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JP2013094714A - 浄水製造方法および装置 - Google Patents

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Tsuyoshi Mizukami
剛志 水上
Koji Fuchigami
浩司 渕上
Akira Kunugi
亮 功刀
Norihito Uetake
規人 植竹
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Abstract

【課題】 海水等の浄化対象液から順浸透膜を用いて浄水を得る方法において、浄化対象液から水の移動によって希釈された希釈誘導溶液から水を分離した後の溶液を安定して誘導溶液に再生し、再利用できる方法と装置を提供する。
【解決手段】 上記課題は、溶媒が水である液体と、所定量のアンモニアと二酸化炭素を水に溶解した誘導溶液とを半透膜を介して接触させ、前記液体中の水を前記半透膜を通して前記誘導溶液に移動させる浸透工程と、前記工程で得られる、水で希釈された希釈誘導溶液を所定の温度に調整した後、蒸留塔に送入し、塔頂部から二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを得るとともに、塔底部から浄水を得る蒸留工程と、前記ガスを冷却し、前記誘導溶液を再生する冷却再生工程とを有する浄水製造方法と装置によって解決される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば海水を半透膜を用いて浄化し、浄水を製造する方法と装置に関するものである。
海水を半透膜を用いて浄化する方法は種々知られているが、海水に浸透圧以上の圧力を加えて水を強制的に透過させる逆浸透法が主に開発されてきた。この方法は高圧に加圧する必要があるため、設備費および運転費にコストがかかるという問題点がある。一方、半透膜を介して海水より高濃度の塩溶液を存在させれば、加圧せずとも浸透圧で水をこの塩溶液に移動させることができる。そして、この塩溶液として揮発性ガスを溶解させた溶液を用いれば、この塩溶液を蒸留することにより揮発性ガスを蒸発、分離させて浄水を得ることができる。この方法として、揮発性ガスとしてアンモニアと二酸化炭素の組合せを用いた方法が既に開発されている(特許文献1,2)。
特許文献1の方法は、半透膜を介して海水と反対側にアンモニアと二酸化炭素を溶解して得られる塩溶液を流して、海水中の水を半透膜を通過させて該塩溶液に移動させ、得られた希釈塩溶液を蒸留塔に送って水を得るとともにアンモニアと二酸化炭素と水を含む混合ガスを分離し、この混合ガスを半透膜の元の部屋に返送する方法である。
特許文献2の方法は、半透膜を介して海水と反対側にアンモニアと二酸化炭素を溶解して得られる塩溶液を流して、海水中の水を半透膜を通過させて該塩溶液に移動させ、得られた希釈塩溶液をイオン交換膜や蒸留塔等を用いてアンモニウムイオンと炭酸イオンを個別に分離して浄水を得、分離したアンモニウムイオンと炭酸イオンを溶解して半透膜の元の部屋に戻す方法である。
米国特許出願公開第2005/0145568A1号明細書 特開2011−83663号公報
特許文献1にあるように、薄まった炭酸アンモニウムを含む水溶液の全量と、蒸留塔から分離して出てきた二酸化炭素、アンモニア、水からなるガスの全量とを混合することは、蒸留塔に入る水を取り出すための炭酸アンモニウムを含む水溶液中の、二酸化炭素とアンモニアの濃度が上昇することにつながり、これらの濃度が上昇すると水を取り出すためのエネルギーがより多く必要になる。
また、特許文献2にあるように、薄まった炭酸アンモニウムを含む水溶液の一部を、ガス状に分離したものと混合する(図4)ことは、薄まった炭酸アンモニウムを含む水溶液の全量を蒸留することで多くの水を取り出せるのに対して水の取り出し量が減り、かつ、その水溶液の一部を循環させる動力が掛かり、またその水溶液の一部を循環させるための配管が必要となり、構造が複雑になる。
そのため、薄まった炭酸アンモニウムを含む水溶液を全量蒸留塔に送入し、蒸留に必要なエネルギーを削減し、また、より多くの水を取り出すとともに、動力や配管を削減して構造を簡易にすることが必要であった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、薄まった炭酸アンモニウムを含む水溶液から蒸留、分離された、二酸化炭素、アンモニア、水からなるガスをそのまま冷却することにより水溶液状態にし、再利用することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するべくなされたものであり、下記の方法と装置を提供するものである。
(1)溶媒が水である液体と、所定量のアンモニアと二酸化炭素を水に溶解した誘導溶液とを半透膜を介して接触させ、前記液体中の水を前記半透膜を通して誘導溶液に移動させる浸透工程と、前記工程で得られる、水で希釈された希釈誘導溶液を所定の温度に調整した後、蒸留塔に送入し、塔頂部から二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを得るとともに、塔底部から浄水を得る蒸留工程と、前記ガスを冷却し、前記誘導溶液を再生する冷却再生工程とを有する浄水製造方法。
(2)蒸留塔に送入する前記希釈誘導溶液の温度を、前記ガスと熱交換することにより調整することを特徴とする(1)に記載の浄水製造方法。
(3)蒸留塔に送入する前記希釈誘導溶液の温度を、さらに前記浄水と熱交換することにより調整することを特徴とする(2)に記載の浄水製造方法。
(4)前記半透膜が、水を選択的に透過する順浸透膜であることを特徴とする(1)乃至(3)いずれか1項に記載の浄水製造方法。
(5)前記液体が海水であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の浄水製造方法。
(6)前記誘導溶液が流通する配管に、定期的に希釈誘導溶液を通水する、あるいは、該誘導溶液の流量を瞬間的に増大することを特徴とする(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の浄水製造方法。
(7)溶媒が水である液体と、所定量のアンモニアと二酸化炭素を水に溶解した誘導溶液とを半透膜を介して接触させ、前記液体中の水を前記半透膜を通して前記誘導溶液に移動させる浸透手段と、前記手段で得られる、水で希釈された希釈誘導溶液全量を所定の温度に調整する希釈誘導溶液温度調整手段と、前記温度調整手段で所定の温度に調整された希釈誘導溶液を蒸留する蒸留塔と、前記蒸留等の塔頂部から得られる二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを冷却し、誘導溶液を再生する冷却再生手段と、前記蒸留塔の塔底部から得られる二酸化炭素とアンモニアをほとんど含まない浄水の回収手段とを有する浄水製造装置。
(8)前記希釈誘導溶液温度調整手段が、前記希釈誘導液と前記塔頂ガスとの熱交換器であることを特徴とする(7)に記載の浄水製造装置。
(9)前記希釈誘導溶液温度調整手段が、さらに、前記希釈誘導溶液と前記浄水との熱交換器も有することを特徴とする(8)に記載の浄水製造装置。
(10)前記半透膜が、水を選択的に透過する順浸透膜であることを特徴とする(7)乃至(9)のいずれか1項に記載の浄水製造装置。
(11)前記液体が海水であることを特徴とする(7)乃至(10)のいずれか1項に記載の浄水製造装置。
(12)前記冷却再生手段の出口配管に希釈誘導溶液を通水するための希釈誘導溶液通水手段を設けたことを特徴とする(7)乃至(11)のいずれか1項に記載の浄水製造装置。
本発明により、希釈誘導溶液から蒸留、分離された、二酸化炭素、アンモニア、水からなるガスをそのまま冷却することにより水溶液状態にし、誘導溶液を再生、再利用することにより、蒸留に必要なエネルギーを削減し、また、より多くの水を取り出すとともに、動力や配管を削減して構造を簡易にすることが可能となった。
本発明の装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の装置の構成の一例を示すブロック図である。 従来の装置の構成の一例を示すブロック図である。 従来の別の装置の構成の一例を示すブロック図である。
本発明で浄水を得るのに使用される液体(浄化対象液)は溶媒が水であればよいが、例示すれば、海水、湖沼水、河川水、工場廃水などである。
浸透工程
浸透工程は、浄化対象液と誘導溶液とを半透膜を介して接触させ、浄化対象液中の水をこの半透膜を通して誘導溶液に移動させる工程である。
この誘導溶液は、所定量のアンモニアと二酸化炭素を水に溶解して生成する炭酸アンモニウム水溶液である。所定量とは、浄化対象液中の水を半透膜を通過させて誘導溶液まで移動させることができる濃度にする量であり、浄化対象液の塩濃度である。濃度の上限は、アンモニアと二酸化炭素の塩、すなわち、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、アンモニウムカルバメート等が半透膜面や、蒸留塔内で析出しないように定められ、これは実験で求めることができる。半透膜面や蒸留塔内に析出物が生じたか否かの確認方法の一つとして長時間運転をして安定稼動可能かどうかで判断する方法がある。アンモニアと二酸化炭素のモル比は1.5〜3程度である。このモル比も半透膜面や蒸留塔内でアンモニアと二酸化炭素の塩が析出しないよう配慮する。
半透膜は水を選択的に透過できるものがよく、市販のもの、特に順浸透膜を好ましく使用できる。材質は特に制限されないが、例示すれば、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリスルホン系、ポリベンゾイミダゾール系のものなどを挙げることができる。半透膜の形態も特に制限されず、平膜、管状膜、中空系などいずれであってもよい。
浄化対象液と誘導溶液を半透膜を介して接触させることにより、その塩濃度差で水は誘導溶液側に移動する。
蒸留工程
蒸留工程は、前記浸透工程で水の移動によって希釈された希釈誘導溶液を所定の温度に調整した後、蒸留塔に送入し、塔頂部から二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを得るとともに、塔底部からは浄水を得る工程である。
希釈誘導溶液に対して調整を行う所定の温度とはアンモニアと二酸化炭素の塩が析出しない温度であり、これは実験によって求めることができる。この温度調整は、通常は加熱によって行われる。この加温は、蒸留塔の塔頂から排出される前記ガスと熱交換してその温度を利用して行うことができ、あるいは、蒸留塔の塔底から排出される浄水と熱交換してその温度を利用することもできる。その両者を併用することもでき、あるいは別の熱源を利用することもできる。
温度調整を行った希釈誘導溶液は、蒸留塔に入れて蒸留を行い、アンモニアと二酸化炭素を分離する。
蒸留によって、蒸留塔の塔頂部からは二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを得、塔底部からは浄水を得る。一方、塔底部から取り出される浄水は、二酸化炭素の含有量は10ppm程度以下、アンモニアの含有量は10ppm程度以下で、蒸留条件等によって、これらを1ppm以下にした浄水も得られる。
冷却再生工程
冷却再生工程は、蒸留塔の塔頂部から取り出される二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを冷却し、誘導溶液を再生する工程である。
再生した誘導溶液は半透膜へ送って循環使用する。
なお、本発明においては、高濃度の誘導溶液を使用するので、塩の析出による配管の詰まりが生ずる可能性があり、これを防止するために、定期的にこの循環ラインに希釈誘導溶液を通水する、あるいは、誘導溶液の流量を瞬間的に増大することが好ましい。
上記の浄水製造方法は、溶媒が水である液体と、所定量のアンモニアと二酸化炭素を水に溶解した誘導溶液とを半透膜を介して接触させ、前記液体中の水を前記半透膜を通して前記誘導溶液に移動させる浸透手段と、前記手段で得られる、水で希釈された希釈誘導溶液全量を所定の温度に調整する希釈誘導溶液温度調整手段と、前記温度調整手段で所定の温度に調整された希釈誘導溶液を蒸留する蒸留塔と、前記蒸留塔の塔頂部から得られる二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを冷却し、誘導溶液を再生する冷却再生手段と、前記蒸留塔の塔底部から得られる二酸化炭素とアンモニアをほとんど含まない浄水の回収手段とを有する浄水製造装置を用いて実施される。
浸透手段
浸透手段は、浄化対象液と誘導溶液とを半透膜を介して接触させ、浄化対象液中の水をこの半透膜を通して誘導溶液に移動させる手段であり、半透膜装置を用いる。
半透膜装置に用いる半透膜は前述したとおりである。この半透膜を装着する装置は通常は円筒形あるいは箱形の容器内に半透膜を設置して、この半透膜で仕切られた一方の室に浄化対象液を流し、他方の室に誘導溶液を流せるものであり、公知の半透膜装置を用いることができ、市販品を用いることができる。
浄化対象液を流す室の入口は浄化対象液溜(これは海や河川そのものであってもよく、タンク等であってもよい。)に配管接続される。出口側は通常は浄化対象液溜に配管接続される。両配管を結ぶ循環ラインを設けて、浄化対象液を循環させることもできる。
誘導溶液を流す室の入口は冷却再生手段に配管接続され、出口は希釈誘導溶液温度調節手段に配管接続され、これによって誘導溶液の循環ラインが形成される。
なお、本発明においては、高濃度の誘導溶液を使用するので、塩の析出による配管の詰まりが生ずる可能性があり、これを防止するために、冷却再生手段の出口配管に希釈誘導溶液を通水するための希釈誘導溶液通水手段を設けることが好ましい。
希釈誘導溶液温度調節手段
希釈誘導溶液温度調節手段は、半透膜装置で浄化対象液から水を抽出して希釈された誘導溶液を所定の温度に調整する手段であり、これは加熱によって行われる。加熱手段は問わないが、系内で発生する熱を有効利用する点で熱交換器を用いるのがよい。熱源としては蒸留塔の塔頂部から得られるガスや塔底部から得られる浄水などの熱を利用することができる。
希釈誘導溶液温度調節手段は、蒸留塔に配管接続される。
蒸留塔
蒸留塔は公知のものを用いればよく、棚段方式、充填方式等いずれのものであってもよい。蒸留塔下部には加熱器を設け、下部の浄水を熱することにより発生する蒸気を上部から落下してくる希釈誘導溶液と接触させて熱交換させる。加熱器にはリボイラーや熱交換等を用いることができる。加熱器の熱源は問わないが、発電所のタービンから出てくる復水前の蒸気や、排熱から回収される熱水などを用いることができる。熱源の温度が100℃以上の場合には常圧で蒸留を行えるが、それより低い場合は減圧する必要がある。
冷却再生手段
蒸留塔の塔頂から、希釈誘導溶液温度調節手段を経由して塔頂ガス冷却再生手段に配管接続し、塔頂部から得られる二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを冷却して水溶液状態にする。冷却手段は問わないが、熱交換器を用いることができる。冷却する熱源としては、特に限定されないが、河川水、海水、空気などを用いることができる。
以下の実施例と比較例では、Invensys System社の化学工学シミュレーター PRO/II ver9.0.1 と、PRO/IIのモジュールの一つで、炭酸アンモニウムの固体の析出を模擬できる Electrolytes を用いて数値計算を行なった。
(実施例1)
誘導溶液には、アンモニアを8.5mol/L、二酸化炭素を5.6mol/Lを含有するものを用いた。残りは全て水であり、アンモニアと二酸化炭素のモル比は1.5である。
半透膜装置の誘導溶液入口の流入量は200kg/hrとした。浄化対象液には、海水を模擬した塩化ナトリウム水溶液を用いた。半透膜を模擬した分離装置を通過して誘導溶液に移動した水の量は1,000kg/hrであり、誘導溶液で出口から流出する希釈誘導溶液の量は1,200kg/hrであり、温度は28℃であった。
この希釈誘導溶液を蒸留塔の塔頂部から出てくるガスと熱交換して38℃まで加熱し、蒸留塔上部1段目に送入した。
蒸留塔は30段の棚段方式のものであり、最下段の30段目にリボイラーがある。この30段目の温度を46℃に、そして蒸留塔内の圧力を10kPaA(Aは絶対圧を表す。)の減圧状態に設定した。
この状態で蒸留塔の塔底部から出てくる浄水に含まれる二酸化炭素とアンモニアの濃度は1ppm以下であった。
蒸留塔の塔頂部から出てくるガスは、温度が39℃でモル分率が水0.68、二酸化炭素0.13、アンモニア0.19であった。
このガスを半透膜を模擬した分離装置から出てくる希釈誘導溶液と熱交換し、さらに25℃の海水と熱交換して29℃まで冷却し、水溶液状態にして半透膜を模擬した分離装置に返送した。
(実施例2)
誘導溶液には、アンモニアを6.9mol/L、二酸化炭素を3.1mol/Lを含有するものを用いた。残りは全て水であり、アンモニアと二酸化炭素のモル比は2.2である。蒸留塔内の圧力は59kPaAである。
半透膜を模擬した分離装置の誘導溶液入口の流入量は0.42kg/hrとした。浄化対象液には、海水を模擬した塩化ナトリウム水溶液を用いた。半透膜を模擬した分離装置を通過して誘導溶液に移動した水の量は2.52kg/hrであり、誘導溶液出口から流出する希釈誘導溶液の量は2.94kg/hrであり、温度は29℃であった。
この希釈誘導溶液を蒸留塔の塔頂部から出てくるガスと熱交換して59℃まで加熱し、蒸留塔上部1段目に送入した。
蒸留塔の塔頂部から出てくるガスは、温度が80℃でモル分率が水0.780、二酸化炭素0.068、アンモニア0.152であった。
このガスを半透膜を模擬した分離装置から出てくる希釈誘導溶液と熱交換し、さらに25℃の海水と熱交換して60℃まで冷却し、水溶液状態にして半透膜を模擬した分離装置に返送した。
(実施例3)
誘導溶液には、アンモニアを6.8mol/L、二酸化炭素を4.0mol/Lを含有するものを用いた。残りは全て水であり、アンモニアと二酸化炭素のモル比は1.7である。蒸留塔内の圧力は大気圧である。
半透膜を模擬した分離装置の誘導溶液入口の流入量は250kg/hrとした。浄化対象液には、海水を模擬した塩化ナトリウム水溶液を用いた。半透膜を模擬した分離装置を通過して誘導溶液に移動した水の量は1000kg/hrであり、誘導溶液出口から流出する希釈誘導溶液の量は1250kg/hrであり、温度は40℃であった。
この希釈誘導溶液を蒸留塔の塔頂部から出てくるガスと熱交換して92℃まで加熱し、蒸留塔上部1段目に送入した。
この時の塔下部にあるリボイラーの加熱量は270MJ/hrであり、塔下部からの淡水量は1000kg/hrである。
蒸留塔の塔頂部から出てくるガスは、温度が93℃でモル分率が水0.755、二酸化炭素0.091、アンモニア0.154であった。
このガスを半透膜を模擬した分離装置から出てくる希釈誘導溶液と熱交換し、さらに25℃の海水と熱交換して62℃以下まで冷却し、水溶液状態にして半透膜を模擬した分離装置に返送した。
(比較例1)
実施例3とエネルギー比較を実施する。
本比較例でのフローは図3にある装置構成である。水溶液とガスを混合する容器内の誘導溶液は、アンモニア4.3mol/L、二酸化炭素2.5mol/Lを含有するものであり、残りは水である。蒸留塔内の圧力は大気圧である。
半透膜を通過して誘導溶液に移動する水の量を1000kg/hrとするための半透膜を模擬した分離装置の誘導溶液入口の流入量は630kg/hrであった。
合計1630kg/hrの希釈された誘導溶液が、水溶液とガスを混合する容器内に返送される。
一方、水溶液とガスを混合する容器内から導出された誘導溶液を蒸留塔の塔頂部から出てくるガスと熱交換して85℃まで加熱し、蒸留塔上部1段目に送入した。
塔下部からの浄水量が1000kg/hrとなるための、リボイラー部の入熱量は430MJ/hrであった。
蒸留塔の塔頂部から出てくるガスは、温度が86℃でモル分率が水0.556、二酸化炭素0.164、アンモニア0.279であった。このガスは、水溶液とガスを混合する容器内に返送される。
表1に、1000kg/hrの浄水を製造するために必要なリボイラー部の入熱量を示す。従来と比較して40%程度リボイラー部での必要熱量を削減できている。
Figure 2013094714
また、表2に半透膜に流通させる誘導溶液の量を示す。同じ量の水を半透膜を介して誘導させるのに必要な誘導溶液の量を50%以上削減できるため、ポンプの動力を大幅に削減可能である。
Figure 2013094714
本発明により、海水等の浄化対象液から安定して確実に浄水を得ることができるので、本発明は海水等から浄水を得る方法と装置に広く適用できる。
1 容器
2 海水
3 濃縮された海水
4 半透膜
5 半透膜を通過して移動する水
6 誘導溶液
7 希釈誘導溶液
8 水溶液とガスを混合する容器
9 混合された二酸化炭素とアンモニアを含む水溶液
10 蒸留塔の塔頂部から出てくる二酸化炭素、アンモニア、水からなるガス
11 蒸留塔
12 浄水
20 熱交換器
21 熱交換器
22 ポンプ

Claims (12)

  1. 溶媒が水である液体と、所定量のアンモニアと二酸化炭素を水に溶解した誘導溶液とを半透膜を介して接触させ、前記液体中の水を前記半透膜を通して前記誘導溶液に移動させる浸透工程と、前記工程で得られる、水で希釈された希釈誘導溶液を所定の温度に調整した後、蒸留塔に送入し、塔頂部から二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを得るとともに、塔底部から浄水を得る蒸留工程と、前記ガスを冷却することにより前記誘導溶液を再生する冷却再生工程とを有する浄水製造方法。
  2. 蒸留塔に送入する前記希釈誘導溶液の温度を、前記ガスと熱交換することにより調整することを特徴とする請求項1に記載の浄水製造方法。
  3. 蒸留塔に送入する前記希釈誘導溶液の温度を、さらに前記浄水と熱交換することにより調整することを特徴とする請求項2に記載の浄水製造方法。
  4. 前記半透膜が、水を選択的に透過する順浸透膜であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の浄水製造方法。
  5. 前記液体が海水であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の浄水製造方法。
  6. 前記誘導溶液が流通する配管に、定期的に希釈誘導溶液を通水する、あるいは、該誘導溶液の流量を瞬間的に増大することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の浄水製造方法。
  7. 溶媒が水である液体と、所定量のアンモニアと二酸化炭素を水に溶解した誘導溶液とを半透膜を介して接触させ、前記液体中の水を前記半透膜を通して前記誘導溶液に移動させる浸透手段と、前記手段で得られる、水で希釈された希釈誘導溶液全量を所定の温度に調整する希釈誘導溶液温度調整手段と、前記温度調整手段で所定の温度に調整された希釈誘導溶液を蒸留する蒸留塔と、前記蒸留塔の塔頂部から得られる二酸化炭素、アンモニア、水蒸気からなるガスを冷却し、誘導溶液を再生する冷却再生手段と、前記蒸留塔の塔底部から得られる二酸化炭素とアンモニアをほとんど含まない浄水の回収手段とを有する浄水製造装置。
  8. 前記希釈誘導溶液温度調整手段が、前記希釈誘導溶液と前記塔頂ガスとの熱交換器であることを特徴とする請求項7に記載の浄水製造装置。
  9. 前記希釈誘導溶液温度調整手段が、さらに、前記希釈誘導溶液と前記浄水との熱交換器も有することを特徴とする請求項8に記載の浄水製造装置。
  10. 前記半透膜が、水を選択的に透過する順浸透膜であることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の浄水製造装置。
  11. 前記液体が海水であることを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の浄水製造装置。
  12. 前記冷却再生手段の出口配管に希釈誘導溶液を通水するための希釈誘導溶液通水手段を設けたことを特徴とする(7)乃至(11)のいずれか1項に記載の浄水製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016506299A (ja) * 2013-06-24 2016-03-03 エイエムティーパシフィック・カンパニー・リミテッドAmtpacific Co.,Ltd. 正浸透圧方式の水処理装置における重炭酸アンモニウム溶液の再生方法およびその再生装置

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