以下、本発明の半導体素子封止体の製造方法および本発明の半導体パッケージの製造方法を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の半導体素子封止体の製造方法および本発明の半導体パッケージの製造方法を説明するのに先立って、本発明の半導体パッケージの製造方法により製造された半導体パッケージを備える半導体装置について説明する。
<半導体装置>
図1は、本発明の半導体パッケージの製造方法により製造された半導体パッケージを備える半導体装置の一例を示す縦断面図、図2は、図1に示す半導体装置が備える各半導体パッケージを示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図1、2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示す半導体装置30は、POP(Package On Package)型の半導体装置であり、2つのパッケージ20と1つのパッケージ10とを有しており、2つのパッケージ20が積層され、さらに、上側のパッケージ20上に、パッケージ10が積層された構成をなしている。
パッケージ(半導体パッケージ)10は、図2(a)に示すように、厚さ方向に貫通する貫通孔151を備えるインターポーザー(基板)15と、インターポーザー15上に配置された半導体素子(ダイ)16と、半導体素子16を封止する封止部(モールド部)17と、貫通孔151に設けられた導体ポスト14と、導体ポスト14に電気的に接続された配線13と、配線13に電気的に接続されたバンプ(端子)21と、配線13を被覆し、かつバンプ21を露出させるように設けられた被覆部12とを有している。
インターポーザー(基板)15は、半導体素子16を支持する基板であり、その平面視形状は、通常、正方形、長方形等の四角形とされる。このインターポーザー15には、その厚さ方向に貫通する複数(本実施形態では2つ)の貫通孔(スルーホール)151が形成されている。
半導体素子16は、図示しない電極パッドをその下面側に有しており、この電極パッドが貫通孔151に対応するようにインターポーザー15上に配置されている。
かかる位置に半導体素子16が配置された状態で、封止部17は、半導体素子16およびインターポーザー15の上面側をほぼ全て覆うように形成される。
貫通孔151には、導体ポスト14が設けられ、この導体ポスト14がその上側の端部で、半導体素子16が備える電極パッドと電気的に接続される。
また、インターポーザー15の下面には、所定形状に形成された配線13が設けられ、その一部が導体ポスト14の下側の端部と電気的に接続される。
さらに、配線13の下面には、バンプ21が電気的に接続されており、これにより、半導体素子16とバンプ21とが、電極パッド、導体ポスト14および配線13を介して電気的に接続される。
そして、バンプ21をその下側から露出させるための開口部121を備える被覆部12が配線13を被覆するように設けられている。
パッケージ(半導体パッケージ)20は、導体柱28を備えることで、その上下で電気的接続が可能なパッケージであり、図2(b)に示すように、半導体素子(ダイ)26および導体柱28と、半導体素子26および導体柱28を封止する封止部(モールド部)27と、封止部27の上下にそれぞれ配置された、厚さ方向に貫通する第2の貫通孔251を備えるインターポーザー(基板)25と、第2の貫通孔251に設けられた導体ポスト24と、導体ポスト24に電気的に接続された配線23と、配線23に電気的に接続されたバンプ(端子)21と、配線23を被覆し、かつバンプ21を露出させるように設けられた被覆部22とを有している。
かかる構成のパッケージ20では、封止部27の上側および下側の双方に、インターポーザー25、導体ポスト24、配線23、バンプ21および被覆部22がそれぞれ設けられており、これにより、パッケージ20の上下での導通の確保(電気的接続)が可能となる。
インターポーザー25は、2つのインターポーザー25で半導体素子26および導体柱28を挾持する基板であり、その平面視形状は、インターポーザー15と同様に、通常、正方形、長方形等の四角形とされる。このインターポーザー25には、その厚さ方向に貫通する複数(下側のインターポーザー25では3つ、上側のインターポーザー25では2つ)の貫通孔(スルーホール)251が形成されている。
半導体素子26および導体柱28は、それぞれ、その上面側において、導体柱28が第2の貫通孔251に対応し、さらに下面側において、半導体素子26の下面側に設けられた電極パッドおよび導体柱28が第2の貫通孔251に対応するように、2つのインターポーザー25の間に挾持されている。
かかる位置に半導体素子26および導体柱28が配置された状態で、封止部27は、2つのインターポーザー25で形成される空間を埋めるように設けられている。このような封止部27を形成することで、導体柱28は、その上下の端部において封止部27から露出し、半導体素子26は、その電極パッドにおいて封止部27の下側の端部から露出する構成をなす。
各第2の貫通孔251には、導体ポスト24が設けられ、これら導体ポスト24は、その一方の端部で、半導体素子16が備える電極パッドまたは導体柱28と電気的に接続される。
また、双方のインターポーザー25の封止部27と反対側の面には、所定形状に形成された配線23が設けられ、その一部が導体ポスト24の他方の端部と電気的に接続される。
さらに、配線23の導体ポスト24と反対側の面には、バンプ21が電気的に接続されており、これにより、半導体素子26とバンプ21とが、電極パッド、導体ポスト24および配線23を介して電気的に接続される。また、導体柱28とバンプ21とが、導体ポスト24および配線23を介して電気的に接続される。
そして、バンプ21を露出させるための開口部221を備える被覆部22が配線23を被覆するように設けられている。
上記のような構成をなす1つのパッケージ10と2つのパッケージ20とを備える半導体装置30において、バンプ21を介して各パッケージ10、20が接続されることにより、1つの半導体素子16と2つの半導体素子26とがそれぞれ電気的に接続される。
かかる構成の半導体装置30は、互いに異なる機能を有する半導体素子16および半導体素子26をそれぞれ備えるパッケージ10およびパッケージ20が積層されており、パッケージ(半導体素子)の組み合わせの自由度が高く、汎用性が高いといった利点を有する。
なお、上記の半導体装置30では、パッケージ10がインターポーザー15を備える構成としたが、これに代えて、被覆部12と同様の絶縁性を有する被覆部で構成するようにしてもよい。また、パッケージ20についても同様に、インターポーザー25に代えて、被覆部22と同様の絶縁性を有する被覆部で構成するようにしてもよい。
以上のような半導体装置30は、1つのパッケージ10および2つのパッケージ20をそれぞれ用意し、積層した2つのパッケージ20の上側のパッケージ20上に、パッケージ10を配置した状態で、互いに接触するバンプ21同士を接続することにより製造されるが、このようなパッケージ10およびパッケージ20のうち、パッケージ20の製造に、本発明の半導体パッケージの製造方法が適用される。
<半導体パッケージの製造方法>
以下、本発明の半導体パッケージの製造方法を適用したパッケージ20の製造方法について詳述する。
<第1実施形態>
まず、パッケージ20を製造する製造方法の第1実施形態ついて説明する。
すなわち、パッケージ20の製造方法の第1実施形態では、平板状をなすダミー基板を用意し、このダミー基板上に、電極パッドがダミー基板側となるように半導体素子を配置するとともに、加熱することで分解し気化する樹脂成分を含有する犠牲層を、導体柱を形成すべき位置にこの導体柱の形状に対応して形成する半導体素子配置工程と、半導体素子が配置され、かつ犠牲層が形成されている側の面に、ダミー基板と半導体素子と犠牲層とを覆うように封止して封止部を形成する封止部形成工程と、封止部、半導体素子および犠牲層からダミー基板を剥離させる剥離工程と、犠牲層を、加熱することで樹脂成分を分解・気化させることにより除去して、封止部の導体柱を形成すべき位置に、第1の貫通孔を形成した後、この第1の貫通孔に導体柱を形成することにより半導体素子封止体を得る導体柱形成工程と、厚さ方向に複数の第2の貫通孔が形成されたシート材を用意し、各第2の貫通孔に電極パッドおよび導体柱が対応するように、半導体素子封止体にシート材を貼り合わせるシート材貼り合わせ工程と、第2の貫通孔に導電性を有する導体ポストを形成する導体ポスト形成工程と、シート材の半導体素子封止体とは反対の面側に、導体ポストに電気的に接続する配線を形成する配線形成工程と、半導体素子封止体とは反対側の面に、配線の一部が露出するように、開口部を備える被覆部を形成する被覆部形成工程と、開口部で露出する前記配線に、バンプを電気的に接続するバンプ接続工程と、半導体素子毎に対応するように、半導体素子封止体を個片化することにより、複数の半導体パッケージを一括して得る個片化工程とを有する。
図3〜図5は、導体柱28を有する半導体パッケージ20を複数一括して製造する本発明の半導体パッケージの製造方法の第1実施形態を説明するための縦断面図、図6、図7は、封止部27を形成する方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、図3〜図7中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
[1]まず、図3(a)に示すように、上面に接着層102が設けられた平板状をなすダミー基板101を用意し、接着層102を介してダミー基板101上に、複数の半導体素子26を、このものが有する電極パッド(図示せず)がダミー基板101側となるように配置(載置)するとともに、加熱することで分解し気化する樹脂成分を含有する犠牲層38を、導体柱28を形成すべき位置にこの導体柱28の形状に対応して(一致するようにして)形成する(半導体素子配置工程)。
以下、本工程について詳述する。
[1−1]まず、上面に接着層102が設けられた平板状をなすダミー基板101を用意する。
このダミー基板101は、半導体素子26および犠牲層38を支持し得る程度の硬度を有するものであればよく、コア材で構成されるコア基板、ビルドアップ材で構成されるビルドアップ基板のようなリジット基板(硬性基板)またはフレキシブル基板(可撓性基板)の何れであってもよいが、これらの中でも、特に、ビルドアップ基板であるのが好ましい。ビルドアップ基材は、特に、加工性に優れることから好ましく用いられる。
コア基板としては、特に限定されないが、例えば、主として、シアネート樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂のような熱硬化性樹脂等で構成されるものが挙げられる。これらの中でも、シアネート樹脂を主材料として構成されているものが好ましく用いられる。かかる構成材料で構成されるダミー基板101は、優れた機械的強度を有するものである。
ビルドアップ材料としては、特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂と、硬化剤と、無機充填材とを含有する樹脂組成物等の硬化物を主材料として構成されるものが挙げられる。
なお、ダミー基板101としては、上述したコア基板およびビルドアップ基板の他、金属基板またはガラス基板等を用いることができる。
接着層102は、ダミー基板101と、半導体素子26および犠牲層38とを接着するための機能を有するとともに、後工程[3]において、ダミー基板101から、半導体素子26および犠牲層38を剥離させる機能を有するものである。
このような接着層102としては、例えば、接着層102の加熱により熱分解する熱分解性の樹脂成分を含んで構成されるもの等が挙げられる。
このような接着層102は、熱分解性の樹脂成分を主成分として構成されているのが好ましく、特に、接着層102が溶剤を含む場合、溶剤を除いた全量に対して熱分解性の樹脂成分が50wt%以上含まれているのが好ましい。
また、熱分解性の樹脂成分としては、接着層102の加熱により熱分解するものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂成分の中でも、後工程[4]における接着層102の熱分解時間を効果的に短縮するためには、ポリカーボネート系樹脂を主成分とすることが好ましい。
なお、接着層102を構成する樹脂成物は1種類の樹脂成分のみから構成されていてもよく、また、2種以上の樹脂成分を含んでいてもよい。なお、本明細書においては、接着層102を構成する材料が1種類の樹脂成分からなる場合も樹脂組成物と称することとする。
ポリカーボネート系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレンカーボネート樹脂、ポリエチレンカーボネート樹脂、1,2−ポリブチレンカーボネート樹脂、1,3−ポリブチレンカーボネート樹脂、1,4−ポリブチレンカーボネート樹脂、cis−2,3−ポリブチレンカーボネート樹脂、trans−2,3−ポリブチレンカーボネート樹脂、α,β−ポリイソブチレンカーボネート樹脂、α,γ−ポリイソブチレンカーボネート樹脂、cis−1,2−ポリシクロブチレンカーボネート樹脂、trans−1,2−ポリシクロブチレンカーボネート樹脂、cis−1,3−ポリシクロブチレンカーボネート樹脂、trans−1,3−ポリシクロブチレンカーボネート樹脂、ポリヘキセンカーボネート樹脂、ポリシクロプロペンカーボネート樹脂、ポリシクロヘキセンカーボネート樹脂、1,3−ポリシクロヘキサンカーボネート樹脂、ポリ(メチルシクロヘキセンカーボネート)樹脂、ポリ(ビニルシクロヘキセンカーボネート)樹脂、ポリジヒドロナフタレンカーボネート樹脂、ポリヘキサヒドロスチレンカーボネート樹脂、ポリシクロヘキサンプロピレンカーボネート樹脂、ポリスチレンカーボネート樹脂、ポリ(3−フェニルプロピレンカーボネート)樹脂、ポリ(3−トリメチルシリロキシプロピレンカーボネート)樹脂、ポリ(3−メタクリロイロキシプロピレンカーボネート)樹脂、ポリパーフルオロプロピレンカーボネート樹脂、ポリノルボルネンカーボネート樹脂、ポリノルボルナンカーボネート樹脂、exo−ポリノルボルネンカーボネート樹脂、endo−ポリノルボルネンカーボネート樹脂、trans−ポリノルボルネンカーボネート樹脂、cis−ポリノルボルネンカーボネート樹脂並びにこれらの組合せを挙げることができる。
また、ポリカーボネート系樹脂としては、例えば、ポリプロピレンカーボネート/ポリシクロヘキセンカーボネート共重合体、1,3−ポリシクロヘキサンカーボネート/ポリノルボルネンカーボネート共重合体、ポリ[(オキシカルボニルオキシ−1,1,4,4−テトラメチルブタン)−alt−(オキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2−endo−3−endo−ジメタン)]樹脂、ポリ[(オキシカルボニルオキシ−1,4−ジメチルブタン)−alt−(オキシカルボニルオキシ−5−ノルボルネン−2−endo−3−endo−ジメタン)]樹脂、ポリ[(オキシカルボニルオキシ−1,1,4,4−テトラメチルブタン)−alt−(オキシカルボニルオキシ−p−キシレン)]樹脂、及びポリ[(オキシカルボニルオキシ−1,4−ジメチルブタン)−alt−(オキシカルボニルオキシ−p−キシレン)]樹脂、1,3−ポリシクロヘキサンカーボネート樹脂/exo−ポリノルボルネンカーボネート樹脂、1,3−ポリシクロヘキサンカーボネート樹脂/endo−ポリノルボルネンカーボネート樹脂等が挙げられる。
さらに、ポリカーボネート系樹脂としては、上記の他、カーボネート構成単位において、少なくとも2つの環状体を有するポリカーボネート樹脂を用いることもできる。
環状体の数は、カーボネート構成単位において、2つ以上であればよいが、2〜5であるのが好ましく、2または3であるのがより好ましく、2であるのがさらに好ましい。カーボネート構成単位としてこのような数の環状体が含まれることにより、ダミー基板101と、半導体素子26および導体柱28との密着性が優れたものとなる。
また、複数の環状体は、それぞれの頂点同士が互いに連結している連結多環系構造をなしていてもよいが、それぞれが有する一辺同士が互いに連結している縮合多環系構造をなしているのが好ましい。これにより、封止部27を形成する工程[2]での耐熱性と接着層102の熱分解時間を短縮することを両立することができる。
さらに、複数の環状体は、それぞれ、5員環または6員環であるあるのが好ましい。これにより、カーボネート構成単位の平面性が保たれることから、溶剤に対する溶解性をより安定させることができる。
このような複数の環状体は、脂環式化合物であるのが好ましい。各環状体が脂環式化合物である場合に、前述したような効果がより顕著に発揮されることになる。
これらのことを考慮すると、ポリカーボネート系樹脂において、カーボネート構成単位としては、例えば、下記化学式(1X)で表わされるものが特に好ましい構造である。
なお、上記化学式(1X)で表わされるカーボネート構成単位を有するポリカーボネート系樹脂は、デカリンジオールと、炭酸ジフェニルのような炭酸ジエステルとの重縮合反応により得ることができる。
また、上記化学式(1X)で表わされるカーボネート構成単位において、デカリンジオールが有する水酸基に連結する炭素原子に由来するものは、それぞれ、デカリン(すなわち、縮合多環系構造を形成する2つの環状体)を構成する炭素原子に結合し、かつ、これら水酸基に連結する炭素原子の間に3つ以上の原子が介在しているのが好ましい。これにより、ポリカーボネート系樹脂の分解性を制御でき、その結果、封止部27を形成する工程[2]での耐熱性と接着層102の熱分解時間を短縮することを両立することができる。さらに、溶剤に対する溶解性をより安定させることができる。
このようなカーボネート構成単位としては、例えば、下記化学式(1A)、(1B)で表わされるものが挙げられる。
さらに、複数の環状体は、脂環式化合物である他、複素脂環式化合物であってもよい。各環状体が複素脂環式化合物である場合であっても、前述したような効果がより顕著に発揮されることになる。
この場合、ポリカーボネート系樹脂において、カーボネート構成単位としては、例えば、下記化学式(2X)で表わされるものが特に好ましい構造である。
なお、上記化学式(2X)で表わされるカーボネート構成単位を有するポリカーボネート系樹脂は、下記化学式(2a)で表わされるエーテルジオールと、炭酸ジフェニルのような炭酸ジエステルとの重縮合反応により得ることができる。
また、上記化学式(2X)で表わされるカーボネート構成単位において、上記化学式(2a)で表わされる環状エーテルジオールが有する水酸基由来の炭素原子は、それぞれ、上記環状エーテル(すなわち、縮合多環系構造を形成する2つの環状体)を構成する炭素原子に結合し、かつ、これら炭素原子の間に3つ以上の原子が介在しているのが好ましい。これにより、封止部27を形成する工程[2]での耐熱性と接着層102の熱分解時間を短縮することを両立することができる。さらに、溶剤に対する溶解性をより安定させることができる。
このようなカーボネート構成単位としては、例えば、下記化学式(2A)で表わされる1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール(イソソルビド)型のものや、下記化学式(2B)で表わされる1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−マンニトール(イソマンニド)型ものが挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜1,000,000であることが好ましく、5,000〜800,000であることがさらに好ましい。重量平均分子量を上記下限以上とすることにより、ダミー基板101に対する濡れ性が向上すること、さらに、成膜性を向上するという効果を得ることができる。また、上記上限値以下とすることで、各種溶剤に対する溶解性、さらには、接着層102の熱分解性を向上するという効果を得ることができる。
ポリカーボネート系樹脂の重合方法は、特に限定されるわけではないが、例えば、ホスゲン法(溶剤法)または、エステル交換法(溶融法)等の公知の重合方法を用いることができる。
樹脂成分は、接着層102を構成する全量(溶剤を含む場合には、溶剤を除いた全量)の10wt%〜100wt%の割合で配合することが好ましい。さらに好ましくは、50wt%以上、特には、80wt%〜100wt%の割合で配合することが好ましい。10wt%以上、特に80wt%以上とすることで、接着層102を熱分解した後の残渣を低減できるという効果がある。また、接着層102の樹脂成分を多くすることで短時間で接着層102を熱分解できるという効果がある。
通常、封止部27の封止温度は125℃前後、また、封止部27を後硬化(ポストキュア)させる温度は175℃前後であるため、樹脂成分としては125℃前後では熱分解し難く、175℃前後で熱分解する樹脂成分が好ましい。これにより、封止部27を封止する工程では、接着層102の剥離や変形を抑制することができる。
樹脂成分として、特に好ましいのは、封止部27で封止する温度で熱分解し難く、また、封止部27で封止する温度以上での熱分解性に優れる点から、ポリプロピレンカーボネート、1,4−ポリブチレンカーボネート、1,3−ポリシクロヘキサンカーボネート/ポリノルボルネンカーボネート共重合体である。
また、熱分解性の樹脂成分がポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂のうちの少なくとも1種を含む場合、接着層102を構成する材料は、前記樹脂成分の他に光酸発生剤を含む樹脂組成物であることが好ましい。これにより、接着層102(熱分解性の樹脂成分)を露光することで、接着層102の熱分解温度を低下させることができる。封止部27で半導体素子26および導体柱28を封止した後、接着層102を露光することにより熱分解する温度を低下させることができる。そのため、半導体素子封止体270の熱履歴を経ることによる熱損傷を防止することができ、さらに、封止部27を後硬化させるのと同時に半導体素子封止体270を剥離させることができる場合があるので、より好ましい。
ここで、樹脂成分としてポリカーボネート系樹脂であるポリプロピレンカーボネート樹脂を使用した場合の熱分解温度が低下するメカニズムについて説明する。下記式(1Y)で示すように、先ず、前記光酸発生剤由来のH+が、ポリプロピレンカーボネート樹脂のカルボニル酸素をプロトン化し、さらに極性遷移状態を転移させ不安定な互変異性中間体[A]及び[B]を生じる。次に、中間体[A]は、アセトン及びCO2として断片化する熱切断が起こるため、熱分解温度が低下する。また、中間体[B]は炭酸プロピレンを生成し、炭酸プロピレンはCO2及びプロピレンオキシドとして断片化する熱閉環構造を形成するため、熱分解温度が低下する。
光酸発生剤は、化学線を照射することにより酸を発生する化合物であれば、特に限定されるものではなく、例えば、求核ハロゲン化物、錯金属ハライド陰イオン等が挙げられる。より具体的には、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート−4−メチルフェニル[4−(1−メチルエチル)フェニル]ヨードニウム(DPI−TPFPB)、トリス(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムテトラキス−(ペンタフルオロフェニル)ボレート(TTBPS−TPFPB)、トリス(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート(TTBPS−HFP)、トリフェニルスルホニウムトリフレート(TPS−Tf)、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフレート(DTBPI−Tf)、トリアジン(TAZ−101)、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(TPS−103)、トリフェニルスルホニウムビス(パーフルオロメタンスルホニル)イミド(TPS−N1)、ジ−(p−t−ブチル)フェニルヨードニウム、ビス(パーフルオロメタンスルホニル)イミド(DTBPI−N1)、トリフェニルスルホニウム、トリス(パーフルオロメタンスルホニル)メチド(TPS−C1)、ジ−(p−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリス(パーフルオロメタンスルホニル)メチド(DTBPI−C1)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
光酸発生剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して0.1〜15重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることが特に好ましい。これにより、接着層102を露光することにより効果的に樹脂成分の熱分解温度を低下させることができ、さらに、熱分解後の残渣を低減することができる。
また、接着層102を構成する樹脂組成物は、光酸発生剤とともに、特定のタイプまたは波長の光に対する光酸発生剤の反応性を発現あるいは増大させる機能を有する成分である増感剤を含んでいても良い。
増感剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アントラセン、フェナントレン、クリセン、ベンツピレン、フルオランテン、ルブレン、ピレン、キサントン、インダンスレン、チオキサンテン−9−オン、2‐イソプロピル−9H−チオキサンテン−9−オン、4−イソプロピル−9H−チオキサンテン−9−オン、1−クロロ−4‐プロポキシチオキサントン、およびこれらの混合物等が挙げられる。このような増感剤の含有量は、前述した光酸発生剤100重量部に対して、100重量部以下であるのが好ましく、50重量部以下であるのがより好ましい。
また、接着層102を構成する樹脂組成物は、上記成分の他、例えば、酸捕捉剤を含んでいてもよい。酸捕捉剤は、光の照射により発生した酸が、光を照射していない部位に拡散するのを防止する機能を有する成分である。すなわち、光を照射していない部位の現像液に対する溶解性の向上や熱分解温度の低下を防止する機能を有する成分である。このような酸捕捉剤を含むことにより、現像および熱分解によるパターンニング精度をより高いものとすることができる。
酸捕捉剤としては、例えば、トリ(n−プロピル)アミン、トリエチルアミン、下記一般式(2Y)で表される化合物、および、下記一般式(3Y)で表される化合物等に代表されるアミン(二級アミン、三級アミン)、およびこれらの混合物等が挙げられる。
[一般式(2Y)中、R
1は、H、または、アルキル基である。]
[一般式(3Y)中、R
2〜R
6は、Hまたは任意の2つがメチル基で残りがHである。]
これらの中でも、上記一般式(2Y)で表される化合物、上記一般式(3Y)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を用いるのが好ましく、上記一般式(2Y)で表される化合物を用いるのがより好ましい。これにより、樹脂組成物の光に対する感度を高いものとしつつ、光を照射していない部位の現像液に対する溶解性の向上や熱分解温度の低下をより効果的に防止することができる。
酸捕捉剤の含有量は、前述した光酸発生剤100重量部に対して、0.01〜10重量部であるのが好ましく、0.02〜8重量部であるのがより好ましい。これにより、光を照射していない部位の現像液に対する溶解性の向上や熱分解温度の低下をさらに効果的に防止することができる。
また、接着層102を構成する樹脂組成物は、酸化防止剤を含んでいてもよい。酸化防止剤は、望ましくない酸の発生や、樹脂組成物の自然酸化を防止する機能を有している。
酸化防止剤としては、特に限定されるわけではないが、例えば、ニューヨーク州タリータウンのCiba Fine Chemicals社から入手可能なCiba IRGANOX(登録商標) 1076又はCiba IRGAFOS(登録商標) 168が好適に用いられる。
また、他の酸化防止剤としては、例えば、Ciba Irganox(登録商標) 129、Ciba Irganox 1330、Ciba Irganox 1010、Ciba Cyanox(登録商標) 1790、Ciba Irganox 3114、Ciba Irganox 3125等を用いることもできる。
酸化防止剤の含有量は、前記樹脂成分100重量部に対して、0.1〜10重量部であるのが好ましく、0.5〜5重量部であるのがより好ましい。
さらに、接着層102を構成する樹脂組成物は、必要によりアクリル系、シリコーン系、フッ素系、ビニル系等のレベリング剤、シランカップリング剤等の添加剤等を含んでも良い。
シランカップリング剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、単独でも2種以上混合して用いてもよい。接着層102を構成する樹脂組成物がシランカップリング剤を含むことにより、パターニング時の密着性向上という効果がある。
ここで、接着層102に含まれる熱分解性の樹脂成分の50%重量減少温度が400℃以下、特に、350℃以下であることが好ましい。50%重量減少温度を400℃以下とすることで、接着層102を熱分解する際に、半導体素子封止体270への熱の影響を少なくすることができる。
すなわち、50%重量減少温度を400℃以下であれば、加熱時間を調整することで、400℃を超える加熱を行わずに、接着層102を熱分解することができる。従って、接着層102を熱分解する際に、半導体素子封止体270への熱の影響を少なくすることができる。
さらに、接着層102を構成する樹脂組成物は、溶媒(溶剤)を含有していても良い。
溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、メシチレン、デカリン、ミネラルスピリット類等の炭化水素類、アニソール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジグライム等のアルコール/エーテル類、炭酸エチレン、酢酸エチル、酢酸N−ブチル、乳酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン、γ−ブチロラクトン等のエステル/ラクトン類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド/ラクタム類が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。樹脂組成物が溶媒を含有することにより、樹脂組成物の粘度を調整することが容易となり、接着層(薄膜)102の形成が容易となる。
前記溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、樹脂組成物の全量の5〜98重量%であることが好ましく、10〜95重量%であることがより好ましい。
また、接着層102に含まれる熱分解性の樹脂成分の95%重量減少温度と5%重量減少温度との差が、1℃以上300℃以下であることが好ましい。なかでも、95%重量減少温度と5%重量減少温度との差が5℃以上、200℃以下であることが好ましい。1℃以上とすることで急激な熱分解反応により大量のアウトガス発生し、設備が汚染してしまうのを防止するという効果があり、また、300℃以下とすることで熱分解に要する時間を短縮できるため、半導体素子封止体270へのダメージを抑制することが可能であること、半導体素子封止体270に熱分解性の樹脂成分が残留し難いという効果を両立することができる。
さらに、接着層102に含まれる熱分解性樹脂成分は、5%重量減少温度が50℃以上、特に100℃以上である樹脂組成物であることが好ましい。このようにすることで、半導体素子封止体270の製造プロセス中に接着層102が不要に、熱分解してしまうことを抑制できる。
ここで、50%重量減少温度、95%重量減少温度、5%重量減少温度とは、それぞれTG/DTA(熱重量/示差熱分析)で測定した時の50%、95%、5%の重量が失われる温度を意味する。TG/DTA測定は、熱分解性の樹脂成分を約10mg精秤し、TG/DTA装置(セイコーインスツルメンツ社製)により測定(雰囲気:窒素、昇温速度:5℃/分)することができる。
なお、熱分解性の樹脂成分の50%重量減少温度を400℃以下とするためには、たとえば、脂環族や芳香族の骨格を有さない直鎖または分岐状の熱分解性樹脂成分を選択すればよい。
また、95%重量減少温度と5%重量減少温度との差を1℃以上、300℃以下とするためには、たとえば、熱分解性の樹脂組成物の樹脂成分の分子量分布を調整すればよい。
さらに、5%重量減少温度を50℃以上とするためには、たとえば、熱分解性樹脂成分の分子量を調整すればよい。
なお、本工程においてダミー基板101上に配置される半導体素子26を、予め評価試験を行い良品と判断されたもの選定する構成とすることにより、本実施形態で一括して製造されるパッケージ20の歩留まりの向上を図ることができるとともに、信頼性の高いパッケージ20が得られる。
[1−2]次いで、加熱することで熱分解する熱分解性の樹脂成分を含有する犠牲層38を、ダミー基板101上の導体柱28を形成すべき位置にこの導体柱28の形状に対応して形成する。
かかる構成の導体柱38の形成方法、すなわち、形成すべき導体柱28の形状に対応してパターニングされた犠牲層38を形成する形成方法は、特に限定されず、例えば、I:予め成形型等を用いてパターニングされた犠牲層38をダミー基板101上に配置する方法、II:ダミー基板101上に前記樹脂成分を含有する薄膜を形成し、犠牲層38の形状に対応したマスクを用いて、この薄膜をパターニングする方法等が挙げられるが、中でも、IIの方法を用いるのが好ましい。IIの方法によれば、微細な形状の犠牲層38であっても、優れたパターニング精度で形成(成膜)することが可能となる。
また、IIの方法を用いて犠牲層38を形成する場合、犠牲層38は、接着層102の構成材料で説明した樹脂成分と光酸発生剤とを含有する樹脂組成物で構成されているものとする。犠牲層38を、かかる構成のものとすることで、犠牲層(薄膜)38自体が感光性を有するものとなり、薄膜上にレジスト層等を形成することなく薄膜をパターニングすることが可能となるため、犠牲層38を形成するための工程数の削減が図られる。
以下、前記樹脂成分と前記光酸発生剤とを含有する樹脂組成物で構成される薄膜を形成して、IIの方法を用いて犠牲層38を形成する場合を一例に説明する。
[1−2a]まず、加熱することで熱分解する熱分解性の樹脂成分と、活性エネルギー線の照射により酸を発生する光酸発生剤とを含有する樹脂組成物を含む液状材料を用意し、その後、この液状材料をダミー基板101上に供給し乾燥させることにより薄膜を形成する(第1の工程)。
この樹脂組成物は、接着層102の構成材料で説明した樹脂成分と光酸発生剤とを必須成分として含有するものであり、その他の構成材料としては接着層102と同様の組成をなすものである。
なお、犠牲層38の構成材料として用いる樹脂組成物としては、活性エネルギー線の照射前後の50%重量減少温度の差が20〜100℃であるものを用いるのが好ましい。これにより、薄膜の活性エネルギー線を照射した領域をより優れた選択性をもって、除去することができるようになる。
また、樹脂組成物として、前記活性エネルギー線の照射後の95%重量減少温度と5%重量減少温度との差が、1℃≦(95%重量減少温度)−(5%重量減少温度)≦200℃であるものを用いるのが好ましい。これにより、活性エネルギー線を照射した領域における薄膜を除去する際に、薄膜を加熱する温度範囲を狭く設定することが可能となり、薄膜の除去に要する時間を短縮できるという利点が得られる。
さらに、樹脂組成物として、前記活性エネルギー線の照射後の95%重量減少温度と5%重量減少温度との差が、80℃≦(95%重量減少温度)−(5%重量減少温度)≦150℃であるものを用いるのがより好ましい。これにより、前記効果をより顕著に発揮させることができる。
なお、上述した樹脂組成物において、樹脂成分は、活性種の存在下で、樹脂成分の主鎖が熱切断するものであるのが好ましい。これにより、樹脂組成物の50%重量減少温度を効果的に下げることができるため、薄膜の活性エネルギー線を照射した領域をより優れた選択性をもって、除去することができ、さらに、前記樹脂成分の主鎖が熱切断し、低分子成分となって揮発するため、ダミー基板101上に樹脂組成物が残留し難いという利点が得られる。
また、樹脂成分は、活性種の存在下で、樹脂成分の熱閉環反応が促進されるものであるのが好ましい。これにより、樹脂成分が熱閉環することにより、樹脂成分がより効果的に熱分解し易くなるため、50%重量減少温度が効果的に低下するという利点が得られるためである。
さらに、樹脂成分は、主鎖に脂肪族4級の炭素原子を有するものであるのが好ましい。かかる樹脂成分を選択することで、樹脂成分を熱分解させる際の樹脂成分由来の中間体の安定性が向上することになる。
また、樹脂成分は、主鎖にヘテロ原子を有するものであるのが好ましい。かかる樹脂成分を選択することで、樹脂成分中において、結合電子が移動しやすいため、主鎖の熱分解および熱閉環反応が促進されることとなり、50%重量減少温度が低下し易くなるという利点が得られる。
さらに、この際、樹脂成分は、主鎖のヘテロ原子に隣接した3級の炭素原子を有するものであるのが好ましい。これにより、樹脂成分の50%重量減少温度を低下させる際の樹脂成分由来の中間体の安定性、さらには、結合電子が移動しやすくなり、主鎖の熱分解および熱閉環反応が促進するという利点が得られる。なお、本明細書中において、ヘテロ原子とは、水素および炭素以外の原子を意味する。
また、樹脂成分は、その主鎖の繰返し原子数が5〜7であるものであるのが好ましい。これは、繰返し原子数が5〜7であると環状構造(5〜7員環)を形成しやすく、かかる構造を有する樹脂成分は、その50%重量減少温度が効果的に低下したものとなるためである。
さらに、樹脂成分は、その主鎖にX−C(=O)−Y構造を有するものであるのが好ましい。ここで、前記構造中、XおよびYはそれぞれ、酸素原子、窒素原子、硫黄原子のいずれかである。樹脂成分をかかる構造を有するものとすることで、結合電子が移動しやすいため、主鎖の熱分解および熱閉環反応が促進され、樹脂成分の50%重量減少温度が低下し易くなるという利点が得られる。
また、樹脂成分は、主鎖に1級あるいは2級の炭素原子を有し、この炭素原子の側鎖に官能基が結合している構造のものであるのが好ましい。これは、官能基により主鎖の熱分解が促進されるという理由による。
さらに、この場合、前記官能基は、カルボニル基、チオカルボニル基、ホルマール基およびアセタール基のうちのいずれかであるのが好ましい。これにより、前記効果がより顕著に発揮されることとなる。
なお、液状材料をダミー基板101上に供給する方法としては、特に限定されないが、各種塗布法を用いることができ、塗布法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法、マイクロコンタクトプリンティング法等が挙げられる。
また、液状材料を乾燥させる方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂成分の分解・気化が開始する温度よりも低い温度で加熱する方法が挙げられ、かかる方法を用いることで、液状材料の乾燥を容易に行うことができる。
[1−2b]次いで、犠牲層38を形成しない領域に位置する前記薄膜に、活性エネルギー線を照射することで、前記樹脂成分の50%重量減少温度を低下させる(第2の工程)。
これにより、薄膜の犠牲層38を形成する領域では、前記樹脂成分の50%重量減少温度が高温を維持したままとなるが、薄膜の犠牲層38を形成しない領域では、前記樹脂成分の50%重量減少温度が低下した状態となる。
かかる領域に位置する薄膜に対する活性エネルギー線の照射は、例えば、前記領域の形状に対応した開口部を有するマスクを用意し、このマスクを介して、前記薄膜に活性エネルギー線を照射することで行うことができる。
[1−2c]次いで、薄膜を加熱して、犠牲層38を形成しない領域に位置する薄膜に含まれる前記樹脂成分を選択的に分解・気化させる(第3の工程)。
そのため、導体柱28を形成すべき位置に、この導体柱28の形状に対応した形状をなす犠牲層38が形成される。
ここで、犠牲層38を形成する領域に位置する薄膜を除去することなく、犠牲層38を形成しない領域に位置する薄膜を選択的に除去できるのは、前記工程[1−2b]を経ることで、犠牲層38を形成する領域に位置する薄膜に含まれる樹脂成分の50%重量減少温度が高温を維持したままであるのに対して、犠牲層38を形成しない領域に位置する薄膜に含まれる樹脂成分の50%重量減少温度が低下した状態となっていることに起因する。
このような状態となっている薄膜を加熱すると、犠牲層38を形成しない領域に位置する薄膜が優先的に除去されるため、導体柱28の形状に対応した(一致した)形状をなす犠牲層38が形成される。
このように、前記樹脂成分と前記活性剤とを含有する樹脂組成物を含有する感光性を有する薄膜を形成し、その後、この薄膜をパターニングすることにより犠牲層38を得る方法によれば、比較的簡単な工程で、微細な形状の犠牲層38を確実に形成することができる。
具体的には、犠牲層38を、例えば、円柱形状のものとする場合、半径20〜100μm程度、高さ30〜500μm程度のものを形成することが可能となる。
[1−3]次いで、複数の半導体素子26を、このものが有する電極パッド(図示せず)がシート材25’側となるように配置(載置)する。
以上のような工程を経ることにより、ダミー基板101上に、複数の半導体素子26が配置されるとともに、犠牲層38が導体柱28を形成すべき位置にこの導体柱28の形状に対応して形成される。
なお、上記では、まず、前記工程[1−2]においてダミー基板101上に犠牲層38を形成し、次いで、前記[1−3]においてダミー基板101上に半導体素子26を形成する場合について説明したが、これに限らず、前記工程[1−2]と、前記工程[1−3]との順序を逆にしてもよい。
[2]次に、ダミー基板101の上面、すなわち半導体素子26が配置され、かつ、犠牲層38が形成されている側の面を、ダミー基板101と半導体素子26と犠牲層38とを覆うように封止部27を形成する(図3(b)参照。;封止部形成工程)。
封止部27を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、顆粒状のエポキシ樹脂組成物を溶融させた状態で、ダミー基板101、半導体素子26および犠牲層38を覆うようにダミー基板101の上面に供給した後、この溶融状態のエポキシ樹脂組成物を圧縮成形する方法が挙げられる。かかる方法によれば、半導体素子26をダミー基板101上において容易かつ高密度に封止部27で封止することができる。
また、本実施形態のように、エポキシ樹脂組成物で構成される封止部27によりダミー基板101上の半導体素子26および犠牲層38を取り囲むようにして半導体素子26および犠牲層38を封止する構成とすることにより、ダミー基板101と封止部27との間での熱線膨張係数の差を小さく設定することができる。これにより、ダミー基板101から半導体素子封止体270を剥離する際には、通常、これらを加熱することになるが、この際に、ダミー基板101と封止部27との間で反りが生じ、これに起因して、封止部27に亀裂が生じてしまうのを的確に抑制または防止することができる。
以下、かかる方法により、封止部27を形成する場合について詳述する。
[2−1]まず、エポキシ樹脂組成物を瞬時に下型キャビティ504内に供給することができるシャッター等の樹脂材料供給機構を備えた樹脂材料供給容器502上に、振動フィーダー501等の搬送手段を用いて顆粒状のエポキシ樹脂組成物503を一定量搬送し、これにより、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503が入れられた樹脂材料供給容器502を用意する(図6参照。)。
この際、樹脂材料供給容器502における顆粒状のエポキシ樹脂組成物503の計量は、樹脂材料供給容器502の下に設置した計量手段により行われる。
ここで、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503は、その構成材料として、エポキシ樹脂を含有するものである。
エポキシ樹脂としては、例えば、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量および分子構造を特に限定するものではない。具体的には、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格含有ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂等の変性フェノール型エポキシ樹脂;トリアジン核含有エポキシ樹脂等の複素環含有エポキシ樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、エポキシ樹脂組成物503は、その構成材料として、硬化剤を含有しているのが好ましい。
硬化剤としては、エポキシ樹脂と反応して硬化させるものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数2〜20の直鎖脂肪族ジアミン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、パラキシレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジシクロヘキサン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、ジシアノジアミド等のアミノ類;アニリン変性レゾール樹脂やジメチルエーテルレゾール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂等のフェノールアラルキル樹脂;ナフタレン骨格やアントラセン骨格のような縮合多環構造を有するフェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)等の脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)等の芳香族酸無水物等を含む酸無水物等;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテル等のポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネート等のイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂等の有機酸類が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、これらの中でも、半導体素子26および犠牲層38を封止するための封止部27の構成材料に用いる硬化剤としては、耐湿性、信頼性等の観点から、1分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物が好ましく用いられる。かかる硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;レゾール型フェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂等が挙げられる。
また、エポキシ樹脂組成物503は、その構成材料として、無機充填材を含有しているものを用いることができる。
無機充填材としては、特に限定されず、例えば、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ等のシリカ;アルミナ;チタンホワイト;水酸化アルミニウム;タルク;クレー;マイカ;ガラス繊維等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、特に溶融球状シリカが好ましい。また、粒子形状は限りなく真球状であることが好ましい。さらに、粒子の大きさの異なるものを混合することにより無機充填量を多くすることができるが、その粒径としては、下型キャビティ504内での半導体素子26の周辺への充填性を考慮すると0.01μm以上、150μm以下であることが好ましい。
また、エポキシ樹脂組成物503は、その構成材料として、硬化促進剤を含有しているのが好ましい。
硬化促進剤としては、特に限定されず、例えば、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体;トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン等のアミン系化合物;2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラ安息香酸ボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイックアシッドボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイルオキシボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフチルオキシボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート;ベンゾキノンをアダクトしたトリフェニルホスフィン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、エポキシ樹脂組成物503は、上記の構成材料の他に、必要に応じて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤;カーボンブラック等の着色剤;天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸もしくはその金属塩類、パラフィン、酸化ポリエチレン等の離型剤;シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力剤;ハイドロタルサイト等のイオン捕捉剤;水酸化アルミニウム等の難燃剤;酸化防止剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
また、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503は、JIS標準篩を用いて篩分により測定した粒度分布における、2mm以上の粗粒の割合が全樹脂組成物に対して3質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。これは、粒子サイズが大きくなるほどその質量、体積とも大きくなることから、サイズの大きな粒子の割合が多いほど、秤量時の秤量精度が低下し、圧縮成形後の封止部27の品質低下の一因となったり、振動フィーダー501や樹脂材料供給容器502等の供給口での詰まり等の問題が生じたりする。これに対して、上述した上限値以下の範囲とすると、良好な秤量精度が得られることで半導体装置における品質の低下を引き起こす恐れが低くなり、さらに、前記供給口での詰まり等の問題を生じる恐れも低くなるためである。また、2mm以上の粗粒の割合の下限値については、特に限定するものではなく、0質量%であってもよい。
また、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503は、安定した秤量精度を得るため、JIS標準篩を用いて篩分により測定した粒度分布における、106μm未満の微粉の割合が全樹脂組成物に対して5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。このことは、106μm未満の微粉が、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503の保管中における固着、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503の搬送経路上での粒子同士の固着や搬送装置への付着を生じ、搬送不良の原因となり、連続生産性や生産のタクトタイムに支障をきたしたりする。これに対して、上述した上限値以下の範囲とすると、粒子同士の固着や搬送装置への付着がほとんどなく、良好な連続生産性や安定した生産性が得られる。また、粒径が106μm未満の微粉の割合の下限値については、特に限定されるものではなく、0質量%であってもよい。
なお、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503の粒度分布を測定する方法としては、例えば、ロータップ型篩振動機に備え付けた目開き2.00mmおよび106μmのJIS標準篩を用い、これらの篩を20分間に亘って振動(ハンマー打数:120回/分)させながら40gの試料を篩に通して分級し、分級前の試料質量に対する2.00mmの篩に残る粗粒の質量%、106μmの篩を通過する微粉の質量%を求める方法が、実際の圧縮成形に必要な特性を体現できるので好ましい。なお、この方法の場合、アスペクト比の高い粒子(短径は篩の目開きより小さく、長径は大きいもの)は、それぞれの篩を通過する可能性があるが、便宜上、一定の方法により分級した成分の質量%により、顆粒状の樹脂組成物の粒度分布と定義する。
また、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503は、顆粒密度D1と硬化後の硬化物比重D2の比D1/D2が0.88〜0.95程度であることが好ましく、0.90〜0.94程度であることがより好ましい。このような下限値以上とすると、粒子内部の空隙率が高くなり過ぎることがなく、圧縮成形時における封止部27内でのボイドの発生等の問題が生じるおそれが低い。また、上述した上限値以下とすると、顆粒密度が高くなり過ぎることがなく、振動フィーダー501等の搬送手段による搬送時に顆粒の移動速度が遅くなる問題もない。移動速度が遅くなると停滞する恐れがあり、それによる固着、つまり等の問題が生じる。さらに、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503の顆粒密度D1としては、1.95以下であることが好ましく、1.90以下であることがより好ましい。このような上限値以下とすると、良好な搬送性が得られる。また、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503の顆粒密度D1の下限値としては、特に限定されるものではないが、粒子内部の空隙率が高くなり過ぎない範囲となる1.75以上とすることが好ましい。
顆粒密度D1の測定方法としては、取扱し易いように顆粒状の樹脂組成物を32メッシュ(目開き500μm)のJIS標準篩にて篩分後、篩上の顆粒状の樹脂組成物約5gを0.1mgまで秤量したものを試料とする。ピクノメータ(容量50cc)を蒸留水で満たし、さらに界面活性剤を数滴添加した後、蒸留水と界面活性剤の入ったピクノメータの質量を測定する。次いで、ピクノメータに試料をいれ、蒸留水と界面活性剤と試料の入ったピクノメータ全体の質量を測定し、以下の式(1)にしたがって算出する。
顆粒密度(g/ml)=(Mp×ρw)/(Mw+Mp−Mt) ・・・(1)
ρw:測定時の温度における蒸留水の密度(g/ml)
Mw:蒸留水を満たし、さらに界面活性剤を数滴添加したピクノメータの質量(g)
Mp:試料の質量(g)
Mt:蒸留水と界面活性剤と試料をいれたピクノメータの質量(g)
なお、界面活性剤は蒸留水と試料の濡れを高め、気泡の巻き込みを極小にするために用いる。使用可能な界面活性剤は特に制限がなく、気泡の巻き込みがなくなるような材料を選択すればよい。
また、硬化物比重D2の測定方法としては、より簡便な方法であるトランスファー成形による硬化物比重の測定方法を用いる。具体的には、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503を一旦所定の寸法のタブレットに打錠し、トランスファー成形機を用い、金型温度175±5℃、注入圧力7MPa、硬化時間120秒で、直径50mm×厚さ3mmの円盤を成形し、質量、体積を求め成形材料の硬化物比重を算出する方法が挙げられる。
[2−2]次に、圧縮成形金型の上型と下型の間に、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503が入れられた樹脂材料供給容器502を設置するとともに、前記工程[1]において形成した、半導体素子26が配置され、かつ犠牲層38が形成されたダミー基板101を、クランプ、吸着のような固定手段により圧縮成型金型の上型に、半導体素子26および犠牲層38が下側になるようにして固定する(図示せず。)。
[2−3]次に、樹脂材料供給容器502の底面を構成するシャッター等の樹脂材料供給機構により、秤量された顆粒状のエポキシ樹脂組成物503を下型が備える下型キャビティ504内へ供給する(図7参照。)。
これにより、顆粒状のエポキシ樹脂組成物503は、下型キャビティ504内で所定温度に加熱され、その結果、溶融される。
[2−4]次に、樹脂材料供給容器502を圧縮成形金型の上型と下型の間から搬出した後、上型と下型との距離を接近させることにより型締めを行うことにより、溶融したエポキシ樹脂組成物が半導体素子26および犠牲層38を取り囲むように下型キャビティ504内に充填させる。さらに、溶融したエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより封止部27を形成して、ダミー基板101上の半導体素子26および犠牲層38を封止する。
なお、この際、下型キャビティ504内は、減圧下であるのが好ましい。これにより、エポキシ樹脂組成物による充填率をより向上させることができる。
[2−5]次に、所定時間放置した後、圧縮成形金型の上型と下型とを離間することにより圧縮成型金型を開き、固定手段を解放することにより、封止部27が形成されたダミー基板101を取り出す。
以上のようにして、ダミー基板101の上面に、ダミー基板101と半導体素子26と犠牲層38を覆う封止部27が形成される。
すなわち、半導体素子26および犠牲層38の双方を封止する封止部27を一括して形成することができる。
[3]次に、接着層102の接着力を低下させることにより、図3(c)に示すように、半導体素子26、犠牲層38および封止部27からダミー基板101を剥離させる(剥離工程)。
これにより、ダミー基板101が取り除かれ、封止部27の下側の面側(他方の面側)から半導体素子26と犠牲層38とが封止部27から露出した状態となる。
この接着層102の接着力の低下は、例えば、前記工程[1]で説明したように、接着層102が熱分解性の樹脂成分を含んで構成される場合には、加熱処理によるエネルギーの付与により容易に行うことができる。
すなわち、接着層102が熱分解性の樹脂成分を含んで構成される場合には、接着層102を加熱して樹脂成分を熱分解させることで、接着層102が気化することに起因して、その接着力が低下する。
[4]次に、犠牲層38を、加熱することで除去して、封止部27の導体柱28を形成すべき位置に、第1の貫通孔271を形成した後、この第1の貫通孔271に導体柱28を形成する(導体柱形成工程)。
以下、この導体柱形成工程について説明する。
[4−1]まず、犠牲層38を加熱する。
ここで、犠牲層38は、加熱することで分解し気化する樹脂成分を含有し、かつ、封止部27の下面側で露出していることから、本工程において、加熱することで分解し気化した前記樹脂成分が、雰囲気中に拡散するため、犠牲層38が除去され、その結果、導体柱28を形成すべき位置に対応して、複数の第1の貫通孔271が形成される。
なお、接着層102と犠牲層38とが同一の材料で構成されている場合には、封止部27からのダミー基板101の脱離と、犠牲層38の除去とがほぼ同時に行われる。
[4−2]次いで、形成された複数の第1の貫通孔271に、それぞれ、導体柱28を形成する。
この導体柱28を形成する方法としては、後工程[8]において説明する、第2の貫通孔251に導体ポスト24を形成する方法と同様の方法が用いられ、導体ポスト24に対して、優れた密着性を発揮する導体柱28を容易かつ確実に形成することができるという観点から、特に、電解メッキ法が好ましく用いられるが、この電解メッキ法については、後工程[8]において詳述することとする。
[5] 次に、図3(f)に示すように、封止部27の上面を、導体柱28の上面側(一方の面側)の端部が露出するまで、研削および/または研磨する(研削・研磨工程)。
これにより、パッケージ20の上側に搭載されるパッケージとバンプ21を介して電気的に接続される端子として機能する導体柱28が、封止部27の上面側で露出することとなる。
この封止部27の研削および/または研磨は、例えば、研削装置(グラインダー)が備える研削盤を用いて行うことができる。
以上のようにして、半導体素子26と導体柱28とが封止部27により封止された半導体素子封止体270を得ることができる。
なお、前記研削・研磨工程[5]は、上記のように前記導体柱形成工程[4]の後に行う他、前記導体柱形成工程[4]に先立って行うようにしても良い。ただし、本実施形態のように、前記導体柱形成工程[4]の後に行うことにより、前記導体柱形成工程[4]において、封止体27に亀裂等が生じてしまうのを的確に抑制または防止することができる。
また、上記の半導体素子配置工程[1]、封止部形成工程[2]、剥離工程[3]、導体柱形成工程[4]および研削・研磨工程[5]により、複数の半導体素子26と、複数の導体柱28と、これらを封止する封止部27とを有する半導体素子封止体270が製造される、本発明の半導体素子封止体の製造方法の第1実施形態が構成される。
[6]次に、平板状をなすシート材25’を2つ用意し、このシート材25’に、その厚さ方向に貫通する第2の貫通孔251を形成する(貫通孔形成工程)。
なお、この第2の貫通孔251は、次工程[7]において、半導体素子封止体270の上側に配置されるシート材25’では、導体柱28に対応する位置に形成され、半導体素子封止体270の下側に配置されるシート材25’では、半導体素子16が備える電極パッドと導体柱28とに対応する位置に形成される。
また、シート材25’は、その厚さ方向に切断して個片化することにより、半導体パッケージ20が有するインターポーザー(基板)25となり、半導体素子26および導体柱28を挾持する機能を発揮するものである。
このシート材25’は、特に限定されないが、コア材で構成されるコア基板、ビルドアップ材で構成されるビルドアップ基板のようなリジット基板(硬性基板)またはフレキシブル基板(可撓性基板)の何れであってもよいが、これらの中でも、特に、ビルドアップ基板であるのが好ましい。ビルドアップ基材は、特に、加工性に優れることから好ましく用いられる。
コア基板としては、特に限定されないが、例えば、主として、シアネート樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂のような熱硬化性樹脂等で構成されるものが挙げられる。これらの中でも、シアネート樹脂を主材料として構成されているものが好ましく用いられる。かかる構成材料で構成されるシート材25’は、優れた機械的強度を有するものである。
シアネート樹脂としては、例えば、ハロゲン化シアン化合物とフェノール類とを反応させ、必要に応じて加熱等の方法でプレポリマー化することにより得られたものが挙げられる。具体的には、例えば、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂等が挙げられる。
なお、エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂のようなビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂のようなノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂のようなアリールアルキレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂およびフルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
コア基板として、上記のような熱硬化性樹脂を用いる場合、コア基板としては、ガラス繊維織布に硬化前の熱硬化性樹脂を含浸させた後、この熱硬化性樹脂を硬化させることにより得られたものを用いるのが好ましい。これにより、シート材25’(コア基板)は、より優れた機械的強度を発揮するものとなる。
ビルドアップ材料としては、特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂と、硬化剤と、無機充填材とを含有する樹脂組成物等の硬化物を主材料として構成されるものが挙げられる。
かかる構成の樹脂組成物の中でも、熱硬化性樹脂として、下記一般式(1)で表わされる共重合体エポキシ樹脂を含むものが好ましく用いられる。このような樹脂組成物の硬化物で構成されるシート材25’は、優れた機械的強度を有するものである。また、シート材25’は、本工程[6]において、第2の貫通孔251が形成されるが、微細な形状を有する第2の貫通孔251を形成する際の加工性にも優れる。
[式中、Arは縮合環芳香族炭化水素基を、Xは水素、またはエポキシ基(グリシジルエーテル基)を、R
2は、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、およびベンジル基の中から選択される1種を表す。nは1以上の整数であり、p、qは0以上の整数であり、またp、qの値は、繰り返し単位毎に同一でも、異なっていてもよい。]
なお、前記共重合体エポキシ樹脂の縮合環芳香族炭化水素基[Ar]は、下記式(Ar1)〜(Ar4)で表される構造ののうち、いずれかであるのが好ましい。
[式中、R
1は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、およびベンジル基の中から選択される1種を表す。]
なお、前記共重合体エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、硬化物(第1のシート材25’)中において、3〜42重量%程度であるのが好ましく、5〜35重量%程度であるのがより好ましい。
また、樹脂組成物中には、前記共重合体エポキシ樹脂の他に、さらに前記共重合体エポキシ樹脂とは異なる他のエポキシ樹脂を含有してもよい。他のエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
硬化剤は、特に限定されないが、例えば、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールのようなイミダゾール化合物、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸、またはこの混合物が挙げられる。硬化促進剤として、これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いることもできるし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用してもよい。
無機充填材としては、特に限定されないが、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
無機充填材の粒径は、特に限定されないが、平均粒子径が1.2μm以下であることが好ましく、平均粒径が0.01〜1.0μm程度であるのがより好ましい。
また、無機充填材の含有量は、硬化物(シート材25’)中において、0〜85重量%程度であるのが好ましく、30〜65重量%程度であるのがより好ましい。
前記樹脂組成物は、シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーを含有することが好ましい。
前記シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化シアン化合物とフェノール類とを反応させ、必要に応じて加熱等の方法でプレポリマー化することにより得ることができる。また、このようにして調製された市販品を用いることもできる。
前記シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーを用いることにより、シート材25’の弾性率を向上させることができる。また、シアネート樹脂(特にノボラック型シアネート樹脂)は、剛直な化学構造を有するため、耐熱性に優れており、ガラス転移温度以上でも弾性率の低下が小さく、高温においても高弾性率を維持することができる。さらに、硬化反応によって水酸基などの分極率の大きな官能基が生じないため、誘電特性においても優れたものとすることができる。
前記シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーの中でも、下記一般式(3)で表されるノボラック型シアネート樹脂が好ましい。これにより、前記効果に加えて、シート材25’のガラス転移温度をさらに高くすることができるとともに、硬化後の絶縁樹脂層の難燃性をより向上させることができる。
前記シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーの含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物の5〜50重量%であることが好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%である。これにより、微細な形状を有する第2の貫通孔251を形成する際の加工性により優れたものとなる。
なお、樹脂組成物中には、樹脂の相溶性、安定性、作業性等の各種特性向上のため、各種添加剤、例えば、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、顔料、染料、消泡剤、難燃剤、紫外線吸収剤、イオン捕捉剤、非反応性希釈剤、反応性希釈剤、揺変性付与剤、増粘剤等を添加するようにしてもよい。
フレキシブル基板としては、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミドベンゾオキサゾール(PIBO)、液晶ポリマーのような熱可塑性樹脂等で構成されるものが挙げられる。
また、シート材25’に対する第2の貫通孔251の形成は、如何なる方法を用いてもよいが、例えば、I:シート材25’の第2の貫通孔251を形成しない領域にマスクを形成し、このマスクを用いて、シート材25’をエッチングして第2の貫通孔251を形成する方法、II:シート材25’の第2の貫通孔251を形成する領域にレーザーを選択的に照射して第2の貫通孔251を形成する方法等が挙げられるが、IIの方法を用いるのが好ましい。IIの方法によれば、微細な形状の第2の貫通孔251を比較的容易に形成することができる。
なお、Iの方法において、シート材25’をエッチングする方法としては、例えば、プラズマエッチング、リアクティブエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法や、ウェットエッチング等の化学的エッチング法が挙げられる。
また、IIの方法において用いられるレーザーの種類としては、例えば、Ne−Heレーザー、YAGレーザー、YVO4レーザー、エキシマレーザー等が挙げられる。
なお、前述したように、パッケージをインターポーザー25に代えて被覆部を備える構成とする場合、本工程[6]〜次工程[7]に代えて、後工程[10]を行うことにより、半導体素子封止体270の両面に貫通孔を備える被覆部を形成することができる。
[7]次に、半導体素子16が備える電極パッドと導体柱28とに対応する位置に第2の貫通孔251が形成されたシート材25’を、半導体素子封止体270の下側の面に配置し、さらに、導体柱28に対応する位置に第2の貫通孔251が形成されたシート材25’を、半導体素子封止体270の上側の面に配置する(シート材配置工程)。
なお、この際、半導体素子封止体270の上面および下面に配置されるシート材25’は、それぞれ、図示しないエポキシ系接着剤等の接着剤により固定される。
[8]次に、シート材25’が備える第2の貫通孔251に、図4(b)に示すように、導電性を有する導体ポスト24を形成する(導体ポスト形成工程)。
この導体ポスト24を形成する方法としては、特に限定されず、例えば、I:電解メッキ法、無電解メッキ法のようなメッキ法を用いて導体ポスト24を形成する方法、II:導電性材料を含有する液状材料を第2の貫通孔251に供給し乾燥・固化することにより導体ポスト24を形成する方法等が挙げられるが、Iの方法、特に電解メッキ法を用いて導体ポスト24を形成するのが好ましい。電解メッキ法によれば、半導体素子26が有する電極パッドおよび次工程[9]で形成する配線23に対して、優れた密着性を発揮する導体ポスト24を容易かつ確実に形成することができる。
以下、電解メッキ法を用いて導体ポスト24を形成する方法について説明する。
[8−1]まず、シート材25’の半導体素子封止体270とは反対の面側に、シート材25’、第2の貫通孔251の内面、第2の貫通孔251から露出する電極パッドおよび導体柱28を覆うように一体的に、導電性を有するシード層を形成する。
このシード層は、例えば、Cu/Ti膜で構成され、スパッタリング法等の気相成膜法を用いて、まず、Ti膜を形成した後、このTi膜上にCu膜を形成することにより得ることができる。
[8−2]次いで、導体ポスト24を形成しない領域すなわち第2の貫通孔251を除く領域にマスク(レジスト層)を形成する。
このマスクの形成は、感光性材料を含有する液状材料を塗布法等を用いてシード層上に供給し、次に、形成すべき導体ポスト24の形状に対応するフォトマスクを介して露光した後、現像液で現像することにより形成することができる。
なお、本工程で用いられる、感光性材料としては、ネガ型の感光性材料およびポジ型の感光性材料の何れであってもよい。
[8−3]次いで、シード層を電極として用いた電解メッキ法により、導体ポスト24を形成する。
ここで、前記工程[8−2]により、第2の貫通孔251がマスクから選択的に露出するようにマスクが形成されているため、本工程において、導体ポスト24を、第2の貫通孔251を埋めるように選択的に形成することができる。
導体ポスト24を構成する金属としては、特に限定されず、例えば、Cu、Cu系合金、Ni、Ni系合金、Au等が挙げられる。
なお、導体ポスト24は、図4(b)に示すように、第2の貫通孔251のほぼ全てを埋めるように形成されている必要はなく、少なくとも第2の貫通孔251の内面、電極パッドおよび導体柱28を覆うように形成されていればよい。
[8−4]次いで、シード層上に形成されたマスクを除去する。
このマスクの除去は、プラズマエッチング、リアクティブエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうち1種または2種以上を組み合わせて行うことができるが、具体的には、マスクをアルカリ現像液で膨潤・溶解し除去する方法が好ましく用いられる。
なお、次工程[9]において配線23を電解メッキ法を用いて形成する場合には、このマスクの除去の際に、シード層を除去することなくシート材25’上に残存させておく。
以上のような工程を経て、第2の貫通孔251内に導体ポスト24が形成される。
[9]次に、図4(c)に示すように、2つのシート材25’の半導体素子封止体270とは反対の面側に、導体ポスト24に電気的に接続するように、所定形状にパターニングされた配線23を形成する(配線形成工程)。
この配線23を形成する方法としては、前記工程[8]で説明した導体ポスト24を形成する方法と同一の方法を用いることができ、導体ポスト24を形成する場合と同様に電解メッキ法を用いるのが好ましい。
以下、電解メッキ法を用いて配線23を形成する方法について説明する。
[9−1]まず、本実施形態では、前記工程[8−4]において残存させておいたシード層の配線23を形成しない領域にマスクを形成する。
このマスクの形成には、前記工程[8−2]においてマスクを形成する方法として説明したのと同様の方法が用いられる。
[9−2]次いで、電解メッキ法により配線23を形成する。
ここで、本工程[9−2]において、配線23を電解メッキ法により形成する場合には、前述のように、シード層を除去することなくシート材25’に残存させていることから、このシード層を電極として用いて、電解メッキ法により配線23を形成することができる。
なお、配線23を構成する金属としては、特に限定されず、導体ポスト24を構成する金属として挙げたのと同様のものを用いることができる。さらに、導体ポスト24と配線23との構成材料は、同一であっても、異なっていてもよい。
[9−3]次いで、シード層上に形成されたマスクを除去した後、シート材25’の半導体素子封止体270とは反対の面側でマスクの除去により露出するシード層を除去する。
これらマスクおよびシード層の除去は、それぞれ、前記工程[8−4]において説明したのと同様の方法を用いることができる。これらの中でも、マスクの除去には、マスクをアルカリ現像液で膨潤・溶解して除去する方法、シード層の除去には、エッチング液を用いてシード層を除去する方法が好ましく用いられる。
以上のような工程を経て、2つのシート材25’の半導体素子封止体270とは反対側の面に、それぞれ所定形状に形成された配線23を、導体ポスト24および/または導体柱28に電気的に接続された状態で形成することができる。
[10]次に、図4(d)に示すように、2つのシート材25’の半導体素子封止体270とは反対の面側に、それぞれ、配線23の一部が露出するように、開口部221を備える被覆部22を形成する(被覆部形成工程)。
なお、この開口部221は、次工程[11]において、バンプ21を形成する位置に対応するように形成される。
また、開口部221から露出する配線23上には、被覆層(アンダー・バリア・メタル層(UBM層))を形成するのが好ましい。これにより、例えば、配線23がCuや、Cu系合金で構成される場合には、配線23からバンプ21に対するCu原子の溶出を的確に抑制または防止することができる。
このような、被覆層は、通常、主としてNiで構成される下層上に、主としてAuで構成される上層を積層した積層体で構成され、例えば、無電解メッキ法を用いて形成される。
この被覆部22の形成は、感光性を有する絶縁性材料を含有する液状材料(ワニス)を塗布法等を用いてシート材25’の半導体素子封止体270とは反対の面側に供給し、次いで、形成すべき開口部221の形状に対応するフォトマスクを介して露光した後、現像液(エッチング液)で開口部221とすべき領域を除去することにより形成される。
ここで、本工程において用いられる、感光性を有する絶縁性材料としては、特に限定されないが、優れた密着性、厚さ均一性および段差埋め込み性を有するものとして、例えば、以下に示すものが好適に用いられる。
まず、アルカリ可溶性樹脂と感光剤とを含有するアルカリ可溶系樹脂組成物が、感光性を有する絶縁性材料として好適に用いられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、クレゾール型ノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、メタクリル酸樹脂、メタクリル酸エステル樹脂等のアクリル系樹脂、水酸基、カルボキシル基等を含む環状オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。これらの中でもポリアミド系樹脂が好ましく、具体的にはポリベンゾオキサゾール構造およびポリイミド構造の少なくとも一方を有し、かつ主鎖または側鎖に水酸基、カルボキシル基、エーテル結合またはエステル結合を有する樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造を有する樹脂、ポリイミド前駆体構造を有する樹脂、ポリアミド酸エステル構造を有する樹脂等が挙げられる。このようなポリアミド系樹脂としては、例えば下記一般式(4)で示されるポリアミド系樹脂を挙げることができる。
前記一般式(4)で示されるポリアミド系樹脂は、例えばXの構造を有するジアミン、ビス(アミノフェノール)またはジアミノフェノール等から選ばれる化合物と、Yの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸またはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応して得られる。なお、ジカルボン酸の場合には反応収率等を高めるため、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール等を予め反応させた活性エステルの型のジカルボン酸誘導体を用いてもよい。
前記一般式(4)で示されるポリアミド樹脂を、例えば150〜400℃で加熱すると脱水閉環し、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、または両者の共重合体という形で耐熱性樹脂が得られる。
前記一般式(4)で示されるXは環状化合物基であり、例えばベンゼン環、ナフタレン環等の芳香族化合物、ビスフェノール類、ピロール類、フラン類等の複素環式化合物等が挙げられる。
R1は、水酸基または−O−R3であり、R3が炭素数1〜15の有機基または窒素含有環状化合物である。R3の具体例としては、ホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
上記R3は、水酸基のアルカリ水溶液に対する溶解性を調節する目的で用いられる。
また、R3として窒素含有環状化合物を用いても良い。これにより、金属配線(特に銅配線)等との密着性に優れる。この前記窒素含有環状化合物としては、例えば(1H−テトラゾル−5−イル)アミノ基、1−(1H−テトラゾル−5−イル)メチル−アミノ基、3−(1H−テトラゾル−5−イル)ベンズ−アミノ基等が挙げられる。
前記一般式(4)で示されるYは、環状化合物基であり、前記Xと同様のものが挙げられ、例えばベンゼン環、ナフタレン環等の芳香族化合物、ビスフェノール類、ピロール類、フラン類、ピリジン類等の複素環式化合物等が挙げられる。
前記一般式(4)で示すように、Yには、R2が0〜4個結合される。
R2は、水酸基、カルボキシル基、−O−R3、−COOR3であり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。R3が炭素数1〜15の有機基または窒素含有環状化合物である。R3の具体例としては、ホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
但し、R1として水酸基が無い場合、R2の少なくとも1つはカルボキシル基でなければならない。また、R2としてカルボキシル基が無い場合、R1の少なくとも1つは水酸基でなければならない。
上記R3は、水酸基のアルカリ水溶液に対する溶解性を調節する目的で用いられる。
また、前記アルカリ可溶性樹脂の側鎖および他方の末端の少なくとも一方は、窒素含有環状化合物で置換されているのが好ましい。これにより、被覆部22の配線23に対する密着性を向上させることができる。
前記窒素含有環状化合物としては、例えば1−(5−1H−トリアゾイル)メチルアミノ基、3−(1H−ピラゾイル)アミノ基、4−(1H−ピラゾイル)アミノ基、5−(1H−ピラゾイル)アミノ基、1−(3−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、1−(4−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、1−(5−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、(1H−テトラゾル−5−イル)アミノ基、1−(1H−テトラゾル−5−イル)メチル−アミノ基、3−(1H−テトラゾル−5−イル)ベンズ−アミノ基等が挙げられる。
また、アルカリ可溶系樹脂組成物は、感光剤を含有する。これにより、紫外線等の照射によりアルカリ可溶系樹脂に化学反応が生じ、これに起因してアルカリ水溶液に溶解しやすくなり、溶解度の差異を設けることができる。
また、前記感光剤としては、特に限定されないが、例えば、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸または1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステルが挙げられる。
前記感光剤の含有量は、アルカリ可溶系樹脂組成物全体の1〜50重量%が好ましく、特に5〜30重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に感度に優れる。
また、アルカリ可溶系樹脂組成物には、必要によりレベリング剤、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤等のカップリング剤およびそれらの各反応物等の添加剤を添加することができる。
以上のようなアルカリ可溶系樹脂組成物は、通常、前述の各成分を溶媒に溶解し、液状材料(ワニス状)にして使用される。
溶媒としては、特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N′−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独溶媒またはこれらの混合溶媒が用いられる。
<<ノルボルネン系樹脂組成物>>
次に、上述したアルカリ可溶系樹脂組成物の他に、感光性を有する絶縁性材料として好適に用いられるものとして、ノルボルネン系樹脂組成物が挙げられる。このノルボルネン系樹脂組成物の中でも、特に、密着性、厚さ均一性および段差埋め込み性を顕著に発揮するものとして、環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)および下記一般式(5)で示される構造を有する化合物(B)を含む樹脂組成物が好ましく用いられる。
前記樹脂組成物に含まれる環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)は、特に制限されるものではないが、シクロヘキセン系、シクロオクテン系等の単環体オレフィン系モノマーの重合体、ノルボルネン系、ノルボルナジエン系、ジシクロペンタジエン系、ジヒドロジシクロペンタジエン系、テトラシクロドデセン系、トリシクロペンタジエン系、ジヒドロトリシクロペンタジエン系、テトラシクロペンタジエン系、ジヒドロテトラシクロペンタジエン系等の多環体オレフィン系モノマーの重合体等が挙げられる。これらの中でも、耐湿性や耐薬品性に優れる多環体オレフィンモノマーの重合体が好ましく、その中でも、硬化後の樹脂組成物の耐熱性や機械強度の観点からノルボルネン系モノマーが特に好ましい。
また、環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)のカチオン重合性の官能基は、特に制限されるものではなく、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシシリル基等が挙げられるが、光解像性や硬化後の機械強度の観点より、エポキシ基、オキセタニル基が好ましい。
このようなカチオン重合性官能基を有するモノマーは、特に制限されるものではないが、例えば、エポキシ基を有するものとしては、5−[(2,3−エポキシプロポキシ)メチル]−2−ノルボルネン等、オキセタニル基を有するものとしては5−[{(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ}メチル]−2−ノルボルネン等、ビニルエーテル基を有するものとしては、5−ビニロキシメチル−2−ノルボルネン等、アルケニル基を有するものとしては、5−アリル−2−ノルボルネン、5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,12]ドデック−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,1001,6]ドデック−3−エン等、アルキニル基を有するものとしては、5−エチニル−2−ノルボルネン等、アルコキシシリル基を有するものとしては、ジメチル(5−ノルボルネン−2−イル)メトキシシラン、5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン、5−(2−トリエトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン、5−(3−トリメトキシシリルプロピル)−2−ノルボルネン、5−(4−トリメトキシシリルブチル)−2−ノルボルネン等が挙げられる。
さらに、環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)は、上記のカチオン重合性官能基を有する環状オレフィン系モノマーの単量体だけではなく、カチオン重合性官能基を有する環状オレフィン系モノマーと他のモノマーとの重合体でもよい。光解像性や硬化後の機械強度の観点から、光反応性官能基を有する環状オレフィン系モノマーの重合割合は、20〜80mol%が好ましく、30〜70mol%が特に好ましい。
また、前記他のモノマーとしては、特に制限されるものではないが、例えば、アルキル基を有するものとして、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−プロピル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ペンチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−ヘプチル−2−ノルボルネン、5−オクチル−2−ノルボルネン、5−ノニル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボルネン等、シリル基を有するものとしては、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジメチルビス(2−(5−ノルボルネン−2−イル)エチル)トリシロキサン、5ートリメチルシリルメチルエーテル−2−ノルボルネン等、アリール基を有するものとしては、5−フェニルー2−ノルボルネン、5−ナフチル−2−ノルボルネン、5−ペンタフルオロフェニル−2−ノルボルネン等、アラルキル基を有するものとしては、5−ベンジル−2−ノルボルネン、5−フェネチル−2−ノルボルネン、5−ペンタフルオロフェニルメチル−2−ノルボルネン、5−(2−ペンタフルオロフェニルエチル)−2−ノルボルネン、5−(3−ペンタフルオロフェニルプロピル)−2−ノルボルネン等、ヒドロキシル基、エーテル基、カルボキシル基、エステル基、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するものとしては、5−ノルボルネン−2−メタノール、及びこのアルキルエーテル、酢酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、プロピオン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、酪酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、吉草酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプロン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ラウリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ステアリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、オレイン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、リノレン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸t−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸i−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸イソボルニルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシエチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボン酸メチルエステル、ケイ皮酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチルエチルカルボネート、5−ノルボルネン−2−メチルn−ブチルカルボネート、5−ノルボルネン−2−メチルt−ブチルカルボネート、5−メトキシ−2−ノルボルネン、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−エチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−n―プロピルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−i−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−i−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−デシルエステル等、またテトラシクロ環から成るものとして、8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(2−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(1−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−シクロヘキシロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(4’−t−ブチルシクロヘキシロキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−テトラヒドロフラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−テトラヒドロピラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(2−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(1−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−シクロヘキシロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(4’−t−ブチルシクロヘキシロキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−テトラヒドロフラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−テトラヒドロピラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−アセトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(メトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(エトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(n−プロポキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(i−プロポキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(n−ブトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(t−ブトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(シクロへキシロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(フェノキシロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(テトラヒドロフラニロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジ(テトラヒドロピラニロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン−8−カルボン酸、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン−8−カルボン酸、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.01,6]ドデック−3−エン等が挙げられる。
また、前記環状オレフィン系モノマーの重合形態は、特に制限されるものではなく、ランダム重合、ブロック重合等の公知の形態を適用することができ、さらに、重合方法は、付加重合法や開環重合法等が挙げられる。具体的に重合体としては、1種または複数のノルボルネン系化合物等のビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン誘導体モノマ−の(共)重合体、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン誘導体モノマ−とα−オレフィン類等の共重合可能な他のモノマ−との共重合体、およびこれらの共重合体の水素添加物等が挙げられるが、樹脂の耐熱性の観点から、1種または2種以上のビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン誘導体の付加重合体が好ましい。
なお、環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)の重量平均分子量は、特に制限されないが、溶剤に対する溶解性や感光性樹脂組成物の流動性の観点から5000〜500000程度であるが好ましく、7000〜200000程度であるのが特に好ましい。重量平均分子量は、標準ポリノルボルネンを用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる(ASTMDS3635−91に準拠。)。
環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)の重量平均分子量は、重合開始剤とモノマーの比を変えたり、重合時間を変えたりすることにより制御することができる。
ここで、前記樹脂組成物に、下記一般式(5)で示される構造を有する化合物(B)を含有する構成とすることにより、このものの硬化物に充分な機械強度をもたせるだけでなく、被覆部22を作製した場合に、この被覆部22に充分な平坦性をもたせることができる。
(式中、R
1、R
2は有機基であり、同じでも異なっていてもよく、R
3〜R
10はそれぞれ独立して水素原子あるいは炭素数1〜2のアルキル基またはアルコキシル基であり、X、Y、Zは有機基であり、同じでも異なっていてもよく、R
11は直結あるいは炭素数1〜6の炭化水素基または酸素を含んでいる炭素数1〜12の有機基のいずれかであり、nは0〜6である。)
一般式(5)中の、R1、R2は、有機基であり、同じでも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜12の炭化水素基または酸素を含んだ炭素数1〜12の有機基が好ましい。R3〜R10はそれぞれ独立して水素原子あるいは炭素数1〜2のアルキル基またはアルコキシル基である。R11は直結あるいは炭素数1〜6の炭化水素基または酸素を含んでいる炭素数1〜12の有機基のいずれかであり、好ましくは、直結または炭素数1〜4の炭化水素基である。X、Y、Zは有機基であり、同じでも異なっていてもよく、R11は炭素数1〜6の炭化水素基または酸素を含んだ炭素数1〜12の有機基であり、nは0〜6である。このような構成とすることにより、このものの硬化物に充分な機械強度をもたせるだけでなく、被覆部22を作製した場合に、充分な平坦性をもたせることができる。
また、上記一般式(5)で示される構造を有する化合物(B)において、有機基である基Yは、例えば、−C(CH3)2−、−CH2−、直結(ダングリングボンド)、−COO−、−CONH−等が挙げられ、その中でも直結、−COO−、−CONH−のいずれかであることが好ましい。有機基である基X、基Zは、−CO−、−C(CH3)2−、−CH2−、直結、−COO−、−CONH−等が挙げられ、その中でも直結、−CO−、−COO−、−CONH−のいずれかであり、同一であることが好ましい。有機基である基R1、基R2は、エポキシ基や、炭素数1〜12の炭化水素基または酸素を含んだ炭素数1〜12の有機基が好ましい。さらに好ましい一般式(5)の基R1、基R2は、下記式(6)の構造を有するものである。これらの一般式(5)で示される構造を有する化合物(B)は、単独でも2種以上混合して用いても良い。これらの構造の化合物を用いることにより、被覆部22を作製した場合に、得られる被覆部22に充分な平坦性と、優れた機械強度を付与できる点から好ましい。さらに、前記樹脂組成物を含有する液状材料(ワニス)中での、樹脂組成物の溶媒に対する相溶性が優れる点からも好ましく用いられる。
なお、上記一般式(5)において基R1、基R2として上記一般式(6)の構造を有する化合物としては、例えば、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、3−エチル−3−シクロヘキシロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−[(2−エチルヘキシロキシ)メチル]オキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、4,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、フェノールノボラック型オキセタン等を挙げられる。
これらの中でも、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、4,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、フェノールノボラック型オキセタンが好ましく、4,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、イソフタル酸ビス[(3−エチル−3−オキセタルニル)メチル]エステル等が特に好ましい。
なお、樹脂組成物中における上記一般式(5)で示される構造を有する化合物(B)の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物を含む液状材料中における溶媒との相溶性の観点から、前記環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)100重量部に対して1〜30重量部が好ましく、特に5〜10重量部が好ましい。
また、環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)および上記一般式(5)で示される構造を有する化合物(B)を含む樹脂組成物には、酸を発生する化合物(C)が含まれているのが好ましい。
酸を発生する化合物(C)は、光照射や熱によりブレンステッド酸またはルイス酸を発生するものである。具体的には、例えば、オニウム塩、ハロゲン化合物、硫酸塩やそれらの混合物等が挙げられる。オニウム塩としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、リン酸塩、アルソニウム塩、オキソニウム塩等が挙げられ、前記のオニウム塩とカウンターアニオンを作ることができる化合物である限り、カウンターアニオンの制限はない。カウンターアニオンの例としては、ホウ酸、アルソニウム酸、リン酸、アンチモニック酸、硫酸塩、カルボン酸とそれらのハロゲン置換体等が挙げられる。
前記オニウム塩の酸発生剤としては、特に限定されず、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロボレート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロアルセナート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロフォスフェート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロサルフェート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアルセナート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロフォスフェート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロスルフォネート、トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロスルフォネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムトリフルオロフォスフォネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムトリフルオロスルフォネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムトリフルオロボレート、4,4’,4”−トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニウムトリフレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロアルセネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロスルフォネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムトリフルオロスルフォネート、トリフェニルスルフォニウムジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルヨードニウムトリフルオロスルフォネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネート、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネート、(4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ハロゲンを含有している酸発生剤としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)トリアジン、2−アリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、α,β,α−トリブロモメチルフェニルスルフォン、α、α―2,3,5,6−ヘキサクロロキシレン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロキシレン、1,1,1−トリス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スルフォネート系の酸発生剤としては、具体的には、2−ニトロベンジルトシレート、2,6−ジニトロベンジルトシレート、2,4−ジニトロベンジルトシレート、2−ニトロベンジルメタンスルフォネート、2−ニトロベンジルエタンスルフォネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルフォネート、1,2,3−トリス(メタンスルフォニルロキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(エタンスルフォニルロキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(プロパンスルフォニルロキシ)ベンゼン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前述のような酸発生剤の中でも、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート、4,4’,4”−トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルフォニウムジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート単体またはそれらの混合物の中から選ばれる1種または2種以上が好ましく用いられる。
また、樹脂組成物中における酸を発生する化合物(C)の含有量は、特に限定されないが、前記環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)と酸を発生する化合物(C)の作用により硬化反応可能な化合物の合計100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、特に0.5〜10重量部が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に光解像後の開口形状、および感度(被覆部22のパターニング性)に優れる。
酸を発生する化合物(C)の作用により硬化反応可能な化合物の重量平均分子量は、特に制限されるものではないが、1000以下であることが好ましく、特に100〜600であることが好ましい。
また、酸を発生する化合物(C)の作用により硬化反応可能な化合物の配合量は、特に制限されるものではないが、光反応性官能基を有する環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)100重量部に対して、1〜50重量部であることが好ましく、10〜40重量部が特に好ましい。
以上のような樹脂組成物は、通常、前述の各成分を溶媒に溶解し、液状材料(ワニス状)にして使用される。
溶媒としては、樹脂組成物のキャリアとして働き、シート材25’への塗布後や硬化過程で除去される非反応性溶媒、樹脂組成物と相溶性のある反応基を含んでいる反応性溶媒が挙げられる。
非反応性溶媒としては、特に制限されるものではないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、デカヒドロナフタレン等のアルカン、シクロアルカン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族類が挙げられる。また、必要に応じて、ジエチルエーテル類、テトラヒドロフラン、アニソール、アセテート類、エステル類、ラクトン類、ケトン類、アミド類等を用いることもできる。
反応性溶媒としては、特に制限されるものではないが、シクロヘキセンオキサイドやα−ピネンオキサイド等のシクロエーテル化合物、[メチレンビス(4,1−フェニレンオキシメチレン)]ビスオキシラン等の芳香族シクロエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のシクロアリファティックビニルエーテル化合物、ビス(4−ビニルフェニル)メタン等の芳香族類が挙げられる。
これらの中でも、樹脂組成物のシート材25’に対する塗布性の観点から、メシチレン、デカヒドロナフタレン、2−ヘプタノンが好ましい。
なお、環状オレフィンの重合体またはその水素添加物(A)および上記一般式(5)で示される構造を有する化合物(B)を含む樹脂組成物を含有する液状材料は、その固形分濃度が5〜60重量%であることが好ましく、30〜55重量%が特に好ましく、粘度は10〜25000mPa・sが好ましく、100〜3000mPa・sが特に好ましい。上記範囲とすることで、ダミー基板101に対する塗布性を確保することが可能となる。
[11]次に、図5(a)に示すように、開口部221から露出する配線23に電気的に接続するようにバンプ21を形成する(バンプ接続工程)。
ここで、本実施形態のように、導体ポスト24とバンプ21との接続を、配線23を介して行う構成とすることにより、バンプ21を、シート材25’の面方向において、導体ポスト24とは異なる位置に配置することができる。換言すれば、バンプ21と導体ポスト24との中心部が重ならないように、これらを配置することができる。したがって、得られるパッケージ20における上面および下面の双方の所望の位置にバンプ21を形成することができるので、このパッケージ20に積層するパッケージの種類の選択の幅が広がる。また、パッケージの出力ピン数を増大させることができる。
このバンプ21を配線23に接合する方法としては、特に限定されないが、例えば、バンプ21と配線23との間に、粘性を有するフラックスを介在させることにより行われる。
また、バンプ21の構成材料としては、例えば、半田、銀ろう、銅ろう、燐銅ろうのようなろう材等が挙げられる。
[12] 次に、図5(b)に示すように、半導体素子26毎に対応するように、被覆部22等が設けられた半導体素子封止体270を個片化することにより、複数の半導体パッケージ20を一括して得る(個片化工程)。
この半導体素子封止体270の個片化は、例えば、半導体素子封止体270の厚さ方向に、ダイシングソーを用いて、封止部27、2つのシート材25’および2つの被覆部22を切断することにより行うことができる。
以上のような工程を経て、複数の半導体パッケージ20が製造される。
このような半導体パッケージ20の製造方法によれば、半導体素子26と導体柱28とを備え、上下での電気的接続が可能な半導体パッケージ20を、一括して製造することが可能となる。
さらに、前記工程[1]において、ダミー基板101上に配置する半導体素子26を、予め評価試験を行い良品と判断されたものを選定する構成とすることにより、前記工程[12]で得られる複数の半導体パッケージ20は、信頼性の高いものとなる。
なお、本実施形態では、半導体素子封止体270の上側および下側の双方に、シート材25’、導体ポスト24、配線23、被覆部22およびバンプ21を設ける場合について説明したが、かかる場合に限定されず、これらをいずれか一方に設けるようにしても良い。
<第2実施形態>
次に、パッケージ20を製造する製造方法の第2実施形態ついて説明する。
すなわち、パッケージ20の製造方法の第2実施形態では、平板状をなすシート材を用意し、該シート材上に、前記電極パッドが前記シート材側となるように前記半導体素子を配置するとともに、加熱することで分解し気化する樹脂成分を含有する犠牲層を、前記導体柱を形成すべき位置に該導体柱の形状に対応して形成する半導体素子配置工程と、前記半導体素子が配置され、かつ前記犠牲層が形成されている側の面に、前記シート材と前記半導体素子と前記犠牲層とを覆うように封止して封止部を形成する封止部形成工程と、前記電極パッドおよび前記犠牲層に対応するように、前記シート材の厚さ方向に複数の第2の貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、前記犠牲層を、加熱することで前記樹脂成分を分解・気化させることにより除去して、前記封止部の前記導体柱を形成すべき位置に、第1の貫通孔を形成した後、該第1の貫通孔に前記導体柱を形成することにより、前記半導体素子封止体を得る導体柱形成工程と、第2の貫通孔に導電性を有する導体ポストを形成する導体ポスト形成工程と、シート材の半導体素子封止体とは反対の面側に、導体ポストに電気的に接続する配線を形成する配線形成工程と、半導体素子封止体とは反対側の面に、配線の一部が露出するように、開口部を備える被覆部を形成する被覆部形成工程と、開口部で露出する配線に、バンプを電気的に接続するバンプ接続工程と、半導体素子毎に対応するように、半導体素子封止体を個片化することにより、複数の半導体パッケージを一括して得る個片化工程とを有する。
図8〜図10は、導体柱28を有する半導体パッケージ20を複数一括して製造する本発明の半導体パッケージの製造方法の第2実施形態を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、図8〜図10中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
[1’]まず、図8(a)に示すような、平板状をなすシート材25’を用意し、このシート材25’に、複数の半導体素子26を、このものが有する電極パッド(図示せず)がシート材25’側となるように配置(載置)するとともに、犠牲層38を、導体柱28を形成すべき位置にこの導体柱28の形状に対応して形成する(図8(b)参照;半導体素子配置工程)。
このシート材25’上への半導体素子26の配置と、犠牲層38の形成とは、前記工程[1]において、ダミー基板101上に半導体素子26を配置し、かつ犠牲層38を形成する場合に説明したのと同様の方法を用いて行うことができる。
なお、このシート材25’は、前記工程[7]において、半導体素子封止体270の下側の面に配置されたシート材25’と同様のものを用いることができる。
なお、半導体素子26は、シート材25’上に固定されていても固定されていなくてもよいが、エポキシ系接着剤等の接着剤により固定されているのが好ましい。これにより、次工程[3’]において、半導体素子26を封止部27で封止する際に、半導体素子26の位置ずれが生じてしまうのを効果的に防止することができる。
[2’]次に、シート材25’の上面、すなわち半導体素子26が配置され、かつ犠牲層38が設けられている側の面を、シート材25’、半導体素子26および犠牲層38を覆うように封止部27を形成する(図8(c)参照;封止部形成工程)。
シート材25’上に封止部27を形成する方法としては、前記工程[2]において、ダミー基板101上に封止部27を形成する方法として説明したのと同様の方法を用いることができる。
[3’]次に、図8(d)に示すように、シート材25’に、その厚さ方向に貫通する複数の第2の貫通孔251を形成する(貫通孔形成工程)。
なお、この第2の貫通孔251は、シート材25’上に位置する、半導体素子26の電極パッドに対応する位置、および犠牲層38に対応する位置にそれぞれ形成される。
また、シート材25’に第2の貫通孔251を形成する方法としては、前記工程[6]において説明したのと同様の方法を用いることができる。
[4’]次に、図8(e)に示すように、犠牲層38を、加熱することで除去して、封止部27の導体柱28を形成すべき位置に、第1の貫通孔271を形成した後、図8(f)に示すように、この第1の貫通孔271に導体柱28を形成する(導体柱形成工程)。
また、第1の貫通孔271を形成し、さらに、この第1の貫通孔271に導体柱28を形成する方法としては、前記工程[4]において説明したのと同様の方法を用いることができる。
なお、本実施形態においても、犠牲層38は、第1の貫通孔271を介して封止部27の下側面で露出していることから、本工程において犠牲層38を加熱ことで、確実に除去することができる。
[5’]次に、図8(g)に示すように、封止部27の上面を、導体柱28の上面側の端部が露出するまで、研削および/または研磨する(研削・研磨工程)。
これにより、パッケージ20の上側に搭載されるパッケージとバンプ21を介して電気的に接続される端子として機能する導体柱28が、得られるパッケージ20の上面側で露出することとなる。
この封止部27の研削および/または研磨は、例えば、研削装置(グラインダー)が備える研削盤を用いて行うことができる。
これにより、シート材25’、半導体素子26および導体柱28がシート材25’の上面側で封止部27により封止された半導体素子封止体270’が得られる。
なお、上記の半導体素子配置工程[1’]、封止部形成工程[2’]、貫通孔形成工程[3’]、導体柱形成工程[4’]および研削・研磨工程[4’]により、シート材25’、複数の半導体素子26および複数の導体柱28がシート材25’の上面側で封止部27により封止された半導体素子封止体270’が製造される、本発明の半導体素子封止体の製造方法の第2実施形態が構成される。
[6’]次に、次工程[7’]において、半導体素子封止体270’の上側に配置すべき平板状をなすシート材25’を用意し、このシート材25’に、その厚さ方向に貫通する第2の貫通孔251を形成した後、図9(a)に示すように、シート材25’を半導体素子封止体270’の上側に配置する(貫通孔形成工程)。
なお、この第2の貫通孔251は、導体柱28に対応する位置に形成される。
また、このシート材25’は、前記工程[7]において、半導体素子封止体270の上側の面に配置されたシート材25’と同様のものを用いることができる。
さらに、シート材25’に第2の貫通孔251を形成する方法としては、前記工程[6]において、シート材25’に第2の貫通孔251を形成する方法で説明したのと同様の方法を用いることができる。
[7’]次に、図9(b)に示すように、2つのシート材25’が備える第2の貫通孔251に、導電性を有する導体ポスト24を形成する(導体ポスト形成工程)。
この導体ポスト24を形成する方法としては、前記工程[8]において説明したのと同様の方法を用いることができる。
[8’]次に、図9(c)に示すように、2つのシート材25’の半導体素子封止体270’とは反対の面側に、導体ポスト24に電気的に接続するように、所定形状にパターニングされた配線23を形成する(配線形成工程)。
この配線23を形成する方法としては、前記工程[9]において説明したのと同様の方法を用いることができる。
[9’]次に、図9(d)に示すように、2つのシート材25’の半導体素子封止体270’とは反対の面側に、配線23の一部が露出するように、開口部221を備える被覆部22を形成する(被覆部形成工程)。
なお、この開口部221は、次工程[10’]において、バンプ21を形成する位置に対応するように形成される。
この被覆部22を形成する方法としては、前記工程[10]において説明したのと同様の方法を用いることができる。
[10’]次に、図10(a)に示すように、開口部221から露出する配線23に電気的に接続するようにバンプ21を形成する(バンプ接続工程)。
このバンプ21を形成する方法としては、前記工程[11]において説明したのと同様の方法を用いることができる。
[11’] 次に、図10(b)に示すように、半導体素子26毎に対応するように被覆部22等が設けられた半導体素子封止体270’を個片化することにより、複数の半導体パッケージ20を一括して得る(個片化工程)。
この半導体素子封止体270の個片化は、前記工程[12]において、半導体素子封止体270を個片化する方法として説明したのと同様の方法を用いることができる。
以上のような工程を経て、半導体パッケージ20が製造される。
このような半導体パッケージ20の製造方法によれば、半導体素子26と導体柱28とを備え、上下での電気的接続が可能な半導体パッケージ20を、一括して製造することが可能となる。
さらに、前記工程[1’]において、シート材25’上に配置する半導体素子26を、予め評価試験を行い良品と判断されたものを選定する構成とすることにより、前記工程[11’]で得られる複数の半導体パッケージ20は、信頼性の高いものとなる。
また、前記工程[3’]において、半導体素子26が配置され、かつ犠牲層38を形成したシート材25’に、直接、第2の貫通孔251を形成し、前記工程[7’]において、この第2の貫通孔251に導体ポスト24が形成される。そのため、前記第1実施形態の半導体パッケージ20の製造方法のように、ダミー基板101から半導体素子封止体270を取り外し、さらに導体ポスト24を形成するためのシート材25’を半導体素子封止体270に貼り付ける必要がないので、半導体パッケージ20を一括して複数製造する際の、工程数の削減を図ることができるため、半導体パッケージ20の生産性の向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、半導体素子封止体270の上側にも、シート材25’、導体ポスト24、配線23、被覆部22およびバンプ21を設ける場合について説明したが、これらの半導体素子封止体270の上側への形成を省略することもできる。この場合、前記工程[6’]が省略される。
なお、本発明の半導体素子封止体の製造方法および本発明の半導体パッケージの製造方法により製造された半導体パッケージ20を備える半導体装置30は、例えば、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、ゲーム機、液晶テレビ、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プリンタ等に広く用いることができる。
以上、本発明の半導体素子封止体の製造方法および本発明の半導体パッケージの製造方法について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば前記実施形態では、パッケージ10およびパッケージ20は、それぞれ、1つの半導体素子16および半導体素子26を備える場合について説明したが、かかる場合に限定されず、各パッケージ10、20は、2つ以上の同一または異種の半導体素子を備えるものであってもよい。かかる構成とすることにより、パッケージ10、20の高機能化および多機能化を図ることができる。
また、前記実施形態では、POP(Package On Package)型の半導体装置30が備える半導体パッケージ20の製造に、本発明の半導体パッケージの製造方法を適用する場合について説明したが、かかる構成の装置の製造に適用されるばかりでなく、例えば、CSP(Chip Size Package)型の半導体装置、BGA(Ball Grid Allay)型の半導体装置、FBGA(Fine Pitch Ball Gird Allay)等の半導体装置が備える半導体パッケージの製造に適用することができる。
また、本発明の半導体素子封止体の製造方法および本発明の半導体パッケージの製造方法には、任意の目的の工程が1または2以上追加されてもよい。