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JP2012527072A - 反射器アセンブリおよびビーム形成 - Google Patents

反射器アセンブリおよびビーム形成 Download PDF

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Abstract

前方向にビームを形成するビーム形成装置は、光源から光を受けてこれを後方に反射するように配置された第一反射器、および前記第一反射器から光を受けてこれを前記第一反射器の開孔を通じて前方に反射するように配置された第二反射器を含む。最後部の反射器は双曲面の形状であり、前方反射器は有利なことに楕円形である。この配置は、一定の予測可能な方法で実現される、変動する制御可能な集光の、複数の異なるビームパターンを提供する。

Description

本発明は、反射器アセンブリおよびビーム形成に関し、具体的には、限定的ではなく、LED光源用の反射器アセンブリに関する。
ランプまたは光源から放射される光のパターンを変更するための照明設計が数多く存在する。このような設計の多くは、白熱光源がしばしば全方向性発光パターンを有するという問題を解決し、光源の裏面を包み込む放物面またはその他の凹面反射器を含む。追加または二次反射器かつレンズが含まれてもよいが、結果的に非常に複雑な多面設計となる可能性がある。
レンズはまた、放射光のパターンの追加成形を提供するために、照明に組み込まれることも可能である。LED光源は、図1に示されるようなランベルトパターンの光を放射する傾向があり、たとえばビームの縮小または側方発光パターンの形成など、意図される用途により適するようにこの出力パターンを操作する際に、レンズが一般的であることがわかっている。しかしながら、一般的なレンズタイプは、特定のビームパターンをはっきりと定義するには問題があり、スペクトル分散を生じる可能性がある。
本発明の一態様の目的は、改良型ビーム形成および反射器装置を提供することにある。
本明細書には、ビーム軸に沿って前方向にビームを形成するビーム形成装置が記載され、前記装置は、光源と、前記光源から光を受けてこれを後方に反射するように配置された第一反射器であって、中に第一開孔を有する第一反射器と、前記第一反射器から光を受けてこれを前記第一反射器の開孔を通じて前方に反射するように配置された第二反射器と、を含み、第一反射器は、前記光源からの入射光を、第二反射器の後方の1つ以上の焦点に向けて配向するように配置されている。
この配置は、より大きい射出角で放射された光が二重反射によって再配向されてより小さい角度でより小さい角度で再射出し、こうして光エネルギーを出力ビームに集中させるという点において、利点を提供する。
第一反射器に当たる光は、通常は発散するが、反射されて通常は後方(ビーム方向の逆)に配向されておおむね収束する。この一回反射された光はその後、第二反射器によって再反射され、その後所望のビームが放射される開孔から出る。反射器の配置は、一回反射された光が、まだ収束している間に、すなわち光軸を横切る前に、もう一回反射されるようになっている。このようにして、通常は光軸上またはその付近に位置している光源に当たる光線に関わる悪影響は、低減または回避される。
第二反射器は、実質的に平坦または平面であってもよい。平面反射器は、簡単かつ安価に製造でき、平面反射器の使用は、第一反射器との関係および装置の全体的な形状を簡素化する。平面第二反射器を有する実施形態において、通常これは光、またはビーム軸に対して直角に配置される。
第二反射器は有利なことに、好ましくは光源を収容するようになっている、第二開孔を含んでもよい。以下により詳細に説明されるように、光源は、実施形態において第二反射器上に実装されてもよく、これは光源を実装および配置するのに便利である。この配置のさらなる利点は、第二反射器に結合されたヒートシンクを設けることによってなされ得る。このように、ヒートシンクは、装置の光学特性に悪影響を及ぼすことなく、光源との高い熱的結合を有する。
反射器の配置は、第一反射器から反射されたすべての光線を単一の焦点に向けて配向するように限定されない。むしろ、異なる角度で射出する光線は、異なる焦点に向けて配向されてもよい。たとえば反射器は、結果的に個別の数の明確な焦点を生じる、共通の光学特性を有する個別の部分を有するように配置されることが可能であり、または反射器は、結果的に連続する位置の焦点を生じる、連続的に変化する特性を有することが可能である。
照明用の反射器アセンブリも記載されており、前記アセンブリは前方向に向いている実質的に平面の反射器、および前記平面部の反対側に対向して配置された凹面反射器を含み、前記凹面反射器はその中に開孔を有しており、前記凹面反射器は、光源によって放射された入射光を前記平面反射器上に配向するようになっており、前記平面反射器は、前記凹面反射器から光を受けて、これを前記開孔を通じて配向するようになっている。
このように、光軸に沿ったビーム方向にビームを形成する方法が提案されており、前記方法は、前記ビーム方向とおおむね逆の方向に収束光線を発生させるために、光軸に対して所定の閾値角より大きい角度で光源から射出された発散光線を反射するステップと、反射されないビームを形成するために、前記閾値角よりも小さい角度で前記光源から発散光線を射出させるステップと、おおむねビーム方向にこれらを配向するために、光軸と交差する前に前記収束光線をさらに反射させるステップと、ビームを形成するために、前記さらに反射された光線を前記非反射光線に合流させるステップと、を含む。
主に出力分布が通常は均一またはランベルト的であった点光線から強力な狭ビームの発生に関わる配置が、先に記載されてきた。点光源は、2つの反射器の間の回転軸上に配置された。
しかしながら、様々な用途向けに、異なる角度のビーム先鋭化を提供できることが望ましい。
本発明の第一の態様によれば、ビーム軸に沿って前方向にビームを形成するビーム形成装置が提供され、前記装置は、光源と、前記光源から光を受けてこれを後方に反射するように配置された第一反射器であって、中に第一開孔を有する第一反射器と、前記第一反射器から光を受けてこれを前記第一反射器の開孔を通じて前方に反射するように配置された第二反射器と、を含み、第一反射器は、前記光源からの入射光を、第二反射器の後方の1つ以上の焦点に向けて配向するように配置されており、前記第二反射器は双曲面である。
曲面第一反射器について、双曲面第二反射器の使用は、2つの曲面の間に複雑な幾何学的相互作用、および非常に収束されたビームを実現するための極端に複雑な計算の可能性を生じる。しかしながら、以下により詳細に記載されるように、双曲線のリムの1つの形状を有するように第二反射器を配置することで、一定の予測可能な方法で実現される、変動する制御可能な集光の、複数の異なるビームパターンを提供することが、見いだされている。したがって、「一連の」または一組のビーム形成装置は、限られた数の変数のうちの特定の1つを変化させることによって、具体的な所望の出力結果を提供することができるようになる。
第二反射器は、結果的に得られる所望のビーム特性に応じて、凹状または凸状であってもよい。ここで凹状および凸状とは、図12の第二反射器が凹状となり、図13の第二反射器が凸状となるように、装置の前方の基準点から定義される。凸状および凹状のいずれの設計も、第二反射器の断面を定義する放物線の異なるリムを使用することによって、実現され得る。これは、凸状および凹状の両設計について、双曲面焦点の一定の関係および配置が観察されることを可能にする。後により詳細に記載されるように、特殊な場合には、双曲面反射器は、平面または平坦であってもよい。この結果、通常は、光軸に対して直交する、平坦な第二反射器となる。
有利な一実施形態において、第一反射器は、楕円形、または長球形である。
有利なことに、第二反射器の背後にある双曲面第二反射器の焦点は、楕円形第一反射器の最後部の焦点と一致する。望ましくは、第二反射器の前方にある双曲面第二反射器の焦点は、第一反射器の開孔内の、第一反射器の基部に位置する。
楕円形第一反射器を有する実施形態において、楕円形第一反射器の最前部の焦点は好ましくは、第二双曲面反射器の基部に位置し、光源をこの位置に配置することは、さらに望ましい。
光源が実質的に第二反射器の表面または表面上に位置する実施形態において、制御回路(たとえばLED用チップ)またはヒートシンクなどの光源の補助的機能は、第二反射器の背後に、場合により二次反射器の裏面に、直接実装可能である。これにより、有利な冷却特性を備える小型設計を実現することができる。
上記は、光の特定部分に2つの反射を受けさせるように配置することによって、光を操作する方法および装置について述べている。しかしながら、本発明の実施形態は、このような2回反射された光を取り、これを、実質的に第一と同じ、さらなる反射段においてもう2回同様に反射させるように配置されてもよい。このように、上述の態様は、2組以上の反射器、または反射ステップを有する実施形態を提供するために「積層」されることが可能であり、ここで第一は実質的に先に記載された通り、第二は同様に動作するが、光源として、または入射光を提供するために、第一の出力を使用している。各段のパラメータは、所望の光成形効果を提供するために、独立して操作されることが可能である。この概念は、望ましければ、3つ以上の段にまで拡大されることが可能である。
少なくとも特定の「積層」実施形態について、2段反射器アセンブリが、各個別の段の曲面反射器よりも大きい曲率の曲面反射器を有する単段反射器アセンブリの効果を提供することが示されてきた。これは、低曲率反射器について類似の集光効果を可能にするが、これは、後により詳細に説明されるように、設計者にとって有利となり得る。
本発明は、実質的に添付図面を参照して本明細書に記載される方法、装置、および/または使用法にまで及ぶ。
本発明の一態様におけるいずれの特徴も、いずれかの適切な組み合わせにおいて、本発明の別の態様に適用されてもよい。具体的には、方法態様が装置態様に適用されてもよく、その逆でもよい。
さらに、ハードウェアにおいて実現される機能は、通常はソフトウェアにおいて実現されてもよく、その逆でもよい。本明細書におけるソフトウェアおよびハードウェア機能のいずれの参照も、そのように解釈されるべきである。
本発明の好適な特徴は、以下の添付図面を参照して、例示によってのみ、以下に記載される。
LEDの発光パターンを示す図である。 長球形反射器を示す図である。 平坦な後部反射器を有する反射器配置を示す図である。 光源が実質的に後部反射器の平面内に実装されている、反射器配置を示す図である。 反射器配置の収束点の位置の変動を表す図である。 反射器配置の収束点の位置の変動を表す図である。 90度より大きい発散角で発光する光源を収容することが可能な反射器配置を示す図である。 非長球形前部反射器を有する反射器配置を示す図である。 直列に積層された2つの反射器アセンブリの効果を実証する図である。 直列に積層された2つの反射器アセンブリの効果を実証する図である。 直列に積層された2つの反射器アセンブリの効果を実証する図である。 双曲面反射器を有する配置を示す図である。 双曲面反射器を有する配置を示す図である。 双曲面反射器を有する配置を示す図である。 双曲面反射器を採用する配置の出力光分布を示す図である。
長球形反射器は、図2に示されるように、1つの焦点Fにおいて光源から放射される光線が第二焦点F’を通って反射されるという原理に基づいて動作する。このような反射器の光軸を通る断面は、楕円または楕円の一部を形成し、長球形反射器は、このような楕円の光軸を中心とする回転面の形状をとる。このような反射器は、楕円形または楕円体と称されることもある。図2に戻ると、基底部により近い(すなわち、図2で見たときに右の方の)反射器202に当たる光線(e=0.6の偏心率を有する)が、周縁に向かって反射器に当たる光線よりも大きく集光されていること、すなわちステラジアンあたりの反射エネルギーに対する入射率が大きいことを示していると言える。図2においてAで示される、反射器の基部は、その光軸との交点である。
しかしながら、典型的なLEDの図1の発光パターンを考慮すると、前方指向光軸から90度を超えて放射される光はわずかしかないかまたは全くなく、したがって反射器に入射するわずかな光でも、弱く集光するのみになりがちなので、このような反射器の光源において前向きLEDを使用することにはあまり意味がない。
可能性のある解決法は、光源またはLEDの方向を逆転させることである。LEDが反射器に対向している配置において、実質的にすべての放射光が反射器に入射し、大部分が反射器の基部の高集光領域に向けて配向されることになる。原則的に、これは魅力的な設計であるが、実際には有限の光源サイズが、光源およびいずれかの電源を支持する手段とともに、反射光の大部分を遮断することになる。
図3において、長球形反射器302は、図2に示されるのと同じであるが、焦点F’で収束する前に曲面反射器302から反射される光と交差するために、平面または平坦反射器304が含まれている。平坦反射器304は、2回反射された光に新しい仮想焦点Vを通過させるように、焦点F’と曲面反射器302の基部との間の中間点の光軸を横断する(事実上、反射器304におけるF’の反射)。2回反射された光を通過させるのに十分なサイズの小さな「出口」開孔が、反射器302の基部の周囲に含まれている。新しい焦点Vが長球の表面上(すなわちその基部A)にある場合、この孔または開孔は、理論上は非常に小さいが、現実には、後に説明されるように、実際の制約により、孔をある程度拡大することが望ましい。開孔が拡大されると、開孔を通る平面は、基点Aからずれた位置で光軸と交差することが、理解される。仮想光源Vから射出する小さい円錐ビームは、その方向が逆転していることを除いて、別途F’から射出したであろう元のものと同じ射出角および集光度を有する。平面鏡が中間点の左または右の点で軸と交差した場合、仮想光源点は、出口角度および集光度を変えずに、それぞれ基点Aの左および右に移動することになる。
典型的なLED光源は、図4に示されるように、反射器アセンブリ内で光を遮断して特定の反射経路を妨害する、不透明基部または物理的エンベロープ408を有することになる。図4は、図3と類似の配置を示すが、形状は、光源が平面反射器(偏心率e=0.345)の平面上またはその非常に近くに位置するように選択されている。光源は、反射器の半径Lの5%の半径Lを有する物理的エンベロープ408を有するようにも示されている。光源を収容するために、平面反射器の中央部は取り除かれている。
この構成について、7.4°より少し大きいだけの角度で光源から放射された光線412が、曲面反射器から反射されて、開孔406を通じての再反射のために光源の不透明部分に隣接しているその限界において平坦反射器に当たることがわかる。より小さい角度で放射された光線が、不透明な基底部に当たり、再反射されないことは理解される。したがって、7.4°は、装置の意図される動作のための最小反射可能射出角である。同様に、光線410によって示されるように、90°は最大角である。
光源が平坦反射器の前方に位置する配置においては(たとえば図3および図5)、小さい射出角の光は二重に反射される場合があるが、まだ「出口」開孔への経路上の光源の不透明な遮断部分に影響している。このように、光源の遮断部分はまだ最小反射可能射出角を決定している。このような場合、平面反射器の開孔は、性能を損なうことなく、光源の不透明部分のサイズよりも(最小反射可能射出角によって決定される限界まで)大きくすることが可能である。
光は理論上はこの位置の点に収束されるので、前方曲面反射器の開孔のサイズが、上記の例において理論上は非常に小さくできることが、先に述べられてきた。しかしながら、こうすることによって、光は光源の不透明部分に対して反射され、そのため「喪失」されるが、この光はさもなければ反射されずに有用に射出したであろう。最小射出角の上記検討から、および図4を参照すると、最小射出角で放射光を反射し、より小さい角度の光は反射されないまま放射させる、開孔406の望ましいサイズが存在することがわかる。この増加したサイズは、後に説明されるように、平面反射器の部分に対してさらに活用されることが可能である。
最小反射可能射出角は、装置の半径に対する光源の不透明基部半径の比率の増加とともに増加する。この角度はまた図5との比較からわかるように、反射器の偏心率とともに増加し、ここで偏心率e=0.45である。最小反射可能射出角が大きくなると、二重反射の作用によって集光される放射光の割合が減少する。
上述のパラメータに基づき、性能エンベロープはさらに改善される可能性があるが、これは前方曲面反射器の開孔が、その点においてビーム径よりも大きくすることが可能であるということを利用している。平面鏡を光源に近づくように前方に移動させることによって、仮想の、または反射された、焦点Vが、楕円または長球の基部Aを超えて軸に沿って対応するように移動し、すべての反射および非反射光を通過させながら、平坦反射器の開孔の半径を減少させる。最大角(図5および図6の場合には90°)から反射された光線が曲面反射器の開孔の縁をちょうど通過するときに、非反射光に対する反射光の最大比率を所定の偏心率にする、最適位置に到達する。このように、光源からの光は、第一反射器の外縁上に入射して、2回反射され、第一開孔の環状領域を通過する。これは、図5と同じ光源および曲面反射器を示すが、平坦反射器がx軸(光軸)からずれている図6に示されている。この状態のため、非反射光に対する反射光の最大比率はその後、長球の偏心率、および光源の遮断部分の相対的サイズによって決定される。
本発明による装置は、その前方の対称軸から90°超の角度(すなわち、2πから4πの間の立体角)で光線を放射する光源についても、良好に動作する。すべての放射光が反射されずに射出されるかまたは2回反射される望ましい条件を提供するために、長球形反射器の前に平面鏡に光を当てる形状にすべきではない。これは、楕円形反射器の偏心率の値に下限を設ける。図7に一例が示されている。この設計の長球は、0.7の偏心率を有し、ランプまたは光源の不透明遮断半径は、装置半径の3%である。最大出口角が125°であるエミッタを併用すれば十分である。
したがって、反射器の有利な設計は、以下のようにして得られる。与えられた偏心率およびサイズ(長半径あるいは半径)のため、光源は適切な焦点に配置され、平面反射器は2回反射された光を長球の基部に合焦するように位置決めされる。光源の不透明部分の物理的サイズが、光源から射出する光が二重に反射されて集光される最小角を決定し、曲面反射器の開孔は、この角度で射出する光を反射するだけのサイズになっている。性能の微調整はその後、2回反射された仮想焦点を長球の基部の前方に移動させるために反射器の間の空間を調整することによって実行されることが可能であり、したがって、非常に高い角度(たとえば90°近く)で光源から射出する光を犠牲にして、曲面反射器における開孔のサイズを減少させることができる。平面反射器の開孔はその後、適切なサイズになることができる。
以下の表は、特定の出力測定または性能基準に対して前方曲面反射器の形状およびサイズを変化させたときの効果を示す。平面鏡は、非反射光の半円錐角を最小化する(すなわち前方曲面反射器の開孔を最小化する)最適位置にあると仮定される。反射器のサイズを増加することにより、反射器の最大半径に対する光源の不透明遮断半径の比率が減少し、これ自体が光線の非反射部分の半円錐角を減少させることに、留意されたい。
Figure 2012527072
上記の例において、偏心率eは、長球形前方反射器を有する実施形態の形状パラメータとして使用される。しかしながら、プロファイルが長球ではない曲面反射器を提供することによって、さらなる可撓性が得られ、適切な代替え形状パラメータが考慮され得る。
図6を検討すると、最高入射角度(すなわちおよそ90°)からの出口光線は、曲面反射器の開孔から出ることだけが可能である。仮想焦点Vを通過するその他のすべての出口光線は、その半径よりも軸に近い距離において、出口孔平面を通過する。これは、代替え反射器設計の可能性を提供する。
図6に示されるような長球および平面鏡設計から開始すると仮定する。まず、長球形反射器の小さな素子をビーム出口開孔の周りに保持しながら、開孔の縁の付近まは縁にある前部反射器開孔を通じて二重反射後の角光線が射出する特性を有する新たな回転面を、外向きに成長させる。この結果、非長球形の表面が形成されて光線は開孔を出て様々な焦点において光軸と交差することになり、これは図8に示されている。
曲面反射器の開孔が不透明光源基部半径よりもわずかに大きい場合には、最小入射光が、無限遠焦点を有する軸と平行に射出する。光が光源から射出する角度が増加するに連れて、出口角もまた増加するが、軸上の仮想光源点は、反射器の基部に近い方に近づいてくる。このような設計の2つの主要パラメータは、
不透明光源基部半径p
曲面反射器開孔r
すべての光が2回反射されて集光されるかまたは全く反射されない、望ましい性質を維持するために、開孔は不透明光源半径よりも大きくなるように選択されるべきである。このような設計は、出口角度が小さくなる可能性があるため、長球によって提供できるよりも高い局所的集光を与えるためになされ得る。
図9および図10は、上述の2つの対向する反射器概念の基本概念がどのようにして積層または収容配置にまで拡大され得るかを示しており、ここで実質的に上述されたような第一反射器アセンブリの開孔から射出するビームは、第二の類似の反射アセンブリ用の光源と見なされることが可能である。
第一平面ベース反射器902および第一長球形反射器904は、ベース反射器の平面上に光源906を備えて、上述のように配置される。この例において、光源は、不透明基底部が平面反射器の背後に配置された、LEDである。第二平面または平坦ベース反射器912は、反射器902と実質的に平行に、反射器904の前方開孔を通過するように配置される。したがって、反射器904の基部Aは、912の平面よりわずかに前方に位置する。反射器912は、反射器904の前方(光出力)開孔と実質的に一致する開孔を含む。第二長球形反射器914は、二次反射器アセンブリを形成するために、上述のように反射器912に対して配置され、光出力開孔を含む。
一次反射器アセンブリから反射されずに射出される光線もまた、本例において反射されずに二次反射器アセンブリを通過する。光軸から5°で射出される光線916は、反射器904の縁に入射し、後方に反射されて、ベース反射器902から再び反射される。光線916は実質的に、2.5°の角度で反射器904、912、および914の開孔を通過する。図10を見ると、図9の同じ装置に関連して、光線1002が示されている。ここでは、光線は光軸から17°の射出角を有している。この光線は、一次反射器対(902および904)によって2回反射されて、結果的に8.6°の射出角になっている。光線1002はその後、二次反射器対(912および914)によって2回反射されて、反射器914の開孔から4.3°の最終射出角を有することになる。
このような2段反射器アセンブリが、より大きい偏心率を有する単段反射器アセンブリの効果を提供することは、計算され得る。図9および図10において、各段はe=0.33の偏心率を有し、集光効果は、図11に示されるように、およそe=0.66の偏心率を有する単段反射器アセンブリと同じである。三分の一よりも大きい偏心率を有するこのような単段反射器は、結果的にベース反射器より著しく前方にある光源となり、したがって不透明基底部に関わる様々な現実的制限を受け、ならびに実装および電気的接続の検討を要する。
反射器段は理論的には、低偏心率を有する曲面反射器を維持しながらより大きい集光効果を提供するために、3回以上「積層」されることが可能である。直列に配置された複数の反射器段を有する「積層」アセンブリでは、反射器は純粋に長球形である必要はなく、上述のように別のプロファイルまたはプロファイルの組み合わせが含まれることも可能である。
上述の配置において、平面二次反射器が使用されてきた。しかしながら、上述の原理は、その他の形状の二次反射器にも適用されることが可能である。ここで、双曲面「基部」または二次反射器を有する配置が記載されるが、上記の特徴が下記の配置とともに使用されてもよいことは理解される。
楕円、閉鎖曲面の形状およびサイズが、それぞれその偏心率eおよび長半径サイズaの2つのパラメータによって完全に記述されることが知られている。2つの基部(楕円がx軸と交差する点)の間の距離は2aであり、2つの焦点の間の距離は2aであり、ここでeは、円(両焦点が一致する)については0から1に向かって、1つの細長い閉鎖曲線については下方から変化する。各焦点の周りの楕円はこの場合、放物線に近づく。
同様に、2つの個別の「リム」からなる双曲線の形状およびサイズは、それぞれその偏心率eおよび長半径サイズaの2つのパラメータによって、完全に記述される。2つの基部(双曲線がx軸と交差する点)の間の距離は2aであり、2つの焦点の間の距離は2aであり、ここでeは単一直線(両基部が一致する)については∞(1/e=0)から1に向かって、2つの個別の細長い曲線については上方(下方から1/e=1)から変化する。各焦点の周りの双曲線はこの場合、放物線に近づく。
図12および図13を参照すると、点Pにおいて光源を離れる光の2つの接近して離間した光線、すなわち楕円の右焦点または最前部の焦点は、回転軸に対して半円錐角αの小さい立体角で光の狭ビームを定義する。Pで楕円から反射されると、ビームは、楕円の反射特性のため、半円錐角βで点Pにおいて楕円の左焦点または最後部の焦点に向かって収束する。Pに到達する前に、ビームは、その基部の光源点Pを通過する双曲線のリムからPにおいて反射される。Pは双曲線の左焦点または最後部の焦点でもあるので、ビームは、双曲線の反射特性のため、双曲線の右焦点または最前部の焦点である点Pに向かって反射される。回転軸上のPは、楕円の基部、すなわち楕円形反射器が中心またはビーム軸と交差する点でもある。光は次に、半円錐角γにおいて収束する。点Pは、仮想光源点の役割を果たす。第二反射器として使用されない双曲線のリムは、図12および図13において点線で示されている。射出光分布は、2回の反射によって当初のものから変更されている。半円錐角γにおける出力分布は:
入力角αに対する射出角γ、
無限小入力および出力立体角の間の比率dΩγ/dΩα
入力角αにおける入力分布の放射強度、に依存する。
図12および図13を見ると、光線を1回反射した後の角度βはいつも入力角αより小さく、そのため楕円は、偏心率eで増加する初期集光を生じることがわかる。0<e<1/3では、光線の2回目の反射の後の角度γはβより小さく、そのため双曲線の左リムからの反射は別の集光位置を追加する。しかしながら、1/3<e<1では、γはβより大きいので、双曲線の右リムからの反射は、実際に1回目の反射によって実現された集光を弱める。全体的な効果はまだ集光である。図14に示される極端な例では、eがほぼ1のときには、仮想光源から射出する分布が現実の光源からの入力分布と同じになるように、集光および分散が相殺される。楕円は放物線に非常に近く、光源からの光線をその焦点において軸と平行になるように反射する。この光線は、ほぼ放物線状の楕円の基部である自身の焦点を通じて、双曲線の事実上放物線状の右リムから反射される。
楕円および双曲線の以下の幾何学的構成が、図12および図13において実証されていることがわかる:
一対の楕円焦点および一対の双曲線焦点はすべて、同一線上、共通回転軸に位置する。
楕円および双曲線の両方の左手焦点は一致する。
双曲線の右手焦点は、楕円の左手基部(すなわち軸と交差する点)にある。これが仮想光源点である。
楕円の右手焦点は、双曲線の一方または別のリムの基部(すなわち双曲線が軸と交差する点)にある。これが実際の光源点である。
双曲線パラメータが、楕円パラメータと以下の関係を有するように選択されるとき、これらの条件が当てはまることが示されている:
双曲線の焦点の間の距離
2a=a(1+e
偏心率
Figure 2012527072
スケーリング
Figure 2012527072
光源点は、楕円偏心率eの範囲に応じて、双曲線の左または右リムの中心となる:
Figure 2012527072
eE=1/3の場合、双曲線の2つのリムは、融合してx軸に対して直交する1本の直線になり、光源は反射器の中心にある。言い換えると、この特殊なケースでは、双曲面反射器は平面または平坦であることが可能である。
下記によって与えられる総出力πのランベルト入力分布について、分析がなされた:
I(α)=cosα
図15は、eの値の範囲での仮想光源からの出力分布を示す。このように、本発明の実施形態は、単一の変数、この場合はeを変化させることによって、制御可能なビームプロファイルを有する1組の設計を、提供することができる。装置の残りの部分の対応する配置およびプロファイルは、先に示された関係に応じて、自動的に決定されることが可能である。スケーリングは、反射装置の半径を統一するように選択された。精密な点光源が前提とされた。eのすべての値について、出力角γはいつも入力角αよりも小さいので、装置はビームを多少なりとも集光および縮小する。集光およびビーム縮小の度合いは、e=1における効果なしから、eが0に向かって減少するに連れて増加する。
本発明が純粋に例示によってのみ上述されており、本発明の範囲内において詳細の変更がなされ得ることは理解される。例示においては長球形反射器に注目したが、その他の形状も可能である。
1つまたは両方の反射器の各部分は、たとえば実際の検討が示すように、先に示された理想的形状を有していなくてもよく、たとえば反射器の各部分は、特異的形状の囲いを収容するためまたは製造もしくは取り付けを容易にするために、切除または省略さえされてもよい。1つまたは両方の反射器は、非対称ビームパターンが望ましい場合、たとえば車両用ヘッドライトにおいて、回転対称形状から逸脱してもよい。
添付図面における光源は、模式的に点光源として示されている。実際には、光は有限サイズを有する光源から放射されてもよい。本発明の態様は、LED向けの特定用途を有する。単一高出力LEDはいくつかの実施形態に特に適しているが、LEDのクラスタ群もまた光源として採用されてもよいことは理解される。一般的なLEDのクラスタ群もまた円筒形状を有しており、光源は7つのLEDの六角形に詰められたクラスタを含んでもよい。20個以上のLEDのより大きいクラスタもまた可能である。そのような場合には、放射光線のすべてが上述の理想的経路をたどるわけではないことは理解される。それにもかかわらず、有効な設計はやはり、光源を点としてモデリングすることから生じる。本発明のより複雑な実施形態は、結果的に多数の異なる形状の表面の組み合わせである複合反射器を形成する、複数の点として光源をモデリングすることによって、提供されてもよい。繰り返すが、結果的に有用な反射器配置とするために、すべての放射光線が上述の基準に従って反射される必要はない。
本発明の態様は、懐中電灯または閃光灯、スポットライト、車両用ヘッドライト、光ファイバーシステム、および有効な光ファイバーなどを含む、広範な用途での使用を見いだす。
本明細書に開示された各々の特徴、ならびに(適切であれば)請求項の範囲および図面は、個別にまたはいずれかの適切な組み合わせにおいて、提供されてもよい。

Claims (15)

  1. ビーム軸に沿って前方向にビームを形成するビーム形成装置であって、前記装置が、
    光源と、
    前記光源から光を受けてこれを後方に反射するように配置された第一反射器であって、中に第一開孔を有する第一反射器と、
    前記第一反射器から光を受けてこれを前記第一反射器の開孔を通じて前方に反射するように配置された第二反射器と、を含み、
    第一反射器が、前記光源からの入射光を、第二反射器の後方の1つ以上の焦点に向けて配向するように配置されており、
    前記第二反射器が双曲面である、装置。
  2. 第二反射器が凹状である、請求項1に記載の装置。
  3. 第二反射器が平坦である、請求項1に記載の装置。
  4. 第二反射器が凸状である、請求項1に記載の装置。
  5. 第一反射器が楕円形である、請求項1から4のいずれかに記載の装置。
  6. 第二反射器の背後に位置する双曲面第二反射器の焦点が、楕円形第一反射器の最後部の焦点と一致する、請求項5に記載の装置。
  7. 第二反射器の前方に位置する双曲面第二反射器の焦点が、第一反射器の開孔内で、第一反射器の基部に位置する、請求項1から6のいずれかに記載の装置。
  8. 楕円形第一反射器の最前部の焦点が、第二双曲面反射器の基部に位置する、請求項5、6、または7に記載の装置。
  9. 前記光源が、第二反射器の後方に位置するヒートシンクに実装されている、請求項8に記載の装置。
  10. 前記第一および第二反射器の焦点が、ビーム軸に沿って位置する、請求項5から9のいずれか1つに記載の装置。
  11. 光源が、楕円形第一反射器の最前部の焦点に位置する、請求項5から10のいずれか1つに記載の装置。
  12. 光源が1つ以上のLEDを含む、請求項1から11のいずれかに記載の装置。
  13. 第二反射器が、前記光源を収容するようになっている第二開孔を含む、請求項1から12のいずれかに記載の装置。
  14. 前記第一および第二反射器が、2回反射された前記光源からの光が前記第一反射器の開孔内の仮想焦点に向けて配向されるように配置されている、請求項1から13のいずれかに記載の装置。
  15. 前記第一および第二反射器が、2回反射された前記光源からの光が前記第一反射器の開孔の前方の焦点に向けて配向されるように配置されている、請求項1から13のいずれか1つに記載の装置。
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