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JP2012514059A - 燃料組成物 - Google Patents

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シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー
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Abstract

燃料組成物のセタン価を低下させるための、式(I):
Figure 2012514059

式中:RからRはそれぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよい;およびXは、窒素または酸素含有基である、に従う化合物の、好ましくはフィッシャー−トロプシュ誘導燃料を含む軽油燃料組成物における使用、こうした燃料組成物の調製;および燃料消費システムの操作。

Description

本発明は、軽油燃料、軽油燃料組成物、ならびにこれらの調製および使用、特に特定タイプの燃料添加剤および構成成分のこうした燃料組成物における使用、より詳細にはディーゼル燃料および燃料組成物のセタン価を制御することに関する。
燃料または燃料組成物のセタン価は、着火および燃焼の容易さの尺度である。セタン価が低い燃料に関して、圧縮着火(ディーゼル)エンジンは、開始がより困難である傾向にあり、冷却時の作動がより騒々しい場合がある;逆に言えば、セタン価のより高い燃料は、冷却時の開始がより容易となり、開始後の不完全燃焼によって生じる白煙(「冷煙」)を軽減し、エンジン操作中のNOおよび粒子状物質のような排出物に対して望ましい影響を与える傾向にある。
故に、高いセタン価を有するディーゼル燃料または燃料組成物が一般的に好ましく、排出物規制が一段と厳しくなるにつれてさらに好ましくなってきており、そういうものとして自動車のディーセル仕様は、一般に最小のセタン価を定めている。
しかし、高いセタン価は、一部のディーゼルエンジンからの粒子および黒鉛の排出物の増大と関連していることを見出した。
さらに、「Effects of Cetane Number and Distillation Characteristics of Paraffinic Diesel Fuels on PM Emission from a DI Diesel Engine」,Nishiumi et al.,SAE 2004−01−2960において、着火遅れ時間が短縮される高セタン価は、結果として燃焼チャンバーにおいて噴射された燃料および空気の混合が損なわれることがあると記載されている。これは、一層悪化した燃焼および炭化水素および一酸化炭素総排出物の増大をもたらし得る。
さらに、「Potenziale Synthetischer Kraftstoffe im CCS Brennverfahren」,Steiger et al.,a paper presented at the 25th Vienna Engine symposiumにおいて、CCS(複合型燃焼システム、またはHCCIとしても公知)のような直接噴射システムは、噴射後であるが燃焼開始前に最大級の完全な均質化を与える燃料、例えば合成燃料からの利益を享受し、こうした燃料は、低沸点による迅速で完全な蒸発、硫黄および芳香族成分を含まないこと、低セタン価および長い着火遅れを含む有益な特性を示すことが記載されている。
故に、燃料または燃料組成物のセタン価を低下させることが所望され得るような事情がある。
フィッシャー−トロプシュ誘導燃料が従来の石油誘導ベース燃料のセタン価よりも高いセタン価を示すことは周知である。故に、こうした鉱物ベース燃料のセタン価はフィッシャー−トロプシュ誘導燃料にブレンドすることによって増大できることも周知である。
「Effects of Cetane Number and Distillation Characteristics of Paraffinic Diesel Fuels on PM Emission from a DI Diesel Engine」,Nishiumi et al.,SAE 2004−01−2960 「Potenziale Synthetischer Kraftstoffe im CCS Brennverfahren」,Steiger et al.,a paper presented at the 25th Vienna Engine symposium
故に、例えばフィッシャー−トロプシュ誘導燃料を含有する燃料または燃料ブレンドが、所望より高いセタン価を示すという状況が生じ得る。無論、このことは、例えばブレンド中のフィッシャー−トロプシュ誘導燃料の割合を低下させるように、石油誘導ベース燃料にブレンドすることによって是正することができる。しかし、この場合、こうした一連の動作は、燃料または燃料ブレンドの他の特性、例えば硫黄含有量、芳香族成分含有量または密度に負の影響を及ぼすことがある。
例えばフィッシャー−トロプシュ誘導燃料を含む軽油組成物のセタン価は、特定のタイプの化合物を燃料組成物に含ませることによって低下させることができることを見出した。こうした化合物は、式(I)に従う:
Figure 2012514059
式中:
からRはそれぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよい;および
Xは、窒素または酸素含有基である。
本発明によれば、式(I)に従う化合物を含む軽油燃料組成物を提供する:
Figure 2012514059
式中:
からRは、それぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、ここで該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよい;および
Xは、窒素または酸素含有基である。
本発明のこの態様および他の態様において、好ましくは該アルキル基のそれぞれは、C1−8、より好ましくはC1−5、さらにより好ましくはC1−3アルキル基である。
本発明のこの態様および他の態様において、好ましくはこうした窒素含有基は、アミン機能基から選択される。より好ましくはこうした窒素含有基は、置換または非置換アミノ基、さらにより好ましくはアミノアルキル基、最も好ましくはアミノメチル基である。
本発明のこの態様および他の態様において、好ましくはこうした酸素含有基は、ヒドロキシル官能基から選択される。
本発明の種々の態様において、好ましくは燃料組成物は、少なくとも1つのベース燃料を含む。より好ましくは、この少なくとも1つのベース燃料は、ディーゼルベース燃料を含む。
本発明の種々の態様において、好ましくは燃料組成物は、少なくとも1つのフィッシャー−トロプシュ燃料を含む。
本発明の種々の態様において、好ましくは式(I)に従うこの化合物は、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(Alfa Aeserから入手可能)である。
「ベース燃料」は、1つ以上の公開されたベース燃料標準仕様に従う材料であるものとして定義される。
好ましくは、この1つ以上の公開されたベース燃料標準仕様は、EN 590、スウェーデン分類1(EClに関するスウェーデン標準に規定される通り)、ASTM D975および国防標準91−91(Def Stan91−91)仕様から選択される。EN590:2004は、ディーゼル燃料に関する現在の欧州標準である。SS 155435:2006は、EClに関する現在のスウェーデン標準である。ASTM D975−07aは、ディーゼル燃料油に関する現在の米国の標準仕様である。Def Stan91−91 Issue 5 Amendment 2は、タービン燃料、航空ケロシンタイプ、Jet A−Iに関する現在の英国標準である。
本発明によれば、燃料組成物のセタン価を低下させるための、式(I)に従う化合物の軽油燃料組成物における使用が提供される:
Figure 2012514059
式中:
からRは、それぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、ここで該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよい;および
Xは、窒素または酸素含有基である。
好ましくは、本発明に従う燃料組成物における式(I)に従う化合物(有効物質)の濃度は、50000mg/kgまで、より好ましくは30000mg/kgまで、さらにより好ましくは25000mg/kgまで、なおより好ましくは20000mg/kgまで、なおより好ましくは10000mg/kgまで、最も好ましくは3000mg/kgまでである。この(有効物質)濃度は、好ましくは少なくとも10mg/kg、より好ましくは少なくとも100mg/kg、最も好ましくは少なくとも1000mg/kgである。
好ましくは、本発明に従う燃料組成物におけるフィッシャー−トロプシュ誘導燃料の濃度は、100体積%まで、より好ましくは25体積%まで、最も好ましくは20体積%までである。この濃度は、好ましくは少なくとも1体積%、より好ましくは少なくとも5体積%、最も好ましくは少なくとも10体積%である。
本発明が使用される中間蒸留物燃料組成物は、例えば産業用軽油、自動車用ディーゼル燃料、蒸留物海洋燃料または灯油燃料、例えば航空用燃料または加熱灯油を含むことができる。通常、組成物は、自動車用ディーゼル燃料または加熱油のいずれかである。好ましくは、本発明が適用される燃料組成物は、内燃エンジンにおける使用のためのものであり;より好ましくは自動車用燃料組成物であり、さらにより好ましくは自動車用ディーゼル(圧縮着火)エンジンにおける使用に好適なディーゼル燃料組成物である。
本発明の文脈において、中間蒸留物ベース燃料は、通常、中間蒸留物炭化水素ベース燃料を大部分含有し、またはこれらから本質的になり、またはほぼ全体がこれらからなる。「大部分」は、通常、80体積%以上、より好適には90または95体積%以上、最も好ましくは98または99または99.5体積%以上を意味する。
本発明が関与する燃料組成物は、自動車用圧縮着火エンジンにおける使用のためのディーゼル燃料を含む。
ベース燃料は、これ自体、2つ以上の異なるディーゼル燃料構成成分の混合物を含んでいてもよく、および/または以下に記載されるように添加剤含有であってもよい。
こうしたディーゼルベース燃料は、通常、液体炭化水素中間蒸留物軽油、例えば石油誘導軽油を含んでいてもよい1つ以上のベース燃料を含有する。こうした燃料は、等級および用途に依存して、150から400℃の通常ディーゼル範囲内の沸点を有する。これらは、通常、750から1000kg/m、好ましくは780から860kg/mの15℃における密度(例えば、ASTM D4502またはIP365)および35から120、より好ましくは40から85のセタン価(ASTM D613)を有する。これらは、通常、150から230℃の範囲の初期沸点、および290から400℃の範囲の最終沸点を有する。40℃における動的粘度(ASTM D445)は、好適には、1.2から4.5mm/sを有する。
石油誘導軽油の例は、スウェーデン国内仕様EClにて規定されるように、800から820kg/mの15℃における密度(SS−EN ISO 3675、SS−EN ISO 12185)、320℃以下のT95(SS−EN ISO 3405)および1.4から4.0mm/sの40℃における動的粘度(SS−EN ISO 3104)を有するスウェーデン分類1のベース燃料である。
こうした産業上の軽油は、粗製石油原料を有用な製品に性能改善する従来の精製プロセスにて得られる灯油または軽油留分のような燃料留分を含んでいてもよいベース燃料を含有する。好ましくは、こうした留分は、5から40、より好ましくは5から31、さらにより好ましくは6から25、最も好ましくは9から25の範囲の炭素数を有する構成成分を含有し、こうした留分は、15℃において、650から1000kg/mの密度、20℃において1から80mm/sの動的粘度、および150から400℃の沸騰範囲を有する。
灯油燃料は、通常、等級および用途に依存して、130から300℃の通常灯油範囲内の沸点を有する。これらは、通常、15℃において775から840kg/m、好ましくは780から830kg/mの密度を有する(例えば、ASTM D4502またはIP365)。これらは、通常、130から160℃の範囲の初期沸点、および220から300℃の範囲の最終沸点を有する。−20℃でのこれらの動的粘度(ASTM D445)は、好適には、1.2から8.0mm/sであってもよい。
フィッシャー−トロプシュ誘導燃料は、例えば天然ガス、天然ガス液体、石油またはシエール油処理加工残渣、石炭またはバイオマスから誘導されてもよい。
こうしたフィッシャー−トロプシュ誘導燃料は、(必要に応じて水素化分解された)フィッシャー−トロプシュ合成生成物から単離できる中間蒸留物燃料範囲のいずれかの留分である。通常留分は、ナフサ、灯油または軽油範囲において沸騰する。好ましくは、灯油または軽油範囲で沸騰するフィッシャー−トロプシュ生成物は、これらの生成物が、例えば国内環境において取り扱いがより容易であるために、使用される。こうした生成物は、好適には、90重量%を超える留分を含み、これは160から400℃、好ましくは約370℃で沸騰する。フィッシャー−トロプシュ誘導灯油および軽油の例は、EP−A−0583836、WO−A−97/14768、WO−A−97/14769、WO−A−00/11116、WO−A−00/11117、WO−A−01/83406、WO−A−01/83648、WO−A−01/83647、WO−A−01/83641、WO−A−00/20535、WO−A−00/20534、EP−A−1101813、US−A−5766274、US−A−5378348、US−A−5888376およびUS−A−6204426に記載されている。
フィッシャー−トロプシュ生成物は、好適には、80重量%超過、より好適には95重量%超過のイソおよびノルマルパラフィン、および1重量%未満の芳香族成分を含有し、残量は、ナフテン系化合物である。硫黄および窒素の含有量は、非常に低く、通常こうした化合物に関する検出限界未満である。この理由では、フィッシャー−トロプシュ生成物を含有する燃料組成物の硫黄含有量は、非常に低い場合がある。
燃料組成物は、好ましくは5000ppmw以下の硫黄、より好ましくは500ppmw以下、または350ppmw以下、または150ppmw以下、または100ppmw以下、または70ppmw以下、または50ppmw以下、または30ppmw以下、または20ppmw以下、または最も好ましくは15ppmw以下の硫黄を含有する。
石油誘導軽油は、粗製石油供給源の精製および必要に応じて(水素)加工処理から得られてもよい。これは、こうした精製プロセスから得られた単一の軽油ストリームまたは精製プロセスにおいて異なる加工処理経路を経て得られた幾つかの軽油留分のブレンドであってもよい。こうした軽油留分の例は、直留軽油、真空軽油、熱分解プロセスにて得られるような軽油、流動式接触分解ユニットにおいて得られるような軽質および重質サイクル油、ならびに水素化分解器ユニットから得られるような軽油である。必要に応じて、石油誘導軽油は、一部の石油誘導灯油留分を含んでいてもよい。
こうした軽油は、ディーゼル燃料組成物に含まれるのに好適なレベルまで硫黄含有量を低下させるために、水素化脱硫(HDS)ユニットにて加工処理されてもよい。
本発明において、ベース燃料は、いわゆる「バイオディーゼル」燃料構成成分、例えば植物油または植物油誘導体(例えば、脂肪酸エステル、特に脂肪酸メチルエステル)または別の含酸素化合物、例えば酸、ケトンまたはエステルであってもよい、またはこれらを含有してもよい。こうした構成成分は、必ずしもバイオ誘導である必要はない。これはまた、水素化植物油から誘導される燃料を含有してもよい。
フィッシャー−トロプシュ誘導燃料は公知であり、ディーゼル燃料組成物に使用される。これらは、フィッシャー−トロプシュ縮合反応の合成生成物、例えばマレーシアのビントゥルにおいて操作されるShell中間蒸留物合成(ガス−ツー−リキッド)プロセスから得られる商業的に使用される軽油である、またはこれらから調製される。
「フィッシャー−トロプシュ誘導」とは、燃料が、フィッシャー−トロプシュ縮合プロセスの合成生成物である、またはこれらから誘導されることを意味する。フィッシャー−トロプシュ誘導燃料はまた、GTL(ガス−ツー−リキッド)燃料と称される場合もある。
フィッシャー−トロプシュ反応は、適切な触媒の存在下、通常は高温(例えば125から300℃、好ましくは175から250℃)および/または高圧(例えば5から100bar、好ましくは12から50bar)において、一酸化炭素および水素を長鎖、通常パラフィン系炭化水素に転化する:
n(CO+2H)=(−CH−)+nHO+熱。所望により、2:1以外の水素:一酸化炭素比が使用できる。
一酸化炭素および水素自体は、有機または無機、天然または合成供給源から、通常天然ガスまたは有機的に誘導されたメタンから誘導されてもよい。こうしたプロセスを用いて液体燃料構成成分に転化されるガスは、一般に、天然ガス(メタン)、LPG(例えばプロパンまたはブタン)、「縮合物」、例えばエタン、合成ガス(CO/水素)、ならびに石炭、バイオマスおよび他の炭化水素から誘導されるガス状生成物を含むことができる。
軽油、ナフサおよび灯油生成物は、フィッシャー−トロプシュ反応から直接得てもよく、または例えばフィッシャー−トロプシュ合成生成物の分留によってもしくは水素処理されたフィッシャー−トロプシュ合成生成物から間接的に得てもよい。水素処理は、沸騰範囲(例えばGB−B−2077289およびEP−A−0147873を参照のこと)を調節するための水素化分解および/または分岐パラフィンの割合を増大させることによってコールドフロー特性を改善できる水素化異性化を含むことができる。EP−A−0583836には、フィッシャー−トロプシュ合成生成物をまず、実質的に異性化または水素化分解が生じないような条件下で水素化転化に供し(これは、オレフィン系および酸素含有構成成分を水素化する。)、次いで得られた生成物の少なくとも一部を、水素化分解および異性化が生じるような条件下で水素化転化して、実質的にパラフィン系の炭化水素燃料を得る2工程の水素処理プロセスが記載されている。所望の軽油留分は、続いて例えば蒸留によって単離されてもよい。
他の合成後処理、例えば重合、アルキル化、蒸留、分解−脱炭酸化、異性化および水素化改質を使用して、例えばUS−A−4125566およびUS−A−4478955に記載されるようにフィッシャー−トロプシュ縮合生成物の特性を変性してもよい。
パラフィン系炭化水素のフィッシャー−トロプシュ合成のための典型的な触媒は、触媒として活性な構成成分として、周期表VIII族からの金属、特にルテニウム、鉄、コバルトまたはニッケルを含む。こうした好適な触媒は、例えばEP−A−0583836(第3および4頁)に記載されている。
上記で示されるように、フィッシャー−トロプシュ系プロセスの例は、van der Burgt et alによる「The Shell Middle Distillate Synthesis Process」,paper delivered at the 5th Synfuels Worldwide Symposium,Washington DC,November 1985(同様にShell International Petroleum Company Ltd,London,UKからの同一タイトルの1989年11月におけるShell刊行物を参照のこと)に記載されるSMDS(Shell中間蒸留物合成)である。このプロセス(Shell「ガス−ツー−リキッド」または「GTL」技術とも称されることもある。)は、天然ガス(主としてメタン)誘導合成ガスを重長鎖炭化水素(パラフィン)ワックスに転化することによって中間蒸留物範囲の生成物を生成し、次いでこれを水素化転化および分留して、液体輸送燃料、例えばディーゼル燃料組成物に有用な軽油を生成する。触媒転化工程のために固定床反応器を利用するSMDSプロセスのバージョンは、マレーシアのビントゥルにおいて現在使用され、この軽油生成物は、市販の自動車用燃料における石油誘導軽油とブレンドされている。
SMDSプロセスによって調製される軽油、ナフサおよび灯油は、例えばShell社から市販されている。
フィッシャー−トロプシュプロセスによって、フィッシャー−トロプシュ誘導燃料は、本質的に、硫黄および窒素を含まない、またはこれは検出可能なレベルではない。これらのヘテロ原子を含有する化合物は、フィッシャー−トロプシュ触媒に関して毒として作用する傾向があり、そのため合成ガス供給物から除去される。
概して、フィッシャー−トロプシュ誘導燃料は、例えば石油誘導燃料と比較した場合に、比較的低レベルの極性構成成分、特に極性界面活性剤を有する。こうした極性構成成分は、例えば含酸素化合物、および硫黄−および窒素−含有化合物を含んでいてもよい。フィッシャー−トロプシュ誘導燃料における低レベルの硫黄は、一般に、全て同じ処理プロセスによって除去されるので、含酸素化合物と窒素含有化合物との両方のレベルが低いことを示している。
フィッシャー−トロプシュ誘導燃料構成成分がナフサ燃料である場合、これは通常220℃まで、好ましくは180℃以下の最終沸点を有する液体炭化水素蒸留物燃料である。この初期沸点は、好ましくは25℃より高い、より好ましくは35℃より高い。この構成成分(またはこの大部分、例えば95%w/w以上)は、通常、5個以上の炭素原子を有する炭化水素である;これらは、普通はパラフィン系である。
本発明の文脈において、フィッシャー−トロプシュ誘導ナフサ燃料は、好ましくは15℃において0.67から0.73g/cmの密度、および/または5mg/kg以下、好ましくは2mg/kg以下の硫黄含有量を有する。これは、好ましくは95%w/w以上のイソ−およびノルマルパラフィンを含有し、好ましくは20から98%w/w以上のノルマルパラフィンを含有する。これは、好ましくはSMDSプロセスの生成物であり、この好ましい特徴は、フィッシャー−トロプシュ誘導軽油に関連して、以下に記載されるようなものであってもよい。
フィッシャー−トロプシュ誘導灯油燃料は、好適には140から260℃、好ましくは145から255℃、より好ましくは150から250℃、または150から210℃の蒸留範囲を有する液体炭化水素中間蒸留物燃料である。これは、典型的な「ナローカット」灯油留分に関して通常190から260℃、例えば190から210℃の最終沸点、または典型的な「フルカット」留分に関しては240から260℃の最終沸点を有する。この初期沸点は、好ましくは140から160℃、より好ましくは145から160℃である。
フィッシャー−トロプシュ誘導灯油燃料は、15℃において好ましくは0.730から0.760g/cmの密度、例えばナローカット留分に関して0.730から0.745g/cm、およびフルカット留分に関して0.735から0.760g/cmの密度を有する。これは、好ましくは5mg/kg以下の硫黄含有量を有する。これは、ナローカット留分に関して63から75、例えば65から69のセタン価、またはフルカット留分に関して68から73のセタン価を有していてもよい。これは、好ましくはSMDSプロセスの生成物であり、この好ましい特徴は、フィッシャー−トロプシュ誘導軽油と関連して以下に記載されることができる。
フィッシャー−トロプシュ誘導軽油は、ディーゼル燃料として、理想的には自動車用ディーゼル燃料として使用するのに好適なはずである:そのため、この構成成分(またはこの大部分、例えば95%v/v以上)は、典型的なディーゼル燃料(「軽油」)範囲内、即ち150から400℃または170から370℃の沸点を有するはずである。これは、好適には300から370℃の90%v/vの蒸留温度を有する。
フィッシャー−トロプシュ誘導軽油は、通常、15℃において0.76から0.79g/cmの密度;70を超える、好適には74から85のセタン価(ASTM D613);40℃において、2から4.5、好ましくは2.5から4.0、より好ましくは2.9から3.7mm/sの動的粘度(ASTM D445);および5mg/kg以下、好ましくは2mg/kg以下の硫黄含有量(ASTM D2622)を有する。
好ましくは、本発明に使用されるフィッシャー−トロプシュ誘導燃料構成成分は、2.5未満、好ましくは1.75未満、より好ましくは0.4から1.5の水素/一酸化炭素比を用いて、理想的にはコバルト含有触媒を用いて、フィッシャー−トロプシュメタン縮合反応によって調製される生成物である。好適には、水素化分解されたフィッシャー−トロプシュ合成生成物(例えばGB−B−2077289および/またはEP−A−0147873に記載されるように)またはより好ましくはEP−A−0583836に記載されるような2段階水素化転化プロセスからの生成物(上記参照のこと)から得られている。後者の場合、水素化転化プロセスの好ましい特徴は、EP−A−0583836における第4から6頁、および実施例において開示されるようなものであってもよい。
好適には、本発明に使用されるフィッシャー−トロプシュ誘導燃料構成成分は、低温フィッシャー−トロプシュプロセスによって調製される生成物であり、これは、通常300から350℃の温度にて操作され得る高温フィッシャー−トロプシュプロセスとは反対に、250℃以下、例えば125から250℃または175から250℃の温度にて操作されるプロセスを意味する。
好適には、本発明に従って、フィッシャー−トロプシュ誘導燃料は、少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90または95または98重量%、最も好ましくは少なくとも99または99.5またはさらに99.8重量%のパラフィン系構成成分、好ましくはイソ−およびノルマル−パラフィンからなる。イソ−パラフィンとノルマルパラフィンとの重量比は、好適には0.3より大きく、40までであってもよい;好適にはこれは、2から40である。この比に関して実際の値は、部分的にはフィッシャー−トロプシュ合成生成物からの軽油を調製するために使用される水素化転化プロセスによって、部分的に決定される。
本発明に使用されるフィッシャー−トロプシュ誘導軽油構成成分は、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは少なくとも85重量%のイソ−パラフィンを含む。
フィッシャー−トロプシュ誘導燃料構成成分のオレフィン含有量は、好適には0.5重量%以下である。この芳香族成分含有量は、好適には0.5重量%以下である。
フィッシャー−トロプシュ誘導軽油構成成分は上記で記載される通りであってもよい。さらにこうしたフィッシャー−トロプシュ誘導軽油構成成分として好適であるのは、触媒作用により脱ろうされた軽油または軽油ブレンド構成成分を生成するように加工処理されたフィッシャー−トロプシュ誘導生成物である。この目的のための好適なプロセスは、(a)フィッシャー−トロプシュ生成物を水素化分解/水素化異性化する工程;(b)工程(a)の生成物を少なくとも1つ以上の燃料留分および軽油前駆体留分に分離する工程;(c)工程(b)において得られた軽油前駆体留分を触媒作用により脱ろうする工程、および(d)工程(c)の生成物から、蒸留によって、触媒作用により脱ろうされた軽油または軽油ブレンド構成成分を単離する工程を含む。
本発明に従う燃料組成物は、2つ以上の燃料構成成分の混合物を含んでいてもよく、これは好ましくは少なくとも1つのフィッシャー−トロプシュ誘導燃料を含む。
一般に、ガス−ツー−リキッドプロセスの他の生成物は、本発明に従って調製された燃料組成物に含まれるのに好適な場合がある。こうしたプロセスを用いて液体燃料構成成分に転化されるガスとしては、天然ガス(メタン)、LPG(例えばプロパンまたはブタン)、「縮合物」、例えばエタン、合成ガス(CO/水素)および石炭、バイオマスおよびその他の炭化水素から誘導されるガス状生成物を挙げることができる。
ベース燃料は、これ自体、添加剤含有(添加剤を含有する。)または添加剤非含有(添加剤なし)であってもよい。添加剤含有の場合、例えば精製時、これは例えば帯電防止剤、パイプライン摩擦低減剤(pipeline drag reducer)、流動改善剤(例えばエチレン/ビニルアセタートコポリマーまたはアクリラート/無水マレイン酸コポリマー)、潤滑添加剤、酸化防止剤およびワックス沈降防止剤から選択される1つ以上の添加剤を微量で含有する。
洗浄剤含有ディーゼル燃料添加剤は、公知であり、市販されている。こうした添加剤は、エンジン堆積物の構築を低減、除去または遅らせることを目的とするレベルでディーゼル燃料に添加されてもよい。
本発明の目的のために燃料添加剤に使用するのに好適な洗浄剤の例としては、ポリオレフィン置換スクシンイミドまたはポリアミンのスクシンアミド、例えばポリイソブチレンスクシンイミドまたはポリイソブチレンアミンスクシンイミド、脂肪族アミン、マンニッヒ塩基またはアミンおよびポリオレフィン(例えばポリイソブチレン)、無水マレイン酸が挙げられる。スクシンイミド分散剤添加剤は、例えばGB−A−960493、EP−A−0147240、EP−A−0482253、EP−A−0613938、EP−A−0557516およびWO−A−98/42808に記載されている。特に好ましいものは、ポリオレフィン置換スクシンイミド、例えばポリイソブチレンスクシンイミドである。
燃料添加剤混合物は、洗浄剤に加えて他の構成成分を含有してもよい。例としては、潤滑向上剤;曇り除去剤、例えばアルコキシル化フェノールホルムアルデヒドポリマー;消泡剤(例えばポリエーテル変性ポリシロキサン);着火改善剤(セタン改善剤)(例えば、2−エチルヘキシルニトレート(EHN)、シクロヘキシルニトレート、ジ−tert−ブチルペルオキシドおよびUS−A−4208190の第2欄27行から第3欄21行に開示されるもの);防錆剤(例えば、テトラプロペニルコハク酸のプロパン−1,2−ジオールセミエステル、またはコハク酸誘導体の多価アルコールエステル、このα炭素原子の少なくとも1個において、20から500個の炭素原子を含有する非置換または置換脂肪族炭化水素基を有するコハク酸誘導体、例えばポリイソブチレン置換されたコハク酸のペンタエリスリトールジエステル);腐食防止剤;付香剤;摩耗防止添加剤;酸化防止剤(例えばフェノール系物質、例えば2,6−ジ−terr−ブチルフェノール、またはフェニレンジアミン、例えばN,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン);金属不活性化剤;燃焼改善剤;静電気放散添加剤(static dissipator additives);コールドフロー改善剤;およびワックス沈降防止剤が挙げられる。
燃料添加剤混合物は、燃料組成物の硫黄含有量が低い(例えば、500ppmw以下)場合特に、潤滑向上剤を含有してもよい。添加剤含有燃料組成物において、潤滑向上剤は、好都合なことには、1000ppmw未満、好ましくは50から1000ppmw、より好ましくは70から1000ppmwの濃度にて存在する。好適な市販の潤滑向上剤としては、エステルおよび酸系添加剤を含む。他の潤滑向上剤は、特に低硫黄含有量ディーゼル燃料での使用に関連した特許文献において記載されている、例えば以下において記載されている:
−Danping Wei and H.A.Spikesによる雑誌、「The Lubricity of Diesel Fuels」,Wear,III(1986)217−235;
−WO−A−95/33805−低硫黄燃料の潤滑性を向上させるためのコールドフロー改善剤;
−WO−A−94/17160−カルボン酸およびアルコールの特定エステルであり、ここでこの酸は、2から50個の炭素原子を有し、このアルコールは、1個以上の炭素原子を有する、特にディーゼルエンジン噴射システムにおいて摩耗低下のための燃料添加剤として、グリセロールモノオレアートおよびジイソデシルアジパートを有する;
−US−A−5490864−低硫黄ディーゼル燃料のための摩耗防止潤滑添加剤として特定のジチオリン酸ジエステル−ジアルコール;および
−WO−A−98/01516−特に低硫黄ディーゼル燃料において摩耗防止潤滑作用を付与する芳香族核に結合した少なくとも1つのカルボキシル基を有する特定アルキル芳香族化合物。
さらに、燃料組成物が消泡剤を含有するのが好ましい場合があり、より好ましくは防錆剤および/または腐食抑制剤および/または潤滑向上添加剤と組み合わせて含有する。
特に指示のない限り、添加剤含有燃料組成物におけるこうした添加剤構成成分それぞれの(有効物質)濃度は、好ましくは10000ppmwまで、より好ましくは0.1から1000ppmwの範囲、有利なことには0.1から300ppmw、例えば0.1から150ppmwである。
燃料組成物中の曇り除去剤の(有効物質)濃度は、好ましくは0.1から20ppmw、より好ましくは1から15ppmw、さらにより好ましくは1から10ppmw、有利なことには1から5ppmwの範囲である。存在する着火改善剤の(有効物質)濃度は、好ましくは2600ppmw以下、より好ましくは2000ppmw以下、好都合なことには300から1500ppmwである。燃料組成物中の洗浄剤の(有効物質)濃度は、好ましくは5から1500ppmw、より好ましくは10から750ppmw、最も好ましくは20から500ppmwの範囲である。
ディーゼル燃料組成物の場合、例えば燃料添加剤混合物は、必要に応じて上記で記載されたような他の構成成分と併せて洗浄剤、および鉱油であってもよいディーゼル燃料相溶性希釈剤、Shell社から商標名「SHELLSOL」として販売されるような溶媒、極性溶媒、例えばエステル、および特にアルコール、例えばヘキサノール、2−エチルヘキサノール、デカノール、イソトリデカノールおよびアルコール混合物、例えばShell社から商標名「LINEVOL」、特にC7−9一級アルコールである「LINEVOL79」アルコール、または市販のC12−14アルコール混合物を通常含有する。
燃料組成物中の添加剤の総含有量は、好適には0から10000ppmw、および好ましくは5000ppmw未満であってもよい。
本明細書において、構成成分の量(濃度、体積%、ppmw、重量%)は、有効物質の量であり、即ち揮発性溶媒/希釈物質を含まない。
本発明は、特に、燃料組成物が直接噴射ディーゼルエンジン、例えば回転ポンプ、インラインポンプ、ユニットポンプ、電子ユニット噴射器または普通のレールタイプ、または間接噴射ディーゼルエンジンにおいて使用されるまたは使用されることを目的とする場合に適用可能である。燃料組成物は、重質および/または軽質用ディーゼルエンジンに使用するのに好適な場合がある。
ディーゼルベース燃料は、自動車用軽油(AGO)であってもよい。本発明に使用されるディーゼルベース燃料は、好ましくは最大2000ppmw(100万部あたりの重量部)の硫黄含有量を有する。より好ましくは低または超低硫黄含有量、例えば最大500ppmw、好ましくは350ppmw以下、最も好ましくは100または50または10ppmw以下の硫黄を有する。
本発明の文脈において、燃料組成物における添加剤の「使用」は、添加剤を、通常ブレンド(即ち物理的混合物)として1つ以上の他の燃料構成成分と共に組成物に組み込むことを意味する。添加剤は、組成物が内燃エンジンまたは組成物上で作動されるべき燃焼時に作動し得る他のシステムに導入される前に組み込まれるのが好都合である。代わりに、または加えて、添加剤の使用は、通常組成物をエンジンの燃焼チャンバーに導入することによって添加剤を含有する燃料組成物において、燃料消費システム、通常ディーゼルエンジンを作動させることを含むことができる。
添加剤は、燃料組成物の製造中の種々の段階において添加されてもよい;精製時に添加されるものは、例えば帯電防止剤、パイプライン摩擦低減剤、フロー改善剤、潤滑向上剤、酸化防止剤およびワックス沈降防止剤から選択できる。本発明を行う場合、ベース燃料は、既に、こうした精製添加剤を含有している場合がある。他の添加剤は、精製の下流にて添加されてもよい。
本発明によれば、軽油燃料組成物のセタン価を低減する方法がさらに提供され、この方法は、式(I)に従う化合物を燃料組成物に添加する工程を含む:
Figure 2012514059
式中:
からRはそれぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、該アルキル基は、他のアルキル基と同一または異なっていてもよい;および
Xは、窒素または酸素含有基である。
本発明によれば、軽油燃料組成物を調製するためのプロセスをさらに提供し、このプロセスは式(I)に従う化合物:
Figure 2012514059
式中:
からRは、それぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、ここで該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよい;および
Xは、窒素または酸素含有基である
および少なくとも1つの燃料構成成分をブレンドする工程を含み、この式(I)に従う化合物は、好ましくは、こうした燃料組成物のセタン価を低下させることを目的として含まれる。
本発明によれば、燃料消費システムを操作する方法がさらに提供され、この方法は、式(I)に従う化合物を燃料組成物に添加することによって軽油燃料組成物のセタン価を低下させる工程:
Figure 2012514059
式中:
からRは、それぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、ここで該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよい;
Xは、窒素または酸素含有基である
および次いでこのシステムにこの燃料組成物を導入する工程を含む。
システムは、特に内燃エンジンおよび/または内燃エンジンによって駆動する乗り物であってもよく、ここで方法は、エンジンの燃焼チャンバーに、関連する燃料または燃料組成物を導入する工程を含む。エンジンは、好ましくは圧縮着火(ディーゼル)エンジンである。こうしたディーゼルエンジンは、上記で記載されるタイプであってもよい。
ここで、次の実施例を参照して本発明をさらに説明するが、実施例では、特に指示のない限り、部およびパーセンテージは、体積によるものであり、温度はセ氏による。
実施例
フィッシャー−トロプシュ誘導軽油ブレンドAを、様々な濃度の有効THQを含有するように調製し、試験方法ASTM D6890/08(一定体積のチャンバーにおける燃焼によってディーゼル燃料油の着火遅れおよび誘導セタン価(DCN)を決定するための標準試験方法)に従って、誘導セタン価(DCN)を決定するために着火品質試験機(IQT)を用いて分析した。IQT分析は、一定体積チャンバー内での燃料および次の式の1つによるIDからDCNへの転化によって燃料の着火遅れ(ID)(燃料噴出開始時から燃焼開始時の間のミリ秒単位の期間)の測定を含む:
DCN=4.460+186.6/ID
(3.3から6.4msの範囲におけるID値に関して有効)
DCN=83.99(ID−I.512)(−0.658)+3.547
(3.3から6.4msの範囲外であるID値に関して有効)
DCNに関する表現から、より短い着火遅れ時間が、より高いDCN値を暗示しており、逆も同様であることは明らかである。
フィッシャー−トロプシュ誘導軽油Aの特性は表1に示される通りであった:
Figure 2012514059
THQを用いた分析の結果を表2に示す:
Figure 2012514059
表2からわかるように、式(I)に従う化合物、即ちTHQを添加することによって、着火遅れを制御、即ち増大させ、ひいてはフィッシャー−トロプシュ誘導軽油の誘導セタン価を低下させることができる。
実施例1は、自動車用軽油燃料のために使用される「標準」セタン価から外れるDCN値を調べる。次の実施例2は、鉱物ディーゼル燃料組成物に使用される場合のこのTHQの同じ作用を示す。
実施例1の場合と同様の分析を行ったが、鉱物ディーゼル燃料Bのブレンドは様々な濃度の有効THQを含有するように調製して行った。
ディーゼル燃料Bの特性は表3に示される通りであった:
Figure 2012514059
THQを用いた分析結果を表4に示す。
Figure 2012514059
表4からわかるように、式(I)に従う化合物、THQの添加により、着火遅れを制御、即ち増大させ、ひいては鉱物ディーゼル燃料の誘導セタン価を低下させることができる。

Claims (10)

  1. 式(I):
    Figure 2012514059
    (式中:
    からRはそれぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよく;および
    Xは、窒素または酸素含有基である。)
    に従う化合物を含む軽油燃料組成物。
  2. 式(I):
    Figure 2012514059
    (式中:
    からRはそれぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよく;および
    Xは、窒素または酸素含有基である。)
    に従う化合物の軽油燃料組成物における使用であって、前記燃料組成物のセタン価を低下させるための、使用。
  3. 軽油燃料組成物のセタン価を低下させる方法であって、式(I):
    Figure 2012514059
    (式中:
    からRはそれぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよく;および
    Xは、窒素または酸素含有基である。)
    に従う化合物を前記燃料組成物に添加する工程を含む、方法。
  4. 軽油燃料組成物を調製するためのプロセスであって、式(I):
    Figure 2012514059
    (式中:
    からRはそれぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよく;および
    Xは、窒素または酸素含有基である。)
    に従う化合物および少なくとも1つの燃料構成成分をブレンドする工程を含み、前記式(I)に従う化合物が、好ましくは燃料組成物のセタン価を低下させる目的で含まれる、プロセス。
  5. 燃料消費システムを操作する方法であって、式(I):
    Figure 2012514059
    (式中:
    からRは、それぞれ独立に、水素またはC1−10アルキル基であり、ここで該アルキル基は、互いに同一または異なっていてもよく;および
    Xは、窒素または酸素含有基である。)
    に従う化合物を燃料組成物に添加することによって軽油燃料組成物のセタン価を低下させる工程および次いでシステムに前記燃料組成物を導入する工程を含む方法。
  6. 前記燃料組成物が、少なくとも1つのベース燃料を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物、使用、方法またはプロセス。
  7. 前記少なくとも1つのベース燃料がディーゼルベース燃料を含む、請求項6に記載の組成物、使用、方法またはプロセス。
  8. 燃料組成物が、少なくとも1つのフィッシャー−トロプシュ誘導燃料を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物、使用、方法またはプロセス。
  9. フィッシャー−トロプシュ誘導燃料が軽油、灯油またはナフサである、請求項8に記載の組成物、使用、方法またはプロセス。
  10. 前記式(I)に従う化合物が1,2,3,4−テトラヒドロキノリンである、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物、使用、方法またはプロセス。
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