以下の実施の形態では特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、以下の実施の形態において、構成要素等について、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の半導体装置(大チップ搭載)の構造の一例を封止体を透過し、かつワイヤを取り除いて示す平面図、図2は図1のA部においてソルダレジスト膜を取り除き、かつワイヤ及び下面のランドを付加した構造の一例を示す部分拡大平面図、図3は図1のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図4は図3のA部の構造の一例を拡大して示す部分拡大断面図である。
図1〜図4に示す本実施の形態1の半導体装置は、異なった平面サイズの複数種類の半導体チップを搭載することを可能にすることで、基板の共通化を図ったものである。すなわち、同一のパッケージ基板に異なった平面サイズ(外形サイズ、大きさ)の複数種類の半導体チップを搭載することを可能にしたものであり、基板の共通化を図ることで開発コストの低減化を図るものである。
本実施の形態1では、前記半導体装置の一例として、共通化を図ったパッケージ基板である配線基板2上に、平面サイズ(図3に示す主面1aの面積)が大きな半導体チップである第1半導体チップ1を搭載した場合と、平面サイズ(図7に示す主面3aの面積)が前記第1半導体チップ1より小さな半導体チップ(最小チップ)である第2半導体チップ3(図5〜図8)を搭載した場合とを説明する。なお、前記最小チップは、配線基板2に搭載可能な種々のサイズの半導体チップのうち、最も平面サイズが小さな半導体チップである。
また、本実施の形態1では、前記半導体装置の一例として配線基板2の下面2bに複数の外部端子であるランド2iが形成されたLGA(Land Grid Array)の場合を取り上げて説明する。
まず、図1〜図4に示す、平面サイズが大きな第1半導体チップ1を搭載したLGA7の構成について説明すると、複数種類の平面サイズの半導体チップを搭載可能な配線基板2と、配線基板2上に搭載された平面サイズが比較的大きな第1半導体チップ1と、第1半導体チップ1と配線基板2とを電気的に接続する複数の金属ワイヤであるワイヤ5と、第1半導体チップ1や複数のワイヤ5を封止用樹脂によって封止する封止体4とから成る。
なお、第1半導体チップ1は、ワイヤボンディングされるため、その主面1aを上方に向けて配置されている。すなわち、配線基板2上にフェイスアップ実装されており、したがって、第1半導体チップ1の裏面1bが接着材であるダイボンド材6を介して配線基板2に接合されている。
ここで、第1半導体チップ1は、例えばシリコンによって形成され、マイクロコントローラ等の半導体集積回路が組み込まれている。第1半導体チップ1の平面視は略四角形を成しており、主面1aとその反対側の裏面1bとを有している。なお、主面1aの周縁部には、複数の表面電極である電極パッド1cが1列に並んで形成されている。第1半導体チップ1の平面サイズ(外形サイズ)は、例えば4.0mm×4.0mmである。
また、ワイヤ5は、例えば金線であり、第1半導体チップ1の電極パッド1cとこの電極パッド1cに対応する配線基板2のボンディングリード2cとを電気的に接続している。
また、ダイボンド材6は、ペースト状の接着材を塗布したものであり、例えばエポキシ系の絶縁性の接着材等である。
また、封止体4は、熱硬化性の封止用樹脂を熱硬化させたものであり、例えばエポキシ系の熱硬化性の封止用樹脂から成るものである。
次に、配線基板2について説明する。配線基板2は、図4に示すように上面2aと上面2aとは反対側の下面2bとを有している。上面2a及び下面2bとも図1に示すように四角形を成している。また、配線基板2の厚さ方向の構造は、図4に示すようにコア材2hとその上面2a側には、図1に示す配線部2fやボンディングリード2cが形成されており、一方、下面2b側には複数の外部端子となるランド2iが形成されている。上面2a側の配線部2fやボンディングリード2cと、下面2b側のランド2iとは、それぞれビア2eもしくはスルーホールを介して電気的に接続されている。
なお、下面2b側の複数のランド2iは、図2に示すように格子状に配置されている(図2における点線表記)。
また、上面2a側及び下面2b側には、絶縁膜となるソルダレジスト膜2gが形成されている。下面2b側では、外部端子となる複数のランド2iが露出するようにその周囲にソルダレジスト膜2gが形成されている。
一方、配線基板2の上面2a側には、図1に示すような配線部2fやボンディングリード2c及びビア2eから成る配線パターンが形成されており、大きな面積の第1半導体チップ1の領域に比べて遥かに小さい面積となるような領域(図1の斜線部)にソルダレジスト膜2gが形成されており、前記領域(図1の斜線部)が四角形に形成されてLGA7におけるダイボンド領域となっている。
なお、LGA7におけるダイボンド領域の規制は、後述する図7に示す最小チップでもある第2半導体チップ3を、共通基板である配線基板2に搭載する場合のダイボンド領域として規制したものを採用したものである。すなわち、本実施の形態1のLGA7では、ソルダレジスト膜2gによってダイボンド領域を規制する際に、搭載可能な最小チップ(第2半導体チップ3)を基準としてダイボンド領域を規制しており、したがって、複数のボンディングリード2cのそれぞれは、搭載可能な最小チップ(第2半導体チップ3)を基準として定められた四角形のソルダレジスト膜2gのさらに外側の領域に形成されている。
つまり、配線基板2は、上面2a、前記上面2aのダイボンド材6を塗布する領域(ダイボンド領域)に形成されたソルダレジスト膜2g及びソルダレジスト膜2gの周囲に配置された複数のボンディングリード2c、上面2aとは反対側の下面2b、及び下面2bに形成された複数のランド2i等を有しており、さらに第1半導体チップ1は、ソルダレジスト膜2g上にダイボンド材6を介して搭載されている。すなわち、ソルダレジスト膜2gと第1半導体チップ1との間にダイボンド材6が配置されている。
したがって、本実施の形態1のLGA7の配線基板2では、異なった平面サイズの半導体チップを搭載することが可能であり、その際、配線基板2の四角形のソルダレジスト膜2gのパターンの大きさが半導体チップ(第1半導体チップ1)の平面サイズより小さくなっている。
つまり、LGA7においては、図1に示すように配線基板2の上面2a側のソルダレジスト膜2gは、ダイボンド領域として上面2aの略中央部に四角形に形成されている(斜線部)が、上面2a側には四角形のソルダレジスト膜2g以外のソルダレジスト膜は、形成されていない。すなわち、ソルダレジスト膜2gのパターンの外周部は、その全周に亘って第1半導体チップ1の外周より内側の位置で終端しており、第1半導体チップ1の外側の領域には形成されていない。
これにより、ダイボンド材6も第1半導体チップ1の外周より内側に配置された状態となる。
なお、LGA7として組み立てられた際には、図4に示すように複数のボンディングリード2cや配線部2f等は、封止体4の一部によって覆われて保護されている。
ここで、配線基板2におけるコア材2hは、例えば、ガラスエポキシ樹脂から成り、ソルダレジスト膜2gは、エポキシ系樹脂等から成る。さらに、配線部2f、ランド2i、ビア2e及びボンディングリード2cは、例えば、銅合金を主成分とする金属等から成る。
また、LGA7の配線基板2では、その上面2aの周縁部に、図1及び図2に示すように、外側と内側とで2列に並んでボンディングリード2cが設けられている。その際、外側のボンディングリード2cと内側のボンディングリード2cは、配線部2fによって繋がれている。つまり、配線基板2では、その上面2aにおいて、複数のボンディングリード2cを周縁部に沿って2列で設け、各外側と内側のボンディングリード2cを配線部2fで繋ぐことで、複数のボンディングリード2cそれぞれが基板中心に向かって細長く延在して形成された状態となっている。
これにより、大きなサイズの半導体チップである第1半導体チップ1を搭載した際には、図2に示すように第1半導体チップ1の電極パッド1cと外側のボンディングリード2cとをワイヤ5によって電気的に接続することができる。一方、後述する最小チップである第2半導体チップ3を搭載した際にも、第2半導体チップ3と内側のボンディングリード2cとをワイヤ5で電気的に接続することができ、基板共通化を図ることができる。
なお、LGA7の配線基板2はその大きさが、例えば、5.5mm×5.5mm程度のもので、例えば、LGA7は約100ピンのものである。
したがって、配線基板2の上面2aの配線パターンの引き回しに少し余裕があるため、上面2a側において、複数のボンディングリード2cそれぞれと繋がる複数のビア2e(またはスルーホール)が形成されているが、その際、複数のビア2e(またはスルーホール)の内側と外側の両側の方向にボンディングリード2cが延在している。
つまり、配線基板2の上面2aの周縁部に、図1及び図2に示すように外側と内側とで2列に並んでボンディングリード2cが設けられているが、外側のボンディングリード2cと内側のボンディングリード2cは、配線部2fによって繋がれており、外側のボンディングリード2cと内側のボンディングリード2cを繋ぐ配線部2f上にビア2e(またはスルーホール)が形成され、図4に示すようにこのビア2e(またはスルーホール)が下面2b側のランド2iに直接繋がっているものもある。
つまり、配線基板2の上面2aの配線パターンの引き回しにおいて、外側のボンディングリード2cと内側のボンディングリード2cを繋ぐ配線部2f上にビア2e(またはスルーホール)が形成されたパターンも存在しており、これにより、狭ピッチにも対応している。このパターンの場合には、図4に示すように配線部2f上のビア2e(またはスルーホール)の直下に直接ランド2iが接続された構造となっている。
また、LGA7は、共通基板の配線基板2上に大きなサイズの第1半導体チップ1を搭載したものであるため、図2及び図4に示すように、内側のボンディングリード2c上に第1半導体チップ1の端部付近が配置されており、電極パッド1cと外側のボンディングリード2cとがワイヤ5によって電気的に接続されている。
言い換えると、内側列のボンディングリード2cの内側寄りの端部が第1半導体チップ1の下部に位置しており、平面視において内側列のボンディングリード2cの内側寄りの端部が第1半導体チップ1と重なっている。その際、ダイボンド領域を示すソルダレジスト膜2gは、第1半導体チップ1の内側の領域で終端しているため、ダイボンド終了時点では、第1半導体チップ1の周縁部の下部と内側列のボンディングリード2cの内側寄りの端部付近には隙間が形成される。
その後、樹脂封止が行われることで前記隙間に封止用樹脂が充填されるため、樹脂封止後には、第1半導体チップ1の裏面1b側の外周部(周縁部)には、図4に示すように、封止体4の一部が配置されている。
また、図4に示すように各ボンディングリード2cの表面には、ニッケル−金めっき2dが施されており、金線(ワイヤ5)との良好な接続が確保されるようにニッケル−金めっき2dが形成されている。
次に、共通基板である配線基板2上に最小チップである第2半導体チップ3を搭載した構造について説明する。
図5は本発明の実施の形態1の半導体装置(小チップ搭載)の構造の一例を封止体を透過し、かつワイヤを取り除いて示す平面図、図6は図5のA部においてソルダレジスト膜を取り除き、かつワイヤ及び下面のランドを付加した構造の一例を示す部分拡大平面図、図7は図5のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図である。また、図8は図7のA部の構造の一例を拡大して示す部分拡大断面図、図9は図7の半導体装置のワイヤ長とニッケル−金めっきの一例を示す部分断面図、図10は比較例の半導体装置のワイヤ長とニッケル−金めっきを示す部分断面図、図11は本発明の実施の形態1の変形例の半導体装置の構造を示す部分拡大断面図である。
まず、図5〜図8に示す半導体装置であるLGA8の構造について説明する。LGA8は、LGA7と略同様の構造であり、基板共通化により同一の配線基板2を採用したものである。LGA7との相違点は、搭載される半導体チップの大きさであり、LGA8では、LGA7で搭載された第1半導体チップ1より遥かに外形サイズが小さな半導体チップである第2半導体チップ3が搭載された構造となっている。なお、第2半導体チップ3はその平面方向の大きさ(主面3aの大きさ)が、例えば、3.0mm×3.0mmである。
その際、ソルダレジスト膜2gによって形成されたダイボンド領域は、この配線基板2に搭載可能な最小チップ(第2半導体チップ3)を基準として規制されたものであるため、図5に示すように最小チップである第2半導体チップ3を搭載した場合にも、平面方向が四角形のソルダレジスト膜2gは第2半導体チップ3より内側の領域に配置されている。すなわち、四角形のソルダレジスト膜2gの外周は、第2半導体チップ3の外周より内側に位置している。
したがって、図7及び図8に示すように、ソルダレジスト膜2g上に塗布されて配置されたダイボンド材6も第2半導体チップ3からはみ出すことなく第2半導体チップ3の内側の領域に配置されている。
これにより、第2半導体チップ3の裏面3bと配線基板2とがダイボンド材6を介して接合されている。
また、2列に配置されたボンディングリード2cのうち、内側列の複数のボンディングリード2cは、最小チップである第2半導体チップ3の外周端より外側の領域に配置されている。
これにより、図6〜図8に示すように最小チップである第2半導体チップ3においても、その電極パッド3cとこれに対応するボンディングリード2cとをワイヤ5によって電気的に接続することができる。
その際、図9に示すように本実施の形態1の配線基板2では、搭載可能な最小チップ(第2半導体チップ3)を基準として定めたダイボンド領域である四角形のソルダレジスト膜2gに向けて内側列のボンディングリード2cを外周方向から基板中心に向けて延在させているため、第2半導体チップ3の直近までボンディングリード2cが延在している。その結果、第2半導体チップ3の電極パッド3cとボンディングリード2cとを短いワイヤ5で接続することが可能になる。すなわち、最小チップである第2半導体チップ3を搭載した場合にも短ワイヤ化を図ることができる。
なお、図10は、比較例の半導体パッケージ21を示しており、基板共通化を図った構造の半導体パッケージ21において、最小チップである第2半導体チップ3を搭載した場合を示している。半導体パッケージ21では、ボンディングリード2cは配線基板2の外周部(周縁部)に配置された構造となっている。すなわち、ソルダレジスト膜2gが第2半導体チップ3の外側の領域まで形成されており、これにより、ボンディングリード2cの露出は、基板の外周部のみとなっている。
したがって、最小チップである第2半導体チップ3を搭載した場合には、第2半導体チップ3の電極パッド3cとボンディングリード2cとの距離が長くなって、その結果、ワイヤ5の長さが長くなり、短ワイヤ化を図ることができない。
また、図9に示す本実施の形態1の構造では、図10の比較例に比べてボンディングリード2cの長さが長くなるため、ボンディングリード2cの表面上に施すニッケル−金めっき2dの量が増加することになり、一見、金の使用量が増加するように感じられる。
しかしながら、基板共通化により長くなったボンディングリード2cにおける単位長さあたりの金の使用量は、単位長さあたりの金線(ワイヤ5)ほど多くないため、図9に示す本実施の形態1の構造の方が、図10の比較例の構造に比較して金の使用量を減らすことができる。
本実施の形態1のLGA8のその他の構造についてはLGA7と同様であるため、その重複説明は省略する。
本実施の形態1の半導体装置(LGA7,8)によれば、異なった大きさの半導体チップ(第1半導体チップ1、第2半導体チップ3等)を搭載可能となるように基板共通化を図る上で複数のボンディングリード2cそれぞれを基板中心に向けて延在させるとともに、最小チップ(第2半導体チップ3)に対応したソルダレジスト膜2gから成るダイボンド領域のみにダイボンド材6を塗布することで、大チップ(第1半導体チップ1)を搭載した際にもボンディングリード2cにダイボンド材6がかぶさることなくワイヤボンディングを行うことができる。
すなわち、ダイボンド領域を最小チップ(第2半導体チップ3)を基準にして規制することで最大チップを搭載した際にもボンディングリード2cにダイボンド材6がかぶさることがないため、ワイヤボンディングを行うことができる。
これにより、異なる大きさや異なるパッド配列の半導体チップであっても、同一の配線基板2に搭載することが可能となり、基板共通化を図ることができる。
その結果、開発コストを低減することができ、半導体装置(LGA7,8)のコストの低減化を図ることができる。また、前記半導体装置の開発に関するリソースを削減することができ、さらに開発期間を短縮することもできる。
また、短ワイヤ化を図ることができるため、ワイヤ5の使用量を減らすことができ、前記半導体装置の製造原価を低減することができる。
また、ダイボンド領域を規制することで、ダイボンド材6の使用量を低減することができ、前記半導体装置の製造原価を低減することができる。
また、ダイボンド領域を規制することで、半導体チップの下部の熱膨張係数(α)が低下し、かつ弾性係数(E)が増加する。すなわち、半導体チップの下部においてダイボンド材6が少なくなるため、熱膨張係数(α)が低下するとともに、封止体4の一部がチップ下に入り込むため、弾性係数(E)を増加させることができる。
つまり、半導体チップ(第1半導体チップ1、第2半導体チップ3)の裏面側の外周部(周縁部)付近に、封止体4の一部が配置されているため、弾性係数(E)を増加させることができる。
これにより、半導体装置(LGA7,8)のアセンブリ工程内や個片化後の前記半導体装置の反りを低減することができ、さらに半導体装置実装後の温度サイクル寿命を向上させることができる。
その結果、半導体装置(LGA7,8)の信頼性の向上を図ることができる。
また、ダイボンド領域を規制することで、ダイボンド材6の塗布量が減るため、塗布時間を短くすることができ、処理のスループットを向上させることができる。さらに治工具の共用化を図ることができる。
これにより、半導体装置(LGA7,8)の生産性の向上を図ることができる。
また、ダイボンド材6の使用量を減らすことができるため、ダイボンド工程における加熱時に揮発するガス量を低減することができ、リードフレームへの汚染や製造装置への汚染を低減することができる。
また、ダイボンド領域を規制することで、前記半導体装置においてチップ下のダイボンド材6に至るまでの水分浸入経路を長くすることができ、前記半導体装置の耐熱性を向上させることができる。
次に、図11に示す本実施の形態1の変形例について説明する。
図11に示す変形例は、ダイボンド材6が第2半導体チップ3より外側にはみ出した構造のものである。すなわち、本実施の形態1の半導体装置は、ダイボンド領域を規制するソルダレジスト膜2gが半導体チップ(第2半導体チップ3)の外側の領域に配置されていないことが条件であり、ソルダレジスト膜2g上に塗布されて配置されたダイボンド材6は、半導体チップ(第2半導体チップ3)の外側にはみ出してもよいし(図11)、また半導体チップの内側の領域で終端していてもよい(図8)。
(実施の形態2)
図12は本発明の実施の形態2の半導体装置(大チップ搭載)の構造の一例を封止体を透過し、かつワイヤを取り除いて示す平面図、図13は図12のA部においてソルダレジスト膜を取り除き、かつワイヤ及び下面のランドを付加した構造の一例を示す部分拡大平面図、図14は図12のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図15は図14のA部の構造の一例を拡大して示す部分拡大断面図である。さらに、図16は本発明の実施の形態2の半導体装置(小チップ搭載)の構造の一例を封止体を透過し、かつワイヤを取り除いて示す平面図、図17は図16のA部においてソルダレジスト膜を取り除き、かつワイヤ及び下面のランドを付加した構造の一例を示す部分拡大平面図、図18は図16のB−B線に沿って切断した構造の一例を示す断面図、図19は図18のA部の構造の一例を拡大して示す部分拡大断面図である。
本実施の形態2の半導体装置は、実施の形態1の半導体装置(LGA7,8)に比べてさらにピン数が増えた構造のものであり、したがって、多ピン化に対応するために配線基板2のボンディングリード2jがさらに狭ピッチ化されて配置されたものである。まず、図12〜図15に示す半導体装置は、配線基板2上に平面サイズ(外形サイズ)が大きな半導体チップである第1半導体チップ1が搭載されたLGA9である。
LGA9は、ピン数が、例えば、177ピンのものであり、パッケージサイズ(配線基板2の平面方向の大きさ)が、例えば、8mm×8mmである。さらに搭載される大きな半導体チップである第1半導体チップ1の大きさは、例えば、6mm×6mmである。
図12及び図13に示すように、多ピン化に伴ってLGA9の配線基板2ではボンディングリード2jがさらに狭ピッチ化されているため、実施の形態1の配線基板2ほどボンディングリード2jを基板中心に向けて長く延在させることができない。
すなわち、配線基板2におけるボンディングリード2jそれぞれは、細長いリード状に形成されているが、隣接するボンディングリード2jのリードピッチが狭いため、実施の形態1の配線基板2に比べてボンディングリード2jの基板中心方向への延在長さが短くなっている。
また、本実施の形態2のLGA9においても、図12に示すように配線基板2の上面2a側には、配線部2fやボンディングリード2j及びビア2eから成る配線パターンが形成されており、大きな面積の第1半導体チップ1の領域に比べて遥かに小さい面積となるような領域(図12の斜線部)にソルダレジスト膜2gが形成されており、前記領域(図12の斜線部)が四角形に形成されてLGA9におけるダイボンド領域となっている。
つまり、LGA9においても、そのダイボンド領域の規制は、後述する図16に示す最小チップでもある第2半導体チップ3を、共通基板である配線基板2に搭載する場合を基準として規制したものを採用しており、すなわち最小チップ(第2半導体チップ3)を基準としてダイボンド領域を規制している。したがって、LGA9においても、複数のボンディングリード2jのそれぞれは、搭載可能な最小チップ(第2半導体チップ3)を基準として定められた四角形のソルダレジスト膜2gのさらに外側の領域に狭ピッチで並んで配置されている。
なお、図13〜図15に示すように、大チップである第1半導体チップ1を搭載した構造のLGA9では、ボンディングリード2jの内側寄りの端部が第1半導体チップ1の下部に位置しており、平面視において各ボンディングリード2jの内側寄りの端部が第1半導体チップ1と重なっている。その際、ダイボンド領域を示すソルダレジスト膜2gの外周部は、第1半導体チップ1の内側の領域で終端しているため、ソルダレジスト膜2g上に塗布されたダイボンド材6も第1半導体チップ1の内側の領域に収まっており、したがって、第1半導体チップ1の裏面1b側の外周部(周縁部)付近には、封止体4の一部が配置されている。
さらに、第1半導体チップ1の電極パッド1cとボンディングリード2jとがワイヤ5によって電気的に接続されている。
本実施の形態2のLGA9におけるその他の構造については、実施の形態1のLGA7と同様であるため、その重複説明については省略する。
次に、本実施の形態2の配線基板2に最小チップである第2半導体チップ3を搭載した構造について説明する。
図16〜図19は、本実施の形態2の配線基板2に最小チップである第2半導体チップ3を搭載したLGA10である。最小チップである第2半導体チップ3は、その平面サイズが、例えば、4mm×4mmのものである。
LGA10においても、小さな面積の第2半導体チップ3の領域に比べて僅かに小さい面積となるような領域(図16の斜線部)にソルダレジスト膜2gが形成されており、前記領域(図16の斜線部)が四角形に形成されてLGA10におけるダイボンド領域となっている。
つまり、LGA10においても、最小チップである第2半導体チップ3を共通基板である配線基板2に搭載する場合を基準としてダイボンド領域を規制しているため、ダイボンド領域である四角形のソルダレジスト膜2gの外周部は、第2半導体チップ3の内側の領域で終端している。
したがって、ソルダレジスト膜2g上に塗布されて配置されたダイボンド材6の外周部は、図19に示すように第2半導体チップ3の内側の領域に配置されている。ただし、ボンディングリード2jにかぶさらない程度であれば、ダイボンド材6は第2半導体チップ3からはみ出して配置されていてもよい。
なお、配線基板2上に最小チップである第2半導体チップ3を搭載した構造では、図16に示すように第2半導体チップ3の外側の周囲に複数のボンディングリード2jが配置され、図17に示すように第2半導体チップ3の電極パッド3cとこれに対応するボンディングリード2jとが、ワイヤ5によって電気的に接続されている。
その際、実施の形態2の配線基板2では、実施の形態1の配線基板2に比べてリードピッチが狭いため、実施の形態1の配線基板2ほどボンディングリード2jを基板中心に向けて長く延在させることができない。
したがって、ワイヤ5の長さについても、実施の形態1のLGA8(図8参照)ほど短くすることはできないが、図10の比較例の半導体パッケージ21のワイヤ長さに比べた場合は、実施の形態2のLGA10においても短ワイヤ化を図ることができる。
本実施の形態2のLGA10におけるその他の構造については、実施の形態1のLGA8と同様であるため、その重複説明については省略する。
本実施の形態2の半導体装置(LGA9,10)によれば、異なった大きさの半導体チップ(第1半導体チップ1、第2半導体チップ3等)を搭載可能となるように基板共通化を図る上で複数のボンディングリード2jそれぞれを基板中心に向けて延在させるとともに、最小チップ(第2半導体チップ3)に対応したソルダレジスト膜2gから成るダイボンド領域のみにダイボンド材6を塗布することで、大チップ(第1半導体チップ1)を搭載した際にもボンディングリード2jにダイボンド材6がかぶさることなくワイヤボンディングを行うことができる。
すなわち、本実施の形態2においてもダイボンド領域を最小チップ(第2半導体チップ3)を基準にして規制することで最大チップを搭載した際にもボンディングリード2jにダイボンド材6がかぶさることがないため、ワイヤボンディングを行うことができる。
これにより、異なる大きさや異なるパッド配列の半導体チップであっても、同一の配線基板2に搭載することが可能となり、基板共通化を図ることができる。
その結果、開発コストを低減することができ、半導体装置(LGA9,10)のコストの低減化を図ることができる。また、前記半導体装置の開発に関するリソースを削減することができ、さらに開発期間を短縮することもできる。
また、本実施の形態2の半導体装置(LGA9,10)においても短ワイヤ化を図ることができるため、ワイヤ5の使用量を減らすことができ、前記半導体装置の製造原価を低減することができる。
また、ダイボンド領域を規制することで、ダイボンド材6の使用量を低減することができ、前記半導体装置の製造原価を低減することができる。
本実施の形態2の半導体装置によって得られるその他の効果については、実施の形態1の半導体装置によって得られる効果と同様であるため、その重複説明については省略する。
(実施の形態3)
図21は本発明の実施の形態3の半導体装置(大チップ搭載)の構造の一例を封止体を透過し、かつワイヤを取り除いて示す平面図、図22は図21のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す部分断面図、図23は図21の半導体装置の組み立て手順の一例を示す製造フロー図である。また、図24は図23の組み立てで用いる配線基板の構造の一例を示す平面図、図25は図23の組み立てにおけるダイボンド材塗布後の構造の一例を示す平面図、図26は図23の組み立てにおけるダイボンディング後の構造の一例を示す平面図、図27は図23の組み立てのダイボンディング工程の一例を示す斜視図である。
本実施の形態3の半導体装置は、実施の形態1の半導体装置(LGA7,8)と同様の構造のLGA13であり、本発明者が、半導体チップの下部に複数のボンディングリード2cそれぞれの一部が延在して配置された基板タイプの半導体装置について、新たに発見した課題を解決することができるものである。
ここで、本発明者が新たに発見した前述の基板タイプの半導体装置の課題について説明する。
まず、配線基板2上にペースト状のダイボンド材6(以降、単にペースト材ともいう)を用いて半導体チップが搭載される構造では、ペースト材6の濡れ広がりにより、ペースト材6がボンディングリード2cに接触し、ペースト材6が引っ張られて、ボンディングリード2cに濡れ広がってしまうという現象が起こる場合がある。これは、ソルダレジスト膜(絶縁膜、第1絶縁膜)2kとボンディングリード2cとが近接していることから、ソルダレジスト膜2kからはみ出たペースト材6がボンディングリード2cと接触し易くなっていること、ペースト材6は、配線基板2の表面よりも金属製のボンディングリード2cの方が濡れ広がり易いという性質を有することにより発生するものである。
その結果、半導体チップ1の下部のペースト材6の濡れ状態にムラが発生したり、ボンディングリード2cの表面にペースト材6が付着し、ワイヤ5が接続できなくなったりする場合がある。仮に、ボンディングリード2cの表面にペースト材6が付着した状態で、ワイヤ5をワイヤボンディングで接続できたとしても、ワイヤ接続強度が得られない場合が多い。
また、別の課題としては、半導体チップ1−ボンディングリード2c間の隙間が、例えば10〜30μmと狭いため、この隙間にモールド樹脂が入りきらず、モールド樹脂の未充填部分(ボイド)が形成されるというものもある。
その結果、吸湿リフロー試験において、この未充填部分に溜まった水分が体積膨張を起こし、未充填部分を起点にモールド樹脂のクラックが発生する。
以下で説明する本実施の形態3のLGA13は、上述で説明した課題を解決するために考案されたものであり、さらに、実施の形態1の半導体装置(LGA7,8)と同様の効果を得ることができるものである。
次に、図21及び図22に示すLGA13の構造について説明する。LGA13は、平面サイズ(外形サイズ)が大きな半導体チップである第1半導体チップ1が配線基板2上に搭載された構造のものである。
LGA13は、複数種類の平面サイズの半導体チップを搭載可能な配線基板2と、配線基板2上に搭載された平面サイズが比較的大きな第1半導体チップ1と、第1半導体チップ1と配線基板2とを電気的に接続する複数の金属ワイヤであるワイヤ5と、第1半導体チップ1や複数のワイヤ5をモールド樹脂によって封止する封止体4とから成る。
なお、LGA7,8と同様に、第1半導体チップ1は、ワイヤボンディングされるため、その主面1aを上方に向けて配置されている。すなわち、配線基板2上にフェイスアップ実装されており、したがって、第1半導体チップ1の裏面1bが接着材であるダイボンド材6を介して配線基板2に接合されている。
ここで、第1半導体チップ1は、例えばシリコンによって形成され、マイクロコントローラ等の半導体集積回路が組み込まれている。第1半導体チップ1の平面視は略四角形を成しており、主面1aとその反対側の裏面1bとを有している。なお、主面1aの周縁部には、複数の表面電極である電極パッド1cが1列に並んで形成されている。第1半導体チップ1の平面サイズ(外形サイズ)は、例えば4.0mm×4.0mmである。
また、ワイヤ5は、例えば金線であり、第1半導体チップ1の電極パッド1cとこの電極パッド1cに対応する配線基板2のボンディングリード2cとを電気的に接続している。
また、ダイボンド材6は、ペースト状の接着材を塗布したものであり、例えばエポキシ系の絶縁性の接着材等である。
また、封止体4は、熱硬化性のモールド樹脂を熱硬化させたものであり、例えばエポキシ系の熱硬化性のモールド樹脂から成るものである。
次に、配線基板2について説明する。配線基板2は、実施の形態1の配線基板2と略同様であるが、図22に示すように上面2aと、上面2aとは反対側の下面2bとを有している。上面2a及び下面2bとも図21に示すように四角形を成している。また、配線基板2の厚さ方向の構造は、図22に示すようにコア材2hとその上面2a側には、図21に示す配線部2fやボンディングリード2cが形成されており、一方、下面2b側には複数の外部端子となるランド2iが形成されている。上面2a側の配線部2fやボンディングリード2cと、下面2b側のランド2iとは、それぞれビア2eもしくはスルーホールを介して電気的に接続されている。
なお、下面2b側の複数のランド2iは、例えば格子状に配置されている。
さらに、下面2b側には、絶縁膜となるソルダレジスト膜2gが形成されており、外部端子となる複数のランド2iが露出するようにその周囲にソルダレジスト膜2gが形成されている。
一方、配線基板2の上面2a側には、図21に示すような配線部2fやボンディングリード2c及びビア2eから成る配線パターンが形成されており、大きな面積の第1半導体チップ1の領域に比べて遥かに小さい面積となるような領域にソルダレジスト膜2kが形成されており、このソルダレジスト膜2kの領域が四角形に形成されてLGA13におけるダイボンド領域となっている。
また、LGA13におけるダイボンド領域の規制は、実施の形態1のLGA7と同様であり、搭載可能な最小チップ(図7の第2半導体チップ3)を、共通基板である配線基板2に搭載する場合のダイボンド領域として規制したものを採用している。すなわち、本実施の形態3のLGA13においても、ソルダレジスト膜2kによってダイボンド領域を規制する際に、搭載可能な最小チップを基準としてダイボンド領域を規制しており、したがって、複数のボンディングリード2cのそれぞれは、搭載可能な最小チップを基準として定められた四角形のソルダレジスト膜2kのさらに外側の領域に形成されている。
つまり、配線基板2は、上面2a、前記上面2aのダイボンド材6を塗布する領域(ダイボンド領域)に形成されたソルダレジスト膜2k及びソルダレジスト膜2kの周囲に配置された複数のボンディングリード2c、上面2aとは反対側の下面2b、及び下面2bに形成された複数のランド2i等を有しており、さらに第1半導体チップ1は、ソルダレジスト膜2k上にダイボンド材6を介して搭載されている。すなわち、ソルダレジスト膜2kと第1半導体チップ1との間にダイボンド材6が配置されている。
したがって、本実施の形態3のLGA13の配線基板2においても、実施の形態1のLGA7と同様に、異なった平面サイズの半導体チップを搭載することが可能であり、その際、配線基板2の四角形のソルダレジスト膜2kのパターンの大きさが半導体チップ(第1半導体チップ1)の平面サイズより小さくなっている。
つまり、LGA13においても、図21に示すように配線基板2の上面2a側のソルダレジスト膜2kは、ダイボンド領域として上面2aの略中央部に四角形に形成されている(斜線部)が、上面2a側には四角形のソルダレジスト膜2k以外のソルダレジスト膜は、形成されていない。すなわち、ソルダレジスト膜2kのパターンの外周部は、その全周に亘って第1半導体チップ1の外周より内側の位置で終端しており、第1半導体チップ1の外側の領域には形成されていない。
これにより、ダイボンド材6も第1半導体チップ1の外周より内側に配置された状態となる。
なお、LGA13では、図22に示す第1半導体チップ1とボンディングリード2cとの間の隙間Gを、G>50μmとしている。これは、この隙間に充填するモールド樹脂に含まれるフィラの粒径は30〜50μmであるため、50μm径のフィラが入り込めるようにするためである。
この隙間Gを、G>50μmとするために、LGA13では、ダイボンド領域となるソルダレジスト膜2kの膜厚が、半導体チップが搭載されていない箇所のソルダレジスト膜2gの膜厚よりも厚くなっている。言い換えると、ダイボンド領域となるソルダレジスト膜2kの膜厚は、それ以外のソルダレジスト膜の膜厚よりも厚い。具体的には、図22に示すように、配線基板2の上面2a側のソルダレジスト膜2kの膜厚S1は、下面2b側のソルダレジスト膜2gの膜厚Tよりも厚い(S1>T)。ここで、膜厚S1は、例えばS1>60μm程度であり、膜厚Tは、例えばT=50μm程度である。さらに、ボンディングリード2cの表面のめっき(ニッケル−金めっき2d)を含んだ厚さVは、例えばV=30μm程度であり、かつ第1半導体チップ1の下部のペースト状のダイボンド材6の厚さUは、例えばU=20μm程度であるため、S1>60μmとすることで、隙間G>50μmが確保できている。
また、第1半導体チップ1の下部のソルダレジスト膜2kの膜厚をそれ以外のソルダレジスト膜の膜厚よりも厚くしたことは、ダイボンド材6がボンディングリード2cへ濡れ広がることを抑制する点においても効果がある。つまり、第1半導体チップ1の下部のソルダレジスト膜2kの膜厚をそれ以外のソルダレジスト膜の膜厚よりも厚くしたことにより、ソルダレジスト膜2kの脇に位置し、かつソルダレジスト膜2kの側面と第1半導体チップ1の裏面1bと配線基板2のコア材2hの表面とボンディングリード2cの側面とから成る空間部Pの高さが高くなるので、ソルダレジスト膜2kの膜厚を厚くする前の構造に比べてその容積を大きくすることができる。なお、空間部Pは、四角形のソルダレジスト膜2kの周囲に形成されている。
これにより、ソルダレジスト膜2kの脇の空間部Pの容積を大きくなったので、空間部Pに収めることができる(収容することができる)ダイボンド材6の量が増える。
すなわち、はみ出したダイボンド材6は、ソルダレジスト膜2kの側面に沿うようにフィレットを形成する。ソルダレジスト膜2kの膜厚が厚くなれば、その分フィレットのサイズは大きくなり、空間部Pに留まるダイボンド材6の体積が増える。その結果、はみ出したダイボンド材6の端部6aを、ソルダレジスト膜2kと複数のボンディングリード2cとの間の領域(空間部P)に配置させる(留める)ことができる。したがって、ソルダレジスト膜2kからはみ出したダイボンド材6が、ボンディングリード2cに接触して引っ張られ、ボンディングリード2c上に濡れ広がることを抑制できる。
さらに前述の通り、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間が広くなっているので、モールド樹脂を前記隙間に確実に注入することができ、モールド樹脂が未充填となる(ボイドが発生する)ことを防止できる。
ここで、配線基板2におけるコア材2hは、例えば、ガラスエポキシ樹脂から成り、ソルダレジスト膜2k及びソルダレジスト膜2gは、エポキシ系樹脂等から成る。さらに、配線部2f、ランド2i、ビア2e及びボンディングリード2cは、例えば、銅合金を主成分とする金属等から成る。また、各ボンディングリード2cの表面には、金線(ワイヤ5)との良好な接続が確保されるようにニッケル−金めっき2dが形成されている。
なお、LGA13として組み立てられた際には、図22に示すように複数のボンディングリード2cや配線部2f等は、封止体4の一部によって覆われて保護されている。
本実施の形態3のLGA13におけるその他の構造については、実施の形態1のLGA7と同様であるため、その重複説明については省略する。
次に、本実施の形態3のLGA13の組み立てを、図23の製造フローを用いて説明する。
まず、図23のステップS1に示す基板準備を行う。ここでは、1つのLGA13を形成する領域である図27のデバイス領域2pが複数個形成された多数個取り基板(配線基板)2nを準備し、一方、それぞれに所望の集積回路が形成された複数の第1半導体チップ1を準備する。
なお、多数個取り基板2nのそれぞれのデバイス領域(配線基板2)2pには、図24に示すように、その中央部にダイボンド領域となるソルダレジスト膜2kが形成されている。すなわち、各配線基板(デバイス領域2p)2の上面2aの中央部には、その面積が第1半導体チップ1の面積よりも小さく、かつ第1半導体チップ1が搭載されるソルダレジスト膜(第1絶縁膜)2kが形成されており、さらにこのソルダレジスト膜2kの周囲に複数のボンディングリード2cが配置されている。
また、各配線基板(デバイス領域2p)2の下面2bには絶縁膜であるソルダレジスト膜2gが形成されており、上面2a側のソルダレジスト膜2kの膜厚は、下面2b側のソルダレジスト膜2gの膜厚より厚くなっている。ソルダレジスト膜2kの膜厚S1は、例えばS1>60μm程度である。
その後、図23のステップS2のダイボンディングを行う。ダイボンディング工程では、まず、各配線基板2上にペースト状の接着材であるダイボンド材6を供給する。その際、ダイボンド材6を各配線基板2のソルダレジスト膜2k上に供給する。例えば、図27のペースト材塗布に示すように、その先端に多点ノズル15が装着されたシリンジ14を用いて、図25に示すようにダイボンド材6をソルダレジスト膜2k上に多点塗布する。なお、ここでは多点ノズル15を用いて多点塗布する方法について説明したが、シングル(1本)ノズルを用いて、多点塗布してもよいし、任意の形状を描画してもよい。多点ノズル15は、チップサイズが大きい場合に広い塗布領域に1回の塗布で塗布を完了できるので、塗布時間を短縮化したいときに有効である。
ダイボンド材6を塗布した後、図26、及び図27のチップ搭載に示すようにダイボンド材6を介して第1半導体チップ1を配線基板2上に搭載する。本ダイボンディング工程では、図22に示すように、第1半導体チップ1と配線基板2のソルダレジスト膜2kとの間がダイボンド材6で充たされるように、多点式のシャワーノズル15から均一に広範囲に亘ってダイボンド材6を塗布してチップ搭載を行う。
さらに、ダイボンド材6の端部6aがソルダレジスト膜2kと複数のボンディングリード2cとの間に位置するように行う。すなわち、図22に示すように、ダイボンド領域であるソルダレジスト膜2kは、膜厚が厚く形成されているため、ソルダレジスト膜2kの脇の複数のボンディングリード2cとの間の領域(空間部P)は、高さが高くなってその容積が大きくなり、その結果、前記領域(空間部P)にはみ出したダイボンド材6を前記領域(空間部P)に収めることができる。
別の表現をすると、その他のソルダレジスト膜の膜厚よりもその膜厚が厚いソルダレジスト膜2kの脇の複数のボンディングリード2cとの間の領域(空間部P)に、はみ出したダイボンド材6の端部6aが位置するように第1半導体チップ1を搭載することができる。
その後、図27に示す接着・硬化キュアによる熱処理を行ってダイボンド材6を硬化させる。この時の熱処理条件は、例えば、150〜170℃程度で60〜90分加熱する。なお、この時の熱処理条件はこれに限定されない。
ダイボンディング完了後、図23のステップS3に示すワイヤボンディングを行う。ここでは、第1半導体チップ1の主面(表面)1aの電極パッド1cと配線基板2の上面2aのボンディングリード2cとをワイヤ(金属ワイヤ)5によって電気的に接続する。
なお、このステップS3に示すワイヤボンディングは、前述の説明の通りボンディングリード2c上のワイヤ5を接続する部分にダイボンド材6が付着していないので、安定して行うことができる。
その後、ステップS4に示すモールド(封止)を行う。具体的には、第1半導体チップ1及び複数のワイヤ5、さらにダイボンド材6を封止体4によって封止する。この時、LGA13では、前述したように(図22に示すように)、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間Gが、50μmより大きい。
これにより、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間が広くなっているので、モールド樹脂を前記隙間に確実に注入することができ、モールド樹脂が未充填となることを防止できる。さらに、吸湿リフロー試験等の信頼性試験において、未充填部分を起点としてクラックが発生することも抑制できる。その結果、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
その後、ステップS6に示す個片ダイシングを行ってLGA13の組み立てを完了し、ステップS7に示す出荷となる。
なお、半導体装置が後述する図20に示すようなBGA11の場合には、ステップS4のモールドを行った後、ステップS5に示すボール付けを行ってからステップS6に示す個片ダイシングを行い、これによりBGA11の組み立てを完了し、ステップS7に示す出荷となる。
本実施の形態3のLGA13及びその組み立てによれば、第1半導体チップ1の下部のソルダレジスト膜2kを厚くしたことで、ソルダレジスト膜2kの脇の空間部Pの容積を大きくすることができ、これにより、はみ出したダイボンド材6の端部6aをソルダレジスト膜2kと複数のボンディングリード2cとの間の領域に配置させることができる。
その結果、ダイボンド材6がボンディングリード2c上に濡れ広がるのを抑制することができ、ボンディングリード2cにワイヤ5が接続できなくなったり、もしくはワイヤボンディングにおいて適正なワイヤ接続強度が得られなかったりするという現象の発生を低減できる。
さらに、ダイボンド材6がボンディングリード2c上に濡れ広がらなくなることにより、第1半導体チップ1とソルダレジスト膜2kの間に配置されるダイボンド材6にムラが発生することもなくなるので、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
次に、本実施の形態3の変形例について説明する。
図28は本発明の実施の形態3の変形例の半導体装置(大チップ搭載)の構造を封止体を透過し、かつワイヤを取り除いて示す平面図、図29は図28のA−A線に沿って切断した構造を示す部分断面図である。また、図30は図28の半導体装置の組み立てにおけるダイボンド材塗布時のダイボンド材の流動状態の一例を示す平面図、図31は図30のA−A線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図32は比較例のダイボンド材塗布時のダイボンド材の流動状態を示す平面図、図33は図32のA−A線に沿って切断した構造を示す部分断面図である。
図28及び図29に示す半導体装置は、LGA13と同様の構造のLGA16であり、LGA13との相違点は、配線基板2の上面2aにおいてダイボンド領域となるソルダレジスト膜(第1絶縁膜)2qの周囲に、第2絶縁膜であるソルダレジスト膜2rが形成されていることである。すなわち、配線基板2の上面2aには、図28に示すように、ダイボンド材6を塗布する領域に形成され、かつ平面形状が四角形のソルダレジスト膜(第1絶縁膜)2qと、ソルダレジスト膜2qの周囲にソルダレジスト膜2qを囲むように形成されたソルダレジスト膜(第2絶縁膜)2rと、ソルダレジスト膜2rのさらに周囲に配置された複数のボンディングリード2cと、が形成されている。したがって、ソルダレジスト膜2rは、ソルダレジスト膜2qと複数のボンディングリード2cとの間に形成されており、かつソルダレジスト膜2qから離れて形成されている。
一方、配線基板2の下面2bには、LGA16の外部端子となる複数のランド2iが形成されている。
なお、配線基板2の上面2aのソルダレジスト膜2q上には、主面1aに形成された複数の電極パッド1cを有し、かつ平面方向の面積が大きな第1半導体チップ1がダイボンド材6を介して搭載されている。つまり、配線基板2のソルダレジスト膜2qと第1半導体チップ1との間にはダイボンド材6が配置されている。
さらに、第1半導体チップ1の複数の電極パッド1cと配線基板2の複数のボンディングリード2cとが、複数のワイヤ(金属ワイヤ)5によってそれぞれ電気的に接続されており、複数のワイヤ5それぞれは接続点17でボンディングリード2cに接続されている。
また、配線基板2の上面2aにおける複数のボンディングリード2cそれぞれは、基板外周部から基板中央に向かって長く延在しており、かつ第1半導体チップ1は大きな面積のチップであるため、複数のボンディングリード2cそれぞれの一部、すなわち基板中央寄りの部分は、第1半導体チップ1の下部に位置している。したがって、ダイボンド領域であるソルダレジスト膜2qの面積は、第1半導体チップ1の面積よりも小さい。
また、図29に示すように、ソルダレジスト膜2qの膜厚S1は、LGA13と同様に、S1>60μmであり、したがって、第1半導体チップ1の下部のソルダレジスト膜2qが厚くなっている。
さらに、LGA16のLGA13との違いは、ソルダレジスト膜2qの周囲に第2絶縁膜であるソルダレジスト膜2rが形成されている。このソルダレジスト膜2qの膜厚S2は、S2=50μm程度であり、下面2b側のソルダレジスト膜2gと同程度の厚さとなっている。したがって、ソルダレジスト膜2qの膜厚S1>ソルダレジスト膜2rの膜厚S2となっており、ソルダレジスト膜2qの膜厚S1の方がソルダレジスト膜2rの膜厚S2よりも厚い。
ただし、ソルダレジスト膜2rの膜厚は、ボンディングリード2cの厚さ(30μm)と同程度(30〜50μm)であってもよい。
また、図28に示すように、ソルダレジスト膜2rは、平面形状が、例えばリング状であり、四角形のソルダレジスト膜2qから離れて配置されているため、ソルダレジスト膜2qの外側には、ソルダレジスト膜2qとソルダレジスト膜2rとによって囲まれて形成された空間部である溝部2sが形成されている。
LGA16では、LGA13と同様に、第1半導体チップ1の下部のダイボンド領域であるソルダレジスト膜2qが厚く形成されている。これにより、ソルダレジスト膜2qの脇の空間部である溝部2sの高さを高くすることができ、その結果、溝部2sの容積が大きくなるので、はみ出したダイボンド材6の端部6aの一部をソルダレジスト膜2qとソルダレジスト膜2rの間の領域である溝部2sに位置させることができる。
すなわち、ダイボンド材6としてペースト状の接着材を採用している場合、LGA16の組み立てのダイボンディング工程で、ソルダレジスト膜2qと第1半導体チップ1の間に隙間が形成されないように、ソルダレジスト膜2qからダイボンド材6がはみ出すようにダイボンド材6を塗布しており、そこで、ソルダレジスト膜2qからはみ出したダイボンド材6をソルダレジスト膜2qの脇の溝部2sで終端させる構造となっている。
したがって、ダイボンド材6がソルダレジスト膜2qからはみ出していることから、ダイボンド材6の配線基板2との接着面積は、ソルダレジスト膜2qの面積よりも大きくなっている。
ここで、ソルダレジスト膜2qの周囲にソルダレジスト膜2rが設けられている理由について説明する。
図31に示すように、各ボンディングリード2cの延在方向の基板中央寄りの端部に隣接してソルダレジスト膜2rが設けられてことにより、ソルダレジスト膜2qからボンディングリード2cまでの距離を長くすることができ、はみ出したダイボンド材6がボンディングリード2cに到達しにくくしている。
さらに、図30に示すように、ソルダレジスト膜2qとボンディングリード2cとの間にソルダレジスト膜2rが形成され、かつソルダレジスト膜2qとソルダレジスト膜2rが離れて配置されていることで、ソルダレジスト膜2qとソルダレジスト膜2rの間に溝部2sが形成され、これによって、はみ出したダイボンド材6は溝部2sの延在方向(L方向)に拡散するため、ボンディングリード2cにダイボンド材6が到達することを阻止できる。すなわち、溝部2sの容積分、チップ中心から基板外側方向へのダイボンド材6の拡散を抑制することができる。さらに、LGA13のところで説明したように、ペースト状のダイボンド材6は、一般的に金属製のボンディングリードよりもソルダレジスト膜の方が濡れ広がりにくいという特性を有する。そのため、ソルダレジスト膜2qとボンディングリード2cとの間にソルダレジスト膜2rを配置させることにより、ソルダレジスト膜2qからはみ出したダイボンド材6がボンディングリード2cに濡れ広がることを抑制することができる。
これに対して、図32及び図33に示す比較例のLGA30では、ソルダレジスト膜2qとボンディングリード2cとの間に他の絶縁膜であるソルダレジスト膜は形成されていない。したがって、ソルダレジスト膜2q上からはみ出したダイボンド材6が流れて直接ボンディングリード2c上に這い上がって容易にボンディングリード2cにかかってしまう。
このように、図28及び図29に示すLGA16では、ソルダレジスト膜2qとボンディングリード2cとの間にソルダレジスト膜2rを配置させることにより、ソルダレジスト膜2qからはみ出したダイボンド材6をボンディングリード2c上にかかりにくくすることができる。
図28及び図29に示すLGA16のその他の構造及びLGA16の組み立て、さらにLGA16によって得られるその他の効果については、LGA13と同様であるため、その重複説明は省略する。
なお、LGA16は、ソルダレジスト膜2qの膜厚を厚くした上でソルダレジスト膜2rを設けた構造となっているが、ソルダレジスト膜2qの膜厚を厚くすることは必須ではない。ソルダレジスト膜2qの膜厚を特に厚くすることは行わず、ソルダレジスト膜2rを設けても、ダイボンド材6がボンディングリード2cに濡れ広がる現象は、ソルダレジスト膜2rを設けない場合に比べて抑制することができる。つまり、図32及び図33に示す比較例のLGA30に、単にソルダレジスト膜2rを設けた構造でもよい。
(実施の形態4)
図34は本発明の実施の形態4の半導体装置(大チップ搭載)の構造の一例を封止体を透過し、かつワイヤを取り除いて示す平面図、図35は図34のA−A線に沿って切断した構造の一例を示す部分断面図である。さらに、図36は図34の半導体装置の組み立て手順の一例を示す製造フロー図、図37は図36の組み立てで用いる配線基板の構造の一例を示す平面図、図38は図36の組み立てにおけるダイボンド材供給後の構造の一例を示す平面図、図39は図36の組み立てにおけるダイボンディング後の構造の一例を示す平面図である。
図34及び図35に示す本実施の形態4の半導体装置は、実施の形態3のLGA13と同様の構造のLGA18であるが、LGA13との相違点は、第1半導体チップ1のダイボンド用の接着材としてフィルム状のダイボンド材19を用いていることである。このフィルム状のダイボンド材19は、例えば、接着層のみから成るものであり、その厚さF1は、例えば、F1>30μmである。
本実施の形態4のLGA18では、ダイボンド用の接着材としてペースト状の接着材ではなく、フィルム状のダイボンド材19を採用している。フィルム状のダイボンド材19は一般的にペースト状の接着材に比べて流れ出し(濡れ広がり)が少ない。したがって、ダイボンド領域であるソルダレジスト膜2g上からの接着材の流れ出しが抑えられることから、接着材のボンディングリード2cへの濡れ広がりを抑制することができる。これにより、第1半導体チップ1とボンディングリード2cの間の隙間にモールド樹脂を注入することのみを考慮すればよくなる。したがって、実施の形態3のLGA13と同様に、第1半導体チップ1とボンディングリード2cの間の隙間Gが、G>50μmとなるように、フィルム状のダイボンド材19の厚さF1を設定すればよい。
ここで、LGA13で説明したように、ボンディングリード2cの表面のめっき(ニッケル−金めっき2d)を含んだ厚さは、例えば30μmであり、さらにダイボンド領域となるソルダレジスト膜2gの膜厚S1を標準的な50μmとすると、F1を30μmより大きく(F1>30μm)とすることで、G>50μmを実現できる。
したがって、LGA18では、フィルム状のダイボンド材19の厚さF1を、F1>30μmとしている。
なお、LGA18では、第1半導体チップ1とボンディングリード2cの間の隙間にモールド樹脂を確実に充填できるようにダイボンド領域のソルダレジスト膜2gの膜厚S1とフィルム状のダイボンド材19の厚さF1とが設定されている。つまり、第1半導体チップ1とボンディングリード2cの間の隙間Gが、G>50μmを満たすように、ソルダレジスト膜2gの膜厚S1とフィルム状のダイボンド材19の厚さF1の合計が80μmより大きくなっている。つまり、ソルダレジスト膜2gの膜厚S1とフィルム状のダイボンド材19の厚さF1の合計が80μmより大きければ、どちらが厚くてもよい。例えば、ソルダレジスト膜2gの膜厚S1は、60μm以上等であってもよい。
ただし、第1半導体チップ1は、その端部付近が、ソルダレジスト膜2gやフィルム状のダイボンド材19から迫り出したオーバーハング構造となっているため、ワイヤボンディング時に超音波が伝わりにくい。これを解決するためには、フィルム状のダイボンド材19の厚さをソルダレジスト膜2gよりも可能な限り薄くするとよい。そうすることにより、ワイヤボンディング時の土台の安定化を図って超音波をより確実に伝えて、ワイヤボンディングの接続強度を高めることができる。
なお、LGA18のその他の構造は、実施の形態3のLGA13と同様であるため、その重複説明は省略する。
次に、本実施の形態4のLGA18の組み立てを、図36の製造フローを用いて説明する。
まず、図36のステップS11に示す基板準備を行う。ここでは、1つのLGA18を形成する領域である図27のデバイス領域2pが複数個形成された多数個取り基板(配線基板)2nを準備し、一方、それぞれに所望の集積回路が形成された複数の第1半導体チップ1を準備する。
なお、多数個取り基板2nのそれぞれのデバイス領域(配線基板2)2pには、図37に示すように、その中央部にダイボンド領域となるソルダレジスト膜2gが形成されている。すなわち、各配線基板(デバイス領域2p)2の上面2aの中央部には、その面積が第1半導体チップ1の面積よりも小さく、かつ第1半導体チップ1が搭載されるソルダレジスト膜(第1絶縁膜)2gが形成されており、さらにこのソルダレジスト膜2gの周囲に複数のボンディングリード2cが配置されている。
また、図35に示すように、各配線基板(デバイス領域2p)2の下面2bにも絶縁膜であるソルダレジスト膜2gが形成されており、上面2a側及び下面2b側のソルダレジスト膜2gの膜厚S1は、例えばS1=50μmである。
その後、図36のステップS12のダイボンディングを行う。ダイボンディング工程では、まず、各配線基板2上にフィルム状の接着材であるダイボンド材19を供給する。その際、図36及び図38に示すように、ソルダレジスト膜2gのパターンと略同様の形状・大きさに予め切断されたフィルム状のダイボンド材19を各配線基板2のソルダレジスト膜2g上に貼り付ける。
ソルダレジスト膜2gにダイボンド材19を貼り付けた後、図36及び図39に示すように、ダイボンド材19を介して第1半導体チップ1を配線基板2上に搭載する。本ダイボンディング工程では、第1半導体チップ1や配線基板2を介してダイボンド材19を加熱し、これによって第1半導体チップ1をソルダレジスト膜2gに接続する。
なお、ダイボンド材19がフィルム状の接着材であるため、ダイボンド材19がソルダレジスト膜2g上から外方に流れ出てボンディングリード2cにかかることは無い。
ダイボンディング完了後、図36のステップS13に示すワイヤボンディングを行う。ここでは、第1半導体チップ1の主面(表面)1aの電極パッド1cと、配線基板2の上面2aのボンディングリード2cとをワイヤ(金属ワイヤ)5によって電気的に接続する。
その後、ステップS14に示すモールドを行う。すなわち、第1半導体チップ1及び複数のワイヤ5、さらにダイボンド材19を封止体4によって封止する。この時、LGA18においても、図35に示すように第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間Gが50μmより大きく、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間が広いことから、モールド樹脂を前記隙間の奥まで注入することができ、モールド樹脂が未充填となることを防止できる。
その後、ステップS16に示す個片ダイシングを行ってLGA18の組み立てを完了し、ステップS17に示す出荷となる。
なお、実施の形態3と同様に、半導体装置が、後述する図20に示すようなBGA11の場合には、ステップS14のモールドを行った後、ステップS15に示すボール付けを行ってからステップS16に示す個片ダイシングを行い、これによりBGA11の組み立てを完了し、ステップS17に示す出荷となる。
本実施の形態4のLGA18及びその組み立てによれば、ダイボンド用の接着材としてフィルム状のダイボンド材19を採用することで、ダイボンド材19がソルダレジスト膜2g上から外方に流れ出てボンディングリード2cにかかることを抑制することができる。すなわち、ダイボンド領域であるソルダレジスト膜2g上からの接着材の流れ出しがペースト状の接着材に比べて小さいので、接着材のボンディングリード2cへの濡れ広がりを回避することができ、ワイヤボンディングにおけるボンディング不良等の発生を回避することができる。
また、フィルム状のダイボンド材19の厚さとソルダレジスト膜2gの膜厚の合計を、80μmより大きくすることで、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間を50μmより大きくすることができ、モールド樹脂を前記隙間に確実に注入することができる。
これにより、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間でモールド樹脂が未充填となることを防止できる。
本実施の形態4のLGA18及びその組み立てによって得られるその他の効果については、実施の形態3のLGA13と同様であるため、その重複説明は省略する。
次に、本実施の形態4の変形例について説明する。
図40は本発明の実施の形態4の変形例の半導体装置(大チップ搭載)の構造を封止体を透過し、かつワイヤを取り除いて示す平面図、図41は図40のA−A線に沿って切断した構造を示す部分断面図である。さらに、図42は図40のリード配列方向に沿って切断した構造を示す部分断面図、図43は図40の半導体装置の組み立て手順の一例を示す製造フロー図、図44は図43の組み立てで用いる配線基板の構造の一例を示す平面図、図45は図43の組み立てにおけるダイシング時のウエハ状態の一例を示す斜視図、図46は図43の組み立てにおけるダイボンディング後の構造の一例を示す平面図である。
図40〜図42に示す半導体装置は、LGA18と同様の構造を備えたLGA20であり、LGA18と同様に第1半導体チップ1のダイボンド用の接着材としてフィルム状のダイボンド材22を用いたものであるが、LGA18との相違点は、フィルム状のダイボンド材22が高埋め込みタイプの接着材であることと、この高埋め込みタイプのフィルム状のダイボンド材22を、第1半導体チップ1と複数のボンディングリード2cとの間の隙間にも配置していることである。
したがって、図41及び図42に示すように、第1半導体チップ1の下部にはこのフィルム状のダイボンド材22のみが配置され、第1半導体チップ1と配線基板2との間の隙間にはダイボンド材22のみが充填された構造となっており、図42に示すように、複数のボンディングリード2cにおいて隣接するボンディングリード2c間の段差部2tにも、フィルム状のダイボンド材22が埋め込まれている。さらに、複数のボンディングリード2cの上面の一部がダイボンド材22で覆われている。
なお、LGA20においても、ダイボンド用の接着材としてペースト状の接着材ではなく、フィルム状のダイボンド材22を採用しているため、ダイボンド領域であるソルダレジスト膜2g上からの接着材の流れ出しがペースト状の接着材に比べて小さくなるので、接着材のボンディングリード2cへの濡れ広がりを回避することができる。さらに、チップ下全体にダイボンド材22が配置されるため、第1半導体チップ1と複数のボンディングリード2cとの間の隙間にもダイボンド材22が配置される。つまり、LGA20は、第1半導体チップ1と複数のボンディングリード2cとの間に隙間が形成されない。そのため、隙間のモールド樹脂の充填性に対する考慮を不要とすることができる。さらに、第1半導体チップ1と配線基板2との間は、フィルム状のダイボンド材22により埋められている。つまり、LGA18のようなオーバーハング構造ではなくなる。そのため、オーバーハング構造のLGA18に比べて、ワイヤボンディング時に印加する超音波が伝わりやすくなり、安定したワイヤボンディングを行うことができる。
ここで、LGA20に用いられるフィルム状のダイボンド材22は、複数のボンディングリード2c間の段差部2tにも埋め込むため、高埋め込みタイプのものである。高埋め込みタイプのダイボンド材22としては、例えば、DAF(Die Attach Film)と呼ばれるフィルム状の接着材があり、ここでは、前記DAFを採用する場合について説明する。
なお、パターン(ボンディングリード2c)の段差部2tを埋め込むことが可能なDAFのフィルム物性としては、熱時溶融粘度@130℃(フィルム貼り付け時の粘度)を1500Pa・s以下にすることが望ましい。
また、図42に示すように、ボンディングリード2cの厚さWは、例えばW=20〜40μmである。したがって、このMax40μmの段差部2tを埋め込まなければならないため、さらに20μm程度のマージンを考慮して、フィルム状のダイボンド材22の厚さF2は、F2=40μm+20μm=60μmとなる。
ここで、ダイボンド材22の厚さは、ボンディングリード2cの段差部2t(20〜40μm)を埋め込めることが条件であるため、段差部2tを埋め込めることが可能な厚さであれば60μmに限定されるものではない。
なお、LGA20のその他の構造は、実施の形態4のLGA18と同様であるため、その重複説明は省略する。
次に、本実施の形態4のLGA20の組み立てを、図43の製造フローを用いて説明する。
まず、図43のステップS21に示す基板準備を行う。ここでは、1つのLGA20を形成する領域である図27のデバイス領域2pが複数個形成された多数個取り基板(配線基板)2nを準備し、一方、それぞれに所望の集積回路が形成された複数の第1半導体チップ1を準備する。
なお、多数個取り基板2nのそれぞれのデバイス領域(配線基板2)2pには、図44に示すように、その中央部にダイボンド領域となるソルダレジスト膜2gが形成されている。すなわち、各配線基板(デバイス領域2p)2の上面2aの中央部には、その面積が第1半導体チップ1の面積よりも小さく、かつ第1半導体チップ1が搭載されるソルダレジスト膜(第1絶縁膜)2gが形成されており、さらにこのソルダレジスト膜2gの周囲に複数のボンディングリード2cが配置されている。
また、各配線基板(デバイス領域2p)2の下面2bにも絶縁膜であるソルダレジスト膜2gが形成されており、上面2a側及び下面2b側のソルダレジスト膜2gの膜厚は、例えば50μmである。
一方、図45に示す半導体ウエハであるウエハ23を準備し、その後、図43のステップS22のダイボンディングを行う。ダイボンディング工程では、まず、〔DAF貼り+ダイシング〕を行う。すなわち、図45に示すウエハ23の裏面にフィルム状の接着材であるダイボンド材(DAF)22を貼り付け、その後、ダイボンド材22が貼り付けられたウエハ23を、ウエハリング24によって支持されたダイシングシート25に固定し、このウエハ状態でダイシングを行って、裏面にフィルム状の接着材であるダイボンド材(DAF)22が貼り付けられた第1半導体チップ1を取得する。
その後、図43及び図46に示すように、ダイボンド材22を介して第1半導体チップ1を配線基板2上に搭載する。本ダイボンディング工程では、第1半導体チップ1や配線基板2を介してダイボンド材22を加熱し、これによって第1半導体チップ1をソルダレジスト膜2gに接続する。
これにより、ソルダレジスト膜2gと複数のボンディングリード2cそれぞれの上面の一部が、フィルム状の接着材であるダイボンド材22によって覆われた状態となる。つまり、図41に示すように第1半導体チップ1の下部の領域全体にダイボンド材22が配置された状態となる。
なお、LGA18の組み立てと同様に、ダイボンド材22がフィルム状の接着材であるため、ダイボンド材22がソルダレジスト膜2g上から外方に流れ出てボンディングリード2cにかかることは無い。
ダイボンディング完了後、図43のステップS23に示すワイヤボンディングを行う。ここでは、第1半導体チップ1の主面(表面)1aの電極パッド1cと、配線基板2の上面2aのボンディングリード2cとをワイヤ(金属ワイヤ)5によって電気的に接続する。
その後、ステップS24に示すモールドを行う。すなわち、第1半導体チップ1及び複数のワイヤ5、さらにダイボンド材22を封止体4によって封止する。この時、LGA20においては、図41に示すように第1半導体チップ1の下部の領域全体にダイボンド材22が配置されているため、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間に対してモールド樹脂が未充填となる課題は回避できる。
その後、ステップS26に示す個片ダイシングを行ってLGA20の組み立てを完了し、ステップS27に示す出荷となる。
また、LGA18の組み立てと同様に、半導体装置が、後述する図20に示すようなBGA11の場合には、ステップS24のモールドを行った後、ステップS25に示すボール付けを行ってからステップS26に示す個片ダイシングを行い、これによりBGA11の組み立てを完了し、ステップS27に示す出荷となる。
なお、前述のLGA20の組み立てでは、DAFであるダイボンド材22を予めチップ側(ウエハ側)に貼ってから配線基板2に搭載する場合を説明したが、ダイボンディング工程において、ダイボンド材22を配線基板2のソルダレジスト膜2gに貼ってから第1半導体チップ1を配線基板2に搭載してもよい。すなわち、ダイボンド用の接着材がDAFの場合には、DAFを貼るのはチップ側でも基板側でもどちらでもよい。
本実施の形態4のLGA20及びその組み立てによれば、LGA18の場合と同様にダイボンド用の接着材としてフィルム状のダイボンド材(DAF)22を採用することで、ダイボンド材22がソルダレジスト膜2g上から外方に流れ出てボンディングリード2cにかかることを抑制することができる。すなわち、ダイボンド領域であるソルダレジスト膜2g上からの接着材の流れ出しが少なくなるので、接着材のボンディングリード2cへの濡れ広がりを回避することができ、ワイヤボンディングにおけるボンディング不良等の発生を回避することができる。
さらに、第1半導体チップ1の下部の領域全体にダイボンド材22が配置されているため、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間に対してモールド樹脂を充填する必要も無くなる。そのため、前記隙間が未充填となる課題も回避することができる。
また、LGA20の組み立てでは、第1半導体チップ1とボンディングリード2c間の隙間は、モールド樹脂を充填するために高く設定する必要があったが、それが無くなるので、LGA18と比較してLGA20の厚さ(高さ)を薄く(低く)することができる。
本実施の形態4のLGA20及びその組み立てによって得られるその他の効果については、実施の形態4のLGA18と同様であるため、その重複説明は省略する。
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前記実施の形態1,2,3及び4では、半導体装置の一例としてLGAを取り上げて説明したが、前記半導体装置は、基板タイプのものであればLGA以外のBGA(Ball Grid Array)であってもよい。
ここで、図20は本発明の変形例の半導体装置(BGA)の構造の一例を示す断面図である。図20に示す半導体装置であるBGA11は、BGA基板である配線基板2の上面2a上にペースト材等のダイボンド材6を介して搭載された第1半導体チップ1を有するものであり、第1半導体チップ1の表面電極である電極パッド1cと配線基板2の上面2aのボンディングリード2cとが複数のワイヤ5によって電気的に接続されている。さらに、第1半導体チップ1と複数のワイヤ5が配線基板2の上面2a上において封止用樹脂から成る封止体4によって樹脂封止されている。
なお、配線基板2の下面2b側には、外部端子となる複数の半田ボール12がグリッド状(格子状)に並んで設けられている。
また、図20では大きなサイズの第1半導体チップ1を搭載した場合を示しているが、BGA11は、最小チップである第2半導体チップ3を搭載することも可能であることは言うまでもない。
なお、LGA7,8,9,10は、BGA11に比べて低コストであるが、実装難度が高く、特に端子コプラナリティ感度が高い。よって、コプラナリティを小さく抑えることができる小型パッケージ(10mm×10mm未満程度)に好適である。BGA11はバンプ(半田ボール12)によって、コプラナリティを制御できるので、10mm×10mm以上の比較的大型パッケージに好適である。また、場合によっては、小型パッケージでも実装難度の点からBGA11を選択することも可能である。
また、前記実施の形態1,2においては、共通基板(配線基板2)に対して大小2種類の大きさの半導体チップを搭載する場合について説明したが、ピン数等の条件が同じであれば、搭載可能な半導体チップの大きさは2種類に限定されずに3種類以上であってもよい。
また、前記共通基板に対して搭載可能な半導体チップの種別は、平面サイズに限らず、例えば、パッド配列が異なる半導体チップであってもよい。