[実施例1]
本実施例のぱちんこ遊技機は、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技性を有し、その遊技性を実現するために始動入賞口、特別図柄表示装置、保留ランプ、リールユニットを備える。すなわち、このぱちんこ遊技機は、いわゆるドラム回転式の表示装置を備え、その表示装置が、周面に図柄が配された複数列のリールと、各リールを個々に駆動可能なモータとを含むリールユニットとして構成されている。遊技球が始動入賞口に入球すると、当否抽選が実行され、その当否抽選の結果が「大当り」であった場合、大入賞口が開閉を繰り返す特別遊技が開始される。大入賞口が開放されて遊技球が入球すると、その都度所定数の賞球が払い出されることで遊技者は大きな利益を獲得できる。当否抽選の結果は特別図柄の変動表示という形で直接表示される一方、3つの図柄の組み合わせからなる装飾図柄という形で演出的に表示される。これら特別図柄と装飾図柄とは同じ当否抽選の結果を示すものとして対応づけられており、その変動開始タイミングおよび変動停止タイミングも一致するように制御が行われる。
このような遊技機においては、その変動停止タイミングに合わせて装飾図柄を当否抽選の結果を示す形で停止させなければならない。しかし、変動開始タイミングにおける装飾図柄が変動ごとに変化するため、仮に一定速度でリールを回転させ、決定された変動時間が満了する変動停止タイミングで停止させるとすると、装飾図柄を決定された停止態様にて停止させることは困難である。そこで一般には、当否抽選の結果に基づく停止予定図柄と、有効ライン上に表示中の図柄との図柄数差に応じて図柄位置補正が行われる。しかしながら、その補正変動が図柄数差のみに応じてパターン化されていると、その補正開始時の図柄と補正変動の長さ等から停止図柄、ひいては当否抽選の結果が判別できてしまう可能性がある。そこで、本実施例では、図柄変動中に実行される補正変動について、その補正変動パターンの決定方法を工夫することにより、その判別が遊技者に困難となるようにし、図柄変動中に当否抽選の結果がばれて遊技興趣を低下させるといった状況を回避する。以下、そのような構成を説明する。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等をする機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、後述する演出を制御する手段によって遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、特別図柄表示装置61、リールユニット60、始動入賞口(以下、「始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口66、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
始動口62は、遊技球の入球が当否抽選を実行する契機となる入球口であって、遊技球の入球を検出するための始動入賞検出装置74と、始動口62に設けられた拡開機構63(いわゆる電動チューリップ)を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。拡開機構63は、始動口62の開口部上部に設けられた二つの羽根部材で構成され、閉鎖時は始動口62の真上から落下する遊技球だけが入球できる程度の狭い開口幅となる。一方、拡開機構63が拡開された開放時は始動口62の開口幅が拡がることとなり、始動口62の真上だけでなくその近傍を落下する遊技球も始動口62へ誘導でき入球容易性が向上する。当否抽選は、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する抽選であり、始動口62へ入球があるたびに実行される。始動入賞検出装置74は、始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す始動入賞情報を生成する。
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口66を開放させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口66への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口66は、特別図柄192が所定の態様にて停止したときに開始される特別遊技において「大当り」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口66は、例えばアウト口58の上方等の位置に設けられる。大入賞口66の設置個数としては、一つだけ設置する構成に限らず、複数個の大入賞口66を設置してそれぞれを遊技状態等に応じて使い分ける構成としてもよい。大入賞口66の入賞検出装置78は、遊技球の通過を検出するセンサを備えて構成される。
特別図柄表示装置61は、遊技領域52の左方に設けられ、当否抽選の結果を示す特別図柄192を変動表示する表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDで構成される。特別図柄192は、始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄である。特別図柄192の変動表示が停止したときの図柄態様が、あらかじめ当りと定められた図柄であった場合に、その停止図柄が表示されたタイミングが大当り発生タイミングとなる。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。本実施例における特別図柄192は、当りの図柄態様である「0」〜「9」といった数字、文字、記号、または外れの図柄態様である「−」の記号で表される。これらの数字または記号が高速で次々に入れ替わって特別図柄表示装置61へ表示されることにより、特別図柄192の図柄変動表示が実現される。
なお、特別図柄192の態様は上記の数字または記号に限られず、英字などの文字であってもよいし、7セグメントLEDを構成する各セグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号であってもよい。また、7セグメントLEDは、「8の字」を形成する7個のセグメントおよび「ドット」を表す1個のセグメントからなる8個のセグメントで構成されてもよい。この場合、8個のセグメントを組み合わせることにより8ビット分の数値を表現できる。さらに、特別図柄表示装置61を7セグメントLEDではないLEDドットアレーを用いて、その点灯パターンや点灯色の組合せで複数種類の特別図柄192を表現してもよい。
リールユニット60は、遊技領域52の略中央に設けられ、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示するドラム回転式の表示装置である。装飾図柄190は、特別図柄192で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。リールユニット60は、装飾図柄190として、スロットマシンのゲームを模した複数列の図柄を変動させる複数列のリールと、そのリールを個別に駆動可能な駆動手段としてのステッピングモータとを含む。本実施例においては、左図柄191,中図柄193および右図柄195の3列の図柄をそれぞれ変動させる3列のリールが設けられ、各リールの外周面にそって「0」〜「6」の数字図柄と、「*」の記号からなるブランク図柄とが配設されている。ブランク図柄「*」は昇順または降順に配された数字図柄の間にそれぞれ配されるため、各リールにはその外周面にそって合計12個の図柄が配されていることになる。
ただし、本実施例における数字図柄は当否抽選の結果を示すための停止図柄組合せの一部となる図柄であるのに対し、ブランク図柄は当否抽選の結果を示すための停止図柄組合せの一部とはならない図柄である点で異なる。すなわち、数字図柄は、その複数が同じライン上に停止されたときに構成される停止図柄組合せが当り図柄組合せとなった場合に、当否抽選の結果が当りとなったことを示す。これに対し、ブランク図柄は、その複数が同じライン上に停止されても当否抽選の結果を示すことはなく、その停止により、停止図柄候補の停止図柄組合せを表示可能なライン数を制限するように機能する。なお、リールユニット60の詳細については後述する。
ここで、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例ではリールユニット60の左下方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を7セグメントLEDではなく液晶ディスプレイに表示させる構成としてもよい。
作動口68は、遊技盤50の左側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は拡開機構63を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、開放抽選の結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。したがって、開放抽選は「普通図柄抽選」とも呼ぶ。本実施例における普通図柄表示装置59は、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらのうちいずれのランプが点灯しているかによって普通図柄の表示状態が表現される。例えば、第1のランプの点灯が外れを示し、第2のランプが当りを示すとき、それらが交互に点灯と消灯を繰り返すことによって普通図柄の変動表示が表現され、最終的にいずれかの点灯状態にて停止されることで普通図柄の停止図柄が表現される。
普通図柄表示装置59はリールユニット60の右下方に設けられる。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。このとき、通常状態では例えば1/256程度の低確率にて普通図柄が当りの図柄で停止し、後述する入球容易状態では例えば250/256程度の高確率にて普通図柄が当りの図柄で停止する。普通図柄が当りの図柄で停止すると、拡開機構63が所定時間拡開される。拡開機構63の開放時間は、例えば通常状態では0.1秒間であり、入球容易状態では6秒間である。
リールユニット60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、リールユニット60の保護、装飾等の機能を有する。遊技領域52の左下部には、特別図柄保留表示装置20が設けられ、その対称位置である遊技領域52の右下部には、普通図柄表示装置59の下に普通図柄保留表示装置22が設けられている。
特別図柄保留表示装置20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する。当否抽選の保留数は、図柄変動中または特別遊技中に始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。当否抽選の保留数が3個になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。
普通図柄保留表示装置22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。
リールユニット60の上方および下方には、それぞれ遊技効果ランプ90が設けられている。操作ボタン82は、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力するために操作する操作入力手段であり、その操作入力の内容に応じて演出内容等に変化が加えられる。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。本実施例における操作ボタン82は一つのボタンで構成されるが、複数のボタンや十字キーなどの方向指示ボタンで構成されてもよい。
以上のような構成においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当りながらその当り方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や始動口62、大入賞口66の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が始動口62に落入すると、特別図柄表示装置61およびリールユニット60において特別図柄192および装飾図柄190が変動表示される。特別図柄192および装飾図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止される。特別図柄192は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動パターンにしたがって変動表示される。装飾図柄190は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動演出パターンにしたがって変動表示される。変動パターンおよび変動演出パターンはそれぞれ複数種ずつ用意され、それぞれが長短様々な変動時間をもつ。変動パターンにしたがって特別図柄192が変動表示される間、同じ変動時間をもつ変動演出パターンにしたがって装飾図柄190が変動表示される。変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄192および装飾図柄190の変動が停止される。
装飾図柄190の変動表示としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口66の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄190の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せ(当り図柄組合せ)の態様である。
変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。
特別遊技は、開始デモ演出と呼ばれる演出表示によって開始される。開始デモ演出の表示後に大入賞口66が開放され、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口66の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。大入賞口66の開閉ないし単位遊技が所定の複数回数、例えば15回繰り返された後、終了デモ演出と呼ばれる演出表示によって特別遊技が終了される。なお、本実施例における開始デモ演出および終了デモ演出は、遊技効果ランプ90やリールユニット60の後述するバックライトによる所定の点灯および点滅表示、およびリールの特定の駆動態様により行われる。これに対し、当否抽選が小当りと呼ばれる結果に該当した場合は小当り遊技が実行される。小当りは、当否抽選の結果としては外れに含まれる結果である。小当り遊技は、一部の種類の特別遊技と類似の態様にて実行される単位遊技である。ただし、小当り遊技として実行される単位遊技は1回だけであり、複数回数の単位遊技が実行される特別遊技とは異なる。
特別遊技が終了した後の通常遊技においては特定遊技の一つである特別図柄192および装飾図柄190の変動時間短縮(以下、適宜「時短」という)が開始される。特別図柄192および装飾図柄190の時短は、特別図柄192および装飾図柄190の変動時間が通常状態よりも短縮される状態である。特別図柄192および装飾図柄190の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短も終了する。時短により特別図柄192および装飾図柄190の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。
特別図柄192および装飾図柄190の時短中は、特定遊技の一つである入球容易状態が実施される。入球容易状態は、普通図柄の時短、開放抽選の確率変動、拡開機構63の開放延長が実施されることにより始動口62への入球容易性が高められる状態である。普通図柄の時短は、普通図柄の変動時間が通常状態より短縮される状態である。開放抽選の確率変動は、開放抽選の当り確率を通常状態より高める状態である。拡開機構63の開放延長は、拡開機構63の開放時間を通常状態よりも長くする状態である。このように、入球容易状態においては、一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常状態よりも増加する可能性が高まる上、始動口62への入球容易性も増すため、始動口62への入球数が増加する可能性も高い。したがって、特別図柄192および装飾図柄190の時短および入球容易状態により、その期間中は始動口62への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち玉をほとんど減らさずに遊技し続けることが可能となる。
なお、本実施例における入球容易状態は、普通図柄の時短、開放抽選の確率変動、拡開機構63の開放延長という3つの機能を用いて始動口62への入球容易性を高める。ただし、変形例としては、これら3つの機能のうち、1つまたは2つの機能を用いて始動口62への入球容易性を高める構成としてもよい。このように3つの機能のうち一部だけを用いても始動口62への入球容易性を高めることは可能である。また、3つの機能のうち少なくともいずれかを、実施する期間と実施しない期間とで遊技状態に応じて切り替える構成としてもよい。
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである当否抽選の確率変動遊技(以下、適宜「確変」という)がさらに開始される。当否抽選の確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。当否抽選の確変は次の大当りが発生するまで継続されるが、変形例として、所定の限定的な回数の図柄変動がなされたときに終了する構成であってもよい。本実施例においては、確変が開始されるときに同時に特別図柄192および装飾図柄190の時短や入球容易状態も開始されるが、変形例として時短や入球容易状態の開始を伴わない確変が実行される場合があってもよい。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、リールユニット60における表示内容、遊技効果ランプ90の点灯を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させ、その演出の進行に沿って遊技効果ランプ90の点灯を作動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。裏セット機構39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、リールユニット60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、RAMクリアスイッチ92のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102(「主制御装置」として機能する)と、図柄の演出等を制御するサブ基板104(「副制御装置」として機能する)とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、変動パターン決定手段115、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124、メイン状態記憶手段126、初期化実行手段127、電断復帰制御手段128を備える。を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、図柄態様決定手段131、演出決定手段132、演出表示制御手段134、位置判定手段136を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
ただし、メイン基板102とサブ基板104の間におけるデータの送受信はメイン基板102からサブ基板104への一方向であるため、そのような一方向でのデータ送受信にて全体動作が実現されるよう各構成がメイン基板102とサブ基板104に配置される。このようにメイン基板102からサブ基板104へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板104に含まれる構成からメイン基板102に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、メイン基板102で生成された情報は、メイン基板102がサブ基板104へ一方的に送信しない限りサブ基板104から参照することはできない。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口62に入賞したと判断し、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口66に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、始動口62への入球を契機に、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための乱数の値を当否抽選値として取得する。たとえば、当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。当否抽選手段112が当否抽選値として取得する値は、保留制御手段116により一時的に保留される。ただし、所定の保留上限数を超えない範囲で当否抽選値が保留される。
当否抽選手段112は、当否判定で参照する当否判定テーブルを複数保持する。複数の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。当否抽選手段112は、通常時には通常確率による当否判定テーブルを参照し、確率変動時には通常確率より当りの確率が高くなる当否判定テーブルを参照する。当否抽選手段112は、複数の当否判定テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当りであるか否かを判定する。
当否抽選手段112は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための開放抽選として抽選値を取得する。当否抽選手段112は、開放抽選の抽選値と当否結果の対応関係が定められた当否テーブルを保持し、その当否テーブルを参照して開放抽選の当否結果を決定する。通常状態においては1/256の確率で当りとなる当否テーブルを参照し、入球容易状態においては250/256の確率で当りとなる当否テーブルを参照する。普通図柄の抽選値は、保留制御手段116により一時的に保留される。ただし、保留制御手段116により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
図4は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。当否抽選手段112は、当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。当否抽選手段112による当否抽選においては、通常時には図4(a)の通り、当否抽選値が0〜399の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には図4(b)の通り、大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜399の範囲に該当する場合だけでなく、400〜2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。大当りに該当した場合、15R大当りと2R大当りのいずれとなるか、および、確変を伴うか否かは、特別図柄の停止図柄に応じて別途決定される。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよい。
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない、いわゆる外れとなった場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、当否抽選手段112が取得する当否抽選値が65000〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。
図3に戻り、当否抽選手段112による判定結果は、特別図柄表示装置61において特別図柄のかたちで変動表示される。また、当否抽選手段112による判定結果を演出的に示す装飾図柄がリールユニット60において変動表示される。当否抽選手段112は、図柄変動を開始するタイミングにおいて、その図柄変動に対応する抽選の結果を図柄変動の制御コマンドとともに図柄態様決定手段131および演出決定手段132へ送信する。
図柄決定手段114は、特別図柄表示装置61に表示させる特別図柄の停止図柄を、当否抽選手段112による抽選の結果に応じて決定する。図柄決定手段114は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄判定テーブルを保持する。図柄決定手段114は、特別図柄を決定するための図柄抽選値を取得し、当否抽選手段112による当否判定結果と図柄抽選値とに応じて特別図柄の停止図柄を決定する。
図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を、当否抽選手段112による開放抽選の結果に応じて決定する。図柄決定手段114は、開放抽選の結果を普通図柄のかたちで普通図柄表示装置59に変動表示させるために、開放抽選の結果に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。決定された停止図柄が所定の図柄となった場合に普通図柄が当りに該当したと判定され、その停止図柄にて普通図柄の変動表示が停止された後に開閉制御手段124が始動口62の拡開機構63を所定時間拡開する。
図柄決定手段114は、決定した停止図柄を示すデータをメイン表示制御手段118、図柄態様決定手段131、演出決定手段132へ送出する。
図5は、図柄判定テーブルを模式的に示す図である。図5(a)は当否判定結果が大当りであった場合に参照するテーブルであり、図5(b)は当否判定結果が外れであった場合に参照するテーブルであり、図5(c)は当否判定結果が小当りであった場合に参照するテーブルである。図柄決定手段114は、図柄判定において本図の図柄判定テーブルを参照する。各図柄判定テーブルには、「0」〜「9」の数字および「−」の記号で表される特別図柄と図柄抽選値との対応関係が定められている。特別図柄の種類はそれぞれ大当り、小当り、外れの当否判定結果と対応付けられており、奇数の数字が大当りに対応し、偶数の数字が小当りに対応し、「−」の記号が外れに対応する。
図5(a)に示す通り、特別図柄「0」〜「9」のうち奇数の数字である特別図柄「1」「3」「5」「7」「9」が大当りに対応付けられている。そのうち、特別図柄「7」は確変を伴う15R大当りを示し、図柄抽選値の範囲「0〜99」に対応付けられる。特別図柄「3」は確変を伴う2R大当りを示し、図柄抽選値の範囲「100〜149」に対応付けられる。特別図柄「1」「5」「9」は確変を伴わない15R大当りを示し、図柄抽選値の範囲「150〜189」に特別図柄「1」が対応付けられ、「190〜229」に特別図柄「5」が対応付けられ、「230〜255」に特別図柄「9」が対応付けられる。
図5(b)に示す通り、特別図柄「−」は当否判定結果が外れの場合における全範囲の図柄抽選値に対応付けられている。
図5(c)に示す通り、特別図柄「0」〜「9」のうち偶数の数字である特別図柄「0」「2」「4」「6」「8」が小当りに対応付けられている。特別図柄「0」は図柄抽選値の範囲「0〜49」に対応付けられ、特別図柄「2」は図柄抽選値の範囲「50〜99」に対応付けられる。特別図柄「4」は図柄抽選値の範囲「100〜149」に対応付けられ、特別図柄「6」は図柄抽選値の範囲「150〜199」に対応付けられ、特別図柄「8」は図柄抽選値の範囲「200〜255」に対応付けられる。
図3に戻り、変動パターン決定手段115は、当否抽選の結果に応じて複数種の変動パターンからいずれかの変動パターンを選択する。変動パターン決定手段115は、変動パターンを決定するために参照すべき変動パターンテーブルを保持する。変動パターン決定手段115は、決定した変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118、図柄態様決定手段131、演出決定手段132へ送出する。変動パターン決定手段115は、複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつとともに、その変動時間にて複数の図柄で構成される装飾図柄による図柄変動も実行されることを前提として規定される。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄および装飾図柄の変動が停止される。
図6は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。変動パターン決定手段115は、当否判定結果が外れのときは図6(a)に示される外れ用の変動パターンテーブルを参照する。当否判定結果が15R大当りのときは図6(b)に示される15R大当り用の変動パターンテーブルを参照する。当否判定結果が2R大当りまたは小当りのときは図6(c)に示される2R大当りおよび小当り用の変動パターンテーブルを参照する。
図6(a)においては、パターン抽選値0〜10には「スーパー1」というスーパーリーチが対応付けられ、パターン抽選値11〜20には「スーパー2」というスーパーリーチが対応付けられている。パターン抽選値21〜255には「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし」のいずれかの変動パターンが対応付けられている。このように、当否判定結果が外れの場合、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、リーチなしのいずれも選択される可能性がある。なお、外れ用の変動パターンテーブルにおいて、特に「リーチなし」の変動パターンを選択するとき、時短状態においては通常状態よりもさらに変動時間が概ね短い変動パターンが選択されるよう異なるテーブルを参照する。また、外れ用の変動パターンテーブルは保留数ごとに参照すべき欄が異なるように規定されるが、通常状態を例とするその詳細は後述する図7において説明する。
図6(b)においては、パターン抽選値0〜120には「スーパー1」のスーパーリーチが対応付けられ、パターン抽選値121〜240には「スーパー2」のスーパーリーチが対応付けられている。パターン抽選値241〜250には「ノーマル1」のリーチが対応付けられ、パターン抽選値251〜255には「ノーマル2」のリーチが対応付けられている。このように、当否判定結果が15R大当りの場合はリーチ付きの変動パターンが選択される。
図6(c)においては、パターン抽選値0〜122には「スーパー3」というスーパーリーチが対応付けられ、パターン抽選値123〜255には「ノーマル3」というノーマルリーチが対応付けられている。このように当否判定結果が2R大当りまたは小当りの場合は「スーパー3」または「ノーマル3」がそれぞれ約50%の確率で選択される。
図3に戻り、変動パターン決定手段115は、普通図柄の変動表示時間を決定する。通常状態においては変動表示時間を60秒に決定し、入球容易状態においては変動表示時間を6秒に決定する。
保留制御手段116は、始動口62へ新たな入球があって新たに当否抽選が実行されるときにそれ以前の入球ないし抽選に対応する図柄変動が表示されている場合、新たな入球に基づく当否抽選の結果をその抽選に対応する図柄の変動表示開始まで保留する。本実施例では当否抽選の結果として4個を上限として当否抽選値を保留球として保持する。ここでいう当否抽選値は、当否抽選値、図柄抽選値、変動パターン抽選値を含む。保留制御手段116はさらに、当否抽選手段112により取得された普図抽選値を保留球として保持する。これらの保留数がそれぞれ特別図柄保留表示装置20、普通図柄保留表示装置22の点灯数または点滅数により表される。
メイン表示制御手段118は、当否抽選手段112による抽選の結果を、変動パターン決定手段115により決定された変動パターンにしたがって特別図柄192の変動表示として特別図柄表示装置61に表示させる。メイン表示制御手段118は、それ以前になされた当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。メイン表示制御手段118は、特別図柄192の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、判定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値を変動開始コマンドとともに演出決定手段132および演出表示制御手段134へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出表示制御手段134へ送信する。これにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。メイン表示制御手段118は、普通図柄抽選の結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技制御手段120は、当否抽選手段112による当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、特別図柄192が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口66を開放させることにより特別遊技を実行する。特別遊技は、大入賞口66の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。特別遊技には、単位遊技を15回繰り返す15R大当りと、15R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。15R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口66を原則として約30秒間開放させる。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口66を約0.5秒間だけ開放させる。特別遊技制御手段120は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、15R大当りと同様の開放態様で大入賞口66を開放させてもよい。
特定遊技実行手段122は、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。特定遊技実行手段122は、特別遊技の終了後に遊技状態を時短状態および入球容易状態へ移行させる。一方、特別遊技の終了後に確変状態へ移行させるのは、図柄決定手段114により決定された図柄が確変への移行を伴う大当り図柄であった場合に限られる。時短状態および入球容易状態は、特別図柄192の変動表示回数が特別遊技の終了時点から数えて所定の終了条件回数、例えば100回に達するまで継続される。ただし、同時に確変状態へ移行した場合は確変状態が続く限り時短状態および入球容易状態も継続される。すなわち、次の大当りが発生するまで継続される。
このように時短状態および入球容易状態の終期は遊技状態に応じて定まる。時短状態においては、特別図柄192の変動表示時間が概ね短くなるよう、変動パターン決定手段115が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、保留制御手段116による当否抽選結果の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、保留制御手段116による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の時短、普通図柄の確変、拡開機構63の開放延長が実施される。一方、確変状態は、次の大当りによる特別遊技が実行されるまで継続される。確変状態の間は当否抽選手段112による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。
開閉制御手段124は、始動口62の普通電動役物や大入賞口66の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、始動口62を開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口66を開放させる。
メイン状態記憶手段126は、「情報記憶手段」として機能し、メイン基板102による制御状態を含む遊技状態を記憶する。具体的には、当否抽選の結果や決定された変動パターンの情報、図柄変動中、特別遊技中あるいは特定遊技中(確変中、時短中)である等の現在の遊技状態や、図柄変動の経過情報を表す変動残余時間などを後述するバックアップRAMの所定領域にそれぞれ格納する。仮に外的要因等によって図柄変動中に電源が遮断されたとしても、電源再投入時にバックアップRAMから必要な情報が読み出されてサブ基板104側に送信される。
初期化実行手段127は、RAMクリアスイッチ92を介した外部入力があったとき、またはメイン状態記憶手段126による記憶処理中にエラーが発生したときなど、予め設定した初期化条件が成立したときに、それまでバックアップRAMに記憶されていたデータをクリアする初期化処理を実行する。
電断復帰制御手段128は、「電断処理手段」,「電断復帰手段」および「電断復帰コマンド送信手段」として機能し、電源遮断時に後述する電断時処理を実行し、電源投入時に後述する電源投入時処理を実行する。電源ユニット48(図3参照)には電圧監視手段が設けられており、メイン基板102への供給電圧が基準電圧を下回ると、メイン基板102に向けてその旨を表す「電断信号」を出力する。電断復帰制御手段128は、この電断信号を受信すると、遊技状態を保存するための後述する電断時処理を実行する。また、このように電源が遮断された後に再投入されると、電断復帰制御手段128は、遊技制御を正常に開始するための後述する電源投入時処理を実行する。
パターン記憶手段130は、リールユニット60による装飾図柄190の図柄変動演出の表示過程が定められた複数の変動演出パターンを保持する。変動演出パターンには、3列の図柄からなる装飾図柄190の各図柄の変動開始から停止までの変動過程(つまり、複数列のリールの変動過程)が定められている。
演出決定手段132は、当否抽選手段112から受け取る当否抽選の結果に基づき、変動パターン決定手段115により決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動演出パターンを選択する。そして、選択した変動演出パターンをパターン記憶手段130から読み出し、その変動演出パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。演出決定手段132は、変動演出パターンを選択するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい変動演出パターンを選択する。
図柄態様決定手段131は、装飾図柄190の停止図柄の組合せとその配置を、当否抽選手段112による当否抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段131は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出表示制御手段134へ送信する。図柄態様決定手段131は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄判定テーブルを保持する。
装飾図柄190の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成される。本実施例では、当否抽選手段112による当否判定結果が15R大当りの特別遊技への移行を示す場合には、「111」,「222」,「333」,「444」,「555」および「666」のいずれかである3つの図柄が有効ライン上に揃った特定の組合せが選択される。なお、本実施例では、当否抽選結果が確変移行を伴う大当り(「確変大当り」ともいう)であれば、「111」,「333」および「555」のいずれか、つまり3つの図柄が奇数図柄で揃った組合せが選択される。一方、当否抽選結果が確変移行を伴わない大当り(「通常大当り」ともいう)であれば、「222」,「444」および「666」のいずれか、つまり3つの図柄が奇数図柄で揃った組合せが選択される。当否判定結果が2R大当り又は小当りの場合には、「135」および「246」のいずれかである奇数図柄又は偶数図柄が左から昇順に並ぶ所定の組合せが選択される。すなわち、本実施例における2R大当りや小当りの特定の組合せは3つの図柄が揃った組合せとはなっていない。当否判定結果が大当りでも小当りでもない場合は、「312」や「546」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当りや小当りのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が15R大当りではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「151」や「323」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段132は、装飾図柄190の停止図柄組合せと装飾図柄の変動パターンデータを演出表示制御手段134へ送る。
演出表示制御手段134は、当否抽選手段112による当否抽選の結果として、選択された変動演出パターンデータにしたがってリールユニット60の各リールを駆動し、装飾図柄を変動表示させる。演出表示制御手段134は、装飾図柄190の変動開始コマンドを受け取ったときに新たな図柄変動を開始させる。演出表示制御手段134は、電源復帰時に電断復帰コマンドを受信すると、電断復帰処理として、装飾図柄を後述する特定図柄組合せにて停止させる変動表示制御を実行する。その具体的内容については後に詳述する。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。
位置判定手段136は、ぱちんこ遊技機10への電力供給が遮断状態から復帰したときに、リールユニット60の各リールの回転方向の位置(当否判定結果が示される有効ライン上に位置する図柄に対応する)を判定する。電源復帰後の装飾図柄の変動表示がこれらの位置情報に基づいて実行されるためである。各リールの位置は、各リールにおいて各図柄に対応づけられたいずれかの検出片が、リールユニット60の本体に設けられた位置検出センサにより検出されることにより判定されるが、その詳細については後述する。
図7は、外れ用の変動パターンテーブルを詳細に示す図である。本図の変動パターンテーブル210においては、保留数ごとにそれぞれ変動パターンに対応付けられたパターン抽選値の範囲が異なる。具体的には、保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンに割り当てられたパターン抽選値の範囲が広くされており、それら変動時間の長い変動パターンが選択される確率を高めている。そのため、保留制御手段116による保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなる。したがって、保留制御手段116による保留数が所定数、例えば1〜2個より少なくなった場合に、変動時間の長い変動パターンの選択確率が通常より高くなり、変動時間が比較的長くなりやすい。
第1欄212には、保留制御手段116による当否抽選の結果保留数が1の場合のパターン抽選値範囲と変動パターンとの対応関係が示される。同様に、第2欄214、第3欄216、第4欄218に、保留制御手段116による当否抽選の結果保留数がそれぞれ2、3、4の場合のパターン抽選値範囲と変動パターンとの対応関係が示される。すなわち、第1欄212、第2欄214、第3欄216、第4欄218が保留数ごとの変動パターンテーブルを示すと考えることができる。本図では、外れのときに選択され得る複数の変動パターンを変動時間別に5種類に分類した例を説明するが、実際にはそれらの分類ごとに複数の変動演出パターンが用意されており、全体で数十種類の変動演出パターンがその分類ごとの抽選値範囲に対応付けられていることに等しい。なお、本図の第2欄214、第3欄216、第4欄218の各パターン抽選値範囲の割合と第1欄212におけるパターン抽選値範囲の割合を比較するために、第1欄212のパターン抽選値範囲の割合を示す破線を第2欄214、第3欄216、第4欄218に描いている。
第1範囲222には、抽選値が0から10までのパターン抽選値に該当する場合の変動パターンとして、第1欄212、第2欄214、第3欄216、第4欄218のいずれにも「スーパー1」というスーパーリーチの変動パターンが対応付けられる。第2範囲224には、抽選値が11から20までのパターン抽選値に該当する場合の変動パターンとして、第1欄212、第2欄214、第3欄216、第4欄218のいずれにも「スーパー2」というスーパーリーチの変動パターンが対応付けられる。このように、抽選値が0から10までのパターン抽選値と抽選値が11から20までのパターン抽選値の場合には、保留数にかかわらず同じ変動時間の変動パターンが選択される。
第3範囲226には、抽選値が21から255までのパターン抽選値に該当する場合の変動パターンとして、第1欄212、第2欄214、第3欄216、第4欄218にはそれぞれノーマルリーチである「ノーマル1」「ノーマル2」と「リーチなし外れ」の3種類の変動パターンが対応付けられる。ただし、それぞれの変動パターンが対応付けられるパターン抽選値の範囲は保留数によって異なる。第1欄212では、「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし」のそれぞれが対応付けられる抽選値範囲の大きさがそれぞれほぼ等しく、21から255をほぼ3等分した範囲が対応付けられている。これに対し、第2欄214では、「ノーマル1」「ノーマル2」のそれぞれに対応付けられる抽選値範囲の大きさが「リーチなし」に対応付けられる抽選値範囲より小さい。また、第3欄216および第4欄218では「ノーマル1」「ノーマル2」のそれぞれに対応付けられる抽選値範囲の大きさがさらに小さくなっている。
「ノーマル1」「ノーマル2」の変動時間は「リーチなし外れ」の変動時間より長くてもよく、また「リーチなし外れ」のときは時短状態のように変動時間が短縮される場合もあるため、上記の第3範囲226の設定内容に応じて平均的な変動時間が異なることとなる。保留数が0から1、2、3、4と多くなるにつれて「ノーマル1」および「ノーマル2」のパターン抽選値範囲は小さくなり、逆に「リーチなし外れ」のパターン抽選値範囲が大きくなる。したがって、保留数が多いほど平均的な変動時間は短くなり、逆に保留数が少ないほど平均的な変動時間は長くなる。このように保留数ごとにパターン抽選値範囲と変動パターンの対応関係が異なる変動パターンテーブルを用いることにより、保留数が少なくなったときに変動時間の長い変動パターンが選択されやすくなる制御を実現することができる。
第3欄216に対応付けられた「リーチなし外れ」の変動パターンは、第1欄212、第2欄214に対応付けられた「リーチなし外れ」よりも変動時間が短い、いわゆる「短縮変動」の変動パターンである。また、第4欄218に対応付けられた「リーチなし外れ」の変動パターンは、第1欄212、第2欄214に対応付けられた「リーチなし外れ」よりも変動時間が短く、第3欄216の「短縮変動」よりもさらに変動時間が短い、いわゆる「超短縮変動」の変動パターンである。
ここで、本実施例における電断復帰の方法について概説する。すなわち、例えば図柄変動中に停電等の外的要因により遊技制御装置100への電源供給が遮断されると、その図柄変動は中断を余儀なくされる。一方、その電断によってリールユニット60への電力供給が停止されても、リール206はその慣性によって回転を継続する可能性がある。また特に、本実施例ではサブ基板104側で電源遮断時の遊技制御状態のバックアップがなされていないため、電源遮断後にリール206をどこまで回転させていたか、装飾図柄190により表示予定であった当否抽選の結果、変動パターンにしたがう図柄変動の変動残余時間、装飾図柄190の停止図柄等の情報が不明となってしまう。本実施例では、そのような場合であっても電源復帰時にはその中断された図柄変動の残りを円滑に再開できるよう電断投入時処理が実行される。
すなわち、メイン基板102には、電源ユニット48から電源供給を受けて稼動する処理ユニットが実装されている。この処理ユニットは、演算処理を実行するCPU、遊技プログラムが格納されたROM、遊技プログラムを実行する上で作業領域として機能する揮発性の処理用RAM、遊技データをバックアップするための不揮発性のバックアップRAM等を備えている。ROMには、遊技プログラムのほか、その遊技プログラムに初期状態を示すパラメータ群(以下、単に「初期状態データ」とよぶ)が保持される。電源が遮断されるとCPUが動作を停止し、処理用RAM上のデータも消失するが、バックアップRAMに格納された遊技データは保持される。ここでいう「遊技データ」とは、初期状態データと後述の中途状態データを含むデータであり、このうちの全部または一部のデータがバックアップの対象となる。
バックアップRAMは、中途状態データを保持する。ここでいう「中途状態データ」とは、前回の電源遮断時における遊技状態を示す遊技データである。電源が投入されると、CPUは、遊技プログラムをROMから処理用RAMにロードする。そして、バックアップRAMに適切な中途状態データが存在しないときには、初期状態データを処理用RAMにロードし、その初期状態データに基づいて遊技プログラムを実行することにより、初期状態から遊技を開始する。一方、バックアップRAMに中途状態データが適切にバックアップされていれば、CPUは、初期状態データの代わりに中途状態データを処理用RAMにロードし、その処理用RAMにロードされた中途状態データに基づいて遊技プログラムを実行する。これにより、電源遮断時に中断された遊技状態が再現可能となる。
電源が遮断されると、電源ユニット48から処理ユニットへの供給電圧は徐々に低下する。電源ユニット48の電圧監視手段は、その供給電圧が所定の電断判定値を下回ると、電断信号をメイン基板102の処理ユニットに向けて送信する。電断復帰制御手段128は、その電断信号を受信すると、特定の遊技データを退避するための電断時処理を実行する。すなわち、この電断時処理によって処理用RAM上の遊技データ、当否抽選結果や決定された変動パターン、図柄変動の有無などの遊技状態を含む中途状態データの全部または一部がバックアップRAMに退避される。電断時処理中には、通常の遊技処理はスリープする。供給電圧がCPUが稼動可能な最低電圧を下回ると、CPUは停止してしまう。このため、CPUは、供給電圧が所定の電断判定値を下回ってからさらに最低電圧を下回る前に電断時処理を完了させる。
一方、サブ基板104にも、電源ユニット48から電源供給を受けて稼動する処理ユニットが実装されている。この処理ユニットもCPU、ROM、処理用RAM等を備えている。ROMには、演出制御等の遊技プログラムが保持される。サブ基板104のパターン記憶手段130の機能は主としてROMにより実現され、その処理過程で用いられるフラグ等の情報が処理用RAMに記憶される。サブ基板104の他の手段の各機能は、主としてCPUが実行する遊技プログラムにより実現される。ただし、本実施例のサブ基板104はバックアップ機能を有しないため、電源が遮断されるとCPUが動作を停止し、処理用RAM上のデータは消失する。
電源が投入されると、CPUは、遊技プログラムをROMから処理用RAMにロードして遊技プログラムを実行する。装飾図柄の変動処理に関しては、位置判定手段136により逐次判定される各リールの位置情報(つまり有効ライン上に位置する図柄情報)が処理用RAMに格納される。仮に図柄変動中に停電等の外的要因により電源供給が遮断されると、装飾図柄の変動表示はその中断を余儀なくされ、処理用RAM上の位置情報データも消失する。本実施例では、そのような場合であっても電源復帰時にはその中断された装飾図柄の変動表示を速やかに再開できるように後述する電断投入時処理が実行される。
次に、リールユニット60の各リールの位置検出のための具体的構成およびその位置検出方法について説明する。図8〜図10は、リールユニットの構成を表す説明図である。各図においては便宜上、遊技盤50からリールユニット60を抜き出したものが示されている。図8(a)はリールユニット60の斜視図であり、図8(b)はリールユニット60を構成するリール装置の斜視図である。図9は、リール装置の分解斜視図である。図10(a)はリール装置の正面図であり、図10(b)は図10(a)の被検出部材231のみを抜き出した側面図である。
図8(a)に示すように、リールユニット60は、長方形状のケース200に左リール装置201,中リール装置203,右リール装置205を収容するように構成されている。各リール装置は、個別のリールとそれを駆動するモータ等のアクチュエータを含む。ケース200の内部には各リールを個別に回転させるためのアクチュエータや、各リールの回転方向の位置を検出するためのセンサが収容されており、そのアクチュエータへ駆動電流を供給したり、センサの出力信号を取り出したりするための図示しないハーネスが外部に引き出されている。ハーネスは、サブ基板104および電源ユニット48に接続されている。
すなわち、左リール装置201は左図柄191が配設された左リール206aを含み、中リール装置203は中図柄193が配設された中リール206bを含み、右リール装置205は右図柄195が配設された右リール206cを含む。左リール206a,中リール206bおよび右リール206cの3列のリールは、ケース200内の左右に並設され、その一部がケース200の前面側の開口部211から露出するように支持されている。すなわち、各リールは、その周面の一部が遊技者に提示可能に配置されている。なお、以下の説明において左リール206a,中リール206bおよび右リール206cを特に区別しない場合には、適宜「リール206」と総称する。
図8(b)に示すように、各リール装置(左リール装置201,中リール装置203,右リール装置205)は、ベース部材213に固定されたモータの回転軸にリール206が回転自在に支持されるようにして構成されている。そして、ベース部材213がケース200に固定されることにより、左リール206a,中リール206bおよび右リール206cが、その回転軸が同一軸線上に配置されるようにケース200に支持されている。各リール装置は、各リールの回転方向の位置を検出するための位置検出センサ215を備えている。
図9に示すように、ベース部材213には、モータ217、バックライト219、位置検出センサ215が配設されている。モータ217は、ステッピングモータからなり、その通電方向の切り替えにより正転又は逆転駆動される。バックライト219は断面円弧状の本体を有し、通電により複数の色に点灯又は点滅可能に構成されている。バックライト219は、リール206の内方に配置され、特定の演出が行われる際に点灯又は点滅されてリール206を内方から照らす。位置検出センサ215は、リール206に固定される後述の検出片を検出する。後述するように、リール206に設けられる複数の検出片をそれぞれ検出することにより、リール206の回転方向の位置ひいては遊技者に提示される図柄を検出することができる。
リール206は、透光性を有する円筒状のリール本体207を有し、そのリール本体207の外周面にそってリールテープ208を巻き付けるように貼付して形成される。リールテープ208には後述のように、その長手方向にそって複数の図柄(数字図柄「1」〜「6」および6つのブランク図柄「*」)が印刷されている。その複数の図柄は、リール本体207の外周面にそって等間隔(30度ごと)に印刷されている。リール206には、その一方の開口部を直径方向に架橋するように十字状の梁220が設けられており、その梁220の中心に円筒軸221が形成されている。リール206は、その円筒軸221がモータ217の回転軸に固定されることにより、モータ217に回転自在に支持される。リール206は、モータ217およびバックライト219の周囲を囲むように配設される。リール本体207が透光性を有するため、バックライト219の点灯又は点滅態様がリール206を装飾する形で演出的に提供されるようになる。
リール206には、3つの被検出部材231,232,233が取り付けられる。各被検出部材は、板状部材を十字状に加工して形成されたものである。被検出部材には、その中心から半径方向外向きに延びるアーム234が90度おきに設けられ、各アーム234の先端部の片側面に検出片235が突設されている。すなわち、各被検出部材には4つの検出片235が設けられており、被検出部材231、被検出部材232、被検出部材233の順にリール本体207に組み付けられる。
図10(a)に示すように、被検出部材231は、梁220にそった形でリール本体207に組み付けられる。被検出部材231の4つの検出片235は、梁220を厚み方向に貫通する挿通孔を介して位置検出センサ215側に延出する。被検出部材232は被検出部材231に対して30度ずれるように取り付けられ、被検出部材233は被検出部材232に対してさらに30度ずれるように取り付けられる。その結果、図示のように、3つの被検出部材231,232,233に設けられた12個の検出片235が位置検出センサ215が位置する円周上にそって等間隔(30度ごと)に配置される。
図10(b)に示すように、位置検出センサ215は、発光部と受光部とを有する透過型のフォトセンサからなり、各検出片235が発光部と受光部との間に位置して受光部による受光が遮断されたときに、該当する検出片235を検出する。12個の検出片235は、それぞれ遮光位置が異なる形状を有するため、演出表示制御手段134は、いずれの検出片235が検出されたか、つまりリール206の回転方向の位置を判定することができる。一方、各検出片が検出されるときにいずれかの図柄が後述する有効ライン上に位置するような位置関係が設定されているため、演出表示制御手段134は、位置検出センサ215の検出情報によりリール206に配されたいずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定することができる。なお、変形例においては、12個の検出片235の幅を異ならせ、それぞれモータ217の回転速度に対する遮光時間が異なるようにし、その遮光時間に基づいていずれの検出片235が検出されたか、ひいてはいずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定するようにしてもよい。
図11は、位置検出センサによる検出方法を示す模式図である。(a)〜(c)は、それぞれ位置検出センサ215による検出方法の具体例を示す説明図である。すなわち、本実施例では図11(a)に示すように、図柄番号1の図柄が第1有効ラインL1に到達したことを検出するための検出片235〜図柄番号12の図柄が第1有効ラインL1に到達したことを検出するための検出片235の合計12個の検出片235が設けられており、各検出片の長さ(発光部からの光を遮光する部分の長さ:「遮光長さ」ともいう)が異なっている。図示のように、位置検出センサ215は、12個の発光素子とそれに対応する12個の受光素子を含む。各発光素子から対向する受光素子に向けて発光されるため、受光素子は、その光が遮蔽されない限り、それを受光することができる。このため、例えば図柄番号1の図柄に対応する検出片が第1有効ラインL1に位置したときには1つの発光素子からの光が遮蔽され、図柄番号3の図柄に対応する検出片が第1有効ラインL1に位置したときには3つの発光素子からの光が遮蔽される。演出表示制御手段134は、受光素子の検出状況から検出片235が有効ラインに到達したときの遮光状態(または受光状態)を判定することにより、いずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定することができる。
なお、変形例においては、これとは異なる検出方法を採用してもよい。例えば図11(b)に示すように、各検出片の長さ方向に異なる態様で貫通孔を設け、各検出片による遮光態様(遮光位置の組み合わせ:「遮光パターン」ともいう)が異なるようにしてもよい。図示の例では、位置検出センサ215は、4個の発光素子とそれに対応する4個の受光素子を含む。各検出片における貫通孔は、発光素子と受光素子とをつなぐ複数の光路のいずれかに合わせて設けられる。このため、例えば図柄番号1の図柄に対応する検出片が第1有効ラインL1に位置したときには4つの発光素子からの光が全て受光素子側で検出される。また、図柄番号3の図柄に対応する検出片が第1有効ラインL1に位置したときには3つの発光素子からの光が受光される(特定の1つの位置の光は遮蔽される)。演出表示制御手段134は、受光素子の検出状況から検出片235が有効ラインに到達したときの遮光位置(または受光位置)のパターンを判定することにより、いずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定することができる。
あるいは、図11(c)に示すように、各検出片として光の透過率の異なるものを使用し、各検出片による透過率が異なるようにしてもよい。このようにしても、演出表示制御手段134は、いずれかの検出片235が有効ラインに到達したときの透過率(光の透過量や光の強度)を判定することにより、いずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定することができる。
図12は、各リールにおける図柄の配列と図柄番号との対応関係を示す説明図である。演出決定手段132は、各リールの図柄を図柄番号にて管理し、その図柄番号の組み合わせにより装飾図柄190の停止図柄を特定する。本実施例では「1」〜「12」の図柄番号が設定されている。通常の図柄変動制御においてリール206が正転される場合、各図柄は図柄番号「1」〜「12」の順に有効ライン上に表示されるようになる(図中矢印参照)。
図示のように、左図柄191については、図柄番号「1」に対して数字図柄「1」、図柄番号「2」に対してブランク図柄「*」、図柄番号「3」に対して数字図柄「2」、・・・といった具合に対応づけられている。すなわち、左図柄191は、図柄番号に対して数字図柄が昇順に対応づけられ、既に述べたように各数字図柄の間にはブランク図柄が設定される。中図柄193については、図柄番号「1」に対してブランク図柄「*」、図柄番号「2」に対して数字図柄「4」、図柄番号「3」に対してブランク図柄「*」、・・・といった具合に対応づけられている。すなわち、中図柄193も図柄番号に対して数字図柄が昇順に対応づけられ、各数字図柄の間にはブランク図柄が設定されるが、左図柄191とはその対応関係が異なっている。右図柄195については、図柄番号「1」に対して数字図柄「6」、図柄番号「2」に対してブランク図柄「*」、図柄番号「3」に対して数字図柄「5」、・・・といった具合に対応づけられている。すなわち、右図柄195は、図柄番号に対して数字図柄が降順に対応づけられ、各数字図柄の間にはブランク図柄が設定される。なお、このように左図柄191および中図柄193が昇順に配列されているのに対し、右図柄195が降順に配列されているのは、有効ラインを複数形成する(マルチラインを形成する)ためである。
図13は、電源復帰時に装飾図柄の決定のために参照される復帰図柄決定テーブルを模式的に示す図である。ただし、説明の便宜上、同図には復帰図柄決定テーブルの一部が示されている。また、テーブルの欄外にテーブルの構成方法を示すための装飾図柄(遊技者に提示される図柄の表示)の例を示している。
図柄態様決定手段131は、停電など予期せぬ電源遮断などにより図柄変動の途中で遊技の進行が中断されても、その電源復帰時に図柄変動を円滑に再開させるために、図柄変動の残り時間が少なくても装飾図柄を決定された停止図柄にて停止できるよう電源復帰時の停止図柄を決定する。すなわち、図柄態様決定手段131は、電源復帰時に3列の図柄(左図柄191,中図柄193,右図柄195)の位置情報を取得し、速やかに停止図柄組合せ(停止図柄パターン)を決定する。具体的には、電源復帰時の停止図柄パターンとして、当り図柄組合せではない特定図柄組合せを実質的に最短で停止させることができる最短停止図柄パターンを決定し、その情報を演出表示制御手段134に送る。演出表示制御手段134は、3列の図柄をその最短停止図柄パターンにて停止させるようリールユニット60の各リールを駆動する。
このため、図示の復帰図柄決定テーブルには、当り図柄組合せではない特定図柄組合せを構成する複数の停止図柄パターンが定義されている。なお、ここでいう「特定図柄組合せ」としては、当否抽選の結果が外れであることを示す外れ図柄組合せのほか、当否抽選の結果を示す停止図柄組合せの一部とはならないブランク図柄を含む図柄組合せが定義されている。なお、2R大当りおよび小当りであることを示す図柄組合せについても特定図柄組合せから除外されている。すなわち、上述のように左図柄191,中図柄193,右図柄195の停止図柄候補として数字図柄「1」〜「6」およびブランク図柄「*」が設けられていることから、それらの組合せのうち、大当りを示す図柄組合せ、小当りを示す図柄組合せが除外されたものを特定図柄組合せとして定義している。本実施例では上述のように、「135」および「246」が2R大当り又は小当りを示す図柄組合せとして設定されているため、これらの図柄組合せが除外される。なお、本実施例では、2R大当りおよび小当りについては中央の横ライン(図14の有効ラインL1)にのみ表示されるように制御される。変形例においては、上下の横ライン(有効ラインL2,L3)や斜めライン(L4,L5)においても表示されるようにしてもよい。その場合には、各有効ラインにおいて2R大当りおよび小当りを示す図柄組合せについても除外されるように復帰図柄決定テーブルが構成される。
すなわち、図示のように、左図柄191が「1」である特定図柄組合せとして、「1*6」,「1**」・・・といった図柄組合せが選択対象として設定されている。ただし、図柄態様決定手段131は、その図柄組合せを図柄番号の組み合わせとして管理しているため、例えば装飾図柄「1*6」については、図柄番号(1,1,1)として管理される。図示のように、装飾図柄「1*6」については、いずれの有効ラインについても大当りおよび小当りは示されていない。また、同図に太枠にて示した部分から分かるように、特定図柄組合せからは大当りを示す「111」や2R大当り又は小当りを示す「135」等が除外されている。すなわち、装飾図柄「111」に対応する図柄番号(1,8,11)や装飾図柄「135」に対応する図柄番号(1,12,3)については除外されている(図中の×を参照)。図柄態様決定手段131は、電源復帰時に有効ライン上又はその近傍に位置する図柄情報を取得したうえで図示の復帰図柄決定テーブルを参照し、3列の図柄による図柄組合せを最短で停止できる最短停止図柄パターンを決定する。
図14は、電源復帰時の装飾図柄の変動制御方法を示す説明図である。同図(a)〜(d)は装飾図柄の変動過程の一例を示している。図15は、電源復帰時の装飾図柄の変動制御を例示するタイミングチャートである。同図には上段から左リール206a(左図柄191)の変動状態、左リール206aを駆動するモータの動作状態、中リール206b(中図柄193)の変動状態、中リール206bを駆動するモータの動作状態、右リール206c(右図柄195)の変動状態、右リール206cを駆動するモータの動作状態をそれぞれ示している。同図の横軸は時間の経過を示している。
図14(a)に示すように、リールユニット60においては左リール206a,中リール206b,右リール206cが個別に回転駆動されることにより、左図柄191,中図柄193,右図柄195が変動表示される。なお、同図には、電源復帰時の図柄変動状態が示されており、複数列の図柄は通常時の図柄変動とは逆方向(上方向)に回転する例が示されている。変形例においては、電源復帰時においても通常時と同様に正方向(下方向)に回転させるようにしてもよい。各リールの図柄列には、その上段,中段,下段に3つの図柄が表示可能となっており、図示のように、3列の図柄組合せにより当否抽選の結果を表示可能なライン(有効ライン)が5つ形成される。すなわち、中段の横ラインである第1有効ラインL1、上段の横ラインである第2有効ラインL2、下段の横ラインである第3有効ラインL3、斜めラインである第4有効ラインL4および第5有効ラインL5が形成される。このため、いずれの有効ラインにて当り図柄組合せが表示されても大当りが示されることになる。ただし、有効ライン上にブランク図柄「*」が表示されると、その有効ラインは当否抽選結果を示すラインとしては機能しなくなる。つまり、上述のように、ブランク図柄「*」は有効ラインを制限する図柄として機能する。
ところで、電源遮断前に決定され変動表示が開始された当否抽選結果が外れであったにもかかわらず、電源復帰後に当り図柄組合せが表示された場合、最終的には外れ図柄組合せとなるよう調整変動を行えばよいとも言える。しかし、一旦当り図柄組合せが表示された後に外れの結果を示すことは、大当りを認識した遊技者を落胆させることにもなり、遊技機の稼働率向上を図る点で好ましくない。一方、本実施例では上述のように、サブ基板104側で電源遮断時の図柄の変動制御状態のバックアップはなされない。しかも、本実施例では当否抽選結果の情報は電断復帰コマンドには伴わず、その後に送信される変動停止コマンドに伴って送られてくる。このため、電源復帰時の装飾図柄の表示状態は不明となってしまう。そこで、本実施例では、第1有効ラインL1を基準とし、各図柄列において電源復帰時にその第1有効ラインL1に最短で到達する図柄を検出し、その第1有効ラインL1上に表示される図柄の図柄番号を把握する。そして、その第1有効ラインL1に大当りおよび小当りのいずれも示さない特定図柄組合せを速やかに停止できるように制御する。当否抽選の結果が外れであれば、その特定図柄組合せをそのまま停止させればよく、大当りや小当りであればその後の調整変動により停止図柄組合せを変更すればよい。
本実施例では、電源復帰時の装飾図柄の変動制御において、左図柄191、中図柄193、右図柄195の順に回転を開始し、第1有効ラインL1上に順次位置する左図柄191および中図柄193に応じて特定図柄組合せとなる最短停止図柄パターンを決定する。本実施例では、左図柄191が「基準図柄」に該当する。そして、特別図柄192の停止タイミングに合わせて右図柄195を停止させることにより当否抽選結果を表示する。すなわち、電源遮断状態から復帰し、メイン基板102からの電断復帰コマンドを受信すると(時刻t1)、図14(a)および図15の上段に示すように、まず左リール206aが駆動される。そして、最短で第1有効ラインL1に位置した左図柄191が検出されると、図14(b)に示すように、その左図柄191を停止させる(本実施例では有効ライン上で微少な揺れ変動をする擬似停止状態とする)。図柄態様決定手段131は、このとき第1有効ラインL1上に位置する左図柄191の図柄番号を特定する。
続いて、図14(b)および図15の中段に示すように、中リール206bが駆動される。そして、最短で第1有効ラインL1に位置した中図柄193が検出されると、図14(c)に示すように、その中図柄193を停止させる(本実施例では有効ライン上で微少な揺れ変動をする擬似停止状態とする)。図柄態様決定手段131は、このとき第1有効ラインL1上に位置する中図柄193の図柄番号を特定する。そして、この段階で特定された左図柄191と中図柄193の図柄番号の組合せを用いて図13の復帰図柄決定テーブルを参照し、右図柄195を含む特定図柄組合せを最短で停止可能な最短停止図柄パターンを選択する。図示の例では、左図柄191と中図柄193との図柄組合せが「11」であるため、図柄態様決定手段131は、右図柄195として「1」を除いて最短で停止可能な「*」が選択されるよう停止図柄パターン(1,8,12)を決定する。
続いて、図14(c)および図15の下段に示すように、右リール206cが駆動される。そして、右図柄195として第1有効ラインL1に停止図柄パターン(1,8,12)にしたがう「*」が位置したことが検出されると、図14(d)に示すように、その右図柄195を停止させる(本実施例では有効ライン上で微少な揺れ変動をする擬似停止状態とする)。演出表示制御手段134は、メイン基板102からの変動停止コマンドを受信すると、3列の図柄を確定的に停止させる(時刻t2)。
次に、本実施例における特徴的構成および制御の内容について説明する。本実施例では上述のように、装飾図柄190を変動演出パターンにしたがって変動表示し、その3列の図柄(左図柄191、中図柄193、右図柄195)を順次停止させるために、その図柄変動過程において位置補正のための補正変動が行われる。そして、その補正変動がワンパターンとならないよう、その補正変動パターンの決定方法を工夫している。以下、そのための構成および制御方法について説明する。
図16は、実施例1の補正テーブルを模式的に示す図である。演出決定手段132は、補正変動の変動過程を定める補正変動パターンの決定に際し、図16(a)に示される基本補正テーブルと、図16(b)に示される抽選補正テーブルを参照する。なお、図中の数字はモータ217の駆動ステップ数を示す。本実施例では、各リール(左リール206a、中リール206b、右リール206c)を一方向に回転させた場合に504ステップで1回転となるように設定されている。したがって、各リールをブランク図柄も含めて1図柄分回転させるための回転量は42ステップということになる。
すなわち、図柄態様決定手段131により決定された装飾図柄190の停止図柄組合せを変動停止コマンドが受信されたときに有効ライン上に停止させるために、図柄変動中の補正期間において3列の図柄の変動速度と変動量とを調整する補正変動が実行される。この補正変動は、各変動演出パターンについて予め設定された補正開始タイミングにて開始され、その変動演出パターンに係る図柄変動が停止するまでには完了する。演出決定手段132は、変動演出パターンにしたがう図柄変動にその補正変動を組み込むべく、図示の補正テーブルを参照して補正変動パターンを決定する。補正変動パターンは、補正期間において段階的に変化させるリールの回転速度と各回転速度での回転量とを定めたものであり、本実施例では基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルのそれぞれについて複数種類の補正変動パターンが設けられている。本実施例の補正変動パターンは、補正期間において図柄の変動速度が3段階に変化するように設定されている。
演出決定手段132は、補正変動パターンの決定に際し、図柄態様決定手段131により決定された装飾図柄190の停止図柄組合せにしたがい、3列の図柄(左図柄191、中図柄193、右図柄195)のそれぞれについて、その停止図柄組合せを構成する停止図柄(「停止予定図柄」ともいう)を特定する。そして、3列の図柄のそれぞれについて、その停止予定図柄の図柄番号と、補正変動開始時に有効ライン(基準位置)上に表示中の図柄の図柄番号とから、補正期間に有効ライン上に表示すべき図柄数である補正時進行図柄数を算出する。
続いて、抽選補正テーブルを用いたパターン抽選により可変補正変動パターンを決定し、その可変補正変動パターンにより調整する図柄数差として抽選進行図柄数を決定する。続いて、補正時進行図柄数と抽選進行図柄数との図柄数差を、基本補正変動パターンにより調整する図柄数差である補正図柄数として決定し、その補正図柄数に応じて基本補正テーブルを参照して基本補正変動パターンを決定する。そして、決定された基本補正変動パターンにおける各段階での回転量と、決定された可変補正変動パターンにおける各段階での回転量とを加算して得られる回転量を補正期間の各段階での補正回転量とする。すなわち、決定された基本補正変動パターンにおける各回転速度での回転量と、決定された可変補正変動パターンにおける各回転速度での回転量とを加算して得られる回転量を各回転速度での補正回転量とする補正変動パターンを決定する。なお、実際の図柄変動においては、当該補正制御後に一定速度の変動を行う補正後定速変動時間と、定速変動から停止を行う減速変動時間とを併せて1リールに対する1連の通常変動制御が実現される。
図16(a)に示すように、基本補正テーブルにおいては、補正図柄数「0」〜「11」に対して基本補正変動パターンPT1〜PT12が対応付けられている。ここで、「補正図柄数」は、補正変動開始時に有効ラインに位置する図柄と、有効ラインに停止すべき図柄との図柄数差を意味する。このため、その最小図柄数差は「0」となり、最大図柄数差は「11」となる。具体的には図示のように、基本補正変動パターンについてはいずれも、第1段階の回転速度が1ステップあたり1.28(ms)を要する速度に設定され、第2段階の回転速度が1ステップあたり1.92(ms)を要する速度に設定され、第3段階の回転速度が1ステップあたり2.56(ms)を要する速度に設定されている。つまり、段階を経るごとにリールの回転速度、つまり図柄の変動速度が緩められる。例えば補正図柄数「0」に対応する基本補正変動パターンPT1については、第1段階が27ステップ、第2段階が24ステップ、第3段階が453ステップとなるように定められている。補正図柄数「11」に対応する基本補正変動パターンPT12については、第1段階が962ステップ、第2段階が2ステップ、第3段階が2ステップとなるように定められている。傾向として、補正図柄数が大きいほど第1段階の滞在時間が長く、第2段階および第3段階の滞在時間が短くなっている。言い換えれば、補正図柄数が大きいほど相対的に高速回転の時間が長く、低速回転の時間が短くなっている。
一方、図16(b)に示すように、抽選補正テーブルにおいては、補正図柄数「4」〜「11」に対して可変補正変動パターンPT13〜PT20が対応付けられている。ただし、可変補正変動パターンPT13〜PT20は、補正図柄数に応じて決定されるのではなく、後述するパターン抽選により決定される。したがって、正確には、可変補正変動パターンPT13〜PT20に対して補正図柄数「4」〜「11」が対応付けられている。図示のように、可変補正変動パターンについても基本補正変動パターンと同様に、第1段階の回転速度が1ステップあたり1.28(ms)を要する速度に設定され、第2段階の回転速度が1ステップあたり1.92(ms)を要する速度に設定され、第3段階の回転速度が1ステップあたり2.56(ms)を要する速度に設定されている。つまり、抽選補正テーブルの可変補正変動パターンは、補正期間においてリールの回転速度が変化する段階数および各段階での回転速度が基本補正テーブルの基本補正変動パターンと等しくなるように設定されている。本実施例では後述のように、基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとを各段階において加算する処理を実行するため、両補正変動パターンの各段階での回転速度を一致させたものである。ただし、本実施例の抽選補正テーブルには補正図柄数が4〜11の8種類が設定されており、いずれの場合でも単一の抽選進行図柄補正を行う時間設定とした場合に、各速度ステップの動作数を正の値に収められるようになっている。ステップ動作をマイナスする必要が生じると、特殊な調整処理が必要となってしまうからである。すなわち、本実施例では、抽選進行図柄数の定時間内処理で利用する複数段階の速度に応じたステップ数が正の値となる範囲に補正進行図柄数を設定している。なお、補正時間を長時間に設定することで、演算自体を正に収めて抽選補正図柄数を増加させることも無論可能であり、そうすることでよりバラエティー性の高い補正が可能となる。また、本実施例では、抽選進行図柄数を各速度ステップの動作数が正の値となるように設定しているが、本実施例のように基本補正変動と可変補正変動とを演算により一括生成し、一連処理する場合には、合算値が正の値(零を含む)となるように設定されていれば変則的な処理を伴わずに同様の処理が実現可能である。
図17は、パターン抽選テーブルを模式的に示す図である。演出決定手段132は、可変補正変動パターンの決定に際し、図示のパターン抽選テーブルを参照する。このパターン抽選テーブルにおいては、上述した可変補正変動パターンPT13〜PT20に対してパターン抽選値「0〜255」がほぼ均等に割り当てられている。演出決定手段132は、このパターン抽選テーブルを用いたパターン抽選により可変補正変動パターンを決定し、その可変補正変動パターンを用いて図16(b)の抽選補正テーブルを参照する。そして、その可変補正変動パターンに対応する抽選進行図柄数を特定し、補正時進行図柄数と抽選進行図柄数との図柄数差を補正図柄数として算出する。続いて、その補正図柄数を用いて図16(a)の基本補正テーブルを参照し、基本補正変動パターンを決定する。このようにして決定された基本補正変動パターンと可変補正変動パターンのステップ数を各段階について加算し、加算後のステップ数を各段階に割り当てたものを実際の補正変動パターンとして決定する。
図18は、補正変動パターンの決定方法を具体的に例示する図である。本図では、前述した定速変動並びに減速変動に関する処理について記載を割愛しているが、定速変動においては、2.56(ms)のステップ動作による変動が行われる。図18(a)は補正時進行図柄数が6図柄であり、パターン抽選により可変補正変動パターンPT13が選択された場合を示す。図18(b)は補正時進行図柄数が同じく6図柄であり、パターン抽選により可変補正変動パターンPT16が選択された場合を示す。図18(c)は補正時進行図柄数が8図柄であり、パターン抽選により可変補正変動パターンPT15が選択された場合を示す。なお、以下の説明においては左図柄191を例に補正変動パターンの決定方法を説明するが、中図柄193および右図柄195についても同様の決定方法が適用されることになる。なお、本補正制御を一部のリールに対してのみ実施することも可能である。
例えば、当否抽選の結果を示す装飾図柄190が決定され、その左図柄191としての停止予定図柄が図柄番号1の「1」となり、補正変動開始時に有効ライン上に表示中の左図柄191が図柄番号7の「4」であった場合、補正時進行図柄数は6図柄となる(図12参照)。このとき、仮にパターン抽選により可変補正変動パターンPT13が選択されると、図16(b)の抽選補正テーブルから抽選進行図柄数は4図柄となる。したがって、基本補正変動パターンにより調整すべき補正図柄数は6図柄−4図柄=2図柄となり、図16(a)の基本補正テーブルからその2図柄に対応した基本補正変動パターンPT3が選択される。
すなわち、図18(a)に示すように、基本補正変動パターンPT3と可変補正変動パターンPT13との組み合わせが決定される。このため、この場合の補正変動パターンは、基本補正変動パターンPT3における各段階での回転量と、可変補正変動パターンPT13における各段階での回転量とを加算して得られる回転量を、各段階での補正回転量としたものとなる。すなわち、左リール206aが補正変動の第1段階において1ステップあたり1.28(ms)を要する回転速度で279ステップ回転され、第2段階において1ステップあたり1.92(ms)を要する回転速度で610ステップ回転され、第3段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で371ステップ回転される補正変動パターンが決定される。このとき、各段階における左リール206aの補正動作時間は図示のとおりであり、そのトータルの動作時間は2478.08(ms)となる。
また、同様に当否抽選の結果を示す装飾図柄190が決定され、その左図柄191としての停止予定図柄が図柄番号1の「1」となり、補正変動開始時に有効ライン上に表示中の左図柄191が図柄番号7の「4」であっても、可変補正変動パターンが異なる場合には、補正変動パターンも異なる。例えばパターン抽選により可変補正変動パターンPT16が選択されると、図16(b)の抽選補正テーブルから抽選進行図柄数は7図柄となる。したがって、基本補正変動パターンにより調整すべき補正図柄数は6図柄−7図柄=−1図柄となってしまうため、図柄数差の調整のために総図柄数12図柄が加算され、−1図柄+12図柄=11図柄とされ、図16(a)の基本補正テーブルからその11図柄に対応した基本補正変動パターンPT12が選択される。なお、ここでは、基本補正変動パターンとして補正図柄数がマイナスとなるパターンがないために総図柄数を加算した調整を行うが、変形例においては、基本補正変動パターンとして補正図柄数がマイナスとなるパターンをさらに設け、その補正図柄数が−1図柄となる基本補正変動パターンを選択するようにしてもよい。
すなわち、図18(b)に示すように、基本補正変動パターンPT12と可変補正変動パターンPT16との組み合わせが決定される。このため、この場合の補正変動パターンは、基本補正変動パターンPT12における各段階での回転量と、可変補正変動パターンPT16における各段階での回転量とを加算して得られる回転量を、各段階での補正回転量としたものとなる。すなわち、左リール206aが補正変動の第1段階において1ステップあたり1.28(ms)を要する回転速度で1422ステップ回転され、第2段階において1ステップあたり1.92(ms)を要する回転速度で340ステップ回転され、第3段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で2ステップ回転される補正変動パターンが決定される。このとき、各段階における左リール206aの補正動作時間は図示のとおりであり、そのトータルの動作時間は2478.08(ms)となる。
一方、例えば当否抽選の結果を示す装飾図柄190が決定され、その左図柄191としての停止予定図柄が図柄番号3の「2」となり、補正変動開始時に有効ライン上に表示中の左図柄191が図柄番号11の「6」であった場合、補正時進行図柄数は8図柄となる(図12参照)。このとき、仮にパターン抽選により可変補正変動パターンPT15が選択されると、図16(b)の抽選補正テーブルから抽選進行図柄数は6図柄となる。したがって、基本補正変動パターンにより調整すべき補正図柄数は8図柄−6図柄=2図柄となり、図16(a)の基本補正テーブルからその2図柄に対応した基本補正変動パターンPT3が選択される。
すなわち、図18(b)に示すように、基本補正変動パターンPT3と可変補正変動パターンPT15との組み合わせが決定される。このため、この場合の補正変動パターンは、基本補正変動パターンPT3における各段階での回転量と、可変補正変動パターンPT15における各段階での回転量とを加算して得られる回転量を、各段階での補正回転量としたものとなる。すなわち、左リール206aが補正変動の第1段階において1ステップあたり1.28(ms)を要する回転速度で531ステップ回転され、第2段階において1ステップあたり1.92(ms)を要する回転速度で442ステップ回転され、第3段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で371ステップ回転される補正変動パターンが決定される。このとき、各段階における左リール206aの補正動作時間は図示のとおりであり、そのトータルの動作時間は2478.08(ms)となる。
図19は、実施例に係る補正変動パターンの決定方法による作用効果を例示するタイミングチャートである。同図の上段には図18(a)の補正変動パターンaが示され、中段には図18(b)の補正変動パターンbが示され、下段には図18(c)の補正変動パターンcが示されている。横軸は補正変動開始からの時間の経過を示している。なお、図中の数字「1」は第1段階、「2」は第2段階、「3」は第3段階をそれぞれ示している。
すなわち、図示のように、補正変動パターンaと補正変動パターンbとは、補正期間中の進行図柄数が同じであるにもかかわらず、第2段階の開始タイミングに時間差ΔT1が発生し、また終了タイミングにも時間差ΔT2が発生する。つまり、補正期間中の進行図柄数が同じであるにもかかわらず、第2段階の開始タイミング(第1段階の終了タイミング)と第2段階の終了タイミング(第3段階の開始タイミング)が異なる。
一方、補正変動パターンaと補正変動パターンb、また補正変動パターンbと補正変動パターンcは、補正期間中の進行図柄数が互いに異なっていても、トータルの補正時間は一定となる。なお、本実施例では、基本補正変動パターンPT1〜PT12のいずれも第1段階から第3段階までのリールの動作時間の合計が1240.32(ms)となり、可変補正変動パターンPT13〜PT20のいずれも第1段階から第3段階までのリールの動作時間の合計が1237.76(ms)となるように設定されている。このため、基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとのいずれの組合せであっても、補正変動パターンのトータルの補正変動時間は2478.08(ms)となる。
すなわち、本実施例の補正変動パターンの決定方法によれば、補正期間中の進行図柄数が互いに同じであっても各段階の所要時間がランダムになる。一方、補正期間中の進行図柄数が互いに異なっていても補正変動パターンのトータルの補正変動時間は一定となる。このため、熟練した遊技者であっても、補正変動をみるだけでは各リールにおける停止図柄、ひいては装飾図柄190の停止図柄組合せを判別することが困難となっている。したがって、補正変動に基づいて当否抽選の結果を予測することは困難である。特に、短時間で図柄補正を行う場合には高速変動の時間が補正図柄数にほぼ比例することになるが、本実施例では、単に高速変動の時間の長短のみで補正図柄数を予測することが困難となるのである。なお、図19に示す第3段階の補正における変動速度とその後の定速変動とを同一速度としているが、定速変動の直前に第2段階の補正速度の一部を挿入してもよく、このようにすることで、補正図柄数の予測がより困難となる。
図20は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。まず、所定の電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理は、電源が投入されたときに遊技データをロードして遊技プログラムを正常に動作させるものである。この電源投入時処理は、通常は遊技機の起動が正常に終了された場合の電源投入時に実行されるが、停電などの予期しない電源遮断後の再投入時にも電断復帰処理として実行される。この断復帰処理の内容については説明の便宜上、S20の電断時処理の説明の後に述べることにする。
続いて、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入球した場合の処理を実行し(S11)、通常遊技中であれば(S12のY)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、通常遊技中でなければ(S12のN)、特別遊技の制御処理(S16)や、小当り遊技の制御処理を実行し(S17)、S10の入賞処理においてセットされた賞球数により各種の入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。電源の遮断が検出されると、上述した電断時処理を実行する(S20)。
図21は、図20におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。この通常遊技制御処理は、メイン基板102における特別図柄変動処理の実行と(S21)、サブ基板104における装飾図柄変動処理の実行とが(S22)、繰り返し処理されることとなる。
図22は、図20におけるS21の特別図柄変動処理の実行処理を詳細に示すフローチャートである。当否抽選値の保留がなされている場合であって(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。すなわち、当否抽選手段112が当否抽選値を読み出し、その当否抽選値に基づいて当否を判定する。図柄決定手段114は、当否判定結果に基づいて特別図柄の停止図柄を決定し(S36)、変動パターン決定手段115は特別図柄の変動パターンを決定する(S38)。そして、メイン基板102からサブ基板104に対し、その当否判定結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターンの情報を含む抽選情報を送信する(S40)。そして、その判定結果に応じてメイン表示制御手段118が変動開始コマンドを演出表示制御手段134へ送信するとともに(S42)、特別図柄の変動表示を開始する(S44)。
S30において当否抽選値が保留されていなかった場合は(S30のN)、S32からS44までの処理がスキップされ、S32において図柄変動が表示中であった場合は(S32のY)、S34からS44までの処理がスキップされる。続いて、図柄変動表示がすでに開始されていれば(S46のY)、特別図柄の変動表示処理を実行し(S48)、変動パターンにしたがう変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S50のY)、メイン表示制御手段118が変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信し(S52)、表示中の図柄変動を予め決定された停止図柄にて停止する(S54)。図柄変動表示が開始されていないときは(S46のN)、S48からS54の処理をスキップする。停止タイミングに達していなければ(S50のN)、S52およびS54の処理をスキップする。
図23は、図20におけるS22の装飾図柄変動処理の実行処理を詳細に示すフローチャートである。サブ基板104の演出決定手段132がメイン基板102から変動開始コマンドを受信した場合(S60のY)、受信した特別図柄の停止図柄、変動パターン、当否判定結果に応じて装飾図柄の停止態様を決定し(S62)、変動演出パターンを決定する(S64)。その後、装飾図柄の変動表示を開始する(S66)。メイン基板102から変動開始コマンドを受信しなかった場合には(S60のN)、S62からS66の処理をスキップする。
既に装飾図柄の変動表示が開始済みであれば(S68のY)、その装飾図柄の変動表示処理を実行し(S70)、メイン基板102から変動停止コマンドを受信したときは(S72のY)、S62で決定された停止態様にて装飾図柄を停止表示させることで図柄変動表示を停止する(S74)。変動停止コマンドをメイン基板102から受信していないときは(S72のN)、S74をスキップする。変動表示が開始済みでないときは(S68のN)、S70からS74の処理をスキップする。
図24は、図22におけるS70の変動表示処理を詳細に示すフローチャートである。補正変動中でなく(S210のN)、補正開始タイミングであれば(S212のY)、演出決定手段132が補正変動決定処理を実行し(S214)、演出表示制御手段134が決定された補正変動パターンにしたがって補正変動処理を開始する(S216)。なお、補正開始タイミングは、演出決定手段132がメイン基板102から抽選情報を受け取った際に、その抽選情報に含まれる変動パターンの情報に基づき決定する。すなわち、演出決定手段132は、その変動パターンによる変動時間内で補正変動が完了するように補正開始タイミングを決定する。本実施例では、変動停止コマンドを受信する変動停止タイミングの所定時間前のタイミングを補正開始タイミングとして設定する。演出表示制御手段134は、決定された補正変動パターンにしたがって左図柄191、中図柄193、右図柄195の補正変動を制御する。
補正開始タイミングでなければ(S212のN)、演出表示制御手段134は、S64にて決定された変動演出パターンにしたがう装飾図柄の変動表示処理を実行する(S220)。補正変動中であれば(S210のY)、その補正変動が終了すれば(S218のY)、変動演出パターンにしたがう装飾図柄の変動表示処理を実行する(S220)。補正変動が継続中であれば(S218のN)、S220の処理をスキップする。
図25は、図24におけるS214の補正変動決定処理を詳細に示すフローチャートである。演出決定手段132および演出表示制御手段134は、装飾図柄を構成する3列の図柄(左図柄191、中図柄193、右図柄195)のそれぞれについて、本図の処理を実行する。すなわち、演出決定手段132は、まず、図17のパターン抽選テーブルを用いたパターン抽選により可変補正変動パターンを決定する(S230)。続いて、図16(b)の抽選補正テーブルを参照し、その可変補正変動パターンにより調整される抽選進行図柄数Cを特定する(S232)。また、S62にて決定された装飾図柄の停止図柄態様にしたがう停止予定図柄の図柄番号Aと、現在有効ラインに表示中の図柄の図柄番号Bとして、下記式(1)により基本補正変動パターンにより調整すべき図柄数差である固定補正オフセットXを算出する(S234)。なお、Dは補正変動終了後の図柄変動における進行図柄数であり、前述の定速変動と減速変動に伴う進行図柄数である。
X=A−B−C−D(正転の場合)
X=B−A−C−D(逆転の場合) ・・・(1)
なお、本実施例では、ここでいうA−Bが「補正時進行図柄数」に該当する。このとき、固定補正オフセットXが負の値であれば(S240のN)、その固定補正オフセットXに総図柄数(本実施例では12)を加算し(S242)、その結果を固定補正オフセットXとして算出する(S244)。固定補正オフセットXが正の値またはゼロであれば(S240のY)、その固定補正オフセットXを補正図柄数として、図16(a)の基本補正テーブルを参照し、その補正図柄数に対応する基本補正変動パターンを選択する(S244)。そして、このようにして決定された基本補正変動パターンと可変補正変動パターンのステップ数を各段階について加算し、加算後のステップ数を各段階に割り当てたものを実際の補正変動パターンとして決定する(S246)。演出表示制御手段134は、決定された補正変動パターンにしたがう補正変動を開始する(S248)。
なお、本実施例では、最も選択頻度の高い変動(より詳細には、短縮を伴わない左図柄の仮停止までの変動であり、通常外れ変動、ノーマルリーチ変動、ノーマルリーチからの発展型リーチ変動)における補正変動終了後の進行図柄数Dは総図柄数の整数倍となるため、固定補正オフセットXの算出には実質的に影響を与えないともいえる。このため、変形例においては当該標準変動パターン時に限り、進行図柄数Dを考慮にいれないようにしてもよい。また、何れの変動パターンでも進行図柄数Dは総図柄数の整数倍と設定しておけば、全ての変動パターンにおいて考慮しないように設定することも可能である。
図26は、図20におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。当否抽選の結果が大当りであった場合(S90のY)、すでに特別遊技が開始済みであって(S92のY)、大入賞口66が開放済でなければ(S98のN)、大入賞口66の開放処理を実行する(S100)。このとき、設定された大当り演出の表示も開始する。大入賞口66が開放済みであれば(S98のY)、大入賞口66の閉鎖処理を実行する(S102)。その結果、大入賞口66が閉鎖状態になっていれば(S104のY)、S106へ移行する。閉鎖状態でなければ(S104のN)、S106以降の処理をスキップして本処理を一旦終了する。一方、S92において特別遊技が開始済みでない場合は(S92のN)、特別遊技を開始して(S94)、その開始デモ演出の表示を開始し(S96)、本処理を一旦終了する。
S106においては、特別遊技中の演出であるデモ演出中であるか否かを判定する。なお、ここでいう「デモ演出」は、開始デモ演出および終了デモ演出を含む。デモ演出中でなければ(S106のN)、後述する終了フラグを参照して特別遊技終了条件が満たされるか否かを判定し(S110)、特別遊技終了条件が満たされていれば(S110のY)、その終了フラグをオフにしたうえで(S112)、終了デモ演出の表示を開始する(S114)。特別遊技終了条件が満たされていなければ(S110のN)、本処理を一旦終了する。S106にてデモ演出中であると判定され(S106のY)、終了デモ演出が終了した場合(S116のY)、特別遊技を終了し(S118)、特定遊技、すなわち確変、時短、および入球容易状態を開始する(S120)。終了デモ演出が終了していない場合は(S116のN)、S118およびS120の処理をスキップする。大当りでない場合は(S90のN)、本図のS92以降のフローをスキップする。
図27は、図26におけるS100の開放処理を詳細に示すフローチャートである。設定された開閉パターンに基づく大入賞口66の開放タイミングとなったとき(S122のY)、開閉制御手段124は、通過フラグを一律にオフにするとともに開閉パターンの動作を設定し(S124)、大入賞口66を開放させる(S126)。また、現在の単位遊技の繰り返し回数に対応した大当り演出、または繰り返し回数が異なる回数になることに対応した大当り演出を設定して開始する。開放タイミングでないときは(S122のN)、S124およびS126の処理をスキップする。
図28は、図26におけるS102の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。設定された開閉パターンに基づく大入賞口66の閉鎖タイミングとなったとき、開閉制御手段124は大入賞口66を閉鎖させる。すなわち、特別遊技中において、入球数による終了条件が満たされるか(S130のY)、入球数による終了条件が満たされなくとも(S130のN)、開放時間による終了条件が満たされれば(S132のY)、大入賞口66を閉鎖する(S134)。開放時間による終了条件も満たされなければ(S132のN)、S134以降のフローをスキップする。
なお、15R大当りにおける入球数による終了条件は大入賞口66への10球以上の入球であり、開放時間による終了条件は、大入賞口66の開放開始から開閉パターンに沿った設定時間の経過である。15R大当りの場合は、その開放開始から30秒の経過であり、2R大当りの場合は、その開放開始から0.5秒の経過である。ただし、0.5秒の開放は極めて短いため、10球以上の入球はもちろん、入球そのものが困難である。その大入賞口の開放と同時に遊技球を打ち出したとしても入球困難であるため、大入賞口66の極短開放が行われる2R大当りについては、大入賞口66の開放前にその開放を予測して遊技球を打ち出す必要がある。一方、15R大当りにおける入球数による終了条件は大入賞口への10球以上の入球であり、開放時間による終了条件は、大入賞口66の開放開始から30秒の経過である。このとき、継続上限回数に達していれば(S136のY)、終了フラグをオンにする(S138)。継続上限回数に達していなければ(S136のN)、S138の処理をスキップする。本実施例においてこの継続上限回数は15回である。入球数による終了条件および開放時間による終了条件のいずれも満たされていなければ(S130のN,S132のN)、S134以降の処理をスキップする。
図29は、図20におけるS17の小当り遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。当否抽選の結果が小当りであった場合(S150のY)、既に小当り遊技が開始済みであって(S152のY)、大入賞口66が開放済でなければ(S158のN)、大入賞口66の開放処理を実行し(S160)、開放済みであれば(S158のY)、大入賞口66の閉鎖処理を実行する(S162)。その結果、大入賞口66が閉鎖状態になっていれば(S164のY)、S166へ移行する。閉鎖状態でなければ(S164のN)、S166以降の処理をスキップして本処理を一旦終了する。一方、S152において小当り遊技が開始済みでない場合は(S152のN)、小当り遊技を開始して(S154)、2R大当りと同様の開始デモ演出の表示を開始し(S156)、本処理を一旦終了する。
S166においては、小当り遊技中の演出であるデモ演出中であるか否かを判定する。デモ演出中でなければ(S166のN)、小当り遊技終了条件が満たされたか否かを判定する。ここでは、後述する終了フラグがオンになっていれば、小当り遊技終了条件が満たされることになる。小当り遊技終了条件が満たされていれば(S170のY)、その終了フラグをオフにしたうえで(S172)、終了デモ演出の表示を開始する(S174)。小当り遊技終了条件が満たされていなければ(S170のN)、本処理を一旦終了する。S166にてデモ演出中であると判定され(S166のY)、終了デモ演出が終了した場合(S176のY)、小当り遊技を終了する(S178)。終了デモ演出が終了していない場合は(S176のN)、S178の処理をスキップする。小当りでない場合は(S150のN)、本図のS152以降のフローをスキップする。
図30は、図29におけるS160の開放処理を詳細に示すフローチャートである。設定された開閉パターンに基づく大入賞口66の開放タイミングとなったとき(S180のY)、開閉制御手段124は、開閉パターンの動作を設定し(S182)、大入賞口66の開放を開始する(S184)。開放タイミングでないときは(S180のN)、S182およびS184の処理をスキップする。
図31は、図29におけるS162の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。設定された開閉パターンに基づく大入賞口66の終了タイミングとなったとき(S190のY)、終了フラグをオンにし(S192)、大入賞口66を閉鎖する(S194)。なお、この閉鎖タイミングは、大入賞口66の開放開始から0.5秒の経過したタイミングである。閉鎖タイミングでなければ(S190のN)、S192およびS194の処理をスキップする。
図32は、図20のS20における電断時処理を詳細に示すフローチャートである。
メイン基板102に電断信号が入力されると(S220のY)、図16から図24に示した通常の遊技処理は停止され、図柄変動情報を含む遊技状態を保存する処理が実行される。電断復帰制御手段128は、バックアップ対象となる遊技データを特定し、チェックサム(以下、「第1チェックサム」とよぶ)を生成してバックアップRAMに記録する(S222)。チェックサムの生成方式は、例えばその遊技データの特定の下位ビットに対して所定の加算処理を施すなど、既知の方式であればよい。このとき特定される遊技データには中途状態データが含まれており、電断復帰制御手段128は、その遊技データをバックアップRAMに退避させる(S224)。この遊技データのバックアップが正常に完了すると、バックアップRAMの所定領域に設定された正常処理フラグをオンにする(S226)。一方、電断信号の入力がなければ(S220のN)、本処理はスキップされる。なお、変形例においてはS226の処理を省略してもよい。
図33は、図20のS10に関連する電断復帰処理を詳細に示すフローチャートである。上述のように電源が遮断された後に再投入されると、まずサブ基板104が起動し、続いてメイン基板102が起動する。本実施例では、電源復帰時に電源ユニット48からメイン基板102への電源供給タイミングをサブ基板104への電源供給タイミングよりも設定時間遅延させることで、サブ基板104をメイン基板102よりも先に起動させる。なお、変形例においては、電源投入時にメイン基板102にて実行されるリセット処理のタイミングを、サブ基板104にて実行されるリセット処理のタイミングよりも遅延させることで、サブ基板104をメイン基板102よりも先に起動させるようにしてもよい。メイン基板102からそのメイン基板102が起動したタイミングで電断復帰コマンドとともに送信される遊技状態を含む各種コマンド情報をサブ基板104側で取りこぼさないようにするためである。電断復帰制御手段128は、RAMクリアスイッチ92がオンにされていれば(S230のY)、初期化実行手段127に上述した初期化処理を実行させる(S232)。このとき、バックアップRAMに中途状態データ等の遊技データが保持されていれば、消去される。RAMクリアスイッチ92がオンにされていない場合(S230のN)、電源遮断時の遊技状態を再現するための「再現処理」が実行される。すなわち、電断復帰制御手段128は、まずバックアップRAMを参照し、正常判定フラグがオンにされているかを判定する。そして、正常判定フラグがオンにされていれば(S234のY)、バックアップRAMから処理用RAMに中途状態データをロードするとともに、電源遮断時に生成した第1チェックサムも取得する。続いて、ロードした中途状態データから、第1チェックサムの生成方式と同一方式にて新たなチェックサム(以下、「第2チェックサム」とよぶ)を生成し、第1チェックサムと第2チェックサムとが一致するか否かを判定する。このとき、両チェックサムが一致していれば(S236のY)、ロードした中途状態データに基づいて、電源遮断時の遊技状態を再現する(S238)。
電源遮断時において図柄変動が途中で中断されていた場合には、メイン基板102において、この電源再投入時に電断復帰制御手段128がメイン表示制御手段118に特別図柄192の図柄変動を再開させる。また、電断復帰制御手段128は、その図柄変動が再開されたことを示す電断復帰コマンドをサブ基板104に送信する。サブ基板104には、この電断復帰コマンドとともに、メイン基板102における電源復帰時の遊技状態として図柄変動中である旨の情報、当否抽選結果の保留状態等の情報が送られる。サブ基板104においては、演出表示制御手段134がリールユニット60の駆動を開始し、位置判定手段136が各リールの位置を検出する。図柄態様決定手段131は、上述のように、検出された図柄情報に基づき最短停止図柄パターンを決定し、演出表示制御手段134は、その最短停止図柄パターンにしたがった停止図柄が停止表示されるよう制御する。なお、この装飾図柄の変動復帰制御の具体的処理内容については後述する。そして、正常処理フラグをオフにし(S240)、本処理を一旦終了する。
一方、正常処理フラグがオフになっている場合(S234のN)、チェックサムが一致しなかった場合には(S236のN)、S232へ移行して初期化処理を実行し、ROMから初期状態データをロードして、初期状態から遊技を開始する。
図34は、図33のS238に関連する変動復帰処理を詳細に示すフローチャートである。メイン基板102から電断復帰コマンドが送信され、サブ基板104側でこれを受信すると(S250のY)、演出表示制御手段134は、左リール206aの回転を開始する(S252)。そして、第1有効ラインL1に最初に到達した左図柄191が検出されると(S254のY)、その左図柄191を第1有効ラインL1上に擬似停止する(S256)。すなわち、微少な揺れ変動とする。
続いて、中リール206bの回転を開始する(S258)。そして、第1有効ラインL1に最初に到達した中図柄193が検出されると(S260のY)、その中図柄193を第1有効ラインL1上に擬似停止する(S262)。すなわち、微少な揺れ変動とする。図柄態様決定手段131は、このとき擬似停止されている左図柄191と中図柄193の図柄番号の組合せを用いて復帰図柄決定テーブルを参照し、右図柄195を含む特定図柄組合せを最短で停止可能な最短停止図柄パターンを決定する(S264)。そして、演出表示制御手段134は、右リール206cの回転を開始する(S266)。そして、最短停止図柄パターンにしたがう右図柄195が第1有効ラインL1に到達したことが検出されると(S268のY)、その右図柄195を第1有効ラインL1上に擬似停止する(S270)。すなわち、微少な揺れ変動とする。そして、メイン基板102から変動停止コマンドが送信され、サブ基板104側でこれを受信すると(S272のY)、演出表示制御手段134は、左図柄191,中図柄193および右図柄195の全てを確定的に停止させる(S274)。なお、電断復帰コマンドを受信しなければ(S250のN)、本処理を一旦終了する。
以上に説明したように、本実施例においては、図柄数差に対応づけられた基本補正変動パターンと、抽選により決定される可変補正変動パターンとを各段階について加算する形で実際の補正変動パターンが決定される。それにより、基本補正変動パターンにおける各回転速度での回転量(ステップ数)と、可変補正変動パターンにおける各回転速度での回転量(ステップ数)とを加算して得られる回転量を各回転速度での補正回転量とした補正変動が実行される。すなわち、図柄数差に応じた基本補正変動パターンに対して抽選による可変補正変動パターンを加算することで、図柄数差が同じであっても各段階でのリールの回転時間にランダム性(バラツキ)をもたせることが可能となる。その結果、たとえ熟練者であってもその図柄位置補正に基づいて停止図柄を容易に判別することはできないようになり、その遊技興趣を維持できるようになる。
また、本実施例では、基本補正テーブルに定義された複数種類の補正変動パターンが、その全段階のトータルの補正時間が図柄数差によらず等しく設定され、抽選補正テーブルに定義された複数種類の補正変動パターンも、その全段階のトータルの補正時間が図柄数差によらず等しく設定されている。このため、基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとを合わせた補正時間を常に一定に保つことができる。このため、補正変動の実行期間を、決定された変動パターンにしたがう図柄変動中の一定期間に留めることができる。
[実施例2]
本実施例のぱちんこ遊技機10は、主に変動復帰処理の方法が実施例1と異なる。その他の構成や遊技方法は基本的に実施例1と共通するため、相違点を中心に説明し、共通点の説明は省略する。
本実施例では、実施例1のように基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとを加算するのではなく、基本補正変動パターンによる補正変動の後に可変補正変動パターンによる補正変動を連続させる形で実際の補正変動パターンが決定される。ただし、補正変動パターンの決定に際しては、先にパターン抽選によって可変補正変動パターンが決定され、その可変補正変動パターンにより調整される図柄数差である抽選進行図柄数に応じて基本補正変動パターンにより調整すべき図柄数差である補正図柄数が決定され、その補正図柄数に対応する基本補正変動パターンが決定される。
図35は、実施例2の補正テーブルを模式的に示す図である。演出決定手段132は、補正変動の変動過程を定める補正変動パターンの決定に際し、図35(a)に示される基本補正テーブルと、図35(b)に示される抽選補正テーブルを参照する。本実施例では基本補正テーブルと抽選補正テーブルにおける図柄の変動速度がそれぞれ3段階に変化する点で実施例1と共通するが、基本補正変動パターンによる補正変動の後に可変補正変動パターンによる補正変動が行われるように設定される点で実施例1とは異なる。また、基本補正変動パターンの最終段階のリールの回転速度と、可変補正変動パターンの初段階のリールの回転速度とが共通し、それ以外の段階の回転速度は異なるため、補正変動パターン全体としては、補正期間において図柄の変動速度が5段階に変化するようにみえる。
図35(a)に示すように、基本補正変動パターンについては図16(a)に示した実施例1と同様となっている。一方、図35(b)に示すように、抽選補正テーブルにおいては、基本補正変動パターンと同様に、補正図柄数「0」〜「11」に対して可変補正変動パターンPT21〜PT32が対応付けられている。詳細には、可変補正変動パターンPT21に対して補正図柄数「11」が対応付けられ、可変補正変動パターンPT22〜PT32に対して補正図柄数「0」〜「10」がそれぞれ対応付けられている。図示のように、可変補正変動パターンについては、その第1段階の回転速度が1ステップあたり2.56(ms)を要する速度に設定され、基本補正変動パターンの第3段階と同様となっている。一方、可変補正変動パターンの第2段階の回転速度は1ステップあたり3.20(ms)を要する速度、パターンの第3段階の回転速度は1ステップあたり3.84(ms)を要する速度とされ、基本補正変動パターンよりも徐々に低速となるように設定されている。なお、可変補正変動パターンの第1段階〜第3段階は、基本補正変動パターンの第1段階〜第3段階の後に連続するように補正変動が実行されるため、補正変動パターン全体としては第4段階〜第6段階に位置づけられる。
図36は、パターン抽選テーブルを模式的に示す図である。演出決定手段132は、可変補正変動パターンの決定に際し、図示のパターン抽選テーブルを参照する。このパターン抽選テーブルにおいては、上述した可変補正変動パターンPT21〜PT32に対してパターン抽選値「0〜255」がほぼ均等に割り当てられている。演出決定手段132は、このパターン抽選テーブルを用いたパターン抽選により可変補正変動パターンを決定し、その可変補正変動パターンを用いて図35(b)の抽選補正テーブルを参照する。そして、その可変補正変動パターンに対応する抽選進行図柄数を特定し、補正時進行図柄数と抽選進行図柄数との図柄数差を補正図柄数として算出する。続いて、その補正図柄数を用いて図35(a)の基本補正テーブルを参照し、基本補正変動パターンを決定する。そして、このようにして決定された基本補正変動パターンと決定された可変補正変動パターンとを連続させるように補正変動パターンを決定する。
図37は、補正変動パターンの決定方法を具体的に例示する図である。図37(a)は補正時進行図柄数が9図柄であり、パターン抽選により可変補正変動パターンPT28が選択された場合を示す。図37(b)は補正時進行図柄数が同じく9図柄であり、パターン抽選により可変補正変動パターンPT21が選択された場合を示す。図37(c)は補正時進行図柄数が2図柄であり、パターン抽選により可変補正変動パターンPT21が選択された場合を示す。なお、以下の説明においては左図柄191を例に補正変動パターンの決定方法を説明するが、中図柄193および右図柄195についても同様の決定方法が適用されることになる。
例えば、当否抽選の結果を示す装飾図柄190が決定され、その左図柄191としての停止予定図柄が図柄番号1の「1」となり、補正変動開始時に有効ライン上に表示中の左図柄191が図柄番号10の「*」であった場合、補正時進行図柄数は9図柄となる(図12参照)。このとき、仮にパターン抽選により可変補正変動パターンPT28が選択されると、図35(b)の抽選補正テーブルから抽選進行図柄数は6図柄となる。したがって、基本補正変動パターンにより調整すべき補正図柄数は9図柄−6図柄=3図柄となり、図35(a)の基本補正テーブルからその3図柄に対応した基本補正変動パターンPT4が選択される。
すなわち、図37(a)に示すように、基本補正変動パターンPT4と可変補正変動パターンPT28との組み合わせが決定される。このため、左リール206aが補正変動の第1段階において1ステップあたり1.28(ms)を要する回転速度で282ステップ回転され、第2段階において1ステップあたり1.92(ms)を要する回転速度で18ステップ回転され、第3段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で330ステップ回転され、第4段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で916ステップ回転され、第5段階において1ステップあたり3.20(ms)を要する回転速度で10ステップ回転され、第6段階において1ステップあたり3.84(ms)を要する回転速度で334ステップ回転される補正変動パターンが決定される。このとき、各段階における左リール206aの補正動作時間は図示のとおりであり、そのトータルの動作時間は4899.84(ms)となる。また、1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度となる第3段階(基本補正変動パターンの第3段階)と第4段階(可変補正変動パターンの第1段階)の動作時間は3189.76(ms)となる。
また、同様に当否抽選の結果を示す装飾図柄190が決定され、その左図柄191としての停止予定図柄が図柄番号1の「1」となり、補正変動開始時に有効ライン上に表示中の左図柄191が図柄番号10の「*」であっても、可変補正変動パターンが異なる場合には、補正変動パターンも異なる。例えばパターン抽選により可変補正変動パターンPT21が選択されると、図35(b)の抽選補正テーブルから抽選進行図柄数は11図柄となる。したがって、基本補正変動パターンにより調整すべき補正図柄数は9図柄−11図柄=−2図柄となってしまうため、図柄数差の調整のために総図柄数12図柄が加算され、−2図柄+12図柄=10図柄ということになり、図35(a)の基本補正テーブルからその10図柄に対応した基本補正変動パターンPT11が選択される。
すなわち、図37(b)に示すように、基本補正変動パターンPT11と可変補正変動パターンPT21との組み合わせが決定される。このため、左リール206aが補正変動の第1段階において1ステップあたり1.28(ms)を要する回転速度で877ステップ回転され、第2段階において1ステップあたり1.92(ms)を要する回転速度で4ステップ回転され、第3段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で43ステップ回転され、第4段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で27ステップ回転され、第5段階において1ステップあたり3.20(ms)を要する回転速度で24ステップ回転され、第6段階において1ステップあたり3.84(ms)を要する回転速度で915ステップ回転される補正変動パターンが決定される。このとき、各段階における左リール206aの補正動作時間は図示のとおりであり、そのトータルの動作時間は4899.84(ms)となる。また、1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度となる第3段階(基本補正変動パターンの第3段階)と第4段階(可変補正変動パターンの第1段階)の動作時間は179.20(ms)となる。
一方、例えば当否抽選の結果を示す装飾図柄190が決定され、その左図柄191としての停止予定図柄が図柄番号1の「1」となり、補正変動開始時に有効ライン上に表示中の左図柄191が図柄番号3の「2」であった場合、補正時進行図柄数は2図柄となる(図12参照)。このとき、仮にパターン抽選により可変補正変動パターンPT21が選択されると、図35(b)の抽選補正テーブルから抽選進行図柄数は11図柄となる。したがって、基本補正変動パターンにより調整すべき補正図柄数は2図柄−11図柄=−9図柄となってしまうため、図柄数差の調整のために総図柄数12図柄が加算され、−9図柄+12図柄=3図柄ということになり、図35(a)の基本補正テーブルからその3図柄に対応した基本補正変動パターンPT4が選択される。なお、ここでは、基本補正変動パターンとして補正図柄数がマイナスとなるパターンがないために総図柄数を加算した調整を行うが、変形例においては、基本補正変動パターンとして補正図柄数がマイナスとなるパターンをさらに設け、その補正図柄数が−9図柄となる基本補正変動パターンを選択するようにしてもよい。
すなわち、図37(c)に示すように、基本補正変動パターンPT4と可変補正変動パターンPT21との組み合わせが決定される。このため、左リール206aが補正変動の第1段階において1ステップあたり1.28(ms)を要する回転速度で282ステップ回転され、第2段階において1ステップあたり1.92(ms)を要する回転速度で18ステップ回転され、第3段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で330ステップ回転され、第4段階において1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度で27ステップ回転され、第5段階において1ステップあたり3.20(ms)を要する回転速度で24ステップ回転され、第6段階において1ステップあたり3.84(ms)を要する回転速度で915ステップ回転される補正変動パターンが決定される。このとき、各段階における左リール206aの補正動作時間は図示のとおりであり、そのトータルの動作時間は4899.84(ms)となる。また、1ステップあたり2.56(ms)を要する回転速度となる第3段階(基本補正変動パターンの第3段階)と第4段階(可変補正変動パターンの第1段階)の動作時間は913.92(ms)となる。
図38は、実施例に係る補正変動パターンの決定方法による作用効果を例示するタイミングチャートである。同図の上段には図37(a)の補正変動パターンaが示され、中段には図37(b)の補正変動パターンbが示され、下段には図37(c)の補正変動パターンcが示されている。横軸は補正変動開始からの時間の経過を示している。なお、図中の数字「1」は第1段階、「2」は第2段階、「3」は第3段階、「4」は第4段階、「5」は第5段階、「6」は第6段階をそれぞれ示している。
すなわち、図示のように、補正変動パターンaと補正変動パターンbとは、補正期間中の進行図柄数が同じであるにもかかわらず、各段階の開始および終了タイミングに時間差がある。また、共通の回転速度で動作する第3段階と第4段階とを合わせた動作時間について、補正変動パターンaのΔT3と補正変動パターンbのΔT4との間に差がある。つまり、補正期間中の進行図柄数が同じであるにもかかわらず、補正変動パターンとして全く異なる態様となっている。
一方、補正変動パターンaと補正変動パターンb、また補正変動パターンbと補正変動パターンcは、補正期間中の進行図柄数が互いに異なっていても、トータルの補正時間は一定となる。なお、本実施例では、基本補正変動パターンPT1〜PT12のいずれも第1段階から第3段階までのリールの動作時間の合計が1240.32(ms)となり、可変補正変動パターンPT21〜PT32のいずれも第1段階から第3段階までのリールの動作時間の合計が3659.52(ms)となるように設定されている。このため、基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとのいずれの組合せであっても、補正変動パターンのトータルの補正変動時間は4899.84(ms)となる。
すなわち、本実施例の補正変動パターンの決定方法によれば、補正期間中の進行図柄数が互いに同じであっても各段階の所要時間がランダムになる。一方、補正期間中の進行図柄数が互いに異なっていても補正変動パターンのトータルの補正変動時間は一定となる。このため、熟練した遊技者であっても、補正変動をみるだけでは各リールにおける停止図柄、ひいては装飾図柄190の停止図柄組合せを判別することが困難となっている。したがって、補正変動に基づいて当否抽選の結果を予測することは困難である。
図39は、図24におけるS214に適用される補正変動決定処理を詳細に示すフローチャートである。本実施例の補正変動決定処理は、実施例1における図25の補正変動決定処理に置き換えて実行される。演出決定手段132および演出表示制御手段134は、装飾図柄を構成する3列の図柄(左図柄191、中図柄193、右図柄195)のそれぞれについて、本図の処理を実行する。すなわち、演出決定手段132は、まず、図36のパターン抽選テーブルを用いたパターン抽選により可変補正変動パターンを決定する(S230)。続いて、図35(b)の抽選補正テーブルを参照し、その可変補正変動パターンにより調整される抽選進行図柄数Cを特定する(S232)。また、S62にて決定された装飾図柄の停止図柄態様にしたがう停止予定図柄の図柄番号Aと、現在有効ラインに表示中の図柄の図柄番号Bとして、下記式(2)により基本補正変動パターンにより調整すべき図柄数差である固定補正オフセットXを算出する(S234)。なお、Dは補正変動終了後の図柄変動における進行図柄数である。
X=A−B−C−D(正転の場合)
X=B−A−C−D(逆転の場合) ・・・(2)
なお、ここでいうA−Bが「補正時進行図柄数」に該当する。このとき、固定補正オフセットXが負の値であれば(S240のN)、その固定補正オフセットXに総図柄数(本実施例では12)を加算し(S242)、その結果を固定補正オフセットXとして算出する(S244)。固定補正オフセットXが正の値またはゼロであれば(S240のY)、その固定補正オフセットXを補正図柄数として、図35(a)の基本補正テーブルを参照し、その補正図柄数に対応する基本補正変動パターンを選択する(S244)。そして、このようにして決定された基本補正変動パターンを前半、可変補正変動パターンを後半として連続させたものを実際の補正変動パターンとして決定する(S247)。演出表示制御手段134は、決定された補正変動パターンにしたがう補正変動を開始する(S248)。
なお、本実施例では、補正変動終了後の進行図柄数Dは総図柄数の整数倍となるため、固定補正オフセットXの算出には実質的に影響を与えないともいえる。このため、進行図柄数Dを考慮にいれないようにしてもよい。
以上に説明したように、本実施例においても、図柄数差に対応づけられた基本補正変動パターンと、抽選により決定される可変補正変動パターンとを各段階について加算する形で実際の補正変動パターンが決定される。そして、基本補正変動パターンを前半とし、可変補正変動パターンを後半とする補正変動パターンにしたがって補正変動が実行される。特に、抽選により可変補正変動パターンがランダムに決定された後に、その可変補正変動パターンの抽選進行図柄数に応じて図柄数差を整合させるように基本補正変動パターンが決定されるため、一つの補正時進行図柄数に対して複数種の基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとの組合せが選択されうる。すなわち、補正時進行図柄数が同じであっても各段階でのリールの回転時間にランダム性(バラツキ)をもたせることが可能となる。また、基本補正テーブルの最終段階(第3段階)におけるリールの回転速度が、抽選補正テーブルの初段階(第1段階:補正変動パターン全体での第4段階)におけるリールの回転速度と等しくなるように設定されている。このため、基本補正変動パターンの最終段階の補正変動と可変補正変動パターンの初段階の補正変動との境界が判別困難となり、たとえ熟練者であってもその基本補正変動パターンおよび可変補正変動パターンの特定を困難とすることができる。
また、本実施例においても、基本補正テーブルに定義された複数種類の補正変動パターンが、その全段階のトータルの補正時間が図柄数差によらず等しく設定され、抽選補正テーブルに定義された複数種類の補正変動パターンも、その全段階のトータルの補正時間が図柄数差によらず等しく設定されている。このため、基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとを合わせた補正時間を常に一定に保つことができ、補正変動の実行期間を、決定された変動パターンにしたがう図柄変動中の一定期間に留めることができる。
以上、実施例について説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
(変形例1)
上記各実施例では、図16および図35に示したように、基本補正テーブルと抽選補正テーブルとをそれぞれ1種類設ける例を示した。変形例においては、これらの各補正テーブルを複数種類設け、遊技状態に応じて切り替えるように設定してもよい。図40は、実施例1の変形例に係る補正テーブルの一部を模式的に示す図である。
演出決定手段132は、補正変動の変動過程を定める補正変動パターンの決定に際し、時短状態においては図16(a)に示した基本補正テーブルと図16(b)に示した抽選補正テーブルを参照する一方、非時短状態においては図40(a)に示した基本補正テーブルと図40(b)に示した抽選補正テーブルを参照する。
すなわち、図40(a)に示す基本補正テーブルは、図16(a)に示す基本補正テーブルと比べて各段階におけるリールの回転速度が低速(図示の例では1/2の速度)に設定されている。また、図40(b)に示す抽選補正テーブルも、図16(b)に示す抽選補正テーブルと比べて各段階におけるリールの回転速度が低速(図示の例では1/2の速度)に設定されている。なお、本変形例において、図40(a)に示す基本補正テーブルが「第1基本補正テーブル」に該当し、図40(b)に示す抽選補正テーブルが「第1抽選補正テーブル」に該当する。また、図16(a)に示す基本補正テーブルが「第2基本補正テーブル」に該当し、図16(b)に示す抽選補正テーブルが「第2抽選補正テーブル」に該当する。
したがって、時短状態においては、補正期間中のリールのトータルの動作時間は実施例1と同様に2478.08(ms)となるが、非時短状態においては、補正期間中のリールのトータルの動作時間が実施例1の2倍である4956.16(ms)となる。すなわち、時短状態においては通常状態(非時短状態)よりも図柄の変動時間が短くなるため、補正変動をその短い時間内に収めるよう補正時間を短時間に設定する。一方、非時短状態においては、図柄の変動時間が相対的に長くなるため、補正時間も余裕をもって長く設定する。このように設定することで、図柄変動時間の短い時短中に補正変動を確実に完了させることができる。また、非時短状態においては図柄変動時間が相対的に長いため、リールの駆動制御を無理なく余裕をもって実行することができる。なお、時短状態におけるトータルの動作時間をさらに短くする必要があれば、本変形例とは逆に、基本補正テーブルとして、図16(a)に示す基本補正テーブルと比べて各段階におけるリールの回転速度が高速となるもの(例えば2倍の速度)を設け、また、抽選補正テーブルについても、図16(b)に示す抽選補正テーブルと比べて各段階におけるリールの回転速度が高速となるもの(例えば2倍の速度)を設け、それらを用いたテーブルを時短テーブルとして使用してもよい。
なお、本変形例においては、基本補正テーブルと抽選補正テーブルをそれぞれ2種類設ける例を示したが、基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルの少なくとも一方を3種類以上設け、遊技状態に応じていずれかの補正テーブルを選択するようにしてもよい。また、本変形例においては、図16に示した実施例1の補正テーブルに対して補正期間が異なるテーブルを設ける例を示したが、図35に示した実施例2の補正テーブルについても同様に補正期間が異なるテーブルを設け、遊技状態に応じていずれかの補正テーブルを参照するようにしてもよい。
あるいは、時短状態においては補正期間中のリールのトータルの動作時間が相対的に短い実施例1の基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルを参照し(図16参照)、非時短状態においては補正期間中のリールのトータルの動作時間が相対的に長い実施例2の基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルを参照するようにしてもよい(図35参照)。
(変形例2)
上記変形例1では、時短状態において補正時間が相対的に短くなるよう基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルを切り替える例を示したが、例えば保留数が4つ以上の超短縮状態、あるいは3つ以上の短縮状態となったときに補正時間が相対的に短くなるよう基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルを切り替えるようにしてもよい。また、時短状態および超短縮状態、あるいは時短状態および短縮状態のときに、補正時間が相対的に短くなるよう基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルを切り替えるようにしてもよい。
(変形例3)
上記各実施例および各変形例では、基本補正テーブルとして補正期間が異なる複数種類のテーブルを設けるとともに、抽選補正テーブルとして補正期間が異なる複数種類のテーブルを設け、遊技状態に応じて決定される変動パターンの変動時間内に補正期間が収まるように基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルを設定する例を示した。変形例においては、基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルの一方についてのみ補正期間が異なる複数種類のテーブルを設け、遊技状態に応じて決定される変動パターンの変動時間内に補正期間が収まるようにその一方の補正テーブルを設定するようにしてもよい。
(変形例4)
上記実施例1では図16(b)に示したように、抽選補正テーブルについては、補正進行図柄数として総図柄数(12図柄)よりも少ない3図柄までを設定する例を示した。変形例においては、抽選補正テーブルについても総図柄数(12図柄)と同じ補正進行図柄数を設定するようにしてもよい。このように設定することで、補正変動パターンとして設定されうるバリエーションを増加させ、その補正変動に基づく停止予定図柄の特定をさらに難しくすることができる。
(変形例5)
あるいは、抽選補正テーブルとして、通常抽選補正テーブルと、その通常抽選補正テーブルよりも補正期間が長く設定された特定抽選補正テーブルとを設け、通常の遊技状態においては通常抽選補正テーブルを設定し、特定の遊技状態においては特定抽選補正テーブルを設定してもよい。例えば、通常は図16に示す基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルを参照し、当否抽選の結果が確率変動への移行を伴う確変大当りとなる当否抽選値が保留されたことを契機に図40に示す基本補正テーブルおよび抽選補正テーブルに切り替えるようにしてもよい。このような設定により、補正変動が通常よりも長くなることにより確変大当りとなることを予告的に示すことが可能となる。つまり、補正変動を予告演出的に利用することが可能となる。
例えば、保留される当否抽選の結果を先読みし、特定の大当りが保留されたことを契機に特定抽選補正テーブルを設定してもよい。具体的には、当否抽選手段が、始動口への新たな入球があったときに、その入球に対応する特別図柄の変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらずその入球に対応する当否抽選の結果を示す情報を演出決定手段へ送信するようにする。演出決定手段は、当否抽選の結果を示す情報を受信したときに、その入球に対応する特別図柄の変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらず、その抽選結果に特定の大当りとなるものがあるか否かを判定する。そして、特定の大当りが含まれるときに特定抽選補正テーブルを設定するようにしてもよい。
(変形例6)
上記実施例2では、基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとを選択し、それらを連続させる一体の補正変動パターンとして決定した後に、補正変動を開始する例を示した。変形例においては、基本補正変動パターンと可変補正変動パターンとを選択したうえで、まず基本補正変動パターンを設定してその補正変動を実行した後に、可変補正変動パターンを設定してその補正変動を実行するようにしてもよい。
(変形例7)
上記各実施例では、図24のS214に示したように、サブ基板104側で補正開始タイミングを判定する例を示した。変形例においては、メイン基板102側で補正開始タイミングを判定するようにしてもよい。すなわち、メイン基板102側で変動パターンに応じた補正開始タイミングを予め設定し、特別図柄の変動開始とともに変動時間を計測し、補正開始タイミングとなったときに、その旨を表す補正開始コマンドをサブ基板104に向けて送信してもよい。そして、サブ基板104が、その補正開始コマンドを受け取ったときに補正変動決定処理を開始するようにしてもよい。
(変形例8)
上記実施例では、仮停止を伴わない変動制御を前提としているが、仮停止を伴う変動を行う場合には、仮停止時の図柄を停止図柄と見做して補正制御を行うことになり、更に仮停止後から本停止までの間の適宜タイミングで当該補正を実行してもよい。また、最終的な変動時間が異なる複数の変動パターンを有していた場合であっても、リーチ演出を伴わない通常外れ変動時の第1停止、第二停止のリールに係る補正と、リーチ演出を伴うリーチ変動時の第1停止、第2停止(仮停止を含む)のリールに係る補正とで、本補正方法を採用することにより、リーチ変動となるかリーチ変動とならないかが補正変動から識別できなくなり、遊技興趣の維持が可能となる。
(変形例9)
上記実施例では、図9および図10に示したように、リール206に配された図柄数(数字図柄およびブランク図柄を合わせて12個)に対応する12個の検出片235を設け、位置検出センサ215にてリール206の回転方向の位置ひいては有効ライン上に位置する図柄を検出する例を示した。変形例においては、例えば数字図柄又はブランク図柄に対応する数の検出片を設け、位置検出センサ215にてそれらを検出するようにしてもよい。その場合、検出片235が対応しない図柄が有効ラインに位置したか否かについては、検出片235が対応する図柄の位置を基準とするモータ217のステップ数から算出するようにしてもよい。あるいは、検出片235を一つ又は複数設け、位置検出センサ215を複数設けることにより、複数の図柄を検出できるようにしてもよい。
(変形例10)
上記実施例では、図14に実線にて示したように、左図柄191,中図柄193および右図柄195の回転をこの順序で開始し、同じ順序で停止させる例を示した。変形例においては、左図柄191,中図柄193および右図柄195の全てのリールの回転を同時に開始し、予め定める順序にて停止させるようにしてもよい。すなわち、各リールの回転開始タイミングは同じにする一方、回転停止タイミングは順次行うようにしてもよい。
(変形例11)
上記実施例では、サブ基板104側において電源遮断時の遊技制御状態のバックアップがなされない構成について示した。変形例においては、サブ基板104側においても電源遮断時の遊技制御状態のバックアップがなされてもよい。ただし、サブ基板104側においてそのようなバックアップがなされても、電源遮断から各リールの回転が停止するまでには時間を要する。すなわち、各リールの位置情報についてはバックアップしてもほとんど意味をなさなくなる。このため、上記実施例のようにサブ基板104において電源復帰コマンドを受信してから図柄変動再開のための処理をする意義はある。ただし、当否抽選の結果などがバックアップされていれば、その情報の基づいて装飾図柄190の停止準備ができるようになり、図柄変動制御において有利にはなる。言い換えれば、サブ基板104側において電源遮断時の遊技制御状態のバックアップがなされない上記実施例の構成であるからこそ、上記実施例の効果がより顕著に発揮されるようになる。
(変形例12)
上記実施例では、リール206に配された図柄数に対応する数の検出片235を設け、位置検出センサ215にてリール206の回転方向の位置ひいては有効ライン上に位置する図柄を検出する例を示した。変形例においては、リール206に配されたのいずれか一つの図柄に対応する数の検出片を設けて基準位置とし、位置検出センサ215にてそれを検出するようにしてもよい。そして、検出片235が対応しない図柄が有効ラインに位置したか否かについては、検出片235が対応する図柄の位置を基準とするモータ217のステップ数から算出するようにしてもよい。その場合、演出決定手段132は、基準位置からのステップ数とリール206の回転位置(有効ライン上に表示される図柄)とが対応づけられたテーブルを保持し、そのテーブルに基づいて決定された図柄を停止させる。