レーザ光源装置と、レーザ光源装置から出射されたレーザ光を空間変調してスクリーンに投写する手段とを有した画像表示装置であって、レーザ光源装置が複数備えられ、複数のレーザ光源装置のそれぞれは、各原色(すなわち、R、G、B)のレーザ光を出射し、複数のレーザ光源装置からの複数のレーザ光を合成する合成手段をさらに有し、空間変調されるレーザ光は、この合成手段によって合成されたレーザ光であることを特徴とする画像表示装置が記載されている。
具体的に述べれば、実施の形態3による画像表示装置は、波長フィルタを用いていない実施の形態1あるいは実施の形態2によるレーザ光源装置と、レーザ光源装置から出射されたレーザ光を空間変調してスクリーンに投写する投写手段とを有した画像表示装置であって、レーザ光源装置が3つ配置され、該3つのレーザ光源装置のそれぞれは、各原色のレーザ光を出射し、3つのレーザ光源装置からの3つのレーザ光を合成する合成手段をさらに有し、空間変調されるレーザ光は、合成手段によって合成されたレーザ光であることを特徴とする。 従って、本実施の形態による画像表示装置は、レーザ光源装置は製作が難しく高価な波長フィルタを用いていないので、画像表示装置のコストを低減できる。
2 フォトダイオード 3 ビームスプリッタ 4 ヒートブロック
5 ヒートパイプ 6 放熱フィン 7 ファン
8 第1の温度センサ 9 第2の温度センサ 10 ダクト
11 制御回路 12 駆動回路 13 ヒートシンク
Claims (6)
- レーザ光源である半導体レーザと、前記半導体レーザに熱的に接続され、前記半導体レーザからの熱を拡散するヒートブロックと、一端部が前記ヒートブロックに接され、他端部に放熱フィンが設けられたヒートパイプと、前記放熱フィンを冷却するファンを備えたレーザ光源装置において、
前記レーザ光源装置内の2箇所の温度を測定するために配置された第1の温度センサおよび第2の温度センサと、
前記第1の温度センサの出力および前記第2の温度センサの出力から視感度を補正するための制御信号を出力する制御回路と、
前記制御回路の出力に基づいて前記半導体レーザを駆動する駆動回路を備えたこと特徴とするレーザ光源装置。 - 前記第1の温度センサは前記半導体レーザの温度を計測する位置に配置され、前記第2の温度センサは前記放熱フィンの前記ファン側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ光源装置。
- 前記第1の温度センサの計測値(Tth)および前記第2の温度センサの計測値(Ta)を用い
て、線形方程式(λ=A”×Tth+A’×Ta+B)から発振波長λを推定して視感度を補正することを特徴とする請求項1に記載のレーザ光源装置。 - レーザ光源である半導体レーザと、前記半導体レーザに熱的に接続されたヒートシンクと、前記ヒートシンクを冷却するファンを備えたレーザ光源装置において、
前記レーザ光源装置内の2箇所の温度を測定するため配置された第1の温度センサおよび第2の温度センサと、
前記第1の温度センサの出力および前記第2の温度センサの出力から視感度を補正するための制御信号を出力する制御回路と、
前記制御回路の出力に基づいて前記半導体レーザを駆動する駆動回路を備えたこと特徴とするレーザ光源装置。 - 前記第1の温度セン8は前記半導体レーザの温度を計測する位置に配置され、前記第2の温度センサは前記ヒートシンクの前記ファン側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のレーザ光源装置。
- 請求項1から5のいずれか1項に記載されたレーザ光源装置と、前記レーザ光源装置から出射されたレーザ光を空間変調してスクリーンに投写する投写手段とを有した画像表示装置であって、
前記レーザ光源装置が3つ配置され、該3つのレーザ光源装置のそれぞれは、各原色のレーザ光を出射し、前記3つのレーザ光源装置からの3つのレーザ光を合成する合成手段をさらに有し、前記空間変調されるレーザ光は、前記合成手段によって合成されたレーザ光であることを特徴とする画像表示装置。
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