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JP2012010273A - 移動通信システム、基地局及び通信制御方法 - Google Patents

移動通信システム、基地局及び通信制御方法 Download PDF

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JP2012010273A JP2010146643A JP2010146643A JP2012010273A JP 2012010273 A JP2012010273 A JP 2012010273A JP 2010146643 A JP2010146643 A JP 2010146643A JP 2010146643 A JP2010146643 A JP 2010146643A JP 2012010273 A JP2012010273 A JP 2012010273A
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Abstract

【課題】 Inter−RATハンドオーバ処理におけるパスサーチ所要時間を低減させ、ハンドオーバ成功率を上昇させる。
【解決手段】移動通信システム(1)は、第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナ(70)を共有する、第1の通信方式で移動端末(50)と通信を行う第1の基地局(10)及び第2の通信方式で移動端末と通信を行う第2の基地局(20)を備える。第1の基地局は、第1の基地局に収容される移動端末との相対的な距離を示すPhy情報を取得する取得手段(161、162)と、Phy情報を第2の基地局に通知する通知手段(162)とを備える。第2の基地局は、第1の基地局に収容される移動端末との通信を開始する際に、第1の基地局から通知されるPhy情報に基づいて、移動端末との通信の設定を行う通信制御手段(241)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動通信システムにおける基地局であって、相異なる複数通りの移動通信システムがアンテナ部を共有する基地局及び該基地局における通信制御方法の技術分野に関する。
この種の基地局として、例えば3G(3rd Generation)方式とLTE(Long Term Evolution)方式など、異なる無線通信技術(RAT:Radio access technology)を用いる移動通信システムの両方に対応した共用の基地局がある。このような基地局は、複数通り存在するRATの夫々に対応し、モバイルネットワークと通信が可能であるため、利便性や設置コスト面から、異なるRATの移行における過渡期において導入されるケースが見込まれる。
かかる基地局配下では、夫々のRATのサービスエリアが同じ範囲に重なるように配置される場合があり、このとき、夫々のRATに対応する移動端末では、一のRATから他のRATへの所謂システム間ハンドオーバが実施可能となる。かかるシステム間ハンドオーバを用いることで、基地局におけるRAT毎のサービスエリアへの移動端末の収容数を調整可能となり、また移動端末に要求されるサービス種別に応じた通信環境の提供が可能となる。
異なる無線システム間のハンドオーバにおいては、以下に示す先行技術文献に見られるように、移動端末の位置情報を用いることにより、シームレスなシステム間ハンドオーバを実現する構成が知られている。
特開2009−212746号公報 特開2003−87858号公報
移動端末の位置的な移動を伴わないシステム間ハンドオーバでは、必ずしも広範囲のパスサーチが行われる必要はない。しかしながら、従来の基地局におけるハンドオーバ手順においては、ハンドオーバ元の基地局とハンドオーバ先の基地局とが異なるRATにより共用される同一の基地局であることを判別出来ない。このため、システム間ハンドオーバと通常の基地局間ハンドオーバとの判別が出来ないという技術的な問題がある。従って、従来の基地局では、システム間ハンドオーバの際にも広範囲のパスサーチが実施される。このような不要な処理の実施により基地局内部での処理量が増大し、場合によってはシステム間ハンドオーバの確実な成功が妨げられる虞がある。
本発明は、上述した問題点に鑑み、異なるRATにより共用される基地局内でのシステム間ハンドオーバの際の処理量を低減させ、適切なシステム間ハンドオーバを実現可能な基地局及び通信制御方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、開示の移動通信システムは、第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを共有する、第1の通信方式で移動端末と通信を行う第1の基地局及び第2の通信方式で移動端末と通信を行う第2の基地局を備える。第1の通信方式と第2の通信方式とは、典型的には相異なる無線通信技術を示す趣旨であり、例えば、LTE方式や3G方式などの通信方式を示す。
第1の基地局は、第1の基地局に収容される移動端末との相対的な距離を示す無線情報を取得する取得手段と、無線情報を第2の基地局に通知する通知手段とを備える。
取得手段は、例えば、パスサーチ処理などによって移動端末との通信チャネルにおけるRTT(Round Trip Time)など、第1の基地局と移動端末との間の相対的な距離を示す無線情報を取得してもよい。取得された無線情報は、チャネルごとに識別可能な態様でデータベースなどに格納されてもよい。
通知手段は、取得手段により取得された無線情報を第2の基地局に通知する。通知手段は、例えば第1の基地局と第2の基地局との間で通信可能に接続されるCPRIリンクやIP接続、又はコアネットワークを介した通信によって無線情報を第2の基地局に送信する。
第2の基地局は、第1の基地局に収容される移動端末との通信を開始する際に、第1の基地局から通知される無線情報に基づいて、移動端末との通信の設定を行う通信制御手段を備える。
通信制御手段は、例えば、第1の基地局に収容される移動端末と第2の基地局とが通信を開始する、所謂Inter−RATハンドオーバ処理において、第1の基地局より通知される無線情報を用いて移動端末との相対的な距離を把握し、無線接続の確立のための設定を行ってもよい。
開示の通信制御方法は、上記課題を解決するために、上述した移動通信システムにおける通信の制御を実施する方法である。具体的には、開示の通信制御方法は、移動通信システムが備える取得手段が実施するものと同様の処理を行う取得工程と、通知手段が実施するものと同様の処理を行う通知工程と、通信制御手段が実施するものと同様の処理を行う通信制御工程とを備える。
開示の第1の基地局は、上記課題を解決するために、上述した移動通信システムに接続されて通信を行う基地局であって、当該第1の基地局に収容される前記移動端末との相対的な距離を示す無線情報を取得する取得手段と、前記無線情報を他の基地局(例えば、上述の第2の基地局)に通知する通知手段とを備える。
開示の第2の基地局は、上記課題を解決するために、上述した移動通信システムに接続されて通信を行う基地局であって、他の基地局に収容される移動端末との通信を開始する際に、他の基地局(例えば、上述の第1の基地局)から通知される無線情報に基づいて、移動端末との通信の設定を行う通信制御手段を備える。
上述した移動通信システムの動作によれば、Inter−RATハンドオーバ処理の際に、ハンドオーバ元の第1の基地局において取得された無線情報を用いて、ハンドオーバ先の第2の基地局の通信制御手段が移動端末との相対的な距離の把握を行うことが可能となる。
第1の基地局と第2の基地局とは、同一の共用アンテナを用いているため、第1の基地局配下のセルと第2の基地局配下のセルとは物理的なセル範囲が等しくなることがある。従って第1の基地局において取得される無線情報を用いることで、第2の基地局は、移動端末と第2の基地局の位置をある程度の精度で推測出来る。これにより、第2の基地局では、推測される移動端末の位置に基づいて狭い範囲でのパスサーチを実施することで、該移動端末との間に設定される個別チャネルのパスを容易に検出することが可能となる。
このため、Inter−RATハンドオーバ処理時に第2の基地局で実施される通信の設定によるパスサーチが完了するまでの所要時間を短縮することが出来る。これは、ハンドオーバ処理の成功率を上昇させることに繋がる。また、第2の基地局でのパスサーチ処理に係る処理量を低減させることから、同時に並列処理可能なハンドオーバ呼の増加に繋がり、システム全体の効率が向上する。
移動通信システムの構成を示すブロック図である。 LTE方式の無線制御装置の構成を示すブロック図である。 3G方式の無線制御装置の構成を示すブロック図である。 無線制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 記憶部に格納されるPhy情報テーブルの一例を示す図である。 Phy情報テーブルの共有の態様を示す図である。 記憶部に格納される局データの一例を示す図である。 Phy情報の新規取得及び更新処理の流れを示すフローチャートである。 Phy情報の共有処理の流れを示すフローチャートである。 Phy情報テーブル無効フラグ設定処理の流れを示すフローチャートである。 Inter−RATハンドオーバ処理にかかるシーケンス図である。 Inter−RATハンドオーバ処理にかかるeNBの処理の流れを示すフローチャートである。 Inter−RATハンドオーバ処理にかかるBTSの処理の流れを示すフローチャートである。 Inter−RATハンドオーバ処理にかかるRNCの処理の流れを示すフローチャートである。 ハンドオーバ処理におけるハンドオーバ先確認処理の流れを示すフローチャートである。 ハンドオーバ処理におけるパスサーチ処理の流れを示すフローチャートである。 移動通信システムの第1変形例の構成を示すブロック図である。 移動通信システムの第2変形例の構成を示すブロック図である。 移動通信システムの第3変形例の構成を示すブロック図である。 移動通信システムの第4変形例の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(1)基本構成
開示の移動通信システムの実施形態である移動通信システム1の構成について図1のブロック図を参照して説明する。
移動通信システム1は、LTE方式のREC(無線制御装置:Radio Equipment Controller)であるREC(eNB(e node B))10、3G方式のREC(BTS(Base Transceiver Station))20、及びREC(eNB)10とREC(BTS)20とが共用する無線装置である共用RE(Radio Equipment)40を備えている。
REC(eNB)10は、CPRI(Common Public Radio Interface)リンク#1で接続される共用RE40とともに、LTE方式の基地局(eNB)を構成する装置である。REC(eNB)10は、コアネットワークCNに接続され、共用RE40配下のセルに収容されるUE(移動端末:User Equipment)50と通信を行う。
REC(eNB)10が有する機能部について、図2のブロック図を参照して説明する。図2は、REC(eNB)10が有する機能を便宜上独立した機能部として示す図であるが、各機能部は例えばプログラムに記述されるものであるなど、独立した実体を有しない構成であってもよい。REC(eNB)10は、共用RE40との通信インタフェースであるCPRI#1インタフェース11と、REC(BTS)20との通信インタフェースであるCPRI#2インタフェース(eNB)12と、CPRIマルチプレクサ(MUX)13と、ネットワーク送受信部(eNB)14と、記憶部(eNB)15と、ベースバンド信号処理部(eNB)16と、ハンドオーバ管理部(eNB)17と、呼処理制御部(eNB)18と、クロック(eNB)19とを備える。
CPRI#1インタフェース11は、共用RE40が備えるCPRIインタフェースとの間でCPRIリンク#1を形成し、データの送受信を行う。CPRI#2インタフェース(eNB)12は、REC(BTS)20が備えるCPRI#2インタフェース(BTS)21との間でCPRIリンク#2を形成し、データの送受信を行う。CPRIMUX13は、CPRI#1インタフェース11及びCPRI#2インタフェース(eNB)12を介して送受信されるデータの多重化を行う。ネットワーク送受信部(eNB)14は、コアネットワークCNに接続され、データの送受信を行う。
記憶部(eNB)15は、データ格納用のメモリであり、例えば後述するハンドオーバ呼識別ID、Phy情報及び局データを格納する。
ベースバンド信号処理部(eNB)16は、共用RE40を介した通信における無線リソースの管理や、送受信データの処理を行う。ベースバンド信号処理部(eNB)16は、通信を行うUE50に対するパスサーチを行うパスサーチ処理部(eNB)161と、記憶部(eNB)15に格納されるInter−RATハンドオーバのためのPhy情報の管理を行うPhy情報管理部(eNB)162を備える。
ハンドオーバ管理部(eNB)17は、REC(eNB)10の負荷状況、共用RE40の電波状況、及びUE50の能力などに応じて、Inter−RATハンドオーバの実施の有無を判断する。例えば、ハンドオーバ管理部(eNB)17は、共用RE40のセル内のUE50の収容数やUE50により要求されるサービス種別、又はUE50の位置の移動などに応じて、Inter−RATハンドオーバの実施を判断する。
呼処理制御部(eNB)18は、コアネットワークCNからのUE50への呼の処理や個別チャネルのリソース管理を行う。また、呼処理制御部(eNB)18は、UE50のInter−RATハンドオーバ時の呼処理に用いられる個別チャネルについて、REC(eNB)10及びREC(BTS)20に共通する識別用のIDであるハンドオーバ呼識別IDを割り当てて管理を行っている。
クロック(eNB)19は、各部の処理信号をラッチするためのクロック信号を生成する。
尚、REC(eNB)10の上位には、コアネットワークCN内に配置される装置として移動管理エンティティ(MME:Mobility Managing Entity)が備えられている。
図1に戻り、説明を続ける。REC(BTS)20は、CPRIリンク#2で接続REC(eNB)10に接続され、該REC(eNB)10を介してCPRI#1で接続される共用RE40とともに、3G方式の基地局(BTS)を構成する装置である。REC(BTS)20は、RNC(Radio Network Controller:無線ネットワーク制御装置)30を介してコアネットワークCNに接続され、共用RE40配下のセルに収容されるUE50と通信を行う。
REC(BTS)20が有する機能部について、図3のブロック図を参照して説明する。図3は、REC(BTS)20が有する機能を便宜上独立した機能部として示す図であるが、各機能部は例えばプログラムに記述されるものであるなど、独立した実体を有しない構成であってもよい。REC(BTS)20は、REC(eNB)10を介して共用RE40と通信を行うインタフェースであるCPRI#2インタフェース(BTS)21と、RNC30を介してコアネットワークCNに接続されるネットワーク送受信部(BTS)22と、記憶部(BTS)23と、ベースバンド信号処理部(BTS)24と、呼処理制御部(BTS)25と、クロック(BTS)26とを備える。また、REC(BTS)20と接続されるRNC30は、ハンドオーバ管理部(RNC)31を備える。
CPRI#2インタフェース(BTS)21は、REC(eNB)10が備えるCPRI#2インタフェース(eNB)12との間でCPRIリンク#2を形成し、REC(eNB)10及共用RE40との間でデータの送受信を行う。ネットワーク送受信部(BTS)22は、RNC30を介してコアネットワークCNに接続され、データの送受信を行う。
記憶部(BTS)23は、データ格納用のメモリであり、例えば後述するハンドオーバ呼識別ID、Phy情報及び局データを格納する。
ベースバンド信号処理部(BTS)24は、共用RE40を介した通信における無線リソースの管理や、送受信データの処理を行う。ベースバンド信号処理部(BTS)24は、通信を行うUE50に対するパスサーチを行うパスサーチ処理部(BTS)241と、記憶部(BTS)23に格納されるInter−RATハンドオーバのためのPhy情報の管理を行うPhy情報管理部(BTS)242を備える。
呼処理制御部(BTS)25は、コアネットワークCNからのUE50への呼の処理や個別チャネルのリソース管理を行う。また、呼処理制御部(BTS)25は、UE50のInter−RATハンドオーバ時の呼処理に用いられる個別チャネルについて、REC(eNB)10及びREC(BTS)20に共通する識別用のIDであるハンドオーバ呼識別IDを割り当てて管理を行っている。
クロック(BTS)26は、各部の処理信号をラッチするためのクロック信号を生成する。
ハンドオーバ管理部(RNC)31は、REC(BTS)20の負荷状況、共用RE40の電波状況、及びUE50の能力などに応じて、Inter−RATハンドオーバの実施の有無を判断する。例えば、ハンドオーバ管理部(BTS)31は、共用RE40のセル内のUE50の収容数やUE50により要求されるサービス種別、又はUE50の位置の移動などに応じて、Inter−RATハンドオーバの実施を判断する。
図1に戻り、説明を続ける。共用RE40は、REC(eNB)10又はREC(BTS)20の一部として、無線部を有する装置であり、REC(REC(eNB)10)とCPRIリンク#1を介して接続されるCPRIインタフェースと、送受信信号の処理を行う共用器と、アンテナとを備える。特に説明のない部分においては、共用RE40は、公知の構成であってもよい。
UE50は、LTE方式でREC(eNB)10と通信が可能であるとともに、3G方式でRNC30と通信が可能である、所謂デュアルUE50である。このため、UE50は、LTE方式のセルから3G方式のセルへ、又は3G方式のセルからLTE方式のセルへのInter−RAT(Radio Access Technology)ハンドオーバが可能である。
REC(eNB)10及びREC(BTS)20は、配下のセルに収容されるUE50の呼に設定される個別チャネル(以降、個別chと称して説明する)の物理レイヤ(Physical layer)に係る情報(以下、Phy情報と称して説明する)が記録されるデータベースを有する。Phy情報は、例えばUE50の呼に設定される個別chを介した通信におけるRTTなどである。該データベースは、UE50ごとに呼を識別するための識別IDと、RTTなどのPhy情報とを要素とするテーブル(以降、Phy情報テーブルと称して説明する)の形式をとる。図5は、REC(eNB)10の記憶部(eNB)15に格納されるPhy情報テーブル及びREC(BTS)20の記憶部(BTS)23に格納されるPhy情報テーブルの一例を示す図である。
同一の共用RE40を共用するREC(eNB)10とREC(BTS)20とは、各自のセルで設定された個別chのPhy情報テーブルを相互に通知し、共有している。図6に示されるように、REC(eNB)10のPhy情報管理部(eNB)162は、記憶部(eNB)15に格納される、自セルで設定された個別chのPhy情報テーブルをCPRIリンク#2を介してREC(BTS)20へ通知する。通知を受けたREC(BTS)20の記憶部(BTS)23には、自セルで設定された個別chのPhy情報テーブルに加えて、REC(eNB)10配下のセルで設定された個別chのPhy情報テーブルが格納される。他方で、REC(BTS)20のPhy情報管理部(BTS)242は、記憶部(BTS)23に格納される、自セルで設定された個別chのPhy情報テーブルをCPRIリンク#2を介してREC(eNB)10へ通知する。通知を受けたREC(eNB)10の記憶部(eNB)15には、自セルで設定された個別chのPhy情報テーブルに加えて、REC(BTS)20配下のセルで設定された個別chのPhy情報テーブルが格納される。各セルにおいて設定される個別chに係るPhy情報テーブルの新規取得及び通知時の処理については、後に詳述する。
図6に示される例に限られることなく、共用RE40に更に他のRECが接続される場合、該RECとの間でも個別chのPhy情報を共有する構成であってよい。
Phy情報テーブルに加えて、REC(eNB)10の記憶部(eNB)15及びREC(BTS)20の記憶部(BTS)23は、配下のセルに収容されるUE50のハンドオーバ処理時に、ハンドオーバ先候補を確認するための局データを格納する。局データは、例えば図7に示されるハンドオーバ先候補局テーブルの形式で格納される。一例として、ハンドオーバ先候補局テーブルには、候補局の番号(候補局#)、候補局のノードを識別するノード識別子、候補局のキャリア番号、セクタ番号、及び該候補局のREの共用状況を示すRE共用情報が格納される。
図4を参照して、REC(eNB)10、REC(BTS)20及び共用RE40が有する各機能部を実現するためのハードウェア構成の一例について説明する。図4は、REC(eNB)10又はREC(BTS)20が共通して有するハードウェアと、共用RE40が有するハードウェアとを示すブロック図である。
局間ネットワーク信号処理部110は、ネットワーク送受信部14、22の一例であって、制御局とのインタフェースとなる対基地局制御局インターフェース回路111と、LSI(Large Scale Integration)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などにより構成される信号処理回路112とを備える。、局間ネットワーク信号処理部110は、架内インタフェース回路113を介して、REC(eNB)10又はREC(BTS)20の各部と接続するバス150に接続される。
呼処理信号処理部120は、呼処理に係る信号を処理するための信号処理回路121と、REC(eNB)10の各部と接続するバス150に接続される架内インタフェース回路122とを備える。
CPRIインタフェース130は、CPRI#1インターフェース11、CPRI#2インターフェース12、21及びCPRIMUX13の一例であって、接続用の光モジュール131と、LSI又はFPGAなどにより構成される信号処理回路132とを備える。CPRIインタフェース130は、架内インタフェース回路133を介して、REC(eNB)10又はREC(BTS)20の各部と接続するバス150に接続される。
呼制御/監視制御部140は、REC(eNB)10又はREC(BTS)20全体の動作を制御又は監視する構成であって、制御用のCPU141、格納用メモリ142、動作用メモリ143及び架内インタフェース回路144を有する。CPU141は、格納用メモリ142内に格納されるプログラムを実行することで、ハンドオーバ管理部17、25、呼処理制御部18、26の一例として機能する。動作用メモリ143は、かかるCPU141の動作時に、一時的にプログラムや各種データを展開するためのメモリである。また、格納用メモリ142は、Phy情報テーブル及び局データを格納する記憶部15、23の一例として動作する。呼制御/監視制御部140は、架内インタフェース回路144を介して、REC(eNB)10又はREC(BTS)20の各部と接続するバス150に接続される。
バス150は、REC(eNB)10又はREC(BTS)20の各部を相互に接続するためのバスである。バス150は、また、クロック19、27の一例となる基準信号発信機(不図示)又は外部の基準信号入力端子と接続することで、入力されるクロック信号を各部に供給する。
(2)動作例
以下に、移動通信システム1により実施される各処理について説明する。
(2−1)Phy情報の取得及び通知処理
移動通信システム1のREC(eNB)10又はREC(BTS)20では、上述したように配下のセルに収容されるUE50の呼に対して設定される個別chにおけるRTTなどのPhy情報がPhy情報テーブルに格納される。RTTは、UE50の位置などに応じて変動することがあり、定期的に実施されるパスサーチ処理により適宜更新された情報が取得される。このため、Phy情報も定期的に更新されることが好ましい。移動通信システム1におけるUE50の呼の個別CHのPhy情報の新規取得及び更新手順について、図8のフローチャートを参照して説明する。図8では、UE50を収容しているREC(eNB)10により実施されるUE50の呼に対して設定される個別CHのPhy情報の新規取得及び更新手順について説明している。
REC(eNB)10のPhy情報管理部(eNB)162は、呼処理制御部(eNB)18からUE50に関する新規個別ch設定の通知を受信する(ステップS101)。Phy情報管理部(eNB)162は、新規個別chについて、新しい識別IDを設定する(ステップS102)。
Phy情報管理部(eNB)162は、新規個別ch設定時の設定パラメータにUE50の呼の個別CHのRTTに関連する情報が含まれる場合(ステップS103:Yes)、新規に設定された識別IDと関連情報に基づくRTT値とを、記憶部(eNB)15内のPhy情報テーブルに新規項目として追加する(ステップS104)。他方で、新規個別ch設定時の設定パラメータにUE50の呼の個別CHのRTTに関連する情報が含まれていない場合(ステップS103:No)、Phy情報管理部(eNB)162は、新規に設定された識別IDを、記憶部(eNB)15内のPhy情報テーブルに新規項目を追加する。このとき、Phy情報管理部(eNB)162は、RTTをNULL値に設定する(ステップS105)。以上の動作により、記憶部(eNB)15内のPhy情報テーブルに、新規に設定されるUE50との個別chのPhy情報が新規項目として追加される。
続いて、Phy情報管理部(eNB)162は、内部の情報更新周期タイマを起動し、新規に設定されたUE50の個別chのPhy情報の更新の準備を行う(ステップS106)。タイマは、例えば1.0sec程度の所定の時間に設定される。このときのタイマの設定時間が、UE50のPhy情報の更新周期となる。
タイマが満了する前の更新準備中に、UE50が他の基地局にハンドオーバすることなどにより、UE50の呼に割り当てられた個別chリソースの解放要求がある場合、(ステップS107:Yes)、Phy情報管理部(eNB)162は、UE50の個別chに関する項目を記憶部(eNB)15内のPhy情報テーブルから削除する(ステップS109)。
更新準備中に、該UE50の呼に割り当てられた個別chリソースの解放要求がなく(ステップS107:No)、タイマが時間切れとなる場合(ステップS108:Yes)、Phy情報管理部(eNB)162は、記憶部(eNB)15内のPhy情報テーブルに格納されるUE50のPhy情報を更新する(ステップS110)。具体的には、Phy情報管理部(eNB)162は、パスサーチ処理部(eNB)161において定期的に実施されるパスサーチにより計測されるUE50の個別chに関するRTTの通知を受け、通知を受けたRTTを新規値としてPhy情報テーブルを更新する。その後、Phy情報管理部(eNB)162は、内部の情報更新周期タイマを起動し、UE50の個別chのPhy情報の更新(ステップS106乃至S110)を繰り返し実施する。
以上の動作により、記憶部(eNB)15内のPhy情報テーブルが所定の周期毎に、UE50のRTTの実測値に即して更新される。尚、このように新規取得され、且つ定期的に更新されるPhy情報テーブル内の情報は、ハンドオーバ元のREC(eNB)10よりハンドオーバ先のREC(BTS)20及びRNC30に対して通知されることが好ましい。移動通信システム1におけるUE50の呼の個別CHのPhy情報の共有手順について、図9のフローチャートを参照して説明する。図9では、現在UE50を収容し、ハンドオーバ元となり得るREC(eNB)10において取得されるUE50の呼の個別CHのPhy情報をUE50のハンドオーバ先となり得るREC(BTS)20に通知することで共有する場合の動作について説明している。
Phy情報の共有にあたって、REC(eNB)10のPhy情報管理部(eNB)162は、内部の通知周期タイマを起動し、UE50の個別chのPhy情報の通知の準備を行う(ステップS201)。タイマは、例えば10sec程度の所定の時間に設定される。このときのタイマの設定時間が、UE50のPhy情報の共有のための通知の周期となる。
通知周期タイマの満了時に(ステップS202:Yes)、REC(eNB)10のPhy情報管理部(eNB)162は、記憶部(eNB)15内のPhy情報テーブル内の情報をREC(BTS)20に通知する。このとき、Phy情報管理部(eNB)162は、CPRIリンク#2を介してREC(BTS)20に対する情報の送信を行う。
Phy情報テーブル内の情報を受信した(ステップS204)REC(BTS)20では、Phy情報管理部(BTS)242が受信情報を用いて記憶部(BTS)23内のPhy情報テーブル内の情報の更新を行う。以上の動作により、REC(BTS)20の記憶部(BTS)23内のPhy情報テーブルが所定の周期毎に、REC(eNB)10において更新される値に更新される。
このようにPhy情報テーブルが定期的に更新及び共有されることで、ハンドオーバ先となるREC(BTS)20側でハンドオーバ元のREC(eNB)10から通知されたRTTなどのPhy情報の統計を集計することが可能となる。また、過去のハンドオーバ実績からハンドオーバ元のREC(eNB)10におけるRTTの計測精度を判定することも可能となり、ハンドオーバ時に該Phy情報テーブル内のRTTが適用可能であるか否かの判定が可能となる。
(2−2)Phy情報格納テーブル無効フラグ設定処理
Phy情報テーブル無効フラグの設定処理について、図10を参照して説明する。ここでは、上述したPhy情報の通知処理により、REC(eNB)10よりUE50の呼に設定された個別chに係るPhy情報の通知を受けたREC(BTS)20における処理について説明する。
REC(BTS)20のPhy情報管理部(BTS)242は、記憶部(BTS)23内に格納されるPhy情報テーブルについて、過去に実施されたハンドオーバ時のパスサーチ成功結果を集計する。集計されたパスサーチの成功数から、パスサーチの成功率を算出し、該パスサーチの成功率と、例えば80%などの所定の閾値成功率との比較を行う(ステップS301)。
Phy情報管理部(BTS)242は、パスサーチの成功率が閾値を下回る場合(ステップS301:Yes)、Phy情報テーブルに対して無効フラグをonに設定する(ステップS302)。Phy情報管理部(BTS)242は、同様の処理を記憶部(BTS)23内に格納される全てのPhy情報テーブルに対して実行する。
無効フラグがonに設定されたPhy情報テーブルは、後に詳述するように、該Phy情報テーブルにPhy情報が含まれるUE50のハンドオーバ時には用いられない。具体的には、UE50のInter−RATハンドオーバ処理において、Phy情報テーブルに含まれるRTTを用いる代わりに、広範囲のパスサーチを実施することで、UE50についてRTTの計測が行われる。
尚、Phy情報テーブル無効フラグの初期値はoffに設定され、移動通信システム1の運用に伴って集計されるハンドオーバの成功率に基づいて、無効フラグがonへと設定される態様が好ましい。onに設定された無効フラグは、例えば24時間毎などの一定の周期で初期化される態様であってもよく、また、他の何らかの処理によってoffに設定される態様であってもよい。
移動通信システム1では、上述したPhy情報の取得及び通知処理により、共用RE40を共用するREC(eNB)10及びREC(BTS)20の間で、一方のREC配下のセルに在圏するUE50の呼に対して設定される個別chのPhy情報が他方のRECにおいても共有される。このようなPhy情報を用いることで、例えば後述するREC(eNB)10からREC(BTS)20へのInter−RATハンドオーバ処理時に、ハンドオーバ先のREC(BTS)20では、UE50の呼について、パスサーチに拠らずにRTTを取得することが可能となる。
しかしながら、共有されるPhy情報が、適切なハンドオーバを実現するために充分な精度を有していない場合、ハンドオーバの失敗に繋がる可能性がある。
そこで、上述のように、ハンドオーバ時のパスサーチ成功率に基づいて、Phy情報を用いるか否かの判定を行うことで、このようなハンドオーバの失敗を防止することが可能となる。従って、ハンドオーバ処理におけるパスサーチに要する時間を短縮可能となる上に、少なくとも従来のInter−RATハンドオーバ処理以上のハンドオーバ処理の成功率を担保することが出来る。
(2−3)Inter−RATハンドオーバ処理
移動通信システム1におけるInter−RATハンドオーバ処理について、図11乃至図14を参照して説明する。このようなInter−RATハンドオーバ処理について、図11は各部で送受信されるメッセージを示すシーケンス、図12はREC(eNB)10において実施される処理、図13はREC(BTS)20において実施される処理、図14はRNC30において実施される処理を夫々示している。以下では、Inter−RATハンドオーバ処理における時系列に応じて、図12乃至図14を適宜参照して、各部の動作について説明する。尚、以下では、REC(eNB)10配下のセルに収容されるUE50がInter−RATハンドオーバにより、該REC(eNB)10とREを共用するREC(BTS)20配下のセルに移動する際の処理について説明する。
REC(eNB)10のハンドオーバ管理部(eNB)17は、自システムの負荷状況、電波状況、端末の能力などに基づいて、共用RE40配下のLTE方式セルに在圏するUE50のInter−RATハンドオーバを実施することを決定する(図12、ステップS401)。
REC(eNB)10の呼処理制御部(eNB)18は、ハンドオーバ先確認処理を行い(図12、ステップS402)、UE50のハンドオーバ先セルが、REC(eNB)10と共用RE40を共有するか否かの判定を行う(図12、ステップS403)。
図15を参照して、ハンドオーバ先確認処理の手順について説明する。REC(eNB)10の呼処理制御部(eNB)18は、UE50に対する現在の呼の接続セルを識別するためのキャリア番号及びセクタ番号などの接続セル情報を取得する(図15、ステップS701)。続いて、REC(eNB)10の呼処理制御部(eNB)18は、記憶部(eNB)15に格納される他のRATも含む基地局の情報を示す局データを参照し、ハンドオーバ先のセルのRE情報を取得する(図15、ステップS702)。
取得される接続セル情報及びハンドオーバ先セルのRE情報に基づき、REC(eNB)10のハンドオーバ管理部(eNB)17は、ハンドオーバ先のセルのRE情報に、現在のUE50の接続セル情報が含まれるか否かの検出を行う(図15、ステップS703)。
ハンドオーバ先のセルのRE情報に現在のUE50の接続セル情報が含まれない場合、UE50のハンドオーバ先は、同一の共用RE40を共用するセルではないと認識される(図15、ステップS704)。つまり、ハンドオーバ処理は、Inter−RATハンドオーバ処理ではないと認識される。他方で、ハンドオーバ先のセルのRE情報に現在のUE50の接続セル情報が含まれる場合、UE50のハンドオーバ先は、同一の共用RE40を共用するセルであると認識される(図15、ステップS705)。つまり、ハンドオーバ処理は、Inter−RATハンドオーバ処理であると認識される。以上の処理により、UE50のハンドオーバが、同一の共用RE40を共用するREC(eNB)10からREC(BTS)20へのInter−RATハンドオーバであるか否かが判定される。
図12に戻り、説明を続ける。ハンドオーバ先セルが同一の共用RE40のセルではないと認識される場合(図12、ステップS403:NO)、REC(eNB)10は、呼処理制御部(eNB)18において生成されるハンドオーバ要求メッセージ「m1」をMMEに対して送信する(図12、ステップS404)。他方で、ハンドオーバ先セルが同一の共用RE40のセルであると認識される場合(図12、ステップS403:Yes)、REC(eNB)10は、呼処理制御部(eNB)18において生成されるハンドオーバ要求メッセージ「m1」に、識別IDを付与して、MMEに対して送信する(図12、ステップS405)。
いずれの場合においても、ハンドオーバ要求メッセージ「m1」を受信したMMEは、コアネットワークCNに対してリロケーション要求メッセージ「m2」を送信する(図12、ステップS404及びS405)。リロケーション要求メッセージ「m2」を受信したコアネットワークCNは、ハンドオーバ先REC(BTS)20を配下とするRNC30に対して、リロケーション要求メッセージ「m3」を送信する(図12、ステップS404及びS405)。
RNC30は、リロケーション要求メッセージ「m3」を受信した後(図14、ステップS601)、該リロケーション要求メッセージ「m3」に識別IDが付与されているか否かの確認を行う(図14、ステップS602)。
受信したリロケーション要求メッセージ「m3」に識別IDが付与されていない場合(図14、ステップS602:No)、RNC30の呼接続処理部は、無線リソース制御のためのNBAP(Node B Application Part)プロトコルを用いて、UE50との新規個別chの設定要求をハンドオーバ先のREC(BTS)20に対して送信する。(図14、ステップS603)。他方で、受信したリロケーション要求メッセージ「m3」に識別IDが付与されている場合(図14、ステップS602:Yes)、RNC30の呼接続処理部は、UE50との新規個別chの設定要求に、該UE50に対する識別IDを付与して、ハンドオーバ先のREC(BTS)20に対して送信する。(図14、ステップS604)。
RNC30から送信される新規個別chの設定要求は、REC(BTS)20のネットワーク送受信部(BTS)22を介して呼処理制御部(BTS)25内の信号終端部において受信される(図13、ステップS501)。
新規個別chの設定要求を受けた後、REC(BTS)20の呼処理制御部(BTS)25は、該設定要求に識別IDが付与されているか否かの確認を行う(図13、ステップS502)。設定要求に識別IDが付与されていることが確認された場合(図13、ステップS502:Yes)、呼処理制御部(BTS)25は、該識別IDが含まれるPhy情報テーブルの無効フラグがoffであるか否かの確認を行う(図13、ステップS503)。
新規個別chの設定要求に識別IDが付与されていない場合(図13、ステップS502:No)、又は新規個別chの設定要求に識別IDが付与され(図13、ステップS502:Yes)、且つPhy情報テーブル無効フラグがonである場合(図13、ステップS503:No)、REC(BTS)20の呼処理制御部(BTS)25は、ベースバンド信号処理部(BTS)24に個別chリソースの確保を指示する(図13、ステップS504)。これにより、UE50に対して、下り個別chであるDL−DPCCH(Down-Link Dedicated Physical Data Channel)の送信が開始される。個別ch設定が正常に完了した後、REC(BTS)20は、RNCに対して個別ch設定指示応答を送信する(図13、ステップS505)。その後、呼処理制御部(BTS)25は、UE50に対して設定した個別chにおける上り個別ch無線同期確立の監視を開始する(図13、ステップS510)。
他方で、新規個別chの設定要求に識別IDが付与され(図13、ステップS502:Yes)、且つPhy情報テーブル無効フラグがoffである場合(図13、ステップS503:Yes)、REC(BTS)20の呼処理制御部(BTS)25は、個別chリソースの確保を指示する信号に対し、識別IDを付与した上で、同様にベースバンド信号処理部(BTS)24に送信する(図13、ステップS506)。該指示に応じて個別ch設定が正常に完了した後に、REC(BTS)20は、RNC30に対して個別ch設定指示応答を送信する(図13、ステップS507)。
個別ch設定指示応答の送信後に、ベースバンド信号処理部(BTS)24内のPhy情報管理部(BTS)242は、セル情報および識別IDを用いて、記憶部(BTS)23に格納されるPhy情報テーブルを参照する。参照の結果、Phy情報管理部(BTS)242は、REC(eNB)10において取得される、UE50の呼の個別chにおけるRTT値を取得する。取得されたRTT値は、パスサーチ処理部(BTS)241に通知される(図13、ステップS508)。
RTT値の通知を受けたパスサーチ処理部(BTS)241は、後のパスサーチ処理において、広範囲のパスサーチの実施を無効とする設定を行う(図13、ステップS509)。例えば、パスサーチ処理部(BTS)241は、内部に格納される広範囲パスサーチ実施フラグをoffに設定することで、広範囲のパスサーチを無効とする設定を行う。続いて、呼処理制御部(BTS)25は、UE50に対して設定した個別chにおける上り個別ch無線同期確立の監視を開始する(図13、ステップS510)。
呼処理制御部(BTS)25は、上り個別ch無線同期確立の監視を開始時に、内蔵される上り個別ch無線同期確立待ちタイマを起動する(図13、ステップS511)。
REC(BTS)20の呼処理制御部(BTS)25は、上り個別ch無線同期確立の監視を開始した後、パスサーチ処理部(BTS)241に対して、UE50の上り個別chのパスサーチ実施の指示を行う。パスサーチ実施を指示されたパスサーチ処理部(BTS)241は、パスサーチ処理を実施する(図13、ステップS512)。
図16を参照して、パスサーチ処理部(BTS)241によるUE50の上り個別chのパスサーチ処理について説明する。図16は、パスサーチ処理の流れを示すフローチャートである。パスサーチ処理の流れでは、図16に示されるように大別して広範囲及び狭範囲の2種類のパスサーチが実施されることがある。尚、2種類のパスサーチは、パスサーチを行う範囲の相対的な広狭(言い換えれば、大小)に応じて区別される。
パスサーチ処理の際に、パスサーチ処理部(BTS)241は、先ず広範囲のパスサーチ実施フラグを参照することなどにより、広範囲パスサーチを実施するか否かの決定を行う(図16、ステップS801)。広範囲パスサーチを実施するよう設定される場合(図16、ステップS801:Yes)、パスサーチ処理部(BTS)241は、広範囲のパスサーチをパスが検出されるまで繰り返し実行する(図16、ステップS802)。パスサーチ処理部(BTS)241は、UE50に対して設定される上り個別chを介してUE50より送信される電波を受信することで、パスの検出を認識する。
他方で、広範囲パスサーチを実施しないよう設定される場合(図16、ステップS801:No)、パスサーチ処理部(BTS)241は、広範囲のパスサーチを実施しない。
広範囲のパスサーチによりパスが検出される場合(図16、ステップS803:Yes)、又は広範囲のパスサーチが実施されなかった場合、パスサーチ処理部(BTS)241は、狭範囲のパスサーチをパスが検出されるまで繰り返し実行する(図16、ステップS804)。狭範囲のパスサーチによりパスが検出される場合(図16、ステップS805:Yes)、パスサーチ処理部(BTS)241は、パスサーチが成功したことを認識し(図16、ステップS806)、パスサーチ処理を終了する。
再び図14において、一方、REC(BTS)20から、個別ch設定指示応答の送信(図13、ステップS507)を受けたRNC30は、REC(eNB)10に対して、コアネットワークCNを介して、ハンドオーバ要求に対する応答を送信する(図14、ステップS605)。具体的には、RNC30は、先ずコアネットワークCNに対してリロケーション要求確認メッセージ「m4」を送信する。リロケーション要求確認メッセージ「m4」を受信したコアネットワークCNは、MMEに対してリロケーション応答メッセージ「m5」を送信する。リロケーション応答メッセージ「m5」を受信したMMEは、REC(eNB)10に対して、ハンドオーバ指示メッセージ「m6」を送信する。
ハンドオーバ要求に対する応答を送信した後に、RNCのリソース管理部(RNC)は、内蔵されるタイマを起動し、UE50から通信先をREC(BTS)20に切り替えたことを通知する無線切り替え完了メッセージ「m9」の受信の受信待ちを開始する(図14、ステップS606)
コアネットワークCN経由でRNCより送信されるハンドオーバ要求に対する応答は、REC(eNB)10のハンドオーバ管理部(eNB)17において受信される(図12、ステップS406)。REC(eNB)10のハンドオーバ管理部(eNB)17は、受信したハンドオーバ指示メッセージ「m6」の内容に基づいて、ハンドオーバ先のRNCにおいて個別ch設定が正常に完了したことを確認する(図12、ステップS407)。
この時、RNCにおいて個別ch設定が正常に完了していない場合(図12、ステップS407:No)、REC(eNB)10は、ハンドオーバ処理中に異常が生じたと判断し、ハンドオーバ処理の終了など所定の異常終了手順を実施する(図12、ステップS416)。
ハンドオーバ先のRNCにおいて個別ch設定が正常に完了したと判断される場合(図12、ステップS407:Yes)、REC(eNB)10の個別chリソース管理部(eNB)は、Inter−RATハンドオーバ処理によりUE50が通信先をREC(eNB)10からREC(BTS)20に切り替えるタイミングである「アクティベーションタイム」を決定する(図12、ステップS408)。
尚、通信先をREC(BTS)20に切り替えるためには、ハンドオーバ先であるREC(BTS)20において、UE50との下り個別ch及び上り個別chが確立されている必要がある。このため、「アクティベーションタイム」は、REC(BTS)20における個別chの設定処理及びパスサーチ処理に要する時間に基づいて決定されることが好ましい。
「アクティベーションタイム」の決定後、REC(eNB)10は、「アクティベーションタイム」において通信先をREC(BTS)20に切り替えることを指示する無線切り替え指示メッセージ「m7」をUE50に対して送信する(図12、ステップS409)。具体的には、呼処理制御部(eNB)18にて生成される、LTE方式からの無線切り替えを指示する「Mobility FROM EUTRA COMMAND」によりUE50に対する無線切り替えが指示される。
無線切り替え指示メッセージ「m7」を送信した後、REC(eNB)10の個別chリソース管理部(eNB)は、内蔵されるタイマを起動し、UE50に関連する解放を指示するコンテキスト解放指示メッセージ「m13」の受信待ちを開始する(図12、ステップS410)。
UE50では、LTE用の信号処理部により受信した無線切り替え指示メッセージ「m7」のデータ処理が行われ、信号終端部によりメッセージ内容が認識される。
UE50の装置制御部は、無線切り替え指示メッセージ「m7」に含まれる「アクティベーションタイム」を読み取る。そして、「アクティベーションタイム」において、無線切り替え完了メッセージ「m9」をREC(BTS)20を介してRNC30に対して上り個別chで送信開始する。具体的には、UE50内の3G用信号処理部において生成される、3G方式への無線切り替え完了を通知する「DCCF Handover to UTRAN」メッセージによりUE50に対する無線切り替えの完了が通知される。尚、Inter−RATハンドオーバの場合、RAT間で無線区間のフレーム同期が困難のため、「アクティベーションタイム」=Nowと設定される。つまり、UE50は、無線切り替え指示メッセージ「m7」メッセージを受け取った後、REC(BTS)20に対する上り個別chが確立しているならば、即時に無線切り替え完了メッセージ「m9」を送信する。
パスサーチ処理(図13、ステップS512)を実施中のREC(BTS)20では、UE50より上り個別chで信号の送信が行われることを検出することで、広範囲のパスサーチの成功(図16、ステップS803)及び狭範囲のパスサーチの成功(図16、ステップS805)を認識する。
パスサーチの成功が認識された後、REC(BTS)20のベースバンド信号処理部(BTS)24は、上り無線フレームタイミング同期処理を実施する(図13、ステップS513)。フレームタイミング同期処理後に、ベースバンド信号処理部(BTS)24は、個別chリソース管理部(BTS)に対して、同期の確立を通知する。
個別chリソース管理部(BTS)は、図13のステップS511での処理により起動されたタイマの満了前に、フレームタイミング同期確立の通知を受けた場合(図13、ステップS514:Yes)、タイマを停止する(図13、ステップS515)。その後、REC(BTS)20のベースバンド信号処理部(BTS)24内のデータ処理部において、UE50からの上り個別chのデータ処理が開始される(図13、ステップS516)。これにより、UE50は、REC(BTS)20との通信を開始するようになる。
他方で、タイマ満了までに上り個別chの無線同期が確立しない場合(図13、ステップS514:No及びS517:Yes)、REC(BTS)20は、ハンドオーバ処理中に異常が生じたと判断し、ハンドオーバ処理の終了など所定の異常終了手順を実施する(図13、ステップS518)。
RNC30は、図14のステップS606での処理により起動されたタイマの満了前に、無線切り替え完了メッセージ「m9」を受信する場合(図14、ステップS607:Yes)、タイマを停止する(図14、ステップS608)。その後、RNC30は、REC(eNB)10に対して、コアネットワークCN経由でリロケーション完了メッセージ「m10」を送信する。具体的には、先ずRNC30は、コアネットワークCNに対してリロケーション完了メッセージ「m10」を送信する。リロケーション完了メッセージ「m10」を受信したコアネットワークCNは、MMEに対してリロケーション完了メッセージ「m11」を送信する。リロケーション完了メッセージ「m11」を受信したMMEは、コアネットワークCNに対してリロケーション完了確認メッセージ「m12」を送信するとともに、REC(eNB)10に対してコンテキスト解放指示メッセージ「m13」を送信する。
他方で、タイマ満了までに無線切り替え完了メッセージ「m9」が受信されない場合(図14、ステップS607:No及びS610:Yes)、RNC30は、ハンドオーバ処理中に異常が生じたと判断し、ハンドオーバ処理の終了など所定の異常終了手順を実施する(図14、ステップS611)。
REC(eNB)10は、図12のステップS410での処理により起動されたタイマの満了前に、コンテキスト解放指示メッセージ「m13」を受信する場合(図12、ステップS411:Yes)、受信待ちタイマを停止する(図12、ステップS412)。その後、REC(eNB)10の個別chリソース管理部(eNB)は、ハンドオーバ元の個別chリソースを解放し、UE50との通信を終了する(図12、ステップS411)。更に、個別chリソース管理部(eNB)は、コンテキスト解放完了メッセージ「m14」をコアネットワークCNに送信して、UE50のハンドオーバ処理を終了する。
他方で、タイマ満了までにコンテキスト解放指示メッセージ「m13」が受信されない場合(図12、ステップS411:No及びS415:Yes)、REC(eNB)10は、ハンドオーバ処理中に異常が生じたと判断し、ハンドオーバ処理の終了など所定の異常終了手順を実施する(図12、ステップS416)。
移動通信システム1では、上述した一連の処理により、UE50のハンドオーバが実現される。UE50がLTE方式のREC(eNB)10から3G方式のREC(BTS)20へとハンドオーバするInter−RATハンドオーバの場合、移動通信システム1では、コアネットワークCNを経由してハンドオーバ元のREC(eNB)10からハンドオーバ先のRNC30及びREC(BTS)20に対して、UE50のハンドオーバ呼の識別IDが通知される。
移動通信システム1では、同一のREを共有する異なるRATのREC(eNB)10とREC(BTS)20とでは、収容されるUE50夫々の呼について、識別IDとRTTなどのPhy情報とを共有している。このため、UE50のハンドオーバ呼の識別IDの通知を受けたハンドオーバ先のRNC30及びREC(BTS)20は、該当するUE50を識別可能となり、データベースに格納されるPhy情報を取得することが可能となる。
ハンドオーバ先のRNC30及びREC(BTS)20がUE50のRTTを取得出来る場合、該RTTによりUE50に対する信号送信から応答信号の受信までの所要時間が既知となる。UE50のInter−RATハンドオーバの際には、UE50はハンドオーバの前後において位置的な移動が生じないと判断されるため、REC(eNB)10より共有されるPhy情報を用いることで、少なくともUE50について広範囲のパスサーチによりRTTを計測する必要がなくなる。
広範囲でのパスサーチを実施しないことにより、REC(BTS)20内のパスサーチ処理部(BTS)241における処理量が低減される。特に、従来のハンドオーバ処理で実施されるような広範囲のパスサーチでは、比較的広いエリアに対してパスサーチを実施する必要があるため、パスサーチ処理部(BTS)241における処理量も比較的多く、システム全体におけるハンドオーバの同時処理数を制限していた。他方で、広範囲のパスサーチを実施しないことにより、REC(BTS)20のベースバンド信号処理部(BTS)24の一例であるベースバンドカード毎の処理量の低下に繋がり、同時処理数を増加させることが可能となる。このため、移動通信システム1全体において、Inter−RATハンドオーバを同時処理可能となる呼の数の増加に繋がり、システム全体の効率向上に繋がる。また、一つのUE50に関するハンドオーバ処理においては、パスサーチ処理の所要時間を短縮することが出来、ハンドオーバ処理全体の時間短縮に繋がる。
尚、Inter−RATハンドオーバの際にもUE50は、ある程度の移動を実施している可能性があるため、より詳細なRTTの計測のためにパスサーチが実施されることが好ましい。しかしながら、REC(eNB)10より共有されるPhy情報によりUE50の呼に関するRTTがある程度判明しているため、REC(BTS)20は、該Phy情報に基づき、狭範囲でのパスサーチを行うことでUE50のRTTをより精確に計測出来る。
(2−4)効果の説明
以上説明した手順により、共用RE40を有するREC(eNB)10及びREC(BTS)20の間でUE50のハンドオーバ処理が実施される。
図12乃至図14のフローチャートにも示されるように、ハンドオーバ処理が失敗する理由の一つに、各装置において信号受信などが行われずに設定されるタイマが満了してしまうことが挙げられる。
タイマの一つに、REC(BTS)20における上り個別ch無線同期確立待ちタイマがある。該上り個別ch無線同期確立待ちタイマが設けられることで、特にInter−RATハンドオーバ処理において、UE50が通信する基地局を切り替える際に、切り替えが適切に終了せずUE50がREC(eNB)10及びREC(BTS)20の両方と通信を行う過渡的な状態が継続されることを抑制出来る。これにより、UE50における通信品質の劣化時間の継続を抑制出来、双方の基地局において無線リソースが必要以上に占有され続けることを防止出来る。
上り個別ch無線の同期確立に時間を費やすことで、特に音声呼ではユーザが瞬断を感じる場合がある。このため、上り個別ch無線の同期確立までに許容可能な時間を示すタイマの設定値Tは、通信品質の劣化を抑制し、且つ適切なハンドオーバ処理が実施可能となるよう、例えば2.0secなどの秒オーダで設定される。タイマの設定値Tの内訳は、T=T1+T2+T3により示される。
T1は、REC(eNB)10がハンドオーバ指示メッセージ「m6」を受信した後(図12、ステップS406)、アクティベーションタイムを含む無線切り替え指示メッセージ「m7」をUE50が受信する(図12、ステップS409)までの所要時間となる。このとき、装置間での信号伝送に要する時間もまたT1に含まれるが、各信号の伝達経路はいずれも設定済みのパスであるため、著しい遅延が生じることがなく、移動通信システム1の設定情報から見積られる値以上にT1が大きく増大することはないと言える。
T2は、無線切り替え指示メッセージ「m7」を受信したUE50が、アクティベーションタイムに応じたタイミングで無線切り替え完了メッセージ「m9」を送信するまでの所要時間である。3GPPの規格においては、T2の最大許容時間が標準化されており、例えば、3GPPTS05.10V8.12.0(2003−08)では、Inter−RATハンドオーバ処理のようにUE50にとって未知のセルの場合、T2は320ms以内と規定される。
T3は、REC(BTS)20のパスサーチ処理部(BTS)241がパスサーチ処理を開始してから、UE50より上り個別chで送信される信号を受信し、パスサーチを終了するまで(図13、ステップS512)の許容時間である。
上述したようにT1及びT2についてはシステムの設計や規格によりある程度の予測値が設定される。従って、設定値TよりT1及びT2を差し引いたT3=T−T1−T2内にパスサーチ処理が完了することでハンドオーバ処理の成功率が増大する。
上述したように、移動通信システム1のREC(BTS)20では、UE50のInter−RATハンドオーバ処理の際に、ハンドオーバ元のREC(eNB)10からUE50の個別chについて、RTTなどのPhy情報の通知を受ける。該Phy情報は、REC(eNB)10とUE50との距離に関する情報である。このため、該Phy情報を用いることで、REC(eNB)10と物理的なセル範囲を等しくするREC(BTS)20では、UE50との個別chのパス位置を取得、又は容易に推定することが可能となる。
REC(BTS)20とUE50との間の距離に関する情報が全くない状態では、REC(BTS)20のパスサーチ処理部(BTS)241は、UE50のパスサーチを確実に成功させるために、比較的処理量の多い広範囲のパスサーチを実施することが求められる。
このため、Phy情報の通知を受けるREC(BTS)20では、広範囲のパスサーチを行う必要がなく、パスサーチ完了までの所要時間が短縮される。このため、許容時間T3内にパスサーチ処理を完了することが容易となる。この結果、Inter−RATハンドオーバ処理の成功率を上昇させることに繋がる。
尚、上述の例では、異なる通信方式の例としてLTE方式と3G方式とを提示して説明しているが、その他の通信方式においても適用することは可能である。その場合でも、上述のように、ハンドオーバ呼に設定されるPhy情報をシステム間で共有することで、好適なハンドオーバ成功率を担保しつつ、パスサーチに要する時間を短縮可能となる。
尚、Phy情報の共有は、REC(eNB)10とREC(BTS)20との間で定期的にPhy情報テーブルを通知し合うことで実施される。このため、Inter−RATハンドオーバ処理のシーケンスには、Phy情報を識別するための識別IDのみをハンドオーバ元のREC(eNB)10からハンドオーバ先のREC(BTS)20に通知することで、REC(BTS)20でもREC(eNB)10において取得されるPhy情報を参照可能となる。従って、比較的情報量の小さい識別IDを付与することで、Inter−RATハンドオーバ処理の際のシーケンスに影響を与えることなく、上述の効果を適用することが出来る。
(3)第1変形例
移動通信システム1の第1変形例である移動通信システム2の構成について図17のブロック図を参照して説明する。移動通信システム2は、LTE方式及び3G方式の両方のRATに対応した共用REC60、及びLTE方式及び3G方式に共用される共用RE40を備える。
共用REC60は、LTE方式の通信に係る信号処理を実施するeNB用機能部61と、3G方式の通信に係る信号処理を実施するBTS用機能部62と、LTE方式及び3G方式に共通した処理を実施する共通機能部63とを備える。eNB用機能部61は、REC(eNB)10に準じた構成であり、LTE方式の呼を処理する呼処理制御部(eNB)18と、自セルで設定された個別chのPhy情報テーブルを格納する記憶部(eNB)15を備える。BTS用機能部62は、REC(BTS)20に準じた構成であり、3G方式の呼を処理する呼処理制御部(eNB)18と、自セルで設定された個別chのPhy情報テーブルを格納する記憶部(BTS)23を備える。共通機能部63は、電源監視部、監視制御部、局データ保持、クロックを備える。
共用REC60内では、eNB用機能部61とBTS用機能部62とは、ATM(Asynchronous Transfer mode:非同期転送モード)やIP(Internet Protocol)転送などの架内信号により接続される。eNB用機能部61とBTS用機能部62とは、架内スイッチに応じて、この架内信号によりPhy情報テーブルの通知を行う。
以上の構成によれば、異なる通信方式が共用REC60を用いる装置構成であっても、上述したInter−RATハンドオーバ処理に係る効果を享受することが可能となる。尚、各部の構成、動作及び処理シーケンスなどについて特に説明のない部分は、上述した移動通信システム1と同様の構成であってよい。
(4)第2変形例
移動通信システム1の第2変形例である移動通信システム3の構成について図18及び図19のブロック図を参照して説明する。移動通信システム3は、LTE方式のREC(eNB)10、3G方式のREC(BTS)20、REC(eNB)10とCPRI#1で接続されるLTE方式のRE40a、REC(BTS)20とCPRI#1で接続される3G方式のRE40b及びRE40a及びRE40Bに接続され共用される共用アンテナ70を備える。
移動通信システム3の構成ではREC(eNB)10とREC(BTS)20との間には信号を通信できるCPRIリンクのような既設の接続線が存在しない。このため、図18に示されるように、REC(eNB)10とREC(BTS)20との間にEtherなどにより構成されるIP接続が設けられる。REC(eNB)10とREC(BTS)20とは、このIP接続によりPhy情報テーブルの通知を行う。
また、移動通信システム3の構成において、コアネットワークCN側の回線がIP接続を実装している場合、図19に示されるように、このIP接続によりPhy情報テーブルの通知を行う構成であってもよい。
以上の構成によれば、異なる通信方式が共用アンテナ70のみを共用する装置構成であっても、上述したInter−RATハンドオーバ処理に係る効果を享受することが可能となる。尚、各部の構成、動作及び処理シーケンスなどについて特に説明のない部分は、上述した移動通信システム1と同様の構成であってよい。
(5)第3変形例
移動通信システム1の第3変形例である移動通信システム4の構成について図20を参照して説明する。移動通信システム4は、LTE方式のREC(eNB)10、3G方式のREC(BTS)20、REC(eNB)10とCPRI#1で接続されるLTE方式のRE40a、REC(BTS)20とCPRI#1で接続される3G方式のRE40b及びRE40a及びRE40Bに接続され共用される共用アンテナ70を備える。
移動通信システム4では、REC(eNB)10とREC(BTS)20とは、互いを接続するCPRIリンクやIP接続を用いてPhy情報テーブルを共有する代わりに、呼のハンドオーバシーケンスに対してPhy情報を付与することで、相互にハンドオーバ呼のPhy情報の共有を実現している。例えば、ハンドオーバ元のREC(eNB)10は、Inter−RATハンドオーバ処理において、コアネットワークCNを介して送信するハンドオーバ要求メッセージ「m1」に、該当個の識別IDの代わりに、Phy情報を付与して送信する。このとき、MME及びコアネットワークCNは、リロケーション要求メッセージ「m2」及び「m3」に該Phy情報を付与してRNC30に送信する。
これにより、ハンドオーバに先駆けてREC(eNB)10とREC(BTS)20との間で個別chのPhy情報テーブルを共有していない場合であっても、Inter−RATハンドオーバ先のシステムにおいて、該当呼のハンドオーバ前のPhy情報が参照可能となる。従って、上述したInter−RATハンドオーバ処理に係る効果を享受することが可能となる。該手法は、図20に示されるようなREC(eNB)10とREC(BTS)20とがアンテナのみを共用する構成に限られることなく、例えば図1に示されるREを共用する移動通信システム1又は図17に示されるREとRECを共用する移動通信システム2においても実施可能である。尚、各部の構成、動作及び処理シーケンスなどについて特に説明のない部分は、上述した移動通信システム1と同様の構成であってよい。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう移動通信システム、基地局及び通信制御方法などもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
以上説明した実施形態に対して、更に以下の付記を記載する。
(付記1)
第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを共有する、前記第1の通信方式で移動端末と通信を行う第1の基地局及び前記第2の通信方式で前記移動端末と通信を行う第2の基地局を備える移動通信システムであって、
前記第1の基地局は、
前記第1の基地局に収容される前記移動端末との相対的な距離を示す無線情報を取得する取得手段と、
前記無線情報を前記第2の基地局に通知する通知手段と
を備え、
前記第2の基地局は、
前記第1の基地局に収容される前記移動端末との通信を開始する際に、前記第1の基地局から通知される前記無線情報に基づいて、前記移動端末との通信の設定を行う通信制御手段を備えることを特徴とする移動通信システム。
(付記2)
前記第1の基地局と前記第2の基地局とは、前記アンテナを介して前記移動端末との間で通信を行う無線装置を共用することを特徴とする付記1に記載の移動通信システム。
(付記3)
前記第1の基地局と前記第2の基地局とは、前記第1の通信方式で通信を行うための第1の機能部と、前記第2の通信方式で通信を行うための第2の機能部とを備える無線制御装置を共有することを特徴とする付記1又は2に記載の移動通信システム。
(付記4)
前記第1の基地局と前記第2の基地局とは、コアネットワークを経由することなく相互に信号を送受信可能な通信手段を有し、
前記通知手段は、該通信手段を介して前記無線情報を前記第2の基地局に通知することを特徴とする付記1から3のいずれか一項に記載の移動通信システム。
(付記5)
前記通知手段は、前記第2の基地局が前記第1の基地局に収容される前記移動端末との通信を開始する際に、前記第1の基地局から前記第2の基地局に送信されるハンドオーバ処理のための制御信号に前記無線情報を付与することで通知することを特徴とする付記1から3のいずれか一項に記載の移動通信システム。
(付記6)
前記取得手段は、前記第1の基地局が前記移動端末に対して個別チャネルを設定した際、及び前記個別チャネルの設定の後の所定の周期で前記無線情報を取得することで、前記無線情報を更新し、
前記通知手段は、更新される前記無線情報を定期的に前記第2の基地局に通知することを特徴とする付記1から5のいずれか一項に記載の移動通信システム。
(付記7)
第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを前記第2の通信方式で前記移動端末と通信を行う他の基地局と共有する、前記第1の通信方式で移動端末と通信を行う基地局であって、
当該基地局に収容される前記移動端末との相対的な距離を示す無線情報を取得する取得手段と、
前記無線情報を前記他の基地局に通知する通知手段と
を備えることを特徴とする基地局。
(付記8)
第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを前記第1の通信方式で前記移動端末と通信を行う他の基地局と共有する、前記第2の通信方式で移動端末と通信を行う基地局であって、
前記他の基地局に収容される前記移動端末との通信を開始する際に、前記他の基地局から通知される前記移動端末と前記他の基地局との相対的な距離を示す無線情報に基づいて、前記移動端末との通信の設定を行う通信制御手段を備えることを特徴とする基地局。
(付記9)
第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを共有する、前記第1の通信方式で移動端末と通信を行う第1の基地局及び前記第2の通信方式で前記移動端末と通信を行う第2の基地局を備える移動通信システムにおける通信制御方法であって、
前記第1の基地局に収容される前記移動端末との相対的な距離を示す無線情報を取得する取得工程と、
前記無線情報を前記第2の基地局に通知する通知工程と、
前記第2の基地局が前記第1の基地局に収容される前記移動端末との通信を開始する際に、前記第1の基地局から通知される前記無線情報に基づいて、前記移動端末との通信の設定を行う通信制御工程と
を備えることを特徴とする通信制御方法。
1 移動通信システム、
10 REC(eNB)、
11 CPRI#1インタフェース(eNB)、
12 CPRI#2インタフェース(eNB)、
14 ネットワーク送受信部(eNB)、
15 記憶部(eNB)、
16 ベースバンド信号処理部(eNB)、
161 パスサーチ処理部(eNB)、
162 Phy情報管理部(eNB)、
17 ハンドオーバ管理部(eNB)、
18 呼処理制御部(eNB)、
20 REC(BTS)、
21 CPRI#2インタフェース(BTS)、
22 ネットワーク送受信部(BTS)、
23 記憶部(BTS)、
24 ベースバンド信号処理部(BTS)、
241 パスサーチ処理部(BTS)、
242 Phy情報管理部(BTS)、
25 呼処理制御部(BTS)、
30 RNC、
31 ハンドオーバ管理部(RNC)、
40 共用RE、
50 移動端末(UE)。

Claims (5)

  1. 第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを共有する、前記第1の通信方式で移動端末と通信を行う第1の基地局及び前記第2の通信方式で前記移動端末と通信を行う第2の基地局を備える移動通信システムであって、
    前記第1の基地局は、
    前記第1の基地局に収容される前記移動端末との相対的な距離を示す無線情報を取得する取得手段と、
    前記無線情報を前記第2の基地局に通知する通知手段と
    を備え、
    前記第2の基地局は、
    前記第1の基地局に収容される前記移動端末との通信を開始する際に、前記第1の基地局から通知される前記無線情報に基づいて、前記移動端末との通信の設定を行う通信制御手段を備えることを特徴とする移動通信システム。
  2. 前記通知手段は、前記第2の基地局が前記第1の基地局に収容される前記移動端末との通信を開始する際に、前記第1の基地局から前記第2の基地局に送信されるハンドオーバ処理のための制御信号に前記無線情報を付与することで通知することを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  3. 第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを前記第2の通信方式で前記移動端末と通信を行う他の基地局と共有する、前記第1の通信方式で移動端末と通信を行う基地局であって、
    当該基地局に収容される前記移動端末との相対的な距離を示す無線情報を取得する取得手段と、
    前記無線情報を前記他の基地局に通知する通知手段と
    を備えることを特徴とする基地局。
  4. 第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを前記第1の通信方式で前記移動端末と通信を行う他の基地局と共有する、前記第2の通信方式で移動端末と通信を行う基地局であって、
    前記他の基地局に収容される前記移動端末との通信を開始する際に、前記他の基地局から通知される前記移動端末と前記他の基地局との相対的な距離を示す無線情報に基づいて、前記移動端末との通信の設定を行う通信制御手段を備えることを特徴とする基地局。
  5. 第1の通信方式及び第2の通信方式を含む複数の通信方式の信号を送受信可能なアンテナを共有する、前記第1の通信方式で移動端末と通信を行う第1の基地局及び前記第2の通信方式で前記移動端末と通信を行う第2の基地局を備える移動通信システムにおける通信制御方法であって、
    前記第1の基地局に収容される前記移動端末との相対的な距離を示す無線情報を取得する取得工程と、
    前記無線情報を前記第2の基地局に通知する通知工程と、
    前記第2の基地局が前記第1の基地局に収容される前記移動端末との通信を開始する際に、前記第1の基地局から通知される前記無線情報に基づいて、前記移動端末との通信の設定を行う通信制御工程と
    を備えることを特徴とする通信制御方法。
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