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JP2012016093A - ブラシレスモータ制御装置及び方法 - Google Patents

ブラシレスモータ制御装置及び方法 Download PDF

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JP2012016093A
JP2012016093A JP2010148014A JP2010148014A JP2012016093A JP 2012016093 A JP2012016093 A JP 2012016093A JP 2010148014 A JP2010148014 A JP 2010148014A JP 2010148014 A JP2010148014 A JP 2010148014A JP 2012016093 A JP2012016093 A JP 2012016093A
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Sa-Wi Seol
斯毅 薛
Takashi Ota
隆 太田
Yoshiharu Takahashi
義治 高橋
Yuji Akita
裕二 秋田
Kazuya Kojima
和哉 小島
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Abstract

【課題】インバータ回路の故障の有無を正確に判定することによってブラシレスモータを適切に制御することができるブラシレスモータ制御装置及び方法を提供する。
【解決手段】電流決定部21は、ブラシレスモータ1に流れる電流を決定する。故障判定部22は、インバータ回路2の故障の有無を判定する。駆動停止部23は、故障判定部22によりインバータ回路2に故障があると判定した場合、駆動回路3の駆動を停止する。禁止部24は、ブラシレスモータ1に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さい場合、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流電源からの直流電流を交流電流に変換し、変換された交流電流をブラシレスモータに供給するインバータ回路のオープン故障の有無を判定することによってブラシレスモータを適切に制御するブラシレスモータ制御装置及び方法に関する。
電動パワーステアリングシステム(EPS)、電動油圧式パワーステアリングシステム(H−EPS)、エンジンクーリングファン等において、3相ブラシレスDCモータのようなブラシレスモータと、直流電源からの電流を交流電流に変換し、変換された交流電流をブラシレスモータに供給するインバータ回路とが用いられている。このようなインバータ回路は、一対のスイッチング素子を有する少なくとも一つのスイッチング回路を有する。
ブラシレスモータを正確に制御するためには、ブラシレスモータに適切な電流が供給されているか否かを判断する必要があり、かかる判断を行うために、インバータ回路に流れる実電流を検出している。インバータ回路に流れる実電流を検出するためには、シャント抵抗が用いられるのが一般的である。この場合、ブラシレスモータに流すべき電流の指令値が演算され、電流の指令値と実電流の値との差が所定の値より大きい場合、インバータ回路に断線が発生している、すなわち、インバータ回路にオープン故障があると判断している。
また、シャント抵抗を用いて実電流を検出する代わりに、インバータ回路に使用されるスイッチング素子の両端間の電位差に基づいてインバータ回路に流れる実電流を検出することによってブラシレスモータを適切に制御するブラシレスモータ制御装置も提案されている(例えば、特許文献1)。この場合、ブラシレスモータに流すべき電流の指令値が演算され、電流の指令値と実電流の値との差が所定の値より大きい場合、インバータ回路にオープン故障があると判断している。
さらに、インバータ回路の故障(例えば、オープン故障)を検知するだけでなく、インバータ回路の異常を検知するとインバータ回路の駆動を停止することによってブラシレスモータを適切に制御するブラシレスモータ制御装置も提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2006−50711号公報 実開平5−30440号公報
しかしながら、電流の指令値が低い場合、実電流もそれに伴って低くなり、インバータ回路に故障(例えば、オープン故障)があるときでも電流の指令値と実電流の値との差が小さくなるので、これらの差が所定の値より大きいか否かを判断するのが困難になる。その結果、インバータ回路の故障の有無を正確に判定できなくなるおそれがある。
また、電流の指令値は、ブラシレスモータの電気角に基づいた正弦波であるので、電流の指令値が零付近になる電気角の範囲が周期的に発生し、同様に、実電流の値が零付近になる電気角の範囲が周期的に発生する。このような電流の指令値が零付近になる電気角の範囲では、インバータ回路に故障があるときでも電流の指令値と実電流の値との差がほとんどなくなるので、これらの差が所定の値より大きいか否かを判断するのが困難になる。その結果、インバータ回路の故障の有無を正確に判定できなくなるおそれがある。
本発明の目的は、インバータ回路の故障の有無を正確に判定することによってブラシレスモータを適切に制御することができるブラシレスモータ制御装置及び方法を提供する。
本発明によるブラシレスモータ制御装置は、ブラシレスモータが接続されたインバータ回路と、前記インバータ回路の駆動を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記インバータ回路の故障の有無を、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流に基づいて判定する故障判定部と、前記故障判定部により前記インバータ回路に故障があると判定した場合に所定のフェールセーフ制御を行うフェールセーフ制御部と、前記ブラシレスモータの電気角が、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にある場合、前記故障判定部が前記インバータ回路に故障があると判定することを禁止する禁止部と、を有することを特徴とする。
本発明による他のブラシレスモータ制御装置は、ブラシレスモータが接続されたインバータ回路と、前記インバータ回路の駆動を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記インバータ回路の故障の有無を、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流に基づいて判定する故障判定部と、前記故障判定部により前記インバータ回路に故障があると判定した場合に所定のフェールセーフ制御を行うフェールセーフ制御部と、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる場合、前記故障判定部が前記インバータ回路に故障があると判定することを禁止する禁止部と、を有することを特徴とする。
本発明によるブラシレスモータ制御方法は、ブラシレスモータが接続されたインバータ回路の駆動をコンピュータによって制御することによって、前記インバータ回路によって前記直流電源からの直流電流を交流電流に変換し、変換された交流電流を前記ブラシレスモータに供給するブラシレスモータ制御方法であって、前記コンピュータが、前記インバータ回路の故障の有無を、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流に基づいて判定する故障判定ステップと、前記コンピュータが、前記故障判定ステップにより前記インバータ回路に故障があると判定した場合に所定のフェールセーフ制御を行うフェールセーフ制御ステップと、前記ブラシレスモータの電気角が、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にある場合、又は、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる場合、前記コンピュータが、前記故障判定ステップで前記インバータ回路に故障があると判定することを禁止する禁止ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、インバータ回路の故障の有無を正確に判定することによってブラシレスモータを適切に制御することができるブラシレスモータ制御装置及び方法を提供することができる。
本発明によるブラシレスモータ制御装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。 駆動回路の停止を禁止する電流の値を説明するための図である。 図1に示すブラシレスモータ制御装置の動作のフローチャートである。 本発明によるブラシレスモータ制御装置の第2の実施の形態の構成を示す図である。 オープン故障発生前後の駆動信号及びスイッチング素子の両端間の電位差の波形並びにスイッチング素子の両端間の電位差の一部拡大部分を示す図である。 図4に示すブラシレスモータ制御装置の動作のフローチャートである。 本発明によるブラシレスモータ制御装置の第3の実施の形態の構成を示す図である。 駆動回路の停止を禁止する電気角の範囲を説明するための図である。 図7に示すブラシレスモータ制御装置の動作のフローチャートである。 本発明によるブラシレスモータ制御装置の第4の実施の形態の構成を示す図である。 図10に示すブラシレスモータ制御装置の動作のフローチャートである。
以下、本発明に係る実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加した形態で実施することも可能である。
図1は、本発明によるブラシレスモータ制御装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。図1に示すブラシレスモータ制御装置は、EPSに適用され、ブラシレスモータ1に接続されたインバータ回路2と、駆動回路3と、制御部又はコンピュータとしてのマイコン4とを有する。
本実施の形態では、ブラシレスモータ1として3相(U相、V相、W相)DCブラシレスモータを使用するが、その他の相数を有するDCブラシレスモータを使用することもできる。
インバータ回路2は、U相、V相及びW相にそれぞれ対応する三つのスイッチング回路11U,11V,11Wを有する。スイッチング回路11Uは、一方の側が直流電源Bに接続されたスイッチング素子12U及び一方の側がスイッチング素子12Uの他方の側に接続されるとともに他方の側が接地点GNDに接続されたスイッチング素子13Uを有する。
同様に、スイッチング回路11Vは、一方の側が直流電源Bに接続されたスイッチング素子12V及び一方の側がスイッチング素子12Vの他方の側に接続されるとともに他方の側が接地点GNDに接続されたスイッチング素子13Vを有する。
同様に、スイッチング回路11Wは、一方の側が直流電源Bに接続されたスイッチング素子12W及び一方の側がスイッチング素子12Wの他方の側に接続されるとともに他方の側が接地点GNDに接続されたスイッチング素子13Wを有する。
スイッチング回路11Uは、スイッチング素子13Uの他方の側と接地点GNDとの間に挿入されたシャント抵抗14Uと、シャント抵抗14Uの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有する増幅器15Uとを更に有する。
同様に、スイッチング回路11Vは、スイッチング素子13Vの他方の側と接地点GNDとの間に挿入されたシャント抵抗14Vと、シャント抵抗14Vの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有する増幅器15Vとを更に有する。
同様に、スイッチング回路11Wは、スイッチング素子13Wの他方の側と接地点GNDとの間に挿入されたシャント抵抗14Wと、シャント抵抗14Wの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有する増幅器15Wとを更に有する。
スイッチング素子12Uの他方の側とスイッチング素子13Uの一方の側との間の接続点にブラシレスモータ1が接続されている。同様に、スイッチング素子12Vの他方の側とスイッチング素子13Vの一方の側との間の接続点にブラシレスモータ1が接続される。同様に、スイッチング素子12Wの他方の側とスイッチング素子13Wの一方の側との間の接続点にブラシレスモータ1が接続されている。
本実施の形態では、スイッチング素子12U,12V,12W,13U,13V,13WとしてFETを用いるが、駆動信号によりオンオフ制御が可能な半導体素子(例えば、トランジスタ)であればいずれを使用してもよい。
駆動回路3は、スイッチング素子12Uがオンのときにスイッチング素子13Uをオフにし、スイッチング素子12Uがオフのときにスイッチング素子13Uをオンにするオンオフ動作を繰り返すようにスイッチング素子12U,13Uを駆動する。これによって、スイッチング回路11Uは、直流電源Bからの直流電流を交流電流に変換し、変換された交流電流をU相の電流としてブラシレスモータ1に供給する。
同様に、駆動回路3は、スイッチング素子12Vがオンのときにスイッチング素子13Vをオフにし、スイッチング素子12Vがオフのときにスイッチング素子13Vをオンにするオンオフ動作を繰り返すようにスイッチング素子12V,13Vを駆動する。これによって、スイッチング回路11Vは、直流電源Bからの直流電流を交流電流に変換し、変換された交流電流をV相の電流としてブラシレスモータ1に供給する。
同様に、駆動回路3は、スイッチング素子12Wがオンのときにスイッチング素子13Wをオフにし、スイッチング素子12Wがオフのときにスイッチング素子13Wをオンにするオンオフ動作を繰り返すようにスイッチング素子12W,13Wを駆動する。これによって、スイッチング回路11Wは、直流電源Bからの直流電流を交流電流に変換し、変換された交流電流をW相の電流としてブラシレスモータ1に供給する。
なお、U相の電流の位相がV相の電流の位相と120°異なり、V相の電流の位相がW相の電流の位相と120°異なるように、U相の電流、V相の電流及びW相の電流がブラシレスモータ1にそれぞれ供給される。
マイコン4は、演算処理を行うための制御プログラム、演算に必要なデータをROM(図示せず)から読み出して各種演算処理を行い、マイコン4による演算処理結果等をRAM(図示せず)に一時的に記憶する。このために、マイコン4は、電流検出部21と、故障判定部22と、駆動停止部23と、禁止部24とを有する。
電流検出部21は、インバータ回路2に流れるU相、V相及びW相のそれぞれの電流を、シャント抵抗14U,14V及び14Wのそれぞれの両端間の電位差に基づいて検出する。このために、電流検出部21は、増幅器15U,15V及び15Wによってそれぞれ増幅されたシャント抵抗14U,14V及び14Wのそれぞれの両端間の電位差が入力され、これらの電位差がそれぞれA/D変換された後に電圧値を電流値に変換することによって、インバータ回路2に流れる実電流すなわちブラシレスモータ1に実際に流れるU相、V相及びW相のそれぞれの電流を検出する。
また、電流検出部21は、スイッチング素子12Uの駆動デューティ及びスイッチング素子13Uの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータ1に流すべきU相の電流の指令値を演算する。
同様に、電流検出部21は、スイッチング素子12Vの駆動デューティ及びスイッチング素子13Vの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータ1に流すべきV相の電流の指令値を演算する。
同様に、電流検出部21は、スイッチング素子12Wの駆動デューティ及びスイッチング素子13Wの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータ1に流すべきW相の電流の指令値を演算する。
そして、電流検出部21は、演算された電流の指令値に対応するU相、V相及びW相のそれぞれの電流を生成するために、PWM搬送波の駆動信号を駆動回路3に入力する。なお、駆動デューティの設定は、例えば、駆動デューティと各種制御量(例えば、操舵トルク及び車)との関係を示すマップを用いることによって行われ、このようなマップは、ROM(図示せず)に格納されている。
故障判定部22は、スイッチング回路11U,11V及び11Wのそれぞれのオープン故障の有無を判定するために、U相、V相及びW相のそれぞれについて、検出された電流の値と、電流の指令値との差を求め、これらの差に基づいてインバータ回路2のオープン故障の有無を判定する。
スイッチング回路11Uにオープン故障がある場合、シャント抵抗14Uの両端間の電位差が零になるので、検出されたU相の電流の値と、演算されたU相の電流の指令値との差が、所定の値より大きくなる。
同様に、スイッチング回路11Vにオープン故障がある場合、シャント抵抗14Vの両端間の電位差が零になるので、検出されたV相の電流の値と、演算されたV相の電流の指令値との差が、所定の値より大きくなる。
同様に、スイッチング回路11Wにオープン故障がある場合、シャント抵抗14Wの両端間の電位差が零になるので、検出されたW相の電流の値と、演算されたW相の電流の指令値との差が、所定の値より大きくなる。
したがって、故障判定部22は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、検出された電流の値と、演算された電流の指令値との差が所定の値より大きい場合、インバータ回路2の対応するスイッチング回路にオープン故障があると判定する。なお、ここで用いられる所定の値は、実験データ等を用いて予め設定された値であり、ROM(図示せず)に格納されている。
駆動停止部23は、故障判定部22によりインバータ回路2にオープン故障があると判定した場合、駆動回路3の駆動を停止するために、駆動信号の出力を停止するよう電流決定部21に信号を入力する。
禁止部24は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、インバータ回路2に流れる電流の値の絶対値に基づいて、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止するか否か判断する。
図2は、駆動回路の停止を禁止する電流の値を説明するための図である。図2において、電流の値を縦軸にプロットし、電気角を横軸にプロットしている。交流波形αで示すように、電流決定部21によって演算された電流の指令値が所定の値aより高い場合、すなわち、交流波形αの振幅A1が所定の値aより大きい場合、電流決定部21によって決定された電流の値もそれに伴って大きくなる。
したがって、インバータ回路2にオープン故障があるときには、演算された電流の指令値と、検出された電流の値との差が大きくなるので、これらの差が所定の値aより大きいか否かを判断するのが容易になり、インバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定できる。
それに対し、交流波形βで示すように、演算された電流の指令値が所定の値aより低い場合、すなわち、交流波形βの振幅A2が所定の値aより大きい場合、検出された電流の値もそれに伴って低くなる。
したがって、インバータ回路2にオープン故障があるときでも、演算された電流の指令値と、検出された電流の値との差が小さくなり、これらの差が所定の値より大きいか否かを判断するのが困難になり、インバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定できなくなるおそれがある。
インバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定できるようにするために、禁止部24は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、ブラシレスモータ1に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さい場合、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止するよう駆動停止部23に信号を出力する。なお、ここで用いられる所定の値は、実験データ等を用いて予め設定された値であり、ROM(図示せず)に格納されている。
図3は、図1に示すブラシレスモータ制御装置の動作のフローチャートである。本ルーチンは、U相、V相及びW相のそれぞれについて駆動信号(PWM搬送波)の山及び谷のタイミングで開始する。先ず、電流検出部21は、インバータ回路2に流れる電流を検出し(ステップS1)、電流の指令値を演算する(ステップS2)。
次に、故障判定部22は、検出した電流と電流の指令値との差を演算し(ステップS3)、検出した電流と電流の指令値との差が所定の値より大きいか否か判定する(ステップS4)。
検出した電流と電流の指令値との差が所定の値より大きくない場合、故障判定部22は、インバータ回路2にオープン故障が生じていないと判定し、本ルーチンを終了する。
それに対し、検出した電流と電流の指令値との差が所定の値より大きい場合、禁止部24は、インバータ回路2に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さいか否か判断する(ステップS5)。
インバータ回路2に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さい場合、禁止部24は、駆動停止部23による駆動回路2の駆動の停止を禁止するよう駆動停止部23に信号を出力し、本ルーチンを終了する。
それに対し、インバータ回路2に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくない場合、故障判定部22は、インバータ回路2にオープン故障が生じたと判定し(ステップS6)、駆動停止部23は、駆動回路3の駆動を停止するために、駆動信号の出力を停止するよう電流決定部21に信号を入力し(ステップS7)、警告ランプ(図示せず)を点灯し、本ルーチンを終了する。
本実施の形態によれば、禁止部24は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、インバータ回路2に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さい場合、インバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定できない状態であると判断し、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止する。
このようにインバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定することができる状態でのみ駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を許可することによって、インバータ回路2のオープン故障の誤判定を回避することができ、その結果、ブラシレスモータを適切に制御することができる。
図4は、本発明によるブラシレスモータ制御装置の第2の実施の形態の構成を示す図である。図4に示すブラシレスモータ制御装置は、図1に示すブラシレスモータ制御装置において、シャント抵抗14U,14V,14W及び増幅器15U,15V,15Wの代わりに増幅器16U,17U,16V,17V,16W,17Wを有する。
増幅器16Uは、スイッチング素子12Uの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有し、増幅器17Uは、スイッチング素子13Uの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有する。
同様に、増幅器16Vは、スイッチング素子12Vの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有し、増幅器17Vは、スイッチング素子13Vの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有する。
同様に、増幅器16Wは、スイッチング素子12Wの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有し、増幅器17Wは、スイッチング素子13Wの一方の側及び他方の側にそれぞれ接続された反転入力端子及び非反転入力端子を有する。
本実施の形態では、電流決定部21’は、スイッチング素子12Uの駆動デューティ及びスイッチング素子13Uの駆動デューティに基づいてブラシレスモータ1に流すべきU相の電流の指令値を演算し、ステアリングホイールにかかる操舵トルクτを検出し、U相の電流の指令値及び操舵トルクτに基づいて、ブラシレスモータ1に流れるU相の電流を決定する。
同様に、電流決定部21’は、スイッチング素子12Vの駆動デューティ及びスイッチング素子13Vの駆動デューティに基づいてブラシレスモータ1に流すべきV相の電流の指令値を演算し、ステアリングホイールにかかる操舵トルクτを検出し、V相の電流の指令値及び操舵トルクτに基づいて、ブラシレスモータ1に流れるV相の電流を決定する。
同様に、電流決定部21’は、スイッチング素子12Wの駆動デューティ及びスイッチング素子13Wの駆動デューティに基づいてブラシレスモータ1に流すべきW相の電流の指令値を演算し、ステアリングホイールにかかる操舵トルクτを検出し、W相の電流の指令値及び操舵トルクτに基づいて、ブラシレスモータ1に流れるW相の電流を決定する。
そして、電流決定部21’は、決定されたU相、V相及びW相のそれぞれの電流を生成するために、駆動回路3に駆動信号(例えば、PWM搬送波)を入力する。
この場合、ブラシレスモータ1に流れるU相、V相及びW相の電流をそれぞれ決定するために、例えば、駆動デューティ、操舵トルクτ及び電流の指令値の関係を示すマップを用いることができ、このようなマップは、ROM(図示せず)に格納されている。
また、電流決定部21’は、増幅器16U及び増幅器17Uの出力に基づいて、スイッチング素子12Uの両端間の電位差及びスイッチング素子13Uの両端間の電位差をそれぞれ検出し、故障判定部22’は、スイッチング素子12Uの一方の側と他方の側との間の電位差とスイッチング素子13Uの一方の側と他方の側との間の電位差のうちの少なくとも一方又はこれらの電位差の差に基づいて、スイッチング回路11Uのオープン故障の有無を判定する。
図5Aは、スイッチング素子12U及び13U付近のオープン故障発生前後の駆動信号及びスイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の波形並びにスイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の一部拡大部分を示す図である。スイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の差が所定の値より小さい場合にオープン故障が発生した場合を、図5Aを用いて説明する。
図5Aにおいて、電流決定部21’から出力される駆動信号は、PWM搬送波xとして示され、0Vとスイッチング素子12Uのオン電圧との間で切り替わるスイッチング素子12Uの両端間の電位差は、波形y1として表され、0Vとスイッチング素子13Uのオン電圧との間で切り替わるスイッチング素子13Uの両端間の電位差は、波形z1として表される。
スイッチング素子12U及び13U付近のオープン故障発生前では、部分X1の一部拡大部分に示すように、スイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の差d1は、所定の値t1より大きくなる。
それに対し、スイッチング素子12U及び13U付近のオープン故障発生後では、部分X2の一部拡大部分に示すように、スイッチング素子12Uの両端間の電位差及びスイッチング素子13Uの両端間の電位差の差d2は、所定の値t1より小さくなる。
図5Bは、スイッチング素子13U付近のオープン故障発生前後の駆動信号及びスイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の波形並びにスイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の一部拡大部分を示す図である。スイッチング素子13Uの両端間の電位差が所定の値より小さい場合にオープン故障が発生した場合を、図5Bを用いて説明する。
図5Bにおいて、電流決定部21’から出力される駆動信号は、PWM搬送波xとして示され、0Vとスイッチング素子12Uのオン電圧との間で切り替わるスイッチング素子12Uの両端間の電位差は、波形y2として表され、0Vとスイッチング素子13Uのオン電圧との間で切り替わるスイッチング素子13Uの両端間の電位差は、波形z2として表される。
スイッチング素子13U付近のオープン故障発生前では、部分Y1の一部拡大部分に示すように、スイッチング素子12Uの両端間の電位差d3及び13Uの両端間の電位差d4は、所定の値t2より大きくなる。
それに対し、スイッチング素子13U付近のオープン故障発生後では、部分Y2の一部拡大部分に示すように、スイッチング素子12Uの両端間の電位差d3は、所定の値t2より大きいままであるが、スイッチング素子13Uの両端間の電位差の差は、ほぼ零になり、所定の値t2より小さくなる。
図5Cは、スイッチング素子12U及び13U付近のオープン故障発生前後の駆動信号及びスイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の波形並びにスイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の一部拡大部分を示す図である。スイッチング素子12Uの両端間の電位差及び13Uの両端間の電位差の両方が所定の値より小さい場合にオープン故障が発生した場合を、図5Cを用いて説明する。
図5Cにおいて、電流決定部21’から出力される駆動信号は、PWM搬送波xとして示され、0Vとスイッチング素子12Uのオン電圧との間で切り替わるスイッチング素子12Uの両端間の電位差は、波形y3として表され、0Vとスイッチング素子13Uのオン電圧との間で切り替わるスイッチング素子13Uの両端間の電位差は、波形z3として表される。
スイッチング素子12U及び13U付近のオープン故障発生前では、部分Z1の一部拡大部分に示すように、スイッチング素子12Uの両端間の電位差d3及び13Uの両端間の電位差d4は、所定の値t2より大きくなる。
それに対し、スイッチング素子12U及び13U付近のオープン故障発生後では、部分Z2の一部拡大部分に示すように、スイッチング素子12Uの両端間の電位差及びスイッチング素子13Uの両端間の電位差の差は、ほぼ零になり、所定の値t2より小さくなる。
図5A〜5Cを用いて説明したように、スイッチング回路11Uにオープン故障がある場合、スイッチング素子12Uの両端間の電位差又はスイッチング素子13Uの両端間の電位差が零になるので、スイッチング素子12Uの一方の側と他方の側との間の電位差とスイッチング素子13Uの一方の側と他方の側との間の電位差のうちの少なくとも一方又はこれらの電位差の差が所定の値以下になる。
したがって、故障判定部22’は、スイッチング素子12Uの一方の側と他方の側との間の電位差とスイッチング素子13Uの一方の側と他方の側との間の電位差のうちの少なくとも一方又はこれらの電位差の差が所定の値以下である場合、スイッチング回路11Uにオープン故障があると判定する。なお、ここで用いられる所定の値は、実験データ等を用いて予め設定された値であり、ROM(図示せず)に格納されている。
また、故障判定部22’は、スイッチング回路11Uのオープン故障の判定と同様にして、スイッチング回路11V及び11Wのオープン故障の有無を判定することができる。
図6は、図4に示すブラシレスモータ制御装置の動作のフローチャートである。本ルーチンは、U相、V相及びW相のそれぞれについて駆動信号(PWM搬送波)の山及び谷のタイミングで開始し、先ず、電流決定部21は、操舵トルクを検出し(ステップS1)、ステップS2に進む。
ステップS2の後、電流決定部21は、操舵トルク及び電流の指令値に基づいて、ブラシレスモータ1に流れる電流を予測する(ステップS12)。その後、電流決定部21は、一対のスイッチング素子の電位差をそれぞれ演算し(ステップS13)、故障判定部22は、少なくとも一方のスイッチング素子の電位差又はこれらの電位差の差が所定の値より大きいか否か判定する(ステップS14)。
少なくとも一方のスイッチング素子の電位差又はこれらの電位差の差が所定の値より大きい場合、故障判定部22は、インバータ回路2にオープン故障が生じていないと判定し、本ルーチンを終了する。それに対し、少なくとも一方のスイッチング素子の電位差又はこれらの電位差の差が所定の値より大きくない場合、ステップS5に進む。
本実施の形態によれば、禁止部24は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、少なくとも一方のスイッチング素子の電位差又はこれらの電位差の差が所定の値より小さい場合、インバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定できない状態であると判断し、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止する。
このようにインバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定することができる状態でのみ駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を許可することによって、インバータ回路2のオープン故障の誤判定を回避することができ、その結果、ブラシレスモータを適切に制御することができる。
図7は、本発明によるブラシレスモータ制御装置の第3の実施の形態の構成を示す図である。図7に示すブラシレスモータ制御装置は、図1に示すブラシレスモータ制御装置において、電流決定部21の代わりに電気角決定部25を有する。
電気角決定部25は、スイッチング素子12Uの駆動デューティ及びスイッチング素子13Uの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータ1に流すべきU相の電流の指令値を演算し、指令値に基づいて、ブラシレスモータの電気角を決定する。
同様に、電気角決定部25は、スイッチング素子12Vの駆動デューティ及びスイッチング素子13Vの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータに流すべきV相の電流の指令値を演算し、指令値に基づいて、ブラシレスモータの電気角を決定する。
同様に、電気角決定部25は、スイッチング素子12Wの駆動デューティ及びスイッチング素子13Wの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータに流すべきW相の電流の指令値を演算し、指令値に基づいて、ブラシレスモータの電気角を決定する。
この場合、電気角を決定するために、例えば、指令値の正弦波の振幅と指令値の瞬時の値との関係を表すマップを用いることができ、このようなマップは、ROM(図示せず)に格納されている。
また、電気角決定部25は、インバータ回路2に流れるU相、V相及びW相のそれぞれの電流を、シャント抵抗14U,14V及び14Wのそれぞれの両端間の電位差に基づいて決定する。
このために、電気角決定部25は、増幅器15U,15V及び15Wによってそれぞれ増幅されたシャント抵抗14U,14V及び14Wのそれぞれの両端間の電位差が入力され、これらの電位差がそれぞれA/D変換された後に電圧値を電流値に変換することによって、インバータ回路2に流れる実電流すなわちブラシレスモータ1に実際に流れるU相、V相及びW相のそれぞれの電流を検出する。
そして、電気角決定部25は、決定されたU相、V相及びW相のそれぞれの電流を生成するために、駆動回路3に駆動信号(例えば、PWM搬送波)を入力する。
禁止部24’は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、ブラシレスモータ1の電気角に基づいて、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止するか否か判断する。
電流決定部21によって演算された電流の指令値は、ブラシレスモータ1の電気角に基づいた正弦波であるので、電流の指令値が零付近になる電気角の範囲が周期的に発生し、同様に、ブラシレスモータ1に実際に流れるU相、V相及びW相のそれぞれの電流の値が零付近になる電気角の範囲が周期的に発生する。
図8は、駆動回路の停止を禁止する電気角の範囲を説明するための図である。図8において、電流の値を縦軸にプロットし、電気角を横軸にプロットしている。交流波形γで示すように、電流の指令値が零付近になる電気角の範囲180°×n±Δでは、インバータ回路2にオープン故障があるときでも電流の指令値とブラシレスモータ1に実際に流れる電流の値との差がほとんどなくなるので、これらの差が所定の値より大きいか否かを判断するのが困難になる。その結果、インバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定できなくなるおそれがある。なお、nを零以上の整数とし、Δを、例えば5°とする。
したがって、禁止部24’は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、ブラシレスモータ1の電気角が所定の範囲内にある場合、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止するよう駆動停止部23に信号を出力する。なお、ここで用いられる所定の範囲は、実験データ等を用いて予め設定された範囲であり、ROM(図示せず)に格納されている。
図9は、図7に示すブラシレスモータ制御装置の動作のフローチャートである。本ルーチンは、U相、V相及びW相のそれぞれについて駆動信号(PWM搬送波)の山及び谷のタイミングで開始する。
図9に示すフローチャートでは、ステップS4でブラシレスモータ1に流れる電流と電流の指令値との差が所定の値より大きくないと判定された場合、禁止部24は、ブラシレスモータ1の電気角が、インバータ回路2の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にあるか否か判断する(ステップS21)。ブラシレスモータ1の電気角が、インバータ回路2の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にある場合、禁止部24は、駆動停止部23による駆動回路2の駆動の停止を禁止するよう駆動停止部23に信号を出力し、本ルーチンを終了する。それに対し、ブラシレスモータ1の電気角が、インバータ回路2の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にない場合、ステップS6に進む。
本実施の形態によれば、禁止部24は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、ブラシレスモータ1の電気角が、インバータ回路2の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にある場合、インバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定できない状態であると判断し、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止する。
このようにインバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定することができる状態でのみ駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を許可することによって、インバータ回路2のオープン故障の誤判定を回避することができ、その結果、ブラシレスモータを適切に制御することができる。
図10は、本発明によるブラシレスモータ制御装置の第4の実施の形態の構成を示す図である。図10に示すブラシレスモータ制御装置は、図4に示すブラシレスモータ制御装置において、電流決定部21の代わりに図3に示す電気角決定部25’を有する。
電気角決定部25’は、スイッチング素子12Uの駆動デューティ及びスイッチング素子13Uの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータ1に流すべきU相の電流の指令値を演算し、指令値に基づいて、ブラシレスモータの電気角を決定する。
同様に、電気角決定部25’は、スイッチング素子12Vの駆動デューティ及びスイッチング素子13Vの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータに流すべきV相の電流の指令値を演算し、指令値に基づいて、ブラシレスモータの電気角を決定する。
同様に、電気角決定部25’は、スイッチング素子12Wの駆動デューティ及びスイッチング素子13Wの駆動デューティを設定し、これらの駆動デューティに基づいて、ブラシレスモータに流すべきW相の電流の指令値を演算し、指令値に基づいて、ブラシレスモータの電気角を決定する。
また、電気角決定部25’は、ステアリングホイールにかかる操舵トルクτを検出し、U相の電流の指令値及び操舵トルクτに基づいて、ブラシレスモータに流れるU相の電流を決定する。
同様に、電気角決定部25’は、ステアリングホイールにかかる操舵トルクτを検出し、V相の電流の指令値及び操舵トルクτに基づいて、ブラシレスモータ1に流れるV相の電流を決定する。
同様に、電気角決定部25’は、ステアリングホイールにかかる操舵トルクτを検出し、W相の電流の指令値及び操舵トルクτに基づいて、ブラシレスモータ1に流れるW相の電流を決定する。
図11は、図10に示すブラシレスモータ制御装置の動作のフローチャートである。本ルーチンは、U相、V相及びW相のそれぞれについて駆動信号(PWM搬送波)の山及び谷のタイミングで開始する。
図11に示すフローチャートでは、ステップS14で少なくとも一方のスイッチング素子の電位差又はこれらの電位差の差が所定の値より大きくないと判定された場合、禁止部24は、ブラシレスモータ1の電気角が所定の範囲内にあるか否か判断する(ステップS21)。ブラシレスモータ1の電気角が所定の範囲内にある場合、禁止部24は、駆動停止部23による駆動回路2の駆動の停止を禁止するよう駆動停止部23に信号を出力し、本ルーチンを終了する。それに対し、ブラシレスモータ1の電気角が所定の範囲内にない場合、ステップS6に進む。
本実施の形態によれば、禁止部24は、U相、V相及びW相のそれぞれについて、ブラシレスモータ1の電気角が、インバータ回路2の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にある場合、インバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定できない状態であると判断し、駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を禁止する。
このようにインバータ回路2のオープン故障の有無を正確に判定することができる状態でのみ駆動停止部23による駆動回路3の駆動の停止を許可することによって、インバータ回路2のオープン故障の誤判定を回避することができ、その結果、ブラシレスモータを適切に制御することができる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。例えば、上記第1〜第4の実施の形態において、ブラシレスモータ制御装置をEPSに適用する場合について説明したが、H−EPS、エンジンクーリングファン等に適用することもできる。
また、上記第1〜第4の実施の形態において、三つのスイッチング回路を有するインバータ回路について説明したが、スイッチング回路の個数は、ブラシレスモータの相数に応じて変化する。
また、上記第1〜第4の実施の形態において、故障判定部がオープン故障を判定する場合について説明したが、所定のフェールセーフ制御を行うために故障判定部がオープン故障以外の故障を判定してもよい。
また、上記第1〜第4の実施の形態において、禁止部が故障判定部の判定を禁止する場合について説明したが、インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にあるか否か、又は、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなるか否かに関係なく故障判定を行うために、禁止部を省略することもできる。
また、上記第3及び第4の実施の形態において、ブラシレスモータの電気角を電流の指令値に基づいて決定する電気角決定部を用いる場合について説明したが、ブラシレスモータの電気角を検出する電気角検出部(例えば、回転角センサ)を用いることもできる。
さらに、駆動回路の駆動の停止を禁止するか否かの判断を、一対のスイッチング素子の駆動デューティに基づいて行うことができ、一対のスイッチング素子の駆動デューティが所定の値である場合(例えば、一対のスイッチング素子の駆動デューティがいずれも50%である場合)に駆動回路の駆動の停止を禁止するようにしてもよい。
1 ブラシレスモータ
2 インバータ回路
3 駆動回路
4 マイコン
11U,11V,11W スイッチング回路
12U,12V,12W,13U,13V,13W スイッチング素子
14U,14V,14W シャント抵抗
15U,15V,15W 増幅器
21 電流検出部
21’ 電流決定部
22,22’ 故障判定部
23 駆動停止部
24 禁止部
25 電気角決定部
B 直流電源
GND 接地点

Claims (10)

  1. ブラシレスモータが接続されたインバータ回路と、
    前記インバータ回路の駆動を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記インバータ回路の故障の有無を、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流に基づいて判定する故障判定部と、
    前記故障判定部により前記インバータ回路に故障があると判定した場合に所定のフェールセーフ制御を行うフェールセーフ制御部と、
    前記ブラシレスモータの電気角が、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にある場合、前記故障判定部が前記インバータ回路に故障があると判定することを禁止する禁止部と、
    を有することを特徴とするブラシレスモータ制御装置。
  2. 前記ブラシレスモータの電気角は、前記ブラシレスモータに流すべき電流の指令値に基づいて前記ブラシレスモータの電気角を決定する電気角決定部によって決定される請求項1に記載のブラシレスモータ制御装置。
  3. 前記ブラシレスモータの電気角は、前記ブラシレスモータの電気角を検出する電気角検出部によって検出される請求項1に記載のブラシレスモータ制御装置。
  4. ブラシレスモータが接続されたインバータ回路と、
    前記インバータ回路の駆動を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記インバータ回路の故障の有無を、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流に基づいて判定する故障判定部と、
    前記故障判定部により前記インバータ回路に故障があると判定した場合に所定のフェールセーフ制御を行うフェールセーフ制御部と、
    前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる場合、前記故障判定部が前記インバータ回路に故障があると判定することを禁止する禁止部と、
    を有することを特徴とするブラシレスモータ制御装置。
  5. 前記インバータ回路は、少なくとも一つのスイッチング回路を有し、
    前記少なくとも一つのスイッチング回路は、一方の側が直流電源に接続された第1のスイッチング素子と、一方の側が前記第1のスイッチング素子の他方の側に接続された第2のスイッチング素子と、を有し、前記第1のスイッチング素子の他方の側と前記第2のスイッチング素子の一方の側との間の接続点にブラシレスモータが接続され、
    前記制御部は、前記インバータ回路によって前記直流電源からの直流電流を交流電流に変換し、変換された交流電流を前記ブラシレスモータに供給するために、前記第1のスイッチング素子がオンのときに前記第2のスイッチング素子をオフにし、前記第1のスイッチング素子がオフのときに前記第2のスイッチング素子をオンにするオンオフ動作を繰り返すように前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子を駆動する請求項1又は4に記載のブラシレスモータ制御装置。
  6. 前記少なくとも一つのスイッチング回路は、前記第2のスイッチング素子の他方の側に接続されたシャント抵抗を更に有し、
    前記インバータ回路の通電経路に流れる電流は、前記シャント抵抗の両端間の電位差に基づいて電流を検出する電流検出部によって検出される請求項1,4又は5に記載のブラシレスモータ制御装置。
  7. 前記故障判定部は、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値と、前記第1のスイッチング素子の駆動デューティ及び前記第2のスイッチング素子の駆動デューティに基づいて演算された電流の指令値との差が所定の値より大きい場合、前記インバータ回路にオープン故障があると判定する請求項6に記載のブラシレスモータ制御装置。
  8. 前記インバータ回路の通電経路に流れる電流は、前記ブラシレスモータに流すべき電流の指令値及びステアリングホイールにかかる操舵トルクに基づいて電流を決定する電流決定部によって決定される請求項1,4又は5に記載のブラシレスモータ制御装置。
  9. 前記故障判定部は、前記第1のスイッチング素子の一方の側と他方の側との間の電位差と前記第2のスイッチング素子の一方の側と他方の側との間の電位差のうちの少なくとも一方又はこれらの電位差の差が所定の値以下である場合、前記インバータ回路にオープン故障があると判定する請求項8に記載のブラシレスモータ制御装置。
  10. ブラシレスモータが接続されたインバータ回路の駆動をコンピュータによって制御することによって、前記インバータ回路によって前記直流電源からの直流電流を交流電流に変換し、変換された交流電流を前記ブラシレスモータに供給するブラシレスモータ制御方法であって、
    前記コンピュータが、前記インバータ回路の故障の有無を、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流に基づいて判定する故障判定ステップと、
    前記コンピュータが、前記故障判定ステップにより前記インバータ回路に故障があると判定した場合に所定のフェールセーフ制御を行うフェールセーフ制御ステップと、
    前記ブラシレスモータの電気角が、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる所定の範囲内にある場合、又は、前記インバータ回路の通電経路に流れる電流の値の絶対値が所定の値より小さくなる場合、前記コンピュータが、前記故障判定ステップで前記インバータ回路に故障があると判定することを禁止する禁止ステップと、
    を有することを特徴とするブラシレスモータ制御装置。
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