以下に、本発明による洗浄装置を図面を参照して説明する。本発明による洗浄装置10は、主として医療用器具を洗浄するためのものであり、図1に示すように、下部に洗浄水を貯える貯水部21を有してこの貯水部21の上側に医療用器具等の被洗浄物を収容する洗浄槽20と、洗浄槽20の内周壁に形成された給水口20aから貯水部21に給水源の水を少なくとも洗浄水の一部として供給する給水管(洗浄水供給手段)28と、洗浄槽20の内周壁に形成された給湯口20bから貯水部21に給湯器30の湯を少なくとも洗浄水の一部として供給する給湯管29と、貯水部21に熱湯を供給する熱湯供給装置(熱湯供給手段)40と、洗浄槽20内に収容した医療用器具に貯水部21の洗浄水を噴射する洗浄ノズル24、25と、貯水部21の洗浄水を洗浄ノズル24、25に送出する洗浄ポンプ27と、貯水部21の洗浄水を排水する排水手段として排水ポンプ35を介装した排水管34とを備えている。
この洗浄装置10においては、洗浄工程(予洗浄工程、本洗浄工程及びすすぎ洗浄工程)として、給水管28と給湯管29との少なくとも一方から貯水部21に供給された洗浄水を洗浄ポンプ27により洗浄ノズル24、25から医療用器具に噴射して洗浄し、洗浄後にこの洗浄水を排水ポンプ35により排水管34から排水させ、この洗浄工程後に熱湯消毒工程として、熱湯供給装置40により供給された熱湯を洗浄ポンプ27により洗浄ノズル24、25から医療用器具に噴射して熱湯消毒し、熱湯消毒後に給水管28により給水源の水を貯水部21に供給してから熱湯消毒に用いた熱湯を排水ポンプ35により排水管34から排水させるように制御したものである。而して、この洗浄装置10の洗浄槽20には、給水口20aから供給される水を洗浄槽20内に収容した医療用器具側に飛散するのを防止して貯水部21に案内するガイド手段としてガイドノズル31とガイド板32とを設けた。以下、この洗浄装置10について詳述する。
図1〜図3に示すように、この洗浄装置10は、ハウジング11内に洗浄槽20を備えており、洗浄槽20は下部に洗浄水を貯える貯水部21を一体的に有している。洗浄槽20には貯水部21の上側に支持レール12が設けられており、この支持レール12は医療用器具を収容するためのラックAを支持するものである。ハウジング11の前面には洗浄槽20の前面開口を開閉する扉13が設けられており、ラックAは扉13を開放して洗浄槽20内に出し入れされる。洗浄槽20の貯水部21の底部には、洗浄水の温度を検出する温度センサ22と、洗浄水を加熱するためのヒータ23が設けられている。なお、このヒータ23は後述する洗浄プログラムの熱湯消毒工程をするときに温度の低下した貯水部21の熱湯を消毒に適した温度に再加熱するためのものである。
洗浄槽20内の上面及び下面には医療用器具に洗浄水を噴射する洗浄ノズル24、25が回転可能に支持されており、これら洗浄ノズル24、25には洗浄槽20の下部の貯水部21から導出した循環パイプ26が接続されている。循環パイプ26には貯水部21の洗浄水を洗浄ノズル24、25に送出する洗浄ポンプ27が介装されている。洗浄ポンプ27を作動させると、貯水部21内の洗浄水は循環パイプ26を介して洗浄ノズル24、25に送られ、洗浄ノズル24、25は洗浄水の噴出反力により回転しながら洗浄水を医療用器具に向けて噴射する。なお、医療用器具に噴射された洗浄水は落下して貯水部21に還流する。
図2に示すように、洗浄槽20の後壁上部(内周壁上部)には洗浄水を供給するための給水口20aと給湯口20bが形成されている。給水口20aには洗浄水供給手段を構成する給水管28が接続されており、給水管28は水道等の図示しない給水源に接続されている。給水管28には給水弁28aが介装されており、給水源の水は給水弁28aの開放により給水管28を通って洗浄槽20の貯水部21に供給される。給湯口20bには給湯管29が接続されており、給湯管29は給湯器30等の給湯源に接続されている。給湯管29には給湯弁29aが介装されており、給湯器30の湯は給湯弁29aの開放により給湯管29を通って洗浄槽20の貯水部21に供給される。
図2及び図3に示すように、洗浄槽20には、給水口20aから供給される水を洗浄槽20内に収容した医療用器具側に飛散するのを防止して貯水部21に案内するガイド手段が設けられている。ガイド手段は、洗浄槽20の給水口20aに設けられたガイドノズル31と、この下側に設けられたガイド板32とからなる。ガイドノズル31は下向きに開口する水の導出口31aを有しており、給水口20aから供給される水はガイドノズル31の導出口31aから下方に落下する。ガイド板32は、ガイドノズル31により下方に落下させた水をラックAに収容した医療用器具側に飛散させないようにするためのものである。ガイド板32は、水平方向の断面が洗浄槽20の後壁側に開いた略コ字形をして洗浄槽20の後壁の上下方向に沿って設けられており、洗浄槽20の後壁との間に水の通路を形成している。ガイド板32の上部は、上端が前方に拡がるようにした取水口32aが形成されている。ガイド板32の下端は、医療用器具を収容するラックAの下側で貯水部21に向けて開口している。また、洗浄槽20の給湯口20bにはガイドノズル33が設けられており、このガイドノズル33は下向きに開口する湯の導出口33aを有している。給湯口20bから供給される湯はガイドノズル33の導出口33aから下方に落下して貯水部21に案内される。
図1に示すように、洗浄槽20の貯水部21にはその底面に形成した排水口21aに排水手段を構成する排水管34が接続され、排水管34には排水手段を構成する排水ポンプ35が介装されている。貯水部21の洗浄水は排水ポンプ35の作動により排水管34を通して外部に排出される。また、洗浄槽20の貯水部21には水位検出タンク36が接続されており、水位検出タンク36内にはフロートスイッチ(水位センサ)37が収容されている。フロートスイッチ37は貯水部21の洗浄水が洗浄に必要な所定水位L以上であることを検出するものである。フロートスイッチ37は所定水位L以上となればオンとなり、所定水位Lより低ければオフとなる。洗浄槽20には、洗剤を供給する洗剤供給装置38が設けられている。洗剤供給装置38は、洗剤を貯えた図示しない洗剤タンクを着脱可能に装着し、洗剤タンク内の洗剤を洗浄槽20内に供給するものである。この洗浄装置10ではアルカリ性洗剤またはプロテアーゼ等の酵素を含んだ酵素入り洗剤が用いられ、これら洗剤を貯えた洗剤タンクを交換することでアルカリ性洗剤と酵素入り洗剤を選択的に使用可能となっている。なお、酵素入り洗剤は、プロテアーゼ等の酵素が失活しない温度として50℃以下での使用が適している。
図1に示すように、熱湯供給装置40は洗浄槽20の貯水部21に熱湯を供給するものであり、給湯器30から供給される湯を貯える熱湯タンク41と、熱湯タンク41内に収容されたヒータ42と、熱湯タンク41内の熱湯を洗浄槽20の貯水部21に送出するためのオーバーフロー管43とを備えている。熱湯タンク41はハウジング11内にて洗浄槽20外に設けられている。ヒータ42は熱湯タンク41内に供給された湯を消毒に適した熱湯となるように加熱するものである。オーバーフロー管43は熱湯タンク41内の熱湯を洗浄槽20の貯水部21に送出するものである。オーバーフロー管43は略L形をした管部材よりなる。オーバーフロー管43の垂直部43aの大部分は熱湯タンク41内に立設され、垂直部43aの下部は熱湯タンク41の底壁を貫通して、垂直部43aの下端から延出する水平部43bの先端開口が洗浄槽20の側壁に形成された給湯口20cに連通接続されている。オーバーフロー管43の垂直部43aの大部分は熱湯タンク41内に収容されているので、オーバーフロー管43を通過する熱湯が冷めにくくなっている。また、オーバーフロー管43の上端開口は熱湯タンク41の上部に配置されており、オーバーフロー管43の上端開口は貯水部21の洗浄に適した所定水位Lより高い位置に配置されている。
熱湯タンク41には給湯管44が接続されており、この給湯管44は給湯器30等の給湯源に接続されている。なお、本実施形態では、給湯管44は給湯器30に接続されているが、給湯管44を貯水部21に湯を供給する給湯管29を介して給湯器30に接続させてもよい。給湯管44には給湯弁44aが介装されており、給湯器30の湯は給湯弁44aの開放により給湯管44から熱湯タンク41内に供給される。熱湯タンク41内には給湯管44から供給された湯を下部に案内する筒状のガイド45が設けられている。このガイド45は、給湯管44から供給された熱湯より低い温度の湯を熱湯タンク41の下部に案内することで、オーバーフロー管43の上端開口から貯水部21に送出される熱湯の温度の低下を防ぐためのものである。熱湯タンク41内には熱湯の温度を検出する温度センサ46が設けられている。
この洗浄装置10は制御装置50を備えており、図4に示すように、この制御装置50には洗浄槽20用の温度センサ22、洗浄槽20用のヒータ23、洗浄ポンプ27、給水弁28a、洗浄槽20用の給湯弁29a、排水ポンプ35、フロートスイッチ37、洗剤供給装置38、熱湯タンク41用のヒータ42、熱湯タンク41用の給湯弁44a及び熱湯タンク41用の温度センサ46が接続されている。制御装置50はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続されたCPU、RAM、ROM及びタイマ(いずれも図示省略)を備えている。CPUは、洗浄槽20用の温度センサ22及び熱湯タンク41用の温度センサ46の検出温度、フロートスイッチ37からのオンオフ信号及びタイマの計時に基づいて、洗浄槽20用のヒータ23、洗浄ポンプ27、給水弁28a、洗浄槽20用の給湯弁29a、排水ポンプ35、洗剤供給装置38、熱湯タンク41用のヒータ42及び熱湯タンク41用の給湯弁44aの作動を制御して下記に示す洗浄プログラムを実行する。RAMは洗浄プログラムを実行するのに必要な変数等を一時的に記憶するものであり、ROMは洗浄プログラムを記憶するものである。制御装置50は、ハウジング11のフロントパネルに設けられた操作パネルに接続されており、この操作パネルを操作することでアルカリ性洗剤を用いた洗浄プログラムまたは酵素入り洗剤を用いた洗浄プログラムを選択可能となっている。
次に、この洗浄装置10の洗浄プログラムの一例として、アルカリ洗剤コースの洗浄プログラムについて説明する。アルカリ洗剤コースの洗浄プログラムは、予備洗浄工程と、本洗浄工程と、すすぎ洗浄工程及び熱湯消毒工程を順に実行するものである。このアルカリ洗剤コースの洗浄プログラムについて説明する前に、先ず熱湯消毒工程に用いられる熱湯供給装置40の熱湯準備工程を中心として説明する。
洗浄装置10の電源をオンさせると、図5に示すように、制御装置50は、ステップ101において、熱湯タンク41用の給湯弁44aを開放させる。給湯器30の湯は給湯管44を通って熱湯タンク41内に送出され、熱湯タンク41内の湯の水位は徐々に上昇する。熱湯タンク41内の湯の水位がオーバーフロー管43の上端を超えると、熱湯タンク41内の湯はオーバーフロー管43により洗浄槽20の貯水部21に送出される。制御装置50は、ステップ102において、フロートスイッチ37により熱湯タンク41からオーバーフロー管43によって貯水部21に溢出させた湯が所定水位Lとなったか否かを判定することにより、熱湯タンク41内にオーバーフロー管43の上端位置まで湯が供給されたか否かを判定する。制御装置50は、ステップ102において、貯水部21の湯が所定水位Lとなるまで「NO」と繰り返し判定しているなかで、貯水部21の湯が所定水位Lとなってフロートスイッチ37からオン信号が入力されると「YES」と判定してステップ103に進める。制御装置50は、ステップ103において、熱湯タンク41用の給湯弁44aを閉止させて熱湯タンク41内への給湯処理を終了する。
次に、制御装置50は、ステップ104において、排水ポンプ35を所定時間として30秒間作動させ、熱湯タンク41から貯水部21に溢出させた湯を排水させる。また、制御装置50は、ステップ104による処理と同時に、ステップ105において、ヒータ42に通電させて熱湯タンク41内の湯を熱湯となるように加熱させる。
制御装置50は、ステップ106において、洗浄プログラムの開始から熱湯消毒工程の給湯処理終了までのタイミングであるか否かを判定し、洗浄プログラムの開始から熱湯消毒工程の給湯処理終了までのタイミングでないときには「NO」と判定してステップ107に進める。洗浄プログラムの開始から熱湯消毒工程の給湯処理終了までのタイミングでないときには、熱湯タンク41内の湯を熱湯消毒に適した温度として85℃に直ちに加熱できるように72℃まで加熱しておく。制御装置50は、ステップ107において、熱湯タンク41の温度センサ46により湯の温度が72℃以上となったか否かを判定し、熱湯タンク41内の湯の温度が72℃以上となっていなければステップ105に戻す。
制御装置50は、熱湯タンク41内の湯の温度が72℃以上となるまでステップ105〜107の処理を繰り返し実行しているなかで、熱湯タンク41用の温度センサ46による検出温度が72℃以上となると、ステップ107において「YES」と判定してステップ108に進める。制御装置50は、ステップ108において、ヒータ42への通電を停止させてステップ106に戻す。このように、洗浄プログラムの開始から熱湯消毒工程の給湯処理終了までのタイミングでないときには、熱湯タンク41内の湯の温度は熱湯消毒に適した温度として85℃に直ちに加熱できるように72℃以上になるように制御される。
これに対し、洗浄プログラムを開始させてから熱湯消毒工程の給湯処理終了までのタイミングのときには、熱湯消毒処理工程の給湯処理開始までに熱湯タンク41内の湯を熱湯消毒に適した温度として85℃以上にする必要がある。そのため、洗浄プログラムを開始させてから熱湯消毒工程の給湯処理終了までのタイミングのときには、制御装置50は、ステップ106において、「YES」と判定してステップ109に進める。制御装置50は、ステップ109において、熱湯タンク41の温度センサ46により湯の温度が85℃以上となったか否かを判定し、熱湯タンク41内の湯の温度が85℃以上となっていなければステップ105に戻す。制御装置50は、熱湯タンク41内の湯の温度が85℃以上となるまでステップ105、106及び109の処理を繰り返し実行しているなかで、熱湯タンク41用の温度センサ46による検出温度が85℃以上となると、ステップ109において「YES」と判定してステップ108に進める。制御装置50は、ステップ108において、ヒータ42への通電を停止させてステップ106に戻す。このように、洗浄プログラムの開始から熱湯消毒工程の給湯処理終了までのタイミングまでは、熱湯タンク41内の湯の温度は熱湯消毒処理工程の熱湯消毒に適した温度として85℃以上になるように制御される。
次に、この熱湯供給装置40の熱湯を熱湯消毒に用いたアルカリ洗剤コースの洗浄プログラムについて説明する。ユーザが操作パネルによりアルカリ洗剤コースの洗浄プログラムを開始させると、図6に示すように、制御装置50は、先ずステップ201〜205により予洗浄工程を実行させる。制御装置50は、ステップ201において、給水弁28aと洗浄槽20用の給湯弁29aとを開放させて、予洗浄工程での給水処理を開始させる。これにより、給水源及び給湯器30の水及び湯は給水管28及び給湯管29を通って洗浄槽20の貯水部21に送出される。制御装置50は、ステップ202において、フロートスイッチ37の検出により貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなったか否かを判定する。制御装置50は、ステップ202において、貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなるまで「NO」と繰り返し判定しているなかで、貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなってフロートスイッチ37からオン信号が入力されると「YES」と判定してステップ203に進める。制御装置50は、ステップ203において、給水弁28aと洗浄槽20用の給湯弁29aとを閉止させて給水処理を終了させる。
次に、制御装置50は、ステップ204において、予洗浄工程での洗浄処理として洗浄ポンプ27を1分間作動させる。これにより、貯水部21内の洗浄水は循環パイプ26を介して洗浄ノズル24、25に圧送され、洗浄ノズル24、25は回転しながら洗浄水を医療用器具に噴射して洗浄する。この洗浄処理後、制御装置50は、ステップ205において、排水処理として排水ポンプ35を所定時間として30秒間作動させる。これにより、貯水部21内の洗浄水は排水管34を通って機外に排出される。
ステップ201〜205による予洗浄工程が終了すると、制御装置50は、ステップ211〜216により本洗浄工程を実行させる。この本洗浄工程では、制御装置50は、ステップ211において、洗浄槽20用の給湯弁29aを開放させて、本洗浄工程での給湯処理を開始させる。これにより、給湯器30の湯は給湯管29を通って洗浄槽20の貯水部21に送出される。制御装置50は、ステップ212において、フロートスイッチ37による検出により貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなったか否かを判定する。制御装置50は、ステップ212において、貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなるまで「NO」と繰り返し判定しているなかで、貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなってフロートスイッチ37からオン信号が入力されると「YES」と判定してステップ213に進める。制御装置50は、ステップ213において、洗浄槽20用の給湯弁29aを閉止させて給湯処理を終了させる。
次に、制御装置50は、本洗浄工程での洗浄処理として、ステップ214において、洗剤供給装置38により洗浄槽20内にアルカリ性洗剤を供給させ、ステップ215において、洗浄ポンプ27を3分間作動させる。これにより、貯水部21内のアルカリ性洗剤を含んだ洗浄水は循環パイプ26を介して洗浄ノズル24、25に圧送され、洗浄ノズル24、25は回転しながらこの洗浄水を医療用器具に噴射して洗浄する。この洗浄処理後、制御装置50は、ステップ216において、排水処理として排水ポンプ35を所定時間として30秒間作動させる。これにより、貯水部21内の洗浄水は排水管34を通って機外に排出される。
ステップ211〜216による本洗浄工程が終了すると、制御装置50は、ステップ221〜225により濯ぎ洗浄工程を実行させる。この濯ぎ洗浄工程では、制御装置50は、ステップ221において、洗浄槽20用の給湯弁29aを開放させて、濯ぎ洗浄工程での給湯処理を開始させる。これにより、給湯器30の湯は給湯管29を通って洗浄槽20の貯水部21に送出される。制御装置50は、ステップ222において、フロートスイッチ37の検出により洗浄槽20内の貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなったか否かを判定する。制御装置50は、ステップ222において、貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなるまで「NO」と繰り返し判定しているなかで、貯水部21の洗浄水が所定水位Lとなってフロートスイッチ37からオン信号が入力されると「YES」と判定してステップ223に進める。制御装置50は、ステップ223において、洗浄槽20用の給湯弁29aを閉止させて給湯処理を終了させる。
次に、制御装置50は、ステップ224において、濯ぎ洗浄工程での洗浄処理として洗浄ポンプ27を15秒間作動させる。これにより、貯水部21内の洗浄水は循環パイプ26を介して洗浄ノズル24、25に圧送され、洗浄ノズル24、25は回転しながら洗浄水を医療用器具に噴射して、洗剤を含んだ洗浄水を洗い流す。この洗浄処理後、制御装置50は、ステップ225において、排水処理として排水ポンプ35を所定時間として30秒間作動させる。これにより、貯水部21内の洗浄水は排水管34を通って機外に排出される。
ステップ221〜225による濯ぎ洗浄工程が終了すると、制御装置50は、ステップ231〜247により熱湯消毒工程を実行させる。この熱湯消毒工程では、制御装置50は、ステップ231において、熱湯タンク41用の給湯弁44aを開放させて、熱湯消毒工程での熱湯の供給処理を開始させる。これにより、給湯器30の湯は給湯管44を通って熱湯タンク41内に送出され、熱湯タンク41内の熱湯は増加した湯によりオーバーフロー管43から貯水部21に溢出することで送出される。このとき、給湯管44から熱湯タンク41内に供給された湯はガイド45により熱湯タンク41の下部に案内されるので、熱湯タンク41のオーバーフロー管43の上端開口の周囲の熱湯は温度が低下しにくくなっている。制御装置50は、ステップ232において、フロートスイッチ37の検出により貯水部21の熱湯が所定水位Lとなったか否かを判定する。制御装置50は、ステップ232において、貯水部21の熱湯が所定水位Lとなるまで「NO」と繰り返し判定しているなかで、貯水部21の熱湯が所定水位Lとなってフロートスイッチ37からオン信号が入力されると「YES」と判定してステップ233に進める。制御装置50は、ステップ233において、熱湯タンク41用の給湯弁44aを閉止させて熱湯の供給処理を終了させる。
次に、制御装置50は、ステップ234において、洗浄ポンプ27を作動させて、熱湯消毒処理を開始させる。貯水部21内の熱湯は洗浄ポンプ27により循環パイプ26を介して洗浄ノズル24、25に圧送され、洗浄ノズル24、25は回転しながら熱湯を医療用器具に噴射する。制御装置50は、ステップ235において、洗浄槽20用の温度センサ22による検出温度が消毒に適した温度範囲の80℃以上か否かを判定する。貯水部21内の熱湯の温度が80℃以上であれば、消毒に適した温度であるので、制御装置50は、ステップ235において、「YES」と判定してステップ237に進める。
これに対し、ステップ234によって貯水部21内の熱湯を洗浄ノズル24、25から噴射させたときに、この熱湯は医療用器具及び洗浄槽20の内壁と熱交換されて温度が低下して80℃より低くなることがある。このときには、制御装置50は、ステップ235において「NO」と判定してステップ236に進め、ステップ236において、洗浄槽20用のヒータ23の通電させる。これにより、貯水部21内の熱湯は洗浄ノズル24、25から噴射されながらヒータ23により加熱されて徐々に温度が上昇する。
ステップ235による「YES」の判定後またはステップ236の処理後、制御装置50は、ステップ237において、タイマにより熱湯消毒時間の計時を開始する。次に、制御装置50は、ステップ238において、洗浄槽20用の温度センサ22による検出温度が85℃以上か否かを判定する。貯水部21内の熱湯が85℃以上となると、制御装置50は、ステップ238において「YES」と判定し、ステップ239に進める。制御装置50は、ステップ239において、洗浄槽20用のヒータ23の通電を停止させて、ステップ240に進める。これに対し、貯水部21内の熱湯が85℃以上となっていなければ、制御装置50は、ステップ238において「NO」と判定してステップ240に進める。
制御装置50は、ステップ240において、洗浄槽20用の温度センサ22による検出温度が81℃以上か否かを判定する。貯水部21内の熱湯が81℃以上であれば、制御装置50は、ステップ240において「YES」と判定し、ステップ241に進める。制御装置50は、ステップ241において、ステップ237において計時開始した熱湯消毒時間が10分経過したか否かを判定する。熱湯消毒時間が10分経過していなければ、制御装置50は、ステップ241において「NO」と判定してステップ238に戻す。
一方、ステップ240において、洗浄槽20用の温度センサ22による検出温度が81℃以上か否かを判定したときに、貯水部21内の熱湯が81℃以上でなければ、制御装置50は、ステップ240において「NO」と判定して、ステップ242に進める。制御装置50は、ステップ242において、さらに貯水部21内の熱湯が80℃以上か否かを判定する。貯水部21内の熱湯が80℃以上であれば、制御装置50は、ステップ242において「YES」と判定し、ステップ243に進める。制御装置50は、ステップ243において、洗浄槽20用のヒータ23の通電させ、ステップ238に戻す。これにより、貯水部21内の熱湯はヒータ23により加熱されて80℃以上に維持される。
これに対し、貯水部21内の熱湯が80℃以上でなければ、制御装置50は、ステップ242において「NO」と判定し、ステップ236に戻す。このように、貯水部21内の熱湯が80℃より低くなれば、ステップ236に戻されて、貯水部21内の熱湯は加熱されるともに、熱湯消毒時間の計時が新たに開始される。
貯水部21内の熱湯が80℃以上に維持された状態で、ステップ237から計時を開始させた熱湯消毒時間が10分経過すると、制御装置50は、ステップ241において「YES」と判定して、ステップ244に進める。制御装置50は、ステップ244において、洗浄槽20用のヒータ23の通電を停止させ、ステップ245において、洗浄ポンプ27の作動を停止させる。このように、医療用器具は80℃以上に維持された熱湯を10分間、洗浄ノズル24、25から噴射されることによって熱湯消毒される。
次に、制御装置50は、ステップ246において、排水処理のために給水弁28aを所定時間として10秒間開放して、給水管28から貯水部21に水を供給する。貯水部21内の熱湯は給水管28からの水により温度が低くなり、これを排水しても排水管34及び排水ポンプ35を含めた排水経路が熱湯によって劣化しにくくなる。次に、制御装置50は、ステップ247において、排水ポンプ35を所定時間として30秒間作動させる。これにより、貯水部21内の熱湯は排水管34を通って機外に排出される。
このように構成した洗浄装置10においては、熱湯消毒工程に用いた熱湯を排水する前に、給水源の水を貯水部21に供給してから熱湯消毒に用いた熱湯を排水ポンプ35により排水管34から排水させるようにして、排水手段としての排水管34と排水ポンプ35とを熱湯の熱によって劣化させにくくしている。この洗浄装置10においては、洗浄槽20には給水口20aから供給される水を洗浄槽20内に収容した医療用器具側に飛散するのを防止して貯水部に案内するガイド手段として、ガイドノズル31とガイド板32とを設けている。この洗浄装置10で熱湯消毒工程を実行したときには、排水処理をする前に、給水弁28aを所定時間として10秒間開放することにより、貯水部21の熱湯は給水管28から供給される水によって冷まされる。給水源の水はその水圧により給水口20aから洗浄槽20内に水平方向に吐出しようとするが、ガイドノズル31によって下方に案内されて落下する。ガイドノズル31により落下した水はガイド板32の上端開口の取水口32aから洗浄槽20の後壁との間の通路を通ってラックAの下側の貯水部21に案内される。これにより、排水管34及び排水ポンプ35を貯水部21の熱湯の熱によって劣化させにくくするために、熱湯消毒工程の排水処理前に給水源の水を給水口20aから貯水部21に供給しても、医療用器具には給水口20aから導入された水がかからないようになり、熱湯消毒した医療用器具を洗浄槽から取り出したときに、医療用器具を余熱によって直ぐに乾燥させることができる。
本実施形態の洗浄装置においては、ガイド手段は洗浄槽20内に設けられたガイドノズル31とガイド板32とからなるが、本発明はこれに限られるものでなく、例えば洗浄槽20の給水口20aに管状部材または筒状部材を設けて給水口20aから洗浄槽20内に導入される水を被洗浄物に飛散させることなく貯水部21に案内するようにしてもよく、このようにしたときにも上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態の洗浄装置においては、排水手段は洗浄槽20の貯水部21の排水口21aに接続された排水管34とこれに介装された排水ポンプ35とからなるが、本発明はこれに限られるものでなく、例えば貯水部21の排水口21aに接続された排水管34にこれを開閉する排水弁を設けたものであってもよく、このようにしたときにも上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態の洗浄装置においては、熱湯供給手段は熱湯供給装置40であるが、本発明はこれに限られるものでなく、例えば貯水部21に設けたヒータにより給水源から供給された水または給湯器30から供給された湯を熱湯となるまで加熱したものであってもよく、このようにしたときにも上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
本実施形態においては、消毒に適した熱湯の温度範囲を80℃〜85℃と規定しているが、本発明はこれに限られるものでなく、この温度範囲より高いものであれば当然に熱湯消毒に適しているものであり、また、消毒する被洗浄物によっては、この温度範囲より低いものであっても十分に消毒できるものもある。