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JP2012111654A - 単結晶ダイヤモンド基板およびその製造方法 - Google Patents

単結晶ダイヤモンド基板およびその製造方法 Download PDF

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Yoshiki Nishibayashi
良樹 西林
Akihiko Ueda
暁彦 植田
Takahiro Imai
貴浩 今井
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Abstract

【課題】格子定数や歪などの情報も共通化させ、より結晶性の優れたモザイク状の単結晶を提供する。
【解決手段】種基板上に気相合成法によって単結晶ダイヤモンドを合成した後、その成長界面付近で種基板と成長層とを分離し、分離面が上面になるように配置して並べ、該2枚の基板上にダイヤモンドをエピタキシャル成長させて1枚の接合したダイヤモンド基板を作製する。さらに、上記で得た接合したダイヤモンド基板を種基板として利用し、2回、3回と同じ操作を繰り返すことによって、単結晶基板を大きくしてゆける。これにより、種結晶基板の結晶学的特徴を有する単位A(種結晶の表面に由来)と、種結晶基板の結晶学的特徴と鏡像関係を有する単位B(成長層の分離面に由来)とがモザイク状に並んだ単結晶ダイヤモンド基板が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶ダイヤモンドを利用する分野(切削工具、耐磨工具、精密工具、ヒートシンク、光学部品など)に関するものである。
従来、単結晶ダイヤモンド基板は天然あるいは高圧合成法の単結晶ダイヤモンドあるいはそれら基板の上に気相合成法で形成した単結晶ダイヤモンドであった。天然や高圧合成法では10mmを超える大きなサイズの単結晶を形成することが極端に困難になるために気相合成法の単結晶も基板の大きさが限定されていた。
そこで、複数の単結晶を並べて、気相合成法で単結晶膜を接合するように形成して、元の基板を除去して、1枚のモザイク状の単結晶基板を形成することで、基板のサイズを大きくすることが行われている(特許文献1、2)。この方法においては、結晶面方位(オフ角:基板面に対する結晶面のずれ角)が並べられる複数の基板間において、なるべくずれないようにすることが肝心である。結晶面方位がきれいに揃えられないと、結晶接合界面に異常成長粒子が発生したり、結晶の歪が制御できず、結晶性のよい単結晶を形成することができない。
面方位を揃える方法として、表面面方位を(100)面のジャスト面を利用するとか、ヘキ開面((111)面)を利用してこの面を接触させることで、面内結晶方位もきれいに揃えることが挙げられる(特許文献1)。このように面方位や面内結晶方位を揃えた基板に関する発明があったが、しかしながら、角度において、°単位でのずれは抑えられるものの、数百秒単位でのずれや、基板の不純物や歪による影響を抑えることはできなかった。また、同一基板から切り出した基板を利用する先行例もある。(特許文献3、4)これは非常によい例であるが、結晶性や不純物が板厚方向に対して、大きく変動する可能性をもっている。
特開平06−227896号公報 特開平07−017794号公報 特開2005−272197号公報 特開平07−069795号公報
これまでのモザイク状の単結晶は基板の面方位を揃えたものであったが、基板の結晶性に基づく歪を押さえるものではなかった。たとえば、2枚あるいは4枚の基板を並べて接合する場合に、それらの基板の面方位は測定するなどして、揃えることができた。しかしながら、厳密には、各々の基板で不純物の濃度が違うことで格子定数や歪などが異なる基板から成長したものであった(図8)。
本発明は、このような格子定数や歪などの情報も共通化させ、より結晶性の優れたモザイク状の単結晶を得ることを課題とする。
本発明者等は上記課題を解決するために鋭意探求を重ねた結果、基板のほぼ同一の部分の非常に薄い結晶部分を利用する方法を見出した。本発明は以下の構成を有する。
(1)モザイク状の複数のエリアからなる単結晶ダイヤモンドであって、
特定の結晶学的特徴を有する単位Aと、これと結晶学的特徴が鏡像関係にある単位Bとがモザイク状に配置されていることを特徴とする単結晶ダイヤモンド基板。
より具体的には、
モザイク状の複数のエリアからなる単結晶ダイヤモンドであって、
特定の結晶学的特徴を有する単位Aと、これと結晶学的特徴が鏡像関係にある単位Bとがモザイク状に配置されてなり、
前記単位Aと単位Bとは、基板上に結晶層を成長させてなる構造体を、成長面と平行な方向で2つに分離して、該分離面をそれぞれ同一方向に向けて配置した2つの結晶の関係にあることを特徴とする単結晶ダイヤモンド基板である。
(2)前記単位Aと単位Bとが周期的に繰り返されていることを特徴とする上記(1)に記載の単結晶ダイヤモンド基板。
(3)前記単位A又は単位Bが、3mm以上の単位であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の単結晶ダイヤモンド基板。
(4)前記基板の表面が(100)面であり、前記結晶学的特徴が鏡像関係にある単位Aと単位Bの(100)面内の反転対称軸が<010>又は<001>に平行であること特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の単結晶ダイヤモンド基板。
(5)種結晶基板を元に気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長し、種結晶基板と成長層とを剥離分割し、該剥離した2枚の基板の結晶学的特徴が鏡像関係になるように、分離面を上面にして配置し、配列し、該配列した基板上にダイヤモンドをエピタキシャル成長させて1枚の接合した基板を作製する工程を繰り返すことによって、基板面積を大きくすることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の単結晶ダイヤモンド基板の製造方法。
(6)種結晶基板を元に気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長させて、種結晶基板と成長層とを剥離分割し、該剥離した2枚の基板の結晶学的特徴が鏡像関係になるように分離面を上面にして配置し、種結晶基板と成長層とをそれぞれを元にして気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長させて剥離分割する工程を繰り返して複数の基板を作製し、
該複数の基板を、分離面を上面にして配置し、配列し、該配列した基板上に1枚の接合したダイヤモンドをエピタキシャル成長させることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の単結晶ダイヤモンド基板の製造方法。
複数の単結晶基板を鏡面反転のモザイク状に接続した単結晶基板は基の単結晶の内、ごく近傍の厚さの単結晶が使えるので、非常に揃った結晶性の基板とすることができるという利点を有している。さらに、面内の接合部分においても元の基板での近傍の結晶性のものを近くに配置することができる。結晶性や不純物のゆるやかな接合が可能になる。また、接合する辺がレーザーカット以外にもヘキ開による接合面を使うことができる。これは面内の方向を揃えるのに非常に都合がよい。本発明は、以上のように、非常に揃った結晶性のモザイク結晶を作製することができるという効果がある。
本発明の単結晶ダイヤモンドの製造過程の一例を表す概略図である。 本発明の製造方法の特徴の一部を説明する概略図である。 本発明の単結晶ダイヤモンドの製造過程の別の一例を表す概略図である。 種基板の並べ方の一例を表す図である。 本発明の製造方法の特徴の一部を説明する概略図である。 本発明の単結晶ダイヤモンドの製造方法の概略の一例を表す図である。 実施例における基板の配置方法を説明する概略図である。 従来の単結晶ダイヤモンドの製造方法を説明する概略図である。
本発明に係る単結晶ダイヤモンドは、モザイク状の複数のエリアからなる単結晶ダイヤモンドであって、特定の結晶学的特徴を有する単位Aと、これと結晶学的特徴が鏡像関係にある単位Bとがモザイク状に配置されていることを特徴とする。そして、単位Aと単位Bとは、基板上に結晶層を成長させてなる構造体を、成長面と平行な方向で2つに分離して、該分離面をそれぞれ同一方向に向けて配置した2つの結晶の関係にある。
上記のように本発明の単結晶ダイヤモンドは、単位Aと単位Bとがモザイク状に配置されてなる。単位Aと単位Bとはランダムに配置されていてもよいが、周期的に繰り返すように配列されていることが好ましい。特に、後述するように市松模様を形成するように配置されていることが好ましい。また、単位A又は単位Bは、3mm以上の単位であることが好ましい。
前記の通り単位Aと単位Bの結晶学的特徴は鏡像関係にあり、単位Aと単位Bの結晶面はそれぞれ(100)面であり、反転対称軸は<010>又は<001>に平行であることが好ましい。
本発明の単結晶ダイヤモンド基板は、種結晶基板を元に気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長し、種結晶基板と成長層とを剥離分割し、該剥離した2枚の基板の結晶学的特徴が鏡像関係になるように、分離面を上面にして配置し、配列し、該配列した基板上にダイヤモンドをエピタキシャル成長させて1枚の接合した基板を作製する工程を繰り返すことによって作製することができる。
以下に、図面に基づいて詳しく説明する。
まず、元となる単結晶基板(種結晶基板)を準備し、その基板上に気相合成法によって単結晶ダイヤモンドを合成する(図1)。その後、その成長界面付近で種結晶基板と成長層とを分離し、分離した結晶同士を広げ、軸反転の関係で配置する。すなわち、図1に示すように各々の基板の分離面が上面になるように配置して並べ、該2枚の基板上に気相合成法によりダイヤモンドをエピタキシャル成長させて1枚の接合したダイヤモンド基板を作製する。その接合境界はレーザーカット面であってもよいが、ヘキ開面であるとなおよい。そうすることによって、共通の最表面は非常に近い質の揃ったものとなる。また、種結晶基板と成長層を鏡像関係を有するように並べる際の反転対称軸は、(100)面内の<010>又は<001>に平行であることが好ましい。
さらに、上記で得た接合したダイヤモンド基板を種基板として利用し、2回、3回と同じ操作を繰り返すことによって、単結晶基板を大きくしてゆける。これにより、種結晶基板の結晶学的特徴を有する単位A(種結晶の表面に由来)と、種結晶基板の結晶学的特徴と鏡像関係を有する単位B(成長層の分離面に由来)とがモザイク状に並んだ単結晶ダイヤモンド基板が得られる。最表面の結晶はもとの結晶のごく近い部分であるので、不純物や結晶性が非常に揃ったものである(図2参照)。同一平面内が揃った結晶のものであるために、同一条件で同じ結晶のものが形成される。最初の単結晶は高圧合成のものでもよいが、IIaであることがより好ましい。また、CVDの単結晶であることがさらに好ましい。
また、本発明の単結晶ダイヤモンド基板は、種結晶基板を元に気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長させて、種結晶基板と成長層とを剥離分割し、該剥離した2枚の基板の結晶学的特徴が鏡像関係になるように分離面を上面にして配置し、種結晶基板と成長層とをそれぞれを元にして気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長させて剥離分割する工程を繰り返して複数の基板を作製し、該複数の基板を、分離面を上面にして配置し、配列し、該配列した基板上に1枚の接合したダイヤモンドをエピタキシャル成長させることによっても作製することができる。
上記の製造方法は、図3に示すように、一つの単結晶ダイヤモンド(種結晶基板)を基にして、CVD法でエピタキシャルにダイヤモンドを成長させ、界面付近で剥離し、分離する(図3の1回目分離)。このとき、単結晶は高圧合成のIb型単結晶ダイヤモンドであってもよいが、IIa型単結晶ダイヤモンドの方がアンドープのCVDダイヤモンドとの整合性がよい。もっとさらには何らかの方法で作製したCVD法による単結晶ダイヤモンドであってもよい。CVD法による単結晶ダイヤモンドの結晶性がよければ、エピタキシャル成長の単結晶は気相合成法なので、その方が格子整合がよいので、さらによい。
次に、1回目の分離でできたエピタキシャル成長した基板と元の種基板を元にして、CVD法でダイヤモンドをエピタキシャル成長させ、エピタキシャル成長した基板と元の基板を剥離し、分離する(2回目の分離)。同様の成長・分離を複数回繰り返すと倍倍で基板が増えてゆく。そして、これらの基板には、図5に示すように、結晶性(欠陥、転移)が大元の種基板とそっくりな配置関係にあるもの(図3では2、4、6、8)と、元の基板とそっくりそのまま鏡像関係に反転したもの(図3では1、3、5、7)の2種類が存在する。しかも、この分割方法を繰り返してゆくと、同じ基板と反転した基板はほぼ同数出来あがる。途中で、ある一方の基板を紛失したり、破損したりしても、もう一方の対応する基板についても同様な割合で起こるので、選別しない限りはほぼ同数である。
このような同数ある基板を均一に並べて、1枚のダイヤモンド基板を形成すると、種結晶基板の結晶学的特徴を有する単位A(種結晶の表面に由来)と、種結晶基板の結晶学的特徴と鏡像関係を有する単位B(成長層の分離面に由来)とがモザイク状に並んだ、ほぼ同じ結晶性の由来の表面を有した面を有する1枚の基板を形成することができる(図6参照)。この結晶はほぼ単結晶で、均一な基板を形成しうるものである。反転の基板とそうでない基板(非反転基板)を区別するのは、基板のオフ角(基板の表面のある結晶学的指数面からのずれ)をその両者でそろえるためである。オフ角がない場合、すなわち、ジャスト面の場合は区別する必要はないが、実際の場合は厳密にはほとんどがオフ角のある基板である。反転基板と非反転基板のオフを揃えることが重要であるから、複数枚を並べて1枚の基板を形成するときには、面に垂直の軸で回転をした向きで、並べてはいけない。
また反転基板と正規基板(非反転基板)をほぼ同数利用するのは、基板と合成時間を有効に活用するためであるので、適当に並べても構わないし、規則性を持って並べても構わない。しかしながら、並べ方は対称性を持っていた方が、全体としては結晶性としてはきれいで歪が少ない。反転基板と非反転基板を市松模様に並べるのが最も好ましい(図4参照)。
さらに、基板は複数枚を予め合成と分離を繰り返して作っておいてもよいが、先に述べた方法のように、2枚できた時点で複数枚並べて、1枚の基板として作製し、そこから出発して、同じように繰り返してもよい。この場合は、反転基板と非反転基板が自然と市松模様となる。
分割する方法は、特許文献3及び特許文献4に記載のいずれの方法でもよいが、切り代が薄いほど効果が大きいので、電気化学的エッチングを利用した切り離しの方法が、より好ましい。
初期の基板のサイズは、2mm〜20mmであることが好ましい。大きい方が好ましいが、大きい基板は入手されがたいので、3mm〜10mmがより好ましい。また、微細加工などの半導体のプロセスを必要とする基板はウェハサイズにフィットすることが好ましいことから、25.4mmに近い倍数であることが好ましい。すなわち、12〜13mm、6〜7mm、3〜4mm、5±0.5mm基板のサイズであることがより好ましい。基板の有効利用の点から効率がよいことを見出した。
複数の基板を並べて接合する際にその境界はレーザーによって切断されていてもよいが、ヘキ開によって切断されていてもよい。好ましくは、基板表面は(100)面からオフ角が10°以内で、{110}方向から{100}方向に5°以上ずれて水柱レーザーでカットされていることが接合状態のよい接合が得られることから好ましい。さらに、オフ方向は切断方向から5°以上ずれていることが好ましい。
[実施例1]
ほぼ(100)面を有し、オフ角が3°のサイズ6mm角、厚さ300μmの高圧合成単結晶ダイヤモンドを準備し、表面をRIE法で0.5〜1μmの深さダイヤモンドを全面除去した。次にイオン注入法を用いて、350keVのエネルギーでカーボンを2×1016cm-2のドーズ量で注入した。
その次に、気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャルに合成した。合成条件は異常粒子が成長しないような条件に設定した。メタン濃度は5%以上(5%、7%、9%、12%を試験)と高く、窒素を極微量添加した。窒素の量はN/Cの割合換算で0.005%、0.05%、0.5%、1%、10%、20%を試験した。CVDエピタキシャル膜は約300μmほど成長した。
ダイヤモンド膜を成長後、4辺の端から100μmのところをレーザーでカットした後、電気化学的にイオン注入層をエッチングした。イオン注入層は注入後、およびCVDエピタキシャル成長後、黒くなっていたが、電気化学的にエッチングを行うと、黒い部分が除去され、基板とエピタキシャル膜が分離できた。
次に分離した基板とエピタキシャル膜が接合されていた1辺を共通辺として、接合されていた面を上面にして接触させた。(分離して基板を並べるときに蝶番を開くようにして並べる。)このとき、1辺は<001>の方向である。接触距離は30μmより小さく設定したので、50μm以上の膜厚成長で二つは接合した。200μmも成長すると、表面だけを見て、境界はほとんどわからなくなった。できた基板は元の基板(1)の右隣に、基板(1)から分離したエピタキシャル板(2)(分離基板(2))が基板(1)の上にあった状態から左右が鏡像反転して接合された状態となっている。
200μm成長した時点で、上記と同じ条件で、イオン注入を行い、さらに、500μm成長を行った後、周囲をレーザーカット後、イオン注入層を電気化学的にエッチングし、再度分離した。分離した基板は、先に開いた蝶番の軸と直交する軸が蝶番の軸となるように広げて、さらに同じようにCVD成長し、1枚の基板として接合した。できた基板を上面から見ると、図7に示すように、元の基板(1)の右隣には分離基板(2)があり、元の基板(1)の下隣には基板(1)の上に成長し、再度分離されたエピタキシャル板(3)(分離基板(3))が成長した状態とは上下が鏡像反転した状態で接合されおり、そして、基板(2)の下隣(分離基板(3)の右隣)には分離基板(2)を基板として成長し、再度分離されたエピタキシャル板(4)(分離基板(4))が、成長した状態とは上下が鏡像反転した状態で位置し、接合された状態となっている。
最終的に部分的にもオフ角が揃った接合辺の判別できない一枚の単結晶基板を作製することができた。X線トポグラフィなどで結晶性を調べると転位などの欠陥の対象性が元の種基板を元に鏡像関係のように配置したものとなっていた。しかしながら、目視では境界のわからない、しっかり接合された単結晶基板を作製することができた。転位などがほとんどない基板では対象性の判定になるものは基板全体の濃淡となって現れた。すなわち、接合させる辺は<100>方向に非常に精密に切断する必要はあるが、数十秒単位で正確に切断することはできない。従って、モザイクの一つの結晶内の結晶性がX線ロッキングカーブで数秒の範囲であっても、接合した結晶間では、数十秒の欠陥を有していることになる。X線トポグラフィではこのずれをX線の濃淡で示していた。この濃淡は結晶性の周期性を反映して、周期性をもっていた。また回折点の位置は、結晶性の対象性が鏡像関係になっているか、周期的になっているかどうかの判定ができた。すなわちX線が照射されるエリアをモザイク一つ分に限定し、結晶をエリア一つ分ずつ移動させて、X線回折を取ると回折点の位置はエリア一つ分ずつ、周期的に鏡像関係になるように位置がずれた。
[実施例2]
実施例1と同様に、種基板から出発して、CVDエピタキシャル成長した基板を分離、作製した。実施例1とは異なり、作製した基板と元の種基板を接合せずに、イオン注入とCVDエピ合成とレーザーカットと電気化学エッチングを使って、自立したCVDエピタキシャル成長した基板を繰り返し作製した。
この際、元の種結晶と同時に作製したCVDエピタキシャル成長した基板上にも同じイオン注入とCVD合成とレーザーカットと電気化学エッチングを施し、CVDエピタキシャル成長した基板を作製した。種基板を入れて8枚の基板が作製できた。基板板厚は300μmに統一した。種基板を基板Aとし、基板Aからまず成長、分離した基板を分離基板B(基板A上の成長状態から左右鏡像反転させる:裏面を表面にする)とし、基板Aから2回目に成長、分離した基板を分離基板C(基板Aから左右鏡像反転:裏面を表面に)とし、分離基板Bから成長、分離した基板を分離基板D(分離基板Bから左右鏡像反転)とする。さらに基板A、分離基板B、C、Dを基にした分離基板を順次、分離基板E、F、G、Hとする。成長し、分離した方の基板は左右鏡像反転を行う。
結晶性は正、反転の2種類に分類でき、基板A、分離基板D、分離基板F、分離基板Gのグループと分離基板B、分離基板C、分離基板E、分離基板Hのグループに分けられる。
作製できた基板はイオン注入し、分離した面を上面として並べた。基板は回転せず、開いた配置で平行移動して、並べると、元の種基板と同じオフ角を維持させることができた。それぞれの基板は30μm以下の間隔で接触させたので、50μmほど成長させると容易に接合した。
接合して1枚になった基板上にさらに1mm厚さほど成長し、表面を研磨すると非常にきれいな単結晶の板が作製することができた。X線トポグラフィで調べると、種基板と同じパターンと鏡像反転したパターンが同数確認できた。反転した基板と非反転の基板を対称になるように並べた方が全体の反りが少なかった。すなわち、第1列にA、D、F、Bとならべ、第2列にC、E、H、Gと適当な順番で並べた場合に比べて、第1列にA、B、D、Cとならべ、第2列にE、F、H、Gと市松模様に並べた方が全体の反りは少なかった。

Claims (6)

  1. モザイク状の複数のエリアからなる単結晶ダイヤモンドであって、
    特定の結晶学的特徴を有する単位Aと、これと結晶学的特徴が鏡像関係にある単位Bとがモザイク状に配置されていることを特徴とする単結晶ダイヤモンド基板。
  2. 前記単位Aと単位Bとが周期的に繰り返されていることを特徴とする請求項1に記載の単結晶ダイヤモンド基板。
  3. 前記単位A又は単位Bが、3mm以上の単位であることを特徴とする請求項1又は2に記載の単結晶ダイヤモンド基板。
  4. 前記基板の表面が(100)面であり、前記結晶学的特徴が鏡像関係にある単位Aと単位Bの(100)面内の反転対称軸が<010>又は<001>に平行であること特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の単結晶ダイヤモンド基板。
  5. 種結晶基板を元に気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長し、種結晶基板と成長層とを剥離分割し、該剥離した2枚の基板の結晶学的特徴が鏡像関係になるように、分離面を上面にして配置し、配列し、該配列した基板上にダイヤモンドをエピタキシャル成長させて1枚の接合した基板を作製する工程を繰り返すことによって、基板面積を大きくすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の単結晶ダイヤモンド基板の製造方法。
  6. 種結晶基板を元に気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長させて、種結晶基板と成長層とを剥離分割し、該剥離した2枚の基板の結晶学的特徴が鏡像関係になるように分離面を上面にして配置し、種結晶基板と成長層とをそれぞれを元にして気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャル成長させて剥離分割する工程を繰り返して複数の基板を作製し、
    該複数の基板を、分離面を上面にして配置し、配列し、該配列した基板上に1枚の接合したダイヤモンドをエピタキシャル成長させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の単結晶ダイヤモンド基板の製造方法。
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