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JP2012062445A - 水性電着塗料、電着塗膜の製造方法および電着塗膜 - Google Patents

水性電着塗料、電着塗膜の製造方法および電着塗膜 Download PDF

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JP2012062445A
JP2012062445A JP2010210014A JP2010210014A JP2012062445A JP 2012062445 A JP2012062445 A JP 2012062445A JP 2010210014 A JP2010210014 A JP 2010210014A JP 2010210014 A JP2010210014 A JP 2010210014A JP 2012062445 A JP2012062445 A JP 2012062445A
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electrodeposition
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electrodeposition coating
water
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Yasushi Murakami
泰 村上
Yoshitada Hanai
嘉忠 花井
Shin Miyazawa
伸 宮澤
Takashi Fujimori
隆志 藤森
Hironori Nishimura
浩紀 西村
Shohei Hosoo
昇平 細尾
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Shinshu University NUC
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NTS KK
Shinshu University NUC
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Abstract

【課題】
短時間、かつ低エネルギーにて、平滑性に優れた電着塗膜を得る。
【解決手段】
本発明は、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子、およびカルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子の内、少なくともいずれか一方の樹脂粒子を水媒体中に含有する水性電着塗料に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、水性電着塗料、その水性電着塗料を用いる電着塗膜の製造方法、および電着塗膜に関する。
カチオン型およびアニオン型の電着塗膜は、工業用部品、自動車部品等の広範な分野に利用され、耐蝕性、耐候性、密着性、平滑性などに優れるものが要求される。従来のカチオン型またはアニオン型の電着塗膜は、導電性被覆物と、これと対極となる材料とを電極として電着塗料中に浸漬し、両電極間に電圧を印加することにより、イオン性を有する樹脂微粒子を電気泳動させ、導電性被覆物の表面にて樹脂微粒子を析出させた後、加熱工程を経て、作製される。カチオン型電着の場合には、陰極である被覆物は、その表面において樹脂微粒子が中和されるか、あるいは還元されることによって析出すると同時に、水素発生を伴う。当該水素の発生は、塗膜のピンホールや凹凸の原因となる。一方、アニオン型電着の場合には、陽極である被覆物は、その表面においてプロトン及び金属イオンと反応することによって析出すると同時に、酸素発生を伴う。当該酸素の発生は、カチオン型電着と同様に、塗膜のピンホールや凹凸の原因となる。かかるピンホールや凹凸を低減するための方法として、例えば、塗膜を構成する樹脂に、特定のガラス転移温度および数平均分子量を有する水溶性または水分散性の樹脂を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平08−003488号公報
ところで、ピンホールや凹凸の低減には、被覆物表面におけるガスの発生をできるだけ生じさせないように短時間で製膜するのが好ましい。また、イオン性を失って析出した樹脂微粒子は、被覆物表面である程度の絶縁性を有するようになる。したがって、電着塗膜の厚膜化には、ある程度の電圧(50Vを超える電圧)、通電時間(2〜3分以上)または液温(30℃以上)のいずれかあるいは複数条件が必要となる。また、塗膜の形成の際、電着後に重合反応をさせるように、多くの電気量を使用して、高温若しくは長時間での加熱を行う必要がある。このような現状において、短時間、かつ低エネルギーにて、平滑性に優れた水性電着塗膜組成物が強く要望されている。
本発明は、かかる課題を解決すること、すなわち、短時間、かつ低エネルギーにて、平滑性に優れた電着塗膜を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の水性電着塗料は、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子、およびカルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子の内、少なくともいずれか一方の樹脂粒子を水媒体中に含有する。
本発明の別の水性電着塗料は、カルボキシル基含有アクリルウレタンから成る樹脂粒子を、さらに含有する。
本発明の別の水性電着塗料は、20℃の水に対して0〜53重量%の溶解度を有する水に溶けにくい化合物を、さらに含む。
本発明の別の水性電着塗料は、上述の化合物をベンジルアルコールとする。
本発明の別の水性電着塗料は、酸化チタニウム微粒子を、樹脂粒子の総重量に対して、10〜30重量%の範囲内にて、さらに含む。
本発明の電着塗膜の製造方法は、水性電着塗料は、上述のいずれか1つの水性電着塗料を用いて電着塗膜を製造する方法であって、電着溶液の全体積に対して固形成分が10〜40体積%となるように調整し、その電着溶液中に陽極と陰極を入れて50V以下の印加電圧にて、陽極に塗膜を形成する方法である。
本発明の別の電着塗膜の製造方法は、20℃の水に対して0〜53重量%の溶解度を有する水に溶けにくい化合物を、電着溶液の全重量に対して0.1〜20体積%の範囲内にて、電着溶液中に混合して、陽極に塗膜を形成する方法である。
本発明の別の電着塗膜の製造方法は、電着溶液において、酸化チタニウム微粒子を、樹脂粒子の総重量に対して、10〜30重量%の範囲内にて、さらに含む方法である。
本発明の電着塗膜は、上述のいずれか1つの製造方法を用いて製膜される塗膜である。
本発明によれば、短時間、かつ低エネルギーにて、平滑性に優れた電着塗膜を得ることができる。
次に、本発明に係る水性電着塗料、当該水性電着塗料を用いる電着塗膜の製造方法、および当該製造方法により得られる電着塗膜の各実施の形態について、説明する。
1.水性電着塗料の実施の形態
この実施の形態に係る水性電着塗料は、(A)スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子、および(B)カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子の内、(A)および(B)の少なくともいずれか一方の樹脂粒子を水媒体中に含有する水性電着塗料である。上記(A)または(B)を含有する限り、さらに、(C)カルボキシル基含有アクリルウレタンから成る樹脂粒子を含んでいても良い。また、上記(A)または(B)を含有する限り、(D)水に溶けにくい化合物を含むようにすることもできる。ここで、「水に溶けにくい化合物」とは、20℃の水に対して0〜53重量%の溶解度を有する化合物である。さらに、上記(A)または(B)を含有する限り、高放熱材料である(E)酸化チタニウムから成る微粒子を、さらに含むようにしても良い。以下、水性電着塗料に必須成分である(A)または(B)、選択的に含有可能な(C)、(D)および(E)について、説明する。
(A)スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子
スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルは、飽和ポリエステルの両末端の内の少なくともいずれか一方を、スルホン酸ナトリウム基にてアニオン修飾したものをいう。ここで、飽和ポリエステルとは、多価カルボン酸若しくは酸無水物(またはその低級アルキルエステル)と、グリコール(または二価フェノール)とを重縮合させて得られ、多価カルボン酸等の成分とグリコール等の成分とを構成成分とする線状ポリエステルであって、グリコール等の成分中に不飽和結合を有さないものをいう。多価カルボン酸としては、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸などの二塩基酸又はその無水物; これら二塩基酸の低級アルキルエステル; トリメリット酸、ヘキサヒドロトリメリット酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸を挙げることができる。グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメチロール、ネオペンチルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールAなどのジオール類; グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどのトリオール類; ペンタエリスリトール、α−メチルグルコキシドなどのテトロール類; ソルビトール、ジペンタエリスリトールなどのヘキソール類; シュークロースなどのオクトール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,2,6−ヘキサントリオールを挙げることができる。上記多価カルボン酸等と上記グリコールとを重縮合して得られる好適な飽和ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)を挙げることができる。
スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子の大きさは、0.5μm以下、好ましくは、0.001〜0.2μm(1〜200nm)、より好ましくは、0.001〜0.1(1〜100nm)である。また、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルの重量平均分子量(Mw)については、比較的小さいのが好ましく、3000〜25000の範囲が好ましい。また、当該樹脂粒子は、乾燥状態でも良いが、粒子径がサブミクロンオーダになると、凝集しやすいため、水等の媒体中に混合した状態で保存しておく方が好ましい。また、沈殿しにくいように、マイクロディスパージョンあるいはエマルジョンの形態(沈殿せずに、液中に微細粒子となって分散若しくは浮遊している形態)で保管する方がより好ましい。
スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子は、それを固形成分の唯一の樹脂粒子とする場合には、電着溶液中において10〜40体積%占めるように配合するのが好ましく、さらに、20〜30体積%占めるように配合するのがより好ましい。また、カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子またはカルボキシル基含有アクリルウレタンから成る樹脂粒子の少なくとも一方とともに、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子を用いる場合には、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子は、電着溶液中において1〜38体積%占めるように配合するのが好ましく、さらに、3〜35体積%占めるように配合するのがより好ましい。
(B)カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子
カルボキシル基含有飽和ポリエステルは、飽和ポリエステルの両末端の内の少なくともいずれか一方を、カルボキシル基にてアニオン修飾したものをいう。飽和ポリエステルは、先に述べたとおりである。カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子の大きさ、Mw、樹脂粒子の状態は、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子と同様である。
カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子は、それを固形成分の唯一の樹脂粒子とする場合には、電着溶液中において10〜40体積%占めるように配合するのが好ましく、さらに、20〜30体積%占めるように配合するのがより好ましい。また、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子またはカルボキシル基含有アクリルウレタンから成る樹脂粒子の少なくとも一方とともに、カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子を用いる場合には、カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子は、電着溶液中において1〜38体積%占めるように配合するのが好ましく、さらに、4〜32体積%占めるように配合するのがより好ましい。
(C)カルボキシル基含有アクリルウレタンから成る樹脂粒子
カルボキシル基含有アクリルウレタンは、ポリウレタンの一部をカルボキシル基にて修飾したものをいう。アクリルウレタンは、好ましくは、アクリル樹脂からなるコア層を、ポリウレタンからなるシェル層にて覆ったハイブリッド形態の樹脂、あるいはアクリル樹脂とウレタン樹脂のポリマーアロイをいう。当該ポリマーアロイは、メタクリル酸エステル、ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、ポリイソシアネートを反応させて得られる樹脂をいう。カルボキシル基含有アクリルウレタンから成る樹脂粒子の大きさ、Mw、樹脂粒子の状態は、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子と同様である。
カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子は、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子またはカルボキシル基含有アクリルウレタンから成る樹脂粒子の少なくとも一方とともに用いるのが好ましく、その場合、カルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子は、電着溶液中において1〜38体積%占めるように配合するのが好ましく、さらに、4〜32体積%占めるように配合するのがより好ましい。
(D)水に溶けにくい化合物
当該化合物は、20℃の水に対して0〜53重量%の溶解度を有するものであれば良く、例えば、ベンジルアルコール(溶解度:3.7重量%)、プロピレングリコールジアセテート(溶解度:8.0重量%)、酢酸ブチル(溶解度:0.7重量%)、トルエン(溶解度:0.047重量%)、酢酸ベンジル(溶解度:0.31重量%)、メチルイソブチルケトン(溶解度:1.9重量%)、メチルヘキシルケトン(溶解度:0.09重量%)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(溶解度:53.0重量%)、メチルエチルケトン(溶解度:26.8重量%)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶解度:18.5重量%)等を挙げることができる。上記例示の化合物は、1種のみ、あるいは2種以上を用いることができる。上記以外にも、極性官能基(−OH、>C=O等)が無い、若しくは少なく、疎水性のアルキル主鎖が比較的長い化合物であって、20℃の水への溶解度が0〜53重量%の化合物は、電着溶液中への添加物として好ましい。ここで、「溶解度」は、100gの水に溶ける各化合物の重量%で示す。これに対して、水への溶解度の高い(溶解度が53重量%を超える)化合物、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(溶解度:制約なし)、モノエチレングリコール(溶解度:制約なし)およびN−メチルピロリドン(溶解度:制約なし)は、添加剤としては不適である。
当該化合物の添加量は、好ましくは、当該化合物も含めた電着溶液の全体積に対して、0.1〜20体積%であり、より好ましくは、0.75〜8体積%、さらに好ましくは2〜4体積%である。
(E)酸化チタニウムから成る微粒子
酸化チタニウムは、アナターゼ型、ルチル型のいずれの結晶形のものでも良いが、隠蔽率の高いルチル型の方が好ましい。微粒子の大きさは、0.5μm以下、好ましくは、0.001〜0.2μm(1〜200nm)、より好ましくは、0.001〜0.1(1〜100nm)である。
酸化チタニウムからなる微粒子の添加量は、樹脂粒子の全重量に対して、好ましくは10〜30重量%の範囲、より好ましくは15〜30重量%の範囲である。
その他の添加剤
なお、この実施の形態に係る水性電着塗料は、上記(A)〜(E)以外にも、適宜、他の成分を添加可能である。例えば、界面活性剤、消泡剤等を添加しても良い。
2.電着塗膜の製造方法の実施の形態
2.1 電着工程
電着溶液中に陽極と陰極を挿入して、50V以下の印加電圧にて、陽極に製膜する。製膜対象となる陽極の材料については、導電性材料であって、かつ水に不溶性若しくは難溶性であれば特に制限無く対象になるが、銅、鉄、アルミニウム等の金属が好ましい。製膜時の液温は、10〜40℃、さらには、15〜30℃の範囲が好ましい。製膜時間は、必要な膜厚等の条件により異なる。製膜速度は、この実施の形態では、30μm/min以上となる。
2.2 加熱工程
電着完了後、陽極を水槽から引き上げ、80〜220℃にて1〜30分間加熱するのが好ましい。ただし、酸化チタニウム微粉末を用いる場合には、それを用いない場合と比べて、より高い温度、あるいは/および長い時間、加熱するのが好ましい。
3.電着塗膜の実施の形態
電着塗膜は、上記製造方法によって形成される塗膜であり、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子、およびカルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子の内、少なくともいずれか一方の樹脂粒子から形成され、さらに、カルボキシル基含有アクリルウレタンからなる樹脂粒子を含み得る。
次に、本発明の実施例について説明する。
1.塗膜原料
1.1 アニオン性官能基含有飽和ポリエステル
アニオン性官能基含有飽和ポリエステルの材料には、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョンと、カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョンの2種類を用いた。スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョンとしては、ペスレジン(Aシリーズ)(高松油脂株式会社製)、バイロナール(東洋紡績株式会社製)の2種類のエマルジョンを用いた。また、カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョンとしては、プラスコート(互応化学工業株式会社製)、エリーテル(KAシリーズ、KTシリーズ)(ユニチカ株式会社製)の3種類のエマルジョンを用いた。
1.2 カルボキシル基含有アクリルウレタン
カルボキシル基含有アクリルウレタンの材料には、カルボキシル基含有アクリルウレタンハイブリッド型エマルジョン(アクリル樹脂製のコアにウレタン樹脂製のシェルを被覆した二層構造の樹脂を有する)を用いた(リカボンド,中央理化学工業株式会社製)。
1.3 水に溶けにくい化合物
当該化合物には、実施例に応じて、水への溶解度の低い9種類の有機溶剤、具体的には、ベンジルアルコール(表では、「BeAl」で示す)、プロピレングリコールジアセテート(表では、「PGDA」で示す)、酢酸ブチル(表では、「BuAc」で示す)、トルエン(表では、「TL」で示す)、酢酸ベンジル(表では、「BeAc」で示す)、メチルイソブチルケトン(表では、「MIBK」で示す)、メチルヘキシルケトン(表では、「MHK」で示す)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(表では、「PMA」で示す)およびジプロピレングリコールジメチルエーテル(表では、「PGDE」で示す)のいずれか1種を用いた。また、比較として、水への溶解度の高い3種類の有機溶剤、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド(表では、「DMF」で示す)、モノエチレングリコール(表では、「MEG」で示す)およびN−メチルピロリドン(表では、「NMP」で示す)のいずれか1種を用いた。
1.4 中和・pH調整剤
pH調整を要する場合には、pH調整剤として、イソプロピルアミンまたはトリエチルアミンを用いた。イソプロピルアミンまたはトリエチルアミンは、電着塗膜水溶液のpHが8.0〜9.0になるような適量にて、添加した。
1.5 水
水には、イオン交換水を用いた。水は、各実施例において、電着溶液中の固形成分がほぼ同じ体積%となるように、適宜用いた。
1.6 高放熱材料
一部の実施例において、高放熱材料として、酸化チタニウム(EP B−553、大日精化株式会社製)を用いた。
2.製膜条件
後述の実施例に応じて用意した水性電着塗料を水槽に入れて、そこに陽極と陰極を挿入して所定印加電圧の下、製膜を実施した。陽極の材料には、銅(Cu)、鉄(Fe)、アルミニウムの3種類の金属を用いた。陰極の材料には、各実施例に共通して、SUS304を用いた。陽極と陰極間の印加電圧(CV)は、実施例に応じて12〜48Vの範囲内とした。製膜は、液温を25℃に保持し、マグネチックスターラーを用いて攪拌しながら行った。
電着完了後、陽極を水槽から引き上げ、陽極を160℃にて10分間加熱した。ただし、酸化チタニウム微粉末を用いた実施例では、陽極を180℃にて20分間加熱した。
3.塗膜の評価方法
3.1 塗膜表面の状態
目視にて、平滑性とピンホールの有無を観察し、不合格の膜は「×」と、合格の膜は「○」、「◎」と順に高い評価になるように評価した。「×」は、膜を形成できなかったもの、「○」は、ピンホールが見られ凹凸が多少存在するものの合格レベルのもの、「◎」は、ピンホールが無く平滑なものへの評価である。
3.2 膜厚
膜厚は、渦電流式膜厚計(サンコウ電子製)を用いて測定した。
3.3 表面粗さ
JIS B0601に基づき、塗膜表面の粗さを測定し、十点平均粗さ(Rz)と最大高さ(Rmax)にて評価した。
3.4 密着性評価
JIS K5600に準拠し、碁盤目試験(クロスカット法)、および耐屈曲試験(円筒マンドレル法)により、塗膜の密着性を評価した。
3.5 硬度評価
JIS K5600に準拠し、鉛筆硬度試験により塗膜の硬度を評価した。
3.6 熱放射率評価
一部の実施例において、放射率計(型式:WP−AERD,デバイス・アンド・サービス・カンパニー社製)を用いて、測定波長3〜30μm、測定温度80℃の条件で熱放射率を測定した。
4.各実施例の内容
4.1 実施例1
「3種のアニオン性官能基含有樹脂の組み合わせによる製膜およびその特性評価」
(実験No.1〜103)
(1)水性電着塗料の作製
以下の3種類の液(A液、B液およびC液)を用意し、それぞれを0〜100体積%の範囲で変化して合計で100体積%になるように、水性電着塗料を作製した。
<A液>
以下のa)〜c)を加えて、A液を作製した。
a)スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン(ペスレジン(Aシリーズ)、高松油脂株式会社製): 1790重量部
b)イオン交換水: 360重量部
c)イソプロピルアミン: pHが8.0〜9.0の範囲になるような適量
<B液>
以下のa)とb)とを加えて、B液を作製した。
a)カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョン(リカボンド、中央理化工業株式会社製): 1800重量部
b)イオン交換水: 413重量部
<C液>
以下のa)〜c)を加えて、C液を作製した。
a)カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン(プラスコート、互応化学工業株式会社製): 1880重量部
b)イオン交換水: 360重量部
c)イソプロピルアミン: pHが8.0〜9.0の範囲になるような適量
(2)電着塗膜の作製
陽極に、銅、アルミニウムおよび鉄の3種類の金属を用いて、各種陽極に製膜を行った。製膜は、印加電圧を、12、24、25、35、36および48Vにそれぞれ変化させて行った。通電時間は、電流値がゼロになるまでの時間とした(5〜10秒で終了)。
(3)塗膜の評価
表1、表2および表3に、各種水性電着塗料を用いて、銅、アルミニウムおよび鉄に形成した各塗膜の作製条件および特性評価を、それぞれ示す。表1〜3中において、欄内のバー(−)は、特性評価を行っていないことを意味する。
表1に示すように、銅を陽極とすると、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルのみを樹脂粒子とするA液から成る電着溶液(実験No.21)では、良好な塗膜を形成できた。一方、カルボキシル基含有アクリルウレタンのみを樹脂粒子とするB液から成る電着溶液(実験No.1)では、塗膜の形成が困難であった。スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルおよびカルボキシル基含有アクリルウレタンの両樹脂粒子を含む電着溶液(実験No.2〜20)では、カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョンが75体積%以上の場合には塗膜の形成が困難であったが、カルボキシル基含有アクリルウレエマルジョンが70体積%以下では、良好な塗膜が形成できた。カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョンが50体積%以下の場合には、特に良好な塗膜が得られた。さらには、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン:カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョン=1:1に近いと、製膜速度に優れ、かつ平滑性に優れた塗膜を形成できた。スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン:カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョン=55:45(実験No.12)と、上記両比=100:0(実験No.21)の各条件にて得られた塗膜の硬度および密着性を評価すると、いずれも、高硬度で密着性に優れた塗膜であることがわかった。
表2に示すように、アルミニウムを陽極とすると、3種のエマルジョンの内、カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョンが存在しない場合には(実験No22〜29)、他の2種類のエマルジョンが同体積程度で組み合わせた以外、塗膜の形成は困難であった。また、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン:カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョン=4:6〜7:3の範囲で、特に、製膜速度に優れ、かつ平滑性に優れた塗膜を形成できた。スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン:カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョン=40:60(実験No.33)、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン:カルボキシル基含有アクリルウレタンエマルジョン:カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン=10:10:80(実験No.53)および30:30:40(実験No.56)の各条件にて得られた塗膜の硬度および密着性を評価すると、いずれも、高硬度で密着性に優れた塗膜であることがわかった。
表3に示すように、鉄を陽極とすると、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョンとカルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョンのみを配合した場合に、良好な塗膜が形成できた(実験No.63〜70)。特に、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン:カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン=1:1に近いと、より製膜速度に優れ、かつ平滑性に優れた塗膜を形成できた。スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン:カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン=20:80(実験No.64)と、上記両比=60:40(実験No.68)の各条件にて得られた塗膜の硬度および密着性を評価すると、いずれも、高硬度で密着性に優れた塗膜であることがわかった。
Figure 2012062445
Figure 2012062445
Figure 2012062445
4.2 実施例2
「単一のアニオン性官能基含有飽和ポリエステルを用いた化合物の添加量依存性」
(実験No.104〜112)
(1)水性電着塗料の作製
以下のa)およびb)を加えて、水性電着塗料を作製した。アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョンには、2種類のスルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン(ペスレジン(Aシリーズ)およびバイロナール)と、1種類のカルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン(エリーテル(KAシリーズ))とを、それぞれ用いた。各アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョンは、水性電着塗料の全体積に対して、固形成分(アニオン性官能基含有飽和ポリエステル)が24〜25体積%になるように用意した。このため、各電着塗料において、上記固形成分の体積%を確保すべく、必要に応じて、イオン交換水を加えた。以後の実施例でも同様である。
化合物には、ベンジルアルコールを用いた。ベンジルアルコールの添加量は、ベンジルアルコールも含めた水性電着塗料の全体積に対して、0〜7体積%の範囲内とした。
a)アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョン: 1790重量部
b)化合物: 0〜7体積%
(2)電着塗膜の作製
陽極に、銅、アルミニウムおよび鉄の3種類の金属を用いて、各種陽極に製膜を行った。製膜は、印加電圧30V、通電時間5〜10秒(電流値がゼロになるまでの時間)にて行った。
(3)塗膜の評価
表4に、各種水性電着塗料を用いて、銅、アルミニウムおよび鉄に形成した各塗膜の作製条件および特性評価を、それぞれ示す。表4中の欄内のバー(−)は、配合していないことを意味する。
表4に示すように、実験No.112を除き、鉄およびアルミニウムを陽極とした塗膜の形成は困難であった。化合物としてベンジルアルコールを添加せずに、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョンのみを樹脂粒子の原料に配合した場合でも(実験No.104および実験No.109)、比較的高い速度にて塗膜の形成は可能であった。また、ベンジルアルコールを添加すると、それを添加しない場合と比べて、より長期に保持でき、膜の剥離等が見られない良好な塗膜を得ることができた。ベンジルアルコールの添加量を変化させた結果、1.55体積%を超えると、膜性状のより良好な塗膜を得ることができた。
Figure 2012062445
4.3 実施例3
「2種類のアニオン性官能基含有飽和ポリエステルを用いた製膜およびその特性評価」
4.3.1 化合物の添加量依存性
(実験No.113〜126)
(1)水性電着塗料の作製
以下のa)、b)およびc)を加えて、水性電着塗料を作製した。アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョンには、1種類のスルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン(ペスレジン(Aシリーズ))と、2種類のカルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン(エリーテル(KTシリーズ、KAシリーズ)とを組み合わせて用意した。各アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョンは、水性電着塗料の全体積に対して、固形成分(アニオン性官能基含有飽和ポリエステル)が24〜25体積%になるように用意した。また、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルと、カルボキシル基含有飽和ポリエステルとを、重量比にて1:1になるように、各エマルジョンを用意して、水性電着塗料を作製した。
化合物には、ベンジルアルコールを用いた。ベンジルアルコールの添加量は、ベンジルアルコールも含めた水性電着塗料の全体積に対して、0〜12体積%の範囲内とした。
a)スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン
b)カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン
c)化合物: 0〜12体積%
(2)電着塗膜の作製
実施例2と同一条件にて、各塗膜を作製した。
(3)塗膜の評価
表5に、各種水性電着塗料を用いて、銅、アルミニウムおよび鉄に形成した各塗膜の作製条件および特性評価を、それぞれ示す。表5中の各欄内のバー(−)は、配合していないこと、あるいは特性評価を行っていないことを意味する。
表5に示すように、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョンとカルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョンを組み合わせた場合、化合物として添加したベンジルアルコールの量が0.75体積%を超えると、比較的安定して、良好な塗膜を得ることができた。特に、銅に製膜する場合に、その効果が顕著であった。また、ベンジルアルコールの添加量が8体積%以上になると、製膜可能ではあるが、膜性状は若干低下した。特に、ベンジルアルコールの添加量は、2.55を超え、8体積%未満の範囲とするのが好ましいことがわかった。
4.3.2 化合物の種類を変えた製膜および特性評価
(実験No.127〜140)
(1)水性電着塗料の作製
以下のa)、b)およびc)を加えて、水性電着塗料を作製した。アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョンには、1種類のスルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン(ペスレジン(Aシリーズ))と、1種類のカルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン(エリーテル(KAシリーズ))とを組み合わせ用意した。また、各アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョンは、水性電着塗料の全体積に対して、固形成分(アニオン性官能基含有飽和ポリエステル)が24〜25体積%になるように用意した。さらに、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルと、カルボキシル基含有飽和ポリエステルとを、重量比にて1:1になるように、各エマルジョンを用意して、水性電着塗料を作製した。
化合物には、ベンジルアルコール以外に、プロピレングリコールジアセテート、酢酸ブチル、トルエン、酢酸ベンジル、メチルイソブチルケトン、メチルヘキシルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよびジプロピレングリコールジメチルエーテルも用いた。また、比較として、N,N−ジメチルホルムアミド、モノエチレングリコールおよびN−メチルピロリドンを用いた。各化合物の添加量は、それも含めた水性電着塗料の全体積に対して、3.1〜15体積%の範囲とした。
a)スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン
b)カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン
c)化合物: 3.1〜15体積%
(2)電着塗膜の作製
実施例2と同一条件にて、各塗膜を作製した。
(3)塗膜の評価
表5に、各種水性電着塗料を用いて、銅、アルミニウムおよび鉄に形成した各塗膜の作製条件および特性評価を、それぞれ示す。特性評価の各欄内の「-Cu」、「−Al」および「−Fe」は、評価対象の塗膜を電着した陽極の金属種を意味する。
表5に示すように、化合物として、水への溶解度の高いN,N−ジメチルホルムアミド、モノエチレングリコールおよびN−メチルピロリドンを用いた場合には、製膜は困難であった(実験No.138〜140)。一方、水への溶解度の低い化合物を用いた場合には、良好な製膜が可能であり、特に、ベンジルアルコールおよびジプロピレングリコールジメチルエーテルをそれぞれ用いた場合に、膜性状がより良好な塗膜を形成できた。ベンジルアルコールを3.55体積%添加した条件(実験No.130)、メチルヘキシルケトンを3.1体積%添加した条件(実験No.134)およびジプロピレングリコールジメチルエーテルを15体積%添加した条件(実験No.137)の各条件にて得られた塗膜の硬度および密着性を評価すると、いずれも、鉛筆硬度3H以上の高硬度で、かつクロスカット法による密着性が「分類0」という高密着性を有する塗膜であった。また、これらの表面は極めて平滑であって、いずれも、Rzが1.2μm以下、Rmaxが2.3μm以下を示した。従来から公知の方法にて作製した塗膜のRzが1.9〜7.9μm、Rmaxが2.9〜11.2μmであることを考慮すると、平滑性に優れていることがわかる。
Figure 2012062445
4.4 実施例4
「2種類のアニオン性官能基含有飽和ポリエステルに酸化チタニウムを加えた製膜およびその特性評価」
(実験No.141〜143)
(1)水性電着塗料の作製
以下のa)、b)、c)、d)、e)およびf)を加えて、水性電着塗料を作製した。ただし、d)およびe)については、その添加効果を調べるため、少なくともいずれか一方を添加しない実験も行った。アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョンには、1種類のスルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン(ペスレジン(Aシリーズ)と、1種類のカルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン(エリーテル(KAシリーズ))とを用いた。各アニオン性官能基含有飽和ポリエステルエマルジョンは、水性電着塗料の全体積に対して、固形成分(アニオン性官能基含有飽和ポリエステル)が31〜33体積%になるように用意した。なお、酸化チタニウムを添加した場合には、固形成分には、酸化チタニウムも加えた。また、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルと、カルボキシル基含有飽和ポリエステルとを、重量比にて1:1になるように、各エマルジョンを用意して、水性電着塗料を作製した。
酸化チタニウムの配合量は、スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルとカルボキシル基含有飽和ポリエステルの総重量に対して、24.4重量部とした。
化合物には、ベンジルアルコールを用いた。ベンジルアルコールの添加量は、それも含めた水性電着塗料の全体積に対して、2.8体積%とした。
シリコーン消泡剤(品番:FZ−2163、東レ・ダウコーニング社製)の添加量は、電着溶液の全重量に対して、0.42重量%とした。
a)スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルエマルジョン: 500重量部
b)カルボキシル基含有飽和ポリエステルエマルジョン: 500重量部
c)トリエチルアミン: pHが8.0〜9.0の範囲になるような適量
d)酸化チタニウム微粒子: 180重量部
e)シリコーン消泡剤:0.42重量%
f)化合物: 2.8体積%
(2)電着塗膜の作製
陽極に、銅、アルミニウムおよび鉄の3種類の金属を用いて、各種陽極に製膜を行った。製膜は、印加電圧36V、通電時間5〜10秒にて行った。
(3)塗膜の評価
表6に、各種水性電着塗料を用いて、銅、アルミニウムおよび鉄に形成した各塗膜の作製条件および特性評価を、それぞれ示す。表6中の各欄内のバー(−)は、特性評価を行っていないことを意味する。また、表6中の「有」および「無」は、該当する配合物を、それぞれ配合していること、および配合していないことを意味する。特性評価の各欄の「−Al」は、評価対象の塗膜を電着した陽極がアルミニウムであることを意味する。
表6に示すように、酸化チタニウムを添加すると、熱放射率が高くなることがわかった(実験No.141および実験No.142)。酸化チタニウムを添加し、さらにシリコーン消泡剤を添加したものと、添加しなかったものとを比較すると(実験No.141と実験No.142との比較)、消泡剤を添加しない方が、塗膜の硬度、密着性に優れていた。
Figure 2012062445
本発明は、例えば、工業用部品、自動車用品、医療機器、食品加工機器、建材等に電着塗膜を形成するのに利用可能である。

Claims (9)

  1. スルホン酸ナトリウム基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子、およびカルボキシル基含有飽和ポリエステルから成る樹脂粒子の内、少なくともいずれか一方の樹脂粒子を水媒体中に含有することを特徴とする水性電着塗料。
  2. カルボキシル基含有アクリルウレタンから成る樹脂粒子を、さらに含有することを特徴とする請求項1に記載の水性電着塗料。
  3. 20℃の水に対して0〜53重量%の溶解度を有する水に溶けにくい化合物を、さらに含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水性電着塗料。
  4. 前記化合物は、ベンジルアルコールであることを特徴とする請求項3に記載の水性電着塗料。
  5. 酸化チタニウム微粒子を、前記樹脂粒子の総重量に対して、10〜30重量%の範囲内にて、さらに含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水性電着塗料。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の水性電着塗料を用いて電着塗膜を製造する方法であって、
    電着溶液の全体積に対して固形成分が10〜40体積%となるように調整し、その電着溶液中に陽極と陰極を入れて50V以下の印加電圧にて、上記陽極に塗膜を形成することを特徴とする電着塗膜の製造方法。
  7. 20℃の水に対して0〜53重量%の溶解度を有する水に溶けにくい化合物を、前記電着溶液の全重量に対して0.1〜20体積%の範囲内にて、前記電着溶液中に混合して、前記陽極に塗膜を形成することを特徴とする請求項6に記載の電着塗膜の製造方法。
  8. 前記電着溶液において、酸化チタニウム微粒子を、前記樹脂粒子の総重量に対して、10〜30重量%の範囲内にて、さらに含むことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電着塗膜の製造方法。
  9. 請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の電着塗膜の製造方法を用いて製膜されることを特徴とする電着塗膜。
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