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JP2012007501A - キャニスタ - Google Patents

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JP2012007501A
JP2012007501A JP2010142216A JP2010142216A JP2012007501A JP 2012007501 A JP2012007501 A JP 2012007501A JP 2010142216 A JP2010142216 A JP 2010142216A JP 2010142216 A JP2010142216 A JP 2010142216A JP 2012007501 A JP2012007501 A JP 2012007501A
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canister
adsorbent
casing
adsorbent layer
adsorption
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JP2010142216A
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Hiroyuki Yoshida
博行 吉田
Takashi Hasumi
貴志 蓮見
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Mahle Filter Systems Japan Corp
Original Assignee
Mahle Filter Systems Japan Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • F02M25/0854Details of the absorption canister

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Abstract

【課題】大気ポートからの蒸発燃料のリークを抑制または防止効果の向上を図ったキャニスタの構造を提供する。
【解決手段】チャージポート9とパージポート10を有する大容量の第1ケーシング2と、大気ポート12を有する小容量の第2ケーシング3とを備え、双方のケーシング2,3には活性炭の吸着材層15,20を形成してある。第2ケーシング3のうち大気ポート12に近い部分に、高性能吸着材層24をもつカートリッジ16を設けてある。吸着材層15,20の吸着・脱離能力であるWCを11g/dLとした場合、カートリッジ16内の高性能吸着材層24の吸着・脱離能力WCを15g/dLとしてある。さらに、高性能吸着材層24の長さLと直径Dとの比L/Dを1.0以上に設定してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の燃料タンクから蒸発した燃料を吸着して、その燃料をエンジン稼働時に燃焼させる蒸発燃料処理装置のキャニスタに関するものである。
周知のように、ガソリンを燃料とする自動車では、燃料タンク内の蒸発燃料が大気に放出されることを抑制するために蒸発燃料処理装置が付帯している。この蒸発燃料処理装置は、停車時等に燃料タンクから発生する蒸発燃料をキャニスタ(カーボンキャニスタ)内の吸着材(活性炭)に吸着(チャージまたは担持)させ、エンジン稼働時にキャニスタを通して吸気を行うことにより、大気ポートから導入した大気によってキャニスタ内をパージし、吸着した蒸発燃料を脱離させてエンジン内で燃焼させる仕組みとなっている。このパージによる蒸発燃料の脱離によって活性炭の性能が復活して蒸発燃料を良好に且つ繰り返し吸着することが可能となる。
その一方、近年では、大気への蒸発燃料の拡散防止のための厳しい規制に対応するべく、特許文献1に記載のように、活性炭を充填したキャニスタを2室構造とし、特に大気ポートの近傍に漏れ防止用吸着材層を設けるようにしたものや、特許文献2に記載のように、第1キャニスタと直列に第2キャニスタを接続したものが提案されている。
特開2002−030998号公報 特開平10−037812号公報
上記特許文献1,2に代表されるような従来の技術では、蒸発燃料のリーク(洩れ出し)抑制のために、大気ポートに近い部分に独立した漏れ防止用吸着材層や第2キャニスタを設けているものであるが、これらはいずれも脱離性能の改善または向上に着目して、パージ後にキャニスタ内に残存するHC(炭化水素化合物)の削減を図ったもので、必然的に吸着材として機能する活性炭は比較的低性能のものが使用されていることになる。そのため、活性炭そのものの吸着性能または吸着能力が低く、脱離性能と吸着性能を両立しようとすると絶対的な活性炭の充填量を増加させる以外に方法がなく、結果としてキャニスタの大型化によって車両搭載性の悪化を招いている。
その一方、上記活性炭を比較的高性能なものに置換することにより、絶対的な吸着着性能または吸着能力を確保することができる反面、相対的に脱離性能が劣ることになるため、パージ後にキャニスタ内に残存するHCの増加を招き、結果として大気への蒸発燃料の拡散または放散防止という所期の目的を達成できなくなる。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、キャニスタそのものの極端な大型化を招くことなしに本来の処理能力の向上を図り、特に吸着材の吸着能力と脱離能力のバランスの適正化を図り、もって蒸発燃料のリークのさらなる抑制または防止を可能としたキャニスタの構造を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、ケーシングの一端に蒸発燃料が導入される蒸発燃料導入部および蒸発燃料が排出される蒸発燃料排出部がそれぞれ設けられているとともに、上記ケーシングの他端に大気が導入される大気導入部が設けられていて、さらにそのケーシング内に蒸発燃料を吸着するための吸着材が充填されて吸着材層が形成されてなるキャニスタであって、上記ケーシングのうち大気導入部に近い部分に、それ以外の他の部分の吸着材層と同等またはそれよりも高い吸着・脱離能力を有する吸着材層を配置し、その大気導入部に近い部分の吸着材層の長さをLとし直径をDとしたとき、両者の比L/Dを1.0以上に設定してあることを特徴とする。
ここで、上記吸着材としては粒状の活性炭を想定しており、その活性炭の吸着・脱離能力の優劣(高低)の指標にはASTM規格におけるブタンのWC(Working Capacity)を用いるものとし、ケーシング内の大部分を占める吸着材の吸着・脱離能力であるWCが例えば7g/dL相当あるいは11g/dL相当であるとすると、大気導入部に近い部分の吸着材の吸着・脱離能力は、少なくとも上記ケーシング内の大部分を占める吸着材の吸着・脱離能力と同等のものとし、後述するように、より望ましくはケーシング内の大部分を占める吸着材の吸着・脱離能力よりも高いものとし、例えばWCが15g/dL相当の高性能吸着材を使用するものとする。
また、吸着・脱離能力に優れた高性能吸着材の量としては数十cm3程度のごく少量で足り、ケーシング全体の容量に対し高性能吸着材を1.5%〜2.5%程度使用するだけで所期の目的を達成することが可能である。例えばキャニスタ全体の容量を2L(リットル)と想定した場合、高性能吸着材を30〜50cm3程度使用するだけで良いことになる。
この場合において、キャニスタの処理能力向上の上では、請求項2に記載のように、上記大気導入部に近い部分の吸着材層の吸着・脱離能力がそれ以外の他の部分の吸着材層の吸着・脱離能力よりも高いものであることが望ましい。
請求項3に記載の発明は、メインキャニスタとサブキャニスタとが直列に接続されたタイプのキャニスタを特定したものであり、ケーシングの一端に蒸発燃料が導入される蒸発燃料導入部および蒸発燃料が排出される蒸発燃料排出部がそれぞれ設けられているとともに、上記ケーシングの他端に大気が導入される大気導入部が設けられていて、さらにそのケーシング内に蒸発燃料を吸着するための吸着材が充填されて吸着材層が形成されてなるメインキャニスタと、上記メインキャニスタの大気導入部に直列に接続されて、別の大気導入部を有する独立したサブキャニスタと、を備えていて、そのサブキャニスタにメインキャニスタ側の吸着材層と同等またはそれよりも高い吸着・脱離能力を有する吸着材層を配置し、そのサブキャニスタ側の吸着材層の長さをLとし直径をDとしたとき、両者の比L/Dを1.0以上に設定してあることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のキャニスタを前提として、メインキャニスタがいわゆる2室タイプのものであることを特定したものであり、上記メインキャニスタのケーシングの内部が隔壁により主室と副室とに隔離形成されていて、これらの主室および副室には蒸発燃料を吸着するための粒状の吸着材が充填されて吸着材層が形成されているとともに、主室には蒸発燃料の導入側となる蒸発燃料導入部としてのチャージポートと大気導入によって脱離した燃料の導出側となる蒸発燃料排出部としてのパージポートが、副室には大気導入部としての大気ポートがそれぞれに設けられていて、さらに主室と副室とがそれぞれの底部側で連通路をもって連通していることにより、この連通路を通して主室と副室との間で行われる蒸発燃料および大気の流動が略U字状のものとなるように形成されているものである。その上で、上記メインキャニスタの大気ポートに別の大気ポートを有する独立したサブキャニスタを直列に接続してあることを特徴とする。
この場合において、請求項3に記載のものと同様の理由から、請求項5に記載のように、上記サブキャニスタ側の吸着材層の吸着・脱離能力がメインキャニスタ側の吸着材層の吸着・脱離能力よりも高いものであること望ましい。
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、大気導入部に近いバッファ室に他の部分の吸着材と同等またはそれよりも高い吸着・脱離能力を有する吸着材をごく少量だけ使用することによって、互いに相反する機能とされる吸着能力と脱離能力とを適度にバランスさせて、吸着能力と脱離能力との両立を図ることが可能となる。
本発明によれば、大気導入部に近い部分で相反する機能とされる吸着能力と脱離能力とを適度にバランスさせて、吸着能力と脱離能力との両立させることが可能となる。そのため、外部への蒸発燃料のリークを大幅に抑制または防止することができるので、吸着材の充填量の増加ひいてキャニスタそのものの大型化を招くことなくキャニスタ本来の処理能力が向上するほか、蒸発燃料の大気への拡散または放出の抑制と車両搭載性を両立できるようになる。
本発明に係るキャニスタの第1の実施の形態を示す縦断面図。 図1のA−A線に沿う断面図。 図1における第2ケーシングの要部拡大図。 本発明に係るキャニスタの第2の実施の形態を示す縦断面図。
図1,2は本発明に係るキャニスタのより具体的な第1の実施の形態を示す図であり、特に図1はその縦断面図を、図2は図1のA−A線に沿う断面図をそれぞれに示している。
図1,2に示すキャニスタ1は、それぞれに例えばポリアミド樹脂等の樹脂材料にて略角筒状に形成された大小二つのケーシング、すなわち第1ケーシング2および第2ケーシング3を並べて隔壁状のリブ4を介して相互に一体化したものである。これら二つのケーシング2,3はそれぞれのケーシング2,3の底壁部として機能するカバープレート5を共有していて、このカバープレート5が事後的に溶着等の手段により接合・一体化されることで第1,第2ケーシング2,3が密閉される。これにより、第1,第2ケーシング2,3の内部空間は相互に隔離されている。なお、カバープレート5には、車両への取り付けの際に使用されるブラケット6a,6bが一体に形成されている。
そして、後述するように、蒸発燃料および脱離(パージ)空気の通流方向において両者が直列関係となるようにそれらの第1ケーシング2と第2ケーシング3とが底部側の狭隘な連通路7を介して相互に連通していて、第1,第2ケーシング2,3はそれぞれの断面積に相当する所定の流路を形成している。なお、図1から明らかなように、第1,第2ケーシング2,3は同図の上端側に向かってその断面積が漸次小さくなる緩やかなテーパ状のものとして形成されている。
第1ケーシング2の一端には、それぞれに所定容積のチャンバ部として機能する一対の小径膨出部8a,8bが並列に形成されていて、一方の膨出部8aには図示外の燃料タンクからの蒸発燃料を導入するための蒸発燃料導入部としてチャージポート9が開口形成されているとともに、他方の膨出部8bには後述する大気導入によって吸着材層20,15等から脱離した燃料をエンジンの吸気系側に戻すための蒸発燃料排出部としてパージポート10が開口形成されている。他方、第2ケーシング3の一端には大気を導入するための大気導入部として大気ポート12が開口形成されている。
第1ケーシング2には、小径膨出部8a,8bごとに独立した不織布あるいはウレタン等の所定厚みの通気性部材からなるシート状のスクリーン12a,12bのほか底部側のスクリーン13を介して、活性炭からなる粒状の吸着材14がフルに且つ満遍なく充填されていて、これをもって両端面にスクリーン12a,12b,13が介在した吸着材層15を形成している。
他方、第2ケーシング3側では、大気ポート12に近い部分とそうでない部分とで実質的に直列な二室に分けられていて、大気ポート12の近い部分には、後述する高性能吸着材23としての粒状の高性能活性炭が充填された円筒状のカートリッジ16が内挿されている。また、第2ケーシング3のうちカートリッジ16以外の部分では、不織布あるいはウレタン等の所定厚みの通気性部材からなるシート状のスクリーン17,18を介して、活性炭からなる粒状の吸着材19がフルに且つ満遍なく充填されていて、これをもって両端面にスクリーン17,18が介在した吸着材層20を形成している。以上により、容積の大きな吸着材層15を有する第2ケーシング2が主室として機能し、相対的に容積の小さな吸着材層20およびカートリッジ16を含む第2ケーシング3が副室として機能することになる。
ここで、円筒状のカートリッジ16は第2ケーシング3から独立していて、不織布あるいはウレタン等の所定厚みの通気性部材からなるシート状のスクリーン21,22を介して、高性能活性炭からなる粒状の高性能吸着材23をフルに且つ満遍なく充填することにより高性能吸着材層24を有する筒状体として予めユニット化されているもので、吸着材層20を形成する吸着材19の充填に先立って大気ポート12側に内挿される。そして、第2ケーシング3のうち大気ポート12側の内底部にカートリッジ16が着座することで、そのカートリッジ16の内部と大気ポート12との連通が確保され、同時にカートリッジ16と第2ケーシング3との間には環状の空間25が確保されることになる。
第1ケーシング2側では、通気性を有しながらも剛性のある例えば樹脂製の多孔板状のグリッド26を下側のスクリーン13と重ねて配置してあり、そのスクリーン13がグリッド26にてバックアップされているとともに、グリッド26とそれに対向するカバープレート5側の内側底壁面との間には圧縮コイルスプリングの一つである円錐コイルスプリング27を介装してある。これによって吸着材層15を形成している吸着材14全体を適度な弾性力で弾性付勢して当該吸着材14全体を圧締保持している。
このような構造は、第2ケーシング3側についても基本的に同様であって、通気性を有しながらも剛性のある樹脂製の多孔板状のグリッドを符号28で、グリッド28とそれに対向するカバープレート5側の内側底壁面との間に介装された円錐コイルスプリングを符号29でそれぞれ示していて、吸着材層20を形成している吸着材19全体をカートリッジ16とともに適度な弾性力で弾性付勢して当該吸着材19全体を圧締保持している。また、各小径膨出部8a,8b側では、当該小径膨出部8a,8b内に通気性を阻害しないように一体に形成された複数のリブ30が上記グリッド26,28と同等の機能を有している。
このように、第1ケーシング2側および第2ケーシング3側共に吸着材層15,20の両側にスクリーン12a,12b,13やグリッド26等があることによって、チャージポート9やパージポート10側さらには大気ポート12側、あるいは連通路7側への吸着材14または19の漏れ出しが未然に防止されている。同時に、吸着材層15,20を形成している吸着材14または19に円錐コイルスプリング27または29の弾性力が加わることで第1,第2ケーシング2,3内での吸着材14,19の無用な移動あるいはいわゆる踊り現象が阻止されている。
そして、図1のキャニスタ1は、吸着材層15として機能する第1ケーシング2の内部空間と、カートリッジ16を含みつつ同じく吸着材層20として機能する第2ケーシング3の内部空間とを、それぞれのケーシング長が長手方向でオーバーラップするように並べて配置し、双方のケーシング2,3の他端部同士を連通路7にて連通させたものと理解することができる。
その結果として、後述するように、上記連通路7を通して第1ケーシング2側と第2ケーシング3側の吸着材層15,20同士の間で行われる蒸発燃料および大気の流動が略U字状のものとなるように形成してある。同時に、カートリッジ16は第2ケーシング3よりも小径であることから、そのカートリッジ16側では吸着材層20よりもその通路面積が狭められている。そして、図3に示すように、このカートリッジ16内の高性能吸着材23にて形成される高性能吸着材層24の有効長さLと有効内径Dとの比であるL/Dが当該カートリッジ16における吸着・脱離能力に影響を及ぼすことが知られており、本実施の形態では高性能吸着材層24のL/Dとして1.0以上、最大でも2.0程度に設定してある。ただし、L/Dを2.0以上としてもその効果に大きな変化はない。
なお、第1ケーシング2内の吸着材層15と第2ケーシング3内の吸着材層20およびカートリッジ16内の高性能吸着材層24とが直列の関係にさえなれば、双方のケーシング2,3の他端同士を突き合わせるようにして、その双方のケーシング2,3を同一軸線上に配置するようにしても良い。
ここで、第1ケーシング2側の吸着材層15を形成している吸着材14としての粒状の活性炭と、第2ケーシング3側の吸着材層20を形成している吸着材19としての粒状の活性炭とは、共に同じものが使用され、他方、カートリッジ16内に充填されて高性能吸着材層24を形成している高性能吸着材23としての高性能活性炭のみ別のものが使用される。そして、これらの吸着材14,19,23である活性炭の吸着・脱離能力(吸着・脱離性能)の優劣(高低)の指標にASTM規格におけるブタンのWC(Working Capacity)を用いるものとし、第1,第2ケーシング2,3内の大部分を占める吸着材14,19としては、例えばWCが7g/dL相当(ブタン)のもの、または11g/dL相当(ブタン)のものを使用する。他方、カートリッジ16内に充填される高性能吸着材23としての高性能活性炭としては、上記吸着材14,19よりも吸着能力および脱離能力共に高いものとして、その吸着・脱離能力であるWCが例えば15g/dL相当(ブタン)のものを使用する。
この場合において、第1,第2ケーシング2,3内の大部分を占める吸着材14,19として吸着・脱離能力が優れた比較的高性能のものが使用される場合には、カートリッジ16内に充填される吸着材23としては、第1,第2ケーシング2,3側の吸着材14,19と同等の吸着・脱離能力を有するものであっても良い。要は、後述するように、大気ポート12から外部への蒸発燃料の放散または放出を抑制する上で、少なくとも大気ポート12に近い部分の吸着材23の吸着・脱離能力として、それ以外の部分の吸着材14,19の吸着・脱離能力に比べて劣らない(低くない)ことが重要である。
したがって、このように構成されたキャニスタ1によれば、車両の停車時においては図示外の燃料タンクから発生する蒸発燃料がチャージポート9から第1ケーシング2内に導入されて、第1ケーシング2側の吸着材層15を形成している吸着材14のほか、第2ケーシング3側の吸着材層20を形成している吸着材19に吸着(チャージ)される。
より具体的には、第1ケーシング2側の吸着材層15で吸着しきれなかった蒸発燃料はその吸着材層15の下方のグリッド26を通過し、さらに連通路7を通過した上で第2ケーシング3側のグリッド28および吸着材層20を通過し、実質的に連通路7にてU字状に流れの向きを変えることで第2ケーシング3側の吸着材層20に流入して、その吸着材層20を形成している吸着材19のほかカートリッジ16内の吸着材層24を形成している吸着材23に吸着される。
その一方、エンジン稼働時にはパージポート10から当該キャニスタ1を通して吸気を行うことにより大気ポート12から空気(大気)が導入され、その導入された空気は第2ケーシング3および第1ケーシング2内を通過してパージポート10からエンジン側に吸入される。この導入空気の流れにより、カートリッジ内16の吸着材層24はもちろんのこと、第2ケーシング3側の吸着材層20を形成している吸着材19のほか、第1ケーシング2側の吸着材層15を形成している吸着材14がそれぞれにいわゆるパージされ、吸着材23,19,14に吸着されている蒸発燃料が脱離して導入空気とともにエンジン側に吸気されて燃焼処理される。そして、このパージによる蒸発燃料の脱離によってそれぞれの吸着材23,19,14の性能が復活して再生されることになる。なお、これらの蒸発燃料の吸着および脱離のメカニズムは従来のものと基本的に同様である。
ここで、第1,第2ケーシング2,3内の吸着材層15,20の一部では、蒸発燃料の吸着と脱離が繰り返し行われることで、多かれ少なかれパージしきれなかった蒸発燃料が残存する一方、それぞれの吸着材層15,20に吸着された蒸発燃料の濃度は大気導入部である大気ポート12側に向かって漸次低くなるような濃度勾配をもつ傾向にある。そして、吸着平衡により、時間の経過とともに第1,第2ケーシング2,3内の蒸発燃料がその第1,第2ケーシング2,3内を特に大気導入部である大気ポート12側に向かって拡散・移動する現象(いわゆるマイグレーション現象)が発生し、大気ポート12から大気中に蒸発燃料、特にHCが放散または放出されてしまう可能性がある。
その対策として、本実施の形態では、大気ポート12に近い部分にカートリッジ16を配置して、そのカートリッジ16内に吸着・脱離能力の高い高性能吸着材23を充填して高性能吸着材層24を形成してあるため、吸着平衡により、時間の経過とともに第1,第2ケーシング2,3内の蒸発燃料が大気ポート12側に向かって拡散・移動したとしても、それらの蒸発燃料はカートリッジ16内の高性能吸着材層24によって吸着・捕集される。それによって、大気ポート12から外部への蒸発燃料、特にHCの放散または放出を抑制または防止することが可能となる。
本発明者が実験を行ったところ、第1,第2ケーシング2,3内の吸着材14,19のWCが11g/dL相当(ブタン)で、カートリッジ16内の高性能吸着材23のWCが15g/dL相当(ブタン)で、且つカートリッジ16内の高性能吸着材層24のL/Dが1.0〜2.0程度の範囲である場合、高性能吸着材23の量としては数十cm3程度のごく少量で所期の目的を達成できることが確認できた。すなわち、第1,第2ケーシング2,3全体の容量にもよるものの、第1,第2ケーシング2,3全体の容量に対して高性能吸着材23を1.5%〜2.0%程度、例えばキャニスタ全体の容量を2L(リットル)と仮定した場合に、カートリッジ16内の高性能吸着材23を30〜50cm3程度とするだけで、大気ポート12からの蒸発燃料のリークが大幅に減少して、所期の目的を達成できることが確認できた。
このように、本実施の形態によれば、上記のように大気ポート12からの蒸発燃料のリークを抑制しつつキャニスタ1本来の処理能力を向上させることができることで、キャニスタ1全体の大型化も招かないで済むことになる。
図4は本発明に係るキャニスタのより具体的な第2の実施の形態を示す図であり、ここではメインキャニスタである第1のキャニスタ31とこれとは別のサブキャニスタである第2のキャニスタ32とを直列に接続した場合の例を示している。
図4に示すように、メインキャニスタとしての第1のキャニスタ31は、先に説明した図1のものと同様にいわゆる2室タイプのものであって、図1のカートリッジ16を有していない点を除き、その他の構成は基本的に図1のものと同様であることから、図1と共通する部分には同一符号を付してある。すなわち、図4の第1のキャニスタ31における第2ケーシング3内には、図1のカートリッジ16を有していないことから、これに代わって、その第2ケーシング3内には第1ケーシング2側と同様の吸着材19がフルに充填されて吸着材層20を形成している。
なお、図4では、図1の円錐コイルスプリング27,29に代えて一般的な圧縮コイルスプリング57,59が採用されている。
他方、サブキャニスタとしての第2のキャニスタ32は、第2ケーシング3よりも小径の樹脂製で且つ円筒状の長尺なケーシング33を主要素として形成されていて、このケーシング33の一端には大気導入部としての大気ポート34が形成されているほか、他端には接続口として機能する接続ポート35が形成されている。この第2のキャニスタ32は実質的に図1のカートリッジ16と同等の機能を有している。そして、第1のキャニスタ31における第2ケーシング3側の大気ポート12と、第2のキャニスタ32におけるケーシング33側の接続ポート35とが、フレキシブルなチューブ36を介して直列に接続されている。
第2のキャニスタ32におけるケーシング33内のうち接続ポート35に近い部分には、不織布あるいはウレタン等の所定厚みの通気性部材からなるシート状のスクリーン37,38を介して、図1に示したカートリッジ16内に充填してあるものと同様の高性能吸着材23として粒状の高性能活性炭を充填してあり、これによって高性能吸着材層24を形成してある。この高性能吸着材層24の長さをLとし直径をDとしたとき、図3と同様に両者の比であるL/Dを1.0以上で最大でも2.0程度に設定してある。
また、この高性能吸着材層24に隣接してその大気導入側には、不織布あるいはウレタン等の中空円筒状の通気性部材からなるスクリーン39のほか、同じ通気性部材からなる所定厚みのスクリーン40を介して、円筒状のハニカム状成形吸着材41としてハニカム状成形活性炭を配置してある。このハニカム状成形吸着材41は、微細な活性炭をバインダにて固めてその断面形状がいわゆるハニカム構造となるように円筒状に成形したもので、粒状の活性炭と比べて吸着能力には劣るものの、パージ時の脱離性能に優れる特徴があるとされている。
この第2のキャニスタ32におけるケーシング33は、第1のキャニスタ31と同様に、大気ポート34を有するカバープレート42が事後的に溶着等の手段によりケーシング33と接合・一体化されることで密閉される。そして、ケーシング33の他端内底部およびカバープレート42には空気等の通流性を阻害しないように予め多数のリブ43,44を形成してあることから、上記高性能吸着材層24を形成している高性能吸着材23とともにハニカム状成形吸着材41が、両端のリブ43,44にて挟まれるようにして適度な力で圧締保持されている。
このような配置により、ケーシング33の両端にはそれぞれにリブ43,44が延在する所定容積の空間R1,R2が確保されており、これらの空間R1,R2はパージ後に第1のキャニスタ31内に残存する蒸発燃料の拡散空間として機能することになる。
したがって、この第2の実施の形態によれば、直列関係にある高性能吸着材層24およびハニカム状成形吸着材41を有している第2のキャニスタ32が図1のカートリッジ16と同等の機能を発揮するため、先の第1の実施の形態のものと同様に、蒸発燃料の外部への拡散・放出を抑制もしくは防止することが可能となる。特に、高性能吸着材層24およびハニカム状成形吸着材41とともに拡散空間R1,R2が併存していることによって、当該拡散空間R1,R2による拡散機能のために、第1のキャニスタ31における第2ケーシング3側から大気ポート12を通して外部へ洩れ出そうとする蒸発燃料またはパージ後の脱離空気の拡散・放出を遅らせて、高性能吸着材層24やハニカム状成形吸着材41による吸着・捕集を一段と促進させることができる。結果として、パージ後に第1のキャニスタ31内に残存する蒸発燃料(HC)を低減することが可能となる。
ここで、請求項に記載した事項以外の他の主要な特徴を列記しておけば下記のとおりである。
(a)請求項1に記載にのキャニスタにおいて、
ケーシングの内部が隔壁により主室と副室とに隔離形成されていて、
これらの主室および副室には蒸発燃料を吸着するための粒状の吸着材が充填されて吸着材層が形成されているとともに、
主室には蒸発燃料の導入側となる蒸発燃料導入部としてのチャージポートと大気導入によって脱離した燃料の導出側となる蒸発燃料排出部としてのパージポートが、副室には大気導入部としての大気ポートがそれぞれに設けられていて、
さらに主室と副室とがそれぞれの底部側で連通路をもって連通していることにより、この連通路を通して主室と副室との間で行われる蒸発燃料および大気の流動が略U字状のものとなるように形成されていて、
上記副室のうち大気ポートに近い部分に、それ以外の他の部分の吸着材層と同等またはそれよりも高い吸着・脱離能力を有する吸着材層を配置し、
その大気ポートに近い部分の吸着材層の長さをLとし直径をDとしたとき、両者の比L/Dを1.0以上に設定してあることを特徴とするキャニスタ。
この構造では、請求項1に記載のキャニスタを前提として、いわゆる2室タイプのキャニスタに適用できることを明確化している。
(b)請求項5に記載に記載のキャニスタにおいて、上記サブキャニスタ側の吸着材層を形成している吸着材が粒状のものであって、その吸着材層の大気導入側に当該吸着材層と直列にハニカム状成形吸着材を配置してあることを特徴とするキャニスタ。
この構造によれば、ハニカム状成形吸着材41による吸着・捕集を一段と促進させることができて、パージ後に第1のキャニスタ31内に残存する蒸発燃料(HC)を低減することが可能となる。
(c)上記(b)に記載のキャニスタにおいて、上記サブキャニスタ側の吸着材層の反大気導入側およびハニカム状成形吸着材の大気導入側のうち少なくともいずれか一方に拡散空間を設けたことを特徴とするキャニスタ。
この構造によれば、ハニカム状成形吸着材41とともに拡散空間R1,R2が併存していることによって、当該拡散空間R1,R2による拡散機能のために、第1のキャニスタ31における第2ケーシング3側から大気ポート12を通して外部へ洩れ出そうとする蒸発燃料またはパージ後の脱離空気の拡散・放出を遅らせることができる。その結果として、上記と同様に高性能吸着材層24やハニカム状成形吸着材41による吸着・捕集を一段と促進させることができて、パージ後に第1のキャニスタ31内に残存する蒸発燃料(HC)を低減することが可能となる。
1…キャニスタ
2…第1ケーシング(主室)
3…第2ケーシング(副室)
4…隔壁
5…カバープレート
7…連通路
9…チャージポート(蒸発燃料導入部)
10…パージポート(蒸発燃料排出部)
12…大気ポート(大気導入部)
14…吸着材(活性炭)
15…吸着材層
16…カートリッジ
19…吸着材(活性炭)
20…吸着材層
23…高性能吸着材(高性能活性炭)
24…高性能吸着材層
31…第1のキャニスタ(メインキャニスタ)
32…第2のキャニスタ(サブキャニスタ)
33…ケーシング
34…大気ポート
35…接続ポート
41…ハニカム状成形吸着材
42…カバープレート
R1…拡散空間
R2…拡散空間

Claims (5)

  1. ケーシングの一端に蒸発燃料が導入される蒸発燃料導入部および蒸発燃料が排出される蒸発燃料排出部がそれぞれ設けられているとともに、上記ケーシングの他端に大気が導入される大気導入部が設けられていて、さらにそのケーシング内に蒸発燃料を吸着するための吸着材が充填されて吸着材層が形成されてなるキャニスタであって、
    上記ケーシングのうち大気導入部に近い部分に、それ以外の他の部分の吸着材層と同等またはそれよりも高い吸着・脱離能力を有する吸着材層を配置し、
    その大気導入部に近い部分の吸着材層の長さをLとし直径をDとしたとき、両者の比L/Dを1.0以上に設定してあるあることを特徴とするキャニスタ。
  2. 上記大気導入部に近い部分の吸着材層の吸着・脱離能力がそれ以外の他の部分の吸着材層の吸着・脱離能力よりも高いものであることを特徴とする請求項1に記載のキャニスタ。
  3. ケーシングの一端に蒸発燃料が導入される蒸発燃料導入部および蒸発燃料が排出される蒸発燃料排出部がそれぞれ設けられているとともに、上記ケーシングの他端に大気が導入される大気導入部が設けられていて、さらにそのケーシング内に蒸発燃料を吸着するための吸着材が充填されて吸着材層が形成されてなるメインキャニスタと、
    上記メインキャニスタの大気導入部に直列に接続されて、別の大気導入部を有する独立したサブキャニスタと、
    を備えていて、
    そのサブキャニスタにメインキャニスタ側の吸着材層と同等またはそれよりも高い吸着・脱離能力を有する吸着材層を配置し、
    そのサブキャニスタ側の吸着材層の長さをLとし直径をDとしたとき、両者の比L/Dを1.0以上に設定してあることを特徴とするキャニスタ。
  4. 上記メインキャニスタのケーシングの内部が隔壁により主室と副室とに隔離形成されていて、
    これらの主室および副室には蒸発燃料を吸着するための粒状の吸着材が充填されて吸着材層が形成されているとともに、
    主室には蒸発燃料の導入側となる蒸発燃料導入部としてのチャージポートと大気導入によって脱離した燃料の導出側となる蒸発燃料排出部としてのパージポートが、副室には大気導入部としての大気ポートがそれぞれに設けられていて、
    さらに主室と副室とがそれぞれの底部側で連通路をもって連通していることにより、この連通路を通して主室と副室との間で行われる蒸発燃料および大気の流動が略U字状のものとなるように形成されていて、
    上記メインキャニスタの大気ポートに別の大気ポートを有する独立したサブキャニスタを直列に接続してあることを特徴とする請求項3に記載のキャニスタ。
  5. 上記サブキャニスタ側の吸着材層の吸着・脱離能力がメインキャニスタ側の吸着材層の吸着・脱離能力よりも高いものであることを特徴とする請求項4に記載のキャニスタ。
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