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JP2012027970A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】隣接セル間の干渉による閾値電圧の変動を抑制する。
【解決手段】制御回路は、ワード線の1本に沿って形成される複数のメモリセルに対して第2閾値電圧分布を与えるための書き込み動作を実行する場合において、第2閾値電圧分布を与えるべきメモリセルに対し電圧印加動作を行なって書き込み動作を行う。一方、制御回路は、消去状態を維持すべきメモリセルに対しても電圧印加動作を行なう。これにより、制御回路は、消去状態を維持すべきメモリセルにおいて第1閾値電圧分布を正方向に移動させて消去状態を示す第3閾値電圧分布を得る制御を実行する。
【選択図】図9

Description

明細書の実施の形態は、電気的書き換え可能な不揮発性半導体記憶装置に関する。
NAND型フラッシュメモリは、モバイル機器などで画像や動画などの大容量のデータを扱う用途の増加と共に需要が急増している。特に、1つのメモリセルに2ビット以上の情報を記憶することのできる多値記憶技術の採用により、小さなチップ面積で、より多くの情報を記憶することが可能となっている。
セルの微細化が進んだ高集積化フラッシュメモリでは、隣接セル間の干渉により、データしきい値分布が影響を受ける。特に、多値記憶方式を採用した場合には、2値記憶方式と比べてデータしきい値の幅と間隔を狭く設定することになるため、隣接セル間の干渉がデータの信頼性に大きく影響する。
特開2004−192789号公報
本発明は、隣接セル間の干渉による閾値電圧の変動を抑制することのできる不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
一態様に係る不揮発性半導体記憶装置は、メモリセルアレイ、複数のワード線、複数のビット線、ソース線、及び制御回路を有する。メモリセルアレイは、メモリストリングを複数配列してなる。メモリストリングは、メモリセルを直列接続してなる。メモリセルは、上限値が負の値でありデータが消去された消去状態を示す第1閾値電圧分布、及び第1閾値電圧分布の上限値よりも下限値が大きくデータが書き込まれた書き込み状態を示す第2閾値電圧分布を保持することによりデータを記憶可能に構成されている。複数のワード線は、それぞれ複数のメモリストリング中のメモリセルに共通接続されるように配設されている。複数のビット線は、メモリストリングの一端に接続されている。ソース線は、メモリストリングの他端に接続されている。制御回路は、ワード線、ビット線及びソース線を介してメモリセルを制御する。制御回路は、ワード線の1本に沿って形成される複数のメモリセルに対して第2閾値電圧分布を与えるための書き込み動作を実行する場合において、第2閾値電圧分布を与えるべきメモリセルに対し電圧印加動作を行なって書き込み動作を行う。一方、制御回路は、消去状態を維持すべきメモリセルに対しても電圧印加動作を行なう。これにより、制御回路は、消去状態を維持すべきメモリセルにおいて第1閾値電圧分布を正方向に移動させて消去状態を示す第3閾値電圧分布を得る制御を実行する。
一態様に係る不揮発性半導体記憶装置は、メモリセルアレイ、複数のワード線、複数のビット線、ソース線、及び制御回路を有する。メモリセルアレイは、メモリストリングを複数配列してなる。メモリストリングは、メモリセルを直列接続してなる。メモリセルは、上限値が負の値でありデータが消去された消去状態を示す第1閾値電圧分布、及び第1閾値電圧分布の上限値よりも下限値が大きくデータが書き込まれた書き込み状態を示す第2閾値電圧分布を保持することによりデータを記憶可能に構成されている。複数のワード線は、それぞれ複数のメモリストリング中のメモリセルに共通接続されるように配設されている。複数のビット線は、メモリストリングの一端に接続されている。ソース線は、メモリストリングの他端に接続されている。制御回路は、ワード線、ビット線及びソース線を介してメモリセルを制御する。制御回路は、メモリセルアレイに対する第2閾値電圧分布への書き込み動作の終了後、第1閾値電圧分布を与えられたメモリセルに対し選択的に電圧印加動作を行う。これにより、制御回路は、消去状態を維持すべきメモリセルにおいて第1閾値電圧分布を正方向に移動させて消去状態を示す第3閾値電圧分布を得る制御を実行する。
第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置(NANDセル型フラッシュメモリ)の概略構成を示す構成図である。 図1に示すメモリセルアレイ1の構成を示す回路図である。 4値記憶のフラッシュメモリにおける書込みデータの例を示す。 4値記憶のフラッシュメモリにおけるデータ書込み手順を示す概念図である。 4値記憶のフラッシュメモリにおけるデータ書込み手順を示す概念図である。 比較例に係るデータ書込み手順を示すフローチャートである。 比較例に係る隣接セル干渉による影響を説明する説明図である。 第1の実施の形態に係るデータ書込み手順を示す概念図である。 第1の実施の形態に係るデータ書込み手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係るデータ書込み手順を示す概念図である。 第1の実施の形態に係るデータ書込み手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る隣接セル干渉による影響を説明する説明図である。 第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のデータ書込み方式を示す概念図である。 第2の実施の形態におけるデータ書込み方法の手順を示す概念図である。 第3の実施の形態におけるメモリセルアレイ1の構成を示す回路図である。 第3の実施の形態におけるデータ書込み方法の手順を示すフローチャート図である。
次に、図面を参照して、実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置について説明する。
[第1の実施の形態]
[構成]
図1は、第1の実施の形態に係る4値記憶方式を採用した不揮発性半導体記憶装置(4値書込み方式のNANDセル型フラッシュメモリ)の構成を示している。この不揮発性半導体記憶装置は、データを記憶するメモリセルMCをマトリックス状に配置してなるメモリセルアレイ1を備えている。メモリセルアレイ1は、複数のビット線BL、複数のワード線WL、ソース線SRC、及び複数のメモリセルMCを含む。メモリセルMCは、電気的にデータを書き換え可能に構成され、ビット線BLとワード線WLの交点にマトリクス状に配置されている。
メモリセルアレイ1には、ビット線BLの電圧を制御するためのビット線制御回路2、及びワード線WLの電圧を制御するためのワード線制御回路6が接続されている。すなわち、ビット線制御回路2は、ビット線BLを介してメモリセルアレイ1中のメモリセルMCのデータを読み出す一方、ビット線BLを介してメモリセルアレイ1中のメモリセルMCに制御電圧を印加してメモリセルMCに書込みを行う。
ビット線制御回路2には、カラムデコーダ3、データ入出力バッファ4及びデータ入出力端子5が接続されている。メモリセルアレイ1から読み出されたメモリセルMCのデータは、データ入出力端子5から外部へ出力される。また、外部からデータ入出力端子5に入力された書込みデータは、カラムデコーダ3によってビット線制御回路2に入力され、指定されたメモリセルMCへの書込みが行われる。
また、メモリセルアレイ1、ビット線制御回路2、カラムデコーダ3、データ入出力バッファ4、及びワード線制御回路6は、制御回路7に接続されている。制御回路7は、制御信号入力端子8に入力される制御信号に従い、ビット線制御回路2、カラムデコーダ3、データ入出力バッファ4、及びワード線制御回路6を制御するための制御信号を発生させる。また、データ入出力バッファ4には、読み出されたデータに従い、読出し対象とされたブロックが不良ブロックであるか否かを判定する不良ブロック判定回路9が接続されている。
図2は、図1に示すメモリセルアレイ1の構成を示している。メモリセルアレイ1は、図2に示すように、複数のブロックBにて構成されている。メモリセルアレイ1においては、このブロックB単位でデータが消去される(ブロック消去処理)。
ブロックBは、図2に示すように、複数のメモリユニットMUを含んで構成されている。1つのメモリユニットMUは、直列接続された例えば16個のメモリセルMC(EEPROM)からなるメモリストリングMSと、その両端に接続される第1、第2選択トランジスタS1、S2とにより構成されている。第1選択トランジスタS1の一端はビット線BL0に接続され、第2選択トランジスタS2の一端はソース線SRCに接続されている。ロウ方向に一列に配置されたメモリセルMCの制御ゲートはワード線WL1〜WL16のいずれかに共通接続されている。また、ロウ方向に一列に配置された第1選択トランジスタS1の制御ゲートはセレクト線SG1に共通接続され、ロウ方向に一列に配置された第2選択トランジスタS2の制御ゲートはセレクト線SG2に共通接続されている。
また1本のワード線WLに接続された複数のメモリセルMCの集合Pは、1ページ又は複数ページを構成する。この集合P毎にデータが書き込まれ、読み出される。また、各ワード線WLには、フラグデータFLAGを記憶するためのフラグセルFCが接続されている。このフラグセルFCに記憶されるフラグデータFLAGは、メモリセルMCに対する下位ページデータの書込み処理が終了した段階では“1”とされ、上位ページデータの書込み処理が終了した段階では“0”とされる。
[書込み方式]
次に、不揮発性半導体記憶装置の書込み方式の概略を説明する。不揮発性半導体記憶装置は、メモリセルMCの閾値電圧が、4通りの分布を持ち得るように構成されている。
先ず、第1の実施の形態を説明する前に、比較例に係る不揮発性半導体記憶装置の書込み方式について説明する。図3は、比較例に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルMCに記憶される2ビットの4値データ(データ“11”、“10”、“01”、“00”)とメモリセルMCの閾値電圧分布との関係を示している。なお、図3において、電圧VA、VB、VCは4つのデータを読み出す場合に選択したワード線WLに印加される電圧であり、電圧VAV、VBV、VCVは、各閾値電圧分布A、B、Cへの書込みを行う場合において、書込みが完了したかどうかを確認するために印加されるベリファイ電圧を示している。また、電圧Vreadは、データの読み出しを行う場合に、メモリストリングMS中の非選択のメモリセルMCに対し印加され、その保持データに拘わらず当該非選択のメモリセルMCを導通させる読み出し電圧を示している。さらに、電圧Vevは、メモリセルMCのデータを消去する場合において、その消去が完了したか否かを確認するためメモリセルMCに印加される消去ベリファイ電圧であり、負の値を有する。上述の各電圧の大小関係は、Vev<VA<VAV<VB<VBV<VC<VCV<Vreadである。
なお、消去ベリファイ電圧Vevは前述の通り負の値であるが、実際に消去ベリファイ動作においてメモリセルMCの制御ゲートに印加される電圧は、負の値ではなく、ゼロ又は正の値とすることができる。すなわち、実際の消去ベリファイ動作においては、メモリセルMCのバックゲートに正の電圧を与え、メモリセルMCの制御ゲートには、ゼロ又はバックゲートの電圧より小さい正の値の電圧を印加している。換言すれば、消去ベリファイ電圧Vevは、等価的に負の値を有する電圧である。
ブロック消去後のメモリセルMCの閾値電圧分布Eは、その上限値も負の値であり、データ“11”が割り当てられる。また、書込み状態のデータ“01”、“10”、“00”を示すメモリセルMCは、それぞれ正の閾値電圧分布A、B、Cを有する(A、B、Cの下限値も正の値である)。データ“01”の閾値電圧分布Aが最も電圧値が低く、データ“00”の閾値電圧分布Cが最も電圧値が高く、データ“10”の閾値電圧分布Bは、データ“01”とデータ“00”の中間の電圧値を有する。なお、図3に示す閾値電圧分布はあくまでも一例であって、例えば、図3では閾値電圧分布A,B,Cは全て正の閾値電圧分布であるとして説明したが、閾値電圧分布Aは負の電圧の分布であり、閾値電圧分布B、Cが正の電圧の分布であってもよい。閾値電圧分布Eが負の電圧の分布であれば良い。
図3に示すように、1つのメモリセルMCの2ビットデータは、下位ページデータと上位ページデータからなり、下位ページデータと上位ページデータは別々のデータ書込み処理、つまり、2回のデータ書込み処理により、メモリセルMCに書き込まれる。データ“*@”と標記するとき、“*”は上位ページデータを、“@”は下位ページデータを表している。
次に、下位ページデータの書込みを、図4を参照して説明する。図4において、全てのメモリセルMCは、消去状態の閾値電圧分布Eを示し、データ“11”を記憶しているものとする。図4に示すように、下位ページデータの書込みを行うと、メモリセルMCの閾値電圧分布Eは、下位ページデータの値(“1”、或いは“0”)に応じて、2つの閾値電圧分布(E、B’)に分けられる。すなわち、下位ページデータの値が“1”の場合には、消去状態の閾値電圧分布Eを維持する。
一方、下位ページデータの値が“0”の場合には、メモリセルMCのトンネル酸化膜に高電界を印加し、フローティングゲート電極に電子を注入して、メモリセルMCの閾値電圧Vthを所定量だけ上昇させる。具体的には、ベリファイ電位VBV’を設定し、このベリファイ電圧VBV’以上の閾値電圧となるまで電子の注入が繰り返される。その結果、メモリセルMCは、書込み状態(データ“10”)に変化する。
次に、上位ページデータの書込みを、図5を参照して説明する。上位ページデータの書込みは、チップの外部から入力される書込みデータ(上位ページデータ)と、メモリセルMCに既に書き込まれている下位ページデータとに基づいて行われる。
即ち、図5に示すように、上位ページデータの値が“1”の場合には、メモリセルMCのトンネル酸化膜に高電界がかからないようにし、メモリセルMCの閾値電圧Vthの上昇を防止する。その結果、データ“11”(消去状態の閾値電圧分布E)のメモリセルMCは、データ“11”をそのまま維持し、データ“10”(閾値電圧分布B’)のメモリセルMCは、データ“10”をそのまま維持する。ただし、上述のベリファイ電圧VBV’よりも大きい正規のベリファイ電圧VBVを用いて閾値電圧分布B’の下限値を調整し、これにより閾値電圧分布B’の幅を狭めて、閾値電圧分布Bを形成する。
一方、上位ページデータの値が“0”の場合には、メモリセルMCのトンネル酸化膜に高電界を印加し、フローティングゲート電極に電子を注入して、メモリセルMCの閾値電圧Vthを所定量だけ上昇させる。その結果、データ“11”(消去状態の閾値電圧分布E)のメモリセルMCは、閾値電圧分布Aのデータ“01”に変化し、データ“10”のメモリセルMCは、閾値電圧分布Cのデータ“00”に変化する。このとき、ベリファイ電圧VAV、VCVが用いられて、閾値電圧分布A、Cの下限値が調整される。
以上が、比較例に係る不揮発性半導体記憶装置におけるデータ書込み方式の一例であり、メモリセルMCは、消去状態を示す閾値電圧分布E、及び3通りの閾値電圧分布A、B、Cのいずれかを与えられ、1メモリセルあたり2ビットのデータを記憶する。3ビット以上の多ビット記憶方式においても、上記の動作に更に上位のページデータに応じ、閾値電圧分布を8通りに分割する動作が加わるのみであるので、基本的な動作は同様である。
上記メモリセルMCへの書き込みは、図2に示した集合P単位で行われる。すなわち、1本のワード線WLに接続される全てのメモリセルMCは一括して書き込まれる。次に、図6Aに示すフローチャートを参照して、集合P単位の書き込み方法について説明する。なお、この書き込み方法は一例であり、本発明は図6Aに示す書き込み方法に限られない。また、誤書き込みを防止する点から、1つのメモリストリングMS中において、ソース線SRCに近い側のメモリセルMC16から順に書込みを行い、一番遠いメモリセルMC1は最後に書き込まれる。
上述したようにメモリセルMCへの書き込みは集合P単位で行われる。例えば、図6Aに示すように、ワード線WLn−1に接続されるメモリセルMCが一括して書き込まれる(ステップS11)。次に、ワード線WLnに接続されるメモリセルMCが一括して書き込まれる(ステップS12)。続いて、ワード線WLn+1に接続されるメモリセルMCが一括して書き込まれる(ステップS13)。ここで、隣接する集合PのメモリセルMCに蓄積された電荷量により、メモリセルMCの閾値が変動する。すなわち、ワード線WLn+1に接続されるメモリセルMCの蓄積された電荷量により、ワード線WLnに接続されるメモリセルMCの閾値が変動する。この現象を隣接セルの干渉と称する。この現象は、メモリセルMC間が短くなるほど顕著になる。
図5に示したような閾値電圧分布は、隣接セルの干渉により、当該セルへの書込み動作の終了後においても変動することがある。例えば、図6B(a)に示すように、メモリセルMCaの保持データがデータ“01”とされ、その周辺のメモリセルMCbの保持データがデータ“00”とされる場合を考える。この場合、メモリセルMCaは、閾値電圧分布Aに書き込まれ、メモリセルMCbは、全て閾値電圧分布Cに書き込まれる。その結果、メモリセルMCaは、周辺のメモリセルMCbに蓄積された電荷に基づく隣接セルの干渉を大きく受ける。よって、このようなメモリセルMCaの閾値は、正方向に大きくシフトする。
一方、例えば、図6B(b)に示すように、メモリセルMCaの保持データがデータ“01”(閾値電圧分布A)とされ、その周辺のメモリセルMCbの保持データがデータ“11”(閾値電圧分布E)とされる場合を考える。この場合、メモリセルMCaが閾値電圧分布Aに書き込まれ、メモリセルMCbは、全て閾値電圧分布Eに保持される。その結果、周辺のメモリセルMCbには高電圧が印加されないので、メモリセルMCaは隣接セルの干渉をほとんど受けない。よって、このようなメモリセルMCaの閾値は、図6B(a)に示した例と異なり、ほとんどシフトしない。
このように、メモリセルMCaの閾値は、隣接メモリセルMCbのデータがデータ“01”“10”“00”(書込み状態)まで書き込まれるときは、大きく変動する(C>B>Aの順に)。一方、メモリセルMCaの閾値は、隣接メモリセルMCbのデータがデータ“11”(消去状態)に保持されるときは、ほとんど変動しない。ここで、メモリセルアレイ1には多くのメモリセルMCが存在する。すなわち、メモリセルアレイ1内には、図6B(a)及び図6B(b)のような保持データパターンが混在している。すなわち、閾値のシフト量が大きなメモリセルMCとシフト量が小さいメモリセルMCが混在することになる。
従って、図6B(c)に示すように、メモリセルMCaの閾値電圧分布Aは、隣接メモリセルMCbの干渉に基づきより大きな分布幅を持つ閾値電圧分布Axとなるが、閾値電圧分布Axの下限値は、元の閾値電圧分布Aの下限値と殆ど変わらない(図6B(c)中の矢印)。同様の理由から、閾値電圧分布B、Cは、各々、より大きな分布幅を持つ閾値電圧分布Bx、Cxとなるが、閾値電圧分布B,Cの下限値は、元の閾値電圧分布B、Cの下限値と殆ど変わらない。また、閾値電圧分布Eは、各々、より大きな分布幅を持つ閾値電圧分布Exとなるが、その下限値は、元の閾値電圧分布Eの下限値と殆ど変わらない。以上のようにして分布幅が広がった閾値電圧分布Ax、Bx、Cxは、誤読み出し等の原因となる。
上記比較例に係る書込み方式の問題に鑑み、第1の実施の形態は、図7A、図7B、図8A、及び図8Bに示す書込み方式を採用している。以下に示す処理は、制御回路7によって実行される。
第1の実施の形態において、下位ページデータの書き込み、上位ページデータの書き込みがこの順に行われる点は、比較例(図4、図5)と同様である。しかし、この実施の形態では、図7Aに示すように、下位ページデータの書き込みにおいて、下位ページデータの値が”1”である場合にも、閾値電圧分布Eを正方向に移動させるべく書き込み電圧を印加して書き込み動作を実行し、閾値電圧分布E’を得る。この点、下位ページデータの値が”1”であれば、閾値電圧分布Eをそのまま維持する比較例と異なっている。閾値電圧分布E’の下限値はベリファイ電圧VEV’を用いて調整される。なお、ベリファイ電圧VEV’は、図6B(c)に示す閾電圧分布A、B、C、及び閾電圧分布Ax、Bx、Cxに基づき定められる。すなわち、消去状態を維持すべきメモリセルMCに接続されたワード線WLに隣接するワード線WLに接続されたメモリセルMCの閾値電圧分布A、B、Cの変動量に基づき、ベリファイ電圧VEV’は設定される。ただし、消去状態を維持すべきメモリセルMCに対する電荷蓄積量が、上記閾値電圧分布A、B、Cの変動量に達しなくても従来例から比べて顕著な効果はある。
なお、上記閾値電圧分布A、B、Cの変動量を補正することができれば、ベリファイ電圧VEV’ で電荷量を補正する必要はない。その結果、回路動作を簡略化することができる。また、下位ページデータの書き込み時に下位ページデータの値が”1”であるメモリセルMCに書き込み電圧を加えることを省略して、ベリファイ動作のみで電荷量を調整しても良い。その結果、回路動作を簡略化することができる。すなわち、閾値電圧分布A、B、Cの変動量を補償する電荷を“1”データを保持するメモリセルMCに蓄積すればよい。
上記の下位ページデータの書き込みは、例えば、図7Bのように実行される。図7Bに示すように、選択ワード線WLに隣接する隣接ワード線WLに接続されたメモリセルMCに対して一括して書込み動作が実行される(ステップS21)。続いて、選択ワード線WLに接続されたメモリセルMCに対して一括して下位ページデータの書込み動作が実行される(ステップS22)。ステップS22においては、下位ページデータの値が”1”であるメモリセルMCに対しても電荷が蓄積される。
また、この実施の形態では、図8Aに示すように、上位ページデータの書き込みにおいて、下位ページデータの値が”1”で、且つ上位ページデータの値が”1”である場合にも、閾値電圧分布E’を更に正方向に移動させるべく(更に電荷を蓄積させるべく)書き込み電圧を印加して書き込み動作を実行し、閾値電圧分布E’’を得る。この点、下位ページデータの値が”1”で且つ上位ページデータの値が”1”であれば、閾値電圧分布Eをそのまま維持する比較例と異なっている。閾値電圧分布E”の下限値はベリファイ電圧VEV”を用いて調整される。なお、消去状態を維持すべきメモリセルMCに接続されたワード線WLに隣接するワード線WLに接続されたメモリセルMCの閾値電圧分布A、B、Cの変動量に基づき、ベリファイ電圧VEV”は設定される。だだし、消去状態を維持すべきメモリセルMCに対する電荷蓄積量が、上記閾値電圧分布A、B、Cの変動量に達しなくても従来例から比べて顕著な効果はある。
なお、上記閾値電圧分布A、B、Cの変動量を補正することができれば、ベリファイ電圧VEV”を与える必要はない。その結果、回路動作を簡略化することができる。また、上位ページデータの書き込み時に”11”データを保持するメモリセルMCに書き込み電圧を加えることを省略し、ベリファイ電圧のみを加えても良い。その結果、回路動作を簡略化することができる。すなわち、閾値電圧分布A、B、Cの変動量を補償する電荷を“11”データを保持するメモリセルMCに蓄積すればよい。
上記の上位ページデータの書き込みは、例えば、図8Bのように実行される。図8Bに示すように、図7Bと同様のステップS21、S22の後、選択ワード線WLに接続されたメモリセルMCに対して一括して上位ページデータの書込み動作が実行される(ステップS23)。ステップS23においては、上位ページデータの値が”1”であるメモリセルMCに対しても電荷が蓄積される。なお、ステップS22とステップS23の間に、他のワード線WLに接続されるメモリセルMCの書き込みが行われても良い。
また、上位ページデータ書き込みにおいては、閾値電圧分布A、Cの移動量は小さい。通常、下位ページデータが“1”であるときの閾値電圧分布E’から閾値電圧分布Aを、下位ページデータが“0”であるときの閾値電圧分布B’から閾値電圧分布Cを書き込むためである。すなわち、隣接するワード線WLに接続されたメモリセルMCの閾値電圧分布A、B、Cの変動量は、下位ページデータ書き込みよりも上位ページデータ書き込みの方が小さくなる。ここで、上位ページデータ書き込みにおける消去状態を維持すべきメモリセルMCに対する電荷蓄積量を、下位ページデータ書き込みにおける消去状態を維持すべきメモリセルMCに対する電荷蓄積量を小さくすることにより、消費電力を低減させることができる。また、下位ページデータ書き込みにおいて、隣接するワード線WLに接続されたメモリセルMCの閾値電圧分布A、B、Cの変動量が大きくするために、ベリファイ電圧VEV’を大きくする場合がある。しかし、ベリファイ電圧VEV’とベリファイ電圧VEV”の差は小さくできるため、上位ページデータ書き込み後の閾値電圧分布Eの上限を0V以下にすることができる場合がある。
以下、図7及び図8に示したように消去状態を示す閾値電圧分布Eを正方向に移動させる動作を、消去状態補正動作と称する。第1の実施の形態における消去状態補正動作は、ワード線WLの1本に沿って形成される複数のメモリセルMCに対して閾値電圧分布A、B、Cを書き込むと同時に実行される。すなわち、動作スピードは比較例とほぼ同じである。
第1の実施の形態に係る閾値電圧分布は、比較例と同様に、隣接セルの干渉により、当該セルへの書込み動作の終了後においても変動することがある。しかしながら、第1の実施の形態は、消去状態補正動作により、閾値電圧分布の分布幅を比較例よりも狭くすることができる。以下、図9を参照して、第1の実施の形態に係る効果を具体的に説明する。例えば、図9(a)に示すように、メモリセルMCaの保持データがデータ“01”とされ、その周辺のメモリセルMCbの保持データがデータ“00”とされる場合を考える。この場合、メモリセルMCaの閾値が、閾値電圧分布Aに入るように書き込まれ、メモリセルMCbの閾値が、全て閾値電圧分布Cに入るように書き込まれる。その結果、比較例と同様の理由から、メモリセルMCaの閾値電圧分布Aは、正方向に大きくシフトする。
一方、例えば、図9(b)に示すように、メモリセルMCaの保持データがデータ“01”とされ、その周辺のメモリセルMCbの保持データがデータ“11”とされる場合を考える。この場合、比較例と異なり、メモリセルMCaが閾値電圧分布Aに書き込まれ、メモリセルMCbは、全て閾値電圧分布E”に書き込まれる。その結果、メモリセルMCaは、周辺のメモリセルMCbに蓄積された電荷量に基づく隣接セルの干渉を受ける。よって、このようなメモリセルMCaの閾値電圧分布Aは、図9(a)に示した例と同様に、正方向にシフトする。
このように、メモリセルMCaの閾値電圧分布は、隣接メモリセルMCbにデータ“01”“10”“00”(書込み状態)が書き込まれるときは、正方向に大きく変動する。そして、メモリセルMCaの閾値電圧分布は、隣接メモリセルMCbのデータがデータ“11”(消去状態)に保持されるときも同様に正方向に変動する。従って、図9(c)に示すように、メモリセルMCaの閾値電圧分布Aは、隣接メモリセルMCbの干渉によって正方向に移動して閾値電圧分布Ax’となる。しかし、閾値電圧分布Ax’の上限値及び下限値は、それぞれ元の閾値電圧分布Aの上限値及び下限値を正方向に移動させた値となるので、閾値電圧分布Ax’の分布幅は比較例に係る閾値電圧分布Axの分布幅よりも狭くすることができる。同様の理由から、閾値電圧分布B、Cは、各々、正方向に移動して閾値電圧分布Bx’、Cx’となる。しかし、それら閾値電圧分布Bx’、Cx’の分布幅は比較例に係る閾値電圧分布Bx、Cxの分布幅よりも狭くすることができる。すなわち、閾値電圧分布A、B、Cを正方向に平行移動した閾値電圧分布が閾値電圧分布Ax’、Bx’、Cx’となるといえる。また、閾値電圧分布E”は、正方向に移動して閾値電圧分布Ex”となるが、閾値電圧分布Ex”の分布幅は比較例に係る閾値電圧分布Exの分布幅よりも狭くすることができる。以上のように、第1の実施の形態は、隣接セルの干渉の影響を受けた閾値電圧分布の分布幅を比較例よりも狭くすることができるので、誤読み出し等を抑制することができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態の不揮発性半導体記憶装置を、図10を参照して説明する。第2の実施の形態では、上位ページデータ/下位ページデータの粗い書込みであるフォギー書込み処理と、上位ページデータ/下位ページデータの正確な書込みであるファイン書込み処理との2段階の書込み処理が実行される点で、第1の実施の形態と異なっている。一方、このフォギー書込み処理、ファイン書込み処理のそれぞれにおいて、消去状態補正動作により消去状態を示す閾値電圧分布は正方向に移動させられる。これにより、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
フォギー書込み処理、及びファイン書込み処理を伴う4値記憶方式における書込み処理を、図10を参照して説明する。はじめに、全てのメモリセルMCが消去された状態(図10の“a”)から、あるメモリセルMCに対しフォギー書込み処理(図10の“b”)を実行する。フォギー書込み処理は、図10に示すように、最終的に得ようとする各閾値電圧分布E、A、B、Cの下限値よりも小さいベリファイ電圧VEVfo、VAVfo、VBVfo、VCVfoを用いて、閾値電圧分布Efo、Afo、Bfo、Cfoを得る書込み処理である。なお、消去状態を維持すべきメモリセルMCに接続されたワード線WLに隣接するワード線WLに接続されたメモリセルMCの閾値電圧分布A、B、Cの変動量に基づき、ベリファイ電圧VEVfoは、設定される。
なお、上記閾値電圧分布A、B、Cの変動量を補正することができれば、ベリファイ電圧VEVfoで電荷量を補正する必要はない。その結果、回路動作を簡略化することができる。また、フォギー書き込み時に消去状態を維持するメモリセルMCに書き込み電圧を省略してベリファイ動作のみで電荷量を調整しても良い。その結果、回路動作を簡略化することができる。すなわち、閾値電圧分布A、B、Cの変動量を補償する電荷を消去状態を保持するメモリセルMCに蓄積すればよい。
隣接するメモリセルMCに電荷が蓄積されると、上述の隣接セルの干渉が発生する。その結果、フォギー書込み処理後の閾値電圧分布Efo、Afo、Bfo、Cfoは、それぞれ正方向にシフトし、閾値電圧分布Efox、Afox、Bfox、Cfoxとなる(図10の“c”)。フォギー書込み処理は粗い書込み処理であり、各ベリファイ電圧VEVfo、VAVfo、VBVfo、VCVfoの間の差も、ファイン書込み処理のベリファイ電圧VEV、VAV、VBV、VCVの間の差よりも小さく設定される。このため、例えば、隣接セルの干渉により、閾値電圧分布Efo、Afo、Bfo、Cfoは、変動して互いに重なり合う閾値電圧分布Efox、Afox、Bfox、Cfoxとなる。
この後、メモリセルMCに対しファイン書込み処理を行う(図10の“d”)。ファイン書込み処理においては、第1の実施の形態と同様に、下位ページデータの書込み(Efox→B)の後、上位ページデータの書込み(Efox→A、B→C)、及び消去状態補正動作(Efox→E”)が行われる。ファイン書込み処理は、最終的に得ようとする複数の閾値電圧分布E”、A、B、Cの下限値と等しいベリファイ電圧VEV”、VAV、VBV、VCVを用いて、閾値電圧分布Efox、Afox、Bfox、Cfoxを正方向に移動させ、閾値電圧分布E”、A、B、Cを得る。このファイン書込み処理においても、閾値電圧分布Efoの閾値電圧分布を正方向に移動させるため、ベリファイ電圧VEV”を用いる。このベリファイ電圧VEV”は、フォギー書込み処理で用いるベリファイ電圧VEVfoと同様に負の値(等価的に負の値)であるが、ベリファイ電圧VEVfoよりも大きい値である(絶対値が小さい)。
なお、上記閾値電圧分布A、B、Cの変動量を補正することができれば、ベリファイ電圧VEV”で電荷量を補正する必要はない。その結果、回路動作を簡略化することができる。また、ファイン書き込み時に消去状態を維持するメモリセルMCに書き込み電圧を省略して、ベリファイ動作のみで電荷量を調整しても良い。その結果、回路動作を簡略化することができる。すなわち、閾値電圧分布A、B、Cの変動量を補償する電荷を消去状態を保持するメモリセルMCに蓄積すればよい。
このファイン書込み処理後も、隣接セルの干渉により、閾値電圧分布E”、A、B、Cは多少変動するが(図10の“e”)、書込み手順等を工夫することにより、その変動量を小さくすることができる。
次に、閾値電圧分布の変動を小さくするための書込み手順の一例を、図11を参照して説明する。第1の実施の形態と同様に、メモリストリングMS中において、ソース線SRCに近い側のメモリセルMC16から順に書込みを行い、一番遠いメモリセルMC1は最後に書き込まれる。
このようなメモリストリングMSに、上記のフォギー書込み処理、ファイン書込み処理を行う場合に、図11のような書込み手順を実行することにより、閾値電圧分布の変動を最小限に抑えることができる。まず、最もソース線SRCに近いメモリセルMC16、26(以下ワード線WL16に接続される全てのメモリセルMCを総称してメモリセルMC6とする)に対しフォギー書込みを実行する。続いて、隣接するメモリセルMC15、25(以下ワード線WL15に接続される全てのメモリセルMCを総称してメモリセルMC5とする)にフォギー書込みを行う。
ここで、メモリセルMC5にフォギー書込みを行なうと、メモリセルMC6の閾値電圧分布は正方向にシフトする。しかし、メモリセルMC5のフォギー書き込みの際、消去状態補正動作を行っている。すなわち、メモリセルMC6の閾値電圧分布は正方向にほぼ平行移動するため、閾値電圧分布の幅は広がらない。一方、メモリセルMC14、24(以下ワード線WL14に接続される全てのメモリセルMCを総称してメモリセルMC4とする)は書き込み前であるので、メモリセルMC4の閾値電圧分布に対する影響はない。
メモリセルMC5にフォギー書き込みを行った後、メモリセルMC6に戻ってファイン書込みを実行する。ここで、メモリセルMC6にファイン書込みを行なうと、メモリセルMC5の閾値電圧分布は正方向にシフトする。しかし、メモリセルMC6のファイン書き込みの際、消去状態補正動作を行っている。すなわち、メモリセルMC5の閾値電圧分布は正方向にほぼ平行移動するため、閾値電圧分布の幅は広がらない。
次のステップでは、メモリセルMC6に隣接するメモリセルMC5ではなく、メモリセルMC6からビット線BLの方向に2つ離れたメモリセルMC4に対しフォギー書込みを行う。ここで、メモリセルMC4とメモリセルMC6の間にはメモリセルMC5が挟まれているため、メモリセルMC16の閾値電圧分布の変動は抑制される。一方、メモリセルMC4にフォギー書込みを行なうと、メモリセルMC5の閾値電圧分布は正方向にシフトする。しかし、メモリセルMC4のフォギー書き込みの際、消去状態補正動作を行っている。すなわち、メモリセルMC5の閾値電圧分布は正方向にほぼ平行移動するため、閾値電圧分布の幅は広がらない。
続いて、メモリセルMC5に対するファイン書込みを行う。メモリセルMC5にファイン書込みを行なうと、メモリセルMC6及びMC4の閾値電圧分布は正方向にシフトする。しかし、メモリセルMC5のファイン書き込みの際、消去状態補正動作を行っている。すなわち、メモリセルMC6及びMC4の閾値電圧分布は正方向にほぼ平行移動するため、閾値電圧分布の幅は広がらない。
その後も、ファイン書込みが終了したメモリセルMCn(nは自然数)からビット線BLの方向に2つ離れたメモリセルMCn−2にフォギー書込みを行い、その後1つ戻ってメモリセルMCn−1にファイン書込みを実行する、という手順を、メモリセルMC1まで繰り返す。これにより、フォギー/ファイン書込みを実行するメモリセルアレイ1において、隣接するメモリセルMCの影響を最小限に抑えることができる。
また、ファイン書き込みにおける隣接メモリセルMCの閾値変動量はフォギー書き込みにおける閾値変動量よりも小さいため、ファイン書き込みにおける消去状態補正動作を省略することも可能である。その結果、消費電力を押さえることができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルアレイ1について説明する。上記の実施の形態に係る消去状態補正動作は、ワード線WLの1本に沿って形成される複数のメモリセルMCに対して閾値電圧分布A、B、Cを与える場合において、実行される。これに対して、第3の実施の形態に係る消去状態補正動作は、メモリセルアレイ1への閾値電圧分布A、B、Cへの書き込み動作の終了後に実行され、閾値電圧分布Eを与えられたメモリセルMCは選択的に電圧を印加される。この点、第3の実施の形態は上記の実施の形態と異なる。
先ず、図12を参照して、第3の実施の形態に係るメモリセルアレイ1の構成について説明する。第3の実施の形態に係るメモリセルアレイ1は、図12に示すように、各ワード線WL1〜16に制御ゲートを接続されたセルEC1〜16を有する。セルEC1〜16は、消去状態補正動作が完了したか否かを示すデータを保持する。例えば、ワード線WL1〜16に接続された複数のメモリセルMCに対する消去状態補正動作が終了している場合に、セルEC1〜16は“0”データを保持する。また、ワード線WL1〜16に接続された複数のメモリセルMCに対する消去状態補正動作が終了していない場合に、セルE1〜16は“1”データを保持する。
次に、図13を参照して、第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の消去状態補正動作について説明する。図13は、一例として、ワード線WL16に沿って形成された複数のメモリセルMCに対する消去状態補正動作を示している。なお、図13に示す処理に移る前に、メモリセルアレイ1内の選択されたメモリセルMCは、下位ページデータ書込み処理及び上位ページデータ書込み処理によって、書込み状態(閾値電圧分布A,B,C)に書き込まれているものとする。
図13に示すように、先ず、ワード線WL16に沿って形成されたセルEC16が“1”データを保持しているか否かが判断される(ステップS21)。ここで、セルEC16が“1”データを保持していると判断されると(ステップS21、Y)、ワード線WL16に沿って形成された複数のメモリセルMC16から、閾値電圧分布Eを与えられたメモリセルMC16’が特定される(ステップS22)。次に、そのメモリセルMC16’に対して、消去状態補正動作が実行される(ステップS23)。続いて、セルEC16のデータは、“1”データから“0”データに書き換えられる(ステップS24)。そして、ステップS24の後、複数のメモリセルMCに対する消去状態補正動作は終了する。なお、図13に示す処理は、ワード線WL16に沿って形成されたメモリセルMC16以外のメモリセルMC1〜15に対しても同様に実行される。
上記の第3の実施の形態によれば、消去状態補正動作は、メモリセルアレイ1に対する閾値電圧分布A、B、Cへの書き込み動作の終了後に実行される。したがって、メモリセルアレイ1に対する閾値電圧分布A、B、Cへの書き込み動作の終了から読み出し動作までに十分時間がある場合、その時間で消去状態補正動作が実行可能である。また、いわゆるバックグランドジョブにより消去補正動作を行うことにより、実質的に動作速度が遅くならない。また、消去状態補正動作が実行されたか否かを示す情報は、セルEC1〜16により保持されるので、消去状態補正動作が実行途中で中断された場合であっても、その実行途中から消去書込み処理を再開することができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。例えば、上記実施の形態では、4値記憶方式(2ビット/セル)の不揮発性半導体装置を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、8値記憶方式などより多ビットの記憶方式にも適用可能であることは言うまでもない。
また、第3の実施の形態においては、例えば、セルEC16に、メモリセルMC16に対する消去状態補正動作の実行状態を書き込む。しかしながら、本発明は、セルEC16に、メモリセルMC16と異なるメモリセルMCに対する消去状態補正動作の実行状態を書き込むものであってもよい。
1…メモリセルアレイ、 2…ビット線制御回路、 3…カラムデコーダ、 4…データ入出力バッファ、 5…データ入出力端子、 6…ワード線制御回路、 7…制御回路、 8…制御信号入力端子、 9…不良ブロック判定回路。

Claims (5)

  1. 上限値が負の値でありデータが消去された消去状態を示す第1閾値電圧分布、及び前記第1閾値電圧分布の上限値よりも下限値が大きくデータが書き込まれた書き込み状態を示す第2閾値電圧分布を保持することによりデータを記憶可能に構成されたメモリセルを直列接続してなるメモリストリングを複数配列してなるメモリセルアレイと、
    それぞれ複数の前記メモリストリング中の前記メモリセルに共通接続されるように配設された複数のワード線と、
    前記メモリストリングの一端にて接続される複数のビット線と、
    前記メモリストリングの他端に接続されるソース線と
    前記ワード線、前記ビット線及び前記ソース線を介して前記メモリセルを制御する制御回路と
    を備え、
    前記制御回路は、
    前記ワード線の1本に沿って形成される複数の前記メモリセルに対して前記第2閾値電圧分布を与えるための書き込み動作を実行する場合において、前記第2閾値電圧分布を与えるべきメモリセルに対し電圧印加動作を行なって書き込み動作を行う一方、前記消去状態を維持すべきメモリセルに対しても電圧印加動作を行なって、これにより前記消去状態を維持すべきメモリセルにおいて前記第1閾値電圧分布を正方向に移動させて前記消去状態を示す第3閾値電圧分布を得る制御を実行するように構成された
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記制御回路は、前記消去状態を維持すべきメモリセルに接続されたワード線に隣接するワード線に接続されたメモリセルの前記第2閾値電圧分布の変動量に基づき、前記第1閾値電圧分布を正方向に移動させて前記第3閾値電圧分布とする
    ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記制御回路は、
    前記第2閾値電圧分布を与えるべきメモリセルに対して、前記第2閾値電圧分布の下限値よりも小さい第1ベリファイ電圧を用いて閾値電圧分布を正方向に移動させるフォギー書込み処理と、
    前記第2閾値電圧分布を与えるべきメモリセルに対して、前記第2閾値電圧分布の下限値と等しい第2ベリファイ電圧を用いて前記フォギー書込み処理後の閾値電圧分布を更に正方向に移動させるファイン書込み処理とを実行可能に構成され、
    前記フォギー書込み処理では、前記消去状態を維持すべきメモリセルに対して、前記第3閾値電圧分布の下限値よりも小さい第3のベリファイ電圧を用いて閾値電圧分布を正方向に移動させ、
    前記ファイン書込み処理では、前記消去状態を維持すべきメモリセルに対して、前記第3閾値電圧分布の下限値と等しい第4のベリファイ電圧を用いて前記フォギー書込み処理後の閾値電圧分布を更に正方向に移動させる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 上限値が負の値でありデータが消去された消去状態を示す第1閾値電圧分布、及び前記第1閾値電圧分布の上限値よりも下限値が大きくデータが書き込まれた書き込み状態を示す第2閾値電圧分布を保持することによりデータを記憶可能に構成されたメモリセルを直列接続してなるメモリストリングを複数配列してなるメモリセルアレイと、
    それぞれ複数の前記メモリストリング中の前記メモリセルに共通接続されるように配設された複数のワード線と、
    前記メモリストリングの一端に接続される複数のビット線と、
    前記メモリストリングの他端に接続されるソース線と
    前記ワード線、前記ビット線及び前記ソース線を介して前記メモリセルを制御する制御回路と
    を備え、
    前記制御回路は、
    前記メモリセルアレイに対する前記第2閾値電圧分布への書き込み動作の終了後、前記第1閾値電圧分布を与えられたメモリセルに対し選択的に電圧印加動作を行って、これにより前記消去状態を維持すべきメモリセルにおいて前記第1閾値電圧分布を正方向に移動させて前記消去状態を示す第3閾値電圧分布を得る制御を実行するように構成された
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記メモリセルアレイは、前記消去状態を維持すべきメモリセルに対して前記第1閾値電圧分布を正方向に移動させて前記第3閾値電圧分布とする処理が実行されたか否かを記憶するセルを備える
    ことを特徴とする請求項4記載の不揮発性半導体記憶装置。
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