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JP2012031741A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

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JP2012031741A JP2010169547A JP2010169547A JP2012031741A JP 2012031741 A JP2012031741 A JP 2012031741A JP 2010169547 A JP2010169547 A JP 2010169547A JP 2010169547 A JP2010169547 A JP 2010169547A JP 2012031741 A JP2012031741 A JP 2012031741A
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Yoshito Moriya
嘉人 守谷
Haruhito Fujimura
治仁 藤村
Yoshiro Kamo
吉朗 加茂
Atsushi Hayashida
篤史 林田
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】油圧制御弁に混入した異物の除去をより効果的に行うことのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】油圧の供給に応じて動作してカムシャフトの回転位相を変更することで機関バルブのバルブタイミングを可変とする2つの油圧式位相可変機構1i,1eを備える内燃機関に適用され、油圧式位相可変機構1i,1e毎に設けられた油圧制御弁7i,7eのスプール9i,9eを駆動することで両油圧式位相可変機構1i,1eの供給油圧をそれぞれ調節する内燃機関の可変動弁系において、電子制御ユニット12は、油圧式位相可変機構1i,1eの一つについてその油圧制御弁7i,7eのスプール9i,9eを往復動させることで該油圧制御弁7i,7eに混入した異物を除去する異物除去制御を実行するとともに、その異物除去制御の実行中に、もう一つの油圧式位相可変機構1e,1iに位相保持を指令する。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧の供給に応じて動作してカムシャフトの回転位相を変更することで機関バルブのバルブタイミングを可変とする油圧式位相可変機構を備える内燃機関に適用され、油圧制御弁のスプールを駆動することで油圧式位相可変機構に対する供給油圧を調節する内燃機関の制御装置に関するものである。
周知のように、車載等の内燃機関の多くには、機関バルブ(吸/排気バルブ)のバルブ特性を可変とする可変動弁機構が搭載されている。そしてそうした可変動弁構として、油圧の供給に応じて動作してカムシャフトの回転位相を変更することで機関バルブのバルブタイミングを可変とする油圧式位相可変機構が知られている。
油圧式位相可変機構への供給油圧は、油圧制御弁(OCV:Oil Control Valve)のスリーブ内を移動するスプールの駆動に応じて調整されている。油圧制御弁は、スプールを一側へと常時付勢するリターンスプリングと、制御信号の入力に応じてスプールを他側へと駆動するソレノイドとを備えて構成されている。
こうした油圧制御弁の内部、特にそのスリーブに形成されたポートとスプールとの仕切り部分に、切削加工時に作動油内に混入した切粉等の異物が噛み込んでしまうと、スプールの動作不良が発生することがある。そこで従来、特許文献1に見られるように、油圧式位相可変機構を備える内燃機関では、異物の噛み込みが確認さたときに、スプールを強制的に往復動させることで噛み込んだ異物を除去する異物除去制御を実施するようにしている。
特開2002−030910号公報
こうした異物除去制御は、油圧制御弁に混入した異物の除去に一定の効果がある。しかしながら、状況によっては、異物除去制御を行っても、異物を除去できないことがあり、そうした場合はフェールとなって、油圧式位相可変機構によるバルブタイミングの可変制御を中止せざるを得ないようになる。そのため、より確実に異物を除去するロジックの確立が要望されている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、油圧制御弁に混入した異物の除去をより効果的に行うことのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、油圧の供給に応じて動作してカムシャフトの回転位相を変更することで機関バルブのバルブタイミングを可変とする油圧式位相可変機構を含む複数の油圧機器を備える内燃機関に適用され、油圧制御弁のスプールを駆動することで油圧式位相可変機構に対する供給油圧を調節する内燃機関の制御装置をその前提とするものとなっている。そして請求項1に記載の発明では、上記課題を解決するため、スプールを往復動させることで油圧制御弁に混入した異物を除去する異物除去制御の実行中に、上記油圧式位相可変機構と共通の油圧供給源からの油圧の供給により動作する他の油圧機器に対する油圧供給量の低減制御を実施するようにしている。
共通の油圧供給源からの油圧の供給により動作する他の油圧機器に対する油圧供給量が低減されると、その分、油圧式位相可変機構への油圧の割り当てが多くなって油圧制御弁前油圧が高まるようになる。油圧制御弁前の油圧が高まれば、混入した異物を押し流すオイルの流勢がより強力となって、異物が除去され易いようになる。したがって上記構成によれば、油圧制御弁に混入した異物の除去をより効果的に行うことができるようになる。
油圧式位相可変機構では、油圧供給を停止乃至はそれに近い状態とすることで、位相の保持を行っている。そこで、異物除去制御の実行中における油圧供給量の低減制御の対象となる油圧機器が、油圧の供給に応じて動作して機関バルブのバルブタイミングを可変とする、もう一つの油圧式位相可変機構である場合には、請求項2によるようにそのもう一つの油圧式位相可変機構に位相保持を指令することで油圧供給量の低減制御を実施することができる。
なお、このときの上記もう一つの油圧式位相可変機構の位相保持が、位相可変範囲の最外縁の位相において行われると、カムトルクの変動に起因した位相の振動により、部材同士が衝突して打音が発生することがある。こうした打音発生を回避するには、請求項3によるように、異物除去制御の実行中に指令される位相保持を、油圧式位相可変機構の位相可変範囲の最外縁(最進角位相、最遅角位相)以外の位相において行うようにすると良い。
一方、請求項4に記載の発明は、油圧の供給に応じて動作してカムシャフトの回転位相を変更することで機関バルブのバルブタイミングを可変とする2つの油圧式位相可変機構を備える内燃機関に適用され、油圧式位相可変機構毎に設けられた油圧制御弁のスプールを駆動することで両油圧式位相可変機構の供給油圧をそれぞれ調節する内燃機関の制御装置をその前提としている。そして上記課題を解決するため、請求項4に記載の発明では、油圧式位相可変機構の一つの油圧制御弁のスプールを往復動させることで該油圧制御弁に混入した異物を除去する異物除去制御を実行するとともに、その異物除去制御の実行中に、もう一つの油圧式位相可変機構に位相保持を指令するようにしている。
油圧式位相可変機構では、油圧供給を停止乃至はそれに近い状態とすることで、位相の保持を行っている。そのため、一方の油圧式位相可変機構の異物除去制御に併せ、油圧発生源を共有する他方の油圧式位相可変機構に位相保持を指令すれば、その他方の油圧式位相可変機構への油圧供給量が低減されて、その分、一方の油圧式位相可変機構の油圧の割り当てが多くなる。そしてその結果、異物除去制御を実行中の油圧式位相可変機構の油圧制御弁前油圧が高まるようになり、混入した異物を押し流すオイルの流勢がより強力となって、異物が除去され易いようになる。したがって上記構成によれば、油圧制御弁に混入した異物の除去をより効果的に行うことができるようになる。
なお、こうした構成にあっても、請求項5によるように、上記他の油圧式位相可変機構の位相保持を、当該油圧式位相可変機構の位相可変範囲の最外縁(最進角位相、最遅角位相)以外の位相において行うこととすれば、カムトルクの変動に起因した位相の振動による部材同士の衝突による打音発生を回避することができるようになる。
本発明の一実施形態の適用される内燃機関の可変動弁系の構成を模式的に示す略図。 位相進角時の油圧制御弁の状態を示す断面図 位相遅角時の油圧制御弁の状態を示す断面図。 位相保持時の油圧制御弁の状態を示す断面図。 異物除去制御の実行前後における制御態様の一例を示すタイムチャート 位相保持制御ルーチンの処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明の内燃機関の制御装置を具体化した一実施の形態を、図1〜図6を参照して詳細に説明する。本実施の形態は、吸気側、排気側の双方の動弁系に位相可変機構をそれぞれ備える内燃機関に本発明の制御装置を適用したものとなっている。
なお、下記の説明において、内燃機関の吸気側に設けられる部材には、その符号の末尾に「i」を付し、排気側に設けられる部材については、その符号の末尾に「e」を付して区別する。また吸気側、排気側の区別をしない場合には、符号末尾の「i」、「e」を省略して示すものとする。例えば「油圧式位相可変機構1i」は、吸気側の油圧式位相可変機構を、「油圧式位相可変機構1e」は、排気側の油圧式位相可変機構をそれぞれ示している。また「油圧式位相可変機構1」は、吸気側、排気側双方の油圧式位相可変機構を示している。
図1は、本実施の形態の適用される内燃機関の可変動弁系の構成を示している。同図に示すように、本実施の形態の適用される内燃機関には、吸気側の油圧式位相可変機構1iと排気側の油圧式位相可変機構1eとの2つの機構が設けられている。
これらの油圧式位相可変機構1は、ベーンローター2とそのベーンローター2を収容するハウジング3との2つの回転体を備えている。ベーンローター2は、外周にベーンが突出された略円筒形状をなし、カムシャフトに一体回転可能に連結されている。またハウジング3は、その内周に凹部の形成された略円環形状をなし、内燃機関のカムスプロケットに一体回転可能に連結されている。これらベーンローター2とハウジング3とは、同軸を有して相対回動可能とされている。
ハウジング3内周の凹部の内部は、ベーンローター2のベーンによって分割されることで、2つの油室に区画されている。このうち、ベーンのカムシャフト反回転方向側に形成された油室は、ベーンローター2を進角側(カムシャフト回転方向)に相対回動させるための油圧が導入される進角油室4となっている。またベーンのカムシャフト回転方向側に形成された油室は、ベーンローター2を遅角側(カシャフト反回転方向)に相対回動させるための油圧が導入される遅角油室5となっている。
油圧式位相可変機構1には、ロック機構6が設けられている。ロック機構6は、ベーンローター2のベーンの一つに配設されたロックピンをハウジング3に形成された係止穴に嵌入することで、ベーンローター2とハウジング3とを一体回転可能に機械的に係合するものとなっている。
吸気側の油圧式位相可変機構1iのロック機構6iは、最遅角位相、すなわちハウジング3iに対してベーンローター2iがカムシャフト反回転方向に最も相対回動したときの位置においてベーンローター2iとハウジング3iとを一体回転可能に係合する。また排気側の油圧式位相可変機構1eのロック機構6eは、最進角位相、すなわちハウジング3eに対してベーンローター2eがカムシャフト回転方向に最も相対回動したときの位置においてベーンローター2eとハウジング3eとを一体回転可能に係合する。
こうした油圧式位相可変機構1i,1eの設けられた内燃機関の可変動弁系には、上記2つの油圧式位相可変機構1i,1eにそれぞれ対応して、吸気側、排気側の油圧制御弁(OCV)7i,7eが設けられている。油圧制御弁7は、円菅形状に形成されたスリーブ8と、そのスリーブ8内に往復動可能に配設されたスプール9とを備えている。また油圧制御弁7には、スプール9を一方側に常時付勢するリターンスプリングと、電流供給に応じてスプール9を他方側に駆動する電磁ソレノイドとが内蔵されている。
こうした油圧制御弁7のスリーブ8には、油圧式位相可変機構1の進角油室4に連結された進角ポートa、同じく遅角油室5に連結された遅角ポートr、油圧発生源であるオイルポンプ11に連結された供給ポートs、及びオイルパン10に連結された2つのドレインポートdが形成されている。そしてスリーブ8内のスプール9の駆動位置に応じて各ポートの連通関係が変化されるようになっている。
これらの油圧制御弁7i,7eは、機関制御を司る電子制御ユニット(ECU)12により制御されている。電子制御ユニット12は、中央演算処理装置(CPU)、読込専用メモリー(ROM)、ランダムアクセスメモリー(RAM)、入出力ポート(I/O)を備えている。CPUは、機関制御に係る各種演算処理を実行し、ROMは、制御用のプログラムやデータを記憶する。またRAMは、CPUの演算結果やセンサーの検出結果等を一時的に記憶し、I/Oは、外部との信号の授受を媒介するインターフェイスとして機能する。なお、電子制御ユニット12の入力ポートには、吸気側及び排気側のカムシャフトの回転位相をそれぞれ検出するカム位相センサー13i,13eの検出信号が入力されている。
以上の如く構成された可変動弁系にあって電子制御ユニット12は、2つの油圧制御弁7i,7eを制御して吸気側及び排気側の油圧式位相可変機構1i,1eを駆動することで、吸気バルブ及び排気バルブの位相(バルブタイミング)を可変としている。この位相制御は、基本的には、機関バルブの実位相を機関運転状況に応じて設定された目標位相とするように行われる。すなわち、電子制御ユニット12は、実位相が目標位相よりも遅角側にあるときには、実位相を進角させるように油圧制御弁7を制御し、実位相が目標位相よりも進角側にあるときには、実位相を遅角させるように油圧制御弁7を制御する。また実位相と目標位相とが一致しているときには、現状の位相を保持するように油圧制御弁7を制御する。こうした油圧制御弁7の制御は、電磁ソレノイドの駆動電流をデューティー制御することで行われるようになっている。
図2は、位相進角時の油圧制御弁7の状態を示している。このときのスプール9は、進角ポートaと供給ポートsとを連通し、遅角ポートrとドレインポートdとを連通する位置に駆動される。そのため、このときの油圧式位相可変機構1では、進角油室4に油圧が印加されるとともに、遅角油室5から油圧が抜かれることとなり、これによりハウジング3に対してベーンローター2がカムシャフト回転方向に相対回動されるようになる。
図3は、位相遅角時の油圧制御弁7の状態を示している。このときのスプール9は、進角ポートaとドレインポートdとを連通し、遅角ポートrと供給ポートsとを連通する位置に駆動される。そのため、このときの油圧式位相可変機構1では、進角油室4から油圧が抜かれるとともに、遅角油室5に油圧が印加されることとなり、これによりハウジング3に対してベーンローター2がカムシャフト反回転方向に相対回動されるようになる。
図4は、位相保持時の油圧制御弁7の状態を示している。このときのスプール9は、進角ポートa及び遅角ポートrを塞ぐ位置に駆動される。そのため、このときの油圧式位相可変機構1では、進角油室4及び遅角油室5へのオイルの給排が停止された状態となり、ハウジング3に対するベーンローター2の相対回転位相が現状のまま保持される。
さて、こうした可変動弁系の油圧制御弁7には、その内部、特にそのスリーブ8に形成されたポートとスプール9との仕切り部分に、切削加工時に作動油内に混入した切粉等の異物が噛み込んでしまうことがある。こうした異物の噛み込みが生じると、スプール9の動作不良が発生して、油圧式位相可変機構1の動作を制御できなくなることがある。そこで本実施の形態では、こうした異物の噛み込みが発生していないか監視するとともに、異物の噛み込みの発生が確認されたときには、スプール9を強制的に往復動させることで噛み込んだ異物を除去する異物除去制御を実施するようにしている。なお、このときの異物噛み込み発生は、実位相と目標位相との差が規定の噛み込み判定値以上となった状態が規定の噛み込み判定時間以上継続していることをもって確認されるようになっている。
そして本実施の形態の内燃機関の制御装置では、こうした異物除去制御での異物の除去をより効果的に行うことができるように、以下の制御を実施している。すなわち、本実施の形態では、一方の油圧式位相可変機構1i,1eについての異物除去制御の実行中に、もう一つの油圧式位相可変機構1i,1eに位相保持を指令するようにしている。位相保持が指令されると、その位相保持指令を受けた油圧式位相可変機構1では、進角油室4、遅角油室5のいずれにも積極的な油圧供給が行われない状態となる。こうして一方の油圧式位相可変機構1への油圧供給が停止されると、その分、もう一方の油圧式位相可変機構1、すなわち異物除去制御を実行中の油圧式位相可変機構1の油圧の割り当てが多くなる。そしてその結果、異物除去制御を実行中の油圧式位相可変機構1の油圧制御弁前油圧が高まるようになり、混入した異物を押し流すオイルの流勢がより強力となって、異物が除去され易いようになる。
図5は、こうした本実施の形態の異物除去制御前後の制御態様の一例を示している。同図の例では、排気側の油圧式位相可変機構1eを対象に異物除去制御が行われる場合を示している。なお、同図には、排気側の油圧制御弁(EX−OCV)7eのソレノイドに供給される駆動電流のデューティー比、同じく油圧制御弁7eのスプール9eの動作位置、及び吸気側の油圧式位相可変機構(IN−VVT)1iの目標位相並びに実位相の推移が示されている。
異物除去制御の開始前には、吸気側、排気側の油圧式位相可変機構1i,1eでは共に機関運転状況に応じた位相可変制御が実施されている。ここで排気側の油圧式位相可変機構1eの油圧制御弁7eに異物噛み込みの発生が確認されると、異物除去制御が実行される。異物除去制御は、排気側の油圧制御弁7eの駆動電流のデューティー比を「0%」と「100%」とで交互に繰り返し切り換えることで行われる。
一方、このときの吸気側の油圧式位相可変機構1iでは、排気側の油圧式位相可変機構1eの異物除去制御の実行中は、機関運転状況に応じた位相制御が中断され、目標位相が規定の保持位相αに設定される。そして保持位相αへの位相変更が完了すると、油圧式位相可変機構1iには、その保持位相αでの位相保持が指令されるようになる。
なお、本実施の形態では、このときの保持位相αを、最遅角位相から若干進角した位相に設定するようにしている。この内燃機関では本来、良好な燃焼状態の確保の点では、異物除去制御中の吸気側の油圧式位相可変機構1iの位相を最遅角位相とすることが望ましいのであるが、敢て保持位相αを上記のような位相に設定するのには、次の理由がある。すなわち、位相保持中は、進角油室4i、遅角油室5iにする油圧供給が積極的に行われないため、オイルのリークにより、両油室(4i,5i)の油圧が時間の経過とともに低下する。そして油圧が低下すると、位相の保持不良が発生してカムトルクの変動に起因した位相の振動が生じ、ベーンローター2iのベーンがハウジング3iの凹部側壁に衝突して打音が発生することがある。またこの油圧式位相可変機構1iでは、最遅角位相がロック機構6iのロック位相でもあるため、ロックピンの抜けによっても打音が発生することがある。そのため、本実施の形態では、こうした打音発生の懸念のある最遅角位相からずらした位置を保持位相αとするようにしているのである。
ちなみに、吸気側の油圧式位相可変機構1iを対象に異物除去制御が実行されるときには、排気側の油圧式位相可変機構1eに位相保持が指令されることになるが、同様の理由により、このときの排気側の油圧式位相可変機構1eの保持位相は、最進角位相から若干遅角側の位相に設定されている。
図6は、本実施の形態に採用される位相保持制御ルーチンのフローチャートを示している。本ルーチンの処理は、機関運転中に電子制御ユニット12によって、規定の制御周期毎に繰り返し実行されるものとなっている。
本ルーチンが開始されると、まずステップS100において、いずれかの油圧式位相可変機構1i,1eが異物除去制御の実行中であるか否かが判定される。ここでいずれの油圧式位相可変機構1i,1eにおいても異物除去制御が実行されていなければ(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了され、そうでなければ(YES)、ステップS200に処理が移行される。そしてステップS200に処理が移行されると、そのステップS200において、異物除去制御の実行中の機構ではない、もう一方の油圧式位相可変機構1i,1eに対して位相保持が指令されるようになる。
なお、こうした本実施の形態では、オイルポンプ11が上記油圧発生源に対応する構成となっている。また本実施の形態では、異物除去制御の対象となっていない方の油圧式位相可変機構1i,1eが上記他の油圧機器に対応する構成となっている。
以上説明した本実施の形態の内燃機関の制御装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施の形態では、油圧式位相可変機構1i,1eの一つについてその油圧制御弁7のスプール9を強制的に往復動させることで該油圧制御弁7に混入した異物を除去する異物除去制御を実行するようにしている。そしてそうした異物除去制御の実行中に、もう一つの油圧式位相可変機構1e,1iに位相保持を指令するようにしている。
油圧式位相可変機構1では、油圧供給を停止することで、位相の保持を行っている。そのため、一方の油圧式位相可変機構1i,1eの異物除去制御に併せ、油圧発生源を共有する他方の油圧式位相可変機構1e,1iに位相保持を指令すれば、その他方の油圧式位相可変機構1e,1iへの油圧供給量が低減されて、その分、異物除去制御を実行中の油圧式位相可変機構1i,1eの油圧の割り当てが多くなる。そしてその結果、異物除去制御を実行中の油圧式位相可変機構1i,1eの油圧制御弁前油圧が高まるようになり、混入した異物を押し流すオイルの流勢がより強力となって、異物が除去され易いようになる。したがって本実施の形態によれば、油圧制御弁7に混入した異物の除去をより効果的に行うことができるようになる。
(2)本実施の形態では、異物除去制御を実行中でない油圧式位相可変機構1e,1iの位相保持を、当該油圧式位相可変機構1e,1iの位相可変範囲の最外縁以外の位相において行うようにしている。そのため、カムトルクの変動に起因した位相の振動による部材同士の衝突による打音発生を回避することができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施の形態では、位相保持時には、油圧式位相可変機構1の油圧供給を完全に停止するようにしていたが、油室からリークした分のオイルを補填するため、位相保持中も若干の油圧供給を継続するように構成された油圧式位相可変機構もある。そうした油圧式位相可変機構でも、位相保持中は、油圧供給量が大幅に低減されるため、異物除去制御に合わせて位相保持を指令すれば、異物除去制御を実行中の油圧式位相可変機構への油圧の割り当てを増大させることができる。したがって、そうした油圧式位相可変機構でも、異物除去制御の実行中に位相保持を指令すれば、異物の除去をより効果的に行うことができるようになる。
・上記実施の形態では、吸気側の油圧式位相可変機構1iについては、最遅角位相から若干進角側の位相を、排気側の油圧式位相可変機構1eについては、最進角位相から若干遅角側の位相を、それぞれ保持位相としている。もっとも、保持位相には、内燃機関の運転等の面で適切な任意の位相を設定すればよい。そうした場合にも、位相可変範囲の最外縁(最進角位相、最遅角位相)以外の位相に保持位相が設定されていれば、打音発生を防止することができるようになる。また打音発生が問題とならないのであれば、位相可変範囲の最外縁(最進角位相、最遅角位相)を保持位相に設定するようにしても良い。
・上記実施の形態では、実位相と目標位相との差が規定の噛み込み判定値以上となった状態が規定の噛み込み判定時間以上継続していることをもって、異物の噛み込発生を確認するようにしていた。異物噛み込み発生の確認は、これ以外の方法により行うこともできる。
・上記実施の形態では、ロック機構6を備える油圧式位相可変機構1を用いていたが、ロック機構6を備えていない油圧式位相可変機構を備える内燃機関にも、本発明の制御装置は同様に適用することができる。
・上記実施の形態では、一方の油圧式位相可変機構1i,1eを対象とした異物除去制御の実行中に、もう一方の油圧式位相可変機構1e,1iに位相保持を指令することでその油圧式位相可変機構1e,1iの油圧供給量の低減制御を実施するようにしていた。もっとも、異物除去制御を実行中の油圧式位相可変機構1i,1eと共通の油圧供給源からの油圧の供給により動作する他の油圧機器があれば、その油圧機器に対する油圧供給量を低減することでも、油圧制御弁7に混入した異物の除去をより効果的に行うことができるようになる。例えば、油圧の供給に応じて動作して機関バルブを駆動するカムを切り換えることで機関バルブのバルブリフト量を可変とする油圧式リフト可変機構が、油圧式位相可変機構1i,1eと共通の油圧供給源から油圧の供給を受けている場合には、異物除去制御の実行中に油圧式リフト可変機構に対する油圧供給を停止乃至は低減する。このようにした場合にも、異物の除去をより効果的に行うことが可能となる。
・上記実施の形態では、2つの油圧式位相可変機構1i,1eを備える内燃機関に本発明の制御装置を適用した場合を説明したが、単独の油圧式位相可変機構しか備えていない内燃機関にも本発明の制御装置を適用することができる。そうした場合、前記油圧式位相可変機構と共通の油圧供給源からの油圧の供給により動作する他の油圧機器に対する油圧供給量の低減制御を異物除去制御の実行中に実施するようにすれば、異物の除去をより効果的に行うことが可能となる。
1(1i,1e)…油圧式位相可変機構、2(2i,2e)…ベーンローター、3(3i,3e)…ハウジング、4(4i,4e)…進角油室、5(5i,5e)…遅角油室、6(6i,6e)…ロック機構、7(7i,7e)…油圧制御弁、8(8i,8e)…スリーブ、9(9i,9e)…スプール、10…オイルパン、11…オイルポンプ(油圧発生源)、12…電子制御ユニット、13(13i,13e)…カム位相センサー。

Claims (5)

  1. 油圧の供給に応じて動作してカムシャフトの回転位相を変更することで機関バルブのバルブタイミングを可変とする油圧式位相可変機構を含む複数の油圧機器を備える内燃機関に適用され、油圧制御弁のスプールを駆動することで前記油圧式位相可変機構に対する供給油圧を調節する内燃機関の制御装置において、
    前記スプールを往復動させることで前記油圧制御弁に混入した異物を除去する異物除去制御の実行中に、前記油圧式位相可変機構と共通の油圧供給源からの油圧の供給により動作する他の油圧機器に対する油圧供給量の低減制御を実施する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記他の油圧機器は、油圧の供給に応じて動作して機関バルブのバルブタイミングを可変とする、もう一つの油圧式位相可変機構であって、前記異物除去制御の実行中はそのもう一つの油圧式位相可変機構に位相保持を指令することで前記油圧供給量の低減制御を実施する
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記もう一つの油圧式位相可変機構の位相保持は、該油圧式位相可変機構の位相変更範囲の最外縁以外の位相において行われる
    請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 油圧の供給に応じて動作してカムシャフトの回転位相を変更することで機関バルブのバルブタイミングを可変とする2つの油圧式位相可変機構を備える内燃機関に適用され、油圧式位相可変機構毎に設けられた油圧制御弁のスプールを駆動することで両油圧式位相可変機構の供給油圧をそれぞれ調節する内燃機関の制御装置において、
    前記油圧式位相可変機構の一つについてその油圧制御弁のスプールを往復動させことで該油圧制御弁に混入した異物を除去する異物除去制御を実行するとともにその異物除去制御の実行中に、もう一つの油圧式位相可変機構に位相保持を指令する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 前記他の油圧式位相可変機構の位相保持は、当該油圧式位相可変機構の位相可変範囲の最外縁以外の位相において行われる
    請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
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