JP2012007062A - 吸収性樹脂粒子、これを含む吸収体及び吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
特定且つ適切な吸収速度パターンを有する吸収性樹脂粒子を提供すること、すなわち、吸収速度パターンが初期遅く、中期普通、後期速くの吸収性樹脂粒子が提供でき、この吸収性樹脂粒子を使用することで上記のような逆戻り、漏れの問題を生じない吸収性物品を提供すること。
【解決手段】
水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに必要により架橋剤(b)を構成単位とし、逆相懸濁重合させて得られる架橋重合体(A1)を含んでなる吸収性樹脂粒子であって、吸収性樹脂粒子1g当たりの生理食塩水に対する膨潤容積測定法において、膨潤容積が5mlに達するまでの時間(t1)と、膨潤容積が40mlに達するまでの時間(t2)との比(t2/t1)が5〜20である吸収性樹脂粒子。
【選択図】図1
Description
このように、親水性繊維は液拡散性向上の役割を有するため、親水性繊維と吸収性樹脂の比率が、吸収性物品の性能に影響を与える。
一方、逆相懸濁重合で得られる吸収性樹脂は、表面積が大きいため、初期の吸収速度が速いが、ゲルブロッキングしやすく、液拡散性が悪いという問題がある。
これらの問題を解決するため、速度の異なる吸収性樹脂の存在下で水溶性ビニルモノマーを重合反応させ、初期の吸収速度を速く、その後を緩やかな吸収速度に変化することで、逆戻りを抑制し、拡散性を向上するような吸収性樹脂が知られている。(特許文献1)。
本発明の目的は、特定且つ適切な吸収速度パターンを有する吸収性樹脂粒子を提供すること、すなわち、吸収速度パターンが初期遅く、中期普通、後期速くの吸収性樹脂粒子が提供でき、この吸収性樹脂粒子を使用することで上記のような逆戻り、漏れの問題を生じない吸収性物品を提供することである。
すなわち、本発明の吸収性樹脂粒子は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに必要により架橋剤(b)を構成単位とし、逆相懸濁重合させて得られる架橋重合体(A1)を含んでなる吸収性樹脂粒子であって、吸収性樹脂粒子1g当たりの生理食塩水に対する膨潤容積測定法において、膨潤容積が5mlに達するまでの時間(t1)と、膨潤容積が40mlに達するまで時間(t2)の比(t2/t1)が5〜20であることを要旨とする。
したがって、本発明の吸収性樹脂粒子を吸収性物品(紙おむつ及び生理用ナプキン等)に適用したとき、吸収率の偏りが少なく、優れた吸収性能(吸収量及び吸収速度)を発揮しカブレが生じにくい。
(i)炭素数8〜30の芳香族エチレン性モノマー
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びヒドロキシスチレン等のスチレン、並びにビニルナフタレン及びジクロルスチレン等のスチレンのハロゲン置換体等。
(ii)炭素数2〜20の脂肪族エチレンモノマー
アルケン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等];並びにアルカジエン[ブタジエン及びイソプレン等]等。
(iii)炭素数5〜15の脂環式エチレンモノマー
モノエチレン性不飽和モノマー[ピネン、リモネン及びインデン等];並びにポリエチレン性ビニル重合性モノマー[シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネン等]等。
架橋剤(b)としては、特開昭58−180233号公報(対応USP4666983号公報)及び特開昭59−189103号公報に記載の多価アルコール、多価グリシジル、多価アミン、多価アジリジン及び多価イソシアネート等が使用できる。多価グリシジル化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル及びグリセリンジグリシジルエーテル等が挙げられる。多価アミン化合物としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン及びポリエチレンイミン等が挙げられる。多価アジリジン化合物としては、商品名:ケミタイトPZ−33{2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス(3−(1−アジリジニル)プロピネート)}、商品名:ケミタイトHZ−22{1,6−ヘキサメチレンジエチレンウレア}及び商品名:ケミタイトDZ−22{ジフェニルメタン−ビス−4,4’−N,N’−ジエチレンウレア}(これらは日本触媒化学工業社製の商品名である)等が挙げられる。多価イソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート及びヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。また、特開2002−284805公報に記載のアクリル酸エステル類、ビスアクリルアミド類、多価アリル化合物等も使用することができる。アクリル酸エステル類としては、(ポリ)エチレングリコールジアクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジアクリレート、グリセリンのジまたはトリアクリレート等が挙げられる。ビスアクリルアミド類としては、N,N’−メチレンビスアクリルアミド等、多価アリル化合物としては、アリル化デンプン、テトラアリルオキシエタン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。これらの架橋剤は単独で使用してもよく、または2種以上を併用してもよい。
逆相懸濁重合において使用される疎水性有機溶媒は基本的に水に溶け難いものであれば、いかなるものも使用できる。例えば、特開2005−247931号公報記載の疎水性有機溶媒が使用できる。
水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)は、水に溶解してモノマー水溶液として供給することが好ましい。
モノマー水溶液中のモノマー濃度は、モノマー水溶液の重量に基づいて、10〜60重量%が好ましく、さらに好ましくは20〜55重量%、次にさらに好ましくは35〜50重量%である。この範囲であると、最終的に得られる吸収性樹脂粒子の性能が良好となる。
グラフト基材を使用する場合、グラフト基材の含有量(重量%)は、(a1)及び/又は(a2)の合計重量に基づいて、0.1〜3が好ましく、さらに好ましくは0.3〜2.7、特に好ましくは0.5〜2である。
他の成分{開始剤、架橋剤(b)、連鎖移動剤等}は、ビニルモノマー水溶液に均一に溶解させておくことが好ましい。ビニルモノマーを水溶液として添加する場合、他の成分{開始剤、グラフト基材、連鎖移動剤、架橋剤(b)等}も水溶液として添加されることとなる。
分散剤のHLB値は、3〜20が好ましく、さらに好ましくは5〜18、より好ましくは8〜15である。この範囲であると、本発明の吸水速度パターンがさらに良好となる。なお、HLB値は、親水性−疎水性バランス(HLB)値を意味し、小田法(新・界面活性剤入門、197頁、藤本武彦、三洋化成工業株式会社発行、1981年発行)により求められる。
分散剤を使用する場合、分散剤の使用量(重量%)は、疎水性有機溶媒の重量に基づいて、0.001〜10が好ましく、さらに好ましくは0.005〜8、特に好ましくは0.01〜5である。
表面架橋は表面架橋剤を含む水溶液を吸収性樹脂に噴霧又は含浸させた後、加熱処理(70〜200℃)する方法等の公知の方法により達成できる。
長鎖脂肪族アミドとしては、炭素数8〜30の長鎖脂肪族一級アミンと炭素数1〜30の炭化水素基を有するカルボン酸とのアミド化物、アンモニア又は炭素数1〜7の1級アミンと炭素数8〜30の長鎖脂肪酸とのアミド化物、炭素数8〜30の脂肪族鎖を少なくとも1つ有する長鎖脂肪族二級アミンと炭素数1〜30のカルボン酸とのアミド化物及び炭素数1〜7の脂肪族炭化水素基を2個有する二級アミンと炭素数8〜30の長鎖脂肪酸とのアミド化物が挙げられる。
吸収性樹脂粒子内部の疎水性物質(C)の含有量(重量%)は、吸収性物品の耐カブレ性及び吸収性物品の耐モレ性の観点から、架橋重合体(A1)の重量に基づいて、0.001〜10.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.01〜5.0、特に好ましくは0.05〜1.0である。吸収性樹脂粒子の表面に存在する疎水性物質(C)の含有量(重量%)は、吸収性物品の耐カブレ性及び吸収性物品の耐モレ性の観点から、架橋重合体(A1)の重量に基づいて、0.001〜5.0が好ましく、さらに好ましくは0.005〜3.0、特に好ましくは0.01〜1.0である。
<表面の疎水性物質(C)の含有量の測定法>
冷却管を備えたガラス製のナスフラスコに吸収性樹脂粒子100重量部と有機溶媒(有機溶媒100重量部に、少なくとも0.01重量部の疎水性物質(C)を25℃〜110℃で溶かすことができる有機溶媒。なおこの溶かすことができる温度を溶解温度とする。)300重量部を加え、溶解温度で24時間放置し、疎水性物質の抽出液を得る。この抽出液を濾紙を用いて濾過し、濾紙上に残った吸収性樹脂粒子を新たな有機溶媒で十分洗浄する。この濾液と洗浄液を事前に秤量したガラス製のナスフラスコに採取してロータリーエバポレーターにて溶媒を蒸発させた後、秤量する。濾過液蒸発後の重量から事前に秤量したナスフラスコの重量を引いて抽出された蒸発乾固物の量を求める。
濾紙上に残った抽出後のサンプルを用いて、同様の操作を2回くり返し、3回の抽出で得られた蒸発乾固物の合計量/(吸収性樹脂粒子)100重量部×100を表面の疎水性物質(C)の含有量(重量%)とする。
上記の洗浄後の吸収性樹脂粒子を取り出し、80〜150℃の温度で加熱、減圧乾燥する。このサンプルを乳鉢内で粒子径が90μm以下となるまで磨り潰し、冷却管を備えたガラス製のナスフラスコに移す。このとき使用した乳鉢等の器具は有機溶媒で洗浄し、洗浄液はナスフラスコに加え、さらに合計量が300部となるように有機溶媒を加える。以降は、表面の疎水性物質(C)の含有量測定の方法に従い、内部の疎水性物質(C)の含有量を求めることができる。
工程(1):逆相懸濁重合
工程(2):造粒
工程(3):脱溶剤及び乾燥
工程(4):表面処理及びその他
工程(1)で(C)を混合する場合、
(I)モノマー水溶液に(C)を混合する。
(II)(C)を疎水性有機溶媒中に分散剤と共に存在させる。
(C)を混合する温度は、20〜100℃が好ましく、さらに好ましくは30〜90℃である。
(III):エマルジョンブレーカーを添加する前に、脱水し、(C)を混合する。
(IV):含水率が50重量%以下の条件で重合後、エマルジョンブレーカーと同時に(C)を混合する。
(V)エマルジョンブレーカーとして働く(C)を混合する。
(C)を混合する温度は、内部への浸透性の観点から20〜90℃が好ましく、さらに好ましくは30〜80℃である。
(VI):懸濁重合液(水と疎水性溶媒を含む)に(C)を混合した後、脱溶剤する。
(VII):(C)を乾燥機内で強制撹拌または自然撹拌しながら混合する。
(C)を混合する温度は、80〜230℃が好ましく、さらに好ましくは90〜150℃である。この範囲であると、均一に(C)が混合しやすくなり、吸収特性がさらに良好となる。
(VIII)(C)を架橋重合体(A1)に強制撹拌または自然撹拌しながら混合する。表面処理を行う場合は、この後行なう。
(IX):(C)の混合と表面処理を同時に行う。
(X):表面処理後の架橋重合体(A1)に(C)を混合する。
(C)を混合する温度は、表面処理の温度により異なるが、15〜230℃が好ましく、さらに好ましくは20〜150℃である。
疎水性無機物粒子(d2)としては、炭素繊維、カオリン、タルク、マイカ、ベントナイト、セリサイト、アスベスト及びシラス等の粒子が挙げられる。
これらのうち、親水性無機粒子(d1)が好ましく、最も好ましいのはシリカである。
この範囲であると吸収性物品の耐カブレ性がさらに良好になる。疎水性物質(C)の含有量を前記好ましい範囲(特に好ましくは、前記吸収性樹脂粒子表面の含有量及び吸収性樹脂粒子内部の含有量)に調整することで、膨潤容積測定法による特定の膨潤容積に到達するまでの時間を好ましい範囲に調整できる。さらに、吸収性樹脂粒子の見掛け密度、吸収性樹脂粒子の重量平均粒径等を前期好ましい範囲に調整することで、特定の膨潤容積に到達するまでの時間より好ましい範囲に調整することができる。
図3に示した装置はアクリル製の底板付円筒1とアクリル製の取手付円盤2からなる。
底板付円筒1は、内径81mm、長さ35mmの円筒の一方に厚み5mmの底板があり、残りの一方は開口している底板付円筒である。
アクリル製の円盤2は、外径80.5mm、厚さ12mmの円盤である。円盤2には、直径70.5mm、深さ4mmの円形状のくぼみが円盤の中心と円の中心が一致する位置にある。そして円盤2には、円形状のくぼみ部分に、取手として、長さ13mm、外径15mmの円柱が、円盤2の中心と円柱の底面の中心が一致する位置にある。
さらに、円盤2は、直径2mmの穴64個が放射状にあいたものである(図5参照)。円盤2の穴について説明する。穴は、円盤の八等分線上に円盤の中心から10mmの位置から30mmの位置の間に直径2mmの穴が5個ずつ5mmの等間隔に存在する(計40個)。それに加え、上記の等分線から22.5°傾いた八等分線上に円盤の中心から20mmの位置から30mmの位置の間に直径2mmの穴が3個ずつ5mmの等間隔に存在する(計24個)。
そして、取手付円盤2の重量は、60g±5gである。
垂直に立てた底板付円筒1内に150〜850μmの粒子径にふるい分けした測定試料2.50g(含水率は8.0%以下)を秤量し、底板付円筒1の底部にほぼ均一な厚みになるように投入し、円盤2を円柱の取手が上になるように載せ、厚み計(例えばMitutoyo社製デジマチックインジケータ ID−F150)を用いて円筒の底面から円盤の取手の上面までの距離を測定する。このとき、デジマチックインジケータの測定棒の重み(140g±10g)と取手付円盤2の重みにより吸収性樹脂粒子にかかる圧力は3.9±0.3g/cm2となる。次に、デジマッチクインジケーターの厚みの表示を0にする。引き続いて生理食塩水120mlを2秒以内に底付円筒1内に投入する。
この投入開始の時間を0とし、投入開始から時間経過により円盤2が上昇した距離H(cm)を連続データとして記録する。吸収性樹脂粒子1g当たりの膨潤容積(ml)を以下の式により計算することで、時間に対する膨潤容積変化のデータを得る。このデータから、膨潤容積が5mlに達するまでの時間(t1)と膨潤容積が40mlに達するまでの時間(t2)を求める。同じ測定を5回行い、その平均値を測定値とする。
目開き63μm(JIS Z8801−1:2006)のナイロン網で作成したティーバッグ(縦20cm、横10cm)に測定試料1.00gを入れ、生理食塩水(食塩濃度0.9重量%)1,000ml中に無撹拌下、1時間浸漬した後、15分間吊るして水切りした。その後、ティーバッグごと、遠心分離器にいれ、150Gで90秒間遠心脱水して余剰の生理食塩水を取り除き、ティーバックを含めた重量(h1)を測定し次式から保水量を求める。なお、使用した生理食塩水及び測定雰囲気の温度は25℃±2℃とする。
測定試料を用いない以外は上記と同様にして、遠心脱水後のティーバックの重量を測定し(h2)とする。
<逆相懸濁重合工程−1>
アクリル酸62.89部を37.02部の水で希釈し、20〜30℃に冷却しつつ35%の水酸化ナトリウム水溶液71.88部を加えて中和した。この水溶液に、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.252部、次亜リン酸ソーダ1水和物0.018部及び過硫酸カリウム0.192部を添加・溶解し、25℃で撹拌してモノマー水溶液(1)を調整した。次に、シクロヘキサン312部に疎水性物質(C−1){ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社製、リョートーシュガーエステルS−570/S−770の重量比=50/50混合物)}1.6部を60℃に加熱しながら溶解させた後、モノマー水溶液(1)を添加して、25℃でバイオミキサー(日本精機株式会社製 ABM−2型)にて10000rpmで5分間撹拌・分散し、窒素を流入して脱酸素を行い、モノマー水溶液(1)を調整した。
別に、撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、シクロヘキサン312部を入れ、これに、疎水性物質(C−1)3.2部を添加した後、撹拌しつつ窒素置換し、70℃まで昇温して溶解させた。そして、25℃まで冷却した後、モノマー水溶液(1)を添加し、撹拌しつつ窒素置換し、そのまま70℃まで昇温して重合を開始させた。その後、75℃で30分間熟成して重合液(1)を得た。
この重合液(1)から水をシクロヘキサンとの共沸によって樹脂の含水率が約10%(赤外水分計:FD−100型、Kett社製、180℃、20分で測定)となるまで除去し、シクロヘキサンを蒸発除去して得られた吸収性樹脂粒子の体積平均粒径を確認したところ10μmであった。
重合液(1)から遠心分離によりシクロヘキサンを除いて微細粒径の含水ゲル(1)を得た。この含水ゲル(1)はシクロヘキサンを15%含んでいた。
<逆相懸濁重合工程−2>
アクリル酸135.22部を8.7部の水で希釈し、20〜30℃に冷却しつつ25%の水酸化ナトリウム水溶液225.3部を加えて中和した。この水溶液にエチレングリコールジグリシジルエーテル0.08部、次亜リん酸ソーダ1水和物を0.014部、過硫酸カリウムを0.07部添加・溶解し、25℃で撹拌して窒素を流入して脱酸素を行い、モノマー水溶液(2)を調整した。
続いて、この重合液から、水及びシクロヘキサンを共沸によって含水率が約15%(赤外水分計(FD−100型、Kett社製、180℃、20分)となるまで除去した。35℃に冷却し撹拌停止後、デカンテーションにより吸収性樹脂粒子前駆体(1)を分離した。
この樹脂粒子前駆体(1)80部にシクロヘキサン140部を反応容器に入れ、これを撹拌しながら70℃に加熱し、これにエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、商品名:デナコールEX−801)1%水溶液2.72部を添加し、70℃で30分間保持した。次いで濾過した後に105℃の循風乾燥機で乾燥して吸収性樹脂粒子(1)を得た。吸収性樹脂粒子(1)の重量平均粒子径は320μmであった。
<逆相懸濁重合工程>
アクリル酸145.4部を9.4部の水で希釈し、20〜30℃に冷却しつつ25%の水酸化ナトリウム水溶液242.3部を加えて中和した。この水溶液に、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.09部、次亜リん酸ソーダ1水和物を0.015部、過硫酸カリウムを0.08部、疎水性物質(C−2){ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社製、リョートーシュガーエステルS−370}0.78部をポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテルリン酸(第一工業製薬社製、プライサーフA210G、オキシエチレン基の平均重合度約7)0.78部に予め混合溶解しておいたものを添加し、25℃でバイオミキサー(日本精機株式会社製 ABM−2型)にて10000rpmで5分間撹拌・分散し、窒素を流入して脱酸素を行い、モノマー水溶液(3)を調整した。
別に、攪拌機、還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応容器にシクロヘキサン624部を入れた。これに分散剤としてポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテルリン酸(第一工業製薬社製、プライサーフA210G、オキシエチレン基の平均重合度約7)0.31部を添加した後、撹拌しつつ窒素置換し、75℃まで昇温して疎水性有機溶媒溶液を調整した。
75℃に保ったまま、前述のモノマー水溶液(3)を撹拌しながら、定量供給ポンプにて60分にわたり上記疎水性有機溶液中に全量滴下し、滴下完了後、75℃にて30分間保持して、吸収性樹脂粒子前駆体を含有する重合液を得た。
<乾燥>
続いて、この重合液から、水及びシクロヘキサンを共沸によって含水率が約15%(赤外水分計(FD−100型、Kett社製、180℃、20分)となるまで除去した。35℃に冷却し撹拌停止後、デカンテーションにより吸収性樹脂粒子前駆体(2)を分離した。
この樹脂粒子前駆体(2)80部にシクロヘキサン140部を反応容器に入れ、これを撹拌しながら70℃に加熱し、これにエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、商品名:デナコールEX−801)1%水溶液2.72部を添加し、70℃で30分間保持した。次いで濾過した後に105℃の循風乾燥機で乾燥して吸収性樹脂粒子(2)を得た。吸収性樹脂粒子(2)の重量平均粒子径は410μmであった。
実施例2において、疎水性物質(C−2)を疎水性物質(C−3){グリセリンモノステアレート(理研ビタミン社製、リケマールS−100P)}としてモノマー水溶液(4)を調整したこと、モノマー水溶液(4)の5重量%を3分間で滴下し、滴下完了後75℃で15分間保持した後、残りのモノマー水溶液(4)95重量%を57分間で滴下したこと以外は実施例2と同様にして吸収性樹脂粒子(3)を得た。吸収性樹脂粒子(3)の重量平均粒子径は340μmであった。
実施例2において、疎水性物質(C−2){ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社製、リョートーシュガーエステルS−370}0.78部をポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテルリン酸(第一工業製薬社製、プライサーフA210G、オキシエチレン基の平均重合度約7)0.78部に予め混合溶解しておいたものを疎水性物質(C−4){ステアリン酸カルシウムエマルション(サンノプコ社製、SNコート243)}とした以外は実施例3と同様にして吸収性樹脂粒子(4)を得た。吸収性樹脂粒子(4)の重量平均粒子径は350μmであった。
<逆相懸濁重合>
実施例3において、モノマー水溶液に疎水性物質(C−3)を使用しなかったこと、疎水性有機溶媒溶液のポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテルリン酸(第一工業製薬社製、プライサーフA210G、オキシエチレン基の平均重合度約7)0.31部を1.56部としたこと以外は実施例3と同様にして吸収性樹脂粒子前駆体(5)を含有した重合液(5)を得た。
<乾燥>
次に、遠心分離によりこの重合液(5)からシクロヘキサンを除去し、得られた含水ゲル、疎水性物質(C−4)ステアリン酸0.18部、およびポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテルリン酸(第一工業製薬社製、プライサーフA210G、オキシエチレン基の平均重合度約7)0.06部を125℃に加熱したディスクドライヤーに投入した。含水率が15%となるまで乾燥して吸収性樹脂前駆体(5)を得た。
<表面架橋>
実施例1と同じ条件で表面架橋を行い、吸収性樹脂粒子(5)を得た。吸収性樹脂粒子(5)の重量平均粒子径は310μmであった。
実施例1において、含水ゲル(1)を使用しなかった以外は実施例1と同様にして比較用の吸収性樹脂粒子(H1)を得た。吸水速度が2秒の吸収性樹脂として、アクアキープ10SH−P(住友精化社製)を使用した。この吸収性樹脂粒子の重量平均粒子径は315μmであった。
特開2005−213523号公報の実施例2にしたがって、比較用の吸収性樹脂粒子(H2)を得た。吸収性樹脂粒子(H2)の重量平均粒子径は、290μmであった。
特開2006−1976号公報の実施例1にしたがって比較用の吸収性樹脂粒子(H3)を得た。吸収性樹脂粒子(H3)の重量平均粒子径は280μmであった。
引き続き、吸収速度パターンが適切であると、吸収性物品に適用したとき、どのような吸収特性を示すか評価した。実施例1〜5及び比較例1〜3で得た吸収性樹脂粒子を用いて、以下のようにして、吸収性物品(紙おむつ)を調製し、SDME法による表面ドライネス値を評価し、この結果を表3及び表4に示した。
フラッフパルプ100部と評価試料{吸収性樹脂粒子}100部とを気流型混合装置{株式会社オーテック社製パッドフォーマー}で混合して、混合物を得た後、この混合物を坪量約500g/m2となるように均一にアクリル板(厚み4mm)上に積層し、5kg/cm2の圧力で30秒間プレスし、吸収体(1)を得た。この吸収体(1)を10cm×40cmの長方形に裁断し、各々の上下に吸収体と同じ大きさの吸水紙(坪量15.5g/m2、アドバンテック社製、フィルターペーパー2番)を配置し、さらにポリエチレンシート(タマポリ社製ポリエチレンフィルムUB−1)を裏面に、不織布(坪量20g/m2、旭化成社製エルタスガード)を表面に配置することにより紙おむつ(1)を調製した。吸収性樹脂粒子と繊維の重量比率(吸収性樹脂粒子の重量/繊維の重量)は60/40であった。
「フラッフパルプ100部と評価試料{吸収性樹脂粒子}100部」を「フラッフパルプ60部と評価試料{吸収性樹脂粒子}140部」に変更したこと以外、吸収性物品(紙おむつ)の調製1と同様にして、紙おむつ(2)を調整した。吸収性樹脂粒子と繊維の重量比率(吸収性樹脂粒子の重量/繊維の重量)は70/30であった。
SDME(Surface Dryness Measurement Equipment)試験器(WK system社製)の検出器を十分に湿らした紙おむつ{人工尿(塩化カリウム0.03重量%、硫酸マグネシウム0.08重量%、塩化ナトリウム0.8重量%及び脱イオン水99.09重量%)の中に紙おむつを浸し、60分放置して調製した。}の上に置き、0%ドライネス値を設定し、次に、SDME試験器の検出器を乾いた紙おむつ{紙おむつを80℃、2時間加熱乾燥して調製した。}の上に置き100%ドライネスを設定し、SDME試験器の校正を行った。次に、測定する紙おむつの中央に金属リング(内径70mm、長さ50mm)をセットし、人工尿80mlを注入し、人工尿を吸収し終えたら{人工尿による光沢が確認できなくなるまで}、直ちに金属リングを取り去り、紙おむつの中央及びその左右{紙おむつ40cmの端から10cmの等間隔に3箇所}にSDME検出器を3つ載せて、表面ドライネス値の測定を開始し、測定開始から5分後の値をそれぞれSD1−1{中央}、SD1−2{左}、SD1−3{右}とした。(表面が完全に乾燥しているとき100%、濡れているとき0%で表す。)
なお、人工尿、測定雰囲気及び放置雰囲気は、25±5℃、65±10%RHで行った。
2 取手付円盤
3 吸収性樹脂粒子
4 デジマチックインジケーターの厚み表示部
5 デジマチックインジケーターの厚み測定用の棒
6 デジマチックインジケータの台
Claims (10)
- 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに必要により架橋剤(b)を構成単位とし、逆相懸濁重合させて得られる架橋重合体(A1)を含んでなる吸収性樹脂粒子であって、吸収性樹脂粒子1g当たりの生理食塩水に対する膨潤容積測定法において、膨潤容積が5mlに達するまでの時間(t1)と、膨潤容積が40mlに達するまでの時間(t2)との比(t2/t1)が5〜20である吸収性樹脂粒子。
- 膨潤容積が5mlに達するまでの時間(t1)が20〜60秒である請求項1に記載の吸収性樹脂粒子。
- さらに疎水性物質(C)を含有してなる請求項1又は2に記載の吸収性樹脂粒子。
- 吸収性樹脂粒子の表面に存在する疎水性物質(C)の含有量が、架橋重合体(A1)の重量に基づいて、0.001〜5.0重量%であり、吸収性樹脂粒子の内部に存在する(C)の含有量が架橋重合体(A1)の重量に基づいて、0.001〜10.0重量%である請求項3に記載の吸収性樹脂粒子。
- 疎水性物質(C)のHLBが1〜10である請求項3又は4に記載の吸収性樹脂粒子。
- 疎水性物質(C)がシリコーン、変性シリコーン、長鎖脂肪酸エステル、長鎖脂肪酸及びその塩、長鎖脂肪族アルコール、脂肪族アミン並びに長鎖脂肪族アミドからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項3〜5のいずれかに記載の吸収性樹脂粒子。
- 疎水性物質(C)がソルビットステアリン酸エステル、(ポリ)グリセリンステアリン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ステアリン酸、ステアリン酸Mg、ステアリン酸Ca、ステアリン酸Zn、ステアリン酸Al及びステアリルアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項3〜5のいずれかに記載の吸収性樹脂粒子。
- 疎水性物質(C)がショ糖ステアリン酸エステル、(ポリ)グリセリンステアリン酸エステル、及びステアリン酸Caからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の吸収性樹脂粒子。
- 請求項1〜8のいずれかに記載された吸収性樹脂粒子と繊維状物とを含有してなる吸収体。
- 請求項9に記載された吸収体を用いた吸収性物品。
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