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JP2013152928A - 透明導電膜 - Google Patents

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Hirotaka Takeda
裕孝 竹田
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Unitika Ltd
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Abstract

【課題】広面積で、優れた導電性を有するグラフェンの透明導電膜を、グラフェン分散液を塗布乾燥する方法により提供する。
【解決手段】グラフェンとスルホン酸基含有樹脂からなる透明導電膜、およびグラフェンとスルホン酸基含有樹脂を含有する混合溶液、および基材上に該透明導電膜を設けた積層体、および該透明導電膜を用いたタッチパネル、フラットパネルディスプレイまたは太陽電池、および該塗工液を基材に塗布し、乾燥することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明導電膜に関するものである。
近年、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマディスプレイ、太陽電池、タッチパネル、エレクトロルミネッセンス照明等の電気電子分野に透明導電膜が広く使用されている。透明導電膜の導電材料としては、酸化インジウムスズが最も使用されている。しかしながら、酸化インジウムスズの原料のインジウムの埋蔵量は非常に少なく、非常に高価である。そのため、酸化インジウムスズの代替材料が求められている。
酸化インジウムスズの代替材料として、アセチレンやグラファイト等の炭素源から作製することが可能なグラフェンが検討されている。グラフェンは、キャリア移動度が、金属以上の200000cm2/Vs以上であることが報告されており(非特許文献1)、10-3Ω/sq以下の導電性を有する透明導電膜が得られることが期待されている。しかしながら、前記導電性を有する透明導電膜は、微小な大きさのものは比較的容易に作製できるものの、上記電気電子分野に用いることが可能な、数平方cm以上の大きさのものは作製することが非常に難しい。
グラフェンの透明導電膜を作製する方法としては、CVD法、化学的剥離法、シリコンカーバイド表面熱分解法および劈開法が知られている。CVD法とは、炭化水素ガスを触媒基板上でグラフェン膜を得る方法である(非特許文献2)。しかしながら、透明導電膜の大きさはCVD装置の大きさに依存し、大きな透明導電膜を得るには非常に大きなCVD装置が必要であるため、コストが高くなるという問題があった。また、大面積な触媒基板上にグラフェンを得ることができたとしても、それを触媒基板から剥離することが非常に困難であり、酸による触媒基板の除去などで透明基板へ転写が試みられているが、グラフェンのシワや破れなどが起こりやすく、導電性が低下するという問題があった。
化学的剥離法とは、グラファイトを溶媒中で酸化剤を用いて劈開させ酸化グラフェン溶液を作製し、それを塗布し、その後、還元処理によりグラフェンの透明導電膜を得る方法である(非特許文献3)。しかしながら、膜厚が数nm以下の成膜は難しく、必然的にグラフェンが数層重なってしまうため、グラフェン特有の透明性と導電性を発現できないという問題があった。また、還元処理をおこなうために、1000℃以上に加熱する必要があり、基材が石英ガラス等の高価な透明基板に限定されるという問題があった。
シリコンカーバイド表面熱分解法とは、シリコンカーバイド基板を1200℃程度以上の高温で熱処理し、シリコンを蒸発させ、炭素のみを偏在させることにより、グラフェンの透明導電膜を得る方法である(非特許文献4)。しかしながら、透明導電膜の大きさはシリコンカーバイドの大きさに依存するが、大きなシリコンカーバイドは非常に高価で、コスト高になるという問題があった。また、大きなシリコンカーバイド基板上にグラフェンを得ることができたとしても、CVD法と同様にそれをシリコンカーバイドから剥離することが非常に困難である問題があった。
劈開法とは、溶媒中でグラファイトを化学的、電気的、あるいは機械的に劈開させ、グラフェンの分散液を作製し、それを塗布乾燥することによりグラフェンの透明導電膜を得る方法である。しかしながら、溶媒中でグラフェンは分散しているものの、グラフェン分散液を塗布乾燥するとグラフェン同士が凝集し、グラフェン特有の導電性を発現できないという問題があった。
以上のように、特定基材上以外では、グラフェンの透明導電膜を得ることができていない。広面積のグラフェンの透明導電膜は、グラフェンの分散液を塗布乾燥する方法により作製することが理想的であるが、グラフェンのみから透明導電膜を得ようとすると、上記のようにグラフェン同士が凝集することが問題であった。
K.I.Bolotina et al.,Solid State Commun. 146 (2008) p.351−355 X. Li et al.,Science 324(2009)p.1312−1314 G. Eda et al.,Nature Nanotechnology 3 (2008) p.270−274 K. V. Emtsev et al., Nature Mater. 8(2009)p.203−207
本発明は、広面積で、優れた導電性を有するグラフェンの透明導電膜を、グラフェン分散液を塗布乾燥する方法により提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、上記目的を達成することができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
(1)グラフェンとスルホン酸基含有樹脂を含有する透明導電膜。
(2)スルホン酸基含有樹脂が、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸およびポリパーフルオロアルキルスルホン酸からなる群より選ばれた1種以上である(1)記載の透明導電膜。
(3)さらに界面活性剤を含有する(1)または(2)記載の透明導電膜。
(4)界面活性剤が、アニオン性界面活性剤またはノニオン性界面活性剤である(3)の透明導電膜。
(5)界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸またはコール酸である(3)または(4)の透明導電膜。
(6)グラフェンとスルホン酸基含有樹脂を含有する塗工液。
(7)スルホン酸基含有樹脂が、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸およびポリパーフルオロアルキルスルホン酸からなる群より選ばれた1種以上である(6)記載の塗工液。
(8)さらに界面活性剤を含有する(6)または(7)記載の塗工液。
(9)界面活性剤が、アニオン性界面活性剤またはノニオン性界面活性剤である(8)記載の塗工液。
(10)界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸またはコール酸である(8)または(9)記載の塗工液。
(11)(1)〜(5)いずれかに記載の透明導電膜を基材上に設けた積層体。
(12)(11)記載の積層体を用いたタッチパネル、フラットパネルディスプレイまたは太陽電池。
(13)(6)〜(10)いずれかに記載の塗工液を基材に塗布し、乾燥することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
(14)基材の塗布面に予め樹脂層を形成しておくことを特徴とする(13)記載の透明導電膜の製造方法。
(15)樹脂が、極性基を有する樹脂を含むことを特徴とする(14)記載の透明導電膜の製造方法。
(16)極性基を有する樹脂が、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸、ポリパーフルオロアルキルスルホン酸である(15)記載の透明導電膜の製造方法。
本発明によれば、良外観で、広面積のグラフェンの透明導電膜を提供することができる。本発明の透明導電膜は、グラフェンとスルホン酸基含有樹脂からなる塗工液を塗布乾燥する方法により、任意の基材上で得ることができる。また、本発明の透明導電膜は、グラフェンと樹脂から構成されているため、軽く圧力を加えても導電性は変化しない。そのため、タッチパネル、フラットパネルディスプレイや太陽電池用の透明導電膜として好適に用いることができる。
本発明の透明導電膜は、グラフェンとスルホン酸基含有樹脂を含有する。
グラフェンとは、通常、グラファイトの一原子層からなる炭素化合物であり、7層程度の層状物もグラフェンという場合がある。その平均面積は、通常、100nm2〜1cm2である。グラフェンは、単独では非常に凝集しやすく、グラファイトになりやすいため、極めて低濃度の分散液で市販されている。グラフェンの市販品としては、エタノール分散液が、Graphene Laboratories Inc.社から販売されている。
グラフェンは、例えば、CVD法、化学的剥離法、シリコンカーバイド表面熱分解法や、劈開法により、得ることができる。中でも、劈開法が最も安価にグラフェンを製造することができる方法である。
スルホン酸基含有樹脂としては、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸およびポリパーフルオロアルキルスルホン酸からなる群より選ばれた1種以上であることが好ましい。
スルホン酸基含有樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば、1000〜10000000の範囲である。
スルホン酸基含有樹脂をグラフェンと併存させることにより、製膜時のグラフェン同士の凝集を抑制することができ、飛躍的に導電性を向上させることができる。飛躍的に導電性を向上させることができる理由は明らかではないが、スルホン酸基含有樹脂中で、グラフェンが連続的に配列しているためと考えられる。透明導電膜を構成するスルホン酸基含有樹脂の含有量は、特に限定されないが、グラフェンの質量に対して1〜105質量倍とすることができる。
本発明においては、グラフェンとスルホン酸基含有樹脂を含有する塗工液を基材に塗布し、乾燥することにより、基材上に透明導電膜を形成することができる。塗工液は、例えば、グラフェン分散液と、スルホン酸基含有樹脂の樹脂溶液または分散液を混合することにより得ることができる。
グラフェン分散液の溶媒としては、保存中にグラフェンが凝集しにくい溶媒が好ましい。そのような溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アセトニトリル、アセトン、エチレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノン等の極性溶媒が挙げられ、中でも留去させやすいので、水、アセトン、メタノール、エタノールがより好ましい。グラフェン分散液の固形分濃度は、特に限定されないが、例えば、0.01〜100mg/Lとすることで、グラフェンを沈降させることなく、長期間保存することができる。
スルホン酸基含有樹脂溶液または分散液の溶媒としては、水が好ましい。スルホン酸基含有樹脂溶液またはスルホン酸基含有樹脂分散液の固形分濃度は、特に限定されないが、例えば、10〜500g/Lとすることで、ハンドリングに適度な粘度とすることができる。
グラフェン分散液には、必要において、他の物質を含めてもよい。他の物質としては、界面活性剤、水溶性ポリマーが挙げられる。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が好ましく、アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、コール酸が挙げられ、ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが挙げられる。中でも、アルキルベンゼンスルホン酸、コール酸が好ましい。アルキルベンゼンスルホン酸としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸が挙げられる。水溶性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコールが挙げられる。グラフェン分散液に界面活性剤や水溶性ポリマーを含めることによって、透明導電膜の導電性が向上する場合がある。導電性の向上する理由は明らかではないが、塗工性やグラフェンの分散性が良好になることで、グラフェンが配列、導電パスの形成が良好になり、導電性が向上すると推測される。界面活性剤を用いる場合、その含有量は、10〜100mg/Lが好ましい。
本発明の塗工液の乾燥方法は特に限定されないが、乾燥温度は室温〜200℃とすることが好ましく、室温〜50℃とすることがより好ましい。必要に応じて、不活性ガス流通下や真空下で乾燥をおこなってもよい。塗布方法は特に限定されないが、ワイヤーバーコーター塗り、フィルムアプリケーター塗り、スプレー塗り、グラビアロールコーティング法、スクリーン印刷法、リバースロールコーティング法、リップコーティング、エアナイフコーティング法、カーテンフローコーティング法、浸漬コーティング法、ダイコート法、スプレー法、凸版印刷法、凹版印刷法、インクジェット法が挙げられる。塗布する基板は、特に限定されないが、例えば、ソーダガラス等のガラス基板、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルムが挙げられる。基板の塗布面は、予め樹脂層を形成しておくことにより、透明導電膜の導電性が向上する場合がある。前記樹脂は、水酸基、カルボキシル基、アミン基等の極性基を有する樹脂を含むことが好ましい。極性基を有する樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸、ポリパーフルオロアルキルスルホン酸、およびそれらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられ、中でも、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸、ポリパーフルオロアルキルスルホン酸がより好ましい。予め樹脂層を形成しておくことにより導電性の向上する理由は明らかではないが、塗工性が良好になることで、グラフェンの導電パスの形成が良好になり、導電性が向上すると推測される。予め樹脂層を形成する場合、その樹脂層の厚さは、0.5〜5μmが好ましい。
本発明の透明導電膜は、グラフェンのみならず樹脂を含有するため、軽く圧力を加えただけでは導電性は変化しない。また、化学的剥離法により透明導電膜を作製する場合のように高温で還元処理をおこなう必要がないので、比較的低温で透明導電膜を作製することができる。また、混合溶液を塗布し乾燥するだけで、良外観で広面積の透明導電膜を容易に得ることができるため、CVD装置のような特別な装置を必要とせず、公知の製膜装置を利用することができ、コストを抑えることができる。
本発明の透明導電膜は、透明性、導電性に優れ、良外観で、導電性の変化が少ないので、タッチパネル、フラットパネルディスプレイ、太陽電池用途等に好適に使用することができる。
次に、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらの発明によって限定されるものではない。
実施例および比較例で用いた評価方法は以下の通りである。
(1)平均全光線透過率
得られた透明導電膜について、日立ハイテク社製U−4000を用い、用いた基材をバックグランドとして、波長550nmにおける全光線透過率を10回測定し、その平均値を平均全光線透過率とした。測定箇所は、ランダムに選択した。実用上、80%以上であることが好ましい。
(2)平均表面固有抵抗値
得られた透明導電膜について、三菱化学アナリテック社製抵抗率計MCP−T610を用いて、JIS K7194に準拠して、10Vの電圧をかけ、同じ場所で10回測定した。そして、その平均値を平均表面固有抵抗値とした。実用上、1.0×105Ω/sq以下であることが好ましい。なお、プローブは、前記抵抗率計付属のPSPプローブ(四深針ブローブ、ピン間1.5mm、ピン先0.26R、4本、バネ圧70g/本)を用いた。前記バネ圧は、タッチパネル等を操作する際に手で押さえる圧力と同程度である。
(3)外観
得られた透明導電膜を、以下の基準で外観を評価した。
○:表面に凝集物が見られない。
×:表面に凝集物が見られる。
(4)表面固有抵抗値の変化
(2)の測定において、(後半5回の測定値の平均値)/(前半5回の測定の平均値)を比較し、以下の基準で評価した。
○:10倍未満
×:10倍以上
実施例および比較例で用いた材料は以下の通りである。
<グラフェン分散液>
Graphene Laboratories Inc.社製、固形分濃度1.0mg/L、エタノール分散液
<グラファイト>
(1)ALDRICH社製、カーボンロッド
<樹脂溶液>
(1)ポリ(4−スチレンスルホン酸)水溶液
ALDRICH社製、固形分濃度2.0×102g/L
(2)ポリパーフルオロアルキルスルホン酸混合溶液(水:1−プロパノール=9:10(質量比))
ALDRICH社製、固形分濃度4.6×10g/L
(3)ポリビニルスルホン酸水溶液
ALDRICH社製ポリビニルスルホン酸ナトリウム塩を、サンアクティス社製マイクロアシライザーEX3Bを用いて、電気透析をおこない、ポリビニルスルホン酸水溶液を得た。その後、固形分濃度が5.0×10g/Lになるように水で希釈した。
(4)ポリアクリル酸水溶液
ALDRICH社製、固形分濃度3.9×102g/L
(5)ポリビニルアルコール水溶液
ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製JP−05、部分ケン化型)を、固形分濃度が5.0×10g/Lになるように水で希釈した。
実施例1
グラフェン分散液 10mLに対して、ポリ(4−スチレンスルホン酸)溶液1mLを混合し、30分間撹拌し、混合溶液を得た。混合溶液を、ガラス基板上に流延塗布し12時間室温で自然乾燥し、さらに100℃で5分間乾燥し、5cm×5cmで厚さ約6μmの透明導電膜を得た。
実施例2、3
ガラス基板を、それぞれ、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルムに変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、5cm×5cmで厚さ約10μmの透明導電膜を得た。
実施例4、6、7
表1の組成になるように、樹脂溶液とグラフェン分散液の種類と使用量を変化させた以外は、実施例1と同様にして、5cm×5cmで厚さ約1〜17μmの透明導電膜を得た。
比較例1、3、4
表1の組成になるように、樹脂溶液とグラフェン分散液の種類と使用量を変化させた以外は、実施例1と同様にして、5cm×5cmで厚さ約1〜17μmの被膜を得た。
実施例5
メノウ乳鉢で細かく粉砕したグラファイトをエタノール中で、1時間かけてグラファイトを超音波で劈開させた。遠心分離でグラファイトを除去した後、上澄み液を取り、エタノールを用いて、2.0mg/Lのグラフェン分散液を調製した。得られたグラフェン分散液10mLに対して、ポリパーフルオロアルキルスルホン酸溶液8.5mLを混合し、30分間撹拌し、塗工液を得た。なお、グラフェン分散液の濃度は、グラフェン分散液1Lを濾紙で濾過し、濾紙上に残ったグラフェンを、恒量に達するまで乾燥し、重量を測定して決定した。
得られた塗工液を、ガラス基板上に流延塗布し12時間室温で自然乾燥し、さらに100℃で5分間乾燥し、5cm×5cmで厚さ6μmの透明導電膜を得た。
実施例8
グラフェン分散液 10mLに対して、ポリ(4−スチレンスルホン酸)溶液1mL、さらにドデシルベンゼンスルホン酸4μgを混合し、30分間撹拌し、混合溶液を得た。混合溶液を、ガラス基板上に流延塗布し12時間室温で自然乾燥し、さらに100℃で5分間乾燥し、5cm×5cmで厚さ7μmの透明導電膜を得た。
実施例9
グラフェン分散液 10mLに対して、ポリ(4−スチレンスルホン酸)溶液1mLを混合し、30分間撹拌し、混合溶液を得た。
スピンコーターを用いて、ガラス基板上に厚さ1μmになるようにポリ(4−スチレンスルホン酸)の樹脂層を形成し、自然乾燥した。その後、その上に、前記混合溶液を流延塗布し12時間室温で自然乾燥し、100℃で5分間熱処理し、5cm×5cmで厚さ15μmの透明導電膜を得た。
比較例2
スピンコーターを用いて、ガラス基板上に厚さ1μmになるようにポリ(4−スチレンスルホン酸)の樹脂層を形成し、自然乾燥した。その後、その上に、グラフェン分散液を流延塗布し12時間室温で自然乾燥し、100℃で5分間熱処理し、5cm×5cmで厚さ1μmの被膜を得た。
実施例、比較例の組成および特性値を表1に示す。
実施例1〜9の透明導電膜は、グラフェンとスルホン酸基含有樹脂を含有していたため、広面積で、グラフェン特有の優れた導電性を有していた。また、本発明の透明導電膜は、表面に凝集物が見られず、同じ場所をPSPプローブで10回測定しただけでは導電性の変化が少なかった。
また、実施例1〜3の透明導電膜は、基材を変えて作製したものであるが、いずれも容易に得ることができた。特に、実施例2、3では、ポリエチレンテレフタレートフィルム上やポリカーボネートフィルム上にもグラフェンの透明導電膜を形成することができた。
実施例8の透明導電膜は、グラフェンとスルホン酸基含有樹脂の混合液に界面活性剤を添加して作製したため、実施例1の透明導電膜と対比して、導電性が高かった。
実施例9の透明導電膜は、塗布面に極性基を有する樹脂で予め樹脂層を形成したガラス基板を用いて作製したため、実施例1の透明導電膜と対比して、導電性が高かった。
比較例1の被膜は、スルホン酸基含有樹脂を用いず、グラフェンのみから構成されていたため、製膜時にグラフェンが凝集し、導電性が低かった。
比較例2の被膜は、スルホン酸基含有樹脂を用いず、グラフェンのみから構成されていたため、製膜時にグラフェンが凝集し、導電性が低かった。ただし、塗布面に極性基を有する樹脂で予め樹脂層を形成したガラス基板上に、被膜を形成したため、比較例1の被膜よりかは導電性が高かった。また、同じ場所をPSPプローブで10回測定しただけで導電性が急激に低下した。
比較例3、4の被膜は、スルホン酸基を有していない樹脂とグラフェンから構成されていたため、導電性が低かった。

Claims (16)

  1. グラフェンとスルホン酸基含有樹脂を含有する透明導電膜。
  2. スルホン酸基含有樹脂が、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸およびポリパーフルオロアルキルスルホン酸からなる群より選ばれた1種以上である請求項1記載の透明導電膜。
  3. さらに界面活性剤を含有する請求項1または2記載の透明導電膜。
  4. 界面活性剤が、アニオン性界面活性剤またはノニオン性界面活性剤である請求項3の透明導電膜。
  5. 界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸またはコール酸である請求項3または4の透明導電膜。
  6. グラフェンとスルホン酸基含有樹脂を含有する塗工液。
  7. スルホン酸基含有樹脂が、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸およびポリパーフルオロアルキルスルホン酸からなる群より選ばれた1種以上である請求項6記載の塗工液。
  8. さらに界面活性剤を含有する請求項6または7記載の塗工液。
  9. 界面活性剤が、アニオン性界面活性剤またはノニオン性界面活性剤である請求項8記載の塗工液。
  10. 界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸またはコール酸である請求項8または9記載の塗工液。
  11. 請求項1〜5いずれかに記載の透明導電膜を基材上に設けた積層体。
  12. 請求項11記載の積層体を用いたタッチパネル、フラットパネルディスプレイまたは太陽電池。
  13. 請求項6〜10いずれかに記載の塗工液を基材に塗布し、乾燥することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  14. 基材の塗布面に予め樹脂層を形成しておくことを特徴とする請求項13記載の透明導電膜の製造方法。
  15. 樹脂が、極性基を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項14記載の透明導電膜の製造方法。
  16. 極性基を有する樹脂が、ポリ(4−スチレンスルホン酸)、ポリビニルスルホン酸、ポリパーフルオロアルキルスルホン酸である請求項15記載の透明導電膜の製造方法。
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