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JP2013029385A - イオン量測定装置、イオン量測定方法及びイオン発生装置 - Google Patents

イオン量測定装置、イオン量測定方法及びイオン発生装置 Download PDF

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JP2013029385A JP2011164769A JP2011164769A JP2013029385A JP 2013029385 A JP2013029385 A JP 2013029385A JP 2011164769 A JP2011164769 A JP 2011164769A JP 2011164769 A JP2011164769 A JP 2011164769A JP 2013029385 A JP2013029385 A JP 2013029385A
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Abstract

【課題】漏れ電流による影響を減少させ、イオン量を高精度に測定することが可能なイオン量測定装置、イオン量測定方法及びイオン発生装置を提供する。
【解決手段】イオン量測定装置は、イオン発生部6により発生されたイオンを補集する捕集電極86と、捕集電極86の電位を計測する計測部87と、イオン発生部6を、イオンを発生する動作状態、又はイオンを発生しない非動作状態にさせるCPU81とを有し、イオン発生部6が動作状態にある期間の計測部87による計測結果、及びイオン発生部6が非動作状態にある期間の計測部87による計測結果の差分に基づいてイオン量を算出して測定するようにしてある。
【選択図】図6

Description

本発明は、空気中のイオン量を測定するイオン量測定装置及びイオン量測定方法、並びにこのイオン量測定装置を搭載したイオン発生装置に関する。
近年、正イオン及び負イオンを発生して、このイオンを含む空気を送出し、イオンが送出された空間の空気中に浮遊する微粒子及び細菌等の浮遊物を除去して空気を浄化するイオン発生装置及びそれを備える空気調和機が実用化されている。イオン発生装置は、誘電体を介して対向する二つの電極を有しており、数kVの電圧を発生する高電圧発生回路からの電圧を二つの電極間に印加することで電極間に放電プラズマを生じさせ、空気中に正イオンであるH+ (H2 O)m (mは自然数)、及び負イオンであるO2-(H2 O)n (nは自然数)を略同量発生させるようにしてある。
発生する正イオン及び負イオンは、空気中の水蒸気を放電プラズマによりイオン化することで生成されるものであり、水素イオン(H+ )又は酸素イオン(O2-)の周囲に複数の水分子が付随した形態、所謂クラスターイオンの形態をなしている。空気中に放出されたこれらのイオンは、浮遊微粒子又は浮遊細菌と化学反応し、活性物質としての過酸化水素水H2 2 又は水酸基ラジカル・OHとなり、浮遊微粒子又は浮遊細菌から水素を抜き取る酸化反応を行うことで、浮遊微粒子を不活性化し、又は浮遊細菌を殺菌して、空気を清浄にすることができる。
しかし、イオン発生装置が発生する正イオン及び負イオンは無色透明且つ無味無臭であるため、空気中の正イオン及び負イオンの量(以降の説明において、「イオン量」と言う)が所望の数量又は濃度等に達したか否かをユーザが確認することは困難である。よって、空気中に含まれる正イオン及び負イオンのイオン量を測定してユーザに提示するイオン量測定装置を、イオン発生装置に搭載することが望ましい。
イオン量測定装置としては、例えば、特許文献1に開示されている空気イオン測定器が公知である。該空気イオン測定器は、正イオンを収集する電荷集電板及び負イオンを収集する電荷集電板の各電荷を測定し、正イオン又は負イオンのイオン量として演算処理することにより、空気中の正イオン及び負イオンのイオン量を同時に算出することができる。
また、特許文献2には、捕集電極を有するイオンセンサが開示されている。該イオンセンサでは、捕集電極に捕集されたイオンにより微小なイオン電流が発生し、このイオン電流を増幅回路部で増幅することにより、捕集したイオン数に応じた出力電圧を得てイオン量を測定することができる。
特開2003−194777号公報 特開2003−336872号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されているイオン量測定装置では、電荷集電板、又は捕集電極に収集されたイオンによる電流がpA(ピコアンペア)〜nA(ナノアンペア)の非常に微小な電流であり、各種の微小なノイズ成分は一般的な回路では問題とならないレベルであるが、このようなpA〜nAの電流計測に大きな影響を及ぼす。例えば、電源の周波数に同期した電源ノイズ、人が接近したときの静電気、モータから発生した電磁ノイズ、回路の漏れ電流などにより、計測されたイオン電流の値が大きく変化させられる。一部のノイズ成分はサンプリング平均化、差動オペアンプ、又はシールド材などの解決策により除去されるが、回路の漏れ電流は上記解決策では除去できない。特に、回路の漏れ電流の値は、回路におけるオペアンプの個体バラツキ、基板のはんだ付け等の実装状態のバラツキ、温度、湿度、気圧等の環境により変わる可能性があり、イオン量の高精度の測定を妨げる虞がある。このため、従来のイオン量測定には、回路に発生された漏れ電流の除去が課題であった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、漏れ電流による影響を減少させ、イオン量を高精度に測定することが可能なイオン量測定装置、イオン量測定方法及びイオン発生装置を提供することにある。
本発明に係るイオン量測定装置は、イオン発生器により発生されたイオンを捕集する捕集電極と、該捕集電極の電位を計測する計測手段とを有するイオン量測定装置において、前記イオン発生器を、イオンを発生する動作状態、又はイオンを発生しない非動作状態にさせる制御手段を有し、前記イオン発生器が動作状態にある期間の前記計測手段による計測結果、及び前記イオン発生器が非動作状態にある期間の前記計測手段による計測結果の差分に基づいてイオン量を算出して測定するようにしてあることを特徴とする。
本発明では、イオン量測定装置は、捕集電極、計測手段、及び制御手段を有する。イオン量測定装置では、捕集電極にてイオン発生器により発生されたイオンを捕集し、制御手段にてイオン発生器を動作状態、又は非動作状態にさせ、計測手段にて捕集電極の電位を計測し、イオン発生器が非動作状態にある期間に計測した結果を補正値とし、イオン発生器が動作状態にある期間に計測された結果からこの補正値を引いて計測結果の差分を得て、該差分に基づいてイオン量を算出して測定する。これにより、漏れ電流による影響を解消してイオン電流を得て、イオン量を高精度に測定することができる。
本発明に係るイオン量測定装置は、前記制御手段は、前記イオン発生器の動作状態が所定時間継続した場合、前記イオン発生器を非動作状態にさせるようにしてあることを特徴とする。
本発明では、イオン量測定装置は、制御手段にてイオン発生器の動作状態が所定時間継続した場合、イオン発生器を動作状態から非動作状態にさせ、計測手段にて所定時間ごとに回路の漏れ電流を計測することにより、回路の漏れ電流が環境に従って変化しても、漏れ電流による影響を正確に把握することができ、イオン量を高精度に測定することができる。
本発明に係るイオン量測定装置は、前記動作状態が継続する時間と、前記非動作状態が継続する時間とは異なることを特徴とする。
本発明では、イオン量測定装置は、動作状態が継続する時間と、非動作状態が継続する時間とが異なるように制御することにより、必要に応じて、時間を掛ける必要がない計測時間を短縮して、イオン量測定の効率を高めることができる。
本発明に係るイオン量測定装置は、前記イオン発生器が動作状態にある期間に前記計測手段にて計測する回数と、前記イオン発生器が非動作状態にある期間に前記計測手段にて計測する回数とは異なるようにしてあることを特徴とする。
本発明では、イオン量測定装置は、イオン発生器が動作状態にある期間に計測手段にて計測する回数と、イオン発生器が非動作状態にある期間に計測手段にて計測する回数とが異なるように制御することにより、必要に応じて各期間に計測する回数を設定し、イオン量測定の効率を高めることができる。
本発明に係るイオン量測定装置は、前記イオン発生器が非動作状態にある期間に、前記計測手段にて1回計測し、前記イオン発生器が動作状態にある期間に、前記計測手段にて複数回計測するようにしてあることを特徴とする
本発明では、イオン量測定装置は、イオン発生器が非動作状態にある期間に捕集電極の電位を1回計測し、計測した結果を一定時間、補正値として使用し続けることにより、全体の測定時間を短縮するとともに、イオン発生器の動作の不連続性による違和感を抑えることができる。
本発明に係るイオン量測定装置は、ノイズを除去する手段を有することを特徴とする。
本発明では、イオン量測定装置は、ノイズを除去する手段を有することにより、漏れ電流による影響を解消するとともに他のノイズ成分の影響を解消することができる。
本発明に係るイオン発生装置は、イオンを発生するイオン発生器と、前記イオン量測定装置とを有し、前記イオン発生器が発生したイオンの量を前記イオン量測定装置により測定するようにしてあることを特徴とする。
本発明では、イオン発生装置は、イオンを発生するイオン発生器と、前記イオン量測定装置とを有し、イオン発生器が発生したイオンの量をイオン量測定装置により測定する。
本発明に係るイオン発生装置は、前記イオン量測定装置の測定結果を表示する表示手段を有することを特徴とする。
本発明では、イオン発生装置は、前記イオン量測定装置の測定結果を表示する表示手段を有することにより、測定したイオン量に係る情報をユーザに提示することができる。
本発明に係るイオン量測定方法は、イオン発生器により発生されたイオンを捕集し、捕集したイオンによる電位を計測するイオン量測定方法において、前記イオン発生器を、イオンを発生する動作状態、又はイオンを発生しない非動作状態にさせ、前記イオン発生器が動作状態にある期間に計測される計測結果、及び前記イオン発生器が非動作状態にある期間に計測される計測結果の差分に基づいてイオン量を算出して測定することを特徴とする。
本発明では、イオン発生器により発生されたイオンを捕集し、イオン発生器を動作状態、又は非動作状態にさせ、捕集電極の電位を計測し、イオン発生器が非動作状態にある期間に計測した結果を補正値とし、イオン発生器が動作状態にある期間に計測された結果からこの補正値を引いて計測結果の差分を得て、該差分に基づいてイオン量を算出して測定する。これにより、漏れ電流による影響を解消してイオン電流を得て、イオン量を高精度に測定することができる。
本発明においては、イオン発生器を動作状態又は非動作状態にさせ、イオン発生器が動作状態にある期間の計測手段による計測結果と、イオン発生器が非動作状態にある期間の計測手段による計測結果との差分に基づいてイオン量を測定することにより、新規の回路部分などの追加、複雑なソフトウェア処理の導入を行うことなく、漏れ電流による影響を低減することができる。また、回路におけるオペアンプの個体バラツキ、基板のはんだ付け等の実装状態のバラツキ、温度、湿度、気圧等の環境により漏れ電流が変動した場合でも、漏れ電流を正確に把握することができ、イオン量を高精度に測定することができる。
本発明に係るイオン量測定装置を備えた空気調和機を模式的に示す正面図である。 図1のII−II線における側面断面図である。 図1のIII−III線における平面断面図である。 本発明に係るイオン量測定装置を備えた空気調和機の一部を拡大した側面断面図である。 本発明に係るイオン量測定装置に設けた回路基板を示す図である。 本発明に係る空気調和機の制御系の概略構成を示すブロック図である。 計測部の構成例を示す回路図である。 計測部により計測された電圧波形を示す図である。 本発明の実施の形態1における各部の動作タイミングを説明するための図である。 本発明に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における各部の動作タイミングを説明するための図である。 本発明の実施の形態3における各部の動作タイミングを説明するための図である。
以下、図面に基づいて、本発明に係るイオン量測定装置を空気調和機に適用した実施の形態について詳述する。
(実施の形態1)
図1は本発明に係るイオン量測定装置を備えた空気調和機を模式的に示す正面図であり、図2は図1のII−II線における側面断面図であり、図3は図1のIII−III線における平面断面図である。
図1〜3に示すように、空気調和機は、縦長の直方体状のハウジング1を備え、ハウジング1は前面ハウジング1a、後面ハウジング1b、左右の側面ハウジング1c、底面ハウジング1d及び天面ハウジング1eを有する。後面ハウジング1bの下部に外部の空気を吸い込む吸込口2が設けてあり、前面ハウジング1aの上部に外部へ空気を吹き出す吹出口4が設けてある。ハウジング1内には、吸込口2から吹出口4に至る通風路3が形成されている。通風路3は前後に間隔を隔てて平行に配置された前壁3a及び後壁3bと、左右の側壁3f,3fとで囲まれた長方形の断面を有する。
前壁3aの上端は前側に屈曲して吹出口4の下縁部3eとなり、後壁3bの上端は前側に屈曲して吹出口4の上縁部3cとなり、後壁3bの下端は後側に屈曲して吸込口2の上縁部3dとなる。通風路3内の下部に、吸込口2から空気を吸い込み、上向きの風の流れを発生させるファン5が設置してある。前壁3aには、ファン5より上側にイオン発生部6を設け、イオン発生部6より上側にイオン量測定装置8を設けてある。尚、ファン5を通風路3内の上下中間部又は上部に設け、イオン発生部6及びイオン量測定装置8をファン5より下側に設置してもよい。
図4は本発明に係るイオン量測定装置8を備えた空気調和機の一部を拡大した側面断面図である。図4に示すように、イオン発生部6は、例えば環状電極とその中央に位置する針電極とを有し、環状電極と針電極との間に高電圧を印加することにより正負イオン又は負イオンを発生させ、通風路3内に供給する(図4には正負イオンを発生した場合を示す)ようにしてある。イオン量測定装置8は、回路基板及び捕集電極(図5を参照)を有し、捕集電極にて、イオン発生部6により発生され、空気と共に送風されてきたイオンを捕集し、回路基板に搭載されている回路にて、捕集電極の電位に基づいてイオン量を算出するようにしてある。
図5は本発明に係るイオン量測定装置8に設けた回路基板80を示す図であり、図5のAは部品面80bの平面図であり、図5のBは集電面80aの平面図である。図5に示すように、回路基板80には、通風路3側の集電面80aに正イオン又は負イオンを捕集する捕集電極86が形成してあり、集電面80aの反対側の部品面80bに、捕集電極86の電位を計測する計測部87が搭載されている。捕集電極86は略矩形のパターンとして形成され、スルーホール86aによって部品面80bの電極86bに導通している。なお、実施の形態1では、回路基板80は前壁3aと平行に配置されるが、前壁3aと平行でなくてもよく、捕集電極86は必要な電荷を集めるための面積が確保できれば略矩形以外のパターンでもよい。図5では、計測部87について詳細な回路パターンや接続状態は省略している。なお、ノイズによる影響を解消するために、集電面80aと部品面80bとの間にノイズ遮断用のノイズシールドを設けることが好ましい。
図6は、本発明に係る空気調和機の制御系の概略構成を示すブロック図である。制御系の中枢となるのはCPU81である。CPU81は、プログラム等の情報を記憶するROM82、一時的に発生した情報を記憶するRAM83、及び時間を計時するためのタイマ84と互いにバスを介して接続されている。CPU81は、ROM82に予め格納されている制御プログラムに従って入出力、演算等の処理を実行する。
CPU81には、更に、空気調和機の風量を変更する操作を受け付けるための操作部85と、警告、運転状態等の情報を表示するLCDからなる表示部90と、ファン5のモータ72を駆動するためのファン駆動回路7と、捕集電極86の電位を計測する計測部87が計測したアナログの電圧をデジタルの電圧に変換して取り込むためのA/D変換回路89とがバスを介して接続されている。尚、捕集電極86、計測部87、A/D変換回路89、CPU81、ROM82、RAM83、及びタイマ84がイオン量測定装置8を構成する。
上述した構成において、CPU81は、イオン発生部6を、イオンを発生する動作状態、又はイオンを発生しない非動作状態にさせるようにしてある。例えば、タイマ84が所定時間を計時する都度、CPU81は、出力I/F88を介して、イオン発生部駆動回路91のオン/オフを反転させる。これにより、イオン発生部6は、所定時間ごとに状態が変化され、動作状態から非動作状態となり、又は、非動作状態から動作状態となる。
計測部87は捕集電極86の電位を計測するものである。計測方式として、イオンによる電流を抵抗に流すことによって電圧として取り出す高抵抗方式、及びイオンによる電流をコンデンサに一定時間流し続けることでコンデンサ間の上昇(下降)電圧を得る積分方式などがある。実施の形態1では、積分方式で捕集電極86の電位を計測する計測部87を例として説明する。
図7は計測部87の構成例を示す回路図である。計測部87は、ダイオード874、875からなる保護回路と、破線に囲まれている積分回路87aとを有し、捕集電極86の電位を計測して電圧信号として出力するようにしてある。実施の形態1では、捕集電極86の電位は、接地電位に対する電圧値として計測される。図7に示すように、電圧+5VとGNDとの間に静電気保護用のダイオード874、875が接続してあり、捕集電極86の出力側がダイオード874、875の間に接続し、さらに積分回路87aのオペアンプ871の反転入力端子に接続してある。積分回路87aはオペアンプ871と、コンデンサ872と、スイッチ873とを含んでいる。オペアンプ871は、反転入力端子がコンデンサ872を介して出力端子に接続し、非反転入力端子が接地してある。スイッチ873はコンデンサ872に並列に接続してある。
図7において、説明の便宜上、オペアンプ871の接続を簡素化して記載しているが、オペアンプとして全差動オペアンプを用いる場合もある。例えば、ノイズ除去用のダミー電極を設け、捕集電極86及びダミー電極を、夫々全差動オペアンプの反転入力端子及び非反転入力端子に接続することにより、ノイズを簡単に除去することができる。
捕集電極86の電位を計測する場合、スイッチ873がオフとされ、捕集電極86に捕集されたイオンの電荷がコンデンサ872に蓄積される。捕集されたイオン量に比例したアナログの電圧信号がオペアンプ871の出力端子から出力され、一定の時間を経て、スイッチ873がオンとされ、コンデンサ872に蓄積している電荷が放電され、1周期の積分が終わり、次の積分周期に入る。イオン量測定装置8では、CPU81にて、計測部87による計測結果に基づいてイオン量を算出する。電位計測は複数の周期分を実施してその平均値を取ることが好ましい。
実施の形態1では、負イオン量を測定する場合を例としてイオン量の算出について説明する。捕集電極86が負イオンを捕集した場合、捕集電極86の電位が低くなり、計測部87において、捕集電極86に向かって流れる電流が発生し、捕集されたイオン量に比例したアナログの電圧信号がオペアンプ871の出力端子から出力される。出力されたアナログの電圧がA/D変換回路89を介してデジタルの電圧Vに変換され、CPU81は該デジタルの電圧Vに基づいて、下記の数式(1)、(2)から、イオン量を算出することができる。
V=I×T/C (1)
I=1.6×10-19 ×n (2)
ここで、Tは計測時間であり、Cはコンデンサ872の容量であり、Iは捕集電極86に捕集されたイオンによる電流の値であり、nはイオンの数量である。即ち、コンデンサ872の容量Cが一定の場合、捕集されたイオンによる電流Iは傾き(V/T)に比例する。また、積分方式の計測部におけるオフセット成分の除去の点では、下記数式(1−1)から電流Iを算出することが好ましい。
VB−VA=I×(TB−TA)/C (1−1)
ここで、TA、TBは夫々同一周期における二つの時点であり、VA、VBは夫々時点TA、TBで計測された電圧である。
図8は、計測部87により計測された電圧波形を示す図である。図8において、Aは積分回路87aのスイッチ873に印加される通断信号を示しており、B、C及びD夫々はイオン発生部6により発生したイオン量が大きい場合の波形、小さい場合の波形及び無し(ゼロ)の場合の波形を示しており、Eはイオン発生部6がイオンを発生しない非動作状態にある場合に計測した漏れ電流による電圧波形を示している。イオン量が大きい場合、波形はすぐに飽和するほど傾きが急になり、イオン量が小さい場合、傾きが緩やかになり、イオン無しの場合、理想的には基準電圧から波形が変化することはないが、実際には図8のEに示される漏れ電流による電圧波形が得られる。
次に、本発明の実施の形態1に係るイオン量測定の動作について説明する。CPU81は、イオン発生部6の動作状態が所定時間継続した場合、イオン発生部6を非動作状態にさせるようにしてある。実施の形態1において、CPU81は、所定時間ごとに、イオン発生部駆動回路91のオン/オフを反転させる。これにより、イオン量測定期間において、イオン発生部6は、交互に動作状態及び非動作状態になる。ここで、説明の便宜上、所定時間を積分回路87aの1積分周期としたが、これに限らず、所定時間を積分回路87aの複数の積分周期としてもよい。
計測部87はイオン発生部6が動作状態にある場合及び非動作状態にある場合に夫々捕集電極86の電位を計測する。イオン発生部6が非動作状態にある場合、漏れ電流による電圧V1(以下、補正電圧V1と記す)が計測部87により計測される。イオン発生部6が動作状態にある場合、計測部87により計測された電圧V2(以下、計測電圧V2と記す)は、捕集されたイオンの電荷によるイオン電圧と、漏れ電流による電圧とを含んでいる。CPU81は、計測結果の差分(計測電圧V2−補正電圧V1)を算出してイオン電圧Vを得て、上記の数式(1)、(2)から、イオン量を算出する。
ここで、補正電圧V1及び計測電圧V2の値は、複数回積分してそれらの計測値の平均値が好ましい。また、補正電圧V1及び計測電圧V2に基づいて、夫々数式(1)から動作状態における電流I2(以下、計測電流I2と記す)及び非動作状態における電流I1(以下、補正電流と記す)を算出して、それらの差分(I1−I2)を求めてイオン電流Iとして、数式(2)からイオン量を算出するようにしてもよい。
図9は本発明の実施の形態1における各部の動作タイミングを説明するための図である。図9において、時点t1〜t6は夫々イオン発生部6の状態が変化した時点を示す。ここで、イオン発生部6の状態が所定時間ごとに変化される。図9に示すように、時点t1において、CPU81は、出力I/F88を介して、イオン発生部駆動回路91にオフ信号を出力し、イオン発生部6はイオン発生動作が停止されて、イオンを発生しない非動作状態となる。計測部87は積分回路87aによる積分が開始され、時点t1〜時点t2期間において、漏れ電流による補正電圧V11(図9において「積分V11」と記す)を計測する。時点t2において、CPU81は、出力I/F88を介して、イオン発生部駆動回路91にオン信号を出力し、イオン発生部6はイオン発生動作が開始されて、イオンを発生する動作状態となり、計測部87は、スイッチ873がリセットして積分回路による積分が再開され、時点t2〜時点t3期間において、計測電圧V12(図9において「積分V12」と記す)を計測する。時点t3において、CPU81が時点t1の動作と同様な動作を行うとともに積分補正を行ない、即ち、時点t2〜時点t3期間に計測された計測電圧V12と、時点t1〜時点t2期間に計測された補正電圧V11との差分(図9において「積分V12−積分V11」と記す)を算出してイオン電圧を得る。時点t4において、CPU81、イオン発生部6、計測部87は時点t2と同様な動作を行う。時点t5において、CPU81は時点t1の動作と同様な動作を行うとともに積分補正を行ない、時点t4〜時点t5期間に計測された計測電圧V22と、時点t3〜時点t4期間に計測された補正電圧V21との差分を算出してイオン電圧を得る。時点t6において、時点t4と同様な動作を行う。このように繰り返すことにより、捕集電極86により捕集されたイオンによる電圧が得られ、数式(1)、(2)からイオン量が得られる。
図10は本発明に係るCPU81の処理手順を示すフローチャートである。図10に示すように、CPU81は出力I/F88を介してイオン発生部6のイオン発生動作の停止を指示する(ステップS1)。イオン発生部6は非動作状態となる。
CPU81はタイマ84、計測部87夫々に計時、計測の開始を指示する(ステップS2)。CPU81の指示に応じて、タイマ84は計時が開始され、計測部87はスイッチ873がオフとされ、積分回路87aによる積分が開始される。
タイマ84にて計時した時間が所定時間未満である場合(ステップS3:NO)、計時した時間が所定時間となるまで斯かる判定を繰り返し、計時した時間が所定時間以上となる場合(ステップS3:YES)、CPU81はタイマ84、計測部87夫々に計時、計測の終了を指示する(ステップS4)。CPU81の指示に応じて、タイマ84による計時及び計測部87による計測が終了される。
CPU81は計測部87による計測結果を例えばRAMに一時的に記憶し(ステップS5)、出力I/F88を介してイオン発生部6のイオン発生動作の開始を指示する(ステップS6)。イオン発生部6は動作状態となる。
CPU81はタイマ84、計測部87夫々に計時、計測の開始を指示する(ステップS7)。CPU81の指示に応じて、タイマ84は計時が開始され、計測部87はスイッチ873がオフとされ、積分回路による積分が開始される。
タイマ84にて計時した時間が所定時間未満である場合(ステップS8:NO)、計時した時間が所定時間となるまで斯かる判定を繰り返し、計時した時間が所定時間以上となる場合(ステップS8:YES)、CPU81はタイマ84、計測部87夫々に計時、計測の終了を指示する(ステップS9)。CPU81の指示に応じて、タイマ84による計時及び計測部87による計測が終了される。
CPU81は今回の計測結果とRAMに一時的に記憶されている前回の計測結果との差分を算出し、算出した差分に基づいてイオン量を算出する(ステップS10)。CPU81は停止指示を受けたか否かを判定し(ステップS11)、停止指示を受けていないと判定した場合(ステップS11:NO)、処理をステップS1に戻し、停止指示を受けたと判定した場合(ステップS11:YES)、処理を終了する。
実施の形態1では、イオン発生部6が動作状態にある場合、及び非動作状態にある場合に夫々捕集電極86の電位を計測し、計測結果の差分に基づいてイオン量を算出することにより、新規の回路部品等の追加と複雑なソフトウェア処理の導入とを行うことなく、漏れ電流による影響を低減することができる。また、回路におけるオペアンプの個体バラツキ、基板のはんだ付け等の実装状態のバラツキ、温度湿度気圧等の環境により漏れ電流が変動した場合でも、漏れ電流を正確に把握することができ、イオン量を高精度に測定することができる。
(実施の形態2)
上記実施の形態1は、イオン発生部6の動作状態が継続する時間と非動作状態が継続する時間とを同じにさせた形態であるが、実施の形態2は、イオン発生部6の動作状態が継続する時間と非動作状態が継続する時間とが異なる形態である。以降の説明において、実施の形態1と同様の構成については、実施の形態1を参照するものとし、その説明を省略する。なお、実施の形態1と同様の構成については実施の形態1と同じ符号を用いる。
図11は本発明の実施の形態2における各部の動作タイミングを説明するための図である。図11に示すように、時点t1において、CPU81は、出力I/F88を介して、イオン発生部駆動回路91にオフ信号を出力し、イオン発生部6はイオン発生動作が停止されてイオンを発生しない非動作状態となり、計測部87の積分回路87aによる積分が開始され、漏れ電流による補正電圧V11を計測する。時点t2になると、CPU81は、出力I/F88を介して、イオン発生部駆動回路91にオン信号を出力し、イオン発生部6はイオン発生動作が再開されてイオンを発生する動作状態となり、計測部87では、スイッチ873がリセットされ、積分回路87aによる積分が再開され、計測電圧V12を計測する。時点t3になると、CPU81は、時点t1と同様な動作を行うとともに積分補正を行ない、即ち、時点t2〜時点t3期間に計測された計測電圧V12と時点t1〜時点t2期間に計測された補正電圧V11との差分を求めて、イオン電圧を得る。時点t4になると、CPU81、イオン発生部6、計測部87は、時点t2と同様な動作を行う。時点t5になると、CPU81は、時点t1と同様な動作を行うとともに積分補正を行ない、時点t4〜時点t5期間に計測された計測電圧V22と時点t3〜時点t4期間に計測された補正電圧V21との差分を求めて、イオン電圧を得る。時点t6になると、CPU81、イオン発生部6、計測部87は時点t2と同様な動作を行う。このように繰り返すことにより、捕集電極86により捕集されたイオンによる電圧が得られ、数式(1)、(2)からイオン量が得られる。
実施の形態2では、イオン発生部6の動作状態が継続する時間は、非動作状態が継続する時間より長くしたが、必要に応じて、動作状態が継続する時間を、非動作状態が継続する時間より短くしてもよい。また、実施の形態2では、積分回路87aの積分周期は、イオン発生部6の動作状態及び非動作状態が継続する時間に基づいて夫々設定され、説明の便宜上、イオン発生部6が動作状態にある期間の積分周期を動作状態が継続する時間に、イオン発生部6が非動作状態にある期間の積分周期を非動作状態が継続する時間に設定したが、これに限らず、積分回路87aの積分周期を常に一定としてもよい。また、イオン発生部6が動作状態にある期間と非動作状態にある期間とに、夫々に複数の周期分の積分を実施して計測結果の平均値を取ることが好ましい。
実施の形態2では、イオン発生部6の動作状態が継続する時間と非動作状態が継続する時間とが異なるようにさせることにより、必要に応じて、漏れ電流計測時間及びイオン電流計測時間を適当に調整することができる。例えば、漏れ電流の計測に時間を掛ける必要がない場合に、補正電圧V1の計測時間を短縮して、イオン量測定の効率を高めることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、イオン発生部6が動作状態にある期間の計測回数と、非動作状態にある期間の計測回数とが異なる形態である。以降の説明において、実施の形態1と同様の構成については、実施の形態1を参照するものとし、その説明を省略する。なお、実施の形態1と同様の構成については実施の形態1と同じ符号を用いる。
図12は本発明の実施の形態3における各部の動作タイミングを説明するための図である。図12に示すように、補正電圧V11の計測が1回行われ、その計測結果は一定時間において補正値として使用し続ける。時点t1において、CPU81は、出力I/F88を介して、イオン発生部駆動回路91にオフ信号を出力し、イオン発生部6はイオン発生動作が停止されて、イオンを発生しない非動作状態となり、計測部87の積分回路87aによる積分が開始され、補正電圧V11を計測する。時点t2になると、CPU81は、出力I/F88を介して、イオン発生部駆動回路91にオン信号を出力し、イオン発生部6はイオン発生動作が開始されて、イオンを発生する動作状態となり、計測部87は、スイッチ873がリセットされ、積分回路87aによる積分が再開され、計測電圧V12を計測する。時点t3において、イオン発生部6が依然として動作状態であり、時点t2と同様な動作を行うとともに積分補正を行ない、即ち、時点t2〜時点t3期間に計測された計測電圧V12と、時点t1〜時点t2期間に計測された補正電圧V11との差分を求めて、イオン電圧を得る。時点t4において、イオン発生部6が依然として動作状態であり、時点t3と同様な動作を行うとともに積分補正を行ない、時点t3〜時点t4期間に計測された計測電圧V22と、時点t1〜時点t2期間に計測された補正電圧V11との差分を求めて、イオン電圧を得る。このように繰り返すことにより、捕集電極86により捕集されたイオンによる電圧が得られ、数式(1)、(2)からイオン量が得られる。
実施の形態3では、1回の計測ごとに1周期分の積分を実施するとされたが、これに限らず、1回の計測ごとに複数の周期分の積分を実施して計測結果の平均値を算出することが好ましい。
実施の形態3では、漏れ電流の計測が1回行われ、その計測結果は一定時間に漏れ補正値として使用し続ける。このため、イオン量測定の時間を短縮させることができる。また、イオン発生部6のイオン発生動作を停止する機会が少なくなるので、イオン発生動作を停止する際の不連続性による違和感を抑えることができる。
以上の実施の形態では、本発明のイオン量測定装置を空気調和機に設ける場合について説明したが、本発明に係るイオン量測定装置は、医療用物質発生器、空気清浄機、加湿器、除湿機、温風機、扇風機、掃除機等のイオン発生器を備えた機器に適用されることができる。また、本発明に係るイオン量測定装置は、各種のノイズを除去する手段と組み合わせて使用することができる。
以上の実施の形態では、時点t3から計測結果の差分を算出する例を説明したが、計測結果の差分を算出する時点は、補正電圧V1及び計測電圧V2を計測した後の任意の時点であってもよい。
要するに、以上の実施の形態は例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
6 イオン発生部(イオン発生器)
8 イオン量測定装置
81 CPU(制御手段)
84 タイマ
86 捕集電極
87 計測部(計測手段)
87a 積分回路
871 オペアンプ
872 コンデンサ
873 スイッチ
89 A/D変換回路
90 表示部(表示手段)

Claims (9)

  1. イオン発生器により発生されたイオンを捕集する捕集電極と、該捕集電極の電位を計測する計測手段とを有するイオン量測定装置において、
    前記イオン発生器を、イオンを発生する動作状態、又はイオンを発生しない非動作状態にさせる制御手段を有し、
    前記イオン発生器が動作状態にある期間の前記計測手段による計測結果、及び前記イオン発生器が非動作状態にある期間の前記計測手段による計測結果の差分に基づいてイオン量を算出して測定するようにしてあることを特徴とするイオン量測定装置。
  2. 前記制御手段は、前記イオン発生器の動作状態が所定時間継続した場合、前記イオン発生器を非動作状態にさせるようにしてあることを特徴とする請求項1に記載のイオン量測定装置。
  3. 前記動作状態が継続する時間と、前記非動作状態が継続する時間とは異なることを特徴とする請求項2に記載のイオン量測定装置。
  4. 前記イオン発生器が動作状態にある期間に前記計測手段にて計測する回数と、前記イオン発生器が非動作状態にある期間に前記計測手段にて計測する回数とは異なるようにしてあることを特徴とする請求項1に記載のイオン量測定装置。
  5. 前記イオン発生器が非動作状態にある期間に、前記計測手段にて1回計測し、前記イオン発生器が動作状態にある期間に、前記計測手段にて複数回計測するようにしてあることを特徴とする請求項4に記載のイオン量測定装置。
  6. ノイズを除去する手段を有することを特徴とする請求項1から5の何れか一つに記載のイオン量測定装置。
  7. イオンを発生するイオン発生器と、
    請求項1から請求項6の何れか一つに記載のイオン量測定装置と
    を有し、
    前記イオン発生器が発生したイオンの量を前記イオン量測定装置により測定するようにしてあることを特徴とするイオン発生装置。
  8. 前記イオン量測定装置による測定結果を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項7に記載のイオン発生装置。
  9. イオン発生器により発生されたイオンを捕集し、捕集したイオンによる電位を計測するイオン量測定方法において、
    前記イオン発生器を、イオンを発生する動作状態、又はイオンを発生しない非動作状態にさせ、
    前記イオン発生器が動作状態にある期間に計測される計測結果、及び前記イオン発生器が非動作状態にある期間に計測される計測結果の差分に基づいてイオン量を算出して測定することを特徴とするイオン量測定方法。
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