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JP2012098180A - 試験装置および電源装置 - Google Patents

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JP2012098180A
JP2012098180A JP2010246597A JP2010246597A JP2012098180A JP 2012098180 A JP2012098180 A JP 2012098180A JP 2010246597 A JP2010246597 A JP 2010246597A JP 2010246597 A JP2010246597 A JP 2010246597A JP 2012098180 A JP2012098180 A JP 2012098180A
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Masahiro Ishida
雅裕 石田
Daisuke Watanabe
大輔 渡邊
Masayuki Kawabata
雅之 川端
Toshiyuki Okayasu
俊幸 岡安
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Abstract

【課題】安定的な振幅を有し、かつ高速にスイッチングする補償電流を生成可能な回路を提供する。
【解決手段】シンク補償回路12cは、補償パルス電流ISINKを生成し、この補償パルス電流をDUT1とは別経路に引きこむ。電流D/Aコンバータ14は、デジタル設定信号DSETに応じた基準電流IREFを生成する。第1トランジスタM1、第2トランジスタM2は、MOSFETであり、カレントミラー回路を構成する。スイッチ素子SW1は、第1トランジスタM1のゲートと、第2トランジスタM2のゲートの間に設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電源の安定化技術に関する。
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)テクノロジを用いたCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、メモリなどの半導体集積回路(以下、DUTという)を試験する際、DUT内のフリップフロップやラッチは、クロックが供給される動作中は電流が流れ、クロックが停止すると回路が静的な状態となって電流が減少する。したがって、DUTの動作電流(負荷電流)の合計は、試験の内容などに応じて時々刻々と変動する。
DUTに電力を供給する電源回路はたとえばレギュレータを用いて構成され、理想的には負荷電流にかかわらず一定の電力を供給可能である。しかしながら実際の電源回路は、無視できない出力インピーダンスを有し、また電源回路とDUTの間にも無視できないインピーダンス成分が存在するため、負荷変動によって電源電圧が変動してしまう。
電源電圧の変動は、DUTの試験マージンに深刻な影響を及ぼす。また電源電圧の変動は、試験装置内のその他の回路ブロック、たとえばDUTに供給するパターンを生成するパターン発生器や、パターンの遷移タイミングを制御するためのタイミング発生器の動作に影響を及ぼし、試験精度を悪化させる。
特許文献2に記載の技術では、被試験デバイスに電源電圧を供給するメインの電源に加えて、ドライバの出力によってオン、オフが制御されるスイッチを含む補償回路が設けられる。そして、被試験デバイスに供給されるテストパターンに応じて発生しうる電源電圧の変動をキャンセルするように、スイッチ素子に対する補償用の制御パターンをテストパターンに対応付けて定義しておく。実試験時には、テストパターンを被試験デバイスに供給しつつ、補償回路のスイッチを制御パターンに応じてスイッチングすることにより、電源電圧を一定に保つことができる。
特開2007−205813号公報 国際公開第10/029709A1号パンフレット
補償回路による電源電圧の補正、あるいは電源環境のエミュレートを正確に行うためには、補償回路が供給する補償電流の振幅の安定性が求められる。
ここで補償パルス電流には数A程度の大電流が必要とされる場合も想定される。補償パルス電流の経路上にスイッチ素子を設けると、そのスイッチ素子のサイズを大きくする必要がある。そのためスイッチ素子の容量によりスイッチングの速度は制限され、所望の振幅のパルス電流を生成できなくなるおそれがある。
本発明のある態様はかかる状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、安定的な振幅を有し、かつ高速にスイッチングする補償電流を生成可能な回路の提供にある。
本発明のある態様は、半導体デバイスに電源電圧を供給する電源装置に関する。電源装置は、半導体デバイスの電源端子に電力を供給するメイン電源と、制御信号に応じて制御されるスイッチ素子を含み、スイッチ素子がオンした状態において補償パルス電流を生成し、補償パルス電流をメイン電源とは別経路から電源端子に注入し、またはメイン電源から半導体デバイスへ流れる電源電流から、補償パルス電流を半導体デバイスとは別経路に引きこむ電源補償回路と、半導体デバイスの動作状態に応じてスイッチ素子を制御する制御部と、を備える。電源補償回路は、デジタル設定信号に応じた電流を生成する電流D/Aコンバータと、電流D/Aコンバータの出力電流の経路上に設けられたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の第1トランジスタと、第1トランジスタとカレントミラー回路を構成するように接続され、電流D/Aコンバータの出力電流に比例した電流を生成する第2トランジスタと、第1トランジスタのゲートと、第2トランジスタのゲートの間に設けられたスイッチ素子と、を備える。
この態様によると、電流D/Aコンバータは定常的に安定的な電流を生成し、カレントミラー回路が電流D/Aコンバータの出力電流を増幅するため、補償パルス電流の振幅を安定化できる。そして、補償パルス電流の経路をスイッチングするのではなく、カレントミラー回路をスイッチングするため、高い周波数で動作させることができる。
第1トランジスタのドレインは、スイッチ素子の第1トランジスタのゲート側の端子と結線されてもよい。
この場合、スイッチ素子がオフした状態においても、第1トランジスタのバイアス状態は維持され、電流D/Aコンバータの出力電流も遮断されないため、高速なスイッチングが可能となる。
第1トランジスタのドレインは、スイッチ素子の第2トランジスタのゲート側の端子と結線されてもよい。
この場合、電流D/Aコンバータの出力電流の経路が遮断されるため、スイッチ素子がオフ状態における消費電流を低減できる。
本発明のさらに別の態様も、電源装置である。この電源装置は、半導体デバイスの電源端子に電力を供給するメイン電源と、制御信号に応じて制御されるスイッチ素子を含み、スイッチ素子がオンした状態において補償パルス電流を生成し、補償パルス電流をメイン電源とは別経路から電源端子に注入し、またはメイン電源から半導体デバイスへ流れる電源電流から、補償パルス電流を半導体デバイスとは別経路に引きこむ電源補償回路と、半導体デバイスの動作状態に応じてスイッチ素子を制御する制御部と、を備える。電源補償回路は、デジタル設定信号に応じた電流を生成する電流D/Aコンバータと、電流D/Aコンバータの出力電流の経路上に設けられたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の第1トランジスタと、第1トランジスタとカレントミラー回路を構成するように接続され、電流D/Aコンバータの出力電流に比例した電流を生成する第2トランジスタと、第1、第2トランジスタの共通に接続されたゲートと固定電圧端子の間に設けられたスイッチ素子と、を備える。
この態様によると、電流D/Aコンバータは定常的に安定的な電流を生成し、カレントミラー回路が電流D/Aコンバータの出力電流を増幅するため、補償パルス電流の振幅を安定化できる。また、電流D/Aコンバータをスイッチングするのではなく、カレントミラー回路をスイッチングするため、周波数の高い、あるいはデューティ比の小さな補償パルス電流を生成できる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、安定した振幅で高速にスイッチングする電流を生成できる。
実施の形態に係る試験装置の構成を示す回路図である。 図2(a)〜(c)は、シンク補償回路の構成例を示す回路図である。 比較技術に係るシンク補償回路の構成を示す回路図である。 ソース補償回路の構成例を示す回路図である。 制御パターンを計算する方法の一例を示すフローチャートである。 動作電流、電源電流、ソース補償電流およびソースパルス電流の一例を示す波形図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図1は、実施の形態に係る試験装置2の構成を示す回路図である。図1には試験装置2に加えて、試験対象の半導体デバイス(以下、DUTと称す)1が示される。
DUT1は、複数のピンを備え、その中の少なくともひとつが電源電圧VDDを受けるための電源端子P1であり、別の少なくともひとつが接地端子P2である。複数の入出力(I/O)端子P3は、外部からのデータを受け、あるいは外部にデータを出力するために設けられており、試験時においては、試験装置2から出力される試験信号(テストパターン)STESTを受け、あるいは試験信号STESTに応じたデータを試験装置2に対して出力する。図1には、試験装置2の構成のうち、DUT1に対して試験信号を与える構成が示されており、DUT1からの信号を評価するための構成は省略されている。
試験装置2は、メイン電源10、パターン発生器PG、複数のタイミング発生器TGおよび波形整形器FC、複数のドライバDR、電源補償回路12を備える。
試験装置2は複数n個のチャンネルCH1〜CHnを備えており、その中のいくつか(CH1〜CH4)がDUT1の複数のI/O端子P3に割り当てられる。図1では、n=6の場合が示されるが、実際の試験装置2のチャンネル数は、数百〜数千のオーダーである。
メイン電源10は、DUT1の電源端子P1に供給すべき電源電圧VDDを生成する。たとえばメイン電源10は、リニアレギュレータやスイッチングレギュレータなどで構成され、電源端子P1に供給される電源電圧VDDを、目標値と一致するようにフィードバック制御する。キャパシタCsは、電源電圧VDDを平滑化するために設けられる。メイン電源10は、DUT1に対する電源電圧の他、試験装置2内部のその他のブロックに対する電源電圧も生成する。メイン電源10からDUT1の電源端子P1への出力電流を、電源電流IDDと称する。
メイン電源10は、有限の応答速度を有する電圧・電流源であるため、その負荷電流、つまりDUT1の動作電流IOPの急峻な変化に追従できない場合がある。たとえば動作電流IOPがステップ状に変化するとき、電源電圧VDDはオーバーシュート、あるいはアンダーシュートしたり、その後のリンギングをともなったりする。電源電圧VDDの変動は、DUT1の正確な試験を妨げる。なぜならDUT1にエラーが検出されたとき、それがDUT1の製造不良によるものなのか、電源電圧VDDの変動によるものなのかを区別することができないからである。
電源補償回路12は、メイン電源10の応答速度を補うために設けられる。DUT1の設計者は、ある既知の試験信号STEST(テストパターンSPTN)が供給された状態において、DUT1の内部回路の動作率などの時間推移を推定可能であるから、DUT1の動作電流IOPの時間波形を正確に予測することができる。ここでの予測とは、コンピュータシミュレーションを用いた計算や、同じ構成を有するデバイスを対象とした実測などが含まれ、特にその手法は限定されない。
一方、メイン電源10の応答速度(利得、フィードバック帯域)が既知であれば、予測される動作電流IOPに応答してメイン電源10が生成する電源電流IDDもまた予測することができる。そうすると、予測される動作電流IOPと電源電流IDDの差分を、電源補償回路12によって補うことにより、電源電圧VDDを安定化することができる。
なお電源電圧VDD’と電源電流IDDの間には微分、もしくは積分関係が成り立つ。具体的には、メイン電源10ならびにメイン電源10から電源端子P1までの経路のインピーダンスが、容量性、誘導性、抵抗性のいずれが支配的であるかによって、電圧と電流の微分、積分の関係が定まる。
電源補償回路12は、ソース補償回路12bおよびシンク補償回路12cを備える。ソース補償回路12bは、制御信号SCNT1に応じてオン、オフが切りかえ可能となっている。ソース補償回路12bが制御信号SCNT1に応じてオンすると、補償パルス電流(ソースパルス電流ともいう)ISRCが生成される。電源補償回路12は、ソースパルス電流ISRCをメイン電源10とは別経路から電源端子P1に注入する。
同様にシンク補償回路12cは制御信号SCNT2に応じてオン、オフが切りかえ可能となっている。シンク補償回路12cが制御信号SCNT2に応じてオンすると、補償パルス電流ISINK(シンクパルス電流ともいう)が生成される。電源補償回路12は、電源端子P1に流れ込む電源電流IDDから、シンクパルス電流ISINKを、DUT1とは別経路に引きこむ。
図2(a)〜(c)は、シンク補償回路12cの構成例を示す回路図である。
図2(a)〜(c)のシンク補償回路12cはそれぞれ、電流D/Aコンバータ14、第1トランジスタM1、第2トランジスタM2、スイッチ素子SW1を備える。
電流D/Aコンバータ14は、デジタル設定信号DSETに応じた基準電流IREFを生成する。第1トランジスタM1および第2トランジスタM2は、カレントミラー回路を形成し、基準電流IREFを所定係数(ミラー比K)倍したシンクパルス電流ISINKを生成する。
具体的に第1トランジスタM1は、NチャンネルMOSFETであり、基準電流IREFの経路上に設けられる。第2トランジスタM2もNチャンネルMOSFETであり、そのゲートは、第1トランジスタM1のゲートおよびソースと共通に接続される。
図2(a)、(b)において、スイッチ素子SW1は、第1トランジスタM1のゲートと、第2トランジスタM2のゲートの間に設けられる。たとえばスイッチ素子SW1は、図2(a)のようなトランスファゲートで構成してもよいし、NチャンネルMOSFETのみで構成してもよいし、PチャンネルMOSFETのみで構成してもよい。スイッチ素子SW1のオン、オフ状態は、制御信号SCNT2に応じて切りかえられる。
図2(a)において、第1トランジスタM1のドレインN2は、スイッチ素子SW1の第1トランジスタM1のゲート側の端子N1と接続される。
制御信号SCNT2がハイレベルの期間、スイッチ素子SW1がオンとなる。そうするとシンク補償回路12cの出力端子P4から、基準電流IREFに比例したシンクパルス電流ISINKが引きこまれる。制御信号SCNT2がローレベルの期間、スイッチ素子SW1がオフとなり、カレントミラー回路が動作しなくなるため、シンクパルス電流ISINKがゼロとなる。
このように図2(a)のシンク補償回路12cによれば、制御信号SCNT2に応じてスイッチングするシンクパルス電流ISINKを生成できる。このシンク補償回路12cの利点は、図3の比較技術に係る回路との対比によって明確となる。
図3の比較技術に係るシンク補償回路は、電源端子P1と接地端子の間に設けられたスイッチ素子SW2を含む。電源電圧VDDが一定であれば、スイッチ素子SW2がオンした状態において、シンク電流ISINKの振幅は、
SINK=VDD/RON
で与えられる。RONはスイッチSW2のオン抵抗である。
ここでシンクパルス電流ISINKの振幅は、数A程度が必要とされる場合がある。そうすると、スイッチ素子SW2のサイズは大きくなり、そのゲート容量も大きくなる。このゲート容量によってスイッチ素子SW2のスイッチングの応答速度が低下し、所望の電流を生成できなくなる可能性がある。
また、スイッチ素子SW2のオン抵抗RONがばらついたり、制御信号SCNT2の振幅がばらつくと、オン抵抗RONがばらつき、シンクパルス電流ISINKの振幅が変動するおそれがある。
これに対して、図2(a)のシンク補償回路12cによれば、シンクパルス電流ISINKの振幅の安定性を高めることができる。また、ドライバDRの駆動対象は、大電流が流れるスイッチではなく、カレントミラー回路のゲートに設けられたスイッチであるため、高速なスイッチングが可能となる。
また、図2(a)のシンク補償回路12cでは、スイッチ素子SW1がオフ状態においても、基準電流IREFが第1トランジスタM1に流れ続け、第1トランジスタM1のバイアス状態が維持される。したがって、スイッチ素子SW1のスイッチングに対するシンク補償回路12cのスイッチングの応答速度が高いという利点がある。
図2(b)を参照する。図2(b)では、スイッチ素子SW1の位置が、図2(a)と異なっている。図2(b)では、第1トランジスタM1のドレインN2は、スイッチ素子SW1の第2トランジスタM2のゲート側の端子N3と接続される。
この構成によっても、図2(a)の構成と同様に、安定した振幅を有し、高速にスイッチングするシンクパルス電流ISINKを生成できる。
また、図2(b)では、スイッチ素子SW1がオフのとき、基準電流IREFは遮断される。したがって回路の消費電流を低減できるという利点がある。
図2(c)において、スイッチ素子SW1は、第1トランジスタM1および第2トランジスタM2の共通接続されるゲートN4と、接地端子をはじめとする固定電圧端子の間に設けられる。制御信号SCNT2#(#は論理反転を示す)がハイレベルの期間、スイッチ素子SW1がオンすると、第1トランジスタM1、第2トランジスタM2のゲート電圧が接地電圧となるため、カレントミラー回路がオフし、シンクパルス電流ISINKが遮断する。制御信号SCNT2#がローレベルのとき、スイッチ素子SW1がオフすると、カレントミラー回路がオンし、シンクパルス電流ISINKが流れる。
図2(c)の構成によれば、図2(a)、(b)と同様に、安定した振幅を有し、高速にスイッチングするシンクパルス電流ISINKを生成できる。
なお、図2(c)の構成を、図2(a)もしくは(b)の構成と組み合わせてもよい。
続いてソース補償回路12bの具体的な構成例を説明する。ソース補償回路12bは、シンク補償回路12cを天地反転することで構成できる。図4は、ソース補償回路12bの構成例を示す回路図である。第1トランジスタM1および第2トランジスタM2は、PチャンネルMOSFETで構成してもよい。図4の構成は、図2(a)に対応する。当業者であれば、図2(b)、(c)に対応するソース補償回路12bが構成可能であることが理解される。
図1に戻る。DUT1の電源端子P1に流れ込む動作電流IOP、メイン電源10が出力する電源電流IDD、および電源補償回路12が出力する補償電流ICMPの間には、電流保存則から、式(1)、(2)が成り立つ。
OP=IDD+ICMP …(1)
CMP=ISRC−ISINK …(2)
つまり、補償電流ICMPの正の成分が、ソースパルス電流ISRCとしてソース補償回路12bから供給され、補償電流ICMPの負の成分が、シンクパルス電流ISINKとしてシンク補償回路12cから供給される。
ドライバDR〜DRのうち、ドライバDRは、ソース補償回路12bに割り当てられ、ドライバDRはシンク補償回路12cに割り当てられる。別の少なくともひとつのドライバDR〜DRは、それぞれ、DUT1の少なくともひとつのI/O端子P3に割り当てられる。パターン発生器PGおよびドライバDR、DR、インタフェース回路4、4は、電源補償回路12を制御する制御回路と把握することができる。
波形整形器FCおよびタイミング発生器TGをインタフェース回路4と総称する。複数の4〜4は、チャンネルCH1〜CH6ごと、言い換えればドライバDR〜DRごとに設けられる。i番目(1≦i≦6)のインタフェース回路4は、入力されたパターン信号SPTNiをドライバDRに適した信号形式に整形し、対応するドライバDRへと出力する。
パターン発生器PGは、テストプログラムにもとづき、インタフェース回路4〜4に対するパターン信号SPTNを生成する。具体的にパターン発生器PGは、DUT1のI/O端子P3に割り当てられたドライバDR〜DRに対しては、各ドライバDRが生成すべき試験信号STESTiを記述するテストパターンSPTNiを、そのドライバDRに対応するインタフェース回路4に対して出力する。テストパターンSPTNiは、試験信号STESTiの各サイクル(ユニットインターバル)におけるレベルを示すデータと、信号レベルが遷移するタイミングを記述するデータを含む。
またパターン発生器PGは、必要な補償電流ICMPに応じて定められた補償用の制御パターンSPTN_CMPを生成する。制御パターンSPTN_CMPは、ソース補償回路12bに割り当てられたドライバDRが生成すべき制御信号SCNT1を記述する制御パターンSPTN_CMP1と、シンク補償回路12cに割り当てられたドライバDRが生成すべき制御信号SCNT2を記述する制御パターンSPTN_CMP2を含む。制御パターンSPTN_CMP1、SPTN_CMP2はそれぞれ、各サイクルにおけるソース補償回路12b、シンク補償回路12cのオン、オフ状態を指定するデータと、オンオフを切りかえるタイミングを記述するデータを含む。
パターン発生器PGは、テストパターンSPTN1〜SPTN4にもとづいて、つまりDUT1の動作電流の変動に応じて、それを補償しうる制御パターンSPTN_CMP1、SPTN_CMP2を生成し、対応するインタフェース回路4、4に出力する。
上述のように、テストパターンSPTN1〜SPTN4が既知であれば、DUT1の動作電流IOPの時間波形が予測でき、電源電圧VDDを一定に保つために発生すべき補償電流ICMP、すなわちISRC、ISINKの時間波形を計算することができる。
予測される動作電流IOPが電源電流IDDより大きい場合、電源補償回路12はソース補償電流ISRCを発生して不足する電流を補う。ソース補償電流ISRCに必要な電流波形は予測可能であるから、それが適切に得られるようにソース補償回路12bを制御する。たとえばソース補償回路12bを、パルス幅変調によって制御してもよい。あるいはパルス振幅変調、ΔΣ変調、パルス密度変調、パルス周波数変調などを利用してもよい。
図5は、制御パターンを計算する方法の一例を示すフローチャートである。DUT1に入力されるテストパターンや回路情報にもとづいて、DUT1の動作電流IOPが推定される(S100)。またメイン電源10に負荷としてDUT1が接続された状態において、DUT1にそのイベントが発生したときに、メイン電源10から出力される電源電流IDDを計算する(S102)。そして、理想電源を実現したい場合には、推定される動作電流IOPと電源電流IDDの差分を、電源補償回路12によって生成すべき補償電流ICMPとする(S104)。
そして、生成すべき補償電流ICMPの波形に、ΔΣ変調、PWM(パルス幅変調)、PDM(パルス密度変調)、PAM(パルス振幅変調)、PFM(パルス周波数変調)などを施すことにより、ビットストリームの制御パターンSPTN_CMPを生成する(S106)。たとえば、補償電流ICMPをテストサイクルごとにサンプリングし、サンプリングされた補償電流ICMPをパルス変調してもよい。
図6は、動作電流IOP、電源電流IDD、ソース補償電流ISRCおよびソースパルス電流ISRCの一例を示す波形図である。ある試験信号STESTが供給されたDUT1の動作電流IOPがステップ状に増加したとする。これに応答して、メイン電源10から電源電流IDDが供給されるが、それは応答速度の制限から、理想的なステップ波形とはならず、DUT1に供給すべき電流が不足する。その結果、補償電流ISRCを供給しなければ、電源電圧VDDは破線で示すように低下する。
電源補償回路12は、動作電流IOPと電源電流IDDの差分に対応するソース補償電流ICMPを生成する。ソース補償電流ICMPは、制御信号SCNT1に応じて生成されるソースパルス電流ISRCで与えられる。ソース補償電流ICMPは、動作電流IOPの変化直後に最大量必要であり、その後、徐々に低下させる必要がある。そこで、たとえばPWM(パルス幅変調)を用いてソース補償回路12bのオン時間(デューティ比)を、時間とともに低下させることにより、必要なソース補償電流ICMPを生成できる。
試験装置2のすべてのチャンネルがテストレートに応じて同期動作する場合、制御信号SCNT1の周期は、DUT1に供給されるデータの周期(ユニットインターバル)、もしくはその整数倍、あるいは整数分の1に相当する。たとえばユニットインターバルが4nsのシステムにおいて、制御信号SCNT1の周期が4nsであれば、制御信号SCNT1に含まれる各パルスのオン期間TONが、0〜4nsの間で調節されうる。メイン電源10の応答速度は数百ns〜数μsのオーダーであるため、補償電流ICMPの波形は、制御信号SCNT1に含まれる数百個のパルスによって制御できる。ソース補償電流ISRCの波形から、それを生成するために必要な制御信号SCNT1を導出する方法については後述する。
反対に動作電流IOPが電源電流IDDより小さい場合、電源補償回路12はシンク補償電流ICMPが得られるように、シンクパルス電流ISINKを発生して、過剰な電流を引き抜く。
電源補償回路12を設けることにより、メイン電源10の応答速度の不足を補い、図6に実線で示すように、電源電圧VDDを一定に保つことができる。また上述したように、電源補償回路12は安定した振幅のパルス電流を生成できるため、高い精度で電源電圧を補償できる。
DUT1を構成する内部素子に流れる電流、つまり動作電流IOPは、プロセスばらつきによって変動する。つまり、あるテストパターンが供給されたDUT1の動作電流の波形は、プロセスばらつきによって増減する。そこで、DUT1の試験工程に先立ち、キャリブレーション工程を行いって補償パルス電流の振幅を調節することにより、プロセスばらつきによってDUT1の動作電流IOPがばらついたとしても、電源環境を一定に保つことができる。このキャリブレーションは、電流D/Aコンバータ14に対するデジタル設定値DSETの値を変更することで実現できる。
実施の形態にもとづき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
実施の形態では、補償電流ICMPによって、電源電圧の変動がゼロであるような、つまり出力インピーダンスがゼロの理想電源の環境を実現する場合を説明したが、本発明はそれに限定されない。つまり、意図的な電源電圧変動を引き起こすような補償電流ICMPの波形を計算し、その補償電流波形が得られるように制御パターンSPTN_CMPを規定しておいてもよい。この場合、制御パターンSPTN_CMPに応じて任意の電源環境をエミュレートすることが可能となる。
実施の形態では、電源補償回路12がソース補償回路12bとシンク補償回路12cを含む場合を説明したが本発明はそれには限定されず、いずれか一方のみの構成としてもよい。
ソース補償回路12bのみ設ける場合、ソース補償回路12bに定常的な電流IDCを発生させてもよい。そして、電源電流IDDが動作電流IOPに対して不足するときは、ソース補償回路12bが発生する電流ISRCを、定常的な電流IDCから相対的に増加させてもよい。反対に、電源電流IDDが動作電流IOPに対して過剰なときは、ソース補償回路12bが発生する電流ISRCを、定常的な電流IDCから相対的に減少させてもよい。
シンク補償回路12cのみ設ける場合、シンク補償回路12cに定常的な電流IDCを発生させてもよい。そして、電源電流IDDが動作電流IOPに対して不足するときは、シンク補償回路12cが発生する電流ISINKを、定常的な電流IDCから相対的に減少させてもよい。反対に、電源電流IDDが動作電流IOPに対して過剰なときは、シンク補償回路12cが発生する電流ISINKを、定常的な電流IDCから相対的に増加させてもよい。
これにより、試験装置全体の消費電流は、定常的な電流IDC分増加するが、それと引きかえに、単一のスイッチのみで、補償電流ISRC、ISINKを発生させることができる。
1…DUT、2…試験装置、PG…パターン発生器、TG…タイミング発生器、FC…波形整形器、4…インタフェース回路、DR…ドライバ、10…メイン電源、12…電源補償回路、12b…ソース補償回路、12c…シンク補償回路、P1…電源端子、P2…接地端子、P3…I/O端子、M1…第1トランジスタ、M2…第2トランジスタ、SW1…スイッチ素子、14…電流D/Aコンバータ。

Claims (8)

  1. 半導体デバイスに電源電圧を供給する電源装置であって、
    前記半導体デバイスの電源端子に電力を供給するメイン電源と、
    制御信号に応じて制御されるスイッチ素子を含み、前記スイッチ素子がオンした状態において補償パルス電流を生成し、前記補償パルス電流を前記メイン電源とは別経路から前記電源端子に注入し、または前記メイン電源から前記半導体デバイスへ流れる電源電流から、前記補償パルス電流を前記半導体デバイスとは別経路に引きこむ電源補償回路と、
    前記半導体デバイスの動作状態に応じて前記スイッチ素子を制御する制御部と、
    を備え、
    前記電源補償回路は、
    デジタル設定信号に応じた電流を生成する電流D/Aコンバータと、
    前記電流D/Aコンバータの出力電流の経路上に設けられたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタとカレントミラー回路を構成するように接続され、前記電流D/Aコンバータの出力電流に比例した電流を生成する第2トランジスタと、
    前記第1トランジスタのゲートと、前記第2トランジスタのゲートの間に設けられた前記スイッチ素子と、
    を備えることを特徴とする電源装置。
  2. 前記第1トランジスタのドレインは、前記スイッチ素子の前記第1トランジスタのゲート側の端子と接続されることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記第1トランジスタのドレインは、前記スイッチ素子の前記第2トランジスタのゲート側の端子と接続されることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  4. 被試験デバイスを試験する試験装置であって、
    前記被試験デバイスの電源端子に電力を供給するメイン電源と、
    制御信号に応じて制御されるスイッチ素子を含み、前記スイッチ素子がオンした状態において補償パルス電流を生成し、前記補償パルス電流を前記メイン電源とは別経路から前記電源端子に注入し、または前記メイン電源から前記被試験デバイスへ流れる電源電流から、前記補償パルス電流を前記被試験デバイスとは別経路に引きこむ電源補償回路と、
    そのひとつが前記スイッチ素子に割り当てられ、別の少なくともひとつがそれぞれ前記被試験デバイスの少なくともひとつの入出力端子に割り当てられる、複数のドライバと、
    それぞれが前記ドライバごとに設けられた複数のインタフェース回路であって、それぞれが入力されたパターン信号を整形して対応するドライバへと出力する、複数のインタフェース回路と、
    前記被試験デバイスの入出力端子に割り当てられた前記ドライバが出力すべき試験信号を記述するテストパターンを、そのドライバに対応する前記インタフェース回路に対して出力するとともに、前記テストパターンに応じて定められた制御パターンを、前記スイッチ素子に割り当てられたドライバに対応する前記インタフェース回路に対して出力するパターン発生器と、
    を備え、
    前記電源補償回路は、
    デジタルの設定信号に応じた電流を生成する電流D/Aコンバータと、
    前記電流D/Aコンバータの出力電流の経路上に設けられたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタとカレントミラー回路を構成するように接続され、前記電流D/Aコンバータの出力電流に比例した電流を生成する第2トランジスタと、
    前記第1トランジスタのゲートと、前記第2トランジスタのゲートの間に設けられた前記スイッチ素子と、
    を備えることを特徴とする試験装置。
  5. 前記第1トランジスタのドレインは、前記スイッチ素子の前記第1トランジスタのゲート側の端子と接続されることを特徴とする請求項4に記載の試験装置。
  6. 前記第1トランジスタのドレインは、前記スイッチ素子の前記第2トランジスタのゲート側の端子と接続されることを特徴とする請求項4に記載の試験装置。
  7. 半導体デバイスに電源電圧を供給する電源装置であって、
    前記半導体デバイスの電源端子に電力を供給するメイン電源と、
    制御信号に応じて制御されるスイッチ素子を含み、前記スイッチ素子がオンした状態において補償パルス電流を生成し、前記補償パルス電流を前記メイン電源とは別経路から前記電源端子に注入し、または前記メイン電源から前記半導体デバイスへ流れる電源電流から、前記補償パルス電流を前記半導体デバイスとは別経路に引きこむ電源補償回路と、
    前記半導体デバイスの動作状態に応じて前記スイッチ素子を制御する制御部と、
    を備え、
    前記電源補償回路は、
    デジタル設定信号に応じた電流を生成する電流D/Aコンバータと、
    前記電流D/Aコンバータの出力電流の経路上に設けられたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタとカレントミラー回路を構成するように接続され、前記電流D/Aコンバータの出力電流に比例した電流を生成する第2トランジスタと、
    前記第1、第2トランジスタの共通に接続されたゲートと固定電圧端子の間に設けられた前記スイッチ素子と、
    を備えることを特徴とする電源装置。
  8. 被試験デバイスを試験する試験装置であって、
    前記被試験デバイスの電源端子に電力を供給するメイン電源と、
    制御信号に応じて制御されるスイッチ素子を含み、前記スイッチ素子がオンした状態において補償パルス電流を生成し、前記補償パルス電流を前記メイン電源とは別経路から前記電源端子に注入し、または前記メイン電源から前記被試験デバイスへ流れる電源電流から、前記補償パルス電流を前記被試験デバイスとは別経路に引きこむ電源補償回路と、
    そのひとつが前記スイッチ素子に割り当てられ、別の少なくともひとつがそれぞれ前記被試験デバイスの少なくともひとつの入出力端子に割り当てられる、複数のドライバと、
    それぞれが前記ドライバごとに設けられた複数のインタフェース回路であって、それぞれが入力されたパターン信号を整形して対応するドライバへと出力する、複数のインタフェース回路と、
    前記被試験デバイスの入出力端子に割り当てられた前記ドライバが出力すべき試験信号を記述するテストパターンを、そのドライバに対応する前記インタフェース回路に対して出力するとともに、前記テストパターンに応じて定められた制御パターンを、前記スイッチ素子に割り当てられたドライバに対応する前記インタフェース回路に対して出力するパターン発生器と、
    を備え、
    前記電源補償回路は、
    デジタル設定信号に応じた電流を生成する電流D/Aコンバータと、
    前記電流D/Aコンバータの出力電流の経路上に設けられたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の第1トランジスタと、
    前記第1トランジスタとカレントミラー回路を構成するように接続され、前記電流D/Aコンバータの出力電流に比例した電流を生成する第2トランジスタと、
    前記第1、第2トランジスタの共通に接続されたゲートと固定電圧端子の間に設けられた前記スイッチ素子と、
    を備えることを特徴とする試験装置。
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