JP2012011751A - 積層多孔フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多孔フィルムからなる外側のA層と、前記A層の内側に隣接して積層され、前記A層と実質的に同種の多孔フィルムからなるB層と、を含む積層多孔フィルムあって、
前記A層と前記B層との気孔率比が、(A層の気孔率)/(B層の気孔率)として0.90を超えて1.1以下であり、
前記A層と前記B層との融点差が、0℃以上5℃以下であり、
前記A層と前記B層との厚み差が、(A層の厚み)−(B層の厚み)として−20μm以上である積層多孔フィルム。
【選択図】なし
Description
特許文献2には、少なくともポリエチレン樹脂と、溶融張力が3.0gf以上であるポリプロピレン樹脂と、充填剤の3成分を含む樹脂組成物からなるフィルムであって、延伸により上記充填剤を起点とする空孔が設けられていることを特徴とする多孔性フィルムが記載されており、このフィルムは厚さ精度に優れることが開示されている。
特許文献3には、キャスト製膜したゲル状シートを重ね合わせ、積合した状態で延伸することで、膜厚偏肉精度が5〜10%程度の微多孔膜を得る方法が開示されている。
特許文献4には、多孔性フィルムの製造方法として、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂と、充填剤よりなる層を延伸することにより樹脂/充填材の界面を開裂し多孔化する方法において、該層を中間層とし、その両面に、該熱可塑性樹脂と熱融着しないポリアミド等の熱可塑性樹脂の外層を共押出しして積層シートを得、該積層シートの外層を剥離させる前及び/又は後に延伸することを特徴とする多孔性フィルムの製造方法について記載されており、さらに表層樹脂と中間層樹脂のMFRの比が1:30〜30:1の範囲において最もシートへの成形性が良好であり、表面状態や厚み精度の良好なフィルムが得られることが記載されている。
特許文献5には、多層の微多孔膜において、隣接する層の溶融粘度の差や融点の差が小さい膜が開示されている。
上記事情に鑑み、本発明は、平面性に優れ、安全性、サイクル性、電池作成のしやすさに優れたセパレータとして好適な、積層多孔フィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
[1]
多孔フィルムからなる外側のA層と、前記A層の内側に隣接して積層され、前記A層と実質的に同種の多孔フィルムからなるB層と、を含む積層多孔フィルムあって、
前記A層と前記B層との気孔率比が、(A層の気孔率)/(B層の気孔率)として0.90を超えて1.1以下であり、
前記A層と前記B層との融点差が、0℃以上5℃以下であり、
前記A層と前記B層との厚み差が、(A層の厚み)−(B層の厚み)として−20μm以上である積層多孔フィルム。
[2]
前記B層の両表面に前記A層が隣接して積層され、A層/B層/A層の3層構成を有する、[1]記載の積層多孔フィルム。
[3]
[1]又は[2]記載の積層多孔フィルムの製造方法であって、以下の(1)及び(2)の各工程、
(工程1)(A層)を形成する樹脂組成物Aと、(B層)を形成する樹脂組成物Bとを共に溶融状態でダイスより押出し、(A層)と(B層)とが積層された積層膜を形成する積層膜形成工程、
(工程2)前記積層膜形成工程の後、前記(A層)及び(B層)を共に微多孔化する積層多孔フィルム形成工程、
を有し、
前記ダイスが、1台の押出機から押出された溶融樹脂流を2つ以上の樹脂流に分割し、かつ各々の溶融樹脂流が、ダイス内のコートハンガー部で広がった膜状態で、各膜をダイス内で積合させ多層状態とし、リップ口よりダイス外に押し出すことを含む製造方法。
[4]
前記ダイスが、
溶融樹脂流を2つ以上の樹脂流に分割する分配部と、
前記分割された各々の樹脂流を流れの交差方向にコートハンガー状に広げ、更にシート状に成形する拡張部と、
前記シート状に成形された樹脂流をダイス内で積合させ多層状態とする積合部と、
を有する[3]記載の製造方法。
[5]
[1]又は[2]に記載の積層多孔フィルムを含む非水電解質2次電池用セパレータ。
前記A層と前記B層との気孔率比が、(A層の気孔率)/(B層の気孔率)として0.90を超えて1.1以下であり、
前記A層と前記B層との融点差が、0℃以上5℃以下であり、
前記A層と前記B層との厚み差が、(A層の厚み)−(B層の厚み)として−20μm以上である積層多孔フィルムである。
F=T/(D*P)・・・(1)
F値が上記範囲内であると、吸液性が向上し、吸液性指数(H30)を7mm以上に調整するのが容易となり、その結果電池作成時の電解液の注液性が向上する傾向にある。F値はその定義から明らかなように、膜の透過抵抗に関わるパラメーターである。F値は、吸液性、サイクル性及びイオン透過性の観点から、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.8以下である。またF値は小さ過ぎると、膜の強度が低下する傾向にあるので、好ましくは0.25以上であり、より好ましくは0.4以上である。
(工程1)(A層)を形成する樹脂組成物Aと、(B層)を形成する樹脂組成物Bとを共に溶融状態でダイスより押出し、(A層)と(B層)とが積層された積層膜を形成する積層膜形成工程、
(工程2)前記積層膜形成工程の後、前記(A層)及び(B層)を共に微多孔化する積層多孔フィルム形成工程。
ここで、工程1については(A層)(B層)以外に第3の層を構成する樹脂組成物を含んでいてもよい。
例えば、樹脂組成物Aと樹脂組成物Bとがそれぞれ別個の押出機で混練される場合、樹脂組成物A又はBを混練する方法としては、あらかじめ原料樹脂と場合により可塑剤をヘンシェルミキサーやタンブラーミキサー等で事前混練する工程を経て、該混練物を押出機に投入し、押出機中で加熱溶融させながら必要に応じて任意の比率で所定量になるまで可塑剤を導入し、さらに混練する方法が挙げられる。このような方法は、樹脂組成の分散性がより良好なシートを得ることができる傾向にあり、各層が、高倍率でも破膜することなく延伸することができる観点から好ましい。前記(工程2)が、樹脂組成物Aと樹脂組成物Bにそれぞれ可塑剤や無機フィラーを配合し、製膜後に可塑剤や無機フィラーを抽出して積層多孔フィルムを形成する工程(湿式法)である場合には、樹脂組成物A、樹脂組成物Bに可塑剤や無機フィラーを配合すればよい。前記(工程2)が、樹脂組成物Aと樹脂組成物Bの結晶界面や無機フィラーと樹脂組成物との界面を利用して開孔する工程(乾式法)である場合には、樹脂組成物A、樹脂組成物Bに可塑剤を配合しなくても開孔を実施し得る。
なお、図1は上記ダイスの側面断面図を示し、図2は上面断面図(図1のX−X断面図)を示す。
DSC法にて測定した。昇温速度10℃/minで常温から200℃まで加熱し、5分間待機後、降温速度 10℃/minで50℃まで降温し、更に昇温速度10℃/minで常温から200℃まで2回目の加熱を実施し、2回目の加熱時に観測される急熱ピークのうち、融解エネルギーが最大となるピークが示す温度をmp(℃)とした。
一般の走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製 S4100)による断面観察により、積層体を構成する各層の厚みを測定した。
各層の厚みの総和を全層厚みとした。
100mm四方の微多孔膜のサンプルの質量から目付けW(g/cm2)及び微多孔膜を構成する成分(樹脂及び添加剤)の平均密度ρ(g/cm3)を算出し、微多孔膜の厚みd(cm)から下記式にて計算した。
気孔率=(W/(d*ρ))*100(%)
なお、各層の気孔率の比(A層の気孔率/B層の気孔率)
例えばA層/B層/A層の3層フィルムでは、剥離できる場合は、剥離して上記方法で求めた。湿式法の場合剥離できない場合があるが、その際は、各層の仕込み溶剤の体積濃度P(A層PA、B層PBなど)、SEMによる断面観察による厚みD(A層厚みDA、B層厚みDBなど)を測定し、さらにA層の気孔率をVA、B層の気孔率をVBとし、下記2つの式を連立して解くことにより求めた。
式1・・・全層気孔率=(PA*DA*層数2+PB*DB*層数1)/全層厚み
式2・・・(VA/VB)=(PA/PB)
JIS P−8117に準拠し、ガーレー式透気度計「G−B2」(東洋精機製作所(株)製、商標)で測定した。
なお、表中の値は、合計厚みを基準とした比例計算により算出した20μm換算の透気度である。
ハンディー圧縮試験器「KES−G5」(カトーテック製、商標)を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secの条件で突刺試験を行うことにより求めた。
なお、表中の値は、合計厚みを基準とした比例計算により算出した20μm換算の突刺し強度である。
キャピラリー内部の流体は、流体の平均自由工程がキャピラリーの孔径より大きいときはクヌーセンの流れに、小さい時はポアズイユの流れに従うことが知られている。そこで、微多孔膜の透気度測定における空気の流れがクヌーセンの流れに、また微多孔膜の透水度測定における水の流れがポアズイユの流れに従うと仮定する。
この場合、平均孔径D(μm)と曲路率T(無次元)は、空気の透過速度定数Rgas(m3/(m2・sec・Pa))、水の透過速度定数Rliq(m3/(m2・sec・Pa))、空気の分子速度ν(m/sec)、水の粘度η(Pa・sec)、標準圧力Ps(=101325Pa)、気孔率ε(%)、膜厚L(μm)から、次式を用いて求めた。
D=2ν×(Rliq/Rgas)×(16η/3Ps)×106
T=(D×(ε/100)×ν/(3L×Ps×Rgas))1/2
ここで、Rgasは透気度(sec)から次式を用いて求められる。
Rgas=0.0001/(透気度×(6.424×10-4)×(0.01276×101325))
また、Rliqは透水度(cm3/(cm2・sec・Pa))から次式を用いて求められる。
Rliq=透水度/100
なお、透水度は次のように求められる。直径41mmのステンレス製の透液セルに、あらかじめアルコールに浸しておいた微多孔膜をセットし、該膜のアルコールを水で洗浄した後、約50000Paの差圧で水を透過させ、120sec間経過した際の透水量(cm3)より単位時間・単位圧力・単位面積当たりの透水量を計算し、これを透水度とした。
また、νは気体定数R(=8.314)、絶対温度T(K)、円周率π、空気の平均分子量M(=2.896×10-2kg/mol)から次式を用いて求められる。
ν=((8R×T)/(π×M))1/2
更に、F値については、曲路率をT(−)、平均孔径をD(μm)、気孔率をP(%)としたときに、下記式(1)で定義される。
F=T/(D*P)・・・(1)
積層多孔フィルムを、MD100mm、TD10mmの短冊状にサンプリングし、MD方向が鉛直になるようにスタンド等に短冊の上部5mmを固定し静置した。この際、短冊の下部95mmは鉛直下方に垂れ下がり、宙に浮いた状態とした。23℃の条件で、短冊の下端から10mmの部分まで下記の電解液模擬試薬に浸し、その浸した時刻を基準とし、30分後に試薬が上昇する液高さを測定した(吸液性指数H30(mm))。液高さは、多孔膜の色が白色から半透明になることで容易に判定できる。判定は以下の通りに行った。なお、試薬への浸漬は、風の影響等を避けるためガラス瓶の中で行なった。
電解液模擬試薬:エチレンカーボネート/プロピレンカーボネート/ジメチルエ−テル=3/1/6の割合で混合したもの。
◎:9mm以上上昇した。
○:9mm未満、7mm以上上昇した。
×:7mm未満しか上昇しなかった。
製膜したフィルムの幅方向に、接触式連続厚み測定装置(ANRITSU K310D 安立電気株式会社製)にて厚みを測定し、チャート上でベースラインに対するピークの高さを1μ単位で読みとり、この値を持って評価した。なお、ピークが複数発現する場合は各ピークの合計値とした。
評価 …判定基準(ピークの高さの合計値)
◎(非常によい) …0.1μm未満
○(問題なし) …0.1μm以上、0.3μm未満
×(悪い) …0.3μm以上
表面を清浄にしたΦ35mmの電極に、50mm*50mmのフィルムサンプルを挟み、電極に電圧を掛け上昇させていき、0.5mAの電流が流れてスパークする際の電圧値を測定し、安全性の指標とした。この測定を、サンプルフィルムの面内で少なくとも15回測定し、その平均値を記録した。平均値が1.8KV以上を◎、1.0KV以上を○、1.0KV未満を×とした。
電極、電解液を以下に示すように作製した後、それを用いて評価用電池を作製し、そのサイクル特性を評価した。
(i)正極の作製
正極活物質として、リチウムコバルト複合酸化物LiCoO2を100質量部、導電剤としてリン片状グラファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.5質量部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.5質量部をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の両面にダイコーターで塗布し、130℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。この時、正極の活物質塗布量は250g/m2、活物質嵩密度は3.00g/cm3となるようにした。これを電池幅に合わせて切断し、帯状にした。
(ii)負極の作製
負極活物質として、グラファイト化したメソフェーズピッチカーボンファイバー(MCF)90質量部とリン片状グラファイト10質量部、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量部とスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1.8質量部を精製水中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の両面にダイコーターで塗布し、120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。このとき、負極の活物質塗布量は106g/m2、活物質嵩密度は1.35g/cm3となるようにした。これを電池幅に合わせて切断し、帯状にした。
(iii)非水電解液の調製
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPF6を濃度1.0mol/リットルとなるように溶解させて調製した。
(iv)評価用電池の作製
評価する微多孔膜セパレーター、帯状正極、及び帯状負極を、帯状負極、セパレーター、帯状正極、セパレーターの順に重ねて渦巻状に複数回捲回することで電極版積層体を作製した。この電極板積層体を平面状にプレスした後、アルミニウム製容器に収納し、アルミニウム製リードを正極集電体から導出して電池蓋に、ニッケル製リードを負極集電体から導出して容器底に溶接し、電池捲回体を作製した。
(v)サイクル性
上記のように作製した評価用電池捲回体に、前述した非水電解液を注入して封口し、リチウムイオン電池を作製した。
この電池を温度25℃の条件下で、充電電流1Aで充電終止電圧4.2Vまで充電を行い、充電電流1Aで放電終止電圧3Vまで放電を行った。これを1サイクルとして充放電を繰り返し、初期容量に対する500サイクル後の容量保持率をサイクル特性として表し、下記の様に評価した。容量保持率が、◎:90%以上、○:90%未満60%以上、×:60%未満。
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η]を求めた。ポリエチレンのMvは次式により算出した。
[η]=6.77×10-4Mv0.67
ポリプロピレンについては、次式によりMvを算出した。
[η]=1.10×10-4Mv0.80
(12)電池作成のしやすさ(電池捲回性/セパレーター巻姿)
セパレータを60mm巾に裁断し、内径3インチのABS樹脂製の管に200m捲回し、リールを得た。このとき端面が均一かつリール内の巻き径の差が、巾方向に渡って0.5mm未満のリールを○とし、端面が不均一又は、リール内の巻き径の差が0.5mm以上のものを×とした。
(A層)/(B層)/(A層)の3層構成を有する積層多孔フィルムの製造例を示す。実施例で使用した原料樹脂は表1に示した。
表1中、HD1は粘度平均分子量(MV)が300,000の高密度ポリエチレン(旭化成株式会社製、SH810)を、HD2はMVが300,000の高密度ポリエチレン(旭化成株式会社製、F184)を、LDはMVが100,000の低密度ポリエチレン(旭化成株式会社製、F1920)を、UHはMVが1,000,000の超高分子量ポリエチレン(旭化成株式会社製、UHMWPE試作品)を、PPはMVが500,000のアイソタクティックホモポリプロピレン(サンアロマー社製 PB170A)を示す。また、無機フィラーとしてはタルク(勝光山株式会社製 SK−C2)を用いた。
表1に示す配合割合(質量部)にて原料樹脂(樹脂成分)を配合した。当該原料樹脂100質量部に対し、核剤としてビス(P−エチルベンジリデン)ソルビトールを0.5質量部、酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.3質量部、可塑剤として流動パラフィン(37.8℃における動粘度75.90cSt、密度868kg/m3)を10質量部配合した。これらの原料をヘンシェルミキサーで攪拌し原料を調製した。
次に、(A)層の原料、(B)層の原料をそれぞれ別個の二軸押出機(口径41mm、L/D=49)に投入した。両押出機のシリンダーの途中部分に、流動パラフィンを、(A)層に68質量%、(B)層に62質量%になるように注入した。
両表層((A)層)、中間層((B)層)の押出量を調整し、ダイス出口で(A)層と(B)層の厚み比が表2に記載の厚み比となるように設定した。
なお、押出機とダイスとの間には、250メッシュのスクリーンを配した。ダイスはマルチマニホールド式の共押出が可能なTダイを用いた。ダイス内では、表層がほぼ均等に等分され、中間層の両側に積合された。ダイスから出た溶融フィルム原反は、キャストロールで冷却固化させた。
このシートを同時二軸延伸機で120℃の条件で面積倍率49倍(縦7倍*横7倍)に延伸した後、塩化メチレンに浸漬して、流動パラフィンを抽出除去後、乾燥し、さらにテンター延伸機により125℃の条件で横方向に1.5倍延伸し、この延伸シートを130℃で14%幅方向に緩和して熱処理を行った。これにより、三層構造を有する全層で20μm(表層/中間層/表層=7μm/6μm/7μm)の微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性を表2に示す。
表2に記載した各層構成、構造因子を変化させて、実施例1と同様の方法により積層多孔フィルムを成形し評価した。添加した流動パラフィンの量は、各例で異なるが40質量%〜80質量%の範囲内であった。同時二軸延伸機の条件は115℃〜125℃の範囲内、面積倍率45倍に延伸した。流動パラフィンを抽出除去後、乾燥し、さらにテンター延伸機により120〜130℃の条件で横方向に1.1〜2.0倍延伸し、この延伸シートを130℃で7%幅方向に緩和して熱処理を行った。得られた微多孔膜の物性を表2に示す。
2種5層の共押出ダイスを用い、層構成をA/B/A/B/Aとした他は実施例6と同様の方法により積層多孔フィルムを成形し評価した。
1台の押出機と、図1及び2に示す1種3層ダイを用い、実施例1と同様の方法により積層多孔フィルムを成形し評価した。添加した流動パラフィンの量は、各例で異なるが40質量%〜80質量%の範囲内であった。同時二軸延伸機の条件は115℃〜125℃の範囲内、面積倍率49倍に延伸した。流動パラフィンを抽出除去後、乾燥し、さらにテンター延伸機により120〜130℃の条件で横方向に1.1〜2.0倍延伸し、この延伸シートを130℃で14%幅方向に緩和して熱処理を行った。得られた微多孔膜の物性を表2に示す。
表2に示すように本実施例の微多孔膜は平面性(偏肉)に特に優れ、安全性、サイクル性、電池作成のしやすさにも優れる。この効果は、A層及びB層の気孔率比、融点差、厚み差を最適化することにより積層多孔フィルムの平面性が改善されたことにより、フィルムの面内に安全性やサイクル性を低下させる欠陥部分の存在が著しく減じられたことに起因すると推定される。
1台の押出機と、単層ダイスを用いた他は、実施例10と同様の方法により積層多孔フィルムを成形し評価した。得られた微多孔膜の物性を表2に示す。
Claims (5)
- 多孔フィルムからなる外側のA層と、前記A層の内側に隣接して積層され、前記A層と実質的に同種の多孔フィルムからなるB層と、を含む積層多孔フィルムあって、
前記A層と前記B層との気孔率比が、(A層の気孔率)/(B層の気孔率)として0.90を超えて1.1以下であり、
前記A層と前記B層との融点差が、0℃以上5℃以下であり、
前記A層と前記B層との厚み差が、(A層の厚み)−(B層の厚み)として−20μm以上である積層多孔フィルム。 - 前記B層の両表面に前記A層が隣接して積層され、A層/B層/A層の3層構成を有する、請求項1記載の積層多孔フィルム。
- 請求項1又は2記載の積層多孔フィルムの製造方法であって、以下の(1)及び(2)の各工程、
(工程1)(A層)を形成する樹脂組成物Aと、(B層)を形成する樹脂組成物Bとを共に溶融状態でダイスより押出し、(A層)と(B層)とが積層された積層膜を形成する積層膜形成工程、
(工程2)前記積層膜形成工程の後、前記(A層)及び(B層)を共に微多孔化する積層多孔フィルム形成工程、
を有し、
前記ダイスが、1台の押出機から押出された溶融樹脂流を2つ以上の樹脂流に分割し、かつ各々の溶融樹脂流が、ダイス内のコートハンガー部で広がった膜状態で、各膜をダイス内で積合させ多層状態とし、リップ口よりダイス外に押し出すことを含む製造方法。 - 前記ダイスが、
溶融樹脂流を2つ以上の樹脂流に分割する分配部と、
前記分割された各々の樹脂流を流れの交差方向にコートハンガー状に広げ、更にシート状に成形する拡張部と、
前記シート状に成形された樹脂流をダイス内で積合させ多層状態とする積合部と、
を有する、請求項3記載の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の積層多孔フィルムを含む非水電解質2次電池用セパレータ。
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