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JP2012059848A - 偏光変換ユニット、照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

偏光変換ユニット、照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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JP2012059848A
JP2012059848A JP2010200405A JP2010200405A JP2012059848A JP 2012059848 A JP2012059848 A JP 2012059848A JP 2010200405 A JP2010200405 A JP 2010200405A JP 2010200405 A JP2010200405 A JP 2010200405A JP 2012059848 A JP2012059848 A JP 2012059848A
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Koji Shigematsu
幸二 重松
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Abstract

【課題】製造が比較的容易な構成を有し、照明光学系の光路中に配置されて連続性の高い周方向偏光状態の瞳強度分布を実現することのできる偏光変換ユニット。
【解決手段】入射光を所定の偏光状態の光に変換して射出する偏光変換部材51を備えた偏光変換ユニットにおいて、偏光変換部材51は、旋光性の光学材料により形成され且つ光軸を横切る面に沿って並列的に配置された複数の偏光変換部511〜514を有し、複数の偏光変換部511〜514は、平面状の入射面と該入射面と非平行な平面状の射出面とをそれぞれ有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、偏光変換ユニット、照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は、半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のデバイスをリソグラフィー工程で製造するための露光装置に好適な照明光学系に関するものである。
この種の典型的な露光装置においては、光源から射出された光が、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズを介して、多数の光源からなる実質的な面光源としての二次光源(一般には照明瞳における所定の光強度分布)を形成する。以下、照明瞳での光強度分布を、「瞳強度分布」という。また、照明瞳とは、照明瞳と被照射面(露光装置の場合にはマスクまたはウェハ)との間の光学系の作用によって、被照射面が照明瞳のフーリエ変換面となるような位置として定義される。
二次光源からの光は、コンデンサー光学系により集光された後、所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明する。マスクを透過した光は投影光学系を介してウェハ上に結像し、ウェハ上にはマスクパターンが投影露光(転写)される。マスクに形成されたパターンは微細化されており、この微細パターンをウェハ上に正確に転写するにはウェハ上において均一な照度分布を得ることが不可欠である。
任意方向の微細パターンを忠実に転写するのに適した照明条件を実現するために、フライアイレンズの後側焦点面またはその近傍の照明瞳に輪帯状の二次光源を形成し、この輪帯状の二次光源を通過する光束がその周方向を偏光方向とする直線偏光状態(以下、略して「周方向偏光状態」という)になるように設定する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載された照明光学系では、4分割乃至8分割された扇形状の分割領域を有する旋光性の偏光変換素子を用いて、各分割領域を通過する光の偏光状態を周方向に設定することにより、いわゆる連続性の比較的低い周方向偏光状態を実現している。
米国特許出願公開第2006/0170901号明細書
周方向偏光の作用効果をさらに良好に発揮するために、例えば8分割よりも細かい分割に基づく連続性の高い周方向偏光状態の実現が望まれている。しかしながら、特許文献1に提案された偏光変換素子では、各分割領域に対応して所定の厚さを有する分割数と同数の部材を準備し、且つこれらの部材を面内方向に沿って正確に並べて保持する必要があるため、分割数の増大につれて製造(複数の部材を正確に並べて保持することも含む広い概念)の難易度が高くなり易く、ひいては製造コストが高くなり易い。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、製造が比較的容易な構成を有し、照明光学系の光路中に配置されて連続性の高い周方向偏光状態の瞳強度分布を実現することのできる偏光変換ユニットを提供することを目的とする。また、本発明は、連続性の高い周方向偏光状態の瞳強度分布を実現する偏光変換ユニットを用いて、所望の周方向偏光状態の光で被照射面を照明することのできる照明光学系を提供することを目的とする。また、本発明は、所望の周方向偏光状態の光で所定のパターンを照明する照明光学系を用いて、適切な照明条件のもとで微細パターンを感光性基板に正確に転写することのできる露光装置およびデバイス製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、入射光を所定の偏光状態の光に変換して射出する偏光変換部材を備えた偏光変換ユニットにおいて、
前記偏光変換部材は、旋光性の光学材料により形成され且つ光軸を横切る面に沿って並列的に配置された複数の偏光変換部を有し、
前記複数の偏光変換部は、平面状の入射面と該入射面と非平行な平面状の射出面とをそれぞれ有することを特徴とする偏光変換ユニットを提供する。
本発明の第2形態では、光源からの光により被照射面を照明する照明光学系において、
前記光源と前記被照射面との間の光路中に配置された第1形態の偏光変換ユニットを備えていることを特徴とする照明光学系を提供する。
本発明の第3形態では、光源からの光により被照射面を照明する照明光学系において、
第1形態の複数の偏光変換ユニットを備え、該複数の偏光変換ユニットは、前記光源と前記被照射面との間の照明光路中に選択的に配置されることを特徴とする照明光学系を提供する。
本発明の第4形態では、所定のパターンを照明するための第2形態または第3形態の照明光学系を備え、前記所定のパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第5形態では、第4形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光することと、
前記所定のパターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成することと、
前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法を提供する。
本発明の偏光変換ユニットは、製造が比較的容易な構成を有し、照明光学系の光路中に配置されて連続性の高い周方向偏光状態の瞳強度分布を実現することができる。本発明の照明光学系では、連続性の高い周方向偏光状態の瞳強度分布を実現する偏光変換ユニットを用いて、所望の周方向偏光状態の光で被照射面を照明することができる。本発明の露光装置では、所望の周方向偏光状態の光で被照射面としてのパターン面を照明する照明光学系を用いて、適切な照明条件のもとで微細パターンを感光性基板に正確に転写することができ、ひいては良好なデバイスを製造することができる。
本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 アフォーカルレンズの瞳面に輪帯状の光強度分布が形成される様子を示す図である。 本実施形態にかかる偏光変換部材を光軸に沿って入射側から見た図である。 本実施形態の偏光変換ユニットの構成を概略的に示す斜視図である。 水晶の旋光性について説明する図である。 マイクロフライアイレンズの直後の照明瞳に周方向偏光状態で輪帯状の光強度分布が形成される様子を示す図である。 本実施形態における偏光変換部の厚さ分布を示す図である。 理想的な周方向偏光状態を実現するために偏光変換部に要求される厚さ分布を示す図である。 マイクロフライアイレンズの直後の照明瞳に径方向偏光状態で輪帯状の光強度分布が形成される様子を示す図である。 変形例にかかる偏光変換部材の構成を概略的に示す斜視図である。 半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。 液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。図1において、感光性基板であるウェハWの露光面(転写面)の法線方向に沿ってZ軸を、ウェハWの露光面内において図1の紙面に平行な方向にY軸を、ウェハWの露光面内において図1の紙面に垂直な方向にX軸をそれぞれ設定している。
図1を参照すると、本実施形態の露光装置では、光源LSから露光光(照明光)が供給される。光源LSとして、たとえば193nmの波長の光を供給するArFエキシマレーザ光源や248nmの波長の光を供給するKrFエキシマレーザ光源などを用いることができる。光源LSから射出された光束は、整形光学系1、偏光状態切換部2、および回折光学素子3を介して、アフォーカルレンズ4に入射する。整形光学系1は、光源LSからのほぼ平行な光束を所定の矩形状の断面を有する光束に変換して偏光状態切換部2へ導く機能を有する。
偏光状態切換部2は、光源側から順に、光軸AXを中心として結晶光学軸が回転自在に構成されて入射する楕円偏光の光を直線偏光の光に変換する1/4波長板2aと、光軸AXを中心として結晶光学軸が回転自在に構成されて入射する直線偏光の偏光方向を変化させる1/2波長板2bと、照明光路に対して挿脱自在なデポラライザ(非偏光化素子)2cとを備えている。偏光状態切換部2は、デポラライザ2cを照明光路から退避させた状態で、光源LSからの光を所望の偏光方向を有する直線偏光の光に変換して回折光学素子3へ入射させる機能を有し、デポラライザ2cを照明光路中に設定した状態で、光源LSからの光を実質的に非偏光の光に変換して回折光学素子3へ入射させる機能を有する。
アフォーカルレンズ4は、前側レンズ群4aと後側レンズ群4bとからなり、前側レンズ群4aの前側焦点位置と回折光学素子3の位置とがほぼ一致し且つ後側レンズ群4bの後側焦点位置と図中破線で示す所定面IPの位置とがほぼ一致するように設定されたアフォーカル系(無焦点光学系)である。回折光学素子3は、基板に露光光(照明光)の波長程度のピッチを有する段差を形成することによって構成され、入射ビームを所望の角度に回折する作用を有する。以下、説明を簡単にするために、回折光学素子3は、輪帯照明用の回折光学素子であるものとする。
輪帯照明用の回折光学素子3は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールド(またはフラウンホーファー回折領域)に輪帯状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、回折光学素子3に入射したほぼ平行光束は、図2に示すように、アフォーカルレンズ4の瞳位置に輪帯状の光強度分布21を形成した後、輪帯状の角度分布でアフォーカルレンズ4から射出される。アフォーカルレンズ4の瞳位置またはその近傍には、偏光変換ユニット5および円錐アキシコン系6が配置されている。偏光変換ユニット5の構成および作用については後述する。また、円錐アキシコン系6の構成および作用についても後述する。
アフォーカルレンズ4を介した光は、σ値(σ値=照明光学系のマスク側開口数/投影光学系のマスク側開口数)可変用のズームレンズ7を介して、オプティカルインテグレータとしてのマイクロフライアイレンズ(またはフライアイレンズ)8に入射する。マイクロフライアイレンズ8は、例えば縦横に且つ稠密に配列された多数の正屈折力を有する微小レンズからなる光学素子であって、平行平面板にエッチング処理を施して微小レンズ群を形成することによって構成されている。
マイクロフライアイレンズを構成する各微小レンズは、フライアイレンズを構成する各レンズエレメントよりも微小である。また、マイクロフライアイレンズは、互いに隔絶されたレンズエレメントからなるフライアイレンズとは異なり、多数の微小レンズ(微小屈折面)が互いに隔絶されることなく一体的に形成されている。しかしながら、正屈折力を有するレンズ要素が縦横に配置されている点でマイクロフライアイレンズはフライアイレンズと同じ波面分割型のオプティカルインテグレータである。なお、マイクロフライアイレンズ8として、例えばシリンドリカルマイクロフライアイレンズを用いることもできる。シリンドリカルマイクロフライアイレンズの構成および作用は、例えば米国特許第6913373号公報に開示されている。
所定面IPの位置はズームレンズ7の前側焦点位置またはその近傍に配置され、マイクロフライアイレンズ8の入射面はズームレンズ7の後側焦点位置またはその近傍に配置されている。換言すると、ズームレンズ7は、所定面IPとマイクロフライアイレンズ8の入射面とを実質的にフーリエ変換の関係に配置し、ひいてはアフォーカルレンズ4の瞳面とマイクロフライアイレンズ8の入射面とを光学的にほぼ共役に配置している。
したがって、マイクロフライアイレンズ8の入射面上には、アフォーカルレンズ4の瞳面と同様に、たとえば光軸AXを中心とした輪帯状の照野が形成される。この輪帯状の照野の全体形状は、ズームレンズ7の焦点距離に依存して相似的に変化する。マイクロフライアイレンズ8に入射した光束は二次元的に分割され、その後側焦点面またはその近傍の位置(照明瞳の位置)には、マイクロフライアイレンズ8の入射面に形成される照野とほぼ同じ光強度分布を有する二次光源、すなわち光軸AXを中心とした輪帯状の実質的な面光源からなる二次光源(瞳強度分布)が形成される。
マイクロフライアイレンズ8の後側焦点面またはその近傍には、必要に応じて、輪帯状の二次光源に対応した輪帯状の開口部(光透過部)を有する照明開口絞り9が配置されている。照明開口絞り9は、照明光路に対して挿脱自在に構成され、且つ大きさおよび形状の異なる開口部を有する複数の開口絞りと切り換え可能に構成されている。開口絞りの切り換え方式として、たとえば周知のターレット方式やスライド方式などを用いることができる。照明開口絞り9は、投影光学系PLの入射瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置され、二次光源の照明に寄与する範囲を規定する。
マイクロフライアイレンズ8および照明開口絞り9を経た光は、コンデンサー光学系10を介して、マスクブラインド11を重畳的に照明する。こうして、照明視野絞りとしてのマスクブラインド11には、マイクロフライアイレンズ8の微小レンズの形状と焦点距離とに応じた矩形状の照野が形成される。マスクブラインド11の矩形状の開口部(光透過部)を経た光は、前側レンズ群12aと後側レンズ群12bとからなる結像光学系12を介して、所定のパターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。すなわち、結像光学系12は、マスクブラインド11の矩形状開口部の像をマスクM上に形成することになる。
マスクステージMS上に保持されたマスクMには、転写すべきパターンが形成されている。マスクMのパターンを透過した光は、投影光学系PLを介して、ウェハステージWS上に保持されたウェハ(感光性基板)W上にマスクパターンの像を形成する。こうして、投影光学系PLの光軸AXと直交する平面(XY平面)内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光またはスキャン露光を行うことにより、ウェハWの各露光領域にはマスクMのパターンが逐次露光される。
円錐アキシコン系6は、光源側から順に、光源側に平面を向け且つマスク側に凹円錐状の屈折面を向けた第1プリズム部材6aと、マスク側に平面を向け且つ光源側に凸円錐状の屈折面を向けた第2プリズム部材6bとから構成されている。そして、第1プリズム部材6aの凹円錐状の屈折面と第2プリズム部材6bの凸円錐状の屈折面とは、互いに当接可能なように相補的に形成されている。また、第1プリズム部材6aおよび第2プリズム部材6bのうち少なくとも一方の部材が光軸AXに沿って移動可能に構成され、第1プリズム部材6aと第2プリズム部材6bとの間隔が可変に構成されている。
ここで、第1プリズム部材6aと第2プリズム部材6bとが互いに当接している状態では、円錐アキシコン系6は平行平面板として機能し、形成される輪帯状の二次光源に及ぼす影響はない。しかしながら、第1プリズム部材6aと第2プリズム部材6bとを離間させると、輪帯状の二次光源の幅(輪帯状の二次光源の外径と内径との差の1/2)を一定に保ちつつ、輪帯状の二次光源の外径(内径)が変化する。すなわち、輪帯状の二次光源の輪帯比(内径/外径)および大きさ(外径)が変化する。
ズームレンズ7は、輪帯状の二次光源の全体形状を相似的に拡大または縮小する機能を有する。たとえば、ズームレンズ7の焦点距離を最小値から所定の値へ拡大させることにより、輪帯状の二次光源の全体形状が相似的に拡大される。換言すると、ズームレンズ7の作用により、輪帯状の二次光源の輪帯比が変化することなく、その幅および大きさ(外径)がともに変化する。このように、円錐アキシコン系6およびズームレンズ7の作用により、輪帯状の二次光源の輪帯比と大きさ(外径)とを制御することができる。
本実施形態では、上述したように、マイクロフライアイレンズ8により形成される二次光源を光源として、照明光学系(1〜12)の被照射面に配置されるマスクMをケーラー照明する。このため、二次光源が形成される位置は投影光学系PLの開口絞りASの位置と光学的に共役であり、二次光源の形成面を照明光学系(1〜12)の照明瞳面と呼ぶことができる。典型的には、照明瞳面に対して被照射面(マスクMが配置される面、または投影光学系PLを含めて照明光学系と考える場合にはウェハWが配置される面)が光学的なフーリエ変換面となる。
瞳強度分布とは、照明光学系(1〜12)の照明瞳面または当該照明瞳面と光学的に共役な面における光強度分布(輝度分布)である。マイクロフライアイレンズ8による波面分割数が比較的大きい場合、マイクロフライアイレンズ8の入射面に形成される大局的な光強度分布と、二次光源全体の大局的な光強度分布(瞳強度分布)とが高い相関を示す。このため、マイクロフライアイレンズ8の入射面および当該入射面と光学的に共役な面における光強度分布についても瞳強度分布と称することができる。すなわち、マイクロフライアイレンズ8の入射面と光学的に共役な面であるアフォーカルレンズ4の瞳面も照明瞳面と呼ぶことができる。
輪帯照明用の回折光学素子3に代えて、複数極照明(2極照明、4極照明、8極照明など)用の回折光学素子(不図示)を照明光路中に設定することによって、複数極照明を行うことができる。複数極照明用の回折光学素子は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールドに複数極状(2極状、4極状、8極状など)の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、複数極照明用の回折光学素子を介した光束は、マイクロフライアイレンズ8の入射面に、たとえば光軸AXを中心とした複数の所定形状(円弧状、円形状など)の照野からなる複数極状の照野を形成する。その結果、マイクロフライアイレンズ8の後側焦点面またはその近傍にも、その入射面に形成された照野と同じ複数極状の二次光源が形成される。
また、輪帯照明用の回折光学素子3に代えて、円形照明用の回折光学素子(不図示)を照明光路中に設定することによって、通常の円形照明を行うことができる。円形照明用の回折光学素子は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールドに円形状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、円形照明用の回折光学素子を介した光束は、マイクロフライアイレンズ8の入射面に、たとえば光軸AXを中心とした円形状の照野を形成する。その結果、マイクロフライアイレンズ8の後側焦点面またはその近傍にも、その入射面に形成された照野と同じ円形状の二次光源が形成される。また、輪帯照明用の回折光学素子3に代えて、適当な特性を有する回折光学素子(不図示)を照明光路中に設定することによって、様々な形態の変形照明を行うことができる。回折光学素子3の切り換え方式として、たとえば周知のターレット方式やスライド方式などを用いることができる。
偏光変換ユニット5は、上述したように、アフォーカルレンズ4の瞳位置またはその近傍、すなわち照明光学系(1〜12)の照明瞳の位置またはその近傍に配置されている。以下、説明の理解を容易にするために、偏光変換ユニット5は、アフォーカルレンズ4の光路中における照明瞳の直前の位置に、固定的にあるいは光路に対して挿脱自在に配置されているものとする。輪帯照明用の回折光学素子3が照明光路中に配置されている場合、偏光変換ユニット5には輪帯状の断面を有する光束が入射する。
本実施形態では、輪帯照明に際して、偏光状態切換部2の作用により、Y方向に偏光した直線偏光の光が偏光変換ユニット5に入射する。図1を参照すると、偏光変換ユニット5は、光の入射側から順に、入射光を所定の偏光状態の光に変換して射出する偏光変換部材51と、偏光変換部材51による光の偏向作用を補償する補正部材52とを備えている。偏光変換部材51は、図3に示すように、光軸AXと直交するXY平面(一般には光軸AXを横切る面)に沿って並列的に配置された4つの偏光変換部511,512,513,514を有する。
偏光変換部511〜514は、互いに同じ正方形状の外形を有し、光軸AXを中心とする円を4つに等分割して得られる四半円状の領域に対応するように配置されている。偏光変換部511〜514は、正方形の対角線511a,512a,513a,514aが光軸AXからX方向またはY方向に延びるように配置されている。その結果、偏光変換部材51の外形は正方形であり、その正方形の一対の対角線はX方向およびY方向に延びている。図3において、破線で示す2つの円21aおよび21bは輪帯状の光強度分布21の内側の輪郭および外側の輪郭を示し、一点鎖線で示す円は輪帯状の光強度分布21の中心線(外径と内径との中間の径を有する円に対応)21cを示している。
図4に明瞭に示すように、偏光変換部511〜514は、平面状の入射面と、該入射面と非平行な平面状の射出面とを有する。偏光変換部511〜514の入射面は光軸AXと直交しており、その射出面は光軸AXと直交する平面に対して傾斜している。4つの偏光変換部511〜514は、その入射面が光軸AXと直交する1つの平面と一致するように配置されている。その結果、偏光変換部材51の入射面は平面状であり、その射出面は凹凸面状である。あるいは、偏光変換部511〜514の射出面が光軸AXと直交し、その入射面が光軸AXと直交する平面に対して傾斜していても良い。その場合、偏光変換部材51の射出面が平面状になり、その入射面が凹凸面状になる。
4つの偏光変換部511〜514のうち、光軸AXを挟んで対向する一対の偏光変換部は互いに同じ構成を有する。すなわち、偏光変換部511と513とは互いに同じ構成を有し、偏光変換部512と514とは互いに同じ構成を有する。偏光変換部511〜514は、対角線511a〜514a(すなわち光軸AXを中心とする円の径方向に延びる直線)に沿って同じ厚さを有するように配置されている。換言すると、偏光変換部511〜514の射出面は、対角線511a〜514aと直交する方向に傾斜している。
偏光変換部511〜514は、旋光性の光学材料である水晶により形成され、その結晶光学軸がZ方向に延びるように(光軸AXと平行に延びるように)、すなわち入射光の進行方向とほぼ一致するように設定されている。補正部材52は、偏光変換部材51の射出側に隣接して配置されて、旋光性を有しない光学材料である蛍石または石英により形成されている。補正部材52は、偏光変換部材51による光の偏向作用(光の進行方向の変化)を補償するコンペンセータとして機能するための所要の形状を有する。
すなわち、補正部材52は、偏光変換部511と相補的な形状を有する補正部521、偏光変換部512とほぼ相補的な形状を有する補正部522、偏光変換部513とほぼ相補的な形状を有する補正部523、および偏光変換部514とほぼ相補的な形状を有する補正部524を備えている。補正部521〜524は、偏光変換部511〜514と対向するように配置されている。補正部材52の外形は正方形であり、その入射面は凹凸面状で、その射出面は平面状である。
偏光変換部材51は、水晶からなる平行平面板の一方の面を所要の平面形状に加工して得られた偏光変換部511〜514を組み合わせることにより製造される。あるいは、水晶からなる平行平面板の一方の面を所要の凹凸面形状に加工することにより、単一光学部材としての偏光変換部材51を製造することもできる。同様に、補正部材52は、蛍石または石英からなる平行平面板の一方の面を所要の平面形状に加工して得られた補正部521〜524を組み合わせることにより製造される。あるいは、蛍石または石英からなる平行平面板の一方の面を所要の凹凸面形状に加工することにより、単一光学部材としての補正部材52を製造することもできる。
以下、図5を参照して、水晶の旋光性について簡単に説明する。図5を参照すると、厚さdの水晶からなる平行平面板状の光学部材100が、その結晶光学軸と光軸AXとが一致するように配置されている。この場合、光学部材100の旋光性により、入射した直線偏光の偏光方向が光軸AX廻りにθだけ回転した状態で射出される。このとき、光学部材100の旋光性による偏光方向の回転角(旋光角度)θは、光学部材100の厚さdと水晶の旋光能ρとにより、次の式(a)で表わされる。
θ=d・ρ (a)
一般に、水晶の旋光能ρは、波長依存性(使用光の波長に依存して旋光能の値が異なる性質:旋光分散)があり、具体的には使用光の波長が短くなると大きくなる傾向がある。「応用光学II」の第167頁の記述によれば、250.3nmの波長を有する光に対する水晶の旋光能ρは、153.9度/mmである。
本実施形態において、偏光変換部511では、対角線511aと中心線21cとの交差領域r1cにY方向に偏光方向を有する直線偏光の光が入射した場合、Y方向をZ軸廻りに+180度(図3中時計廻りに180度)回転させた方向F1cすなわちY方向に偏光方向を有するY方向直線偏光の光を射出するように、交差領域r1cを通ってX方向に延びる直線である対角線511aに沿った厚さt1cが設定されている。また、偏光変換部511では、偏光変換部512側の境界線と中心線21cとの交差領域r1aにY方向直線偏光の光が入射した場合、Y方向をZ軸廻りに+45度回転させた方向F1aに偏光方向を有する直線偏光の光を射出するように、交差領域r1aを通ってX方向に延びる直線に沿った厚さt1aが設定されている。
また、偏光変換部511では、偏光変換部514側の境界線と中心線21cとの交差領域r1bにY方向直線偏光の光が入射した場合、Y方向をZ軸廻りに+315度回転させた方向F1bに偏光方向を有する直線偏光の光を射出するように、交差領域r1bを通ってX方向に延びる直線に沿った厚さt1bが設定されている。すなわち、偏光変換部511では、X方向に沿って延びる無数の直線状の等厚線(光軸AX方向に沿った寸法である厚さtが等しい点領域を結んだ線)が存在し、交差領域r1cを通る等厚線である対角線511aに沿った厚さがt1cであり且つ交差領域r1a,r1bを通る等厚線に沿った厚さがt1a,t1bであるように設定されている。
偏光変換部512では、対角線512aと中心線21cとの交差領域r2cにY方向直線偏光の光が入射した場合、Y方向をZ軸廻りに+90度回転させた方向F2cすなわちX方向に偏光方向を有するX方向直線偏光の光を射出するように、交差領域r2cを通ってY方向に延びる直線である対角線512aに沿った厚さt2cが設定されている。また、偏光変換部512では、偏光変換部513側の境界線と中心線21cとの交差領域r2aにY方向直線偏光の光が入射した場合、Y方向をZ軸廻りに−45度(図3中反時計廻りに45度)回転させた方向F2aに偏光方向を有する直線偏光の光を射出するように、交差領域r2aを通ってY方向に延びる直線に沿った厚さt2aが設定されている。
また、偏光変換部512では、偏光変換部511側の境界線と中心線21cとの交差領域r2bにY方向直線偏光の光が入射した場合、Y方向をZ軸廻りに+225度回転させた方向F2bに偏光方向を有する直線偏光の光を射出するように、交差領域r2bを通ってY方向に延びる直線に沿った厚さt2bが設定されている。すなわち、偏光変換部512では、Y方向に沿って延びる無数の直線状の等厚線が存在し、交差領域r2cを通る等厚線である対角線512aに沿った厚さがt2cであり且つ交差領域r2a,r2bを通る等厚線に沿った厚さがt2a,t2bであるように設定されている。
偏光変換部513は、光軸AXを挟んで対向する偏光変換部511と同じ構成(同じ形状および大きさ)を有し、光軸AX廻りに偏光変換部511を+180度回転させて得られる姿勢で配置されている。偏光変換部514は、光軸AXを挟んで対向する偏光変換部512と同じ構成を有し、光軸AX廻りに偏光変換部512を+180度回転させて得られる姿勢で配置されている。したがって、偏光変換部513では、対角線513aに沿った厚さt3cが偏光変換部511の対角線511aに沿った厚さt1cと等しく、対角線513aと中心線21cとの交差領域r3cにY方向直線偏光の光が入射した場合、方向F1cと同じ方向F3cすなわちY方向に偏光方向を有するY方向直線偏光の光を射出する。
偏光変換部514では、対角線514aに沿った厚さt4cが偏光変換部512の対角線512aに沿った厚さt2cと等しく、対角線514aと中心線21cとの交差領域r4cにY方向直線偏光の光が入射した場合、方向F2cと同じ方向F4cすなわちX方向に偏光方向を有するX方向直線偏光の光を射出する。したがって、偏光変換部511〜514は、少なくとも上述の各交差領域に入射したY方向直線偏光の光を、光軸AXを中心とする円の接線方向に偏光方向を有する周方向偏光の光に変換して射出する。
こうして、本実施形態において回折光学素子3および偏光変換ユニット5の作用を受けた光は、マイクロフライアイレンズ8の後側焦点面またはその近傍の照明瞳に、図6に示すように周方向偏光状態に設定された輪帯状の瞳強度分布22を形成する。以下、偏光変換部材51を構成する4つの偏光変換部511〜514のうち、X方向に延びる対角線511aを有する偏光変換部511の旋光作用に着目して、輪帯状の瞳強度分布22における周方向偏光状態の連続性について検証する。
上述の説明では、偏光変換部511への光の入射領域(図3において破線で示す一対の円21aと21bとにより規定される四半円環状の領域)のうち、対角線511aと中心線21cとの交差領域r1c、偏光変換部512側の境界線と中心線21cとの交差領域r1a、および偏光変換部514側の境界線と中心線21cとの交差領域r1bに入射する光に対する旋光作用についてのみ言及している。輪帯状の瞳強度分布22における周方向偏光状態の連続性を検証するには、偏光変換部511への光の入射領域の全体に亘って入射光に対する旋光作用を理解する必要がある。
偏光変換部511では、図7に示すように、交差領域r1cを通ってX方向に延びる直線状の等厚線である対角線511aが存在し、対角線511aと直交する方向すなわちY方向に沿って厚さtが線形的に変化している。さらに詳細には、偏光変換部511の厚さtは、+Y方向に向かって線形的に減少している。したがって、偏光変換部511では、X方向に沿って直線状に延びる等厚線が無数に存在し、且つ一定の厚さ変化毎に規定される複数の等厚線がY方向に沿って等間隔に存在している。
図7では、光軸AXを原点とする直交座標(x,y)および極座標(r,φ)が表示されている。直交座標(x,y)のx座標は、直交座標(X,Y,Z)のX座標と平行に設定されている。この場合、直交座標(x,y)を用いた偏光変換部511の厚さ分布t(x,y)および極座標(r,φ)を用いた偏光変換部511の厚さ分布t(r,φ)は、次の式(1A)および(1B)によりそれぞれ表される。
t(x,y)=C1・y+C2 (1A)
t(r,φ)=C1・rsinφ+C2 (1B)
式(1A)および(1B)における係数C1,C2は、偏光変換部511にY方向直線偏光の光が入射した場合に、交差領域r1cを経た光が方向F1cすなわちY方向に偏光方向を有するY方向直線偏光の光になり、且つ交差領域r1a,r1bを経た光が方向F1a,F1bに偏光方向を有する直線偏光の光になるように設定される。
一方、偏光変換部511が理想的な周方向偏光状態を実現するためには、図8に示すように、光軸AXを中心とする円の径方向(r方向)に沿って直線状に延びる等厚線が無数に存在し、且つ一定の厚さ変化毎に規定される複数の等厚線が光軸AXを中心とする円の周方向(φ方向)に沿って等間隔に存在する必要がある。すなわち、理想的な周方向偏光状態を実現するために必要な偏光変換部511の厚さ分布t(r,φ)は、次の式(2)により表される。
t(r,φ)=C3・φ+C4 (2)
式(2)における係数C3,C4は、偏光変換部511にY方向直線偏光の光が入射した場合に、交差領域r1cを経た光が方向F1cすなわちY方向に偏光方向を有するY方向直線偏光の光になり、且つ交差領域r1a,r1bを経た光が方向F1a,F1bに偏光方向を有する直線偏光の光になるように設定される。
図8の等厚線の分布を参照すると、偏光変換部511の入射面の全体に亘って、光軸AXを中心とする円の周方向に沿って厚さtが線形的に変化し、且つ円の径方向に沿って厚さtが一定である。これに対し、図7の等厚線の分布を参照すると、偏光変換部511の入射面の全体において、光軸AXを中心とする円の周方向に沿って厚さtが線形的に変化していないし、且つ対角線511aを除き円の径方向に沿って厚さtが一定ではない。ただし、偏光変換部511への光の入射領域では、周方向に沿った厚さtの変化はほぼ線形的であり、且つ径方向に沿って厚さtはほぼ一定である。別の表現をすれば、偏光変換部511において光軸AXに比較的近い領域では、周方向に沿った厚さtの変化の線形性が比較的大きく崩れ、径方向に沿った厚さtの変化が比較的大きくなる。
したがって、本実施形態にかかる偏光変換部511では、交差領域r1cを通ってX方向に延びる対角線511aおよび交差領域r1a,r1bへの入射光に対して、理想的な周方向偏光状態を実現するために必要な旋光作用を及ぼすことができる。また、偏光変換部511への光の入射領域のうち、対角線511aおよび交差領域r1a,r1bを除く領域への入射光に対しても、理想的な旋光作用に非常に近い作用を及ぼすことができる。ちなみに、特許文献1に記載された偏光変換素子の分割領域では、入射面の全体に亘って厚さが一定であり、図8に示すような理想的な等厚線の分布とは全く異なる。
こうして、偏光変換ユニット5の直後の照明瞳には、連続性の高い周方向偏光状態で輪帯状の光強度分布が形成される。その結果、マイクロフライアイレンズ8の直後の照明瞳にも、連続性の高い周方向偏光状態で輪帯状の光強度分布22が形成される。周方向偏光状態では、輪帯状の光強度分布22を通過する光束が、光軸AXを中心とした円の接線方向に偏光方向を有する直線偏光状態になる。さらに、マイクロフライアイレンズ8の直後の照明瞳と光学的に共役な別の照明瞳の位置、すなわち結像光学系12の瞳位置および投影光学系PLの瞳位置(開口絞りASが配置されている位置)にも、輪帯状の光強度分布22に対応するほぼ連続的な周方向偏光状態で輪帯状の光強度分布が形成される。
一般に、周方向偏光状態の輪帯状や複数極状(2極状、4極状、8極状など)の瞳強度分布に基づく周方向偏光照明では、最終的な被照射面としてのウェハWに照射される光がs偏光を主成分とする偏光状態になる。ここで、s偏光とは、入射面に対して垂直な方向に偏光方向を有する直線偏光(入射面に垂直な方向に電気ベクトルが振動している偏光)のことである。入射面とは、光が媒質の境界面(被照射面:ウェハWの表面)に達したときに、その点での境界面の法線と光の入射方向とを含む面として定義される。その結果、周方向偏光照明では、投影光学系の光学性能(焦点深度など)の向上を図ることができ、ウェハ(感光性基板)上において高いコントラストのマスクパターン像を得ることができる。
以上のように、偏光変換部材51を構成する4つの偏光変換部511〜514は、平面状の入射面と該入射面と非平行な平面状の射出面とを有し、ひいては簡素な面形状を有する光学部材である。しかも、光軸AXを挟んで対向する一対の偏光変換部511と513および512と514とは、互いに同じ構成を有する。そして、偏光変換ユニット5は、並列的に配置された4つの偏光変換部511〜514の協働的な旋光作用により、マイクロフライアイレンズ8の直後の照明瞳に、偏光変換部の数に対応する4分割タイプよりもはるかに連続性の高い周方向偏光状態の光強度分布22を形成する。
すなわち、本実施形態の偏光変換ユニット5は、製造が比較的容易な構成を有し、照明光学系(1〜12)の光路中に配置されて連続性の高い周方向偏光状態の瞳強度分布を実現することができる。本実施形態の照明光学系(1〜12)では、連続性の高い周方向偏光状態の瞳強度分布を実現する偏光変換ユニット5を用いて、所望の周方向偏光状態の光でマスクMのパターン面(被照射面)を照明することができる。本実施形態の露光装置(1〜WS)では、所望の周方向偏光状態の光でマスクMのパターン面を照明する照明光学系(1〜12)を用いて、転写すべきマスクMのパターンの特性に応じて実現された適切な照明条件のもとで周方向偏光の作用効果を良好に発揮して、微細パターンをウェハWに正確に転写することができる。
なお、上述の実施形態では、偏光変換ユニット5にY方向直線偏光の光を入射させているが、X方向に偏光方向を有するX方向直線偏光の光を偏光変換ユニット5に入射させると、偏光変換ユニット5の直後の照明瞳、ひいてはマイクロフライアイレンズ8の直後の照明瞳には、図9に示すように、連続性の高い径方向偏光状態で輪帯状の光強度分布23が形成される。その結果、結像光学系12の瞳位置、および投影光学系PLの瞳位置にも、輪帯状の光強度分布23に対応するほぼ連続的な径方向偏光状態で輪帯状の光強度分布が形成される。この場合、偏光変換部511〜514は、X方向直線偏光の入射光を、光軸AXを中心とする円の径方向に偏光方向を有する径方向偏光の光に変換して射出する。
一般に、径方向偏光状態の輪帯状や複数極状の瞳強度分布に基づく径方向偏光照明では、最終的な被照射面としてのウェハWに照射される光がp偏光を主成分とする偏光状態になる。ここで、p偏光とは、上述のように定義される入射面に対して平行な方向に偏光方向を有する直線偏光(入射面に平行な方向に電気ベクトルが振動している偏光)のことである。その結果、径方向偏光照明では、ウェハWに塗布されたレジストにおける光の反射率を小さく抑えて、ウェハ(感光性基板)上において良好なマスクパターン像を得ることができる。
また、上述の実施形態では、図3および図4に示す特定の構成を有する偏光変換ユニット5に基づいて本発明を説明している。しかしながら、これに限定されることなく、偏光変換ユニットの構成については、様々な形態が可能である。具体的に、偏光変換ユニットの配置位置、偏光変換部材の配置位置、補正部材の配置位置、偏光変換部材と補正部材との位置関係、補正部材の有無、偏光変換部の数、偏光変換部の配置、偏光変換部の材質、偏光変換部の構成(外形形状、面形状(厚さ分布)などの相違)などについては、様々な形態が可能である。
例えば、上述の実施形態では、偏光変換ユニット5がアフォーカルレンズ4の瞳位置またはその近傍に配置されている。しかしながら、これに限定されることなく、偏光変換ユニット5を、照明光学系(1〜12)の他の照明瞳の位置またはその近傍の位置に配置することができる。具体的に、マイクロフライアイレンズ8の入射面の近傍、マイクロフライアイレンズ8の射出面の近傍、結像光学系12の瞳位置またはその近傍などに、偏光変換ユニット5を配置することもできる。
また、上述の実施形態では、偏光変換部材51の射出側に隣接して補正部材52が配置されている。しかしながら、これに限定されることなく、偏光変換部材の入射側に隣接して補正部材を配置しても良い。また、偏光変換部材の射出側または入射側に他の光学部材を介して補正部材を配置しても良いし、補正部材の配置を省略しても良い。
また、上述の実施形態では、4つの偏光変換部511〜514が、互いに同じ正方形状の外形を有し、光軸AXを中心とする円を4つに等分割して得られる四半円状の領域に対応するように配置されている。しかしながら、これに限定されることなく、図10の変形例に示すように、互いに同じ四半円状の外形を有する4つの偏光変換部531,532,533,534を用いて、円形状の外形を有する偏光変換部材53を構成することもできる。
偏光変換部531〜534は、偏光変換部511〜514の外形形状を正方形から四半円に変化させることにより得られる。偏光変換部531〜534は、光軸AXを中心とする円の径方向に延びる直線531a,532a,533a,534aに沿って同じ厚さを有するように配置されている。図10を参照すると、例えば光軸AXを中心とする円を任意の複数個に分割して得られる領域に対応するように配置された複数の偏光変換部により偏光変換部材を構成できることがわかる。
また、上述の実施形態では、偏光変換部511〜514が水晶により形成されている。しかしながら、これに限定されることなく、旋光性を有する他の適当な光学材料を用いて偏光変換部を形成することもできる。
なお、上述の説明では、照明瞳に輪帯状の瞳強度分布が形成される変形照明、すなわち輪帯照明を例にとって、本発明の作用効果を説明している。しかしながら、輪帯照明に限定されることなく、例えば複数極状の瞳強度分布が形成される複数極照明などに対しても、同様に本発明を適用して同様の作用効果を得ることができることは明らかである。
そして、瞳強度分布の形状の変化(ひいては照明条件の変化)に応じて、偏光変換ユニット5を照明光路から退避させても良い。また、瞳強度分布の形状または大きさの変化に応じて、偏光変換ユニット5を、特性の異なる他の偏光変換ユニットと交換することもできる。すなわち、複数の偏光変換ユニットを備え、輪帯状または複数極状の瞳強度分布の輪帯比、外径、内径などに応じて式(1A),(1B)における係数C1,C2が決定された偏光変換部材を含む偏光変換ユニットを照明光路中に選択的に配置しても良い。
また、上述の実施形態では、オプティカルインテグレータとして、マイクロフライアイレンズ8を用いているが、その代わりに、内面反射型のオプティカルインテグレータ(典型的にはロッド型インテグレータ)を用いても良い。この場合、ズームレンズ7の後側にその前側焦点位置がズームレンズ7の後側焦点位置と一致するように集光レンズを配置し、この集光レンズの後側焦点位置またはその近傍に入射端が位置決めされるようにロッド型インテグレータを配置する。このとき、ロッド型インテグレータの射出端が照明視野絞り11の位置になる。ロッド型インテグレータを用いる場合、このロッド型インテグレータの下流の視野絞り結像光学系12内の、投影光学系PLの開口絞りの位置と光学的に共役な位置を照明瞳面と呼ぶことができる。また、ロッド型インテグレータの入射面の位置には、照明瞳面の二次光源の虚像が形成されることになるため、この位置およびこの位置と光学的に共役な位置も照明瞳面と呼ぶことができる。
上述の実施形態では、マスクの代わりに、所定の電子データに基づいて所定パターンを形成する可変パターン形成装置を用いることができる。なお、可変パターン形成装置としては、たとえば所定の電子データに基づいて駆動される複数の反射素子を含む空間光変調素子を用いることができる。空間光変調素子を用いた露光装置は、たとえば特開2004−304135号公報、国際特許公開第2006/080285号パンフレットおよびこれに対応する米国特許公開第2007/0296936号公報に開示されている。また、上述のような非発光型の反射型空間光変調器以外に、透過型空間光変調器を用いても良く、自発光型の画像表示素子を用いても良い。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行っても良い。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図11は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図11に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の露光装置を用い、マスク(レチクル)Mに形成されたパターンをウェハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。その後、ステップS46によってウェハWの表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウェハWの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。
ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハWの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハWの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハWを、感光性基板としてパターンの転写を行う。
図12は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図12に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルター形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。ステップS50のパターン形成工程では、プレートPとしてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたプレートPの現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルター形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルターを形成する。ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルターとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルターとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、上述の実施形態では、露光光としてArFエキシマレーザ光(波長:193nm)やKrFエキシマレーザ光(波長:248nm)を用いているが、これに限定されることなく、他の適当なレーザ光源、たとえば波長157nmのレーザ光を供給するF2レーザ光源などに対して本発明を適用することもできる。
また、上述の実施形態において、投影光学系と感光性基板との間の光路中を1.1よりも大きな屈折率を有する媒体(典型的には液体)で満たす手法、所謂液浸法を適用しても良い。この場合、投影光学系と感光性基板との間の光路中に液体を満たす手法としては、国際公開第WO99/49504号パンフレットに開示されているような局所的に液体を満たす手法や、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる手法や、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する手法などを採用することができる。ここでは、国際公開第WO99/49504号パンフレット、特開平6−124873号公報および特開平10−303114号公報の教示を参照として援用する。
また、上述の実施形態において、回折光学素子3に代えて、或いは回折光学素子3に加えて、たとえばアレイ状に配列され且つ傾斜角および傾斜方向が個別に駆動制御される多数の微小な要素ミラーにより構成されて入射光束を反射面毎の微小単位に分割して偏向させることにより、光束の断面を所望の形状または所望の大きさに変換する空間光変調素子を用いても良い。このような空間光変調素子を用いた照明光学系は、例えば特開2002−353105号公報に開示されている。
また、上述の実施形態では、露光装置においてマスク(またはウェハ)を照明する照明光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、マスク(またはウェハ)以外の被照射面を照明する一般的な照明光学系に対して本発明を適用することもできる。
2 偏光状態切換部
3 回折光学素子
4 アフォーカルレンズ
5 偏光変換ユニット
51 偏光変換部材
52 補正部材
6 円錐アキシコン系
7 ズームレンズ
8 マイクロフライアイレンズ(オプティカルインテグレータ)
10 コンデンサー光学系
11 マスクブラインド
12 結像光学系
LS 光源
M マスク
MS マスクステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
WS ウェハステージ

Claims (19)

  1. 入射光を所定の偏光状態の光に変換して射出する偏光変換部材を備えた偏光変換ユニットにおいて、
    前記偏光変換部材は、旋光性の光学材料により形成され且つ光軸を横切る面に沿って並列的に配置された複数の偏光変換部を有し、
    前記複数の偏光変換部は、平面状の入射面と該入射面と非平行な平面状の射出面とをそれぞれ有することを特徴とする偏光変換ユニット。
  2. 前記複数の偏光変換部は、前記光軸を中心とする円の径方向に延びる直線に沿って同じ厚さを有するようにそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の偏光変換ユニット。
  3. 前記偏光変換部材は、前記円を4つ以上の偶数個に分割して得られる領域に対応するように配置された前記偶数個の偏光変換部を有することを特徴とする請求項2に記載の偏光変換ユニット。
  4. 前記偶数個の偏光変換部のうちの前記光軸を挟んで対向する一対の偏光変換部は、互いに同じ構成を有することを特徴とする請求項3に記載の偏光変換ユニット。
  5. 前記偶数個の偏光変換部の入射面または射出面のうちの一方の面は、前記光軸と直交していることを特徴とする請求項3または4に記載の偏光変換ユニット。
  6. 前記偶数個の偏光変換部は、前記一方の面が前記光軸と直交する1つの平面と一致するように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の偏光変換ユニット。
  7. 前記偏光変換部材は、水晶により形成され、該水晶の結晶光学軸は前記光軸と平行であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の偏光変換ユニット。
  8. 前記偏光変換部材の入射側または射出側に配置されて、前記偏光変換部材による光の偏向作用を補償する補正部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の偏光変換ユニット。
  9. 前記偏光変換部材と前記補正部材とは互いに隣接して配置されていることを特徴とする請求項8に記載の偏光変換ユニット。
  10. 光源からの光により被照射面を照明する照明光学系の光路中において、前記照明光学系の照明瞳またはその近傍に配置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の偏光変換ユニット。
  11. 前記複数の偏光変換部は、所定の方向に偏光方向を有する直線偏光の入射光を、前記光軸を中心とする円の接線方向に偏光方向を有する周方向偏光または前記円の半径方向に偏光方向を有する径方向偏光の光に変換して射出することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の偏光変換ユニット。
  12. 光源からの光により被照射面を照明する照明光学系において、
    前記光源と前記被照射面との間の光路中に配置された請求項1乃至11のいずれか1項に記載の偏光変換ユニットを備えていることを特徴とする照明光学系。
  13. 前記偏光変換ユニットは、前記照明光学系の照明瞳またはその近傍に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の照明光学系。
  14. 前記被照射面と光学的に共役な面を形成する投影光学系と組み合わせて用いられ、前記照明瞳は前記投影光学系の開口絞りと光学的に共役な位置であることを特徴とする請求項13に記載の照明光学系。
  15. 前記偏光変換ユニットは、照明光路に対して挿脱可能であることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の照明光学系。
  16. 光源からの光により被照射面を照明する照明光学系において、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の複数の偏光変換ユニットを備え、該複数の偏光変換ユニットは、前記光源と前記被照射面との間の照明光路中に選択的に配置されることを特徴とする照明光学系。
  17. 所定のパターンを照明するための請求項12乃至16のいずれか1項に記載の照明光学系を備え、前記所定のパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置。
  18. 前記所定のパターンの像を前記感光性基板上に形成する投影光学系を備えていることを特徴とする請求項17に記載の露光装置。
  19. 請求項17または18に記載の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光することと、
    前記所定のパターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成することと、
    前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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