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JP2013011297A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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JP2013011297A
JP2013011297A JP2011143507A JP2011143507A JP2013011297A JP 2013011297 A JP2013011297 A JP 2013011297A JP 2011143507 A JP2011143507 A JP 2011143507A JP 2011143507 A JP2011143507 A JP 2011143507A JP 2013011297 A JP2013011297 A JP 2013011297A
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Kengo Uryu
健吾 瓜生
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】異音を低減することができるディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ディスクブレーキ装置1はマウンティング6とキャリパ5とキャリパスライド機構7と移動範囲変更機構8を備えている。キャリパスライド機構7はキャリパ5をマウンティング6にスライド移動自在に支持する。キャリパ5には摩擦パッドを摩擦面に押し付ける制動状態と摩擦パッドを摩擦面から離間させる非制動状態とが切り替え可能なシリンダ機構52が設けられている。移動範囲変更機構8は穴部63の内周面から突没自在のピストン88を備えている。移動範囲変更機構8はシリンダ機構52が非制動状態である時のピストン88の穴部63の内周面からの突出量をシリンダ機構52が制動状態である時のピストン88の穴部63の内周面からの突出量よりも大きくする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ディスクブレーキ装置に関する。
従来からディスクブレーキ装置として、所謂キャリパ浮動型ディスクブレーキ装置(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)が用いられている。これらの特許文献1及び特許文献2に示されたキャリパ浮動型ディスクブレーキ装置は、車輪と共に回転するディスクロータの摩擦面に摩擦パッドを押し付けることにより生じる摩擦力によって車輪に制動力を与える。
特開2006−161826号公報 特開平8−145088号公報
ところで、上述のような特許文献1及び特許文献2に記載されているキャリパ浮動型ディスクブレーキ装置は、例えば、ラトル音やモー音などの異音の低減の点でさらなる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、異音を低減することができるディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るディスクブレーキ装置は、車体に取り付けられたマウンティングと、ディスクロータの摩擦面に摩擦パッドを接離自在に設けたキャリパと、前記マウンティングと前記キャリパとのうちの一方に設けられた穴部と、他方に設けられかつ前記穴部内に移動自在に挿入されるスライドピンと、を有して、前記キャリパを前記マウンティングにスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構と、前記キャリパに設けられ、かつ前記摩擦パッドを前記摩擦面に押し付ける制動状態と前記摩擦パッドを前記摩擦面から離間させる非制動状態とを切り替え可能であるとともに、前記制動状態と前記非制動状態とを切り替えるのに連動して前記キャリパを前記マウンティングに対してスライド移動させる切替部と、前記切替部が前記非制動状態である時の前記穴部内での前記スライドピンの前記スライド移動方向に交差する方向の移動可能な範囲を、前記切替部が前記制動状態である時の前記穴部内での前記スライドピンの前記スライド移動方向に交差する方向の移動可能な範囲よりも狭くする移動範囲変更機構と、を備えたことを特徴とする。
また、上記ディスクブレーキ装置では、前記移動範囲変更機構は、前記切替部が前記非制動状態であると、前記穴部内での前記スライドピンの前記スライド移動方向に交差する方向の移動を規制する構成とすることができる。
また、上記ディスクブレーキ装置では、前記移動範囲変更機構は、前記穴部の内周面から突没自在に設けられた突没部材と、前記突没部材を前記穴部の内周面から突没させる突没支持部材と、前記突没支持部材に、前記切替部が前記非制動状態である時の前記突没部材の前記内周面からの突出量を、前記切替部が前記制動状態である時の前記突没部材の前記内周面からの突出量よりも大きくさせる駆動部と、を備えた構成とすることができる。
また、上記ディスクブレーキ装置では、前記駆動部は、前記突没支持部材に、前記切替部が前記非制動状態である時には前記突没部材と前記穴部の内周面との間に前記スライドピンを挟み込ませ、前記切替部が前記制動状態である時には前記突没部材を前記スライドピンの前記外周面から離間させる構成とすることができる。
また、上記ディスクブレーキ装置では、前記突没部材が、弾性材料で構成することができる。
本発明に係るディスクブレーキ装置は、非制動時のスライドピンの移動範囲を制動時のスライドピンの移動範囲よりも狭くするので、異音を抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係るディスクブレーキ装置を示す概略構成図である。 図2は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す断面図である。 図3は、実施形態に係るディスクブレーキ装置のキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図(図1に示すA−A断面図)である。 図4は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の切替部が非制動状態にされたキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図である。 図5は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の切替部が制動状態にされたキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図である。 図6は、実施形態に係るディスクブレーキのブレーキECUの処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、ピンクリアランスとラトル音低減性能、モー音低減性能との関係の一例を説明する線図である。
以下に、本発明に係るディスクブレーキ装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係るディスクブレーキ装置を示す概略構成図、図2は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の要部を示す断面図、図3は、実施形態に係るディスクブレーキ装置のキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図(図1に示すA−A断面図)、図4は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の切替部が非制動状態にされたキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図、図5は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の切替部が制動状態にされたキャリパスライド機構のスライド移動方向に沿った断面図、図6は、実施形態に係るディスクブレーキのブレーキECUの処理を示すフローチャート、図7は、ピンクリアランスとラトル音低減性能、モー音低減性能との関係の一例を説明する線図である。
図1、図2に示す本実施形態のディスクブレーキ装置(以下、単にブレーキ装置と呼ぶ)1は、典型的には、車両に搭載され、車両の車体に回転可能に支持された車輪に制動力を付与するものである。このブレーキ装置1は、マウンティング6に支持されている浮動型のキャリパ5によりディスクロータ2に摩擦パッド3、4を押し付けて制動力を発生する。このキャリパ浮動型のブレーキ装置1は、キャリパ5がマウンティング6に対して、車輪の回転軸線L(図1中に矢印で示す)方向にスライド移動可能に支持されている。
具体的には、ブレーキ装置1は、図1に示すように、ディスクロータ2と、一対の摩擦パッド3、4と、マウンティング6と、キャリパ5と、キャリパスライド機構7と、移動範囲変更機構8(図3に示す)とを備える。
ディスクロータ2は、略円板状に形成される。ディスクロータ2は、車軸に取り付けられて、車輪と一体的となって車軸の回転軸線L(図1中に一点鎖線で示す)回りに回転可能に設けられる。即ち、ディスクロータ2は、回転軸線Lに対して直交(交差)する図1に示された矢印M方向(以下、ディスクロータ2の回転方向と記す)に回転する。即ち、回転方向Mは、キャリパ5のマウンティング6に対するスライド移動方向としての回転軸線Lに対して交差(図示例では、直交)する方向をなしている。
摩擦パッド3、4は、それぞれディスクロータ2の両側の摩擦面2a,2bに対向して設けられる。摩擦パッド3、4は、それぞれ、摩擦材31,41が裏金32,42に固定されて構成されている。摩擦パッド3が、後述するキャリパボディ51のシリンダ支持部53側に配置されてインナパッドをなし、摩擦パッド4が、キャリパボディ51のリアクション部54側に配置されてアウタパッドをなしている。摩擦パッド3は、裏金32の前後端部がマウンティング6に形成された一対のガイド部材に支持されて、裏金32がシリンダ支持部53に重ねられている。摩擦パッド4は、裏金42がキャリパ5のリアクション部54に固定又は移動自在に支持されている。こうして、摩擦パッド3,4は、キャリパ5に設けられている。摩擦パッド3、4は、後述するようにキャリパ5がマウンティング6に対して回転軸線L方向にスライド移動されることで、摩擦面2a,2bに接離自在にキャリパ5に設けられている。なお、接離とは、近づいたり離れることをいう。
マウンティング6は、サスペンション、中間ビームなどを介して車両の車体に取付けられている。マウンティング6は、ディスクロータ2の回転方向Mに間隔をあけて設けられた一対のスリーブ61と、一対のスリーブ61同士を連結した連結部62とを一体に備えている。スリーブ61は、それぞれ、一端部が開口しかつ他端部が閉塞した筒状に形成されている。スリーブ61の内側には、断面円形で内径が長手方向に一定の穴部63が形成されている。各スリーブ61の穴部63は、キャリパ5の後述するアーム部59側の一端部がスリーブ61の端面に開口しかつアーム部59から離れた側の他端部がスリーブ61内で閉塞している。各スリーブ61の穴部63は、ディスクロータ2の回転軸線Lに沿って延在している。
キャリパ5は、キャリパボディ51と、切替部91とを備えている。キャリパボディ51は、図2に模式的に示すように、ディスクロータ2の一方の摩擦面2aと間隔をあけて相対したシリンダ支持部53と、他方の摩擦面2bと間隔をあけて相対したリアクション部54と、シリンダ支持部53とリアクション部54とを連結した連結部55とを備えて、回転軸線L方向に切った断面形状がU字状に形成されている。キャリパボディ51は、両摩擦面2a,2bと間隔をあけたシリンダ支持部53及びリアクション部54を備えることで、ディスクロータ2を跨いだ格好に配されている。キャリパボディ51即ちキャリパ5は、キャリパスライド機構7により、マウンティング6に対して、回転軸線Lに沿ってスライド移動自在に支持されている。
切替部91は、液圧シリンダとしてのシリンダ機構52と、ブーツ72とを備えている。シリンダ機構52は、キャリパボディ51のシリンダ支持部53に設けられている。即ち、シリンダ機構52は、キャリパ5に設けられている。シリンダ機構52は、シリンダ支持部53に一体に設けられたシリンダ本体56と、このシリンダ本体56内に摺動自在に設けられたピストン57とを備えている。シリンダ本体56は、ディスクロータ2に相対する一端部が開口した有底筒状に形成されている。シリンダ本体56の内面には、このシリンダ本体56の内面とピストン57との間を液密に保つシール機構をなすパッキン58が設けられている。ピストン57は、摩擦パッド3の裏金32の基端面に接触している。シリンダ本体56内には、運転者のブレーキペダルの踏み込み操作に応じて、マスタシリンダ90(図2に示す)から作動油が供給される。
ブーツ72は、ゴムなどの弾性材料で構成され、蛇腹状の円筒状に形成されている。ブーツ72は、内側に後述するスライドピン71を通して、マウンティング6のスリーブ61とスライドピン71の基端部との間に装着されている。ブーツ72は、これらのスリーブ61とスライドピン71の基端部との双方に取付けられている。ブーツ72は、マウンティング6のスリーブ61とスライドピン71の基端部との間の隙間を被覆する。ブーツ72は、穴部63内への異物の混入等を防ぐことができる。ブーツ72は、キャリパ5がマウンティング6に対して回転軸線Lに沿ってスライド移動する際に、全長が拡大、縮小するように弾性変形する。
切替部91は、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されると、この作動油の油圧によりピストン57が一方の摩擦面2aに近づき、摩擦パッド3をディスクロータ2の摩擦面2aに押し付けるとともに、キャリパ5がスライド移動して摩擦パッド4をディスクロータ2の摩擦面2bに押し付け、図5に示すように、ブーツ72を全長が拡大する方向に伸張させる。また、切替部91は、ブレーキペダルの踏み込み操作がされずに、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されないと、シリンダ本体56内の作動油の圧力が除圧されて、弾性復元力により全長が縮小してブーツ72が弾性変形していない中立状態となり、摩擦パッド3,4をディスクロータ2の摩擦面2a,2bから離間させる。このために、切替部91は、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されると摩擦パッド3,4をディスクロータ2の摩擦面2a,2bに押し付ける制動状態となり、シリンダ本体56内に作動油が供給されないと摩擦パッド3,4をディスクロータ2の摩擦面2a,2bから離間させる非制動状態となる。こうして、切替部91は、シリンダ本体56内に作動油が供給されるか否か即ちブレーキペダルの踏み込み操作がされるか否かにより、前記制動状態と前記非制動状態とが切り替え可能となっている。さらに、切替部91は、前記制動状態と前記非制動状態とを切り替えるのに連動して、摩擦パッド3,4が摩擦面2a,2bに接離するように、キャリパ5をマウンティング6に対してスライド移動させる。
キャリパスライド機構7は、マウンティング6にキャリパ5を回転軸線Lに沿ってスライド移動自在に支持するものである。キャリパスライド機構7は、前述した穴部63と、各穴部63に対応したスライドピン71とを備えている。スライドピン71は、その基端部がキャリパボディ51のシリンダ支持部53の外縁から回転方向Mの前後に突出したアーム部59に固定されて、キャリパ5に合計2つ設けられている。スライドピン71は、回転軸線Lと平行な円柱状に形成されている。スライドピン71は、その先端部が穴部63内に移動自在に挿入されている。前述した構成のキャリパスライド機構7は、スライドピン71が穴部63内に挿入されることにより、スライドピン71を介して、キャリパ5をマウンティング6に回転軸線Lに沿ってスライド移動自在に支持する。また、本実施形態のキャリパスライド機構7は、図7中の領域Rで示されたモー音の異音低減性能を十分に向上できる程度に、スライドピン71と穴部63との間のピンクリアランス(スライドピン71と穴部63との間の径方向のクリアランス)を大きく設けている。
移動範囲変更機構8は、図3に示すように、第2シリンダ機構81と、作動流体供給源としての作動油供給源82と、駆動部83を備えている。第2シリンダ機構81は、マウンティング6のスリーブ61に設けられた突没支持部材としてのシリンダ87と、シリンダ87内に摺動自在に収容された突没部材としてのピストン88とを備えている。
シリンダ87は、穴部63の内周面に開口した有底筒状に形成され、スリーブ61内に埋設されている。シリンダ87内には、作動流体供給源としての作動油供給源82から作動流体としての作動油が供給される。ピストン88は、弾性材料としてのゴムで構成されており、シリンダ87の内面との間が液密となっている。ピストン88は、シリンダ87内に作動油が供給されると、当該作動油の圧力により穴部63の内周面から突出される方向に押圧されて、当該穴部63の内周面から突出する。また、ピストン88は、シリンダ87内に作動油が供給されないと、当該作動油の圧力により穴部63の内周面から突出される方向に押圧されずに、当該穴部63の内周面に没する。このように、ピストン88は、シリンダ87内に穴部63の内周面から突没自在に設けられているとともに、シリンダ87は、ピストン88を穴部63の内周面から突没自在に支持している(即ち、突没させる)。シリンダ87は、ピストン88の穴部63の内周面からの突出量を増加させると、穴部63内におけるスライドピン71の回転方向Mの移動可能な範囲を狭くする。即ち、シリンダ87は、ピストン88の穴部63の内周面からの突出量を増加させると、穴部63内でスライドピン71を回転方向Mに移動しにくくする。また、シリンダ87は、ピストン88の穴部63の内周面からの突出量を縮小させると、穴部63内におけるスライドピン71の回転方向Mの移動可能な範囲を広くする。即ち、シリンダ87は、ピストン88の穴部63の内周面からの突出量を縮小させると、穴部63内でスライドピン71を回転方向Mに移動し易くする。
作動油供給源82は、図3に示すドライバ84を介して、後述するブレーキECU86に接続している。作動油供給源82は、ブレーキECU86の命令とおりに、第2シリンダ機構81のシリンダ87内に作動油を供給したり、当該作動油の供給を停止する。
駆動部83は、検出部としての油圧センサ85と、制御部としてのブレーキECU(Electronic Control Unit)86とを備えている。油圧センサ85は、マスタシリンダ90内の作動油の圧力を検出して、検出した圧力に応じた情報をブレーキECU86に向かって出力する。油圧センサ85は、マスタシリンダ90内の作動油の圧力を検出することで、ブレーキペダルの踏み込み操作がされているか否か即ち切替部91が前述した非制動状態であるか制動状態であるかを検出する。
ブレーキECU86は、図示しないRAM、ROM、CPU、入出力ポート及び記憶装置を備えた演算装置である。ブレーキECU86の入力ポートには、少なくとも油圧センサ85が接続している。ブレーキECU86の出力ポートには、少なくともドライバ84が接続している。ブレーキECU86は、油圧センサ85が検出したマスタシリンダ90内の作動油の圧力に基づいて、ブレーキペダルの踏み込み操作がされているか否か即ち切替部91が前述した非制動状態であるか否かを判定する。具体的には、ブレーキECU86は、例えば、作動油の圧力が予め定められた閾値を超えている場合に、ブレーキペダルの踏み込み操作がされている即ち切替部91が前述した制動状態であると判定し、作動油の圧力が予め定められた閾値以下の場合に、ブレーキペダルの踏み込み操作がされていない即ち切替部91が前述した非制動状態であると判定する。ブレーキECU86は、ブレーキペダルの踏み込み操作がされている即ち切替部91が前述した制動状態であると判定すると、作動油供給源82に第2シリンダ87のシリンダ87内に作動油を供給させずに、ピストン88を穴部63の内周面から突出させない。そして、ブレーキECU86は、ブレーキペダルの踏み込み操作がされている即ち切替部91が前述した制動状態であると判定すると、図5に示すように、ピストン88をスライドピン71の外周面から離間させる。
ブレーキECU86は、ブレーキペダルの踏み込み操作がされていない即ち切替部91が前述した非制動状態であると判定すると、作動油供給源82に第2シリンダ87のシリンダ87内に作動油を供給させて、ピストン88を穴部63の内周面から突出させる。そして、ブレーキECU86は、ブレーキペダルの踏み込み操作がされていない即ち切替部91が前述した非制動状態であると判定すると、図4に示すように、ピストン88をスライドピン71の外周面に押し付けさせて、スライドピン71をピストン88と穴部63の内周面との間に挟みこむ。このように、前述したブレーキECU86は、切替部91が非制動状態であることを油圧センサ85が検出した時のシリンダ87内に供給する作動油の量を、切替部91が制動状態であることを油圧センサ85が検出した時のシリンダ87内に供給する作動油の量よりも増やす。こうして、移動範囲変更機構8は、切替部91が非制動状態であると、スライドピン71をピストン88と穴部63の内周面との間に挟みこんで、このスライドピン71の回転方向Mの移動を規制する。
また、駆動部83が、ピストン88の穴部63の内周面からの突出量を前述したように制御することで、シリンダ87に、切替部91が非制動状態である時のピストン88の穴部63の内周面からの突出量を、切替部91が制動状態である時のピストン88の穴部63の内周面からの突出量よりも大きくさせる。こうして、移動範囲変更機構8は、切替部91が非制動状態である時の穴部63内でのスライドピン71の回転方向Mの移動可能な範囲を、切替部91が制動状態である時の穴部63内でのスライドピン71の回転方向Mの移動可能な範囲よりも狭くする。
前述した構成のブレーキ装置1は、例えば、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われていないと、切替部91が非制動状態となって、摩擦パッド3,4が摩擦面2a,2bから間隔をあけている。そして、ブレーキ装置1は、例えば、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われると、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されて、この作動油がピストン57をディスクロータ2の摩擦面2aに向かって加圧する。すると、ピストン57が図2中矢印B方向に前進し、このピストン57の前面が摩擦パッド(インナパッド)3の裏金32を押圧し、この摩擦パッド3の前面をディスクロータ2の摩擦面2aに接近させる。また、このとき、キャリパ5は、ピストン57が前進するその移動反力により、キャリパボディ51がこのピストン57とは逆方向、つまり、図2中矢印C方向に前進し、摩擦パッド(アウタパッド)4をディスクロータ2の摩擦面2bに接近させ、ブーツ72が伸張して全長が縮小する方向の弾性復元力を生じる。
そして、ブレーキ装置1は、切替部91が制動状態に切り替えられて、摩擦パッド3、4がディスクロータ2の各摩擦面2a,2bに押し付けられてディスクロータ2を挟持する。ブレーキ装置1は、これらの摩擦パッド3、4と、車輪と共に回転するディスクロータ2との間に摩擦抵抗力を発生させる。ブレーキ装置1は、ディスクロータ2に所定の回転抵抗力を作用させ、このディスクロータ2及びこれと一体で回転する車輪に制動力を付与する。
また、ブレーキ装置1は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われなくなると、シリンダ機構52のシリンダ本体56内に作動油が供給されずに、このシリンダ本体56内の作動油の圧力が除圧される。すると、ブレーキ装置1は、ピストン57が後退しかつブーツ72の弾性復元力によりキャリパボディ51が後退して切替部91が非制動状態に切り替えられ、摩擦パッド3、4がディスクロータ2から離間する。こうして、ブレーキ装置1は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作が行われないと、切替部91が非制動状態となる。このように、切替部91は、ブレーキペダルの踏み込み操作が行われるか否かにより、非制動状態と制動状態とが切り替えられる。
さらに、ブレーキ装置1は、移動範囲変更機構8の駆動部83のブレーキECU86が、図6に一例が示されるフローチャートを繰り返し実行している。図6に示されたフローチャートのステップS1では、まず、ブレーキECU86は、油圧センサ85の検出結果を取得して、ステップS2に進む。ブレーキECU86は、ステップS2では、油圧センサ85の検出した作動油の圧力が前述した閾値を超えているか否かを判定する。即ち、ステップS2では、ブレーキECU86は、切替部91が制動状態であるか否か即ちブレーキ装置1が制動時であるか否かを判定する。ブレーキECU86は、ステップS2では、ブレーキ装置1が制動時であると判定するとステップS4に進み、ブレーキ装置1が制動時ではない(非制動時である)と判定するとステップS3に進む。
ブレーキECU86は、ステップS3では、作動油供給源82に第2シリンダ機構81のシリンダ87内に作動油を供給させて、ステップS1に戻る。すると、切替部91が非制動状態である場合には、シリンダ87内に供給された作動油の圧力によりピストン88が穴部63の内周面から突出して、図4に示すように、ピストン88と穴部63の内周面との間にスライドピン71を挟みこむ。こうして、移動範囲変更機構8の駆動部83は、切替部91が非制動状態であると、第2シリンダ機構87のシリンダ87内に作動油を供給して、スライドピン71が穴部63即ちマウンティング6に対して回転方向Mに相対的に移動することを規制する。また、ブレーキECU86は、ステップS4では、作動油供給源82に第2シリンダ機構81のシリンダ87内に作動油を供給させずに、ステップS1に戻る。すると、ピストン88が穴部63の内周面から突出せずに、ピストン88がスライドピン71の外周面から離間して、スライドピン71の穴部63即ちマウンティング6に対する回転方向Mの相対的な移動が何ら規制されることなく、図5に示すように、ブーツ72が伸張して、切替部91が制動状態となって、摩擦パッド3,4がディスクロータ2を挟持して、車輪に制動力を付与する。そして、ブレーキECU86は、ステップS1からステップS4までを繰り返し実行する。
上記のように構成されたブレーキ装置1は、切替部91が非制動状態である時のスライドピン71の回転方向Mの移動可能な範囲を、移動範囲変更機構8が、切替部91が制動状態である時のスライドピン71の回転方向Mの移動可能な範囲よりも狭くする。このために、非制動状態である時のスライドピン71が穴部63の内周面に衝突する運動エネルギを、制動状態である時の運動エネルギよりも少なくすることができる。よって、車両走行時の非制動時に発生するラトル音を低減することができる。
ここで、ラトル音とは、車両走行時の非制動時に発生する打音である。このラトル音は、ブレーキ装置1が制動力を発生させていない状態で、例えば、車両が粗い路面を走行した際などに、路面から入力される上下方向などの振動によってキャリパ5が動いて、これに伴ってスライドピン71が穴部63の内面に衝突することによって発生するおそれがある。
これに対して、本実施形態のブレーキ装置1は、非制動時にスライドピン71の穴部63即ちマウンティング6に対する移動可能な範囲を狭くするので、スライドピン71を穴部63の内面に衝突時の衝突速度を小さくすることができるので、ラトル音を低減することができる。
また、移動範囲変更機構8が、非制動時のスライドピン71の穴部63に対する移動可能な範囲を、制動時のスライドピン71の穴部63に対する移動可能な範囲よりも狭くして、前述したラトル音を抑制できるので、制動時に生じるモー音を抑制できる程度まで、スライドピン71と穴部63との間のピンクリアランスを大きく設けることができる。よって、制動時に発生するモー音を低減することができる。
なお、モー音とは、車両制動時に発生する数百Hz程度の自励振動音(鳴き音)である。このモー音は、ブレーキ装置1が制動力を発生させている状態で、例えば、摩擦パッド3、4とディスクロータ2との接触部位が起震源となり、キャリパ5、スライドピン71、マウンティング6等を介して中間ビーム、サスペンション等が連成振動系(振動伝達系)を形成し自励振動が生じることで発生するおそれがある。このブレーキ装置1とサスペンション等との連成振動系は、摩擦パッド3、4とディスクロータ2とが接触し制動力を発生させた際に、これに伴ってスライドピン71が穴部63内で強制的にこじれることで形成される。
モー音は、例えば、スライドピン71の穴部63との間のピンクリアランスを大きくし、スライドピン71の穴部63内でのこじれを抑制することで低減することが可能であるが、ラトル音を低減するための対策でスライドピン71の穴部63との間のピンクリアランスを小さくすることと背反する。このため、モー音の低減とラトル音の低減との両立を図ることは、一般には困難である。
つまり、図7に例示するように、単純にピンクリアランスを小さくすると、図7中に実線で示すラトル音低減性能を向上できる(即ちラトル音を低減できる)が、反面、図7中に点線で示すモー音低減性能が低下する(即ちモー音を低減できない)傾向となる。一方、ピンクリアランスを大きくすると、モー音低減性能を向上できるが、反面、ラトル音低減性能が低下する傾向となる。このように、ラトル音低減とモー音低減との両立を図ることは、一般には困難である。なお、図7中の横軸は、ピンクリアランスを示し、図中の右側に向かうにしたがってピンクリアランスが大きくなっている。図7中の縦軸は、異音低減性能を示し、図中の上側に向かうにしたがって異音低減性能が向上する(ラトル音及びモー音を低減できる)。
これに対して、本実施形態のブレーキ装置1は、非制動時にスライドピン71の穴部63即ちマウンティング6に対する移動可能な範囲を狭くするので、モー音の異音低減性能を十分に向上できる程度(図7中の領域Rで示す)にスライドピン71と穴部63との間のピンクリアランスを大きく設けている。よって、制動時に発生するモー音を低減することができる。
したがって、ブレーキ装置1は、非制動時のスライドピン71の移動範囲を制動時のスライドピン71の移動範囲よりも狭くすることにより、ラトル音の低減とモー音の低減とを両立することができるので、適正に異音を低減することができる。
また、ブレーキ装置1は、切替部91が非制動状態であると、移動範囲変更機構8がスライドピン71の穴部63内での移動を規制する構成即ち穴部63内でスライドピン71を移動させない構成であるので、非制動時にスライドピン71を穴部63に繰り返し衝突させることを確実に防止できる。よって、車両走行時の非制動時に発生するラトル音の発生を確実に防止することができる。
移動範囲変更機構8が、穴部63の内周面から突没自在のピストン88と、ピストン88を突没自在に支持するシリンダ87と、非制動状態時のピストン88の突出量を制動状態時のピストン88の突出量よりも大きくさせる駆動部83を備えているので、非制動時のスライドピン71の移動可能な範囲を確実に狭くすることができる。よって、車両走行時の非制動時に発生するラトル音をより確実に低減することができる。
駆動部83が、非制動状態時にピストン88をスライドピン71の外周面に押し付けさせて、ピストン88と穴部63の内周面との間にスライドピン71を挟み込むので、非制動状態時にスライドピン71を穴部63内で移動させることが全くない。よって、車両走行時の非制動時に発生するラトル音の発生を確実に防止することができる。
ピストン88が弾性材料としてのゴムで構成されているので、ピストン88がスライドピン71に衝突する時の異音を抑制することができる。
移動範囲変更機構8の駆動部83が、切替部91が非制動状態であるか否かを検出する油圧センサ85と、切替部91が非制動状態であると油圧センサ85が検出した時にシリンダ87内に供給する作動油の量を増加させるブレーキECU86とを備えているので、切替部91が非制動状態であると即ち非制動時のピストン88の突出量を確実に増加させることができる。よって、非制動状態時にスライドピン71の移動可能な範囲を確実に狭くすることができる。
また、例えば、スライドピン71と穴部63との間に弾性部材(吸収部材)を介在させることでラトル音、モー音を低減することも可能であるが、この場合、スライドピン71のスライド移動の際に摺動抵抗が増加し引き摺ってしまい、いわゆるブレーキ振動が生じるおそれがある。しかしながら、本実施形態のブレーキ装置1は、非制動時のスライドピン71の穴部63に対する移動可能な範囲を規制し、スライドピン71と穴部63の内面との間のピンクリアランスをモー音の異音低減性能を十分に向上できる程度に大きくしているので、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することができる。よって、本実施形態のブレーキ装置1は、スライドピン71のスライド移動の際の引き摺りやブレーキ振動を抑制しつつ、ラトル音の低減と、モー音の低減とを両立することができる。
なお、前述した実施形態では、穴部63をマウンティング6に設け、スライドピン71をキャリパ5に設けたが、本発明では、穴部63をキャリパ5に設け、スライドピン71をマウンティング6に設けても良い。
さらに、前述した実施形態では、非制動状態では、ピストン88が穴部63の内周面との間にスライドピン71を挟みこむ構成としているが、本発明では、非制動状態であっても、ピストン88がスライドピン71の外周面から離間して、穴部63の内周面との間にスライドピン71を挟みこまなくても良い。要するに、本発明では、非制動状態時のピストン88の穴部63の内周面からの突出量を制動状態時のピストン88の穴部63の内周面からの突出量よりも大きくすれば良い。
また、前述した実施形態では、検出部として油圧センサ85を示している。しかしながら、本発明では、ブレーキペダルの踏み込み操作がされたか否かを、例えば、ブレーキペダルのオン・オフスイッチなどの他の手段によって検出するようにしてもよい。さらに、前述した実施形態では、ブレーキECU86が、図6に一例が示されたフローチャートを繰り返し実行しているが、本発明の目的を達成できる範囲内で、ブレーキECU86が繰り返し実行するフローチャートを適宜変更しても良いことは勿論である。
なお、上述した本発明の実施形態に係るブレーキ装置1は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
1 ディスクブレーキ装置
2 ディスクロータ
2a,2b 摩擦面
3,4 摩擦パッド
5 キャリパ
6 マウンティング
7 キャリパスライド機構
8 移動範囲変更機構
52 シリンダ機構(液圧シリンダ)
63 穴部
71 スライドピン
83 駆動部
85 油圧センサ(検出部)
86 ブレーキECU(制御部)
87 シリンダ(突没支持部材)
88 ピストン(突没部材)
91 切替部
L 回転軸線(スライド移動方向)
M 回転方向(スライド移動方向に交差する方向)

Claims (5)

  1. 車体に取り付けられたマウンティングと、
    ディスクロータの摩擦面に摩擦パッドを接離自在に設けたキャリパと、
    前記マウンティングと前記キャリパとのうちの一方に設けられた穴部と、他方に設けられかつ前記穴部内に移動自在に挿入されるスライドピンと、を有して、前記キャリパを前記マウンティングにスライド移動自在に支持するキャリパスライド機構と、
    前記キャリパに設けられ、かつ前記摩擦パッドを前記摩擦面に押し付ける制動状態と前記摩擦パッドを前記摩擦面から離間させる非制動状態とを切り替え可能であるとともに、前記制動状態と前記非制動状態とを切り替えるのに連動して前記キャリパを前記マウンティングに対してスライド移動させる切替部と、
    前記切替部が前記非制動状態である時の前記穴部内での前記スライドピンの前記スライド移動方向に交差する方向の移動可能な範囲を、前記切替部が前記制動状態である時の前記穴部内での前記スライドピンの前記スライド移動方向に交差する方向の移動可能な範囲よりも狭くする移動範囲変更機構と、を備えたことを特徴とする、
    ディスクブレーキ装置。
  2. 前記移動範囲変更機構は、前記切替部が前記非制動状態であると、前記穴部内での前記スライドピンの前記スライド移動方向に交差する方向の移動を規制する構成となっている、
    請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  3. 前記移動範囲変更機構は、
    前記穴部の内周面から突没自在に設けられた突没部材と、
    前記突没部材を前記穴部の内周面から突没させる突没支持部材と、
    前記突没支持部材に、前記切替部が前記非制動状態である時の前記突没部材の前記内周面からの突出量を、前記切替部が前記制動状態である時の前記突没部材の前記内周面からの突出量よりも大きくさせる駆動部と、を備えた、
    請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  4. 前記駆動部は、前記突没支持部材に、前記切替部が前記非制動状態である時には前記突没部材と前記穴部の内周面との間に前記スライドピンを挟み込ませ、前記切替部が前記制動状態である時には前記突没部材を前記スライドピンの前記外周面から離間させる、
    請求項3に記載のディスクブレーキ装置。
  5. 前記突没部材が、弾性材料で構成されている、
    請求項3又は請求項4に記載のディスクブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013011469A1 (de) * 2013-07-10 2015-01-15 Lucas Automotive Gmbh Führungseinrichtung für eine Schwimmsattel-Scheibenbremse
EP3361116A1 (en) 2017-02-06 2018-08-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Brake module

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