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JP2012076002A - 分離膜エレメント及び分離膜エレメント用集流体管 - Google Patents

分離膜エレメント及び分離膜エレメント用集流体管 Download PDF

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眞一 地蔵
Toshimitsu Hamada
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Abstract

【課題】高温環境下で使用される分離膜エレメントにおいて、集流体管と分離膜との固定部にかかる応力を低減し、長時間熱履歴を受けることによる変形を防止できる分離膜エレメント、及びこれに用いられる分離膜エレメント用集流体管を提供する。
【解決手段】本発明の分離膜エレメントは、集流体管(10)と、分離膜と、集流体管(10)と前記分離膜を固定する少なくとも2箇所の固定部(4)とを有する分離膜エレメントであって、固定部(4)の間の集流体管(10)に、少なくとも1つの伸縮部を有する分離膜エレメントである。
【選択図】図3

Description

本発明は、分離膜への供給流体または、分離膜からの透過流体を流通する分離膜エレメント用集流体管を用いた分離膜エレメントに関する。
流体の成分を分離するために、管状型、中空糸型、スパイラル型、プリーツ型等の種々の分離膜エレメントが用いられている。例えば、下記特許文献1には、分離膜、供給側流路材及び透過側流路材の単数または複数が有孔の集水管の周りに巻きつけられた巻回体を有するスパイラル型分離膜エレメントが記載されている。
上記のような分離膜エレメントを使用する際は、圧力容器に分離膜エレメントを装填し、上記圧力容器内に処理液を流入、加圧することで分離膜による濾過が行われるが、処理目的や用途によっては、高温の熱水或いは水蒸気といった高温条件下に曝されることがある。例えば、食品、医薬およびファインケミカルにおけるプロセス処理や、これらのプロセス後の排液処理に用いられるスパイラル型分離膜エレメントにおいては、液温の高いアルカリ溶液が処理液として供給される。
また、下記特許文献2に記載されたようなパーベーパレーション(PV)法を利用した分離膜モジュールや、ベーパーパーミエーション(VP)法を利用した分離膜モジュールでは、分離膜により生じた高温蒸気が透過ガススペーサーの中を集気管に向かって流れ、集気管出口より取り出される構造を有しているが、このように処理目的や用途によっては、高温の流体を処理する場合がある。
特開2000−354742号公報 特開平4−187220号公報
上記のような高温環境下で使用される分離膜エレメントは、高温時の膨張と冷却時の復元(収縮)により伸縮を繰り返すこととなる。以下に、高温環境下で生じる問題点について、スパイラル型分離膜エレメントを例に説明する。
スパイラル型分離膜エレメントは、図4Aに示すように、分離膜等を含む巻回体2が集流体管1の周りに巻きつけられており、この巻回体2が外装材3で覆われた構造を有している。また、巻回体2は、集流体管1の軸方向の両端部2a,2bが、集流体管1に固定部4で接着されている。
上記のようなスパイラル型分離膜エレメントを高温環境下で運転すると、特に巻回体2や外装材3と集流体管1の材質が異なる場合、図4Bに示すように、巻回体2や外装材3が膨張することによって、固定部4に応力がかかる。また、高温環境下での運転を停止した場合には、図4Cに示すように、巻回体2や外装材3が冷却されて収縮することによって、やはり固定部4に応力がかかる。
このように、高温環境下で使用される分離膜エレメントは、分離膜や外装材の伸縮に伴って、集水管や集気管等の集流体管と分離膜との固定部に応力がかかるため、固定部の近傍におけるエレメント端部E(図4B,C参照)の変形によってエレメントが破壊されたり、固定部において集流体管と分離膜とが剥離したりする可能性がある。また、上記固定部が長時間加熱される(熱履歴を受ける)ことにより変形する場合がある。
本発明は、高温環境下で使用される分離膜エレメントにおいて、集流体管と分離膜との固定部にかかる応力を低減し、長時間熱履歴を受けることによる変形を防止できる分離膜エレメント及びこれに用いられる分離膜エレメント用集流体管を提供する。
本発明の分離膜エレメントは、集流体管と、分離膜と、前記集流体管と前記分離膜を固定する少なくとも2箇所の固定部とを有する分離膜エレメントであって、前記固定部の間の前記集流体管に、少なくとも1つの伸縮部を有する分離膜エレメントである。
本発明の分離膜エレメントは、固定部の間の集流体管に伸縮部を有するため、高温環境下において分離膜や外装材が伸縮しても、集流体管がこの伸縮に追従することができる。これにより、エレメント全体で一様に伸縮できるため、集流体管と分離膜との固定部にかかる応力を低減し、長時間熱履歴を受けることによる変形を防止できる。よって、高温環境下でも長期間の使用が可能となる。
前記伸縮部は、嵌合構造であってもよく、集流体管本体同士を連結した可動部であってもよい。
また、本発明の分離膜エレメントは、前記分離膜、供給側流路材及び透過側流路材の単数又は複数が前記集流体管の周りに巻きつけられているスパイラル型分離膜エレメントであってもよい。スパイラル型分離膜エレメントは、分離膜等が集流体管の周りに積層されているため、スパイラル型以外の分離膜エレメントに比べ、分離膜等による伸縮応力が大きくなる傾向にある。従って、本発明をスパイラル型分離膜エレメントに適用することにより、本発明の効果を有効に利用することができる。
本発明の分離膜エレメント用集流体管は、集流体管の一部分に軸方向に伸縮可能な伸縮部を有する分離膜エレメント用集流体管である。
本発明の分離膜エレメント用集流体管は、軸方向に伸縮可能な伸縮部を有するため、高温環境下において分離膜や外装材が伸縮しても、この伸縮に追従することができる。これにより、エレメント全体で一様に伸縮できるため、集流体管と分離膜との固定部にかかる応力を低減し、長時間熱履歴を受けることによる変形を防止できる。よって、高温環境下でも長期間の使用が可能となる。
本発明の分離膜エレメント用集流体管の一例を示す平面図である。 A〜Iは、本発明の分離膜エレメント用集流体管に使用される伸縮部の一例を示す概略断面図である。 A〜Cは、本発明の分離膜エレメントの一例を示す概略断面図である。 A〜Cは、従来のスパイラル型分離膜エレメントの概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、参照する図面において、上述した図4A〜Cと同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
本発明の分離膜エレメント用集流体管は、廃水処理や海水淡水化などに用いられるような、液体成分を分離する際に使用される集水管であってもよく、バイオエタノールなどを気体成分として分離する際に使用される集気管であってもよい。
図1は、本発明の分離膜エレメント用集流体管の一例を示す平面図である。図1に示す集流体管10は、管の周囲に開孔が設けられた中空状の構造を有し、かつ軸方向への伸縮を可能とする伸縮部10aを少なくとも1つ有する。例えば、分離膜や外装材に樹脂を用いている場合、集流体管10は、100℃程度の温度上昇で1m当たり5〜20mm程度の伸長が生じる。そのため、伸縮部10aとしては、20〜50mm程度の可動幅が担保できる構造とすることが好ましい。以下、集流体管10が軸方向の中央部に伸縮部10aを有する場合について説明する。
集流体管10の伸縮部10aとしては、例えば図2A〜Iに示すような断面構造のものが使用できる。このうち、図2A〜Dは、伸縮部10aが嵌合構造の場合である。具体的には、図2A及び図2Bは、集流体管本体101,102とは別体の管継手100を用いて嵌合する場合を示す。また、図2C及び図2Dは、集流体管本体101,102同士を嵌合可能な構造として嵌合する場合を示す。これらは、従来使用されている集流体管の材料である金属や樹脂により構成することができる。以下に、それぞれの構造をより詳細に説明する。
図2A〜Dでは、嵌合構造を有する伸縮部10aにより、2つの集流体管本体101,102の相互の距離が変動可能となっている例である。このうち、図2Aは、2つの集流体管本体101,102よりも径が小さい管継手100により、2つの集流体管本体101,102の相互の距離が変動可能となっている例である。また、図2Bは、2つの集流体管本体101,102よりも径が大きい管継手100により、2つの集流体管本体101,102の相互の距離が変動可能となっている例である。また、図2Cは、集流体管本体101と、集流体管本体101よりも径が小さい部分を有する集流体管本体102とが、嵌合するように組み合わされた構造を有している例である。また、図2Dは、集流体管本体101と、集流体管本体101よりも径が大きい部分を有する集流体管本体102とが、嵌合するように組み合わされた構造を有している例である。
伸縮部10aとして上記のような嵌合構造を採用する場合は、従来の分離膜エレメントの製造方法から大きな変更なく製造できるため、コスト面で有利である。
嵌合構造の管の寸法等については、例えばステンレス鋼やチタンなどからなる金属管を用いて図2Cに示す嵌合構造を構成する場合は、集流体管本体101,102の外径D1は10〜80mm程度であり、好ましくは25〜50mmである。このとき集流体管本体101,102の肉厚は1〜3.5mm程度であるため、集流体管本体102の径が小さい部分の外径D2は、集流体管本体101の内径D3に対して0.1〜1mm程度小さく設計することが好ましい。この場合、流通する流体によって適宜設計すれば良いが、蒸気を流通する集気管に適用する場合、集流体管本体102の径が小さい部分の外径D2は、集流体管本体101の内径D3に対して0.1〜0.5mm小さくすることが好ましい。また、このときの嵌合部分(重複部分)の幅Wは40〜50mm程度である。ポリサルフォン(PSF)樹脂やポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂からなるプラスチック管を用いて図2Cに示す嵌合構造を構成する場合も、上記金属管と同程度の寸法とすれば良いが、管の肉厚を金属管よりも0.5〜1mm程度厚くする必要があるため、それに応じて設計する必要がある。
次に、図2E〜Iに示す構造について説明する。図2E〜Iは、伸縮部10aが、集流体管本体101,102同士を連結した可動部の場合である。具体的には、図2E〜Gは、蛇腹構造の場合を示す。また、図2H及び図2Iは、伸縮部10aとして伸縮可能な材料を用い、この伸縮部10aにより集流体管本体101,102同士を連結した構造を示す。これらの可動部に用いることのできる材料は、分離膜などの材質と分離膜にかかる熱履歴によって生じる伸縮率に対応できるものであれば特に限定されるものではないが、薄型のステンレス鋼、チタン、ハステロイなどの金属を蛇腹構造に成型したものや、フッ素樹脂、フッ素ゴムあるいはシリコーンゴム等を用いる方法が例示できる。以下に、それぞれの構造をより詳細に説明する。
図2E〜Gは、伸縮部10aが、2つの集流体管本体101,102を連結した可動部となっている例であり、蛇腹部103により形成されている例である。このうち、図2Eは、高温環境下以外での使用時において、蛇腹部103の内側頂部103aにおける径が2つの集流体管本体101,102の径より小さく、蛇腹部103の外側頂部103bにおける径が2つの集流体管本体101,102の径より大きい例である。また、図2Fは、高温環境下以外での使用時において、蛇腹部103の内側頂部103aにおける径が2つの集流体管本体101,102の径と略同じ大きさを有する例である。また、図2Gは、高温環境下以外での使用時において、蛇腹部103の外側頂部103bにおける径が2つの集流体管本体101,102の径と略同じ大きさを有する例である。蛇腹部103の構成材料としては、例えば、ステンレス、チタン、ハステロイなどの金属であって、厚さ0.1〜0.8mm程度の薄型の金属素材や、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどのゴム素材、あるいはフッ素樹脂などの樹脂素材等が例示できる。
伸縮部10aを図2E〜Gに示す構造とすることにより、他の構造と比べて軸方向の伸縮への追従性が高くなるため、温度変化が大きい場合や、伸縮率の高い分離膜エレメントなどに用いる場合に好適である。
図2H及び図2Iは、伸縮部10aが、2つの集流体管本体101,102を連結する伸縮部材104により形成されている例である。このうち、図2Hは、収縮時において管の外側へ膨らむ伸縮部材104を用いた例である。また、図2Iは、収縮時において管の内側へ膨らむ伸縮部材104を用いた例である。伸縮部材104の構成材料としては、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、水素化ニトリルゴムなどのゴム素材や、フッ素樹脂、PET樹脂などの樹脂素材が例示できるが、通常、ゴム素材を用いることが好ましい。
伸縮部10aを図2Hや図2Iに示す構造とすることにより、分離膜を巻き付ける際の段差の影響を最小限にすることができ、また、他の方法に比べて構造上不必要な空間ができにくいため、エレメントの分離効率を高めやすい。
本発明では、伸縮部10a以外の集流体管10の構成材料は、従来公知の集流体管の構成材料が使用できる。例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)、ポリサルフォン樹脂(PSF樹脂)等の樹脂材、或いはステンレス鋼、チタン等の金属材等が使用できる。特に、高温で運転する場合には金属材のものが好ましく用いられる。
集流体管10の内径は、使用される分離膜エレメントの大きさに応じて異なるが、例えば20〜100mmである。集流体管10の肉厚は、処理目的や用途に応じて異なるが、例えば1〜7mmである。
次に、本発明の分離膜エレメントについて、図2Aに示す構造を有する集流体管10を用いたスパイラル型分離膜エレメントを例に説明する。図3A〜Cは、当該スパイラル型分離膜エレメントを示す概略断面図である。
図3Aに示すスパイラル型分離膜エレメントは、分離膜、供給側流路材及び透過側流路材の単数又は複数が、集流体管10の周りに巻きつけられている構造を有する。上記スパイラル型分離膜エレメントの集流体管10以外の構成に関しては、例えば前記の特許文献1にも詳細に記載されており、従来公知の分離膜、供給側流路材、透過側流路材などが何れも採用できる。例えば、分離膜、供給側流路材及び透過側流路材が複数用いられる場合には、複数の膜リーフが中心管の周りに巻きつけられた巻回体2を有する構造となる。なお、PV法やVP法に用いられる高耐熱型の分離膜エレメントでは、例えば、分離膜としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの公知の材料からなる平膜や、これらの複合膜を用いることができる。流路材としては、PPSやエチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)などからなる樹脂製ネットを用いることができる。
また、本発明の分離膜エレメントには、分離膜を保護することなどを目的として外装材3(図3A参照)や端部材(図示せず)を用いることが好ましい。外装材3は、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)やシリコーン樹脂を用いて分離膜の外側をコーティングすることにより形成される部材である。端部材は、樹脂や金属等からなり、分離膜の端面を保護する部材である。
巻回体2は、集流体管10の軸方向の両端部2a,2bが、集流体管10に固定部4で接着されている。この固定部4で使用される接着剤としては、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、ホットメルト接着剤等、従来公知の何れの接着剤も使用することができる。但し、加熱による硬化反応を行うには、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤などの熱硬化性樹脂を含有する接着剤が好ましい。
図3Aに示すスパイラル型分離膜エレメントを高温環境下で運転した場合、図3Bに示すように、巻回体2や外装材3の膨張に伴い、2つの集流体管本体101,102の相互の距離が長くなるため、エレメント全体で一様に膨張する。また、高温環境下での運転を停止した場合には、図3Cに示すように、巻回体2や外装材3の収縮に伴い、2つの集流体管本体101,102の相互の距離が短くなるため、エレメント全体で一様に収縮する。これにより、固定部4にかかる応力が低減され、長時間熱履歴を受けることによる変形を防止できるため、高温環境下でも長期間の使用が可能となる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されない。例えば、上記実施形態では、集流体管が伸縮部を含む例として、軸方向の中央部に伸縮部を1箇所有する場合について説明したが、伸縮部は、固定部間において少なくとも1箇所あればよく、2箇所以上あってもよい。
また、上記実施形態では、本発明の分離膜エレメントとしてスパイラル型分離膜エレメントを例に説明したが、本発明の分離膜エレメントは、スパイラル型に限らず、例えば特開平9−94443号公報に記載されたようなプリーツ型分離膜エレメント等であってもよい。
1 集流体管
2 巻回体
2a,2b 巻回体の端部
3 外装材
4 固定部
10 集流体管
10a 伸縮部
100 管継手
101,102 集流体管本体
103 蛇腹部
103a 蛇腹部の内側頂部
103b 蛇腹部の外側頂部
104 伸縮部材

Claims (5)

  1. 集流体管と、分離膜と、前記集流体管と前記分離膜を固定する少なくとも2箇所の固定部とを有する分離膜エレメントであって、
    前記固定部の間の前記集流体管に、少なくとも1つの伸縮部を有する分離膜エレメント。
  2. 前記伸縮部が、嵌合構造である請求項1記載の分離膜エレメント。
  3. 前記集流体管が、2つ以上に分離された集流体管本体と、前記伸縮部とを有し、
    前記伸縮部が、前記集流体管本体同士を連結した可動部である請求項1記載の分離膜エレメント。
  4. 前記分離膜エレメントは、前記分離膜、供給側流路材及び透過側流路材の単数又は複数が前記集流体管の周りに巻きつけられているスパイラル型分離膜エレメントである請求項1〜3のいずれか1項に記載の分離膜エレメント。
  5. 集流体管の一部分に軸方向に伸縮可能な伸縮部を有する分離膜エレメント用集流体管。
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