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JP2013071445A - 帯電防止性ポリエステルフィルム - Google Patents

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JP2013071445A
JP2013071445A JP2011214670A JP2011214670A JP2013071445A JP 2013071445 A JP2013071445 A JP 2013071445A JP 2011214670 A JP2011214670 A JP 2011214670A JP 2011214670 A JP2011214670 A JP 2011214670A JP 2013071445 A JP2013071445 A JP 2013071445A
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Taisho Hayashi
大翔 林
Yukiko Inui
由起子 乾
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Abstract

【課題】製造が容易で、帯電防止性能の温度依存性、湿度依存性が小さく、加工時の滑り性やブロッキング性にも優れた帯電防止フィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステルフィルムの少なくとも片面に帯電防止層を有する帯電防止性ポリエステルフィルムであって、前記帯電防止層が4級アンモニウム基とカルボキシル基とを側鎖に有する重合体を主成分とし、かつ帯電防止層表面の表面粗さSaが0.06〜0.2μmの範囲である帯電防止性ポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は少なくとも片面に帯電防止層を有するポリエステルフィルムに関し、反対面に自己粘着性、微粘着性といった粘着性を有するシートを貼り合わせて使用する場合でも滑り性に優れた帯電防止フィルムであり、更に詳しくは、印刷インキ、接着剤、光硬化樹脂・バインダー等包装材料、情報記憶材料、建築材料、印刷材料、電子材料等に有用なポリエステルフィルムに関する。
ポリエステルフィルムは機械的性質、耐熱性および透明性に優れ、包装食品用途に、また工業材料である包装材料、情報記憶材料、建築材料、電子材料、印刷材料などのベースフィルムや工程フィルムとして広く使用されている。しかし、一般にプラスチックフィルムやその積層フィルムは、加工工程や製品の使用時に接触摩擦や剥離によって静電気が発生しやすく、そのためチリや小さなゴミが付着しやすいので、食品類、医薬品の包装材料として利用するのに好ましくないことがあり、また、印刷する際に給紙適性や排紙適性が悪化するなどの問題がある。
従来、プラスチックフィルム基材の帯電防止方法としては、イオン化エアーによる電荷中和法や帯電防止剤のフィルム樹脂への混入(特許文献1)、ないしは塗布による方法(特許文献2)が代表的なものとして知られている。しかしながら、これらの方法でフィルム基材の表面状態を変更すると、工業分野などで反対面にコートや印刷などの処理をした際、巻き取ったロールの上下がブロッキングして、コートや印刷面を破壊してしまう場合がある。
上記のような弊害を改善するため、側鎖にイオン性基をもつ高分子系帯電防止剤が提案されている(特許文献3)。この帯電防止剤は、側鎖にカルボキシル基及びアンモニウム塩基を有する高分子重合体を用いたものであるが、具体的には対イオンとして塩素イオンを用いるため、耐熱性が十分ではなく、例えばPVCシートへの使用時の加熱加工や、延伸ポリエステルフィルム製造時の加熱工程において、熱劣化により帯電防止性能が低下するという問題や、ポリエステルフィルム製造において、塗布し乾燥後、延伸熱セットする工程で高熱にさらされるため、遊離塩素ガスが発生し延伸機内の機器を長期に渡り腐食するという問題があった。また、対イオンとしてアルキルサルフェートイオンを用いた、より耐熱性に優れた帯電防止剤が提案されているが、これは生産時に塗工液の安定性や塗膜の均一性に欠けるという問題があった(特許文献4)。上記特許文献1から4を解決するべく、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、耐熱性、耐水性に優れたコート層を形成する発明も提案されたが(特許文献5)、粘着性を有するシートを貼り合わせて使用する場合での滑り性に関しては不十分であった。
特開平06−228366号公報 特開2002−265860号公報 特開平07−252456号公報 特開2003−226866号公報 特開2006−160883号公報
本発明は、これらの問題に鑑み、製造が容易で、帯電防止性能の温度依存性、湿度依存性が小さく、加工時の滑り性やブロッキング性にも優れた帯電防止フィルムを提供しようとするものである。
本発明者は、鋭意研究の結果、特定の帯電防止コート液を、特定の表面粗さを有するポリエステルフィルム表面の少なくとも片面に塗布することにより、上記問題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
(1)ポリエステルフィルムの少なくとも片面に帯電防止層を有する帯電防止性ポリエステルフィルムであって、前記帯電防止層が4級アンモニウム基とカルボキシル基とを側鎖に有する重合体を主成分とし、かつ帯電防止層表面の表面粗さSaが0.06〜0.2μmの範囲である帯電防止性ポリエステルフィルム。
(2)帯電防止層の表面粗さSzが6.0〜8.0μmの範囲である(1)の帯電防止性ポリエステルフィルム。
(3)帯電防止層の厚さが0.05〜0.5μmである(1)又は(2)の帯電防止性ポリエステルフィルム。
(4)23℃、相対湿度30%における表面固有抵抗値が10〜1012Ω/□の範囲であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の帯電防止性ポリエステルフィルム。
本発明の帯電防止性ポリエステルフィルムは、塗膜均一性、帯電防止性に優れ、特に、自己粘着性、微粘着性を有する材料に対しても滑り性や耐ブロッキング性に優れるため、包装材料、情報記憶材料、建築材料、印刷材料、電子材料等で自己粘着性や微粘着性の材料と接する用途に有用である。
本発明の帯電防止性ポリエステルフィルムの基材として用いられるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレートなどが挙げられ、特にポリエチレンフタレートが好ましい。本発明では、必要に応じて他成分を共重合しても良いが、ポリエチレンテレフタレートを主体とする場合には、融点は230〜256℃であることが好ましい。融点が230℃以下であると結晶性が低下し、耐熱性に劣る場合がある。
共重合成分としては、特に限定されないが、酸成分としてイソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトンや乳酸などが挙げられる。
また、アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAやビスフェノールSのエチレンオキシド付加体等が挙げられる。
さらに、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3官能化合物等を少量用いてもよい。これらの共重合成分は2種以上併用してもよい。
これらのポリエステルは、その重合方法を限定されることはなく、例えば、エステル交換法、直接重合法等で重合することができる。エステル交換触媒としてはMg、Mn、Zn、Ca、Li、Tiの酸化物、酢酸塩等が挙げられる。また、重縮合触媒としては、Sb、Ti、Geの酸化物、酢酸塩等の化合物が挙げられる。
重合後のポリエステルにはモノマーやオリゴマー、副生成物のアセトアルデヒドやテトラヒドロフラン等を含有しているため、減圧もしくは不活性ガス流通下、200℃以上の温度で固相重合することが好ましい。
ポリエステルの重合においては必要に応じ添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を添加することができる。かかる酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物等を、熱安定剤としては、例えばリン系化合物等を、紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系の化合物等を挙げることができる。
本発明で基材として用いるポリエステルフィルムは、所定の表面粗さとするために、微粒子をフィルム中に存在させることが好ましい。上記微粒子としては、カオリン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化ケイ素、テレフタル酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、等の元素周期律表の第II族、第III族、第IV族、その他から選ばれる元素を含む塩または酸化物からなる不活性外部粒子、ポリエステル樹脂の溶融製膜に際して不溶な高融点有機化合物、架橋化ポリマーおよびポリエステル合成時に使用する金属化合物触媒、例えばアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などによってポリエステル製造時にポリマー内部に形成される内部粒子などが挙げられる。
微粒子の粒径や添加量は適宜選定できるが、平均粒径は2.0〜5.0μmの範囲が好ましく、2.5〜4.5μmが特に好ましい。平均粒径が2.0μmより小さいと滑り性向上効果が小さく、平均粒径が5.0μmを超えると透明性に劣ったり、異物欠点が多くなるばかりか、滑り性の向上効果も飽和してしまう。粒子含有量は0.05〜1.00重量%とすることが好ましく、粒子含有量が0.05重量%より少ないと滑り性におとり、1.00重量%を超えると透明性に劣る場合がある。
本発明のポリエステルフィルムは、帯電防止層の表面粗さのSa(平均偏差)が0.06〜0.2μmである必要がある。Saが0.06μm未満であると、自己粘着性、微粘着性材料と接した場合に滑り性が劣り、フィルム巻き取り時にシワが入ったり、ロールで保存時にブロッキングして剥離の際にフィルム表面が荒れたり、コート成分が反対面に転写する場合がある。Saが0.2μmを超えると、滑り性やブロッキング性は良化するが、フィルム表面が荒れてフィルムの透明性が低下する。
本発明のポリエステルフィルムは、帯電防止層の表面粗さがSz(10点平均高さ)において6.0〜8.0μmの範囲であることが好ましい。6.0μm未満では、微粘着性、及び自己粘着性を有するフィルムとの滑り性が不十分でブロッキングしてしまうことがあり、また、8.0μmを超えると表面の凹凸が大きすぎて、表面の透明性が損なわれたり、粗大な凝集異物が発生してしまうことがある。
本発明のポリエステルフィルムは、少なくとも片面に4級アンモニウム基とカルボキシル基とを側鎖に有する重合体(A)を主体とする帯電防止層を有する必要があり、両面に帯電防止層を有していてもよい。
4級アンモニウム基とカルボキシル基とを側鎖に有する重合体(A)としては、静電分極緩和性を有する高分子(イオン伝導高分子)であればよく、重合体(A)中の4級アンモニウム基は、静電分極性とイオン導電性による速やかな静電分極緩和性を付与することができる。重合体(A)としては、4級アンモンニウム基を側鎖に有するとともに、カルボキシル基も側鎖に有するポリアクリル共重合体であることが好ましい。ポリアクリル共重合体は架橋剤との架橋反応により、接着性、耐久性、耐熱性などの特性が著しく向上するとともに、重合体の静電分極緩和性能により、ポリエステルフィルムに効果的な帯電防止性を付与することができる。ポリアクリル共重合体を構成する単量体の具体例として、4級アンモニウム塩をもつ単量体としては、対イオンがメチルサルフェートまたはエチルサルフェートのジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート4級化物などが挙げられ、カルボキシル基をもつ単量体としては(メタ)アクリル酸が挙げられ、さらに、その他の単量体として(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、その他のビニル誘導体が挙げられる。これらの単量体の組成比は広い範囲で変えることができるが、4級アンモニウム基をもつ単量体は、共重合体の全単量体に対して15〜25mol%であることが好ましく、カルボキシル基をもつ単量体は、5〜10mol%であることが好ましく、その他の単量体は、65〜80mol%であることが好ましい。4級アンモニウム基をもつ単量体やカルボキシル基をもつ単量体の共重合量がこの範囲を超えると、得られる重合体(A)を用いた塗工液は、粘度が上昇し、フィルムへの塗工性が低下することがある。
本発明において、対イオンとしてアルキルサルフェートイオンを使用すると、4級アンモニウム塩が熱によってホフマン分解しにくくなり、耐熱性を付与することができ好ましい。また塩素イオンのように分解され、塩素ガスが発生して、積層フィルムに接触する金属を腐食するなどの悪影響を及ぼすことがない。具体的には、塩素イオンを対イオンとするプライマー層を有する帯電防止性熱溶融転写インキリボンに、高温のサーマルヘッドが接触した場合、分解して発生した塩素ガスによってサーマルヘッドが腐食することがある。例えば、対イオンに塩素イオンを持つトリメチルアミノエチルアクリレート・クロライドの共重合体は150℃に加熱すると1〜2分で分解して塩素ガスを発生し、また帯電防止性能は劣化する。これに対して、対イオンとしてメチルサルフェート塩を使用すると、200℃で1分間加熱しても表面固有抵抗値の上昇は少なく、また帯電防止性能も維持される。
本発明の帯電防止層には、4級アンモニウム基とカルボキシル基とを側鎖に有する重合体(A)に加えて、架橋剤(B)や界面活性剤(C)を添加することもできる。特に、架橋剤の添加は好ましく、帯電防止層の凝集性や密着性を向上させることができる。
架橋剤(B)としては、エポキシ化合物、メラミン系樹脂、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコールなどが好ましい。本発明においてはこれらから選ばれる2種類以上を併用することが更に好ましい。架橋剤が1種類であると塗膜の凝集性・密着性が不十分であり、シールバー取られが発生することがある。なお、架橋剤(B)も、有機溶剤を使用せずにポリエステルフィルムに塗工するためには、水溶性又は水分散性であることが好ましい。
エポキシ化合物としては、ジエチレングリコールジグリシジールエーテル、グリセリンジグリシジールエーテル、ビスフェノールAジグリシジールエーテルなどの2官能誘導体、トリメチロールプロパントリグリシジールエーテルなどの3官能誘導体などが好ましい。なおエポキシ化合物は、原料にエピクロヒドリンを使用する関係から塩素イオンの残留が避けられないので、可能な限り塩素イオンを除去したものが望ましい。
メラミン系樹脂としては、トリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、トリスメトキシメチルメラミン、ヘキサキスメトキシメチルメラミンなどから選択することが好ましい。
イソシアネート化合物としては、トルエンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートなどのような芳香族ポリイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ブタンジイソシアネートなどのような脂肪族ポリイソシアネート及びこれらの誘導体が挙げられ、反応性を調整し塗工液の安定性を高める点でブロックイソシアネート化合物が好ましい。
シランカップリング剤としては、エポキシアルキルシラン、アミノアルキルシラン類が挙げられ、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等が好ましい。
ポリエチレンイミンとしては、一級、二級、三級アミンからなる枝分かれ構造を有する高極性・高密度ポリアミンが挙げられる。そのほかに水溶性樹脂としてポリビニルアルコール樹脂などが挙げられ、ポリビニルアルコール樹脂はケン化度が89%以上、分子量が100〜1000であるものが好ましい。
上記重合体(A)と架橋剤(B)との質量比(A/B)は、95/5〜70/30であることが好ましく、90/10〜80/20であることが更に好ましい。架橋剤(B)が5%未満であると密着性が良好でなくなることがあり、また30%を超えると帯電防止性能が低下することがある。
なお、架橋剤(B)の触媒として、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール誘導体、ポリアミン、ポリエチレンイミン誘導体などのエポキシ開環反応触媒、バラトルエンスルホン酸のようなメラミン架橋用触媒、イミダゾール、有機錫化合物などのウレタン架橋用触媒等を用いてもよい。これらの触媒の量は特に規定されないが、重合体(A)と架橋剤(B)との合計質量に対して5〜30質量%、特に5〜15質量%であることが好ましい。
界面活性剤(C)は、静電分極緩和性を有する重合体(A)の帯電防止性能をより高度に引き出すために、特に湿度に依存せずに帯電防止性を安定させるためには、添加することが好ましく、低分子イオン伝導タイプの界面活性剤であることが好適である。具体的には、一般的なアニオン系界面活性剤、カチオン系界面剤、ノニオン系界面活性剤から選択することができる。特に4級アンモンニウム塩を有する化合物、スルホン酸塩を有する化合物が、塗工液との相溶性、塗工適性、接着性、耐ブロッキング性から好ましい。界面活性剤(C)の添加量は、重合体(A)と架橋剤(B)合計100質量部に対して1〜10質量部であることが望ましく、1〜5質量部であることがより好ましい。添加量が1質量部未満であると、帯電防止の効果が十分でなく、10質量部を超えると、接着性を阻害したり、基材フィルムの塗工面の反対面を汚染することがある。
本発明のポリエステルフィルムの帯電防止層の厚さは、0.05〜0.5μmであることが好ましい。帯電防止層の厚さが0.05μm未満であると帯電防止性能が発現しないことがあり、また0.5μmを超えると帯電防止性能が飽和し、塗工粘度を高く設定するため外観不良が生じやすくなる。
本発明のポリエステルフィルムの表面固有抵抗値は、23℃、相対湿度60%において、10〜1012Ω/□とすることが好ましい。さらに、より低湿度の条件である、23℃、相対湿度30%においても、10〜1012Ω/□であることが好ましい。表面固有抵抗値が1012Ω/□を超えると帯電防止性能が不十分である。上記の2条件においていずれも10〜1012Ω/□の範囲であると、使用環境による性能依存が少なくなるので、特に好ましい。
本発明のポリエステルフィルムの帯電防止層面の滑り性は、相手材をポリエステルフィルムとしたときの後述する条件における摩擦係数Aが0.36未満であることが好ましい。更に、相手材を所定の粘着材としたときの後述する条件における摩擦係数Bが、2.0未満であることが好ましい。摩擦係数A,Bがそれぞれ上記所定の値以上では、フィルム同士がブロッキングし、巻き出しや巻取り工程で不良が生じやすくなる。
本発明のフィルムの製造方法としては、公知の方法を採用すればよい。例えば、ポリエステル樹脂を250〜320℃でシート状に溶融押出しした後、10〜80℃で冷却固化し、無定形シートとした後、縦、横方向に逐時二軸延伸あるいは同時に延伸し、160〜250℃で熱処理する等の方法を利用することができる。縦および横方向に延伸するに際しては、各一段で延伸してもよいし、必要に応じて、多段で延伸したり多段延伸の間に配向緩和のための熱処理区間を設けたりすることもできる。また、二軸延伸後、次工程の熱処理工程に供する前に再度延伸してもよい。この再延伸は縦横いずれの方向に行うこともできるし、また両方向に行ってもよい。
本発明において、帯電防止層を形成するための塗工液は、延伸後の基材フィルムに塗布することはもちろん可能であるが、基材フィルムの製造工程内において塗布することも可能であり、後者の方法では、延伸、熱固定処理と同時に乾燥、硬化反応を進めることができる。延伸方法としては、同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれでも可能で、同時二軸延伸では延伸前、逐次二軸延伸では縦延伸後に塗布することが好ましく、必要に応じて塗布後延伸前に予備乾燥の工程を設けることが好ましい。塗工液をフィルムに塗工する方法は、一般的な塗工方法が可能であり、例えばメイヤーバーコート、エアーナイフコート、リバースロールコート、リバースグラビアロールコート、グラビアロールコート、リップコート、ダイコートなどの方法が挙げられる。塗工液塗布量は、1〜10g/mが好ましい。塗工後の乾燥条件は、50〜90℃、10〜60秒であることが好ましい。塗布、乾燥後に、フィルムを延伸する場合、延伸温度は、110〜130℃、延伸倍率は、3〜10倍であることが好ましい。さらに延伸後に、熱処理する場合、熱処理温度は、220〜240℃、時間は5〜15秒間が好ましい。
本発明の帯電防止性ポリエステルフィルムは、粘着性を有するシートを貼り合せて積層フィルムとすることもできる。この場合、ロール状に巻き取ったり重ねる際に、帯電防止層と粘着性シート層とが適度な滑り性を有しているため、作業性に優れたものとなる。
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。実施例および比較例に用いた評価方法を以下に示した。
三次元粗さ測定:
Taylor Hobson社製の精密非接触三次元粗さ測定器にて、表面平均偏差Sa、10点平均高さSzを測定した。
摩擦係数A:
相手材 PETフィルム(ユニチカ社製エンブレット、厚み16μm、Sa=0.06μm、Sz=5.3μm)
東洋精機社製Friction Testerを用いて、JIS K7125の摩擦試験に準じ、試料ポリエステルフィルムを温度23℃、相対湿度60%下で3時間放置して調湿後、帯電防止層面の摩擦係数を測定した。
摩擦係数B:
相手材 サンエー化研社製複層フィルムPAC-3-60(基材層としてポリエチレン層を、粘着層としてエチレンビニルアルコール層を有する複層フィルム)
東洋精機社製、Friction Testerを用いて、試験片の加重を400gにて測定した以外はJIS K7125の摩擦試験に準じ、試料ポリエステルフィルムを温度23℃、相対湿度60%下で3時間放置調湿後、相手材の粘着層面と試料フィルムの帯電防止層面との摩擦係数を測定した。
ヘーズ(Hz):
JIS−K−7105−1981に準じ、日本電色工業社性濁度計にてフィルムの濁度を測定した。実用上、10%以下であることが好ましい。
塗膜均一性:
帯電防止ポリエステルフィルムの帯電防止層の表面に対して5°〜45°の角度から白色光線を当てて、塗膜のコート抜けやコート斑の有無を調べた。
○:コート抜けや斑が全くない
△:微細なコート抜け、斑がある
×:コート抜けや斑が多発
表面固有抵抗:
ポリエステルフィルムを温度23℃、相対湿度60%下で3時間放置調湿後、同温度、湿度においてダイアインスツルメンツ社製高抵抗計HT−260測定器を用いて、印加電圧500V−10秒後の表面固有抵抗値(Ω/□)を測定した。
実施例1
(塗工液調製)
重合体(A)として、(メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸/ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルサルフェート4級化物を、45/5/5/45の質量比で共重合したもの、固形分濃度30質量%)28.3kg(固形分8.5kg)を用い、これに、架橋剤(B)としてポリエチレンイミン(日本触媒社製、P−1000、固形分濃度30質量%)1.7kg(固形分0.5kg)を加えて、プロペラ攪拌機で完全に撹拌した。次に2種類目の架橋剤(B)としてエポキシ化合物(ナガセ化成工業社製、デナコールEX1610、固形分濃度100質量%)1kg(固形分1kg)を添加し、界面活性剤(C)として、日信科学工業株式会社製オルフィンE-1004(固形分濃度100質量%)を1.0kg(固形分1kg)を添加し60分間撹拌した。次いで純水で希釈して、総固形分濃度を15質量%に調整し、更に30分撹拌後、停止し脱泡して、塗工液を得た。
(フィルムの製造と帯電防止層の形成)
平均粒径4.0μmの無定形シリカ粒子を0.3質量%含有するポリエチレンテレフタレート(相対粘度1.38(温度:20℃、溶媒:フェノール/テトラクロロエタン=50/50、濃度:0.5g/dl)を280℃で溶融押出しし、Tダイ法−静電ピニング方式でキャスティングドラムに密着急冷し、厚さ260μmの未延伸フィルムを成形した。続いてこの未延伸フィルムを90℃に加熱した縦延伸ロールで3.5倍に延伸した。この縦延伸したフィルムの片面に、リバースクラビアコーターを用いて、上記塗工液を5g/mの塗布量になるように塗工し、横延伸テンターで120℃で4.5倍延伸後、230℃で10秒間熱処理したのち、冷却し巻き取った。得られた帯電防止ポリエステルフィルムの厚さは18μmであり、帯電防止層はおよそ0.15μmであった。延伸したフィルムの表面粗さはSaは0.13μm、Szが6.8μmであった。このフィルムの性能評価を行い、結果を表1に示した。
実施例2、5、比較例2、3
実施例1において、平均粒径4.0μmの無定形シリカ粒子の含有量を0.15質量%(実施例2)、0.38質量%(実施例5)、0.11質量%(比較例2)、または0.45質量%(比較例3)としたポリエチレンテレフタレートを用いたほかは、実施例1と同様にして製膜、コーティングして、帯電防止ポリエステルフィルムを得た。
実施例3、4、比較例1
実施例1において、平均粒径4.0μmの無定形シリカ粒子に代えて、2.0μmの無定形シリカ粒子を0.30質量%(実施例3)、0.38質量%(実施例4)、または0.15質量%(比較例1)含有するポリエチレンテレフタレートを用いた以外は、実施例1と同様にして、帯電防止ポリエステルフィルムを作成した。
実施例1〜5で得られたフィルムは、三次元表面粗さの粗面性、摩擦係数、Hz、塗膜均一性、表面固有抵抗に優れ、湿度変化による帯電防止性能の低下も見られなかった。
比較例1は無定形シリカ粒子の粒径が小さく、添加量が少なかったため、摩擦係数が実施例の帯電防止ポリエステルフィルムよりも高くなり、滑り性に劣っていた。
比較例2は無定形シリカ粒子の大きさは好適であるが、添加量が少なく滑り性に劣った。
比較例3は滑り性は優れるが、表面粗さが大きすぎてHz値が悪かった。

Claims (4)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に帯電防止層を有する帯電防止性ポリエステルフィルムであって、前記帯電防止層が4級アンモニウム基とカルボキシル基とを側鎖に有する重合体を主成分とし、かつ帯電防止層表面の表面粗さSaが0.06〜0.2μmの範囲である帯電防止性ポリエステルフィルム。
  2. 帯電防止層の表面粗さSzが6.0〜8.0μmの範囲である請求項1の帯電防止性ポリエステルフィルム。
  3. 帯電防止層の厚さが0.05〜0.5μmである請求項1又は2記載の帯電防止性ポリエステルフィルム。
  4. 23℃、相対湿度30%における表面固有抵抗値が10〜1012Ω/□の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の帯電防止性ポリエステルフィルム。
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