JP2013097270A - 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定構造を有する電荷輸送物質と、特定のポリエステル樹脂をバインダー樹脂として併用することにより、機械特性面での良好な性能を発現するとともに、高移動度かつ露光時に十分の残留電位を示し、画質特性の良好な電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、画像形成装置を提供することが可能である。
【選択図】なし
Description
本発明の要旨は下記の<1>〜<5>に存する。
<1>導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層中に下記式(1)で表される電荷輸送物質と、下記式(2)で表される構造単位を有するポリエステル樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。
<2>Ar4〜Ar7が、それぞれ独立して炭素数10以下のアルキル基を有するアリール基である<1>に記載の電子写真感光体。
<3>前記式(1)で表される電荷輸送物質と、前記式(2)で表される構造単位を有するポリエステル樹脂を含有する層のユニバーサル硬度が170N/mm2以上、220N/mm2以下で、かつ弾性変形率が43%以上であることを特徴とする<1>または<2>記載の電子写真感光体。
<4> <1>〜<3>のいずれかに記載の電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置からなる群から選ばれる少なくとも1つ、を備えたことを特徴とする電子写真感光体カートリッジ。
<5> <1>〜<3>のいずれかに記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、および、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
≪本発明の電荷輸送物質≫
<本発明の電荷輸送物質の構造>
本発明の電荷輸送物質は下記式(1)で表される。
、シクロペンチル基等の環状アルカンが挙げられ、製造の観点から炭素数4以下の直鎖アルキル基が好ましく、相溶性の観点から炭素数4以下の分岐アルキル基が好ましい。
与性基を、帯電性を悪化させない程度にAr1〜Ar7のいずれかに含有することが好ましく、その際の電子供与基としては、アルキル基であることが好ましい。具体的には、Ar1はパラ位にアルコキシ基を有するフェニル基であり、Ar2,Ar3は無置換のフェニレン基であり、Ar4〜Ar7のパラ位に全てアルキル基で置換されていることが最も好ましい。
<本発明のポリエステル樹脂の構造>
本発明のポリエステル樹脂は、下記の式(2)で表される構造単位を有する。
下の整数を表す。Yは、単結合、酸素原子、硫黄原子、又はアルキレン基を表す。
上記式(2)中、Ar8〜Ar11は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアリーレン基を表す。アリーレン基が有する炭素数としては、通常、6以上、好ましくは7以上、また、その上限は、通常、20以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下である。炭素数が多すぎる場合、製造コストが高くなり、電気特性も悪化する恐れがある。
一方、Ar8及びAr11は、それぞれ独立して、置換基の数は0以上2以下が好ましく、耐磨耗性の観点から置換基を有さないことがより好ましい。
mが1の場合に好ましいジカルボン酸残基の具体的としては、ジフェニルエーテル−2,2'−ジカルボン酸残基、ジフェニルエーテル−2,3'−ジカルボン酸残基、ジフェニルエーテル−2,4'−ジカルボン酸残基、ジフェニルエーテル−3,3'−ジカルボン酸残基、ジフェニルエーテル−3,4'−ジカルボン酸残基、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸残基等が挙げられる。これらの中でも、ジカルボン酸成分の製造の簡便性を考慮すれば、ジフェニルエーテル−2,2'−ジカルボン酸残基、ジフェニルエーテル
−2,4'−ジカルボン酸残基、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸残基がより好ましく、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸残基が特に好ましい。
ン酸残基、ビフェニル−4,4'−ジカルボン酸残基が挙げられ、好ましくは、フタル酸
残基、イソフタル酸残基、テレフタル酸残基、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸残基、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸残基、ビフェニル−2,2'−ジカルボン酸残基、ビ
フェニル−4,4'−ジカルボン酸残基であり、特に好ましくは、イソフタル酸残基、テ
レフタル酸残基であり、これらのジカルボン酸残基を複数組み合わせて用いることも可能である。好ましい具体例としては、下記式(3)、(4)で表される構造単位を有するポリアリレート樹脂が挙げられる。式(3)、(4)中、イソフタル酸残基とテレフタル酸残基の比率は通常50:50であるが、任意に変更することができる。その場合、テレフタル酸残基の比率が高い程、電気特性の観点からは好ましい。
以下に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、上述した式(1)で表される電荷輸送物質と、式(2)で表されるポリエステル樹脂をバインダー樹脂として同一層中に含有する感光層を設けたものであれば、その構造は特に限定されない。電子写真感光体の感光層が後に説明する積層型の場合には、電荷輸送層に、前記式(1)で表される電荷輸送物質、式(2)で表されるポリエステル樹脂、その他に必要に応じて酸化防止剤、レベリング剤、その他添加物を含むものである。また、電子写真感光体の感光層が、後に説明する単層型の場合には、前述の積層型感光体の電荷輸送層に用いられる成分に加えて電荷発生材料、電子輸送材料を用いるのが一般的である。
導電性支持体については特に制限はないが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫等の導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム錫)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用される。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び任意の
比率で併用してもよい。導電性支持体の形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状等のものが用いられる。更には、金属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性等の制御や欠陥被覆のために、適当な抵抗値を有する導電性材料を塗布したものを用いてもよい。
導電性支持体表面は、平滑であってもよいし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理を施したりすることにより、粗面化されていてもよい。また、導電性支持体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたものであってもよい。また、安価化のためには、切削処理を施さず、引き抜き管をそのまま使用することも可能である。
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けてもよい。下引き層としては、樹脂、または樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したもの等が用いられる。また、下引き層は、単一層からなるものであっても、複数層からなるものであってもかまわない。
、良好な分散性、塗布性を示すことから好ましい。
下引き層の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、電子写真感光体の電気特性、強露光特性、画像特性、繰り返し特性、及び製造時の塗布性を向上させる観点から、通常は0.01μm以上、好ましくは0.1μm以上、また、通常30μm以下、好ましくは20μm以下である。下引き層には、公知の酸化防止剤等を混合してもよい。画像欠陥防止等を目的として、顔料粒子、樹脂粒子等を含有させて用いてもよい。
感光層は、上述の導電性支持体上に(前述の下引き層を設けた場合は下引き層上に)形成される。感光層は、上述した式(1)で表される電荷輸送物質と、式(2)で表されるポリエステル樹脂を含有する層であり、その形式としては、電荷発生材料と電荷輸送材料(本発明の電荷輸送物質を含む)とが同一層に存在し、それらがバインダー樹脂中に分散した単層構造のもの(以下適宜、「単層型感光層」という。)と、電荷発生材料がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層及び電荷輸送材料(本発明の電荷輸送物質を含む)がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層を含む、二層以上の層からなる積層構造の機能分離型のもの(以下適宜、「積層型感光層」という)が挙げられるが、何れの形態であってもよい。
[電荷発生層]
積層型感光層(機能分離型感光層)の電荷発生層は、電荷発生材料を含有すると共に、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷発生層は、例えば、電荷発生材料及びバインダー樹脂を溶媒又は分散媒に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、また、逆積層型感光層の場合には電荷輸送層上に塗布、乾燥して得ることができる。
、τ型無金属フタロシアニン、A型(別称β型)、B型(別称α型)、D型(別称Y型)等のチタニルフタロシアニン(別称:オキシチタニウムフタロシアニン)、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ヒドロキシインジウムフタロシアニン、II型等のクロロガリウムフタロシアニン、V型等のヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型、I型等のμ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体、II型等のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体が好適である。
系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、カゼインや、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ヒドロキシ変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、カルボキシル変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等の塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アルキッド樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂等の絶縁性樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルペリレン等の有機光導電性ポリマー等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、何れか1種を単独で用いても良く、2種類以上を任意の組み合わせで混合して用いてもよい。
電荷発生層は、具体的に、上述のバインダー樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に、電荷発生物質を分散させて塗布液を調整し、これを導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布することにより形成される。
積層型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質、バインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層
を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。
単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質に加えて、積層型感光体の電荷輸送層と同様に、膜強度確保のためにバインダー樹脂を使用して形成する。具体的には、電荷発生物質と電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、導電性支持体上(下引き層を設ける場合は下引き層上)に塗布、乾燥して得ることができる。
電荷発生物質は、積層型感光体の電荷発生層について説明したものと同様のものが使用できる。但し、単層型感光体の感光層の場合、電荷発生物質の粒子径を十分に小さくする必要がある。具体的には、通常1μm以下、好ましくは0.5μm以下の範囲とする。
積層型感光体、単層型感光体ともに、感光層又はそれを構成する各層には、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性等を向上させる目的で、周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤等の添加物を含有させてもよい。
また、積層型感光体、単層型感光体ともに、上記手順により形成された感光層を最上層、即ち表面層としてもよいが、その上に更に別の層を設け、これを表面層としてもよい。例えば、感光層の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で、保護層を設けてもよい。
前記式(1)で表される電荷輸送物質と、前記式(2)で表される構造単位を有するポリエステル樹脂を含有する層のユニバーサル硬度は、通常、150N/mm2以上、170N/mm2以上であることが好ましく、通常、250N/mm2以下、220N/mm2以下であることが好ましい。150N/mm2以下ではブレードびびりによる異音が発生し易くなることに加えて塑性変形量が増えることから、フィルミング等の画像欠陥につながる異物付着が増える弊害が発生しやすくなる。250N/mm2以上では、弾性変形
量が少なくなることから、表面はもろくなり、硬い異物によってかえって傷が付きやすくなる。
上記した感光体を構成する各層は、含有させる物質を溶剤に溶解または分散させて得られた塗布液を、導電性支持体上に浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等の公知の方法により、各層ごとに順次塗布・乾燥工程を繰り返すことにより形成される。
例えば、単層型感光体、及び機能分離型感光体の電荷輸送層の場合には、塗布液の固形分濃度を通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、また、通常40質量%以下、好ましくは35質量%以下の範囲とする。また、塗布液の粘度を使用時の温度において通常10mPa・s以上、好ましくは50mPa・s以上、また、通常500mPa・s以下、好ましくは400mPa・s以下の範囲とする。
グ法等が挙げられるが、他の公知のコーティング法を用いることも可能である。
塗布液の乾燥は、室温における指触乾燥後、通常30℃以上、200℃以下の温度範囲で、1分から2時間の間、静止又は送風下で加熱乾燥させることが好ましい。また、加熱温度は一定であってもよく、乾燥時に温度を変更させながら加熱を行ってもよい。
次に、本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置(本発明の画像形成装置)の実施の形態について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
電子写真感光体1は、上述した本発明の電子写真感光体であれば特に制限はないが、図1ではその一例として、円筒状の導電性支持体の表面に上述した感光層を形成したドラム状の感光体を示している。この電子写真感光体1の外周面に沿って、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5及びクリーニング装置6がそれぞれ配置されている。
光体1及び供給ローラ43に各々当接している。供給ローラ43及び現像ローラ44は、回転駆動機構(図示せず)によって回転される。供給ローラ43は、貯留されているトナーTを担持して、現像ローラ44に供給する。現像ローラ44は、供給ローラ43によって供給されるトナーTを担持して、電子写真感光体1の表面に接触させる。
アジテータ42は、回転駆動機構によってそれぞれ回転されており、トナーTを攪拌するとともに、トナーTを供給ローラ43側に搬送する。アジテータ42は、羽根形状、大きさ等を違えて複数設けてもよい。
転写装置5は、その種類に特に制限はなく、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写等の静電転写法、圧力転写法、粘着転写法等、任意の方式を用いた装置を使用することができる。ここでは、転写装置5が電子写真感光体1に対向して配置された転写チャージャー、転写ローラ、転写ベルト等から構成されるものとする。この転写装置5は、トナーTの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、電子写真感光体1に形成されたトナー像を記録紙(用紙、媒体)Pに転写するものである。
なお、定着装置についてもその種類に特に限定はなく、ここで用いたものをはじめ、熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着等、任意の方式による定着装置を設けることができる。
現像装置4は、供給ローラ43により供給されるトナーTを、規制部材(現像ブレード)45により薄層化するとともに、所定の極性(ここでは感光体1の帯電電位と同極性であり、負極性)に摩擦帯電させ、現像ローラ44に担持しながら搬送して、感光体1の表面に接触させる。
なお、画像形成装置は、上述した構成に加え、例えば除電工程を行うことができる構成としてもよい。除電工程は、電子写真感光体に露光を行うことで電子写真感光体の除電を行う工程であり、除電装置としては、蛍光灯、LED等が使用される。また除電工程で用いる光は、強度としては露光光の3倍以上の露光エネルギーを有する光である場合が多い。
また、画像形成装置は更に変形して構成してもよく、例えば、前露光工程、補助帯電工程等の工程を行うことができる構成としたり、オフセット印刷を行う構成としたり、更には複数種のトナーを用いたフルカラータンデム方式の構成としてもよい。
<電子写真感光体製造方法>
(下引き層の形成)
下引き層用分散液は、以下のように製造した。平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と、該酸化チタンに対して3重量%のメチルジメトキシシラン(東芝シリコーン社製「TSL8117」)とを、高速流動式混合混練機((株)カワタ社製「SMG300」)に投入し、回転周速34.5m/秒で高速混合して得られた表面処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールのボールミルにより分散させることにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとした。該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール/トルエンの混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム[下記式(A)で表される化合物]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[
下記式(B)で表される化合物]/ヘキサメチレンジアミン[下記式(C)で表される化合物]/デカメチレンジカルボン酸[下記式(D)で表される化合物]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式(E)で表される化合物]の組成モル比率が、75%/9.5%/3%/9.5%/3%からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより、メタノール/1−プロパノール/トルエンの重量比が7/1/2で、疎水性処理酸化チタン/共重合ポリアミドを重量比3/1で含有する、固形分濃度18.0%の下引き層分散液とした。
電荷発生物質として、オキシチタニウムフタロシアニン結晶(図2に示すように、CuKα特性X線に対するX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)に27.2°に主たる回折ピークを示す。)を用いた。このオキシチタニウムフタロシアニン結晶を20重量部を用い、これを1,2−ジメトキシエタン280重量部と混合し、サンドグラインドミルで2時間粉砕して微粒化分散処理を行って微細化処理液を得た。また、1,2−ジメトキシエタン253重量部及び4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン85重量部の混合液に、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)社製、商品名「デンカブチラール」#6000C)10重量部を溶解させて、バインダー液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、前記導電性支持体上の下引き層上に、乾燥(風乾)後の膜厚が0.3μmとなるように浸漬塗布し、乾燥させて電荷発生層を形成した。
バインダー樹脂として、特開2006−053549号公報に記載された製法により得られた下記式PE−1で表される構造単位からなるポリアリレート樹脂(Mv=43,000)を100重量部、電荷輸送物質として、特開2008−74714号公報に記載された製法により得られた前記CT−2を50重量部、下記式(AOX1)の構造を有する酸化防止剤(チバスペシャルティーケミカルズ社製、商品名IRGANOX1076)8重量部、及
びレベリング剤としてシリコーンオイル0.03重量部を、テトラヒドロフラン/トルエ
ン(重量比8/2)混合溶媒640重量部に溶解させて電荷輸送層用塗布液を調整した。
上記のように製造した電子写真感光体を、電子写真学会標準に従って作製された電子写真特性評価装置(「続電子写真技術の基礎と応用」、電子写真学会編、コロナ社、404〜405頁記載)に装着し、以下の手順に従って帯電、露光、電位測定、除電のサイクルを実施することにより、電気特性の評価を行なった。
感光体表面のユニバーサル硬度は、Fischer社製微小硬度計FISCHERSCOPE H100Cを用いて、温度25℃、相対湿度50%の環境下で測定した。ユニバーサル硬度値は、押込み加重5mNまで押し込んだ時の値であり、その時の押込み深さから以下の式により定義される値である。この領域での測定では、基体(アルミニウム管)の硬度の影響を排除することができる。
感光体の弾性変形率は、上記同様に、Fischer社製微小硬度計FISCHERSCOPE H100Cを用いて、温度25℃、相対湿度50%の環境下で測定した。測定には対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いる。測定条件は以下の通りに設定して行い、圧子にかかる荷重とその荷重下における押し込み深さとを連続的に読み取り、それぞれY軸、X軸にプロットした図3に示すようなプロファイルを取得する。
最大押込み加重 5mN
負荷所要時間 10秒
除荷所要時間 10秒
弾性変形率は下記式により定義される値であり、押し込みに要した全仕事量に対して、除荷の際に膜が弾性によって行う仕事の割合である。
上記式中、全仕事量Wt(nJ)は図3中のA−B−D−Aで囲まれる面積を示し、弾性変形仕事量We(nJ)はC−B−D−C で囲まれる面積を示す。弾性変形率が大き
いほど、負荷に対する変形が残留しにくく、弾性変形率が100の場合には変形が残らないことを意味する。
ユニバーサル硬度、弾性変形率の測定結果を、表−2に示す。
上記の電子写真感光体を、ヒューレットパッカード社製タンデムフルカラープリンターLaserJet4650の感光体カートリッジに装着して、気温25℃、相対湿度50%下において、印字率5%で、10000枚の連続印字を行って、画像濃度(濃度が十分か否か)、クリーニングブレード由来の異音発生の有無、クリーニング不良の有無、感光体上のトナー付着(フィルミング)の発生度合、画像メモリー発生の有無、耐ガス性(画像ボケ、白抜け等)を調べた。結果を表−2に示す。
実施例1のバインダー樹脂PE−1に代えて、下記PE−2(Mv=40,000)を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1のバインダー樹脂PE−1に代えて、下記PE−3(Mv=30,000)を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、前記CT−4を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、前記CT−10を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、前記CT−16を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、前記CT−2とCT−23の異性体混合物(混合比90:10)を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、前記CT−1を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1のバインダー樹脂PE−1に代えて、下記PC−1(Mv=40,000)を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1のバインダー樹脂PE−1に代えて、下記PC−2(a:b=50:50,Mv=30,000)を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1のバインダー樹脂PE−1に代えて、下記PC−3(Mv=30,000)を
使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1のバインダー樹脂PE−1に代えて、下記PE−4(a:b:c:d=27:25:23:25、Mv=21,000))を使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、下記CT−Aを使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、下記CT−Bを使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、下記CT−Cを使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、下記CT−Dを使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、下記CT−Eを使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、下記CT−Fを使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、下記CT−Gを使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表−1および表−2に示す。
実施例1の電荷輸送物質CT−2に代えて、下記CT−Hを使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表表−1および表−2に示す。
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)
Claims (5)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層中に下記式(1)で表される電荷輸送物質と、下記式(2)で表される構造単位を有するポリエステル樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。
(式(1)中、Ar1は置換基として少なくともアルコキシ基を有するアリール基、Ar2,Ar3は、それぞれ独立してアルキル基を有していてもよいアリーレン基、Ar4〜Ar7は、それぞれ独立してアルキル基又はアルコキシ基を有していてもよいアリール基を表す。Ar4とAr5、Ar6とAr7は互いに結合していてもよい。但し、置換基は相互に結合して環を形成していてもよい。)
(式(2)中、Ar8〜Ar11はそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアリーレン基を表し、Xは単結合、酸素原子、硫黄原子、又はアルキレン基を表す。mは0以上2以下の整数を表す。Yは、単結合、酸素原子、硫黄原子、又はアルキレン基を表す)。 - Ar4〜Ar7が、それぞれ独立して炭素数10以下のアルキル基を有するアリール基である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記式(1)で表される電荷輸送物質と、前記式(2)で表される構造単位を有するポリエステル樹脂を含有する層のユニバーサル硬度が170N/mm2以上、220N/mm2以下で、かつ弾性変形率が43%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置からなる群から選ばれる少なくとも1つ、を備えたことを特徴とする電子写真感光体カートリッジ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、および、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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