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JP2013010390A - ラックガイド機構及びステアリング装置 - Google Patents

ラックガイド機構及びステアリング装置 Download PDF

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JP2013010390A
JP2013010390A JP2011143245A JP2011143245A JP2013010390A JP 2013010390 A JP2013010390 A JP 2013010390A JP 2011143245 A JP2011143245 A JP 2011143245A JP 2011143245 A JP2011143245 A JP 2011143245A JP 2013010390 A JP2013010390 A JP 2013010390A
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Toshiaki Oya
敏明 應矢
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Abstract

【課題】ステアリング操作開始時の引っ掛かり感を低減できるとともに、サポートヨークの収容部内でのがたつきを一層小さく抑えることができるラックガイド機構及びステアリング装置を提供する。
【解決手段】サポートヨーク31にOリング41を装着するための装着溝42で開口する切欠凹部43内には、Oリング41のラック軸方向Xの周部を支持するガイド面54aを有する半月板状のガイド部54と、ガイド部54から延出する延出部55とを有する一対のスペーサ部材53が配置されている。一対のスペーサ部材53は、サポートヨーク31を構成する一対の連結部48間の連通孔51に挿入した延出部55の端面を当接させた状態で組み付けられている。ガイド部54と連結部48の間には、コイルばね56が圧縮状態で介装されている。また、Oリング41のピニオン軸方向Yの周部は、一対の連結部48のピニオン軸方向Y外側のガイド面48aに支持されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ラックアンドピニオン式のステアリング装置において、ラックをピニオンに押し付けるラックガイド機構及びこのラックガイド機構を備えたステアリング装置に関する。
従来、車両用のステアリング装置には、ピニオン軸とラック軸とを噛合させることにより、そのステアリング操作に伴うピニオン軸の回転をラック軸の往復動に変換するラックアンドピニオン式のものがある。通常、こうしたラックアンドピニオン式のステアリング装置には、サポートヨーク(ラックガイド)によってラック軸をピニオン軸に押し付けつつ軸方向に往復動可能に支持するラックガイド機構が設けられている。
ところで、ラック軸はサポートヨークに摺接しているため、ステアリング操作開始時(ラック軸の移動開始時)において、運転者はラック軸とサポートヨークとの間に作用する摩擦力(静止摩擦力)を超える操舵力で操舵しなければならず、これが所謂引っ掛かり感となって操舵フィーリングの低下を招く虞があった。そこで、サポートヨークと収容部との間に一定の隙間を形成し、サポートヨークとラック軸とを一体で軸方向移動させることで、上記引っ掛かり感を低減することが考えられる。
しかし、この場合には、サポートヨークの周囲に全周に亘り隙間ができるため、ラック軸の軸方向(ラック軸方向)と略直交するピニオン軸方向(つまりラック幅方向)にも移動可能となる。このため、例えば悪路走行時において路面反力等の外力がラック軸に作用した際に、ラック軸が車両の上下方向(ピニオン軸方向)に揺動(ロール)し、これが原因でピニオン軸方向に移動したサポートヨークが収容部の内壁面に当たって衝突音を発生させる虞があった。
そこで、収容部内においてサポートヨークがピニオン軸方向よりもラック軸方向へ移動し易い構成とすることで、ステアリング操作開始時に生じる引っ掛かり感を低減するとともに、ラック軸の揺動を抑制することが提案されている。例えば、特許文献1に記載のラックガイド機構では、サポートヨーク(ラックガイド)の外周面にOリングを装着するために形成された周溝の底面を断面楕円形状に形成することで、サポートヨークの外周面からのOリングの突出量を、ラック軸方向よりもピニオン軸方向に大きくしている。サポートヨークを収容部に収容した状態では、Oリングのラック軸方向の周部は収容部の内壁面から離間し、Oリングのピニオン軸方向の周部は収容部の内壁面に当接する。このため、サポートヨークと収容部との間の相対的に大きなラック軸方向の隙間によりステアリング操作開始時の引っ掛かり感を抑えつつ、ラック軸の車両上下方向の揺動に起因してサポートヨークが収容部の内壁面に当たるほどピニオン軸方向(ラック幅方向)へ大きく傾くことを回避できる。
また、特許文献2には、ラック軸(ラックバー)を摺動案内する円弧凹面を有する合成樹脂製のラック支持体と、コイルばねの付勢力を受けてラック軸に向かう押圧力を与える押圧部材(付勢手段)との間に円環状の弾性部材を配し、さらに円環状の弾性部材の外周面に、1つの切割り溝とを有する合成樹脂製の円筒状ブッシュ部材を嵌着したラックガイドが開示されている。
特開2005−335667号公報(例えば第3図) 特開2008−62858号公報
ところで、特許文献1に記載のサポートヨークでは、Oリングの外周面はピニオン軸方向には収容部の内壁面に対して当接し、ラック軸方向には収容部の内壁面から離れていて隙間がある。この隙間はステアリング操作開始時の引っ掛かり感を抑えるものの、ステアリング操作開始時にサポートヨークが収容部の内壁面に衝突する原因になっていた。
例えばステアリング操作開始時にサポートヨークがラック軸方向に変位しつつ傾いたときに収容部の内壁面に当たり、そのときその変位方向と反対側の外周面部位が収容部の内壁面から離れて比較的大きな隙間ができる。その後、ステアリング操作を切り返したときには、サポートヨークが反対側へ変位しつつ傾き、比較的大きな隙間を隔てた位置から収容部の内壁面に当たることになる。これは衝突音を発生させる原因になる。このため、サポートヨークと収容部との間に積極的に隙間を設けるのではなく、なるべく隙間を小さくするか無くした状態のままステアリング操作開始時の引っ掛かり感を低減できることが望まれている。
また、特許文献2では、ラックガイドは、円筒状ブッシュの外周面と、ハウジングの保持孔の内周面との間に締め代が与えられているため、ラックガイドの径方向への動きを確実に規制することができ、衝突音が発生することが防止される。しかし、ゴムからなる弾性部材は比較的ばね定数が大きく、ラックガイドをラック軸方向へ変位させるためには弾性部材を比較的大きな力で圧縮させる必要があり、これがステアリング操作開始時に引っ掛かり感となる。また、ラックガイドがラック軸方向へ変位できる量は締め代の範囲に制限されるため、締め代を超えた時点で引っ掛かり感が発生する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ステアリング操作開始時の引っ掛かり感を低減できるとともに、サポートヨークの収容部内でのがたつきを一層小さく抑えることができるラックガイド機構及びステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ステアリング操作により回転するピニオン軸と、前記ピニオン軸に噛合されたラック軸との少なくとも噛合箇所がハウジングに収容されているステアリング装置に設けられ、前記ラック軸を前記ピニオン軸に押し付けつつ前記ラック軸の軸方向に往復動可能に支持するラックガイド機構であって、前記ラック軸に対して接離する接離方向に移動可能な状態で前記ハウジングに形成された収容部内に収容されるサポートヨークと、前記サポートヨークを前記ラック軸に押し付ける方向へ付勢する付勢手段と、前記サポートヨークの側周面上に周方向に沿って装着された環状の第1弾性部材と、前記第1弾性部材の内周面を支持する状態で前記サポートヨークに対して前記ラック軸の軸方向に相対移動可能に組み付けられたスペーサ部材と、前記サポートヨークに対して前記ラック軸の軸方向へ相対移動した前記スペーサ部材を元の位置へ復帰させる方向へ付勢するとともに前記第1弾性部材よりもばね定数の小さい第2弾性部材とを備えたことを要旨とする。
上記構成によれば、ステアリング操作開始時には、ラック軸の軸方向(ラック軸方向)への移動に伴ってサポートヨークがラック軸方向へ移動しようとする。サポートヨークは、第2弾性部材を弾性変形させつつ、第1弾性部材を支持するスペーサ部材に対して相対移動する。第2弾性部材は第1弾性部材よりばね定数が小さいため、サポートヨークはラック軸方向へは比較的小さな力で移動できる。このサポートヨークの移動の間に、サポートヨークがラック軸から受ける力が、両者間の静止摩擦力を超えた時点で、ラック軸はサポートヨークに対して摺動を開始する。よって、ステアリング操作開始時の引っ掛かり感が軽減される。
また、ステアリング操作開始時には、サポートヨークが相対移動した際の力が第2弾性部材を介してスペーサ部材に伝達されるので、スペーサ部材が変位して第1弾性部材が収容部の内壁面に当たり弾性圧縮する。このとき、サポートヨークはラック軸の移動方向へスペーサ部材に対して変位するも、スペーサ部材はさほど変位しないので、スペーサ部材に支持されている第1弾性部材もさほど変位しない。このため、第1弾性部材における収容部の内壁面に当たった箇所と反対側の箇所では、収容部の内壁面との間にはさほど大きな隙間が発生しない。このため、次にステアリング操作の切り返しにより、ラック軸の移動方向が切り替わり、これに伴いサポートヨークの移動方向が切り替わっても、隙間がさほどないため、比較的大きな隙間を隔てた位置から収容部の内壁面に当たる場合に比べ、衝突音を小さく抑えることができる。
また、車両の悪路走行時にラック軸が揺動すると、ラック軸からサポートヨークへピニオン軸の軸方向(ラック軸の幅方向)への力が加わるが、サポートヨークがスペーサ部材に対して相対移動できない方向なので、ピニオン軸方向へはほとんど相対移動できない。このため、サポートヨークのピニオン軸方向への変位は小さく抑えられる。この結果、サポートヨークはピニオン軸方向への力を受けても、収容部の内壁面に当たることが回避され易くなり、衝突音が発生しにくくなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のラックガイド機構において、前記スペーサ部材は、前記ラック軸の軸方向に複数並んだ状態で、かつそれぞれの対向する端面を当接させた状態で、前記サポートヨークに対して前記ラック軸の軸方向に相対移動可能に組み付けられていることを要旨とする。
上記構成によれば、スペーサ部材はラック軸の軸方向に並んで配置された複数部品で構成され、それぞれの対向する端面が当接していることにより、サポートヨークに対して一体的に相対移動できる。このようにスペーサ部材が複数部品からなることより、サポートヨークを複数部品で構成しなくても、スペーサ部材をサポートヨークに組み付けることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のラックガイド機構において、前記スペーサ部材は一個の前記第1弾性部材につき一個設けられており、前記サポートヨークは、前記接離方向に分割された複数の部材により構成され、前記複数の部材の間に前記スペーサ部材及び前記第2弾性部材を組み付けた状態で、当該複数の部材が固定されていることを要旨とする。
上記構成によれば、サポートヨークが接離方向(軸線方向)に分割された複数の部材により構成され、各部材の間にスペーサ部材及び第2弾性部材が組み付けられる。このため、スペーサ部材を一部品で構成しても、サポートヨークに組み付けることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のラックガイド機構において、前記サポートヨークには、前記スペーサ部材が収容される凹部と、前記凹部で前記接離方向に分割された部分を前記ラック軸の軸方向の略中央部の位置で連結する連結部とが形成されており、前記第2弾性部材は、前記連結部に対して前記ラック軸の軸方向両側に、前記凹部に収容された前記スペーサ部材と前記連結部との間に介装されていることを要旨とする。
上記構成によれば、第2弾性部材は、サポートヨークの凹部の奥方に位置する連結部に対してラック軸の軸方向両側に配置されるとともに、サポートヨークの凹部に収容されスペーサ部材と連結部との間に介装されている。このため、サポートヨークに対して相対移動したスペーサ部材を元の位置に復帰させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のラックガイド機構において、前記スペーサ部材は、前記第1弾性部材の一部を支持する一対のガイド部と、前記各ガイド部から延出して接続されている又は当接している延出部とを有し、前記サポートヨークに対して前記延出部の延出方向に相対移動可能に組み付けられていることを要旨とする。
上記構成によれば、第1弾性部材の内周面を一対のガイド部で支持できるとともに、少なくとも各ガイド部から延出する延出部が接続されている又は当接しているので、一対のガイド部はサポートヨークに対して一体的にラック軸方向に相対移動することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のラックガイド機構において、前記スペーサ部材は、前記第1弾性部材の内周面を支持する環状部を有することを要旨とする。
上記構成によれば、スペーサ部材の環状部によって、第1弾性部材の内周面をほぼ周方向全域に亘って支持することができる。例えば第1弾性部材が収容部の内壁面に当たったときに、第1弾性部材の支持されていない部分が内側へ変位し過ぎてサポートヨークが収容部の内壁面に当たる事態を一層確実に回避できる。
請求項7に記載の発明は、ステアリング操作により回転するピニオン軸と、前記ピニオン軸に噛合されたラック軸と、前記ラック軸を前記ピニオン軸に押し付けつつ前記ラック軸の軸方向に往復動可能に支持する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のラックガイド機構と、前記ピニオン軸、前記ラック軸及び前記ラックガイド機構を収容するハウジングとを備え、前記ラックガイド機構は、前記ハウジングに形成された収容部内に前記ラック軸に対して接離する接離方向に移動可能な状態で収容されるサポートヨークを、前記付勢手段によって前記ラック軸に押し付ける状態で備えていることを要旨とする。
上記構成によれば、ステアリング装置は、請求項1乃至6に記載されたラックガイド機構を備えるので、上記ラックガイド機構に係る発明と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、ステアリング操作開始時の引っ掛かり感を低減できるとともに、サポートヨークの収容部内でのがたつきを一層小さく抑えることができるラックガイド機構及びステアリング装置を提供する。
第1実施形態における電動パワーステアリング装置を示す概略構成図。 ラックアンドピニオン機構及び周辺構成を示す断面図。 挙動安定化機構付きのサポートヨークを示す斜視図。 図3におけるA−A線断面図。 (a)操舵開始前、(b)操舵開始時を示す図3におけるB−B線断面図。 挙動安定化機構付きのサポートヨークを示す分解斜視図。 第2実施形態における挙動安定化機構付きのサポートヨークを示す分解斜視図。 同じくサポートヨークを示す断面図。 第3実施形態における挙動安定化機構付きのサポートヨークを示す平断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置(EPS)(以下、単に「ステアリング装置1」という)において、ステアリングホイール2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。これにより、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。なお、ステアリングシャフト3は、コラム軸8、中間軸9、及びピニオン軸10を連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角、すなわち車両の進行方向が変更される。
本実施形態のステアリング装置1は、モータ13を駆動源として、そのコラム軸8を回転駆動する所謂コラムアシスト型のEPSとして構成されている。具体的には、モータ13は、ウォーム&ホイール等からなる減速機構14を介してコラム軸8と駆動連結されている。そして、モータ13の回転を減速機構14により減速してコラム軸8に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成になっている。
次に、ラックアンドピニオン機構及びその周辺構成について説明する。
ラックアンドピニオン機構4は、ラック軸5に形成されたラック歯17とピニオン軸10に形成されたピニオン歯18とを噛合させることにより構成されている。本実施形態のラック歯17は、その歯すじがラック軸5の軸線に対して傾斜した斜歯(ヘリカルギア)に形成されるとともに、ピニオン歯18は、その歯すじがピニオン軸10の軸線に対して傾斜した斜歯に形成されている。そして、ラック軸5は、略円筒状のラックハウジング19内においてピニオン軸10と所定の交叉角をもって配置されている。また、ステアリング装置1には、ラック軸5をピニオン軸10に押し付けつつ、同ラック軸5の軸方向(以下、「ラック軸方向」ともいう)に往復動可能に支持するラックガイド機構20が設けられている。そして、このラックガイド機構20によりラック歯17とピニオン歯18との間のバックラッシュが適正に保たれ、歯打ち音の発生が抑制されている。
詳述すると、図2に示すように、ラックハウジング19には、ピニオン軸10が収容されるピニオン収容部21と、ピニオン収容部21との間にラック軸5を挟んでラックガイド機構20が収容されるラックガイド収容部22とが形成されている。ピニオン収容部21は、ピニオン軸10の軸方向(以下、「ピニオン軸方向」ともいう)に延び、図2における上端が開口した円筒状に形成されている。一方、ラックガイド収容部22は、ラック軸5及びピニオン軸10と略直交する方向に延び、一端(図2における右端)がラックハウジング19の内部に開口するとともに他端(図2における左端)がラックハウジング19の外部に開口した円筒形状に形成されている。
ピニオン軸10は、上記中間軸9(図1参照)に連結される上端10aがピニオン収容部21から突出する態様で同ピニオン収容部21内に収容されている。そして、ピニオン軸10は、ピニオン収容部21内に設けられた軸受23,24により回転可能に支持されている。なお、ピニオン歯18は、ピニオン軸10における上記各軸受23,24に支持された二つの部位間に形成されている。
図2に示すように、ラックガイド機構20は、ラック軸5を軸方向に往復動可能に支持するサポートヨーク31と、サポートヨーク31をラック軸5に押し付ける付勢手段としてのコイルばね32とを備えている。サポートヨーク31は、略円柱状に形成されるとともに、ラックガイド収容部22内において、ラック軸5及びピニオン軸10の各軸方向と略直交する方向、すなわちラック軸5に対して接離する接離方向に移動可能に収容されている。
また、図2及び図3に示すように、サポートヨーク31におけるラック軸5側の端部には、ラック軸5のラック歯17側とは反対側になる背面5aと対応する円弧状に凹んだ溝部33が形成されている。溝部33にはラック軸5の背面5aが摺動可能に当接している。本実施形態のサポートヨーク31は、金属材料により形成され、溝部33の内周面にはラック軸5との摺動摩擦の低減を目的として、例えば金属板に低摩擦材料からなる合成樹脂をコーティングしてなる円弧状のシート部材(図示せず)が固定されている。また、サポートヨーク31におけるラック軸5側と反対側の端部には、凹部35が形成されている。
ラックガイド収容部22におけるラックハウジング19の外部に開口した外部開口端36は、略円板状のキャップ37が螺着されることにより閉塞されている。そして、コイルばね32は、サポートヨーク31とキャップ37との間に圧縮された状態で配置されており、サポートヨーク31をラック軸5に押し付けている。具体的には、コイルばね32は、その一端がサポートヨーク31の凹部35の底面に着座し、他端がキャップ37の内面37aに着座している。これにより、サポートヨーク31は、ラック軸5をピニオン軸10側に押し付けつつラック軸方向Xに往復動可能に支持する構成となっている。
図2及び図3に示すように、サポートヨーク31の外周面31aにはその軸線方向(接離方向)における二箇所に、第1弾性部材としてのOリング41が外装されている。詳しくは、2本のOリング41は、サポートヨーク31の外周面31aに周方向に沿って凹設された2本の環状の装着溝42に、サポートヨーク31の軸線方向に位置決めされた状態、かつ周方向の全域でその一部が外周面31aから突出した状態で装着されている。図2に示すように、2本のOリング41はラックガイド収容部22の内周面22aのほぼ全周に亘り当接した状態にあり、ラックガイド収容部22内におけるサポートヨーク31のラック軸方向X及びピニオン軸方向Y(ラック幅方向)のがたつきが抑えられる。つまり、サポートヨーク31に装着されたOリング41とラックガイド収容部22の内周面22aとの間には、隙間がないか隙間があっても極めて狭くなっている。
本実施形態のサポートヨーク31には、Oリング41とラックガイド収容部22の内周面22aとがほぼ当接した状態にありながら、サポートヨーク31をラック軸方向Xへ変位し易くしつつ、ピニオン軸方向Yへの変位を抑制する挙動安定化機構40が設けられている。
(挙動安定化機構)
次に、サポートヨーク31に設けられた挙動安定化機構40について説明する。挙動安定化機構40は、ステアリング操作開始に伴ってラック軸5が軸方向Xに移動を開始した際にラック軸5がサポートヨーク31から受ける抵抗(静止摩擦力)を低減してステアリング操作開始時の引っ掛かり感を軽減する機能を有する。また、挙動安定化機構40は、ラック軸5の車両上下方向の揺動時におけるサポートヨーク31のピニオン軸方向Yの変位を抑えてサポートヨーク31がラックガイド収容部22の内周面22aに当たることに起因する打音の発生を抑える機能を有する。この挙動安定化機構40は、サポートヨーク31に装着されたOリング41をその構成部品の一つとして含み、Oリング41の弾性特性にラック軸方向Xとピニオン軸方向Yとで異方性を付与する。
以下、挙動安定化機構40の具体的構成を、図4〜図6を用いて説明する。図4は、図3におけるA−A線断面、図5は、同じくB−B線断面を示す。また、図6は、挙動安定化機構40付きのサポートヨーク31の分解斜視図を示す。
図4〜図6に示すように、挙動安定化機構40は、Oリング41毎に1つずつ設けられている。サポートヨーク31には、その外周面31aにおける装着溝42で開口するとともに、その開口幅と略同じ一定幅(軸線方向の幅)で径方向内側へ凹設された平面視で図5(a)に示す所定形状を有する凹部としての切欠凹部43が形成されている。切欠凹部43の平面視形状は、図5(a)において、サポートヨーク31の外周面31aより内側の円形領域から、ピニオン軸方向Yに一定の隙間を隔てて対峙する略四角形状を有する一対の連結部48を除いた領域の形状に等しい。
図6に示すように、サポートヨーク31は、2つの切欠凹部43により軸線方向(離接方向)に分割された3つの部分、すなわち先端部45、中間部46及び基端部47を備える。3つの各部45〜47は、軸線方向に隣合うもの同士が一対の連結部48を介して連結された状態で一体形成されている。
図5(a)に示すように、連結部48のピニオン軸方向Y外側を向く外周面は、Oリング41の内周面をガイドする円弧面状のガイド面48aとなっている。ガイド面48aはOリング41の内周径と略同径の円弧面に形成され、ラック軸方向Xの幅がサポートヨーク31の直径の約1/3程度で、高さが切欠凹部43の幅に等しい略四角柱状を有している。また、連結部48のラック軸方向X外側の両側面はラック軸方向Xに対して垂直な平坦面48bとなっている。また、一対の連結部48の間には、ピニオン軸方向Yに一定幅でラック軸方向Xに沿って延びる連通孔51が形成されている。
切欠凹部43内において連結部48のラック軸方向X両側には、一対のスペーサ部材53が収容されている。スペーサ部材53は、Oリング41の内周面の一部を支持する半円弧状のガイド面54aを有する半月板状のガイド部54と、ガイド部54のガイド面54aと反対側となる部分の幅方向中央部から延出する四角板状の延出部55とを有している。ガイド面54aは、Oリング41の内周面をガイド可能にOリング41の内周径と略同径の円弧面に形成されている。一対のスペーサ部材53は、それぞれの延出部55が連通孔51に挿入された状態で組み付けられている。図5(a)の状態において、一対のスペーサ部材53の各延出部55は、サポートヨーク31の中心へ向かって延出している。つまり、各延出部55は、各ガイド部54から同一軸線上に延出している。また、ガイド部54のガイド面54aと反対側となる部分で延出部55のピニオン軸方向Y両側に位置する面は、ピニオン軸方向Yと平行な平坦面54bになっており、各平坦面54bは連結部48の各平坦面48bと隙間を隔ててそれぞれ対峙している。
図5(a)に示すように、連結部48の平坦面48bとガイド部54の平坦面54bとの間には、第2弾性部材としてのコイルばね56が圧縮した状態で介装されている。図6に示すように、各平坦面48b,54bには、互いに相対する位置にばね座57,58が凹設されている。コイルばね56はその両端部をばね座57,58に当接させた状態で、平坦面48b,54b間に介装されている。スペーサ部材53は、コイルばね56の付勢力によりサポートヨーク31のラック軸方向X外側へ向かう方向へ付勢されている。そして、スペーサ部材53が組み付けられた状態において、Oリング41は、ガイド部54のガイド面54aと連結部48のガイド面48aに内側からガイドされた状態で装着されている。このOリング41の装着状態において、一対のスペーサ部材53はそれぞれの延出部55が端面で当接した状態にある。このため、一対のスペーサ部材53における各ガイド面54a間の距離は、Oリング41の内径に略等しい一定に保たれる。Oリング41は、ピニオン軸方向Yの周部が連結部48のガイド面48aに支持されることにより、サポートヨーク31に対してピニオン軸方向Yへの相対移動が不能であり、ラック軸方向Xの周部がスペーサ部材53に支持されていることにより、サポートヨーク31に対してスペーサ部材53と共にラック軸方向Xへの相対移動が可能になっている。
ここで、Oリング41はラックガイド収容部22の内周面22aに当たったときに太さの方向に圧縮変形する。Oリング41の太さ方向のばね定数は、サポートヨーク31がピニオン軸方向Yに変位してOリング41が内周面22aに当たって太さ方向に圧縮変形しても、サポートヨーク31が内周面22aに当たらない値に設定されている。つまり、Oリング41は比較的硬めに設定されている。一方、コイルばね56のばね定数は、Oリング41の太さ方向のばね定数よりも十分小さい。スペーサ部材53はラック軸方向Xに2個ずつのコイルばね56で付勢されているが、2個ずつのコイルばね56を合わせたばね定数は、Oリング41の太さ方向のばね定数よりも小さく設定されている。また、2個ずつのコイルばね56が弾性変形できる変形量もOリング41が太さ方向に弾性圧縮できる変形量に比べ十分長く設定されている。本実施形態では、ステアリング操作開始時に、スペーサ部材53がサポートヨーク31の連結部48に対してラック軸方向Xに相対移動できる量(距離)は、Oリング41が内周面22aに当たって弾性圧縮した際のOリング41のサポートヨーク31の外周面31aからの突出量未満の値に設定されている。
<作用>
次に上記のように構成されたラックガイド機構20を備えたステアリング装置1の作用を説明する。
車両走行中に、直進性保持を目的として、あるいは緩やかなカーブなどで、僅かにステアリング操作を行ったとき、そのステアリング操作により回転するピニオン軸10と噛合するラック軸5がラック軸方向Xに移動する。このとき、ラック軸5とサポートヨーク31との間の摩擦によりラック軸5からサポートヨーク31へラック軸方向Xへの力が加わる。
ステアリング操作開始前では、サポートヨーク31に設けられた挙動安定化機構40を構成するスペーサ部材53は、図5(a)に示すようにサポートヨーク31の連結部48に対してラック軸方向Xのどちらにも相対移動していない初期状態にある。ステアリング操作開始時には、この初期状態から、サポートヨーク31がラック軸5からその移動方向(図5における右方向)の力を受ける。すると、図5(b)に示すように、サポートヨーク31は、その連結部48が同図におけるその右側に配置されたコイルばね56を圧縮しつつ同図における右側へ微小移動する。このとき、スペーサ部材53は連結部48の移動により弾性圧縮したコイルばね56から図5における右方向への力を受ける。この結果、Oリング41の図5における右側の周部は、内周面22aに押されて弾性圧縮する。
このようにステアリング操作開始時には、Oリング41よりもばね定数の小さなコイルばね56の弾性変形によりサポートヨーク31はラック軸5の移動方向へ比較的小さな力で微小変位できる。このサポートヨーク31がラック軸5に追従して微小移動する間に、サポートヨーク31がラック軸5から受ける力が両者間の静止摩擦力を超え、この時点でラック軸5がサポートヨーク31に対して摺動し始める。このため、運転者は、ステアリング操作開始時にさほど引っ掛かり感なくステアリング操作を行うことができる。
また、図5(b)に示すように、ステアリング操作開始時には、連結部48に対してサポートヨーク31の移動方向と反対側(図5における左側)に配置されたコイルばね56は伸長する。この伸長したコイルばね56には縮み方向の復元力が働くが、一対のスペーサ部材53は各延出部55の端面同士が当接しているので、一対のガイド面54a間の距離(サポートヨーク31の軸心を通る距離)は、Oリング41の内径に略等しい一定値に保持される。この結果、Oリング41における連結部48の移動方向と反対側(図5における左側)の周部は、左側の内周面22aから極僅か(Oリング41の右側周部の圧縮分)に右側へ変位するものの、内周面22aに当接した状態に保持されるか、内周面22aから僅かに離れる程度であり、隙間ができても極僅かとなる。
例えば運転者がステアリング操作を元の位置(中立位置)へ戻すために切り返したときに、その切り返し操作に応じてラック軸5の移動方向が逆転し、このラック軸5に追従してサポートヨーク31が逆方向(図5(b)における左方)へ急反転する。このとき、Oリング41のその反転先側(図5における左側)の周部と内周面22aとの間には、隙間が無いか極僅かである。このため、サポートヨーク31が大きく傾くことがなく、サポートヨーク31が内周面22aに当たることがない。また、サポートヨーク31が内周面22aに再接触した際の衝撃も小さく抑えられる。この結果、ステアリング操作を切り返した際の衝突音の発生が抑えられるうえ、再接触音も小さく抑えられる。
また、例えば悪路走行時において路面反力等の外力(キックバック力)がラック軸5に作用した際に、ラック軸5が車両上下方向(ピニオン軸方向Y)に揺動(ロール)し、ラック軸5がピニオン軸方向Yに変位する。すると、ラック軸5を保持するサポートヨーク31にラック軸5からピニオン軸方向Yへの力が加わる。しかし、図5(a)に示すように、Oリング41のピニオン軸方向Yの周部は、その内側から連結部48に支持されているうえ、内周面22aには当接している。このため、Oリング41のピニオン軸方向Yの周部が内周面22aに押されて僅かに弾性圧縮する程度で、サポートヨーク31のピニオン軸方向Yへの傾きが小さく抑えられる。この結果、サポートヨーク31の外周面31aが、そのピニオン軸方向Yへ変位した側の内周面22aに当たることが回避される。このため、悪路走行時に、ピニオン軸方向Yに変位したサポートヨーク31が内周面22aに当たることに起因する衝突音の発生が抑えられる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)ラックガイド機構20を構成するサポートヨーク31は、その外周面31a上の装着溝42に装着されたOリング41を内側から支持するスペーサ部材53を、Oリング41のばね定数よりも小さなばね定数を有するコイルばね56を介してラック軸方向X外側へ付勢する挙動安定化機構40を有している。そして、この挙動安定化機構40により、Oリング41にサポートヨーク31に対しピニオン軸方向Yよりラック軸方向Xの方が弾性変位し易い弾性異方性を付与した。このため、Oリング41のラック軸方向Xの周部と内周面22aとの間に、ステアリング操作開始時の引っ掛かり感を抑えるための隙間を設けなくて済む。
そして、ステアリング操作開始時にラック軸5からラック軸方向Xの力を受けたサポートヨーク31は、ばね定数の相対的に小さな一対のコイルばね56を弾性変形させつつ比較的小さな力で微小変位することができる。そして、サポートヨーク31が微小変位してラック軸5から受ける力が、両者の接触面における静止摩擦力を超えると、サポートヨーク31はラック軸5に摺動し始める。このようにラック軸5とサポートヨーク31間の見掛けの摩擦抵抗を低減することができる。このため、ステアリング操作開始時にさほど引っ掛かり感なくステアリング操作を行うことができる。
(2)一対のスペーサ部材53は各延出部55の端面同士が当接した状態にあるので、一対のガイド面54a間の距離が、Oリング41の内径に略等しい一定値に保持される。このため、ステアリング操作開始時にOリング41のサポートヨーク31の移動方向側の周部と反対側の周部が内周面22aから離れて内周面22aとの間に比較的大きな隙間が発生することを回避できる。このようにステアリング操作開始時には、Oリング41のサポートヨーク31の移動方向側と反対側の周部と内周面22aとの隙間が無しもしくは僅かに抑えられるので、ステアリング操作を元の位置へ切り返した際に、反転したサポートヨーク31が内周面22aに当たることを回避でき、ひいては衝突音の発生を抑えることができる。
(3)Oリング41は内周面22aに当接又は内周面22aとの間に極僅かな隙間がある状態にあり、この状態下で、Oリング41のピニオン軸方向Yの周部は、サポートヨーク31に形成された連結部48のガイド面48aに支持されている。このため、サポートヨーク31がピニオン軸方向Yへの力を受けた際の変位量は、Oリング41の太さ方向の弾性圧縮量に相当する程度の値に小さく抑えられる。この結果、ピニオン軸方向Yへ変位したサポートヨーク31が内周面22aに当たることが回避される。
(4)挙動安定化機構40は、Oリング41とコイルばね56とを組み合わせて、ラック軸方向Xとピニオン軸方向Yとで弾性変位のし易さを調整する構成である。このため、ピニオン軸方向Yには相対的に硬めのOリング41を使用して適度な硬さの弾性を付与しつつ、ラック軸方向Xにはコイルばね56のばね定数を選択することにより、引っ掛かり感の軽減に適した適度に柔らかい弾性を付与することができる。このように本実施形態の挙動安定化機構40によれば、Oリング41とコイルばね56の各ばね定数の選択により、ラック軸方向Xとピニオン軸方向Yとで弾性変形のし易さを、要求値に応じてコントロールすることができる。
例えば特許文献1のようにOリングのみに弾性異方性を付与した構成では、方向によって異ならせる変位量の差にも限界がある。例えば引っ掛かり感を抑えるために、Oリングのラック軸方向Xの弾性を適正値まで柔らかくすると、ピニオン軸方向Yにとっては弾性が柔らかくなり過ぎ、悪路走行時の外力で車両上下方向に揺動したラック軸から力を受けたサポートヨークがピニオン軸方向へ移動するときに収容部の内壁面に当たりこれが衝突音の原因になる。これに対し、本実施形態のサポートヨーク31に装着されたOリング41は、ラック軸方向Xの弾性をコイルばね56により適度に柔らかく確保しつつ、ピニオン軸方向Yの弾性を比較的硬く設定することができる。このため、ステアリング操作開始時の引っ掛かり感を小さく抑えつつ、そのステアリング操作を切り返す時の衝突音、及び悪路走行時にサポートヨーク31がピニオン軸方向Yへ変位した時の衝突音を共に防止することができる。
(5)スペーサ部材53を一対設け、各延出部55を連結部48間の連通孔51に挿入するとともに、両延出部55の端面同士を当接させた状態で、一対のスペーサ部材53をサポートヨークに組み付ける構成とした。このため、サポートヨーク31を複数部品に分割しなくても、切欠凹部43に、スペーサ部材53、コイルばね56及びOリング41を組み付けることができる。このため、サポートヨーク31を一部品で構成することができ、挙動安定化機構40を有するサポートヨーク31を少ない部品点数で構成できる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について図7及び図8を用いて説明する。本実施形態は、サポートヨーク31を複数部品に分割した構成の一例である。図7及び図8に示すように、サポートヨーク31は先端部材61、中間部材62及び基端部材63の三部品により構成される。中間部材62と基端部材63の各上面(ラック軸5側の面)には、挙動安定化機構40を構成する各部品が組み付けられる。中間部材62と基端部材63の各上面には、ピニオン軸方向Yに対峙する一対の四角板状の規制部64が突出している。規制部64は、第1実施形態における連結部48と同じ機能を有する。中間部材62と基端部材63の各上面において規制部64以外の領域は所定形状に凹設された凹部65となっている。この凹部65はスペーサ部材66及びコイルばね56の収容スペースとなる。スペーサ部材66は、一対の半月板状のガイド部67と、両ガイド部67を一体に接続する接続部68とを有する。つまり、本実施形態のスペーサ部材66は、第1実施形態では二部品とした一対のスペーサ部材53を、一部品に一体形成した構成となっている。なお、本実施形態では、接続部68が、各ガイド部から同一軸線上に延出する延出部に相当する。
各部材61〜63を連結してサポートヨーク31を一体に組み立てるために、各部材61〜63に2本のボルト70が締結される。このため、各部材61〜63には、ボルト挿通孔61a,62a,63aが形成されている。挙動安定化機構40を構成する部品を各部材62,63へ組み付けた後、各部材61〜63を一列に配置し、ボルト70をボルト挿通孔61a〜63aに挿通して締結することにより各部材61〜63は一体に組み立てられる。
この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における効果(1)〜(4)が同様に得られる他、以下の効果を得ることができる。
(6)サポートヨーク31への挙動安定化機構40の組み付けを、第1実施形態の構成に比べ、簡単に行うことができる。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について図9を用いて説明する。本実施形態は、スペーサ部材の形状が異なる例である。図9に示す構造を有する挙動安定化機構80を採用している。サポートヨーク31を構成する複数部品のうち先端部材以外の各部材62,63の上面(ラック軸5側の面)には、図9に示す挙動安定化機構80の構成部品が組み付けられている。部材62,63の上面中央部には、平面視においてピニオン軸方向Yを長手方向とする四角板状の規制部81が突出している。各部材62,63の各上面において規制部81以外の領域は所定形状に凹設された凹部85となっている。この凹部85はスペーサ部材82及びコイルばね56の収容スペースとなる。
スペーサ部材82は外周形状が円形の環状部83を有し、その中央に規制部81を挿通可能な十分広い四角形状の孔84が形成されている。この孔84は、ピニオン軸方向Yの幅が規制部81のピニオン軸方向Yの幅より若干広く、ラック軸方向Xの幅が規制部81のラック軸方向Xの幅より十分広く形成されている。スペーサ部材82は、その孔84内に配置された規制部81に対してラック軸方向Xに相対移動可能な状態で各部材62,63の上面に組み付けられている。
スペーサ部材82の孔84内において規制部81のラック軸方向X両側には、それぞれ2個ずつのコイルばね56がスペーサ部材82と規制部81との間に圧縮された状態で介装されている。スペーサ部材82の外周面82aは、Oリング41の内径と略等しい外径を有しており、装着溝42に装着されたOリング41の内周面を支持している。よって、スペーサ部材82の外周面82aは、コイルばね56は、規制部81のラック軸方向X両側の規制面81aと、スペーサ部材82のラック軸方向Xに対向する平坦面82bとの間に圧縮状態で介装されている。なお、第1実施形態のように、スペーサ部材82をラック軸方向Xに2分割した二部品とし、それぞれの対向する端面を当接させた状態でサポートヨーク31に組み付ける構成も採用できる。これらの構成によれば、前記各実施形態と同様の効果(1)〜(4),(6)を得ることができるうえ、Oリング41の内周面全域をスペーサ部材82の外周面82aでガイドできる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・スペーサ部材は、滑り摩擦を小さくすることを考慮し、自己潤滑性の高い高分子体(例えばポリアセタール(POM)等)や、低摩擦化のための表面処理をした金属を使用してもよい。この種の表面処理の一例としては、低摩擦材料からなる合成樹脂のコーティングが挙げられる。
・第2弾性部材としてのコイルばね56を、連結部48又は規制部64,81に対してラック軸方向Xの両側に一個ずつ配置した構成でもよい。もちろん、第2弾性部材を三個以上ずつ配置してもよい。
・サポートヨーク31に装着するOリング41の個数は適宜変更でき、例えば1個又は3個以上でもよい。
・スペーサ部材の延出部を二本としてもよい。この場合、第2弾性部材としてのコイルばねは、二本の延出部間に一個配置する構成でもよい。
・第1弾性部材はOリングに限定されない。環状のゴムベルト(ゴム製環状帯)などでもよい。
・第2弾性部材は、コイルばねに限らず、板ばね、竹の子ばね、皿ばね、弾力のある高分子体でもよい。
・前記実施形態において、テレスコ調整機能のみ、あるいはチルト調整機能のみを有するステアリング装置に適用してもよい。
・前記実施形態では、ステアリング装置1を、コラムシャフトを構成するコラム軸8にアシスト力を付与する所謂コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置(EPS)として構成した。しかし、これに限らず、例えば所謂ラックアシスト式等、コラムアシスト以外のEPSや油圧式のパワーステアリング装置、あるいはノンアシスト型のステアリング装置に適用してもよい。
1…ステアリング装置としての電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリングホイール、3…ステアリングシャフト、4…ラックアンドピニオン機構、5…ラック軸、10…ピニオン軸、17…ラック歯、18…ピニオン歯、19…ハウジングとしてのラックハウジング、20…ラックガイド機構、22…ラックガイド収容部、22a…内壁面としての内周面、31…サポートヨーク、32…付勢手段としてのコイルばね、40…挙動安定化機構、41…第1弾性部材としてのOリング、42…装着溝、43…凹部としての切欠凹部、45…先端部、46…中間部、47…基端部、48…連結部、48a…ガイド面、48b…平坦面、51…連通孔、53…スペーサ部材、54…ガイド部、55…延出部、56…第2弾性部材としてのコイルばね、61…先端部材、62…中間部材、63…基端部材、61a〜63a…ボルト挿通孔、64…規制部、65…凹部、66…スペーサ部材、67…ガイド部、68…延出部としての接続部、70…ボルト、80…挙動安定化機構、81…規制部、81a…規制面、82…環状部を有するスペーサ部材、82a…外周面、82b…平坦面、83…環状部、84…孔、X…ラック軸の軸方向(ラック軸方向)、Y…ピニオン軸の軸方向(ピニオン軸方向)(ラック幅方向)。

Claims (7)

  1. ステアリング操作により回転するピニオン軸と、前記ピニオン軸に噛合されたラック軸との少なくとも噛合箇所がハウジングに収容されているステアリング装置に設けられ、前記ラック軸を前記ピニオン軸に押し付けつつ前記ラック軸の軸方向に往復動可能に支持するラックガイド機構であって、
    前記ラック軸に対して接離する接離方向に移動可能な状態で前記ハウジングに形成された収容部内に収容されるサポートヨークと、
    前記サポートヨークを前記ラック軸に押し付ける方向へ付勢する付勢手段と、
    前記サポートヨークの側周面上に周方向に沿って装着された環状の第1弾性部材と、
    前記第1弾性部材の内周面を支持する状態で前記サポートヨークに対して前記ラック軸の軸方向に相対移動可能に組み付けられたスペーサ部材と、
    前記サポートヨークに対して前記ラック軸の軸方向へ相対移動した前記スペーサ部材を元の位置へ復帰させる方向へ付勢するとともに前記第1弾性部材よりもばね定数の小さい第2弾性部材と
    を備えたことを特徴とするラックガイド機構。
  2. 請求項1に記載のラックガイド機構において、
    前記スペーサ部材は、前記ラック軸の軸方向に複数並んだ状態で、かつそれぞれの対向する端面を当接させた状態で、前記サポートヨークに対して前記ラック軸の軸方向に相対移動可能に組み付けられていることを特徴とするラックガイド機構。
  3. 請求項1に記載のラックガイド機構において、
    前記スペーサ部材は一個の前記第1弾性部材につき一個設けられており、
    前記サポートヨークは、前記接離方向に分割された複数の部材により構成され、
    前記複数の部材の間に前記スペーサ部材及び前記第2弾性部材を組み付けた状態で、当該複数の部材が固定されていることを特徴とするラックガイド機構。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のラックガイド機構において、
    前記サポートヨークには、前記スペーサ部材が収容される凹部と、前記凹部で前記接離方向に分割された部分を前記ラック軸の軸方向の略中央部の位置で連結する連結部とが形成されており、
    前記第2弾性部材は、前記連結部に対して前記ラック軸の軸方向両側に、前記凹部に収容された前記スペーサ部材と前記連結部との間に介装されていることを特徴とするラックガイド機構。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のラックガイド機構において、
    前記スペーサ部材は、前記第1弾性部材の一部を支持する一対のガイド部と、前記各ガイド部から延出して接続されている又は当接している延出部とを有し、前記サポートヨークに対して前記延出部の延出方向に相対移動可能に組み付けられていることを特徴とするラックガイド機構。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のラックガイド機構において、
    前記スペーサ部材は、前記第1弾性部材の内周面を支持する環状部を有することを特徴とするラックガイド機構。
  7. ステアリング操作により回転するピニオン軸と、
    前記ピニオン軸に噛合されたラック軸と、
    前記ラック軸を前記ピニオン軸に押し付けつつ前記ラック軸の軸方向に往復動可能に支持する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のラックガイド機構と、
    前記ピニオン軸、前記ラック軸及び前記ラックガイド機構を収容するハウジングとを備え、
    前記ラックガイド機構は、前記ハウジングに形成された収容部内に前記ラック軸に対して接離する接離方向に移動可能な状態で収容されるサポートヨークを、前記付勢手段によって前記ラック軸に押し付ける状態で備えていることを特徴とするステアリング装置。
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KR20170047919A (ko) * 2015-10-26 2017-05-08 현대자동차주식회사 자동차용 스티어링 장치의 랙 서포트 장치

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