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JP2012115345A - 音響波測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】探触子の走査方向に沿って保持部材の形状が大きく変化しても音響マッチングを取ることができる音響波測定装置を提供することである。
【解決手段】音響波測定装置は、被検体を保持する保持部材21と、音響波を受信する探触子31と、シール部材33を有し、受信面と保持部材との間に探触子と保持部材との音響インピーダンスのマッチングを取る音響マッチング剤7を注入した状態で、探触子を保持部材に対して走査することにより音響波を受信する。シール部材33は、探触子の受信面に配された弾性を持つ部分を有し、この部分が保持部材と当接して受信面と保持部材との間をシールする様に保持部材と当接する当接方向に付勢されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、探触子を走査ガイドに沿って走査する構造を有する超音波装置などの音響波を測定する装置に関する。本明細書において、音響波とは、音波、超音波、光音響波と呼ばれるものを含み、例えば、測定対象内部に近赤外線等の光(電磁波)を照射して測定対象内部で発生する音響波や、測定対象内部に音響波を送信して測定対象内部で反射した反射音響波を含む。
従来、超音波探触子を機械走査して被検体の画像情報を取得する超音波装置が知られている。超音波を用いた装置では、音響インピーダンスの整合(マッチング)をとるため、超音波が伝達する部材間で隙間が生じて空気が入らない構成にしなければならない。なお、本明細書において、音響インピーダンスのマッチングないし音響マッチングが取れているとは、2つの異なる物質の音響インピーダンスの値の差が20%程度以下である場合を意味する。機械走査の場合、探触子を走査する方向に沿って被検体表面の形状が変化していると、探触子と被検体との距離が変化してしまう。そのため、隙間が生じて音響信号を取得できなくなってしまう恐れがある。それの解決手段として、特許文献1には、被検体の形状の変化に対して形状が変化するマッチング剤を設けた超音波スキャナが開示されている。図8は、特許文献1に記載された超音波スキャナの概略図である。この超音波スキャナでは、被検体111と探触子112との間に、マッチング剤として可撓性を有するカプラント113が設けられ、探触子112は駆動機構114により走査される。走査時は、探触子の回転やリニア走査に応じて可撓性カプラントが変形するため、探触子112とカプラント113との音響インピーダンスのマッチングが維持される。また、被検体表面の凹凸に対して可撓性カプラントが変形し被検体と密着するため、被検体との音響インピーダンスのマッチングも維持される。
また特許文献2には、被検体を圧縮する圧縮板と探触子との間に、液体のマッチング剤であるマッチングオイルを塗布し、音響インピーダンスの整合をとる装置が開示されている。図9(a)は特許文献2における探触子の斜視図、図9(b)はその断面図である。この装置は、探触子121と圧縮板122との間にマッチングオイルを満たすため、マッチングオイルを湿らせたスポンジ123を具備している。そのスポンジ123に湿らせたマッチングオイルで圧縮板122上に薄い膜を形成するために、隙間を形成したスペーサ124を有するカバー125が設けられている。これにより、探触子121が圧縮板122に沿って移動するときにマッチングオイルの薄い膜が堆積し、探触子と圧縮板との間の音響インピーダンスのマッチングが可能となる。
特許第3447148号公報 特開2003−325523号公報
しかしながら、特許文献1に開示された超音波スキャナの様に探触子が可撓性カプラントに固着されている場合、超音波画像の取得範囲がカプラントの形状の変化可能な範囲に限られてしまう。また、探触子が可撓性カプラント上を滑りながら走査される場合を想定すると、画像取得範囲を覆う大きさのカプラントが必要となり、取扱が煩雑となってしまう。更に、被検体の変化量がカプラントの形状変化量よりも大きい場合には、探触子と被検体との間に隙間が生じて音響信号が取得できなくなってしまう恐れが生じる。
また、特許文献2に開示された装置では、被検体を圧縮した際に圧縮板が変形してしまうと、薄い膜を形成するための隙間を形成したスペーサが、探触子と圧縮板との距離を一定に保つことができなくなる。そのため、隙間が生じて音響信号を取得できなくなってしまう恐れがある。特に、機械的に走査する場合は、探触子と圧縮板との距離の変化が大きく、ゴムなどの弾性体を設けたとしても、対応できる変形量には限りがある。また、圧縮板の変形を抑制する目的で、圧縮板を厚くしたり、圧縮板に枠体を設けたりする手段も考えられるが、信号強度の減衰や、枠体が音響波の伝播を阻害するデッドスペースを生じさせ画像取得範囲が縮小されてしまうという課題が生じる。
前記課題に鑑み、本発明の音響波測定装置は、被検体を保持する保持部材と、音響波を受信する探触子と、シール部材と、を有し、前記受信面と前記保持部材との間に前記探触子と前記保持部材との音響インピーダンスのマッチングを取る音響マッチング剤を注入した状態で、前記探触子を前記保持部材に対して走査することにより前記音響波を受信する。前記シール部材は、前記探触子の受信面に配された弾性を持つ部分を有し、前記部分が保持部材と当接して前記受信面と前記保持部材との間をシールする様に前記保持部材と当接する当接方向に付勢されている。
本発明によれば、固体のマッチング剤を用いることがないため、画像取得範囲が限定されることがない。また、マッチング剤の取り付けがないため、取扱が簡易である。更に、シール部材が付勢されて可動となっているため、保持部材と探触子との距離が走査により変化しても、探触子と保持部材との間の音響マッチングを維持することができる。
実施例1の音響波測定装置の主要部の斜視図である。 実施例1における探触子ユニットを説明する図である。 実施例1の音響波測定装置の正面図及び側面図である。 図3(a)におけるA−A断面図である。 測定対象の生体を保持した状態でのA−A断面図である。 実施例2の音響波測定装置における探触子ユニット、及び実施例2における測定対象の生体を保持した状態を示す概略図である。 実施例3の音響波測定装置における探触子ユニットとキャリア、及び実施例3における測定対象の生体を保持した状態を示す概略図である。 従来の超音波スキャナの概略図である。 従来の超音波装置における探触子の斜視図及び断面図である。
本発明の特徴は、探触子の受信面に配された弾性部分が保持部材と当接して受信面と保持部材との間をシールする様に保持部材と当接する方向に付勢されたシール部材を備えて、探触子と保持部材との音響マッチングを取って音響波を結合することにある。この考え方に基づき、本発明の音響波測定装置は、上記課題を解決するための手段のところで述べた様な基本的な構成を有する。本発明において、電気機械変換装置である探触子は、どの様な方式(例えば、圧電セラミックを用いた変換装置や、静電容量型のCMUT、磁性膜を用いるMMUT、圧電薄膜を用いるPMUTなど)のものでも用いることができる。
以下、本発明の音響波測定装置の実施例を説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の音響波測定装置の実施例1である超音波装置の主要部を示す。本実施例の超音波装置は、光音響効果を利用して生体内の画像を取得する機械走査式の超音波装置である。本実施例の超音波装置は、被検体である生体1の位置を保持するための保持機構2、探触子ユニット3、水平走査機構4、垂直走査機構5、投光ユニット6を有する。探触子ユニット3は音響波を受信するためのユニットである。水平走査機構4と垂直走査機構5は探触子ユニット3を固定保持板21に対して水平及び垂直に走査するための機構である。投光ユニット6は生体1に光を照射するためのユニットである。生体1は、保持部材である固定保持板21と、同じく保持部材である固定保持板21に対向して配置された可動保持板22と、により挟まれて保持される。固定保持板21はベース23に固定された枠体21aに取り付けられている。可動保持板22は、固定プレート22aに固定して取り付けられている。固定プレート22aは、リニアガイドベース25に設けられたリニアガイド24に固定されている。つまり、可動保持板22はリニアガイド24に沿って固定保持板21の方向へ移動が可能となっている。本実施例において、探触子は固定保持板21側に設けられているが、本発明においては、可動保持板22側に設けられていてもよく、また両方の保持板に設けられていてもよい。
固定保持板21は、被検体1との音響マッチングの良い材質(つまり、音響インピーダンスのマッチングが取れている材質)が好ましく、特にポリメチルペンテンが好適である。図2(a)の斜視図と図2(b)の縦断面図に示す様に、探触子ユニット3は探触子31、ハウジング32、シール部材の主要部を成すオイルシール33、オイルシールベース34、付勢部材である圧縮ばね35で構成されている。探触子31はハウジング32に固定されている。オイルシール33はオイルシールベース34に取り付けられている。ここでは、探触子31の受信面を取り囲んで配された弾性部分を有するオイルシール33は口の字形状であるが、必ずしもその必要はない。後述のマッチングオイル7が漏れない形状であれば良く、例えば上面(重力方向と反対の方向の面)が開いている形状などでも良い。オイルシール33における一点鎖線は、固定保持板21と当接する稜線である。オイルシール33は、一点鎖線で囲まれた範囲33aにおける固定保持板21の変形量Δt1(図5に記載)を吸収できる弾性を有する材質であれば良く、例えばシリコンゴムが適用できる。つまり、最も大きく弾性変形した状態と全く弾性変形していない状態の間でオイルシール33の先端の距離差が変形量Δt1以上となる様な弾性を有していれば良い。オイルシール33は、全体が弾性材質で形成されていてもよいが、少なくとも先端の部分がこうした弾性を有する材質で形成されていればよい。ハウジング32とオイルシールベース34は互いに嵌合する嵌合部32aを有しており、探触子31の受信面31aの法線方向31bに沿ってオイルシールベース34が可動となる様に構成されている。嵌合部32aは、測定に影響を及ぼすマッチングオイル7の漏れを生じさせない隙間で構成されている。
オイルシールベース34の法線方向31bの可動距離は、生体1を保持した際に発生する力による固定保持板21の全変形量Δt0(図5に記載)よりも大きくなる様に設定されている。付勢部材である圧縮ばね35はハウジング32とオイルシールベース34の間に設けられ、圧縮ばね35の付勢力によりオイルシールベース34とオイルシール33が固定保持板21の方向に付勢されている。つまり、オイルシール33の先端の部分が固定保持板21と密着してマッチングオイル7をシールする様に固定保持板21と当接する当接方向に付勢されている。本実施例では、この当接方向が探触子の受信面の法線方向31bに沿う様にオイルシール33は圧縮ばね35により付勢されている。圧縮ばね35の付勢力がオイルシール33の変形の弾性力よりも弱い場合、オイルシール33の固定保持板21との接触が片当たりになってしまう可能性がある。そのため、本実施例では、圧縮ばね35の付勢力は、オイルシール33がΔt1弾性変形するのに必要な力よりも大きくなる様に設定するのが好ましい。
図3に示す様に、探触子ユニット3は水平走査機構4に設けられたキャリア41に取り付けられている。キャリア41には軸受42が設けられており、軸受42が水平方向のガイドである水平主軸43と嵌合している。また、水平主軸43と平行に水平軸44が設けられており、キャリア41の水平主軸43を中心とする回転方向の動きを規制している。水平主軸43と水平軸44は右側板45Rと左側板45Lに固定されており、右側板45Rにはキャリア41を駆動させる水平駆動モーター46、左側板45Lにはタイミングプーリー47が取り付けられている。キャリア41の下部には水平タイミングベルト48が結合されている。タイミングベルト48は、水平駆動モーター46に設けられたタイミングピニオン46a及びタイミングプーリー47と噛み合っており、水平駆動モーター46の動力がキャリア41に伝達する構成となっている。また、右側板45Rには、後述の垂直主軸51と嵌合する軸受49が設けてある。水平走査機構4は、垂直走査機構5により垂直方向に駆動される。水平走査機構4は、軸受49と垂直方向の走査ガイドである垂直主軸51とが嵌合され、左側板45Lに結合されている回転止め(図示せず)と垂直軸52により回転方向の位置が規制されている。右側板45Rには、右垂直タイミングベルト53Rが結合されている。右垂直タイミングベルト53Rは、天板56に設けられた垂直タイミングプーリー54、垂直駆動モーター55Rに設けられた垂直タイミングピニオン(図示せず)と噛み合っており、垂直駆動モーター55Rの動力が水平走査機構4に伝達する構成となっている。左側の駆動機構も右側と同様に、左側板45Lにベルトが結合され、モーターの駆動が伝達される。以上の様な構成とすることで、探触子ユニット3を水平及び垂直に走査することができる。
投光ユニット6は、図示していない光源と光を投光ユニットへ導く光学系により光を射出することができる。投光ユニット6も、探触子ユニット3の走査機構と同様な走査機構に取り付けることで、水平及び垂直に走査することができる。図4は図3におけるA−A断面図である。オイルシール33は圧縮ばね35の付勢力により固定保持板21に密着している。密着とは、画像取得中にマッチングオイル7の油量の変化を音響結合に影響を及ぼさない量に維持できる状態を言う。探触子31と固定保持板21との間で音響波を結合する音響マッチング剤であるマッチングオイル7は、固定保持板21と探触子31との間にオイルシール33により形成された空間に注入されている。マッチングオイル7はひまし油が好適であるが、これに限定されるものではなく、例えば水など他の液体であっても良い。つまり、探触子の受信面と保持板との間に介在して探触子と当該音響マッチング剤及び当該音響マッチング剤と保持板との間の音響インピーダンスのマッチングを取って音響波を結合できる様なものであればどの様なものでも良い。また、マッチングオイル7は脱気された状態であることが好ましい。図4においては、生体1を保持していない状態であるため、固定保持板21の変形はない。つまり、水平主軸43と固定保持板21との距離が最も離れた状態である。
生体1の画像を取得する場合は、生体1を固定保持板21と可動保持板22の間に入れる。そして、図示していない圧迫保持機構、例えば台形ねじとかさ歯車による機構やエアシリンダ機構などで可動保持板22を固定保持板21側へ移動させ、生体1を挟み不図示のブレーキをかけて保持する。生体1と固定保持板21との間には、音響マッチングを取るためにジェルを塗布したりウォーターバッグを用いたりして、空気の隙間ができない様にすると良い。次に、生体1の画像を取得したい場所へ、水平駆動モーター46及び垂直駆動モーター55Rを駆動させて探触子31を移動させる。同様に、投光ユニット6も探触子31と対向する位置へ移動させる。画像の取得方法は、前述の様に取得したい場所へ移動してから光を射出する方法の他、探触子ユニット3と投光ユニット6の位置を同期して走査しながら光を射出する方法でも良い。射出した光が生体1に当たると音響波が発生する。その音響波を探触子31で受信して、音響波による音響信号から公知の画像再構成処理により画像が取得できる。
生体1を保持した場合の固定保持板21及び探触子ユニット3の状態について説明する。図5は、生体1を保持し、固定保持板21が変形した状態での図3におけるA−A断面図である。固定保持板21は可動保持板22の圧迫力により生体1から力を受けて変形しており、水平主軸43に対して固定保持板21の距離が変化している。図5(a)は、探触子ユニット3が画像を取得したい場所へ移動する途中の位置での状態を示している。図5(b)は、水平主軸43と固定保持板21との距離が最も近い位置に探触子ユニット3がいる場合を示している。探触子ユニット3を走査して、水平主軸43と固定保持板21との距離が近づいて行った場合、オイルシール33を介して力を受けてオイルシールベース34が圧縮ばね35を圧縮し、固定保持板21との距離に応じてオイルシールベース34の位置が移動する。オイルシール33は、範囲33aにおいて固定保持板21の変形を吸収して固定保持板21との密着状態を維持できる弾性を有しているため、マッチングオイル7が漏れることはない。探触子ユニット3が固定保持板21に最も近い位置にいる場合は、オイルシールベース34が最も固定保持板21側に移動した位置にある。しかし、オイルシールベース34の法線方向31bの可動距離は固定保持板21が変形する量よりも大きくなる様に設けてあるため、固定保持板21の変形によりオイルシール33が圧縮限界まで圧縮されて探触子ユニット3に応力が掛かってしまうということはない。水平主軸43と固定保持板21とが離れて行った場合においても、オイルシールベース34が圧縮ばね35の付勢力により水平主軸43と固定保持板21との距離に応じて移動する。つまり、圧縮ばね35の無い構成では、固定保持板21の全変形量Δt0をオイルシール33の変形が可能な量Δt1以下に抑えなければならないが、圧縮ばね35を有している本実施例では、Δt1の変形量以上に固定保持板21が変形できる様になる。なお、探触子ユニット3が固定保持板21上を移動する走査中に、オイルシール33は固定保持板21に付着するなどして多少は減少する。また、探触子ユニット3と固定保持板21との間の距離の変化によりオイルシール33の満たされた固定保持板21と探触子31との間の空間容積が多少は増減する。従って、オイルシール33が固定保持板21と探触子31の受信面との間の空間に充填されている場合、オイルシール33をこの空間に対して出し入れして充分な充填状態を保ち音響マッチングを取る役目を充分に果たさせる様にする手段を設けるのが好ましい。
画像再構成では、オイルシールベース34の移動量を検知する手段や、探触子31と固定保持板21との距離を測定する手段を設け、走査位置により変化するマッチングオイル7の厚さを考慮して画像再構成することが好ましい。
以上は水平走査に関して説明したが、垂直走査も同様であり、垂直方向の固定保持板21の変形に対してもマッチングオイル7の漏れを防止することができる。
以上の様に、本実施例では固体のマッチング剤を用いることがないため、画像取得範囲が限定されず、探触子ユニット3の走査可能範囲で画像を取得することができる。また、シール部材が付勢されて可動となっているため、保持板と走査ガイドとの距離が走査により変化しても、音響マッチングを維持することができる。よって、許容できる保持板の変形量が増加するため、保持板の厚さを薄くして保持板による音響波の強度の減衰を抑制することができる。また、保持板の変形を抑制するための枠体を設けたとしてもそれを縮小できて、枠体によるデッドスペースを低減することができる。
(実施例2)
実施例2は実施例1の変形例であり、探触子ユニットの構成が異なる。探触子ユニット以外の構成は実施例1と同様であるため説明は省略する。本実施例における探触子ユニット8の概略図である図6(a)に示す様に、探触子ユニット8は、探触子81、ハウジング82、オイルシール83、直動ベース84、回転ベース85、圧縮ばね86を有する。探触子81はハウジング82に固定されている。回転ベース85は直動ベース84に対してXを中心として回転する様に取り付けられている。オイルシール83は回転ベース85に取り付けられているので、オイルシール83も回転可能である。オイルシール83は、オイルシール83が固定保持板21の傾きに追従して当接する範囲83aにおける固定保持板21の変形を吸収して固定保持板21に密着できる弾性体からなる。ハウジング82の内面と直動ベース84の外面は互いに嵌合する嵌合部84aを有しており、探触子31の受信面31aの法線方向31bに直動ベース84が可動となる様に構成されている。直動ベース84の法線方向31bの可動距離は、生体1を保持した際に発生する力によって固定保持板21が変形する量よりも大きくなる様に設けてある。圧縮ばね86はハウジング82と直動ベース84の間に設けられ、圧縮ばね86の付勢力により直動ベース84、回転ベース85及びオイルシール83が固定保持板21側の方向に付勢されている。また、探触子ユニット8は、直動ベース84、回転ベース85の変位によるマッチングオイル7の漏れが無い様に、不図示の弾性体によりシールされている。
固定保持板21が変形した状態での探触子ユニット8の作用について説明する。図6(b)は、変形した固定保持板21に対して探触子ユニット8を走査した場合の概略図である。オイルシール83は、圧縮ばね86の付勢力により直動ベース84、回転ベース85を介して固定保持板21の方向へ付勢されている。この付勢力により、オイルシール83全体を固定保持板21と当接させようとする方向に回転ベース85が直動ベース84に対して回転する。そのため、固定保持板21の変形に応じてオイルシール83の向きが固定保持板21の傾きに追従する。従って、本実施例では、オイルシール83の当接方向が固定保持板21の法線方向に追従する様にオイルシール83は回転可能であって圧縮ばね86により付勢されていることになる。回転ベース85の傾きがαの状態では、オイルシール83は回転ベース85の回転方向の法線方向である83aの範囲において固定保持板21の変形を吸収して、固定保持板21とオイルシール83の密着が維持される。ただし、探触子81は回転しないので、その受信面は固定保持板21に対して傾くことになる。図6(b)では、回転ベース85の1軸周りの回転のみが示されているが、2軸周りの回転機構を設けることによって固定保持板21の水平方向と垂直方向の変形に対応することができる。
本実施例でも、画像再構成では、オイルシールベースの移動量を検知する手段や、探触子と固定保持板21との距離を測定する手段を設け、走査位置により変化するマッチングオイルの厚さを考慮して画像再構成することが好ましい。
本実施例によれば、オイルシール83を取り付けている回転ベース85の回転により、オイルシール83の向きを固定保持板21の変形による傾きに追従させることができる。従って、実施例1の効果に加え、固定保持板21の変形を吸収しなければならないオイルシール83の変形量が低減されるため、オイルシールの材質や形状の条件を緩和することができる。また、オイルシール83の弾性力よりも圧縮ばね86の付勢力を強くする必要もなくなる。
(実施例3)
図7(a)は、実施例3における探触子ユニット9とキャリア41の概略図である。本実施例では、探触子ユニット9がキャリア41に対してYを中心に回転可能に設けられている。探触子ユニット9は、探触子91、ハウジング92、オイルシール93、オイルシールベース94、圧縮ばね95を有する。探触子91はハウジング92に結合されている。オイルシール93はオイルシールベース94に結合されている。オイルシールベース94とハウジング92は嵌合部92aを有している。これにより、圧縮ばね95の付勢力で固定保持板21の方向へ付勢されつつオイルシールベース94はハウジング92に対して探触子91の受信面の法線方向に可動となっている。オイルシール93の可動距離は、生体1を保持した際に発生する力によって固定保持板21が変形する量よりも大きくなる様に設けてある。
図7(b)は、変形した固定保持板21に対する探触子ユニット9の状態の断面図であり、位置の違いによる探触子ユニット9の状態の違いを示している。本実施例の探触子ユニット9には、キャリア41に対して探触子91と共に回転する様に取り付けられているオイルシールベース94を付勢する圧縮ばね95が設けられている。そのため、オイルシール93と固定保持板21との当接力及び圧縮ばね95の付勢力の協働作用により探触子ユニット9の向きは固定保持板21の面の法線方向に沿う様に追従する。即ち、固定保持板21との距離の変化に応じて、圧縮ばね95の付勢力の作用でオイルシールベース94が移動すると共に、オイルシール93と固定保持板21の当接による反作用を受けて探触子ユニット9は回転しその受信面の向きを上記法線方向に沿う様に追従させる。よって、本実施例では、シール部材が付勢された保持部材との当接方向は、探触子の受信面の法線方向に沿うと共に保持部材の面の法線方向に追従することにもなる。この様にして、オイルシール93と固定保持板21との密着が維持される。
本実施例でも、画像再構成では、オイルシールベースの移動量を検知する手段や、探触子と固定保持板21との距離を測定する手段を設け、走査位置により変化するマッチングオイルの厚さを考慮して画像再構成することが好ましい。ただし、本実施例では、探触子の受信面が固定保持板21の面に対して傾かずほぼ平行な状態が維持されるので、マッチングオイルの厚さを考慮して画像再構成を行う処理が簡易になる。
本実施例の構成においても、実施例1及び実施例2の効果と同様の効果が得られる。また、本実施例でも、実施例2と同様、オイルシールの材質や形状の条件を緩和することができ、オイルシール93の弾性力よりも圧縮ばね95の付勢力を強くする必要がなくなる。
4、5、43・・・走査機構(走査ガイド)、7・・・マッチングオイル(音響マッチング剤)、21・・・保持板(保持部材)、31・・・探触子、31a・・・受信面、33・・・オイルシール(シール部材)、35・・・圧縮ばね(付勢部材)

Claims (4)

  1. 被検体を保持する保持部材と、
    音響波を受信する探触子と、
    前記探触子の受信面に配された弾性を持つ部分を有し、前記部分が前記保持部材と当接して前記受信面と前記保持部材との間をシールする様に前記保持部材と当接する当接方向に付勢されたシール部材と、
    を有し、
    前記受信面と前記保持部材との間に前記探触子と前記保持部材との音響インピーダンスのマッチングを取る音響マッチング剤を注入した状態で、前記探触子を前記保持部材に対して走査することにより前記音響波を受信することを特徴とする音響波測定装置。
  2. 前記当接方向が前記探触子の受信面の法線方向に沿う様に前記シール部材が付勢部材により付勢されていることを特徴とする請求項1記載の音響波測定装置。
  3. 前記当接方向が前記保持部材の面の法線方向に追従する様に前記シール部材が回転可能であって付勢部材により付勢されていることを特徴とする請求項1または2記載の音響波測定装置。
  4. 前記付勢の力は、前記部分が弾性変形して前記保持部材と密着するのに必要な力よりも大きいことを特徴とする請求項1または2記載の音響波測定装置。
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