JP2012012942A - プロペラファン - Google Patents
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Abstract
【課題】プロペラファンの騒音、入力増加の原因である翼端渦の生成を抑制することにより、低騒音、低入力化を図ることが可能なプロペラファンを提供する。
【解決手段】回転中心となるハブ21の外周に複数の羽根22が設けられた羽根車2と、羽根車2の外周に配置されたベルマウス3とを備え、羽根車2の各羽根22は、羽根22の外周端の全体又は外周端の両端を除く部分から羽根車2の回転軸10と略並行に風上側に延びるウィングレット26を有し、ベルマウス3は、羽根車2の羽根22を、回転軸10方向の長さ全体に渡って覆うように形成されたものである。
【選択図】図1
【解決手段】回転中心となるハブ21の外周に複数の羽根22が設けられた羽根車2と、羽根車2の外周に配置されたベルマウス3とを備え、羽根車2の各羽根22は、羽根22の外周端の全体又は外周端の両端を除く部分から羽根車2の回転軸10と略並行に風上側に延びるウィングレット26を有し、ベルマウス3は、羽根車2の羽根22を、回転軸10方向の長さ全体に渡って覆うように形成されたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、プロペラファンに関する。
従来の技術は、ベルマウスにおいて、プロペラファンの羽根を覆う部分の長さが短いため、翼端渦が発生しやすく、所定動作点におけるファン効率が低く、比騒音が大きいという課題があった(例えば、特許文献1〜3参照)。
プロペラファンは空気調和機の室外機、換気扇、パソコン等の冷却装置など幅広く使われている。例えば空気調和機の室外機に用いられる場合、室外機から発生する騒音により、近隣住民へ迷惑をかけることがあることから、室外機の低騒音化が求められている。また、地球温暖化防止のため空気調和機の省エネ化が求められており、室外機の高風量化が有効な手段である。しかし、高風量化は騒音が増加するため、さらに近隣住民へ迷惑をかけることになる。このため近隣住民への迷惑を抑え、省エネを図るためには室外機の低騒音化が重要な技術であり、当然、ファン入力低減も省エネ化には重要な技術である。
また、プロペラファンが換気扇、パソコン等の冷却装置に用いられる場合、換気扇を24時間換気に使用したり、また、職場等におけるパソコンの運転時間が長いことを考慮すると、プロペラファンの低入力化技術は重要な技術である。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、プロペラファンの騒音、入力増加の原因である翼端渦の生成を抑制することにより、低騒音、低入力化を図ることが可能なプロペラファンを提供することを目的とする。
本発明に係るプロペラファンは、回転中心となるハブの外周に複数の羽根が設けられた羽根車と、羽根車の外周に配置されたベルマウスとを備え、羽根車の羽根は、各羽根のそれぞれの外周端の全体又は外周端の両端を除く部分から羽根車の回転軸と略並行に風上側に延びるウィングレットを有し、ベルマウスは、羽根車の羽根を、回転軸方向の長さ全体に渡って覆うように形成されたものである。
本発明に係るプロペラファンは、羽根車の羽根の外周端の全体又は外周端の両端を除く部分に、羽根車の回転軸と略並行に風上側に延びるウィングレットを設け、ベルマウスを、羽根の回転軸方向の長さ全体に渡って覆う構造としたので、低騒音、低入力化を図ることができ、動作点変化時の騒音、入力増加を低減することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るプロペラファンの立体図である。図2は、図1のプロペラファンの羽根車を示す立体図である。図3は、図1のプロペラファンの断面を示す模式図である。図4は、図1のプロペラファンの羽根車の平面図である。図5は、図4のA−A断面模式図である。
プロペラファン1は、羽根車2と、羽根車2の外周に配置されたベルマウス3とを備えている。羽根車2は、不図示のモータに回転駆動連結される円筒状のハブ21と、複数(図の例では3つ)の羽根22とを備えている。各羽根22は、ハブ21の外周に周方向に所定の傾きを持って配置されている。このハブ21を所定方向(図中矢印方向a)に回転させて羽根22を旋回させることで、空気を所定方向(矢印b方向)に圧送している。
図1は、本発明の実施の形態1に係るプロペラファンの立体図である。図2は、図1のプロペラファンの羽根車を示す立体図である。図3は、図1のプロペラファンの断面を示す模式図である。図4は、図1のプロペラファンの羽根車の平面図である。図5は、図4のA−A断面模式図である。
プロペラファン1は、羽根車2と、羽根車2の外周に配置されたベルマウス3とを備えている。羽根車2は、不図示のモータに回転駆動連結される円筒状のハブ21と、複数(図の例では3つ)の羽根22とを備えている。各羽根22は、ハブ21の外周に周方向に所定の傾きを持って配置されている。このハブ21を所定方向(図中矢印方向a)に回転させて羽根22を旋回させることで、空気を所定方向(矢印b方向)に圧送している。
各羽根22において、前縁23は羽根22の回転方向の前側の縁を形成し、後縁24は羽根22の回転方向の後側の縁を形成し、外周端25は羽根22の外周側の縁を形成している。各羽根22には、羽根22のそれぞれにおける外周端25部分と接続するウィングレット26が設けられている。ウィングレット26はプロペラファン1の外周端25の全体から、回転軸10と略並行に、プロペラファン1の風上側に延びるようにして設けてある。なお、プロペラファン1のファン径はここではφ400mmである。
また、ベルマウス3は、円筒形状を有する円筒部の両端それぞれから外方に向かって拡径した形状を有し、図1及び図3に示すように、羽根車2の各羽根22を、回転軸10方向の長さ全体に渡って覆う大きさに形成されている。
以下、図1〜図5に示した本実施の形態1のプロペラファン1と他の構成を採用したプロペラファンとを、ファン効率及び比騒音について比較する。
図6は、ウィングレットが無い羽根車の一例を示す立体図である。図7は、図6の羽根車を備え、また、図3よりも回転軸方向の長さを短くしたベルマウスを備えたプロペラファンを示す立体図である。図8は、図7のベルマウスを備えたプロペラファンの断面を示す模式図である。なお、図6〜図8及び後述の図において、ウィングレットが無い羽根車を羽根車2aと符号を付し、図3よりも回転軸方向の長さを短くしたベルマウスをベルマウス3aと符号を付す。図7及び図8に示すベルマウス3aは、羽根車2の高さ方向の約50%を覆っている。
図9は、本発明の実施の形態1のプロペラファンと他の構造のプロペラファンのそれぞれにおける、ファン単体のP−Q特性とKs−Q特性とを示した図である。図9は、表1の(1)〜(4)の各構造パターンそれぞれについて、回転数を800rpmとし、風量条件を適宜変更して行った実験結果である。
表1は、ベルマウス3の形状の2パターン(図3、図8)と、ウィングレット26の有無(図2、図6)の2パターンとを組み合わせた、(1)〜(4)の4パターンのそれぞれについて、ファン効率と比騒音とをまとめた表である。なお、表1において、(1)のプロペラファン1、すなわち図1に示した本実施の形態1のプロペラファン1については、動作点A(図9参照)におけるファン効率と比騒音を示している。そして、表1の他の(2)〜(4)については、動作点Aと同じ風量Q1のときのファン効率と比騒音を示している。ファン効率η、比騒音Ksの定義は以下の通りである。
ファン効率η[%]=静圧[Pa]×風量[m3/s]/(トルク[Nm]×角速度[rad/s])×100
比騒音Ks[dB]=SPL−10log10(P2.5Q)
SPL:ファンから所定距離、離れた位置における騒音[dB]
P:静圧[mmAq]
Q:風量[m3/min]
比騒音Ks[dB]=SPL−10log10(P2.5Q)
SPL:ファンから所定距離、離れた位置における騒音[dB]
P:静圧[mmAq]
Q:風量[m3/min]
表1より、(1)のプロペラファン1、すなわち図1に示した本実施の形態1のプロペラファン1が最もファン効率が大きく、比騒音が小さいことが分かる。また、(1)のプロペラファン1の場合、図9より、動作点A付近におけるKs−Qの勾配が緩やかであり、動作点Aが変化した場合、比騒音の変化が緩やかであるため、広範囲の動作点において低騒音化を図ることができる。
次に、上記のような効果が得られる理由を説明する。図10〜図13は、翼面から出した流跡線を示す図で、表1の(1)〜(4)にそれぞれ対応している。
図11〜図13の流跡線には翼端渦Eが生成されているが、図10の流跡線には翼端渦は生成されていない。翼端渦Eは、図11〜図13の構造では、羽根22の外周端25に、静圧差により、高静圧の圧力面28側から低静圧の負圧面27側に向かう流れが生じ、この流れによって翼端渦が形成され、かつ、その翼端渦は螺旋状の渦構造を有する。先行の羽根22にて発生した翼端渦は、後続の羽根22に流入して干渉し、また、ベルマウス3の壁面に衝突して静圧変動を生じさせるため、騒音が増加し、モータ入力が増大する。一方、図10の流跡線は渦構造を有しないため、渦構造を有する場合に比べ、空気流が後続の羽根22へ流入しても騒音、入力増加の原因となりにくい。
図11〜図13の流跡線には翼端渦Eが生成されているが、図10の流跡線には翼端渦は生成されていない。翼端渦Eは、図11〜図13の構造では、羽根22の外周端25に、静圧差により、高静圧の圧力面28側から低静圧の負圧面27側に向かう流れが生じ、この流れによって翼端渦が形成され、かつ、その翼端渦は螺旋状の渦構造を有する。先行の羽根22にて発生した翼端渦は、後続の羽根22に流入して干渉し、また、ベルマウス3の壁面に衝突して静圧変動を生じさせるため、騒音が増加し、モータ入力が増大する。一方、図10の流跡線は渦構造を有しないため、渦構造を有する場合に比べ、空気流が後続の羽根22へ流入しても騒音、入力増加の原因となりにくい。
次に、ウィングレット26の有無による騒音の違いについて検討する。
図14は、本発明の実施の形態1に係るプロペラファン(表1の(1))の動作点Aにおける、ベルマウス壁面の静圧変動の2Pa毎のrms値の等高線を示す図である。図15は、表1の(2)において風量Q1における、ベルマウス壁面の静圧変動の2Pa毎のrms(root mean square:実行値)値の等高線を示す図である。
ここで、静圧変動のrms値の定義は以下の通りである。
静圧をps(t)=ps+のps’(t)とおいたとき(ps:平均値、ps’(t):変動値)、
静圧変動のrms値={(Σpsi(t)2)/N}0.5
(i=1、2、・・・、N)
であり、このrms値が大きいほどベルマウス壁面から発生する騒音が大きくなる。
ここで、静圧変動のrms値の定義は以下の通りである。
静圧をps(t)=ps+のps’(t)とおいたとき(ps:平均値、ps’(t):変動値)、
静圧変動のrms値={(Σpsi(t)2)/N}0.5
(i=1、2、・・・、N)
であり、このrms値が大きいほどベルマウス壁面から発生する騒音が大きくなる。
表1の(1)と(2)のそれぞれのrms値の最大値は、28Paと44Paであり、羽根車2(ウィングレット26有)を備えたプロペラファンの方が、ベルマウス壁面から発生する騒音を小さくすることができる。これは、羽根車2a(ウィングレット26無し)を備えたプロペラファンの翼端渦は渦構造を有するが、羽根車2(ウィングレット26有)を備えたプロペラファンは渦構造を有しないためであり、翼端渦が渦構造を有するとき、ベルマウス壁面において静圧変動が生じ、ベルマウス壁面から騒音が発生することがわかる。
図16は、羽根車2とベルマウス3との位置関係をベルマウス3の軸流方向の風上端の位置のみを変更したときの、動作点Aにおけるファン効率及び比騒音の変化を示す図である。ここで、L0は、羽根車2の軸流方向の風上端から羽根車2の軸流方向の風下端までの距離(図8参照)である。Lは、ベルマウス3の軸流方向の風上端から羽根車2の軸流方向の風下端までの距離(図8参照)である。ここでは、ベルマウス3の風上端の位置のみを変えてLを変化させたときの、動作点Aにおけるファン効率及び比騒音とL/L0との関係を示している。
図16に示すように、L/L0<1(羽根車2がベルマウス3の風上端よりも風上側に出る)の範囲においては、L/L0が大きいほどファン効率が大きくなり、比騒音が小さくなる。一方、L/L0≧1(羽根車2がベルマウス3から出ない)の範囲では、ファン効率、比騒音は変化しない。L/L0<1の範囲では、ベルマウス3が羽根車2の羽根22を回転軸方向に覆っていない部分から渦構造を有する翼端渦が発生する。しかし、L/L0が大きくなるほど回転軸方向に覆っていない部分が少なくなり、渦構造を有する翼端渦の発生領域が小さくなるため、L/L0が大きいほど、ファン効率が大きくなり、比騒音が小さくなる。
一方、L/L0≧1のときは、ベルマウス3が羽根車2の羽根22全体を回転軸方向に覆っており、渦構造を有する翼端渦の発生領域がない。このため、ファン効率、比騒音は変化しない。よって、羽根22の負圧面27側にウィングレット26を設け、かつ、ベルマウス3が羽根車2の羽根22高さ全体を覆う構成とすることにより、翼端渦の発生を抑制し、ファン効率を高くし、比騒音を小さくすることができる。
ところで、プロペラファン1を樹脂成型により製造する場合、羽根22の外周端25の全体にウィングレット26を設けるよりも、図17に示すように羽根22の外周端25の両端付近はウィングレット26を設けない形状の方が成型しやすい。これは成型の際、外周端25の両端付近のウィングレット26部分を形成する金型箇所に液状の樹脂が入りにくいためである。
ここで、図7に示したように外周端25の全体にウィングレット26を設けた羽根車を有するプロペラファンα1と、図17に示したように外周端25の両端を除く部分にウィングレット26を設けた羽根車2を有するプロペラファンβ1とのそれぞれについて、ファン効率及び比騒音を測定した結果を次の表2に示す。なお、プロペラファンα1、プロペラファンβ1の両方とも、ベルマウス3に関しては、図1のように羽根車2を回転軸10方向の長さ全体に渡って覆う構成のものとする。
ここで、図2に示すように、羽根22の外周端25の前縁23側を点A1、外周端25の後縁24側を点B1、円弧A1B1上の点を点C1とし、円弧A1B1の長さをX1、円弧A1C1の長さをY1とする。プロペラファンβ1は、ここでは一例として、羽根22の外周端25のうち、0.15≦Y1/X1≦0.85の領域のみにウィングレット26を設け、0≦Y1/X1<0.15と0.85<Y1/X1≦1との2つの領域にはウィングレット26を設けない構成としている。
表2より、プロペラファンα1、β1とも、ファン効率、比騒音はほぼ一致することが示された。よって、樹脂成型しやすいプロペラファンβ1を用いることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、羽根22の外周端25に、回転軸10と略平行に風上側に延びるウィングレット26を設け、且つベルマウス3を、羽根車2の羽根22を回転軸方向の長さ全体に渡って覆う構造とした。これにより、翼端渦の渦構造を消失することができるため、低騒音、低入力化を図ることができ、また、動作点変化時の騒音、入力増加を低減することができる。また、ウィングレット26を羽根22の外周端25の全体ではなく、外周端25の両端を除いた一部に形成した場合、羽根22の外周端25の全体にウィングレット26を設けた場合とほぼ同等のファン効率、比騒音を得ることを可能としながらも、樹脂成型しやすく、製造工程を容易とすることができる。
実施の形態2.
実施の形態1のプロペラファン1は、ウィングレット26がプロペラファン1の外周端25から回転軸10と略並行に風上側に延びる構成であった。これに対し、実施の形態2のプロペラファン1は、ウィングレット26が、回転軸10から離れる方向に勾配を有する構成とした点に特徴を有するものである。
実施の形態1のプロペラファン1は、ウィングレット26がプロペラファン1の外周端25から回転軸10と略並行に風上側に延びる構成であった。これに対し、実施の形態2のプロペラファン1は、ウィングレット26が、回転軸10から離れる方向に勾配を有する構成とした点に特徴を有するものである。
図18は、本発明の実施の形態2に係るプロペラファンの羽根車の断面を示す模式図である。図19において上記各図と同一部分には同一符号を付す。
図18に示すように、実施の形態2の羽根車2Aのウィングレット26Aは、プロペラファン1の外周端25から回転軸10と略並行な位置から、ここでは5゜の勾配で外方に広がるように設けられている。その他の構成は実施の形態1と同様である。以下、実施の形態1のようにウィングレットが回転軸10と略並行なタイプを平行タイプと呼び、図18に示すように勾配をつけたタイプを勾配タイプと呼ぶ。
図18に示すように、実施の形態2の羽根車2Aのウィングレット26Aは、プロペラファン1の外周端25から回転軸10と略並行な位置から、ここでは5゜の勾配で外方に広がるように設けられている。その他の構成は実施の形態1と同様である。以下、実施の形態1のようにウィングレットが回転軸10と略並行なタイプを平行タイプと呼び、図18に示すように勾配をつけたタイプを勾配タイプと呼ぶ。
表3は、羽根22の外周端25の両端付近を除く部分にウィングレット26を設けたプロペラファンにおいて、ウィングレットを勾配タイプとした場合と平行タイプとした場合とのそれぞれについて、ファン効率及び比騒音を測定した結果を示している。なお、ベルマウス3は、図1のベルマウス3のように羽根車2を回転軸10方向の長さ全体に渡って覆う構成のものとする。
表3より、平行タイプよりも勾配タイプ(ここでは5°の勾配)の方が、ファン効率が大きく、比騒音が小さい。これは、勾配を付けてウィングレット26Aの自由端を外方側に向けることで、羽根22とベルマウス3との隙間が狭くなり、翼端渦にとって流路が狭まることで翼端渦が発生しにくくなるためである。
また、羽根車2Aを樹脂成型で製造する場合、ウィングレットを平行タイプとすることは困難で、例えば、5°の勾配を付けて型抜きする必要がある。この場合、抜き勾配により、ウィングレットを回転軸10から離れる方向に勾配を付けるか、回転軸10に近づける方向に勾配を付けるかする必要があるが、ファン効率を高くし、比騒音を低くするためには、前者の構成とした方がよい。従って、回転軸10から離れる方向に勾配を設けたウィングレット26Aの構成としたことにより、騒音、入力を低減することができる。
実施の形態3.
図19は、本発明の実施の形態3に係るプロペラファンの羽根車の断面を示す模式図である。図19において上記各図と同一部分には同一符号を付す。
実施の形態3の羽根車2Bは、実施の形態1のプロペラファン1の羽根車2において、羽根22の外周端25とウィングレット26との交線部29の負圧面27側にR部30を設けた点に特徴を有するものである。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図19は、本発明の実施の形態3に係るプロペラファンの羽根車の断面を示す模式図である。図19において上記各図と同一部分には同一符号を付す。
実施の形態3の羽根車2Bは、実施の形態1のプロペラファン1の羽根車2において、羽根22の外周端25とウィングレット26との交線部29の負圧面27側にR部30を設けた点に特徴を有するものである。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図20は、図19のR部の半径とプロペラファンが破壊する最小の回転数との関係を示す図である。R部30は略1/4円弧形状であり、以後、プロペラファンが破壊する最小の回転数を破壊回転数と称する。
図20に示すように、R部30を設けることにより、R部30がない場合よりも破壊回転数は大きくなる。そして、R部30の半径が21mm以上となると、破壊回転数は変わらなくなる。なお、R部30の半径が30mm以下の場合において実際に破壊した部分は全てR部30付近であった。すなわち、交線部29には応力が集中しやすく破損しやすいが、R部30を設けることにより強度を増すことができる。
図20に示すように、R部30を設けることにより、R部30がない場合よりも破壊回転数は大きくなる。そして、R部30の半径が21mm以上となると、破壊回転数は変わらなくなる。なお、R部30の半径が30mm以下の場合において実際に破壊した部分は全てR部30付近であった。すなわち、交線部29には応力が集中しやすく破損しやすいが、R部30を設けることにより強度を増すことができる。
図21は、図19のR部の半径を0mm又は21mmとし、回転数を800rpmとしたときの、P−Q特性を示す図である。図21から明かなように、R部30を設けた場合も設けない場合も、P−Q特性は略一致し、R部30の有無によるP−Q特性の違いはないことがわかる。
以上説明したように、本実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、プロペラファン1の交線部29にR部30を設けたことにより、P−Q特性を維持しながら破壊回転数を大きくすることが可能となる。
実施の形態4.
実施の形態1のプロペラファン1は、羽根車2の羽根22が平面状であったのに対し、実施の形態4のプロペラファンは、羽根車の羽根の外周部が風下方向に反った(屈曲した)形状としたことに特徴を有するものである。
実施の形態1のプロペラファン1は、羽根車2の羽根22が平面状であったのに対し、実施の形態4のプロペラファンは、羽根車の羽根の外周部が風下方向に反った(屈曲した)形状としたことに特徴を有するものである。
図22は、本発明の実施の形態4に係るプロペラファンの立体図であり、一部断面で示している。図23は、図22のプロペラファンの羽根車の断面を示す模式図である。図22及び図23において、上記各図と同一部分には同一符号を付す。
実施の形態4のプロペラファン1Cは、羽根車2Cの羽根22の外周部が風下方向に反り、反り部31を形成している。この反り部31は、圧力面28→羽根車2Cとベルマウス3との隙間→負圧面27の流れにとって通風抵抗となり、翼端渦の発生を抑制する効果がある。なお、図22において101は、反り部31とウィングレット26Aの断面を示している。また、ウィングレット26Aは、実施の形態2と同様、羽根22の外周端25の全体に設けられ、回転軸10から離れる方向に勾配を有する構成としている。また、ベルマウス3は、図1に示した実施の形態1と同様、羽根車2を回転軸10方向の長さ全体に渡って覆う構成としている。
実施の形態4のプロペラファン1Cは、羽根車2Cの羽根22の外周部が風下方向に反り、反り部31を形成している。この反り部31は、圧力面28→羽根車2Cとベルマウス3との隙間→負圧面27の流れにとって通風抵抗となり、翼端渦の発生を抑制する効果がある。なお、図22において101は、反り部31とウィングレット26Aの断面を示している。また、ウィングレット26Aは、実施の形態2と同様、羽根22の外周端25の全体に設けられ、回転軸10から離れる方向に勾配を有する構成としている。また、ベルマウス3は、図1に示した実施の形態1と同様、羽根車2を回転軸10方向の長さ全体に渡って覆う構成としている。
以下、図22に示した実施の形態4のプロペラファン1Cと、他の構造のプロペラファンとを、ファン効率及び比騒音について比較する。他の構造のプロペラファンとしては、ここでは、羽根車については図22に示した羽根車2Cとし、ベルマウスについては回転軸方向の長さが短いベルマウス3aとした構造のものとする。
図24は、本発明の実施の形態4に係るプロペラファン1Cの場合(表4の(5))と、図22の羽根車2Cを羽根高さの一部を覆うベルマウス3a(図8)で覆ったプロペラファンの場合(表4の(6))のそれぞれのP−Q特性とKs−Q特性とを示した図である。また、次の表4は、上記(5)と(6)のそれぞれについて、ファン効率と比騒音とをまとめた表である。なお、表4において、(5)については動作点A(図24参照)におけるファン効率と比騒音を示している。表4において(6)については、動作点Aと同じ風量Q1のときのファン効率と比騒音を示している。
表4より明らかなように、ベルマウス3がプロペラファン1の羽根高さ全体を覆っている場合の方が、ファン効率が高く、比騒音が小さい。
図25は、本発明の実施の形態4に係るプロペラファン(表4の(5))に対応する翼端渦を示す図である。図26は、表4の(6)に対応するプロペラファンの翼端渦を示す図である。図25及び図26とも、圧力面28及び負圧面27から出した流跡線で翼端渦Eを表している。
図25及び図26より、表4の(5)の場合は、表4の(6)の場合に比べ、翼端渦Eの発生を抑制することができる。このように、図22及び図23に示した羽根車2Cを用いた場合も、上記実施の形態1と同様、プロペラファン1の羽根高さ全体を覆うベルマウス3を用いることにより、ファン効率を高く、比騒音を小さくすることができる。
また、実施の形態4の羽根車2Cにおいて、図16と同様の実験を行ってグラフを作成した結果、L/L0<1(羽根車2がベルマウス3の風上端よりも風上側に出る)の範囲においては、Lが長いほどファン効率は高く、比騒音は低くなる。また、L/L0≧1(羽根車2がベルマウス3から出ない)の範囲においては、ファン効率、比騒音は変わらなく、図16と同様の結果が得られた。
ところで、翼端渦は、外周端25全体から発生するのではなく、外周端25の前縁23側から発生することが知られている。以下では、図22及び図23に示したように、羽根22の外周部全体を風下方向に反った(屈曲した)形状の羽根車2Cを備えたプロペラファンα2と、後述の図27に示す羽根車を備えたプロペラファンβ2とのそれぞれについて、ファン効率及び比騒音を測定した結果について検討する。なお、プロペラファンα2、プロペラファンβ2の両方とも、ベルマウス3に関しては、図1のベルマウス3のように羽根車2を回転軸10方向の長さ全体に渡って覆う構成のものとする。
図27は、プロペラファンβ2の羽根車を示す図である。
この羽根車は、羽根22の外周部の全体ではなく一部(前縁23側)を風下側に反らせたものである。図26において、101は、図22と同様、風下側に反った部分、102a、102bは、風上側に反った部分を示している。ここで、羽根22の外周端25の前縁23側を点A2、外周端25の後縁24側を点B2、円弧A2B2上の点を点C2とし、円弧A2B2の長さをX2、円弧A2C2の長さをY2とする。プロペラファンβ2は、具体的には、外周部の半分よりも前縁側(0.2≦Y2/X2≦0.5の領域)が風下方向に反り、外周部の前縁側のうちの先端部(0≦Y2/X2<0.2)と、外周部の半分よりも後縁側(0.5<Y2/X2≦1)との2つの領域が風上側に反る形状としている。
この羽根車は、羽根22の外周部の全体ではなく一部(前縁23側)を風下側に反らせたものである。図26において、101は、図22と同様、風下側に反った部分、102a、102bは、風上側に反った部分を示している。ここで、羽根22の外周端25の前縁23側を点A2、外周端25の後縁24側を点B2、円弧A2B2上の点を点C2とし、円弧A2B2の長さをX2、円弧A2C2の長さをY2とする。プロペラファンβ2は、具体的には、外周部の半分よりも前縁側(0.2≦Y2/X2≦0.5の領域)が風下方向に反り、外周部の前縁側のうちの先端部(0≦Y2/X2<0.2)と、外周部の半分よりも後縁側(0.5<Y2/X2≦1)との2つの領域が風上側に反る形状としている。
表5は、プロペラファンα2とプロペラファンβ2のそれぞれのファン効率及び比騒音を測定した結果を示す表である。
表5より、プロペラファンα2、β2は大きな差はないが、若干プロペラファンβ2の方がファン効率が高く、比騒音が小さい。
以上説明したように、本実施の形態4によれば、実施の形態1及び実施の形態2と同様の効果が得られると共に、羽根22の外周部を風下方向に反った(屈曲した)形状とし、且つベルマウス3が羽根車2Cの羽根を回転軸10方向の長さ全体に渡って覆う構成としたので、圧力面28→羽根車2Cとベルマウス3との隙間→負圧面27の流れに抵抗を与えることができ、翼端渦の発生を抑制することができる。その結果、ファン効率を高く、比騒音を小さくすることができる。
なお、各実施の形態1〜4では、それぞれ別の実施の形態として説明したが、各実施の形態の特徴的な構成及び処理を適宜組み合わせてプロペラファンを構成してもよい。例えば、実施の形態3と実施の形態4とを組合せ、図18に示した実施の形態3の羽根車2Aにおいて、羽根22の外周部を実施の形態4のように風下側に沿う形状としてもよい。
1 プロペラファン、1C プロペラファン、2 羽根車、2A 羽根車、2B 羽根車、2C 羽根車、2a 羽根車、3 ベルマウス、3a ベルマウス、10 回転軸、21 ハブ、22 羽根、23 前縁、24 後縁、25 外周端、26 ウィングレット、26A ウィングレット、27 負圧面、28 圧力面、29 交線部、30 R部、31 反り部。
Claims (5)
- 回転中心となるハブの外周に複数の羽根が設けられた羽根車と、
該羽根車の外周に配置されたベルマウスとを備え、
前記羽根車の各羽根は、羽根の外周端の全体又は外周端の両端を除く部分から前記羽根車の回転軸と略並行に風上側に延びるウィングレットを有し、
前記ベルマウスは、前記羽根車の前記羽根を、回転軸方向の長さ全体に渡って覆うように形成されたことを特徴とするプロペラファン。 - 回転中心となるハブの外周に複数の羽根が設けられた羽根車と、
該羽根車の外周に配置されたベルマウスとを備え、
前記羽根車の各羽根は、羽根の外周端の全体又は外周端の両端を除く部分から風上側に向けて延び、且つ前記羽根車の回転軸から離れる方向に勾配を有するウィングレットを有し、
前記ベルマウスは、前記羽根車の前記羽根を、回転軸方向の長さ全体に渡って覆うように形成されたことを特徴とするプロペラファン。 - 前記羽根の外周端と前記ウィングレットとの交線部の負圧面側にR部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のプロペラファン。
- 前記羽根の外周部の全体が気流の風下方向に反った形状を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のプロペラファン。
- 前記羽根の外周部のうち前縁側が気流の風下方向に反った形状を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のプロペラファン。
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| JP2010147360A JP2012012942A (ja) | 2010-06-29 | 2010-06-29 | プロペラファン |
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| USD725252S1 (en) | 2013-08-05 | 2015-03-24 | Mitsubishi Electronic Corporation | Propeller fan |
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-
2010
- 2010-06-29 JP JP2010147360A patent/JP2012012942A/ja not_active Withdrawn
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