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JP2012094288A - 電気化学素子用セパレータ及びそれを用いた電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子用セパレータ及びそれを用いた電気化学素子 Download PDF

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JP2012094288A JP2010238699A JP2010238699A JP2012094288A JP 2012094288 A JP2012094288 A JP 2012094288A JP 2010238699 A JP2010238699 A JP 2010238699A JP 2010238699 A JP2010238699 A JP 2010238699A JP 2012094288 A JP2012094288 A JP 2012094288A
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Abstract

【課題】本発明の課題は、電解液の浸透性が良く、電解液浸透前後の突刺強度が強く、耐デンドライト性と耐圧力性に優れる電気化学素子用セパレータ、内部抵抗が低く、ショートしにくく、高圧力下でもハイレート特性に優れる電気化学素子を提供することにある。
【解決手段】アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を含有するスラリーを湿式抄紙して得られる湿式不織布からなる電気化学素子用セパレータ。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学素子用セパレータ及びそれを用いた電気化学素子に関する。
従来、リチウム二次電池用セパレータとしては、ポリオレフィン樹脂からなる微多孔質フィルムが使用されている。最近では、リチウム二次電池用セパレータとして、織布または不織布からなる多孔質シートと絶縁性微粒子を含有してなるセパレータ(例えば、特許文献1参照)、樹脂製の多孔質膜の内部及び/または表面に微粒子が分散している電子部品用セパレータ(例えば、特許文献2参照)、平均厚みが0.1μm以下の板状の無機微粒子と、無機微粒子よりも平均粒径が小さい球状の有機微粒子と、バインダ樹脂とを有する電池用セパレータ(例えば、特許文献3参照)、非水電解液を吸収して膨潤することが可能で、かつ温度上昇により膨潤度が増大する微粒子(膨潤性微粒子)を電池内に有するリチウム二次電池(例えば、特許文献4参照)、多孔質膜と樹脂微粒子からなるセパレータを具備した二次電池(例えば、特許文献5参照)、再生セルロースの叩解原料を含有する紙をセパレータとして用いた非水系電池(例えば、特許文献6参照)が開示されている。
特許文献1のセパレータは、2層以上積層されてなる多孔質シートに、絶縁性微粒子を有するスラリーを塗布する方法で作製される。しかし、多孔質シートが織布または不織布であるため、塗布作業に耐えうる強度を持ちにくく、2層の多孔質シートがずれる、しわになる、破断する、スラリーが多孔質シートを裏抜けして塗布作業性が悪いという問題、乾燥中に多孔質シートが流れ方向に伸びやすく、しわができる問題、バインダ樹脂が多孔質シートの空隙の一部または全部を埋めてしまい、電解液の浸透性や保持性を悪化させる問題、バインダ成分が多孔質シートの空隙を埋めてしまわないように、バインダ量を少なくすると、多孔質シートのピンホールが残存することや、強度が不十分になることがあり、バインダ量のバランスを取るのが非常に難しいという問題があった。
特許文献2のセパレータは、例えばフッ化ビニリデンホモポリマーを溶解させた樹脂溶液に、貧溶媒と微粒子を添加して調製した樹脂溶液を樹脂フィルムまたはガラス板などの基材に塗布して皮膜を形成し、乾燥した後、基材から剥離する方法により作製される。この方法では、溶媒を除去するための乾燥時間が長くかかるため、生産効率が悪い問題、基材から剥離して得られるセパレータは脆く、突刺強度、引裂強度、引張強度などが弱く、取り扱い時に破損しやすい問題、電解液の浸透性や保持性が悪い問題、樹脂と基材とが接着してしまい、セパレータだけを基材から剥離することができない場合があった。
特許文献3のセパレータは、1)織布や不織布などのシート状物に平均厚みが0.1μm以下の板状の無機微粒子と、無機微粒子よりも平均粒径が小さい有機微粒子と、バインダ樹脂とを含むスラリーを塗布または含浸させる方法、2)該スラリーをフィルムや金属箔などの基材上に塗布し、乾燥後に基材から剥離する方法、3)該スラリーを電極上に塗布し、乾燥して電極上に直接セパレータを形成する方法の何れかによって作製される。しかし、1)の方法では、無機微粒子や有機微粒子が小さすぎて、シート状物の数μm以上の大きな貫通孔を塞ぐことができず、ピンホールが形成されてしまう問題、バインダ樹脂がシート状物の空隙の一部または全部を埋めてしまい、電解液の浸透性や保持性を悪化させる問題、バインダ成分がシート状物の空隙を埋めてしまわないように、バインダ量を少なくすると、シート状物のピンホールが残存することや、強度が不十分になることがあり、バインダ量のバランスを取るのが非常に難しい問題があった。2)の方法で作製されたセパレータは脆く、突刺強度、引裂強度、引張強度などが弱く、取り扱い時に破損しやすい問題があった。また、バインダ樹脂が基材と接着してしまい、基材からセパレータだけを剥離することができない場合もあった。3)の方法で作製されたセパレータは、巻回作業や切断作業の際に、ひび割れや剥落が生じる問題があった。
特許文献4のリチウム二次電池において、膨潤性微粒子がセパレータに含まれる場合、セパレータは、1)織布や不織布などのシート状物に膨潤性微粒子を含むスラリーを塗布または含浸する方法、2)膨潤性微粒子を含むスラリーに必要に応じて繊維状物を含有させ、これをフィルムや金属箔などの基材上に塗布し、乾燥した後、基材から剥離する方法、3)膨潤性微粒子や繊維状物を配合し、従来公知の方法で多孔性フィルムを製造する方法の何れかによって作製される。1)の方法では、織布や不織布が塗布作業に耐えうる強度を持ちにくく、しわになる、破断する、スラリーがシート状物を裏抜けして塗布作業性が悪いという問題があった。また、1)の方法のようにシート状物に膨潤性微粒子を後から担持させるには、実質的にバインダ成分が必要であり、バインダ成分が膨潤性微粒子を被覆してしまい、膨潤性微粒子の効果が発現されない問題、バインダ成分がシート状物の空隙の一部または全部を埋めてしまい、電解液の浸透性や保持性を悪化させる問題、バインダ成分がシート状物の空隙を埋めてしまわないようにバインダ量を少なくすると、シート状物のピンホールが残存することや、強度が不十分になることがあり、バインダ量のバランスを取るのが非常に難しいという問題があった。2)の方法で作製したセパレータは脆く、突刺強度、引裂強度、引張強度などが弱く、取り扱い時に破損しやすい問題、バインダ成分と基材とが接着してしまい、セパレータだけを基材から剥離できない場合があった。3)の方法については、具体例が記載されていないため不明だが、溶融押出法や相分離法によると推測される。溶融押出法は、ポリエチレンやポリプロピレンなどの場合は、耐熱性が劣る問題があった。相分離法の場合は、連続的に均一性の高いセパレータを作製することが困難な問題があった。
特許文献5の二次電池は、多孔質樹脂Aを溶解した溶液に、該溶液に溶解しない樹脂粒子Bを分散させたペーストを調製し、これを電極表面に塗布して電極上に直接セパレータを形成したものである。多孔質樹脂Aを溶解する溶媒は実質的に有機溶媒である。このセパレータは、細孔を有しておらず、電解液が浸透しないため、電池特性が悪い問題があった。
特許文献6の非水系電池は、セパレータとして紙が用いられている。紙は電解液を浸透させると、セルロース繊維間の絡みが緩んで突刺強度が低下し、耐圧力性が低下する。そのため、積層型やラミネート型の電池を製造する際に強い圧力で電極とセパレータを密着させると、電極のバリや電極活物質がセパレータを貫通してショートする問題があった。
セパレータの電解液浸透性が悪い場合には、これらのセパレータを具備した電気化学素子は内部抵抗が高く、特に大電流で充放電したときの電池特性、すなわちハイレート特性が著しく悪い問題があった。
特開2008−4442号公報 特開2004−281208号公報 特開2009−64566号公報 特開2008−4441号公報 特開2004−241135号公報 特許第3661104号公報
本発明の課題は、電解液の浸透性が良く、電解液浸透前後の突刺強度が強く、耐デンドライト性と耐圧力性に優れる電気化学素子用セパレータ、及び、内部抵抗が低く、ショートしにくく、高圧力下でもハイレート特性に優れる電気化学素子を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を含有するスラリーを湿式抄紙して得られる湿式不織布からなる電気化学素子用セパレータ(以下、「セパレータ」と表記することもある)及びそれを用いてなる電気化学素子を見出した。
本発明の電気化学素子用セパレータは、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を含有するスラリーを湿式抄紙して得られる湿式不織布からなるため、ラテックスなど皮膜を形成しやすい樹脂やバインダが不要であり、アクリル系重合体粒子間の空隙、アクリル系重合体粒子と繊維間の空隙、繊維同士の空隙を樹脂やバインダで閉塞することがなく、電解液の浸透性に優れ、内部抵抗の低い電気化学素子が得られる。また、電解液浸透前後の突刺強度が強く、且つ、耐圧力性に優れるため、電極のバリや電極活物質の貫通を阻止し、ショートしにくく、高圧力下でもハイレート特性に優れる電気化学素子が得られる。アクリル系重合体粒子を多層に積層させることにより、電極表面にデンドライトが発生しても、デンドライトがセパレータを貫通しにくく、耐デンドライト性に優れる。
本発明の実施例6で作製したセパレータにおける表面の電子顕微鏡写真(1000倍率)の一例を示す。 本発明の実施例6で作製したセパレータにおける断面の電子顕微鏡写真(1000倍率)の一例を示す。
本発明において、アクリル系重合体は、アクリル系モノマーの単独重合体または共重合体である。アクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ) アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニルなどのアクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシプロピル、などの(メタ)アクリル酸アルコキシエステル類、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、(ポリ)アルキレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル類としては、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチルグリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、ジプロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、トリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、多価(メタ)アクリル酸エステル類としては、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の脂環式アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、これらの単独重合体でも共重合体でも良い。
上記アクリル系モノマーと共重合させることができるその他のモノマーとしては、例えば、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、アクリロニトリル、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、ビニリデン類、ビニルエーテル類、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジビニルベンゼンなどのビニル基を有するモノマー、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレンなどのアルキルスチレン、フルオロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウドスチレン、クロロメチルスチレンなどのハロゲン化スチレン、(メタ)アクリル酸、α−エチル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、α−エチルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、ヒドロムコン酸が挙げられる。
本発明に用いられるアクリル系重合体は、耐電解液性や耐熱性に優れることから、架橋構造体であることが好ましい。架橋剤としては、例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジアクリル酸、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリル酸、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリル酸、ビニルベンゼンが挙げられる。
アクリル系重合体粒子は、乳化重合、ソープフリー乳化重合、分散重合などの方法によって製造することができる。アクリル系重合体粒子は球状または略球状が好ましい。粒子径は、粒度分布を持つ汎用型や、粒子径がほぼ揃っている単分散型が挙げられるが、均一性の高いセパレータが得られることから、単分散型が好ましい。汎用型の粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することにより確認でき、単分散型の粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置や電子顕微鏡観察により確認できる。汎用型をレーザー回折式粒度分布測定装置で測定したときの、質量比で積算50%のときの粒子径、すなわちD50は、0.1〜10μmが好ましく、1〜8μmがより好ましい。D50が0.1μm未満では、小さすぎて、アクリル系重合体粒子の添加効果が得られない場合があり、10μmより大きいと、セパレータの厚みを薄くしにくくなる場合がある。単分散型の平均粒子径は、0.1〜10μmが好ましく、1〜8μmがより好ましく、3〜6μmがさらに好ましい。単分散型の平均粒子径が0.1μm未満では、小さすぎてアクリル系重合体粒子の添加効果が得られない場合があり、10μmより大きいと、セパレータに占めるアクリル系重合体の体積が大きくなりすぎて、セパレータの電気抵抗が高くなる場合やセパレータの厚みを薄くしにくくなる場合がある。
本発明のセパレータにおけるアクリル系重合体粒子の含有率は、5〜80質量%が好ましく、6〜70質量%がより好ましく、10〜60質量%がさらに好ましい。5質量%未満では、アクリル系重合体粒子の添加効果が得られにくい場合があり、80質量%より多いと、セパレータの引張強度や突刺強度が不十分になる場合や、セパレータの厚みを薄くしにくくなる場合がある。
本発明のセパレータは、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を含有するスラリーを湿式抄紙して製造される。アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させるには、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維を別々に媒体に分散させたスラリーを調製し、両スラリーを混合、攪拌すれば良い。媒体は水が好ましいが、アルコール類などの有機溶剤を混合しても良い。凝集したかどうかを確認するには、凝集体が形成されているか否か、スラリーが白濁しているか否かを目視確認すれば良い。スラリーが白濁している場合は、凝集していないアクリル系重合体粒子が多く存在することを意味する。アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維を混合しただけでは凝集しにくい場合は、凝集剤を添加する。凝集体を形成させた後、必要に応じて非フィブリル化繊維や添加物を混合し、所定の固形分濃度に希釈して原料スラリーを調製する。原料スラリーを抄紙機で湿式抄紙して、本発明のセパレータを得る。
フィブリル化繊維としては、天然繊維、再生繊維、合成繊維などをフィブリル化してなる繊維が挙げられる。天然繊維としては、木材由来のセルロース繊維、麻、綿、サトウキビなどの非木材由来のセルロース繊維、バイオセルロース繊維、羊毛、絹などが挙げられる。再生繊維としては、溶剤紡糸セルロース繊維やキュプラ繊維が挙げられる。合成繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリエステル、ポリエステル誘導体、アクリル系重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエーテル、ポリビニルアルコール、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエステル、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンゾイミダゾール、ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂からなる繊維が挙げられる。これらの中でも、全芳香族ポリアミドや全芳香族ポリエステルからなるフィブリル化繊維が、凝集能力に優れるため好ましい。フィブリル化の程度としては、JIS P8121に規定されるカナダ標準濾水度が0〜600mlであることが好ましく、0〜500mlであることがより好ましく、0〜400mlであることがさらに好ましい。カナダ標準濾水度が600mlより大きいと、太い繊維径の割合が多くなるため、アクリル系重合体粒子との凝集が不均一になり、セパレータの地合斑や厚み斑を生じる場合がある。
フィブリル化繊維は、フィブリル化の程度がある程度以上になると繊維長が短くなりすぎて、カナダ標準濾水度の測定に用いるふるい板の穴を通り抜けてしまうため、濾水度が異常に高くなり、正確な濾水度を計測できない。その場合は、本発明においては、変法濾水度を採用する。本発明における変法濾水度とは、ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの80メッシュ金網を用い、試料濃度0.1%にした以外はJIS P8121に準拠して測定した濾水度である。本発明に用いられるフィブリル化繊維の変法濾水度は、0〜400mlであることが好ましく、0〜300mlであることがより好ましい。400mlを超えると、太い繊維径の割合が多くなるため、アクリル系重合体粒子との凝集が不均一になり、セパレータの地合斑や厚み斑が生じる場合がある。
従って、本発明におけるフィブリル化繊維は、カナダ標準濾水度が0〜600mlの範囲にあるか、変法濾水度が0〜400mlの範囲にあれば、好ましく用いられる。一般的にカナダ標準濾水度よりも変法濾水度の方が大きな数値になる。例えば、表1に示したフィブリル化繊維において、F6、F8、F11は変法濾水度よりもカナダ標準濾水度の方が大きな数値を示している。これはフィブリル化繊維の繊維長が短く、カナダ標準濾水度のふるい板をすり抜けてしまったため、正確なカナダ標準濾水度を示していないことを意味する。
本発明においては、フィブリル化繊維は1種類だけでも良いし、異なる素材または異なる濾水度のものを2種類以上併用しても良い。2種類以上併用する場合は、湿式不織布の地合斑や厚み斑を生じない範囲であれば、カナダ標準濾水度または変法濾水度が好ましい値ではないフィブリル化繊維を用いても良い。
本発明のセパレータにおけるフィブリル化繊維の含有率は、5〜85質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましく、25〜70質量%がさらに好ましい。5質量%未満だと、アクリル系重合体粒子との凝集体形成能が不十分になる場合があり、85質量%を超えると、突刺強度が不十分になる場合がある。
本発明のセパレータにおけるアクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維の合計含有率は、50〜100質量%が好ましく、60〜95質量%がより好ましく、70〜90質量%がさらに好ましい。50質量%未満だと、ピンホールが生じる場合がある。
凝集剤としては、ポリアミン、ポリアクリルアミド、アルギン酸ナトリウム、ジシアンアミドなどの有機系凝集剤、硫酸バンド、硫酸第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、硫酸カルシウム、塩化第二鉄、ポリ塩化アルミニウムなどの無機系凝集剤が挙げられる。有機系凝集剤単独でも、無機系凝集剤単独でも良く、有機系と無機系凝集剤を併用しても良い。有機系凝集剤は、ナトリウム塩やカリウム塩などの塩を含有するものでも良い。凝集剤の作用力を強めるために、スラリーのpHを調整しても良い。pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、二酸化炭素、アンモニア、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、乳酸、フマル酸などが挙げられる。凝集剤の添加量としては、固形分に換算して、スラリーの固形分に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。凝集剤の添加量が、0.01質量%未満では、原料スラリーの凝集が不十分になる場合があり、10質量%より多いと、原料スラリーの濾水性が悪化し、抄紙しにくくなる場合がある。
スラリーは、増粘剤を含有しても良い。増粘剤としては、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルブミン、カゼイン、でんぷん、多糖類、寒天、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキメチルセルロースカルシウム、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸共重合体、カルボキシビニルポリマー、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ビニル系化合物、ビニリデン系化合物、ポリエステル系化合物、ポリエーテル系化合物、ポリグリコール系化合物などが挙げられる。増粘剤の添加量としては、固形分に換算して、原料スラリーの全固形分に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.3〜5質量%がより好ましい。増粘剤の添加量が0.1質量%未満では、凝集体同士の結合が弱い場合があり、10質量%を超えると、凝集体が大きくなりすぎてセパレータの地合が不均一になる場合がある。
スラリーは、紙力増強剤を含有しても良い。紙力増強剤としては、アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、エポキシ変性ポリアミドなどが挙げられる。紙力増強剤は、スラリーの固形分に対して、1〜10質量%が好ましい。1質量%未満では、紙力増強剤の添加効果が現れない場合があり、10質量%より多く添加しても、湿式不織布の強度が飽和する場合がある。
スラリーは、非フィブリル化繊維を含有しても良い。非フィブリル化繊維としては、フィブリル化繊維で例示した繊維群でフィブリル化していない繊維や無機繊維が挙げられる。スラリーに非フィブリル化繊維を含有させる場合は、非フィブリル化繊維だけ、または、非フィブリル化繊維と添加物とを予め分散させておき、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を含有するスラリーに添加し、攪拌する。アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させる前に、非フィブリル化繊維とアクリル系重合体粒子またはフィブリル化繊維を混合すると、非フィブリル化繊維を取り込んだ凝集体が形成されて、凝集体が大きく成長してしまうため、均一な地合の湿式不織布が得られなくなる。
無機繊維としては、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維、マイクロガラス繊維、ジルコニア繊維、窒化珪素繊維、炭化珪素繊維などが挙げられる。本発明において、非フィブリル化繊維は、セパレータの引張強度や突刺強度を強くし、セパレータの耐折性や巻回性を強くする。非フィブリル化繊維の中でも、耐電解液性に優れ、且つ、電解液との親和性にも優れていることから、アクリル系重合体からなる繊維が好ましい。
非フィブリル化繊維の繊維長は、0.1〜10mmが好ましく、0.3〜6mmがより好ましい。繊維長が0.1mm未満だと、セパレータから脱落する場合があり、10mmより長いと繊維同士が拠れて地合斑や厚み斑を生じる場合がある。非フィブリル化繊維の繊度は、0.0001〜1.1dtexが好ましく、0.001〜0.7dtexがより好ましい。非フィブリル化繊維の繊度が1.1dtexを超えた場合、厚さ方向における繊維本数が少なくなるため、セパレータに大きな貫通孔や厚み斑が生じる場合や、厚みを薄くしにくくなる場合がある。非フィブリル化繊維の繊度が0.0001dtex未満の場合、繊維の安定製造が困難になる。非フィブリル化繊維は、単一の樹脂からなる繊維(単繊維)であっても良いし、2種以上の樹脂からなる複合繊維であっても良い。また、本発明の電気化学素子用セパレータに含まれる非フィブリル化繊維は、1種でも良いし、2種類以上を組み合わせて使用しても良い。複合繊維は、芯鞘型、偏芯型、サイドバイサイド型、海島型、オレンジ型、多重バイメタル型が挙げられる。
本発明のセパレータは、単層でも多層でも良い。多層とは、構成材料、配合率、坪量などが全て同じである層を2層以上積層したもの、構成材料、配合率、坪量などの条件が1つ以上異なる層を2層以上積層したものを指す。後者は、例えばアクリル系重合体粒子を含有する層と含有しない層を交互に2層以上積層したもの、アクリル系重合体粒子を含有しない層の表裏面に、アクリル系重合体粒子を含有する層を積層し、3層にしたもの、アクリル系重合体粒子を含有する層の表裏面にアクリル系重合体粒子を含有しない層を積層し、3層にしたものが挙げられる。本発明においては、少ない配合率であっても、アクリル系重合体粒子を集中的に担持させやすいことから、多層構造であることが好ましい。多層のセパレータを作製するには、円網抄紙機、長網抄紙機、短網抄紙機、傾斜型抄紙機、傾斜短網抄紙機の中から同種または異種の抄紙機を組み合わせてなるコンビネーション抄紙機を用いて多層抄紙する。また、傾斜型抄紙機や傾斜短網抄紙機の抄網へのスラリー供給を多段にしたもので多層抄紙しても良い。本発明においては、湿式抄紙した後、必要に応じて、カレンダー処理、熱カレンダー処理、熱処理などを施しても良い。
図1は、本発明の実施例で作製したセパレータ表面の電子顕微鏡写真の一例である。球状のアクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体が形成されていることが確認できる。図2は、本発明の実施例で作製したセパレータ断面の電子顕微鏡写真の一例である。図1及び図2ともに、アクリル系重合体粒子が深さ方向に多層に密接していることがわかる。
本発明のセパレータの厚みは、10〜60μmが好ましく、15〜50μmがより好ましく、20〜40μmがさらに好ましい。60μmを超えると、セパレータの電気抵抗が高くなる場合があり、10μm未満であると、セパレータの強度が弱くなりすぎて、セパレータの取り扱い時に破損する恐れがある。
本発明のセパレータの密度は、0.250〜0.800g/cmが好ましく、0.400〜0.750g/cmがより好ましく、0.500〜0.750g/cmがさらに好ましい。密度が0.250g/cm未満だと、塗液が裏抜けする場合があり、0.800g/cm超だと、セパレータの電気抵抗が高くなる場合がある。
本発明における電気化学素子とは、リチウム電池、リチウム二次電池、ポリアセン電池、有機ラジカル電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、ハイブリッドキャパシタ、レドックスキャパシタ、アルミ電解コンデンサ、導電性高分子アルミ電解コンデンサなど蓄電機能や整流機能を有する電気化学素子を意味する。リチウム二次電池とは、リチウムイオン電池やリチウムイオンポリマー電池を意味する。リチウム二次電池の負極活物質としては、黒鉛やコークスなどの炭素材料、金属リチウム、アルミニウム、シリカ、スズ、ニッケル、鉛から選ばれる1種以上の金属とリチウムとの合金、SiO、SnO、Fe、WO、Nb、Li4/3Ti5/3等の金属酸化物、Li0.4CoNなどの窒化物が用いられる。正極活物質としては、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、チタン酸リチウム、リチウムニッケルマンガン酸化物、リン酸鉄リチウムが用いられる。リン酸鉄リチウムは、さらに、マンガン、クロム、コバルト、銅、ニッケル、バナジウム、モリブデン、チタン、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、マグネシウム、ホウ素、ニオブから選ばれる1種以上の金属との複合物でも良い。
リチウム二次電池の電解液には、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、これらの混合溶媒などの有機溶媒にリチウム塩を溶解させたものが用いられる。リチウム塩としては、六フッ化リン酸リチウムや4フッ化ホウ酸リチウムが挙げられる。固体電解質としては、ポリエチレングリコールやその誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリシロキサンやその誘導体、ポリフッ化ビニリデンなどのゲル状ポリマーにリチウム塩を溶解させたものが用いられる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1
表1に示したスラリー1の配合率になるように、R1、F6、F11、S3を計量した。F6とF11を一緒に水に分散させたスラリーと、R1を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、さらに、ポリアクリルアミド系凝集剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:ハイドロコール(登録商標)HC−880)をR1、F6、F11の合計質量に対して、固形分で1質量%添加し、攪拌してアクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S3を水に分散させたスラリーを混合し、さらに両性ポリアクリルアミド系紙力増強剤(荒川化学工業製、商品名:ポリストロン(登録商標)1250)をR1、F6、F11、S3の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー1とした。スラリー1を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例1のセパレータを作製した。
実施例2
S3の代わりにS4を用い、表1に示したスラリー2の配合率に従ってスラリー1と同様にしてスラリー2を調製し、円網抄紙機を用いて湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例2のセパレータを作製した。
実施例3
表1に示したスラリー3の配合率になるように、R1、F1、F9、F11、S4を計量した。F1、F9、F11を一緒に水に分散させたスラリーと、R1を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S4を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R1、F1、F9、F11、S4の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー3とした。スラリー3を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例3のセパレータを作製した。
実施例4
表1に示したスラリー4の配合率になるように、R2、F2、S1、S2を計量した。F2を水に分散させたスラリーと、R2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S1とS2を水に分散させたスラリーを混合し、さらに実施例1で用いた紙力増強剤を、R2、F2、S1、S2の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー4とした。スラリー4を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例4のセパレータを作製した。
実施例5
表1に示したスラリー5の配合率になるように、R2、F7、S4を計量した。F7を水に分散させたスラリーと、R2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、実施例1で用いた凝集剤を、R2とF7の合計質量に対して、固形分で1質量%添加し、攪拌してアクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S4を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R2、F7、S4の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー5とした。スラリー5を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例5のセパレータを作製した。
実施例6
表1に示したスラリー6の配合率になるように、R2、F10、F11を計量した。F10とF11を一緒に水に分散させたスラリーと、R2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、さらに実施例1で用いた凝集剤を、R2、F10、F11の合計質量に対して、固形分で1質量%添加し、攪拌してアクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、実施例1で用いた紙力増強剤を、R2、F10、F11の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー6とした。スラリー6を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例6のセパレータを作製した。
実施例7
表1に示したスラリー7の配合率になるように、R2、F3、F8、S2を計量した。F3とF8を一緒に水に分散させたスラリーと、R2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S2を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R2、F3、F8、S2の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー7とした。スラリー7を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例7のセパレータを作製した。
実施例8
S2の代わりにS4を用いた以外は、表1に示したスラリー8の配合率に従ってスラリー7と同様にしてスラリー8を調製し、円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例8のセパレータを作製した。
実施例9
表1に示したスラリー9の配合率になるように、R2、F5、F10、S4を計量した。F5とF10を一緒に水に分散させたスラリーと、R2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S4を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R2、F5、F10、S4の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー9とした。スラリー9を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例9のセパレータを作製した。
実施例10
表1に示したスラリー10の配合率になるように、R3、F4、F9、F11、S2を計量した。F4、F9、F11を一緒に水に分散させたスラリーと、R3を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S2を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤をR3、F4、F9、F11、S2の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー10とした。スラリー10を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例10のセパレータを作製した。
実施例11
表1に示したスラリー11の配合率になるように、R4、F1、F11、S1を計量した。F1とF11を一緒に水に分散させたスラリーと、R4を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S1を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R4、F1、F11、S1の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー11とした。スラリー11を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例11のセパレータを作製した。
実施例12
表1に示したスラリー12の配合率になるように、R4、F3、F10、S2を計量した。F3とF10を一緒に水に分散させたスラリーと、R4を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S2を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R4、F3、F10、S2の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー12とした。スラリー12を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例12のセパレータを作製した。
実施例13
表1に示したスラリー13の配合率になるように、R4、F4、F6、S1、S2、S5を計量した。F4とF6を一緒に水に分散させたスラリーと、R4を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S1、S2、S5を一緒に水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R4、F5、F6、S1、S2、S5の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー13とした。スラリー13を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例13のセパレータを作製した。
実施例14
表1に示したスラリー14の配合率になるように、R2、F1、F7、S1を計量した。F1とF7を一緒に水に分散させたスラリーと、R2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S1を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R2、F1、F7、S1の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー14とした。
表1に示したスラリー17の配合率になるように、F7、F11、S4を計量した。F11を水に分散させた後、S4を添加して攪拌し、さらにF7を添加して攪拌し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、F7、F11、S4の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー17とした。スラリー14を円網抄紙機へ送液し、坪量5g/mに湿式抄紙し、同時にスラリー17を傾斜型抄紙機へ送液し、坪量15g/mに湿式抄紙して漉き合せし、異なる2層構造の湿式不織布を作製した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例14のセパレータを作製した。
実施例15
表1に示したスラリー15の配合率になるように、R2、F2、F7、F11、S4を計量した。F2、F7、F11を一緒に水に分散させたスラリーと、R2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S4を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R2、F2、F7、F11、S4の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー15とした。スラリー15を円網抄紙機へ送液し、坪量6g/mに湿式抄紙し、同時に実施例14と同様に調製したスラリー17を傾斜型抄紙機へ送液し、坪量14g/mに湿式抄紙して漉き合せし、異なる2層構造の湿式不織布を作製した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例15のセパレータを作製した。
実施例16
表1に示したスラリー16の配合率になるように、R2、F2、F7、F11、S4を計量した。F2、F7、F11を一緒に水に分散させたスラリーと、R2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を形成させた。次いで、S4を水に分散させたスラリーを混合し、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、R2、F2、F7、F11、S4の合計質量に対して、固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー16とした。スラリー15を円網抄紙機へ送液し、坪量5g/mに湿式抄紙し、同時に実施例14と同様に調製したスラリー17を傾斜型抄紙機へ送液し、坪量15g/mに湿式抄紙して漉き合せし、異なる2層構造の湿式不織布を作製した後、カレンダー処理して厚み調整し、実施例16のセパレータを作製した。
(比較例1)
表1に示したスラリー18の配合率になるように、F2とS3を計量した。F2を水に分散させた後、S3を添加して攪拌し、スラリー18を調製した。スラリー18を傾斜短網抄紙機へ送液して湿式抄紙した後、220℃で熱カレンダー処理して厚み調整し、比較例1のセパレータを作製した。
(比較例2)
表1に示したスラリー19の配合率になるように、R2とS2を計量した。R2を水に分散させたスラリーと、S2を水に分散させたスラリーを別々に調製し、両者を攪拌しながら混合し、さらに、実施例1で使用したポリアクリルアミド系凝集剤を、R2とS2の合計質量に対して、固形分で1質量%添加し、攪拌し、スラリー19とした。スラリー19を円網抄紙機に送液し、湿式抄紙したが、乾燥後の繊維間の接着力がほとんどなく、繊維がフェルトに取られる、湿式不織布が切断するなどして安定して湿式不織布を作製することはできなかった。
(比較例3)
紙力増強剤を添加しなかった以外は、実施例14と同様にしてスラリー17を調製し、円網抄紙機に送液し、湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、比較例3のセパレータを作製した。
(比較例4)
ポリフッ化ビニリデン(質量平均分子量300,000)の固形分濃度が5質量%になるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶解した後、フタル酸ジブチルをポリフッ化ビニリデンに対して5質量%添加して溶解した後、実施例9で用いたアクリル系重合体粒子をポリフッ化ビニリデンに対して5質量%添加し、均一に分散するまで攪拌した。この溶液を厚み20μmのポリエステル不織布に塗布し、90℃で乾燥させて比較例4のセパレータを作製した。
(比較例5)
ポリ(ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン)共重合体(AldrichChemical Company, Inc.製、質量平均分子量400,000)の固形分濃度が5質量%になるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶解した後、D50が0.2μmのアクリル系重合体粒子(架橋ポリメタクリル酸メチル)を添加し、均一に分散するまで攪拌した。この溶液を厚み20μmのポリエステル不織布に塗布し、90℃で乾燥させて比較例5のセパレータを作製した。
(比較例6)
平均粒子径1μmの球状の汎用型アクリル系重合体粒子1000g、水800g、イソプロピルアルコール200g、バインダとしてポリビニルブチラール375gをスリーワンモーターで1時間攪拌して均一なスラリーを調製した。このスラリーを厚み15μmのポリプロピレン不織布に塗布し、90℃で乾燥して比較例6のセパレータを作製した。
(比較例7)
平均粒子径4μmの球状の汎用型アクリル系重合体粒子1000g、水6000g、カルボキシメチルセルロース30g、バインダとしてスチレン−ブタジエンラテックス(日本ゼオン製、商品名Nipol(登録商標)LX421)100gを混合し、ディスパーを用いて2800rpmで3時間攪拌して均一なスラリーを調製した。このスラリーを厚み15μmのポリプロピレン不織布に塗布し、90℃で乾燥して比較例7のセパレータを作製した。
(比較例8)
アクリル系重合体粒子(R4)100質量%に対して、比較例7で用いたスチレン−ブタジエンラテックスを3質量%添加して、均一に分散するまで攪拌した。この溶液を厚み15μmのポリエステル不織布に塗布し、90℃で乾燥させて比較例8のセパレータを作製した。
(比較例9)
F9を水に分散させ、さらに、実施例1で用いた紙力増強剤を、F9の質量に対して固形分で5質量%添加し、3分間攪拌してスラリー20を調製した。スラリー20を傾斜型抄紙機に送液して湿式抄紙した後、カレンダー処理して厚み調整し、セルロース100%からなる比較例9のセパレータを作製した。
(比較例10)
比較例4で調製した溶液をポリプロピレンフィルム上にキャストし、乾式法によりポリフッ化ビニリデンの多孔質膜を形成させ、これをポリプロピレンフィルムから剥離し、比較例10のセパレータを作製した。
[評価]
実施例及び比較例のセパレータ及び該セパレータを用いて作製したリチウム二次電池について、下記の評価を行い、結果を表2及び表3に示した。
<厚み>
JIS C2111に準拠して厚みを測定し、その平均値を表2に示した。
<密度>
JIS C2111に準拠して密度を測定し、表2に示した。
<突刺強度>
セパレータを50mm巾×200mm長さに切りそろえた。卓上型材料試験機(商品名:STA−1150、(株)オリエンテック製)に据え付けられた40mmφの固定枠にセパレータを装着し、直径1.0mmの金属針((株)オリエンテック製)をセパレータ面に対して直角に50mm/分の一定速度で貫通するまで降ろしたときの最大荷重(N)を任意の5箇所以上で計測し、その平均値を突刺強度とし、表2に示した。
<突刺強度維持率>
セパレータを電解液に10分間浸漬した後の突刺強度を測定し、電解液に浸漬する前の突刺強度に対する割合を突刺強度維持率とした。すなわち、電解液に浸漬する前の突刺強度をT1、電解液に10分間浸漬した後の突刺強度をT2としたとき、T2をT1で除して100倍した値を突刺強度維持率(%)とし、表2に示した。<突刺強度>の測定に用いたセパレータ試料を電解液に10分間浸漬した後、セパレータを電解液から取り出し、さらにセパレータ表面の余剰電解液をキムタオル(登録商標)で拭き取り、<突刺強度>の測定方法と同様にして突刺強度を測定した。電解液としては、LiPFを1mol/l溶解させた混合溶液を使用した。混合溶液は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを質量比率で3:7としたものである。
<浸透性>
セパレータをスライドガラスに密着固定し、スライドガラスごと傾斜させた状態でセパレータ表面に高さ10mmの位置から電解液を1滴滴下した。滴下した電解液がセパレータ表面を流れ落ち始めるときの傾斜角を調べ、浸透性の指標とし、表2に示した。すなわち、傾斜角が大きいほど、セパレータへの電解液の浸透性が良いことを意味する。電解液は、<突刺強度維持率>の評価に記載したものと同様である。
<粒子状態>
セパレータの表面または断面を電子顕微鏡(1000倍率)で観察し、アクリル系重合体粒子の状態を確認した。アクリル系重合体粒子が深さ方向に2層以上に密接している領域がある場合を「多層」、多層に密接している領域がなく、まばらに存在する場合を「まばら」、存在しない場合を「なし」、バインダや樹脂で被覆されている場合を「埋没」とし、表2に示した。
<粉落ち>
セパレータ表面を指で擦り、アクリル系重合体粒子が粉落ちするか否か確認した。粉落ちした場合を「あり」、しなかった場合を「なし」とし、表2に示した。
<ピンホール>
セパレータを300mm×300mmに切り取り、セパレータの裏面から透過光を当て、ピンホールの有無を目視確認した。ピンホールが存在する場合を「あり」、存在しない場合を「なし」とし、表2に示した。
<耐デンドライト性>
セパレータの片面に金属リチウム箔を、セパレータの反対側に正極を配置して積層し、電解液を注入してラミネートセルを100個ずつ作製した。0.5mA/cmで3.6Vまで定電流充電し、さらに3.6Vを24時間印加し、過充電した。この過充電中に異常電流が流れた場合を内部短絡したと見なし、過充電を中止し、ラミネートセルを開封してリチウムデンドライトの発生状態を確認した。過充電により、リチウムデンドライトが発生して基材を貫通したセルの割合を耐デンドライト性として表3に示した。この割合が少ないほど、耐デンドライト性に優れることを意味する。正極には、活物質のコバルト酸リチウム、導電助剤のアセチレンブラック、結着剤のポリフッ化ビニリデンを質量比率で90:5:5に混合したスラリーをアルミニウム集電体の両面に塗布したものを用いた。電解液は、<突刺強度維持率>の評価に記載したものと同様である。実施例14〜16で得られたセパレータ14〜16については、アクリル系重合体粒子を含む層を正極に接するように配置した。
<ショート率>
負極と正極を50mm巾×70mm長さに切りそろえた。セパレータを60mm巾×90mm長さに切りそろえた。セパレータに電解液を浸透させ、表面の余剰液をキムタオル(登録商標)で拭き取った後、負極と正極の間に1枚挟んで積層し、ラミネートセルを作製した。ラミネートセルを、厚み5mmの樹脂板で挟み、0.1kg/cmの圧力で固定した。ラミネートセルを充電せずに、導通の有無を調べ、100個中の導通した割合を算出し、セパレータに存在するピンホールが起因するショート率とし、表3に示した。負極には、活物質の天然黒鉛(平均粒子径8μm)、結着剤のポリフッ化ビニリデン(質量平均分子量300,000)を質量比率で97:3に混合したスラリーを銅集電体の両面に塗布したものを用いた。正極は、<耐デンドライト性>の評価に記載したものと同様である。電解液は、<突刺強度維持率>の評価に記載したものと同様である。実施例14〜16で得られたセパレータ14〜16については、アクリル系重合体粒子を含む層を正極に接するように配置した。
<耐圧力性>
<ショート率>の評価においてショートしなかったラミネートセルを回収し、圧力を2kg/cmに上げて固定し直した。ラミネートセルを充電せずに導通の有無を調べ、回収した個数に対する導通した割合を算出し、耐圧力性の指標とし、表3に示した。数値が小さいほど、耐圧力性に優れることを意味する。
<内部抵抗>
<ショート率>の評価でショートしなかったラミネートセルを用い、交流1kHzで内部抵抗を測定し、平均値を表3に示した。
<ハイレート特性>
<耐圧力性>の評価でショートしなかったラミネートセルを用い、25℃、1Aで4.2Vになるまで充電し、さらに4.2Vで3時間定電圧充電した後、200mAで3.0Vまで放電したときの放電容量を測定し、これを初期容量とした。25℃、200mAで3.0Vまで放電した後、1Aで4.2Vになるまで充電し、さらに4.2Vで3時間定電圧充電した後、60℃、3Aで3.0Vまで放電して放電容量を測定し、初期容量に対する割合を算出し、平均値をハイレート特性とし、表3に示した。
実施例1〜16の電気化学素子用セパレータは、アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を含有するスラリーを湿式抄紙して得られる湿式不織布からなるため、電解液の浸透性に優れ、電解液浸透前後の突刺強度が強く、耐圧力性に優れていた。また、アクリル系重合体粒子の粉落ちがなく、ピンホールもなく良好であった。さらに、アクリル系重合体粒子が多層に密接している領域があるため、耐デンドライト性に優れていた。実施例1〜16の電気化学素子用セパレータを具備してなるリチウムイオン電池は、内部抵抗が低く、ショート率が低く、高圧力下でのハイレート特性に優れていた。実施例3〜4、7〜16の電気化学素子用セパレータは、フィブリル化パラ系全芳香族ポリアミド繊維またはフィブリル化全芳香族ポリエステル繊維を含有するため凝集能力に優れ、凝集剤を使用しなくてもアクリル系重合体粒子との凝集体を形成させることができた。
一方、比較例1の電気化学素子用セパレータは、ピンホールはなかったが、アクリル系重合体粒子を含有しないため、電解液の浸透性がやや悪く、電解液浸透後の突刺強度が弱く、耐デンドライト性と耐圧力性が悪かった。該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、ショート率は低かったが、内部抵抗がやや高く、高圧力下でのハイレート特性が悪かった。
比較例2では、湿式抄紙時の乾燥後の繊維間の接着力がほとんどなく、繊維がフェルトに取られる、切断するなどして、安定して湿式不織布を作製することはできなかったため、評価することができなかった。
比較例3の電気化学素子用セパレータは、ピンホールはなかったが、アクリル系重合体粒子を含有しないため、電解液の浸透性がやや悪く、電解液浸透後の突刺強度が弱く、耐デンドライト性と耐圧力性が悪かった。該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、ショート率は低かったが、内部抵抗がやや高く、高圧力下でのハイレート特性が悪かった。
比較例4の電気化学素子用セパレータは、フィブリル化繊維を含有せず、アクリル系重合体粒子の配合量が少なすぎたため、アクリル系重合体粒子がまばらに付着しており、基材のピンホールが多数残り、電解液浸透後の突刺強度が弱く、耐デンドライト性と耐圧力性が著しく悪かった。そのため、該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、内部抵抗は低かったが、ショート率が著しく高かった。
比較例5の電気化学素子用セパレータは、アクリル系重合体粒子を含有し、ピンホールがなく、電解液浸透後の突刺強度が低下せず、耐デンドライト性は優れていたが、アクリル系重合体粒子がポリ(ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン)共重合体に埋没してしまっており、電解液の浸透性が悪く、電解液浸透前の突刺強度がそもそも弱く、耐圧力性が劣っていた。そのため、該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、ショート率は低かったが、内部抵抗が著しく高く、高圧力下でのハイレート特性が著しく悪かった。
比較例6の電気化学素子用セパレータは、アクリル系重合体粒子を含有し、ピンホールがなく、電解液浸透後の突刺強度が低下せず、耐デンドライト性は優れていたが、アクリル系重合体粒子がバインダに埋没しており、電解液の浸透性が悪く、電解液浸透前の突刺強度がそもそも弱く、耐圧力性が劣っていた。そのため、該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、ショート率は低かったが、内部抵抗が高く、高圧力下でのハイレート特性が悪かった。
比較例7の電気化学素子用セパレータは、フィブリル化繊維を含有せず、アクリル系重合体粒子の量に対してバインダ量が不十分であり、アクリル系重合体粒子が粉落ちし、基材のピンホールが残り、耐デンドライト性が劣っていた。また、電解液浸透後の突刺強度が弱く、耐圧力性が劣っていた。該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、内部抵抗は低かったが、ショート率が高く、高圧力下でのハイレート特性が悪かった。
比較例8の電気化学素子用セパレータは、アクリル系重合体粒子を含有し、バインダの効果により、電解液浸透後の突刺強度が低下せず、耐デンドライト性は良かったが、アクリル系重合体粒子がバインダに埋没しており、電解液の浸透性が悪く、電解液浸透前の突刺強度がそもそも弱く、耐圧力性が劣っていた。また、バインダによる被覆が不完全だったため、基材のピンホールが残った。そのため、該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、ショート率がやや高めで内部抵抗が高く、高圧力下でのハイレート特性が悪かった。
比較例9の電気化学素子用セパレータは、変法濾水度107mlのセルロース100%からなるため、緻密で、ピンホールはなかったが、電解液浸透後の突刺強度が弱く、耐デンドライト性と耐圧力性が劣っていた。そのため、該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、ショート率が低く、内部抵抗が低かったが、高圧力下でのハイレート特性が悪かった。
比較例10の電気化学素子用セパレータは、アクリル系重合体粒子を含有し、電解液浸透後の突刺強度が低下せず、ピンホールがなく、耐デンドライト性は優れていたが、電解液浸透性が悪く、電解液浸透前の突刺強度がそもそも著しく弱く、脆く、耐圧力性が著しく悪かった。そのため、該セパレータを具備したリチウムイオン電池は、ショート率が高く、内部抵抗が高かった。

Claims (3)

  1. アクリル系重合体粒子とフィブリル化繊維との凝集体を含有するスラリーを湿式抄紙して得られる湿式不織布からなる電気化学素子用セパレータ。
  2. フィブリル化繊維の一部が、フィブリル化パラ系全芳香族ポリアミド繊維またはフィブリル化全芳香族ポリエステル繊維である請求項1記載の電気化学素子用セパレータ。
  3. 請求項1または2に記載の電気化学素子用セパレータを具備してなる電気化学素子。
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