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JP2012079393A - 半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法 Download PDF

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JP2012079393A
JP2012079393A JP2010259583A JP2010259583A JP2012079393A JP 2012079393 A JP2012079393 A JP 2012079393A JP 2010259583 A JP2010259583 A JP 2010259583A JP 2010259583 A JP2010259583 A JP 2010259583A JP 2012079393 A JP2012079393 A JP 2012079393A
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diffraction
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semiconductor laser
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Shinzo Murakami
晋三 村上
Mototaka Tanetani
元隆 種谷
Takahide Ishiguro
敬英 石黒
Katsushige Masui
克栄 増井
Satoru Fukumoto
悟 福本
Takeshi Horiguchi
武 堀口
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Sharp Corp
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  • Semiconductor Lasers (AREA)
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Abstract

【課題】 2波長以上の波長の異なる光源の出射光の光軸、強度分布、光路長を一致させることができる半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 回折領域で1次回折する光源2の回折光の回折角が、光源1の回折領域を透過する角度と同一となるように、点光源で、かつその光源位置が、光源1の透過光の発光点と一致するような回折素子の格子形状を構成し、光源2の光軸を傾けてその光強度分布中心が、回折素子を透過する光源1の光強度分布と一致するような配置とすることで、回折素子から出射される光源1と光源2の光出射角度、強度分布を一致させる。回折素子の位置は、反射された光源2の復路光が回折素子により回折されて、光源1に入射して発生する電流値に基づいて調整することにより、光源1と光源2の相対的な光軸、強度分布、合焦ずれ、収差を低減し、信号検出用受光素子の受光部を共用可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法に関する。
近年、半導体レーザ装置は、情報の記録および再生が行われる780nm近傍の赤外の波長域を使うCD(Compact Disk)、650nm近傍の赤色域の波長域を使うDVD(
Digital Versatile Disk)、405nm近傍の青紫色の波長域を使ったBD(Blu-ray
Disk)などの光記録媒体に対して記録、再生を行うための光ピックアップ装置に搭載されたものがある。
これらの複数種類の光記録媒体に対応する光ピックアップ装置には、単一波長の半導体レーザ装置が複数備えられたものがあるが、それに対応する光学系や光記録媒体からの反射信号を検出するための信号検出用受光素子の構成が複雑になるために、組立調整が多く、複雑で、さらに小型化できないといった課題がある。
そのため、近年、例えば、1つの筐体内にDVDとCDに対応した2波長の光を発光できる半導体レーザ装置が開発され、光ピックアップ装置として、光学系や信号検出用受光素子の構成部品点数を少なくし、小型化、組立が可能な技術が提案されている。
まず第1の従来技術として、特許文献1に開示される光ピックアップ装置について説明する。
図15は第1の従来技術における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図16は図15に示す半導体レーザ装置を搭載した光ピックアップ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図である。まず、半導体レーザ装置について説明する。
半導体レーザ装置は、2種の波長を発光する半導体レーザ素子X1から成るDVD用の波長λ1の光を発する光源X1A、およびCD用の波長λ2の光を発する光源X1Bの2つの光源と、複屈折材料を備える2波長用偏向光学素子X2とによって構成されている。2波長用偏向光学素子X2に入射した波長λ1の光は、直線偏光が常光とし、波長λ2の光の直線偏光が異常光となるような所定角度に配置して、波長λ1の直線偏光は偏向光学素子X2をそのまま透過し、波長λ2の直線偏光は偏向することによって、それらの光軸を一致させている。この偏向角度は、光源X1Aと光源X1Bとの発光点間隔と、複屈折材料の偏向光学素子X2の厚みに影響される。
次に、上記半導体レーザ装置を搭載した光ピックアップ装置について説明する。半導体レーザ装置の光源X1Aから出射された波長λ1の光は、偏向光学素子X2を透過してコリメートレンズX3を通って平行光となり、対物レンズX4によって光記録媒体X5に集光される。光源X1Bから出射された波長λ2の光は、偏向光学素子X2によって偏向され、波長λ1の光軸と一致させることによって、コリメートレンズX3および対物レンズX4を通過して、光源X1Aと同じ光路を通って光記録媒体X5に集光される。
次に、第2の従来技術として、特許文献2に開示される半導体レーザ装置について説明する。
図17は第2の従来技術における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図である。この従来技術の半導体レーザ装置は、それぞれ波長が異なる半導体レーザ素子が3つ、出射側から見て直線上に配置されている。波長をそれぞれλ1(光源X6A)、λ2(光源X6B)、λ3(光源X6C)とし、λ1<λ2<λ3の関係にあるとしたとき、中央を波長λ1の光源X6Aが配置され、その両端に波長λ2,λ3の光源X6B,X6Cが距離d1,d2をあけて配置され、さらに波長λ1の光軸方向に距離Lだけ離れた位置に、波長λ1の光軸に対して垂直に回折素子X7が配置されている。
光源X6A〜X6Cの発光点間隔の距離d1,d2は、回折素子X7のピッチと、それぞれの半導体レーザ素子の発光点から回折素子X7までの距離Lが一定であることから、波長λ2と波長λ3に応じて決めている。それによって回折素子X7によって回折された1次回折光を、波長λ1の光の光軸と一致させることで、第1の従来技術と同様、図示しないコリメートレンズ、対物レンズと同じ光路を通ることができる。
次に、第3の従来技術として、特許文献3に開示される光ピックアップ装置について説明する。
図18は第3の従来技術における光ピックアップ装置の概略的構成を簡略化した断面図である。この従来技術の光ピックアップ装置は、2つの異なる波長λ1と波長λ2の光を発光する半導体レーザ装置X8A,X8Bと、波長λ1,λ2の波長の光を回折する回折素子X9と、回折素子X9によって回折された1次回折光を平行光とするためのコリメートレンズX10と、コリメートレンズX10によって平行光となった光を光記録媒体X12に集光させるための対物レンズX11と、光記録媒体X12からの反射光を受光する信号検出用受光素子X13とを備えている。
回折素子X9は、ガラス基板上に透過型ホログラムとなる回折格子パターンが形成され、それぞれの波長λ1,λ2の光の1次回折光を一致させて光記録媒体X12に向けて導いている。さらに、ガラス基板上には、図示しない光学薄膜と波長板とが形成され、往路は透過するが、復路は光記録媒体X12によって反射された復路光を信号検出用受光素子X13に向けて反射するように構成されている。
特開2001−209963号公報 特開2005−259268号公報 特開2005−327335号公報
しかしながら、第1の従来技術では、前述したように、偏向光学素子X2による偏向角度は、光源X1Aと光源X1Bとの発光点間隔と、複屈折材料の偏向光学素子X2の厚みに影響され、その厚みばらつきがある場合、光源X1Aと光源X1Bの光軸を一致させることができないといった課題がある。さらに、1つの半導体レーザ素子X1内で、光源を2つ備えるものであればその影響は低減できるが、2つの半導体レーザ素子であれば、発光点間隔や、それぞれの光軸の傾きの組立ばらつきが生じ、光軸を一致させることが困難となる。その結果、光記録媒体からの反射光を受光する図示しない信号検出用受光素子の受光面上の光スポットの位置や強度分布が変化し、光ピックアップ装置として、安定した動作を行うことができないといった課題がある。また、光源が3つ以上になった場合、1つの複屈折光学素子で光軸を1つにすることはできないという課題がある。さらに、光源X1AおよびX1Bから偏向光学素子X2の出射面までのそれぞれの光路長差が生じるため、光ピックアップ装置に備えられた光記録媒体X5からの反射光を受光する図示しない信号検出用受光素子の受光面上での焦点位置がずれるため、共通の受光領域にてサーボ信号および情報信号を受光する場合は、合焦ずれが発生し、光記録媒体の信号を安定して再生できないという課題がある。
さらに、第2の従来技術では、3つの光源X6A〜X6Cの組立精度によって、発光点間隔の距離d1,d2だけでなく、それぞれの光源X6A〜X6Cの光軸方向の位置ばらつき等によって、回折素子X7への波長λ2,λ3の光の入射角が変わり、回折素子X7により回折される3つの光軸を一致させることが困難であるという課題がある。また、半導体レーザ素子の光軸方向に位置ばらつきが生じると、光記録媒体からの反射光は、図示しない信号検出用受光素子に入射する光の焦点位置がばらつき、結果、合焦ずれが発生して、光記録媒体の信号を安定して再生することができない。さらに、第1の従来技術と同様に、波長λ2,λ3の回折素子X7までの光路差があるため、信号検出用受光素子上でのそれぞれの波長で焦点位置がずれ、共通の受光領域にてサーボ信号および情報信号を受光する場合は、合焦ずれが発生し、光記録媒体の信号を安定して再生できないという課題がある。
さらに、光源X6Aに対して、光源X6BおよびX6Cのそれぞれが離れて配置されており、回折素子X7に対して、光源X6BおよびX6Cの光の出射方向が所定角度で傾いているため、光源X6Aによる強度分布中心に対して、光源X6BおよびX6Cの強度分布中心がそれぞれ逆方向にずれることになり、図示しない信号検出用受光素子の受光領域上に落射する光の強度分布中心がそれぞれ異なる。そのため、プッシュプル法で検出するラジアルエラー信号には、特に光源X6BおよびX6Cによる波長λ2,λ3の光では、それぞれ異なる方向にオフセットが入るため、光記録媒体の信号を安定して再生できないといった課題もある。
さらに、光源X6Aを挟んで、光源X6BおよびX6Cが配置されており、かつ回折素子X7の格子形状が一定周期の格子パターンで形成されているため、主光線と周辺光線の入射角の違いにより、入射角と波長に依存する回折角が、主光線と周辺光線では異なる。例えば、光源X6Bから出射された光線のうち、回折素子X7の中央の点X8に入射した光はZ方向に回折されるが、点X8から光源X6B側に距離r1だけずれた点X9に入射した光線の回折角φ2Cと、点X8から光源X6A側に距離r1だけずれた点X10に入射した光線の回折角φ2Bとは、左右対称にならない。その結果、図示しない光ピックアップ装置の対物レンズから出射された光源X6BおよびX6Cの光記録媒体上で集光される光が、中央の光源X6Aの集光スポットに対して、大きく収差が入り、安定してサーボ信号および光記録媒体上のピット等の情報信号を再生することができないという課題がある。
さらに、第3の従来技術では、1種の格子を形成する回折素子であって、それを波長の異なる2つの光源により照射する場合、前述の第2の従来技術と同様、主光線の回折角度は合致できたとしても、周辺光線の回折角は異なるため、光記録媒体上の集光スポットに、大きく収差が入り、安定してサーボ信号および光記録媒体上のピット等の情報信号を再生することができない。さらに主光線の回折角と周辺光線の回折角とが異なるために、信号検出用受光素子上で集光するスポットにも光軸方向に集光位置が異なるため、結果として異なる光源で合焦ずれが発生し、光記録媒体の信号を安定して再生できないという課題がある。
本発明の目的は、上記のような課題を鑑みてなされたものであり、2波長以上の波長の異なる光源の出射光の光軸およびその強度分布、さらに光路長を一致させることができる半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法を提供することである。
本発明の半導体レーザ装置は、互いに異なる波長の光を出射する複数の光源と、前記複数の光源から出射された光のうち、少なくとも2つの出射光の光軸を一致させる回折素子を備えた半導体レーザ装置において、
前記回折素子は、回折される一方の波長の回折光を、点光源から出射される角度で回折し、かつその点光源の位置が、回折素子を透過する他方の波長の光源の位置と一致するように回折する回折領域を備えることを特徴とする半導体レーザ装置である。
さらに本発明は、1つの光源から出射される波長の光を1次回折し、異なる波長の光源から出射される波長の光を透過または0次回折する回折領域を備えることを特徴とする。
さらに本発明は、少なくとも2つ以上の光源から出射される複数の波長の光を1次回折して、それぞれの光軸を一致させ、さらに異なる波長の光源から出射される波長の光を透過または0次回折する回折領域を備えることを特徴とする。
さらに本発明は、回折される一方の波長の光源の出射角度が、回折素子を透過する他方の波長の光源の光軸と回折素子の回折領域との交点と、回折される一方の波長の光源とを結ぶ直線方向と一致する回折素子を備えることを特徴とする。
さらに本発明は、回折素子を透過する他方の波長の光軸方向に、前記回折素子を透過する他方の波長とは異なる波長を回折する回折領域を複数備え、その回折された異なる複数の波長の光軸と、回折素子を透過する他方の波長の光軸とが、一致することを特徴とする。
さらに本発明は、回折される一方の波長の光軸と、回折素子を透過する他方の複数の波長の光軸の中から一つの波長の光軸とが一致することを特徴とする。
さらに本発明は、回折領域が、波長選択性の回折素子であることを特徴とする。
さらに本発明は、回折領域が、偏光異方性の回折素子であることを特徴とする。
さらに本発明は、回折領域が、鋸歯形状またはそれを近似した凹凸形状となる回折領域を備えることを特徴とする。
本発明の光ピックアップ装置は、前記半導体レーザ装置と、半導体レーザ装置から出射された光を光記録媒体に照射するための光学系と、光記録媒体からの反射された光を受光してサーボ信号および情報信号を読み取るための信号検出用受光素子とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置である。
さらに本発明は、複数の波長の光のうち、少なくとも2つ以上の波長の光を共通の受光部に受光することを特徴とする。
本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、前記半導体レーザ装置の製造方法であって、回折領域によって回折された他の異なる波長の光を受光して、光源に発生する電流を検出し、その電流値に基づき回折素子の位置を決めることを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法である。
本発明によれば、互いに異なる波長の光を出射する複数の光源と、前記複数の光源から出射された光のうち、少なくとも2つの出射光の光軸を一致させる回折素子を備えた半導体レーザ装置において、回折される一方の波長の回折光が、点光源から出射される角度で回折する回折領域を備え、その点光源の位置が、回折素子を透過する他方の波長の光源の位置と一致するような回折素子を備えるので、2波長以上の波長の異なる光源の出射光および復路光の光軸および光路長を一致させることができる。
また本発明によれば、1つの光源から出射される波長の光を1次回折し、異なる波長の光源から出射される波長の光を透過または0次回折する回折領域を備えるので、透過または0次回折する異なる波長から出射される波長の光は、回折素子により、光軸とその強度分布、および光路長に影響されず、回折素子により1次回折効率に比べて、透過または0次回折する効率を高く設定しやすいため、光記録媒体の記録時に必要な高光出力を得ることができる。
さらに本発明によれば、少なくとも2つ以上の光源から出射される複数の波長の光を1次回折して、それぞれの光軸を一致させ、さらに異なる波長の光源から出射される波長の光を透過または0次回折する回折領域を備えるので、透過(0次回折)する異なる波長から出射される波長の光は、回折素子により、光軸とその強度分布、および光路長に影響されず、回折素子により1次回折効率に比べて、透過(0次回折)する効率を高く設定しやすいため、光記録媒体の記録時に必要な高光出力を得ることができる。さらに、2つ以上の波長光であっても、光軸を透過する異なる波長一つにできるため、光軸や強度分布を調整が容易となる。
さらに本発明によれば、回折される一方の波長の光源の出射角度が、回折素子を透過する他方の波長の光源の光軸と回折素子の回折領域との交点と、回折される一方の波長の光源とを結ぶ直線方向と一致する回折素子を備えるので、2波長以上の光の光軸だけでなく強度分布中心を合致させることができる。
さらに本発明によれば、回折素子を透過する他方の波長の光軸方向に、前記回折素子を透過する他方の波長とは異なる波長を回折する回折領域を複数備え、その回折された異なる複数の波長の光軸と、回折素子を透過する他方の波長の光軸とが、一致する回折素子を備えるので、回折する波長の光が複数あっても、透過する波長の光と光軸を合わせることができ、3波長以上の光の光軸を合わせることができる。
さらに本発明によれば、回折される一方の波長の光軸と、回折素子を透過する他方の複数の波長の光軸の中から一つの波長の光軸を一致する回折素子を備えるので、回折しない透過する波長の光が複数あっても、その中の一つの波長の光軸と、回折させる光の波長の光との光軸とを合わせることができる。
さらに本発明によれば、回折領域が、波長選択性の回折素子であるので、回折素子による波長の回折効率を上げることができ、往路光量を向上させることができる。
さらに本発明によれば、回折領域が、偏光異方性の回折素子であるので、光路中に波長板を備えた場合、回折素子を通った光の偏光角、偏光比のばらつきを低減することができる。
さらに本発明によれば、回折領域が鋸歯形状またはそれを近似した凹凸形状となる回折領域を備えるので、回折素子の1次回折光の回折効率を高くすることができ、往路光量を向上させることができる。
本発明の光ピックアップ装置によれば、前記半導体レーザ装置と、半導体レーザ装置から出射された光を光記録媒体に照射するための光学系と、光記録媒体からの反射された光を受光してサーボ信号および情報信号を読み取るための信号検出用受光素子とを含んで構成されるので、光ピックアップ装置を構成する部品数を減らせ、さらに小型化が可能となる。
さらに本発明によれば、複数の波長の光のうち、少なくとも2つ以上の波長の光を共通の受光部に受光するので、信号検出用受光素子の受光部の構成の簡略化が可能で、入射する光スポットを共通化することが可能となり、より安定したサーボ信号および情報信号を検出することができる。
本発明の半導体レーザ装置の製造方法によれば、回折領域によって回折された他の異なる波長の光を受光して、光源に発生する電流を検出し、該電流値に基づき回折素子の位置を決めるので、他の波長の光軸、強度分布、光路長と、回折素子を透過する波長の光の、光軸、強度分布、光路長とを、高精度で一致させることができる。
本発明の第1の実施形態における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図1(1)は半導体レーザ装置の往路の光路を示し、図1(2)は半導体レーザ装置の復路の光路を示す。 図1に示す半導体レーザ装置に搭載される回折素子3を図1の上方から見た平面図である。 図1の半導体レーザ装置を搭載した光ピックアップ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図3(1)は光源1の出射光の光路を示し、図3(2)は光源2の出射光の光路を示す。 光ピックアップ装置内に配置された信号検出用受光素子11を受光面側から見た正面図であり、図4(1)は信号検出用受光素子11の受光面上の第1の光源1の出射光の集光位置を示し、図4(2)は信号検出用受光素子11の受光面上の第2の光源2の出射光の集光位置を示す。 図1に示す半導体レーザ装置の回折素子3の位置を調整する回折素子調整装置の概略的構成を示す簡略化した断面図である。 回折素子調整装置の電気的構成を示す図である。 図7(1)はミラー移動距離と波長λ1光の出力との関係を示すグラフであり、図7(2)は回折格子移動距離と光源1の起電流との関係を示すグラフであり、図7(3)はミラー移動距離と波長λ2光の出力との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図8(1)は半導体レーザ装置の往路の光路を示し、図8(2)は半導体レーザ装置の復路の光路を示す。 図8に示す半導体レーザ装置上に搭載された第1の回折素子25の正面図である。 図8に示す半導体レーザ装置上に搭載された第2の回折素子26の正面図である。 図8の半導体レーザ装置を搭載した光ピックアップ装置を示す図であり、図11(1)は光ピックアップ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図11(2)は光ピックアップ装置内に配置された信号検出用受光素子11を上方から見た平面図である。 図12は本発明の第3実施形態における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図12(1)は半導体レーザ装置の往路の光路を示し、図12(2)は半導体レーザ装置の復路の光路を示す。 図13(1)〜図13(3)は第3の波長の光を発光したときの光路を示す図である。 図14(1)〜図14(3)は第3の波長の光が信号検出用受光素子29に集光する復路の集光位置を示す図である。 第1の従来技術における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図である。 図15に示す半導体レーザ装置を搭載した光ピックアップ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図である。 第2の従来技術における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図である。 第3の従来技術における光ピックアップ装置の概略的構成を簡略化した断面図である。
まず、本発明の第1の実施形態における光ピックアップ装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図1(1)は半導体レーザ装置の往路の光路を示し、図1(2)は半導体レーザ装置の復路の光路を示す。図2は図1に示す半導体レーザ装置に搭載される回折素子3を図1の上方から見た平面図である。
まず、半導体レーザ装置の構造について説明する。
本実施形態の半導体レーザ装置は、第1の波長の光を発振する半導体レーザ素子から成る第1の光源1と、第2の波長の光を発振する半導体レーザ素子から成る第2の光源2と、各光源1,2からの出射光および光記録媒体によって反射された反射光を透過または回折する回折素子3とを含む。第1の光源1は、DVD(Digital Versatile Disk)用の波長λ1=650nmの光(赤色光)を発振する半導体レーザ素子によって実現される。また第2の光源2は、CD(Compact Disc)用の波長λ2=780nmの光(赤外光)を発振する半導体レーザ素子によって実現される。
回折素子3は、第1の光源1の発光点1Aから距離R1だけ離れ、回折素子3の中心点O1を通る位置に、第1の光源1の光軸4に対して回折面が垂直になるように配置される。第2の光源2は、その光軸5が中心点O1を通り、回折素子3に対してX−Z平面上で角度θ1を成して、中心点O1から光源2の発光点2Aまでが、距離R2だけ離れた位置に配置される。距離R1,R2は、絶対距離ではなく、光学的な距離(光路長)とする。
ここで、図1および図2における直交する3軸X,Y,Zについて説明する。Z軸は、第1の光源1から出射される光の光軸4に一致する軸線と定義する。X軸は、Z軸が直交する仮想一平面(X−Y平面)上の座標を表す2軸のうちの1軸であって、かつ第1の光源1の光軸4と第2の光源2の光軸5とを共通に含む仮想一平面(X−Z平面)上の座標を表す2軸のうちの1軸を成す軸線と定義する。Y軸は、Z軸が直交する仮想一平面(X−Z平面)上の座標を表す2軸のうちの残りの1軸を成し、かつX軸に直交する軸線と定義する。
回折素子3は、1種類の回折領域3Aが備えられている。この回折領域3Aは、中心点O1から半径SAの円内の領域である。回折領域3Aは、第2の光源2から出射された第2の波長λ2の光を回折して、その1次回折光が、光軸4と一致し、かつ第2の光源2の発光点2Aからの発光した第2の波長λ2の光が、回折領域3Aの参照光として発光した際、その物体光が第1の光源1の発光点1Aと同じ位置から発光するような回折格子パターンが形成されている。つまり、回折領域3Aの回折格子により1次回折される、第2の光源2の第2の波長λ2の光は、光軸4上の点O1からZ方向に距離R1だけ離れた第1の光源の発光点1Aから発光されるような仮想光源を再現する回折格子が形成されている。
つまり、回折領域3Aは、波長λ2の光源2の往路光を回折するための領域であり、波長λ1の光の発光点と、回折領域3による波長λ2の1次回折光の仮想光源の発光点とが、光源1の発光点1Aで合致するような回折格子パターンが形成されている。
回折素子3には、石英ガラスや透明樹脂等の光学基板に凹凸形状や鋸歯形状が形成されたものや、さらに、特許第4474706号公報等に記載されるように、光学平面基板上に、高分子液晶なる複屈折性材料の回折格子を形成し、その上にアクリル系の等方性材料を充填した波長選択性と偏光特性を有した回折格子を用いることができる。
回折領域3Aの回折格子パターンについて説明する。回折素子3には、図示しない凹凸形状の回折格子パターンが形成され、そのピッチは以下のようにして求められる。
X−Y平面上において、回折領域3Aの中心点O1から、+X方向に半径SAだけ離れた点をO2とし、光源1から発振された波長λ1の復路光の、回折領域3Bの点O2への入射角度をφ2、+1次回折光の回折角度をθ2としたとき、点O1,O2における回折格子パターンピッチp1,p2は、
p1=λ1/sinθ1 …(1)
p2=λ1/(sinθ2−sinφ2) …(2)
を満たす回折格子パターンとなる。ただし、入射角度φ2、回折角度θ1,θ2は、次式となる。
φ2=atan(SA/R1) …(3)
θ1=atan(XL/R2) …(4)
θ2=atan((XL+SA)/R2) …(5)
ここで、XLは、第1の光源1の発光点1Aと第2の光源2の発光点2Aとの発光点間距離である。
同様に、−X方向に半径SAだけ離れた点O3についても、光源1の発光点1Aから波長λ1の光が反射した復路光が、光源2の発光点2Aに集光するように入射角度φ3と回折角度θ3を決めてやれば、点O3での回折格子ピッチp3を求めることができ、さらに同様に、図示していない他の任意の点でも同様に回折格子ピッチを求めることができるため、ここでは詳細説明を割愛する。
以上によって、発光点2Aから波長λ2の光が発光すると、発光点1AからZ方向に距離R1(すなわち光路長)だけ離れた回折素子3に向けて波長λ2の光が発光するかのように、回折素子3から波長λ2の往路光を出射することができる。
逆に、波長λ2の光が、前記往路光と逆方向の波長λ2の復路光が、回折素子3に入射すると、回折領域3Aにより透過する0次回折光は、光源1の発光点1Aに向けて集光され、回折領域3Aにより回折された1次回折光は、発光点1AからX方向に距離XLだけ離れかつZ方向に距離R2(すなわち光路長)の光源2の発光点2Aに集光されることになる。
また、回折領域3Aは、上述のように、凹凸形状からなる回折素子3から出射する波長λ2の光が、波長λ1の光源1の出射面に集光するような回折領域を設定したが、それに限定されることなく、回折素子3の偏光異方特性、波長選択性等を利用したり、凹凸形状から鋸歯形状に変えることで、回折素子3から出射される1次回折光の回折効率を上げることが可能である。
次に、上記半導体レーザ装置を備える光ピックアップ装置の構造および動作原理について説明する。
図3は図1の半導体レーザ装置を搭載した光ピックアップ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図3(1)は光源1の出射光の光路を示し、図3(2)は光源2の出射光の光路を示す。図4は光ピックアップ装置内に配置された信号検出用受光素子11を受光面側から見た正面図であり、図4(1)は信号検出用受光素子11の受光面上の第1の光源1の出射光の集光位置を示し、図4(2)は信号検出用受光素子11の受光面上の第2の光源2の出射光の集光位置を示す。
光ピックアップ装置は、光源1、光源2および回折素子3を備える半導体レーザ装置と、偏光ビームスプリッタ6、波長板7、コリメートレンズ8、対物レンズ9、シリンドリカルレンズ10および信号検出用受光素子11を含んで構成されている。信号検出用受光素子11上には、少なくとも4分割の受光部11a〜11dがある。
まず、光源1から波長λ1の光が発光した場合について説明する。
光源1から出射された波長λ1の光は、回折素子3の回折領域3Aによって0次回折光が光軸4に沿って透過され、偏光ビームスプリッタ6に入射され、所定の方向の直線偏光のみ透過される。透過された直線偏光は、波長板7に入射され、偏光方向が変換される。波長板7が例えば1/4板であれば、円偏光となって出てくる。この波長板7によって変換された光は、コリメートレンズ8によって平行光にされ、さらに対物レンズ9によって光記録媒体12aに向けて集光される。光記録媒体12aによって反射された復路光は、再度対物レンズ9およびコリメートレンズ8を通り、波長板7によって往路と異なる偏光方向に変換され、偏光ビームスプリッタ6で反射される。そして、シリンドリカルレンズ10を経由して信号検出用受光素子11上に光を絞られ、その光スポット13aが受光部11a〜11dの中心になるように信号検出用受光素子11が配置される。
受光部11a〜11dから検出される電気信号を、それぞれA〜Dとすると、図示しないアクチュエータで駆動される対物レンズ9によって光記録媒体12a上に絞られた光が、光記録媒体12上のトラックおよびピットを追従するためのサーボ信号であるフォーカスエラー信号FES、ラジアルエラー信号RESは、
FES=(A+C)−(B+D) …(6)
RES=(A+D)−(B+C) …(7)
とし、フォーカスエラー信号には非点収差法を、ラジアルエラー信号はプッシュプル法を用いている。
そして、光記録媒体12aに集光される光が、最も合焦したとき、信号検出用受光素子11上の光スポットが絞られ、かつ光スポット13aが、受光部11a〜11dの中心にくるように、信号検出用受光素子11のXYZ方向の配置をすることによって、波長λ1の光が発光したときのフォーカスエラー信号のラジアルエラー信号のバランスずれや、合焦ずれの少ない光ピックアップ装置となる。
続いて、光源2から波長λ2が発光した場合について説明する。
光源2から出射された波長λ2の光は、回折素子3の回折領域3Aによって1次回折光が回折され、光軸5から光軸4へと光軸の角度が変わる。その後の光路は、上述と同じであるため、説明を省略する。ただし、信号検出用受光素子11上の受光部は、上述の受光部11a〜11dと共通としている。
上述のように、光源2の発光点位置と、回折素子3の光軸4を通る中心点O1までの光学距離は、図1、2と同様、X方向に距離XL、Z方向に距離R2だけ離れているが、回折素子3の回折領域3Aによる波長λ2の仮想発光点は、回折領域3AからZ方向に距離R1だけ離れた光源1の発光点であり、かつλ2の光軸5から発光された光の強度分布中心は、回折素子3の中心点O1に合致することから、信号検出用受光素子11上で集光される波長λ2の復路光スポット13bは、光記録媒体12bに集光されているときに最も絞られ、かつその集光位置および強度分布中心位置も、波長λ1の集光スポット13aと同一とすることができ、受光部11a〜11dの中心位置に落射する。さらに、回折素子3により回折された光は、あたかも光源1から発光されたような光として出射されるため、光源1から発光された光と同様、光記録媒体12bに集光される光スポットは収差の少ない光を得ることができる。その結果、波長λ2の光が発光したときも、サーボ信号のバランスずれや、合焦ずれが発生しにくい。
つまり、波長λ1とλ2の光の、往路側の光路長を同一とすることによって復路側の光路長も同一となり、信号検出用受光素子11上の集光スポット位置が同一となり、さらに、波長λ1とλ2の光の、回折素子3の中心点O1上での光強度分布中心を同一とすることによって、信号検出用受光素子11上の光スポット13の強度分布中心位置も同一とすることができる。そのため、受光部を共通化することができ、かつ異なる2波長の光のサーボ信号のバランスずれや、合焦ずれが発生しにくくなり、さらに、光記録媒体に集光する波長λ2の光も、波長λ1の光と同様に、収差の少ない光を得ることができるため、安定して光記録媒体上の記録信号を検出することができる。
続いて、半導体レーザ装置上の回折素子3の位置調整を行う回折素子調整装置の構造および動作原理について説明する。
図5は図1に示す半導体レーザ装置の回折素子3の位置を調整する回折素子調整装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図6は回折素子調整装置の電気的構成を示す図である。図7(1)はミラー移動距離と波長λ1光の出力との関係を示すグラフであり、図7(2)は回折格子移動距離と光源1の起電流との関係を示すグラフであり、図7(3)はミラー移動距離と波長λ2光の出力との関係を示すグラフである。前記半導体レーザ装置には、回折素子調整装置が搭載される。この回折素子調整装置は、ハーフミラー14および16と、コリメートレンズ15、対物レンズ17、全反射ミラー18、集光レンズ19、光出力検出用受光素子20、オートコリメータ21、半導体レーザ駆動部22および電流計23a、切り替えスイッチ23bを含む。コリメートレンズ15および集光レンズは色収差の無い色消しレンズを使用する。
光源1となる半導体レーザ素子は、電気的に切り替えスイッチ23bにより半導体レーザ駆動部22aと接続され、半導体レーザ駆動部22aによって定電流が印加されて波長λ1の光1Bを出射する。出射された波長λ1の光1Bは、回折素子3を通り、ハーフミラー14に入射する。ハーフミラー14は、光軸4に対して45°傾けられており、一部反射した光は、光軸4が90°曲げられ、集光レンズ19を通り、光出力検出用受光素子20に向けて集光され、往路光の光出力を測定することができる。また、ハーフミラー14を透過した光は、コリメートレンズ15を通って、平行光となり、ハーフミラー16に入射される。ハーフミラー16も光軸4に対して45°傾けられているため、反射した一部の光は、光軸4が90°曲げられ、オートコリメータ21に向けて反射される。オートコリメータ21は、波長λ1の光軸4を測定することができるが、さらに光強度分布を確認できる電荷結合素子(Charge Coupled Devices;略称CCD)を搭載してもよい。
ハーフミラー16を透過した残りの光は、対物レンズ17によって全反射ミラー18に向けて集光される。全反射ミラー18にて反射された復路光は、対物レンズ17、ハーフミラー16、コリメートレンズ15、ハーフミラー14、回折素子3を通る。回折素子3の回折領域3Aを通った波長λ1の復路光1Bのうち、回折領域3Aにより回折された1次回折光は、波長λ1と波長λ2の大小関係が、λ1>λ2の場合は、回折領域3Aの中心点O1の位置で、角度θ1よりも大きな回折角度で、またλ1<λ2の場合は、角度θ1よりも小さな回折角度で回折される。また、回折領域3Aを通った復路光1Bの0次回折光は、光源1の発光点1Aに向けて透過される。発光点1Aに入射した波長λ1の復路光1Bは、光源1である半導体レーザ素子内に入射し、光源1の半導体レーザ素子内の図示しない出射面とその裏面の反射面とによって反射され、内部の光が増幅し、半導体レーザ素子1の電流が増加する。その電流は、光源1に入射する波長λ1の復路光1Aの光量が多いほど増幅され、再び発光点1Aから光が出射されるが、SCOOP現象によって、その光出力は戻り光無しのときの光出力よりも増幅される。その光量は、発光点1Aへの戻り光の光量に応じて増幅され、その光出力を光出力検出用受光素子20で測定する。発光点1Aに入射する光1Bが最も集光するときに、光出力検出用受光素子20から検出される電気信号が最大となる。
また、同様に、光源2となる半導体レーザ素子は、半導体レーザ駆動部22bによって定電流が印加されて波長λ2の光2Bを出射する。出射された波長λ2の光2Bは、回折素子3により光軸5から光軸4に向きを変えて回折され、ハーフミラー14に入射する。ハーフミラー14から全反射ミラー間の光路は上記と同一であるため、説明を省略する。光源1が発光したときと同様に、光源2が発光しても、光出力検出用受光素子20にて波長λ2の光出力を確認することができ、さらにオートコリメータ21にて、波長λ2の光の光軸を測定することができ、さらにCCDで光強度分布も確認できる。さらに、そのとき、切り替えスイッチ23bにて、半導体レーザ素子1と、電流計23aとを電気的に接続することで、光源2から出射された波長λ2の光2Bが、半導体レーザ素子1内に入射したとき、半導体レーザ素子1内で発生した起電流を測定することができる。このとき、半導体レーザ素子1の発光点1Aに入射する波長λ2の光2Bの光量が多いほど、半導体レーザ素子1内で発生する起電流は増加するため、発光点1Aに入射する光2Bが最も集光するときに、電流が最大となる。以上のような構成となる。
上記構成を利用して、回折素子3の位置調整の方法について詳細を説明する。
第1段階として、図5(1)に示すように、回折素子調整装置に搭載された半導体レーザ装置の光源1の発光点1Aから出射された波長λ1の復路光1Bが、再び発光点1Aに集光するように、全反射ミラー18の光軸方向(Z方向)に微調整する。
まず、切り替えスイッチ23bを光源1となる半導体レーザ素子と半導体レーザ駆動部22aとを電気的に接続し、光源1となる半導体レーザ素子を半導体レーザ駆動部22aによって定電流で駆動させ、波長λ1の光を発光させる。その光1Bは、最適位置に無い回折素子3をそのまま透過し、ハーフミラー14で一部反射し、光出力検出用受光素子20に入射され、その光出力を測定する。ハーフミラー14を透過した残りの光が、コリメートレンズ15から対物レンズ17を通り、全反射ミラー18へ導かれる。全反射ミラー18によって反射された戻り光は、対物レンズ17による集光点と異なる位置にある場合、全反射ミラー18から再び光源1の半導体レーザ素子の出射面上に戻ってくる戻り光が集光されないため、光源1の半導体レーザ素子内に入射する光量が少なく、半導体レーザ素子に発生するSCOOP現象としては小さく、光出力検出用受光素子20から出力される電気信号は小さい。
そこで、全反射ミラー18を光軸方向となるZ方向に微調整すると、半導体レーザ素子の出射面へ導かれる復路光のスポット径が変動し、その出射面内に入射する光量が変動し、半導体レーザ素子に発生するSCOOP現象が変動し、光出力検出用受光素子20から出力される電気信号が変動する。その変動する電気信号を測定しつつ、全反射ミラー18を光軸方向の微調整を行い、電気信号が最大となるように調整する(位置ZM1)。光出力検出用受光素子20から出力される電気信号が最大となったとき、往路光の対物レンズ17による集光点と、全反射ミラー18のZ方向の位置とが合致している状態で、かつ、発光点1Aに復路光スポットが集光する状態となる。
第2段階として、図5(2)に示すように、半導体レーザ装置に搭載された回折素子3の位置の調整を行う。第1段階で調整した全反射ミラー18の位置ZM1を維持した状態で調整を行う。光源1の光を消灯させ、光源2となる半導体レーザ素子を半導体レーザ駆動部22bによって定電流で駆動させ、波長λ2の光を発光させる。そのとき、切り替えスイッチ23bにより、光源1となる半導体レーザ素子と電流計23aを電気的に接続させる。回折素子3の回折領域3Aの位置を、光源1の真上にもってくると、波長λ2の1次回折光が回折され、光軸4に近い角度で回折される。そのとき、オートコリメータ21で波長λ2の光の光軸位置が確認されれば良いが、確認できない場合、光出力検出用受光素子20から検出される電気信号を測定しつつ、回折素子3の位置調整を行う。回折素子3の位置調整方向は、まずXYZ方向に動かすことで、光軸の角度をXY方向に大きく動かすことができる。これによりオートコリメータ21にて光軸が確認でき、さらにXY方向に微調整して、第1段階で確認した光源1の光軸位置とおおよそ合致させる。このとき、オートコリメータ21上で見える光軸の点もやや大きい形状となっている場合、回折素子3から出射された光源1と光源2の光軸はおおよそ合致しているが、光源1の発光点に対して光源2の仮想発光点がZ方向にずれている。その場合、電流計23aにて波長λ2の光が、光源1の半導体レーザ素子の出射面に入射して発生する電流値を測定し、回折素子3をZ方向動かし、最大となる位置で止める。回折素子3をZ方向に動かすと光軸がX方向にずれるため、続いて回折素子をX方向に微調整し、さらに電流計23aにより測定される電流値が最大となる位置で止める。この調整を繰返し数回行うことで、電流値が大きくなり、その最大値となるZ、X、Y方向の位置ZH1、XH1、YH1で回折素子3の移動を止める。
また、オートコリメータ21で測定される波長λ2の光の光軸位置を確認し、さらに内蔵されたCCDカメラにて、波長λ2の光の強度分布中心位置を確認する。この状態で、回折素子3の位置の調整が完了した状態となる。こうして回折素子3の位置の調整が完了すると、回折素子3を接着固定し、回折素子3を保持していた図示しない保持治具から開放する。
第3段階として、図5(3)に示すように、接着固定後の回折素子3のから出射された波長λ2の光軸ずれ、強度分布ずれ、焦点位置ずれの確認を行う。
まず、オートコリメータ21で、波長λ2の光の光軸位置と、平行度を確認する。光の平行度は、オートコリメータ21上で測定できる波長λ2の光のスポット径でおおよそ判断できる。そのスポット径が小さく絞れていると、コリメートレンズ15を通った波長λ2の光は平行光となり、その場合、光源2の半導体レーザ素子の回折素子3による仮想発光点が、光源1の発光点とほぼ合致する。つまり、光軸方向の距離(光路長)が、光源1の半導体レーザ素子の光軸方向の距離(すなわち光路長)と合致している。しかし、オートコリメータ21上の波長λ2の光のスポット径が大きい場合、前記光路長がずれており、回折素子位置を調整できない。
最後に、全反射ミラー18によって反射された波長λ2の光が、光源2の半導体レーザ素子の出射面に戻ってくるような回折素子3の構成である場合、第1段階と同様に、波長λ2の光によるSCOOP現象を利用して、全反射ミラー18の光軸方向位置が、対物レンズ17の集光位置と合致しているかを、光出力検出用受光素子20から出力される電気信号を測定して、確認する。その電気信号が最大となる全反射ミラー18の位置ZM2と、第1段階で求めた波長λ1の光での電気信号が最大となる全反射ミラー18の位置ZM1との差ΔZMが所定範囲になることを確認し、終了する。
全反射ミラー18の位置差ΔZMが所定範囲に無い場合、光源1に対する光源2のZ方向の位置が大きくずれていることが挙げられる。さらに位置差ΔZMが所定範囲にあっても、オートコリメータ21にて確認される光源1と光源2の光軸位置差が所定範囲から大きい場合は、光源1に対する光源2のXY方向の位置が大きくずれていることが上げられる。さらに、光源1と光源2の強度分布ずれが大きく異なる場合は、どちらか一方のもしくは双方が、XZ平面内で大きく回転しているためである。これらを踏まえ、光源1および光源2を、XYZ方向およびXZ平面内での回転方向を所定精度の位置で固定する必要がある。
以上のように、2つの異なる波長の光源を備える半導体レーザ装置で、上記のような回折素子を備えることで、往復路の光路で、異なる2つの波長光の光軸、光強度分布および光路長を精度よく一致させることができ、かつ回折させた光も収差を抑えられ、さらに復路側の信号検出用受光素子の受光部を共通化することができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態における半導体レーザ装置について説明する。
図8は本発明の第2の実施形態における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図8(1)は半導体レーザ装置の往路の光路を示し、図8(2)は半導体レーザ装置の復路の光路を示す。図9は図8に示す半導体レーザ装置上に搭載された第1の回折素子25の正面図であり、図10は図8に示す半導体レーザ装置上に搭載された第2の回折素子26の正面図である。図11は図8の半導体レーザ装置を搭載した光ピックアップ装置を示す図であり、図11(1)は光ピックアップ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図11(2)は光ピックアップ装置内に配置された信号検出用受光素子11を上方から見た平面図である。なお、前述の実施形態と対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。
本発明の第2の実施形態における半導体レーザ装置は、第1の実施形態における半導体レーザ装置を構造に対して、第2の波長λ2を発光する半導体レーザ素子から成る光源2が、第2および第3の波長を発光する半導体レーザ素子から成る光源24に代わり、回折素子3に対して、第1の回折素子25と第2の回折素子26に代わって配置される。第1の回折素子25は、第1の実施形態の回折素子3と同一配置であり、光源1の発光点1Aから距離R1だけ離れ、第1の回折素子25の中心点O1Aが光源1の光軸4を通る位置に、光軸4に対して垂直になるように配置される。
第2の回折素子26は、第1の回折素子25からZ方向に距離tHだけ離れ、第2の回折素子26の中心点O1Bを通る位置に、光源1の光軸4に対して垂直になるように配置される。光源24は、第2の波長λ2の発光点200Aと、第3の波長λ3の発光点201Aを備えており、フォトリソグラフィ法によって1つの素子内に、2つの光源を作成できるモノリシック構造であり、それぞれの波長の発光点から出射される光は、互いに平行方向であり、また、それぞれの発光点は、距離Wだけ離れ、そのX方向の位置は、波長λ2の発光点200Aが、第1の波長λ1の発光点1Aから距離XL1の位置に、さらに、第3の波長λ3の発光点201Aが、第1の波長λ1の発光点1Aから、第2の波長λ2との距離XL1よりも遠い距離XL2の位置に配置される。
また、第2の波長λ2の発光点200Aからの光軸50が、第1の回折素子25の中心点O1Aを通り、第1の回折素子25に対して角度θ1となす角度で、中心点O1Aから発光点200Aまでが、Z方向に距離R2だけ離れた位置に配置される。第3の波長λ3の発光点201Aからの光軸51が、第2の回折素子26の中心点O1Bを通り、第2の回折素子26に対して角度θ1となす角度で、中心点O1Bから発光点200Bまでが、Z方向に距離R3だけ離れた位置に配置される。距離R1、R2およびR3は、絶対距離ではなく、光学的な距離(すなわち光路長)とする。
第1の回折素子25は、前述の実施形態の回折素子3と同様な構造とされ、中心点O1Aから半径SAの円内の回折領域3Aが備えられている。回折領域3Aは、光源2から発光された第2の波長λ2の光のみを回折して、その1次回折光が、光軸4と一致し、光軸4上の点O1Aから距離R1だけ離れた第1の光源1の発光点1Aから発光されるような仮想光源を再現するような回折格子パターンが形成されている。この回折領域3Aは、波長λ3の光を透過する波長選択性を備えている。つまり、回折領域3Aは、波長λ3の光を透過し、波長λ2の光源2の往路光を回折するための領域であり、回折領域の任意の点で、往路光と同一角度で入射してきた復路光は、回折領域3Aで透過する0次回折光の集光点は、第1の光源1の発光点1Aで合致するような回折格子パターンが形成されている。
続いて、第2の回折素子26の構造について説明する。第2の回折素子26は、回折領域26Bが備えられている。中心点O1Bから半径SBの円内の領域である。回折領域26Bは、光源24の発光点201Aから発光された第3の波長λ3の光のみを回折して、その1次回折光が、光軸4と一致し、光軸4上の点O1Aから距離R1+tHだけ離れた第1の光源の発光点1Aから発光されるような仮想光源を再現するような回折格子パターンが形成されている。この回折領域26Bは、波長λ1および波長λ2の光を透過する波長選択性を備えている。
各回折素子25,26の各回折領域には、特許第4474706号公報等による光学平面基板上に、高分子液晶なる複屈折性材料の回折格子を形成し、その上にアクリル系の等方性材料を充填した波長選択性と偏光特性を有した回折格子を用いている。
また、回折領域25Aの回折格子パターンを構成する格子ピッチについては、本発明の第1実施形態と同様であるため、詳細説明を割愛する。まず、回折領域26Bの回折格子パターンについて説明する。回折素子26も同様に、図示しない凹凸形状の回折格子パターンが形成され、そのピッチは以下のようにして求められる。
X−Y平面上において、回折領域26Bの中心点O1Bから、+X方向に半径SBだけ離れた点をO2Bとし、光源24の発光点201Aから発光された第3の波長λ3の往路光の、回折領域26Bの点O2Bへの入射角度をθ2B、+1次回折光の回折角度をφ2Bとしたとき、点O2Bにおける回折格子パターンピッチp2Bは、
p2B=λ3/(sinθ2B−sinφ2B) …(8)
を満たす回折格子パターンとなる。ただし、入射角度θ2B、回折角度φ2Bは、次式となる。
φ2B=atan(SB/R1) …(9)
θ2B=atan((XL2+SB)/R3) …(10)
ここで、XL2は、第1の光源1の発光点1Aと光源24の第3の光源の発光点201Aとの発光点間距離であり、
XL2=XL1+w・cosθ1 …(11)
を満たす。さらに光源24の第3の光源の発光点201Aから第2の回折素子26のZ方向の距離R3は、
R3=tH+R2−w・sinθ1 …(12)
を満たすものである。
同様に、第2の回折素子26上の回折領域26Cおよび他の図示しない位置での点についても、光源24の発光点201Aから波長λ3の光の往路光による仮想光源の位置が、光源1の発光点1Aと一致するように入射角度θと回折角度φを決めてやれば、それぞれの位置での回折格子ピッチを求めることができるため、ここでは詳細説明を割愛する。
さらに、回折素子の形状を、凹凸形状から鋸歯形状に変えることで、回折素子25,26から出射される1次回折光の回折効率を上げることが可能である。
また、回折素子25と、回折素子26とは、独立した光学平面基板上に形成すれば、それぞれの位置を独立に調整でき、それぞれの波長でより最適な位置に調整できる。さらに、回折素子25と回折素子26とを一体化し、調整工程を減らすことができる。
次に、上記半導体レーザ装置を備える光ピックアップ装置の構造および動作原理について説明する。半導体レーザ装置を除く構成部品は、前述の実施形態と同一であるため、対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。また、光源1から発光した波長λ1および、光源24の発光点200Aから発光した波長λ2については、第1の実施形態と同様であるため、その動作説明を省略する。
光源24の発光点201Aから波長λ3が発光した場合について説明する。光源24の発光点201Aから出射された波長λ3の光は、回折素子25を透過し、回折素子26の回折領域26Cの1次回折光が回折され、光軸51から光軸4へと光軸の角度が変わる。上述のように、光源24の発光点201Aの位置と、回折素子26の光軸51と光軸4の交点となる中心点O1Bまでの光学距離は、R3のとき、その回折素子26により回折される+1次回折光の仮想発光点が、光源1の発光点1Aと合致し、かつλ3の光軸51から発光された光の強度分布中心は、回折素子26の中心点O1Bに合致することから、信号検出用受光素子11上で集光される波長λ3の復路光スポット13cは、光記録媒体12cに集光されているときに最も絞られ、かつその集光位置および強度分布中心位置も、波長λ1の集光スポット13aと波長λ2の集光スポット13bと同一とすることができ、受光部11a〜11dの中心位置に落射する。その結果、波長λ3の光が発振されたときであっても、サーボ信号のバランスずれや、合焦ずれが発生しにくい。
つまり、波長λ1、λ2およびλ3の光の、往路側の光路長を同一とすることによって復路側の光路長も同一となり、信号検出用受光素子11上の集光スポット位置が同一となり、さらに、波長λ1、λ2およびλ3の光の、回折素子25の中心点O1Aおよび回折素子26の中心点O1B上での光強度分布中心を同一とすることによって、信号検出用受光素子11上の光スポット13の強度分布中心位置も同一とすることができ、さらに回折された波長λ2及びλ3の光の収差を低減できる。そのため、受光部を共通化することができ、かつ異なる3波長の光のサーボ信号のバランスずれや、合焦ずれが発生しにくくなり、さらに安定して光記録媒体上の記録信号を検出することができる。
半導体レーザ装置上の回折素子25および26の位置調整を行う回折素子調整装置は、本発明の第1の実施形態に対して、装置構成、調整方法はほぼ同じで、1波長分の部品が増えただけで、その調整部および調整工程を増やすことで同様に対応できるため、説明は省略する。
(第3の実施形態)
続いて、本発明の第3の実施形態における半導体レーザ装置について説明する。なお、第1および第2の実施形態における半導体レーザ装置と対応する部分には、同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。
図12は本発明の第3の実施形態における半導体レーザ装置の概略的構成を示す簡略化した断面図であり、図12(1)は半導体レーザ装置の往路の光路を示し、図12(2)は半導体レーザ装置の復路の光路を示す。図13(1)〜図13(3)は第3の波長λ3の光を発振したときの光路を示す図であり、図14(1)〜図14(3)は第3の波長λ3の光が信号検出用受光素子29に集光する復路の集光位置を示す図である。なお、前述の実施形態と対応する部分には同一の参照符を付す。
本実施形態の半導体レーザ装置は、第2の実施形態における半導体レーザ装置の構造に対して、第1の波長λ1を発光する半導体レーザ素子から成る光源1と、第2および第3の光源2,3となる半導体レーザ素子の位置が入れ替わり、また、回折素子25および26が回折素子28に代わって配置される。回折素子28は、第1実施形態の回折素子3と同一配置であり、第2の波長λ2の光源27の発光点300Aから距離R1だけ離れ、回折素子28の中心点O1が発光点300Aからの光軸40を通る位置に、光軸40に対して垂直になるように配置される。
光源27は、第2の波長λ2の発光点300Aと、第3の波長λ3の発光点301Aとを備えており、フォトリソグラフィ法によって1つの素子内に、2つの光源を作成できるモノリシック構造である。それぞれの波長の発光点300A,301Aから出射される光は、互いに平行方向であり、また、それぞれの発光点300A,301Aは、距離Wだけ離れている。
さらに、光源2は、第1の波長λ1の発光点2Aであり、第1の実施形態の発光点2Aと同様に、第2の波長λ2の発光点300Aから、X方向に距離XLの位置に配置される。また、第1の波長λ1の発光点2Aからの光軸5が、回折素子28の中心点O1を通り、回折素子28に対して角度θ1を成す角度で、中心点O1から発光点2Aまでが、Z方向に距離R2だけ離れた位置に配置される。距離R1およびR2は、絶対距離ではなく、光学的な距離(すなわち光路長)とする。
回折素子28は、第1の実施形態の回折素子3と同じ回折領域が備えられており、形状は同一で、中心点O1から半径SAの円内の領域3Aである。回折領域3Aは、光源2から発光された第1の波長λ1の光を回折して、その1次回折光が、第2の波長λ2の光軸40と一致し、光軸40上の点O1から距離R1だけ離れた第1の光源の発光点300Aから発光されるような仮想光源を再現するような回折格子パターンが形成されている。この回折領域3Aは、光源27の発光点300Aおよび301Aから発光された第2および第3の波長λ2,λ3の光を透過する波長選択性を備えている。
つまり、回折領域3Aは、光源2の第1の波長λ1の往路光を回折するための領域、回折領域3Aから回折される光源2の波長λ1の1次回折光の仮想発光点と、光源27の発光点300Aとが合致するような回折格子パターンが形成されている。
また、回折領域3Aの回折格子パターンを構成する格子ピッチについては、第1の実施形態と同様に、各光源と回折素子との相対位置で計算できるため、詳細説明は割愛する。
次に、上記半導体レーザ装置を備える光ピックアップ装置の構造および動作原理について説明する。半導体レーザ装置を除く構成部品は、信号検出用受光素子11以外は、前述の実施形態1と同一であるため、対応する部分に同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。本実施形態では、図13(1)〜図13(3)に示すように、前記信号検出用受光素子11に代えて、信号検出用受光素子29が配置される。信号検出用受光素子29は、図14(1)〜図14(3)に示すように、受光部400a〜400d;401a〜401dの少なくとも8分割で構成されている。
まず、光源27の発光点300Aから波長λ2が発光した場合について説明する。
光源27から出射された第2の波長λ2の光は、回折素子28の回折領域3Aによって0次回折光が光軸40に沿って透過される。その後、偏光ビームスプリッタ6から光記録媒体12b間の往路光路、および光記録媒体12bから信号検出用受光素子29までの復路光路を通り、信号検出用受光素子29に導かれる。なお、途中の光学系は、第1および第2の実施形態と同一であるため、重複する説明は省略する。信号検出用受光素子29に集光される光スポット13bが受光部400a〜400dの中心になるように、信号検出用受光素子29が配置される。
また、光源27から出射された第3の波長λ3の光は、回折素子28の回折領域3Aによって0次回折光が光軸41に沿って透過される。その後、偏光ビームスプリッタ6から光記録媒体12cまでの往路光路、および光記録媒体12cから信号検出用受光素子29までの復路光路を通り、信号検出用受光素子29に導かれる。ただ、その第3の波長λ3の発光点301Aが、第2の波長λ2の発光点300Aから距離Wだけ離れているため、信号検出用受光素子29に集光される光スポット13cは、光スポット13bが集光する位置から復路側の光学倍率を考慮した分だけ集光位置がずれ、受光部401a〜401dの中心に落射される。
さらに、光源2から出射された第1の波長λ1の光は、回折素子28の回折領域3Aによって、回折素子28によって光軸変換され、その−1次回折光が光軸40に沿って回折される。その後、偏光ビームスプリッタ6から光記録媒体12a間の往路光路、および光記録媒体12aから信号検出用受光素子29までの復路光路を通り、信号検出用受光素子29に導かれる。信号検出用受光素子29に集光される光スポット13aは、第2の波長λ2と同じように受光部400a〜400dの中心になるように信号検出用受光素子29が配置される。
それぞれの波長におけるサーボ信号の検出方法は、第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。
第3の実施形態の場合、第3の波長λ3だけ、受光領域が異なるため、光源27の発光点間隔のずれを補正する、復路光路の偏光ビームスプリッタ6から信号検出用受光素子29間に、波長λ3のみを回折する回折素子を追加してもよい。その場合、信号検出用受光素子を共通化でき、受光部401a〜401dは不要となる。
以上によって、少なくとも波長λ1とλ2の光の、往路側の光路長を同一とすることによって復路側の光路長も同一となり、信号検出用受光素子29上の集光スポット位置が同一となり、さらに、波長λ1とλ2の光の、回折素子3の中心点O1上での光強度分布中心を同一とすることによって、信号検出用受光素子11上の光スポット13の強度分布中心位置も同一とすることができる。そのため、受光部を共通化することができ、かつ異なる3波長の光のサーボ信号のバランスずれや、合焦ずれが発生しにくくなり、さらに安定して光記録媒体上の記録信号を検出することができる。
本発明の第3の実施形態の半導体レーザ装置上の回折素子28の位置調整を行う回折素子調整装置については、第2の実施形態の回折装置調整装置と同様、1波長分の部品が増えただけで、その調整部および調整工程が増やすことで同様に対応できるため、詳細説明を省略する。
また、本発明の第1〜3の実施形態のように、往路光を回折する回折素子は、回折しない波長の光源から出射された光軸に対して、垂直になるように配置されているが、その方向に配置を限定されることなく、例えば、−次回折光を回折する波長の光源から出射された光軸に対して、垂直もしくはそれに近い角度で入射する等、回折格子のピッチが形成できる配置で構成することも可能である。
また、本発明の半導体レーザ装置を搭載した光ピックアップ装置のフォーカスエラー信号の検出方式に、非点収差法を使用した構造について示したが、それに限定されることなく、例えば、ナイフエッジ法や、ビームサイズ法等も同様に適用できる。
以上のように、異なる複数の波長の光源において、少なくとも2つの波長の光軸、強度分布中心および光路長を一致させる第1の回折領域と、前記波長のうち、一方の波長の回折光を、他方の波長の光源の出射面に入射させ、その内部で発生する電流値を検出して、回折素子を調整することによって、複数の波長の光軸、強度分布中心、光路長を精度よく一致させることができ、さらに安定して光記録媒体上の記録信号を検出することができる。
1,2,24,27 光源
3,25,26,28 回折素子
6 偏光ビームスプリッタ
7 波長板
8,15 コリメートレンズ
9,17 対物レンズ
11,29 信号検出用受光素子
12 光記録媒体
20 光出力検出用受光素子
21 オートコリメータ
22a,22b 半導体レーザ駆動部
23a 電流計
23b 切り替えスイッチ
300A,301A 発光点

Claims (12)

  1. 互いに異なる波長の光を出射する複数の光源と、前記複数の光源から出射された光のうち、少なくとも2つの出射光の光軸を一致させる回折素子を備えた半導体レーザ装置において、
    前記回折素子は、回折される一方の波長の回折光を、点光源から出射される角度で回折し、かつその点光源の位置が、回折素子を透過する他方の波長の光源の位置と一致するように回折する回折領域を備えることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 1つの光源から出射される波長の光を1次回折し、異なる波長の光源から出射される波長の光を透過または0次回折する回折領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  3. 少なくとも2つ以上の光源から出射される複数の波長の光を1次回折して、それぞれの光軸を一致させ、さらに異なる波長の光源から出射される波長の光を透過または0次回折する回折領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  4. 回折される一方の波長の光源の出射角度が、回折素子を透過する他方の波長の光源の光軸と回折素子の回折領域との交点と、回折される一方の波長の光源とを結ぶ直線方向と一致する回折素子を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  5. 回折素子を透過する他方の波長の光軸方向に、前記回折素子を透過する他方の波長とは異なる波長を回折する回折領域を複数備え、その回折された異なる複数の波長の光軸と、回折素子を透過する他方の波長の光軸とが、一致する回折素子を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  6. 回折される一方の波長の光軸と、回折素子を透過する他方の複数の波長の光軸の中から一つの波長の光軸を一致する回折素子を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  7. 回折領域が、波長選択性の回折素子であることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  8. 回折領域が、偏光異方性の回折素子であることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  9. 回折領域が、鋸歯形状またはそれを近似した凹凸形状となる回折領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  10. 少なくとも、請求項1に記載の半導体レーザ装置と、半導体レーザ装置から出射された光を光記録媒体に照射するための光学系と、光記録媒体からの反射された光を受光してサーボ信号および情報信号を読み取るための信号検出用受光素子とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置。
  11. 複数の波長の光のうち少なくとも2つ以上の波長の光を共通の受光部に受光することを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ装置。
  12. 請求項1に記載の半導体レーザ装置の製造方法であって、回折領域によって回折された他の異なる波長の光を受光して、光源に発生する電流を検出し、その電流値に基づき回折素子の位置を決めることを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
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