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JP2012180562A - さび除去剤水溶液 - Google Patents

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JP2012180562A JP2011044439A JP2011044439A JP2012180562A JP 2012180562 A JP2012180562 A JP 2012180562A JP 2011044439 A JP2011044439 A JP 2011044439A JP 2011044439 A JP2011044439 A JP 2011044439A JP 2012180562 A JP2012180562 A JP 2012180562A
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Tomoyoshi Takemura
友良 竹村
Tomoko Ota
朋子 太田
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Yushiro Inc
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Yushiro Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】人体への影響が小さく、環境負荷が小さく、且つ、さびとの反応速度が速いさび除去剤水溶液を提供する。
【解決手段】水溶液全体を基準(100重量%)として、有機酸を0.3重量%以上50重量%以下含有し、塩化第一鉄を0.01重量%以上30重量%以下含有するさび除去剤水溶液とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、さび除去剤に関する。詳細には、ステンレス鋼外装材、鉄道車両の外板等の金属或いは塗装面の錆除去を目的としたさび除去剤に関する。
通常、さび除去剤は酸性フッ化アンモニウム(特許文献1)、チオグリコール酸ナトリウム(特許文献2)、塩酸、硫酸、燐酸、蓚酸、スルファミン酸、クエン酸等を組み合わせたものが用いられる。
特開2006−249488号公報 特開2002−105497号公報
特許文献1に記載の酸性フッ化アンモニウムはさび除去性に優れるが、人体への影響が大きい。また、蓚酸、燐酸、スルファミン酸、クエン酸等の有機酸は、人体への影響は小さいが、さび除去性に劣り、特に、さびとの反応速度が遅いという問題がある。
有機酸の中でも、主に蓚酸がさび除去剤に用いられるが、低濃度ではさび除去速度が低いため、濃度を高くして使用するのが一般的である。しかしながら、蓚酸は水に対する溶解度が小さく、さび除去剤水溶液中に多量に溶解させることができない。そのため、通常は溶剤等の可溶化剤で蓚酸を溶解させることとなるが、このような可溶化剤は化学的酸素要求量(COD)及び生物化学的酸素要求量(BOD)を増加させ、排水処理の負荷が大きくなる。
このように、人体への影響が小さく、環境負荷が小さく、且つ、さびとの反応速度が速いさび除去剤は従来得られていなかった。
また、鉄道車両の外板のさび除去は定期的に手洗い作業によって行われるが、さび除去剤を塗布してからすすぎまでの作業時間を十分に取れない場合が多い。すなわち、特に鉄道車両の外板の用途におけるさび除去剤には、さびとの反応速度の速いものが求められていた。
そこで本発明は、人体への影響が小さく、環境負荷が小さく、且つ、さびとの反応速度が速いさび除去剤水溶液を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、有機酸と塩化第一鉄(塩化鉄(II))とを所定量添加することにより、さび除去剤のさび除去速度を大幅に向上できることを知見した。また、塩酸、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸、又は燐酸を加えることにより、さらにさび除去速度を向上できることを知見した。
本発明は上記知見に基づいてなされたものである。すなわち、
本発明は、水溶液全体を基準(100重量%)として、有機酸を0.3重量%以上50重量%以下含有し、塩化第一鉄を0.01重量%以上30重量%以下含有する、さび除去剤水溶液である。
尚、本発明において「有機酸」としては、蓚酸、スルファミン酸、グリシン、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グリコール酸、グリコキシル酸,メタンスルホン酸が挙げられる。
本発明において、さらに塩酸、硝酸、硫酸及び燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸化合物を0.1重量%以上30重量%以下含有することが好ましい。
本発明に係るさび除去剤水溶液は、ステンレス鋼外装材のさびを除去する場合や、鉄道車両の外板のさびを除去する場合に好適に用いられる。
本発明では、さび除去剤水溶液中に、有機酸と塩化第一鉄とが所定量含有されるため、さび除去剤のさび除去速度を大幅に向上できる。有機酸や塩化第一鉄は、人体への影響が小さく、環境負荷も小さい。すなわち、本発明によれば、人体への影響が小さく、環境負荷が小さく、且つ、さびとの反応速度が速いさび除去剤水溶液を提供することができる。
<さび除去剤水溶液>
本発明に係るさび除去剤水溶液は、所定量の有機酸と所定量の塩化第一鉄とを含有してなる。
(有機酸)
本発明において用いられる有機酸は、蓚酸、スルファミン酸、グリシン、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グリコール酸、グリコキシル酸が挙げられる。この中でも、蓚酸、クエン酸、スルファミン酸,リンゴ酸が好ましく、蓚酸が特に好ましい。
本発明に係るさび除去剤水溶液において、有機酸は、水溶液全体を基準(100重量%)として、0.3重量%以上50重量%以下含まれている。有機酸の含有量の下限は好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上である。有機酸の濃度が低すぎると、さび除去速度が低くなってしまう。一方、上限については、有機酸の飽和濃度に依存する。さび除去剤において水に対する飽和濃度を超えて有機酸を溶解させるためには、溶剤等の可溶化剤を併用することとなるが、可溶化剤を多量に使用することは、COD及びBODを増加させ、環境負荷の観点或いは人体への影響の観点から好ましくない。本発明では、水溶液中に下記塩化第一鉄を含ませることで、有機酸の溶解量が飽和濃度の範囲内であっても、さび除去速度が大きく、さび除去性能に優れたさび除去剤水溶液とすることができる。
(塩化第一鉄)
本発明に係るさび除去剤水溶液において、塩化第一鉄は、水溶液全体を基準(100重量%)として、0.01重量%以上30重量%以下含まれている。塩化第一鉄の含有量の下限は好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.3重量%以上であり、上限は好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。塩化第一鉄の濃度が低すぎると、さび除去速度が低くなってしまう。一方、濃度が高すぎると、さび除去性が低下してしまう虞がある。
(その他成分)
本発明に係るさび除去剤水溶液には、上記有機酸及び塩化第一鉄に加えて、塩酸、硝酸、硫酸及び燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸化合物が、水溶液全体を基準(100重量%)として、0.1重量%以上30重量%以下含まれることが好ましい。当該酸化合物の含有量の下限はより好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上であり、上限はより好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。これら酸化合物が当該範囲内で含まれていれば、人体への影響を抑えつつ、さび除去速度を一層速くすることができる。
本発明に係るさび除去剤水溶液は、上記成分以外の残部は水とすることができる。ただし、本発明の効果を損なわない範囲で、各種添加剤を使用してもよい。添加剤としては、界面活性剤、増粘剤、アミン、グリコール系溶剤、アルコール系溶剤等が挙げられる。尚、可溶化剤として使用できるグリコール系溶剤、アルコール系溶剤は、配合量にもよるが、COD及びBODを増加させ、排水処理の負荷が大きくなることがある。
本発明に係るさび除去剤水溶液は、そのpHが5以下であるとよい。pHが5以下であれば、十分なさび除去性を保持しつつ、人体への影響や環境負荷を抑えることができる。
尚、本発明に係るさび除去剤水溶液においては、必ずしも上記有機酸や塩化第一鉄をすべて溶解させる必要はなく、本発明の効果を損なわない範囲であれば、水溶液中に有機酸や塩化第一鉄が固体として一部残存するような形態であってもよい。本発明に係るさび除去剤水溶液は、例えば、所定量の上記有機酸及び塩化第一鉄、並びに、任意に上記その他成分を水に添加することによって得ることができる。
<さび除去剤水溶液の用途>
本発明に係るさび除去剤水溶液は、人体への影響が小さく、環境負荷が小さく、且つ、さび除去速度が大きく、さび除去性能に優れたものである。これにより、ステンレス鋼外装材、ステンレス鋼製の流し台、鉄道車両の外板等の塗装面又は金属面のさびを除去する場合に好適に用いることができる。特に、迅速にさびを除去する必要がある、鉄道車両の外板等の塗装面又は金属面のさびを除去するためのさび除去剤として好適である。
(実施例1〜10、比較例1〜6、参考例1)
表1、2に示す配合比率となるように、実施例、比較例及び参考例に係るさび除去剤水溶液を調製した。尚、表1、2における各成分は下記のようなものを用いた。
(蓚酸)
三菱ガス化学社製、蓚酸2水和物、純度99.5%以上
(クエン酸)
磐田化学工業社製、クエン酸(結晶)S(クエン酸1水和物、99.0%以上)
(スルファミン酸)
日産化学工業社製、スルファミン酸(99.5%以上)
(塩酸)
鶴見曹達社製、塩酸(塩化水素、35〜38%)
(塩化第一鉄)
生駒薬品化学工業社製、塩化第一鉄(四水和物)、98%以上
(エチレングリコール)
三井化学株式会社製、エチレングリコール、99%以上
(酸性フッ化アンモニウム)
森田化学工業株式会社製、酸性フッ化アンモニウム(96%以上)
(硝酸)
高杉製薬株式会社製、希硝酸(67.5%以上)
調製したさび除去剤水溶液は、以下の評価方法によりさび除去性を評価した。
ステンレス鋼板(70×150mm)の上に鉄粉を均一に振り撒き、水を噴霧して放置した。さびが発生するまで水の噴霧を繰り返し、ステンレス鋼板にさびが均一に付着するようにした後、さび除去剤水溶液1mlを刷毛で塗り延ばした。経時でさび除去度合いを観察し、20分静置後、流水ですすぎながらスポンジでこすり、目視評価した。目視評価基準は下記の通りとした。評価結果を表1、2に示す。
◎:15分以内にさびが80%以上消失し、20分後、95%以上さびが除去される。
○:15分以内にさびが60%以上消失し、20分後、75%以上さびが除去される。
△:15分以内にさびが30%以上消失し、20分後、50%以上さびが除去される。
×:15分以内にさびが10%以上消失し、20分後、50%未満さびが除去される。
また、実施例1及び比較例2については、化学的酸素要求量(COD)を評価した。評価はJIS K0102−17に準じて行った。評価結果を表1、2に示す。
Figure 2012180562
Figure 2012180562
実施例1〜10に係るさび除去剤水溶液は、いずれも良好なさび除去性を示した。特に、実施例5では塩酸を加えることにより、実施例10では硝酸を加えることにより,実施例1〜4及び実施例6〜9よりもさび除去性が向上している。実施例1〜10に係るさび除去性は、参考例1で示したような酸性フッ化アンモニウムを用いた場合に匹敵するものであった。これに対して、比較例1、3、5は有機酸が少なく、比較例2、4は塩化第一鉄が少なく、比較例6は塩化第一鉄が多かったため、さび除去性に劣るものとなった。
以上、現時点において、最も実践的であり、且つ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うさび除去剤水溶液もまた本発明の技術範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明に係るさび除去剤水溶液は、ステンレス鋼外装材、ステンレス鋼製の流し台、鉄道車両の外板等の塗装面又は金属面のさびを除去する場合に好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 水溶液全体を基準(100重量%)として、有機酸を0.3重量%以上50重量%以下含有し、塩化第一鉄を0.01重量%以上30重量%以下含有するさび除去剤水溶液。
  2. さらに塩酸、硝酸、硫酸及び燐酸からなる群から選ばれる1種以上の酸化合物を0.1重量%以上30重量%以下含有する、請求項1に記載のさび除去剤水溶液。
  3. ステンレス鋼外装材のさびを除去するための、請求項1又は2に記載のさび除去剤水溶液。
  4. 鉄道車両の外板のさびを除去するための、請求項1又は2に記載のさび除去剤水溶液。
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