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JP2012059734A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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JP2012059734A
JP2012059734A JP2010198365A JP2010198365A JP2012059734A JP 2012059734 A JP2012059734 A JP 2012059734A JP 2010198365 A JP2010198365 A JP 2010198365A JP 2010198365 A JP2010198365 A JP 2010198365A JP 2012059734 A JP2012059734 A JP 2012059734A
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Kazuki Hirose
一樹 廣瀬
Yuto Yamagiwa
優人 山際
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Panasonic Corp
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Panasonic Corp
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Abstract

【課題】MOSFET動作からIGBT動作に切り替わるときのコレクタ電圧を上昇させずに、アバランシェ耐量を向上させる半導体装置を提供する。
【解決手段】P-型基板の表面部に形成されたN型リサーフ領域と、P型ベース領域と、N+型エミッタ/ソース領域105と、ゲート絶縁膜と、N型リサーフ領域内に形成されたN+型ドレイン領域109及びP+型コレクタ領域108と、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極107と、P+型コレクタ領域108及びN+型ドレイン領域109に電気接続されたコレクタ/ドレイン電極と、N+型エミッタ/ソース領域105に電気接続されたエミッタ/ソース電極と、N型リサーフ領域内であってP型ベース領域及びN+型ドレイン領域109とは離隔しP+型コレクタ領域108の側面と対向して形成された、N型リサーフ領域よりも高いキャリア濃度のバッファ領域114とを備える半導体装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特にスイッチング電源装置に使用される高耐圧半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、地球温暖化防止対策の見地から、家電製品等のスタンバイ電力の削減が注目されており、スタンバイ時における消費電力がより低くなるスイッチング電源装置に用いられる半導体装置として、軽負荷時には高周波かつ低電流に有利なMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)動作をし、重負荷時には低周波かつ大電流に有利なIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)動作へ移行する半導体装置が注目されている。
以下に、特許文献1に記載された従来の高耐圧半導体装置の構成について説明する。
図18及び図19は、それぞれ、特許文献1に記載された半導体装置の構成の一例を示す平面図及び断面図である。なお、図19は、図18におけるA−A’線の断面図である。
図18及び図19に示された従来の半導体装置においては、例えば、濃度1×1014/cm3程度のP−型基板領域501を有する半導体基板の表面部に、濃度1×1016/cm3程度で深さ7μm程度のN型リサーフ領域502が形成されている。また、上記半導体基板内に、N型リサーフ領域502と隣り合うように、例えば、濃度1×1017/cm3程度のP型ベース領域503が形成されている。P型ベース領域503内には、N型リサーフ領域502と離隔して、例えば、濃度1×1019/cm3程度のP+型コンタクト領域504及び濃度1×1020/cm3程度のN+型エミッタ/ソース領域505が互いに隣接するように形成されている。ここで、N型リサーフ領域502から見てP+型コンタクト領域504の方がN+型エミッタ/ソース領域505よりも遠くに配置されている。N+型エミッタ/ソース領域505上からP型ベース領域503を跨いで少なくともN型リサーフ領域502の端部上までゲート絶縁膜506が形成されている。ゲート絶縁膜506の上にはゲート電極507が形成されている。
また、図19に示すように、N型リサーフ領域502内に、P型ベース領域503とは離隔して、例えば、濃度1×1019/cm3程度のP+型コレクタ領域508が形成されている。また、図18に示すように、N型リサーフ領域502内に、P型ベース領域503とは離隔して、例えば、濃度1×1020/cm3程度のN+型ドレイン領域509が形成されている。ここで、図18に示すように、P+型コレクタ領域508及びN+型ドレイン領域509はそれぞれ分離した複数の部分から構成されており、P+型コレクタ領域508からN+型エミッタ/ソース領域505へと向かう方向に対して垂直な方向において、P+型コレクタ領域508の各部分とN+型ドレイン領域509の各部分とが交互に接触するように配置されている。
また、図19に示すように、上記半導体基板上には、P+型コレクタ領域508及びN+型ドレイン領域509の両方に電気的に接続されたコレクタ/ドレイン電極510が形成されている。また、上記半導体基板上には、P型ベース領域503及びN+型エミッタ/ソース領域505の両方に電気的に接続されたエミッタ/ソース電極511が形成されている。なお、エミッタ/ソース電極511はP+型コンタクト領域504を介してP型ベース領域503と電気的に接続している。
また、N型リサーフ領域502上には、フィールド絶縁膜512を介して層間膜513が形成されており、コレクタ/ドレイン電極510及びエミッタ/ソース電極511は、それぞれ、層間膜513上に引き出されている。
次に、特許文献1に記載された従来の高耐圧半導体装置のオン状態における動作について説明する。
ゲート電圧としてゲート電極507とエミッタ/ソース電極511との間に正の電圧を印加し、コレクタ電圧としてコレクタ/ドレイン電極510とエミッタ/ソース電極511との間に正の電圧を印加すると、N+型ドレイン領域509からN型リサーフ領域502、P型ベース領域503(チャネル領域となる部分)及びN+型エミッタ/ソース領域505を通ってエミッタ/ソース電極511へとコレクタ電流が流れ始める(MOSFET動作)。このときのコレクタ電流は電子電流である。コレクタ電圧を大きくすると、コレクタ電流も大きくなる。コレクタ電流がある程度大きくなり、P+型コレクタ領域508の周囲のN型リサーフ領域502の電位がP+型コレクタ領域508と比べて例えば0.7V程度下がると、P+型コレクタ領域508からN型リサーフ領域502にホールが注入されるようになり、MOSFET動作からIGBTによるバイポーラ動作へと移行する。IGBT動作において、コレクタ電流は、P+型コレクタ領域508からN型リサーフ領域502、P型ベース領域503(又はP−型基板領域501)、及びP+型コンタクト領域504を通ってエミッタ/ソース電極511へ流れる。
また、ゲート電圧が0V、または負の電圧である場合には、コレクタ電圧が正であっても、コレクタ電流は流れない。
特開2007−115871号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の半導体装置では、アバランシェ耐量が低いという欠点がある。ここで、従来の半導体装置のオフ状態における動作について説明する。
ゲート電圧がエミッタ/ソース電極の電圧と同電圧もしくは負の電圧の状態で、コレクタ電圧を上げていき、N型リサーフ領域502とP−型基板領域501との境界の電界強度が降伏電界に達すると、多量の電子がN型リサーフ領域502からP+型コレクタ領域508に向かってアバランシェ電流として流れ始める。このアバランシェ電流とN型リサーフ領域502の抵抗とにより電圧降下が発生し、P+型コレクタ領域508とN型リサーフ領域502間の電位差が0.7Vになると、P+型コレクタ領域508、N型リサーフ領域502、P−型基板領域501で構成される寄生トランジスタが作動し、大量の電流が流れ半導体装置を破壊してしまう。
つまり、従来の高耐圧半導体装置は、N型リサーフ領域502とP−型基板領域501との間でアバランシェ降伏が発生すると、ゲートを閉じた状態でも上記寄生トランジスタの作動により装置自体が故障してしまうといった問題を有している。
この対策として、N型リサーフ領域502に高濃度のN型領域を形成することで、P+型コレクタ領域508の周囲のN型リサーフ領域502の抵抗を下げ、高コレクタ電圧下でのアバランシェ電流によるP+型コレクタ領域508とN型リサーフ領域502との間の電位差発生を抑制することにより、上記寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることが考えられる。
しかし、単純に高濃度N型領域をN型リサーフ領域502へ挿入するだけでは、MOSFET動作からIGBT動作に切り替わるときのコレクタ電圧Vchを上昇させてしまうという弊害がある。上記Vchは、MOSFET動作からIGBT動作への切替りを決定する電圧であるため、当該Vchの上昇により重負荷時でもIGBT動作に切替らない場合には、スイッチング損失を上昇させてしまうことになる。さらに、P型ベース領域503とP+型コレクタ領域508との距離を確保することにより装置の高耐圧を維持しているが、高濃度N型領域の挿入程度により上記2領域の実質的な距離を縮めてしまい、耐圧を下げてしまうという弊害も有する。
上記課題に鑑み、本発明は、軽負荷時ではMOSFET動作をし、重負荷時にはIGBT動作をする半導体装置において、MOSFET動作からIGBT動作に切り替わるときのコレクタ電圧Vchを上昇させずに、アバランシェ耐量を向上させる半導体装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置は、MOSFET動作とIGBT動作とを切り替えて行う半導体装置であって、第一導電型の半導体基板の表面部に形成された第二導電型のリサーフ領域と、前記半導体基板内に前記リサーフ領域と隣り合うように形成された第一導電型のベース領域と、前記ベース領域内に前記リサーフ領域とは離隔して形成された第二導電型のエミッタ/ソース領域と、前記エミッタ/ソース領域上から前記ベース領域を跨ぎ、少なくとも前記リサーフ領域上まで形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して形成された第一導電型のコレクタ領域と、前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して形成された第二導電型のドレイン領域と、前記半導体基板上に形成され且つ前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域の両方に電気的に接続されたコレクタ/ドレイン電極と、前記半導体基板上に形成され且つ前記ベース領域及び、前記エミッタ/ソース領域の両方に電気的に接続されたエミッタ/ソース電極と、前記リサーフ領域内であって前記ベース領域及び前記ドレイン領域とは離隔し、前記コレクタ領域の側面と対向して形成された、前記リサーフ領域よりも第二導電型のキャリア濃度が高い第二導電型のバッファ領域とを含むことを特徴とする。
本態様によれば、バッファ領域をコレクタ領域の側面に挿入することで、コレクタ領域周囲のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を抑制する。従って、第一導電型のコレクタ領域、第二導電型のリサーフ領域及び第一導電型の基板領域で形成される寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。
また、本発明の半導体装置が軽負荷時においてMOSFET動作する場合、ドレイン電流を生成する電子は、主として、第二導電型のエミッタ/ソース領域から第一導電型のベース領域及び第二導電型のリサーフ領域を介し第二導電型のドレイン領域の側面へと流れ込む。このとき、上述したように、寄生トランジスタの作動を抑制する目的でコレクタ領域の側面には、高濃度第二導電型のバッファ領域が形成されているが、当該バッファ領域は、上記ドレイン領域とは離隔して挿入されている。MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるためのコレクタ電圧Vchは、上記ドレイン電流の経路上であって第二導電型のドレイン領域近傍の電位差に依存するが、バッファ領域とドレイン領域とがコレクタ領域側面部において接していないので、ドレイン電流の経路上において、当該Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。従って、コレクタ/ドレイン電圧の増加により、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるための適切な上記電位差が確保され、Vchの上昇を抑制することができる。
また、前記コレクタ領域のベース領域に対向する側面は、前記バッファ領域の前記コレクタ領域と対向する側面と、少なくとも同程度の面積を有しており、前記コレクタ領域の側面と前記バッファ領域の側面とは、少なくとも一部は接触していることが好ましい。
本態様によれば、バッファ領域をコレクタ領域の側面に接触して挿入することで、コレクタ領域周囲のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。一方、バッファ領域は、上記ドレイン領域とは離隔して挿入されているので、当該Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。
また、前記コレクタ領域のベース領域に対向する側面は、前記バッファ領域の前記コレクタ領域と対向する側面と、少なくとも同じ程度の面積を有しており、前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは接触していなくてもよい。
本態様によれば、バッファ領域をコレクタ領域の側面に離隔して挿入することで、ドレイン領域とバッファ領域との距離が大きくなり、バッファ領域とコレクタ領域とが接触している場合と比較して、Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下をさらに抑制することができる。従って、Vchの上昇を、より抑制することができる。
また、前記コレクタ領域から前記ベース領域に向かう方向に対して垂直方向に少なくとも前記バッファ領域の端が前記ドレイン領域と対向するまで前記バッファ領域が延設され、前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは接触していなくてもよい。
本態様によれば、コレクタ領域からベース領域に向かう方向に対して垂直方向に少なくともバッファ領域の端がドレイン領域と対向するまでバッファ領域が延設されていることで、コレクタ領域周囲のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域との間の電位差発生を効果的に抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。一方、バッファ領域は、上記ドレイン領域とは離隔して挿入されているので、当該Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。
また、前記ドレイン領域と前記バッファ領域とが、実質的に同じ深さを有することが好ましい。
本態様によれば、ドレイン領域とバッファ領域とを同じ深さに配置することで、当該ドレイン領域の形成工程及びバッファ領域の形成工程において、少なくとも一部の工程に同一の不純物注入プロセスを適用することができる。
また、前記ドレイン領域と前記バッファ領域とが、実質的に同じキャリア濃度を有することが好ましい。
本態様によれば、ドレイン領域とバッファ領域とを同じ濃度に設定することで、当該ドレイン領域の形成工程及びバッファ領域の形成工程において、少なくとも一部の工程に同一の不純物注入プロセスを適用することができる。
さらに、前記ドレイン領域と前記バッファ領域とが、実質的に同じ深さを有するとともに実質的に同じキャリア濃度を有することが好ましい。
本態様によれば、ドレイン領域とバッファ領域とを同じ濃度及び深さに設定することで、当該ドレイン領域とバッファ領域とを同一の不純物注入プロセスによって形成することができる。
また、前記バッファ領域と前記ドレイン領域とは、同一の不純物注入プロセスによって形成されることが好ましい。
本態様によれば、ドレイン領域とバッファ領域を同一の不純物注入プロセスによって形成することができることで、製造プロセスの簡略化とコストの削減を行うことができる。
また、前記ゲート電極にゲート電圧として正の電圧が印加され、前記エミッタ/ソース電極が接地され、前記コレクタ/ドレイン電極にコレクタ/ドレイン電圧として正の電圧が印加された場合、前記ドレイン領域から前記リサーフ領域へと流れる電流と、前記リサーフ領域の抵抗とにより発生した前記コレクタ領域と前記リサーフ領域との電位差が0.7Vとなることにより、前記コレクタ領域からホール注入が開始されたときの前記コレクタ/ドレイン電圧をVchとすると、前記Vchが1.5〜3.0Vの性能となるように前記バッファ領域が前記コレクタ領域の側面と対向して配置されていることが好ましい。
本態様によれば、本発明の半導体装置のオン状態におけるコレクタ/ドレイン電圧が1.5〜3.0Vを閾値として、当該閾値以下で動作する軽負荷時には半導体装置がMOSFET動作をすることでスイッチング損失を少なくすることができ、コレクタ/ドレイン電圧が当該閾値以上で動作する重負荷時には半導体装置がIGBT動作をすることで導通損失を少なくできるため、軽負荷から重負荷まで全域にわたって損失を低減できるスイッチング電源を提供できる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置は、MOSFET動作とIGBT動作とを切り替えて行う半導体装置であって、第一導電型の半導体基板の表面部に形成された第二導電型のリサーフ領域と、前記半導体基板内に前記リサーフ領域と隣り合うように形成された第一導電型のベース領域と、前記ベース領域内に前記リサーフ領域とは離隔して形成された第二導電型のエミッタ/ソース領域と、前記エミッタ/ソース領域上から前記ベース領域を跨ぎ、少なくとも前記リサーフ領域上まで形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して形成された第二導電型のドレイン領域と、前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して形成された第一導電型のコレクタ領域と、前記半導体基板上に形成され且つ前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域の両方に電気的に接続されたコレクタ/ドレイン電極と、前記半導体基板上に形成され且つ前記ベース領域及び、前記エミッタ/ソース領域の両方に電気的に接続されたエミッタ/ソース電極と、前記リサーフ領域内にあって前記ベース領域とは離隔して前記コレクタ領域の底面よりも下部に形成された、前記リサーフ領域よりも第二導電型のキャリア濃度が高い第二導電型のバッファ領域とを含むことを特徴とする。
本態様によれば、バッファ領域をコレクタ領域の底面に挿入することで、コレクタ領域周囲、特にコレクタ領域底面のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を抑制する。従って、上記寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。
また、本発明の半導体装置が軽負荷時においてMOSFET動作する場合、ドレイン電流を生成する電子は、主として、第二導電型のエミッタ/ソース領域から第一導電型のベース領域及び第二導電型のリサーフ領域を介し第二導電型のドレイン領域の側面へと流れ込む。
このとき、バッファ領域はコレクタ領域の底面に挿入されているが、コレクタ領域の側面には、上記バッファ領域が形成されていないので、ドレイン電流の経路において当該バッファ領域は関与せず、Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を抑制することができる。従って、コレクタ/ドレイン電圧の増加により、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるための適切な上記電位差が確保され、Vchの上昇を抑制することができる。
また、前記バッファ領域の上面は、前記コレクタ領域の底面と少なくとも同じ程度の面積を有しており、前記コレクタ領域の底面と前記バッファ領域の上面とは、少なくとも一部は接触していることが好ましい。
本態様によれば、バッファ領域をコレクタ領域の底面に接触して挿入することで、コレクタ領域周囲のリサーフ抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。一方、バッファ領域は、上記ドレイン領域の側面には形成されていないので、当該Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を抑制することができる。
また、前記バッファ領域は、前記コレクタ領域の底面を覆うように形成され、かつ、前記ドレイン領域まで延設され、前記ドレイン領域及び前記コレクタ領域の底面のそれぞれは、前記バッファ領域の上面と、少なくとも一部にて接触していてもよい。
本態様によれば、バッファ領域がコレクタ領域の底面を覆うように形成され、さらにバッファ領域がドレイン領域の底面にも接触するように形成されることで、コレクタ領域周囲のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を効果的に抑制する。従って、バッファ領域とドレイン領域とが接触していない場合と比較して、寄生トランジスタの作動をより抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。
また、前記バッファ領域の上面は、前記コレクタ領域の底面と同じ程度の面積を有しており、前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは、接触していなくてもよい。
本態様によれば、バッファ領域がコレクタ領域に離隔して当該コレクタ領域の底面と対向する位置に形成されることで、コレクタ領域周囲のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を抑制する。一方、バッファ領域は、上記ドレイン領域の側面には形成されていないので、当該Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を抑制することができる。
また、前記バッファ領域は、前記コレクタ領域の底面を、前記リサーフ領域を介して覆うように形成され、かつ、前記ドレイン領域まで延設され、前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは、接触していなくてもよい。
本態様によれば、コレクタ領域からベース領域に向かう方向に対して垂直方向に少なくともバッファ領域の端がドレイン領域と対向するまでバッファ領域が延設されていることで、コレクタ領域周囲のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を抑制する。従って、規制トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。
また、前記ゲート電極にゲート電圧として正の電圧が印加され、前記エミッタ/ソース電極が接地され、前記コレクタ/ドレイン電極にコレクタ/ドレイン電圧として正の電圧が印加された場合、前記ドレイン領域から前記リサーフ領域へと流れる電流と、前記リサーフ領域の抵抗とにより発生した前記コレクタ領域と前記リサーフ領域との電位差が0.7Vとなることにより、前記コレクタ領域からホール注入が開始されたときの前記コレクタ/ドレイン電圧をVchとすると、前記Vchが1.5〜3.0Vの性能となるように前記バッファ領域が前記コレクタ領域の底面よりも下部に配置されていることが好ましい。
本態様によれば、本発明の半導体装置のオン状態におけるコレクタ/ドレイン電圧が1.5〜3.0Vを閾値として、当該閾値以下で動作する軽負荷時には半導体装置がMOSFET動作をすることでスイッチング損失を少なくすることができ、コレクタ/ドレイン電圧が当該閾値以上で動作する重負荷時には半導体装置がIGBT動作をすることで導通損失を少なくできるため、軽負荷から重負荷まで全域にわたって損失を低減できるスイッチング電源を提供できる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置は、MOSFET動作とIGBT動作とを切り替えて行う半導体装置であって、低濃度第二導電型の半導体基板の下面部に形成された第一導電型のコレクタ領域と、前記半導体基板の下に形成され且つ前記コレクタ領域と長手方向に沿って交互に配列された第二導電型のドレイン領域と、前記半導体基板の上層に形成された第一導電型のベース領域と、前記ベース領域上へ前記半導体基板とは離隔して形成されたエミッタ/ソース領域と、前記エミッタ/ソース領域上から前記ベース領域を跨ぎ、少なくとも前記ベース領域上まで形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記半導体基板の下に形成され且つ前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域の両方に電気的に接続されたコレクタ/ドレイン電極と、前記半導体基板上に形成され且つ前記ベース領域及び、前記エミッタ/ソース領域の両方に電気的に接続されたエミッタ/ソース電極と、前記半導体基板内であって前記ベース領域及び前記ドレイン領域とは離隔して前記コレクタ領域の上面に形成された、前記半導体基板よりも第二導電型のキャリア濃度が高い第二導電型のバッファ領域とを含むことを特徴とする。
本態様によれば、コレクタ電流が半導体装置の下面から上面に向かって流れる縦型の半導体装置においても、バッファ領域をコレクタ領域の上面に局所的に挿入することで、コレクタ領域周辺の基板領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域と基板領域間の電位差発生を抑制する。従って、第一導電型のコレクタ領域、第二導電型の基板領域及び第一導電型のベース領域で形成される寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。
また、本発明の縦型の半導体装置が軽負荷時においてMOSFET動作する場合、ドレイン電流を生成する電子は、第二導電型のエミッタ/ソース領域から第一導電型のベース領域及び第二導電型の基板領域を介し第二導電型のドレイン領域の上面へと流れ込む。このとき、上述したように、寄生トランジスタの作動を抑制する目的でコレクタ領域の上面には、高濃度第二導電型のバッファ領域が局所的に形成されているが、当該バッファ領域は、上記ドレイン領域とは離隔して挿入されている。MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるためのコレクタ電圧Vchは、ドレイン電流の経路上であって第二導電型のドレイン領域近傍の電位差に依存するが、バッファ領域とドレイン領域とがコレクタ領域上面部において接していないので、ドレイン電流の経路上において、当該Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。従って、コレクタ/ドレイン電圧の増加により、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるための適切な上記電位差が確保され、Vchの上昇を抑制することができる。
また、前記バッファ領域の底面は、前記コレクタ領域の上面と、少なくとも同じ程度の面積を有しており、前記コレクタ領域の上面と前記バッファ領域の底面とは、少なくとも一部は接触していることが好ましい。
本態様によれば、バッファ領域の底面をコレクタ領域の上面に接触して挿入することで、コレクタ領域周囲のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。一方、バッファ領域は、上記ドレイン領域とは離隔して挿入されているので、当該Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。
また、前記バッファ領域の底面は、前記コレクタ領域の上面と、少なくとも同じ程度の面積を有しており、前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは、接触していなくてもよい。
本態様によれば、バッファ領域をコレクタ領域の上面に離隔して挿入することで、ドレイン領域とバッファ領域との距離が大きくなり、バッファ領域とコレクタ領域とが接触している場合と比較して、Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下をさらに抑制することができる。従って、Vchの上昇を、より抑制することができる。
また、前記バッファ領域は、前記コレクタ領域の上面を、前記半導体基板の領域を介して覆うように形成され、かつ、前記ドレイン領域まで延設され、前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは、接触していなくてもよい。
本態様によれば、コレクタ領域からベース領域に向かう方向に対して垂直方向に少なくともバッファ領域の端がドレイン領域と対向するまでバッファ領域が延設されていることで、コレクタ領域周囲のリサーフ領域の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を効果的に抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。一方、バッファ領域は、上記ドレイン領域とは離隔して挿入されているので、当該Vchに関与するリサーフ領域の抵抗の低下を抑制することができる。
また、前記ゲート電極にゲート電圧として正の電圧が印加され、前記エミッタ/ソース電極が接地され、前記コレクタ/ドレイン電極にコレクタ/ドレイン電圧として正の電圧が印加された場合、前記ドレイン領域から前記半導体基板へと流れる電流と、前記半導体基板の抵抗とにより発生した前記コレクタ領域と前記半導体基板との電位差が0.7Vとなることにより、前記コレクタ領域からホール注入が開始されたときの前記コレクタ/ドレイン電圧をVchとすると、前記Vchが1.5〜3.0Vの性能となるよう前記バッファ領域が前記コレクタ領域の上面に配置されていることが好ましい。
本態様によれば、本発明の半導体装置のオン状態におけるコレクタ/ドレイン電圧が1.5〜3.0Vを閾値として、当該閾値以下で動作する軽負荷時には半導体装置がMOSFET動作をすることでスイッチング損失を少なくすることができ、コレクタ/ドレイン電圧が当該閾値以上で動作する重負荷時には半導体装置がIGBT動作をすることで導通損失を少なくできるため、軽負荷から重負荷まで全域にわたって損失を低減できるスイッチング電源を提供できる。
また、前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域は、それぞれ、分離された複数の部分から構成され、前記コレクタ領域から前記エミッタ/ソース領域へと向かう方向に対して垂直な方向において、前記コレクタ領域の各部分と前記ドレイン領域の各部分とが交互に接触するように配置されていることが好ましい。
本態様によれば、例えば、コレクタ領域の各部分とドレイン領域の各部分とが、コレクタ領域からエミッタ/ソース領域へと向かう方向に沿って配置されている場合と比べて、MOSFET動作からIGBT動作へ切り替わりにくくなるので、MOSFET動作において、より大きなコレクタ電流を流すことが可能となる。
本発明の半導体装置及びその製造方法によれば、横型のハイブリッドIGBT構造を有する半導体装置においては、高濃度の第二導電型バッファ領域を第二導電型リサーフ領域内の所定の位置に局所配置することで、アバランシェ電流によるコレクタ領域とリサーフ領域との間の電位差発生を抑制するとともに、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるための適切なドレイン領域近傍の電位差が確保され、Vchの上昇を抑制することができる。また、縦型のハイブリッドIGBT構造を有する半導体装置においては、高濃度の第二導電型バッファ領域を第二導電型基板領域内の所定の位置に局所配置することで、アバランシェ電流によるコレクタ領域と基板領域との間の電位差発生を抑制するとともに、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるための適切なドレイン領域近傍の電位差が確保され、Vchの上昇を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置と従来の半導体装置とのアバランシェ耐量の比較を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置のL値とVchとの関係を表すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置におけるコレクタ/ドレイン電圧とコレクタ電流との関係を表すグラフである。 (a)〜(e)は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態4〜7に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態4及び5に係る半導体装置を表す図9のA−A’線における断面図である。 本発明の実施の形態4に係る半導体装置を表す図9のB−B’線における断面図である。 本発明の実施の形態5に係る半導体装置を表す図9のB−B’線における断面図である。 本発明の実施の形態6に係る半導体装置を表す図9のB−B’線における断面図である。 本発明の実施の形態7に係る半導体装置を表す図9のB−B’線における断面図である。 本発明の実施の形態8に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態9に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態10に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 特許文献1に記載された半導体装置の構成の一例を示す平面図である。 特許文献1に記載された半導体装置の構成の一例を示す断面図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る半導体装置10について、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、それぞれ、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図及び断面図である。なお、図2に示された断面図は、図1に示された平面図のA−A’線における断面図である。図1及び図2に記載された半導体装置10は、P−型基板領域101と、N型リサーフ領域102と、P型ベース領域103と、P+型コンタクト領域104と、N+型エミッタ/ソース領域105と、ゲート絶縁膜106と、ゲート電極107と、P+型コレクタ領域108と、N+型ドレイン領域109と、コレクタ/ドレイン電極110と、エミッタ/ソース電極111と、フィールド絶縁膜112と、層間膜113と、N+型バッファ領域114とを含む横型のHB−IGBT(Hybrid−IGBT)である。
P−型基板領域101は、例えば、濃度1×1014/cm3程度の第一導電型の半導体基板の基本領域である。
N型リサーフ領域102は、上記半導体基板の表面部に形成された第二導電型のリサーフ領域であり、例えば、濃度は1×1016/cm3程度で、深さは7μm程度である。
P型ベース領域103は、上記半導体基板内であってN型リサーフ領域102と隣り合うように形成された第一導電型のベース領域であり、例えば、濃度は1×1016/cm3程度である。
P+型コンタクト領域104及びN+型エミッタ/ソース領域105は、それぞれ、P型ベース領域103内であってN型リサーフ領域と離隔し、互いに隣接するように形成された第一導電型のコンタクト領域及び第二導電型のエミッタ/ソース領域である。P+型コンタクト領域104及びN+型エミッタ/ソース領域105は、例えば、それぞれ、濃度が1×1019/cm3程度及び1×1020/cm3程度である。ここで、N型リサーフ領域102から見てP+型コンタクト領域104の方がN+型エミッタ/ソース領域105よりも遠くに配置されている。
ゲート絶縁膜106は、N+型エミッタ/ソース領域105上からP型ベース領域103を跨ぎ、少なくともN型リサーフ領域102の端部上まで形成されている。ゲート絶縁膜106の上にはゲート電極107が形成されている。
P+型コレクタ領域108は、図2に示されるように、N型リサーフ領域102内であってP型ベース領域103とは離隔して形成されており、例えば、濃度は1×1019/cm3程度である。
N+型ドレイン領域109は、図1に示されるように、N型リサーフ領域102内であってP型ベース領域103とは離隔して形成されており、例えば、濃度は1×1020/cm3程度である。
ここで、図2に示されるように、P+型コレクタ領域108及びN+型ドレイン領域109は、それぞれ、分離された複数の部分から構成されており、P+型コレクタ領域108からN+型エミッタ/ソース領域105へと向かう方向に対して垂直な方向において、P+型コレクタ領域108の各部分とN+型ドレイン領域109の各部分とが交互に接触するように配置されている。この配置により、例えば、コレクタ領域の各部分とドレイン領域の各部分とが、コレクタ領域からエミッタ/ソース領域へと向かう方向に沿って配置されている場合と比べて、MOSFET動作からIGBT動作へ切り替わりにくくなるので、MOSFET動作において、より大きなコレクタ電流を流すことが可能となる。
コレクタ/ドレイン電極110は、上記半導体基板上であってP+型コレクタ領域108及びN+型ドレイン領域109の両方に電気的に接続されている。
エミッタ/ソース電極111は、上記半導体基板上であってP型ベース領域103及びN+型エミッタ/ソース領域105の両方に電気的に接続されている。なお、エミッタ/ソース電極111は、P+型コンタクト領域104を介してP型ベース領域103と電気的に接続されている。また、N型リサーフ領域102上には、フィールド絶縁膜112を介して層間膜113が形成されており、コレクタ/ドレイン電極110及びエミッタ/ソース電極111は、それぞれ、層間膜113上に引き出されている。
上記構成における半導体装置10の動作としては、コレクタ/ドレイン電極110とエミッタ/ソース電極111との間を正バイアスし、ゲート電極107に正の電圧を印加すると、N+型ドレイン領域109からエミッタ/ソース電極111へと電流が流れ始める(MOSFET動作)。この電流がある程度大きくなり、P+型コレクタ領域108の周囲のN型リサーフ領域102の電位が、P+型コレクタ領域108よりも約0.7V下がると、P+型コレクタ領域108からホールが注入されIGBTによるバイポーラ動作へと移行する。
このように、半導体装置10では、素子に流れるコレクタ/ドレイン電流が比較的小さい時にはMOSFET動作を、コレクタ/ドレイン電流が大きくなるとIGBT動作をさせることができ、一素子でMOSFETとIGBTの二種類を使い分けることが可能となる。
次に、本発明の要部であるN+型バッファ領域114について説明する。
N+型バッファ領域114は、N型リサーフ領域102内であってP型ベース領域103及びN+型ドレイン領域109とは離隔してP+型コレクタ領域108の側面に形成された、N型リサーフ領域102よりも高濃度の第二導電型のバッファ領域である。N+型バッファ領域114は、例えば、深さが0.1〜3μm程度である。また、P+型コレクタ領域108からP型ベース領域103に向かう方向をx方向とすると、N+型バッファ領域114のx方向の長さは、例えば、0.5〜3μm程度であり、平面方向であってx方向と垂直な方向をy方向とすると、y方向の長さは、例えば、16〜84μm程度である。また、N+型バッファ領域114の濃度は、例えば、1×1019/cm3〜1×1021/cm3程度であり、本実施の形態では、N+型バッファ領域114はP+型コレクタ領域108と接触していることを特徴としている。また、P+型コレクタ領域108のP型ベース領域103に対向する側面は、N+型バッファ領域114におけるP+型コレクタ領域108と対向する側面と、少なくとも同程度の面積を有している。
本実施の形態に係る半導体装置10が従来の半導体装置と構造において異なる点は、N+型バッファ領域114が、P+型コレクタ領域108の側面に、N+型ドレイン領域109とは離隔しP+型コレクタ領域108と接触するように挿入されていることである。
ゲート電圧がエミッタ/ソース電極111の電圧と同電圧もしくは負の電圧の状態で、コレクタ電圧を上げていき、N型リサーフ領域102とP−型基板領域101との境界の電界強度が降伏電界に達すると、多量の電子がN型リサーフ領域102からP+型コレクタ領域108に向かってアバランシェ電流として流れ始める。このアバランシェ電流とN型リサーフ領域102の抵抗とにより電圧降下が発生し、P+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102との間の電位差が0.7Vになると、P+型コレクタ領域108、N型リサーフ領域102及びP−型基板領域101で構成される寄生トランジスタが作動し、大量の電流が流れ半導体装置を破壊してしまう。つまり、N型リサーフ領域102とP−型基板領域101との間でアバランシェ降伏が発生すると、ゲートを閉じた状態でも上記寄生トランジスタの作動により大電流が流れ装置自体が故障してしまうという可能性がある。当該半導体装置が破壊するときのアバランシェ電流により規定されるエネルギーは、アバランシェ破壊エネルギーと定義される。つまり、アバランシェ破壊エネルギーが大きいほど、アバランシェ耐量が大きいこと、及び、半導体装置が破壊されにくいことを意味している。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置10は、上記アバランシェ耐量を大きくするため、N+型バッファ領域114をP+型コレクタ領域108の側面に挿入している。これにより、P+型コレクタ領域108の周囲のN型リサーフ領域102の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102の間の電位差発生を抑制する。従って、上記寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。コレクタ電圧を増加させてIGBTによるスイッチング動作を実行している場合、電子は、N+型エミッタ/ソース領域105→P型ベース領域103→N型リサーフ領域102→P+型コレクタ領域108という経路と、N+型エミッタ/ソース領域105→P型ベース領域103→P−型基板領域101→N型リサーフ領域102→P+型コレクタ領域108という経路とを流れる。これらの経路よる電子は、P+型コレクタ領域108の側面及び底面へと流れ込む。よって、P+型コレクタ領域108の周囲のN型リサーフ領域102の抵抗を下げることにより、上記経路をキャリアが通過する場合の電位差発生を抑制することができる。
図3は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置と従来の半導体装置とのアバランシェ耐量の比較を示すグラフである。ここで、本発明の半導体装置10は、P+型コレクタ領域108に沿って、例えば、x方向の長さが2μm、y方向の長さが60μmのN+型バッファ領域114を挿入したものである。同図より、従来の半導体装置におけるアバランシェ耐量を1として規格化した場合、本発明の半導体装置におけるアバランシェ耐量は約5倍に向上していることが解る。
ここで、本発明の実施の形態1に係る半導体装置10のオン状態における動作について説明する。
ゲート電圧としてゲート電極107とエミッタ/ソース電極111との間に正の電圧を印加し、コレクタ電圧としてコレクタ/ドレイン電極110とエミッタ/ソース電極111との間に正の電圧を印加すると、N+型ドレイン領域109からN型リサーフ領域102、P型ベース領域103(チャネル領域となる部分)及びN+型エミッタ/ソース領域105を通ってエミッタ/ソース電極111へとコレクタ電流が流れ始める(MOSFET動作)。このときのコレクタ電流は電子電流である。コレクタ電圧を大きくすると、コレクタ電流も大きくなる。コレクタ電流がある程度大きくなり、P+型コレクタ領域108の周囲のN型リサーフ領域102の電位がP+型コレクタ領域108と比べて、例えば、0.7V程度下がると、P+型コレクタ領域108からN型リサーフ領域102にホールが注入されるようになり、半導体装置10はMOSFET動作からIGBTによるバイポーラ動作へと移行する。IGBT動作において、コレクタ電流は、P+型コレクタ領域108からN型リサーフ領域102、P型ベース領域103(又はP−型基板領域101)、及びP+型コンタクト領域104を通ってエミッタ/ソース電極111へ流れる。
従来の半導体装置の有するN型リサーフ領域においても、高濃度N型半導体を挿入することにより、アバランシェ降伏の発生による寄生トランジスタの動作を抑制させる効果が得られるが、単純に高濃度N型半導体をN型リサーフ領域に挿入するだけでは、MOS動作からIGBT動作への切替りを決定するリサーフ領域の抵抗を下げてしまい、ドレイン領域近傍の電位差を発生させるために必要なコレクタ電圧Vchを上げてしまうという弊害がある。Vchの上昇は、スイッチング損失を上昇させてしまうことになる。
本実施の形態に係る半導体装置10では、図1に示されるように、N+型ドレイン領域109とN+型バッファ領域114との距離をLだけ離隔した配置構成をとっている。これにより、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わる時のコレクタ電圧Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。従って、コレクタ/ドレイン電圧の増加により、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるための適切な上記電位差が確保され、Vchの上昇を抑制することができる。
図4は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置のL値とVchとの関係を表すグラフである。同図より、L値を大きく確保するほど、Vchが低くなりMOSFET動作からIGBT動作への切り替わりを起こり易くでき、L値が0へ近づくほどVchが高くなり、MOSFET動作からIGBT動作への切り替わりが起こりにくくなっていることが解る。
本発明の半導体装置10が軽負荷時においてMOSFET動作する場合、ドレイン電流を生成する電子は、主としてN+型エミッタ/ソース領域105からP型ベース領域103及びN型リサーフ領域102の表面側を介しN+型ドレイン領域109の側面へと流れ込む。ここで、P+型コレクタ領域108、N型リサーフ領域102及びP−型基板領域101で構成される寄生トランジスタの作動を抑制する目的でコレクタ領域の側面には、N+型バッファ領域114が配置されているが、N+型バッファ領域114は、N+型ドレイン領域109とは距離Lだけ離隔して挿入されている。上述したように、Vchは、ドレイン電流の経路上であってN+型ドレイン領域109近傍の電位差に依存するが、N+型バッファ領域114とN+型ドレイン領域109とが距離Lを隔てて接していないので、当該2領域間であってP+型コレクタ領域108近傍におけるN型リサーフ領域102の抵抗が局所的に確保され、ドレイン電流の経路上において、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を抑制することができる。従って、コレクタ/ドレイン電圧の増加により、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるときの適切な上記電位差が確保され、Vchの上昇を抑制することができる。
図5は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置におけるコレクタ/ドレイン電圧とコレクタ電流との関係を表すグラフである。同図において、Vchは2.4Vとなっている。Vchが2.4Vより小さい領域においては、高周波かつ低電流に有利なMOS動作によりドライブ損失を低減できる。一方、Vchが2.4Vより大きい領域においては、コレクタ電流が増大していることから、低周波かつ大電流に有利なIGBT動作によりオン抵抗による損失を小さくできる。ここで、Vchは1.5〜3.0V、望ましくは2.0〜2.5V程度とするのが望ましい。Vchを上記値に設定することで、本発明の半導体装置を、例えば、スイッチング電源に使用した場合、以下の効果を得ることができる。
軽負荷時には、コレクタ/ドレイン電圧がVchより小さい電圧で動作するため、高周波かつ低電流に有利なMOSFET動作をすることでスイッチングロスを低減できる。一方、重負荷時には、コレクタ/ドレイン電圧がVchより大きい電圧で動作しコレクタ電流が増大していることから、低周波かつ大電流に有利なIGBT動作をすることで導通損失を低減できる。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置10によれば、MOSFET動作からIGBT動作へ適切に切り替わるためのVchが上昇することなく上記最適値に維持されるので、軽負荷から重負荷の全範囲にわたって損失を低減しつつ、アバランシェ耐量を向上させることが可能となる。
次に、本実施の形態に係る半導体装置10の製造方法を説明する。
図6(a)〜(e)は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。
まず、図6(a)に示すように、例えば、不純物濃度が1×1014/cm3程度のP−型基板領域101を有する半導体基板を準備する。
次に、図6(b)に示すように、上記半導体基板の表面部に、例えば、燐イオン注入により、N型リサーフ領域102を選択的に形成する。N型リサーフ領域102の不純物濃度は、例えば、1×1016/cm3程度であり、N型リサーフ領域102の形成深さは、例えば、7μm程度である。
次に、図6(c)に示すように、N型リサーフ領域102の表面部に、例えば、ほう素イオン注入により、N+型ドレイン領域109及びN+型バッファ領域114を、同時に且つ選択的に形成する。ここで、N+型ドレイン領域109とN+型バッファ領域114とは互いに離隔するように形成される。また、N+型ドレイン領域109及びN+型バッファ領域114のそれぞれの不純物濃度は、例えば、1×1020/cm3程度であり、N+型ドレイン領域109及びN+型バッファ領域114のそれぞれの形成深さは、例えば、1μm程度である。
次に、図6(d)に示すように、上記半導体基板の表面部に、例えば、ほう素イオン注入により、P型ベース領域103を形成する。P型ベース領域103は、N型リサーフ領域102と隣り合うように形成される。P型ベース領域103の不純物濃度は、例えば、1×1016/cm3程度であり、P型ベース領域103の形成深さは、例えば、4μmである。さらに、N型リサーフ領域102の表面部に、フィールド絶縁膜112を形成する。
次に、図6(e)に示すように、P型ベース領域103の表面部に、N+型エミッタ/ソース領域105を、N型リサーフ領域102と離隔して形成する。N+型エミッタ/ソース領域105の不純物濃度は、例えば、1×1020/cm3程度であり、N+型エミッタ/ソース領域105の形成深さは、例えば、0.5μm程度である。さらに、N+型エミッタ/ソース領域105とN型リサーフ領域102との間の部分のP型ベース領域103を覆うように、ゲート絶縁膜106を、例えば、熱酸化により形成する。その後、ゲート絶縁膜106上に、例えば、多結晶シリコンからなるゲート電極107を選択的に形成する。
最後に、図示されていないが、N型リサーフ領域102上に、フィールド絶縁膜112を介して層間膜113を形成する。また、上記半導体基板上であってP+型コレクタ領域108及びN+型ドレイン領域109の両方に電気的に接続されるように、コレクタ/ドレイン電極110を形成する。また、上記半導体基板上であってP型ベース領域103及びN+型エミッタ/ソース領域105の両方に電気的に接続されるように、エミッタ/ソース電極111を形成する。なお、コレクタ/ドレイン電極110及びエミッタ/ソース電極111は、それぞれ、層間膜113上に引き出されている。
以上に説明した本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によると、N+型ドレイン領域109及びN+型バッファ領域114を、同一の不純物注入プロセスによって形成するので、これらを別々に形成する場合と比べ、工程を削減でき、コスト低減が可能となる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係る半導体装置11について、図面を参照しながら説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図である。なお、図2に示された半導体装置10の断面図は、図7に示された半導体装置11の平面図のA−A’線における断面図でもある。図7に記載された半導体装置11は、P−型基板領域101と、N型リサーフ領域102と、P型ベース領域103と、P+型コンタクト領域104と、N+型エミッタ/ソース領域105と、ゲート絶縁膜106と、ゲート電極107と、P+型コレクタ領域108と、N+型ドレイン領域109と、コレクタ/ドレイン電極110と、エミッタ/ソース電極111と、フィールド絶縁膜112と、層間膜113と、N+型バッファ領域115とを含む。
本実施の形態に係る半導体装置11は、実施の形態1に係る半導体装置10と比較して、N+型バッファ領域115の形成位置及び大きさのみが異なる。実施の形態1に係る半導体装置10と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付して説明を省き、以下、異なる点のみ説明する。
N+型バッファ領域115は、P+型コレクタ領域108の側面に対向し、P+型コレクタ領域108と離隔している。N+型バッファ領域115とP+型コレクタ領域108とは、例えば、0.1〜1μm程度離隔している。N+型バッファ領域115の深さは、例えば、0.1〜3μm程度である。また、N+型バッファ領域115の面積は、例えば、x方向の長さは0.5〜3μm程度で、y方向の長さは16〜84μm程度である。また、P+型コレクタ領域108のP型ベース領域103に対向する側面は、N+型バッファ領域115におけるP+型コレクタ領域108と対向する側面と、少なくとも同じ程度の面積を有している。
N+型バッファ領域115の濃度は、例えば、1×1019/cm3〜1×1021/cm3程度である。
本実施の形態に係る半導体装置11と、実施の形態1に係る半導体装置10との相違は、N+型バッファ領域115とP+型コレクタ領域108とが離隔している点である。これにより、N+型ドレイン領域109とN+型バッファ領域114との距離が大きくなるため、当該2領域間におけるN型リサーフ領域102抵抗が局所的に確保され、実施の形態1に係る半導体装置10のようにN+型バッファ領域114とP+型コレクタ領域108とが接触している場合と比較して、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下をさらに抑制することができる。よって、半導体装置11のオン時にMOSFET動作でコレクタ電流が流れたとき、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるための適切な上記電位差が確保され、Vchの上昇をより抑制することができる。
なお、本実施の形態の半導体装置11では、実施の形態1と同様、N+型バッファ領域115をN型リサーフ領域102内のP+型コレクタ領域108の側面近傍(例えば、当該側面から0.1〜1μm程度の距離)に挿入することで、P+型コレクタ領域108の周囲のN型リサーフ領域102の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102の間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3に係る半導体装置12について、図面を参照しながら説明する。
図8は、本発明の実施の形態3に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図である。なお、図2に示された半導体装置10の断面図は、図8に示された半導体装置12の平面図のA−A’線における断面図でもある。図8に記載された半導体装置12は、P−型基板領域101と、N型リサーフ領域102と、P型ベース領域103と、P+型コンタクト領域104と、N+型エミッタ/ソース領域105と、ゲート絶縁膜106と、ゲート電極107と、P+型コレクタ領域108と、N+型ドレイン領域109と、コレクタ/ドレイン電極110と、エミッタ/ソース電極111と、フィールド絶縁膜112と、層間膜113と、N+型バッファ領域116とを含む。
本実施の形態に係る半導体装置12は、実施の形態1に係る半導体装置10と比較して、N+型バッファ領域116の形成位置及び大きさのみが異なる。実施の形態1に係る半導体装置10と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付して説明を省き、以下、異なる点のみ説明する。
N+型バッファ領域116は、P+型コレクタ領域108の側面に対向し、P+型コレクタ領域108と離隔している。N+型バッファ領域116とP+型コレクタ領域108とは、例えば、0.1〜1μm程度離隔している。N+型バッファ領域116の深さは、例えば、0.1〜3μm程度である。また、N+型バッファ領域116の面積は、例えば、x方向の長さは0.5〜3μm程度で、y方向の長さは36〜100μm程度である。
N+型バッファ領域116の濃度は、例えば、1×1019/cm3〜1×1021/cm3程度である。
さらに、N+型バッファ領域116のy方向の端部は、N+型ドレイン領域109とx方向において対向するまで延設されている。
本実施の形態に係る半導体装置12と、実施の形態2に係る半導体装置11との相違は、N+型バッファ領域116のy方向の端部が、N+型ドレイン領域109とx方向において対向するまで延設されている点である。これにより、実施の形態2に係る半導体装置11のようにN+型バッファ領域115のy方向の端部が、N+型ドレイン領域109と対向するまで延設されていない場合と比較して、P+型コレクタ領域108の周囲のN型リサーフ領域102の抵抗をさらに下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102との間の電位差発生をより抑制できる。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量をより向上させることができる。
また、本実施の形態に係る半導体装置12では、実施の形態2に係る半導体装置11と同様、N+型バッファ領域116とP+型コレクタ領域108とが離隔しているため、N+型ドレイン領域109とN+型バッファ領域114との距離が大きくなり、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。従って半導体装置12のオン時にMOSFET動作でコレクタ電流が流れたとき、MOSFET動作からIGBT動作へと切り替わるための適切な上記電位差が確保され、Vchの上昇を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、互いに隣接するN+型バッファ領域116どうしが、端部において接触していてもよい。この場合においても、アバランシェ耐量を向上させることができるとともに、N+型バッファ領域116とP+型コレクタ領域108とが離隔していることにより、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を抑制することができ、Vchの上昇を抑制することができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4に係る半導体装置20について、図面を参照しながら説明する。
図9、図10、図11は、それぞれ、本発明の実施の形態4に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図、図9のA−A’線における断面図、及び図9のB−B’線における断面図である。図9、図10及び図11に記載された半導体装置20は、P−型基板領域101と、N型リサーフ領域102と、P型ベース領域103と、P+型コンタクト領域104と、N+型エミッタ/ソース領域105と、ゲート絶縁膜106と、ゲート電極107と、P+型コレクタ領域108と、N+型ドレイン領域109と、コレクタ/ドレイン電極110と、エミッタ/ソース電極111と、フィールド絶縁膜112と、層間膜113と、N+型バッファ領域117とを含む。
本実施の形態に係る半導体装置20は、実施の形態1に係る半導体装置10と比較して、N+型バッファ領域117の形成位置及び大きさのみが異なる。実施の形態1に係る半導体装置10と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付して説明を省き、以下、異なる点のみ説明する。
N+型バッファ領域117は、N型リサーフ領域102内であってP型ベース領域103とは離隔してP+型コレクタ領域108の底面よりも下部に形成された、N型リサーフ領域102よりも高濃度の第二導電型のバッファ領域である。
また、N+型バッファ領域117の上面は、P+型コレクタ領域108の底面と、少なくとも一部が接触している。N+型バッファ領域117の深さは、例えば、1〜4μm程度である。また、N+型バッファ領域117の上面の面積は、P+型コレクタ領域108の底面と少なくとも同じ程度の面積であり、N+型バッファ領域117のx方向の長さは、例えば、0.5〜3μm程度で、y方向の長さは、例えば、16〜84μm程度である。
N+型バッファ領域117の濃度は、例えば、1×1019/cm3〜1×1021/cm3程度である。
本実施の形態に係る半導体装置20が従来の半導体装置と構造において異なる点は、N+型バッファ領域117が、P+型コレクタ領域108の底面に、P+型コレクタ領域108と接触するように挿入されていることである。
ここで、前述したアバランシェ電流によって作動する寄生トランジスタは、P+型コレクタ領域108、N型リサーフ領域102、P−型基板領域101で構成されている。このアバランシェ電流とN型リサーフ領域102の抵抗とにより電圧降下が発生し、P+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102との間の電位差が0.7Vになると、上記寄生トランジスタが作動し、大量の電流が流れ半導体装置を破壊してしまう。
本実施の形態に係る半導体装置20では、N+型バッファ領域117をP+型コレクタ領域108の底面に挿入することで、P+型コレクタ領域108底面のN型リサーフ領域102の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る半導体装置20のオン状態における動作は、従来の半導体装置と同様である。前述したように、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗はP+型コレクタ領域108の側面が支配的である。Vchに関与するMOSFET動作によるコレクタ電流は、N+型ドレイン領域109からN型リサーフ領域102の上部表面層を通り、P型ベース領域103へと流れる。このとき、P+型コレクタ領域108付近のN型リサーフ領域102表面層で約0.7V電位差がついたとき、MOSFET動作からIGBTによるバイポーラ動作へと切り替わる。
本実施の形態に係る半導体装置20では、N+型バッファ領域117をP+型コレクタ領域108の底面に挿入しているが、P+型コレクタ領域108の側面には挿入していないので、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を抑制することができる。従って、Vchの上昇を抑制することができる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5に係る半導体装置21について、図面を参照しながら説明する。
図9、図10、図12は、それぞれ、本発明の実施の形態5に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図、図9のA−A’線における断面図、及び図9のB−B’線における断面図である。図9、図10及び図12に記載された半導体装置21は、P−型基板領域101と、N型リサーフ領域102と、P型ベース領域103と、P+型コンタクト領域104と、N+型エミッタ/ソース領域105と、ゲート絶縁膜106と、ゲート電極107と、P+型コレクタ領域108と、N+型ドレイン領域109と、コレクタ/ドレイン電極110と、エミッタ/ソース電極111と、フィールド絶縁膜112と、層間膜113と、N+型バッファ領域118とを含む。
本実施の形態に係る半導体装置21は、実施の形態4に係る半導体装置20と比較して、N+型バッファ領域118の形成位置及び大きさのみが異なる。実施の形態4に係る半導体装置20と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付して説明を省き、以下、異なる点のみ説明する。
N+型バッファ領域118は、P+型コレクタ領域108の底面を覆うように形成され、かつ、N+型ドレイン領域109まで延設され、P+型コレクタ領域108及びN+型ドレイン領域109の底面のそれぞれは、N+型バッファ領域118の上面と、少なくとも一部にて接触している。N+型バッファ領域118の深さは、例えば、1〜4μm程度である。また、N+型バッファ領域118は、例えば、x方向の長さが0.5〜3μm程度で、y方向の長さが85〜132μm程度で規定された面積を有する。
また、N+型バッファ領域118の濃度は、例えば、1×1019/cm3〜1×1021/cm3程度である。
本実施の形態に係る半導体装置21が実施の形態4に係る半導体装置20と構造において異なる点は、N+型バッファ領域118のy方向の端部が、N+型ドレイン領域109と深さ方向において対向するまで延設されている点である。
上記構造により、N+型バッファ領域118は、P+型コレクタ領域108の底面を覆うように挿入されるため、P+型コレクタ領域108の底面におけるN型リサーフ領域102の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102との間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。
また、実施の形態4と同様、本実施の形態に係る半導体装置21では、N+型バッファ領域118をP+型コレクタ領域108の底面に挿入しているが、P+型コレクタ領域108の側面には挿入していないので、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を抑制することができる。従って、Vchの上昇を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、互いに隣接するN+型バッファ領域118どうしが、端部において接触していてもよい。この場合であっても、アバランシェ耐量を向上させることができるとともに、N+型バッファ領域118がP+型コレクタ領域108の側面には挿入されていないので、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を抑制することができる。従って、Vchの上昇を抑制することができる。
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6に係る半導体装置22について、図面を参照しながら説明する。
図9及び図13は、それぞれ、本発明の実施の形態6に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図及び図9のB−B’線における断面図である。図9及び図13に記載された半導体装置22は、P−型基板領域101と、N型リサーフ領域102と、P型ベース領域103と、P+型コンタクト領域104と、N+型エミッタ/ソース領域105と、ゲート絶縁膜106と、ゲート電極107と、P+型コレクタ領域108と、N+型ドレイン領域109と、コレクタ/ドレイン電極110と、エミッタ/ソース電極111と、フィールド絶縁膜112と、層間膜113と、N+型バッファ領域119とを含む。
本実施の形態に係る半導体装置22は、実施の形態4に係る半導体装置20と比較して、N+型バッファ領域119の形成位置及び大きさのみが異なる。実施の形態4に係る半導体装置20と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付して説明を省き、以下、異なる点のみ説明する。
N+型バッファ領域119は、その上面がP+型コレクタ領域108の底面と同じ程度の面積を有しており、P+型コレクタ領域108とN+型バッファ領域119とは、離隔しており接触していない。N+型バッファ領域119とP+型コレクタ領域108とは、例えば、0.1〜1μm程度離隔している。N+型バッファ領域119の深さは、例えば、2〜5μm程度である。また、N+型バッファ領域119の上面は、x方向の長さが、例えば、0.5〜3μm程度で、y方向の長さが、例えば、16〜84μm程度で規定される面である。
また、N+型バッファ領域119の濃度は、例えば、1×1019/cm3〜1×1021/cm3程度である。
本実施の形態に係る半導体装置22が実施の形態4に係る半導体装置20と構造において異なる点は、N+型バッファ領域119が、P+型コレクタ領域108と離隔して設置されている点である。
上記構成により、N+型ドレイン領域109とN+型バッファ領域119との距離が大きくなるため、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を抑制することができる。従って、半導体装置22のオン時に、MOSFET動作でコレクタ電流が流れたとき、N型リサーフ領域102とP+型コレクタ領域108間の電位差が発生しやすくなり、Vchの上昇を抑制することができる。
本実施の形態に係る半導体装置22では、実施の形態4と同様、N+型バッファ領域119をP+型コレクタ領域108の底面に挿入することで、P+型コレクタ領域108底面のN型リサーフ領域102の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。
(実施の形態7)
以下、本発明の実施の形態7に係る半導体装置23について、図面を参照しながら説明する。
図9及び図14は、それぞれ、本発明の実施の形態7に係る半導体装置の構成の一例を示す平面図及び図9のB−B’線における断面図である。図9及び図14に記載された半導体装置23は、P−型基板領域101と、N型リサーフ領域102と、P型ベース領域103と、P+型コンタクト領域104と、N+型エミッタ/ソース領域105と、ゲート絶縁膜106と、ゲート電極107と、P+型コレクタ領域108と、N+型ドレイン領域109と、コレクタ/ドレイン電極110と、エミッタ/ソース電極111と、フィールド絶縁膜112と、層間膜113と、N+型バッファ領域120とを備える。
本実施の形態に係る半導体装置23は、実施の形態4に係る半導体装置20と比較して、N+型バッファ領域119の形成位置及び大きさのみが異なる。実施の形態4に係る半導体装置20と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省き、以下、異なる点のみ説明する。
N+型バッファ領域120は、P+型コレクタ領域108の底面を、N型リサーフ領域102を介して覆うように形成され、かつ、N+型ドレイン領域109まで延設され、P+型コレクタ領域108とN+型バッファ領域120とは離隔しており接触していない。N+型バッファ領域120とP+型コレクタ領域108とは、例えば、0.1〜1μm程度離隔している。N+型バッファ領域120の深さは、例えば、2〜5μm程度である。また、N+型バッファ領域120は、例えば、x方向の長さが0.5〜3μm程度で、y方向の長さが85〜132μm程度の面積を有する。
また、N+型バッファ領域120の濃度は、例えば、1×1019/cm3〜1×1021/cm3程度である。
本実施の形態に係る半導体装置23が、実施の形態6に係る半導体装置22と構造において異なる点は、N+型バッファ領域120の上面とP+型コレクタ領域108の底面とが、それぞれ離隔しており、N+型バッファ領域120のy方向の端部が、N+型ドレイン領域109と深さ方向において対向するまで延設されている点である。
上記構造により、N+型バッファ領域120は、P+型コレクタ領域108を覆うようにP+型コレクタ領域108の底面近傍に挿入されるため、P+型コレクタ領域108底面近傍のN型リサーフ領域102の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域108とN型リサーフ領域102との間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る半導体装置23では、実施の形態6と同様、N+型バッファ領域120がP+型コレクタ領域108と離隔して設置されており、N+型ドレイン領域109とN+型バッファ領域120との距離が大きくなるため、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を抑制することができる。従って、半導体装置23のオン時にMOSFET動作でコレクタ電流が流れたとき、N型リサーフ領域102とP+型コレクタ領域108間の電位差が発生しやすくなり、Vchの上昇を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、互いに隣接するN+型バッファ領域120どうしが、端部において接触していてもよい。この場合であっても、アバランシェ耐量を向上させることができるとともに、N+型バッファ領域120がP+型コレクタ領域108の側面には挿入されていないので、Vchに関与するN型リサーフ領域102の抵抗の低下を抑制することができる。従って、Vchの上昇を抑制することができる。
(実施の形態8)
以下、本発明の実施の形態8に係る半導体装置30について、図面を参照しながら説明する。
図15は、本発明の実施の形態8に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。同図に記載された半導体装置30は、低濃度N型基板の基本領域である低濃度N型基板領域301と、低濃度N型基板の下面部に形成された第一導電型のP+型コレクタ領域308と、当該低濃度N型基板の下に形成され且つP+型コレクタ領域308と長手方向に沿って交互に配列されたN+型ドレイン領域309と、低濃度N型基板領域301上に形成されたP型ベース領域303と、P+型コンタクト領域304と、P型ベース領域303上へ低濃度N型基板領域301とは離隔して形成されたN+型エミッタ/ソース領域305と、N+型エミッタ/ソース領域305上からP型ベース領域303を跨ぎ少なくともP型ベース領域303上まで形成されたゲート絶縁膜306と、ゲート絶縁膜306上に形成されたゲート電極307と、当該低濃度N型基板下に形成され且つP+型コレクタ領域308及びN+型ドレイン領域309の両方に電気的に接続されたコレクタ/ドレイン電極310と、当該低濃度N型基板上に形成され且つP型ベース領域303及び、N+型エミッタ/ソース領域305の両方に電気的に接続されたエミッタ/ソース電極311と、層間膜313とを含む。さらに、本発明の実施の形態8に係る半導体装置30は、低濃度N型基板領域301内にあって、P型ベース領域303及びN+型ドレイン領域309とは離隔して、P+型コレクタ領域308の上面に、低濃度N型基板領域301よりも高濃度のN+型バッファ領域314を備えた縦型のHB−IGBTである。
また、N+型バッファ領域314の底面は、P+型コレクタ領域308の上面と、少なくとも同じ程度の面積を有しており、P+型コレクタ領域308の上面とN+型バッファ領域314の底面とは、少なくとも一部は接触している。
ここで、半導体装置30のオン状態における動作について説明する。ゲート電圧として、ゲート電極307とエミッタ/ソース電極311との間に正の電圧を印加し、コレクタ電圧としてコレクタ/ドレイン電極310とエミッタ/ソース電極311との間に正の電圧を印加すると、N+型ドレイン領域309から低濃度N型基板領域301、P型ベース領域303(チャネル領域となる部分)及びN+型エミッタ/ソース領域305を通ってエミッタ/ソース電極311へと電流が流れ始める(MOSFET動作)。このときのコレクタ電流は電子電流である。コレクタ電圧を大きくすることによりコレクタ電流がある程度大きくなり、P+型コレクタ領域308の周囲の低濃度N型基板領域301の電位がP+型コレクタ領域308と比べて例えば0.7V程度下がると、P+型コレクタ領域308から低濃度N型基板領域301にホールが注入されるようになり、MOSFET動作からIGBT動作へと移行する。IGBT動作において、コレクタ電流は、P+型コレクタ領域308から低濃度N型基板領域301、P型ベース領域303及びP+型コンタクト領域304を通ってエミッタ/ソース電極311へと流れる。
次に、半導体装置30のオフ状態における動作について説明する。ゲート電圧が0Vまたは負の状態で、コレクタ電圧を上げていき、低濃度N型基板領域301とP型ベース領域303との境界の電界強度が降伏電界に達すると、多量の電子が低濃度N型基板領域301からP+型コレクタ領域308に向かってアバランシェ電流として流れ始める。
このアバランシェ電流と低濃度N型基板領域301の抵抗により電圧降下が発生し、P+型コレクタ領域308と低濃度N型基板領域301との間の電位差が0.7Vになると、P+型コレクタ領域308、低濃度N型基板領域301、P型ベース領域303で構成される寄生トランジスタが作動し、大量の電子が流れる。つまり、上記アバランシェ降伏が発生すると、ゲートを閉じた状態でも上記寄生トランジスタの作動により装置自体が故障してしまうという可能性がある。
本実施の形態に係る半導体装置30では、N+型バッファ領域314をP+型コレクタ領域308の上面に挿入することで、P+型コレクタ領域308の周囲の低濃度N型基板領域301の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域308と低濃度N型基板領域301との間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る半導体装置30では、N+型バッファ領域314をN+型ドレイン領域309とは離隔してP+型コレクタ領域308の上面に挿入されている。本実施の形態に係る縦型のHB−IGBTにおいても、Vchは、ドレイン電流の経路上であってN+型ドレイン領域309近傍の電位差に依存するが、N+型バッファ領域314とN+型ドレイン領域309とが所定の距離を隔てて接していないので、当該2領域間であってP+型コレクタ領域308近傍における低濃度N型基板領域301の抵抗、つまり、Vchに関与する低濃度N型基板領域301の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。
従って、半導体装置30のオン時にMOSFET動作でコレクタ電流が流れたとき、低濃度N型基板領域301とP+型コレクタ領域308との間の電位差が発生しやすくなり、Vchの上昇を抑制することができる。
(実施の形態9)
以下、本発明の実施の形態9に係る半導体装置31について、図面を参照しながら説明する。
図16は、本発明の実施の形態9に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。同図に記載された半導体装置31は、低濃度N型基板領域301と、P+型コレクタ領域308と、N+型ドレイン領域309と、P型ベース領域303と、P+型コンタクト領域304と、N+型エミッタ/ソース領域305と、ゲート絶縁膜306と、ゲート電極307と、コレクタ/ドレイン電極310と、エミッタ/ソース電極311と、層間膜313と、N+型バッファ領域315とを含む。
本実施の形態に係る半導体装置31は、実施の形態8に係る半導体装置30と比較して、N+型バッファ領域315の形成位置及び大きさのみが異なる。
実施の形態8に係る半導体装置30と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省き、以下、異なる点のみ説明する。
N+型バッファ領域315の底面は、P+型コレクタ領域308の上面と、少なくとも同じ程度の面積を有しており、P+型コレクタ領域308とN+型バッファ領域315とは、離隔して接続されていない。
本実施の形態に係る半導体装置31が、 実施の形態8と構造において異なる点は、N+型バッファ領域315とP+型コレクタ領域308とが離隔している点である。このとき、N+型ドレイン領域309とN+型バッファ領域315との距離が大きくなるため、Vchに関与する低濃度N型基板領域301の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。従って、半導体装置31のオン時にMOSFET動作でコレクタ電流が流れたとき、低濃度N型基板領域301とP+型コレクタ領域308との間の電位差が発生しやすくなり、Vchの上昇を抑制することができる。
また、本実施の形態の半導体装置31では、実施の形態8に係る半導体装置30と同様、N+型バッファ領域315をP+型コレクタ領域308の上面に挿入することで、P+型コレクタ領域308の周囲の低濃度N型基板領域301の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域308と低濃度N型基板領域301の間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上させることができる。
(実施の形態10)
以下、本発明の実施の形態10に係る半導体装置32について、図面を参照しながら説明する。
図17は、本発明の実施の形態10に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。同図に記載された半導体装置32は、低濃度N型基板領域301と、P+型コレクタ領域308と、N+型ドレイン領域309と、P型ベース領域303と、P+型コンタクト領域304と、N+型エミッタ/ソース領域305と、ゲート絶縁膜306と、ゲート電極307と、コレクタ/ドレイン電極310と、エミッタ/ソース電極311と、層間膜313と、N+型バッファ領域316とを含む。
本実施の形態に係る半導体装置32は、実施の形態8に係る半導体装置30と比較して、N+型バッファ領域316の形成位置及び大きさのみが異なる。
実施の形態8に係る半導体装置30と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省き、以下、異なる点のみ説明する。
N+型バッファ領域316は、P+型コレクタ領域308の上面を、低濃度N型基板領域301の領域を介して覆うように形成され、かつ、N+型ドレイン領域309まで延設され、P+型コレクタ領域308とN+型バッファ領域316とは、離隔して接続されていない。
本実施の形態に係る半導体装置32が、実施の形態9と構造において異なる点は、N+型バッファ領域316のy方向の端部が、N+型ドレイン領域309とx方向において対向するまで延設されている点である。このため、P+型コレクタ領域308の周囲の低濃度N型基板領域301の抵抗を下げ、アバランシェ電流によるP+型コレクタ領域308と低濃度N型基板領域301のと間の電位差発生を抑制する。従って、寄生トランジスタの作動を抑制し、アバランシェ耐量を向上することができる。
また、本実施の形態の半導体装置32では、実施の形態9と同様、N+型バッファ領域316とP+型コレクタ領域308とが離隔しているため、N+型ドレイン領域309とN+型バッファ領域316との距離が大きくなり、Vchに関与する低濃度N型基板領域301の抵抗の低下を局所的に抑制することができる。従って、半導体装置32のオン時にMOSFET動作でコレクタ電流が流れたとき、低濃度N型基板領域301とP+型コレクタ領域308との間の電位差が発生しやすくなり、Vchの上昇を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、互いに隣接するN+型バッファ領域316どうしが、端部において接触していてもよい。この場合においても、アバランシェ耐量を向上させることができるとともに、N+型バッファ領域316とP+型コレクタ領域308とが離隔していることにより、Vchに関与する低濃度N型基板領域301の抵抗の低下を抑制することができ、Vchの上昇を抑制することができる。
以上、実施の形態1から10について説明したが、本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、上述した実施の形態に限定されるものではない。実施の形態1〜10における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、実施の形態1〜10に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係る半導体装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
なお、実施の形態4〜7において、P+型コレクタ領域108の底面にN+型バッファ領域を挿入する場合、N+型バッファ領域はz方向においてN型リサーフ領域よりも小さく、かつ、必要な耐圧仕様により、その体積を調整することが望ましい。これは、N+型バッファ領域を大きくするとアバランシェ耐量は向上するものの耐圧を下げてしまうことによるものである。
本発明の半導体装置及びその製造方法は、特に、低消費電力性を実現したスイッチング電源装置に用いられる部品として有用である。
10、11、12、20、21、22、23、30、31、32 半導体装置
101、501 P−型基板領域
102、502 N型リサーフ領域
103、303、503 P型ベース領域
104、304、504 P+型コンタクト領域
105、305、505 N+型エミッタ/ソース領域
106、306、506 ゲート絶縁膜
107、307、507 ゲート電極
108、308、508 P+型コレクタ領域
109、309、509 N+型ドレイン領域
110、310、510 コレクタ/ドレイン電極
111、311、511 エミッタ/ソース電極
112、512 フィールド絶縁膜
113、313、513 層間膜
114、115、116、117、118、119、120、314、315、316 N+型バッファ領域
301 低濃度N型基板領域

Claims (22)

  1. MOSFET動作とIGBT動作とを切り替えて行う半導体装置であって、
    第一導電型の半導体基板の表面部に形成された第二導電型のリサーフ領域と、
    前記半導体基板内に前記リサーフ領域と隣り合うように形成された第一導電型のベース領域と、
    前記ベース領域内に前記リサーフ領域とは離隔して形成された第二導電型のエミッタ/ソース領域と、
    前記エミッタ/ソース領域上から前記ベース領域を跨ぎ、少なくとも前記リサーフ領域上まで形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して形成された第一導電型のコレクタ領域と、
    前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して形成された第二導電型のドレイン領域と、
    前記半導体基板上に形成され且つ前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域の両方に電気的に接続されたコレクタ/ドレイン電極と、
    前記半導体基板上に形成され且つ前記ベース領域及び、前記エミッタ/ソース領域の両方に電気的に接続されたエミッタ/ソース電極と、
    前記リサーフ領域内であって前記ベース領域及び前記ドレイン領域とは離隔し、前記コレクタ領域の側面と対向して形成された、前記リサーフ領域よりも第二導電型のキャリア濃度が高い第二導電型のバッファ領域とを含む
    半導体装置。
  2. 前記コレクタ領域のベース領域に対向する側面は、前記バッファ領域の前記コレクタ領域と対向する側面と、少なくとも同程度の面積を有しており、
    前記コレクタ領域の側面と前記バッファ領域の側面とは、少なくとも一部は接触している
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記コレクタ領域のベース領域に対向する側面は、前記バッファ領域の前記コレクタ領域と対向する側面と、少なくとも同じ程度の面積を有しており、
    前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは接触していない
    請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記コレクタ領域から前記ベース領域に向かう方向に対して垂直方向に少なくとも前記バッファ領域の端が前記ドレイン領域と対向するまで前記バッファ領域が延設され、
    前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは接触していない
    請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記ドレイン領域と前記バッファ領域とが、実質的に同じ深さを有する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記ドレイン領域と前記バッファ領域とが、実質的に同じキャリア濃度を有する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記ドレイン領域と前記バッファ領域とが、実質的に同じ深さを有するとともに実質的に同じキャリア濃度を有する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記バッファ領域と前記ドレイン領域とは、同一の不純物注入プロセスによって形成される
    請求項7に記載の半導体装置。
  9. 前記ゲート電極にゲート電圧として正の電圧が印加され、前記エミッタ/ソース電極が接地され、前記コレクタ/ドレイン電極にコレクタ/ドレイン電圧として正の電圧が印加された場合、前記ドレイン領域から前記リサーフ領域へと流れる電流と、前記リサーフ領域の抵抗とにより発生した前記コレクタ領域と前記リサーフ領域との電位差が0.7Vとなることにより、前記コレクタ領域からホール注入が開始されたときの前記コレクタ/ドレイン電圧をVchとすると、
    前記Vchが1.5〜3.0Vの性能となるように前記バッファ領域が前記コレクタ領域の側面と対向して配置されている
    請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  10. MOSFET動作とIGBT動作とを切り替えて行う半導体装置であって、
    第一導電型の半導体基板の表面部に形成された第二導電型のリサーフ領域と、
    前記半導体基板内に前記リサーフ領域と隣り合うように形成された第一導電型のベース領域と、
    前記ベース領域内に前記リサーフ領域とは離隔して形成された第二導電型のエミッタ/ソース領域と、
    前記エミッタ/ソース領域上から前記ベース領域を跨ぎ、少なくとも前記リサーフ領域上まで形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して形成された第二導電型のドレイン領域と、
    前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して形成された第一導電型のコレクタ領域と、
    前記半導体基板上に形成され且つ前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域の両方に電気的に接続されたコレクタ/ドレイン電極と、
    前記半導体基板上に形成され且つ前記ベース領域及び、前記エミッタ/ソース領域の両方に電気的に接続されたエミッタ/ソース電極と、
    前記リサーフ領域内にあって前記ベース領域とは離隔して前記コレクタ領域の底面よりも下部に形成された、前記リサーフ領域よりも第二導電型のキャリア濃度が高い第二導電型のバッファ領域とを含む
    半導体装置。
  11. 前記バッファ領域の上面は、前記コレクタ領域の底面と少なくとも同じ程度の面積を有しており、
    前記コレクタ領域の底面と前記バッファ領域の上面とは、少なくとも一部は接触している
    請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記バッファ領域は、前記コレクタ領域の底面を覆うように形成され、かつ、前記ドレイン領域まで延設され、
    前記ドレイン領域及び前記コレクタ領域の底面のそれぞれは、前記バッファ領域の上面と、少なくとも一部にて接触している
    請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記バッファ領域の上面は、前記コレクタ領域の底面と同じ程度の面積を有しており、
    前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは、接触していない
    請求項10に記載の半導体装置。
  14. 前記バッファ領域は、前記コレクタ領域の底面を、前記リサーフ領域を介して覆うように形成され、かつ、前記ドレイン領域まで延設され、
    前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは、接触していない
    請求項13に記載の半導体装置。
  15. 前記ゲート電極にゲート電圧として正の電圧が印加され、前記エミッタ/ソース電極が接地され、前記コレクタ/ドレイン電極にコレクタ/ドレイン電圧として正の電圧が印加された場合、前記ドレイン領域から前記リサーフ領域へと流れる電流と、前記リサーフ領域の抵抗とにより発生した前記コレクタ領域と前記リサーフ領域との電位差が0.7Vとなることにより、前記コレクタ領域からホール注入が開始されたときの前記コレクタ/ドレイン電圧をVchとすると、
    前記Vchが1.5〜3.0Vの性能となるように前記バッファ領域が前記コレクタ領域の底面よりも下部に配置されている
    請求項10から14のいずれか1項に記載の半導体装置。
  16. MOSFET動作とIGBT動作とを切り替えて行う半導体装置であって、
    低濃度第二導電型の半導体基板の下面部に形成された第一導電型のコレクタ領域と、
    前記半導体基板の下に形成され且つ前記コレクタ領域と長手方向に沿って交互に配列された第二導電型のドレイン領域と、
    前記半導体基板の上層に形成された第一導電型のベース領域と、
    前記ベース領域上へ前記半導体基板とは離隔して形成されたエミッタ/ソース領域と、
    前記エミッタ/ソース領域上から前記ベース領域を跨ぎ、少なくとも前記ベース領域上まで形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記半導体基板の下に形成され且つ前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域の両方に電気的に接続されたコレクタ/ドレイン電極と、
    前記半導体基板上に形成され且つ前記ベース領域及び、前記エミッタ/ソース領域の両方に電気的に接続されたエミッタ/ソース電極と、
    前記半導体基板内であって前記ベース領域及び前記ドレイン領域とは離隔して前記コレクタ領域の上面に形成された、前記半導体基板よりも第二導電型のキャリア濃度が高い第二導電型のバッファ領域とを含む
    半導体装置。
  17. 前記バッファ領域の底面は、前記コレクタ領域の上面と、少なくとも同じ程度の面積を有しており、
    前記コレクタ領域の上面と前記バッファ領域の底面とは、少なくとも一部は接触している
    請求項16に記載の半導体装置。
  18. 前記バッファ領域の底面は、前記コレクタ領域の上面と、少なくとも同じ程度の面積を有しており、
    前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは、接触していない
    請求項16に記載の半導体装置。
  19. 前記バッファ領域は、前記コレクタ領域の上面を、前記半導体基板の領域を介して覆うように形成され、かつ、前記ドレイン領域まで延設され、
    前記コレクタ領域と前記バッファ領域とは、接触していない
    請求項18に記載の半導体装置。
  20. 前記ゲート電極にゲート電圧として正の電圧が印加され、前記エミッタ/ソース電極が接地され、前記コレクタ/ドレイン電極にコレクタ/ドレイン電圧として正の電圧が印加された場合、前記ドレイン領域から前記半導体基板へと流れる電流と、前記半導体基板の抵抗とにより発生した前記コレクタ領域と前記半導体基板との電位差が0.7Vとなることにより、前記コレクタ領域からホール注入が開始されたときの前記コレクタ/ドレイン電圧をVchとすると、
    前記Vchが1.5〜3.0Vの性能となるよう前記バッファ領域が前記コレクタ領域の上面に配置されている
    請求項16から19のいずれか1項に記載の半導体装置。
  21. 前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域は、それぞれ、分離された複数の部分から構成され、前記コレクタ領域から前記エミッタ/ソース領域へと向かう方向に対して垂直な方向において、前記コレクタ領域の各部分と前記ドレイン領域の各部分とが交互に接触するように配置されている
    請求項9又は請求項15に記載の半導体装置。
  22. 第一導電型の半導体基板の表面部に第二導電型のリサーフ領域を形成する第1工程と、
    前記半導体基板内に前記リサーフ領域と隣り合うように第一導電型のベース領域を形成する第2工程と、
    前記ベース領域内に前記リサーフ領域とは離隔して第二導電型のエミッタ/ソース領域を形成する第3工程と、
    前記エミッタ/ソース領域上から前記ベース領域を跨ぎ、少なくとも前記リサーフ領域上までゲート絶縁膜を形成する第4工程と、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する第5工程と、
    前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して第一導電型のコレクタ領域を形成する第6工程と、
    前記リサーフ領域内に前記ベース領域とは離隔して第二導電型のドレイン領域を形成する第7工程と、
    前記半導体基板上に、前記コレクタ領域及び前記ドレイン領域の両方に電気的に接続されるようにコレクタ/ドレイン電極を形成する第8工程と、
    前記半導体基板上に、前記ベース領域及び前記エミッタ/ソース領域の両方に電気的に接続されるようにエミッタ/ソース電極を形成する第9工程と、
    前記リサーフ領域内であって前記ベース領域及び前記ドレイン領域とは離隔し、前記コレクタ領域の側面と対向する位置に、前記リサーフ領域よりも第二導電型のキャリア濃度が高い第二導電型のバッファ領域を、前記第7工程と同一の不純物注入工程により前記ドレイン領域と同時に形成する第10工程とを含む
    半導体装置の製造方法。
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