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JP2012201075A - 感熱紙 - Google Patents

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JP2012201075A
JP2012201075A JP2011069873A JP2011069873A JP2012201075A JP 2012201075 A JP2012201075 A JP 2012201075A JP 2011069873 A JP2011069873 A JP 2011069873A JP 2011069873 A JP2011069873 A JP 2011069873A JP 2012201075 A JP2012201075 A JP 2012201075A
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JP2011069873A
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Mitsuhiro Ota
光洋 太田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】ハイライト部での白抜けによるザラツキを防止することができる感熱紙を提供すること。
【解決手段】基材上に、感熱発色層と、耐熱保護層とがこの順で積層されてなる感熱紙において、感熱発色層は、ロイコ染料と、顕色剤と、バインダーを含み、このバインダーが、酸処理ゼラチンである。
【選択図】図1

Description

本発明は、感熱紙に関し、特に、ハイライト部での白抜けによるザラツキの発生を防止することのできる感熱紙に関する。
従来から、紙、合成紙等からなる基材上に、樹脂バインダーとロイコ染料と顕色剤とを含む感熱発色層を形成してなる感熱紙が知られている。この種の感熱紙は、現像、定着等の煩雑な処理を施す必要がなく、サーマルヘッド等の発熱体により感熱発色層をパターン状に加熱することで、所望の文字、画像等を容易に印字することができる点で、ファクシミリ、ラベルプリンター等に広く使用されている。また、近時、感熱発色層上に、耐熱性や、光沢性を付与するための、或いは記録情報の傷付き、汚染等からの防止を目的とした耐熱保護層を備えた感熱紙も知られている。
また、感熱発色層に含まれる樹脂バインダーとしては、例えば、特許文献1にも開示がされているように、ポリビニルアルコール樹脂が一般的である。
特開2010−228171号公報
上記のように感熱紙は容易に記録が可能であるといった利点を有するものの、印字時にハイライト部で白抜けによるザラツキが生ずる問題がある。しかしながら、現在のところ、ハイライト部での白抜けによるザラツキを防止することができる感熱紙は知られていない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ハイライト部での白抜けによるザラツキを防止することができる感熱紙を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、基材上に、感熱発色層と、耐熱保護層とがこの順で積層されてなる感熱紙であって、前記感熱発色層は、ロイコ染料と、顕色剤と、バインダーを含み、前記バインダーが、酸処理ゼラチンであることを特徴とする。
また、前記酸処理ゼラチンのゼリー強度が300g以下であってもよい。
本発明の感熱紙によれば、ハイライト部において白抜けによるザラツキの発生を効果的に防止することができる。
本発明の一実施形態の感熱紙の概略断面図である。 ハイライト部を示す実施例の評価画像である。
本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、図1は、本発明の感熱紙の一例を示す模式的断面図である。
図1に示すように、本発明の感熱紙10は、基材1と、基材1上に設けられた感熱発色層2と、感熱発色層2上に設けられた耐熱保護層3とから構成される。そして、本発明の感熱紙10は、感熱発色層に含まれるバインダーが、酸処理ゼラチンであることに特徴を有する。以下、本発明の感熱紙10について具体的に説明する。
(基材)
本発明の感熱紙10の基材に使用できる材料は、紙類では、各種紙単体もしくは加工紙、合成紙等いずれも使用可能で、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙等の他、樹脂エマルジョンや合成ゴムラテックス等の含浸紙、合成樹脂内添紙などが挙げられ、プラスチックフィルムでは、ポリオレフィン系樹脂フィルム、硬質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリメタクリレートフィルムなどが使用でき、これらのプラスチックフィルムでは透明なフィルムだけでなく、白色顔料や、充填剤等を加えて成膜した白色不透明のフィルム等も使用できる。更に、これらの材料はそれぞれ単独でも使用できるが、他の材料と組み合わせた積層体として使用してもよく、特に限定されない。このような基材の厚さは、5μm〜5mm程度の範囲である。
(感熱発色層)
基材1上には、感熱発色層2が設けられており、この感熱発色層2は、少なくともロイコ染料と、顕色剤と、バインダーである酸処理ゼラチンを含む。
<バインダー>
本発明では、感熱発色層に含まれるバインダーとして、酸処理ゼラチンを採用することで、ハイライト部での白抜けによるザラツキ(以下、単にザラツキという。)を防止せしめている。酸処理ゼラチンを使用することで、ザラツキが防止できる正確なメカニズムは現在のところ明らかではないが、ザラツキの発生は、印字時の感熱発色層における熱伝導ムラや、感熱発色層に含まれるロイコ染料や顕色剤等の各種材料の分散性が低いことによる材料の2次凝集に起因するものと考えられる。ここで、バインダーとしての酸処理ゼラチンは、感熱発色層2の熱伝導性の向上や、感熱発色層2に含まれる各種材料の分散性の向上に寄与していると考えられ、これによりハイライト部での白抜けによるザラツキが防止できるものと考えられる。いずれにせよ、酸処理ゼラチンを使用することでザラツキが防止されることは明らかであり、アルカリ処理がされたゼラチンではザラツキの発生を防止することはできない。
さらに、本発明によれば、酸処理ゼラチンがゲル化剤としての役割を果たし得ることから、本発明の感熱紙を形成するにあたって、同時重層塗布が可能であり、製造時の微妙な条件変動に対しても性能を損なうことなく安定した層形成が可能である。
なお、酸処理ゼラチンとは、ゼラチンの原料であるコラーゲンを希塩酸、希硫酸などの酸性物質にて加水分解し抽出したゼラチンをいい、コラーゲンを石灰液等のアルカリ性物質にて加水分解し抽出したアルカリ処理ゼラチンとは異なるものである。また、ゼラチンの原料であるコラーゲンとしては、豚皮、牛皮、牛骨を原料としたコラーゲン等を挙げることができる。
また、酸処理ゼラチンは、そのゼリー強度が300g以下のものが好ましく、200g以下、さらに好ましくは170g以下である。ゼリー強度の低い酸処理ゼラチンを含ませることで、ザラツキの発生を更に効果的に防止することができる。これは、上記で説明したように、ザラツキの発生は、感熱発色層2における熱伝導性や、感熱発色層に含まれる材料の分散性の低下に起因するものと考えられるが、ゼリー強度の低い酸処理ゼラチンは、熱伝導性や分散性を更に向上させることができることによるものと考えられる。なお、ゼリー強度とは、JIS K6503−1996に規定されているものである。
酸処理ゼラチンのゼリー強度は、低いことが好ましいが、ゼリー強度が150g未満である場合には、塗工適性が低下してしまう虞が生じうる。このような点を考慮すると、酸処理ゼラチンのゼリー強度は、150g以上300g以下が好ましく、150g以上200g以下、さらに好ましくは150g以上170g以下である。
感熱発色層2に含まれる酸処理ゼラチンの含有量について特に限定はなく、バインダーとしての機能を奏する範囲内で適宜設定することが可能であるが、感熱発色層の固形分総量に対し10質量%以上40質量%以下の範囲内であることが好ましい。
また、酸処理ゼラチンとともに、他のバインダー樹脂を併せて使用することもできる。他のバインダー樹脂としては、アクリルエマルジョン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、でんぷん類、ポリビニルピロリドン、アクリル酸エステル、ポリアクリルアミド重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体あるいはこれらの変性物等を挙げることができる。
<ロイコ染料>
感熱発色層2に含まれるロイコ染料について特に限定はなく、無色または淡色の従来公知のロイコ染料を適宜選択して用いることができる。例えば、
(1)3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニル−3−インドリル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル−3−インドリル)フタリド、3,3−ビス(9−エチル−3−カルバゾリル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニル−3−インドリル)−5−ジメチルアミノフタリドなどのトリアリールメタン系化合物;
(2)4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリンベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンなどのジフェニルメタン系化合物;
(3)3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、ローダミン−β−アニリノラクタム、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロピルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(4−アニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオランなどのキサンテン系化合物;
(4)ベンゾイルロイコメチレンブル−、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブル−などのチアジン系化合物;
(5)3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピランなどのスピロ系化合物;
(6)その他、3,5',6−トリス(ジメチルアミノ)−スピロ〔9H−フルオレン−9,1'(3'H)−イソベンゾフラン〕−3'−オン、1,1−ビス〔2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロ(3H)イソベンゾフラン−3−オンなどが挙げられ、これらの染料は1種または2種以上を混合して用いることができる。
ロイコ染料の含有量について特に限定はないが、感熱発色層2の固形分総量に対し10〜35質量%程度が一般的である。
<顕色剤>
顕色剤についても特に限定はなく、例えば、p−オクチルフェノ−ル、p−第三ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、α−ナフトール、β−ナフトール、p−第三オクチルカテコール、2,2'−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノール−A、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)スルホン、2,4'−ジヒドロキシフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)エトキシ〕メタン、4−(4−イソプロポキシベンゼンスルホニル)フェノ−ル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、3,5−ジ第三ブチルサリチル酸などのフェノール系;安息香酸などの有機カルボン酸系;サリチル酸亜鉛などの金属系;2,4−ジヒドロキシ−N−2'−メトキシベンズアニリドなどのアニリド誘導体系などの顕色剤があげられ、これらの顕色剤は1種または2種以上を混合して用いることができる。
ロイコ染料と顕色剤との配合比について特に限定はないが、ロイコ染料1質量部に対し、顕色剤は1〜10質量部程度が一般的である。
<その他の材料>
また、感熱発色層2には、必要に応じて、増感剤や、保存安定剤を添加してもよい。増感剤としては、例えば、酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、サリチル酸ドデシルエステル亜鉛塩、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウムなどの有機酸の金属塩;ステアリン酸アミド,ステアリン酸メチロールアミド,ステアロイル尿素、アセトアニリド、アセトトルイジド、安息香酸ステアリルアミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオクチル酸アミドなどのアミド化合物;1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、p−ベンジロキシビフェニル、ジフェニルカーボネート、ビス(4−メチルフェニル)カーボネート、ジベンジルオキザレート、ビス(4−メチルベンジル)オキザレート、ビス(4−クロロベンジル)オキサレート、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸ベンジル、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニル、メチレンジベンゾエート、1,4−ビス(2−ビニロキシエトキシ)ベンゼン、2−ベンジロキシナフタレン、4−ベンジロキシ安息香酸ベンジル、ジメチルフタレート、テレフタル酸ジベンジル、ジベンゾイルメタン、4−メチルフェノキシ−p−ビフェニルなどがあげられ、これらの増感剤は1種または2種以上を混合して用いることができる。
また、保存安定剤としては、たとえば、1,1,3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4'−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)、4,4'−チオビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)、2,2'−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)などのヒンダードフェノール化合物、4−ベンジルオキシ−4'−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、ナトリウム−2,2'−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェートなどがあげられ、これらの保存安定剤は1種または2種以上を混合して用いることができる。
また、増感剤や保存安定剤以外にも、必要に応じて、顔料、ワックス類、消泡剤などの添加剤や、感熱発色層2に任意の着色を行うための嗔料などを添加することもできる。
感熱転写層2の形成方法についても特に限定はなく、例えば、分散媒体として水を使用し、ロイコ染料、顕色剤、酸処理ゼラチン、及び必要に応じ増感剤、保存性改良剤等を混合攪拌して調製した塗工液を基材1上に塗布し、乾燥することで形成することができる。
感熱発色層2の厚みについても特に限定はないが、3.0〜10.0μm程度が好ましい。
(耐熱保護層)
感熱転写層2上には、耐熱保護層3が設けられている。耐熱保護層3としては、従来公知のものを適宜選択して用いることができ特に限定はなく、例えば、バインダー樹脂として、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等を含む耐熱保護層3を挙げることができる。上記に例示したものの中でも、耐熱性、光沢性、耐可塑剤性に優れるアクリル樹脂、電離放射線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂を含む耐熱保護層3が特に好ましい。
また、電離放射線硬化性樹脂を含有する耐熱保護層3は、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れている点で耐熱保護層3のバインダー樹脂として好適に用いることができる。電離放射線硬化性樹脂としては特に限定されることはなく、従来公知の電離放射線硬化性樹脂の中から適宜選択して用いることができ、例えば、ラジカル重合性のポリマー又はオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを用いることができる。また、紫外線硬化性樹脂を含有する耐熱保護層3は耐光性に優れる点で好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂又は上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダートアミン系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えばビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基など)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものが挙げられる。
また、耐熱保護層3に滑剤を含有させることとしてもよい。滑剤としては、従来公知の滑剤である金属石鹸、シリコーンオイル、及びシリコーン変性樹脂、ポリワックス、タルク等が使用可能である。
耐熱保護層3の形成方法としては、上記に例示したバインダー樹脂の1種または2種以上と、必要に応じて添加される添加剤を適当な溶剤により、溶解または分散させて耐熱保護層用塗工液を調製し、これを、感熱発色層2上にグラビア印刷法、バーコーター法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の従来公知の手段により塗布、乾燥して形成することができる。耐熱保護層3の厚みについて特に限定はないが、0.5〜10.0μm程度が一般的である。
また、耐熱保護層3は、単層であってもよく、複数の層を積層してなる構成であってもよい。なお、電離放射線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、未反応のモノマーと感熱発色層に含有される染料等とが化学反応を起こし、発色してしまう懸念があるため、電離放射線硬化性樹脂、又は紫外線硬化性樹脂を含む層と、他の層とを積層させた多層構成の耐熱保護層とすることが好ましい。
以上、本発明の感熱紙10ついて詳細に説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、基材1の感熱発色層2を設けた面とは反対の面に粘着層(図示せず)を設けることで、ラベルとしての用途等に用いることができる。また、基材1と感熱発色層2との間に、或いは、感熱発色層2と耐熱保護層3との間に、任意の層を設けることもできる。
次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。なお、文中の「部」は特に断りのない限り質量基準である。
<A液の調製>
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン45部を、水55部に分散しA液を得た。
<B液の調製>
4−(4−イソプロポキシベンゼンスルホニル)フェノ−ル35部を、水65部に分散しB液を得た。
<C液の調製>
1,2−ジフェノキシエタン40部を、水60部に分散しC液を得た。
<D液の調製>
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン40部を、水60部に分散しD液を得た。
<耐熱保護層用塗工液の調製>
アクリルエマルジョン8部、水90部に、ステアリン酸亜鉛2部を分散し、耐熱保護層用塗工液を得た。
(実施例1)
基材として、YUPO(王子製紙製)を用い、該基材上に下記組成の感熱発色層用塗工液を、乾燥後6.0g/m2となるようにバーコーターを用いて塗布・乾燥して感熱発色層を形成した。次いで、感熱発色層上に、上記組成の耐熱保護層用塗工液1を、乾燥後2.0g/m2となるようにバーコーターを用いて塗布・乾燥して耐熱保護層を形成し、実施例1の感熱紙を得た。
<感熱発色層用塗工液1>
・酸処理豚皮ゼラチン10%溶液 100部
(ゼリー強度(JIS K6503−1996);284g)
・A液 23部
・B液 38部
・C液 9部
・D液 10部
・水 93部
(実施例2)
感熱発色層用塗工液1にかえて、下記組成の感熱発色層用塗工液2を使用した以外は全て実施例1と同様にして実施例2の感熱紙を得た。
<感熱発色層用塗工液2>
・酸処理豚皮ゼラチン10%溶液 100部
(ゼリー強度(JIS K6503−1996);198g)
・A液 23部
・B液 38部
・C液 9部
・D液 10部
・水 93部
(実施例3)
感熱発色層用塗工液1にかえて、下記組成の感熱発色層用塗工液3を使用した以外は全て実施例1と同様にして実施例3の感熱紙を得た。
<感熱発色層用塗工液3>
・酸処理豚皮ゼラチン10%溶液 100部
ゼリー強度(JIS K6503−1996);152g
・A液 23部
・B液 38部
・C液 9部
・D液 10部
・水 93部
(実施例4)
感熱発色層用塗工液1にかえて、下記組成の感熱発色層用塗工液4を使用した以外は全て実施例1と同様にして実施例4の感熱紙を得た。
<感熱発色層用塗工液4>
・酸処理豚皮ゼラチン10%溶液 100部
ゼリー強度(JIS K6503−1996);110g
・A液 23部
・B液 38部
・C液 9部
・D液 10部
・水 93部
(比較例1)
感熱発色層用塗工液1にかえて、下記組成の感熱発色層用塗工液5を使用した以外は全て実施例1と同様にして比較例1の感熱紙を得た。
<感熱発色層用塗工液5>
・アルカリ処理牛骨ゼラチン10%溶液 100部
ゼリー強度(JIS K6503−1996);298g
・A液 23部
・B液 38部
・C液 9部
・D液 10部
・水 93部
(比較例2)
感熱発色層用塗工液1にかえて、下記組成の感熱発色層用塗工液6を使用した以外は全て実施例1と同様にして比較例2の感熱紙を得た。
<感熱発色層用塗工液6>
・アルカリ処理牛骨ゼラチン10%溶液 100部
(ゼリー強度(JIS K6503−1996);197g)
・A液 23部
・B液 38部
・C液 9部
・D液 10部
・水 93部
(比較例3)
感熱発色層用塗工液1にかえて、下記組成の感熱発色層用塗工液7を使用した以外は全て実施例1と同様にして比較例3の感熱紙を得た。
<感熱発色層用塗工液7>
・アルカリ処理牛骨ゼラチン10%溶液 100部
(ゼリー強度(JIS K6503−1996);147g)
・A液 23部
・B液 38部
・C液 9部
・D液 10部
・水 93部
(比較例4)
感熱発色層用塗工液1にかえて、下記組成の感熱発色層用塗工液8を使用した以外は全て実施例1と同様にして比較例4の感熱紙を得た。
<感熱発色層用塗工液8>
・ポリビニルアルコール樹脂 100部
(ケン化度;94%、重合度;800)
・A液 23部
・B液 38部
・C液 9部
・D液 10部
・水 93部
(ザラツキ評価)
実施例1〜4、比較例1〜4の感熱紙に、感熱紙用プリンタ(UP−D897 SONY(株)製)を用いて下記の評価画像をそれぞれ形成し、評価画像のザラツキ評価を下記の評価基準で目視により行った。評価結果を表1に示す。
<評価画像>
評価画像は図2に示すように、黒の0〜255階調を15等分し、それぞれの階調部を順次横並びにした画像を評価画像として用いた。また、濃度の低い階調部から順に1〜15STEPと呼び、3〜6STEPがハイライト部である。
<評価基準>
◎・・・ハイライト部での白抜けによるザラツキがない。
○・・・ハイライト部での白抜けによるザラツキが殆どない。
△・・・ハイライト部での白抜けによるザラツキが少しある。
×・・・ハイライト部での白抜けによるザラツキがある。
××・・・ハイライト部での白抜けによるザラツキが多い。
(塗工適性評価)
実施例1〜4、比較例1〜4の感熱紙の塗工適性評価を、下記の評価基準により行った。評価結果を表1に併せて示す。
<塗工適性評価方法>
基材として、YUPO(王子製紙製)を用い、該基材上に感熱発色層用塗工液1〜8を、乾燥後6.0g/m2となるようにバーコーターを用いて塗布し、塗工面から30cm〜50cmの高さからドライヤーの冷風を吹き付けて乾燥し、感熱発色層を形成した。
<評価基準>
◎・・・送風による塗工面の荒れが全く無い。
○・・・送風による塗工面の荒れが殆どない。
△・・・送風による塗工面の荒れが少しある。
×・・・送風による塗工面の荒れがある。
××・・・送風による塗工面の荒れが多い。
表1からも明らかなように、感熱発色層に含まれるバインダー樹脂が酸処理ゼラチンである実施例の感熱紙は、ハイライト部での白抜けによるザラツキがなく良好な評価結果となった。また、ゼリー強度が150g〜200gの範囲内である実施例2、3、特にゼリー強度が150g〜170gの範囲内である実施例2では良好な塗工適性を得ることができた。一方、バインダー樹脂が酸処理ゼラチンではない、比較例の感熱紙では、ハイライト部において白抜けによるザラツキが生じていることがわかる。
10 感熱紙
1 基材
2 感熱発色層
3 耐熱保護層

Claims (2)

  1. 基材上に、感熱発色層と、耐熱保護層とがこの順で積層されてなる感熱紙であって、
    前記感熱発色層は、ロイコ染料と、顕色剤と、バインダーを含み、
    前記バインダーが、酸処理ゼラチンであることを特徴とする感熱紙。
  2. 前記酸処理ゼラチンのゼリー強度が300g以下であることを特徴とする請求項1に記載の感熱紙。
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