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JP2013028139A - 樹脂シート、その製造方法および貫通孔形成装置 - Google Patents

樹脂シート、その製造方法および貫通孔形成装置 Download PDF

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JP2013028139A JP2011167224A JP2011167224A JP2013028139A JP 2013028139 A JP2013028139 A JP 2013028139A JP 2011167224 A JP2011167224 A JP 2011167224A JP 2011167224 A JP2011167224 A JP 2011167224A JP 2013028139 A JP2013028139 A JP 2013028139A
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Abstract

【課題】樹脂シートに貫通孔を正確に形成することのできる樹脂シートの製造方法、その製造方法によって得られる樹脂シート、および、その製造方法に用いられる貫通孔形成装置を提供すること。
【解決手段】樹脂シート2を、基材4と、基材4に対向配置される押型5との間に配置して、押型5を基材4に対して相対的に押圧させることにより、樹脂シート2に上下方向を貫通する貫通孔3を形成する樹脂シート2の製造方法であって、押型5は、下方に突出する第1突出部7を備え、第1突出部7の下端部の周縁部には、下方に突出する第2突出部9が形成され、第2突出部9の下端部を、上下方向に沿う断面視において鋭角に形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、樹脂シート、その製造方法および貫通孔形成装置、詳しくは、樹脂シートの製造方法、その製造方法によって得られる樹脂シート、および、その製造方法に用いられる貫通孔形成装置に関する。
樹脂シートは、医療分野、生化学分野、電気分野などの各種産業分野に用いられ、用途および目的に応じて、厚み方向を貫通する貫通孔が形成されることが知られている。
例えば、断面略櫛状の押し型と、それに対向配置される平板状の対向基材とで、プラスチック薄膜を挟み込み、その後、加熱によりプラスチック薄膜を流動化させて、かかるプラスチック薄膜を加圧した後、押し型および対向基材を互いに離間して、プラスチック薄膜に貫通孔を形成する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の方法では、押し型および対向基材による加圧において、押し型の先端部を対向基材に近接させて、プラスチック薄膜を形成する樹脂を追い出している。
特開2006−142711号公報
しかるに、特許文献1では、押し型の先端部の、対向基材に対する加圧において、先端部を対向基材にぎりぎりまで押し当てて、樹脂を追い出すことにより、貫通孔を形成している。
しかし、この方法では、樹脂を完全に追い出すことができず、そうすると、貫通孔の周縁部に樹脂が残存して、かかる部分にバリが形成され、プラスチック薄膜に貫通孔を正確に形成することができないという不具合がある。
本発明の目的は、樹脂シートに貫通孔を正確に形成することのできる樹脂シートの製造方法、その製造方法によって得られる樹脂シート、および、その製造方法に用いられる貫通孔形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の樹脂シートの製造方法は、樹脂シートを、基材と、前記基材に対向配置される押型との間に配置する工程、および、前記押型を前記基材に対して相対的に押圧させることにより、前記樹脂シートに前記押圧方向を貫通する貫通孔を形成する工程を備え、前記押型は、前記押圧方向下流側に突出する第1突出部を備え、前記第1突出部の前記押圧方向下流側端部の周縁部には、前記押圧方向下流側に突出する第2突出部が形成され、前記第2突出部の前記押圧方向下流側端部は、前記押圧方向に沿う断面視において鋭角に形成されていることを特徴としている。
また、本発明の樹脂シートの製造方法では、前記第2突出部の前記押圧方向下流側端部の、前記押圧方向に沿う断面視における角度が、30〜75度であることが好適である。
また、本発明の樹脂シートの製造方法では、前記第2突出部の前記押圧方向長さが、20〜200μmであることが好適である。
また、本発明の樹脂シートの製造方法では、前記第1突出部は、柱状に形成され、前記第1突出部の前記加圧方向下流側には、前記第2突出部によって囲まれ、前記加圧方向上流側に凹む凹部が形成されていることが好適である。
また、本発明の樹脂シートは、上記した樹脂シートの製造方法により得られ、厚み方向を貫通する貫通孔が形成されていることを特徴としている。
また、本発明の貫通孔形成装置は、樹脂シートに厚み方向を貫通する貫通孔を形成するための貫通孔形成装置であって、基材と、前記基材に対向配置され、前記基材に対して相対的に押圧するための押型とを備え、前記押型は、前記押圧方向下流側に突出する第1突出部を備え、前記第1突出部の前記押圧方向下流側端部の周縁部には、前記押圧方向下流側に突出する第2突出部が形成され、前記第2突出部の前記押圧方向下流側端部は、前記押圧方向に沿う断面視における鋭角に形成されていることを特徴としている。
本発明の樹脂シートの製造方法および貫通孔形成装置では、第2突出部の押圧方向下流側端部は、押圧方向に沿う断面視における鋭角に形成されているので、押型を基材に対して相対的に押圧すれば、第2突出部の押圧方向下流側端部が、樹脂シートを効率よく排除しながら、樹脂シートの厚み方向を貫通して、基材に接触することができる。
そのため、樹脂シートでは、第2突出部の押圧方向下流側端部によって内側部分と外側部分とが確実に仕切られて、それらが互いに分離される。
その結果、樹脂シートにおける内側部分を除去すれば、本発明の樹脂シートに貫通孔を正確に形成することができる。
図1は、本発明の貫通孔形成装置の一実施形態の断面図を示す。 図2は、図1に示す貫通孔形成装置の押型の底面図を示す。 図3は、図1に示す貫通孔形成装置の押型の第1突出部および第2突出部の拡大断面図を示す。 図4は、図1に示す貫通孔形成装置の押型の一部切欠斜視図を示す。 図5は、図1に示す貫通孔形成装置を用いて樹脂シートに貫通孔を形成する方法を説明する工程図であって、(a)は、樹脂シートを基材の上面に形成する工程、(b)は、押型を押し下げる工程、(c)は、押型を引き上げる工程、(d)は、樹脂シートを引き剥がす工程を示す。 図6は、比較例の貫通孔形成装置を用いて樹脂シートに貫通孔を形成する方法を説明する工程図であって、(a)は、樹脂シートを基材の上面に形成する工程、(b)は、押型を押し下げる工程、(c)は、押型を引き上げる工程、(d)は、樹脂シートを引き剥がす工程を示す。 図7は、本発明の貫通孔形成装置の他の実施形態の押型の第1突出部(略筒状)および第2突出部の拡大断面図を示す。 図8は、本発明の貫通孔形成装置の他の実施形態の押型の第1突出部(断面略錐台形状)および第2突出部の拡大断面図を示す。 図9は、本発明の貫通孔形成装置の他の実施形態の押型の第1突出部および第2突出部(断面鋭角三角形状)の拡大断面図を示す。
図1は、本発明の貫通孔形成装置の一実施形態の断面図、図2は、図1に示す貫通孔形成装置の押型の底面図、図3は、図1に示す貫通孔形成装置の押型の第1突出部および第2突出部の拡大断面図、図4は、図1に示す貫通孔形成装置の押型の一部切欠斜視図、図5は、図1に示す貫通孔形成装置を用いて樹脂シートに貫通孔を形成する方法を説明する工程図を示す。
図1において、この貫通孔形成装置1は、樹脂シート2(後述、図5(a)参照)に貫通孔3(後述、図5(d)参照)を形成するために用いられる。
貫通孔形成装置1は、樹脂シート(図5(a)参照)2に対して加熱および加圧(押圧)を同時に実施することができる押圧装置(つまり、熱プレス装置)である。
貫通孔形成装置1は、基材4と、押型5とを備えている。
基材4は、略矩形平板形状をなし、貫通孔形成装置1の下側に設けられており、具体的には、水平方向に沿って設けられている。
基材4を形成する材料としては、熱プレス時(後述、図5(b)参照)に基材4の過度な変形を防止し、かつ、樹脂シート2に対する離型性を有する材料であって、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルなどの樹脂材料などが挙げられ、また、例えば、鉄、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属材料、例えば、シリコン、ガラスなどのセラミックス材料などが挙げられる。好ましくは、樹脂材料、さらに好ましくは、ポリエステルが挙げられる。
また、基材4の表面(少なくとも上面)には、必要により、離型処理が施されている。
また、基材4のヤング率は、熱プレス時の温度(具体的には、100〜180℃)において、例えば、0.1GPa以上、好ましくは、1.0GPa以上であり、また、例えば、5.0GPa以下でもある。
基材4の厚みは、例えば、1〜1000μm、好ましくは、5〜500μmである。
押型5は、基材4の上側に設けられている。具体的には、押型5は、常には、基材4の上側に間隔を隔てて対向配置されている。
また、押型5は、水平方向に沿う平板部6と、平板部6から下方に突出する第1突出部7とを一体的に備えている。
平板部6は、押型5の上部に形成されており、図2に示すように、平面視略矩形板状をなし、上下方向に投影したときに、押型5の外形形状に対応する形状に形成されている。
第1突出部7は、樹脂シート2の貫通孔3(図5(d)参照)に対応して設けられており、具体的には、図3および図4に示すように、平板部6の下端部から連続して下方に向かって略円柱形状に突出するように形成されている。なお、第1突出部7は、その軸線が上下方向に沿うように、形成されている。
また、図3に示すように、第1突出部7の下端面8の中央部は、水平方向に沿う平坦状に形成されている。
また、図2に示すように、第1突出部7は、底面視において、水平方向に互いに間隔を隔てて複数配置されている。第1突出部7は、縦方向に複数列、横方向に複数列、整列配置されている。
そして、図3および図4に示すように、第1突出部7の下端部の周縁部には、下方に突出する第2突出部9が形成されている。
第2突出部9は、第1突出部7の下端部の周縁部に沿って周方向に連続して形成されており、より具体的には、底面視略円環(リング)形状に形成されている。
第2突出部9の径方向の外端部は、底面視において、第1突出部7(下端部を除く部分)の周端部と同一位置に形成されている。詳しくは、第2突出部9の径方向の外端部は、径方向の外周面12を形成しており、第2突出部9の径方向の外周面12は、第1突出部7(下端部を除く部分)の径方向の外周面14と、上下方向において面一に形成されている。
一方、第2突出部9の径方向の内端部は、厚み方向に投影したときに、第1突出部7の径方向途中に形成されている。つまり、第2突出部9の径方向の内端部は、底面視において、第1突出部7の下端面8の径方向途中位置に形成されている。また、第2突出部9の径方向の内周面(下面)13は、下方に向かって径方向外側に広がる(下方斜め径方向外側に進む)傾斜面に形成されている。
従って、第2突出部9は、図3に示すように、上下方向に沿う断面視において、径方向の外周面12および内周面13によって、下方に向かって尖る三角形状(V字形状、詳しくは、直角が外側上部に形成される直角三角形状)に形成されている。
そして、上下方向に沿う断面視において、第2突出部9の下端部が、径方向の外周面12と内周面13とが成す角として形成され、具体的には、鋭角に形成されている。
他方、第2突出部9の下端部が、直角(あるいは鈍角)であれば、図6が参照されるように、後の比較例で説明するが、第2突出部9の樹脂材料を完全に追い出せず、樹脂シート2に貫通孔3を正確に形成することができない。
そして、第1突出部7の下側には、第2突出部9によって囲まれ、上側に凹む凹部15が形成されている。
凹部15は、下方に向かって開放されており、第2突出部9の径方向の内周面13と、第1突出部7の下端面8とによって区画されている。具体的には、凹部15は、下方に向かうに従って次第に拡径する略円錐台形状に形成されている。なお、凹部15の上端面(第1突出部7の下端面8)は、第2突出部9の径方向の内端部に連続するように、形成されている。
押型5を形成する材料としては、第2突出部9の下端部が樹脂シート2(図5(b)参照)を貫通できる強度を有する材料であって、例えば、上記した金属材料、セラミックス材料が挙げられる。好ましくは、金属材料が挙げられる。
なお、押型5の表面(少なくとも下面および側面)には、必要により、離型処理が施されている。
押型5の寸法は、樹脂シート2の厚みおよび貫通孔3の内径によって適宜選択され、平板部6の厚みが、例えば、20〜2000μm、好ましくは、50〜1000μmである。
また、第1突出部7の長さL1、具体的には、平板部6の下端面と第1突出部7の下端面8の中央部との上下方向長さL1が、例えば、100〜1000μm、好ましくは、200〜500μmである。
また、第1突出部7の外径(面方向の最大長さ)L2は、例えば、50〜1000μm、好ましくは、100〜400μmである。
また、図1が参照されるように、各第1突出部7間の間隔(縦方向間隔および横方向間隔)L3は、例えば、50〜3000μm、好ましくは、100〜500μmである。
また、図3が参照されるように、第2突出部9の深さ(高さ)L4、具体的には、第1突出部7の下端面8の中央部と第2突出部9の下端部との上下方向長さL4が、例えば、20〜200μm、好ましくは、30〜100μmである。第2突出部9の深さL4が上記範囲内にあれば、後述する第2突出部9の下端部の角度αを所望の範囲に設定でき、第2突出部9の剛性を確保しつつ、第2突出部9の下端部による樹脂シート2への貫通を確実に実施することができる。
また、凹部15の上面の内径(水平方向最大長さ、つまり、第1突出部7の下端面8の中央部の外径)L5は、第1突出部7の外径L2に対して、例えば、90%以下、好ましくは、85%以下、また、10%以上でもあって、具体的には、例えば、10〜500μm、好ましくは、100〜300μmである。
さらに、第2突出部9の下端部の角度αは、例えば、30〜75度、好ましくは、40〜60度である。
下端部の角度αが上記範囲を超える場合には、樹脂シート2に貫通孔3(図5(d)参照)を正確に形成できない場合がある。一方、下端部の角度αが上記範囲に満たない場合には、第2突出部9が損傷し易くなる場合がある。
上記した押型5は、例えば、上記した形状に対応する金型を用いる鋳造、プレス(具体的には、平行平板プレス機、ラバープレス機などを用いるプレス)などによって、上記した形状で得られる。
なお、図1において図示しないが、この貫通孔形成装置1には、押型5が相対的に基材4に対して熱プレスするための動力源(機械および手動の動力源を含む、以下同様。)および熱源が設けられている。
また、この貫通孔形成装置1では、例えば、基材4を図示しない固定部材によって上下方向において固定しつつ、押型5を図示しない動力源によって下方に押し下げることによって、押型5が相対的に基材4に対して押圧する。
あるいは、押型5を図示しない固定部材によって上下方向において固定しつつ、基材4を図示しない動力源によって上方に押し上げることによって、押型5が相対的に基材4に対して押圧することができる。
さらには、基材4を図示しないが動力源によって上方に押し上げるとともに、押型5を図示しない動力源によって下方に押し下げることによって、押型5が相対的に基材4に対して押圧することもできる。
次に、図1に示す貫通孔形成装置1を用いて樹脂シート2に貫通孔3を形成する方法について、図5を参照して説明する。
この方法では、まず、図1に示す貫通孔形成装置1を準備する。
続いて、図5(a)に示すように、樹脂シート2を、基材4と押型5との間に配置する。具体的には、基材4の上面に樹脂シート2を形成する。
樹脂シート2を形成する樹脂材料は、貫通孔形成装置1における熱プレス時(図5(b)参照)に流動性を有する樹脂材料であれば特に限定されず、例えば、例えば、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、熱硬化性シリコーン樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、アクリル樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチルなど)、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。好ましくは、熱硬化性樹脂が挙げられる。
樹脂シート2を熱硬化性樹脂から形成するには、例えば、熱硬化性樹脂と公知の溶媒とを配合して、熱硬化性樹脂のワニスを調製し、それを基材4の上面に塗布し、その後、加熱により溶媒を留去する。なお、熱硬化性樹脂が常温で液状である場合には、溶媒を配合することなく、液状の熱硬化性樹脂を基材4の上面に塗布して、加熱する。
熱硬化性樹脂は、加熱により、半硬化状態(Bステージ状態)となる。加熱温度は、例えば、100〜180℃である。
一方、樹脂シート2を熱可塑性樹脂から形成するには、例えば、熱可塑性樹脂から形成された樹脂シート2を基材4の上面に載置する。
樹脂シート2の厚みは、目的および用途に応じて適宜選択され、例えば、1μm〜10mm、好ましくは、10μm〜2mmである。
次いで、図5(b)〜図5(d)に示すように、樹脂シート2に上下方向を貫通する貫通孔3を形成する。
樹脂シート2に上下方向を貫通する貫通孔3を形成するには、まず、図5(b)に示すように、押型5を基材4に対して相対的に押圧する。
具体的には、基材4を固定部材(図示せず)によって固定しつつ、図5(a)の矢印で示すように、押型5を動力源(図示せず)によって下方に押し下げ、押型5によって基材4を押圧する(プレス、具体的には、型締めする)。
押圧力(プレス圧)は、例えば、0.3〜2.0MPa、好ましくは、0.5〜1.5MPaである。
また、押圧時間(型締め時間)は、例えば、1〜60分間、好ましくは、5〜30分間である。
なお、必要により、押圧とともに加熱することもできる。加熱温度は、例えば、100〜180℃である。
これによって、押型5の第2突出部9の下端部は、樹脂シート2の上面から樹脂シート2内に進入し、続いて、樹脂シート2を形成する樹脂材料を第2突出部9の下端部の径方向内側と径方向外側とに押し分けながら、樹脂シート2の下部に進み、その後、樹脂シート2の下面に到達する。
なお、押型5の第2突出部9の下端部は、基材4内にわずかにめり込んで(進入して)いてもよい。
これによって、第2突出部9の下端部が、基材4の上面と接触する。
一方、第2突出部9の下端部によって径方向内側に押し分けられた樹脂材料は、凹部15内に移動する。他方、第2突出部9の下端部によって径方向外側に押し分けられた樹脂材料は、各第1突出部7間の空間(連通空間)に移動する。
また、上記した押圧を、好ましくは、熱プレスとして実施する。
熱プレスによって、樹脂材料が熱硬化性樹脂からなる場合には、完全硬化(Cステージ状態)となる。
一方、樹脂材料が熱可塑性樹脂からなる場合には、樹脂材料が可塑化して、流動性を示し、これによって、第2突出部9の下端部と基材4の上面とがより確実に接触する。
次いで、この方法では、図5(c)に示すように、押型5を樹脂シート2および基材4から離間させる。具体的には、押型5を上方に引き上げる。
これによって、樹脂シート2には、凹部15に対応する残存部分20が形成される。
残存部分20は、凹部15と同一形状に形成されており、凹部15の周囲にあるシート本体21と独立して形成されている。
その後、図5(d)に示すように、樹脂シート2を基材4から引き上げる。
つまり、シート本体21からなる樹脂シート2が引き上げられると、残存部分20とシート本体21とが独立していることから、残存部分20は、引き上げられず、基材4に付着したまま、残存する。
これによって、引き上げられた樹脂シート2には、その厚み方向、すなわち、上下方向貫通する貫通孔3が形成される。
貫通孔3は、第2突出部9の径方向の外周面12(図3参照)と、第1突出部7の径方向の外周面14とに対応する形状に形成されており、具体的には、上下方向に沿う軸線を有する略円柱形状の開口部として形成されている。
そして、上記の方法および貫通孔形成装置1では、第2突出部7の下端部は、上下方向に沿う断面視における鋭角に形成されているので、押型5を基材4に対して押し下げて押圧すれば、第2突出部7の下端部が、樹脂シート2を効率よく排除しながら、樹脂シート2の厚み方向を貫通して、基材4に接触することができる。
そのため、樹脂シート2では、第2突出部7の下端部によって残存部分20とシート本体21とが確実に仕切られて、それらが互いに分離される。
そうすると、シート本体21を含む樹脂シート2を引き上げれば、樹脂シート2に貫通孔3を正確に形成することができる。
これに対して、図6(a)に示すように、第1突出部7の下端部に形成せず、第1突出部7の下端面8の全面を平坦状に形成すると、図6(b)に示すように、押型5を押し下げても、図6(b)には図示されないが、樹脂材料を完全に追い出すことができない。
そうすると、図6(c)に示すように、押型5を引き上げれば、貫通孔3の形成が予定される部分の下部の周縁部に樹脂材料の残渣19を生じ、続いて、図6(d)に示すように、樹脂シート2を引き上げれば、貫通孔3の下部の周端部には、残渣19に起因するバリ22が形成されてしまう。
一方、図5の工程によって得られる樹脂シート2では、バリ22の発生が防止されている。
図5の工程によって得られる樹脂シート2(図5(d)参照)は、各種産業分野に用いられ、好ましくは、医療分野、生化学分野、電気分野などに用いられ、具体的には、特開2010−68728号公報に記載のマスク材などとして用いられる。
詳しくは、医療分野(具体的には、再生医療分野)では、樹脂シート2は、貫通孔3内で、細胞を培養させて、自己集合させ、貫通孔3に対応するサイズの集合体を製造するための細胞培養マスク材として用いられる。
生化学分野では、樹脂シート2は、貫通孔3内で、微細な粒子または分子を集合させて、必要により所定の濃度分布を有し、貫通孔3に対応するサイズの集合体を製造するためのマスク材として用いられる。
さらに、電気分野では、樹脂シート2は、貫通孔3内で、金属粒子を所望密度で、基板上に、貫通孔3に対応するパターンで堆積させる、配線回路基板を製造するためのマスク材として用いられる。
なお、上記した図5の実施形態では、図5(a)の矢印で示すように、基材4を固定しつつ、押型5を下方に押し下げることによって、押型5による基材4に対する相対的な押圧を実施しているが、例えば、図5(a)の仮想線矢印で示すように、押型5を固定しつつ、基材4を上方に押し上げたり、あるいは、基材4を上方に押し上げるとともに、押型5を下方に押し下げることもできる。
また、図5(a)の実施形態では、樹脂シート2を熱硬化性樹脂から形成する場合に、ワニスを基材4の上面に塗布した後、加熱して半硬化状態の樹脂シート2を形成しているが、例えば、図示しないが、離型シートに半硬化状態の樹脂シート2を予め形成しておき、それを基材4の上面あるいは押型5の下面に転写することもできる。
図7は、本発明の貫通孔形成装置の他の実施形態の押型の第1突出部(略筒状)および第2突出部の拡大断面図、図8は、本発明の貫通孔形成装置の他の実施形態の押型の第1突出部(断面略錐台形状)および第2突出部の拡大断面図、図9は、本発明の貫通孔形成装置の他の実施形態の押型の第1突出部および第2突出部(断面鋭角三角形状)の拡大断面図を示す。
なお、上記した各部に対応する部材については、以降の各図面において同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3の実施形態では、第1突出部7を中実の略柱状に形成しているが、例えば、図7に示すように、略筒状に形成することもできる。
図7において、第1突出部7は、略円筒形状に形成されている。
第2突出部9の径方向の内端部は、底面視において、第1突出部7の径方向の内周面16と同一位置に形成されている。
これによって、凹部15は、第2突出部9の径方向の内周面13と、第1突出部7の径方向の内周面16とによって仕切られる、断面略逆T字(あるいは逆Y字)形状の開口部として形成されている。
そして、図7で示す第1突出部7を備える押型5を備える貫通孔形成装置1によっても、図3で示す第1突出部7を備える押型5を備える貫通孔形成装置1と同様の作用効果を奏することができる。
一方、図3で示すように、第1突出部7を略柱状に形成すれば、第1突出部7の剛性を向上させることができる。そのため、図5(b)で示す押型5による押圧を安定して実施することができ、貫通孔3をより一層正確に形成することができる。さらに、第1突出部7の損傷を防止して、装置寿命を延ばすことができる。
また、図2および図3の実施形態では、第1突出部7を略円柱状に形成しているが、その形状は、適宜選択され、例えば、図示しないが、略角柱状に形成することができる。
さらに、第1突出部7を、例えば、図8に示すように、略錐台形状に形成することもできる。
図8において、第1突出部7は、下方に向かって平断面積が次第に小さくなる略錐台形状に形成されている。略錐台形状は、略円錐台形状、略角錐台形状などを含んでいる。
図8で示す第1突出部7を備える押型5を備える貫通孔形成装置1によっても、図3で示す第1突出部7を備える押型5を備える貫通孔形成装置1と同様の作用効果を奏することができる。
一方、図2および図3に示すように、第1突出部7を略円柱形状に形成すれば、樹脂シート2に垂直な形状の穿孔を実施できる利点がある。
また、図3の実施形態では、第2突出部9を、上下方向に沿う断面視において、直角三角形状に形成しているが、例えば、図9に示すように、鋭角三角形状に形成することもできる。
図9において、第2突出部9では、径方向の外周面12が、第1突出部7の径方向の外周面14と交差するように形成されている。上下方向に沿う断面視において、第2突出部9の径方向の外周面12と、第1突出部7の径方向の外周面14との成す角度βは、例えば、5〜30度である。
図9で示す第2突出部9を備える押型5を備える貫通孔形成装置1によっても、図3で示す第2突出部9を備える押型5を備える貫通孔形成装置1と同様の作用効果を奏することができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、何らそれらに限定されない。
実施例1
(貫通孔形成装置の準備)
まず、ポリエチレンテレフタレートからなる基材と、ニッケルからなる押型とを備える貫通孔形成装置を準備した(図1〜図3参照)。
基材は、矩形平板形状をなし、160℃におけるヤング率が3GPaであり、その表面に、離型処理を施した。基材の寸法は、10mm×10mmで、厚み50μmであった。
押型は、矩形平板形状の平板部と、円柱形状の第1突出部とを一体的に備えており、それらの表面に、離型処理を施した。
平板部の厚みは、200μmであった。
第1突出部は、縦方向に20列、横方向に20列、互いに間隔を隔てて整列配置した(図2参照)。各第1突出部の長さ(L1)は200μm(図3参照)、外径(L2)は300μm(図3参照)、各第1突出部7間の間隔(L3)は200μmであった(図1参照)。
また、第1突出部の下端部の周縁部に、上下方向に沿う断面視において、下方に向かって尖る三角形状の第2突出部を形成した(図3参照)。
第2突出部の深さ(L4)は100μmであった。
また、第2突出部の下端部(下側頂点)における、径方向の外周面と内周面との成す角の角度(α)は45度であった。
また、第1突出部の下側に、第2突出部によって囲まれ、上側に向かって円錐台形状に凹む凹部を形成した。凹部の上面の内径(L5)は100μmであった。
押型は、金型を用いる鋳造により上記形状に形成した。
これにより、貫通孔形成装置を準備した。
(貫通孔の形成)
熱硬化性シリコーン樹脂のワニスを基材の上面に塗布し、その後、100℃で加熱することにより、半硬化状態(Bステージ状態)の厚み200μmの樹脂シートを形成した(図5(a)参照)。
次いで、基材を上下方向で固定しつつ、押型を下方に押し下げて、押型を基材に対して熱プレスした(図5(b)参照)。熱プレス条件は、プレス圧が1.0MPa、温度が180℃、プレス時間(型締め時間)が15分間であった。
この熱プレスによって、熱硬化性シリコーン樹脂を完全硬化させた。
その後、押型を引き上げ(図5(c)参照)、続いて、樹脂シートを基材から引き上げた(図5(d)参照)。
これによって、樹脂シートに厚み方向を貫通する貫通孔を形成した。
貫通孔は、縦方向に20列、横方向に20列、互いに間隔を隔てて整列配置し、内径は300μm、各貫通孔間の間隔は200μmであった。
比較例1
貫通孔形成装置の準備において、押型の第1突出部の下端部に、第2突出部(図3参照)を設けなかった(図6(a)参照)以外は、実施例1と同様に処理して、樹脂シートに貫通孔を形成した(図6参照)。
すなわち、第1突出部7の下端面8の全面を、平坦状に形成した(図6(a)参照)。つまり、第1突出部7を断面矩形状に形成した。詳しくは、第1突出部7の下端部の周縁部を、上下方向に沿う断面視で、直角に形成した。
しかし、図6(b)が参照されるように、押型5による熱プレス後に、貫通孔3の形成が予定される部分の下部に熱硬化性シリコーン樹脂の残渣19を生じ、続いて、図6(d)に示すように、樹脂シート2を引き上げると、樹脂シー2の貫通孔3の下部の周端部には、残渣19に起因するバリ22が形成された。
1 貫通孔形成装置
2 樹脂シート
3 貫通孔
4 基材
5 押型
7 第1突出部
9 第2突出部
15凹部
α 角度

Claims (6)

  1. 樹脂シートを、基材と、前記基材に対向配置される押型との間に配置する工程、および、
    前記押型を前記基材に対して相対的に押圧させることにより、前記樹脂シートに前記押圧方向を貫通する貫通孔を形成する工程
    を備え、
    前記押型は、前記押圧方向下流側に突出する第1突出部を備え、
    前記第1突出部の前記押圧方向下流側端部の周縁部には、前記押圧方向下流側に突出する第2突出部が形成され、
    前記第2突出部の前記押圧方向下流側端部は、前記押圧方向に沿う断面視において鋭角に形成されている
    ことを特徴とする、樹脂シートの製造方法。
  2. 前記第2突出部の前記押圧方向下流側端部の、前記押圧方向に沿う断面視における角度が、30〜75度である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の樹脂シートの製造方法。
  3. 前記第2突出部の前記押圧方向長さが、20〜200μmである
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の樹脂シートの製造方法。
  4. 前記第1突出部は、柱状に形成され、
    前記第1突出部の前記加圧方向下流側には、前記第2突出部によって囲まれ、前記加圧方向上流側に凹む凹部が形成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂シートの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂シートの製造方法により得られ、厚み方向を貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする、樹脂シート。
  6. 樹脂シートに厚み方向を貫通する貫通孔を形成するための貫通孔形成装置であって、
    基材と、
    前記基材に対向配置され、前記基材に対して相対的に押圧するための押型と
    を備え、
    前記押型は、前記押圧方向下流側に突出する第1突出部を備え、
    前記第1突出部の前記押圧方向下流側端部の周縁部には、前記押圧方向下流側に突出する第2突出部が形成され、
    前記第2突出部の前記押圧方向下流側端部は、前記押圧方向に沿う断面視における鋭角に形成されている
    ことを特徴とする、貫通孔形成装置。
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