[go: up one dir, main page]

JP2012018902A - 静電気対策素子 - Google Patents

静電気対策素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2012018902A
JP2012018902A JP2010265156A JP2010265156A JP2012018902A JP 2012018902 A JP2012018902 A JP 2012018902A JP 2010265156 A JP2010265156 A JP 2010265156A JP 2010265156 A JP2010265156 A JP 2010265156A JP 2012018902 A JP2012018902 A JP 2012018902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrodes
discharge
electrostatic
insulating
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010265156A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Hirobe
康宏 廣部
Kimio Asakawa
公男 浅川
Kenji Nakagawa
賢史 中川
Tomonaga Nishikawa
朋永 西川
Akira Nakagome
晶 中込
Kensaku Asakura
健作 朝倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2010265156A priority Critical patent/JP2012018902A/ja
Publication of JP2012018902A publication Critical patent/JP2012018902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Abstract

【課題】静電容量が小さく、且つ、繰り返し使用の耐久性が高められた静電気対策素子を提供する。
【解決手段】静電気対策素子100は、絶縁性基板11と、絶縁性基板11上において相互に離間して対向配置された一対の電極21,22と、電極21,22間に配置された機能層31と、機能層31を介して一対の電極21,22と離間して配置された複数の中間電極41と、を有する。これによれば、低静電容量でありながらも、繰り返し使用の耐久性が高められた静電気対策素子を実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電気対策素子に関し、特に、高速伝送系での使用やコモンモードフィルタとの複合化において有用な静電気対策素子に関する。
近年、電子機器の小型化及び高性能化が急速に進展している。また、USB2.0やS−ATA2、HDMI等の高速伝送系に代表されるように、伝送速度の高速化(1GHzを超える高周波数化)並びに低駆動電圧化の進展が著しい。その反面、電子機器の小型化や低駆動電圧化にともなって、電子機器に用いられる電子部品の耐電圧は低下する。したがって、人体と電子機器の端子が接触した際に発生する静電気パルスに代表される過電圧からの電子部品の保護が、重要な技術課題となっている。
従来、このような静電気パルスから電子部品を保護するために、静電気が入るラインとグランドとの間に積層バリスタを設ける構成が採られている。しかしながら、積層バリスタは、静電容量が大きいため、高速伝送系に用いた場合に信号品質を低下させる要因となる。
このため、近年では、静電容量を低減するために、対向する電極の間に静電気保護材料を充填した構成が提案されている。かかる構成によれば、低静電容量でありながらも静電気抑制効果を実現することができる。
上述した静電気対策部品の他に、特許文献1には、基板上に設けられた対向する一組の電極パターンと、これら電極パターン間に設けられた静電吸収体と、この静電気吸収体上であって、且つ、基板の略中央部に設けられた中間電極と、を有する静電気保護素子が開示されている。また、特許文献2には、基板上に設けられた対向する一組の端部電極と、これら端部電極間に設けられた静電吸収体と、この静電気吸収体下であって、且つ、基板の略中央部に設けられた中間電極と、を有する静電気保護素子が開示されている。
また、特許文献3には、基板上に設けられた対向する一組の主放電電極と、対向する主放電電極を挟むように配置された一組のトリガー電極と、を備えるサージアブソーバが開示されている。
特開2008−294325号公報 特開2010−045164号公報 特開2003−323961号公報
しかしながら、対向する電極の間に静電気保護材料を充填した従来の構成による低静電容量の静電気対策部品は、比較的に静電容量が小さいものの、放電時に生ずる電極の破損により、電極間で短絡したり、電極間のギャップ距離が変動して放電開始電圧や放電最大電圧(ピーク電圧)が大きく変動したりする等、繰り返し使用の耐久性が十分ではなかった。
一方、特許文献1乃至3には、第3電極(特許文献1及び2における中間電極、特許文献3におけるトリガー電極)を配置することにより、放電最大電圧(ピーク電圧)のばらつきが抑えられ、或いは、熱影響を少なくして寿命特性が改善されると記載されている。しかしながら、特許文献1乃至3に記載された静電気保護部品は、そのような第3電極を配置しないものに比して、静電容量が大きくなるという問題があった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、相互に離間して対向配置された電極を有する所謂ギャップ型電極搭載の静電気対策素子において、静電容量が小さく、且つ、繰り返し使用の耐久性が高められた静電気対策素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、新規な構造を有する中間電極を採用することにより、上記課題が解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明による静電気対策素子は、絶縁性基板と、絶縁性基板上において相互に離間して対向配置された少なくとも一対の電極と、電極間に配置された機能層と、機能層を介して電極と離間して配置された複数の中間電極と、を有する。
本発明者らが、このように構成された静電気対策素子の特性を測定したところ、該静電気対策素子は、静電容量が小さく、且つ、繰り返し耐久性に優れていることが判明した。かかる効果が奏される作用機構の詳細は、未だ明らかではないものの、例えば、以下のとおり推定される。
通常、電極と中間電極との間(すなわち機能層)で放電が行われる箇所(以下、放電箇所)を幅広く形成させるためには、中間電極の幅(平面視における一対の電極の幅方向と同方向)を広く設ければよい。しかし、このようにすると、繰り返しの耐久性は向上するものの、静電容量(中間電極と電極とから形成される総静電容量)が大きくなってしまい、低静電容量化を図ることはできない。これに対し、上記構成の静電気対策素子においては、電極と離間して複数の中間電極が配置されているので、低静電容量化を指向しつつ、電極と各中間電極との間の放電箇所を幅広く設計し得る(放電は、最短のギャップ距離で生じ易い傾向にあるものの、印加される電圧等の条件によっては、ギャップ距離より僅かに長い距離でも生じ得る。そのため、一対の電極と近接する中間電極の存在確率を高めた配置を採用することで、放電箇所は幅広く形成されることになる。)。また、別の観点から言えば、上記構成の静電気対策素子においては、複数の中間電極が一対の電極に近接配置されており、かかる複数の中間電極が一対の電極に対する補償回路として機能する。すなわち、上記構成の静電気対策素子は、ギャップ距離ΔG1である一対の電極間のみならず、ギャップ距離ΔG2である一対の電極の一方と複数の中間電極との間で、放電可能に設計されており、謂わば、放電が行われる箇所(以下、「放電箇所」ともいう。)が幅広く形成されている。そのため、放電時における一対の電極の負荷が軽減される。しかも、放電によって一対の電極に局所的な電極破壊(溶融や変形等)が生じてそのギャップ距離ΔG1が拡大した場合であっても、ギャップ距離ΔG2の電極間、すなわち電極と複数の中間電極との間で一定の放電を生じさせることができるので、放電による制御困難な電極破壊にともなう(最短)ギャップ距離の意図せぬ急激な増大が抑制される。また、一対の電極の一方と複数の中間電極との間に放電が生じた際、複数の中間電極の一部に破壊が生じていても、破壊が生じた局部に隣接するラインが有効に機能して面内方向へ電流を流すことができるので、その後の放電、すなわち、複数の中間電極と一対の電極の他方との間で生じる放電が、ギャップ距離の短い部分で生じるように促される。これらが相まった結果、繰り返し放電にともなう放電最大電圧(ピーク電圧)の急激な上昇が、長期に亘り抑制されたものと考えられる。その上さらに、中間電極が複数に分割されているので、従来技術の如く中間電極を板状に構成した場合に比して平面視における一対の電極と中間電極との重なり面積の増大が抑制される。よって、中間電極の採用にともなう静電容量(中間電極と一対の電極とから形成される総静電容量)の増大が確実に抑制される。これらが相まった結果、上記構成の静電気対策素子は、静電容量が小さく、且つ、繰り返し使用の耐久性が高められるものと推察される。但し、作用はこれらに限定されない。
このように、本発明者らの知見によれば、所謂ギャップ型電極搭載の静電気対策素子における機能層を介した放電は、ギャップ距離が最短の電極間で生じ易い傾向にあるものの、印加される電圧等の条件によっては、ギャップ距離が最短のギャップ距離より僅かに長い電極間でも生じ得ること、及び、放電による電極破壊の程度やそれにともなってギャップ距離の変動量は制御不能であること、が見出されている。したがって、複数の中間電極は、低静電容量化を指向した新規な形状の追加電極としてのみならず、放電によって生じ得る複雑且つ不確実な事象に基づく放電最大電圧の制御困難な上昇幅を一定のコントロール下に収める制御機構として、有意なものであると言える。
上記において、複数の中間電極は、平面視における少なくとも一対の電極の幅方向に対し相互に離間して並列配置されていることが好ましい。このように構成すると、対向する電極と中間電極との間には、放電箇所が複数且つ分散して形成される。この結果、中間電極を幅広く配置する従来の構成に比して、複数の中間電極が局所的な電極破壊に対する補償回路として相互に有効に機能し、放電時における電極の負荷が分散されるので、繰り返し放電にともなう放電最大電圧(ピーク電圧)の上昇が長期に亘り抑制される。よって、繰り返し使用の耐久性が格段に高められる。
また、少なくとも一対の電極と前記複数の中間電極とから形成される(総)静電容量は、0.01〜0.5pFであることが好ましい。静電容量をこの範囲内に設定することで、低静電容量化を図ることができ、その上、複数の中間電極を設けることにより電極と中間電極との重なり面積の増大を抑制し得るので、低静電容量化を指向しつつ、繰り返し使用の耐久性の高い静電気対策素子を実現することができる。また、静電容量をこの範囲内に設定することで、特に高速伝送系における信号品質の低下が抑制されるので、高速伝送系に適した、高性能な静電気対策素子を実現することもできる。
さらに、複数の中間電極の厚さは、少なくとも一対の電極の厚さより厚く形成すると、より好適である。このように構成すると、強度が向上するのみならず、放電により電極に破壊が生じて電極間のギャップ距離が拡大(ギャップ距離ΔG1は、電極間の最短距離を意味し、電極の破壊に伴って変動する。)した後に、電極と中間電極との間で一定の放電を生じさせることができる。さらに、上記構成の静電気対策素子においては、一方の中間電極に破壊が生じても(ギャップ距離ΔG2は、電極と中間電極との最短距離を意味し、電極及び中間電極の破壊に伴って変動する。)、他方の中間電極が有効に機能するので、放電最大電圧(ピーク電圧)の上昇が長期に亘って抑制される。したがって、繰り返し使用の耐久性が一層高められる。
ここで、上記機能層は、絶縁性無機材料のマトリックス中に導電性無機材料が不連続に分散したコンポジットであることが好ましい。絶縁性無機材料と導電性無機材料とのコンポジットの採用により、低静電容量化が容易になるとともに、機能層の薄膜化も容易となる。したがって、静電気対策素子のより一層の薄膜化及び小型化が実現可能となる。しかも、有機材料を用いた場合に比して、静電気対策素子の耐久性及び耐熱性が高められ、その上さらに、温度や湿度等の外部環境への耐候性をも高められる。
さらに、上記静電気対策素子は、複数の中間電極を覆うように形成された保護層を有することが好ましい。このような構成にすると、中間電極と外部に接続する端子電極との間の独立性が保証され、予期せぬ静電容量の増加やショートの可能性が回避され得るので、静電対策素子の機能が維持され得る。
さらにまた、上記保護層は、絶縁性無機材料又は絶縁性有機材料からなることが好ましい。このような構成にすると、保護層の絶縁性が格段に高められるので、安全性及び繰り返し使用の耐久性がより一層高められ得る。
なお、本明細書において、「コンポジット」とは、絶縁性無機材料のマトリックス中に導電性無機材料が分散した状態を意味し、絶縁性無機材料のマトリックス中に導電性無機材料が一様に或いはランダムに分散した状態のみならず、絶縁性無機材料のマトリックス中に導電性無機材料の集合体が分散した状態、すなわち一般に海島構造と呼ばれる状態を含む概念である。また、本明細書において、「絶縁性」とは0.1Ωcm以上を、「導電性」とは、0.1Ωcm未満を意味する。
本発明によれば、低静電容量でありながらも、繰り返し使用の耐久性が高められた静電気対策素子を実現できる。
第1実施形態の静電気対策素子100を概略的に示す模式平面図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 第1実施形態の静電気対策素子100の機能層31を示す模式平面図である。 静電気対策素子100の繰り返し使用時の放電特性を示すモデル図である。 変形例の静電気対策素子200を概略的に示す模式平面図である。 第1実施形態の静電気対策素子100の製造工程を示す模式斜視図である。 第1実施形態の静電気対策素子100の製造工程を示す模式斜視図である。 第1実施形態の静電気対策素子100の製造工程を示す模式斜視図である。 第1実施形態の静電気対策素子100の製造工程を示す模式斜視図である。 静電気放電試験における回路図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
(第1実施形態)
図1は、本発明による静電気対策素子の一実施形態を概略的に示す模式平面図である。また、図2は、図1のII−II断面図であり、図3は、図1のIII−III断面図である。
本実施形態の静電気対策素子100は、絶縁性基板11と、この絶縁性基板11上に配設された一対の電極21,22と、これら電極21,22の間に配設された機能層31と、この機能層上に配設された複数の中間電極41と、これら中間電極41を覆うように形成された保護層51とを備える。本実施形態の静電気対策素子100において、電極21,22は、端子電極61と電気的に接続されている(図10参照)。
絶縁性基板11は、絶縁性表面11aを有する。絶縁性基板11は、少なくとも電極21,22及び機能層31を支持可能なものであれば、その寸法形状は特に制限されない。ここで、絶縁性表面11aを有する絶縁性基板11とは、絶縁性材料からなる基板の他、基板上の一部に又は全面に絶縁膜が製膜されたものを含む概念である。
絶縁性基板11の具体例としては、例えば、NiZnフェライト、アルミナ、シリカ、マグネシア、窒化アルミ、フォルステライト等の誘電率が50以下、好ましくは20以下の低誘電率材料を用いたセラミック基板や、単結晶基板等が挙げられる。また、セラミック基板や単結晶基板等の表面に、NiZnフェライト、アルミナ、シリカ、マグネシア、窒化アルミ、フォルステライト等の誘電率が50以下、好ましくは20以下の低誘電率材料からなる絶縁膜を形成したものも、好適に用いることができる。なお、絶縁膜の形成方法は、特に限定されず、真空蒸着法、反応性蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVDやPVD等の気相法等の公知の手法を適用できる。また、基板及び絶縁膜の膜厚は、適宜設定可能である。
絶縁性基板11の絶縁性表面11a上には、一対の電極21,22が相互に離間して配設されている。本実施形態では、一対の電極21,22は、絶縁性基板11の平面略中央位置にギャップ距離ΔG1を置いて、対向配置されている。ここで、ギャップ距離ΔG1は、一対の電極21,22間の最短距離を意味する。
電極21,22を構成する素材としては、例えば、Ni、Cr、Al、Pd、Ti、Cu、Ag、Au及びPtなどから選ばれた少なくとも一種類の金属、或いはこれらの合金等が挙げられるが、これらに特に限定されない。なお、本実施形態では、電極21,22は、平面視で矩形状に形成されているが、その形状は特に制限されず、例えば、櫛歯状、或いは、鋸状に形成されていてもよい。
電極21,22間のギャップ距離ΔG1は、所望の放電特性を考慮して適宜設定すればよく、特に限定されないが、通常、0.1〜50μm程度であり、低電圧初期放電を確保するという観点から、より好ましくは0.1〜20μm程度、さらに好ましくは0.1〜10μm程度である。なお、電極21,22の厚さΔT1は、適宜設定することができ、特に限定されないが、通常、0.05〜10μm程度である。
電極21,22の形成方法は、特に限定されず、公知の手法を適宜選択することができる。具体的には、例えば、塗布、転写、電解めっき、無電解めっき蒸着或いはスパッタリング等により、絶縁性基板11上に所望の厚さΔT1を有した電極層を作成する方法が挙げられる。さらに、このように形成された電極層を、例えば、イオンミリング等の公知の手法を用いて加工することにより、所望のギャップ距離ΔG1を有した電極21,22を形成することができる。
上記の電極21,22間には、機能層31が配設されている。本実施形態では、上述した絶縁性基板11の絶縁性表面11a上及び電極21,22上に、機能層31が積層された構成となっている。この機能層31の寸法形状及びその配設位置は、過電圧が印加された際に自身を介して電極21,22間で初期放電が確保されるように設計されている限り、特に限定されない。
機能層31を構成する素材は、過電圧が印加された際に自身を介して電極21,22間で初期放電が確保されるように設計されている限り、特に限定されない。低電圧放電タイプの静電気保護材料として、例えば、Al23、TiO2及びSiO2、フォルステライト等の金属酸化物や金属窒化物等の絶縁性無機材料の他、絶縁性有機材料及び/又は絶縁性無機材料のマトリックス中に導電性無機材料が不連続に含まれる(一様に又はランダムに分散した)コンポジット等が知られている。低静電容量化を図る観点から、絶縁性無機材料のマトリックス中に導電性無機材料が分散したコンポジットであることが好ましい。絶縁性無機材料のマトリックス中に導電性無機材料が分散したコンポジットは、従来の機能層に比して薄膜化が容易であり、しかも、有機材料を用いた場合に比して耐久性及び耐熱性に優れ、その上さらに、温度や湿度等の外部環境への耐候性にも優れる傾向にある。
図4は、機能層31を説明するための模式平面図である。本実施形態では、機能層31として、絶縁性無機材料32のマトリックス中に導電性無機材料33が不連続に分散したコンポジットが採用されている。
機能層31は、絶縁性無機材料32のマトリックス中に島状の導電性無機材料33の集合体が不連続に点在した海島構造を有する。本実施形態では、機能層31は、逐次スパッタリングを行うことにより形成されている。より具体的には、絶縁性基板11の絶縁性表面11a上及び/又は電極21,22上に、導電性無機材料33をスパッタリングして部分的に(不完全に)成膜した後、引き続き絶縁性無機材料32をスパッタリングすることにより、謂わば、島状に点在した導電性無機材料33の層とこれを覆う絶縁性無機材料32の層との積層構造のコンポジットが形成されている。
マトリックスを構成する絶縁性無機材料32の具体例としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物等が挙げられるが、これらに特に限定されない。絶縁性やコスト面を考慮すると、Al23、TiO2、SiO2、ZnO、NiO、CoO、V25、CuO、MgO、ZrO2、Mg2SiO4、AlN、BN及びSiCが好ましい。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、絶縁性マトリックスに高度の絶縁性を付与する観点からは、Al23、SiO2、フォルステライト、フェライト、ムライト、ケイ酸ガラス(ケイ酸塩ガラス)等を用いることがより好ましい。一方、絶縁性マトリックスに半導体性を付与する観点からは、TiO2やZnOを用いることがより好ましい。絶縁性マトリックスに半導体性を付与することで、放電開始電圧及びクランプ電圧に優れる静電気対策素子を得ることができる。絶縁性マトリックスに半導体性を付与する方法は、特に限定されないが、例えば、これらTiO2やZnOを単独で用いたり、これらを他の絶縁性無機材料32と併用すればよい。特に、TiO2は、アルゴン雰囲気中でスパッタリングする際に酸素が欠損し易く、電気伝導度が高くなる傾向にあるので、絶縁性マトリックスに半導体性を付与するにはTiO2を用いることが特に好ましい。
導電性無機材料33の具体例としては、例えば、金属、或いはこれらの合金、SnO2、TiO2、ZnO等の金属酸化物、TiN等の金属窒化物、SiC等の金属炭化物、TiB2等の金属ホウ化物等が挙げられるが、これらに特に限定されない。導電性を考慮すると、C、Ni、Cu、Au、Ti、Cr、Ag、Pd及びPt、或いは、これらの合金が好ましい。
機能層31の層の厚さ(本明細書においては、後述するギャップ距離ΔG2に相当する厚さとする。)は、特に限定されるものではなく、適宜設定することができるが、繰り返し使用の耐久性を確保する観点から、少なくとも電極21,22間のギャップ距離ΔG1より大きな値になるように設定されることが好ましい。具体的には、10nm〜60μmであることが好ましく、100nm〜25μmであることがより好ましい。
本実施形態の如く、謂わば、不連続に点在した島状の導電性無機材料33の層と絶縁性無機材料32のマトリックスの層とを形成する場合、導電性無機材料33の層の厚さは、1〜10nmであることが好ましく、絶縁性無機材料32の層の厚さは、10nm〜30μmであることが好ましい。
機能層31の形成方法は、上述したスパッタリング法に限定されない。絶縁性基板11の絶縁性表面11a上及び/又は電極21,22上に、真空蒸着法、反応性蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVDやPVD等の気相法等の公知の薄膜形成方法を適用して、上述した絶縁性無機材料32及び導電性無機材料33を付与することにより、所望の厚さを有した機能層31を形成することができる。
上記の機能層31上には、複数の中間電極41が配設されている。本実施形態では、板状(棒状)の3つの中間電極41が、平面視における電極21,22の幅方向(図1において、紙面の上下方向)に相互に離間して配置されている。各々の中間電極41は、電極21,22の上面からギャップ距離ΔG2(すなわち、機能層31の厚さ)を置いて、電極21,22間の上に並列配置されている。なお、本実施形態では、3本の中間電極41が、平面視で並列配置されているが、その設置個数及び配置間隔は特に制限されない。例えば、中間電極41の設置数は、通常2〜100の範囲内で適宜設定すればよい。ギャップ距離ΔG2の初期値をbとした場合に、電極21,22の破壊が生じて2b<2ΔG2になった際であっても、中間電極41の設置数が多くなると、電極21,22の面内において、ギャップ距離ΔG2と略同等の距離(又は、ギャップ距離ΔG2より僅かに長い距離)に位置する中間電極41の存在確率が増加する傾向にあるため、かかる観点から、中間電極41の設置数は、3〜50が好ましく、より好ましくは4〜40である。なお、図2では、ギャップ距離ΔG2について、電極21,22面から垂直方向のみ図示したが、放電箇所はこれに限られない。中間電極41の配置間は、特に限定されないが、幅方向の均一化を図る観点から、略均等であることが好ましい。
なお、本実施形態では、複数の中間電極41は、平面視で電極21,22の実装領域より内方に配置されているが、その配置は特に制限されず、例えば、複数の中間電極41のうち数本を平面視で電極21,22の実装領域より外方に配置してもよい。
中間電極41を構成する素材としては、例えば、Ni、Cr、Al、Pd、Ti、Cu、Ag、Au、Ta、W、Mo及びPtなどから選ばれた少なくとも一種類の金属、或いはこれらの合金等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
中間電極41の厚さΔT2は、適宜設定することができ、特に限定されない。放電最大電圧(ピーク電圧)の上昇を長期に亘って抑制し、静電気対策素子100の繰り返し使用の耐久性を高める観点から、厚いことが好ましい。具体的には、中間電極41の厚さΔT2は、電極21,22の厚さΔT1より厚いことが好ましく、0.1〜60μm程度であることが好ましい。
平面視における中間電極41の外径サイズ、すなわち中間電極41の実装領域を構成する中間電極41の長さΔL2(図1において、紙面の左右方向)及び幅ΔW2(図1において、紙面の上下方向)は、放電経路の担保と低静電容量化のバランスを考慮して適宜設定することができ、特に限定されない。本実施形態の如く、中間電極41が電極21,22の幅に対して略均等な間隔で幅方向に配置され、中間電極41の幅方向の両端部が平面視における電極21,22の幅方向の端部上又は端部周辺に配置されていると、中間電極41と電極21,22との間の放電経路及び放電箇所を幅広く確保しやすい傾向にある。また、本実施形態の如く、中間電極41の長さが比較的に短く設定され、中間電極41の長さ方向の両端部が電極21,22の長さ方向の端部より内方に配置されている(平面視で電極21,22間のギャップΔG1周辺のみが中間電極41によって覆われている、又は、平面視で長さ方向において一部の電極21,22が中間電極41によって覆われていない)と、低静電容量化を確保しやすい傾向にある。これらの傾向から、中間電極41の長さΔL2及び幅ΔW2は、所望する性能に応じて適宜設定される。具体的には、中間電極41の長さΔL2は、電極21,22の長さにもよるが、50〜200μm程度であることが好ましく、中間電極41の幅ΔW2は、0.2〜60μm程度であることが好ましい。
具体的には、例えば、中間電極41の長さΔL2は、ギャップ距離ΔG1の初期値をaとし、ギャップ距離ΔG2の初期値をbとし、中間電極41の実装領域を構成する最大長さをcとし、a<2b<cとした場合に、a〜0.8cの範囲内であることが好ましく、3a〜0.5cであることがより好ましい。電極21,22の破壊が生じて2b<2ΔG2になった際であっても、中間電極41の長さ方向における長さを上記範囲内に設定すると、電極21,22の面内において、ギャップ距離ΔG2と略同等の距離(又は、ギャップ距離ΔG2より僅かに長い距離)に位置する中間電極41の存在確率が増加する傾向にあるため、放電最大電圧(ピーク電圧)の急激な上昇が抑制される。なお、図2では、ギャップ距離ΔG2について、電極21,22面から垂直方向のみ図示したが、ギャップ距離ΔG2はこれに限られない。
また、電極21と中間電極41との間の放電経路、及び、電極22と中間電極41との間の放電経路の双方を最短距離で構成する観点から、各中間電極41の実装領域は、平面視における電極21,22間を覆うように(電極21,22間に跨るように)設定することが好ましい。
低静電容量化を図るためには、上記のように配置される複数の中間電極41と電極21,22とが平面視において重なる面積、すなわち重なり面積を小さくすることが重要である。例えば、0.01〜0.5pF程度の静電容量を実現するためには、機能層31の種類などによっても異なるが、重なり面積が20μm2〜1mm2程度であることが好ましく、より好ましくは100μm2〜0.1mm2程度である。
中間電極41の形成方法は、特に限定されず、公知の手法を適宜選択することができる。具体的には、例えば、塗布、転写、電解めっき、無電解めっき蒸着或いはスパッタリング等により、機能層31上に所望の厚さΔT2、所望の長さΔL2、所望の幅ΔW2を有した中間電極41を作成することができる。
保護層51は、上記の中間電極41を覆うように、機能層31上及び中間電極41上に配設されている。保護層51を構成する素材は、絶縁性を有するものであれば、特に限定されない。その具体例としては、例えば、絶縁性無機材料32で説明した絶縁性無機材料の他、ポリイミド、エポキシ、シアネート、フェノール、ポリオレフィン等の絶縁性樹脂や絶縁性エラストマー等の絶縁性有機材料等が挙げられる。
保護層51の形成方法は、特に限定されない。上述した方法で形成された機能層31の表面31a上及び/又は中間電極41上に、公知の薄膜形成方法を適用して、絶縁性無機材料又は絶縁性有機材料を付与することにより、所望の厚さを有した保護層51を形成することができる。また、別途予め形成した保護層51を、機能層31の表面31a上及び/又は中間電極41上に積層させてもよい。
図5は、本実施形態の静電気対策素子100繰り返し使用時の放電特性を示すモデル図である。ここでは、電極21,22のギャップ距離ΔG1の初期値がa、ギャップ距離ΔG2の初期値がbであって、試験前の初期値a及び初期値bの関係がa<2bを満たす静電気対策素子100について対比説明する。
なお、図5において、放電特性(L1)は、本実施形態の静電気対策素子100において中間電極41を省略した、静電気対策素子を使用したグラフである。また、放電特性(L2)は、本実施形態の静電気対策素子100において中間電極41に代えて新たな中間電極(この新たな中間電極は、3つの中間電極41の幅を積算した幅を有するもの(すなわち、中間電極41の3倍の幅を有するもの)であり、中央に配置された中間電極41と同様に中央に設置している。)を1つだけ設けた、静電気対策素子を使用したグラフである。さらに、放電特性(L3)は、本実施形態の静電気対策素子100を使用したグラフである。
また、図5において、縦軸はピーク電圧を示し、横軸はESD(electro-static discharge)の繰り返し回数(n,n+1,n+2,・・・,n+m;m,nは整数)を示す。なお、ピーク電圧とは、静電気抑制効果の評価指標の一つであり、印加する過大電圧に対し、静電対策素子で抑制した後の放電電圧の最大値のことをいい、ピーク電圧(放電最大電圧)が低いほど静電気抑制の効果が高いことを示す。
まず、繰り返し放電直後において、各静電気対策素子の初期ピーク電圧は、同一であった。このことから、繰り返し放電直後においては、各静電気対策素子の電極21,22のギャップ距離ΔG1は、初期値aが維持されていることが理解される(図5のΔG1=aの領域を参照)。
その後、放電を繰り返し、電極21,22の破壊が生じて電極21,22のギャップ距離ΔG1が初期値aより大きくなるにつれ、各静電気対策素子のピーク電圧は、徐々に上昇していく(図5のa<ΔG1<2bの領域を参照)。
さらに放電を繰り返し、電極21,22のギャップ距離ΔG1がギャップ距離2bの等倍値以上になるにつれ、中間電極を有する静電気対策素子のピーク電圧は、対向する電極と中間電極との間で放電が行われるため、その上昇が止まり、一定値となる(図5のL2及びL3、2ΔG2=2b<ΔG1の領域を参照)。これに対し、中間電極を省略した静電気対策素子のピーク電圧は、電極21,22のギャップ距離ΔG1が大きくなるにつれ、さらに上昇し続ける(図5のL1、2ΔG2=2b<ΔG1の領域及びを参照)。
そして、引き続き放電を繰り返し、電極21,22のギャップ距離2ΔG2がギャップ距離2bの等倍より大きな値になるにつれ、中間電極を有する各静電気対策素子のピーク電圧は再び上昇し始めるが、本実施形態の静電気対策素子100の上昇幅は、中間電極が分割せずに配置された静電気対策素子に比して、小さな上昇幅となる(図5のL2及びL3、ΔG1≧2ΔG2>2bの領域を参照)。一方、中間電極を省略した静電気対策素子のピーク電圧は、電極21,22のギャップ距離ΔG1が大きくなるにつれ、さらに上昇し続ける(図5のL1、ΔG1≧2ΔG2>2bの領域を参照)。
このように、本実施形態の静電気対策素子100(図5のL3参照)においては、機能層31上に複数の中間電極41を配設されているので、放電箇所が複数形成され、放電が幅広く行われるとともに、放電時における電極の負荷が分散されるので、繰り返し放電にともなうピーク電圧の上昇が長期に亘り抑制される。したがって、本実施形態の静電気対策素子100は、静電容量が小さいにも関わらず、繰り返し使用の耐久性が高められたものとなる。
一方、本実施形態の静電気対策素子100の中間電極を省略した静電気対策素子(図5のL1参照)では、放電が繰り返される度に電極間のギャップ距離が広がり続けるため、繰り返し放電にともなうピーク電圧の上昇を長期に亘り抑制することができない。
他方、中間電極を1つだけ設けた静電気対策素子(図5のL2参照)は、対向する電極の破壊が生じても対向する電極と中間電極との間で放電が行われるので、この間は、ピーク電圧は一定値をたどる。したがって、中間電極を1つだけ設けた静電気対策素子(図5のL2参照)は、上記中間電極を省略した従来の構成に比して、繰り返し使用の耐久性がある程度高められていると言える。
しかしながら、さらに引き続き放電を繰り返し行うと、徐々にピーク電圧が再び上昇し始め、ΔG1≧2ΔG2>2bの領域における上昇幅は、本実施形態の静電気対策素子100に比して、大きくなる(図5のL2及びL3、ΔG1≧2ΔG2>2bの領域を参照)。いずれにせよ、中間電極を1つだけ設けた静電気対策素子(図5のL2参照)では、特にΔG1≧2ΔG2>2bの領域で、ピーク電圧の上昇幅が比較的に大きく、そのため、繰り返し放電にともなうピーク電圧の上昇を長期に亘り抑制することができない。
以上、詳述したように、本実施形態の静電気対策素子100においては、中間電極41を複数配置する構成とした。しかも、複数の中間電極41を、電極21,22の幅方向に沿って略等間隔に並列配置し、且つ、電極21,22の実装面積の内方に配置している。そのため、低静電容量でありながらも、繰り返し放電にともなう放電最大電圧(ピーク電圧)の上昇を長期に亘り抑制することができる。
とりわけ、本実施形態の静電気対策素子100においては、絶縁性無機材料32のマトリックス中に不連続に点在した島状の導電性無機材料33を含む機能層31が、低電圧放電タイプの静電気保護材料として機能する。そして、かかる構成を採用することにより、静電容量が小さく、ピーク電圧が低く、且つ、放電耐性に優れる、高性能な静電気対策素子100が容易に実現される。しかも、機能層31として、少なくとも絶縁性無機材料32と導電性無機材料33とから構成されるコンポジットが採用されているため、従来の有機−無機複合膜に比して、耐熱性が高められ、また、温度や湿度等の外部環境により特性が変動し難いので、信頼性が高められる。その上さらに、スパッタリング法により機能層31が形成可能であり、これにより、生産性及び経済性がより一層高められる。
(変形例)
なお、上述したとおり、本発明は、上記第1実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更を加えることが可能である。例えば、図6に示す静電気対策素子200の如く、長手方向における電極21,22の端部210,220と中間電極41の端部410とが平面視において重なるように配置した構成にしても、上記第1実施形態と同様の作用効果が奏される。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図7に示すように、まず、絶縁性基板11(NiZnフェライト基板、誘電率:13、TDK株式会社製)の一方の絶縁性表面11aに、スパッタリング法により、厚さ0.7μmのCuの金属薄膜を略全面に形成し、形成されたCu薄膜をフォトリソ法によりエッチングすることにより、相互に離間して対向配置された一対の帯状の電極21,22を形成した。このとき電極21,22の電極長さは0.8mm、電極幅は0.5mm、電極21,22間のギャップ距離ΔGは、3μmとした。
次いで、図8に示すように、上記の絶縁性基板11上及び電極21,22上に、以下の手順で、スパッタリング法により、機能層31を形成した。
まず、絶縁性基板11の電極21,22が形成された面側に、スパッタリング法によりAuを部分的に成膜することにより、厚さ3nmの島状のAuの薄膜が不連続に点在した導電性無機材料33の層を形成した。このスパッタリングは、マルチターゲットスパッタ装置(商品名:ES350SU、株式会社エイコー・エンジニアリング製)を使用し、アルゴン圧力が10mTorr、投入電力が20W、スパッタ時間が40秒の条件下で実施した。
次に、島状のAu薄膜の層及び電極21,22を厚さ方向に完全に覆うように、絶縁性基板11の電極21,22が形成された面側に、スパッタリング法によりアルミナを略全面に成膜することにより、厚さ3μmの絶縁性無機材料32の層を形成した。このスパッタリングは、マルチターゲットスパッタ装置(商品名:ESU350、株式会社エイコー・エンジニアリング製)を使用し、アルゴン圧力が10mTorr、投入電力が400W、スパッタ時間が600分の条件下で実施した。
そして、機能層31が形成された面側に、スパッタリング法により、厚さ5nmのCuの金属薄膜を略全面に形成し、形成されたCu薄膜をフォトリソ法によりパターン状にエッチングすることにより、相互に離間して配置された幅20nm、長さ100nm、厚さ50nmの3つの金属薄膜片を形成した。その後、マスクを用いた電解めっき法により、この3つの金属薄膜片上でCuをめっき成長させ、これにより、図9に示すように、幅20nm、長さ100nm、厚さ5μmのCuからなる中間電極41を3つ形成した。
その後、3本の中間電極41を厚さ方向に完全に覆うように、露出した機能層31及び中間電極41の機能層31と接触していない面側に、スパッタリング法によりアルミナを略全面に成膜することにより、厚さ10μmの保護層51を形成した。このスパッタリングは、マルチターゲットスパッタ装置(商品名:ESU350、株式会社エイコー・エンジニアリング製)を使用し、アルゴン圧力が10mTorr、投入電力が400W、スパッタ時間が600分の条件下で実施した。
その後、図10に示すように、電極21,22の外周端部に接続するように、Cuを主成分とする端子電極61を形成することにより、図1及び図2と略同等の構造を有する、実施例1の静電気対策素子100を得た。
(実施例2)
アルミナのスパッタリング成膜に代えて、ポリイミド樹脂の塗布乾燥により厚み10μmの保護層51を形成すること以外は、実施例1と同様に操作して、実施例2の静電対策素子を得た。
(実施例3)
アルミナのスパッタリング成膜に代えて、エポキシ樹脂の塗布乾燥により厚み10μmの保護層51を形成すること以外は、実施例1と同様に操作して、実施例3の静電対策素子を得た。
(実施例4)
アルミナのスパッタリング成膜に代えて、シアネート樹脂の塗布乾燥により厚み10μmの保護層51を形成すること以外は、実施例1と同様に操作して、実施例4の静電対策素子を得た。
(実施例5)
アルミナのスパッタリング成膜に代えて、フェノール樹脂の塗布乾燥により厚み10μmの保護層51を形成すること以外は、実施例1と同様に操作して、実施例5の静電対策素子を得た。
(比較例1)
3つの中間電極41に代えて、以下の手順で中間電極を1つ形成すること以外は、実施例1と同様に操作して、比較例1の静電対策素子を得た。
ここでは、機能層31が形成された面側に、スパッタリング法により、厚さ50nmのCuの金属薄膜を略全面に形成し、形成されたCu薄膜をフォトリソ法によりエッチングすることにより、機能層31の略中央に幅60nm、長さ100nm、厚さ50nmの金属薄膜片を1つ形成し、その後、マスクを用いた電解めっき法により、この金属薄膜片上でCuをめっき成長させ、これにより、幅60nm、長さ100nm、厚さ5μmのCuからなる中間電極を1つ形成した。
(比較例2)
3つの中間電極41を形成しないこと以外は、実施例1と同様に操作して、比較例2の静電対策素子を得た。
<静電気放電試験>
次に、上記のようにして得られた実施例1乃至5、及び、比較例1乃至3の静電気対策素子について、図11に示す静電気試験回路を用いて、静電気放電試験を実施した。
この静電気放電試験は、国際規格IEC61000−4−2の静電気放電イミュニティ試験及びノイズ試験に基づき、人体モデルに準拠(放電抵抗330Ω、放電容量150pF、印加電圧8kV、接触放電)して行った。具体的には、図11の静電気試験回路に示すように、評価対象の静電気対策素子の一方の端子電極をグランドに接地するとともに、他方の端子電極に静電気パルス印加部を接続した後、静電気パルス印加部に放電ガンを接触させて静電気パルスを印加した。ここで印加する静電気パルスは、放電開始電圧以上の電圧を印加した。
なお、放電開始電圧は、静電気試験を0.4kVから0.2kV間隔で増加させながら行なった際に観測される静電気吸収波形において、静電気吸収効果が現れた電圧とする。また、ピーク電圧は、IEC61000−4−2に基づく静電気試験を充電電圧8kVの接触放電で行なった際における、静電気パルスの最大電圧値とする。さらに、クランプ電圧は、IEC61000−4−2に基づく静電気試験を充電電圧8kVの接触放電で行なった際における、静電気パルスの波頭値から30ns後の電圧値とする。
なお、静電容量は、1MHzにおける静電容量(pF)を測定した。また、放電後のピーク電圧は、静電気放電試験を100回繰り返した後のピーク電圧を測定したものである。表1に評価結果を示す。
さらに、放電後のピーク電圧は、静電気放電試験を1000回繰り返した後のピーク電圧も測定した。表2に評価結果を示す。
Figure 2012018902
表1に示す結果より、実施例1の静電気対策素子は、放電開始電圧が2kV以下で静電容量が0.1pF程度と小さく、高速伝送系において適用可能な性能を有することが確認された。しかも、実施例1の静電気対策素子は、比較例1及び比較例2の静電気対策素子に比して、繰り返し放電後のピーク電圧も初期ピーク電圧が有意に低く、放電耐性においても比較的良好な性能を有することが確認された。
Figure 2012018902
表2に示す結果より、実施例2乃至5の静電気対策素子は、実施例1の静電気対策素子と同様に、放電開始電圧が2kV以下で静電容量が0.1pF程度と小さく、高速伝送系において適用可能な性能を有することが確認された。しかも、実施例2乃至5の静電気対策素子は、実施例1の静電気対策素子に比して、繰り返し放電後のピーク電圧の急激な上昇が長期に亘って抑制され続けており、放電耐性が格段に高められていることが確認された。
以上説明したとおり、本発明の静電気対策素子は、静電容量が小さく、且つ、繰り返し使用の耐久性が高められたものなので、各種電子・電気デバイス及びそれらを備える各種機器、設備、システム等に広く且つ有効に利用可能であり、とりわけ、高速差動伝送ライン信号ラインや映像信号ラインにおけるノイズ対策として広く且つ有効に利用可能である。
11…絶縁性基板、11a…絶縁性表面、21,22…電極、31…機能層、32…絶縁性無機材料、33…導電性無機材料、41…中間電極、51…保護層、61…端子電極、100,200…静電気対策素子、ΔG1…電極21,22間のギャップ距離、ΔG2…電極21,22と中間電極41との間のギャップ距離、ΔT1…電極21,22の厚さ、ΔT2…中間電極41の厚さ、ΔW2…中間電極41の幅、ΔL2…中間電極41の長さ。

Claims (7)

  1. 絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上において相互に離間して対向配置された少なくとも一対の電極と、
    前記電極間に配置された機能層と、
    前記機能層を介して前記電極と離間して配置された複数の中間電極と、
    を有する静電気対策素子。
  2. 前記複数の中間電極は、平面視における前記少なくとも一対の電極の幅方向に対し相互に離間して並列配置されている、請求項1記載の静電気対策素子。
  3. 前記少なくとも一対の電極と前記複数の中間電極とから形成される総静電容量は、0.01〜0.5pFである、請求項1または2記載の静電対策素子。
  4. 前記複数の中間電極の厚さは、前記少なくとも一対の電極の厚さより厚く形成されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電気対策素子。
  5. 前記機能層は、絶縁性無機材料のマトリックス中に導電性無機材料が不連続に分散したコンポジットである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の静電気対策素子。
  6. 前記複数の中間電極を覆うように形成された保護層を有する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の静電気対策素子。
  7. 前記保護層は、絶縁性無機材料又は絶縁性有機材料からなる、請求項6項に記載の静電気対策素子。
JP2010265156A 2010-06-11 2010-11-29 静電気対策素子 Pending JP2012018902A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010265156A JP2012018902A (ja) 2010-06-11 2010-11-29 静電気対策素子

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010134199 2010-06-11
JP2010134199 2010-06-11
JP2010265156A JP2012018902A (ja) 2010-06-11 2010-11-29 静電気対策素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012018902A true JP2012018902A (ja) 2012-01-26

Family

ID=45603999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010265156A Pending JP2012018902A (ja) 2010-06-11 2010-11-29 静電気対策素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012018902A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9136702B2 (en) 2012-06-18 2015-09-15 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Electrostatic discharge protection device and composite electronic component including the same

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003323961A (ja) * 2002-04-26 2003-11-14 Mitsubishi Materials Corp サージアブソーバ
JP2006244794A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Okaya Electric Ind Co Ltd 放電管
JP2008294325A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Tateyama Kagaku Kogyo Kk 静電気保護素子とその製造方法
JP2010045164A (ja) * 2008-08-12 2010-02-25 Tateyama Kagaku Kogyo Kk 静電気保護素子とその製造方法
WO2010041661A1 (ja) * 2008-10-10 2010-04-15 昭和電工株式会社 静電放電保護体
JP2010108705A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Mitsubishi Materials Corp サージアブソーバ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003323961A (ja) * 2002-04-26 2003-11-14 Mitsubishi Materials Corp サージアブソーバ
JP2006244794A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Okaya Electric Ind Co Ltd 放電管
JP2008294325A (ja) * 2007-05-28 2008-12-04 Tateyama Kagaku Kogyo Kk 静電気保護素子とその製造方法
JP2010045164A (ja) * 2008-08-12 2010-02-25 Tateyama Kagaku Kogyo Kk 静電気保護素子とその製造方法
WO2010041661A1 (ja) * 2008-10-10 2010-04-15 昭和電工株式会社 静電放電保護体
JP2010108705A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Mitsubishi Materials Corp サージアブソーバ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9136702B2 (en) 2012-06-18 2015-09-15 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Electrostatic discharge protection device and composite electronic component including the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5339051B2 (ja) 静電気対策素子及びその複合電子部品
JP5196330B2 (ja) 静電気対策素子及びその複合電子部品
JP4749482B2 (ja) 複合電子部品
US8238069B2 (en) ESD protection device
JP5359587B2 (ja) 静電気対策素子
KR101076250B1 (ko) 정전기 대책 소자 및 그 복합 전자 부품, 그리고, 복합 기판의 제조 방법 및 정전기 대책 소자의 제조 방법
CN103875142B (zh) 静电应对元件
KR101706929B1 (ko) 정전기 대책 소자
WO2012043576A1 (ja) 静電気対策素子
JP7217419B2 (ja) 抵抗器
JP2012018902A (ja) 静電気対策素子
KR101655747B1 (ko) 정전기 대책 소자
JP2012104665A (ja) 静電気対策素子
KR101925277B1 (ko) 정전기 대책 소자
JP2012074228A (ja) 静電気対策素子
CN1387203A (zh) 瞬态过电压保护元件结构
TWI856862B (zh) 晶片電阻
KR102442277B1 (ko) 전기적 충격 보호소자 및 이를 구비한 휴대용 전자장치
US20140368963A1 (en) Electro static discharge protection device
KR102480343B1 (ko) 전기적 충격 보호소자 및 이를 구비한 휴대용 전자장치

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20130419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140610