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JP2012134067A - 燃料電池システム - Google Patents

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JP2012134067A
JP2012134067A JP2010286634A JP2010286634A JP2012134067A JP 2012134067 A JP2012134067 A JP 2012134067A JP 2010286634 A JP2010286634 A JP 2010286634A JP 2010286634 A JP2010286634 A JP 2010286634A JP 2012134067 A JP2012134067 A JP 2012134067A
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air
water
gas
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JP2010286634A
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Yohei Hidaka
洋平 日高
Nobuyuki Matsumoto
伸之 松本
Takumoto Ikada
拓素 井加田
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

【課題】高温運転時にも、効率よく燃料電池を加湿する。
【解決手段】燃料電池と、燃料電池のカソードに供給空気流路を介して空気を供給するエアポンプと、加湿器20とを備える燃料電池システムにおいて、加湿器20は、複数の中空糸膜26を内蔵するハウジング21と、ハウジング21の内部に設けられ、導入された空気オフガスと複数の中空糸膜26の一部の外側とが接することが可能な空気オフガス室32と、ハウジング21の内部の空気オフガス室32の鉛直下方に配置され、複数の中空糸膜26の他部が浸かる所定量まで空気オフガスから凝縮された凝縮水を貯留することが可能な水溜まり室31と、前記所定量以上となった凝縮水を排出させる排水管27とを備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、燃料電池システムに関するものである。
固体高分子電解質膜型の燃料電池では、固体高分子電解質膜の含水量が不足すると、イオン抵抗が高くなって出力が低下するので、良好な発電状態を維持するためには固体高分子電解質膜を適度な湿潤状態に保つ必要がある。そのため、燃料電池内部の湿度管理は大変に重要である。
ところで、燃料電池内部の加湿と燃料電池の冷却とを関連させて行う燃料電池システムが考えられている。
例えば、特許文献1には、燃料電池スタック内において空気通路および水素通路と冷却水通路とを多孔性分離板を介して隣接して配置した燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムでは、冷却水通路に冷却水を循環させることにより燃料電池スタックを冷却し、また、水素と酸素の反応により生成された生成水が空気通路から多孔性分離板を介して冷却水通路にポンピングされ、さらに、冷却水通路の冷却水が多孔性分離板に浸透して空気通路を流れる空気および水素通路を流れる水素を加湿する。つまり、冷却水によって、燃料電池スタックの冷却と燃料電池スタック内部の加湿を行っている。
また、特許文献2には、燃料電池スタック内に空気通路および水素通路から離隔して冷却水通路を設け、水が噴射された空気を冷却水通路に流し、この空気中の水が冷却水通路内で蒸発するときに気化熱により燃料電池スタックを冷却し、冷却水通路から排出される水蒸気と空気をラジエタで冷却した後、燃料電池スタックの空気通路に供給することで、燃料電池スタック内部を加湿する燃料電池システムが開示されている。
しかしながら、特許文献1の燃料電池システムの場合には、冷却水を燃料電池スタックの湿度調整に用いているので、冷却水には純水しか使用することができず、不凍液を使用することができないため、凍結に対する水管理が煩雑である。
また、特許文献2の燃料電池システムでは、同じ水で燃料電池スタックの冷却と燃料電池スタック内部の加湿を行うので、やはり純水を使用しなければならず、水管理が煩雑なだけでなく、ラジエタや、水を貯留しておくためのタンクや、水を噴射するためのポンプおよび噴射ノズル等の装置が必要となるので、部品点数が増え、水噴射のためにポンプ等の制御も必要となり、燃料電池システムが複雑となる。
したがって、燃料電池システムにおいては、燃料電池スタックの冷却と加湿をそれぞれ別の系とした方が、凍結対策も取り易く、システムの簡素化の点からも好ましい。
米国特許第5700595号明細書 特開2009−200026号公報
ところで、燃料電池スタックの冷却と切り離して燃料電池スタック内部を加湿する手段として、燃料電池スタックから排出される空気オフガスに含まれる水分を、膜を介して、燃料電池スタックに供給される空気に移動させて該空気を加湿する膜加湿器が知られている。
しかしながら、この膜加湿器を用いた燃料電池システムでは、燃料電池スタックが適正な作動温度で運転しているときには、空気オフガスから必要な水分量を回収して空気を十分に加湿することができるが、燃料電池スタックの温度が高温状態となったときに、必要な水分量を空気オフガスから回収することができなくなり、空気が湿度不足となる場合があった。
図6は、燃料電池スタックの水収支を模式的に表したものである。図6(A)は燃料電池スタックが常温(適正な作動温度)で運転されているときの水収支を示す概念図であり、図6(B)は燃料電池スタックが高温で運転されているときの水収支を示す概念図である。
固体高分子電解質膜型の燃料電池において、燃料電池スタックに供給される空気に含まれる水分により、例えばペルフルオロスルホン酸ポリマー等からなる固体高分子電解質膜の湿潤状態を保持する場合には、燃料電池スタックに供給される空気を加湿する必要がある。
図6(A)に示すように、燃料電池スタックの温度が常温の場合には、燃料電池スタックに供給される空気を加湿するために必要な水分量(スタック入口における要求水分量)は少なくて済む。一方、燃料電池スタックから排出される空気オフガスに含まれる水分量(スタック出口における水分量)は、スタック入口における水分に、燃料電池スタック内で生成された生成水(水蒸気および凝縮水)が加わる。燃料電池スタックの温度が常温の場合には、燃料電池スタックから排出される空気オフガスに含まれる水分量が、要求水分量と比較して十分に大きいので、膜加湿器において空気オフガスから前記要求水分量を回収することが可能であり、燃料電池スタックに供給される空気を十分に加湿することが可能である。なお、回収されなかった水分は排気水蒸気となって廃棄される。
これに対して、図6(B)に示すように、燃料電池スタックが高温の場合、燃料電池スタックに供給される空気を適切に加湿するためには多くの水分量が必要となる。すなわち、スタック入口における要求水分量が大きい。一方、燃料電池スタックで生成される生成水の量は同じである。ここで、膜加湿器の水回収率が同じである場合、膜加湿器において空気オフガスから要求水分量を回収することが不可能となり、水収支が破綻し、燃料電池スタックに供給される空気を十分に加湿することができなくなる。その結果、燃料電池の固体高分子電解質膜を適度な湿潤状態に保持できなくなり、燃料電池スタックは適正な出力を維持できなくなる。
そこで、この発明は、膜加湿器を用いながら、効率よく燃料電池を加湿することができる燃料電池システムを提供するものである。
この発明に係る燃料電池システムでは、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、燃料と酸化剤とを供給されて発電を行う燃料電池(例えば、後述する実施例における燃料電池スタック2)と、記燃料電池のカソードに供給される酸化剤が流通する酸化剤流路(例えば、後述する実施例における供給空気流路11)と、
前記燃料電池のカソードに前記酸化剤流路を介して酸化剤を供給する酸化剤ポンプ(例えば、後述する実施例におけるエアポンプ10)と、複数の中空糸膜を有し、前記中空糸膜の内側を酸化剤が流通し、前記中空糸膜を介して前記燃料電池から排出される酸化剤オフガスの水分を前記燃料電池に供給される酸化剤に移動させて前記酸化剤を加湿する膜加湿器(例えば、後述する実施例における加湿器20)と、を備えた燃料電池システム(例えば、後述する実施例における燃料電池システム1)において、前記膜加湿器は、複数の中空糸膜(例えば、後述する実施例における中空糸膜26)を内蔵するハウジング(例えば、後述する実施例におけるハウジング21)と、前記ハウジングの内部に設けられ、導入された酸化剤オフガスと前記複数の中空糸膜の一部の外側とが接することが可能な空間部(例えば、後述する実施例における空気オフガス室32)と、前記ハウジングの内部の前記空間部の鉛直下方に配置され、前記複数の中空糸膜の他部が浸かる所定量まで酸化剤オフガスから凝縮された凝縮水を貯留することが可能な水貯留部(例えば、後述する実施例における水溜まり室31)と、前記所定量以上となった前記凝縮水を排出させる排水部(例えば、後述する実施例における排水管27)と、を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記排水部は、燃料電池システムの流路のうち前記空間部内の圧力よりも常に圧力が低い流路(例えば、後述する実施例における希釈器8)に接続されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、水貯留部に貯留された凝縮水で酸化剤オフガスを冷却することにより、従来は回収しきれずに排出されていた酸化剤オフガス中の水分を凝縮させて凝縮水として回収し、これを水貯留部に貯留し、中空糸膜の一部を水貯留部の凝縮水に没水させているので、酸化剤を酸化剤オフガスによって加湿するとともに、水貯留部に貯留された凝縮水によって加湿することができ、水の回収効率を高めることができる。
また、水貯留部内における加湿分は、酸化剤オフガスの水蒸気分圧によらずに加湿することができるため、燃料電池の出力の過渡時における酸化剤オフガスの温度変化や圧力変化に依存せずに安定した加湿を行うことができる。
また、燃料電池を高温状態で運転したときにも、酸化剤を十分に加湿することができ、燃料電池の固体高分子電解質膜を良好な湿潤状態に保つことができる。さらに、燃料電池の使用温度を高く設定することができるので、酸化剤を冷却するための放熱器を小型にすることができ、燃料電池システムを小型化することができる。
請求項2に係る発明によれば、水貯留部に貯留される凝縮水の量が所定量を超えるのを防止することができ、その結果、空間部を確実に確保することができる。
この発明に係る燃料電池システムの実施例1における概略構成図である。 前記実施例1の燃料電池システムにおいて用いられる膜加湿器の断面図である。 前記実施例1の膜加湿器における供給空気の加湿の様子を模式的に示した図である。 前記実施例1の燃料電池システムにおける水収支を説明する概念図である。 この発明に係る燃料電池システムの実施例2において用いられる膜加湿器の断面図である。 従来の燃料電池システムにおける水収支を説明する概念図である。
以下、この発明に係る燃料電池システムの実施例を図1から図5の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施例における燃料電池システムは、発電した電気で駆動モータを駆動し走行する燃料電池車両に搭載される態様である。
<実施例1>
初めに、この発明に係る燃料電池システムの実施例1を図1から図4の図面を参照して説明する。
図1は、実施例1における燃料電池システム1の概略構成を示した図である。
燃料電池スタック(燃料電池)2は、例えば固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込んで形成されたセルを複数積層して構成されており、アノードに燃料として水素ガス(燃料)を供給し、カソードに酸化剤として酸素を含む空気(酸化剤)を供給すると、アノードで触媒作用により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソードまで移動して、カソードで空気中の酸素と電気化学反応を起こして発電し、水が生成される。
図示しない水素タンクから供給される水素ガスは、水素ガス供給流路3、エゼクタ4を通って燃料電池スタック2のアノードに供給される。燃料電池スタック2で消費されなかった未反応の水素ガスは、燃料電池スタック2から水素オフガスとして排出され、水素オフガス流路5を通ってエゼクタ4に戻され、水素タンクから供給される新鮮な水素ガスと合流し再び燃料電池スタック2のアノードに供給される。水素オフガス流路5からは、パージ弁6を備えたパージ流路7が分岐し、パージ流路7は希釈器8に接続されている。パージ弁6は通常は閉じていて、燃料電池スタック2の運転状態に応じて開弁され、水素オフガス流路5を流れる水素オフガスを希釈器8へ排出する。
空気はエアポンプ(酸化剤ポンプ)10によって加圧され、供給空気流路(酸化剤流路)11、放熱器9、加湿器20を通って燃料電池スタック2のカソードに供給され、この空気中の酸素が酸化剤として発電に供された後、燃料電池スタック2から空気オフガス(酸化剤オフガス)として排出され、空気オフガス流路13を通って希釈器8に排出される。希釈器8よりも上流の空気オフガス流路13には、燃料電池スタック2のカソード内の空気圧力を調整するための背圧弁14が設けられている。なお、以下の説明では、燃料電池スタック1に供給される空気を供給空気と称す。パージ弁6の開放により希釈器8へ排出された水素オフガスは、希釈器8において空気オフガスによって希釈され、系外に排出される。
なお、燃料電池スタック2は図示しない冷却装置によって冷却可能となっている。つまり、この燃料電池システム1では、燃料電池スタック2の冷却と燃料電池スタック2の加湿とを別々に処理している。
加湿器20は、空気オフガス中の水分を膜を介して供給空気に移動させることによって供給空気を加湿する、いわゆる膜加湿器である。
以下、図2に示す断面図を参照して加湿器20の構成を説明する。
加湿器20は、矩形箱状のハウジング21を有している。ハウジング21は、長手方向(軸心方向)を水平にして配置された略矩形筒状のハウジング本体23と、ハウジング本体23の長手方向の一端側に連結された空気入口筒体24と、ハウジング本体23の長手方向の他端側に連結された空気出口筒体25とから構成されている。空気入口筒体24には空気流入口24aが設けられ、空気出口筒体25には空気流出口25aが設けられている。なお、ハウジング本体23と空気入口筒体24と空気出口筒体25はいずれも金属製であるのが熱伝達の観点から望ましい。
ハウジング本体23の内部には、ハウジング本体23の長手方向に沿って水平に延びる複数の中空糸膜26がほぼ均等に配置されて収納されており、中空糸膜26を支持するために、ハウジング本体23の長手方向の両端部に樹脂製のポッティング部28a,28bが設けられている。
中空糸膜26は、例えばペルフルオロスルホン酸ポリマーからなり、その内側と外側にそれぞれ水分含量の異なる流体を供給すると、水蒸気分圧の大きい流体中の水分が中空糸膜を透過して水蒸気分圧の小さい流体へと移動する特性を有している。各中空糸膜26は、その長手方向の両端部がポッティング部28a,28bに貫通状態に固定されている。
ハウジング本体23の長手方向の両端部はポッティング部28a,28bによって塞がれており、ポッティング部28aと空気入口筒体24との間には拡散室29が形成され、ポッティング部28bと空気出口筒体25との間には集合室30が形成されている。
各中空糸膜26の内側の通路26aは拡散室29および集合室30に連通している。
空気入口筒体24には、水平方向に延びる排水管(排水部)27が貫通固定されており、排水管27は拡散室29およびポッティング部28aを貫通してハウジング本体23の内部に連通している。
ポッティング部28a,28bによって両端部を塞がれたハウジング本体23の内部空間において、排水管27よりも上方の領域は空気オフガスが流通可能な空気オフガス室(空間部)32となっており、排水管27よりも下方の領域、すなわち空気オフガス室32の鉛直下方は水溜まり室(貯留部)31となっていて、空気オフガスに含まれる水分が凝縮してできる凝縮水がこの水溜まり室31に貯留される。
排水管27は、図1に示すように排水流路15を介して希釈器8に接続されている。希釈室8内のガス圧力は常に空気オフガス室32内のガス圧力よりも低いので、水溜まり室31に溜まった凝縮水の水位が排水管27を越えると、凝縮水は排水管27から排水流路15を通って希釈室8に排出される。したがって、水溜まり室31に貯留される液水の水位が排水管27より上位になることはない。
また、ハウジング本体23の上部であって長手方向の一端側には、空気オフガス室32に連なるオフガス流入口35が設けられ、長手方向の他端側には、空気オフガス室32に連なるオフガス流出口36が設けられている。
次に、加湿器20の作用を説明する。
エアポンプ10から送られてくる供給空気は、空気流入口24aから拡散室29に導入され、拡散室29から各中空糸膜26の内側の通路26aを通って集合室30へと流れ、集合室30から空気流出口25aを通って燃料電池スタック2のカソードに供給される。
一方、燃料電池スタック2から排出された空気オフガスは、加湿器20のオフガス流入口35から空気オフガス室32に導入され、空気オフガス室32を流通してオフガス流出口36から流出され、希釈器8へ送られる。
今、図2に示すように、水溜まり室31に、空気オフガスに含まれる水分が凝縮してなる凝縮水が溜まっているものとする。
このようにハウジング本体23内に凝縮水が溜まって水溜まり室31が形成されると、この水溜まり室31の凝縮水に中空糸膜26の一部が浸かり、水溜まり室31内は水−ガス加湿器として機能し、空気オフガス室32内はガス−ガス加湿器として機能する。
詳述すると、空気オフガス室32内に配置された中空糸膜26は、その外面が空気オフガス室32を流れる空気オフガスに接しており、内面が通路26aを流れる供給空気に接している。ここで、燃料電池スタック2から排出される空気オフガスは、燃料電池スタック2における発電に伴い生成される生成水(液滴および水蒸気)を含む極めて湿度の高い且つ温度の高いガスである。そのため、図3に示すように、空気オフガス中の水蒸気が中空糸膜26を透過し、中空糸膜26の通路26aを流れる供給空気に移動する。
一方、水溜まり室31内に配置された中空糸膜26は、その外面が水溜まり室31に貯留された液水に接しており、内面が通路26aを流れる供給空気に接している。そのため、図3に示すように、水溜まり室31の液水が中空糸膜26を透過し、透過する際に気化して水蒸気となり、中空糸膜26の通路26aを流れる供給空気に移動する。また、このときの気化熱によって、水溜まり室31に貯留されている液水は熱を奪われ、冷やされる。
このように、空気オフガス室32の中空糸膜26内を流通する供給空気は空気オフガスによって加湿され、水溜まり室31の中空糸膜26内を流通する供給空気は水溜まり室31の液水によって加湿される。そして、これら加湿された供給空気は集合室30で合流し、燃料電池スタック2のカソードへ供給される。
ここで、水溜まり室31内における水−ガス加湿器としての加湿性能は、空気オフガス室32内におけるガス−ガス加湿器としての加湿性能よりも極めて高いので、水溜まり室31を有しない従来の膜加湿器よりも水の回収効率が高く、供給空気に対する加湿量を大きくすることができる。
また、空気オフガス室32内の空気オフガスの温度は、水溜まり室31に貯留された液水の温度よりも低いので、空気オフガス室32内の空気オフガスは水溜まり室31の液水によって冷却される。前述したように、空気オフガスは、発電に伴い生成された生成水(液滴および水蒸気)を含む極めて湿度の高いガスであるので、空気オフガス中に含まれる水蒸気の一部が液水との接触部で凝縮し、凝縮水となって水溜まり室31内に貯留される。また、空気オフガス中に初めから含まれていた液滴も水溜まり室31に落下し貯留される。
このように、この加湿器20では、水溜まり室31内に貯留された凝縮水で、空気オフガス室32を流通する空気オフガスを冷却することにより、従来は回収しきれずに排出されていた空気オフガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮水として回収し、これを水溜まり室31に貯留し、一部の中空糸膜26を水溜まり室31の液水に没水させているので、供給空気を効率よく加湿することができる。その結果、加湿器20を小型化することができる。
図4は、この燃料電池システム1において燃料電池スタック2を高温状態で運転したときの水収支を示した概念図である。この図において「アシスト」と記載されている部分が、水溜まり室31内の中空糸膜26により回収される(加湿される)水分量を示しており、燃料電池スタック2を高温状態で運転したときにも、供給空気を適切に加湿するために必要な水分量、すなわち燃料電池スタック2の入口における要求水分量を、加湿器20において回収することが可能となる。
なお、水溜まり室31の水位が排水管27の上端部に達したときの貯留水量(以下、最大貯留水量という)Qが、燃料電池スタック2を高温状態で運転したときにも維持されるようにすると、高温運転が継続されたときにも供給空気を適切に加湿することができる。
そのために、水溜まり室31内で供給空気が加湿される単位時間当たりの加湿量W1(L/min)、空気オフガス室32内で空気オフガス中の水分の凝縮により回収される単位時間当たりの回収水量W2(L/min)、高温運転時において水溜まり室31内での加湿によりアシストし続けなければならない時間t(min)とすると、次の式(1)の不等式が成立するように最大貯留水量Q(L)を設定し、これから排水管27の高さを決定する。
Q>(W1−W2)・t ・・・ 式(1)
なお、加湿量W1,回収水量W2は膜性能から、必要時間tは予め実験を行って決定する。
前記アシスト分、すなわち水溜まり室31内の中空糸膜26による加湿分は、空気オフガスの水蒸気分圧によらずに加湿することができるため、燃料電池スタック2の出力の過渡時における空気オフガスの温度変化や圧力変化に依存せずに安定した加湿を行うことができる。
また、燃料電池スタック2を高温状態で運転したときにも供給空気を十分に加湿することができ、その結果、燃料電池スタック2の固体高分子電解質膜を良好な湿潤状態に保つことができるので、燃料電池スタック2の使用温度を高く設定することができ、供給空気を冷却するための放熱器9を小型にすることができ、燃料電池システム1を小型化することができる。
なお、排水管27の内径を大きくして、排水管27から空気オフガス室32内の空気オフガスを凝縮水と一緒に排出するように構成することも可能である。そのようにすると、オフガス流出口36が不要となる。
<実施例2>
次に、この発明に係る燃料電池システムの実施例2を図5の図面を参照して説明する。なお、燃料電池システム1の概略構成は実施例1と同じであるので、図1を援用して説明を省略する。
実施例2の燃料電池システム1が実施例1の燃料電池システム1と相違する点は、加湿器20のハウジング21を縦型とし、中空糸膜26の長手方向を鉛直方向に配置した点にある。
以下、実施例2における加湿器20を説明するが、基本的な構成は実施例1のものと同じであるので、同一態様部分には同一符号を付して説明を省略し、相違点についてだけ説明する。
図5に示すように、実施例2の加湿器20では、ハウジング本体23がその長手方向(軸心方向)を鉛直方向に配置され、ハウジング本体23の下部に空気入口筒体24が連結され、ハウジング本体23の上部に空気出口筒体25が連結されており、ハウジング本体23の内部に、複数の中空糸膜26がその長手方向を鉛直方向に向けて収納されている。ハウジング本体23の一側面にオフガス流入口35が設けられ、他側面にオフガス流出口36と排水管27が設けられている。排水管27はハウジング本体23の内部空間に連通しており、オフガス流出口36よりも下方に配置されている。
このように構成された実施例2の加湿器20では、ハウジング本体23内において排水管27よりも下方の領域が水溜まり室31となり、排水管27よりも上方の領域が空気オフガス室32となり、全ての中空糸膜26においてその下方部分が水溜まり室31に貯留された液水(凝縮水)に没し、全ての中空糸膜26においてその上方部分が空気オフガス室32内に収容されている。
そして、この加湿器20においては、供給空気は、初めに、水溜まり室31内に没水している部分の中空糸膜26の通路26aを流通する際に、水溜まり室31の液水によって加湿される。すなわち、水溜まり室31内は水−ガス加湿器として機能する。
次に、この加湿された供給空気が、空気オフガス室32に収容された部分の中空糸膜26の通路26aを流通する際に、空気オフガス室32内の空気オフガス中の水蒸気によってさらに加湿される。すなわち、空気オフガス室32内はガス−ガス加湿器として機能する。
そして、各中空糸膜26を通り加湿された供給空気は集合室30に集合し、空気流出口25aから燃料電池スタック2のカソードへ供給される。
この実施例2の加湿器20についても、実施例1と同様に、水溜まり室31内における水−ガス加湿器としての加湿性能は、空気オフガス室32内におけるガス−ガス加湿器としての加湿性能よりも極めて高いので、水溜まり室31を有しない従来の膜加湿器よりも水の回収効率が高く、供給空気を十分に加湿することができる。
また、この実施例2においても、空気オフガス室32内の空気オフガスは水溜まり室31の液水によって冷却され、空気オフガス中に含まれる水蒸気の一部が凝縮し、凝縮水となって水溜まり室31内に貯留される。
実施例2の加湿器20によっても、実施例1の加湿器20と同じ作用効果を奏することができる。
すなわち、この加湿器20では、水溜まり室31内に貯留された凝縮水で、空気オフガス室32を流通する空気オフガスを冷却することにより、従来は回収しきれずに排出されていた空気オフガス中の水蒸気を凝縮させて凝縮水として回収し、これを水溜まり室31に貯留し、中空糸膜26の一部を水溜まり室31の液水に没水させているので、供給空気を効率よく加湿することができる。その結果、加湿器20を小型化することができる。
また、燃料電池スタック2を高温状態で運転したときにも、供給空気を適切に加湿するために必要な水分量、すなわち燃料電池スタック2の入口における要求水分量を、加湿器20において回収することが可能となる。
また、燃料電池スタック2の出力の過渡時における空気オフガスの温度変化や圧力変化に依存せずに安定した加湿を行うことができる。
また、燃料電池スタック2を高温状態で運転したときにも供給空気を十分に加湿することができ、その結果、燃料電池スタック2の固体高分子電解質膜を良好な湿潤状態に保つことができるので、燃料電池スタック2の使用温度を高く設定することができ、供給空気を冷却するための放熱器9を小型にすることができ、燃料電池システム1を小型化することができる。
この実施例2においても、排水管27の内径を大きくして、排水管27から空気オフガス室32内の空気オフガスを凝縮水と一緒に排出するように構成することが可能である。そのようにすると、オフガス流出口36が不要となる。
1 燃料電池システム
2 燃料電池スタック(燃料電池)
10 エアポンプ(酸化剤ポンプ)
11 供給空気流路(酸化剤流路)
20 加湿器(膜加湿器)
21 ハウジング
26 中空糸膜
27 排水管(排水部)
32 空気オフガス室(空間部)
31 水溜まり室(水貯留部)

Claims (2)

  1. 燃料と酸化剤とを供給されて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池のカソードに供給される酸化剤が流通する酸化剤流路と、
    前記燃料電池のカソードに前記酸化剤流路を介して酸化剤を供給する酸化剤ポンプと、
    複数の中空糸膜を有し、前記中空糸膜の内側を酸化剤が流通し、前記中空糸膜を介して前記燃料電池から排出される酸化剤オフガスの水分を前記燃料電池に供給される酸化剤に移動させて前記酸化剤を加湿する膜加湿器と、
    を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記膜加湿器は、
    複数の中空糸膜を内蔵するハウジングと、
    前記ハウジングの内部に設けられ、導入された酸化剤オフガスと前記複数の中空糸膜の一部の外側とが接することが可能な空間部と、
    前記ハウジングの内部の前記空間部の鉛直下方に配置され、前記複数の中空糸膜の他部が浸かる所定量まで酸化剤オフガスから凝縮された凝縮水を貯留することが可能な水貯留部と、
    前記所定量以上となった前記凝縮水を排出させる排水部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記排水部は、燃料電池システムの流路のうち前記空間部内の圧力よりも常に圧力が低い流路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
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