JP2013034364A - インバータ制御装置およびこれを用いた電動圧縮機、並びに電気機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ブラシレスDCモータの運転制御を行うセンサレス型のインバータ制御装置において、ブラシレスDCモータの脱調停止を有効に抑制し、より安定で信頼性の高い運転制御を実現可能とする。
【解決手段】 インバータ制御装置20の駆動制御器231は、インバータ回路部21の出力電圧が予め設定される閾値以上であり、かつ、回転速度の検出値が目標値より小さい基準値以下である場合に、スイッチング素子の転流を、位置検出転流信号に基づく制御から強制同期転流信号に基づく制御に切り換える。また、インバータ制御装置20の出力電圧制御器232は、駆動制御器231が強制同期転流信号に基づいてスイッチング素子の転流を制御していれば、位相差検出器234による位相差に基づいて出力電圧制御信号を変化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 インバータ制御装置20の駆動制御器231は、インバータ回路部21の出力電圧が予め設定される閾値以上であり、かつ、回転速度の検出値が目標値より小さい基準値以下である場合に、スイッチング素子の転流を、位置検出転流信号に基づく制御から強制同期転流信号に基づく制御に切り換える。また、インバータ制御装置20の出力電圧制御器232は、駆動制御器231が強制同期転流信号に基づいてスイッチング素子の転流を制御していれば、位相差検出器234による位相差に基づいて出力電圧制御信号を変化させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ブラシレスDCモータの通電制御を行うインバータ制御装置と、当該インバータ制御装置を用いた電動圧縮機と、当該インバータ制御装置によって駆動されるブラシレスDCモータを備えている家庭用冷蔵庫等の電気機器とに関する。
従来から、ブラシレスDCモータの運転制御には、インバータ回路を備えるインバータ制御装置が広く用いられている。制御対象であるブラシレスDCモータは、永久磁石を備えるロータと三相巻線で構成されるステータとを備える構成が一般的である。そして、インバータ制御装置は、前記構成のブラシレスDCモータにおいて、ロータの磁極位置に応じて、ステータの通電相を切り換える(転流動作を行う)ことにより回転磁界を発生させる。それゆえ、ブラシレスDCモータのロータが出力トルクを得ることになる。したがって、ブラシレスDCモータの運転制御においては、通電中のステータにより発生する磁束に対して、ロータの磁束の相対関係を得ることが重要となる。
ブラシレスDCモータには、ロータの磁極位置を検出するホール素子等のセンサを備えているものが知られている。このようなブラシレスDCモータでは、センサによりロータの磁極位置を正確に認識することができるため、磁極位置の検出のために、例えば間接的な誘起電圧を利用する等の手法を用いる必要がない。また、ロータの磁極位置は、センサの検出結果から直接判断することができるので、ブラシレスDCモータの運転制御を容易に行うことが可能となる。
ただし、ブラシレスDCモータが密閉状態で用いられる場合、例えば、密閉型圧縮機等では、ホール素子等のセンサを埋め込むことが容易ではない。その理由は、使用環境に由来するセンサの故障の可能性が生じたり、冷媒の漏れ等に対するセンサの信頼性を十分維持できなかったり、モータとセンサとが一体化されていることによる故障時のメンテナンス性が低下したりするためである。
そこで、ブラシレスDCモータの運転制御を行うインバータ制御装置において、ホール素子等のセンサを用いずに、ロータの磁極位置を検出するセンサレス技術が種々提案されている。例えば特許文献1には、ステータに生じる誘起電圧の変化時間を検出してステータへの通電タイミングを決定する、ブラシレスモータの制御装置が開示されている。
このようなセンサレス型のインバータ制御装置では、波形制御の方式として、一般的には120度通電方式が採用されていることが多い。120度通電方式では、電気角120度の矩形波の期間ではインバータの各相スイッチを導通させるよう制御するが、残りの電気角60度の期間では無制御としている。無制御期間(電気角60度の期間)では、インバータ回路に含まれる各相の上下アームトランジスタのスイッチがオフされている。そこで、この期間中に、モータの端子に現れる誘起電圧をモニタすることにより、ロータの磁極位置を取得することが可能となる。
しかしながら、前記構成のセンサレス型のインバータ制御装置では、構成上の制約があるとともに、ブラシレスDCモータの脱調停止を十分に抑制できない場合がある。
例えば、特許文献1に開示されるインバータ制御装置では、誘起電圧のモニタによりロータの磁極位置を検出している。そのため、当該インバータ制御装置においては、インバータ回路部の転流制御が、誘起電圧をモニタできる範囲に限定されてしまうという制約がある。
また、特許文献1に開示されるインバータ制御装置では、ブラシレスDCモータに急激な回転変動を伴う負荷変動または電圧変動が発生したときには、誘起電圧の波形におけるゼロクロス点の検出が困難となる。この状態では、運転中のブラシレスDCモータにおいてロータの相対位置を認識することができなくなる。そのため、ブラシレスDCモータの運転制御を継続することができなくなり、当該ブラシレスDCモータは脱調停止してしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、ブラシレスDCモータの運転制御を行うセンサレス型のインバータ制御装置において、ブラシレスDCモータの脱調停止を有効に抑制し、より安定で信頼性の高い運転制御を実現可能とすることを目的とする。
本発明に係るインバータ制御装置は、前記の課題を解決するために、三相永久磁石同期モータであるブラシレスDCモータを駆動するインバータ回路部と、前記ブラシレスDCモータの誘起電圧と基準電圧とを比較してロータ位置信号を生成するロータ位置信号生成回路部と、当該ロータ位置信号生成回路部からの前記ロータ位置信号を用いて前記インバータ回路部に制御信号を生成して出力するインバータ制御部と、を備え、前記インバータ制御部は、前記インバータ回路部から出力される三相出力電圧を制御するための出力電圧制御信号を生成する出力電圧制御器と、前記ロータ位置信号から、前記ブラシレスDCモータのロータの位置を検出するロータ位置検出器と、前記ロータ位置信号生成回路部からのロータ位置信号に基づき、前記インバータ回路部の出力電圧の位相に対する誘起電圧の位相の位相差を検出する位相差検出器と、前記ロータ位置検出器によるロータの検出位置に基づき、前記インバータ回路部が備える複数のスイッチング素子を転流させる位置検出転流信号を生成する位置検出転流制御器と、前記ブラシレスDCモータの回転速度の目標値および前記位相差検出器による位相差に基づき、前記スイッチング素子を強制的に転流させる強制同期転流信号を生成する強制同期転流制御器と、前記ブラシレスDCモータの動作中の回転速度を検出する回転速度検出器と、前記出力電圧制御信号に基づいて前記インバータ回路部の出力電圧を制御するとともに、前記位置検出転流信号または前記強制同期転流信号に基づいて、前記スイッチング素子の転流を制御する駆動制御器と、を備え、当該駆動制御器は、前記インバータ回路部の出力電圧が予め設定される閾値以上であり、かつ、前記回転速度検出器による回転速度の検出値が前記回転速度の目標値より小さい基準値以下である場合に、前記スイッチング素子の転流を、前記位置検出転流信号に基づく制御から前記強制同期転流信号に基づく制御に切り換え、前記出力電圧制御器は、前記駆動制御器が前記強制同期転流信号に基づいて前記スイッチング素子の転流を制御している間には、前記位相差検出器による位相差に基づいて出力電圧制御信号を変化させる構成である。
前記構成のインバータ制御装置においては、前記出力電圧制御器は、前記駆動制御器が前記強制同期転流信号に基づいて前記スイッチング素子の転流を制御している際に、前記回転速度の目標値が予め設定される下限値以下となった場合には、前記ロータ位置検出器により前記ロータの検出位置が検出可能となるように、前記誘起電圧の位相を調整すべく前記出力電圧制御信号を変化させ、前記駆動制御器は、前記誘起電圧の位相が変化した後に、前記スイッチング素子の転流を、前記強制同期転流信号に基づく制御から前記位置検出転流信号に基づく制御に切り換える構成であってもよい。
前記構成のインバータ制御装置においては、前記位相差検出器により検出された誘起電圧の位相差が進み位相であれば、前記出力電圧制御器は、前記インバータ回路部から出力される三相出力電圧を低下させるように、出力電圧制御信号を生成する構成であってもよい。
また、前記構成のインバータ制御装置においては、前記位相差検出器により検出された誘起電圧の位相差が遅れ位相であれば、前記出力電圧制御器は、前記インバータ回路部から出力される三相出力電圧を上昇させるように、出力電圧制御信号を生成する構成であってもよい。
また、前記構成のインバータ制御装置においては、前記位相差検出器により検出された誘起電圧の位相差が中間位相であれば、前記出力電圧制御器は、前記インバータ回路部から出力される三相出力電圧を変化させないように、出力電圧制御信号を生成する構成であってもよい。
また、本発明には、前記構成のインバータ制御装置と、当該インバータ制御装置により制御される前記ブラシレスDCモータと、伝熱媒体を圧縮可能とする圧縮機構と、を備えている、電動圧縮機が含まれてもよい。
また、本発明には、前記構成のインバータ制御装置と、当該インバータ制御装置により制御される前記ブラシレスDCモータと、を備えている、電気機器が含まれてもよい。
本発明では、以上の構成によりブラシレスDCモータの運転制御を行うセンサレス型のインバータ制御装置において、ブラシレスDCモータの脱調停止を有効に抑制し、より安定で信頼性の高い運転制御を実現可能とすることができる、という効果を奏する。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
[インバータ制御装置の基本構成]
まず、本発明の実施の形態1に係るインバータ制御装置の構成の一例について図1を参照して具体的に説明する。
[インバータ制御装置の基本構成]
まず、本発明の実施の形態1に係るインバータ制御装置の構成の一例について図1を参照して具体的に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るインバータ制御装置20は、ブラシレスDCモータ30の運転制御を行うものであり、インバータ回路部21、ロータ位置信号生成回路部22、およびインバータ制御部23を備えている。
インバータ制御装置20が制御対象とするブラシレスDCモータ30は、三相永久磁石同期モータであり、図1に示すように、三相巻線で構成されるステータ31と永久磁石32a〜32fを備えているロータ32とから構成されている。
ステータ31は、U相に対応するステータ巻線31uと、V相に対応するステータ巻線31vと、W相に対応するステータ巻線31wとから構成されている。ロータ32は、その内部に永久磁石32a,32b,32c,32d,32e,および32fが配置される磁石埋込型構造であり、永久磁石32a〜32fによるマグネットトルクに加えて、リラクタンストルクを発生することができる構成となっている。
なお、ブラシレスDCモータ30のより具体的な構成は特に限定されず、図1に示す模式的な構成に対応する公知の様々なモータを好適に用いることができる。
インバータ制御装置20を構成するインバータ回路部21は、ブラシレスDCモータ30を駆動する回路であり、商用交流電源10とブラシレスDCモータ30に電気的に接続されている。本実施の形態では、インバータ回路部21は、PWM(Pulse Width Modulation)インバータ211、整流平滑回路212、およびインバータ駆動回路213を備えている。
PWMインバータ211は、6つのスイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzおよび6つの還流ダイオードDu,Dx,Dv,Dy,Dw,およびDzより構成されている。スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzは、それぞれ三相ブリッジとなるように接続されており、6つの還流ダイオードDu,Dx,Dv,Dy,Dw,およびDzは、それぞれ、各スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,またはTrzに並列に接続されている。
これらスイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzのうち、スイッチングトランジスタTruおよびTrxは、ブラシレスDCモータ30のステータ巻線31uに接続されているので、U相に対応する。また、スイッチングトランジスタTrvおよびTryは、ブラシレスDCモータ30のステータ巻線31vに接続されているので、V相に対応する。また、スイッチングトランジスタTrwおよびTrzは、ブラシレスDCモータ30のステータ巻線31wに接続されているので、W相に対応する。
PWMインバータ211は、ロータ32の位置に応じてブラシレスDCモータ30のステータ31に、U相、V相およびW相から成る三相交流電圧を供給する。なお、本実施の形態では、PWMインバータ211(すなわちインバータ回路部21)からブラシレスDCモータ30に印加される電圧を「出力電圧」と称する。
整流平滑回路212は、商用交流電源10から供給される交流電源を直流電源に変換するものであり、本実施の形態では、4つのダイオードで構成される整流回路と、2つのキャパシタで構成される平滑回路とを備えている。整流平滑回路212で直流に変換された電流がPWMインバータ211に供給される。
インバータ駆動回路213は、PWMインバータ211を駆動する回路であり、後述するインバータ制御部23からの制御指令に基づいて、出力電圧の大きさ(デューティ比)、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzのON/OFFの切り換えによる転流等を制御する。インバータ駆動回路213は図1ではブロックとして模式的に図示しているが、駆動回路として公知の構成を有している。
PWMインバータ211、整流平滑回路212、およびインバータ駆動回路213の具体的な構成は、図1に示す構成のみに限定されず、公知の他の構成であっても好適に用いることができる。また、インバータ回路部21は、公知の他の回路構成を含んでいてもよい。
ロータ位置信号生成回路部22は、PWMインバータ211とブラシレスDCモータ30とが互いに接続される箇所に設けられている。ロータ位置信号生成回路部22は、ブラシレスDCモータ30が備える3つの端子(ステータ巻線31u,31v,および31w)間の電圧(端子電圧)を検出する。この端子電圧は、ブラシレスDCモータ30の各相の誘起電圧を含む波形を有しており、ロータ位置信号生成回路部22は、端子電圧から取得される誘起電圧と基準電圧とを比較することで、ロータ位置信号を生成する。
ここで、ロータ位置信号は、ステータ31に生ずる誘起電圧の波形におけるゼロクロス点を基準として生成される。具体的には、ロータ位置信号生成回路部22には、随時、U相、V相およびW相の端子電圧が随時入力されるので、ロータ位置信号生成回路部22は、この端子電圧と基準電圧との大小関係を比較する。大小関係が逆転する点、すなわち極性反転する箇所がゼロクロス点であるが、ロータ32の位置は、このゼロクロス点を基準として検出することができる。したがって、ロータ位置信号生成回路部22は「ロータ位置検出回路部」であるということができる。
なお、ロータ位置信号生成回路部22の具体的な構成は特に限定されず、図1ではブロックとして模式的に図示しているが、本実施の形態では、公知のコンパレータで構成されている(例えば、後述する比較の形態に示す構成が一例として挙げられる)。これにより、誘起電圧による端子電圧と基準電圧とを比較してロータ位置信号を生成している。
ここで、基準電圧は、インバータ回路部21からの出力電圧に基づいて設定することができ、本実施の形態では、整流平滑回路212から出力される直流電圧の1/2の電圧値として設定される。直流電圧の1/2の電圧値は、ブラシレスDCモータ30の中性点Npの電圧値と実質的に同じとみなすことができる。したがって、本実施の形態における基準電圧の電圧値を、仮想中性点電圧値VNと称する。
インバータ制御部23は、PWMインバータ211を含むインバータ回路部21の駆動を制御するために、ロータ位置信号生成回路部22からのロータ位置信号を用いて各種の制御信号(制御指令)を生成し、インバータ駆動回路213に出力するものである。
[インバータ制御部の構成]
次に、インバータ制御部23の構成の一例について、図1を参照して具体的に説明する。本実施の形態では、インバータ制御部23は、駆動制御器231、出力電圧制御器232、ロータ位置検出器233、位相差検出器234、位置検出転流制御器235、強制同期転流制御器236、回転速度検出器237、および基準タイマ238を備えている。
次に、インバータ制御部23の構成の一例について、図1を参照して具体的に説明する。本実施の形態では、インバータ制御部23は、駆動制御器231、出力電圧制御器232、ロータ位置検出器233、位相差検出器234、位置検出転流制御器235、強制同期転流制御器236、回転速度検出器237、および基準タイマ238を備えている。
駆動制御器231は、出力電圧制御器232、位置検出転流制御器235、および強制同期転流制御器236から出力される信号に基づいて、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzを制御するための駆動信号を生成してインバータ駆動回路213に出力する。この駆動制御器231の詳細については後述する。
出力電圧制御器232は、インバータ回路部21から出力される三相出力電圧を制御するための出力電圧制御信号を生成する。具体的には、出力電圧制御器232は、位相差検出器234からの位相差検出信号、および/または、回転速度検出器237からの回転速度信号に基づいて、PWMインバータ211からの出力電圧にPWM変調を行うための信号(PWM変調信号)を生成して、駆動制御器231に出力する。駆動制御器231は、このPWM変調信号に基づく制御指令をインバータ駆動回路213に出力し、インバータ駆動回路213は、この制御指令に基づいてPWMインバータ211(すなわちインバータ回路部21)を制御し、これによって出力電圧がPWM変調される。したがって、本実施の形態における出力電圧制御信号には、PWM変調信号が含まれる。
ロータ位置検出器233は、ロータ位置信号生成回路部22からのロータ位置信号により、ブラシレスDCモータ30のロータ32の磁極位置(ロータ位置)を検出して位置信号を生成し、位置検出転流制御器235および回転速度検出器237に出力する。なお、ロータ位置検出器233で生成される位置信号を、ロータ位置信号生成回路部22で生成されるロータ位置信号と区別する便宜上、「検出位置信号」と称する。
位相差検出器234は、ロータ位置信号生成回路部22からのロータ位置信号により、インバータ回路部21(PWMインバータ211)の出力電力の位相に対するブラシレスDCモータ30の誘起電圧の位相の位相差を検出し、位相差検出信号を生成する。具体的には、ロータ位置信号生成回路部22は、前述した通り、ステータ巻線31u,31v,および31wの端子電圧を検出してロータ位置信号を生成する。そこで、位相差検出器234は、出力電圧制御器232から出力電圧の位相を取得し、ロータ位置信号から誘起電圧の位相を取得し、これらの位相差を検出して位相差検出信号を生成する。生成した位相差検出信号は、出力電圧制御器232および強制同期転流制御器236に出力される。
位置検出転流制御器235は、ロータ位置検出器233からのロータ32の検出位置に基づき、PWMインバータ211を構成するスイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzを転流させるタイミングを計算し、これらを転流させる転流信号を生成する。生成した転流信号は、駆動制御器231に出力される。
強制同期転流制御器236は、インバータ制御装置20に入力されるブラシレスDCモータ30の回転速度指令(すなわち回転速度の目標値)と、位相差検出器234からの位相差検出信号とから、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzを転流させるタイミングを計算し、これらを強制的に転流させる転流信号を生成する。生成した転流信号は、駆動制御器231に出力される。
なお、位置検出転流制御器235で生成される転流信号と、強制同期転流制御器236で生成される転流信号とは、いずれもスイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzを転流させるための指令信号であるが、後述するように、駆動制御器231では、これら転流信号のいずれかを用いてPWMインバータ211を転流制御するので、説明の便宜上、位置検出転流制御器235で生成される転流信号を「位置検出転流信号」と称し、強制同期転流制御器236で生成される転流信号を「強制同期転流信号」と称する。
前述した駆動制御器231は、出力電圧制御器232から得られる出力電圧制御信号により出力電圧を制御するが、PWMインバータ211の転流制御は、位置検出転流信号または強制同期転流信号のいずれかの転流信号に基づいて行うように構成されている。また、出力電圧制御器232は、後述するように、駆動制御器231が強制同期転流信号に基づいて転流制御を行っている間には、位相差検出器234による位相差に基づいて出力電圧制御信号を変化させる。
そして、駆動制御器231は、出力電圧制御信号と、位置検出転流信号または強制同期転流信号とを合成することにより、PWMインバータ211を制御するための駆動信号を生成し、インバータ駆動回路213に出力する。特に、強制同期転流信号から合成される駆動信号は、通電角180度未満の波形として出力される。インバータ駆動回路213は、駆動制御器231からの駆動信号に基づいて、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzのON/OFF制御を行い、これにより、ブラシレスDCモータ30が運転制御される。
回転速度検出器237は、少なくともブラシレスDCモータ30の運転中の回転速度を検出するものであり、本実施の形態では、ロータ位置信号生成回路部22からのロータ位置信号に基づいて、運転中の回転速度を算出し、さらに、ブラシレスDCモータ30の回転速度指令と算出された回転速度との偏差を算出して、回転速度信号として出力電圧制御器232に出力するよう構成されている。したがって、本実施の形態において回転速度検出器237が生成する回転速度信号には、運転中の回転速度の検出値だけでなく、この検出値と目標値との偏差(回転速度偏差)も含まれる。
基準タイマ238は、公知のタイマ回路で構成され、駆動制御器231によるインバータ回路部21の駆動制御のために時間計測を行う。計測された時間情報は駆動制御器231に出力される。
本実施の形態では、インバータ制御部23は、公知のマイクロコントローラ(あるいはマイクロプロセッサ)で構成されている。したがって、インバータ制御部23が備える、駆動制御器231、出力電圧制御器232、ロータ位置検出器233、位相差検出器234、位置検出転流制御器235、強制同期転流制御器236、および回転速度検出器237は、いずれもマイクロコントローラの機能構成であり、図示しない記憶装置に格納されるプログラムに従ってマイクロコントローラが動作することにより実現される構成である。なお、駆動制御器231、出力電圧制御器232、ロータ位置検出器233、位相差検出器234、位置検出転流制御器235、強制同期転流制御器236、および回転速度検出器237は公知の論理回路等として構成されてもよい。
[インバータ制御装置の制御信号]
次に、インバータ制御装置20によるブラシレスDCモータ30の運転制御に用いられる制御信号について、ロータ位置信号生成回路部22により検出される端子電圧の波形と対比させながら、図2を参照して具体的に説明する。
次に、インバータ制御装置20によるブラシレスDCモータ30の運転制御に用いられる制御信号について、ロータ位置信号生成回路部22により検出される端子電圧の波形と対比させながら、図2を参照して具体的に説明する。
図2の(i)に示す波形が、ロータ位置信号生成回路部22により検出されるブラシレスDCモータ30の端子電圧Vu,Vv,およびVwの波形である。具体的には、(i−1)がU相の端子電圧Vuであり、(i−2)がV相の端子電圧Vvであり、(i−3)W相の端子電圧Vwであって、端子電圧Vu,Vv,およびVwの波形は、それぞれ位相が120度ずつずれた状態で変化するようになっている。
また、これら端子電圧Vu,Vv,またはVwの波形は、図2に示すように、インバータ回路部21からの供給電圧(出力電圧)Vua,Vva,またはVwaと、ステータ巻線31u,31v,または31wに発生する誘起電圧Vub,Vvb,またはVwbと、転流制御時に発生するスパイク電圧Vuc,Vvc,またはVwcとの合成波形となっている。スパイク電圧Vuc,Vvc,またはVwcは、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzの転流時に、還流ダイオードDu,Dx,Dv,Dy,Dw,およびDzのいずれかが導通することにより生じるパルス上の波形である。
なお、図2の(i−1)ないし(i−3)に示す端子電圧Vu,Vv,およびVwの波形においては、進み位相を点線で示し、遅れ位相を破線で示している。また、一点鎖線は、基準電圧である仮想中性点電圧値VNを示している。
次に、図2の(ii)、(iii)、および(iv)に示す波形が、ロータ位置信号生成回路部22で生成されるロータ位置信号PSであり、図2の(ii−4),(iii−4)および(iv−4)に示す信号が、各ロータ位置信号PSに対応する位相差検出信号PSDである。ロータ位置信号PSは、前述した通り、各相の端子電圧Vu,Vv,およびVwの電圧値と、基準電圧である仮想中性点電圧値VN(直流電圧の1/2の電圧値)とを比較することにより生成される。
また、(ii−1)ないし(ii−3)に示す波形が、(ii)中間位相におけるロータ位置信号PSであり、(ii−1)に示す波形がU相のロータ位置信号PSuであり、(ii−2)に示す波形がV相のロータ位置信号PSvであり、(ii−3)に示す波形がW相のロータ位置信号PSwである。また、(ii−4)に示す信号が、中間位相においての位相差検出器234による位相差検出信号である。
同様に、(iii−1)ないし(iii−3)に示す波形が、(iii)遅れ位相におけるロータ位置信号PSu,PSv,およびPSwであり、(iii−4)に示す信号が、遅れ位相においての位相差検出器234による位相差検出信号である。また、(iv−1)ないし(iv−3)に示す波形が、(iv)進み位相におけるロータ位置信号PSu,PSv,およびPSwであり、(iv−4)に示す信号が、進み位相においての位相差検出器234による位相差検出信号である。
これらロータ位置信号PSは、3つの出力信号PSa,PSb,およびPScの合成信号となる。出力信号PSa(図2では、PSua,PSva,およびPSwa)は、供給電圧Vua,Vva,およびVwaに対応する信号であり、出力信号PSb(図2では、PSub,PSvb,およびPSwb)は、誘起電圧Vub,Vvb,およびVwbと仮想中性点電圧値VNとを比較している期間に相当する信号であり、出力信号PSc(図2では、PSuc,PSvc,およびPSwc)は、スパイク電圧Vuc,Vvc,およびVwcに対応する信号である。
また、位相差検出器234が生成する位相差検出信号については、まず、基準タイマ238の電気角90度前後において、Vu,Vv,またはVwのいずれかの端子電圧が立ち下がり波形の相であるときの位置検出信号が“H”である場合には、位相差検出信号として遅れ位相の信号が生成される。また、基準タイマ238の電気角90度後の100μsecから電気角120度の間において、Vu,Vv,またはVwのいずれかの端子電圧が立ち上がり波形の相であるときの位相検出信号が“L”にならない場合には、位相差検出信号として進み位相でない信号が生成される。
次に、図2の(v)に示す波形は、基準タイマ238の計測値である。本実施の形態では、基準タイマ238は、インバータ制御部23に入力される回転速度指令(回転速度の目標値)に応じて計測を開始し、所定の時間に達した時点で、図2の(vi)に示す強制同期基準信号SFCを発生する。
次に、図2の(vii)に示す信号は、強制同期基準信号SFCを基準として、強制同期転流制御器236により一定間隔で発生される強制同期転流信号SCEである。また、図2の(viii)に示す信号は、強制同期基準信号SFCを基準として、駆動制御器231により発生されるサンプリング開始信号SSSである。さらに、図2の(ix)〜(xiv)に示す波形は、強制同期転流信号SCEの状態に応じて駆動制御器231により生成され、インバータ駆動回路213に出力される駆動信号DSである。
これら8種類の駆動信号DSのうち、図2の(ix)に示す駆動信号DSuは、スイッチングトランジスタTruを制御するための信号であり、(x)に示す駆動信号DSvは、スイッチングトランジスタTrvを制御するための信号であり、(xi)に示す駆動信号DSwは、スイッチングトランジスタTrwを制御するための信号である。また、図2の(xii)に示す駆動信号DSxは、スイッチングトランジスタTrxを制御するための信号であり、(xiii)に示す駆動信号DSyは、スイッチングトランジスタTryを制御するための信号であり、(xiv)に示す駆動信号DSzは、スイッチングトランジスタTrzを制御するための信号である。
[インバータ制御装置による運転制御]
次に、本実施の形態に係るインバータ制御装置20によるブラシレスDCモータ30の運転制御の一例について、図1および図2に加えて、図3ないし図6を参照して具体的に説明する。まず、インバータ制御装置20による基本的な運転制御について、図3を参照して説明する。
次に、本実施の形態に係るインバータ制御装置20によるブラシレスDCモータ30の運転制御の一例について、図1および図2に加えて、図3ないし図6を参照して具体的に説明する。まず、インバータ制御装置20による基本的な運転制御について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、インバータ制御装置20は、ブラシレスDCモータ30の運転制御を開始すると(ステップS101)、インバータ制御部23の駆動制御器231は、出力電圧制御器232から出力される出力電圧制御信号によりインバータ回路部21の出力電圧を制御するとともに、位置検出転流制御器235から出力される位置検出転流信号により、PWMインバータ211について位置検出転流制御を行う(ステップS102)。
出力電圧の制御について説明すると、出力電圧制御器232が、回転速度検出器237からの回転速度信号、および/または、または位相差検出器234からの位相差検出信号に応じてPWM変調信号を生成する。このPWM変調信号は、出力電圧制御信号として駆動制御器231に出力され、駆動制御器231は、この出力電圧制御信号から駆動信号を生成してインバータ駆動回路213に出力し、インバータ駆動回路213を駆動して出力電圧を制御する。なお、出力電圧の制御はブラシレスDCモータ30の運転中継続的に行われているので、図3に示すフローチャートには特にステップを図示しない。
次に、駆動制御器231は、出力電圧制御信号のデューティ比(出力電圧デューティ比またはPWM変調デューティ比)が予め設定される所定値(閾値)以上であるか否かを判定する(ステップS103)。閾値以上でなければ(ステップS103でNO)、位置検出転流制御を継続する(ステップS102に戻る)が、閾値以上であれば(ステップS103でYES)、駆動制御器231は、回転速度検出器237による回転速度の検出値が回転速度の目標値(回転速度指令)よりも小さい基準値以下であるか否かを判定する(ステップS104)。
本実施の形態では、回転速度検出器237からの回転速度信号には、前述した回転速度偏差が含まれるので、この回転速度偏差が所定の値以上であるか否かを判定すればよい。回転速度の検出値が基準値を超えていれば(ステップS104でNO)、位置検出転流制御を継続する(ステップS102に戻る)が、基準値以下であれば(ステップS104でYES)、PWMインバータ211について行われる転流制御を、位置検出転流信号に基づく位置検出転流制御から、強制同期転流信号に基づく強制同期転流制御に切り換える(ステップS105)。
その後、駆動制御器231は、種々の信号または予め設定される条件等に応じて、強制同期転流制御を位置検出転流制御に切り換えるか否かを判定すればよく(ステップS106)、切り換える必要がなければ(ステップS106でNO)強制同期転流制御を継続し(ステップS105に戻る)、切り換える必要があれば(ステップS106でYES)、位置検出転流制御に切り換える(ステップS102に戻る)。その後は、ブラシレスDCモータ30の運転制御を終了するまでこの制御を繰り返すことになる。
次に、図3における強制同期転流制御(ステップS105)の一例について、図4、図5および図6を参照して具体的に説明する。
まず、駆動制御器231は、インバータ制御部23に入力される回転速度指令に基づいて、基準タイマ238に計測を開始させる(ステップS501)。基準タイマ238の計測開始のタイミングは、図2に示す(vi)強制同期基準信号SFCの発生時点であり、図2に示すように、基準タイマ238は、目標周波数に対する電気角120度(120°e)に相当する「制御基準時間」を計測することになる。また、基準タイマ238による計測の開始は、第一の進み位相検出期間の開始に相当する。
次に、駆動制御器231は、位相差検出器234に第一の進み位相検出処理を行わせる(ステップS502)。この進み位相検出処理は、図5に示すように、4ステップで構成されている。
まず、位相差検出器234は、ロータ位置信号生成回路部22が検出したロータ位置信号PSを取得し(ステップS521)、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzの出力状態、すなわち図2における(ii)中間位相、(iii)遅れ位相、または(iv)進み位相に応じて位相検出処理を行う。
ここで、図2に示すように、U相、V相、またはW相のいずれかの誘起電圧の立ち上り期間では、立ち上がり中の通電相は、電気角60度(60°e)に相当する期間、無通電状態となる。この無通電期間の開始前では、駆動制御器231は、駆動信号DSとして、図2に示す(xii)駆動信号DSx、(xiii)駆動信号DSy、または(xiv)駆動信号DSzを生成しているが、無通電期間の開始後には、駆動信号を、図2に示す(ix)駆動信号DSu、(x)駆動信号DSv、または(xi)駆動信号DSwに切り換えて生成する。
そして、位相差検出器234は、PWMインバータ211の出力電圧が立ち上がり波形であるときに、ブラシレスDCモータ30の誘起電圧が進み位相であるか否かを判定する(ステップS522)。誘起電圧が進み位相であれば、進み位相検出期間では、図2に示す(i)端子電圧Vu,Vv,およびVwは、基準電圧である仮想中性点電圧値VNを下回ることがない。この状態は、ロータ位置信号DSが“L”信号とならないことを意味する。したがって、位相差検出器234が、ロータ位置信号DSとして“L”信号を検出した場合には(ステップS522でNO)、誘起電圧の位相は進み位相状態ではないと判断することができる。そこで、位相差検出器234は進み位相状態をセットする(ステップS523)。
進み位相状態がセットされた後(ステップS523の後)、あるいは、位相差検出器234が、ロータ位置信号DSとして“H”信号を検出したとき(ステップS522でYES)には、位相差検出器234は、基準タイマ238の計測値が所定時間を経過したか、言い換えれば予め設定される転流時間に達しているか否かを判定する(ステップS524)。この転流時間は、本実施の形態では、例えば、電気角30度(30°e)に相当する時間として設定される。所定時間が経過していなければ(ステップS524でNO)、ロータ位置信号DSを取得して進み位相の判定を繰り返す(ステップS521に戻る)が、所定時間が経過していれば(ステップS524でNO)、次の処理(図3のステップS503)に進む。
次に、強制同期転流制御器236は、位相差検出器234による位相差の検出結果(位相差検出信号)と、回転速度指令(回転速度の目標値)とに基づいて、図2に示す(vii)強制同期転流信号SCEを発生させて、駆動制御器231に出力する。駆動制御器231は、U相、V相、またはW相の状態に応じて、図2に示す(ix)駆動信号DSu、(x)駆動信号DSv、または(xi)駆動信号DSwを、ON状態で生成してインバータ駆動回路213に出力し、PWMインバータ211の転流動作を行う。この転流動作が、立ち上がり時の強制同期転流動作となる(ステップS503)。
次に、駆動制御器231は、基準タイマ238の計測値が、遅れ位相検出の開始時間に達しているか否かを判定する(ステップS504)。この開始時間は、本実施の形態では、例えば、図2の(viii)サンプリング開始信号SSSに示すように、電気角90度(90°e)に相当する時間から100μs前となる時間として設定することができる。
基準タイマ238の計測値が、遅れ位相検出の開始時間に達していなければ(ステップS504でNO)、駆動制御器231は、判定を繰り返して制御動作を待機するが、開始時間に達していれば(ステップS504でYES)、位相差検出器234に遅れ位相検出処理を行わせる(ステップS505)。この遅れ位相検出処理は、図6に示すように、4ステップで構成されている。
まず、位相差検出器234は、ロータ位置信号生成回路部22が検出したロータ位置信号PSを取得し(ステップS551)、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzの出力状態、すなわち図2における(ii)中間位相、(iii)遅れ位相、または(iv)進み位相に応じて位相検出処理を行う。
そして、位相差検出器234は、PWMインバータ211の出力電圧が立ち下がり波形であるときに、ブラシレスDCモータ30の誘起電圧が遅れ位相であるか否かを判定する(ステップS552)。誘起電圧が遅れ位相であれば、遅れ位相検出期間では、図2に示す(i)端子電圧Vu,Vv,およびVwは、基準電圧である仮想中性点電圧値VNを上回る。この状態は、ロータ位置信号DSが“H”信号となることを意味する。したがって、位相差検出器234が、ロータ位置信号DSとして“H”信号を検出した場合には(ステップS552でYES)、誘起電圧の位相は遅れ位相状態であると判断することができる。そこで、位相差検出器234は遅れ位相状態をセットする(ステップS553)。
遅れ位相状態がセットされた後(ステップS553の後)、あるいは、位相差検出器234が、ロータ位置信号DSとして“L”信号を検出したとき(ステップS552でNO)には、位相差検出器234は、基準タイマ238の計測値が所定時間を経過したか(前述した転流時間に達しているか)否かを判定する(ステップS554)。所定時間を経過していなければ(ステップS554でNO)、ロータ位置信号DSを取得して遅れ位相の判定を繰り返えす(ステップS551に戻る)が、所定時間を経過していれば(ステップS554でNO)、次の処理(図3のステップS506)に進む。
次に、強制同期転流制御器236は、位相差検出器234による位相差の検出結果(位相差検出信号)と、回転速度指令(回転速度の目標値)とに基づいて、図2に示す(vii)強制同期転流信号SCEを発生させて、駆動制御器231に出力する。駆動制御器231は、U相、V相、またはW相の状態に応じて、図2に示す(xii)駆動信号DSx、(xiii)駆動信号DSy、または(xiv)駆動信号DSzを、ON状態で生成してインバータ駆動回路213に出力し、PWMインバータ211の転流動作を行う。この転流動作が、立ち下がり時の強制同期転流動作となる(ステップS506)。
次に、駆動制御器231は、基準タイマ238の計測値が、第二の進み位相検出の開始時間に達しているか否かを判定する(ステップS507)。この開始時間は、本実施の形態では、例えば、図2の(viii)サンプリング開始信号SSSに示すように、電気角90度(90°e)に相当する時間から100μs後となる時間として設定することができる。
基準タイマ238の計測値が、第二の進み位相検出の開始時間に達していなければ(ステップS507でNO)、駆動制御器231は、判定を繰り返して制御動作を待機するが、開始時間に達していれば(ステップS507でYES)、位相差検出器234に第二の進み位相検出処理を行わせる(ステップS508)。第二の進み位相検出処理は、前述した第一の進み位相検出処理と基本的に同じ(図5参照)であるので、その説明は省略する。ただし、位相差検出器234により経過が判定される所定時間は、転流時間ではなく、電気角120度(120°e)に相当する時間、すなわち制御基準時間となる。
基準タイマ238の計測値が制御基準時間に達していれば、駆動制御器231は、位相差検出器234に、遅れ位相状態の判定を行わせる(ステップS509)。このとき、誘起電圧の位相が遅れ位相状態であれば、図2に示す(xii)駆動信号DSx、(xiii)駆動信号DSy、または(xiv)駆動信号DSzが出力する直前まで、ロータ位置信号生成回路部22からのロータ位置信号DSが“H”信号を検出する状態を継続していることになる。
そして、誘起電圧の位相が極端な遅れ位相状態であれば(ステップS509でYES)、出力電圧制御器232は、PWM変調信号のデューティ比を一定値だけ増加させる(ステップS510)。その後は、再び第一の進み位相検出を開始する(ステップS501に戻る)。
一方、誘起電圧の位相が遅れ位相状態でなければ(ステップS509でNO)、駆動制御器231は、位相差検出器234に、進み位相状態の判定を行わせる(ステップS511)。このとき、誘起電圧の位相が進み位相状態であれば、図2に示す(ix)駆動信号DSu、(x)駆動信号DSv、または(xi)駆動信号DSwが出力する直前まで、ロータ位置信号生成回路部22からのロータ位置信号DSが“L”信号を検出しない状態を継続していることになる。
そして、誘起電圧の位相が極端な進み位相状態であれば(ステップS511でYES)、出力電圧制御器232は、PWM変調信号のデューティ比を一定値だけ減少させる(ステップS512)。その後は、再び第一の進み位相検出を開始する(ステップS501に戻る)。
また、誘起電圧の位相が遅れ位相状態でもなく進み位相状態でもない場合(ステップS511でNO)、誘起電圧の位相は中間位相状態にあるので、再び第一の進み位相検出を開始する(ステップS501に戻る)。
このように、本実施の形態では、インバータ制御部23は、強制同期転流制御を行っている間では、ブラシレスDCモータ30の各相の端子電圧(値)Vu、Vv、Vwと仮想中性点電圧(値)VNとを比較することによって、転流制御時におけるインバータ回路部21の各相の出力電圧の位相と、ステータ31に発生する誘起電圧の位相との位相差を判定する。そして、出力電圧の位相に対して誘起電圧の位相が遅れている場合には、出力電圧を増加させるよう制御を行う。逆に、出力電圧の位相に対して誘起電圧の位相が進んでいる場合には、出力電圧を減少させるよう制御を行う。また、誘起電圧の位相が遅れおらず進んでもいない状態は、誘起電圧の位相は中間位相を維持していることになり、誘起電圧の波形におけるゼロクロス点が検出可能な状態となっている。
言い換えれば、インバータ制御部23は、強制同期転流制御を行っている間では、ブラシレスDCモータ30の誘起電圧の位相状態を検出し、遅れ位相状態、進み位相状態、または中間位相状態のいずれかの状態に区別する判定を行っている。そして、遅れ位相状態または進み位相状態では、インバータ制御部23の出力電圧制御器232は、インバータ回路部21の出力電圧の位相に対して誘起電圧の位相が遅れている場合には、インバータ回路部21の出力電圧を増加させるように、出力電圧制御信号を変化させ、インバータ回路部21の出力電圧の位相に対して誘起電圧の位相が進んでいる場合には、インバータ回路部21の出力電圧を減少させるように、前記出力電圧制御信号を変化させる。また、中間位相状態では、インバータ制御部23は、必要に応じて強制同期転流制御から位置検出転流制御に切り換える制御を行う(図3のステップS106参照)。
[インバータ制御装置によるセンサレス運転制御]
本実施の形態に係るインバータ制御装置20は、ブラシレスDCモータ30をセンサレスで運転制御するものである。ここで、センサレス運転制御では、入力される回転速度指令(目標回転数)が変動したり、ブラシレスDCモータ30の出力トルク(あるいは負荷トルク)が変動したりすれば、当然のごとくブラシレスDCモータ30の運転状態が変化する。このような運転状態の変化は、インバータ回路部21からの出力電圧を、良好な制御の限界まで上昇させてしまうので、当該インバータ回路部21で行われる転流制御は、誘起電圧のモニタにより制御できる範囲から外れてしまうおそれがある。その結果、ブラシレスDCモータ30を良好に運転制御できなくなる可能性がある。
本実施の形態に係るインバータ制御装置20は、ブラシレスDCモータ30をセンサレスで運転制御するものである。ここで、センサレス運転制御では、入力される回転速度指令(目標回転数)が変動したり、ブラシレスDCモータ30の出力トルク(あるいは負荷トルク)が変動したりすれば、当然のごとくブラシレスDCモータ30の運転状態が変化する。このような運転状態の変化は、インバータ回路部21からの出力電圧を、良好な制御の限界まで上昇させてしまうので、当該インバータ回路部21で行われる転流制御は、誘起電圧のモニタにより制御できる範囲から外れてしまうおそれがある。その結果、ブラシレスDCモータ30を良好に運転制御できなくなる可能性がある。
例えば、インバータ回路部21からの出力電圧は、当該出力電圧(または出力電流)の位相に対する誘起電圧の位相の状態に応じて変化する。この出力電圧の変化は、ブラシレスDCモータ30の出力トルクを変動させることになり、その結果、出力トルクが過剰または不足となり、ブラシレスDCモータ30の運転状態が変化する。回転速度指令が大幅に変動する場合も同様である。
これに対して、本実施の形態に係るインバータ制御装置20は、回転速度指令の変動または出力トルクの変動の発生により、誘起電圧の波形から磁極位置(ロータ位置)の検出が困難な運転状態となっても、ブラシレスDCモータ30を位置検出転流制御から強制同期転流制御に切り換えることができる(図3参照)。これにより、ブラシレスDCモータ30の運転状態を強制的に継続することができるので、運転状態の変化によりブラシレスDCモータ30が脱調停止する可能性を有効に低減することができる。その結果、安定したモータ動作を実現することができる。
言い換えれば、本実施の形態に係るインバータ制御装置20は、ブラシレスDCモータ30において、誘起電圧のモニタによりロータ32の相対位置を認識できない運転状態が発生した場合であっても、目標回転数(回転速度指令)およびそのときの運転回転数(検出された回転速度)に基づいて、所定の周波数の駆動波形(図2に示す駆動信号を参照)によって強制的に転流を継続することができる。それゆえ、ブラシレスDCモータ30の運転状態を維持することができる。
また、本実施の形態に係るインバータ制御装置20は、強制同期転流制御においても、インバータ回路部21の出力電圧(または出力電流)の位相に対する誘起電圧の位相を検出して判定することにより、出力電圧を変化させることができる(図4参照)。これにより、強制同期転流制御においても、安定したモータ動作を実現することができる。
さらに、強制同期転流制御による運転制御では、誘起電圧の波形におけるゼロクロス点を検出することができないので、磁極位置を検出できないが、本実施の形態に係るインバータ制御装置20は、誘起電圧の位相が中間位相となったときに、強制同期転流制御から位置検出転流制御に切り換え可能となっている。それゆえ、強制転流による同期運転制御から、センサレス位置検出による運転制御へ安定して復帰することが可能となる。また、、中間位相で位置検出転流制御に移行しているので、移行直後であっても、ロータ位置信号生成回路部22がロータ位置信号の生成に失敗することがなく、ブラシレスDCモータ30が脱調停止するおそれを有効に抑制することができる。
また、強制同期転流制御では、同期運転によってインバータ回路部21の出力電圧(または出力電流)の周波数を強制的に同期周波数で出力することができる。これにより、ブラシレスDCモータ30の負荷トルクを増加させることになるので、誘起電圧の位相は、出力電圧の位相よりも遅れることになる。誘起電圧の位相が遅れるということは、出力電圧の位相は、相対的に進み位相となるので、ステータ巻線31u,31v,および31wの磁束を低減させる(弱らせる)ことができる。これにより、誘起電圧が減少するので、ブラシレスDCモータ30のモータ電流が増加して出力トルクも増加する。その結果、ブラシレスDCモータ30の運転制御の範囲を拡大することができる。
なお、本実施の形態に係るインバータ制御装置は、次のような構成を有するものであってもよい。
すなわち、本実施の形態に係る他のインバータ制御装置は、永久磁石を設けたロータと三相巻線を設けたステータからなるブラシレスDCモータと、前記ブラシレスDCモータを駆動するインバータ回路部と、前記インバータ回路部の三相出力電圧を制御する出力電圧制御手段(出力電圧制御器)と、前記ブラシレスDCモータの誘起電圧と前記インバータ回路部の出力電圧により生成した基準電圧とを比較検出する位置検出回路部(ロータ位置検出回路部)と、前記位置検出回路部の信号に基づき、誘起電圧の波形のゼロクロス点からロータ位置検出信号を出力する位置検出判定手段(ロータ位置検出器)と、前記位置検出判定手段からの出力信号に基づき、前記インバータ回路部の転流波形を出力する位置検出転流制御手段(位置検出転流制御器)と、前記ブラシレスDCモータの目標回転数に応じて所定の周波数で通電角180度未満の波形を出力する強制同期転流制御手段(強制同期転流制御器)と、前記位置検出回路部の信号に基づき、前記インバータ回路部の出力電圧位相に対する誘起電圧の位相の位相差を検出するとともに、位相状態に応じて前記出力電圧制御手段による三相出力電圧を変化させ、前記インバータ回路部の出力電圧に対する誘起電圧の位相を、所定の位相に保つ位相差判定手段と、を備え、位置検出転流による動作において、前記出力電圧制御手段による出力電圧が所定の電圧以上で、なお目標回転数に到達しない場合には、インバータ回路部は、位置検出転流から同期転流に切り換えて動作するとともに、同期転流による動作時においては、誘起電圧の位相の変化状態に応じて出力電圧を変化させ、モータの運転状態をそのまま追従させるようにしたものである。
前記構成によれば、ブラシレスDCモータの目標回転数に応じて、所定の周波数で通電角180度未満の波形を出力することにより、インバータ回路部を同期転流により動作させる。また、インバータ回路部の出力電圧の位相に対する誘起電圧の位相を、所定の位相に保つために、同期転流による動作においても誘起電圧の位相の変化状態に応じて出力電圧を変化させ、これによりモータの運転状態をそのまま追従(変化前と同じ状態を維持)させている。その結果、同期運転時の安定したモータ動作を実現できるとともに、センサレス位置検出運転への安定な復帰を実現することができる。
(実施の形態2)
前記実施の形態1においては、駆動制御器231は、強制同期転流制御から位置検出転流制御へ復帰する際には、任意の条件により制御を切り換えることが可能となっている(図3のステップS106参照)。これに対して、本実施の形態2では、駆動制御器231は、例えば、回転速度指令に基づいて強制同期転流制御から位置検出転流制御へ復帰するよう構成されてもよい。この構成について具体的に説明する。
前記実施の形態1においては、駆動制御器231は、強制同期転流制御から位置検出転流制御へ復帰する際には、任意の条件により制御を切り換えることが可能となっている(図3のステップS106参照)。これに対して、本実施の形態2では、駆動制御器231は、例えば、回転速度指令に基づいて強制同期転流制御から位置検出転流制御へ復帰するよう構成されてもよい。この構成について具体的に説明する。
本実施の形態2に係るインバータ制御装置20は、図1に示すように、前記実施の形態1で説明した構成と同様であるので、その具体的な説明は省略する。ここで、本実施の形態に係るインバータ制御装置20においては、出力電圧制御器232は、駆動制御器231が強制同期転流信号に基づいてPWMインバータ211の転流を制御している際(すなわち強制同期転流制御を行っているとき)に、回転速度の目標値(回転速度指令)が予め設定される下限値以下となった場合には、出力電圧制御信号を変化させる。
この出力電圧制御信号の変化は、PWM変調信号を単に変化させるのではなくロータ位置検出器233によりロータ32の検出位置が検出可能となるように、ブラシレスDCモータ30の誘起電圧の位相を調整させるような変化である。つまり、回転速度指令がある程度低下し、ブラシレスDCモータ30がある程度減速すれば、強制同期転流制御を維持する必要性が低下する。そこで、出力電圧制御器232は、出力電圧制御信号を変化させて、ロータ32の位置が検出しやすくなるように誘起電圧の位相を調整する。駆動制御器231は、誘起電圧の位相が調整された後に、PWMインバータ211の転流を、強制同期転流信号に基づく制御(強制同期転流制御)から位置検出転流信号に基づく制御(位置検出転流制御)に切り換える。
本実施の形態に係るインバータ制御装置20において、このような切り換えを行う運転制御の一例について、図7を参照して具体的に説明する。
図7に示すように、インバータ制御装置20は、ブラシレスDCモータ30の運転制御を開始すると(ステップS111)、駆動制御器231は、出力電圧制御器232から出力される出力電圧制御信号によりインバータ回路部21の出力電圧を制御するとともに、位置検出転流制御器235から出力される位置検出転流信号により、PWMインバータ211について位置検出転流制御を行う(ステップS112)。
次に、駆動制御器231は、出力電圧制御信号のデューティ比が予め設定される所定値(閾値)以上であるか否かを判定する(ステップS113)。閾値以上でなければ(ステップS113でNO)、位置検出転流制御を継続する(ステップS112に戻る)が、閾値以上であれば(ステップS113でYES)、駆動制御器231は、回転速度検出器237による回転速度の検出値が回転速度の目標値(回転速度指令)よりも小さい基準値以下であるか否かを判定する(ステップS114)。
回転速度の検出値が基準値を超えていれば(ステップS114でNO)、位置検出転流制御を継続する(ステップS112に戻る)が、基準値以下であれば(ステップS114でYES)、PWMインバータ211について行われる転流制御を、位置検出転流信号に基づく位置検出転流制御から、強制同期転流信号に基づく強制同期転流制御に切り換える(ステップS115)。
その後、駆動制御器231は、回転速度指令が下限値以下となったか否かを判定する(ステップS116)。この下限値は、ブラシレスDCモータ30の種類、用途、使用条件等に応じて適宜設定されるものであり、特に限定されない。下限値を超えていれば(ステップS116でNO)、強制同期転流制御を繰り返す(ステップS115に戻る)が、下限値以下となっていれば、出力電圧制御器232は、PWM変調信号(出力電圧制御信号)を変化させ、ロータ位置信号が検出可能となるように誘起電圧の位相を調整する(ステップS117)。その後、駆動制御器231は、強制同期転流制御を位置検出転流制御に切り換え(ステップS112に戻る)、ブラシレスDCモータ30の運転制御を終了するまでこの制御を繰り返すことになる。
このように、本実施の形態に係るインバータ制御装置においては、前記強制同期転流制御手段(強制同期転流制御器)によるブラシレスDCモータの運転時に、目標回転数が所定の回転数(下限値)以下となった場合、位置検出判定手段(ロータ位置検出器)によるロータ位置の検出信号が認識できる誘起電圧の位相となるよう、出力電圧を変化させた後、位置検出転流制御手段(位置検出転流制御器)による運転に移行するようにしたものである。
これにより、インバータ回路部からの出力電圧、または誘起電圧の位相の状態に応じて、インバータ回路部からの出力電圧を変化させることになる。それゆえ、駆動制御手段(駆動制御器)は、誘起電圧のゼロクロス点が検出可能な位相状態となったことを判断することができ、強制転流による同期運転から、センサレス位置検出による転流運転へ安定して復帰することができる。
(実施の形態3)
前記実施の形態1または2では、インバータ制御装置20によりブラシレスDCモータ30のセンサレス運転制御を行う例を説明したが、本実施の形態3では、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20およびこれにより運転制御されるブラシレスDCモータ30を備える電動圧縮機と、この電動圧縮機を備える冷蔵庫について、一例を挙げて具体的に説明する。
前記実施の形態1または2では、インバータ制御装置20によりブラシレスDCモータ30のセンサレス運転制御を行う例を説明したが、本実施の形態3では、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20およびこれにより運転制御されるブラシレスDCモータ30を備える電動圧縮機と、この電動圧縮機を備える冷蔵庫について、一例を挙げて具体的に説明する。
[電動圧縮機の構成例]
前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20は、冷蔵庫が備える電動圧縮機に好適に用いることができる。この電動圧縮機について、図8(a)を参照して具体的に説明する。
前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20は、冷蔵庫が備える電動圧縮機に好適に用いることができる。この電動圧縮機について、図8(a)を参照して具体的に説明する。
図8(a)に示すように、電動圧縮機40は、前記実施の形態1または2に係るインバータ回路部21と、インバータ制御部23と、ブラシレスDCモータ30と、圧縮機構41とを備えている。インバータ回路部21とインバータ制御部23と図示しないロータ位置信号生成回路部22等によりインバータ制御装置20が構成される。また、ブラシレスDCモータ30は、インバータ制御装置20で運転制御される。本実施の形態では、冷蔵庫50が電動圧縮機40を備えている。なお、図8(a)では、電動圧縮機40を構成するインバータ制御装置20、ブラシレスDCモータ30および圧縮機構41を、それぞれ模式的にブロックとして図示し、これらブロックを破線で囲むことにより電動圧縮機40を図示している。
圧縮機構41は、冷媒等の伝熱媒体を吸入して圧縮した上で吐出する公知の機構であり、本実施の形態では、例えばスクロール式の圧縮装置が用いられる。本実施の形態では、圧縮機構41とブラシレスDCモータ30とは、例えば同軸上で直列に並んだ状態で一体化されており、ブラシレスDCモータ30の回転駆動により動作するよう構成されている。また、インバータ制御装置20、ブラシレスDCモータ30および圧縮機構41は、図示しない筐体内に収容されている。また、電動圧縮機40は、インバータ制御装置20、ブラシレスDCモータ30および圧縮機構41以外の公知の構成を備えていてもよい。
本実施の形態に係る電動圧縮機40は、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20を備えているため、ブラシレスDCモータ30の運転制御の信頼性を向上することができる。それゆえ、電動圧縮機40の性能の向上を図ることが可能となる。
[冷蔵庫の概略構成]
次に、前記構成の電動圧縮機40を備える冷蔵庫50が前記構成の電動圧縮機40は冷蔵庫50に適用されている。この冷蔵庫50について、図8(a)に加えて、図8(b)を参照して具体的に説明する。
次に、前記構成の電動圧縮機40を備える冷蔵庫50が前記構成の電動圧縮機40は冷蔵庫50に適用されている。この冷蔵庫50について、図8(a)に加えて、図8(b)を参照して具体的に説明する。
例えば、図8(b)に示すように、本実施の形態に係る冷蔵庫50は、図8(a)に示す電動圧縮機40、凝縮器51、減圧装置52、蒸発器53、および配管54等を備えている。なお、図8(b)でも、図8(a)と同様に、電動圧縮機40、凝縮器51、減圧装置52、および蒸発器53は、それぞれ模式的にブロックとして図示している。
電動圧縮機40は、冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒にする。凝縮器51は、冷媒を冷却して液化させる。減圧装置52は、例えばキャピラリーチューブで構成され、液化された冷媒(液冷媒)を減圧する。蒸発器53は、冷媒を蒸発させて低温低圧のガス冷媒にする。電動圧縮機40、凝縮器51、減圧装置52、および蒸発器53は、冷媒を流通させる配管54により、この順で環状に接続され、これにより冷凍サイクルが構成されている。
冷蔵庫50は、図8(b)に示す冷凍サイクル以外に、図8(a)に示すように、冷蔵庫制御部55、冷蔵庫庫内温度センサ56、設定温度検出器57、図示しない冷蔵室、冷凍室、製氷室等を含む本体筐体、冷蔵室内を送風する送風機、使用者によって操作される操作部等を備えている。冷蔵庫制御部55は、冷蔵庫50の運転を制御するものである。冷蔵庫庫内温度センサ56は、冷蔵室等の庫内の温度を検出する。設定温度検出器57は、冷蔵庫50に設定されている庫内温度(設定温度)を検出する。
なお、凝縮器51、減圧装置52、蒸発器53、配管54、冷蔵庫制御部55、冷蔵庫庫内温度センサ56、設定温度検出器57、本体筐体、送風機、操作部等の構成は特に限定されず、公知の構成を好適に用いることができる。また、冷蔵庫50は、これら以外の公知の構成を備えていてもよい。
図8(b)に示す冷蔵庫50(冷凍サイクル)の動作の一例について具体的に説明する。電動圧縮機40はガス冷媒を圧縮して凝縮器51に吐出する。凝縮器51はガス冷媒を冷却して液冷媒とする。液冷媒は減圧装置52を通過することにより減圧され、蒸発器53に送られる。蒸発器53では、液冷媒が周囲から熱を奪うことにより気化し、ガス冷媒となって電動圧縮機40に戻る。電動圧縮機40はガス冷媒を圧縮して再び凝縮器51に吐出する。
本実施の形態に係る冷蔵庫50は、このような冷凍サイクルを備えており、当該冷凍サイクルを構成する電動圧縮機40は、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20により運転制御される。これにより電動圧縮機40の信頼性が向上するので、冷凍サイクルを良好に運転することが可能となる。それゆえ、冷蔵室等での物品保存温度を安定させることができ、物品貯蔵の信頼性を高めることができる。
なお、本実施の形態に係る冷蔵庫50は家庭用冷蔵庫を例示しているが、これに限定されず、食品等を陳列するショーケース、あるいは食品以外の薬品、薬剤、または化学品等を貯蔵する物品貯蔵装置も、本実施の形態に係る冷蔵庫50に含まれる。
[冷蔵庫の動作制御の一例]
次に、本実施の形態に係る冷蔵庫50の動作制御の一例について、図8(a)を参照して具体的に説明する。
次に、本実施の形態に係る冷蔵庫50の動作制御の一例について、図8(a)を参照して具体的に説明する。
図8(a)に示すように、冷蔵庫庫内温度センサ56は、検出した庫内温度を信号として冷蔵庫制御部55に出力可能であり、設定温度検出器57は、検出した設定温度を信号として冷蔵庫制御部55に出力可能である。なお、設定温度検出器57により検出される冷蔵庫50の設定温度としては、本実施の形態では、庫内温度設定が「弱」設定であれば設定温度−16℃であり、「中」設定であれば設定温度−18℃、「強」設定であれば設定温度−20℃である、という一例を挙げることができる。
冷蔵庫制御部55は、冷蔵庫庫内温度センサ56および設定温度検出器57からの信号により、電動圧縮機40を構成するブラシレスDCモータ30の運転回転数を決定し、インバータ制御部23に対して回転速度指令を出力する。インバータ制御部23は、回転速度指令に基づいて電動圧縮機40を運転するために、インバータ回路部21に対して駆動信号を出力し、インバータ回路部21は駆動信号に基づいてブラシレスDCモータ30を運転する。これにより、冷蔵庫制御部55の制御によって電動圧縮機40の運転が制御される。
また、冷蔵庫制御部55は、冷蔵庫庫内温度センサ56で検出された庫内温度と、設定温度検出器57で検出される設定温度との差分(庫内温度偏差)が、どの程度の大きさであるのか(設定温度と実際の庫内温度とのズレがどの程度であるのか)を判定する。そして、この庫内温度偏差の大きさに応じて、冷蔵庫制御部55は、電動圧縮機40の運転を制御するための回転速度指令を生成し、インバータ制御部23に出力する。
具体的には、例えば、冷蔵庫庫内温度センサ56で検出された庫内温度と、設定温度検出器57で検出される設定温度との差分(庫内温度偏差)が−2℃以下の場合には、電動圧縮機40の運転を停止する回転速度指令を生成し、インバータ制御部23に出力する。また、庫内温度偏差が+2℃以下の場合には、電動圧縮機40が1600r/mで運転する回転速度指令を生成し、インバータ制御部23に出力する。また、庫内温度偏差が+6℃以下の場合には、電動圧縮機40が3600r/mで運転する回転速度指令を生成し、インバータ制御部23に出力する。また、庫内温度偏差が+6℃を超えた場合には、電動圧縮機40が4200r/mで運転する回転速度指令を生成し、インバータ制御部23に出力する。
設定温度を特定してより具体的に説明する。庫内温度設定が「中」設定であれば、設定温度は−18℃である。ここで、庫内が−20℃まで冷却されていれば、冷蔵庫制御部55で判定される庫内温度偏差は−2℃である。それゆえ、冷蔵庫50は通常制御となるので、冷蔵庫制御部55は、電動圧縮機40を停止する回転速度指令を生成し、インバータ制御部23に出力する。
このような通常制御状態で、使用者が冷蔵庫50のドアが開ける等することにより、庫内温度が上昇したとする。そして、例えば、庫内温度偏差が+6℃を超えれば、冷蔵庫制御部55は、電動圧縮機40が4200r/mで運転する回転速度指令を生成し、インバータ制御部23に出力することになる。
ここで、4200r/mのような高速回転で電動圧縮機40が運転すると、外気温度が高いほど冷蔵庫50にとって冷却動作の負荷が大きくなる。そこで、インバータ制御部23は、電動圧縮機40の運転回転数(ブラシレスDCモータ30の回転数)を維持するために、センサレス運転制御(位置検出転流制御)から強制同期転流制御に切り換える。
このとき、インバータ制御部23を構成する位相差検出器234は、ロータ位置信号生成回路部22からの出力信号に基づき、インバータ回路部21の出力電圧位相に対する誘起電圧位相を検出する。検出された位相が進み位相であれば、出力電圧制御器232は、PWM変調信号(出力電圧制御信号)のデューティ比を一定値だけ減少させる。これにより、駆動制御器231は、インバータ回路部21の出力電圧を減少させる駆動信号をインバータ駆動回路213に出力するので、インバータ回路部21は、出力電圧を低下させる。これにより、ブラシレスDCモータ30の出力トルクが低下するため、電動圧縮機40は中間位相で運転制御される。
また、センサレス運転制御から強制同期転流制御に切り換わったときに、誘起電圧位相が中間位相であれば、出力電圧制御器232は、PWM制御信号のデューティ比を変化させないので、インバータ回路部21からの出力電圧は一定に保持される。
このような中間位相の運転状態で庫内の冷却が進めば、冷蔵庫50にとっての冷却動作の負荷は減少していくことになる。これにより、ブラシレスDCモータ30の出力トルクが負荷に対して大きくなるので、位相差検出器234で検出される位相は進み位相となる。そこで、出力電圧制御器232は、PWM制御信号のデューティ比を一定値だけ減少させる。これにより、インバータ回路部21からの出力電圧は低下するので、ブラシレスDCモータ30の出力トルクも低下する。その結果、電動圧縮機40は中間位相で運転制御される。
また、このような中間位相の運転状態で、冷蔵庫50のドアが開閉されたり、高温の食品等が庫内に投入されたりすれば、冷蔵庫50にとっての冷却動作の負荷は増加していくことになる。これにより、ブラシレスDCモータ30の出力トルクが負荷に対して小さくなるので、位相差検出器234で検出される位相は遅れ位相となる。そこで、出力電圧制御器232は、PWM制御信号のデューティ比を一定値だけ増加させる。これにより、インバータ回路部21からの出力電圧は上昇するので、ブラシレスDCモータ30の出力トルクも上昇する。その結果、電動圧縮機40は中間位相で運転制御される。
このように、図8(b)に示す冷凍サイクルを備える冷蔵庫50等の物品貯蔵装置においては、電動圧縮機40を、本実施の形態に係るインバータ制御装置20を用いて電動圧縮機40を運転制御すれば、良好なシステム運転を得ることができる。これにより、物品貯蔵装置の物品保存温度を安定化することができ、その結果、物品貯蔵の信頼性を高めることができる。
(実施の形態4)
前記実施の形態3では、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20を備える電動圧縮機40と、この電動圧縮機40を備える冷蔵庫50を例示したが、本発明はこれに限定されず、冷蔵庫50以外の他の電気機器にも好適に用いることができる。本実施の形態4では、冷蔵庫50以外の電気機器の一例について、図9(a)および図9(b)を参照して具体的に説明する。
前記実施の形態3では、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20を備える電動圧縮機40と、この電動圧縮機40を備える冷蔵庫50を例示したが、本発明はこれに限定されず、冷蔵庫50以外の他の電気機器にも好適に用いることができる。本実施の形態4では、冷蔵庫50以外の電気機器の一例について、図9(a)および図9(b)を参照して具体的に説明する。
[空気調和機の一例]
前記実施の形態3に係る電動圧縮機40は、冷蔵庫50以外にも、圧縮機を備える種々の電気機器、例えば空気調和機に好適に用いることができる。具体的には、図9(a)に示すように、本実施の形態に係る空気調和機60は、室内機61および室外機62、並びにこれらを接続する配管66を備えており、室内機61は熱交換器63を備え、室外機62は熱交換器64と図8(a)に示す電動圧縮機40とを備えている。なお、図9(a)でも、図8(a)または図8(b)と同様に、室内機61、室外機62、電動圧縮機40、熱交換器63および64は、それぞれ模式的にブロックとして図示している。
前記実施の形態3に係る電動圧縮機40は、冷蔵庫50以外にも、圧縮機を備える種々の電気機器、例えば空気調和機に好適に用いることができる。具体的には、図9(a)に示すように、本実施の形態に係る空気調和機60は、室内機61および室外機62、並びにこれらを接続する配管66を備えており、室内機61は熱交換器63を備え、室外機62は熱交換器64と図8(a)に示す電動圧縮機40とを備えている。なお、図9(a)でも、図8(a)または図8(b)と同様に、室内機61、室外機62、電動圧縮機40、熱交換器63および64は、それぞれ模式的にブロックとして図示している。
また、室内機61は、図示しない送風ファン、温度センサ、操作部等を備えている。同様に、室外機62は、図示しない送風機、アキュームレータ等を備えている。さらに、配管66には、減圧弁等の種々の弁装置、ストレーナ等が設けられており、図9(a)に示す四方弁65は弁装置の一つである。
室内機61が備える熱交換器63は、送風ファンにより室内機61の内部に吸い込まれた室内空気と、熱交換器63の内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う。室内機61は、暖房時には熱交換により暖められた空気を室内に送風し、冷房時には熱交換により冷却された空気を室内に送風する。室外機62が備える熱交換器64は、送風機により室外機62の内部に吸い込まれた外気と熱交換器64の内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う。
室内機61の熱交換器63と室外機62の熱交換器64とは、配管66で環状に接続され、これにより冷凍サイクルを形成している。また、熱交換器63と熱交換器64とを接続する配管66には、冷暖房切換用の四方弁65が設けられている。
なお、熱交換器63または64、四方弁65、送風ファン、温度センサ、操作部、送風機、アキュームレータ、弁装置、もしくはストレーナ等の具体的な構成は特に限定されず、公知の構成を好適に用いることができる。また、室内機61および室外機62の具体的な構成も特に限定されず、室内機61は熱交換器63を備えていれば、公知の種々の構成に適用することができ、室外機62は電動圧縮機40および熱交換器64を備えていれば、公知の種々の構成に適用することができる。
図9(a)に示す空気調和機60(冷凍サイクル)の動作の一例について具体的に説明する。まず、冷房運転または除湿運転では、室外機62の電動圧縮機40はガス冷媒を圧縮して吐出し、これによりガス冷媒は四方弁65を介して室外機62の熱交換器64に送出される。熱交換器64は外気とガス冷媒とを熱交換するので、ガス冷媒は凝縮して液化する。液化した液冷媒は減圧され、室内機61の熱交換器63に送出される。熱交換器63では、室内空気との熱交換により液冷媒が蒸発してガス冷媒となる。このガス冷媒は、四方弁65を介して室外機62の電動圧縮機40に戻る。電動圧縮機40はガス冷媒を圧縮して四方弁65を介して再び熱交換器64に吐出する。
また、暖房運転では、室外機62の電動圧縮機40はガス冷媒を圧縮して吐出し、これによりガス冷媒は四方弁65を介して室内機61の熱交換器63に送出される。熱交換器63では、室内空気との熱交換によりガス冷媒が凝縮して液化する。液化した液冷媒は、図示しない減圧弁により減圧されて気液二相冷媒となり、室外機62の熱交換器64に送出される。熱交換器64は外気と気液二相冷媒とを熱交換するので、気液二相冷媒は蒸発してガス冷媒となり、電動圧縮機40に戻る。電動圧縮機40はガス冷媒を圧縮して四方弁65を介して再び室内機61の熱交換器63に吐出する。
本実施の形態に係る空気調和機60は、このような冷凍サイクルを備えており、当該冷凍サイクルを構成する電動圧縮機40は、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20により運転制御される。これにより電動圧縮機40の信頼性が向上するので、冷凍サイクルを良好に運転することが可能となる。それゆえ、建築物、車両、船舶等において室内の空気調和を安定させることができ、空気調和機60の信頼性を高めることができる。
[洗濯機の一例]
また、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20およびこれにより運転制御されるブラシレスDCモータ30は、電動圧縮機40を備える電気機器以外にも、モータを備える電気機器に広く好適に用いることができる。具体的には、例えば、図9(b)に示すように、洗濯機70に用いる例を挙げることができる。
また、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20およびこれにより運転制御されるブラシレスDCモータ30は、電動圧縮機40を備える電気機器以外にも、モータを備える電気機器に広く好適に用いることができる。具体的には、例えば、図9(b)に示すように、洗濯機70に用いる例を挙げることができる。
本実施の形態に係る洗濯機70は、実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20、ブラシレスDCモータ30、洗濯槽71、攪拌翼72、図示しない給水部、操作部、および外部筐体等を備えている。攪拌翼72は洗濯槽71内に設けられ、洗濯槽71内部に蓄積された水を攪拌する。洗濯槽71は、衣類を投入して洗濯する槽であり、洗剤を含む水を蓄積可能に構成されている。洗濯槽71の内部では、攪拌翼72の回転により水が攪拌され、これにより衣類が洗濯される。
洗濯槽71、攪拌翼72、給水部、操作部、外部筐体等の具体的な構成は特に限定されず、公知の構成を好適に用いることができる。また、図9(b)に示す洗濯機70は、ブラシレスDCモータ30で攪拌翼72を回転する構成であるが、本実施の形態に係る洗濯機70の構成はこれに限定されず、例えば、ブラシレスDCモータ30で回転ドラムを回転させる構成のドラム式洗濯機であってもよい。
本実施の形態に係る洗濯機70は、洗濯槽71内の攪拌翼72(あるいは回転ドラム等)をブラシレスDCモータ30で回転駆動するが、このブラシレスDCモータ30は、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20により運転制御される。これにより攪拌翼72(あるいは回転ドラム等)を安定して回転駆動することができるので、洗濯機70の信頼性を高めることができる。
このように、本発明には、ブラシレスDCモータ30を備え、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20によって運転制御される電動圧縮機40(実施の形態3参照)が含まれる。この電動圧縮機40においては、ブラシレスDCモータ30は、回転数が相対的に低い場合には高効率で運転することが可能であり、回転数が相対的に高い場合には高トルクで運転することが可能となる。また、本実施の形態に係る電動圧縮機40を冷蔵庫50(実施の形態3参照)または空気調和機60に適用すれば、冷凍サイクルに負荷変動が生じても、安定して圧縮動作が可能となり、その信頼性を高めることができる。
したがって、本発明には、電動圧縮機40を備える冷蔵庫50、空気調和機60等の電気機器も含まれる。さらには、洗濯機70のように、電動圧縮機40は備えていないが、ブラシレスDCモータ30を備え、当該ブラシレスDCモータ30を前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20によって運転制御する電気機器も本発明に含まれる。このような電気機器は、インバータ制御装置20によりブラシレスDCモータ30が運転制御されるので、高効率で運転範囲を広くすることができるとともに、ブラシレスDCモータ30または電動圧縮機40だけでなく、これらを備える電気機器についても、その信頼性も高くすることができる。
また、本実施の形態においても、前記実施の形態3と同様に、インバータ制御装置20の出力電圧制御器232は、位相差検出器234により検出された誘起電圧の位相差に応じて、インバータ回路部21から出力される三相出力電圧を変化させたり維持したりするように出力電圧制御信号を生成する。
すなわち、前記実施の形態3に係る冷蔵庫50、本実施の形態4に係る空気調和機60、および洗濯機70等の電気機器においては、位相差検出器234により検出された誘起電圧の位相差が進み位相であれば、出力電圧制御器232は、インバータ回路部21から出力される三相出力電圧を低下させるように、出力電圧制御信号を生成する。また、位相差検出器234により検出された誘起電圧の位相差が遅れ位相であれば、出力電圧制御器232は、インバータ回路部21から出力される三相出力電圧を上昇させるように、出力電圧制御信号を生成する。あるいは、位相差検出器234により検出された誘起電圧の位相差が中間位相であれば、出力電圧制御器232は、インバータ回路部21から出力される三相出力電圧を変化させないように(維持するように)、出力電圧制御信号を生成する。
(比較の形態)
次に、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20に対比させるために、特許文献1に開示される従来のインバータ制御装置の構成について、図10および図11を参照して具体的に説明する。
次に、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置20に対比させるために、特許文献1に開示される従来のインバータ制御装置の構成について、図10および図11を参照して具体的に説明する。
図10に示すように、従来のインバータ制御装置120は、直流電源100の端子間に、3対のスイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzを三相ブリッジとなるように接続され、インバータ回路部103を構成している。ブラシレスDCモータ105は、4極の分布巻き構造のステータ105Sとロータ105Rとで構成されている。ロータ105Rは、内部に永久磁石105aおよび105bを埋め込んだ磁石埋込型構造である。なお、ロータ105Rは、その表面に永久磁石105aおよび105bを配置した表面磁石構造であってもよい。ステータ105Sは、Y接続されたステータ巻線105u,105v,および105wで構成されている。
スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzは、スイッチングトランジスタTruおよびTrxが出力端子OUで直列に接続されて対となっており、スイッチングトランジスタTrvおよびTryが出力端子OVで直列に接続されて対となっており、スイッチングトランジスタTrwおよびTrzが出力端子OWで直列に接続されて対となっている。これらの出力端子OU,OV,およびOWは、それぞれブラシレスDCモータ105のステータ巻線105u,105v,および105wの端子に接続されている。なお、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzのコレクタ端子およびエミッタ端子の間には、それぞれ保護用の還流ダイオードDu,Dx,Dv,Dy,Dw,およびDzが接続されている。
抵抗R1およびR2は、母線101および102の間に検出端子ONで直列に接続されており、この検出端子ONは仮想中性点電圧値VNを出力する。仮想中性点電圧値VNは、ブラシレスDCモータ105のステータ巻線105u,105v,および105wの中性点Npの電圧に相当し、直流電源100の出力電圧の1/2となる値である。なお、母線101および102の間には、三相ブリッジ構造に対して並列となるようにコンデンサC0が接続されている。
コンパレータ104aは、その非反転入力端子(+)が抵抗Ruを介して出力端子OUに接続され、その反転入力端子(−)が検出端子ONに接続されている。また、コンパレータ104bは、その非反転入力端子(+)が抵抗Rvを介して出力端子OVに接続され、その反転入力端子(−)が検出端子ONに接続されている。また、コンパレータ104cは、その非反転入力端子(+)が抵抗Rwを介して出力端子OWに接続され、その反転入力端子(−)が検出端子ONに接続されている。
そして、これらのコンパレータ104a,104b,および104cの出力端子は、論理手段であるマイクロプロセッサ110の入力端子I1、I2、I3にそれぞれ接続されている。また、マイクロプロセッサ110の出力端子O1〜O6は、インバータ駆動回路111を介してインバータ回路部103に接続され、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzを駆動制御する。また、マイクロプロセッサ110は、第一タイマ112および第二タイマ113にも接続されている。
次に、従来のインバータ制御装置120によるブラシレスDCモータ105の運転制御について、図11のタイムチャートを参照して具体的に説明する。
図11に示す(a)Vuは、定常動作時のブラシレスDCモータ105において、ステータ巻線105uの端子電圧Vuの波形であり、(b)Vvは、ステータ巻線105vの端子電圧Vvの波形であり、(c)Vwは、ステータ巻線105wの端子電圧Vwの波形である。
これら端子電圧Vu,Vv,またはVwの波形は、図11に示すように、インバータ回路部103からの供給電圧(出力電圧)Vua,Vva,またはVwaと、ステータ巻線105u,105v,または105wに発生する誘起電圧Vub,Vvb,またはVwbと、転流制御時に発生するスパイク電圧Vuc,Vvc,またはVwcとの合成波形となっている。スパイク電圧Vuc,Vvc,またはVwcは、スイッチングトランジスタTru,Trx,Trv,Try,Trw,およびTrzの転流時に、還流ダイオードDu,Dx,Dv,Dy,Dw,およびDzのいずれかが導通することにより生じるパルス上の波形である。
図11に示す(d)PSuは、コンパレータ104aからの出力信号である。出力信号PSuは、端子電圧Vuと仮想中性点電圧値VN(直流電源100の出力電圧の1/2の値)とを比較した電圧値である。また、(e)PSvは、コンパレータ104bからの出力信号である。出力信号PSvは、端子電圧Vvと仮想中性点電圧値VN(直流電源100の出力電圧の1/2の値)とを比較した電圧値である。また、(f)PSwは、コンパレータ104cからの出力信号である。出力信号PSwは、端子電圧Vwと仮想中性点電圧値VN(直流電源100の出力電圧の1/2の値)とを比較した電圧値である。
出力信号PSu,PSv,またはPSwの波形は、信号PSua,PSva,またはPSwaと信号PSub、PSvb、PSwbとの合成波形となっている。信号PSua,PSva,またはPSwaは、誘起電圧Vub,Vvb,またはVwbの正および負ならびに位相を表わす信号であり、信号PSub、PSvb、PSwbは、パルス状電圧Vuc,Vvc,またはVwcに対応する信号である。
なお、パルス状電圧Vuc、Vvc、Vwcは、ウェイトタイマにより無視されるので、出力信号PSu、PSv、PSwは、結果として誘起電圧Vub、Vvb、Vwbの正および負ならびに位相を示すものとなる。
図11に示す(g)は、マイクロプロセッサ110が認識する6種類のモードA〜Fである。また、(h)TIMEは、各モードA〜Fの長さに対応する時間Tであり、この時間Tは電気角60度に相当する。また(i)TIMEは、遅延時間T/2であり、この遅延時間T/2は電気角30度に相当する。そして、(j)DSu,(k)DSv,(l)DSw,(m)DSx,(n)DSy,および(o)DSzは、それぞれスイッチングトランジスタTru,Trv,Trw,Trx,Try,およびTrzの駆動信号である。
マイクロプロセッサ110は、コンパレータ104a,104b,および104cから出力される出力信号PSu,PSv,およびPSwの状態に基づいて、(g)MODEに示す6つのモードA〜Fを認識する。そして、出力信号PSu,PSv,およびPSwのレベルが変化した時点から遅延時間T/2(電気角30度)だけ遅らせて、(j)ないし(o)に示す駆動信号を出力する。
このように、従来のインバータ制御装置120は、ブラシレスDCモータ105のロータ105Rの回転に応じて、ステータ巻線105u,105v,および105wに生ずる誘起電圧からロータ105Rの位置状態を検出する。また、この位置状態の検出とともに、その誘起電圧の変化時間(T)を検出することにより、ステータ巻線105u,105v,および105wへの通電モードおよびタイミングを制御する。つまり、インバータ制御装置120は、ブラシレスDCモータ105の誘起電圧から、ステータ巻線105u,105v,および105wを通電させる駆動信号を決定し、この駆動信号によりブラシレスDCモータ105を運転制御している。
しかしながら、この従来のインバータ制御装置120では、転流制御が誘起電圧をモニタできる範囲に限定されてしまうという制約がある。また、ブラシレスDCモータ105に急激な回転変動を伴う負荷変動または電圧変動が発生したときには、誘起電圧の波形におけるゼロクロス点の検出が困難となる。そのため、ロータ105Rの相対位置を認識することができなくなり、脱調停止してしまうおそれがある。
これに対して、前記実施の形態1または2に係るインバータ制御装置は、回転速度指令の変動または出力トルクの変動の発生により、誘起電圧の波形から磁極位置(ロータ位置)の検出が困難な運転状態となっても、ブラシレスDCモータを位置検出転流制御から強制同期転流制御に切り換えることができる。これにより、ブラシレスDCモータの運転状態を強制的に継続することができるので、運転状態の変化によりブラシレスDCモータが脱調停止する可能性を有効に低減することができる。
また、強制同期転流制御では、同期運転によってインバータ回路部の出力電圧の周波数を強制的に同期周波数で出力することができる。これにより、U相、V相、およびW相のステータ巻線の磁束を低減させて誘起電圧を減少させることができる。これにより、ブラシレスDCモータのモータ電流を増加させて出力トルクを増加させることができる。それゆえ、ブラシレスDCモータの運転制御の範囲を拡大することができる。
その結果に、本発明によれば、ブラシレスDCモータの運転制御を行うセンサレス型のインバータ制御装置において、ブラシレスDCモータの脱調停止を有効に抑制し、より安定で信頼性の高い運転制御を実現することが可能となる。
なお、本発明は前記実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態や複数の変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、ブラシレスDCモータをセンサレスで運転制御する分野に広く好適に用いることができる。さらには、センサレスで運転制御されるブラシレスDCモータを備える電動圧縮機、あるいは、ブラシレスDCモータまたは電動圧縮機を備える冷蔵庫、空気調和機、洗濯機などの家庭用電気機の分野、あるいは電気自動車等の分野にも好適に用いることができる。
10 商用交流電源
20 インバータ制御装置
21 インバータ回路部
22 ロータ位置信号生成回路部
23 インバータ制御部
30 ブラシレスDCモータ
31 ステータ
31u ステータ巻線
31v ステータ巻線
31v ステータ巻線
32 ロータ
32a 永久磁石
32b 永久磁石
32c 永久磁石
32d 永久磁石
32e 永久磁石
32f 永久磁石
41 圧縮機構
40 電動圧縮機
50 冷蔵庫(電気機器)
51 凝縮器
52 減圧装置
53 蒸発器
54 配管
60 空気調和機(電気機器)
61 室内機
62 室外機
63 熱交換器
64 熱交換器
65 四方弁
66 配管
70 洗濯機(電気機器)
71 洗濯槽
72 攪拌翼
211 PWMインバータ
212 整流平滑回路
213 インバータ駆動回路
231 駆動制御器
232 出力電圧制御器
233 ロータ位置検出器
234 位相差検出器
235 位置検出転流制御器
236 強制同期転流制御器
237 回転速度検出器
238 基準タイマ
Du 還流ダイオード
Dv 還流ダイオード
Dw 還流ダイオード
Dx 還流ダイオード
Dy 還流ダイオード
Dz 還流ダイオード
Np 中性点
Tru スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Trv スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Trw スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Trx スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Try スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Trz スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
20 インバータ制御装置
21 インバータ回路部
22 ロータ位置信号生成回路部
23 インバータ制御部
30 ブラシレスDCモータ
31 ステータ
31u ステータ巻線
31v ステータ巻線
31v ステータ巻線
32 ロータ
32a 永久磁石
32b 永久磁石
32c 永久磁石
32d 永久磁石
32e 永久磁石
32f 永久磁石
41 圧縮機構
40 電動圧縮機
50 冷蔵庫(電気機器)
51 凝縮器
52 減圧装置
53 蒸発器
54 配管
60 空気調和機(電気機器)
61 室内機
62 室外機
63 熱交換器
64 熱交換器
65 四方弁
66 配管
70 洗濯機(電気機器)
71 洗濯槽
72 攪拌翼
211 PWMインバータ
212 整流平滑回路
213 インバータ駆動回路
231 駆動制御器
232 出力電圧制御器
233 ロータ位置検出器
234 位相差検出器
235 位置検出転流制御器
236 強制同期転流制御器
237 回転速度検出器
238 基準タイマ
Du 還流ダイオード
Dv 還流ダイオード
Dw 還流ダイオード
Dx 還流ダイオード
Dy 還流ダイオード
Dz 還流ダイオード
Np 中性点
Tru スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Trv スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Trw スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Trx スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Try スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Trz スイッチングトランジスタ(スイッチング素子)
Claims (7)
- 三相永久磁石同期モータであるブラシレスDCモータを駆動するインバータ回路部と、
前記ブラシレスDCモータの誘起電圧と基準電圧とを比較してロータ位置信号を生成するロータ位置信号生成回路部と、
当該ロータ位置信号生成回路部からの前記ロータ位置信号を用いて前記インバータ回路部に制御信号を生成して出力するインバータ制御部と、
を備え、
前記インバータ制御部は、
前記インバータ回路部から出力される三相出力電圧を制御するための出力電圧制御信号を生成する出力電圧制御器と、
前記ロータ位置信号から、前記ブラシレスDCモータのロータの位置を検出するロータ位置検出器と、
前記ロータ位置信号生成回路部からのロータ位置信号に基づき、前記インバータ回路部の出力電圧の位相に対する誘起電圧の位相の位相差を検出する位相差検出器と、
前記ロータ位置検出器によるロータの検出位置に基づき、前記インバータ回路部が備える複数のスイッチング素子を転流させる位置検出転流信号を生成する位置検出転流制御器と、
前記ブラシレスDCモータの回転速度の目標値および前記位相差検出器による位相差に基づき、前記スイッチング素子を強制的に転流させる強制同期転流信号を生成する強制同期転流制御器と、
前記ブラシレスDCモータの動作中の回転速度を検出する回転速度検出器と、
前記出力電圧制御信号に基づいて前記インバータ回路部の出力電圧を制御するとともに、前記位置検出転流信号または前記強制同期転流信号に基づいて、前記スイッチング素子の転流を制御する駆動制御器と、
を備え、
当該駆動制御器は、前記インバータ回路部の出力電圧が予め設定される閾値以上であり、かつ、前記回転速度検出器による回転速度の検出値が前記回転速度の目標値より小さい基準値以下である場合に、前記スイッチング素子の転流を、前記位置検出転流信号に基づく制御から前記強制同期転流信号に基づく制御に切り換え、
前記出力電圧制御器は、前記駆動制御器が前記強制同期転流信号に基づいて前記スイッチング素子の転流を制御している間には、前記位相差検出器による位相差に基づいて出力電圧制御信号を変化させることを特徴とする、
インバータ制御装置。 - 前記出力電圧制御器は、前記駆動制御器が前記強制同期転流信号に基づいて前記スイッチング素子の転流を制御している際に、前記回転速度の目標値が予め設定される下限値以下となった場合には、前記ロータ位置検出器により前記ロータの検出位置が検出可能となるように、前記誘起電圧の位相を調整すべく前記出力電圧制御信号を変化させ、
前記駆動制御器は、前記誘起電圧の位相が変化した後に、前記スイッチング素子の転流を、前記強制同期転流信号に基づく制御から前記位置検出転流信号に基づく制御に切り換えることを特徴とする、
請求項1に記載のインバータ制御装置。 - 前記位相差検出器により検出された誘起電圧の位相差が進み位相であれば、前記出力電圧制御器は、前記インバータ回路部から出力される三相出力電圧を低下させるように、出力電圧制御信号を生成することを特徴とする、
請求項1に記載のインバータ制御装置。 - 前記位相差検出器により検出された誘起電圧の位相差が遅れ位相であれば、前記出力電圧制御器は、前記インバータ回路部から出力される三相出力電圧を上昇させるように、出力電圧制御信号を生成することを特徴とする、
請求項1に記載のインバータ制御装置。 - 前記位相差検出器により検出された誘起電圧の位相差が中間位相であれば、前記出力電圧制御器は、前記インバータ回路部から出力される三相出力電圧を変化させないように、出力電圧制御信号を生成することを特徴とする、
請求項1に記載のインバータ制御装置。 - 請求項1に記載のインバータ制御装置と、
当該インバータ制御装置により制御される前記ブラシレスDCモータと、
伝熱媒体を圧縮可能とする圧縮機構と、
を備えていることを特徴とする、
電動圧縮機。 - 請求項1に記載のインバータ制御装置と、
当該インバータ制御装置により制御される前記ブラシレスDCモータと、
を備えていることを特徴とする、
電気機器。
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- 2012-05-29 JP JP2012121705A patent/JP2013034364A/ja active Pending
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