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JP2012224884A - 強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材とその製造方法 - Google Patents

強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建造物や橋梁等の構造物、自動車の足回り鋼材、機械用歯車等部品に使用される鋼材として、高価な合金元素を添加しないで、製造設備に過大な負荷をかけることなく現有の製造ラインを用いて、高強度かつ高延性で、エネルギー吸収能に優れた厚鋼板、形鋼、異形棒鋼、棒鋼及び鋼線等の鋼材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、0.05〜0.20%のC、1.0〜3.5%のSi、4.5〜5.5%のMn、0.001〜0.080%のAl、0.030%以下のP、0.020%以下のS、0.010%以下のN、0.045%以下のNbを含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、引張強さが1100MPa以上、伸びが25%以上、かつ引張強さと伸びとの積(TS×El)が30000MPa・%以上とした鋼材で、短時間焼鈍処理により、フェライトとオーステナイトとの生成比率を制御した2相組織を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、建造物や橋梁等の構造物、自動車の足回り鋼材、機械用歯車等部品に使用される鋼材であって、特に高強度かつ高延性で、エネルギー吸収能に優れた厚鋼板や棒鋼・鋼線等の非調質鋼材に関するものである。
近年、構造物の大型化や自動車部品の軽量化に伴って、これまで以上に強靭で高性能な鋼材が求められている。これに加えて当該鋼材を製造するに当たり、省資源かつ省エネルギーであることも重要な課題である。そして、当該鋼材を製造するに当たっては設備を増設ないし新設することなく、しかも従来の製造工程よりも省工程で目的とする鋼材を製造できることが望まれている。
従来、主に自動車の車体向けとして高強度で高延性を有し、衝撃エネルギー吸収能にも優れた薄鋼板が多数開発されている。例えば、特許文献1には、高強度と高延性を両立させ、プレス成形性と衝撃エネルギー吸収能に優れた自動車用の冷延鋼板に関する技術が開示されている。これは高価な合金元素の添加量を抑制してフェライト結晶粒の微細化により強度を上昇させ、しかもプレス成形性に重要となる強度と延性とのバランスに優れた薄鋼板である。そしてその製造工程では熱間圧延の後、冷間圧延を行ない、適切な焼鈍を行なうというものである。しかしながら、この技術によれば、MoやNi等の高価な合金元素が少量ではあるが添加必須元素であり、薄鋼板に圧延後、焼鈍処理を必要としている。
また、非特許文献1には、高価な合金元素を添加せずにMnとSi含有量を高めた0.1%C−5%Mn−2%Siという低炭素鋼に準じる化学成分組成鋼を用い、焼鈍後の低温再加熱処理において高含有量のMnにより残留オーステナイトの分率を高めると同時に、高含有量のSiによりフェライト中からオーステナイトへ排出されたCにより残留オーステナイトを安定化させることによる加工硬化指数を高めた鋼板(New TRIP鋼と称される)が開示されている。しかし、このプロセスは薄鋼板に圧延後に複雑なプロセスである焼鈍処理及び低温再加熱処理を必要としており、省エネルギーの観点からの問題が解決されていない。そして、薄鋼板を製造対象鋼材としているので、熱間圧延に加えて冷間圧延工程も必須としている。
一方、製造対象鋼材として薄鋼板を除く構造物等に使用される高強度、高強靭鋼材についても多数開発されている。例えば、特許文献2には、高強度、高延性で、耐遅れ破壊特性に優れ、しかも靭性が飛躍的に向上した高強度鋼材に関する技術が開示されている。この技術によれば、引張強さが1660〜1800MPa、伸び(全伸び)が18.5〜19.2%であって、室温におけるVノッチシャルピー試験の衝撃吸収エネルギーで305〜382J/cmを有する鋼材が例示されている(特許文献2の表6の実施例1及び実施例17参照)。しかし、この技術においても、化学成分組成として高価格のMoを1.0%程度含有させ、製造工程として、所定の温度及び時間の条件下において焼鈍、焼戻し及び時効処理のいずれかを施した後、350℃以上(AC1−20℃)以下の温度で加工をする(温間加工をする)工程が必要である。
以上のように、これまでに開示されている技術では省資源、省エネルギーの問題が解決されておらず、また、比較的低温領域における温間加工を実施するために通常の製造ラインにおいては加工装置に大きな負担を強いることになり、工業的に幅広く利用するには問題がある。
特開2007−321207号報 国際公開WO2007/058364
H.Takechi,JOM.December 2008,p.22
本発明は、以上の点に鑑みて、従来技術では解決することができない上記各種の問題点、即ち、建造物や橋梁等の構造物、自動車の足回り鋼材、機械用歯車等部品に使用される鋼材として、高強度かつ高延性で、エネルギー吸収能(本願においては、引張強さ(TS)と伸び(El)との積:TS×Elを指標とし、定義するものである。この指標は、例えば、前記非特許文献1に記載されている。)に優れた厚鋼板、形鋼、異形棒鋼、棒鋼及び鋼線等の鋼材を製造するに当たって、高価な合金元素を添加しないで、低炭素鋼の化学成分組成を有する鋼を使用して、製造設備に過大な負荷をかけることなく現有の製造ラインにおいて、多資源・高エネルギーでかつ多工程のために安価かつ所望の鋼材を製造することができないという問題を解決しようとするものである。
本発明は、以上の点に鑑みて、従来技術では解決することができない上記各種の問題点、即ち、建造物や橋梁等の構造物、自動車の足回り鋼材、機械用歯車等部品に使用される鋼材として、高強度かつ高延性で、エネルギー吸収能に優れた厚鋼板、形鋼、異形棒鋼、棒鋼及び鋼線等の鋼材を製造するために、安価なMn及びSiを添加した低C鋼を基盤とした短時間焼鈍処理により、更には、所定条件の圧延のままで焼鈍処理を施さなくてもフェライトとオーステナイトとの生成比率を制御した2相組織を有する鋼材を提供することにより解決しようとするものである。また、組織微細化に効果のあるNbを微量添加することにより、特性を更に高める効果も示すものである。
そして製造対象とする鋼材の材料特性値に関しては、機械的性質として、引張強さ(TS)が1100MPa以上で、伸び(El)が25%以上であって、かつ引張強さと伸びとの積(TS×El)が30000MPa・%以上であることを特徴とする強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材を得ることである。一般的には引張強度の上昇につれて延性が低下するのに対して、本発明では全伸びを一定水準以上確保した高強度鋼材を提供することにある。
本発明者は上記の課題を解決するために、鋼材のミクロ組織形態の新規組合せの相及びその構成比率と材料特性値との関係を鋭意研究した、しかもかかる組織を得るための製造条件を研究した結果、本発明を完成するに至った。本発明は以下の特徴を有する。
第1に、化学成分組成が、質量%で、C :0.05〜0.20%、Si:1.0〜3.5%、Mn:4.5〜5.5%、Al:0.001〜0.080%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、N:0.010%以下、Nb:0.01〜0.045であって、残部がFe及び不可避不純物からなり、ミクロ組織は、主相がフェライトであり、第2相が30体積%以上を占めるオーステナイトからなる2相組織である。そして、機械的性質として、引張強さ(TS)が1100MPa以上、伸び(El)が25%以上であって、引張強さと伸びとの積(TS×El)が30000MPa・%以上であることを特徴とする強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材である。
第2に、上記第1の発明の強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材において、前記高強度鋼材のミクロ組織は、圧延方向に平行な断面において、前記主相のフェライトの平均結晶粒径が0.9μm以下であって、かつ、前記第2相のオーステナイトの平均結晶粒径が0.6μm以下であることを特徴とするものである。
第3に、化学成分組成が、質量%で、C :0.05〜0.20%、Si:1.0〜3.5%、Mn:4.5〜5.5%、Al:0.001〜0.080%、P:0.030%以下、S:0.020%以下、N:0.010%以下、Nb:0.01〜0.045であって、残部がFe及び不可避不純物からなり、1200℃で均一に加熱後鍛造により減面率88%以上の加工後、室温まで空冷したもので圧延方向に対する直角方向断面における平均結晶粒径が1.0μm以下であるフェライトと、平均粒子径が0.2μm以下である球状化セメンタイトとからなる微細ミクロ組織を有する鋼材を、650〜700℃の範囲内で2分間以上の加熱を行う焼鈍処理を施すことを特徴とする強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材の製造方法である。
本発明の、高価な合金添加元素のない低炭素鋼を使用する従来の強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材の製造方法によれば、本発明鋼材の品質特性に近い水準の特性を備えた鋼材を得るためには、焼鈍処理において30分程度の加熱時間が必要とされていたが、これを著しく短縮して僅か2分程度の加熱時間で目的を達成し、しかも得られる鋼材の品質特性は、その従来の鋼材では得られていない優れた機械的性質を備えた鋼材が得られる。
実施例1における本願発明に係る高強度鋼材の調製工程の概略説明図。 表1に示す本願発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼の0.5K/sの徐冷から67K/sの急冷まで各種の冷却速度で1200℃から常温まで冷却中したときの等温変態図(TTT線図)に、マルテンサイト変態点(Ms)及びビッカース硬さ(HV)を併記したグラフ。 実施例1において、温間溝ロール圧延後に得られた棒鋼の微細化されたミクロ組織のフェライト(図3−(1))及び球状化セメンタイト(図3−(2))の形態を示すSEM写真。 実施例1において、焼鈍及び過時効処理工程後に得られた本願発明に係る棒鋼の微細化されたミクロ組織のフェライト(図4−(1))及びオーステナイト(図4−(2))の形態を示すSEM写真。 実施例1で得られた本発明に係る鋼材の応力−ひずみ曲線。 比較例1における本願発明範囲外の鋼材の調製工程の概略説明図。 比較例1において、焼鈍及び過時効処理工程後に得られた本願発明範囲外の鋼材のミクロ組織のフェライト及び残留オーステナイトの形態を示すSEM写真。 比較例1で得られた本発明範囲外の鋼材の応力−ひずみ曲線。
以下、本発明に係る鋼材の化学成分組成、顕微鏡組織及び機械的性質の特徴、並びに当該鋼材の製造方法の特徴について詳細に説明する。
<鋼の化学成分組成>
本発明に係る高強度鋼材における化学成分組成の範囲は以下の通りである(以下、成分の%はすべて質量%を示す)。
C:0.05〜0.20%とする。Cは引張強度を確保するために必要であるが、0.05%未満では本発明に係る鋼材の引張強度を十分に満たさないおそれがあるため、0.05%以上に規定する。一方、0.20%を超えると、鋼材の延性の低下傾向及び溶接性の低下傾向を示すので、上限を0.20%に規定する。
Si:1.0〜3.5%とする。Siは、材質を大きく硬質化する置換型固溶体強化元素であり、鋼材の強度を上昇させるのに有効な元素であると共に、本発明の製造工程の焼鈍処理の加熱中におけるフェライト中の固溶Cを排出してオーステナイト中に濃化させてオーステナイトを安定化させる作用も有する。後者の作用を一層十分に発揮させるためには1.0%以上が望ましい。しかしながら、Si含有量が過度に高くなると熱間加工時の加熱中にSiスケールが多く発生しスケール除去に余分のコストがかかったり、スケールによる表面疵が発生し易くなる。そこで、上限を3.5%とする
Mn:4.5〜5.5%とする。
「本願発明品の第1の製造方法の製造工程中で、最も特徴的な条件である極めて短時間(2分間程度)の加熱による焼鈍処理においては、フェライトとオーステナイトとの2相組織生成の温度領域に属する650〜700℃で加熱して、微細球状化セメンタイト中のCを微細粒フェライトへ著しく大なる速度で拡散させることにより、微細粒オーステナイトを安定して生成させると共に、所定の分率以上のオーステナイトを確保するために、高いMn含有量が効果的作用を発揮する。
これらの作用効果を十分に発揮させるためには、Mn含有量を4.5%以上とすることが望ましい。一方、Mnが高濃度になると、鋼材の低温靭性を劣化させること、及び過度に高濃度になると凝固時の鋼中Mnの偏析が過大となり材料内部の均一性を害する。また、素材の調製工程における熱間加工工程において表面割れが発生し易くなる。よって、上限を5.5%とする。
Al:0.001〜0.080%とする。Alは溶鋼の脱酸のために添加するが、真空溶解炉を使用した場合でも、0.001%未満ではその効果が不十分となる。転炉精錬の場合には、十分な脱酸をするためには、通常、0.010%以上が望ましい。一方、0.080%を超えると、AlNの生成により脆化の問題が起こる可能性がある他に、酸化物系介在物が増加して靭性を損なう可能性があるので、上限を0.080%とする。なお、本願発明においては、鋼の溶製工程としては、通常の工業的量産方法である転炉製鋼法や電気炉製鋼法を前提条件とし、真空精錬をしなくてもよい場合の他に、真空溶解炉をしようする少量生産の場合をも想定して下限値を規定している。
P:0.030%以下とする。Pは、鋼中に不可避的に混入する不純物元素であり、靭性を低下させるので、その含有量の上限を0.030%に制限する。また、P含有量のより一層望ましい上限は、0.015%以下である。下限値は特に限定しないが、コストを考慮し適宜決めればよい。
S:0.020%以下とする。Sは、Pと同様に鋼中に不可避的に混入する不純物元素であり、加工性及び靭性を損うので、その含有量の上限を0.020%に制限する。また、Sのより一層望ましい上限は、0.005%である。下限値は特に限定しないが、コストを考慮し適宜決めればよい。
N:0.010%以下とする。Nは、鋼中に不可避的に含有される元素であり、積極的に低減するためには脱ガス精錬等を必要とするので、製造コスト高を招く。また、Nは電気炉製鋼法による場合は特に原料中のN含有量にも依存するので、特に下限は規定しない。一方、N含有量が0.0080%を超えると、窒化物が増加して靭性を損うので、上限を0.0100%とする。
Nb:0.045%以下とする。Nbは、鋼中に炭化物を微細分散させて組織を微細化させる効果がある。これはNbが鋼中性分のCと反応してNbCを生成し、この微小析出物が高温のγ域におけるγ粒の成長を粒界ピニングにより抑えることによるものである。0.045%以上入れると鋼中の炭素を消費してしまい、オーステナイトの体積分率を下げ、鋼材の特性を劣化させる危険がある。
<ミクロ組織と機械的特性値>
次に、本発明に係る高強度鋼材のミクロ組織について説明する。
本発明に係る高強度鋼材のミクロ組織は、主相がフェライトであり、第2相がオーステナイト(γ)からなる2相組織であり、その際、オーステナイト(γ)の分率が30体積%以上を占めることである。第2相にはオーステナイト(γ)の他には、実質的にポリゴナルフェライト、準ポリゴナルフェライト、ベイナイト、ベイニティックフェライト、焼戻しマルテンサイト、パーライト及びセメンタイトの内のいずれをも含んでいない組織である。実質的に含んでいないとは、倍率10000倍のSEM及びTEMによる観察でもその存在が確認されないことを意味する。かかるミクロ組織を有することは、所要の機械的特性値を満たすための必要条件の一つであり、そのためには上述した鋼の化学成分組成を満たすことを前提条件とするものである。
本発明に係る高強度鋼材は、その機械的特性値として、下記(1)から(3)式:
の全てを満たすものである。
上記化学成分組成を有する鋼材であって、かかる機械的特性値を備えた鋼材は、これまで見当たらないのである。
上記(1)から(3)式の機械的特性値を満たすためには、上述した化学成分組成及びミクロ組織に加えて、高強度鋼材のミクロ組織は、主相がフェライトであって第2相が30体積%以上の2相組織であって、圧延方向に平行な断面において、フェライトの平均結晶粒径が0.9μm以下であって、オーステナイトの平均結晶粒径が0.6μm以下であることが望ましい。
<製造方法>
次に、本発明の鋼材を得るための好ましい製造方法を説明する。
(1)素材(0.1%C−2%Si−5%Mn鋼)の熱間塑性加工条件について
上記で得られた素材の熱間における塑性加工方式としては、工業的に行われている厚鋼板製造ラインにおける平ロール圧延、極厚鋼板製造ラインにおける鍛造、棒鋼又は鋼線材製造ラインにおける溝ロール圧延、及び条鋼又は形鋼製造ラインにおける形ロール圧延の内のいずれであってもよい。これらいずれかの加工方式により、素材に対して所望の塑性相当ひずみを与える。
上記の加工方式により、素材に導入される圧縮ひずみとせん断ひずみの入り方は異なる。そこで、全応力成分や全ひずみ成分の量や分布に関して理論的に塑性ひずみを算出する方法として、有限要素法(finite element methode:FEM)がある。塑性ひずみの計算については、参考文献(春海佳三郎、他「有限要素法入門」(共立出版(株):1990年3月15日)に詳述されている。しかしここでは、工業的に簡便に用いることができる塑性相当ひずみを用いてもよい。有限要素法計算で得られる塑性ひずみを用いれば一層望ましいが、ここでは工業的に簡便な、下記式(4)で定義される塑性相当ひずみ(e)を塑性ひずみの指標とする。
ただし、Rは減面率(%)であり、素材のC方向断面積をSとし、熱間加工後のC方向断面積をSとすると、下記式(5)で表される。
後述する実施例1及び実施例2の試験において、前記化学成分組成範囲内にある0.1%C−2%Si−5%Mnの95mm角の鋼塊(素材)を1200℃で加熱後、38mm角まで鍛造したときに得られたミクロ組織は、主相が95体積%以上を占めるラスマルテンサイトで長径が7.0μm以下で短径が1.0μm以下であり、第2相が5体積%未満の残留オーステナイト(γ)でL方向断面が5.0μm、C方向断面が0.2μmという微細粒組織であった。かかる微細粒組織は塑性相当ひずみ(e)がある程度大きいときに得られる。実施例1及び実施例2での結果より、e≧1.8とするのが望ましい。
(2)請求項3に対応する製造方法について
この製造方法は、上記(1)項で得られた95体積%以上を占めるラスマルテンサイトの主相と5体積%未満の残留オーステナイトの第2相とからなる鋼材料に、臨界ひずみより大きなひずみを導入することにより、加工と同時に動的な回復ないしは再結晶を起こさせ、相変態によらず結晶粒を微細化する。かくしてC方向断面で1.0μm以下の微細フェライトと、粒径が0.2μm以下の微細球状化セメンタイトとを有する2相組織鋼を調製する。その際の加工温度は、650〜700℃の範囲が工業上望ましい。650℃よりも低いと加工設備に対する負荷が次第に増加する。一方、700℃よりも高くなるにつれて、粒成長により微細化にとって次第に不利となるからである。
こうして得られた微細フェライトと微粒セメンタイトとからなる鋼を、650〜700℃の温度範囲で短時間加熱による焼鈍処理を施す。加熱時間は僅か2分間以上であればよい。それはフェライト及び球状化セメンタイトがいずれも微細であるために、セメンタイト中のCが高速でフェライトへ拡散してオーステナイトを生成させるからである。しかも生成するオーステナイトは微細であって30体積%以上生成し、フェライトも微細であるために、所望のTS及びElが得られ、TS×Elも高水準となる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は、下記の実施例によって制限されず、前記及び後記の趣旨に適合し得る範囲で適切な改変を行って実施することも可能であり、これらはいずれも本発明の技術的範囲内に含まれる。
<実施例1>
実施例1における本願発明に係る高強度鋼材の調製方法を説明する概略調製工程を図1に示す。同図に基づき以下、詳細に説明する。
(1)実施例1の第1工程:素材を熱間鍛造
電解鉄、電解Mn及び金属Siを溶解用主原料として使用し、高周波真空誘導溶解炉を用いて溶製し、縦95mm×横95mm×高さ450mmの鋼塊に鋳造して、これを素材とした。素材の化学成分組成を表1に示す。
上記95mm角の素材(鋼塊)を加熱昇温し、1200℃で1時間加熱保持した後、表2に鍛造スケジュールを示すように、上記の縦95mm×横95mmの角形状断面の素材に対して、途中で再加熱することなく縦と横とを交互に1回ずつセットのプレス鍛造を6セット行ない、縦38mm×横38mmの角形状断面(38mm角という。以降、これに準じた表記をすることがある)まで鍛造し、そして最後に材料全体を直線状に矯正して、38mm角の棒材とした。この熱間鍛造において、95mm角から38mm角に至る減面率(R)は、R=84.0%であり、塑性相当ひずみ(e)は、e=1.83であり、鍛造終了温度は680℃であった。その後直ちに空冷し、室温まで冷却して、棒材とした。
ここで、減面率(R)及び塑性相当ひずみ(e)は、下記式(6)及び(7)式で算出した。Sは素材の圧延に垂直方向(C方向)の断面積であり、Sは熱間鍛造後の圧延に垂直方向(C方向)の断面積である。
この熱間鍛造により得られた38mm角の棒材のミクロ組織は、主相が95体積%以上を占めるラスマルテンサイトで、第2相が5体積%未満の残留オーステナイト(γ)からなる2相組織であって、
ラスマルテンサイトの平均結晶粒径は、長径が7.0μm以下で短径が1.0μm以下であり、残留オーステナイト(γ)の平均結晶粒径は、長手方向断面(L断面)において5.0μmであり、長手直角方向断面(C断面)において0.2μmであった。
なお、鍛造終了後に空冷した場合でも上記のようにマルテンサイトが95体積%以上形成されたのは、表1の成分組成のように、Mnが高いことが主原因である。図2に、表1の成分を有する試験片を用いて、0.5K/sの徐冷から67K/sの急冷まで各種の冷却速度で1200℃から常温まで冷却したときの相変態を、フォーマスター試験で熱膨張測定により作成した連続冷却変態図(CCT線図)を示す。図2から冷却速度によらず、Ms点が約340℃であることが分かる。これは、等温変態図(TTT線図)のノーズに達することなく、マルテンサイト変態点(Ms)まで温度低下したために、ほぼマルテンサイト相のみが生成したものと考えられる。
なお、図2には、試験荷重10kgのビッカース試験により、2相組織全体の平均硬さの測定値を併記した。
(2) 実施例1の第2工程:38mm角棒材を温間溝ロール圧延
熱間鍛造で得られた38mm角の棒材を、温間溝ロール圧延により、14.3mm角の棒鋼とした。圧延条件は、表3に示すように材料を650℃で1時間加熱保持した後、650−680℃の温間温度範囲で、合計11パスの溝ロール圧延により、14.3mm角とし、最後に材料全体を直線状に矯正するための矯正ロールを行って、14.3mm角の棒鋼に仕上げた。この温間における溝ロール圧延工程においては、途中で650℃での2分間の加熱を表3に示す通り3回行っている。ここでの累積塑性相当ひずみ(e)は2.06である。
なお、実操業の通常ラインにおいては、上記パススケジュールで圧延をする場合、最初に650℃に材料を加熱後に連続圧延工程に入れば、圧延による発熱作用が加わり、再加熱無しで650−680℃程度で圧延をすることができると考えられる。上記の通り14.3mm角に仕上げた棒鋼を直ちに水冷して室温まで冷却した。圧延終了時の温度は675℃であった。
上記温間温度域における溝ロール圧延により得られた棒鋼のミクロ組織は、フェライトとセメンタイトとからなっており、フェライトの平均結晶粒径は、圧延方向に対する直角方向断面において0.64μmであり、一方、セメンタイトの平均粒子径は、圧延方向に対する直角方向断面において0.11μm以下の球状化セメンタイトとなっていた。圧延直角方向(C方向)断面におけるこれらのミクロ組織のSEM写真を、 図3−(1)、(2)に例示する。
なお、同図には、当該断面上で測定したフェライト又はセメンタイトの各粒子の輪郭線とそれにより囲まれた面積(単位はμm)を記入し、当該面積の平方根を粒径とみなし、各10個の粒径の平均値をフェライトの平均結晶粒径又は球状化セメンタイトの直径とした。
温間溝ロール圧延により、このような微細組織を有する棒鋼が得られた理由は、次のように考えられている(例えば、特開2005−194550の段落番号0103を参照)。
上記圧延温度において、臨界ひずみよりも大きなひずみが材料に導入された結果、このひずみによる結晶粒のミクロ的な局所方位差が微細結晶粒の発生起点となり、圧延加工中あるいは加工後に起きる回復過程において、粒内の転位密度が低下すると同時に結晶粒界が形成されて、微細粒組織が形成されたからである。即ち、加工と同時に動的な回復ないしは再結晶が起こり、相変態によらず結晶粒が微細化されたからである。ただし、加工温度が高過ぎると、不連続再結晶あるいは通常の粒成長により、結晶粒が粗大化し、逆に、加工温度が低過ぎると、所定の臨界ひずみよりも大きなひずみを与えても、回復が十分に起こらないために転位密度の高い加工組織が残存してしまう。
(3) 実施例1の第3工程:温間溝ロール圧延材を焼鈍処理+過時効処理
上記製造工程2の温間溝ロール圧延で得られた14.3mm角の棒鋼に対して、本発明に係る製造方法における最大の特徴である短時間加熱による焼鈍処理を、具体的には675℃で2分間加熱するという短時間の加熱処理を施した後、Heガスで室温まで冷却した。次いで、これに更に400℃で5分間の加熱処理を施した後、Heガスで室温まで冷却した。
こうして得られた棒鋼について、ミクロ組織の観察及び機械的性質を試験した。試験結果は次の通りである。
(a)ミクロ組織の観察結果
棒鋼の長手方向断面(=前記温間溝ロール圧延時の圧延方向断面、L方向断面)のSEM観察結果によれば、フェライトを主相とし、残留オーステナイト(γ)を第2相とする2相組織である。しかも当該残留オーステナイト(γ)の分率は、X線回折試験により30体積%以上を占めていることがわかった。そして、主相フェライトの平均粒径は0.85μmの微細粒となっており、また残留オーステナイト(γ)の平均粒径は0.56μmの微細粒となっていた。
これらのミクロ組織のL方向断面におけるSEM写真を、図4−(1)、−(2)に例示する。ただし、図4には、当該断面上で測定したフェライト又は残留オーステナイト(γ)の各粒子の輪郭線とそれにより囲まれた面積(単位はμm)を記入し、当該面積の平方根を粒径とみなし、10個の粒径の平均値をフェライト又は残留オーステナイト(γ)の平均結晶粒径とした。
なお、本発明者は更に追加試験を行った結果、上記675℃で2分間の加熱をした焼鈍処理までを施せば、その後更に上記の400℃で5分間の加熱処理を施した場合と施さない場合とを比較することにより、両者間のミクロ組織の形態には実質的に差が認められないことを確認した。
更に、上記条件による過時効処理は、本願の請求項3に係る製造方法の発明の必須要件ではないが、常温又はその付近での侵入型元素(水素等)の移動に起因する経時的な機械的性質の変化や、遅れ破壊の発生を防止する観点から、実施することがより一層望ましい。
上記のような特徴あるミクロ組織が形成されたメカニズムは次の通りである。この焼鈍処理においては、棒鋼を上記の通り予めフェライトが微細粒となっており、セメンタイトも微細に球状化された組織に制御しておいたために、Ac〜Acの範囲内に属する675℃のフェライトとオーステナイトとの2相組織生成の温度領域にいて、セメンタイト中Cのフェライトへの拡散速度が著しく大きい状態でオーステナイトを生成させることができた。しかも生成したオーステナイトを微細粒状態で且つ安定化が可能となった。その結果、加熱保持時間が2分間という極めて短時間の焼鈍処理により、オーステナイト量を30体積%以上確保することが可能となった。同時に、オーステナイトの平均粒径を0.56μmの微細粒とし、かつ、フェライトの平均粒径を0.85μmの微細粒を確保することができたのである。
(b)機械的性質の試験結果
引張試験結果によれば、引張強さ(TS)=1142MPa、伸び(El)=27.2%であり、引張強さ(TS)×伸び(El)=31062MPa・%と優れていた。また、絞り(RA)は48.7%と優れていた。
図5に、実施例1の鋼材の応力−ひずみ曲線を示す。なお、引張試験は、L方向の丸棒引張試験片(試験部分の平行部直径が3.5mmφ、長さが24.5mm)で行った。
以上の実施例1で得られた確性試験結果と、それが得られるまでの途中工程における材料の確性試験結果とを併せて、表4にまとめた。
次に、本発明の範囲外である比較例1について述べる。この比較例1は、前記実施例1では行った熱間鍛造後の温間溝ロール圧延による組織の微細化を行わずに、実施例1と同じ条件での短時間焼鈍及び過時効処理を行った場合である。
<比較例1>
比較例1における鋼材の概略調製工程を、図6に示す。
(1)比較例1の第1工程:素材の熱間鍛造
電解鉄、電解Mn及び金属Siを溶解用主原料として使用し、高周波真空誘導溶解炉を用いて、表5に示す化学成分組成の溶鋼(単位:質量%)を溶製した。この化学成分組成は、実施例1のそれとほぼ同じである。これを縦95mm×横95mm×高さ450mmの鋼塊に鋳造して、これを素材とした。
上記素材を、実施例1における熱間鍛造条件と同一条件で実施例1と同じく38mm角に鍛造した。即ち、95mm角の素材を表2に示した鍛造スケジュールにより1200℃で1時間加熱保持した後、縦と横とを交互に1回ずつのプレス鍛造を6セット行って、38mm角に鍛造した。この間途中で再加熱することなく鍛造をした。そして最後に材料全体の形状を直線状に矯正して、38mm角の棒材とした。上記鍛造において、95mm角から38mm角に至る減面率(R)は、R=84.0%であり、塑性相当ひずみ(e)は、e=1.83であり、鍛造終了温度は688℃であった。この鍛造終了温度は実施例1の680℃とほぼ同じ温度であった。その後直ちに空冷し、室温まで冷却して、棒材とした。
この熱間鍛造により得られた38mm角の棒材のミクロ組織は、実施例1の熱間鍛造により得られた38mm角の棒材と実質的に同じであった。即ち、主相が95体積%以上を占めるラスマルテンサイトで、第2相が5体積%未満の残留オーステナイト(γ)からなる2相組織であって、ラスマルテンサイトの平均結晶粒径は、長径が7.0μm以下で短径が1.0μm以下であり、残留オーステナイト(γ)の平均結晶粒径は、長手方向断面(L断面)において5.0μmであり、長手直角方向断面(C断面)において0.2μmであった。
(2)比較例1の第2工程:38mm角の熱間鍛造材を焼鈍処理+過時効処理
次に、上記熱間鍛造で得られた38mm角の棒材に対して、実施例1と同じ条件の焼鈍処理及び過時効処理を施した。具体的には675℃で2分間加熱するという短時間の加熱処理を施した後、Heガスで室温まで冷却した。次いで、これに400℃で5分間の加熱処理による過時効処理を施した後、Heガスで室温まで冷却した。
こうして得られた棒鋼について、ミクロ組織の観察及び機械的性質を試験した。試験結果は次の通りである。
(a)ミクロ組織の観察結果
棒鋼の長手方向断面(=前記温間溝ロール圧延時の圧延方向断面、L方向断面)のSEM観察結果によれば、フェライト(α)を主相とし、残留オーステナイト(γ)を第2相とする2相組織である。
当該残留オーステナイト(γ)の分率は、X線回折試験により20体積%以上を占めていることがわかった。そして、主相フェライト(α)の平均粒径は5.0μmであり、また残留オーステナイト(γ)の平均粒径は0.2μmであった。
これらのミクロ組織のL方向断面におけるSEM写真を、図7に例示する。
(b)機械的性質の試験結果
一方、引張試験結果によれば、
引張強さ(TS)=1160MPa、伸び(El)=23.7%であり、引張強さ(TS)×伸び(El)=27492MPa・%
であった。
図8には、比較例1の鋼材の応力−ひずみ曲線を示す。なお、引張試験は、L方向の丸棒引張試験片(試験部分の平行部直径が3.5mmΦ、長さが24.5mm)で行った。
図8 比較例1の鋼材の応力−ひずみ曲線
以上の比較例1で得られた確性試験結果と、それが得られるまでの途中工程における材料の確性試験結果とを併せて、表6にまとめた。
<実施例1と比較例1の比較のまとめ>
以上の結果より、実施例1と比較例1のそれぞれにおいて焼鈍+過時効処理後に得られた材料特性を比較すると、下記の通りまとめられる。
(1).実施例1によれば、主相がフェライトで、第2相が30体積%以上を占める残留オーステナイトからなる2相組織を有する微細組織鋼により、引張強さ(TS)≧1100MPa、伸び(El)≧25%の高強度・高延性であって、かつ、TS×El≧30000MPa・%の高吸収エネルギーを有する高強度鋼材が得られた。
これに対して、比較例1では、引張強さ(TS)、伸び(El)及びTS×Elの全てにわたりこのように優れた高強度鋼材は得られなかった。
(2).実施例1において上記の優れた機械的性質が得られた理由は、当該高強度鋼材のミクロ組織の微細化が、圧延方向に対する直角方向断面において、前記主相フェライトの平均結晶粒径が0.9μm以下であって、前記第2相の残留オーステナイトの平均結晶粒径が0.6μm以下であることによる。これに対して、比較例1では、実施例1にみられる程度のミクロ組織の微細化は達成されていない。
(3).製造方法に関して、実施例1において上記(1)及び(2)項の特徴が達成されるに至った理由は、短時間焼鈍に供した材料のミクロ組織が、圧延方向に対して直角方向断面において、平均粒径が1.0μm以下のフェライトと、直径が、2μm以下の球状化セメンタイトからなる微細組織鋼を供したからである。
これに対して、比較例1では、短時間焼鈍に供した材料に関し、実施例1にみられる程度の微細化された材料を供していないからである。
また、実施例2として実施例1と同一成分であるが、加えて0.045%Nb添加を行った材料についても実験を行い、ほぼ実施例1と同等の組織、特性を得た。若干の差異として実施例2の材料はNb添加の効果により若干、微細組織であるため、延性が5%程高かった。
本発明は、建造物や橋梁等の構造物、自動車の足回り鋼材、機械用歯車等部品に使用される鋼材であって、特に高強度かつ高延性で、エネルギー吸収能に優れた厚鋼板や棒鋼・鋼線等の非調質鋼材に関するものである。

Claims (3)

  1. 化学成分組成が、質量%で、
    C :0.05〜0.20%、
    Si:1.0〜3.5%、
    Mn:4.5〜5.5%、
    Al:0.001〜0.080%
    P:0.030%以下、
    S:0.020%以下、
    N:0.010%以下
    Nb:0.045%以下
    であって、残部がFe及び不可避不純物からなり、
    ミクロ組織として、主相がフェライトであり、第2相が30体積%以上を占めるオーステナイトからなる2相組織であり、
    機械的性質として、引張強さ(TS)が1100MPa以上で、伸び(El)が25%以上であって、かつ引張強さと伸びとの積(TS×El)が30000MPa・%以上であることを特徴とする強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材。
  2. 前記高強度鋼材のミクロ組織において、前記主相のフェライトの圧延方向に平行な断面の平均結晶粒径が 0.9μm以下であり、前記第2相のオーステナイトの圧延方向に平行な断面の平均結晶粒径が0.6μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材。
  3. 化学成分組成が、質量%で、
    C :0.05〜0.20%、
    Si:1.0〜3.5%、
    Mn:4.5〜5.5%、
    Al:0.001〜0.080%
    P:0.030%以下、
    S:0.020%以下、
    N:0.010%以下
    Nb:0.045%以下
    であって、残部がFe及び不可避不純物からなり、
    1200℃で均一に加熱後鍛造により減面率88%以上の加工後、室温まで空冷したもので圧延方向に対する直角方向断面における平均結晶粒径が1.0μm以下であるフェライトと、平均粒子径が0.2μm以下である球状化セメンタイトとからなる微細ミクロ組織を有する鋼材を、650〜700℃の範囲内で2分間以上の加熱を行う焼鈍処理を施すことを特徴とする強度、延性及びエネルギー吸収能に優れた高強度鋼材の製造方法。
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