JP2013037056A - 像加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の内側コアとコイル部材の間隔を個別に調整する機構や制御を要することなく、加熱ニップにおける回転軸線方向の適正な温度分布が得られる像加熱装置を提供する。
【解決手段】誘導加熱装置70は、定着ベルト1の長手方向における誘導加熱の加熱領域を可変に設定して定着ベルト1を誘導加熱する。サブサーミスタTH2は、定着ベルト1の長手方向へ移動可能に配置され、移動した位置で定着ベルト1の温度を検出する。制御部102は、定着ベルト1の長手方向における加熱領域の内側であって加熱される記録材よりも外側位置へサブサーミスタTH2を移動させて定着ベルト1の温度を検出し、当該検出結果に基づいて加熱ニップによる記録材の加熱処理を制御する。
【選択図】図4
【解決手段】誘導加熱装置70は、定着ベルト1の長手方向における誘導加熱の加熱領域を可変に設定して定着ベルト1を誘導加熱する。サブサーミスタTH2は、定着ベルト1の長手方向へ移動可能に配置され、移動した位置で定着ベルト1の温度を検出する。制御部102は、定着ベルト1の長手方向における加熱領域の内側であって加熱される記録材よりも外側位置へサブサーミスタTH2を移動させて定着ベルト1の温度を検出し、当該検出結果に基づいて加熱ニップによる記録材の加熱処理を制御する。
【選択図】図4
Description
本発明は、誘導加熱装置によって加熱された第一回転体と第二回転体の加熱ニップで記録材を挟持搬送して加熱処理する像加熱装置、詳しくは、第一回転体の長手方向における記録材の外側位置の温度上昇を抑制する制御に関する。
トナー像を形成して記録材に転写した後に、トナー像が転写された記録材を定着装置の第一回転体と第二回転体の加熱ニップ部で挟持搬送して画像を記録材に定着させる画像形成装置が広く用いられている。定着装置以外にも、半定着又は定着済み画像を担持した記録材を加熱して画像の表面性状を調整する単独又は画像形成装置に組み込まれた像加熱装置が実用化されている。
しかし、誘導加熱装置を用いて第一回転体(ベルト部材又はローラ部材)を加熱した場合、記録材に接して冷却される領域の外側に、記録材による冷却を受けないために高温になってしまう領域が形成される可能性がある。いわゆる非通紙部昇温の問題である。
特許文献1では、第一回転体(ベルト部材)の長手方向に複数の磁性体コアを配置し、両端部の磁性体コアについて、第一回転体に対する対向間隔を変化させることにより、非通紙部昇温を回避している。
特許文献2では、第一回転体(ローラ部材)の端部をカバーする磁束遮蔽板のサイズを切り替えて、記録材のサイズが変化しても記録材の外側位置の加熱範囲を一定幅に保つことにより、非通紙部昇温を回避している。また、第一回転体の端部にサーミスタを配置して非通紙部昇温を実測して、第一回転体と第二回転体の加熱ニップに対する記録材の給送(毎分枚数又は緊急停止)を制御している。
近年、画像形成される記録材の種類が著しく増加している。記録材の搬送方向と直角な幅方向の長さが異なると、特許文献1に記載されるように、非通紙部昇温が発生する位置が変化する。そのため、特許文献2に記載されるように、記録材の幅方向の長さごとにサーミスタを配置して第一回転体の温度を検出することが提案された。
しかし、この場合、記録材の幅方向の長さが3種類を超えると、小型化された定着装置ではサーミスタの配置スペース、配線スペースが足りなくなる。また、使用頻度の低いサイズの記録材の場合、一度も使用されていなかったサーミスタが突然使用されることになると、サーミスタが汚れていたり位置ずれしたりしていて、検出温度の信頼性に欠ける可能性がある。
また、図9の(b)に示すように、非通紙部昇温は、狭いピークを形成しているため、ピークを外れた位置で検出したのでは、非通紙部昇温を正確に把握できない。そして、記録材の幅方向の長さが同一でも、記録材の毎分処理枚数、単位面積当たり重量(坪量)、環境温度が異なると、非通紙部昇温のピーク位置がかなりずれてくる。そのため、特許文献2に記載されるような固定した位置にサーミスタを配置したのでは、実際の非通紙部昇温とはかけ離れた制御を適用してしまう可能性が高くなる。その結果、不必要に生産性を低下させてしまったり、非通紙部昇温を見逃して第一回転体が局所的な高温に晒されて寿命低下したりする可能性が出てくる。
本発明は、記録材の種類が多くても少ない個数のセンサで非通紙部昇温を正確に検出して、生産性の低下や第一回転体の寿命低下を招いたりしないで済む像加熱装置を提供することを目的としている。
本発明の像加熱装置は、記録材に接触して加熱する第一回転体と、前記第一回転体に当接して記録材の加熱ニップを形成する第二回転体と、記録材の搬送方向に直角な搬送幅方向における前記第一回転体の誘導加熱の加熱領域を可変に設定して前記第一回転体を誘導加熱する誘導加熱装置とを備えるものである。そして、搬送幅方向における前記加熱領域の内側であって記録材よりも外側位置で前記第一回転体の温度を検出するための温度検出手段と、前記温度検出手段を搬送幅方向へ移動可能な移動機構と、前記移動機構を制御して、記録材に応じた前記外側位置に前記温度検出手段を移動させるとともに、移動させた前記温度検出手段の検出結果に基づいて記録材の加熱処理を制御する制御手段とを備える。
本発明の像加熱装置では、誘導加熱装置が記録材の搬送幅方向のサイズに応じた加熱領域を設定するので、加熱領域の内側であって記録材の搬送幅方向の外側位置に第一回転体の温度のピークが形成される。制御手段は、移動機構を制御して、このピークを想定した位置で第一回転体の温度を検出させるため、実際のピークの温度と検出温度の誤差が少なくなる。
したがって、記録材の種類が多くても少ない個数のセンサで非通紙部昇温を正確に検出して、生産性の低下や第一回転体の寿命低下を招いたりしないで済む。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、第一回転体の誘導加熱範囲が可変である構成において温度センサが第一回転体に沿って可動である限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、像加熱装置は、トナー像を転写された記録材を加熱処理して記録材にトナー像を定着させる定着装置のみならず、半定着又は定着済みトナー像を加熱処理して画像に所望の表面性を付与する画像加熱装置を含む。第一回転体及び第二回転体は、ベルト部材に限らずローラ部材であってもよい。記録材の加熱処理の制御は、画像形成間隔の変更に限らず、第一回転体の温度調整、誘導加熱範囲の設定、画像形成ジョブの選択等でもよい。
画像形成装置は、モノクロ/フルカラー、枚葉型/記録材搬送型/中間転写型、トナー像形成方式、転写方式の区別無く本発明の像加熱装置を搭載できる。本実施形態では、トナー像の形成/転写/定着に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置で実施できる。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置Eは、中間転写ベルト26に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PC、PM、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置Eは、中間転写ベルト26に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PC、PM、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部PYでは、感光ドラム21(Y)にイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト26に転写される。画像形成部PCでは、感光ドラム21(C)にシアントナー像が形成されて中間転写ベルト26に転写される。画像形成部PM、PKでは、感光ドラム21(M)、21(K)にそれぞれマゼンタトナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト26に転写される。
中間転写ベルト26は、無端状の樹脂ベルトで構成され、駆動ローラ27、二次転写対向ローラ28、テンションローラ29に張架されて、駆動ローラ27によって駆動される。
記録材Pは、記録材カセット31から給紙ローラ32により1枚ずつ取り出されてレジストローラ33で待機する。記録材Pは、レジストローラ33によって二次転写部T2へ給送されて、中間転写ベルト26からトナー像を転写される。四色のトナー像を転写された記録材Pは、定着装置Aへ搬送され、定着装置Aで加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、排出搬送路36を通じて外部トレイ37へ排出される。
画像形成部PY、PC、PM、PKは、現像装置23(Y)、23(C)、23(M)、23(K)で用いるトナーの色がイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックと異なる以外は、実質的に同一に構成される。以下では、画像形成部PYについて説明し、画像形成部PC、PM、PKに関する重複した説明を省略する。
画像形成部PYは、感光ドラム21の周囲に、帯電ローラ22、露光装置25、現像装置23、転写ローラ30、及びドラムクリーニング装置24を配置している。帯電ローラ22は、感光ドラム21の表面を一様な電位に帯電させる。露光装置25は、レーザービームを走査して感光ドラム21に画像の静電像を書き込む。現像装置23は、静電像を現像して感光ドラム21にトナー像を形成する。転写ローラ30は、直流電圧を印加されて感光ドラム21のトナー像を中間転写ベルト26へ転写させる。
<定着装置>
図2は定着装置の要部の構成の説明図と制御系のブロック図である。図3は定着装置を二次転写部側から見た縦断面図である。図4は定着ベルト1の層構成の説明図である。定着装置Aは、搬送される記録材に転写されたトナー像(未定着画像)のトナー(現像剤)を、熱によって融解して記録材P上に融着させる。
図2は定着装置の要部の構成の説明図と制御系のブロック図である。図3は定着装置を二次転写部側から見た縦断面図である。図4は定着ベルト1の層構成の説明図である。定着装置Aは、搬送される記録材に転写されたトナー像(未定着画像)のトナー(現像剤)を、熱によって融解して記録材P上に融着させる。
以下の説明において、定着装置またはこれを構成している部材の長手方向とは、記録材搬送路面内において記録材搬送方向に直交する方向に並行な方向である。また、短手方向とは、記録材搬送方向に並行な方向である。また、定着装置の正面とは、定着装置を記録材入口側からみた面、背面とはその反対側の記録材出口側から見た面である。定着装置の左右とは、定着装置を正面から見て左または右である。上流側と下流側とは、記録材搬送方向に関して、上流側と下流側である。
図2に示すように、第一回転体の一例である定着ベルト1は、記録材に接触して加熱する。第二回転体の一例である加圧ローラ2は、定着ベルト1に当接して記録材の加熱ニップを形成する。誘導加熱装置70は、定着ベルト1の長手方向における誘導加熱の加熱領域を可変に設定して定着ベルト1を誘導加熱する。
定着ベルト1は、金属層を有する内径が30mmの無端状のベルト部材である。加圧ローラ2は、外径が30mmの円筒状に形成され、圧力付与部材3によって内側面を支持された定着ベルト1の外側面に圧接して、定着ベルト1との間に記録材Pの定着ニップ部Nを形成する。
加圧ローラ2は、長手方向中央部の径が20mmで両端部の径が19mmである鉄合金製の芯金2aに、厚さがほぼ5mmのシリコーンゴム層の弾性層2bを設けてある。弾性層2bの表面は、30μmの厚みでフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)の離型層2cが設けられている。加圧ローラ2の長手方向中央部における硬度は、ASK−C70℃である。芯金2aにテーパー形状をつけているのは、加圧した時に圧力付与部材3が撓んでも、定着ベルト1と加圧ローラ2で挟まれる定着ニップ部N内の圧力が長手方向にわたって均一に確保できるからである。
芯金2aにテーパー形状をつけて中央部と両端部とで弾性層2bの厚さが異なるため、定着ベルト1と加圧ローラ2の定着ニップ部Nの搬送方向長さは、定着ニップ圧が600Nにおいては、長手方向両端部で約9mm、中央部では約8.5mmである。これにより、記録材Pの両端部での搬送速度が中央部と比べて速くなるので、紙しわが発生しにくくなるという利点がある。
定着ベルト1は、電気鋳造法によって製造した厚み40μmのニッケルの基層(金属層)1aを有している。基層1aには、ニッケルのほかに、鉄合金や銅、銀などを適宜選択可能である。また、樹脂基層にそれら金属を積層させるなどの構成でも良い。金属層1aの厚みは、後で説明する励磁コイルに流す高周波電流の周波数と金属層の透磁率・導電率に応じて調整して良く、5〜200μm程度の間で設定すると良い。
基層1aの外周には、耐熱性シリコーンゴム層の弾性層1bが設けられている。弾性層1bの厚さは100〜1000μmの範囲内で設定するのが好ましい。ここでは、定着ベルト1の熱容量を小さくしてウォーミングアップタイムを短縮し、かつカラー画像を定着するときに好適な定着画像を得ることを考慮して、弾性層1bの厚さは300μmである。弾性層1bのシリコーンゴムは、JIS−A20度の硬度を持ち、熱伝導率は0.8W/mKである。弾性層1bの外周には、フッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)の表面離型層1cが30μmの厚みで設けられている。
基層1aの内面側には、定着ベルト内面と中央サーミスタTH1との摺動摩擦を低下させるために、フッ素樹脂やポリイミドなどの樹脂層による滑性層1dを10〜50μm設けている。滑性層1dは、ポリイミドを20μm設けた。
圧力付与部材3は、その内側面を金属製のステー4に保持されて、その外側面で定着ベルト1の内側面を支持する。圧力付与部材3は、定着ベルト1を介して加圧ローラ2に押圧力を作用させて、定着ベルト1と加圧ローラ2の間に定着ニップ部Nを形成する。圧力付与部材3は、耐熱性樹脂である。圧力付与部材3は、ステー4のコイル6側には、誘導加熱による温度上昇を防止するための磁束遮蔽部材としての磁束遮蔽コア5が設けられている。
ステー4は、圧接部に圧力を加えるために剛性が必要であるため、鉄製である。ステー4は、特に両端部で励磁コイル6と接近しており、ステー4の発熱を防止するために、励磁コイル6で生じる磁界を遮蔽するために、ステー4の上面に長手方向にわたって磁束遮蔽コア5を配置してある。
図3に示すように、定着フランジ10は、定着ベルト1の長手方向移動および周方向の形状を規制する左右の規制部材である。定着フランジ10内に挿通して配設したステー4の両端部と装置シャーシ側のバネ受け部材9aとの間にステー加圧バネ9bを縮設することで、ステー4に押し下げ力を作用させている。これにより、圧力付与部材3の下面と加圧ローラ2の上面とが定着ベルト1を挟んで圧設して、記録材の画像の定着ニップ部Nが形成される。
回転する定着ベルト1は、基層が金属で構成されているので、回転状態にあっても幅方向への寄りを規制するための手段としては、定着ベルト1の端部を単純に受け止めるだけの定着フランジ10を設ければ十分である。これにより、定着装置Aの構成を簡略化できるという利点がある。
<誘導加熱装置>
図2に示すように、誘導加熱装置70は、定着ベルト1を誘導加熱する加熱源である。誘導加熱装置70は、定着ベルト1の外周面の上面側において、定着ベルト1に所定のギャップ(隙間)を存して対面させて配設してある。
図2に示すように、誘導加熱装置70は、定着ベルト1を誘導加熱する加熱源である。誘導加熱装置70は、定着ベルト1の外周面の上面側において、定着ベルト1に所定のギャップ(隙間)を存して対面させて配設してある。
励磁コイル6は、電線として例えばリッツ線を用い、これを横長・船底状にして定着ベルト1の周面と側面の一部に対向するように巻回してなる。
磁性体コア7aは、励磁コイル6によって発生した磁界が定着ベルト1の金属層(導電層)以外に実質漏れないように、励磁コイル6を覆わせている。磁性体コア7aは、励磁コイル6より発生した交流磁束を効率よく定着ベルト1に導く役割をする。交流磁束の磁気回路の効率を上げるためと、周囲へ磁束を漏らして周辺部材を誘導加熱することを回避する磁束遮蔽のために用いている。磁性体コア7aの材質として、フェライト等の高透磁率かつ残留磁束密度の低いものを用いると良い。
モールド部材7cは、励磁コイル6と磁性体コア7aとを電気絶縁性の樹脂によって支持する。定着ベルト1と励磁コイル6は、0.5mmのモールドにより電気絶縁の状態を保つ。定着ベルト1と励磁コイル6の間隔は1.5mm(モールド表面と定着ベルト表面の距離は1.0mm)で一定である。
定着ベルト1の回転状態において、誘導加熱装置70の励磁コイル6には、電源装置(励磁回路)101から20〜50kHzの高周波電流が印加されて、励磁コイル6によって発生した磁界により定着ベルト1の金属層(導電層)が誘導発熱する。
中央サーミスタTH1は、温度センサ(温度検出素子)であり、定着ベルト1の幅方向中央部の位置に当接させて配設してある。中央サーミスタTH1は、圧力付与部材3に対して弾性支持部材を介して取り付けられているので、定着ベルト1の当接面が波打つなどの位置変動が生じたとしても、これに追従して良好な接触状態が維持される。
中央サーミスタTH1は、記録材の搬送紙域のほぼ中央で、定着ベルト1の内側面の温度を検知し、その検知温度情報が制御部102にフィードバックされる。
制御部102は、中央サーミスタTH1から入力する検知温度が所定の目標温度(定着温度)に維持されるように、電源装置101から励磁コイル6に入力する電力を制御している。制御部102は、定着ベルト1の検出温度が所定温度に昇温した場合、励磁コイル6への通電を遮断する。制御部102は、定着ベルト1の検出温度が、定着ベルト1の目標温度である180℃で一定になるように、中央サーミスタTH1の検出値に基づいて、高周波電流の周波数を変化させることにより、励磁コイル6に入力する電力を制御して温度調節を行っている。電源装置101に接続された誘導加熱装置70の励磁コイル6は、制御部102で制御され、定着ベルト1は、所定の定着温度に加熱される。
前述したように、励磁コイル6には、20〜50kHzの高周波電流が印加されて、定着ベルト1の金属層1aが誘導発熱する。温度調節は、定着ベルト1の目標温度である180℃で一定になるように、中央サーミスタTH1の検出値に基づいて高周波電流の周波数を変化させて励磁コイル6に入力する電力を制御する。
励磁コイル6を含む誘導加熱装置70が、高温になる定着ベルト1の内部ではなく外部に配置されているので、励磁コイル6の温度が高温になりにくい。また、電気抵抗も上昇せず高周波電流を流してもジュール発熱による損失を軽減する事が可能となる。また、励磁コイル6を外部に配置したことで定着ベルト1の小径化(低熱容量化)にも寄与しており、しいては省エネルギー性にも優れていると言える。
本実施例の定着装置のウォーミングアップタイムは、非常に熱容量が低い構成であるため、例えば励磁コイル6に1200W入力すると約15秒で目標温度である165℃に到達できる。スタンバイ中の加熱動作が不要であるため、電力消費量を非常に低く抑える事が可能である。
定着ベルト1は、制御部102で制御されるモータM2によって加圧ローラ2が回転駆動されることで、画像形成時には、図1の二次転写部T2から搬送されてくる記録材Pの搬送速度とほぼ同一の周速度で回転駆動される。定着装置Aでは、定着ベルト1の表面回転速度が300mm/secであって、A4サイズ横送りのフルカラー画像であれば1分間に80枚、同じくA4サイズ縦送りであれば1分間に58枚を連続的に定着可能である。
未定着トナー画像Tを有する記録材Pは、そのトナー画像担持面側を定着ベルト1側に向けて、ガイド部材7で案内されて、定着ベルト1と加圧ローラ2とで加圧形成される定着ニップ部Nに導入される。記録材Pは、定着ニップ部Nにおいて、定着ベルト1の外周面に密着し、定着ベルト1と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。
定着ベルト1の熱が付与されつつ定着ニップ部Nの加圧力を受けて、未定着トナー像Tは、記録材Pの表面に定着される。定着ニップ部Nを通った記録材Pは、定着ベルト1の表面が定着ニップ部Nの出口部分で変形するため、定着ベルト1の外周面から記録材Pが自己分離して定着装置A外へ搬送される。
<非通紙領域の局所的な昇温>
ところで、画像形成装置Eでは、薄肉のベルト部材を記録材に接触させて記録材上のトナー像を加熱溶融させるタイプの定着装置Aを搭載している。定着装置Aは、コストやエネルギー効率の点から、記録材の加熱媒体である定着ベルト1の薄肉小径化を図って被加熱質量を小さくし熱容量を小さくしている。同時に、薄肉金属の基層1aの周方向の一部を誘導加熱により集中的に、加熱効率の良い誘導加熱装置70で加熱して、定着ベルト1を高速昇温させている。
ところで、画像形成装置Eでは、薄肉のベルト部材を記録材に接触させて記録材上のトナー像を加熱溶融させるタイプの定着装置Aを搭載している。定着装置Aは、コストやエネルギー効率の点から、記録材の加熱媒体である定着ベルト1の薄肉小径化を図って被加熱質量を小さくし熱容量を小さくしている。同時に、薄肉金属の基層1aの周方向の一部を誘導加熱により集中的に、加熱効率の良い誘導加熱装置70で加熱して、定着ベルト1を高速昇温させている。
しかし、薄肉の定着ベルト1を加熱媒体として使用する場合、搬送方向に垂直な軸方向断面の断面積がきわめて小さくなるため、定着装置Aの長手方向における定着ベルト1の熱伝導が良好でない。この傾向は、定着ベルト1が薄肉なほど顕著である。
これは、熱伝導率をλ、2点間の温度差をθ1−θ2、長さをLとしたとき、単位時間に伝わる熱量Qは、次式により表されるというフーリエの法則からも明らかである。
Q=λ・f(θ1−θ2)/L
Q=λ・f(θ1−θ2)/L
このことは、定着ベルト1の長手方向長さ一杯の記録材、すなわち最大通紙幅の記録材を搬送して定着させる場合には問題とならない。しかし、通紙幅が小さい小形サイズの記録材を連続で搬送させる場合には、定着ベルト1の非通紙領域における温度が温調温度よりも上昇して通紙領域における温度と非通紙領域における温度との温度差が大きくなる。
非通紙領域から通紙領域にわたる定着ベルト1の長手方向の温度ムラのために、定着画像に光沢ムラが発生する場合がある。非通紙領域の温度が高くなると、樹脂材料の周辺部材の寿命が低下することがある。小形サイズの記録材を連続で通紙させた直後に大形サイズの記録材を通紙したとき、加圧ローラ2の長手方向に温度ムラが生じて紙シワが発生することもある。
このような通紙領域と非通紙領域との温度差は、搬送される記録材の熱容量が大きく、スループット(単位時間あたりのプリント枚数)を高くするほど広がる。このため、スループットの高い複写機では、ハロゲンランプヒータを用いたローラ定着装置が搭載され、定着ベルト1を用いる定着装置Aは適用が困難だった。
これに対し、加熱源として発熱抵抗体を使用した定着装置では、発熱抵抗体を分割して通紙幅に応じた領域の発熱抵抗体のみに通電する例がある。励磁コイルを加熱源とする誘導加熱装置においても、誘導加熱装置を分割して選択的に通電する例がある。しかし、加熱源を分割して複数設ける場合、その分だけ制御回路も複雑でコストも高くなる。種々の幅の記録材に対応させようとすると、加熱源の分割数が多くなってコストが一層高くなる。
また、上述した特許文献2では、励磁コイルを加熱源とした誘導加熱装置において、定着ベルトと励磁コイルとの間に、励磁コイルから第一回転体へ届く磁束の一部を遮蔽する金属製の遮蔽部材を配置している。遮蔽部材移動装置が磁束遮蔽部材の位置を記録材の搬送方向に直角な搬送幅方向に移動させて、必要部分以外は励磁コイルから届く磁束が遮蔽され発熱自体が抑えられ、発熱範囲の制御が行われ、昇温される第一回転体の熱分布がコントロールされる。
また、上述した特許文献1では、磁性体コアが搬送方向に直交な搬送幅方向で分割され、移動機構によって移動可能とされ、磁性体コアの移動距離を記録材のサイズによって異ならせている。記録材の外側位置では、励磁コイルと磁性体コアの距離を離して、励磁コイルの磁束に対する磁性体コア及び第一回転体からなる磁気回路の効率を落として発熱量を低下させている。これにより、記録材のサイズに対応して、記録材のサイズが異なっていても非通紙部昇温が回避され、磁性体コアや励磁コイルの昇温も回避されている。
しかし、近年、定着装置の省エネルギー化に伴い、定着ローラのさらなる低熱容量化が進んでいる。さらに、記録材のサイズの種類が大幅に増大し、各々のサイズに対してもスループットダウンすることなく、非通紙部昇温を回避することが求められる。このため、定着装置Aでは、図5に示すように、磁性体コアを細かく分割して個別に移動することで各種の記録材サイズに応じた最小限の範囲のみを誘導加熱して、非通紙部昇温の対策を強化している。しかし、発熱範囲を磁性体コアの移動で記録材サイズと同程度まで狭めた場合、非通紙部昇温する位置は記録材端端部付近が最大となり、さらに紙端部から離れていくと非通紙部昇温が急激に下がってしまう。ゆえに、特許文献2に示されるように、非通紙部に温度センサを固定して配置すると、記録材サイズによっては非通紙部昇温を正確に検知できない。紙サイズに応じて誘導加熱幅を制御できる定着装置Aにおいて、定着ベルト1の非通紙部の温度センサが紙サイズに関わらず固定だと、正しく温度検知ができない場合がある。
そこで、以下の実施例では、どんな記録材サイズが通紙された場合においても、定着ベルトの非通紙部の温度センサを、非通紙部の昇温検知に最適な場所に移動させることにより、もっとも高い温度を検知する。紙サイズに応じて、励磁コイルから発生する磁束の定着ベルトの発熱に寄与する磁束密度を磁性体コアと励磁コイルの距離や磁束遮蔽板で制御する構成において、非通紙部の温度センサは、紙のサイズに応じて移動可能とする。移動する位置は、紙の通紙域より外側で、励磁コイルからの磁束が磁性コアによって強められている場所かつ、磁束遮蔽板で弱められていない場所にしている。これにより、必要以上に生産性を低下させることなく、定着ベルトの寿命低下、紙シワ、光沢ムラ、定着不良等を回避している。
<実施例1>
図5は実施例1における磁性体コアを用いた加熱領域の設定の説明図である。図6は磁性体コアの移動の説明図である。図7は磁性体コアの移動機構の説明図である。図8は定着装置の斜視図である。図9は定着ローラの表面温度の測定位置の説明図である。
図5は実施例1における磁性体コアを用いた加熱領域の設定の説明図である。図6は磁性体コアの移動の説明図である。図7は磁性体コアの移動機構の説明図である。図8は定着装置の斜視図である。図9は定着ローラの表面温度の測定位置の説明図である。
図5に示すように、磁性体コア7aは、定着ベルト1の長手方向に分割されており、1つ1つの磁性体コア7aは、定着ベルト1に対して接離方向へ個別に移動させるためのガタ分を含めて、間隔L(本実施例では10mm)で配置されている。
通紙部においては、励磁コイル6と磁性体コア7aの隙間を狭くすることで、定着ベルト1を通過する磁束密度を高めて、定着ベルト1の発熱量を高くする。これに対して、非通紙部においては、励磁コイル6と磁性体コア7aの隙間を広げることで、定着ベルト1を通過する磁束密度を低下させて定着ベルト1の発熱量を低くする。
図6の(a)に示すように、通紙領域においては、励磁コイル6と磁性体コア7aの間隔は0.5mmと密接しており、発熱効率が非常に高い。
図6の(b)に示すように、非通紙領域においては、励磁コイル6と磁性体コア7aの間隔は10mmと離間することで、定着ベルト1に通過する磁束密度を弱める。
図7に示すように、温度検出手段の一例であるサブサーミスタTH2は、定着ベルト1の搬送幅方向における加熱領域の内側であって加熱される記録材よりも外側位置の温度を検出する。移動機構の一例であるコア移動機構71は、サブサーミスタTH2を記録材の搬送幅方向へ移動可能である。コア移動機構71は、誘導加熱装置70が定着ベルト1の加熱領域を可変に設定する機構を兼ねている。
図2に示すように、制御手段の一例である制御部102は、コア移動機構71を制御して、加熱される記録材に応じた搬送幅方向の記録材の外側位置にサブサーミスタTH2を移動させ、サブサーミスタTH2の検出結果に基づいて記録材の加熱処理を制御する。規制部材73がサブサーミスタTH2を定着ベルト1の長手方向に移動させる。
励磁コイル部材の一例である励磁コイル6は、定着ベルト1へ入射する磁束を発生する。変更手段の一例であるコア移動機構71は、定着ベルト1へ入射する磁束の長手方向に沿った磁束密度分布を変更可能である。コア移動機構71は、加熱される記録材の搬送幅方向の長さに応じて誘導加熱装置70による定着ベルト1の加熱領域を設定する。
複数個の磁性体コア7aは、定着ベルト1の長手方向に配列して励磁コイル6が発生する磁束をそれぞれの領域で定着ベルト1に案内する。コア移動装置の一例である規制部材73は、複数個の磁性体コア7aを定着ベルト1に対して接離する方向へ移動させる。規制部材73は、記録材の幅方向の長さに応じた個数の磁性体コア7aを他の磁性体コア7aよりも定着ベルト1に近付けて加熱領域を設定する。
コア移動機構71において、磁性体コア7aは、磁性体コアホルダ77に保持されてハウジング76内に収まっている。磁性体コアホルダ77は、磁性体コア7aと励磁コイル6との間隙を変化させる矢印P方向に移動可能になっている。
リンク部材75は、回転軸78周りに回転可動に組み立てられ、端部の長穴部が磁性体コアホルダ77と連結されている。リンク部材75が回転軸78周りにQ1方向へ回転すると、磁性体コアホルダ77と磁性体コア7aがP1方向へ移動する。リンク部材75がQ2方向へ回転すると、磁性体コアホルダ77と磁性体コア7aがP2方向へ移動する。リンク部材75は、励磁コイルばね74によってQ1方向へ回転する方向へ付勢されているが、規制部材73によって、リンク部材75のQ1方向への回転が規制されている。
規制部材73によってリンク部材75が押し込まれている状態では、リンク部材75は、励磁コイルばね74に逆らってQ2方向へ回動している。このとき、磁性体コアホルダ77が矢印P2方向へ移動して磁性体コア7aが励磁コイル6に近付いている。
規制部材73による押し込みが解除されると、リンク部材75は、励磁コイルばね74に付勢されてQ1方向へ回動してフレーム79に突き当たって停止する。これにより、磁性体コアホルダ77が矢印P1方向へ移動して磁性体コア7aが励磁コイル6から遠ざかる。
図8に示すように、規制部材73は、中央のピニオンギア80と連結され、ピニオンギア80の回転運動により、記録材の搬送方向に直角な搬送幅方向(Y1、Y2方向)へ移動可能となっている。規制部材73がY1方向へ移動すると、端部側のリンク部材75から順番に規制部材73による押し込みが解除され、端部側から中央側へ向かって順番に磁性体コア7aが励磁コイル6から遠ざかる。図8では、端部側から4個の磁性体コアホルダ77について規制部材73による押し込みが解除されて、磁性体コア7aと励磁コイル6との間隙が広がっている。
制御部102は、コア移動機構71を制御して、磁性体コアホルダ77のうちで記録材の搬送幅方向に応じて定めた個数のものについて規制部材73による押し込みを解除する。これにより、記録材の外側に位置する磁性体コア7aと励磁コイル6との間隙を拡大させて、非通紙部昇温を防止している。各種の記録材サイズに対応するため、規制部材73の位置を記録材のサイズによって異ならせて、各記録材のサイズに応じた加熱領域を設定して非通紙部昇温を抑制している。
図9の(a)に示すように、一例として、幅297mmのA4サイズの記録材を通紙する場合の、磁性体コア7aに対する励磁コイル6の相対位置関係が設定される。通紙域の中央部を原点として、原点から外側に向って1、2、3、・・、中央にコアがある場合は0、1、2、・・と番号nを付与して、各々の磁性体コア7aを識別する。このとき、次のようにパラメータを設定する。
Dn :原点からn個目の磁性体コアが近接する領域の端までの距離
A :搬送方向と直行する幅方向の記録材長さ
B :定着可能な温度領域を保証するために、記録材の外側で磁性体コアが近接する領域の端までの距離
Dn :原点からn個目の磁性体コアが近接する領域の端までの距離
A :搬送方向と直行する幅方向の記録材長さ
B :定着可能な温度領域を保証するために、記録材の外側で磁性体コアが近接する領域の端までの距離
このとき、Dn<(A/2+B)の関係を満たす中央からn番目までの磁性体コア7aは、励磁コイル6から0.5mmに近接する位置に移動する。それ以外のn+1番目以上の磁性体コア7aは、励磁コイル6から10mmに遠ざかる位置へ移動する。
ハガキ、A5、B4、A4、A3ノビサイズ等の区別に対応して、磁性体コア7aが移動することで、定着ベルト1の加熱領域が記録材のサイズに応じた大きさに設定される。これにより、記録材の内側での温度不足を生じることなく、非通紙部の過剰な昇温が抑制される。
幅方向の記録材長さに対応して定着ベルト1に近接させる磁性体コア7aの数を設定して、幅方向の記録材長さよりも少し外側の領域まで誘導加熱の加熱領域を設定することで、幅方向の記録材長さ一杯まで過不足の無い定着温度を確保している。
磁性体コア7aが励磁コイル6に近接している幅は、通紙1枚目の温度分布が定着ベルト1の発熱部と非発熱部の温度差による熱伝導で中央部より下がってしまうことを考慮して、記録材幅よりも最低でも片側8mm程度は長くするほうが望ましい。
このため、297mmの記録材幅に対しては、10mm幅の磁性体コア7aを32個、励磁コイル6に近接させて距離Dnを320mmに設定している。
図9の(b)に示すように、通紙1枚目(点線)と通紙500枚目(実線)の定着ベルト長手温度分布が測定された。
非通紙部温度の昇温が最大になる場所は、通紙域よりも外側で、なおかつ磁性体コア7aが励磁コイル6に近接しているXで示す範囲にあることが分かる。ゆえに、非通紙部昇温を定着ベルト1の耐熱温度以下に制御する目的で、サブサーミスタTH2を設置する場合はXの位置が望ましい。
これに対して、特許文献2に示されるように、最大通紙可能幅よりも外にサブサーミスタを固定して配置した場合は、最大幅サイズ以外の記録材サイズに対して局所的に異常昇温する箇所の温度を検知することは不可能である。
図7に示すように、実施例1では、サブサーミスタTH2は、規制部材73に一端を固定した支持フレーム83の先端部に固定されているため、規制部材73の移動に伴って定着ベルト1の長手方向に移動する。サブサーミスタTH2は、規制部材73が押し込む最も外側の磁性体コア7aの位置で定着ベルト1の表面温度を検出するように規制部材73対して位置関係が固定されている。このため、サブサーミスタTH2は、Xで示す範囲に自動的に位置決められて非通紙部温度の昇温を検出可能である。
サブサーミスタTH2を移動して用いる場合、移動時のサブサーミスタTH2接触部での蓄積トナーが記録材上に定着されないように、非接触サーミスタなどの非接触温度検知素子を用いることが望ましい。
また、規制部材73の位置を磁性体コア7aの長さの範囲内で前後に調整することで、最も外側の1個の磁性体コア7aの長さの範囲内でサブサーミスタTH2をプラスマイナス4mm程度移動させて、定着ベルト1の長手方向の異なる位置の温度を検出可能である。このため、非通紙部温度の昇温のピーク位置とサブサーミスタTH2の停止位置とがずれている場合には、修正が可能である。このため、急峻な非通紙部昇温ピークであっても正確な温度検出が可能である。
図6に示すように、制御部102は、誘導加熱装置70を制御して記録材の搬送幅方向に応じた位置にサブサーミスタTH2を位置決める。
制御部102は、サブサーミスタTH2の検出温度が限界温度220℃に近付くと、画像形成の間隔(記録材の搬送間隔)を拡大することにより、通紙部温度を温調温度180℃に保ちつつ誘導加熱装置70の出力を低下させて、非通紙部昇温を抑制する。制御部102は、サブサーミスタTH2の検出温度が限界温度220℃に達すると、画像形成を停止して誘導加熱装置70の出力も停止させる温度ヒューズ制御を実行する。
実施例1の構成及び制御によれば、定着ベルト1の非通紙部の温度センサを、非通紙部の昇温検知に最適な場所に常に配置することができるため、定着ベルトの過剰な加熱による寿命低下、熱変形、記録材のシワ、出力画像の光沢ムラを回避できる。必要以上に生産性を低下させずに、定着ベルト1の寿命低下や定着不良の発生を防ぐことが可能になる。
<実施例2>
図10は実施例2における定着装置の要部の構成の説明図である。図11は磁束遮蔽板の移動機構の説明図である。図12は定着ローラの表面温度の測定位置の説明図である。実施例2では、特許文献2に示されるように、磁性体コア7aは励磁コア6に対して位置関係を固定して配置され、励磁コイル6と定着ベルト1との間に配置した磁束遮蔽部材11を移動させて誘導加熱装置70による定着ベルト1の加熱領域を設定する。そして、磁束遮蔽部材11に位置関係を固定してサブサーミスタTH2を設けている。それ以外の部分については、実施例1と共通に構成されているため、図10、図11、図12中、実施例1と共通する構成には、図2、図3と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図10は実施例2における定着装置の要部の構成の説明図である。図11は磁束遮蔽板の移動機構の説明図である。図12は定着ローラの表面温度の測定位置の説明図である。実施例2では、特許文献2に示されるように、磁性体コア7aは励磁コア6に対して位置関係を固定して配置され、励磁コイル6と定着ベルト1との間に配置した磁束遮蔽部材11を移動させて誘導加熱装置70による定着ベルト1の加熱領域を設定する。そして、磁束遮蔽部材11に位置関係を固定してサブサーミスタTH2を設けている。それ以外の部分については、実施例1と共通に構成されているため、図10、図11、図12中、実施例1と共通する構成には、図2、図3と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
磁性体コア7aが移動しない場合において、磁束遮蔽板11を励磁コイル6と磁性体コア7aの間、または、励磁コイル6と定着ベルト1の間、もしくは、定着ベルト1と磁束遮蔽コア5の間などの励磁コイル6から発生する磁気回路(磁路)上に配置する。これにより、磁束遮蔽板11に励磁コイル6からの磁束をキャンセル方向に磁束が発生し、定着ベルト1の発熱範囲を制御する事が可能である。磁束遮蔽部材11としては、アルミニウム、銅、銀、金、真鍮などの非磁性金属やその合金でも良いし、高透磁率部材であるフェライトやパーマロイなどの材料でもよい。
実施例2では、磁束遮蔽板11として、励磁コイル6と定着ベルト1の間に厚み0.5mmの銅板2枚使用する。磁束遮蔽板11は、各種記録材のサイズ(例えばハガキ、A5、B4、A4、A3ノビサイズ等)に対応して移動させ、定着ベルト1に通過する磁束密度を弱めることで、非通紙部での昇温を抑制することが可能である。
図11に示すように、磁束遮蔽部材の一例である磁束遮蔽板11は、励磁コイル6と磁性体コア7aとの間に配置される。遮蔽部材移動装置の一例である歯付きベルト85は、磁束遮蔽板11を定着ベルト1の長手方向に移動させる。歯付きベルト85は、記録材の幅方向の長さに応じた位置に磁束遮蔽板11を移動させて加熱領域を設定する。
誘導加熱装置70による定着ベルト1の加熱領域を可変に設定するための機構は、サブサーミスタTH2を定着ベルト1の長手方向へ移動させる機構を兼ねている。
遮蔽板移動機構90において、一対の磁束遮蔽板11は、支持部材87を介して、一対の歯付きベルト85にそれぞれ固定されている。制御部102は、モータ88を制御して、一対の磁束遮蔽板11を矢印方向に移動させて誘導加熱装置70による定着ベルト1の加熱領域を設定する。
磁束遮蔽板11の内側に位置するように、温度センサTH2は、支持部材87を介して、一対の歯付きベルト85にそれぞれ固定されている。支持部材87は、磁束遮蔽板11によって磁束が遮蔽されない加熱領域の最も外側位置よりも少し内側で温度センサTH2が定着ベルト1の表面温度を検出するように、温度センサTH2と磁束遮蔽板11の相対的な位置関係を固定している。
図12の(a)に示すように、一例として、幅297mmA4サイズの記録材を通紙する場合、磁束遮蔽板11は、記録材Pの搬送幅方向の外側に距離Y離れた位置よりも外側に位置するように位置決め停止される。
磁束遮蔽板11は、通紙1枚目の温度分布が定着ベルト1の発熱部と非発熱部の温度差による熱伝導で中央部より下がってしまうことを考慮して、記録材の端部から8mm離れた位置とした。
図12の(b)に示すように、通紙1枚目(点線)と通紙500枚目(実線)の定着ベルト長手温度分布が測定された。距離Yの範囲までを加熱領域として設定することで、通紙1枚目の長手方向温度分布の両肩の下がった部分が記録材Pの外側になり、記録材Pの幅全体が均一な温度範囲となる。また、500枚の連続画像形成によって、非通紙部昇温のピークが記録材Pの外側に形成されるが、記録材Pの外側の加熱領域を最小限にしているため、加熱領域を設定しない場合に比較してピーク温度が大幅に抑制される。このため、定着ベルト1の熱負荷が軽減されて寿命が延びる。
非通紙部温度の昇温が最大になる場所は、通紙域よりも外側で、なおかつ磁束遮蔽板11が存在しない場所Yで示す範囲にある。このため、非通紙部昇温を定着ベルト1の耐熱温度以下に制御する目的で配置される温度センサTH2は、磁束遮蔽板11の移動とともに移動して自動的にYの位置に位置決められるように磁束遮蔽板11に対する相対的な位置関係が固定されている。
図10示すように、制御部102は、誘導加熱装置70を制御して記録材の搬送幅方向に応じた位置にサブサーミスタTH2を位置決める。
<実施例3>
図13は実施例3における定着装置の要部の構成の説明図である。図14は実施例3における定着ローラの表面温度の測定位置の説明図である。図15は定着装置の制御のブロック図である。図16は実施例3における画像間隔制御のフローチャートである。実施例3では、実施例1のコア移動と実施例2の磁束遮蔽部材を併用して加熱領域を設定する。
図13は実施例3における定着装置の要部の構成の説明図である。図14は実施例3における定着ローラの表面温度の測定位置の説明図である。図15は定着装置の制御のブロック図である。図16は実施例3における画像間隔制御のフローチャートである。実施例3では、実施例1のコア移動と実施例2の磁束遮蔽部材を併用して加熱領域を設定する。
図13に示すように、実施例1で説明した磁性体コア7aの移動機構を搭載した誘導加熱装置(70:図7)に実施例2で説明した移動機構(90:図11)が付設されている。制御部102は、誘導加熱装置(70:図7)を制御して記録材の搬送幅方向に応じた位置にサブサーミスタTH2を位置決める。
図14に示すように、非通紙部昇温が最大になる場所は、通紙域より外側で磁性体コア7aが励磁コイル6に近接している位置かつ、磁束遮蔽板11が存在しない場所Zで示す範囲にある。ゆえに、サブサーミスタTH2は、Zの位置に位置決め停止される。
実施例3では記録材幅に対し、10mm幅の磁性体コア7aは記録材幅より最低16mm以上広くなるべく少ない個数が励磁コイル6に近接することとし、磁束遮蔽板11は、記録材の端部から8mm空けて配置した。
サブサーミスタTH2は、記録材の端部と磁束遮蔽板11の中間に配置した。
このとき、中央サーミスタTH1が180℃に成るように温調制御しながら各種の紙サイズを連続で通視した場合のサブサーミスタTH2の温度が定着ベルト1の耐熱限界である220℃以上を検知できたかどうかを調べた。
表中、比較例は、サブサーミスタTH2が移動しなかった場合を想定して、最大サイズである13インチに対応した長手中央部から169mmの位置固定した場合である。○は180℃以上220℃未満を正常に検出したことを示す。×は220℃以上を検出して限界温度を越えたことを示す。●はピークからサブサーミスタTH2が外れて、180℃未満が検出されたことを示す。
表4に示すように、実施例3の構成では、どの記録材サイズに対しても非通紙部昇温のピークを検知できたが、比較例の構成では、記録材が13インチ幅以外は非通紙部昇温のピークを検知できない。したがって、記録材幅に応じて定着ベルト1の誘導発熱範囲を制御する場合、サブサーミスタTH2が移動する必要が有る。
実施例3の構成では、さまざまな記録材サイズに対して、定着ベルト1が上限温度を越えて加熱装置の寿命が低下するのを防ぐことができる。
図15に示すように、制御部102は、記録材カセット31に付設された記録サイズ検知部103によって記録材サイズを検出する。制御部102は、画像形成装置Eの操作パネル又は外部のコンピュータの記録サイズ入力部104からの情報によって記録材サイズを検出する。
制御部102は、記録材サイズに応じてコア移動機構71を作動させて磁性体コア7aの位置を制御する。制御部102は、記録材サイズに応じて遮蔽板移動機構90を作動させて磁束遮蔽板及びサブサーミスタTH2の位置を制御する。
制御部102は、中央サーミスタTH1の温度情報を元に電源装置101から電力を供給して励磁コイル6により定着ベルト1を加熱する。制御部102は、コア移動機構71及び遮蔽板移動機構90を制御して誘導加熱装置70による定着ベルト1の加熱領域を設定する。
制御部102は、サブサーミスタTH2の温度情報を元に、非通紙部昇温が限界温度に達しないように、画像形成の間隔を制御する。
図16に示すように、制御部102は、プリント開始命令を受信すると(S100)、記録材の幅情報を取得して(S101)、幅情報に応じた定着ベルト1の加熱領域を設定する(S102)。制御部102は、モータM1を作動させて加熱ローラ2を駆動し、誘導加熱装置70への電力供給を開始する(S103)。
制御部102は、温度センサTH1の検出温度が温調温度180℃になるように励磁コイル6への電力供給を制御する。同時に、温度センサTH1の検出温度が限界温度220℃未満であれば(S104のYes)、画像形成を実行する(S105)。ここで、限界温度は、定着ベルト1の内面に圧接されている耐熱性樹脂からなる圧力付与部材3の耐熱温度、クリープ変形、定着ベルト1の変形の温度依存性を考慮して220℃に設定している。
制御部102は、温度センサTH1の検出温度が限界温度220℃に達しなければ(S106のNo)、画像形成を継続して、プリント枚数が完了すると(S108のYes)、画像形成を終了する(S109)。
制御部102は、温度センサTH1の検出温度が限界温度220℃に達すると(S106のYes)、画像形成を一時停止する(S107)。
実施例3の制御をプリント時に行うことで、非通紙部昇温が定着ベルト1の耐熱温度を越えて加熱装置の寿命が低下するなどの弊害を回避することが可能となる。同じような制御を行ったとしても、比較例の構成では、13インチ幅以外の記録材が通紙された場合に、定着ベルト1の内面に圧接された耐熱性樹脂部材の耐熱温度を上回る温度になっても検知できずに、変形してしまう可能性がある。
<実施例4>
図17は非通紙部昇温が低い場合の加熱領域の設定の説明図である。図18は非通紙部昇温が高い場合の加熱領域の設定の説明図である。図19は実施例4の温度制御のフローチャートである。実施例4の制御は、実施例3の構成で配置したサブサーミスタTH2の検知結果を用いて制御を行うことにより、さらなる生産性の向上を可能にするものである。実施例3と同様な構成についての重複した説明は省略する。
図17は非通紙部昇温が低い場合の加熱領域の設定の説明図である。図18は非通紙部昇温が高い場合の加熱領域の設定の説明図である。図19は実施例4の温度制御のフローチャートである。実施例4の制御は、実施例3の構成で配置したサブサーミスタTH2の検知結果を用いて制御を行うことにより、さらなる生産性の向上を可能にするものである。実施例3と同様な構成についての重複した説明は省略する。
制御部102は、誘導加熱装置70によって第一の加熱領域を設定した状態でサブサーミスタTH2によって検出される外側位置の温度が所定の上限値に達すると誘導加熱装置70を制御して第一の加熱領域よりも狭い第2の加熱領域を設定する。同時に、加熱される記録材よりも内側位置へサブサーミスタTH2を移動させる。その後、誘導加熱装置70によって第二の加熱領域を設定した状態でサブサーミスタTH2によって検出される内側位置の温度が所定の下限値に達すると誘導加熱装置70を制御して第一の加熱領域を設定する。同時に、加熱される記録材よりも外側位置へサブサーミスタTH2を移動させる。
図15に示すように、制御部102は、記録材サイズに応じて遮蔽板移動機構90を作動させて磁束遮蔽板及びサブサーミスタTH2の位置を制御する。制御部102は、サブサーミスタTH2の温度情報を元に、コア移動機構71を作動させて、非通紙部昇温を制御する。
図17の(a)に示すように、制御部102は、加熱領域を設定して、連続画像形成を開始する。連続画像形成を実行すると、非通紙部Zの領域で局所的に非通紙部昇温が発生するが、この部分で非接触サーミスタTH2が配置されているので、最も高い温度を検出することができる。
図17の(b)に示すように、連続画像形成中の500枚目でサブサーミスタTH2が220℃を検知したとする。このとき、制御部102は、画像形成を継続したまま、定着ベルト1の加熱領域を狭くして、非通紙部Zを加熱領域の外に位置させることにより、非通紙部昇温を抑制する。
図18の(a)に示すように、制御部102は、磁性体コア7a、磁束遮蔽板11を加熱領域が狭くなるように移動して、非通紙部Zの領域の温度を低下させる。その後、連続画像形成を継続すると、定着ベルト1の加熱領域が狭くなったことで、通紙部の端部Vで温調温度を割り込む温度低下が発生する。
しかし、通紙部の端部Vには、サブサーミスタTH2が移動して配置されている。制御部102は、サブサーミスタTH2の検知温度が、温調温度の下限値を下回ったら、図17の(a)に示すように、再び加熱領域を増やし、温度低下による通紙部の端部での定着不良が発生するのを防ぐ。
図19に示すように、制御部102は、プリント開始命令を受け付けたら、記録材サイズ検知部103や記録材サイズ入力部104から入力された記録材の幅情報を取得する(S1000)。
制御部102は、記録材の幅情報を元に、磁性体コア7a、磁束遮蔽板11、サブサーミスタTH2を記録材サイズに対応した位置に移動する(S1001)。図17の(a)に示すように、A4サイズの場合、外側磁性体近接幅320mm、磁束遮蔽板間距離313mm、サブサーミスタ位置はZの領域になるように153mmとする。
制御部102は、電源装置101により、励磁コイル6に通電を開始して定着ベルト1を誘導加熱するとともに、モータM1により加圧ローラ2を駆動する(S1002)。通紙部中央に配置された中央サーミスタTH1の温度が定着可能温度180℃に達するまで加熱回転を行う(S1003)。
制御部102は、中央サーミスタTH1が制御温度の180℃に達した時点で、画像形成を開始する(S1004)。トナー像が転写された記録材Pが連続的に定着ニップ部Nに導入され、トナー像が定着された記録材Pが連続的に出力される。
制御部102は、記録材Pが連続的に通紙されることにより、非通紙部温度が最も高いZの領域に配置されたサブサーミスタTH2による検知温度が上昇する(S1005)。
制御部102は、サブサーミスタTH2が220℃を上回る前に(S1005のNo)プリント動作が終了した場合(S1011のYes)は、電源装置101の励磁コイル6への電力供給を停止する。モータM1により加圧ローラ2の駆動を停止し、スタンバイもしくはOFF状態に移行する(S1013)。
制御部102は、サブサーミスタTH2が220℃以上を検知した場合(S1005のYes)、非通紙部昇温を抑えるために、加熱幅が狭くなるようにコア移動機構71、遮蔽板移動機構90を駆動する(S1006)。磁性体コア7aおよび磁束遮蔽板11の移動に伴って非通紙域領域Zの温度が低下する。
それに伴い、サブサーミスタTH2も通紙部の端部に移動する。サブサーミスタTH2の移動位置は、通紙部の範囲内であればよく、記録材Pのトナー像転写領域(画像領域)の外側の余白部であれば、より望ましい。実施例4では、発熱幅及びサブサーミスタTH2の位置が中央基準で10mm内側になるように、外側磁性体近接幅300mm、磁束遮蔽板間距離293mm、サブサーミスタTH2位置143mmとした。
制御部102は、発熱幅が狭くなったことで、記録材Pが連続的に通紙されることにより、サブサーミスタTH2位置の温度が最も低下する(S1007)。サブサーミスタTH2の位置は、通紙部の端部の温度を急激に低下しすぎない位置に設定してある。
制御部102は、サブサーミスタTH2の検知温度が温調温度の下限温度の160℃を下回る前に(S1007のNo)プリント動作が終了した場合(S1012のYes)、電源装置101の励磁コイル6への電力供給を停止する。モータM1により加圧ローラ2の駆動を停止して、スタンバイもしくはOFF状態に移行する(S1013)。
制御部102は、サブサーミスタTH2が160℃以下を検知した場合(S1007のYes)、温調温度の下限温度を下回らないように、加熱幅が広くなるようにコア移動機構71及び遮蔽板移動機構90を駆動する(S1008)。それに伴い、サブサーミスタTH2は元の非通紙部Zの領域へ移動する。
制御部102は、再び非通紙部温度が高くなりすぎないように制御を行う(S1005)。
実施例3の制御と実施例4の制御の比較実験を行った。条件を揃えて連続画像形成の実験を行い、定着ベルト1の熱変形とサブサーミスタTH2の温度測定状態と連続画像形成の生産性を比較した。また、比較例2として、図18に示すように、最初から加熱領域を記録材の幅一杯に設定して同様の比較を行った。
実施例3の制御と実施例4の制御の比較実験を行った。条件を揃えて連続画像形成の実験を行い、定着ベルト1の熱変形とサブサーミスタTH2の温度測定状態と連続画像形成の生産性を比較した。また、比較例2として、図18に示すように、最初から加熱領域を記録材の幅一杯に設定して同様の比較を行った。
実施例3の構成及び制御では、定着ベルト1が耐熱温度を越えて熱変形することを防ぐことができた。しかし、通紙1000枚目においてサブサーミスタTH2が220℃を検知して、約20秒間、非通紙部の温度が220℃以下になるまで定着動作が停止してしまった。
実施例4の構成及び制御では、定着ベルト1が耐熱温度を越えて熱変形することを防ぐことができた。そして、加熱幅を制御することにより、記録材カセットにセットできる最大枚数の3500枚まで、一度も停止することなく連続画像形成を行うことができた。3500枚のいずれにおいても定着不良は発生しなかった。
比較例2の構成及び制御では、通紙端部画像域で定着不良が発生した。これは、定着ベルト1の周囲の温度が低い状態では、端部への放熱量が多く、端部の温度が低下し易いためである。
以上説明したように、実施例4の制御によれば、同じ構成を用いる実施例3の制御に比較して生産性が高くなる。実施例3のように非通紙部温度が高くなりすぎた場合にプリント処理を一時停止する必要がないため、生産性を低下させることなく、さらに通紙域端部での定着不良等を発生させることなく定着動作を行うことが可能になる。
なお、実施例3、4の構成では、コア移動機構71と遮蔽板移動機構90とを独立のものとして、サブサーミスタTH2は遮蔽板移動機構90と連動して移動する構成を採用した。
しかし、サブサーミスタTH2は、独立した移動機構を備えて、定着ベルト1の長手方向に位置を微調整できるように構成してもよい。制御部102は、そのような独立した機構を制御して、定着ベルト1の長手方向の複数位置を往復して複数の温度情報を取り込み、そのうちで最高の非通紙部温度を参照して上記の制御を行ってもよい。
また、コア移動機構71と遮蔽板移動機構90とサブサーミスタTH2とが連動して駆動するように1つの移動機構を構成してもよい。このように構成することで、駆動機構を別々に有する必要がないため、単純化できるので、省スペース、低コスト化が可能である。
また、コア移動機構71と遮蔽板移動機構90を併用した構成に限らず、実施例1、2の構成においても、実施例4の非通紙部の温度制御をシーケンスとして適用できるのは言うまでもない。
1 定着ベルト、2 加圧ローラ、3 圧力付与部材、4 ステー
5 磁束遮蔽コア、6 励磁コイル、7a 磁性体コア
10 定着フランジ、11 磁束遮蔽板
70 誘導加熱装置、71 コア移動機構、90 遮蔽板移動機構
102 制御部、103 記録材サイズ検知部
TH1 中央サーミスタ、TH2 サブサーミスタ
5 磁束遮蔽コア、6 励磁コイル、7a 磁性体コア
10 定着フランジ、11 磁束遮蔽板
70 誘導加熱装置、71 コア移動機構、90 遮蔽板移動機構
102 制御部、103 記録材サイズ検知部
TH1 中央サーミスタ、TH2 サブサーミスタ
Claims (6)
- 記録材に接触して加熱する第一回転体と、前記第一回転体に当接して記録材の加熱ニップを形成する第二回転体と、記録材の搬送方向に直角な搬送幅方向における前記第一回転体の誘導加熱の加熱領域を可変に設定して前記第一回転体を誘導加熱する誘導加熱装置と、を備える像加熱装置において、
搬送幅方向における前記加熱領域の内側であって記録材よりも外側位置で前記第一回転体の温度を検出するための温度検出手段と、
前記温度検出手段を搬送幅方向へ移動可能な移動機構と、
前記移動機構を制御して、記録材に応じた前記外側位置に前記温度検出手段を移動させるとともに、移動させた前記温度検出手段の検出結果に基づいて記録材の加熱処理を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする像加熱装置。 - 前記移動機構は、前記誘導加熱装置が前記第一回転体の加熱領域を可変に設定する機構を兼ねていることを特徴とする請求項1記載の像加熱装置。
- 前記制御手段は、記録材に応じた第一の加熱領域を前記誘導加熱装置に設定して前記温度検出手段を前記外側位置へ移動させた状態で検出温度が所定の上限値に達すると、前記第一の加熱領域よりも狭い第2の加熱領域を前記誘導加熱装置に設定するとともに、記録材の内側位置へ前記温度検出手段を移動させ、その後、検出温度が所定の下限値に達すると、前記第一の加熱領域を前記誘導加熱装置に設定するとともに、前記外側位置へ前記温度検出手段を移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の像加熱装置。
- 前記誘導加熱装置は、前記第一回転体へ入射する磁束を発生する励磁コイル部材と、前記第一回転体へ入射する磁束の前記第一回転体の搬送幅方向に沿った磁束密度分布を変更可能な変更手段とを有し、
前記変更手段は、記録材の搬送幅方向の長さに応じて前記加熱領域を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の像加熱装置。 - 前記変更手段は、前記第一回転体の搬送幅方向に配列して前記励磁コイル部材が発生する磁束をそれぞれの領域で前記第一回転体に案内する複数個の磁性体コアと、前記複数個の磁性体コアをそれぞれ前記第一回転体に対して接離する方向へ移動させるコア移動装置とを有し、
前記コア移動装置は、記録材の前記幅方向の長さに応じた個数の前記磁性体コアを他の前記磁性体コアよりも前記第一回転体に近付けて前記加熱領域を設定することを特徴とする請求項4記載の像加熱装置。 - 前記変更手段は、前記励磁コイルと前記磁性体コアとの間に配置された磁束遮蔽部材と、前記磁束遮蔽部材を前記第一回転体の長手方向に移動させる遮蔽部材移動装置とを有し、
前記遮蔽部材移動装置は、記録材の前記幅方向の長さに応じた位置に前記磁束遮蔽部材を移動させて前記加熱領域を設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の像加熱装置。
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