JP2012062438A - Led封止材用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エポキシ化合物及びカチオン硬化触媒を必須成分とするLED封止材用組成物であって、該エポキシ化合物は、特定の脂環式エポキシ化合物からなる成分(A)と、特定の多官能水添エポキシ化合物及び/又は多官能脂環式エポキシ化合物からなる成分(B)とを含み、該エポキシ化合物における成分(A)と成分(B)との質量比は、40/60〜90/10であるLED封止材用組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明はまた、上記LED封止材用組成物を硬化して得られるLED封止材でもある。
以下に本発明を詳述する。
本発明のLED封止材用組成物は、脂環式エポキシ化合物からなる成分(A)を含むものである。そして、該成分(A)は、上記一般式(1)で表され、かつ、重量平均分子量が500未満である。
上記成分(A)(脂環式エポキシ化合物)が一般式(1)で表されるものであると、得られる硬化物(封止材)が接着力に優れたものとなる。これは、硬化物中にエーテル結合(例えば、エポキシシクロヘキサン基に由来するもの)とエステル結合との両方が存在することや、シクロヘキサン環が含まれることに起因すると推測される。また、成分(A)を用い、カチオン硬化することによって、硬化物の主鎖骨格中に、エステル結合と比較してより多くのエーテル結合を含むようにすることができ、硬化物の耐湿性、耐湿熱性や耐光性等の耐久性を向上させることができる。
また上記成分(A)の重量平均分子量が500未満であると、上記LED封止材用組成物の粘度が高くなりすぎることを防止でき、リフレクターへの塗布(注入)が容易になる。更に、封止加工する際に封止材中や封止材と被着体(リフレクター)との界面に気泡が生じることを防止でき、封止材の光透過性や封止性能を充分に高いものとすることができる。成分(A)の重量平均分子量として好ましくは、50以上、450未満であり、より好ましくは、80以上、400未満である。
なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(カラム:TSKgel SuperMultiporeHZ−N 4.6*150を2本、溶離液:テトラヒドロフラン、標準サンプル:TSKポリスチレンスタンダード)により測定することができる。
上記エポキシシクロヘキサン基中のエポキシ基の位置は限定されず、任意の位置に設けることができる。また、上記エポキシシクロヘキサン基が置換基を有する形態における、該置換基の位置も限定されない。
上記有機基として好ましくは、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくは、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。
本発明のLED封止材用組成物はまた、多官能水添エポキシ化合物及び/又は多官能脂環式エポキシ化合物からなる成分(B)を含むものである。そして、該成分(B)は、重量平均分子量が1000以上である。上記封止材用組成物がこのような成分を含有することで、得られる硬化物(封止材)が耐ヒートサイクル性に優れたものとなる。成分(B)の重量平均分子量として好ましくは、1500以上、8000未満であり、より好ましくは、2000以上、6000未満である。
一般式(3−1)、(3−2)においては、シクロヘキシル環やメチレン鎖などの炭化水素の一部の水素原子が置換されたものであってもよい。置換基としては、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子、置換基があってもよい炭化水素基などが好ましい。炭化水素基の中ではアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
上記水添ビスフェノールF型エポキシ化合物としては、具体的には、ビスフェノールF型エポキシ化合物を水添することにより得られるものを使用することができる。
なお、本明細書中、製造又は販売会社名が示された化合物等は、商品名を表すものとする。
上記成分(A)と成分(B)との配合比は、質量比(成分(A)/成分(B))で40/60〜90/10である。配合比をこのような範囲に調整することにより、得られる硬化物(封止材)が透明性、耐熱性、耐光性、接着性、耐ヒートサイクル性等に優れたものとなる。上記質量比として好ましくは、50/50以上であり、より好ましくは65/35以上、更に好ましくは71/29以上である。これにより、封止材用組成物の粘度が高くなりすぎることを防止でき、気泡の発生を抑制して封止材の光透過性や封止性能を充分に高いものとすることができる。上記質量比はまた、85/15以下であることが好ましい。これにより、硬化物が耐ヒートサイクル性に一層優れたものとなる。
本発明のLED封止材用組成物はまた、カチオン硬化触媒を含むものである。カチオン硬化触媒としては、光励起や熱等によって、重合を開始させるカチオン種を発生し得る化合物であれば特に限定されないが、光カチオン硬化触媒や熱カチオン硬化触媒であることが好適である。光カチオン硬化触媒を用いることにより、光によりカチオン種を含む化合物が励起されて光分解反応が起こり、光硬化が進むこととなる。また、熱カチオン硬化触媒を用いることにより、加熱によりカチオン種を含む化合物が励起されて熱分解反応が起こり、熱硬化が進むこととなる。中でも、熱カチオン硬化触媒を用いることがより好ましい。すなわち、上記カチオン硬化触媒が熱カチオン硬化触媒である形態は、本発明の好適な形態の1つである。
上記光カチオン硬化触媒としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe−ヘキサフルオロホスフェート、ジアリルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等が好適である。
上記熱カチオン硬化触媒としては、例えば、下記一般式(5):
(R3 aR4 bR5 cR6 dZ)+s(AXt)−s (5)
(式中、Zは、S、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、N及びハロゲン元素からなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を表す。R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、有機基を表す。a、b、c及びdは、0又は正数であり、a、b、c及びdの合計はZの価数に等しい。カチオン(R3 aR4 bR5 cR6 dZ)+sはオニウム塩を表す。Aは、ハロゲン化物錯体の中心原子である金属元素又は半金属元素(metalloid)を表し、B、P、As、Sb、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Coからなる群より選ばれる少なくとも一つである。Xは、ハロゲン元素を表す。sは、ハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷である。tは、ハロゲン化物錯体イオン中のハロゲン元素の数である。)で表される化合物が好適である。
更に一般式AXt(OH)−で表される陰イオンも用いることができる。また、その他の陰イオンとしては、過塩素酸イオン(ClO4 −)、トリフルオロメチル亜硫酸イオン(CF3SO3 −)、フルオロスルホン酸イオン(FSO3 −)、トルエンスルホン酸イオン、トリニトロベンゼンスルホン酸イオン等が挙げられる。
本発明のLED封止材用組成物は、成分(A)、成分(B)及びカチオン硬化触媒を必須成分とする限り、その他の成分を含んでいてもよく、該その他の成分は1種又は2種以上を用いることができる。その他の成分としては、重量平均分子量が1000未満の水添エポキシ化合物及び/又は重量平均分子量が1000未満の脂肪族オキセタン化合物からなる成分(以下、成分(C)ともいう。)を含むことが好ましい。上記封止材用組成物が更に成分(C)を含むことにより、高い硬度を有し、封止性能に優れた封止材(硬化物)を容易に得ることができる。具体的には、成分(C)は比較的低分子量であるため、該成分を含む組成物の粘度が高くなりすぎることを防止でき、封止加工する際に封止材中や封止材と被着体(リフレクター)との界面における気泡の発生を抑制できるため、得られる封止材の光透過性や封止性能を充分に高いものとすることができる。また、成分(C)は硬化性優れるため、硬化反応において未反応物の残存を充分に抑制することができ、高硬度の封止材を得ることができる。
上記水添エポキシ化合物としては、中でも、重量平均分子量が1000未満の水添ビスフェノールA型エポキシ化合物及び/又は重量平均分子量が1000未満の水添ビスフェノールF型エポキシ化合物を用いることが好ましい。
上記水添ビスフェノールF型エポキシ化合物としては、具体的には、ビスフェノールF型エポキシ化合物を水添することにより得られるものを使用することができ、例えば、上記一般式(3−2)と同様の一般式(ただし、qは0又は1以上の整数を表す。)で表される化合物のうち、重量平均分子量が1000未満のものを用いることができる。好ましくは、該一般式においてq=0又は1の化合物である。市販品としては、q=0又は1の化合物を主成分とする化合物を好ましく使用できる。
中でも、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(4−ヒドロキシブトキシメチル)オキセタン)が好適である。
中でも、ジ〔1−エチル(3−オキセタニル)〕メチルエーテルが好適である。
溶媒は、封止材用組成物を硬化して封止材とする際に封止材中の気泡の原因となって、接着力の低下や、光透過性の低下を招くおそれがある。また、多量に用いると、組成物の粘性が低くなりすぎて封止材の形状の制御性が低下する原因ともなる。したがって、溶媒を用いる場合、上記封止材用組成物の総量100質量%に対して30質量%以下が好ましく、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、更により好ましくは5質量%以下、一層好ましくは1質量%以下である。特に好ましくは0.1質量%以下であり、最も好ましくは0質量%、すなわち、溶媒を使用しないことである。
特に光硬化の場合は、溶媒を使用しないか、たとえ使用しても微量とすることが好ましい。
また、上記組成物が重合成分として更に成分(C)を含む場合には、成分(C)の含有量が、成分(A)と成分(B)との合計量100質量%に対して0.1〜50質量%であることが好ましい。より好ましくは、1〜40質量%、更に好ましくは3〜30質量%、特に好ましくは5〜20質量%である。
本発明のLED封止材用組成物は、25℃における粘度が100〜100000mPa・sであることが好ましい。粘度がこのような範囲にあると、封止材用組成物をリフレクター等の被着体に塗布(注入)し易くなる。より好ましくは、500〜50000mPa・sである。
上記封止材用組成物の粘度は、温度25℃の条件下で、R/Sレオメーター(ブルックフィールド社製)を用いて測定することができる。
本発明のLED封止材用組成物を硬化することにより、硬化物(LED封止材)を得ることができる。硬化方法としては、上述したように、光硬化や熱硬化を採用することが好ましい。中でも、熱硬化を採用することがより好ましい。
透過率は、UV−VIS分光光度計(Agilent 8453、アジレント・テクノロジー社製)により、厚み500μmのサンプルを用いて測定することができる。
調製例1
セロキサイド2021P(ダイセル化学工業社製、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート)80部及びYX−8040(三菱化学社製、重量平均分子量3831)20部を攪拌機を備えたセパラブルフラスコに量り取り、窒素雰囲気下140℃に加熱して1時間混合した。室温に冷却後、SI−100L(三新化学社製)0.5部を加えて1時間混合し、封止材用組成物(1)を得た。
成分(A)、成分(B)、硬化剤、及び、必要に応じて成分(C)又は硬化促進剤を表1に示す割合で混合する点以外は調製例1と同様にして、夫々封止材用組成物(2)〜(13)、封止材用組成物(比較1)〜(比較3)を得た。
成分(A)を30部、成分(B)を70部用いたこと以外は調製例1と同様にして、封止材用組成物(比較4)を得た。
実施例1〜13及び比較例1〜3
調製例1〜13及び比較調製例1〜2で得た封止材用組成物(1)〜(13)及び封止材用組成物(比較1)〜(比較2)を、LEDパッケージ(FLASH LED 6PIN BASE、外形寸法5050、株式会社エノモト製)にリフレクター内が満たされるように注入し、120℃のオーブンで30分加熱硬化して試料を作成した。比較調製例3で得た封止材用組成物(比較3)については、150℃のオーブンで2時間加熱硬化して試料を作成した。得られた各試料について、はんだ耐熱性試験(リフローテスト)及び冷熱サイクル試験を以下に示す方法にて行い、評価した。また、樹脂(硬化物)そのものの評価として、高温高湿試験を以下に示す方法にて行い、評価した。結果を表1に示す。
各試料を10個ずつ用意し、260℃のオーブンに3分間入れて取り出す作業を3回繰り返し、試験後、封止材とパッケージとの間の剥離や、封止材におけるクラックの有無を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○:10サンプル全てについて、剥離及びクラックがない
△:10サンプル中1〜2個に、剥離又はクラックが発生
×:10サンプル中3個以上に、剥離又はクラックが発生
各試料を10個ずつ用意し、熱衝撃試験機(TSE−11、エスペック社製)を用いて−40℃30分〜100℃30分を1サイクルとして100サイクル試験を行い、試験後、封止材とパッケージとの間の剥離や、封止材におけるクラックの有無を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○:10サンプル全てについて、剥離及びクラックがない
△:10サンプル中1〜2個に、剥離又はクラックが発生
×:10サンプル中3個以上に、剥離又はクラックが発生
封止材組成物を1mmのスペーサーを挟んだ2枚のガラス板間で注型及び硬化して得られた厚さ1mmの板サンプルを、温度60℃、相対湿度90%の高温高湿雰囲気で1000時間放置する試験を行い、試験後の着色の有無や程度について評価した。具体的には、試験前後の400nm光に対する透過率の変化率(ΔT)を測定し、以下の基準で評価した。なお、透過率は、UV−VIS分光光度計(Agilent 8453、アジレント・テクノロジー社製)により測定した。
A:ΔT<5%
B:5%≦ΔT<10%
C:ΔT≧10%
セロキサイド2081:ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ樹脂、重量平均分子量450
セロキサイド3000:ダイセル化学工業社製、1,2:8,9−ジエポキシリモネン
EHPE3150:ダイセル化学工業社製、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、重量平均分子量2855
YX−8000:三菱化学社製、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、重量平均分子量409
OXT−221:東亞合成社製、ジ〔1−エチル(3−オキセタニル)〕メチルエーテル
リカシッドMH−700G:新日本理化社製、酸無水物硬化剤、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=70/30
比較製造例4で得られた封止材用組成物(比較4)を用いて実施例1と同様に試料を作成したが、組成物の粘度が高過ぎて作業性が悪いうえに、硬化物中に気泡が生じ、封止材としての使用に耐える硬化物は得られなかった。
Claims (6)
- エポキシ化合物及びカチオン硬化触媒を必須成分とするLED封止材用組成物であって、
該エポキシ化合物は、脂環式エポキシ化合物からなる成分(A)と、多官能水添エポキシ化合物及び/又は多官能脂環式エポキシ化合物からなる成分(B)とを含み、
該成分(A)は、下記一般式(1):
(式中、X1及びX2は、同一若しくは異なって、置換基を有してもよいエポキシシクロヘキサン基を表す。R1及びR2は、同一若しくは異なって、炭素数1〜20の2価の有機基を表す。m及びnは、同一若しくは異なって、0〜10の整数を表す。)で表され、かつ、重量平均分子量が500未満であり、
該成分(B)は、重量平均分子量が1000以上であり、
該エポキシ化合物における成分(A)と成分(B)との質量比は、40/60〜90/10であることを特徴とするLED封止材用組成物。 - 前記成分(B)は、更に、エポキシ当量が500以上であることを特徴とする請求項1に記載のLED封止材用組成物。
- 前記多官能水添エポキシ化合物は、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物及び/又は水添ビスフェノールF型エポキシ化合物であり、その水素化率は95%より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のLED封止材用組成物。
- 前記カチオン硬化触媒は、熱カチオン硬化触媒であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のLED封止材用組成物。
- 前記LED封止材用組成物は、更に、重量平均分子量が1000未満の水添エポキシ化合物及び/又は重量平均分子量が1000未満の脂肪族オキセタン化合物からなる成分(C)を含み、
該成分(C)の含有量は、成分(A)と成分(B)との合計量100質量%に対して0〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のLED封止材用組成物。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のLED封止材用組成物を硬化して得られるLED封止材。
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2010
- 2010-09-17 JP JP2010209556A patent/JP2012062438A/ja active Pending
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