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JP2012152128A - 小麦粉製品の製造方法 - Google Patents

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JP2012152128A JP2011013314A JP2011013314A JP2012152128A JP 2012152128 A JP2012152128 A JP 2012152128A JP 2011013314 A JP2011013314 A JP 2011013314A JP 2011013314 A JP2011013314 A JP 2011013314A JP 2012152128 A JP2012152128 A JP 2012152128A
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Tomosada Masuko
朝貞 増子
Tetsuya Fukazawa
徹也 深沢
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Foods Corp
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Abstract

【課題】良好な生地物性を有し、かつボリュームアップした焼成パン等の小麦粉製品を得る方法を提供すること。
【解決手段】グリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上であるグリセロ糖脂質リパーゼとともに、糖質分解酵素および/または酸化酵素を配合剤として用いることにより小麦粉製品を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、パンなどの小麦粉製品の製造方法、およびパンなどの小麦粉製品に関するものである。
パンは、小麦粉に油脂、乳成分、糖類、食塩、水、酵母などを配合し、一定時間捏ねたのちに発酵させ、分割成形し焼成することにより製造されるが、パンの品質を高めるために、種々の酵素を添加することが提案されている。
例えば、特許文献1では、α−アミラーゼとβ−アミラーゼを添加することでパンの食感がソフトになると報告されている。また、特許文献2では、特定の穀物蛋白質部分分解物と、アミラーゼ、リパーゼおよびアスコルビン酸オキシダーゼから選択される少なくとも1 種の酵素剤と、ヘミセルラーゼとを含むパン用品質改良剤が開示されている。さらに、特許文献3では、アルギン酸プロピレングリコールエステルを特定の物性の油脂に分散し、これにグルコースオキシダーゼを加えた製パン用油脂組成物が、パンのソフトさに悪影響を与えず、パン焼成後に生じる縮みや表面のしわ、凹みを効果的に防止し、外観を良好に保つことができることが開示されている。しかしながら、これらの文献に開示されている酵素を使用してもパンの体積増加は不十分であった。
一方、他のパン改質剤としてグリセロ糖脂質やグリセロリン脂質などの極性脂質を分解する酵素の使用も知られている(特許文献4〜6)。小麦粉中における極性脂質の含量はグリセロリン脂質に比べ、圧倒的にグリセロ糖脂質が多いことが知られているが、これら文献記載の酵素は、グリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の2倍以下の酵素であった。
また、グリセロ糖脂質分解活性対グリセロリン脂質分解活性の比が異なると、単独または上記酵素と併用した時の体積増加効果は異なり、十分な効果が得られないこともあった(特許文献7,8)。そのため、基質の選択性が大きく異なるグリセロ糖脂質リパーゼを上記酵素と用いた時の効果は予期できないものであった。
特開2010−11798号公報 特開2007−325515号公報 特開2010−98993号公報 特表2000−507458号公報 特表2005−508609号公報 特表2005−525818号公報 特表2006−506960号公報 特表2007−528732号公報
本発明は良好な生地物性を有し、かつ従来に比べ、ボリュームアップ(体積増加)がみられる焼成パンなどの小麦粉製品を得る方法、およびボリュームアップした焼成パンなどの小麦粉製品を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、糖質分解酵素および/または酸化酵素に、グリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上であるグリセロ糖脂質リパーゼを配合することにより、良好な生地物性を有し、かつ単一の酵素剤だけでは得られなかったボリュームアップした焼成パンが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、グリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上であるグリセロ糖脂質リパーゼとともに、糖質分解酵素および/または酸化酵素を配合剤として用いることを特徴とする小麦粉製品の製造方法および該グリセロ糖脂質リパーゼ、糖質分解酵素および/または酸化酵素を用いて改質されたことを特徴とする小麦粉製品に存する。
本発明によれば、糖質分解酵素および/または酸化酵素にグリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上であるグリセロ糖脂質リパーゼを配合することにより、良好な生地物性を有し、かつ単一の酵素剤だけでは得られなかったボリュームアップした食パン、バラエティパン、ロールパン、フランスパン、デニッシュパン、ペストリー、スイートロール、クロワッサン、スコーン、ベーグル、ドーナッツ、ナン、ピロシキ、中華まんじゅう、ピザ、マフィン、ビスケット、クラッカー、菓子パン、パン粉等の小麦粉製品などの小麦粉製品を得る方法およびボリュームアップした小麦粉製品を提供することができる。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定はされない。
本発明における小麦粉製品とは、パン、洋菓子、和菓子、麺類等の小麦粉を含有する食品である。特に小麦粉を主成分として含有する食品に好ましく用いられる。また、本発明は、特に発酵工程を要するパンや菓子などの食品の製造に優れた効果を発現する。本発明における小麦粉製品の一例としてパンについて説明する。パン以外の小麦粉製品も同様にして製造することができる。
本発明におけるパンとは、小麦粉に油脂、乳成分、糖類、食塩、水、酵母などを配合し、一定時間捏ねたのちに発酵させ、必要に応じて分割成形し、加熱(焼成、蒸す、茹でる及び/又は揚げる)されるものをいい、食パン、バラエティパン、ロールパン、フランスパン、デニッシュパン、ペストリー、スイートロール、クロワッサン、スコーン、ベーグル、ドーナッツ、ナン、ピロシキ、中華まんじゅう、ピザ、マフィン、ビスケット、クラッカー、菓子パン、パン粉などが挙げられる。
本発明のパンの原材料としては、小麦粉のほかに、油脂、乳成分、糖類、食塩、水、酵母、イーストフードなどが挙げられ、必要に応じて添加剤が用いられる。各原材料は、食品用として市販されているものを用いることができる。
小麦粉としては、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、高蛋白粉、特等粉、一等粉、二等粉、全粒粉など製パンに用いられる粉が挙げられ、その小麦の品種、等級を問わず、どのような小麦粉を用いてもよい。これらの小麦粉は、1種のみを用いても2種以上用いて混合したものでもよい。また、小麦粉に加えて、ライ麦、オーツ麦、大麦、米粉等の小麦以外の穀物を用いてもよい。また、小麦以外の穀物は上記に限定されるものではない。小麦粉製品中の小麦粉の含有量は、通常1〜90重量%、好ましくは10〜80重量%、更に好ましくは、20〜70重量%である。小麦粉の含有量が少なすぎる場合は、生地形成が困難となる傾向があり、余りにも多い場合は、生地が硬く、機械耐性が低下する傾向がある。
油脂としては、乳脂、魚鯨油などの動物性油脂、ヤシ油、パーム油、カカオ脂、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、菜種油、ひまわり油、綿実油、落花生油、オリーブ油などの植物性油脂、これらを含有する動植物性油脂、これら動植物性油脂の硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂などが挙げられる。これらの油脂は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
糖類としては、砂糖、異性化糖、麦芽糖、乳糖、ブドウ糖、果糖、キシロース、水あめ、蜂蜜、メープルシロップ、カップリングシュガー、パラチノース、イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、パラチニット、エリスリトール及び還元澱粉糖化物などが挙げられる。これらの糖類は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
乳成分としては、生乳、全脂肪粉乳、脱脂粉乳、全脂練乳などの練乳、バター、バターファット、生クリーム、濃縮クリーム、チーズ、ヨーグルトなどが挙げられる。
食塩としては、種類、製造方法、由来は特に限定されず、通常飲食用に用いられるものであればよい。
水は、産地、硬度、精製度、微量成分等は特に限定されず、飲食用に用いられるものであればよい。
酵母としては、通常パンに用いる酵母であれば、生イーストでもドライイーストのような培養された酵母でも、果実や植物由来の酵母菌などの天然酵母を用いてもよく、特に限定されるものではない。
パンの材料には、必要に応じてその他の添加剤を含有していてもよく、その他の添加剤としては、乳化剤、後述のグリセロ糖脂質リパーゼや糖質分解酵素および酸化酵素以外の酵素(例えば、タンパク分解酵素、脂質分解酵素、リン脂質分解酵素)、イーストフード、生地改良剤、香料、色素、果汁、カカオ、ドライフルーツ類、ハーブ類、ナッツ類等が挙げられる。
一般的なパン生地中の水の配合量は小麦粉100重量部に対して0〜90重量部であり、好ましくは0〜80重量部、更に好ましくは0〜75重量部である。水の配合量が多すぎると生地の付着性が増加し、作業性が低下する傾向がある。
酵母の含有量は、小麦粉100重量部に対して通常生イーストでは0〜5重量部であり、好ましくは1〜3重量部である。酵母が少ないと発酵に時間を要する傾向にあり、多すぎるとパンの風味が低下する傾向がある。
食塩の含有量は、小麦粉100重量部に対して通常0〜3重量部であり、好ましくは1〜2重量部が好ましい。食塩の配合量が少なすぎると生地が緩く、パンの風味が低下する傾向にあり、多すぎると塩味が強すぎる傾向にある。
糖類の含有量は、小麦粉100重量部に対して通常0〜50重量部であり、好ましくは0〜40重量部、更に好ましくは0〜30重量部である。糖類の含有量が多すぎると、酵母の発酵を阻害し、パンの甘味が強くなる傾向がある。
油脂の含有量は、小麦粉100重量部に対して通常0〜150重量部であり、好ましくは0〜100重量部である。油脂が多すぎると、生地の付着性が増加し、風味が低下する傾向がある。
本発明においては、上記のような原材料に対して、グリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上であるグリセロ糖脂質リパーゼと糖質分解酵素および/または酸化酵素を配合させることを特徴とする。
該グリセロ糖脂質リパーゼは、動植物由来であっても、菌株由来であってもよいが、糸状菌から単離された物が好ましく、アスペルギルス属由来の物が更に好ましく、アスペルギルス・ジャポニクス由来の物が更に好ましい。遺伝子非組み換えであっても、遺伝子組み換えであってもよく、特に限定されない。また、該グリセロ糖脂質リパーゼは、精製したものでも、していないものでもよく、特に限定されるものではないが、製パンに悪影響を及ぼす可能性が有る物質を排除する点で精製されているものが好ましい。本発明に用いるグリセロ糖脂質リパーゼは、グリセロ糖脂質分解活性とグリセロリン脂質分解活性を有し、グリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上である。このようなグリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性に対して十分に高いグリセロ糖脂質リパーゼとしては、例えば、特開2008−206515号公報に記載のグリセロ糖脂質リパーゼが挙げられる。またグリセロ糖脂質リパーゼは、グリセロ糖脂質分解活性とグリセロリン脂質分解活性だけでなく、実質上、トリグリセリド分解活性をも有することが好ましい。
また、小麦粉製品の生地の多くはpH4〜7であり、この条件下でグリセロ糖脂質及びグリセロリン脂質に対して高い活性を有することが好ましい。そのため、至適pHにおけるグリセロ糖脂質分解活性を100%とした時、pH4〜7におけるグリセロ糖脂質分解活性が50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上であり、至適pHにおけるグリセロリン脂質分解活性を100%とした時、pH4〜7におけるグリセロリン脂質分解活性が50%以上、好ましくは60%以上である酵素が好ましい。
原材料に対する該グリセロ糖脂質リパーゼの配合量は、小麦粉1kgに対してグリセロ糖脂質分解活性が通常1ユニット以上、好ましくは10ユニット以上、より好ましくは50ユニット以上、通常2,000ユニット以下、好ましくは1,000ユニット以下、より好ましくは500ユニット以下である。少なすぎると酵素の効果が十分に発揮できない場合があり、多すぎると焼成パンのボリュームが小さくなる場合があり好ましくない。
グリセロ糖脂質リパーゼのグリセロ糖脂質分解活性は下記の方法により測定することができる。すなわち、予め37℃に加温した4wt%Triton X−100(Sigma−Aldrich Japan株式会社製)水溶液(50mL)にジガラクトシルジアシルグリセロール(DGDG)(Sigma−AldrichJapan株式会社製)(1.0g)を少しずつ加えて完全に溶解するまで攪拌する。この基質溶液(210μL)および400mM MOPS(ナカライテスク株式会社製) pH 6緩衝液(30μL)の混合液を37℃で5分間保温したのち、酵素溶液(30μL)を加え均一に分散させたのち、37℃で10分間保温する。この反応液に1N塩酸(30μL)を加え酵素反応を停止させたのち、20μLを別の試験管に移す。この溶液をデタミナーNEFA755(協和メディックス株式会社製)で比色定量する。1分間に1μmolの遊離脂肪酸を生じさせる酵素量を1ユニットと定義する。
グリセロ糖脂質リパーゼのグリセロリン脂質分解活性は下記の方法により測定することができる。
予め37℃に加温した4wt%Triton X−100(Sigma−Aldrich Japan株式会社製)水溶液(10mL)にレシチン(SLP-ホワイト 辻製油株式会社製)(200mg)を少しずつ加えて完全に溶解するまで攪拌する。この基質溶液(500μL)および400mM MOPS(ナカライテスク株式会社製) pH 6緩衝液(250μL)の混合液を37℃で5分間保温したのち、酵素溶液(150μL)を加え均一に分散させたのち、37℃で10分間保温する。この反応液に1N塩酸(100μL)を加え酵素反応を停止させたのち、20μLを別の試験管に移す。この溶液をデタミナーNEFA755(協和メディックス株式会社製)で比色定量する。1分間に1μmolの遊離脂肪酸を生じさせる酵素量を1ユニットと定義する。
グリセロ糖脂質リパーゼのトリグリセリド分解活性は下記の方法により測定することができる。
オリーブ油(ナカライテスク株式会社)100mgとアラビアガム(和光純薬株式会社)50mg、水10mlを加え、ブレンダー(日本精機株式会社)で10,000r.p.m.、1分間乳化した。この溶液(500μl)、400mM MOPS(ナカライテスク株式会社製) pH 6緩衝液(250μL)および100mM カルシウムクロライド溶液(50μl)の混合液を37℃で5分間保温したのち、酵素溶液(100μl)を加え均一に分散させたのち、37℃で10分間保温する。この反応液に1N塩酸(100μL)を加え酵素反応を停止させたのち、4wt%Triton X−100(Sigma−Aldrich Japan株式会社製)水溶液(1mL)を加えて遊離脂肪酸を溶解させ、20μLを別の試験管に移す。この溶液をデタミナーNEFA755(協和メディックス株式会社製)で比色定量する。1分間に1μmolの遊離脂肪酸を生じさせる酵素量を1ユニットと定義する。
糖質分解酵素としては、グリセロ糖脂質以外の糖脂質を分解する酵素であれば特に限定されないが、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、セルラーゼ、βグルカナーゼなどが挙げられる。これら糖質分解酵素は、小麦粉1kgに対して通常1ユニット以上、好ましくは5ユニット以上、より好ましくは10ユニット以上、通常500ユニット以下、好ましくは300ユニット以下、より好ましくは100ユニット以下である。少なすぎると酵素の効果が十分に発揮できない場合があり、多すぎると焼成パンのボリュームが小さくなる場合があり好ましくない。ここで、該糖質分解酵素におけるユニットとは第四版既存添加物自主規格(日本食品添加物協会、2008年10月16日発刊)の酵素活性測定法に記載の方法で測定したときの酵素活性を示す。
酸化酵素としては、グルコースオキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、アルドースオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、アミノ酸オキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼなどが挙げられる。酸化酵素は、小麦粉1kgに対して通常1ユニット以上、好ましくは5ユニット以上、より好ましくは10ユニット以上、通常500ユニット以下、好ましくは300ユニット以下、より好ましくは100ユニット以下である。少なすぎると酵素の効果が十分に発揮できない場合があり、多すぎると焼成パンのボリュームが小さくなる場合があり好ましくない。ここで、酸化酵素におけるユニットとは第四版既存添加物自主規格(日本食品添加物協会、2008年10月16日発刊)の酵素活性測定法に記載の方法または、国際公開第WO2009/130306号パンフレットに記載の方法で測定したときの酵素活性を示す。
次に、小麦粉製品に代表して、パンの製造方法について具体的に説明する。本発明のパンの製造方法は、原材料に該グリセロ糖脂質リパーゼと糖質分解酵素および/または酸化酵素を配合すればよく、その他は通常のパンの製造方法と同様である。
一例として、上記原材料の一部または全てをミキサー等の機器を用いて均一に分散・混合させ、混合後の生地を発酵し、分割、丸め、ベンチタイム、成形、最終発酵を経て焼成に至る方法が挙げられる。原材料を混合する際、原材料をそれぞれ添加してもよいし、予め一部の原材料を混合した上で混合してもよい。
パンの製造方法は、2回以上のミキシング工程、すなわち、少なくとも2回のミキシング工程を有するものでもよい。2回以上のミキシング工程を有する代表的な小麦粉製品の製造方法として、標準中種法、100%中種法、短時間中種法、長時間中種法、オーバーナイト中種法、加糖中種法、湯捏法、中麺法、液種法等が挙げられる。より具体的には、小麦粉の一部または全部を酵母、水、副原料等とミキシングして得られる生地を製造し、発酵する工程を経て、残りの原材料または新たな原材料を加え、再度ミキシングし発酵、焼成し、パンを得る方法が挙げられる。
尚、本発明の小麦粉製品は、糖質分解酵素および/または酸化酵素とグリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上であるグリセロ糖脂質リパーゼを用いて改質されることを特徴とし、通常本発明の製造方法により製造されるものである。小麦粉製品としては上記例示したものが挙げられる。また、小麦粉製品に代表して、パンに含まれる各種材料は、上記原材料として記載したものが挙げられ、そのパン中の含有量は、通常のパンと同じである。また、該グリセロ糖脂質リパーゼと糖質分解酵素および/または酸化酵素の使用量もまた、上記該グリセロ糖脂質リパーゼと糖質分解酵素および/または酸化酵素の配合量として説明したものと同様である。
以下、実施例により本発明の実施様態を具体的に説明するが、本発明の技術範囲がこれらによって限定されるものではない。
(参考例)グリセロ糖脂質リパーゼ(DGDGL)の精製
1)DGDGLの培養液の調製
滅菌した下記組成の培地100mlが入っている500ml容の三角フラスコにSANK11298株(FERM BP−10753)を接種し、26℃にて4日間、170rpm振とう培養を行った。なお、SANK11298株は、平成18年12月27日付けで、受託番号FERM BP−10753で、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されている(特開2008−206515号公報)。

培地組成
グルコース 20g
イーストエクストラクト 10g
カザミノ酸 10g
すりゴマ 20g
トゥイーン80 10g
リン酸水素2カリウム 0.1g
硫酸マグネシウム 0.05g
純水で1000mlとした。
培養終了後、4℃、10,000×Gにて10分間の遠心分離を行った。得られた上清をDGDGLの培養液とした。
2)DGDGL培養液の精製
1)で培養したDGDGL培養液1,150mlに粉末硫酸アンモニウム(ナカライテスク社製)を終濃度1Mになるように、攪拌しながらゆっくり加えた。これを、予め1M硫酸アンモニウム溶液で平衡化したToyopearl Butyl 650M(プレパック直径2.2cm×長さ20cm、東ソー社製)に1分間あたり2mlの流速でチャージした。1M硫酸アンモニウム溶液160mlで洗浄後、1M硫酸アンモニウム溶液から水の直線濃度勾配(640ml)にて該カラムにチャージした成分を溶出させた。硫酸アンモニウム濃度300mMから0mMの範囲を分取した。
硫酸アンモニウム濃度300mMから0mMの範囲の分取した画分は、2M硫酸アンモニウムで平衡化したHitrap Butyl FF(GEヘルスケアバイオサイエンス社製)カラム(5ml)に添加した後、2M硫酸アンモニウムから水の直線濃度勾配にて該カラムに吸着した成分を溶出させた。硫酸アンモニウム濃度1.2Mから1.0Mの範囲を分取した。
12.5%のポリアクリルアミドゲルを用いたSDS-PAGE電気泳動法にて、硫酸アンモニウム濃度1.5Mから2Mの範囲の分取した画分が単一バンドであることを確認後、透析膜(分子量分画10,000、三光社製)を用いて水(4L)に対して3回透析を行いグリセロ糖脂質リパーゼ(DGDGL)精製液とした。
<グリセロ糖脂質リパーゼの分解活性>
得られたグリセロ糖脂質リパーゼ精製液についてグリセロ糖脂質分解活性、グリセロリン脂質分解活性及びトリグリセリド分解活性を測定したところ、グリセロリン脂質分解活性及びトリグリセリド分解活性は、グリセロ糖脂質分解活性を100としたとき、それぞれ7.6、13.1であった。なお、これらの活性は[0025]〜[0027]に記載の方法に基づいて、pH6のグリセロ糖脂質リパーゼ精製液を用いて行った。
(実施例)パンの製造
強力粉100重量部、生イースト2重量部、砂糖6重量部、食塩2重量部、脱脂粉乳2重量部、ビタミンC10ppm、水65重量部に小麦粉1kgに対して表1に記載の各酵素(○のものを添加)をミキサーボールに投入し、フックを用い低速3分、中速2分、高速1分ミキシングし、ショートニング6重量部を加え、低速2分、中速3分、高速1分ミキシングし生地を作成した。生地の捏上げ温度は27℃とし、温度27℃、湿度75%に管理した恒温室で90分間発酵を取った後、350gに分割・丸めを行った。次いで、上記恒温室で20分間ベンチタイムを取った後、モルダーを使用し、ワンローフを成形し、ワンローフ型にいれ、温度38℃、湿度85%に管理した恒温室で生地が型上1.5cmとなるまでホイロをとった。ホイロ時間は通常80分〜90分であった。ホイロ後の生地を210℃に設定した固定窯に入れ22分間焼成することでパンを得た。焼成後、約2時間室温で冷却した後レーザー体積計を用いてパン体積を測定した。
なお、アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、グルコースオキシダーゼは以下のものを用いた。
アミラーゼ 商品名:コクラーゼ(三菱化学フーズ社製)
ヘミセルラーゼ 商品名:スクラーゼX (三菱化学フーズ社製)
グルコースオキシダーゼ 商品名:Bakezyme (GO1500 DSMジャパン社製)
アミラーゼの添加量は、第四版既存添加物自主規格(日本食品添加物協会、2008年10月16日発刊)記載のデンプン糖化力測定法 銅試薬測定法1に準じて得られた活性に従い決定した。
ヘミセルラーゼの添加量は第四版既存添加物自主規格(日本食品添加物協会、2008年10月16日発刊)記載のヘミセルラーゼ活性測定法 第2法に準じて得られた活性に従い決定した。
グルコースオキシダーゼの添加量は、国際公開第WO2009/130306号パンフレットに記載の測定法に準じて得られた活性に従い決定した。
結果を表1に示す。なお、パン体積は対応する比較例のパン体積を100%とした時の相対値で記す。表1より、糖質分解酵素および/または酸化酵素に本発明で特定するグリセロ糖脂質リパーゼを配合することにより、パンの体積が顕著に増加(ボリュームアップ)することが分かった。
Figure 2012152128

Claims (5)

  1. グリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上であるグリセロ糖脂質リパーゼとともに、糖質分解酵素および/または酸化酵素を配合剤として用いることを特徴とする、小麦粉製品の製造方法。
  2. 該グリセロ糖脂質リパーゼが、グリセロ糖脂質分解活性、グリセロリン脂質分解活性およびトリグリセリド分解活性を有することを特徴とする、請求項1に記載の小麦粉製品の製造方法。
  3. 該糖質分解酵素がα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼおよびグルコアミラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1または2に記載の小麦粉製品の製造方法。
  4. 酸化酵素がグルコースオキシダーゼであることを特徴とする、請求項1から3いずれか一項に記載の小麦粉製品の製造方法。
  5. グリセロ糖脂質分解活性がグリセロリン脂質分解活性の3倍以上であるグリセロ糖脂質リパーゼと、糖質分解酵素および/または酸化酵素を用いて改質されたことを特徴とする小麦粉製品。
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