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JP2012036313A - 無機酸化物粒子の製造方法、及び当該製造方法により得られる無機酸化物粒子を用いた異方導電接着剤 - Google Patents

無機酸化物粒子の製造方法、及び当該製造方法により得られる無機酸化物粒子を用いた異方導電接着剤 Download PDF

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JP2012036313A JP2010178920A JP2010178920A JP2012036313A JP 2012036313 A JP2012036313 A JP 2012036313A JP 2010178920 A JP2010178920 A JP 2010178920A JP 2010178920 A JP2010178920 A JP 2010178920A JP 2012036313 A JP2012036313 A JP 2012036313A
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Kenji Takai
健次 高井
Yuko Nagahara
憂子 永原
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Abstract

【課題】異方導電接着剤などに配合した場合に十分な分散性を達成することが可能な無機酸化物粒子6の製造方法を提供すること。また当該製造方法によって得られた無機酸化物粒子6を用いた異方導電接着剤10を提供すること。
【解決手段】重量平均分子量が500〜10000の範囲である3次元架橋されたシリコーンオリゴマーを、無機酸化物粒子表面に気相中で化学吸着させる工程を備える、無機酸化物粒子6の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機酸化物粒子の製造方法、及び当該製造方法により得られる無機酸化物粒子を用いた異方導電接着剤に関する。
従来、表面疎水性無機酸化物粒子の製造方法として、無機酸化物粒子の表面をポリジメチルシロキサン等のシリコーンオイルで乾式処理する方法が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。また、特許文献3には、接着性樹脂成分と反応する有機基(反応性有機基)を表面に有するシリカ微粉末を接着性樹脂に配合してなる接着性樹脂組成物の記載がある。ここでは、接着性樹脂成分と反応する官能基を有するシリコーンオイルやシランカップリング剤でシリカを処理している例が示されている。さらに、同特許にはシリコーンオイルだけの処理では疎水性が不十分である為、シリコーンオイルで処理した後、ヘキサメチルシラザン、ジメチルポリシロキサン、メチルクロロシラン、アルキルトリアルコキシシラン、ジアリルジアルコキシシラン等で2重に処理を行っている。
又、特許文献4には、3次元架橋したシリコーンオリゴマーを溶剤中で表面処理した無機材料をワニスに配合することで、絶縁性や耐熱性が向上する旨の記載がある。
一方、回路基板同士またはICチップや電子部品と回路基板の接続とを電気的に接続する際には、接着剤または導電粒子を分散させた異方導電接着剤が用いられる。このような接続形態は液晶分野において発展が顕著である。液晶表示用ガラスパネルに液晶駆動用ICを実装する方式は、COG(Chip−on−Glass)実装とCOF(Chip−on−Flex)の2種類に大別することが出来る。COG実装では、導電粒子を含む異方導電接着剤を用いて液晶用ICを直接ガラスパネル上に接合する。一方COF実装では、金属配線を有するフレキシブルテープに液晶駆動用ICを接合し、導電粒子を含む異方導電接着剤を用いてそれらをガラスパネルに接合する。ここでいう異方性とは、加圧方向には導通し、非加圧方向では絶縁性を保つという意味である。導電粒子にはプラスチック粒子の外側にニッケルめっきやニッケル/金めっきを施した粒子を用いる。ニッケル/金めっきを施した粒子がより絶縁性が良好とされる。
近年の液晶表示の高精細化に伴い、液晶駆動用ICの回路電極である金バンプは狭ピッチ化、狭面積化しており、そのため、異方導電接着剤の導電粒子が隣接する回路電極間に流出してショートを発生させるといった問題がある。特にCOG実装ではその傾向が顕著である。隣接する回路電極間に導電粒子が流出すると、金バンプとガラスパネルとの間に捕捉される異方導電接着剤中の導電粒子の数が減少し、対向する回路電極間の接続抵抗が上昇し、接続不良を起こすといった問題があった。特に近年は金バンプの狭ピッチ化、狭面積化により単位面積あたり2万個/mm以上の導電粒子を投入する為、その傾向が顕著である。
そこで、これらの問題を解決する方法として、特許文献5に例示されるように異方導電接着剤の少なくとも片面に絶縁性の接着剤を形成することで、COG実装又はCOG実装における接合品質の低下を防ぐ方法や特許文献6に例示されるように導電粒子の全表面を絶縁性の被膜で被覆する方法がある。
一方、無機酸化物粒子を含有する接着剤等は増粘効果により製造しやすいということで一般的に用いられている。無機酸化物粒子としては、疎水性の分子で無機酸化物粒子を被覆することで疎水処理を施したものが用いられることが多い。
さらに、粉体塗料の分野に用いられる無機酸化物粒子ではあるが、特許文献7及び特許文献8には、疎水性の分子で無機酸化物粒子を被覆したものが記載されている。市販の疎水処理が施された無機酸化物粒子の例としては、ジメチルシロキサンで平均径φ14nmシリカを被覆したR202(日本アエロジル社製)やオクチルシランで平均径φ12nmシリカを被覆したR805(日本アエロジル社製)などがある。
米国特許第4477607号明細書 米国特許第4713405号明細書 特開平10−287854号公報 特許第2904311号公報 特開平08−279371号公報 特許第2794009号公報 特開2004−210875号公報 特開2004−168559号公報
しかし、本発明者らの検討によれば、特許文献7、8に記載されているような疎水性の分子で被覆された無機酸化物粒子を異方導電接着剤に添加した場合、無機酸化物粒子の分散性が不十分であるため、非加圧方向での十分な絶縁性を得ることができない。このような問題は、無機酸化物粒子を増量した場合に顕著に見られる。なお、異方導電接着剤中での無機酸化物粒子の分散性を高めるために、予め無機酸化物粒子を解砕する方法が考えられるが、その場合には無機酸化物粒子が再凝集するため、分散性の根本的な解決策にはならない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、異方導電接着剤などに配合した場合に十分な分散性を達成することが可能な無機酸化物粒子を製造するための無機酸化物の製造方法を提供することを目的とする。また本発明の他の目的は、当該製造方法によって得られた無機酸化物粒子を用いた異方導電接着剤を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の無機酸化物粒子の製造方法は、重量平均分子量が500〜10000の範囲である3次元架橋されたシリコーンオリゴマーを、無機酸化物粒子の表面に気相中で化学吸着させる工程を備える。
本発明の製造方法によれば、上記の構成を有するため、異方導電接着剤への分散性が良好な無機酸化物粒子を製造できる。なお、本発明の製造方法における上記の構成の採用は、以下に述べる本発明者らの知見に基づくものである。
すなわち、本発明者らの検討によれば、無機酸化物粒子を異方導電接着剤に配合したときに十分な分散性が得られないのは、無機酸化物粒子表面に残存する水酸基に起因すること、つまり、無機酸化物粒子表面への疎水処理が不十分であることが判明した。そこで、無機酸化物粒子表面を3次元架橋されたシリコーンオリゴマーにより立体的に被覆することにより、無機酸化物粒子表面の残存水酸基の影響を効果的に抑制できることを確認し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
また、本発明によって上記の効果が奏される他の理由について、本発明者らは以下のように推察する。
すなわち、本発明の無機酸化物粒子の製造方法では、予め3次元架橋されたシリコーンオリゴマーを無機酸化物粒子に吸着させる。このため、3官能のシランカップリング剤等を用いて気相グラフト重合法により無機酸化物表面に3次元架橋構造の処理を施した場合に比べ、無機酸化物粒子表面への吸着厚みのばらつきを抑えられる。よって、無機酸化物粒子表面への疎水処理のムラが起こりにくくなり、異方導電接着剤に配合した際に無機酸化物粒子の分散性向上の効果が高水準に達成できる。
さらに、気相中でシリコーンオリゴマーを吸着させることにより、未反応のシリコーンオリゴマーを減圧処理により除去できる、シリコーンオリゴマーに無機酸化物粒子を化学吸着させることで、得られた無機酸化物粒子を異方導電接着剤に分散させた際にシリコーンオリゴマーが剥離しにくくなる、といった点も無機酸化物粒子表面の疎水化による分散性向上の効果が奏される一因であると本発明者らは考えている。
本発明において、シリコーンオリゴマーの重量平均分子量は500〜10000の範囲が望ましく、500〜6000の範囲が更に望ましい。重合度でいうと、3〜90(GPCによる重量平均分子量からのからの換算)のものが好ましく、5〜80のものが更に好ましい。重量平均分子量又は重合度が上記の上限値以下であるシリコーンオリゴマーを用いると、無機酸化物粒子への疎水処理の際に処理むらが起こりにくくなり、信頼性を一層向上させることができる。また、重量平均分子量又は重合度が上記の下限値以上のシリコーンオリゴマーを用いると一定以上の吸着厚みが得られ、表面の疎水化による分散性向上の効果が十分得られ易い。
本発明の製造方法で得られた無機酸化物粒子を異方導電接着剤に配合し、異方導電接着剤フィルム(ACF)を作製した場合、異方導電接着剤フィルムの外観を良好にできる。この理由については、異方導電接着剤への配合時における無機酸化物粒子の分散性の向上に伴い、無機酸化物粒子の凝集が抑制した結果、異方導電接着剤の基材への塗工性が改善したためと推察される。
なお、従来の導電粒子を分散させた異方導電接着剤には以下のような課題がある。例えば、特許文献5に示されるような、加圧方向に導電性を有する導電性接着剤層の少なくとも片面に絶縁性接着剤層が形成されてなる多層接続部材(異方導電接着剤)では、バンプ面積が3000μm未満であって、安定した接続抵抗を得るために導電粒子を増やす場合には、隣り合う電極間の絶縁性について未だ改良の余地がある。また、特許文献6に記載されている導電粒子の全表面を絶縁性の被膜で被覆する方法は、絶縁性が高いものの導電性が低くなりやすいといった課題がある。一方、導電粒子の表面を絶縁性の子粒子を被覆させる方法は、初期絶縁性と導通性のバランスが良好であるものの、長期信頼性試験時にマイグレーションによる絶縁劣化が生じる問題がある。特に高温条件化でのマイグレーションが課題であった。加えて、異方導電接着剤中の導電粒子を増やしているにもかかわらず、圧着時に接着剤成分が流動することにより、導電粒子がバンプ上に捕捉されにくいといった課題がある。従って、導電粒子が圧着時になるべく動かないようにすることが導通、絶縁の双方の面から重要である。
これに対して、本発明の製造方法により製造した無機酸化物粒子を、異方導電接着剤に添加すると、圧着時に導電粒子が動きにくくなるため、接続電極上の導電粒子の捕捉率を高めることが可能になる。この結果、接続すべき電極間の抵抗を十分長期にわたって小さい値に維持できると共に、隣接する電極間の絶縁特性の向上を同時に実現する異方導電接着剤フィルムを提供することが可能となる。このような異方導電接着剤フィルムは、太陽電池向け等の屋外高温化の長時間使用において耐熱を要求される分野で使用しても、その特性を十分発揮できる。
無機酸化物粒子の製造方法における工程は、シリコーンオリゴマーを該シリコーンオリゴマーの熱分解温度よりも低い沸点を有する溶媒で希釈した混合液を、気相中で攪拌している無機酸化物粒子の表面に滴下し、滴下後の無機酸化物粒子をシリコーンオリゴマーの熱分解温度より低く溶媒の沸点より高い温度で攪拌し、その後減圧高温下で未反応のシリコーンオリゴマーを除去する工程であることが好ましい。
シリコーンオリゴマーの熱分解温度より低く溶媒の沸点より高い温度で攪拌すると、シリコーンオリゴマーが熱分解することなく、シリコーンオリゴマーと無機酸化物粒子が脱水縮合(或いは脱アルコール反応)するため、好ましい。具体的には100℃以上(但し溶剤の沸点以上)400℃以下(但しシリコーンオリゴマーの分解温度以下)がよく、150℃以上300℃以下であることが更に望ましい。また、未反応のシリコーンオリゴマーを除去することで、シリコーンオリゴマーが溶出しにくくなり、得られる無機酸化物粒子の特性の低下を防ぐことができる。
また、シリコーンオリゴマーの熱分解温度が500℃以上であることが好ましい。
無機酸化物粒子の攪拌時には窒素パージすることが好ましい。これにより溶媒が爆発するようなリスクを低減すると共に、揮発した溶媒をスムースに除去できる。
また、シリコーンオリゴマーのグラフト率は4%以上100%以下の範囲であることが好ましい。グラフト率が4%以上であると、無機酸化物粒子がシリコーンオリゴマーに十分被覆され、異方導電接着剤への分散性が得られやすい。一方、グラフト率が100%以下であると、得られる無機酸化物粒子の特性の殆どがシリコーンオリゴマーの特性にならないため、異方導電接着剤における非加圧方向への絶縁性を確保することができる。また、グラフト率は、7%以上50%以下の範囲が更に好ましい。
また、3次元架橋されたシリコーンオリゴマーは、2官能性及び3官能性単位から選ばれるシロキサン単位を少なくとも1種類を有すると共に、3官能性及び4官能性のシロキサン単位から選ばれるシロキサン単位を少なくとも1種類有することが好ましい。例えば、3官能性のシロキサン単位のみからなるもの、2官能性のシロキサン単位と3官能性のシロキサン単位からなるもの、3官能性のシロキサン単位と4官能性のシロキサン単位からなるもの、及び2官能性のシロキサン単位と3官能性のシロキサン単位と4官能性のシロキサン単位からなるものが好ましい。また、全シロキサン単位中、4官能性のシロキサン単位を15モル%以上、好ましくは20〜60モル%含有することが好ましい。
Rがフェニル基であることが好ましい。Rがフェニル基であると、得られる無機酸化物粒子を配合した異方導電接着剤の耐熱性や絶縁性が特に優れ、回路接続用接着剤としての特性が良好である。このため、少なくとも一つはフェニル基を含有するシリコーンオリゴマーを用いると良い。具体的には、PhSi(OCH、PhSi(OC、PhSi(OC、PhSi(OC、PhSi(OCH、PhSi(OC、PhSi(OC、PhSi(OC、(但し、Phはフェニル基を示す。)等のシラノール化合物が挙げられる。
本発明の異方導電接着剤は、無機酸化物粒子の製造方法により作製した無機酸化物粒子を5wt%以上含有する。
本発明によれば、異方導電接着剤などに配合した場合に十分な分散性を達成することが可能な無機酸化物粒子の製造方法を提供できる。また当該製造方法によって得られた無機酸化物粒子を用いた異方導電接着剤を提供することが可能となる。
異方導電接着剤の一実施形態を示す断面図である。 異方導電接着剤によるCOG実装方法の一実施形態を示す断面図である。 接続構造体の一実施形態を示す図である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本実施形態の無機酸化物粒子の製造方法は、重量平均分子量が500〜10000の範囲である3次元架橋されたシリコーンオリゴマーを、無機酸化物粒子表面に気相中で化学吸着させる工程を備える。
また、上記工程は、シリコーンオリゴマーを該シリコーンオリゴマーの熱分解温度よりも低い沸点を有する溶媒で希釈した混合液を、気相中で攪拌している無機酸化物粒子の表面に滴下し、滴下後の無機酸化物粒子をシリコーンオリゴマーの熱分解温度より低く溶媒の沸点より高い温度で攪拌し、その後減圧高温下で未反応のシリコーンオリゴマーを除去する工程である。以下、本実施形態の無機酸化物粒子の製造方法について詳細に説明する。
無機酸化物粒子は、表面が水酸基で覆われており、親水性である(珪素に結合した水酸基をシラノールと称する場合もある)。このような親水性の無機酸化物粒子を異方導電接着剤中に入れると凝集してしまう為、圧着時に導電粒子が動きにくくなり接続電極上における導電粒子の捕捉率が低下する傾向がある。加えて、異方導電接着剤の塗工性が悪化する傾向があるため、無機酸化物粒子の表面を疎水処理する必要がある。具体的には、無機酸化物粒子に水酸基と反応しやすい官能基と疎水性の官能基を併せ持つシリコーンオリゴマーを吸着させることが望ましい。
無機酸化物粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられるが、粒子径の均一性と絶縁性、及び表面処理の容易さの観点からシリカが好ましい。シリカの粒子径は5〜500nmのものを用いる事が出来る。5〜30nmのものを用いると更に特性が良い。5nm以下のシリカは安定的に表面処理が出来ない上、安定した大きさのものが存在しない。又、シリカ径が30nm以上のものを用いると異方導電接着剤への配合時における増粘効果が不十分となり、圧着時に導電粒子が動きにくくなるため接続電極上での導電粒子の捕捉率が向上しにくい。ここでいう粒子径とはBET比表面積法により算出される粒子径(一次粒子径)とする。なお、気相処理に無機酸化物粒子を用いるのは、粒子径の均一性と絶縁性の面から好適であるためである。さらに硬質な無機酸化物粒子を用いた場合、異方導電接着剤への配合時に増粘効果を高くできる傾向がある。
シリコーンオリゴマーは、重合度が3〜90(GPCによる重量平均分子量からのからの換算)のものが好ましく、5〜80のものが更に好ましい。重合度が80以下であるシリコーンオリゴマーを用いると、無機酸化物粒子への疎水処理の際に処理むらが起こりにくくなり、信頼性が向上する。また、重合度が5以上のシリコーンオリゴマーを用いると一定以上の吸着厚みが得られ、表面の疎水化による分散性向上の効果が十分得られ易い。重量平均分子量でいうと500〜10000の範囲が望ましく、500〜6000の範囲が更に望ましい。
これら無機酸化物粒子に吸着されるシリコーンオリゴマーは、予め3次元縮合反応しておりシリカ等の無機酸化物粒子と反応する官能基と疎水性の官能基をそれぞれ有しているものが好ましい。具体的には、3官能のシロキサン単位(RSiO3/2)(式中、Rは官能基、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1又は2のアルキル基、フェニル基等の炭素数6〜12のアリール基、ビニル基、グリシドキシプロピル基等であり、シリコーンオリゴマー中のR基は互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。)及び2官能のシロキサン単位(RSiO2/2)及び4官能のシロキサン単位(SiO4/2)から選ばれる少なくとも1種類のシロキサン単位を含有することが好ましい。
ここで、2官能性、3官能性、4官能性シロキサン単位を表すRSiO2/2、RSiO3/2、SiO4/2は、それぞれ下記の構造を有する。
Figure 2012036313
ここで、Rは、少なくとも一つはフェニル基を含有するシリコーンオリゴマーを用いることが好ましい。Rがフェニル基であると、耐熱性や絶縁性が特に優れるため、回路接続用接着剤としての特性が良好になる。具体的には、PhSi(OCH、PhSi(OC、PhSi(OC、PhSi(OC、PhSi(OCH、PhSi(OC、PhSi(OC、PhSi(OC、(但し、Phはフェニル基を示す。)等のシラノール化合物が挙げられる。Rが後に分散する異方導電接着剤の接着成分と反応すると、絶縁性等の諸特性の面で良好なことが多い。一例を示すと当該接着成分がアクリル樹脂の場合、Rがビニル基を有するとよい。
無機酸化物粒子の処理に用いられるシリコーンオリゴマーは予め3次元架橋していることが好ましい。従って、2官能性、3官能性単位から選ばれるシロキサン単位少なくとも1種類からなると共に、3官能性及び4官能性シロキサン単位から選ばれるシロキサン単位を少なくとも1種類有することが好ましい。例えば、3官能性シロキサン単位のみからなるもの、2官能性シロキサン単位と3官能性シロキサン単位からなるもの、3官能性シロキサン単位と4官能性シロキサン単位からなるもの、及び2官能性シロキサン単位と3官能性シロキサン単位と4官能性シロキサン単位からなるものが好ましい。また、全シロキサン単位中、4官能性シロキサン単位を15モル%以上、好ましくは20〜60モル%含有することが好ましい。また、十分な3次元架橋構造によって無機酸化物粒子表面を覆うためには、3官能性シロキサン単位及び/又は4官能性シロキサン単位を含有するシリコーンオリゴマーの重合度が3〜90であることが好ましく、より好ましくは5〜80である。このようなシリコーンオリゴマーは、例えば、所望のシロキサン単位に対応するクロロ又はアルコキシシランを、水の存在下、酸触媒を用いて縮合させることにより合成することができる。縮合反応は、表面処理前にゲル状態とならない程度に行なう。このためには、反応温度、反応時間、オリゴマーの組成比、触媒の種類や量を変えて調整する。触媒としては、酢酸、塩酸、マレイン酸、リン酸等が好ましく用いられる。
無機酸化物粒子を疎水化処理する方法としては、気相処理と液相処理がある。無機酸化物粒子は、直接異方導電接着剤への配合時に用いられる芳香族炭化水素系と含酸素系の混合溶剤に分散することは出来ない。加えて、ナノ粒子である無機酸化物粒子は濾過することが困難であるため、無機酸化物粒子は気相処理することが望ましい。
気相処理する方法としては、具体的にフラスコ中に無機酸化物粒子を入れ、攪拌を行う。次にシリコーンオリゴマーを滴下或いは噴霧することで無機酸化物粒子表面に吸着させる。次に窒素雰囲気下でフラスコ全体を加熱しシリコーンオリゴマーとの接着を促す。その後、解砕して一旦粉状にする。
シリコーンオリゴマーの処理液や表面処理条件等の無機酸化物粒子への処理方法は特に限定されないが、一例を示すと、加温窒素雰囲気中で無機酸化物粒子を攪拌しつつ、シリコーンオリゴマー5〜100wt%溶液を滴下する方法が簡便である。
また、無機酸化物粒子を処理する際の処理液には、シリコーンオリゴマーに加えて各種溶剤やシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等のカップリング剤を含めた添加剤を配合しても良い。シラン系カップリング剤としては、一般に、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン系、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩等のアミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及びこれ等の複合系等が挙げられる。チタネート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート等が挙げられる。これらのカップリング剤は、任意の付着量で用いられる。また、シリコーンオリゴマーで処理する前又は後の無機酸化物粒子の表面に、更にシラン系カップリング剤やチタネート系による表面処理を施してもよい。
このように気相中で3次元架橋シリコーンオリゴマーを処理した無機酸化物粒子は、従来の表面処理無機酸化物粒子にはない性質を示す。すなわち、3次元架橋されたシリコーンオリゴマーで処理されているため、無機酸化物粒子表面へのグラフト率が同程度であっても従来の表面処理無機酸化物粒子に比べて高い疎水性を示す。モノマーであるシラン系カップリング剤で処理を行った場合は処理むらの為、高い疎水性を示さない。又、通常のポリジメチルシロキサン等のシリコーンオイルを用いた場合はシリコーンが高密度に架橋されていない為、3次元架橋されたシリコーンオリゴマーに比べて効果が薄い。又、シリコーンオイルは水酸基やメトキシ基の総量がジメチルシロキサンに比べて少ない為、無機酸化物との接点が少ない。
以下、具体的な疎水処理方法を示す。気相処理の際は、三口又は四口のナス型フラスコを用いると良い。例えば3Lのナス型フラスコを用いる場合、30〜200gの無機酸化物粒子の疎水処理が可能である。無機酸化物粒子は小粒子径になる程表面積が大きくなり、嵩が増すので小粒子径の場合は処理重量を下げ、大粒子径の場合は処理重量を上げる。
疎水処理の際、無機酸化物粒子が含む水分によって反応性が若干異なる。吸湿下で反応を行った方が、メトキシ基が水酸基に代わり、脱水縮合が促される為好ましい場合がある。無機酸化物粒子の含水量は適宜調整するべきである。具体的には、0%〜50%の間で含水量を調整するのが良い。
次に、シリコーンオリゴマーを滴下或いは噴霧することで無機酸化物粒子表面に吸着させる。シリコーンオリゴマーを滴下或いは噴霧する際、早すぎると無機酸化物粒子への被覆にむらが出来るのでなるべくゆっくり行う。シリコーンオリゴマーを滴下或いは噴霧する際、攪拌羽等で無機酸化物粒子を攪拌しておく。攪拌速度は10〜500rpmの範囲が好ましい。
シリコーンオリゴマーは100%の濃度で滴下しても良いが、被覆ばらつきが大きくなる。従って、10〜50%に希釈して用いると良い。希釈に用いる溶媒は、シリコーンオリゴマーの沸点より低い必要がある。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等が挙げられる。シリコーンオリゴマーの濃度が10%を下回ると、反応前の無機酸化物粒子がゲル化しやすくなる為、好ましくない。シリコーンオリゴマー濃度が50%を上回ると被覆むらが大きくなる。被覆むらが大きくなる理由としては、濃度が100%の場合には滴下した箇所に直ぐシリコーンオリゴマーが吸着する為だと考えられる。即ち溶剤希釈することで反応速度をコントロールできる。特に3次元架橋されたシリコーンオリゴマーを用いる場合、反応性が良好である為、100%の濃度で滴下すると粒子むらが激しく、好ましくない。
次に、シリコーンオリゴマーの沸点より低く、溶媒の沸点より高い温度で攪拌を行う。攪拌時に不活性ガスで置換しながら反応を行うと良い。これにより有機溶媒が爆発するようなリスクを低減すると共に、揮発した溶媒をスムースに除去できる。不活性ガスとしては窒素ガスが安価でよい。窒素ガスは、流入口と流出口を設けてパージする。窒素ガスの流量は、3Lのナス型フラスコを用いる場合、1ml/分〜1000ml/分の範囲で適宜調整する。流量が少なすぎると揮発した溶媒をスムースに除去できない。又、流量が多すぎるとフラスコ内の温度が下がりすぎてしまい、反応が進まない。
反応は、シリコーンオリゴマーと無機酸化物粒子が脱水縮合(或いは脱アルコール反応)することで進む。反応時の温度は脱水縮合が起こる温度以上であることが望ましい。具体的には100℃以上(但し溶剤の沸点以上)400℃以下(但しシリコーンオリゴマーの分解温度以下)が良く、150℃以上300℃以下であることが更に望ましい。反応温度が高ければ、反応時間が短くて済むが、処理むらが大きくなる。加熱はオイルバスやマントルヒーターで行うと良い。窒素雰囲気下での加熱処理時間は10分〜24時間の範囲が好ましく、1時間〜6時間の範囲が更に好ましい。
ここでいうシリコーンオリゴマーの分解温度とは、熱により重量減少する温度であり、DTA(示差熱分析)で測定したときの発熱ピークの温度とする。一般的にシリコーンオリゴマーの分解温度は400℃〜600℃の範囲にある。
窒素雰囲気下での加熱処理後、温度を維持したまま減圧することにより、未反応のシリコーンオリゴマーを除去する。減圧高温下でシリコーンオリゴマーが揮発する条件を設定する。減圧時間は10分〜2時間程度が好ましい。減圧時間や減圧時の真空度、減圧時の温度が不十分だと未反応のシリコーンオリゴマーが除去しきれない為に、シリコーンオリゴマーが溶出しやすくなり、疎水化に伴う分散性の向上が得られない場合がある。
このようにして完成したシリコーンオリゴマーのグラフト率を重量減少量に基づいて測定することが出来る。本実施形態においては、グラフト率を以下のように定義する。
グラフト率(%)=シリコーンオリゴマー重量/無機酸化物粒子重量×100
実際の測定の仕方にもよるが、グラフト率は以下のように定義できる。
但し、無機酸化物粒子が1000℃で重量減少しない場合に限る。シリカ等大部分の無機酸化物粒子はこれに当てはまる。
グラフト率(%)=(室温でのサンプル質量−1000℃でのサンプル質量)/1000℃でのサンプル質量×100
無機酸化物粒子のグラフト率が4%以上100%以下の範囲であることが好ましい。グラフト率が4%以上であると、無機酸化物粒子がシリコーンオリゴマーに十分被覆され、異方導電接着剤への分散性が得られやすい。一方、グラフト率が100%以下であると、得られる無機酸化物粒子の特性の殆どがシリコーンオリゴマーの特性になることを避けられるため、異方導電接着剤において非加圧方向への絶縁性を得ることができる。また、グラフト率は、7%以上50%以下の範囲が更に好ましい。
グラフト化されたシリコーンオリゴマーの内、化学吸着分と物理吸着分が存在する筈であるが、化学吸着と物理吸着を厳密に設定するのは難しい。そこで、ここではシリコーンオリゴマーが溶融可能な溶剤中に表面処理後の無機酸化物粒子を分散させて、剥離しないものを化学吸着分と定義する。より具体的には実施例中で定義する。
前記化学吸着分のシリコーンオリゴマーは、全吸着分の50%以上を占めていることが望ましい。化学吸着分が50%以下である場合、たとえ見かけのグラフト率が高かったとしても接着剤に分散した際に剥離するため、疎水化による分散性向上効果が得られない可能性がある。
以上のようにして作製したグラフト化されたシリコーンオリゴマーは、溶剤中に分散させたスラリーにしてから使用すると良い。分散の方法としては、ビーズミルや超音波、液層衝突解砕等の方法がある。
スラリーに用いる溶媒としては、特に限定しないが、後のワニス配合時に使用するのと同じ溶媒を用いると良い。例えば異方導電接着剤フィルムに用いるのであれば、芳香族炭化水素系と含酸素系の混合溶剤が材料の溶解性を向上させるため好ましい。具体的にはトルエンと酢酸エチルやメチルエチルケトンの混合溶媒が挙げられる。
分散時、無機酸化物粒子表面へのグラフト化が不均一であると、異方導電接着剤への配合した際に無機酸化物粒子が凝集しやすくなり、粘度が高くなる傾向がある。増粘材として用いる場合はあえて粘度を高くして用いることもできるが、絶縁性や耐熱性を考えた場合は均一に被覆されている方が良い。
溶媒中での2次凝集の様子を見ることで、無機酸化物粒子表面へのグラフト化の均一性を見極めることが出来る。具体的にはスラリーを同一溶媒で希釈して0.1wt%程度の濃度とし、動的光散乱で粒子径(2次粒子径)を測定する。グラフト化が均一に行われていれば1次粒子径と2次粒子径が近い値となり、グラフト化が均一に行われていない場合は凝集により1次粒子径と2次粒子径が異なる値となる。
一般に30nm以下の一次粒子を用いた場合、グラフト後の2次粒子径が100nm以下であれば比較的グラフト化が均一に行われたと言ってよい。
或いはグラフト後の無機酸化物粒子をトルエンやメチルエチルケトン等の溶媒に15wt%程度の濃度で分散させて、振動式粘度計で測定した時の粘度が30mPa・s以下であれば凝集が少ないと判断できるし、60mPa・s以上であれば、表面の親水性官能基を潰しきれておらずに凝集していると判断することが出来る。
絶縁性や塗工性を重視するのであれば、グラフト後の2次粒子径が100nm以下、15wt%のスラリー粘度が30mPa・s以下のものを用いると良い。
スラリーを調整する際に、シランカップリング剤やシリコーンオリゴマーやシラザンを加えても良い。
[導電粒子]
次に、本実施形態の導電粒子について説明する。本実施形態では導電粒子として表面の一部が絶縁被覆されている導電粒子を用いると更に絶縁性が向上する。
このような導電粒子は通常の導電粒子表面に絶縁性の子粒子を被覆することで作製することができる。
本実施形態で用いる導電粒子の粒子径は基板の電極の最小の間隔よりも小さいことが必要で、電極の高さばらつきがある場合、高さばらつきよりも大きいことが好ましい。上記概念により1〜10μmの範囲が好ましく、2.5〜5.0μmの範囲がより好ましく、2.5〜4.0μmの範囲が更に好ましい。
導電粒子は金属のみからなる粒子と有機或いは無機のコア粒子をめっき等の方法で金属被覆したもののいずれかを用いることが出来るが、中でも有機のコア粒子をめっきで金属被覆したものが好ましい。
めっき等で被覆する金属としては特に限定されないが、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、パラジウム、ニッケル、錫、クロム、チタン、アルミニウム、コバルト、ゲルマニウム、カドミウム等の金属やITO、はんだといった金属化合物が挙げられる。耐腐食性の観点からニッケル、パラジウム、金が好ましい。
上記金属層は、単層構造であってもよく、複数の層からなる積層構造であっても良い。積層構造の場合、耐食性や導電性の観点から最外層に金やパラジウム被覆をするのが好ましい。
金属被覆の方法としては、無電解めっきの他、置換めっき、電気めっき、スパッタリング等の方法がある。
金属層の厚みは特に限定しないが、0.001〜1.0μmの範囲が好ましく、0.005〜0.3μmの範囲がより好ましい。
金属層の厚みが0.001μm未満だと導通不良を起こし易く、1.0μmを超えるとコスト面で好ましくない。
有機コア粒子は特に限定しないが、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
導電粒子に被覆する絶縁性子粒子としては有機微粒子か無機酸化物微粒子が好ましい。有機微粒子か無機酸化物微粒子を被覆する方法は限定しないが、以下に一例を示す。
無機酸化物微粒子としては、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ニオブ、亜鉛、錫、セリウム、マグネシウムの各元素を含む酸化物が好ましく、これらは単独で又は二種類以上を混合して使用することができる。さらに中でも絶縁性に優れ、粒子径を制御した水分散コロイダルシリカ(SiO)が最も好ましい。このような無機酸化物微粒子の市販品としては、例えば、スノーテックス、スノーテックスUP(日産化学工業社製)、クオートロンPLシリーズ(扶桑化学工業社製)等が挙げられる。絶縁信頼性の上では、分散溶液中のアルカリ金属イオン及び、アルカリ土類金属イオン濃度が100ppm以下であることが望ましく、好ましくは、金属アルコキシドの加水分解反応、いわゆるゾルゲル法により製造される無機酸化物微粒子が適する。
無機酸化物微粒子の大きさは、BET法による比表面積換算法またはX線小角散乱法で測定された粒子径が、20nmから500nmであることが好ましい。それよりも小さいと、導電粒子に吸着された無機微粒子が絶縁膜として作用せずに、一部にショートを発生させる。一方、それよりも大きいと、接続の加圧方向の導電性が得られない。
無機酸化物の中でも水分散コロイダルシリカ(SiO)は表面に水酸基を有する為、導電粒子との結合性に優れる、更に粒子径を揃えやすい、安価であるといった特徴から特に好適である。
無機酸化物表面の水酸基はシランカップリング剤等でアミノ基やカルボキシル基、エポキシ基に変性することが可能であるが、無機酸化物の粒子径が500nm以下の場合、困難である。従って、官能基の変性を行わずに導電粒子に被覆することが望ましい。
一般的に水酸基は水酸基、カルボキシル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基と強固な結合を形成することで知られる。水酸基とこれら官能基の結合の様式としては、脱水縮合による共有結合や水素結合が挙げられる。従って、導電粒子表面にこれらの官能基を形成すると良い。
導電粒子が金表面を有する場合、金に対して配位結合を形成するメルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基のいずれかを有する化合物で金表面に水酸基、カルボキシル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基を形成すると良い。具体的には、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸メチル、メルカプトコハク酸、チオグリセリン、システイン等が挙げられる。
金表面に上記化合物を処理する方法としては特に限定しないが、メタノールやエタノール等の有機溶媒中にメルカプト酢酸等の化合物を10〜100mmol/l程度分散し、その中に金表面を有する導電粒子を分散させる。
次に官能基を有する導電粒子表面に無機酸化物を被覆するのであるが、水酸基、カルボキシル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基を有する導電粒子の表面電位(ゼータ電位)は通常(pHが中性領域であれば)マイナスである。一方で水酸基を有する無機酸化物の表面電位も通常マイナスである。表面電位がマイナスの粒子の周囲に表面電位がマイナスの粒子を被覆するのは難しい。
そこで、高分子電解質と無機酸化物を交互に積層する方法が好ましい。より具体的な製造方法としては官能基を有する導電粒子を、(1)高分子電解質溶液に分散し、導電粒子の表面に高分子電解質を吸着させた後、リンスする工程、(2)導電粒子を無機酸化物微粒子の分散溶液に分散し、導電粒子の表面に無機微粒子を吸着させた後、リンスする工程を行うことで表面が高分子電解質と無機酸化物微粒子とが積層された絶縁性被覆膜で皮膜された微粒子を製造できる。
このような方法は、交互積層法(Layer-by-Layer assembly)と呼ばれる。交互積層法は、G.Decherらによって1992年に発表された有機薄膜を形成する方法である(Thin Solid Films, 210/211, p831(1992))。この方法では、正電荷を有するポリマー電解質(ポリカチオン)と負電荷を有するポリマー電解質(ポリアニオン)の水溶液に、基材を交互に浸漬することで基板上に静電的引力によって吸着したポリカチオンとポリアニオンの組が積層して複合膜(交互積層膜)が得られるものである。
交互積層法では、静電的な引力によって、基材上に形成された材料の電荷と、溶液中の反対電荷を有する材料が引き合うことにより膜成長するので、吸着が進行して電荷の中和が起こるとそれ以上の吸着が起こらなくなる。したがって、ある飽和点までに至れば、それ以上膜厚が増加することはない。Lvovらは交互積層法を、微粒子に応用し、シリカやチタニア、セリアの各微粒子分散液を用いて、微粒子の表面電荷と反対電荷を有する高分子電解質を交互積層法で積層する方法を報告している(Langmuir、Vol.13、(1997)p6195−6203)。この方法を用いると、負の表面電荷を有するシリカの微粒子とその反対電荷を持つポリカチオンであるポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PDDA)またはポリエチレンイミン(PEI)などとを交互に積層することで、シリカ微粒子と高分子電解質が交互に積層された微粒子積層薄膜を形成することが可能である。
高分子電解質溶液あるいは無機酸化物微粒子の分散液に浸漬後、反対電荷を有する微粒子分散液あるいは高分子電解質溶液に浸漬する前に溶媒のみのリンスによって余剰の高分子電解質溶液あるいは無機酸化物微粒子の分散液を洗い流すことが好ましい。このようなリンスに用いるものとしては、水、アルコール、アセトンなどがあるが、通常、過剰な高分子電解質溶液あるいは無機酸化物微粒子の分散液の除去の点から、比抵抗値が18MΩ・cm以上のイオン交換水(いわゆる超純水)が用いられる。導電粒子に吸着した高分子電解質及び無機酸化物微粒子は導電粒子表面に静電的に吸着しているために、このリンスの工程で剥離することはない。また、反対電荷の溶液に、吸着していない高分子電解質または無機酸化物微粒子を持ち込むことを防ぐためにリンスを行うことが好ましい。これをしない場合は、持ち込みによって溶液内でカチオン、アニオンが混ざり、高分子電解質と無機酸化物微粒子の凝集や沈殿を起こすことがある。
この発明で使用する高分子電解質溶液は、水または水と水溶性の有機溶媒の混合溶媒に溶解したものである。使用できる水溶性の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリルなどがあげられる。
高分子電解質としては、水溶液中で電離し、荷電を有する官能基を主鎖または側鎖に持つ高分子を用いることができる。この場合はポリカチオンを用いるのが良い。また、ポリカチオンとしては、一般に、ポリアミン類等のように正荷電を帯びることのできる官能基を有するもの、たとえば、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアリルアミン塩酸塩(PAH)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(PDDA)、ポリビニルピリジン(PVP)、ポリリジン、ポリアクリルアミドおよびそれらを少なくとも1種以上を含む共重合体などを用いることができる。
高分子電解質の中でもポリエチレンイミンは電荷密度が高く、結合力が強い。これらの高分子電解質の中でも、エレクトロマイグレーションや腐食を避けるために、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)イオン、及びアルカリ土類金属(Ca、Sr、Ba、Ra)イオン、ハロゲン化物イオン(フッ素イオン、クロライドイオン、臭素イオン、ヨウ素イオン)を含まないものが好ましい。
これらの高分子電解質は、いずれも水溶性あるいは水と有機溶媒との混合液に可溶なものであり、高分子電解質の分子量としては、用いる高分子電解質の種類により一概には定めることができないが、一般に、500〜200,000程度のものが好ましい。なお、溶液中の高分子電解質の濃度は、一般に、0.01〜10%(重量)程度が好ましい。また、高分子電解質溶液のpHは、特に限定されない。
この高分子電解質薄膜を用いることにより導電粒子の表面に欠陥なく均一に被覆することができ、回路電極間隔が狭ピッチでも絶縁性が確保され、電気的に接続する電極間では接続抵抗が低く良好となる。
また、高分子電解質薄膜の種類や分子量、濃度を調整することにより無機酸化物の被覆率をコントロールすることが出来る。
具体的にはポリエチレンイミン等、電荷密度の高い高分子電解質薄膜を用いた場合、無機酸化物の被覆率が高くなる傾向があり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド等、電荷密度の低い高分子電解質薄膜を用いた場合、無機酸化物の被覆率が低くなる傾向がある。又、高分子電解質の分子量が大きい場合無機酸化物の被覆率が高くなる傾向があり、高分子電解質の分子量が小さい場合、無機酸化物の被覆率が低くなる傾向がある。更に高分子電解質を高濃度で用いた場合無機酸化物の被覆率が高くなる傾向があり、高分子電解質を低濃度で用いた場合、無機酸化物の被覆率が低くなる傾向がある。
無機酸化物の被覆率が高い場合は絶縁性が高く導電性が悪い傾向があり、無機酸化物の被覆率が低い場合は導電性が高く絶縁性が悪い傾向がある。
無機酸化物は一層のみ被覆されているのが良い。複層積層すると積層量のコントロールが困難になる。
無機酸化物の被覆率は10%〜50%の範囲であることが好ましく、10〜30%の範囲であることが更に好ましい。ここでいう被覆率とはSEM画像解析により(絶縁被覆部分の表面積/全体の表面積)×100%で表す。
無機酸化物の被覆率によって絶縁と導通のバランスをとることが出来る。即ち発明者らの経験では、面積あたり2万個/mm以上導電粒子が存在する場合、無機酸化物の被覆率を40%以上に設定する必要があるが、本実施形態であれば10〜30%の範囲でも十分である。絶縁被覆率が10〜30%の導電性粒子を用いても絶縁性が十分であり、その分導通性が向上する。
以上のようにして完成した絶縁被覆導電粒子を加熱乾燥することで絶縁性子粒子と導電粒子の結合を強化することが出来る。結合力が増す理由としては、例えば金表面のカルボキシル基等官能基と絶縁性子粒子表面の水酸基の化学結合が挙げられる。加熱乾燥の温度としては60℃〜200℃、加熱時間は10〜180分の範囲が良い。温度が60℃より低い場合や加熱時間が10分より短い場合は絶縁性子粒子が剥離しやすく、温度が200℃より高い場合や加熱時間が180分より長い場合は導電粒子が変形しやすいので好ましくない。
以上のようにして作製した絶縁被覆導電粒子は表面に水酸基を有する為に信頼性が不十分になる場合がある。
そこで、絶縁被覆導電粒子表面にシリコーンオリゴマー処理をすると絶縁信頼性が増す。
[異方導電接着剤]
以上のようにして作製した絶縁被覆導電粒子及び無機酸化物粒子を接着剤に分散させ異方導電接着剤とする。
異方導電接着剤に用いられる接着剤には、熱反応性樹脂と硬化剤の混合物が用いられる。好ましく用いられる接着剤としては、エポキシ樹脂と潜在性硬化剤との混合物である。潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素-アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等が挙げられる。この他、接着剤には、ラジカル反応性樹脂と有機過酸化物の混合物や紫外線などのエネルギー線硬化性樹脂が用いられる。
本実施形態において用いられるエポキシ樹脂としては、エピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、AD等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂やナフタレン環を含んだ骨格を有するナフタレン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエーテル、ビフェニル、脂環式等の1分子内に2個以上のグリシジル基を有する各種のエポキシ化合物等を単独にあるいは2種以上を混合して用いることが可能である。特に本実施形態においては、フェニル基に代表される脂環式炭化水素を含んでいることが望ましい。これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na、Cl等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることがエレクトロマイグレーション防止のために好ましい。
接着剤には接着後の応力を低減するため、あるいは接着性を向上するために、ブタジエンゴム、アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム等を混合することができる。また、接着剤としてはペースト状またはフィルム状のものが用いられる。フィルム状にするためには、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を配合することが効果的である。これらのフィルム形成性高分子は、反応性樹脂の硬化時の応力緩和にも効果がある。特に、フィルム形成性高分子が、水酸基等の官能基を有する場合、接着性が向上するためより好ましい。又、フェニル基に代表される脂環式炭化水素を含んでいることが望ましい。フィルム形成は、これら少なくともエポキシ樹脂、アクリルゴム、潜在性硬化剤からなる接着組成物を有機溶剤に溶解あるいは分散により、液状化して、剥離性基材上に塗布し、硬化剤の活性温度以下で溶剤を除去することにより行われる。
この時用いる溶剤は、芳香族炭化水素系と含酸素系の混合溶剤が材料の溶解性を向上させるため好ましい。具体的にはトルエンと酢酸エチルやメチルエチルケトンの混合溶媒が挙げられる。特に本実施形態においては後にグラフト化した無機酸化物粒子を樹脂中に分散させることになるため、芳香族炭化水素系溶媒が溶媒全体に占める率は30%以上であると分散効果が大きい。
異方導電接着剤の厚みは、導電性子の粒子径及び異方導電接着剤の特性を考慮して相対的に決定されるが、異方導電接着剤は、導電粒子を含む導電粒子含有層と導電粒子を含まない導電粒子非含有層の2層構成であることが良い。そして、例えば、金属バンプを有するICチップとガラスパネルとを異方導電接着剤を介して接続する場合、導電粒子非含有層を金属バンプ側に配置し、導電粒子含有層をガラスパネル側に配置することで導電粒子が高効率で金属バンプ側に捕捉されるようになる。従って、導電粒子含有層はなるべく薄い方が好ましく、導電粒子非含有層は導電粒子含有層よりも厚くて流動性が高いほうが好ましい。具体的には導電粒子含有層は厚み3〜15μmの範囲であり、導電粒子非含有層は厚み7〜20μmの範囲であり、導電粒子含有層が異方導電接着剤フィルム全体の50wt%以下であることが好ましい。
また、ガラスパネルやITOとの接着性を強化する意味で厚み4μm以下の導電粒子非含有層をさらにガラス電極側に配置した3層構成であることがより好ましい。この導電粒子非含有層は流動性が良いことが好ましい。
ここで、金属バンプ側に配置する導電粒子非含有層は流動性が良いことが好ましく、ガラス側に配置する導電粒子含有層は流動性が低いことが望ましい。また、導電粒子非含有層中の導電粒子は凝集せず単分散していることが望ましい。発明者らはこれらの課題達成の為、以下の構造が好ましいことを発見した。
一般に微粒子をフィルムに入れた場合、粒子径が小さいほど増粘効果が大きい。これは粒子径が小さくなるに従って、単位重量当たりの表面積が大きくなる為である。このため、無機酸化物粒子を異方導電接着フィルムに入れると、増粘効果を出すことで導電粒子が動きにくくなり、接続電極上での導電粒子の捕捉率が向上する。又、微粒子を入れることでスペーサーとしての効果もある。すなわち、無機酸化物粒子が入ることで異方導電接着フィルム内の導電粒子の単分散性が飛躍的に向上する。
そこで、10〜50wt%の無機酸化物粒子スラリーを導電粒子含有層に入れると導電粒子の単分散性が向上する。無機酸化物粒子スラリーとしては、本実施形態の製造方法により得られた無機酸化物粒子を用いると良く、特に3次元架橋されたシリカを用いると良い。
上記のような無機酸化物粒子スラリーを接着剤樹脂中に大量に分散させる。分散させる方法としては、接着剤樹脂中にスラリーを混ぜた後、回転攪拌や超音波、ビーズミルや湿式衝突等の手段がある。
導電粒子含有層中に表面が疎水性の無機酸化物粒子が10wt%以上存在していることが好ましく、更に好ましくは15wt%以上存在していることが好ましく、更に好ましくは20wt%以上存在していることが好ましく、更に好ましくは30wt%以上存在していることが好ましい。この場合、無機酸化物粒子の重量%=(無機酸化物粒子の重量/接着剤の重量)×100%とする。
無機酸化物粒子を添加するほど、接続電極上での導電粒子の捕捉率や異方導電接着剤フィルム内の導電粒子の単分散性は向上するが、添加しすぎると接着強度が低下しやすい。従って無機酸化物粒子の添加量は40wt%以下であることが好ましく、30wt%以下であることが更に好ましい。
つまり、接続電極上での導電粒子の捕捉率と導電粒子の単分散性の観点からは無機酸化物粒子が多いほうが良く、接着強度の観点からは無機酸化物粒子が少ないほうが良い。以上の観点から理想的な無機酸化物粒子の添加量は10wt%以上40wt%以下であることが好ましい。
一方、導電粒子非含有層は流動性が高い方が良い。従って無機酸化物粒子が少ないほうが良い。具体的には10wt%以下であることが好ましく、5wt%以下であることが更に好ましい。
導電粒子含有層に入れる導電粒子の量は単位面積あたり2万個/mm以上存在することが好ましい。本来これだけの導電粒子を入れるとマイグレーションの原因となるが、本実施形態においては導電粒子含有層に大量の微粒子が存在する為に絶縁性が向上する。導電粒子を大量に入れられるということは導通性が増し、バンプ毎の捕捉導電粒子数も安定するため好ましい。
以上のようにして作製した導電粒子含有層と導電粒子非含有層を必須とする複層構成の異方導電接着剤フィルムは、導電粒子非含有層側に大量の微粒子を混入させているので接着性が不十分な場合がある。この場合は導電粒子含有層を導電粒子非含有層でサンドイッチする形の構成が良い。この場合も導電粒子含有層が異方導電接着剤フィルム全体の50vol%以下であり、導電粒子含有層の外側(導電粒子非含有層とは違う側)に平均4μm以下の厚みを有する導電粒子非含有層が存在していることが好ましく、平均4μm以下の厚みを有する導電粒子非含有層が存在していることが更に好ましい。
具体的には導電粒子含有層は厚み3〜15μmの範囲であり、導電粒子非含有層(1)は厚み7〜20μmの範囲であり、導電粒子非含有層(2)は厚み1〜4μmの範囲であることが好ましく、圧着時は導電粒子非含有層(1)がバンプ側に、導電粒子非含有層(2)がガラスパネル側に来るようにする。これらの層はそれぞれセパレータに塗工した後、ラミネートすることで張り合わせることが出来る。
導電粒子非含有層(1)と導電粒子非含有層(2)は流動性と接着性が高い方が良いので無機酸化物粒子が10wt%未満であることが好ましく、5wt%未満であることが更に好ましい。
[接続構造体]
このようにして作製した異方導電接着剤を用いた接続構造体の作製方法の一例を、図1を用いて説明する。
図1は、導電粒子含有層1が導電粒子非含有層2でサンドイッチされた3層からなる異方導電接着剤10の断面図である。導電粒子含有層1には、導電粒子3と絶縁被覆層4からなる絶縁被覆導電粒子5及び無機酸化物粒子6が分散されている。図2は、異方導電接着剤10によるCOG実装方法の一実施形態を示す断面図である。図2に示されるように、ICチップ7と、ガラス基板9とをICチップ7上の金属バンプ8と、ガラス基板9上の電極11(ITO電極又はIZO電極)が向き合うように対向配置し、ICチップ7とガラス基板9との間に異方導電接着剤10を配置する。この状態で全体を加熱及び加圧することにより、図3の断面図に示されるようにICチップ7とガラス基板9とが電気的に接続された接続構造体100が得られる。加熱及び加圧時には、導電粒子3が無機酸化物粒子6により流動を抑えられ、導電粒子3が金属バンプ8と電極11間に捕捉されやすくなる為、加圧方向に高い導通性が得られる。一方、金属バンプ8や電極11に対しては、無機酸化物粒子6の含有量の低い層が接触するため、導電粒子3の埋め込み性と接着性を維持することが出来る。非加圧方向への絶縁性は、金属バンプ8と電極11間での捕捉率が向上し、隣り合う金属バンプ8間に流れる導電粒子3の割合が低減される結果、向上する。なお、導電粒子3の表面に存在する絶縁被覆層4の被覆率を下げても絶縁性が確保されやすくなる。絶縁被覆層4の被覆率を下げることで更に導通性が向上する。
以下、実施例及び比較例に基づき本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(導電粒子1)
平均粒子径2.8μmの架橋ポリスチレン粒子の表面に、厚み0.2μmのニッケル層を無電解めっきで形成し、さらにそのニッケルの外側に厚み0.04μmのパラジウム層を設けることで導電粒子1を作製した。
(絶縁被覆導電粒子1)
次にメルカプト酢酸8mmolをメタノール200mlに溶解させて反応液を作製した。次に導電粒子1を10g上記反応液に加え、室温で2時間スリーワンモーターと直径45mmの攪拌羽で攪拌した。メタノールで洗浄後、φ3μmのメンブレンフィルタ(日本ミリポア社製)で導電粒子を濾過することで表面にカルボキシル基を有する導電粒子10gを得た。
次に分子量70000の30%ポリエチレンイミン水溶液(和光純薬社製)を超純水で希釈し、0.3重量%ポリエチレンイミン水溶液を得た。前記カルボキシル基を有する導電粒子10gを0.3重量%ポリエチレンイミン水溶液に加え、室温で15分攪拌した。次にφ3μmのメンブレンフィルタ(日本ミリポア社製)で導電粒子をろ過し、超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。更にφ3μmのメンブレンフィルタ(日本ミリポア社製)で導電粒子をろ過し、前記メンブレンフィルタ上にて200gの超純水で2回洗浄を行うことで、吸着していないポリエチレンイミンを除去した。
次にポリエチレンイミンで処理した導電粒子を純水に浸漬し、コロイダルシリカ分散液(質量濃度20%、扶桑化学工業社製、製品名クオートロンPL−13、平均粒子径130nm)を超純水で希釈した液を滴下することで、シリカ被覆率が30%の絶縁被覆導電粒子を作製した。被覆率は滴下量で調整した。
次にφ3μmのメンブレンフィルタ(日本ミリポア社製)で導電粒子をろ過し、超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。更にφ3μmのメンブレンフィルタ(日本ミリポア社製)で導電粒子をろ過し、前記メンブレンフィルタ上にて200gの超純水で2回洗浄を行うことで、吸着していないシリカを除去した。その後、シリコーン溶液に浸漬し、シリカ表面の疎水化を行った。その後80℃、30分の条件で乾燥を行い、120℃、1時間加熱乾燥行うことで絶縁被覆導電粒子1を作製した。
(シリコーンオリゴマー1)
メタノール10gにトリエトキシフェニルシラン50gを配合して溶液を調整した。これを攪拌しながら、蒸留水6gと酢酸0.5gの溶液を添加し、80℃で一定時間加熱して加水分解、重縮合反応を行った。一旦、0℃に冷却した後、テトラエトキシシラン6gを滴下して室温で2時間攪拌して、シロキサン骨格中にフェニル基を含有し、末端が3官能性のシリコーン重合体を得た。得られた重合体の分子量は1100(GPCによる重量平均分子量測定)であった。得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加えて、固形分20重量%の処理液を作製した。得られたシリコーンオリゴマーの熱分解温度を示差熱量計で測定したところ、620℃であった。
(シリコーンオリゴマー2)
メタノール10gに、トリエトキシフェニルシラン30gとジエトキシジフェニルシラン5gを配合して溶液を調整した。これを攪拌しながら、蒸留水8gと酢酸0.5gの溶液を添加し、50℃で一定時間加熱して加水分解、重縮合反応を行った。一旦、0℃に冷却した後、テトラエトキシシラン6gを滴下して室温で2時間攪拌して、シロキサン骨格中にフェニル基を含有し、末端が3官能性のシリコーン重合体を得た。得られた重合体の分子量は1000(GPCによる重量平均分子量測定)であった。得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加えて、固形分20重量%の処理液を作製した。得られたシリコーンオリゴマーの熱分解温度を示差熱量計で測定したところ、600℃であった。
(シリコーンオリゴマー3)
メタノール10gに、ジフェニルジメトキシシラン40gとジメチルジメトキシシラン20gを配合して溶液を調整した。これを攪拌しながら、蒸留水6gと酢酸0.5gの溶液を添加し、50℃で一定時間加熱して加水分解、重縮合反応を行った。一旦0℃に冷却した後、トリメトキシメチルシラン8gを滴下して室温で一定時間攪拌して、シロキサン骨格中にフェニル基を含有し、末端が2官能性のシリコーン重合体を得た。得られたシリコーン重合体の分子量は800(GPCによる重量平均分子量測定)であった。得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加えて、固形分20重量%の処理液を作製した。得られたシリコーンオリゴマーの熱分解温度を示差熱量計で測定したところ、550℃であった。
(シリコーンオリゴマー4)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシラン20gとテトラメトキシシラン25gとメタノール105gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを添加し、50℃で一定時間攪拌し、分子量2500(GPCによる重量平均分子量測定、以下同様の定義)のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加えて、固形分20重量%の処理液を作製した。得られたシリコーンオリゴマーの熱分解温度を示差熱量計で測定したところ、410℃であった。
(シリコーンオリゴマー5)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシラン20gとテトラメトキシシラン25gとメタノール105gを配合した溶液に、酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを添加し、70℃で一定時間攪拌し、分子量5800(GPCによる重量平均分子量測定、以下同様の定義)のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加えて、固形分20重量%の処理液を作製した。得られたシリコーンオリゴマーの熱分解温度を示差熱量計で測定したところ、420℃であった。
(シリコーンオリゴマー6)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン118gとメタノール5.9gを配合した溶液に、活性白土5g及び蒸留水4.8gを添加し、75℃で一定時間攪拌し、分子量1300(GPCによる重量平均分子量測定)のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加えて、固形分20重量%の処理液を作製した。得られたシリコーンオリゴマーの熱分解温度を示差熱量計で測定したところ、380℃であった。
(シリコーンオリゴマー7)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン110gとメタノール2.0gを配合した溶液に、活性白土3g及び蒸留水6.3gを添加し、75℃で一定時間攪拌し、分子量700(GPCによる重量平均分子量測定)のシリコーンオリゴマーを合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。得られたシリコーンオリゴマー溶液にメタノールを加えて、固形分20重量%の処理液を作製した。得られたシリコーンオリゴマーの熱分解温度を示差熱量計で測定したところ、370℃であった。
(シリカナノ粒子1)
未処理の12nmのシリカナノ粒子AEROSIL200(日本アエロジル社製)10gを攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに入れて窒素雰囲気下で攪拌を行った。攪拌をしつつ、シリコーンオリゴマー1を10g徐々に滴下し、滴下後に200℃で24時間攪拌することで、シリカ表面がシリコーンで覆われた粒子径12nmのシリカナノ粒子を作製した。その後、取り出した粒子をミクロ熱重量測定装置により1000℃まで加熱して重量変化により樹脂分の測定を行った結果、8.8wt%の重量減少を確認した。
(シリカナノ粒子2)
未処理の12nmのシリカナノ粒子AEROSIL200(日本アエロジル社製)10gを攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに入れて窒素雰囲気下で攪拌を行った。攪拌をしつつ、シリコーンオリゴマー2を10g徐々に滴下し、滴下後に200℃で24時間攪拌することで、シリカ表面がシリコーンで覆われた粒子径12nmのシリカナノ粒子を作製した。その後、取り出した粒子をミクロ熱重量測定装置により1000℃まで加熱して重量変化により樹脂分の測定を行った結果、7.6wt%の重量減少を確認した。
(シリカナノ粒子3)
未処理の12nmのシリカナノ粒子AEROSIL200(日本アエロジル社製)10gを攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに入れて窒素雰囲気下で攪拌を行った。攪拌をしつつ、シリコーンオリゴマー3を10g徐々に滴下し、滴下後に200℃で24時間攪拌することで、シリカ表面がシリコーンで覆われた粒子径12nmのシリカナノ粒子を作製した。その後、取り出した粒子をミクロ熱重量測定装置により1000℃まで加熱して重量変化により樹脂分の測定を行った結果、7.8wt%の重量減少を確認した。
(シリカナノ粒子4)
未処理の12nmのシリカナノ粒子AEROSIL200(日本アエロジル社製)10gを攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに入れて窒素雰囲気下で攪拌を行った。攪拌をしつつ、シリコーンオリゴマー4を10g徐々に滴下し、滴下後に200℃で24時間攪拌することで、シリカ表面がシリコーンで覆われた粒子径12nmのシリカナノ粒子を作製した。その後、取り出した粒子をミクロ熱重量測定装置により1000℃まで加熱して重量変化により樹脂分の測定を行った結果、7.6wt%の重量減少を確認した。
(シリカナノ粒子5)
未処理の12nmのシリカナノ粒子AEROSIL200(日本アエロジル社製)10gを攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに入れて窒素雰囲気下で攪拌を行った。攪拌をしつつ、シリコーンオリゴマー5を10g徐々に滴下し、滴下後に200℃で24時間攪拌することで、シリカ表面がシリコーンで覆われた粒子径12nmのシリカナノ粒子を作製した。その後、取り出した粒子をミクロ熱重量測定装置により1000℃まで加熱して重量変化により樹脂分の測定を行った結果、4.5wt%の重量減少を確認した。
(シリカナノ粒子6)
処理の12nmナノ粒子AEROSIL200(日本アエロジル社製)10gを攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに入れて窒素雰囲気下で攪拌を行った。攪拌をしつつ、シリコーンオリゴマー6を10g徐々に滴下し、滴下後に200℃で24時間攪拌することで、シリカ表面がシリコーンで覆われた粒子径12nmのシリカナノ粒子を作製した。その後、取り出した粒子をミクロ熱重量測定装置により1000℃まで加熱して重量変化により樹脂分の測定を行った結果、9.9wt%の重量減少を確認した。
(シリカナノ粒子7)
未処理の12nmのシリカナノ粒子AEROSIL200(日本アエロジル社製)10gを攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに入れて窒素雰囲気下で攪拌を行った。攪拌をしつつ、シリコーンオリゴマー7を10g徐々に滴下し、滴下後に200℃で24時間攪拌することで、シリカ表面がシリコーンで覆われた粒子径12nmのシリカナノ粒子を作製した。その後、取り出した粒子をミクロ熱重量測定装置により1000℃まで加熱して重量変化により樹脂分の測定を行った結果、9.7wt%の重量減少を確認した。
(シリカナノ粒子8)
未処理の12nmのシリカナノ粒子AEROSIL200(日本アエロジル社製)10gを攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに入れて窒素雰囲気下で攪拌を行った。攪拌をしつつ、フェニルトリメトキシシランを10g徐々に滴下し、滴下後に200℃で24時間攪拌することで、シリカ表面がシランカップリング剤で覆われた粒子径12nmのシリカナノ粒子を作製した。その後、取り出した粒子をミクロ熱重量測定装置により1000℃まで加熱して重量変化により樹脂分の測定を行った結果、6.7wt%の重量減少を確認した。
(シリカスラリー1)
シリカナノ粒子1が20wt%となるように、酢酸エチルとトルエンを重量比で1:1に混合した溶媒に分散し、シリカナノ粒子1を添加して高粘度のスラリーを作製した。次に自公転式ミキサーにより粘度を下げた後、湿式解砕装置ナノマイザーNM2000−AR(吉田機械興業株式会社製、商品名)を用い、供給圧力150MPaの条件で解砕を3回行い、低粘度化した。
(シリカスラリー2)
シリカナノ粒子1の代わりにシリカナノ粒子2を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー2を作製した。
(シリカスラリー3)
シリカナノ粒子1の代わりにシリカナノ粒子3を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー3を作製した。
(シリカスラリー4)
シリカナノ粒子1の代わりにシリカナノ粒子4を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー4を作製した。
(シリカスラリー5)
シリカナノ粒子1の代わりにシリカナノ粒子5を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー5を作製した。
(シリカスラリー6)
シリカナノ粒子1の代わりにシリカナノ粒子6を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー6を作製した。
(シリカスラリー7)
シリカナノ粒子1の代わりにシリカナノ粒子7を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー7を作製した。
(シリカスラリー8)
シリカナノ粒子1の代わりにシリカナノ粒子8を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー8を作製した。
(シリカスラリー9)
シリカナノ粒子1の代わりに市販のオクチルシラン被覆シリカナノ粒子R202(日本アエロジル社製、商品名)を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー9を作製した。
(シリカスラリー10)
シリカナノ粒子1の代わりに市販のオクチル被覆シリカナノ粒子R805(日本アエロジル社製、商品名)を用いたこと以外はシリカスラリー1と同様の条件でシリカスラリー10を作製した。
[実施例1(評価例1)]
接着剤溶液の作製:フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製商品名、PKHC)100gと、アクリルゴム(ブチルアクリレート40部、エチルアクリレート30部、アクリロニトリル30部、グリシジルメタクリレート3部の共重合体、分子量:85万)75gを酢酸エチルとトルエンを重量比で1:1に混合した溶媒300gに溶解し、30重量%溶液を得た。次いで、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ(エボキシ当量185、旭化成エポキシ株式会社製、ノバキュアHX−3941)300gをこの溶液に加え、撹拌して接着剤溶液1を作製した。次に、接着剤固形分に対しシリカ固形分含量が30wt%となるように製造直後のシリカスラリー1を接着剤溶液1に加えた。
一方、上述した方法で作製した4gの絶縁被覆導電粒子を酢酸エチルとトルエンを重量比で1:1に混合した溶媒10g中に超音波分散して粒子分散液とした。超音波分散の条件は38kHZ400W20L(試験装置:US107藤本科学商品名)の超音波槽にビーカー浸漬したサンプルを入れて1分攪拌した。
上記粒子分散液を接着剤溶液1に分散し、この溶液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフイルム、厚み40μm)にロールコータで塗布し、90℃、10分乾燥し厚み10μmの異方導電接着剤フィルムAを作製した。この異方導電接着剤フィルムAには単位面積あたり3万個/mmの絶縁被覆導電粒子が入っていた。
次に接着剤溶液1をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフイルム、厚み40μm)にロールコータで塗布し、90℃、10分乾燥し厚み3μmの異方導電接着剤フィルムBを作製した。
次に接着剤溶液1をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフイルム、厚み40μm)にロールコータで塗布し、90℃、10分乾燥し厚み10μmの異方導電接着剤フィルムCを作製した。
次に異方導電接着剤フィルムB→異方導電接着剤フィルムA→異方導電接着剤フィルムCの順番に各層をラミネートし、3層からなる異方導電接着剤フィルムDを作製した。
次に、作製した異方導電接着フィルムDを用いて、金バンプ(面積:30×90μm、スペース8μm、高さ:15μm、バンブ数362)付きチップ(1.7×1.7mm、厚み:0.5μm)と回路付きガラス基板(厚み:0.7mm)の接続を、以下に示すように行った。
異方導電接着フィルムDを回路付きガラス基板に80℃、0.98MPa(10kgf/cm)で貼り付けた後、セパレータを剥離し、チップのバンプと回路付きガラス基板の位置合わせを行った。
次いで、190℃、40g/バンプ、10秒の条件でチップ上方から加熱、加圧を行い、本接続を行った。
[実施例2(評価例2)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー2を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例3(評価例3)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー3を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例4(評価例4)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー4を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例5(評価例5)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー5を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例6(評価例6)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー6を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例1(評価例7)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー7を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例2(評価例8)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー8を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例3(評価例9)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー9を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例4(評価例10)]
シリカスラリー1の代わりにシリカスラリー10を用いた以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例7(評価例11)]
シリカスラリー1を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例8(評価例12)]
シリカスラリー2を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例2と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例9(評価例13)]
シリカスラリー3を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例3と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例10(評価例14)]
シリカスラリー4を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例4と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例11(評価例15)]
シリカスラリー5を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例5と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[実施例12(評価例16)]
シリカスラリー6を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例6と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例5(評価例17)]
シリカスラリー7を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例7と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例6(評価例18)]
シリカスラリー8を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例8と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例7(評価例19)]
シリカスラリー9を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例9と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例8(評価例20)]
シリカスラリー10を24時間放置後にフィルムを作成したこと以外は評価例10と同様の方法で接続サンプルを作製した。
[比較例9(評価例21)]
シリカスラリーを加えずにフィルムを作成したこと以外は評価例1と同様の方法で接続サンプルを作製した。
(絶縁抵抗試験及び導通抵抗試験)
実施例1〜12及び比較例1〜9で作製したサンプルの絶縁抵抗試験及び導通抵抗試験を行った。異方導電接着フィルムはチップ電極間の絶縁抵抗が高く、チップ電極/ガラス電極間の導通抵抗が低いことが重要である。チップ電極間の絶縁抵抗は20サンプルを測定した。絶縁抵抗は初期値とマイグレーション試験(気温60℃、湿度90%、20V印加)の条件で500時間放置)を行い、絶縁抵抗>10(Ω)を良品とした場合の歩留まりを算出した。又、チップ電極/ガラス電極間の導通抵抗に関しては14サンプルの平均値を測定した。導通抵抗は初期値と吸湿耐熱試験(気温85℃、湿度85%の条件で500時間放置)後の値を測定した。
(捕捉率)
捕捉率は異方導電接着剤中の粒子密度とバンプ上の粒子密度の比から求めた。具体的には以下の式で求めた。捕捉率は望大特性であり、高ければ高いほどよいとされる。
捕捉率(%)=バンプ上の粒子の数の平均(n=100)/バンプ面積/単位面積毎の異方導電接着剤中粒子数×100(%)
(塗工外観)
フィルムに分散しにくいナノ粒子をフィルム中に大量投入すると、ナノ粒子が数ミクロンレベルの凝集体となり塗工時に筋が発生する。筋が発生した部分は導電粒子が殆ど存在しない為、導通不良の原因となる。そこで異方導電接着剤フィルムの塗工外観の評価を行った。
(シリカスラリー粘度)
シリカスラリーの粘度を振動式粘度計にて測定した。
(結果)
測定結果を表1に示す。表1中のA〜Dは以下の基準に基づく評価を意味する。
A:特に良好
B:良好
C:特性が不十分である
D:使用不可
Figure 2012036313
実施例1〜6においては、無機酸化物粒子の分散性の向上に起因して、異方導電接着剤フィルムに優れた特性が付与されていることが確認された。
例えば、実施例1〜6の異方導電接着剤フィルムにおいては、無機酸化物粒子の含有量が多くても分散性が良好であるため、異方導電接着剤フィルムの粘度を高くして接続電極上での導電粒子の捕捉率を高くすることによる、導電信頼性の向上を有効に達成することができた。また、芳香族炭化水素系溶媒を用いているので、ワニスと無機酸化物粒子のなじみが良く、塗工傷が発生しにくかった。
加えて、実施例1〜6のスリラーを放置しても、実施例7〜12に示すように粘度上昇が少ない傾向があった。
さらに、実施例1〜3においては、シリカにフェニル基を導入することで疎水性と耐熱性が高められ、絶縁信頼性及び吸湿耐熱性を大幅に向上させることができた。3次元架橋のフェニル基含有シリコーンオリゴマーを用いたことにより、無機酸化物粒子を芳香族系有機溶媒に添加してスラリーとしたときの粘度が特に低かった(即ち分散性が良好)。
一方、比較例1〜4においては、無機酸化物粒子の分散性が不十分であり、所望の特性を得ることができなかった。より具体的には、比較例1〜4においては、実施例1〜6と比較して、スラリーの粘度が高かった。また、比較例1〜4のスラリーを放置すると、粘度が実施例7〜12と比較して上昇した(比較例5〜8)。また、チップ電極/ガラス電極の導通性、チップ電極間の絶縁性が不十分であった。これは、無機酸化物粒子表面が立体的に被覆されておらず、無機酸化物粒子表面の残存水酸基(シラノール)が存在していることに起因していると考えられる。
また、無機酸化物粒子を用いなかった比較例9においては、接続電極上での導電粒子の捕捉率が低いという結果を示した。
以上のように本発明によれば、残存シラノールの影響を排し、接着剤への分散性良好な、無機酸化物粒子を作製することができる。特に異方導電接着剤に用いると、圧着時に導電粒子を動きにくくし、電極上での導電粒子の捕捉率を向上させると同時に導電粒子の異方導電接着剤フィルム内の単分散性を向上させ、絶縁特性と導通特性を同時に改良することが出来る。更に導電粒子の投入量を抑制することができる。又、ナノ粒子である無機酸化物粒子を抑えるため、異方導電接着剤の塗工性が改善する。
6…無機酸化物粒子、10…異方導電接着剤。

Claims (10)

  1. 重量平均分子量が500〜10000の範囲である3次元架橋されたシリコーンオリゴマーを、無機酸化物粒子表面に気相中で化学吸着させる工程を備える、無機酸化物粒子の製造方法。
  2. 前記工程は、前記シリコーンオリゴマーを該シリコーンオリゴマーの熱分解温度よりも低い沸点を有する溶媒で希釈した混合液を、気相中で攪拌している前記無機酸化物粒子の表面に滴下し、滴下後の前記無機酸化物粒子を前記シリコーンオリゴマーの熱分解温度より低く前記溶媒の沸点より高い温度で攪拌し、その後減圧高温下で未反応の前記シリコーンオリゴマーを除去する工程である、請求項1に記載の無機酸化物粒子の製造方法。
  3. 前記シリコーンオリゴマーの熱分解温度が500℃以上であることを特徴とする請求項2に記載の無機酸化物粒子の製造方法。
  4. 前記無機酸化物粒子の攪拌時に窒素パージすることを特徴とする請求項2又3に記載の無機酸化物粒子の製造方法。
  5. 前記シリコーンオリゴマーのグラフト率が4%以上100%以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の無機酸化物粒子の製造方法。
  6. 前記シリコーンオリゴマーが分子内に3官能性(RSiO3/2)または4官能性(RSiO4/2)シロキサン単位を1種類以上含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の無機酸化物粒子の製造方法。
  7. 前記シリコーンオリゴマーが分子内に2官能性(RSiO2/2)と4官能性(RSiO4/2)シロキサン単位を両方有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の無機酸化物粒子の製造方法。
  8. 前記シリコーンオリゴマーが分子内に2官能性(RSiO2/2)と3官能性(RSiO3/2)シロキサン単位を両方有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の無機酸化物粒子の製造方法。
  9. 前記Rがフェニル基であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の無機酸化物粒子の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の無機酸化物粒子の製造方法により作製した無機酸化物粒子を5wt%以上含有することを特徴とする異方導電接着剤。
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