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JP2012044160A - 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置 Download PDF

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JP2012044160A
JP2012044160A JP2011159170A JP2011159170A JP2012044160A JP 2012044160 A JP2012044160 A JP 2012044160A JP 2011159170 A JP2011159170 A JP 2011159170A JP 2011159170 A JP2011159170 A JP 2011159170A JP 2012044160 A JP2012044160 A JP 2012044160A
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JP2011159170A
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Yoshinobu Ono
善伸 小野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】常圧程度の雰囲気中において比較的安定な新規な電子注入材料を用いて形成される有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の製造方法は、陽極及び陰極からなる一対の電極と、これら電極間に位置する発光層と、前記陰極および発光層の間に位置する電子注入層とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子からなる複数の画素を有してなる有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法であって、前記陽極が形成された基板上に、発光材料を含む溶液を塗布し、成膜することにより発光層を形成する工程と、前記発光層上にイオン性ポリマーを含む溶液を塗布し、成膜することにより電子注入層を形成する工程と、前記電子注入層上に陰極を形成する工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法、及び該製造方法によって得られた有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置(以下、有機ELディスプレイ装置と記す場合もある)は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と記す場合もある)からなる複数の画素を含み、画像信号に応じて個々の有機EL素子を駆動させる画素回路を画素ごとに作り付けることにより画像を表示する。
上記有機ELディスプレイ装置を構成する有機EL素子は、陽極と陰極との間に有機発光性材料からなる発光層を薄膜形成した基本構成を有している。かかる基本構成を有する有機EL素子において、電極間に電圧を印加すると、陽極から正孔が注入され、陰極から電子が注入される。そして、正孔と電子が発光層において結合することによって発光が生じる。
通常、有機EL素子は、上記基本構成だけでは所期の特性を得ることが困難である。そのため、発光層に加えて、所定の有機層が設けられる。例えば所定の有機層として正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、および電子輸送層などが設けられる。
上記有機EL素子の陽極−陰極間の有機層は、真空蒸着法や塗布法によって形成される。塗布法は真空プロセスが不要なので、大面積化が容易であることと製造コストが安いことがその特徴である。
従来、電極まで含めた有機ELディスプレイ装置を、真空プロセスを経ることなく、塗布法のみによって作製することは困難であり、通常は、電子注入層、陰極を真空プロセスで形成していた。これが有機ELディスプレイ装置の大面積化、低コスト化の障害となっていた。
上述の真空プロセスが必要な理由は、電子注入層材料として一般に使用されているBaやNaFが大気中で不安定なためである。例えば陰極を塗布法で形成しようとすると、その際に電子注入層が水分や酸素と容易に反応し、化学変化してしまう。
上述の問題点を解決するために、従来、「対向する陽極と主陰極との間に、少なくとも発光層を備えた有機EL装置であって、前記発光層と前記主陰極との間に、電子注入性を有する金属錯体からなる電子注入層を備え、前記主陰極は、導電性材料を含む第1液状体を塗布することによって形成されていることを特徴とする有機EL装置」が、提案されている(特許文献1)。
特開2005−79064号公報
しかしながら常圧程度の雰囲気大気中において比較的安定であって、かつ陰極からの電子注入を容易にする電子注入材料はその種類が限られており、現在のところ、有機EL素子として実用可能な種々の電子注入材料の開発が行われている。
したがって本発明の目的は、常圧程度の雰囲気中において比較的安定な新規な電子注入材料を用いて形成される有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、イオン性ポリマーが電子注入性を有するとともに、常圧程度の雰囲気中、さらには大気中で安定であり、溶媒に溶解して溶液とし、該溶液を成膜することにより常圧程度の雰囲気中、さらには大気中で安定な電子注入層を得ることができることを知るに至った。本発明は、斯かる知見に基づいてなされたものである。本発明は、以下の構成を採用した有機発光ディスプレイ装置の製造方法及び有機ELディスプレイ装置を提供する。
なお、本発明でいう「大気中」とは、本発明の目的から広義には、酸素及び水分の含有を許容する全ての雰囲気を意味する。より具体的には、一般的にいう常温、常圧の未調整の大気雰囲気を含み、さらに、該大気雰囲気に対して、酸素及び水分を含んだまま、温度、圧力、成分を調整した雰囲気が含まれる。調整雰囲気としては、「塗布」を含む本発明の製造方法が実施可能であることを条件として大気雰囲気に対して窒素、水素、酸素、二酸化炭素などの組成成分を調整する処理、これらの組成割合を調整する処理がなされており、浮遊微粒子、浮遊微生物にかかる清浄度が調整されていてもよく、さらには本発明の製造方法が実施できることを条件として温度、湿度、圧力などの環境条件が調整されていてもよい雰囲気が含まれ、その圧力は通常1013hPa±100hPaの常圧である。
また、以下の説明において、基板の厚み方向の一方を上方(または上)といい、基板の厚み方向の他方を下方(または下)という場合がある。この上下関係の表記は、説明の便宜上、設定したもので、必ずしも実際に有機EL素子が製造される工程および使用される状況に適用されるものではない。
[1]陽極及び陰極からなる一対の電極と、これら電極間に位置する発光層と、前記陰極および発光層の間に位置する電子注入層とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子からなる複数の画素を有してなる有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法であって、
前記陽極が形成された基板上に、発光材料を含む溶液を塗布し、成膜することにより発光層を形成する工程と、
前記発光層上にイオン性ポリマーを含む溶液を塗布し、成膜することにより電子注入層を形成する工程と、
前記電子注入層上に陰極を形成する工程と、
を含むことを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法。
[2]電子注入層を形成する工程では、発光層が形成された基板上にイオン性ポリマーを含む溶液を全画素に共通に塗布し、全画素に亘って連なる電子注入層を形成することを特徴とする、上記[1]に記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法。
[3]前記陰極を形成する工程では、導電性材料を含む液状体を塗布し、成膜することにより陰極を形成することを特徴とする、上記[1]または[2]に記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法。
[4]前記複数の画素が、青色の光を出射する青色有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記青色とは異なるスペクトルの光を出射する他の有機エレクトロルミネッセンス素子とから構成されており、
前記発光層を形成する工程では、前記他の有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層となる発光材料を含む溶液を、他の有機エレクトロルミネッセンス素子が設けられる領域にそれぞれ塗布し、成膜し、さらに、前記青色有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層となる発光材料を含む溶液を、前記青色有機エレクトロルミネッセンス素子および前記他の有機エレクトロルミネッセンス素子が設けられる領域に塗布し、成膜することを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの製造方法で製造されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置。
本発明によれば、溶媒に溶解させた溶液を成膜することにより常圧程度の雰囲気中、さらには大気中で安定な電子注入層を形成することのできる電子注入性材料の他の選択肢となるイオン性ポリマーを用いた、製造コストの低減が可能であって、製造プロセスにおける安定性を確保することが可能な、有機ELディスプレイ装置およびその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明にかかる有機ELディスプレイ装置の第1の実施形態を示す概略断面構成図である。 図2は、本発明にかかる有機ELディスプレイ装置の第2の実施形態を示す概略断面構成図である。
先に述べたように、本発明の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法は、陽極及び陰極からなる一対の電極と、これら電極間に位置する発光層と、前記陰極および発光層の間に位置する電子注入層とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子からなる複数の画素を有してなる有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法であって、前記陽極が形成された基板上に、発光材料を含む溶液を塗布し、成膜することにより発光層を形成する工程と、前記発光層上にイオン性ポリマーを含む溶液を塗布し、成膜することにより電子注入層を形成する工程と、前記電子注入層上に陰極を形成する工程と、を含む。
上記構成の本発明の各要素について、以下に詳しく説明する。まず、溶媒に溶解させた溶液を成膜することにより常圧程度の雰囲気中、さらには大気中で安定な電子注入層を形成することのできる電子注入性材料の他の選択肢となるイオン性ポリマーについて説明する。次に、有機EL素子の構成について説明し、続いて、有機ELディスプレイ装置の製造方法及び該製造方法により得られる有機ELディスプレイ装置について、詳しく説明する。
[イオン性ポリマー]
本発明において用い得るイオン性ポリマーとしては、例えば、下記式(1)で表される基及び下記式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基を含む構造単位を有する重合体が挙げられる。イオン性ポリマーの一形態としては、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基を含む構造単位を、全構造単位中、15〜100モル%有する重合体が挙げられる。
−(Q1n1−Y1(M1)a1(Z1)b1 (1)
[式(1)中、Q1は2価の有機基を表し、Y1は、−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -、−PO3 2-又は−B(R -を表し、M1は金属カチオン又は置換基を有し若しくは有さないアンモニウムカチオンを表し、Z1はF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RaSO3 -、RaCOO-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、SCN-、CN-、NO3 -、SO4 2-、HSO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -を表し、n1は0以上の整数を表し、a1は1以上の整数を表し、b1は0以上の整数を表し、ただし、a1及びb1は、式(1)で表される基の電荷が0となるように選択され、Raは置換基を有し若しくは有さない炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有し若しくは有さない炭素原子数6〜50のアリール基を表し、Q1、M及びZのおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
−(Q2n2−Y2(M2)a2(Z2)b2 (2)
[式(2)中、Q2は2価の有機基を表し、Y2はカルボカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニルカチオン又はスルホニルカチオン又はヨードニウムカチオンを表し、M2はF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RbSO3 -、RbCOO-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、SCN-、CN-、NO3 -、SO4 2-、HSO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -を表し、Z2は金属カチオン又は置換基を有し若しくは有さないアンモニウムカチオンを表し、n2は0以上の整数を表し、a2は1以上の整数を表し、b2は0以上の整数を表し、ただし、a2及びb2は、式(2)で表される基の電荷が0となるように選択され、Rbは置換基を有し若しくは有さない炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有し若しくは有さない炭素原子数6〜50のアリール基を表し、Q2、M2及びZ2のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
本発明で用いられるイオン性ポリマーの一形態としては、さらに下記式(3)で表される基を有する重合体が挙げられる。イオン性ポリマーが式(3)で表される基を有する場合、式(3)で表される基は、イオン性ポリマーの構造単位中に含まれていてもよく、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる一種以上の基を含む構造単位と同一の構造単位内に含まれていてもよいし、異なる他の構造単位内に含まれていてもよい。さらに、イオン性ポリマーの一形態としては、式(1)で表される基、式(2)で表される基、及び式(3)で表される基のうち少なくとも1種を含む構造単位を、全構造単位中、15〜100モル%有する重合体が挙げられる。
−(Qn3−Y3 (3)
[式(3)中、Qは2価の有機基を表し、Y3は−CN又は式(4)〜(12)のいずれかで表される基を表し、n3は0以上の整数を表す。
−O−(R’O)a3−R’’ (4)
Figure 2012044160
−S−(R’S)a4−R’’ (6)
−C(=O)−(R’−C(=O))a4−R’’ (7)
−C(=S)−(R’−C(=S))a4−R’’ (8)
−N[(R’)a4R’’ ]2 (9)
−C(=O)O−(R’−C(=O)O)a4−R’’ (10)
−C(=O)O−(R’O)a4−R’’ (11)
−NHC(=O)−(R’NHC(=O))a4−R’’ (12)
(式(4)〜(12)中、R’は置換基を有し又は有さない2価の炭化水素基を表し、R’’は水素原子、置換基を有し若しくは有さない1価の炭化水素基、−COOH、−SO3H、−OH、−SH、−NRc 2、−CN又は−C(=O)NRc 2を表し、R’’’は置換基を有し若しくは有さない3価の炭化水素基を表し、a3は1以上の整数を表し、a4は0以上の整数を表し、Rcは置換基を有し若しくは有さない炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有し若しくは有さない炭素原子数6〜50のアリール基を表し、R’、R’’及びR’’’のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。)]
イオン性ポリマーは、式(13)で表される構造単位、式(15)で表される構造単位、式(17)で表される構造単位及び式(20)で表される構造単位からなる群から選ばれる1種以上の構造単位を、全構造単位中、15〜100モル%含むことが好ましい。
Figure 2012044160
[式(13)中、Rは式(14)で表される基を含む1価の基であり、Ar1はR1以外の置換基を有し又は有さない(2+n4)価の芳香族基を表し、n4は1以上の整数を表し、R1は複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2012044160
[式(14)中、R2は(1+m1+m2)価の有機基を表し、Q1、Q3、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3は前述と同じ意味を表し、m1及びm2はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、Q1、Q3、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2012044160
[式(15)中、R3は式(16)で表される基を含む1価の基であり、Ar2はR3以外の置換基を有し又は有さない(2+n5)価の芳香族基を表し、n5は1以上の整数を表し、R3は複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2012044160
[式(16)中、R4は(1+m3+m4)価の有機基を表し、Q2、Q3、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3は前述と同じ意味を表し、m3及びm4はそれぞれ独立に1以上の整数を表す。Q2、Q3、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2012044160
[式(17)中、R5は下記の式(18)で表される基を含む1価の基であり、R6は式(19)で表される基を含む1価の基であり、Ar3はR5及びR6以外の置換基を有し又は有さない(2+n6+n7)価の芳香族基を表し、n6及びn7はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、R5及びR6のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
−R7−[(Q1n1−Y1(M1)a1(Z1)b1m5 (18)
[式(18)中、R7は直接結合又は(1+m5)価の有機基を表し、Q1、Y、M1、Z1、n1、a1及びb1は前述と同じ意味を表し、m5は1以上の整数を表し、Q1、Y、M1、Z1、n1、a1及びb1のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
−R8−{(Qn3−Y3m6 (19)
[式(19)中、R8は単結合又は(1+m6)価の有機基を表し、Y3及びn3は前述と同じ意味を表し、m6は1以上の整数を表し、ただし、R8が単結合のときm6は1を表し、Q、Y3及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2012044160
[式(20)中、R9は式(21)で表される基を含む1価の基であり、R10は式(22)で表される基を含む1価の基であり、Ar4はR9及びR10以外の置換基を有し又は有さない(2+n8+n9)価の芳香族基を表し、n8及びn9はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、R9及びR10のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
−R11−[(Q2n2−Y2(M2)a2(Z2)b2m7 (21)
[式(21)中、R11は単結合又は(1+m7)価の有機基を表し、Q2、Y2、M2、Z2、n2、a2及びb2は前述と同じ意味を表し、m7は1以上の整数を表し、ただし、R11が単結合のときm7は1を表し、Q2、Y2、M2、Z2、n2、a2及びb2のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
−R12−[(Qn3−Y3m8 (22)
[式(22)中、R12は単結合又は(1+m8)価の有機基を表し、Y3及びn3は前述と同じ意味を表し、m8は1以上の整数を表し、ただし、R12が単結合のときm8は1を表し、Q、Y3及びn3、のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
前記イオン性ポリマー中の構造単位は、式(1)で表される基を2種類以上含んでいてもよく、式(2)で表される基を2種類以上含んでいてもよく、式(3)で表される基を2種類以上含んでいてもよい。
〈式(1)で表される基〉
式(1)中、Q1で表される2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、1,9−ノニレン基、1,12−ドデシレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50の2価の飽和炭化水素基;エテニレン基、プロペニレン基、3−ブテニレン基、2−ブテニレン基、2−ペンテニレン基、2−ヘキセニレン基、2−ノネニレン基、2−ドデセニレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数2〜50のアルケニレン基、及び、エチニレン基を含む、置換基を有し又は有さない炭素原子数2〜50の2価の不飽和炭化水素基;シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロノニレン基、シクロドデシレン基、ノルボニレン基、アダマンチレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数3〜50の2価の環状飽和炭化水素基;1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、ビフェニル−4,4'−ジイル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜50のアリーレン基;メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ基、ペンチレンオキシ基、ヘキシレンオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルキレンオキシ基;炭素原子を含む置換基を有するイミノ基;炭素原子を含む置換基を有するシリレン基が挙げられ、イオン性ポリマーの原料となるモノマー(以下、「原料モノマー」と言う。)の合成の容易さの観点からは、2価の飽和炭化水素基、アリーレン基、アルキレンオキシ基が好ましい。
前記置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基及びニトロ基等が挙げられ、前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。これらのうち、アミノ基、シリル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基及びニトロ基以外の置換基は炭素原子を含む。
以下、置換基について説明する。なお、「C〜C」(m、nはm<nを満たす正の整数である)という用語は、この用語とともに記載された有機基の炭素原子数がm〜nであることを表す。例えば、C〜Cアルキル基であれば、アルキル基の炭素原子数がm〜nであることを表し、C〜Cアルキルアリール基であれば、アルキル基の炭素原子数がm〜nであることを表し、アリール−C〜Cアルキル基であれば、アルキル基の炭素原子数がm〜nであることを表す。
アルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキル基でもよい。アルキル基の炭素原子数は通常1〜20であり、1〜10が好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基等が挙げられる。前記アルキル基中の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。該当するフッ素原子置換アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基等が挙げられる。なお、C1〜C12アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基が挙げられる。
アルコキシ基は、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキルオキシ基であってもよく、置換基を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原子数は通常1〜20であり、1〜10が好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ラウリルオキシ基等が挙げられる。前記アルコキシ基中の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。該当するフッ素原子置換アルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基等が挙げられる。また、該アルコキシ基には、メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基も含まれる。なお、C1〜C12アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基が挙げられる。
アルキルチオ基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキルチオ基であってもよく、置換基を有していてもよい。アルキルチオ基の炭素原子数は通常1〜20であり、1〜10が好ましい。アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ラウリルチオ基等が挙げられる。前記アルキルチオ基中の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。該当するフッ素原子置換アルキルチオ基としては、トリフルオロメチルチオ基等が挙げられる。
アリール基は、芳香族炭化水素から芳香環を構成する炭素原子に結合した水素原子1個を除いた残りの原子団であり、ベンゼン環を持つ基、縮合環を持つ基、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が単結合又は2価の有機基、例えば、ビニレン基等のアルケニレン基を介して結合した基も含まれる。アリール基は、炭素原子数が通常6〜60であり、7〜48であることが好ましい。アリール基としては、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基等が挙げられる。前記アリール基中の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。該当するフッ素原子置換アリール基としては、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。アリール基の中では、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。
前記アリール基のうち、C1〜C12アルコキシフェニル基としては、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、プロピルオキシフェニル基、イソプロピルオキシフェニル基、ブトキシフェニル基、イソブトキシフェニル基、s−ブトキシフェニル基、t−ブトキシフェニル基、ペンチルオキシフェニル基、ヘキシルオキシフェニル基、シクロヘキシルオキシフェニル基、ヘプチルオキシフェニル基、オクチルオキシフェニル基、2−エチルヘキシルオキシフェニル基、ノニルオキシフェニル基、デシルオキシフェニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシフェニル基、ラウリルオキシフェニル基等が挙げられる。
前記アリール基のうち、C1〜C12アルキルフェニル基としては、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソアミルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ドデシルフェニル基等が挙げられる。
アリールオキシ基は、炭素原子数が通常6〜60であり、7〜48であることが好ましい。アリールオキシ基としては、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基等が挙げられる。アリールオキシ基の中では、C1〜C12アルコキシフェノキシ基及びC1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
前記アリールオキシ基のうち、C1〜C12アルコキシフェノキシ基としては、メトキシフェノキシ基、エトキシフェノキシ基、プロピルオキシフェノキシ基、イソプロピルオキシフェノキシ基、ブトキシフェノキシ基、イソブトキシフェノキシ基、s−ブトキシフェノキシ基、t−ブトキシフェノキシ基、ペンチルオキシフェノキシ基、ヘキシルオキシフェノキシ基、シクロヘキシルオキシフェノキシ基、ヘプチルオキシフェノキシ基、オクチルオキシフェノキシ基、2−エチルヘキシルオキシフェノキシ基、ノニルオキシフェノキシ基、デシルオキシフェノキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシフェノキシ基、ラウリルオキシフェノキシ基等が挙げられる。
前記アリールオキシ基のうち、C1〜C12アルキルフェノキシ基としては、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、プロピルフェノキシ基、1,3,5−トリメチルフェノキシ基、メチルエチルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、ブチルフェノキシ基、イソブチルフェノキシ基、s−ブチルフェノキシ基、t−ブチルフェノキシ基、ペンチルフェノキシ基、イソアミルフェノキシ基、ヘキシルフェノキシ基、ヘプチルフェノキシ基、オクチルフェノキシ基、ノニルフェノキシ基、デシルフェノキシ基、ドデシルフェノキシ基等が挙げられる。
アリールチオ基は、例えば、前述のアリール基に硫黄元素が結合した基である。アリールチオ基は、前記アリール基の芳香環上に置換基を有していてもよい。アリールチオ基は、炭素原子数が通常6〜60であり、6〜30であることが好ましい。アリールチオ基としては、フェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基等が挙げられる。
アリールアルキル基は、例えば、前述のアリール基に前述のアルキル基が結合した基である。アリールアルキル基は、置換基を有していてもよい。アリールアルキル基は、炭素原子数が通常7〜60であり、7〜30であることが好ましい。アリールアルキル基としては、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基等が挙げられる。
アリールアルコキシ基は、例えば、前述のアリール基に前述のアルコキシ基が結合した基である。アリールアルコキシ基は、置換基を有していてもよい。アリールアルコキシ基は、炭素原子数が通常7〜60であり、7〜30であることが好ましい。アリールアルコキシ基としては、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基等が挙げられる。
アリールアルキルチオ基は、例えば、前述のアリール基に前述のアルキルチオ基が結合した基である。アリールアルキルチオ基は、置換基を有していてもよい。アリールアルキルチオ基は、炭素原子数が通常7〜60であり、7〜30であることが好ましい。アリールアルキルチオ基としては、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基等が挙げられる。
アリールアルケニル基は、例えば、前述のアリール基にアルケニル基が結合した基である。アリールアルケニル基は、炭素原子数が通常8〜60であり、8〜30であることが好ましい。アリールアルケニル基としては、フェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基等が挙げられ、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C2〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基が好ましい。なお、C2〜C12アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基が挙げられる。
アリールアルキニル基は、例えば、前述のアリール基にアルキニル基が結合した基である。アリールアルキニル基は、炭素原子数が通常8〜60であり、8〜30であることが好ましい。アリールアルキニル基としては、フェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基等が挙げられ、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基が好ましい。なお、C2〜C12アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、2−ヘキシニル基、1−オクチニル基が挙げられる。
置換アミノ基としては、アミノ基の中の少なくとも1個の水素原子が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選択される1又は2個の基によって置換されたアミノ基が好ましい。該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は置換基を有していてもよい。置換アミノ基の炭素原子数は、該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基が有していてもよい置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜60であり、2〜48が好ましい。置換アミノ基としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、s−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジトリフルオロメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジニルアミノ基、トリアジニルアミノ基、(フェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基等が挙げられる。
置換シリル基としては、シリル基の中の少なくとも1個の水素原子が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選択される1〜3個の基によって置換されたシリル基が挙げられる。該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は置換基を有していてもよい。置換シリル基の炭素原子数は、該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基が有していてもよい置換基の炭素原子数を含めないで通常1〜60であり、3〜48が好ましい。なお、置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、イソプロピルジエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシルジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチルジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、(フェニル−C1〜C12アルキル)シリル基、(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)シリル基、(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)シリル基、(1−ナフチル−C1〜C12アルキル)シリル基、(2−ナフチル−C1〜C12アルキル)シリル基、(フェニル−C1〜C12アルキル)ジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ(p−キシリル)シリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
アシル基は、炭素原子数が通常2〜20であり、2〜18であることが好ましい。アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロベンゾイル基等が挙げられる。
アシルオキシ基は、炭素原子数が通常2〜20であり、2〜18であることが好ましい。アシルオキシ基としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
イミン残基は、式:H−N=C<及び式:−N=CH−の少なくとも一方で表される構造を有するイミン化合物から、この構造中の水素原子1個を除いた残基を意味する。このようなイミン化合物としては、例えば、アルジミン、ケチミン及びアルジミン中の窒素原子に結合した水素原子がアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基等で置換された化合物が挙げられる。イミン残基の炭素原子数は、通常2〜20であり、2〜18が好ましい。イミン残基としては、例えば、一般式:−CRβ=N−Rγ又は一般式:−N=C(Rγ(式中、Rβは水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、又はアリールアルキニル基を表し、Rγは独立に、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、又はアリールアルキニル基を表し、ただし、Rγが2個存在する場合、2個のRγは相互に結合し一体となって2価の基、例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等の炭素原子数2〜18のアルキレン基として環を形成してもよい。)で表される基が挙げられる。イミン残基としては、以下の基が挙げられる。
Figure 2012044160
(式中、Meはメチル基を示し、以下、同様である。)
アミド基は、炭素原子数が通常1〜20であり、2〜18であることが好ましい。アミド基としては、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基等が挙げられる。
酸イミド基は、酸イミドからその窒素原子に結合した水素原子を除いて得られる残基であり、炭素原子数が通常4〜20であり、4〜18であることが好ましい。酸イミド基としては、以下の基が挙げられる。
Figure 2012044160
1価の複素環基とは、複素環式化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいう。ここで、複素環式化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素として、炭素原子だけでなく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子、ホウ素原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子、ヒ素原子等のヘテロ原子を含む有機化合物をいう。1価の複素環基は置換基を有していてもよい。1価の複素環基は、炭素原子数が通常3〜60であり、3〜20が好ましい。なお、1価の複素環基の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まないものとする。このような1価の複素環基としては、例えば、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジル基、ピラジニル基、トリアジニル基、ピロリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基が挙げられ、中でも、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基及びC1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。なお、1価の複素環基としては、1価の芳香族複素環基が好ましい。
置換カルボキシル基とは、カルボキシル基中の水素原子が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基で置換された基、すなわち、式:−C(=O)OR*(式中、Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基)で表される基である。置換オキシカルボニル基は、炭素原子数が通常2〜60であり、2〜48であることが好ましい。前記アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は、置換基を有していてもよい。なお、上記炭素原子数には、前記アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まないものとする。置換カルボキシル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、シクロヘキシロキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシロキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、パーフルオロブトキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基等が挙げられる。
式(1)中、Y1は、−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -、−PO3 -、又は−B(R 等の1価の基を表し、Y1としては、イオン性ポリマーの酸性度の観点からは−CO2 -、−SO2 -、−PO3 -が好ましく、−CO2 -がより好ましく、イオン性ポリマーの安定性の観点からは、−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -又は−PO3 -が好ましい。
式(1)中、M1は金属カチオン又は置換基を有し若しくは有さないアンモニウムカチオンを表す。金属カチオンとしては、1価、2価又は3価のイオンが好ましく、Li、Na、K、Cs、Be、Mg、Ca、Ba、Ag、Al、Bi、Cu、Fe、Ga、Mn、Pb、Sn、Ti、V、W、Y、Yb、Zn、Zr等のイオンが挙げられ、Li+、Na+、K+、Cs+、Ag+、Mg2+、Ca2+が好ましい。また、アンモニウムイオンが有していてもよい置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基が挙げられる。
式(1)中、Z1はF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RaSO3 -、RaCOO-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、SCN-、CN-、NO3 -、SO4 2-、HSO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -を表す。
式(1)中、n1は0以上の整数を表し、原料モノマーの合成の観点から、好ましくは0から8の整数であり、より好ましくは0から2の整数である。
式(1)中、a1は1以上の整数を表し、b1は0以上の整数を表す。
a1及びb1は、式(1)で表される基の電荷が0となるように選択される。例えば、Yが−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -、−PO3 -、又は−B(R であり、Mが1価の金属カチオン又は置換基を有し若しくは有さないアンモニウムカチオンであり、ZがF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RaSO3 -、RaCOO-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、SCN-、CN-、NO3 -、HSO4 -、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -である場合は、a1=b1+1を満たすように選択される。Y1が−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -、−PO3 -、又は−B(R であり、M1が2価の金属カチオンであり、Z1がF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RaSO3 -、RaCOO-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、SCN-、CN-、NO3 -、HSO4 -、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -である場合は、b1=2×a1−1を満たすように選択される。Y1が−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -、−PO3 -、又は−B(R であり、M1が3価の金属カチオンであり、Z1がF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RaSO3 -、RaCOO-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、SCN-、CN-、NO3 -、HSO4 -、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -である場合は、b1=3×a1−1を満たすように選択される。Y1が−CO2 -、−SO3 -、−SO2 -、−PO3 -、又は−B(R であり、M1が1価の金属カチオン又は置換基を有し若しくは有さないアンモニウムカチオンであり、Z1がSO4 2−又はHPO4 2−である場合には、a1=2×b1+1を満たすように選択される。a1とb1との関係を表す上記のいずれの数式においても、a1は好ましくは1から5の整数であり、より好ましくは1又は2である。
aは置換基を有し若しくは有さない炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有し若しくは有さない炭素原子数6〜50のアリール基を表すが、これらの基が有していてもよい置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。Raとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基等の炭素原子数1〜20のアルキル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基等の炭素原子数6〜30のアリール基等が挙げられる。
前記式(1)で表される基としては、例えば、以下の基が挙げられる。
Figure 2012044160
〈式(2)で表される基〉
式(2)中、Q2で表される2価の有機基としては、前述のQで表される2価の有機基について例示したものと同様の基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、2価の飽和炭化水素基、アリーレン基、アルキレンオキシ基が好ましい。
前記Q2で表される2価の有機基の例として挙げた基は置換基を有していてもよく、当該置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(2)中、Y2はカルボカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニルカチオン、スルホニルカチオン、又はヨードニウムカチオンを表す。
カルボカチオンとしては、例えば、
−C
(式中、Rは、同一又は相異なり、アルキル基又はアリール基を表す。)で表される基が挙げられる。
アンモニウムカチオンとしては、例えば、
−N
(式中、Rは、同一又は相異なり、アルキル基又はアリール基を表す。)で表される基が挙げられる。
ホスホニルカチオンとしては、例えば、
−P
(式中、Rは、同一又は相異なり、アルキル基又はアリール基を表す。)で表される基が挙げられる。
スルホニルカチオンとしては、例えば、
−S
(式中、Rは、同一又は相異なり、アルキル基又はアリール基を表す。)で表される基が挙げられる。
ヨードニウムカチオンとしては、例えば、
−I
(式中、Rは、同一又は相異なり、アルキル基又はアリール基を表す。)で表される基が挙げられる。
式(2)中、Y2は、原料モノマーの合成の容易さ並びに原料モノマー及びイオン性ポリマーの空気、湿気又は熱に対する安定性の観点からは、カルボカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニルカチオン、スルホニルカチオンが好ましく、アンモニウムカチオンがより好ましい。
式(2)中、Z2は金属カチオン又は置換基を有し若しくは有さないアンモニウムカチオンを表す。金属カチオンとしては、1価、2価又は3価のイオンが好ましく、Li、Na、K、Cs、Be、Mg、Ca、Ba、Ag、Al、Bi、Cu、Fe、Ga、Mn、Pb、Sn、Ti、V、W、Y、Yb、Zn、Zr等のイオンが挙げられる。また、アンモニウムカチオンが有していてもよい置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基が挙げられる。
式(2)中、M2はF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RbSO3 -、RbCOO-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、SCN-、CN-、NO3 -、SO4 2-、HSO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -を表す。
式(2)中、n2は0以上の整数を表し、好ましくは0から6の整数であり、より好ましくは0から2の整数である。
式(2)中、a2は1以上の整数を表し、b2は、0以上の整数を表す。
a2及びb2は、式(2)で表される基の電荷が0となるように選択される。例えば、M2がF-、Cl-、Br-、I-、OH-、RbSO3 -、RbCOO-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、SCN-、CN-、NO3 -、HSO4 -、H2PO4 -、BF4 -又はPF6 -である場合、Z2が1価の金属イオン又は置換基を有し若しくは有さないアンモニウムイオンであれば、a2=b2+1を満たすように選択され、Z2が2価の金属イオンであれば、a2=2×b2+1を満たすように選択され、Z2が3価の金属イオンであれば、a2=3×b2+1を満たすように選択される。M2がSO4 2-、HPO4 2-である場合、Z2が1価の金属イオン又は置換基を有し若しくは有さないアンモニウムイオンであれば、b2=2×a2−1を満たすように選択され、Z2が3価の金属イオンであれば、2×a2=3×b2+1の関係を満たすように選択される。a2とb2との関係を表す上記のいずれの数式においても、a2は好ましくは1から3の整数であり、より好ましくは1又は2である。
bは置換基を有し若しくは有さない炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有し若しくは有さない炭素原子数6〜50のアリール基を表すが、これらの基が有していてもよい置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。Rbとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基等の炭素原子数1〜20のアルキル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基等の炭素原子数6〜30のアリール基等が挙げられる。
前記式(2)で表される基としては、例えば、以下の基が挙げられる。
Figure 2012044160
Figure 2012044160
〈式(3)で表される基〉
式(3)中、Qで表される2価の有機基としては、前述のQで表される2価の有機基について例示したものと同様の基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、2価の飽和炭化水素基、アリーレン基、アルキレンオキシ基が好ましい。
前記Qで表される2価の有機基の例として挙げた基は置換基を有していてもよく、当該置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
前記Qで表される2価の有機基としては、−(CH)−で表される基であることが好ましい。
n3は0以上の整数を表し、好ましくは0から20の整数であり、より好ましくは0から8の整数である。
式(3)中、Y3は−CN又は式(4)〜(12)のいずれかで表される基を表す。
式(4)〜(12)中、R’で表される2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、1,9−ノニレン基、1,12−ドデシレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50の2価の飽和炭化水素基;エテニレン基、プロペニレン基、3−ブテニレン基、2−ブテニレン基、2−ペンテニレン基、2−ヘキセニレン基、2−ノネニレン基、2−ドデセニレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数2〜50のアルケニレン基、及び、エチニレン基を含む、置換基を有し又は有さない炭素原子数2〜50の2価の不飽和炭化水素基;シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロノニレン基、シクロドデシレン基、ノルボニレン基、アダマンチレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数3〜50の2価の環状飽和炭化水素基;1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、ビフェニル−4,4’−ジイル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜50のアリーレン基;メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ基、ペンチレンオキシ基、ヘキシレンオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルキレンオキシ基等が挙げられる。
前記置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(4)〜(12)中、R’’で表される1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基等が挙げられ、イオン性ポリマーの溶解性の観点からは、メチル基、エチル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基が好ましい。前記置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(5)中、R’’’で表される3価の炭化水素基としては、メタントリイル基、エタントリイル基、1,2,3−プロパントリイル基、1,2,4−ブタントリイル基、1,2,5−ペンタントリイル基、1,3,5−ペンタントリイル基、1,2,6−ヘキサントリイル基、1,3,6−ヘキサントリイル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキルトリイル基;1,2,3−ベンゼントリイル基、1,2,4−ベンゼントリイル基、1,3,5−ベンゼントリイル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基等が挙げられる。イオン性ポリマーの溶解性の観点からは、メタントリイル基、エタントリイル基、1,2,4−ベンゼントリイル基、1,3,5−ベンゼントリイル基が好ましい。前記置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(4)〜(12)中、Rcとしては、イオン性ポリマーの溶解性の観点からは、メチル基、エチル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基が好ましい。
式(4)及び式(5)中、a3は1以上の整数を表し、3〜10の整数が好ましい。式(6)〜(12)中、a4は0以上の整数を表す。式(6)においては、a4は、0〜30の整数が好ましく、3〜20の整数がより好ましい。式(7)〜(10)においては、a4は、0〜10の整数が好ましく、0〜5の整数がより好ましい。式(11)においては、a4は、0〜20の整数が好ましく、3〜20の整数がより好ましい。式(12)においては、a4は、0〜20の整数が好ましく、0〜10の整数がより好ましい。
3としては、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、−CN、式(4)で表される基、式(6)で表される基、式(10)で表される基、式(11)で表される基が好ましく、式(4)で表される基、式(6)で表される基、式(11)で表される基がより好ましく、以下の基が特に好ましい。
Figure 2012044160
〈イオン性ポリマー中の構造単位〉
本発明に用いられるイオン性ポリマーは、前記式(13)で表される構造単位、前記式(15)で表される構造単位、前記式(17)で表される構造単位、前記式(20)で表される構造単位を有することが好ましく、前記構造単位を全構造単位中、15〜100モル%有するイオン性ポリマーであることがより好ましい。
〈式(13)で表される構造単位〉
式(13)中、R1は式(14)で表される基を含む1価の基であり、Ar1はR1以外の置換基を有し又は有さない(2+n4)価の芳香族基を表し、n4は1以上の整数を表す。
式(14)で表される基は、Arに直接結合していてもよく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ノニレン基、ドデシレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロノニレン基、シクロドデシレン基、ノルボニレン基、アダマンチレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルキレン基;オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基、オキシヘキシレン基、オキシノニレン基、オキシドデシレン基、シクロプロピレンオキシ基、シクロブチレンオキシ基、シクロペンチレンオキシ基、シクロへキシレンオキシ基、シクロノニレンオキシ基、シクロドデシレンオキシ基、ノルボニレンオキシ基、アダマンチレンオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のオキシアルキレン基;置換基を有し又は有さないイミノ基;置換基を有し又は有さないシリレン基;置換基を有し又は有さないエテニレン基;エチニレン基;置換基を有し又は有さないメタントリイル基;酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を介して、Arに結合していてもよい。
前記ArはR1以外の置換基を有していてもよい。当該置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
前記Ar1が有するR1以外の置換基としては、原料モノマーの合成の容易さの観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、カルボキシル基又は置換カルボキシル基であることが好ましい。
式(13)中、n4は1以上の整数を表し、好ましくは1から4の整数であり、より好ましくは1から3の整数である。
式(13)中のAr1で表される(2+n4)価の芳香族基としては、(2+n4)価の芳香族炭化水素基、(2+n4)価の芳香族複素環基が挙げられ、炭素原子のみ、又は、炭素原子と、水素原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1つ以上の原子とからなる(2+n4)価の芳香族基が好ましい。該(2+n4)価の芳香族基としては、ベンゼン環、ピリジン環、1,2−ジアジン環、1,3−ジアジン環、1,4−ジアジン環、1,3,5−トリアジン環、フラン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、アザジアゾール環等の単環式芳香環から水素原子を(2+n4)個除いた(2+n4)価の基;該単環式芳香環からなる群から選ばれる二つ以上の環が縮合した縮合多環式芳香環から水素原子を(2+n4)個除いた(2+n4)価の基;該単環式芳香環及び該縮合多環式芳香環からなる群より選ばれる二つ以上の芳香環を、単結合、エテニレン基又はエチニレン基で連結してなる芳香環集合から水素原子を(2+n4)個除いた(2+n4)価の基;該縮合多環式芳香環又は該芳香環集合の隣り合う2つの芳香環をメチレン基、エチレン基、カルボニル基等の2価の基で橋かけした架橋を有する有橋多環式芳香環から水素原子を(2+n4)個除いた(2+n4)価の基等が挙げられる。
単環式芳香環としては、例えば、以下の環が挙げられる。
Figure 2012044160
縮合多環式芳香環としては、例えば、以下の環が挙げられる。
Figure 2012044160
芳香環集合としては、例えば、以下の環が挙げられる。
Figure 2012044160
有橋多環式芳香環としては、例えば、以下の環が挙げられる。
Figure 2012044160
前記(2+n4)価の芳香族基としては、原料モノマーの合成の容易さの観点から、式1〜14、26〜29、37〜39又は41で表される環から水素原子を(2+n4)個除いた基が好ましく、式1〜6、8、13、26、27、37又は41で表される環から水素原子を(2+n4)個除いた基がより好ましく、式1、37又は41で表される環から水素原子を(2+n4)個除いた基がさらに好ましい。
式(14)中、R2で表される(1+m1+m2)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m1+m2)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m1+m2)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m1+m2)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m1+m2)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m1+m2)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m1+m2)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m1+m2)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m1+m2)個の水素原子を除いた基が好ましい。
前記置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
〈式(15)で表される構造単位〉
式(15)中、R3は式(16)で表される基を含む1価の基であり、Ar2はR3以外の置換基を有し又は有さない(2+n5)価の芳香族基を表し、n5は1以上の整数を表す。
式(16)で表される基は、Ar2に直接結合していてもよく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ノニレン基、ドデシレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロノニレン基、シクロドデシレン基、ノルボニレン基、アダマンチレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルキレン基;オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基、オキシヘキシレン基、オキシノニレン基、オキシドデシレン基、シクロプロピレンオキシ基、シクロブチレンオキシ基、シクロペンチレンオキシ基、シクロへキシレンオキシ基、シクロノニレンオキシ基、シクロドデシレンオキシ基、ノルボニレンオキシ基、アダマンチレンオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のオキシアルキレン基;置換基を有し又は有さないイミノ基;置換基を有し又は有さないシリレン基;置換基を有し又は有さないエテニレン基;エチニレン基;置換基を有し又は有さないメタントリイル基;酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を介して、Ar2に結合していてもよい。
前記Ar2はR3以外の置換基を有していてもよい。当該置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
前記Ar2が有するR3以外の置換基としては、原料モノマーの合成の容易さの観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、カルボキシル基又は置換カルボキシル基であることが好ましい。
式(15)中、n5は1以上の整数を表し、好ましくは1から4の整数であり、より好ましくは1から3の整数である。
式(15)中のAr2で表される(2+n5)価の芳香族基としては、(2+n5)価の芳香族炭化水素基、(2+n5)価の芳香族複素環基が挙げられ、炭素原子のみ、又は、炭素原子と、水素原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1つ以上の原子とからなる(2+n5)価の芳香族基が好ましい。該(2+n5)価の芳香族基としては、ベンゼン環、ピリジン環、1,2−ジアジン環、1,3−ジアジン環、1,4−ジアジン環、1,3,5−トリアジン環、フラン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、アザジアゾール環等の単環式芳香環から水素原子を(2+n5)個除いた(2+n5)価の基;該単環式芳香環からなる群から選ばれる二つ以上の環が縮合した縮合多環式芳香環から水素原子を(2+n5)個除いた(2+n5)価の基;該単環式芳香環及び該縮合多環式芳香環からなる群より選ばれる二つ以上の芳香環を、単結合、エテニレン基又はエチニレン基で連結してなる芳香環集合から水素原子を(2+n5)個除いた(2+n5)価の基;該縮合多環式芳香環又は該芳香環集合の隣り合う2つの芳香環をメチレン基、エチレン基、カルボニル基等の2価の基で橋架けした架橋を有する有橋多環式芳香環から水素原子を(2+n5)個除いた(2+n5)価の基等が挙げられる。
単環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式1〜12で表される環が挙げられる。
縮合多環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式13〜27で表される環が挙げられる。
芳香環集合としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式28〜36で表される環が挙げられる。
有橋多環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式37〜44で表される環が挙げられる。
前記(2+n5)価の芳香族基としては、原料モノマーの合成の容易さの観点から、式1〜14、26〜29、37〜39又は41で表される環から水素原子を(2+n5)個除いた基が好ましく、式1〜6、8、13、26、27、37又は41で表される環から水素原子を(2+n5)個除いた基がより好ましく、式1、37又は41で表される環から水素原子を(2+n5)個除いた基がさらに好ましい。
式(16)中、m3及びm4はそれぞれ独立に1以上の整数を表す。
式(16)中、R4で表される(1+m3+m4)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m3+m4)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m3+m4)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m3+m4)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m3+m4)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m3+m4)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m3+m4)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m3+m4)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m3+m4)個の水素原子を除いた基が好ましい。
前記置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
〈式(17)で表される構造単位〉
式(17)中、R5は式(18)で表される基を含む1価の基であり、R6は式(19)で表される基を含む1価の基であり、Ar3はR5及びR6以外の置換基を有し又は有さない(2+n6+n7)価の芳香族基を表し、n6及びn7はそれぞれ独立に1以上の整数を表す。
式(18)で表される基及び式(19)で表される基は、Ar3に直接結合していてもよく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ノニレン基、ドデシレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロノニレン基、シクロドデシレン基、ノルボニレン基、アダマンチレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルキレン基;オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基、オキシヘキシレン基、オキシノニレン基、オキシドデシレン基、シクロプロピレンオキシ基、シクロブチレンオキシ基、シクロペンチレンオキシ基、シクロへキシレンオキシ基、シクロノニレンオキシ基、シクロドデシレンオキシ基、ノルボニレンオキシ基、アダマンチレンオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のオキシアルキレン基;置換基を有し又は有さないイミノ基;置換基を有し又は有さないシリレン基;置換基を有し又は有さないエテニレン基;エチニレン基;置換基を有し又は有さないメタントリイル基;酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を介して、Ar3に結合していてもよい。
前記Ar3はR5及びR6以外の置換基を有していてもよい。当該置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
前記Ar3が有するR5及びR6以外の置換基としては、原料モノマーの合成の容易さの観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、カルボキシル基又は置換カルボキシル基であることが好ましい。
式(17)中、n6は1以上の整数を表し、好ましくは1から4の整数であり、より好ましくは1から3の整数である。
式(17)中、n7は1以上の整数を表し、好ましくは1から4の整数であり、より好ましくは1から3の整数である。
式(17)中のAr3で表される(2+n6+n7)価の芳香族基としては、例えば、(2+n6+n7)価の芳香族炭化水素基、(2+n6+n7)価の芳香族複素環基が挙げられ、炭素原子のみ、又は、炭素原子と、水素原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1つ以上の原子とからなる(2+n6+n7)価の芳香族基が好ましい。該(2+n6+n7)価の芳香族基としては、ベンゼン環、ピリジン環、1,2−ジアジン環、1,3−ジアジン環、1,4−ジアジン環、フラン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環等の単環式芳香環から水素原子を(2+n6+n7)個除いた(2+n6+n7)価の基;該単環式芳香環からなる群から選ばれる二つ以上の環が縮合した縮合多環式芳香環から水素原子を(2+n6+n7)個除いた(2+n6+n7)価の基;該単環式芳香環及び該縮合多環式芳香環からなる群より選ばれる二つ以上の芳香環を、単結合、エテニレン基又はエチニレン基で連結してなる芳香環集合から水素原子を(2+n6+n7)個除いた(2+n6+n7)価の基;該縮合多環式芳香環又は該芳香環集合の隣り合う2つの芳香環をメチレン基、エチレン基、カルボニル基等の2価の基で橋かけした架橋を有する有橋多環式芳香環から水素原子を(2+n6+n7)個除いた(2+n6+n7)価の基等が挙げられる。
単環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式1〜5、式7〜10で表される環が挙げられる。
縮合多環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式13〜27で表される環が挙げられる。
芳香環集合としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式28〜36で表される環が挙げられる。
有橋多環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式37〜44で表される環が挙げられる。
前記(2+n6+n7)価の芳香族基としては、原料モノマーの合成の容易さの観点から、式1〜5、7〜10、13、14、26〜29、37〜39又は41で表される環から水素原子を(2+n6+n7)個除いた基が好ましく、式1、37又は41で表される環から水素原子を(2+n6+n7)個除いた基がより好ましく、式1、38又は42で表される環から水素原子を(2+n6+n7)個除いた基がさらに好ましい。
式(18)中、Rは単結合又は(1+m5)価の有機基を表し、(1+m5)価の有機基であることが好ましい。
式(18)中、R7で表される(1+m5)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基からm5個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基からm5個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基からm5個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基からm5個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基からm5個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基からm5個の水素原子を除いた基、アリール基からm5個の水素原子を除いた基、アルコキシ基からm5個の水素原子を除いた基が好ましい。
前記置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(18)中、m5は1以上の整数を表し、ただし、R7が単結合のときm5は1を表す。
式(19)中、Rは単結合又は(1+m6)価の有機基を表し、(1+m6)価の有機基であることが好ましい。
式(19)中、R8で表される(1+m6)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基からm6個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基からm6個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基からm6個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基からm6個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基からm6個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基からm6個の水素原子を除いた基、アリール基からm6個の水素原子を除いた基、アルコキシ基からm6個の水素原子を除いた基が好ましい。
前記置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(19)中、m6は1以上の整数を表し、ただし、R8が単結合のときm6は1を表す。
〈式(20)で表される構造単位〉
式(20)中、R9は式(21)で表される基を含む1価の基であり、R10は式(22)で表される基を含む1価の基であり、Ar4はR9及びR10以外の置換基を有し又は有さない(2+n8+n9)価の芳香族基を表し、n8及びn9はそれぞれ独立に1以上の整数を表す。
式(21)で表される基及び式(22)で表される基は、Ar4に直接結合していてもよく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ノニレン基、ドデシレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、シクロノニレン基、シクロドデシレン基、ノルボニレン基、アダマンチレン基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルキレン基;オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基、オキシヘキシレン基、オキシノニレン基、オキシドデシレン基、シクロプロピレンオキシ基、シクロブチレンオキシ基、シクロペンチレンオキシ基、シクロへキシレンオキシ基、シクロノニレンオキシ基、シクロドデシレンオキシ基、ノルボニレンオキシ基、アダマンチレンオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のオキシアルキレン基;置換基を有し又は有さないイミノ基;置換基を有し又は有さないシリレン基;置換基を有し又は有さないエテニレン基;エチニレン基;置換基を有し又は有さないメタントリイル基;酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を介して、Ar4に結合していてもよい。
前記Ar4はR9及びR10以外の置換基を有していてもよい。当該置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
前記Ar4が有するR9及びR10以外の置換基としては、原料モノマーの合成の容易さの観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、カルボキシル基又は置換カルボキシル基であることが好ましい。
式(20)中、n8は1以上の整数を表し、好ましくは1から4の整数であり、より好ましくは1から3の整数である。
式(20)中、n9は1以上の整数を表し、好ましくは1から4の整数であり、より好ましくは1から3の整数である。
式(20)中のAr4で表される(2+n8+n9)価の芳香族基としては、(2+n8+n9)価の芳香族炭化水素基、(2+n8+n9)価の芳香族複素環基が挙げられ、炭素原子のみ、又は、炭素原子と、水素原子、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1つ以上の原子とからなる(2+n8+n9)価の芳香族基が好ましい。該(2+n8+n9)価の芳香族基としては、ベンゼン環、ピリジン環、1,2−ジアジン環、1,3−ジアジン環、1,4−ジアジン環、フラン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環等の単環式芳香環から水素原子を(2+n8+n9)個除いた(2+n8+n9)価の基;該単環式芳香環からなる群から選ばれる二つ以上の環が縮合した縮合多環式芳香環から水素原子を(2+n8+n9)個除いた(2+n8+n9)価の基;該単環式芳香環及び該縮合多環式芳香環からなる群より選ばれる二つ以上の芳香環を、単結合、エテニレン基又はエチニレン基で連結してなる芳香環集合から水素原子を(2+n8+n9)個除いた(2+n8+n9)価の基;該縮合多環式芳香環又は該芳香環集合の隣り合う2つの芳香環をメチレン基、エチレン基、カルボニル基等の2価の基で橋かけした架橋を有する有橋多環式芳香環から水素原子を(2+n8+n9)個除いた(2+n8+n9)価の基等が挙げられる。
単環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式1〜5、式7〜10で表される環が挙げられる。
縮合多環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式13〜27で表される環が挙げられる。
芳香環集合としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式28〜36で表される環が挙げられる。
有橋多環式芳香環としては、例えば、式(13)で表される構造単位に関する説明中で例示した式37〜44で表される環が挙げられる。
前記(2+n8+n9)価の芳香族基としては、原料モノマーの合成の容易さの観点から、式1〜5、7〜10、13、14、26〜29、37〜39又は41で表される環から水素原子を(2+n8+n9)個除いた基が好ましく、式1〜6、8、14、27、28、38又は42で表される環から水素原子を(2+n8+n9)個除いた基がより好ましく、式1、37又は41で表される環から水素原子を(2+n8+n9)個除いた基がさらに好ましい。
式(21)中、R11は単結合又は(1+m7)価の有機基を表し、(1+m7)価の有機基であることが好ましい。
式(21)中、R11で表される(1+m7)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基からm7個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基からm7個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基からm7個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基からm7個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基からm7個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基からm7個の水素原子を除いた基、アリール基からm7個の水素原子を除いた基、アルコキシ基からm7個の水素原子を除いた基が好ましい。
前記置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(21)中、m7は1以上の整数を表し、ただし、R11が単結合のときm7は1を表す。
式(22)中、R12は単結合又は(1+m8)価の有機基を表し、(1+m8)価の有機基であることが好ましい。
式(22)中、R12で表される(1+m8)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基からm8個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基からm8個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基からm8個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基からm8個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基からm8個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基からm8個の水素原子を除いた基、アリール基からm8個の水素原子を除いた基、アルコキシ基からm8個の水素原子を除いた基が好ましい。
前記置換基としては、前述のQに関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。前記置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(22)中、m8は1以上の整数を表し、ただし、R12が単結合のときm8は1を表す。
〈式(13)で表される構造単位の例〉
式(13)で表される構造単位としては、得られるイオン性ポリマーの電子輸送性の観点からは、式(23)で表される構造単位、式(24)で表される構造単位が好ましく、式(24)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 2012044160
[式(23)中、R13は(1+m9+m10)価の有機基を表し、R14は1価の有機基を表し、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3は前述と同じ意味を表し、m9及びm10はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(23)中、R13で表される(1+m9+m10)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m9+m10)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m9+m10)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m9+m10)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m9+m10)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m9+m10)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m9+m10)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m9+m10)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m9+m10)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(23)中、R14で表される1価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から1個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から1個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から1個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から1個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から1個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から1個の水素原子を除いた基、アリール基から1個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から1個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(23)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
Figure 2012044160
[式(24)中、R13は(1+m11+m12)価の有機基を表し、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3は前述と同じ意味を表し、m11及びm12はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、R13、m11、m12、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(24)中、R13で表される(1+m11+m12)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m11+m12)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m11+m12)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m11+m12)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m11+m12)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m11+m12)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m11+m12)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m11+m12)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m11+m12)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(24)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
Figure 2012044160
Figure 2012044160
Figure 2012044160
式(13)で表される構造単位としては、得られるイオン性ポリマーの耐久性の観点からは、式(25)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2012044160
[式(25)中、R15は(1+m13+m14)価の有機基を表し、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3は前述と同じ意味を表し、m13、m14及びm15はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、R15、m13、m14、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(25)中、R15で表される(1+m13+m14)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m13+m14)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m13+m14)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m13+m14)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m13+m14)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m13+m14)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m13+m14)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m13+m14)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m13+m14)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(25)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
〈式(15)で表される構造単位の例〉
式(15)で表される構造単位としては、得られるイオン性ポリマーの電子輸送性の観点からは、式(26)で表される構造単位、式(27)で表される構造単位が好ましく、式(27)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 2012044160
[式(26)中、R16は(1+m16+m17)価の有機基を表し、R17は1価の有機基を表し、Q2、Q、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3は前述と同じ意味を表し、m16及び、m17はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、Q2、Q、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(26)中、R16で表される(1+m16+m17)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(26)中、R17で表される1価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から1個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から1個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から1個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から1個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から1個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から1個の水素原子を除いた基、アリール基から1個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から1個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(26)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
Figure 2012044160
[式(27)中、R16は(1+m16+m17)価の有機基を表し、Q2、Q、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3は前述と同じ意味を表し、m16及び、m17はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、R16、m16、m17、Q2、Q、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(27)中、R16で表される(1+m16+m17)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m16+m17)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(27)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
Figure 2012044160
Figure 2012044160
式(15)で表される構造単位としては、得られるイオン性ポリマーの耐久性の観点からは、式(28)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2012044160
[式(28)中、R18は(1+m18+m19)価の有機基を表し、Q2、Q、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3は前述と同じ意味を表し、m18、m19及びm20はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、R18、m18、m19、Q2、Q、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(28)中、R18で表される(1+m18+m19)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m18+m19)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m18+m19)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m18+m19)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m18+m19)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m18+m19)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m18+m19)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m18+m19)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m18+m19)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(28)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
〈式(17)で表される構造単位の例〉
式(17)で表される構造単位としては、得られるイオン性ポリマーの電子輸送性の観点からは、式(29)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2012044160
[式(29)中、R19は単結合又は(1+m21)価の有機基を表し、R20は単結合又は(1+m22)価の有機基を表し、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3は前述と同じ意味を表し、m21及びm22はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、ただし、R19が単結合のときm21は1を表し、R20が単結合のときm22は1を表し、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(29)中、R19で表される(1+m21)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m21)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m21)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m21)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m21)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m21)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m21)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m21)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m21)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(29)中、R20で表される(1+m22)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m22)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m22)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m22)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m22)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m22)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m22)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m22)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m22)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(29)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
式(17)で表される構造単位としては、得られるイオン性ポリマーの耐久性の観点からは、式(30)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2012044160
[式(30)中、R21は単結合又は(1+m23)価の有機基を表し、R22は単結合又は(1+m24)価の有機基を表し、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3は前述と同じ意味を表し、m23及びm24はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、ただし、R21が単結合のときm23は1を表し、R22が単結合のときm24は1を表し、m25及びm26はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、m23、m24、R21、R22、Q1、Q、Y、M1、Z1、Y、n1、a1、b1及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(30)中、R21で表される(1+m23)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m23)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m23)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m23)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m23)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m23)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m23)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m23)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m23)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(30)中、R22で表される(1+m24)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m24)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m24)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m24)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m24)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m24)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m24)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m24)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m24)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(30)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
〈式(20)で表される構造単位の例〉
式(20)で表される構造単位としては、得られる電子輸送性の観点からは、式(31)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2012044160
[式(31)中、R23は単結合又は(1+m27)価の有機基を表し、R24は単結合又は(1+m28)価の有機基を表し、Q、Q、Y、M、Z、Y、n2、a2、b2及びn3は前述と同じ意味を表し、m27及びm28はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、ただし、R23が単結合のときm27は1を表し、R24が単結合のときm28は1を表し、Q、Q、Y、M、Z、Y、n2、a2、b2及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(31)中、R23で表される(1+m27)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m27)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m27)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m27)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m27)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m27)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m27)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m27)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m27)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(31)中、R24で表される(1+m28)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m28)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m28)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m28)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m28)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m28)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m28)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m28)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m28)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(31)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
式(20)で表される構造単位としては、得られるイオン性ポリマーの耐久性の観点からは、式(32)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2012044160
[式(32)中、R25は単結合又は(1+m29)価の有機基を表し、R26は単結合又は(1+m30)価の有機基を表し、Q2、Q、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3は前述と同じ意味を表し、m29及びm30はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、ただし、R25が単結合のときm29は1を表し、R26が単結合のときm30は1を表し、m31及びm32はそれぞれ独立に1以上の整数を表し、m29、m30、R25、R26、Q2、Q、Y2、M2、Z2、Y、n2、a2、b2及びn3のおのおのは複数個ある場合、同一でも異なっていてもよい。]
式(32)中、R25で表される(1+m29)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m29)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m29)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m29)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m29)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m29)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m29)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m29)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m29)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(32)中、R26で表される(1+m30)価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜20のアルキル基から(m30)個の水素原子を除いた基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数6〜30のアリール基から(m30)個の水素原子を除いた基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロノニルオキシ基、シクロドデシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、アダマンチルオキシ基、これらの基の中の少なくとも1個の水素原子を置換基で置換した基等の、置換基を有し又は有さない炭素原子数1〜50のアルコキシ基から(m30)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するアミノ基から(m30)個の水素原子を除いた基;炭素原子を含む置換基を有するシリル基から(m30)個の水素原子を除いた基が挙げられ、原料モノマーの合成の容易さの観点からは、アルキル基から(m30)個の水素原子を除いた基、アリール基から(m30)個の水素原子を除いた基、アルコキシ基から(m30)個の水素原子を除いた基が好ましい。
式(32)で表される構造単位としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 2012044160
〈その他の構造単位〉
本発明に用いられるイオン性ポリマーは、さらに下記式(33)で表される1種以上の構造単位を有していてもよい。
Figure 2012044160
[式(33)中、Ar5は置換基を有し若しくは有さない2価の芳香族基又は置換基を有し若しくは有さない2価の芳香族アミン残基を表し、X’は置換基を有し若しくは有さないイミノ基、置換基を有し若しくは有さないシリレン基、置換基を有し若しくは有さないエテニレン基又はエチニレン基を表し、m33及びm34はそれぞれ独立に0又は1を表し、m33及びm34の少なくとも1つは1である。]
式(33)中のAr5で表される2価の芳香族基としては、2価の芳香族炭化水素基、2価の芳香族複素環基が挙げられる。該2価の芳香族基としては、ベンゼン環、ピリジン環、1,2−ジアジン環、1,3−ジアジン環、1,4−ジアジン環、1,3,5−トリアジン環、フラン環、ピロール環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、アザジアゾール環等の単環式芳香環から水素原子を2個除いた2価の基;該単環式芳香環からなる群から選ばれる二つ以上が縮合した縮合多環式芳香環から水素原子を2個除いた2価の基;該単環式芳香環及び該縮合多環式芳香環からなる群より選ばれる2つ以上の芳香環を、単結合、エテニレン基又はエチニレン基で連結してなる芳香環集合から水素原子を2個除いた2価の基;該縮合多環式芳香環又は該芳香環集合の隣り合う2つの芳香環をメチレン基、エチレン基、カルボニル基、イミノ基等の2価の基で橋かけした架橋を有する有橋多環式芳香環から水素原子を2個除いた2価の基等が挙げられる。
前記縮合多環式芳香環において、縮合する単環式芳香環の数は、イオン性ポリマーの溶解性の観点からは、2〜4が好ましく、2〜3がより好ましく、2がさらに好ましい。前記芳香環集合において、連結される芳香環の数は、溶解性の観点からは、2〜4が好ましく、2〜3がより好ましく、2がさらに好ましい。前記有橋多環式芳香環において、橋架けされる芳香環の数は、イオン性ポリマーの溶解性の観点からは、2〜4が好ましく、2〜3がより好ましく、2がさらに好ましい。
前記単環式芳香環としては、例えば、以下の環が挙げられる。
Figure 2012044160
前記縮合多環式芳香環としては、例えば、以下の環が挙げられる。
Figure 2012044160
前記芳香環集合としては、例えば、以下の環が挙げられる。
Figure 2012044160
前記有橋多環式芳香環としては、例えば、以下の環が挙げられる。
Figure 2012044160
前記イオン性ポリマーの電子受容性及び正孔受容性のいずれか一方又は両方の観点からは、Ar5で表される2価の芳香族基は式45〜60、61〜71、77〜80、91、92、93又は96で表される環から水素原子を2個除いた2価の基が好ましく、式45〜50、59、60、77、80、91、92又は96で表される環から水素原子を2個除いた2価の基がより好ましい。
上記の2価の芳香族基は、置換基を有していてもよい。当該置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。
式(33)中のAr5で表される2価の芳香族アミン残基としては、式(34)で表される基が挙げられる。
Figure 2012044160
[式(34)中、Ar6、Ar7、Ar8及びAr9は、それぞれ独立に、置換基を有し若しくは有さないアリーレン基又は置換基を有し若しくは有さない2価の複素環基を表し、Ar10、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、置換基を有し若しくは有さないアリール基又は置換基を有し若しくは有さない1価の複素環基を表し、n10及びm35は、それぞれ独立に、0又は1を表す。]
前記アリーレン基、アリール基、2価の複素環基、1価の複素環基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールアルキルオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基及びカルボキシル基等が挙げられる。該置換基は、ビニル基、アセチレン基、ブテニル基、アクリル基、アクリレート基、アクリルアミド基、メタクリル基、メタクリレート基、メタクリルアミド基、ビニルエーテル基、ビニルアミノ基、シラノール基、小員環(シクロプロピル基、シクロブチル基、エポキシ基、オキセタン基、ジケテン基、エピスルフィド基等)を有する基、ラクトン基、ラクタム基、又はシロキサン誘導体の構造を含有する基等の架橋基であってもよい。
n10が0の場合、Ar6中の炭素原子とAr8中の炭素原子とが直接結合してもよく、−O−、−S−等の2価の基を介して結合していてもよい。
Ar10、Ar11、Ar12で表されるアリール基、1価の複素環基としては、前記で置換基として説明し例示したアリール基、1価の複素環基と同様である。
Ar6、Ar7、Ar8、Ar9で表されるアリーレン基としては、芳香族炭化水素から芳香環を構成する炭素原子に結合した水素原子2個を除いた残りの原子団が挙げられ、ベンゼン環を持つ基、縮合環を持つ基、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が単結合又は2価の有機基、例えば、ビニレン基等のアルケニレン基を介して結合した基などが挙げられる。アリーレン基は、炭素原子数が通常6〜60であり、7〜48であることが好ましい。アリーレン基の具体例としては、フェニレン基、ビフェニレン基、C1〜C17アルコキシフェニレン基、C1〜C17アルキルフェニレン基、1−ナフチレン基、2−ナフチレン基、1−アントラセニレン基、2−アントラセニレン基、9−アントラセニレン基が挙げられる。前記アリール基中の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。該当するフッ素原子置換アリール基としては、テトラフルオロフェニレン基等が挙げられる。アリール基の中では、フェニレン基、ビフェニレン基、C1〜C12アルコキシフェニレン基、C1〜C12アルキルフェニレン基が好ましい。
Ar6、Ar7、Ar8、Ar9で表される2価の複素環基としては、複素環式化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団が挙げられる。ここで、複素環式化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素として、炭素原子だけでなく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子、ホウ素原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子、ヒ素原子等のヘテロ原子を含む有機化合物をいう。2価の複素環基は置換基を有していてもよい。2価の複素環基は、炭素原子数が通常4〜60であり、4〜20が好ましい。なお、2価の複素環基の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まないものとする。このような2価の複素環基としては、例えば、チオフェンジイル基、C1〜C12アルキルチオフェンジイル基、ピロールジイル基、フランジイル基、ピリジンジイル基、C1〜C12アルキルピリジンジイル基、ピリダジンジイル基、ピリミジンジイル基、ピラジンジイル基、トリアジンジイル基、ピロリジンジイル基、ピペリジンジイル基、キノリンジイル基、イソキノリンジイル基が挙げられ、中でも、チオフェンジイル基、C1〜C12アルキルチオフェンジイル基、ピリジンジイル基及びC1〜C12アルキルピリジンジイル基がより好ましい。
構造単位として2価の芳香族アミン残基を含むイオン性ポリマーは、さらに他の構造単位を有していてもよい。他の構造単位としては、フェニレン基、フルオレンジイル基等のアリーレン基等が挙げられる。なお、これらのイオン性ポリマーの中では、架橋基を含んでいるものが好ましい。
また、式(34)で表される2価の芳香族アミン残基としては、下記式101〜110で表される芳香族アミンから水素原子を2個除いた基が例示される。
Figure 2012044160
式101〜110で表される芳香族アミンは2価の芳香族アミン残基を生成しうる範囲で置換基を有していてもよく、該置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられ、置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(33)中、X’は置換基を有し若しくは有さないイミノ基、置換基を有し若しくは有さないシリレン基、置換基を有し若しくは有さないエテニレン基又はエチニレン基を表す。イミノ基、シリル基若しくはエテニレン基が有していてもよい置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基等の炭素原子数1〜20のアルキル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基等の炭素原子数6〜30のアリール基等が挙げられ、置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
前記イオン性ポリマーの空気、湿気又は熱に対する安定性の観点からは、X’はイミノ基、エテニレン基、エチニレン基が好ましい。
前記イオン性ポリマーの電子受容性、正孔受容性の観点からは、m33が1であり、m34が0であることが好ましい。
式(33)で表される構造単位としては、前記イオン性ポリマーの電子受容性の観点からは、式(35)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2012044160
[式(35)中、Ar13は、置換基を有し若しくは有さないピリジンジイル基、置換基を有し若しくは有さないピラジンジイル基、置換基を有し若しくは有さないピリミジンジイル基、置換基を有し若しくは有さないピリダジンジイル基又は置換基を有し若しくは有さないトリアジンジイル基を表す。]
ピリジンジイル基が有していてもよい置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。該置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
ピラジンジイル基が有していてもよい置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。該置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
ピリミジンジイル基が有していてもよい置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。該置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
ピリダジンジイル基が有していてもよい置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。該置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
トリアジンジイル基が有していてもよい置換基としては、前述のQ1に関する説明中で例示した置換基と同様の置換基が挙げられる。該置換基が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
〈構造単位の割合〉
本発明に用いられるイオン性ポリマーに含まれる式(13)で表される構造単位、式(15)で表される構造単位、式(17)で表される構造単位、及び式(20)で表される構造単位の合計の割合は、有機EL素子の発光効率の観点からは、末端の構造単位を除く該イオン性ポリマーに含まれる全構造単位中、30〜100モル%であることがより好ましい。
〈末端の構造単位〉
なお、本発明に用いられるイオン性ポリマーの末端の構造単位(末端基)としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ラウリルチオ基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、プロピルオキシフェニル基、イソプロピルオキシフェニル基、ブトキシフェニル基、イソブトキシフェニル基、s−ブトキシフェニル基、t−ブトキシフェニル基、ペンチルオキシフェニル基、ヘキシルオキシフェニル基、シクロヘキシルオキシフェニル基、ヘプチルオキシフェニル基、オクチルオキシフェニル基、2−エチルヘキシルオキシフェニル基、ノニルオキシフェニル基、デシルオキシフェニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシフェニル基、ラウリルオキシフェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソアミルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ドデシルフェニル基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、s−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジトリフルオロメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジニルアミノ基、トリアジニルアミノ基、(フェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、イソプロピルジエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシルジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチルジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、(フェニル−C1〜C12アルキル)シリル基、(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)シリル基、(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)シリル基、(1−ナフチル−C1〜C12アルキル)シリル基、(2−ナフチル−C1〜C12アルキル)シリル基、(フェニル−C1〜C12アルキル)ジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ(p−キシリル)シリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジル基、ピラジニル基、トリアジニル基、ピロリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。前記末端の構造単位が複数個存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
〈イオン性ポリマーの特性〉
本発明で用いられるイオン性ポリマーは、好ましくは共役化合物である。本発明で用いられるイオン性ポリマーが共役化合物であるとは、該イオン性ポリマーが主鎖中に、多重結合(例えば、二重結合、三重結合)又は窒素原子、酸素原子等が有する非共有電子対が1つの単結合を挟んで連なっている領域を含むことを意味する。該イオン性ポリマーは、共役化合物である場合、共役化合物の電子輸送性の観点から、
{(多重結合又は窒素原子、酸素原子等が有する非共有電子対が1つの単結合を挟んで連なっている領域に含まれる主鎖上の原子の数)/(主鎖上の全原子の数)}×100%で計算される比が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
また、本発明で用いられるイオン性ポリマーは、好ましくは高分子化合物であり、より好ましくは共役高分子化合物である。ここで、高分子化合物とは、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103以上である化合物をいう。また、本発明で用いられるイオン性ポリマーが共役高分子化合物であるとは、該イオン性ポリマーが共役化合物かつ高分子化合物であることを意味する。
本発明に用いられるイオン性ポリマーの塗布による成膜性の観点から、該イオン性ポリマーのポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×108であることが好ましく、2×103〜1×107であることがより好ましく、3×103〜1×107であることがより好ましく、5×103〜1×107であることがさらに好ましい。また、イオン性ポリマーの純度の観点から、ポリスチレン換算の重量平均分子量が1×103〜5×107であることが好ましく、1×103〜1×107であることがより好ましく、1×103〜5×106であることがさらに好ましい。また、イオン性ポリマーの溶解性の観点から、ポリスチレン換算の数平均分子量は1×103〜5×10であることが好ましく、1×103〜5×10であることがより好ましく、1×103〜3×10であることがさらに好ましい。本発明に用いられるイオン性ポリマーのポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、求めることができる。
本発明に用いられるイオン性ポリマーの純度の観点から、末端構造単位を除く該イオン性ポリマー中に含まれる全構造単位の数(即ち、重合度)は1以上20以下であることが好ましく、1以上10以下であることがより好ましく、1以上5以下であることがさらに好ましい。
本発明に用いられるイオン性ポリマーの電子受容性、正孔受容性の観点からは、該イオン性ポリマーの最低非占有分子軌道(LUMO)の軌道エネルギーが、−5.0eV以上−2.0eV以下であることが好ましく、−4.5eV以上−2.0eV以下がより好ましい。また、同様の観点から、該イオン性ポリマーの最高占有分子軌道(HOMO)の軌道エネルギーが、−6.0eV以上−3.0eV以下であることが好ましく、−5.5eV以上−3.0eV以下がより好ましい。ただし、HOMOの軌道エネルギーはLUMOの軌道エネルギーよりも低い。なお、イオン性ポリマーの最高占有分子軌道(HOMO)の軌道エネルギーは、イオン性ポリマーのイオン化ポテンシャルを測定し、得られたイオン化ポテンシャルを該軌道エネルギーとすることにより求める。一方、イオン性ポリマーの最低非占有分子軌道(LUMO)の軌道エネルギーは、HOMOとLUMOとのエネルギー差を求め、その値と前記で測定したイオン化ポテンシャルとの和を該軌道エネルギーとすることにより求める。イオン化ポテンシャルの測定には光電子分光装置を用いる。また、HOMOとLUMOのエネルギー差は紫外・可視・近赤外分光光度計を用いてイオン性ポリマーの吸収スペクトルを測定し、その吸収末端より求める。
なお、本発明に用いられる重合体は、電界発光素子で用いられた場合、実質的に非発光性であることが好ましい。ここで、ある重合体が実質的に非発光性であるとは、以下のとおりの意味である。まず、ある重合体を含む層を有する電界発光素子Aを作製する。一方、重合体を含む層を有さない電界発光素子2を作製する。電界発光素子Aは重合体を含む層を有するが、電界発光素子2は重合体を含む層を有さない点でのみ、電界発光素子Aと電界発光素子2とは異なる。次に、電界発光素子A及び電界発光素子2に10Vの順方向電圧を印加して発光スペクトルを測定する。電界発光素子2について得られた発光スペクトルにおいて最大ピークを与える波長λを求める。波長λにおける発光強度を1として、電界発光素子2について得られた発光スペクトルを規格化し、波長について積分して規格化発光量S0を計算する。一方、波長λにおける発光強度を1として、電界発光素子Aについて得られた発光スペクトルも規格化し、波長について積分して規格化発光量Sを計算する。(S−S0)/S0×100%で計算される値が30%以下である場合、即ち、重合体を含む層を有さない電界発光素子2の規格化発光量に比べ、重合体を含む層を有する電界発光素子Aの規格化発光量の増加分が30%以下である場合に、用いた重合体は実質的に非発光性であるものとし、(S−S0)/S0×100で計算される値が15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
前記式(1)で表される基及び前記式(3)で表される基を含むイオン性ポリマーとしては、式(23)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(23)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマー、式(24)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(24)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマー、式(25)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(25)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマー、式(29)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(29)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマー、式(30)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(30)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマーが挙げられる。
前記式(1)で表される基及び前記式(3)で表される基を含むイオン性ポリマーとしては、以下の高分子化合物が挙げられる。これらのうち、2種の構造単位がスラッシュ「/」で区切られている式で表される高分子化合物では、左側の構造単位の割合がpモル%、右側の構造単位の割合が(100−p)モル%であり、これらの構造単位はランダムに配列している。なお、以下の式中、nは重合度を表す。
Figure 2012044160
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Figure 2012044160
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Figure 2012044160
Figure 2012044160
Figure 2012044160
Figure 2012044160
(式中、pは15〜100の数を表す。)
前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基を含むイオン性ポリマーとしては、式(26)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(26)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマー、式(27)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(27)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマー、式(28)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(28)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマー、式(31)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(31)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマー、式(32)で表される基のみからなるイオン性ポリマー、式(32)で表される基および式45〜50、59、60、77、80、91、92、96、101〜110で表される基から水素原子を2個除いた基からなる群から選ばれる1種以上の基からなるイオン性ポリマーが挙げられる。
前記式(2)で表される基及び前記式(3)で表される基を含むイオン性ポリマーとしては、以下の高分子化合物が挙げられる。これらのうち、2種の構造単位がスラッシュ「/」で区切られている式で表される高分子化合物では、左側の構造単位の割合がpモル%、右側の構造単位の割合が(100−p)モル%であり、これらの構造単位はランダムに配列している。なお、以下の式中、nは重合度を表す。
Figure 2012044160
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Figure 2012044160
Figure 2012044160
(式中、pは15〜100の数を表す。)
〈イオン性ポリマーの製造方法〉
次に、本発明に用いられるイオン性ポリマーを製造する方法について説明する。本発明に用いられるイオン性ポリマーを製造するための好適な方法としては、例えば、下記一般式(36)で表される化合物を原料の1つとして選択して用い、中でも、該一般式(36)中の−Aa−が式(13)で表される構造単位である化合物、該−Aa−が式(15)で表される構造単位である化合物、該−Aa−が式(17)で表される構造単位である化合物、及び該−Aa−が式(20)で表される構造単位である化合物の少なくとも1種を必須の原料として含有させて、これを縮合重合させる方法を挙げることができる。
4−Aa−Y5 (36)
[式(36)中、Aaは式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む繰り返し単位を表し、Y及びYは、それぞれ独立に、縮合重合に関与する基を示す。]
また、本発明に用いられるイオン性ポリマー中に上記式(36)中の−Aa−で表される構造単位とともに、前記−Aa−以外の他の構造単位を含有させる場合には、前記−Aa−以外の他の構造単位となる、2個の縮合重合に関与する置換基を有する化合物を用い、これを前記式(36)で表される化合物とともに共存させて縮合重合させればよい。
このような他の構造単位を含有させるために用いられる2個の縮合重合可能な置換基を有する化合物としては、式(37)で表される化合物が例示される。このようにして、前記Y4−Aa−Y5で表される化合物に加えて、式(37)で表される化合物を縮合重合させることで、−Ab−で表される構造単位を更に有する本発明に用いられるイオン性ポリマーを製造することができる。
6−Ab−Y7 (37)
[式(37)中、Abは前記一般式(33)で表される構造単位又は一般式(35)で表される構造単位であり、Y6及びY7は、それぞれ独立に、縮合重合に関与する基を示す。]
このような縮合重合に関与する基(Y4、Y5、Y6及びY7)としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、ホウ酸エステル残基、スルホニウムメチル基、ホスホニウムメチル基、ホスホネートメチル基、モノハロゲン化メチル基、−B(OH)2、ホルミル基、シアノ基、ビニル基等が挙げられる。
このような縮合重合に関与する基として選択され得るハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
また、前記縮合重合に関与する基として選択され得るアルキルスルホネート基としては、メタンスルホネート基、エタンスルホネート基、トリフルオロメタンスルホネート基が例示され、アリールスルホネート基としては、ベンゼンスルホネート基、p−トルエンスルホネート基が例示される。
前記縮合重合に関与する基として選択され得るアリールアルキルスルホネート基としては、ベンジルスルホネート基が例示される。
また、前記縮合重合に関与する基として選択され得るホウ酸エステル残基としては、下記式で表される基が例示される。
Figure 2012044160
さらに、前記縮合重合に関与する基として選択され得るスルホニウムメチル基としては、下記式:
−CH2+Me2-、又は、−CH2+Ph2-
(式中、Eはハロゲン原子を示す。Phはフェニル基を示し、以下、同じである。)で表される基が例示される。
また、前記縮合重合に関与する基として選択され得るホスホニウムメチル基としては、
下記式:
−CH2+Ph3-
(式中、Eはハロゲン原子を示す。)で表される基が例示される。
また、前記縮合重合に関与する基として選択され得るホスホネートメチル基としては、
下記式:
−CH2PO(ORd2
(式中、Rdはアルキル基、アリール基、又はアリールアルキル基を示す。)で表される基が例示される。
さらに、前記縮合重合に関与する基として選択され得るモノハロゲン化メチル基としては、フッ化メチル基、塩化メチル基、臭化メチル基、ヨウ化メチル基が例示される。
さらに、縮合重合に関与する基として好適な基は、重合反応の種類によって異なるが、例えば、Yamamotoカップリング反応等の0価ニッケル錯体を用いる場合には、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基が挙げられる。また、Suzukiカップリング反応等のニッケル触媒又はパラジウム触媒を用いる場合には、アルキルスルホネート基、ハロゲン原子、ホウ酸エステル残基、−B(OH)2等が挙げられ、酸化剤又は電気化学的に酸化重合する場合には、水素原子が挙げられる。
本発明に用いられるイオン性ポリマーを製造する際には、例えば、縮合重合に関与する基を複数有する前記一般式(36)又は(37)で表される化合物(モノマー)を、必要に応じて有機溶媒に溶解し、アルカリや適当な触媒を用いて、有機溶媒の融点以上沸点以下の温度で反応させる重合方法を採用してもよい。このような重合方法としては、例えば、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第14巻,270−490頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1965年、“オルガニック シンセシス(Organic Syntheses)”,コレクティブ第6巻(Collective Volume VI),407−411頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1988年、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年)、ジャーナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.Organomet.Chem.),第576巻,147頁(1999年)、マクロモレキュラー ケミストリー マクロモレキュラー シンポジウム(Macromol.Chem.,Macromol.Symp.),第12巻,229頁(1987年)に記載の公知の方法を採用することができる。
また、本発明に用いられるイオン性ポリマーを製造する際には、縮合重合に関与する基に応じて、既知の縮合重合反応を採用してもよい。このような重合方法としては、該当するモノマーを、Suzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)錯体により重合する方法、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法、適当な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法等が挙げられる。このような重合反応の中でも、Suzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、及びニッケルゼロ価錯体により重合する方法が、得られるイオン性ポリマーの構造制御がし易いので好ましい。
本発明に用いられるイオン性ポリマーの好ましい製造方法の1つの態様は、縮合重合に関与する基として、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基及びアリールアルキルスルホネート基からなる群から選択される基を有する原料モノマーを用いて、ニッケルゼロ価錯体の存在下で縮合重合して、イオン性ポリマーを製造する方法である。このような方法に使用する原料モノマーとしては、例えば、ジハロゲン化化合物、ビス(アルキルスルホネート)化合物、ビス(アリールスルホネート)化合物、ビス(アリールアルキルスルホネート)化合物、ハロゲン−アルキルスルホネート化合物、ハロゲン−アリールスルホネート化合物、ハロゲン−アリールアルキルスルホネート化合物、アルキルスルホネート−アリールスルホネート化合物、アルキルスルホネート−アリールアルキルスルホネート化合物及びアリールスルホネート−アリールアルキルスルホネート化合物が挙げられる。
前記イオン性ポリマーの好ましい製造方法の他の態様は、縮合重合に関与する基として、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、−B(OH)2、及びホウ酸エステル残基からなる群から選ばれる基を有し、全原料モノマーが有する、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基及びアリールアルキルスルホネート基のモル数の合計(J)と、−B(OH)2及びホウ酸エステル残基のモル数の合計(K)の比が実質的に1(通常 K/J は0.7〜1.2の範囲)である原料モノマーを用いて、ニッケル触媒又はパラジウム触媒の存在下で縮合重合して、イオン性ポリマーを製造する方法である。
前記有機溶媒としては、用いる化合物や反応によっても異なるが、一般に副反応を抑制するために十分に脱酸素処理を施した有機溶媒を用いることが好ましい。イオン性ポリマーを製造する際には、このような有機溶媒を用いて不活性雰囲気下で反応を進行させることが好ましい。また、前記有機溶媒においては、前記脱酸素処理と同様に脱水処理を行うことが好ましい。但し、Suzukiカップリング反応等の水との2相系での反応の場合にはその限りではない。
このような有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の不飽和炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブチルアルコール等のアルコール類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等のエーテル類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ピリジン等のアミン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルモルホリンオキシド等のアミド類が例示される。これらの有機溶媒は1種を単独で、又は2種以上を混合して用いてもよい。また、このような有機溶媒の中でも、反応性の観点からはエーテル類がより好ましく、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルが更に好ましく、反応速度の観点からはトルエン、キシレンが好ましい。
前記イオン性ポリマーを製造する際においては、原料モノマーを反応させるために、アルカリや適当な触媒を添加することが好ましい。このようなアルカリ又は触媒は、採用する重合方法等に応じて選択すればよい。このようなアルカリ又は触媒としては、反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。また、前記アルカリ又は触媒を混合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素等の不活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリ又は触媒の溶液を添加するか、アルカリ又は触媒の溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。
本発明に用いられるイオン性ポリマーにおいては、末端基に重合活性基がそのまま残っていると得られる発光素子の発光特性や寿命特性が低下する可能性があるため、末端基が安定な基で保護されていてもよい。このように安定な基で末端基が保護されている場合、本発明に用いられるイオン性ポリマーが共役化合物であるときには、該イオン性ポリマーの主鎖の共役構造と連続した共役結合を有していることが好ましく、その構造としては、例えば、炭素−炭素結合を介してアリール基又は複素環基と結合している構造が挙げられる。このような末端基を保護する安定な基としては、特開平9−45478号公報において化10の構造式で示される1価の芳香族化合物基等の置換基が挙げられる。
式(1)で表される構造単位を含むイオン性ポリマーを製造する他の好ましい方法としては、第1工程でカチオンを有さないイオン性ポリマーを重合し、第2工程で該イオン性ポリマーからカチオンを含有するイオン性ポリマーを製造する方法が挙げられる。第1工程のカチオンを有さないイオン性ポリマーを重合する方法としては、前述の縮合重合反応が挙げられる。第2工程の反応としては、金属水酸化物、アルキルアンモニウムヒドロキシド等による加水分解反応等が挙げられる。
式(2)で表される基を含むイオン性ポリマーを製造する他の好ましい方法としては、第1工程でイオンを有さないイオン性ポリマーを重合し、第2工程で該イオン性ポリマーからイオンを含有するイオン性ポリマーを製造する方法が挙げられる。第1工程のイオンを有さないイオン性ポリマーを重合する方法としては、前述の縮合重合反応が挙げられる。第2工程の反応としては、ハロゲン化アルキルを用いたアミンの4級アンモニウム塩化反応、SbF5によるハロゲン引き抜き反応等が挙げられる。
本発明に用いられるイオン性ポリマーは電荷の注入性や輸送性に優れるため、高輝度で発光する素子が得られる。
イオン性ポリマーを含む層を形成する方法としては、例えば、イオン性ポリマーを含有する溶液を用いて成膜する方法が挙げられる。
このような溶液からの成膜に用いる溶媒としては、水を除くアルコール類、エーテル類、エステル類、二トリル化合物類、ニトロ化合物類、ハロゲン化アルキル類、ハロゲン化アリール類、チオール類、スルフィド類、スルホキシド類、チオケトン類、アミド類、カルボン酸類等の溶媒のうち、溶解度パラメーターが9.3以上の溶媒が好ましい。該溶媒の例(各括弧内の値は、各溶媒の溶解度パラメーターの値を表す)としては、メタノール(12.9)、エタノール(11.2)、2−プロパノール(11.5)、1−ブタノール(9.9)、t−ブチルアルコール(10.5)、アセトニトリル(11.8)、1,2−エタンジオール(14.7)、N,N-ジメチルホルムアミド(11.5)、ジメチルスルホキシド(12.8)、酢酸(12.4)、ニトロベンゼン(11.1)、ニトロメタン(11.0)、1,2−ジクロロエタン(9.7)、ジクロロメタン(9.6)、クロロベンゼン(9.6)、ブロモベンゼン(9.9)、ジオキサン(9.8)、炭酸プロピレン(13.3)、ピリジン(10.4)、二硫化炭素(10.0)、及びこれらの溶媒の混合溶媒が挙げられる。ここで、2種の溶媒(溶媒1、溶媒2とする)を混合してなる混合溶媒について説明すると、該混合溶媒の溶解度パラメーター(δm)は、δm1×φ12×φ2により求めることとする(δ1は溶媒1の溶解度パラメーター、φ1は溶媒1の体積分率、δ2は溶媒2の溶解度パラメーター、φ2は溶媒2の体積分率である。)
イオン性ポリマーを含む層の膜厚としては、用いるイオン性ポリマーによって最適値が異なるため、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよく、ピンホールが発生しない厚さが必要である。素子の駆動電圧を低くする観点からは、該膜厚は、1nm〜1μmであることが好ましく、2nm〜500nmであることがより好ましく、2nm〜200nmであることがさらに好ましい。発光層を保護する観点からは、該膜厚は、5nm〜1μmであることが好ましい。
上述した、本発明に用いるイオン性ポリマーの内、より好ましい数種の具体例について、それらの合成例および合成されたイオン性ポリマーを使用して作製された有機EL素子を実験例として以下に示す。以下の実験例は、本発明をより具体的に説明するものであるが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー株式会社製:HLC−8220GPC)を用いて、ポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量として求めた。また、測定する試料は、約0.5重量%の濃度になるようにテトラヒドロフランに溶解させ、GPCに50μL注入した。更に、GPCの移動相としてはテトラヒドロフランを用い、0.5mL/分の流速で流した。重合体の構造分析はVarian社製300MHzNMRスペクトロメータ−を用いた、H−NMR解析によって行った。また、測定は、20mg/mLの濃度になるように試料を可溶な重溶媒(溶媒分子中の水素原子が重水素原子で置換された溶媒)に溶解させて行った。重合体の最高占有分子軌道(HOMO)の軌道エネルギーは、重合体のイオン化ポテンシャルを測定し、得られたイオン化ポテンシャルを該軌道エネルギーとすることにより求めた。一方、重合体の最低非占有分子軌道(LUMO)の軌道エネルギーは、HOMOとLUMOとのエネルギー差を求め、その値と前記で測定したイオン化ポテンシャルとの和を該軌道エネルギーとすることにより求めた。イオン化ポテンシャルの測定には光電子分光装置(理研計器株式会社製AC−2)を用いた。また、HOMOとLUMOのエネルギー差は紫外・可視・近赤外分光光度計(Varian社製Cary5E)を用いて重合体の吸収スペクトルを測定し、その吸収末端より求めた。
[参考例1]
2,7−ジブロモ−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン(化合物A)の合成
2,7−ジブロモ−9−フルオレノン(52.5g)、サリチル酸エチル(154.8g)、及びメルカプト酢酸(1.4g)を300mLフラスコに入れ、窒素置換した。そこに、メタンスルホン酸(630mL)を添加し、混合物を75℃で終夜撹拌した。混合物を放冷し、氷水に添加して1時間撹拌した。生じた固体をろ別し、加熱したアセトニトリルで洗浄した。洗浄済みの該固体をアセトンに溶解させ、得られたアセトン溶液から固体を再結晶させ、ろ別した。得られた固体(62.7g)、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−p−トルエンスルホネート(86.3g)、炭酸カリウム(62.6g)、及び18−クラウン−6(7.2g)をN、N−ジメチルホルムアミド(DMF)(670 mL)に溶解させ、溶液をフラスコへ移して105℃で終夜撹拌した。得られた混合物を室温まで放冷し、氷水へ加え、1時間撹拌した。反応液にクロロホルム(300mL)を加えて分液抽出を行い、溶液を濃縮することで、2,7−ジブロモ−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン(化合物A)(51.2g)を得た。
Figure 2012044160
[参考例2]
2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル-1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン(化合物B)の合成
窒素雰囲気下、化合物A(15g)、ビス(ピナコラート)ジボロン(8.9g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(0.8g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.
5g)、酢酸カリウム(9.4g)、ジオキサン(400mL)を混合し、110℃に加熱し、10時間加熱還流させた。放冷後、反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。反応混合物をメタノールで3回洗浄した。沈殿物をトルエンに溶解させ、溶液に活性炭を加えて攪拌した。その後、ろ過を行い、ろ液を減圧濃縮することで、2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル-1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン(化合物B)(11.7g)を得た。
Figure 2012044160
[参考例3]
ポリ[9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン](重合体A)の合成
不活性雰囲気下、化合物A(0.55g)、化合物B(0.61g)、トリフェニルホスフィンパラジウム(0.01g)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ製、商品名「Aliquat336(登録商標)」)(0.20g)、及びトルエン(10mL)を混合し、105℃に加熱した。この反応液に2M 炭酸ナトリウム水溶液(6mL)を滴下し、8時間還流させた。反応液に4−t−ブチルフェニルボロン酸(0.01g)を加え、6時間還流させた。次いで、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液(10mL、濃度:0.05g/mL)を加え、2時間撹拌した。混合溶液をメタノール300mL中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させ、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。得られた溶液をメタノール120mL、3重量%酢酸水溶液50mLの混合溶媒中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過し、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。こうして得られた溶液をメタノール200mLに滴下して30分攪拌した後、析出した沈殿をろ過して固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを通すことにより精製した。カラムから回収したテトラヒドロフラン溶液を濃縮した後、メタノール(200mL)に滴下し、析出した固体をろ過し、乾燥させた。得られたポリ[9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−ビス[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン](重合体A)の収量は520mgであった。
重合体Aのポリスチレン換算の数平均分子量は5.2×104であった。重合体Aは、式(A)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
[実験例1]
重合体Aセシウム塩の合成
重合体A(200mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(20mL)、及びエタノール(20mL)を添加し、混合物を55℃に昇温した。そこに、水酸化セシウム(200mg)を水(2mL)に溶解させた水溶液を添加し、55℃で6時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(150mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体A内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Aのセシウム塩を共役高分子化合物1と呼ぶ。共役高分子化合物1は式(B)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、100モル%である。)。共役高分子化合物1のHOMOの軌道エネルギーは−5.5eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.7eVであった。
Figure 2012044160
[実験例2]
重合体Aカリウム塩の合成
重合体A(200mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(20mL)、及びメタノール(10mL)を混合し、混合溶液に、水酸化カリウム(400mg)を水(2mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で1時間撹拌した。反応溶液にメタノール50mLを加え、さらに65℃で4時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(131mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体A内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Aのカリウム塩を共役高分子化合物2と呼ぶ。共役高分子化合物2は式(C)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、100モル%である。)。共役高分子化合物2のHOMOの軌道エネルギーは−5.5eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.7eVであった。
Figure 2012044160
[実験例3]
重合体Aナトリウム塩の合成
重合体A(200mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(20mL)、及びメタノール(10mL)を混合し、混合溶液に、水酸化ナトリウム(260mg)を水(2mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で1時間撹拌した。反応溶液にメタノール30mLを加え、さらに65℃で4時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(123mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体A内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Aのナトリウム塩を共役高分子化合物3と呼ぶ。共役高分子化合物3は式(D)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、100モル%である。)。共役高分子化合物3のHOMOの軌道エネルギーは−5.6eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.8eVであった。
Figure 2012044160
[実験例4]
重合体Aアンモニウム塩の合成
重合体A(200mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(20mL)、及びメタノール(15mL)を混合し、混合溶液にテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(50mg)を水(1mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で6時間撹拌した。反応溶液にテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(50mg)を水(1mL)に溶解させた水溶液を加え、さらに65℃で4時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(150mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体A内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが90%消失していることを確認した。得られた重合体Aのアンモニウム塩を共役高分子化合物4と呼ぶ。共役高分子化合物4は式(E)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、90モル%である。)。共役高分子化合物4のHOMOの軌道エネルギーは−5.6eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.8eVであった。
Figure 2012044160
[参考例4]
2,7−ビス[7−(4−メチルフェニル)−9,9−ジオクチルフルオレン−2−イル]−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン(重合体B)の合成
不活性雰囲気下、化合物A(0.52g)、2,7−ビス(1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ジオクチルフルオレン(1.29g)、トリフェニルホスフィンパラジウム(0.0087g)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ製、商品名「Aliquat336(登録商標)」)(0.20g)、トルエン(10mL)、及び2M炭酸ナトリウム水溶液(10mL)を混合し、80℃に加熱した。反応液を3.5時間反応させた。その後、そこに、パラブロモトルエン(0.68g)を加えて、更に2.5時間反応させた。反応後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル50mL/蒸留水50mLを加えて水層を除去した。再び蒸留水50mLを加えて水層を除去した後、乾燥剤として硫酸マグネシウムを加えて、不溶物をろ過して、有機溶媒を除去した。その後、得られた残渣を再びTHF10mLに溶かして、飽和ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム水2mLを添加して、30分間撹拌した後、有機溶媒を除去した。アルミナカラム(展開溶媒 ヘキサン:酢酸エチル=1:1、v/v)を通して精製を行い、析出した沈殿をろ過して12時間減圧乾燥させたところ、2,7−ビス[7−(4−メチルフェニル)−9,9−ジオクチルフルオレン−2−イル]−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン(重合体B)が524mg得られた。
重合体Bのポリスチレン換算の数平均分子量は、2.0×10であった。なお、重合体Bは、式(F)で表される。
Figure 2012044160
[実験例5]
重合体Bセシウム塩の合成
重合体B(262mg)を100mLフラスコに入れ、アルゴン置換した。そこに、テトラヒドロフラン(10mL)、及びメタノール(15mL)を添加し、混合物を55℃に昇温した。そこに、水酸化セシウム(341mg)を水(1mL)に溶かした水溶液を添加し、55℃で5時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(250mg)を得た。NMRスペクトルにより、エチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Bセシウム塩を共役高分子化合物5と呼ぶ。共役高分子化合物5は、式(G)で表される(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、小数第二位で四捨五入して、33.3モル%である。)。共役高分子化合物5のHOMOの軌道エネルギーは−5.6eVであり、LUMOの軌道エネルギーは−2.6eVであった。
Figure 2012044160
[参考例5]
重合体Cの合成
不活性雰囲気下、化合物A(0.40g)、化合物B(0.49g)、N,N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N’−ビス(4−t−ブチル-2,6−ジメチルフェニル)1,4−フェニレンジアミン(35mg)、トリフェニルホスフィンパラジウム(8mg)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ製、商品名「Aliquat336(登録商標)」)(0.20g)、及びトルエン(10mL)を混合し、105℃に加熱した。この反応液に2M 炭酸ナトリウム水溶液(6mL)を滴下し、8時間還流させた。反応液にフェニルボロン酸(0.01g)を加え、6時間還流させた。次いで、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液(10mL、濃度:0.05g/mL)を加え、2時間撹拌した。混合溶液をメタノール300mL中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させ、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。得られた溶液をメタノール120mL、3重量%酢酸水溶液50mLの混合溶媒中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過し、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。こうして得られた溶液をメタノール200mLに滴下して30分攪拌した後、析出した沈殿をろ過して固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを通すことにより精製した。カラムから回収したテトラヒドロフラン溶液を濃縮した後、メタノール(200mL)に滴下し、析出した固体をろ過し、乾燥させた。得られた重合体Cの収量は526mgであった。
重合体Cのポリスチレン換算の数平均分子量は3.6×104であった。重合体Cは、式(H)で表される構造単位からなる。
なお、N,N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N’−ビス(4−t−ブチル-2,6−ジメチルフェニル)1,4−フェニレンジアミンは、例えば特開2008−74917号公報に記載されている方法で合成することができる。
Figure 2012044160
[実験例6]
重合体Cセシウム塩の合成
重合体C(200mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(20mL)、及びメタノール(20mL)を添加し混合した。混合溶液に、水酸化セシウム(200mg)を水(2mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で1時間撹拌した。反応溶液にメタノール30mLを加え、さらに65℃で4時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(150mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体C内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Cのセシウム塩を共役高分子化合物6と呼ぶ。共役高分子化合物6は式(I)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、95モル%である。)。共役高分子化合物6のHOMOの軌道エネルギーは−5.3eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.6eVであった。
Figure 2012044160
[参考例6]
重合体Dの合成
不活性雰囲気下、化合物A(0.55g)、化合物B(0.67g)、N,N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N’−ビス(4−t−ブチル-2,6−ジメチルフェニル)1,4−フェニレンジアミン(0.038g)、3,7−ジブロモ−N−(4−n−ブチルフェニル)フェノキサジン 0.009g、トリフェニルホスフィンパラジウム(0.01g)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ製、商品名Aliquat336(登録商標))(0.20g)、及びトルエン(10mL)を混合し、105℃に加熱した。この反応液に2M炭酸ナトリウム水溶液(6mL)を滴下し、2時間還流させた。反応液にフェニルボロン酸(0.004g)を加え、6時間還流させた。次いで、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液(10mL、濃度:0.05g/mL)を加え、2時間撹拌した。混合溶液をメタノール300mL中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させ、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。得られた溶液をメタノール120mL、3重量%酢酸水溶液50mLの混合溶媒中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過し、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。こうして得られた溶液をメタノール200mLに滴下して30分攪拌した後、析出した沈殿をろ過して固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを通すことにより精製した。カラムから回収したテトラヒドロフラン溶液を濃縮した後、メタノール(200mL)に滴下し、析出した固体をろ過し、乾燥させた。得られた重合体Dの収量は590mgであった。
重合体Dのポリスチレン換算の数平均分子量は2.7×104であった。重合体Dは、式(J)で表される構造単位からなる。
なお、3,7−ジブロモ−N−(4−n−ブチルフェニル)フェノキサジンは、特開2007−70620号公報に記載の方法に基づいて、あるいは特開2004−137456号公報に記載の方法を参考にして、合成した。
Figure 2012044160
[実験例7]
重合体Dセシウム塩の合成
重合体D(200mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(15mL)、及びメタノール(10mL)を混合した。混合溶液に、水酸化セシウム(360mg)を水(2mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で3時間撹拌した。反応溶液にメタノール10mLを加え、さらに65℃で4時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(210mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体D内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Dのセシウム塩を共役高分子化合物7と呼ぶ。共役高分子化合物7は式(K)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、90モル%である。)。共役高分子化合物7のHOMOの軌道エネルギーは−5.3eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.4eVであった。
Figure 2012044160
[参考例7]
重合体Eの合成
不活性雰囲気下、化合物A(0.37g)、化合物B(0.82g)、1,3−ジブロモベンゼン(0.09g)、トリフェニルホスフィンパラジウム(0.01g)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ製、商品名「Aliquat336(登録商標)」)(0.20g)、及びトルエン(10mL)を混合し、105℃に加熱した。この反応液に2M 炭酸ナトリウム水溶液(6mL)を滴下し、7時間還流させた。反応液にフェニルボロン酸(0.002g)を加え、10時間還流させた。次いで、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液(10mL、濃度:0.05g/mL)を加え、1時間撹拌した。混合溶液をメタノール300mL中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させ、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。得られた溶液をメタノール120mL、3重量%酢酸水溶液50mLの混合溶媒中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過し、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。こうして得られた溶液をメタノール200mLに滴下して30分攪拌した後、析出した沈殿をろ過して固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフランに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを通すことにより精製した。カラムから回収したテトラヒドロフラン溶液を濃縮した後、メタノール(200mL)に滴下し、析出した固体をろ過し、乾燥させた。得られた重合体Eの収量は293mgであった。
重合体Eのポリスチレン換算の数平均分子量は1.8×104であった。重合体Eは、式(L)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
[実験例8]
重合体Eセシウム塩の合成
重合体E(200mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(10mL)、及びメタノール(5mL)を混合した。混合溶液に、水酸化セシウム(200mg)を水(2mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で2時間撹拌した。反応溶液にメタノール10mLを加え、さらに65℃で5時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(170mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体E内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Eのセシウム塩を共役高分子化合物8と呼ぶ。共役高分子化合物8は式(M)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、75モル%である。)。共役高分子化合物8のHOMOの軌道エネルギーは−5.6eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.6eVであった。
Figure 2012044160
[参考例8]
重合体Fの合成
不活性雰囲気下、化合物B(1.01g)、1,4−ジブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン(0.30g)、トリフェニルホスフィンパラジウム(0.02g)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ製、商品名Aliquat336(登録商標))(0.20g)、及びトルエン(10mL)を混合し、105℃に加熱した。この反応液に2M 炭酸ナトリウム水溶液(6mL)を滴下し、4時間還流させた。反応液にフェニルボロン酸(0.002g)を加え、4時間還流させた。次いで、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液(10mL、濃度:0.05g/mL)を加え、1時間撹拌した。混合溶液をメタノール300mL中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させ、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。得られた溶液をメタノール120mL、3重量%酢酸水溶液50mLの混合溶媒中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過し、テトラヒドロフラン20mLに溶解させた。こうして得られた溶液をメタノール200mLに滴下して30分攪拌した後、析出した沈殿をろ過して固体を得た。得られた固体をテトラヒドロフラン/酢酸エチル(1/1(体積比))の混合溶媒に溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを通すことにより精製した。カラムから回収したテトラヒドロフラン溶液を濃縮した後、メタノール(200mL)に滴下し、析出した固体をろ過し、乾燥させた。得られた重合体Eの収量は343mgであった。
重合体Fのポリスチレン換算の数平均分子量は6.0×104であった。重合体Fは、式(N)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
[実験例9]
重合体Fセシウム塩の合成
重合体F(150mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(10mL)、及びメタノール(5mL)を混合した。混合溶液に、水酸化セシウム(260mg)を水(2mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で2時間撹拌した。反応溶液にメタノール10mLを加え、さらに65℃で5時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(130mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体E内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Fのセシウム塩を共役高分子化合物9と呼ぶ。共役高分子化合物9は式(O)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、75モル%である。)。共役高分子化合物9のHOMOの軌道エネルギーは−5.9eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.8eVであった。
Figure 2012044160
[参考例9]
不活性雰囲気下、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−p−トルエンスルホネート(11.0g)、トリエチレングリコール(30.0g)、水酸化カリウム(3.3g)を混合し、100℃で18時間過熱攪拌した。放冷後、反応溶液を水(100mL)に加え、クロロホルムで分液抽出を行い、溶液を濃縮した。濃縮した溶液を、クーゲルロワー蒸留(10mmTorr、180℃)することで、2−(2−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)エタノール(6.1g)を得た。
[参考例10]
不活性雰囲気下、2−(2−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)エタノール(8.0g)、水酸化ナトリウム(1.4g)、蒸留水(2mL)、テトラヒドロフラン(2mL)を混合し、氷冷した。混合溶液に、p−トシルクロリド(5.5g)のテトラヒドロフラン(6.4mL)溶液を30分かけて滴下し、滴下後反応溶液を室温に上げて15時間攪拌した。反応溶液に蒸留水(50mL)を加え、6M硫酸で反応溶液を中和した後、クロロホルムで分液抽出を行った。溶液を濃縮することで、2−(2−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)p−トルエンスルホネート(11.8g)を得た。
[参考例11]
2,7−ジブロモ−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−(2−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)エトキシ]フェニル]−フルオレン(化合物C)の合成
2,7−ジブロモ−9−フルオレノン(127.2g)、サリチル酸エチル(375.2g)、及びメルカプト酢酸(3.5g)を300mLフラスコに入れ、窒素置換した。そこに、メタンスルホン酸(1420mL)を添加し、混合物を75℃で終夜撹拌した。混合物を放冷し、氷水に添加して1時間撹拌した。生じた固体をろ別し、加熱したアセトニトリルで洗浄した。洗浄済みの該固体をアセトンに溶解させ、得られたアセトン溶液から固体を再結晶させ、ろ別し固体(167.8g)を得た。得られた固体(5g)、2−(2−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)p−トルエンスルホネート(10.4g)、炭酸カリウム(5.3g)、及び18−クラウン−6(0.6g)をN、N−ジメチルホルムアミド(DMF)(100 mL)に溶解させ、溶液をフラスコへ移して105℃で4時間撹拌した。得られた混合物を室温まで放冷し、氷水へ加え、1時間撹拌した。反応液にクロロホルム(300mL)を加えて分液抽出を行い、溶液を濃縮した。濃縮物を酢酸エチルに溶解させ、アルミナのカラムに通液し、溶液を濃縮することで、2,7−ジブロモ−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−(2−(2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)−エトキシ)エトキシ]フェニル]−フルオレン(化合物C)(4.5g)を得た。
Figure 2012044160
[参考例12]
重合体Gの合成
不活性雰囲気下、化合物C(1.0g)、4−t−ブチルフェニルブロミド(0.9mg)、2,2‘−ビピリジン(0.3g)、脱水テトラヒドロフラン(50mL)を200mLフラスコに入れ混合した。混合物を55℃に昇温した後、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0.6g)を添加し、55℃で5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶液をメタノール(200mL)、1N希塩酸(200mL)の混合液に滴下した。生じた沈殿物をろ過により収集した後、テトラヒドロフランに再溶解させた。メタノール(200mL)、15%アンモニア水(100mL)の混合液に滴下し、生じた沈殿物をろ過により収集した。沈殿物をテトラヒドロフランに再溶解させ、メタノール(200mL)、水(100mL)の混合液に滴下し、生じた沈殿物をろ過により収集した。収集した沈殿物を減圧乾燥することで重合体G(360mg)を得た。
重合体Gのポリスチレン換算の数平均分子量は6.0×104であった。重合体Gは、下記の式(P)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
[実験例10]
重合体Gセシウム塩の合成
重合体G(150mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(15mL)、及びメタノール(5mL)を混合した。混合溶液に、水酸化セシウム(170mg)を水(2mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で6時間撹拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(95)mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体G内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた 重合体Gのセシウム塩を共役高分子化合物10と呼ぶ。共役高分子化合物10は式(Q)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、100モル%である。)。共役高分子化合物10のHOMOの軌道エネルギーは−5.7eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.9eVであった。
Figure 2012044160
[参考例13]
1,3−ジブロモ−5−エトキシカルボニル−6−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]ベンゼンの合成
不活性雰囲気下、3,5−ジブロモサリチル酸(20g)、エタノール(17mL)、濃硫酸(1.5mL)、トルエン(7mL)を混合し、130℃で20時間過熱攪拌した。放冷後、反応溶液を氷水(100mL)に加え、クロロホルムで分液抽出を行い、溶液を濃縮した。得られた固体を、イソプロパノールに溶解し、溶液を蒸留水に滴下した。得られた析出物をろ別することにより、固体(18g)を得た。不活性雰囲気下、得られた固体(1g)、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−p−トルエンスルホネート(1.5g)、炭酸カリウム(0.7g)、DMF(15mL)を混合し、100℃で4時間過熱攪拌した。放冷後、クロロホルムを加えて分液抽出し、溶液を濃縮した。濃縮物をクロロホルムに溶解させ、シリカゲルカラムに通液することにより精製した。溶液を濃縮することにより、1,3−ジブロモ−5−エトキシカルボニル−6−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]ベンゼン(1.0g)を得た。
[参考例14]
重合体Hの合成
不活性雰囲気下、化合物A(0.2g)、化合物B(0.5g)、1,3−ジブロモ−5−エトキシカルボニル−6−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]ベンゼン(0.1g)、トリフェニルホスフィンパラジウム(30mg)、テトラブチルアンモニウムブロミド(4mg)、及びトルエン(19mL)を混合し、105℃に加熱した。この反応液に2M炭酸ナトリウム水溶液(5mL)を滴下し、5時間還流させた。反応液にフェニルボロン酸(6mg)を加え、14時間還流させた。次いで、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液(10mL、濃度:0.05g/mL)を加え、2時間撹拌した。水層を除去して有機層を蒸留水で洗浄し、濃縮して得られた固体をクロロホルムに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムを通すことにより精製した。カラムからの溶出液を濃縮して乾燥させた。得られた重合体Hの収量は0.44gであった。
重合体Hのポリスチレン換算の数平均分子量は3.6×104であった。重合体Hは、式(R)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
[実験例11]
重合体Hセシウム塩の合成
重合体H(200mg)を100mLフラスコに入れ、窒素置換した。テトラヒドロフラン(14mL)、及びメタノール(7mL)を添加し混合した。混合溶液に、水酸化セシウム(90mg)を水(1mL)に溶解させた水溶液を添加し、65℃で1時間撹拌した。反応溶液にメタノール5mLを加え、さらに65℃で4時間攪拌した。混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(190mg)を得た。NMRスペクトルにより、重合体H内のエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Hのセシウム塩を共役高分子化合物11と呼ぶ。共役高分子化合物11は式(S)で表される構造単位からなる(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、100モル%である。)。共役高分子化合物11のHOMOの軌道エネルギーは−5.6eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.8eVであった。
Figure 2012044160
[参考例15]
2,7−ジブロモ−9,9−ビス[3,4−ビス[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]−5−メトキシカルボニルフェニル]フルオレン (化合物D)の合成
2,7−ジブロモ−9−フルオレノン(34.1g)、2,3-ジヒドロキシ安息香酸メチル(101.3g)、及びメルカプト酢酸(1.4g)を500mLフラスコに入れ、窒素置換した。そこに、メタンスルホン酸(350mL)を添加し、混合物を90℃で19時間撹拌した。混合物を放冷し、氷水に添加して1時間撹拌した。生じた固体をろ別し、加熱したアセトニトリルで洗浄した。洗浄済みの該固体をアセトンに溶解させ、得られたアセトン溶液から固体を再結晶させ、ろ別した。得られた固体(16.3g)、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−p−トルエンスルホネート(60.3g)、炭酸カリウム(48.6g)、及び18−クラウン−6(2.4g)をN、N−ジメチルホルムアミド(DMF)(500mL)に溶解させ、溶液をフラスコへ移して110℃で15時間撹拌した。得られた混合物を室温まで放冷し、氷水へ加え、1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(300mL)を加えて分液抽出を行い、溶液を濃縮し、クロロホルム/メタノール(50/1(体積比))の混合溶媒に溶解させ、シリカゲルカラムを通すことにより精製した。カラムに通液した溶液を濃縮することで、2,7−ジブロモ−9,9−ビス[3,4−ビス[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]−5−メトキシカルボニルフェニル]フルオレン(化合物D)(20.5g)を得た。
[参考例16]
2,7−ビス[7−(4−メチルフェニル)−9,9−ジオクチルフルオレン−2−イル]−9,9−ビス[5−メトキシカルボニル−3,4−ビス[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン(重合体I)の合成
不活性雰囲気下、化合物D(0.70g)、2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,2,3−ジオキサボラン−2−イル)−9,9−ジオクチルフルオレン (0.62g) 、トリフェニルホスフィンパラジウム(0.019g)、ジオキサン(40mL)、水(6mL)及び炭酸カリウム水溶液(1.38g)を混合し、80℃に加熱した。反応液を1時間反応させた。反応後、飽和ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム水5mLを添加して、30分間撹拌した後、有機溶媒を除去した。得られた固体をアルミナカラム(展開溶媒 ヘキサン:酢酸エチル=1:1(体積比))を通して精製を行い、溶液を濃縮することで、2,7−ビス[7−(4−メチルフェニル)−9,9−ジオクチルフルオレン−2−イル]−9,9−ビス[3−エトキシカルボニル−4−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]−フルオレン(重合体I)を660mg得た。
重合体Iのポリスチレン換算の数平均分子量は、2.0×10であった。重合体Iは、式(T)で表される。なお、2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,2,3−ジオキサボラン−2−イル)−9,9−ジオクチルフルオレンは、例えば、The Journal of Physical Chemistry B 2000, 104, 9118−9125に記載されている方法で合成することができる。
Figure 2012044160
[実験例12]
重合体Iセシウム塩の合成
重合体I(236mg)を100mLフラスコに入れ、アルゴン置換した。そこに、テトラヒドロフラン(20mL)、及びメタノール(10mL)を添加し、混合物を65℃に昇温した。そこに、水酸化セシウム(240mg)を水(2mL)に溶かした水溶液を添加し、65℃で7時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却した後、反応溶媒を減圧留去した。生じた固体を水で洗浄し、減圧乾燥させることで薄黄色の固体(190mg)を得た。NMRスペクトルにより、エチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。得られた重合体Iセシウム塩を共役高分子化合物12と呼ぶ。共役高分子化合物12は、式(U)で表される(「全構造単位中の、式(1)で表される基及び式(2)で表される基からなる群から選ばれる1種以上の基と式(3)で表される1種以上の基とを含む構造単位の割合」及び「全構造単位中の、式(13)、(15)、(17)、(20)で表される構造単位の割合」は、小数第二位で四捨五入して、33.3モル%である。)。共役高分子化合物12のHOMOの軌道エネルギーは−5.6eVであり、LUMOの軌道エネルギーは−2.8eVであった。
Figure 2012044160
[参考例17]
化合物Eの合成
窒素雰囲気下、2,7−ジブロモ−9−フルオレノン(92.0g、272mmol)、及びジエチルエーテル(3.7L)を混合して0℃に冷却し、1mol/Lヨウ化メチルマグネシウム−ジエチルエーテル溶液(0.5L、545mmol)を滴下して3時間撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加えて水層を除去し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物E(92.81g、262mmol、収率96%)を得た。
Figure 2012044160
[参考例18]
化合物Fの合成
窒素雰囲気下、化合物E(83.0g、234mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(4.49g、23.6mmol)、及びクロロホルム(2.5L)を1時間還流し、反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加えて水層を除去した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮し、化合物F(73.6g、219mmol、収率93%)を得た。
Figure 2012044160
[参考例19]
化合物Gの合成
窒素雰囲気下、化合物F(70.0g、208mmol)、サリチル酸エチル(104g、625mmol)、メルカプト酢酸(4.20g、45.6mmol)、及びメタンスルホン酸(1214g)を70℃で8時間撹拌し、反応混合物を氷水に滴下して析出した固体をろ過で回収し、メタノールで洗浄した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物G(52.14g、104mmol、収率50%)を得た。
Figure 2012044160
[参考例20]
化合物Hの合成
窒素雰囲気下、化合物G(41.2g、82.0mmol)、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−エチル−p−トルエンスルホネート(75.8g、238mmol)、ジメチルホルムアミド(214g)、炭酸カリウム(54.4g、394mmol)、及び18−クラウン−6(4.68g、18mmol)を105℃で2時間撹拌し、反応混合物を水に加え酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物H(40.2g、62.0mmol、収率76%)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,rt)
δ(ppm) 1.37(3H),1.84(3H),3.36(3H),3.53(2H),3.58−3.79(6H),3.73(2H),4.12(2H),4.34(2H),6.80(1H),6.90(1H),7.28(2H),7.48(2H),7.58(2H),7.70(1H).
Figure 2012044160
[参考例21]
化合物Iの合成
窒素雰囲気下、化合物H(28.4g、43.8mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(24.30g、95.7mol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドのジクロロメタン付加物(0.35g、0.4mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.24g、0.4mmol)、酢酸カリウム(25.60g、260mmol)、及び1,4−ジオキサン(480mL)を120℃で17時間撹拌し、反応混合物をろ過して酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、次いで再結晶で精製して化合物I(18.22g、24.5mmol、収率56%)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,rt)
δ(ppm) 1.30−1.47(27H),1.88(3H),3.35(3H),3.53(2H),3.60−3.69(4H),3.73(2H),3.84(2H),4.10(2H),4.34(2H),6.74(1H),6.87(1H),7.58(2H),7.72−7.89(5H).
Figure 2012044160
[参考例22]
重合体Jの合成
アルゴン雰囲気下、化合物H(0.47g)、化合物I(0.48g)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.6mg)、テトラブチルアンモニウムブロミド(6mg)、トルエン(6mL)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(2mL)を105℃で6時間撹拌し、次いでフェニルボロン酸(35mg)を加え105℃で14時間撹拌した。反応混合物にジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム三水和物(0.65g)と水(13mL)を加えて80℃で2時間撹拌し、混合物をメタノールに滴下し析出物をろ過で回収して乾燥した。固体をクロロホルムに溶解させ、アルミナ、及びシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、溶出液をメタノールに滴下し析出物をろ過で回収して乾燥し、重合体J(0.57g)を得た。
重合体Jのポリスチレン換算の数平均分子量は2.0×104であった。重合体Jは、式(V)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
[実験例13]
重合体Jセシウム塩の合成
アルゴン雰囲気下、重合体J(0.20g)、THF(18mL)、メタノール(9mL)、水酸化セシウム一水和物(97mg)、及び水(1mL)を65℃で2時間撹拌し、次いでメタノール(52mL)を加え65℃で6時間撹拌した。反応混合物を濃縮して乾燥し、固体にメタノールを加えてろ過し、ろ液をイソプロパノールに滴下し固体をろ過で回収して乾燥し、重合体Jセシウム塩(0.20g)を得た。得られた重合体Jセシウム塩を共役高分子化合物13と呼ぶ。共役高分子化合物13は、式(W)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
共役高分子化合物13のHOMOの軌道エネルギーは−5.51eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.64eVであった。
[参考例23]
化合物Jの合成
窒素気流下、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ)−フルオレン(138.4g)、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−エチル−p−トルエンスルホネート(408.6g)、炭酸カリウム(358.5g)及びアセトニトリル(2.5L)を混合し、3時間加熱還流した。放冷後、反応混合物をろ別し、ろ液を減圧濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し化合物J(109.4)を得た。
Figure 2012044160
[参考例24]
化合物Kの合成
窒素雰囲気下、化合物J(101.2g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(53.1g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(3.7g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(5.4g)、酢酸カリウム(90.6g)及びジオキサン(900mL)を混合し、110℃に加熱し、8時間加熱還流させた。放冷後、反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物K(51.4g)を得た。
Figure 2012044160
[参考例25]
重合体Kの合成
化合物K(0.715g)、化合物J(0.426g)、aliquot336(6.60mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(0.460mg)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(10mL)、トルエン(20mL)を加えて、105℃で5時間撹拌し、次いでフェニルボロン酸(32mg)を加え105℃で6時間撹拌した。反応混合物にジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム三水和物(0.72g)と水(14mL)を加えて80℃で2時間撹拌し、混合物をメタノールに滴下し析出物をろ過で回収して乾燥した。固体をクロロホルムに溶解させ、アルミナ、及びシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、溶出液を濃縮し乾燥させた。濃縮物をトルエンに溶解させて、メタノールに滴下し析出物をろ過で回収して乾燥し、重合体K(0.55g)を得た。
重合体Kのポリスチレン換算の数平均分子量は2.3×104であった。重合体Kは、式(X)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
[実験例14]
重合体Kセシウム塩の合成
アルゴン雰囲気下、重合体K(0.15g)、THF(20mL)、メタノール(10mL)、水酸化セシウム一水和物(103mg)、及び水(1mL)を65℃で2時間撹拌し、次いでメタノール(20mL)を加え65℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮して乾燥し、固体にメタノールを加えてろ過した。得られたろ液を濃縮して乾燥し、得られた固体を水で洗浄した後、乾燥させることで、重合体Kのセシウム塩(0.14g)を得た。得られた重合体Kのセシウム塩を共役高分子化合物14と呼ぶ。共役高分子化合物14は、式(Y)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
共役高分子化合物14のHOMOの軌道エネルギーは−5.56eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.67eVであった。
[参考例26]
化合物Lの合成
窒素雰囲気下、5−ブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸(92.85g)、エタノール(1140mL)、及び濃硫酸(45mL)を48時間還流し、減圧濃縮した後に酢酸エチル(1000mL)を加え、水及び10重量%炭酸ナトリウム水溶液で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物L(95.38g、収率91%)を得た。
Figure 2012044160
[参考例27]
化合物Mの合成
窒素雰囲気下、化合物L(95.0g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(108.5g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドのジクロロメタン付加物(3.3g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(2.2g)、酢酸カリウム(117.2g)、及び1,4−ジオキサン(1.3L)を105℃で22時間撹拌し、反応混合物をろ過してジオキサン及びトルエンで洗浄した。ろ液を減圧濃縮して酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物M(90.1g、308mmol)を得た。
Figure 2012044160
[参考例28]
化合物Nの合成
窒素雰囲気下、1,5−ジヒドロキシナフタレン(15.0g)、トリエチルアミン(28.5g)、及びクロロホルム(150mL)を混合して0℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(68.7g)を滴下して1時間撹拌した。反応混合物に水、及びクロロホルムを加えて水層を除去し、有機層を水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮し、得られた固体を再結晶で精製し、化合物N(31.46g)を得た。下記式中、Tfはトリフルオロメチルスルホニル基を示す。
Figure 2012044160
[参考例29]
化合物Oの合成
窒素雰囲気下、化合物N(16.90g)、化合物M(23.30g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(4.60g)、リン酸カリウム(42.30g)、及び1,2−ジメトキシエタン(340mL)を80℃で14時間撹拌し、反応混合物をろ過してクロロホルム及びメタノールで洗浄した。ろ液を減圧濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物O(8.85g)を得た。
Figure 2012044160
[参考例30]
化合物Pの合成
窒素雰囲気下、化合物O(8.80g)、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−エチル−p−トルエンスルホネート(12.52g)、ジメチルホルムアミド(380mL)、炭酸カリウム(13.32g)、及び18−クラウン−6(1.02g)を100℃で23時間撹拌し、反応混合物を水に加え酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物P(7.38g)を得た。
Figure 2012044160
[参考例31]
化合物Qの合成
窒素雰囲気下、化合物P(5.53g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(11.25g)、(1,5−シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(0.15g、シグマアルドリッチ社製)、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(0.12g、シグマアルドリッチ社製)、及び1,4−ジオキサン(300mL)を110℃で19時間撹拌し、反応混合物を減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、次いで再結晶で精製して化合物Q(5.81g)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,rt)
δ(ppm) 1.27−1.41(30H),3.39(6H),3.57(4H),3.66−3.75(8H),3.83(4H),3.99(4H),4.27−4.42(8H),7.13(2H),7.60(2H),7.76(2H),7.93(2H),8.30(2H).
Figure 2012044160
[参考例32]
重合体Lの合成
アルゴン雰囲気下、化合物J(0.53g)、化合物Q(0.43g)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.3mg)、Aliquat336(5mg、シグマアルドリッチ社製)、トルエン(12mL)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(1mL)を105℃で9時間撹拌し、次いでフェニルボロン酸(23mg)を加え105℃で14時間撹拌した。反応混合物にジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム三水和物(0.40g)と水(8mL)を加えて80℃で2時間撹拌し、混合物をメタノールに滴下し析出物をろ過で回収して乾燥した。固体をクロロホルムに溶解させ、アルミナ、及びシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、溶出液をメタノールに滴下し析出物をろ過で回収して乾燥し、重合体L(0.56g)を得た。
重合体Lのポリスチレン換算の数平均分子量は3.4×104であった。重合体Lは、式(Z)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
[実験例15]
重合体Lセシウム塩の合成
アルゴン雰囲気下、重合体L(0.25g)、THF(13mL)、メタノール(6mL)、水酸化セシウム一水和物(69mg)、及び水(1mL)を65℃で6時間撹拌し、反応混合物を濃縮してイソプロパノールに滴下し、固体をろ過で回収して乾燥した。固体にメタノールを加えてろ過し、ろ液をイソプロパノールに滴下し固体をろ過で回収して乾燥し、重合体Lセシウム塩(0.19g)を得た。得られた重合体Lセシウム塩を共役高分子化合物15と呼ぶ。共役高分子化合物15は、式(AA)で表される構造単位からなる。
Figure 2012044160
共役高分子化合物15のHOMOの軌道エネルギーは−5.50eV、LUMOの軌道エネルギーは−2.65eVであった。
[実験例16]
〈有機EL素子の作製〉
ガラス基板表面に成膜パターニングされたITO陽極(膜厚:45nm)上に、正孔注入材料溶液を塗布し、スピンコート法によって膜厚が60nmになるように正孔注入層を成膜した。正孔注入層が成膜されたガラス基板を不活性雰囲気下(窒素雰囲気下)、200℃で10分加熱して正孔注入層を不溶化させ、基板を室温まで自然冷却させ、正孔注入層が形成された基板を得た。
ここで正孔注入材料溶液には、スタルクヴイテック(株)製PEDOT:PSS溶液(ポリ(3,4‐エチレンジオキシチオフェン)・ポリスチレンスルホン酸、製品名「Baytron」)を用いた。
次に、正孔輸送性高分子材料とキシレンとを混合し、0.7重量%の正孔輸送性高分子材料を含む正孔輸送層形成用組成物を得た。
ここで、正孔輸送高分子材料は、以下の方法で合成した。
還流冷却器及びオーバーヘッドスターラを装備した1リットルの三つ口丸底フラスコに、2,7−ビス(1,3,2−ジオキシボロール)−9,9−ジ(1−オクチル)フルオレン(3.863g、7.283mmol)、N,N−ジ(p−ブロモフェニル)−N−(4−(ブタン−2−イル)フェニル)アミン(3.177g、6.919mmol)及びジ(4−ブロモフェニル)ベンゾシクロブタンアミン(156.3mg、0.364mmol)を添加した。次いで、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(アルドリッチ製、商品名Aliquat336(登録商標))(2.29g)、続いてトルエン50mLを添加した。PdCl(PPh(4.9mg)を添加した後、混合物を、1
05℃の油浴中で15分間撹拌した。炭酸ナトリウム水溶液(2.0M、14mL)を添加し、得られた混合物を105℃の油浴中、16.5時間撹拌した。次いで、フェニルボロン酸(0.5g)を添加し、得られた混合物を7時間撹拌した。水層を除去し、有機層を水50mLで洗浄した。有機層を反応フラスコに戻し、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.75g及び水50mLを添加した。得られた混合物を85℃の油浴中、16時間撹拌した。水層を除去し、有機層を100mLの水で3回洗浄し、次いでシリカゲル及び塩基性アルミナのカラムに通した。溶離剤としてトルエンを用い、溶出してきたポリマーを含むトルエン溶液を回収した。次いで、回収した前記トルエン溶液をメタノールに注いでポリマーを沈殿させた。沈殿したポリマーを再度トルエンに溶解させ、得られたトルエン溶液をメタノールに注いでポリマーを再び沈殿させた。沈殿したポリマーを60℃で真空乾燥し、正孔輸送性高分子材料4.2gを得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによれば、得られた正孔輸送性高分子材料のポリスチレン換算の重量平均分子量は1.24×105であり、分子量分布指数(Mw/Mn)は2.8であった。
上記で得た正孔注入層が形成された基板の正孔注入層の上に、正孔輸送層形成用組成物をスピンコート法により塗布し、膜厚20nmの塗膜を得た。この塗膜を設けた基板を不活性雰囲気下(窒素雰囲気下)、190℃で20分間加熱し、塗膜を不溶化させた後、室温まで自然冷却させ、正孔輸送層が形成された基板を得た。
次に、発光高分子材料(サメイション(株)製、商品名「Lumation BP361」)とキシレンとを混合し、1.4重量%の発光高分子材料を含む発光層形成用組成物を得た。上記で得た正孔輸送層が形成された基板の正孔輸送層の上に、発光層形成用組成物をスピンコート法により塗布し、膜厚80nmの塗膜を得た。この塗膜を設けた基板を不活性雰囲気下(窒素雰囲気下)、130℃で15分間加熱し、溶媒を蒸発させた後、室温まで自然冷却させ、発光層が形成された基板を得た。
メタノールと共役高分子化合物1とを混合し、0.2重量%の共役高分子化合物1を含む組成物を得た。上記で得た発光層が形成された基板の発光層の上に、前記組成物を大気中でスピンコート法により塗布し、膜厚10nmの塗膜を得た。この塗膜を設けた基板を常圧の不活性雰囲気下(窒素雰囲気下)、130℃で10分間加熱し、溶媒を蒸発させた後、室温まで自然冷却させ、共役高分子化合物1を含む電子注入層が形成された基板を得た。
上記で得た共役高分子化合物1を含む層が形成された基板を真空装置内に挿入し、真空蒸着法によって該層の上にAlを80nm成膜し、陰極を形成させて、積層構造体1を製造した。
上記で得た積層構造体1を真空装置より取り出し、不活性雰囲気下(窒素雰囲気下)で、封止ガラスと2液混合型エポキシ樹脂にて封止し、有機EL素子1を得た。
[実験例17]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物2を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子2を得た。
[実験例18]
実験例16において、メタノールと共役高分子化合物1とを混合し、0.2重量%の共役高分子化合物1を含む組成物を得る代わりにメタノール、水および共役高分子化合物3を混合し(メタノール/水の体積比=20/1)、0.2重量%の共役高分子化合物3を含む組成物を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子3を得た。
[実験例19]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物4を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子4を得た。
[実験例20]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物5を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子5を得た。
[実験例21]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物6を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子6を得た。
[実験例22]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物7を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子7を得た。
[実験例23]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物8を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子8を得た。
[実験例24]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物9を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子9を得た。
[実験例25]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物10を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子10を得た。
[実験例26]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物11を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子11を得た。
[実験例27]
実験例16において、共役高分子化合物1の代わりに共役高分子化合物12を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子12を得た。
[実験例28]
実験例16において、メタノールと共役高分子化合物1とを混合し、0.2重量%の共役高分子化合物1を含む組成物を得る代わりにメタノール、共役高分子化合物1、AlドープZnOナノ粒子(アルドリッチ製)を混合した組成物を用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子13を得た。
[実験例29]
実験例16において、メタノールと共役高分子化合物1とを混合し、0.2重量%の共役高分子化合物1を含む組成物を得る代わりにメタノール、共役高分子化合物1、低分子化合物(アルドリッチ製、3,5−ビス(4−t−ブチルフェニル)−4−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール)を混合し、0.2重量%の共役高分子化合物1および0.2重量%の該低分子化合物を含む組成物を得た以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子14を得た。
[実験例30]
実験例16において、Alの代わりにAgを用いた以外は、実験例16と同様に操作し、有機EL素子15を得た。
[実験例31]
実験例16において、Alの代わりにAuを用いた以外は、実験例16と同様に操作し、電界発光素子16を得た。
[測定]
上記で得られた有機EL素子1〜16に10Vの順方向電圧を印加し、発光輝度と発光効率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2012044160
本発明の、有機ELディスプレイ装置に用いられる上述のイオン性ポリマーは、電荷の注入性や輸送性に優れ、常圧程度の雰囲気中、さらには大気中で安定であり、溶媒により容易に溶液とすることができ、常圧程度の雰囲気中、さらには大気中で塗布により成膜することができる。したがって、該イオン性ポリマーを含む層を有機EL素子の電子注入層に用いた場合、製造コストの低減が可能であって、製造プロセスにおける安定性を確保することが可能な、有機ELディスプレイ装置の製造方法および該製造方法によって得られる有機ELディスプレイ装置を提供することができる。
[有機EL素子の構成]
まず、本発明の有機ELディスプレイ装置の画素に用いる有機EL素子について説明する。本発明に用いる有機EL素子の構造としては、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の陽極及び陰極からなる電極間に、少なくとも1つの発光層と、電子注入層とが設けられたものである。発光層には低分子及び/又は高分子の有機発光材料が用いられ、電子注入層には、上述のイオン性ポリマーが用いられる。なお電子注入層は該発光層と前記陰極との間に設けられる。
有機EL素子には、上述の陰極、陽極、発光層および電子注入層に加えて、所定の層が設けられることがある。
陰極と発光層の間に設ける層としては、上記電子注入層の他に、電子輸送層、正孔ブロック層等が挙げられる。
例えば陰極と発光層の間に一層のみ設けた場合、この層を電子注入層と称し、陰極と発光層の間に二層以上設けた場合は、陰極に接している層を電子注入層と称し、それ以外の層を電子輸送層と称する。
電子注入層は、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有する層であり、電子輸送層は、電子注入層又は陰極により近い電子輸送層からの電子注入を改善する機能を有する層である。
また、電子注入層、若しくは電子輸送層が正孔の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層を正孔ブロック層と称することがある。
正孔の輸送を堰き止める機能を有することは、例えば、ホール電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
陽極と発光層の間に設けるものとしては、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層等が挙げられる。
陽極と発光層の間に一層のみ設けた場合、この層を正孔注入層と称し、陽極と発光層の間に二層以上設けた場合は、陽極に接している層を正孔注入層と称し、それ以外の層を正孔輸送層と称する。正孔注入層は、陰極からの正孔注入効率を改善する機能を有する層であり、正孔輸送層とは、正孔注入層又は陽極により近い正孔輸送層からの正孔注入を改善する機能を有する層である。また、正孔注入層、又は正孔輸送層が電子の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層を電子ブロック層と称することがある。
電子の輸送を堰き止める機能を有することは、例えば、電子電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
また、本発明の有機ELディスプレイ装置の画素に用いる有機EL素子としては、陰極と発光層の間に電子注入層を設けた構造に加えて、さらに、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設けた有機EL素子、陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた有機EL素子、陽極と発光層との間に、正孔輸送層と正孔注入層を設けた有機EL素子等が挙げられる。
具体的には以下のa)〜f)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/電子注入層/陰極
b)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
c)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
d)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
e)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
f)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
積層する層の順番や数、及び各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
[有機ELディスプレイ装置の構成(第1の実施形態)]
次に、本発明に係る有機ELディスプレイ装置の構成の第1の実施形態を図1を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る有機ELディスプレイ装置の第1の実施形態を示す概略断面構成図である。
(基板)
いわゆるトップエミッション型の有機ELディスプレイ装置の場合、基板1の対向側から発光光を取り出すので、基板1としては透明基板及び不透明基板のいずれも用いることができる。不透明基板としては、例えば、アルミナ等のセラミックからなる薄板や、ステンレススチール等の金属薄板に表面酸化などの絶縁処理を施したもの、または熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などの薄板が挙げられる。
また、いわゆるボトムエミッション型の有機ELディスプレイ装置の場合、基板1側から発光光を取り出すので、基板1としては透明あるいは半透明のものが採用される。基板1としては例えば、ガラス、石英、および樹脂(プラスチック、プラスチックフィルム)等からなる薄板が挙げられ、これらのなかでも特にガラス基板が好適に用いられる。
なお基板1と画素電極2との間には、基板1上に形成された複数の有機EL素子を駆動するための駆動用TFTなどを含む回路部(不図示)が設けられている。
(陽極(画素電極))
陽極(画素電極)を透明電極、または、半透明電極から構成する場合は、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物や金属の薄膜を用いることができ、透過率が高いものが好適に利用でき、用いる有機層により適宜、選択して用いる。具体的には、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性膜、NESAや、金、白金、銀、銅等が用いられる。これらの中でも、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
画素電極2が形成された基板1の表面には、第1のバンク層4と第2のバンク層5とが形成される。第1のバンク層4は主に各画素電極2を除く領域に設けられ、その端部が各画素電極2の周縁部を覆うように形成されている。第2のバンク層5は第1のバンク層4上に設けられ、図1の平面に直交する方向に延在する複数本の部材から構成される。この複数本の部材は、それぞれ図1の左右方向に所定の間隔をあけて配置され、それぞれ隣り合う画素電極2間に設けられている。
前記第1のバンク層4は有機物または無機物によって構成される。第1のバンク層4を構成する有機物には、アクリル樹脂、フェノール樹脂、およびポリイミド樹脂などが用いられる。また第1のバンク層4を構成する無機物には、SiOxやSiNxなどが用いられる。
有機物によって構成されるバンクは一般に、無機物によって構成されるバンクに比べて撥液性を示す。第2のバンク層5は、当該バンク層5に囲まれた領域に供給されるインクを保持し、外に溢れ出ることを防ぐために、撥液性を示すことが好ましい。他方、第1のバンク層4は、供給されたインクが当該バンク層4上を濡れ広がることが好ましいため、親液性を示すことが好ましい。そのため第1のバンク層4は無機物によって構成され、第2のバンク層5は有機物によって構成されることが好ましい。
前記第2のバンク層5は有機物または無機物によって構成される。第2のバンク層5を構成する有機物には、アクリル樹脂、フェノール樹脂、およびポリイミド樹脂などが用いられる。また第2のバンク層5を構成する無機物には、SiOxやSiNxなどが用いられる。
前記第1のバンク層4の開口内部が、画素領域を構成する。第2のバンク層5は、第1のバンク層4に対して高さ寸法が大きく、複数形成された第2のバンク層5は、互いにほぼ並行に配置されており、隣接間には、第1のバンク層4により画成された複数の画素領域が一列に配置される。この一列に配置された複数の画素領域に、RGBのいずれかの発光材料が一括して塗布される。この一括塗布が第2のバンク層5によって可能となっている。
前記第1のバンク層4によって囲まれた各画素電極2の露出表面(画素領域)上には、通常、正孔注入層6と正孔輸送層7がこの順で積層される。
(正孔注入層)
正孔注入層は陽極と発光層との間に設けられる。正孔注入層を形成する材料としては、例えば、フェニルアミン系化合物、スターバースト型アミン系化合物、フタロシアニン系化合物、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム等の酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェン誘導体等が挙げられる。
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、たとえば溶液からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜に用いられる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。このような溶媒として、水、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
(正孔輸送層)
正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などが例示される。
これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料として、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体等の高分子正孔輸送材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
(発光層)
上記各画素領域の画素電極2の上に正孔注入層6及び正孔輸送層7が形成された後、本実施形態では最上層の正孔輸送層7の上に赤緑青(RGB)の光をそれぞれ出射する発光層81、発光層82、発光層83が形成される。発光層を形成するための発光材料としては、蛍光あるいは燐光を発光することが可能な公知の発光材料が用いられる。図示の実施形態は、フルカラー表示を行う場合であり、その発光波長帯域が光の三原色にそれぞれ対応して形成される。すなわち、発光波長帯域が赤色に対応したR発光層81、緑色に対応したG発光層82、青色に対応したB発光層83の三つの発光層が設けられる。R発光層81、G発光層82、およびB発光層83のいずれか1層を有する3種類の有機EL素子がそれぞれ所定の光強度で発光することにより、全体としてフルカラー表示の有機ELディスプレイ装置が実現される。なお本明細書では各有機EL素子がそれぞれ1つの画素を構成する。他の実施形態では、青色の光を出射する青色有機EL素子と、青色とは異なるスペクトルの光を出射する他の有機EL素子とが設けられ、他の有機EL素子として1種類の有機EL素子、または3種類以上の有機EL素子が設けられることもある。
(発光層を構成する材料)
発光層は、本発明においては有機発光層であることが好ましく、通常、主として蛍光またはりん光を発光する有機物(低分子化合物及び/又は高分子化合物)と、これを補助するドーパントとから形成される。本発明において用いることができる発光層を形成する材料としては、例えば以下のものが挙げられる。
(色素系材料)
色素系材料としては、例えば、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマーなどが挙げられる。
(金属錯体系材料)
金属錯体系材料としては、例えば、イリジウム錯体、白金錯体等の三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体など、中心金属に、Al、Zn、Be、IrなどまたはTb、Eu、Dyなどの希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを有する金属錯体などを挙げることができる。
(高分子系材料)
高分子系材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素体や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどが挙げられる。
上記発光性材料のうち、青(B)色に発光する材料としては、例えば、ジスチリルアリーレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、およびそれらの重合体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体やポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、緑(G)色に発光する材料としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、赤(R)色に発光する材料としては、例えば、クマリン誘導体、チオフェン環化合物、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることが出来る。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
(ドーパント材料)
発光層中に発光効率の向上や発光波長を変化させるなどの目的で、ドーパントを添加することができる。このようなドーパントとしては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾロン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンなどを挙げることができる。なお、このような発光層の厚さは、通常約20〜2000Åである。
(発光層の成膜方法)
有機物を含む発光層の成膜方法としては、発光材料を含む溶液を基体の上又は上方に塗布する方法、真空蒸着法、転写法などを用いることができる。本発明では、これらの中でも、塗布による方法が好ましい。溶液からの成膜に用いる溶媒の具体例としては、前述の溶液から正孔輸送層を成膜する際に正孔輸送材料を溶解させる溶媒と同様の溶媒が挙げられる。
発光材料を含む溶液を基体の上又は上方に塗布する方法としては、スピンコート、ディップコート、インクジェット、フレキソ印刷、グラビア印刷、スリットコートなどの印刷法を適宜用いることができる。また、昇華性の低分子化合物の場合は、真空蒸着法を用いることができる。さらには、レーザーによる転写や熱転写により、所望のところのみに発光層を形成する方法も用いることができる。
なお、上述の構成において、正孔注入層に続いて、正孔輸送層、発光層等の有機化合物層を形成する場合、特に、両方の層を塗布法によって形成する場合には、先に塗布した層が後から塗布する層の溶液に含まれる溶媒に溶解して積層構造を作製できなくなることがある。この場合には、下層を溶媒に対して不溶化する方法を用いることができる。不溶化する方法としては、高分子化合物に架橋基を付け、架橋させて不溶化する方法;芳香族ビスアジドに代表される芳香環を有する架橋基を持った低分子化合物を架橋剤として混合し、架橋させて不溶化する方法;アクリレート基に代表される芳香環を有しない架橋基を持った低分子化合物を架橋剤として混合し、架橋させて不溶化する方法、下層を紫外光に感光させて架橋させ、上層の製造に用いる有機溶媒に対して不溶化する方法;下層を加熱して架橋させ、上層の製造に用いる有機溶媒に対して不溶化する方法等が挙げられる。下層を加熱する場合の加熱の温度は通常100℃〜300℃であり、時間は通常1分〜1時間である。
また、架橋以外で下層を溶解させずに積層するその他の方法として、隣り合った層の製造に異なる極性の溶液を用いる方法がある。このような方法としては、たとえば、極性溶媒に溶解する高分子化合物を極性溶媒に溶解したインクを用いてを下層を形成し、無極性溶媒に溶解する高分子化合物を無極性溶媒に溶解したインクを用いて上層を形成し、上層を形成する際に下層が溶解しないようにする方法等がある。
本実施の形態では、上記発光層81、82、83の上に、電子注入層9が設けられる。この電子注入層9は、発光層81、82、83の上に直接形成してもよいし、不図示の電子輸送層を形成した後、形成した電子輸送層の上に形成してもよい。
(電子輸送材料)
電子輸送材料としては公知のものが使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体等が例示される。
これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、又は溶液若しくは溶融状態からの成膜による方法が、高分子電子輸送材料では溶液又は溶融状態からの成膜による方法がそれぞれ例示される。本発明では、これらの中でも、塗布による方法が好ましい。溶液又は溶融状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用してもよい。溶液から電子輸送層を成膜する方法としては、前述の溶液から正孔輸送層を成膜する方法と同様の成膜法が挙げられる。
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
(電子注入層)
電子注入層は発光層と陰極との間において陰極に接して設けられる。
本発明においては、電子注入層は、上述したイオン性ポリマーを用いて、溶液から成膜する。
電子注入層を形成する方法としては、例えば、前記イオン性ポリマーを含有する溶液を用いて成膜する方法が挙げられる。
このような溶液からの成膜に用いる溶媒としては、水を除く溶解度パラメーターが9.3以上の溶媒が好ましい。該溶媒の例(各括弧内の値は、各溶媒の溶解度パラメーターの値を表す)としては、メタノール(12.9)、エタノール(11.2)、2−プロパノール(11.5)、1−ブタノール(9.9)、t−ブチルアルコール(10.5)、アセトニトリル(11.8)、1,2−エタンジオール(14.7)、N,N−ジメチルホルムアミド(11.5)、ジメチルスルホキシド(12.8)、酢酸(12.4)、ニトロベンゼン(11.1)、ニトロメタン(11.0)、1,2−ジクロロエタン(9.7)、ジクロロメタン(9.6)、クロロベンゼン(9.6)、ブロモベンゼン(9.9)、ジオキサン(9.8)、炭酸プロピレン(13.3)、ピリジン(10.4)、二硫化炭素(10.0)、及びこれらの溶媒の混合溶媒が挙げられる。ここで、2種の溶媒(溶媒1、溶媒2とする)を混合してなる混合溶媒について説明すると、該混合溶媒の溶解度パラメーター(δm)は、δm1×φ12×φ2により求めることとする(δ1は溶媒1の溶解度パラメーター、φ1は溶媒1の体積分率、δ2は溶媒2の溶解度パラメーター、φ2は溶媒2の体積分率である。)
溶液からの成膜方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビア印刷法、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法、ノズルコート法等の塗布法が挙げられる。
電子注入層の膜厚としては、用いる重合体(共役高分子化合物)によって最適値が異なるため、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよく、ピンホールが発生しない厚さが必要である。素子の駆動電圧を低くする観点からは、該膜厚は、1nm〜1μmであることが好ましく、2nm〜500nmであることがより好ましく、2nm〜200nmであることがさらに好ましい。発光層を保護する観点からは、該膜厚は、10nm〜1μmであることが好ましく、50nm〜1μmであることがさらに好ましく、100nm〜1μmであることがさらに好ましい。
電子注入層9は、第2のバンク層5に囲まれた領域にのみ形成してもよく、たとえば発光層81,82,83上にのみ形成してもよい。またたとえば図1に示すように電子注入層9は、第2のバンク層5に囲まれた領域だけでなく、第2のバンク層5上にも形成してもよく、全画素に亘って連なるように形成してもよい。
上述のように、全画素に共通に電子注入層9を形成した後、この共通電子注入層9の上に同じく全画素に共通に陰極10が溶液からの成膜により積層される。
(陰極材料)
陰極10の材料としては、仕事関数の大きな材料が利用可能である。例えば、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、パラジウム、銀、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、金、鉛、ビスマスなどの金属、又は上記金属のうち2つ以上の合金、又はグラファイト若しくはグラファイト層間化合物等が用いられる。金属の中では酸化しにくい材料が好ましく、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、パラジウム、銀、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、金、鉛、ビスマスなどが好ましい。また透明導電性酸化物であるITO、ZnO、ZTO、IZTOなどが利用可能である。陰極10を2層以上の積層構造としてもよい。
上記陰極10の形成方法としては、陰極材料を溶媒中に分散させた液状体を塗布する方法、別の支持基板上に形成された陰極材料層を転写する方法が好ましい。
また、陰極の構成材料として、以下のような塗布型導電材料も好適に利用できる。
上記導電性材料としては、導電性高分子材料が用いられる。該導電性高分子材料としては、エチレンジオキシチオフェンを含む高分子化合物が好ましい。具体的には、正孔注入層の構成材料でもある3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS=1/20)[バイエル社製、商品名「バイトロン−p(Bytron−p)」]を溶媒中に分散させた液状体を使用する。該液状体は、分散媒としてのポリスチレンスルフォン酸に3,4−ポリエチレンジオキシチオフェンを分散させたものである。
また、陰極を構成する導電性材料として、上述した導電性高分子に代えて、または導電性高分子とともに、導電性を有する金属微粒子を用いてもよい。導電性高分子と金属微粒子との混合材料によって陰極を構成した場合には、比較的低温で陰極を焼成しつつ、陰極の導電性を確保することが可能になる。金属微粒子として、具体的にはAuやAg、Al等を使用する。なお、AuやAg等の金属微粒子の他に、カーボンペーストを採用してもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
なお、陰極全体の導電性を高めるため、陰極の表面に補助陰極を設けてもよい。この補助陰極は、陰極を覆って酸素や水分などからこれを保護する機能も有する。補助陰極は、導電性を有する金属微粒子によって構成される。このような金属微粒子としては、化学的に安定な導電性材料であれば特に限定されず、例えば、Al(アルミニウム)やAu(金)、Ag(銀)などの金属や合金などが使用可能である。補助陰極の厚さとしては、100nm〜500nmが好ましく、特に200nm程度とするのが好ましい。100nm未満では保護機能が十分に得られないおそれがあり、また500nmを越えると製造時における熱的負荷が高くなり、発光層に劣化や変質等の悪影響を及ぼすおそれがある。なお、特にトップエミッション型の有機EL装置とする場合には、十分に薄い補助陰極を形成してこれに透光性を持たせることが可能であり、あるいは透光性を有するITO等の導電性材料を用いて補助陰極を形成してもよい。
上述の構成において、発光層に続いて、電子輸送層、電子注入層、さらに陰極等の各層を塗布法にて形成する際に、下層が後から塗布する層の液状体に含まれる溶媒に溶解する場合は、正孔注入層などの有機化合物層の成膜方法での例示と同様の方法で下層を溶媒不溶にすることができる。
[有機ELディスプレイ装置の製造方法]
次に、本実施形態の有機ELディスプレイ装置の製造方法を図1を参照して説明する。
まず、複数の画素電極2をその表面上に形成した基板1を用意する。画素電極(陽極)2は、通常、ITO等の導電材料から構成される。
次に、画素電極2が形成された基板1の表面に、各画素電極2を囲むように第1のバンク層4を形成し、続いて、複数の画素電極2の隣接間に連続した複数の第2のバンク層5を形成する。前記複数の第2のバンク層は、図1の平面に直交する方向に互いにほぼ平行に配列する。
前記第1のバンク層4は、各画素電極2に対して一部が開口して、各画素電極2の表面を露出するように形成する。次いで、第1のバンク層4により周囲を囲まれた複数の画素電極2の隣接間に連続した複数の第2のバンク層5を形成する。前記複数の第2のバンク層5の配置パターンは、図1の平面に直交する方向に互いにほぼ平行である。
第1のバンク層4、第2の有機バンク層5の形成方法としては、無機材料を使用する場合は、蒸着法により形成し、有機材料を使用する場合、例えばアクリル樹脂やポリイミド樹脂などのレジストを溶媒に溶解したものを、スピンコート法、ディップコート法などの各種塗布法により塗布してバンク層を形成する。なお、バンク層の構成材料は、後述するインクの溶媒に溶解せず、しかもエッチングなどによってパターニングし易いものであればどのようなものでもよい。
第1のバンク層4はたとえば無機材料を全面に成膜し、これをフォトリソグラフィ技術、エッチング技術を用いてパターニングすることによって形成される。
第2のバンク層5は、たとえば複数の画素電極2の隣接間に連続してインクジェットにより有機材料を塗布するか、有機材料を一面に塗布した後にフォトリソグラフィ技術、エッチング技術を用いてパターニングすることによって形成される。
次いで、バンク層の表面に、親液性を示す領域と、撥液性を示す領域とを形成する。本実施形態においては、プラズマ処理によって各領域を形成する場合を説明する。そのプラズマ処理は、予備加熱工程と、第2のバンク層5上面および開口部の壁面ならびに画素電極2の露出面および第1のバンク層4の上面をそれぞれ親液性にする親液化工程と、第2のバンク層5の上面および開口部の壁面を撥液性にする撥液化工程と、冷却工程とによって構成される。
具体的には、基材(バンク層などを含む基板1)を所定温度、例えば70〜80℃程度に加熱し、次いで親液化工程として大気圧下で酸素を反応ガスとするプラズマ処理(O2プラズマ処理)を行う。次いで、撥液化工程として大気圧下で4フッ化メタンを反応ガスとするプラズマ処理(CFプラズマ処理)を行い、その後、プラズマ処理のために加熱された基材を室温まで冷却する。4フッ化メタンを反応ガスとするプラズマ処理では、有機物からなる第2のバンク層502が選択的に撥液化される。これによって親液性および撥液性が上述の所望部分に付与される。
次いで、正孔注入層形成工程によって正孔注入層6を形成する。この正孔注入層形成工程では、正孔注入層6を溶液からの成膜により形成する。溶液からの成膜としては、例えば、インクジェット法による塗布が好ましくは用いられる。インクジェット法により、前述した正孔注入層形成材料を各画素電極2の露出面上に選択的に塗布する。その後、乾燥処理および熱処理を行い、画素電極2上に正孔注入層6を形成する。
上記インクジェット法による正孔注入層6の形成にあたっては、まず、インクジェットヘッド(図示略)に正孔注入層形成材料を充填し、インクジェットヘッドと基板1とを相対移動させながら、インクジェットヘッドの吐出ノズルを第1のバンク層4の開口部内に位置する電極露出面に対向させる。そして、1滴当たりの液量が制御された液滴を吐出ノズルから電極露出面に吐出する。次に、吐出後の液滴を乾燥処理し、正孔注入層材料に含まれる分散媒や溶媒を蒸発させることにより、正孔注入層6を形成する。
次に、正孔輸送層7を、先に述べた正孔輸送材料の溶液を用いて、上述の正孔注入層6の形成方法と同様にして、形成する。
次いで、発光層形成工程による発光層81、発光層82、発光層83の形成を行う。この発光層形成工程では、前記の正孔注入層6や、正孔輸送層7の形成と同様に、溶液からの成膜により形成する。溶液からの成膜としては、例えば、インクジェット法を含む各種印刷法のいずれかを用いた塗布法を用いる。インクジェット法を含む各種印刷法のいずれかにより、発光層形成材料を正孔輸送層7上に塗布し、その後、乾燥処理および熱処理を行うことにより、第2の有機バンク層5に形成された開口部内に発光層81、82、83を形成する。この発光層の形成は、その色毎に行う。なお、該発光層形成工程では、正孔輸送層7の再溶解を防止するため、発光層形成材料に用いる溶媒として、正孔輸送層70に対して不溶な無極性溶媒を用いることが好ましい。もしくは、正孔輸送層7に先に説明した溶媒不溶化処理を施しておくことが好ましい。この点については、正孔輸送層7を形成する前の正孔注入層6に対しても同様である。
(電子注入層の形成)
本実施の形態では、上記発光層81、82、83の上に、電子注入層9を設ける。電子注入層9は、発光層81、82、83の上に直接形成してもよいし、電子輸送層を形成した後、形成した電子輸送層の上に形成してもよい。
本実施形態では発光層81、発光層82、発光層83および第2のバンク層5を覆うように電子注入層9を形成する。電子注入層9の形成は、電子注入性材料である前述のイオン性ポリマーを含む溶液を全画素に共通に一括して塗布することによって行う。前述のイオン性ポリマーを溶媒に溶解させて、塗布すべき溶液を作製する。溶液を作成するための溶媒としてメタノール、エタノールなどの極性溶媒を採用すれば、塗布された溶液に対する発光層の再溶解を抑制することが可能になる。
上記イオン性ポリマー溶液を、発光層および第2のバンク層5の表面に全画素に共通に一括して塗布する。塗布法にはスピンコート法などを採用することができるが、発光層や正孔注入層6や正孔輸送層7と同様に印刷法を採用することも可能である。さらに、塗布したイオン性ポリマー溶液の塗膜を乾燥および焼成することにより、電子注入層9を形成する。電子注入層9の成膜温度は、150℃以下とすることが望ましい。150℃を超える温度で熱処理を行うと、有機物によって構成される発光層の機能を低下させるおそれがある。
(陰極の形成)
次いで、電子注入層9の表面に全画素に共通に陰極10を溶液からの成膜により形成する。陰極10の形成は、前述の仕事関数の大きな材料や、導電性材料を含む溶液又は分散液などの液状体を塗布することによって行う。なお他の実施形態として、陰極は第2のバンク層5に囲まれた領域にのみ形成してもよく、また例えばスパッタリング法や蒸着法によって陰極を形成してもよい。
導電性材料として前記PEDOT/PSSを採用する場合には、分散媒としてのポリスチレンスルフォン酸に3,4−ポリエチレンジオキシチオフェンを分散させ、さらにこれを水やイソプロピルアルコール等の溶媒に溶解させる。また、導電性材料として金属微粒子を採用する場合には、分散媒として、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール(IPA)、ジメチルケトンなどの溶媒を用いる。
上記陰極形成用の液状体を、電子注入層9の表面に全画素に共通に塗布する。溶液の塗布は、電子注入層9の形成と同様に、スピンコート法や、インクジェット法などの印刷法によって行うことが可能である。さらに、塗布された液状体を乾燥および焼成することにより、陰極10の被膜を形成する。陰極10の成膜温度は、電子注入層9の成膜温度と同様に、150℃以下とすることが望ましい。導電性材料としてPEDOT/PSSを用いた場合では、100℃×10分程度の条件で焼成することが可能であり、発光層に対するダメージを抑制することができる。
次いで、陰極10の表面を覆うように、補助陰極を形成してもよい。補助陰極の形成は、導電性材料を含む液状体を塗布することによって行う。その液状体は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール(IPA)、ジメチルケトンなどの分散媒に、AuやAgなどの金属微粒子を分散させて作製する。液状体の塗布には、陰極10の形成と同様に、スピンコート法や、インクジェット法などの印刷法を用いることができる。塗布された液状体を乾燥および焼成することにより、補助陰極の被膜を形成する。補助陰極の成膜温度は、陰極10の成膜温度と同様に、150℃以下とすることが望ましい。
以上により、本実施形態の有機ELディスプレイ装置が形成される。
以上に詳述したように、本実施形態の有機ELディスプレイ装置の製造方法では、電子注入性を有し、かつ常圧程度の雰囲気中、さらには大気中で安定で、溶媒により溶液とすることのできるイオン性ポリマーから電子注入層を形成する点と、陰極を溶液からの成膜により形成する点とに特徴がある。かかる特徴構成によれば、有機ELディスプレイ装置を構成する有機EL素子の陰極を含む有機層の形成を全て大気中にて溶液からの成膜により行うことができ、それにより、製造プロセスが簡略化され、製造コストを低減することができる。また、基板サイズの制限がなくなるので、大画面ディスプレイの製造が可能となる。
[有機ELディスプレイ装置の構成および製造方法(第2の実施形態)]
次に、本発明に係る有機ELディスプレイ装置の構成および製造方法の第2の実施形態を図2を参照しつつ説明する。
第2の実施形態では、青色の光を出射する青色有機EL素子と、前記青色とは異なるスペクトルの光を出射する他の有機EL素子とから複数の画素が構成されており、前記発光層を形成する工程では、前記他の有機EL素子の発光層となる発光材料を含む溶液を、他の有機EL素子が設けられる領域にそれぞれ塗布し、成膜し、さらに、前記青色有機EL素子の発光層となる発光材料を含む溶液を、前記青色有機EL素子および前記他の有機EL素子が設けられる領域に塗布し、成膜することにより、複数の発光層を形成する。
第2の実施形態では、前述の実施形態と同様、他の有機EL素子として、赤色の光を出射する赤色有機EL素子、緑色の光を出射する緑色有機EL素子が設けられる。なお第2の実施形態では、青色有機EL素子のB発光層と同じ材料からなる層が他の色の有機EL素子にも設けられるが、この層は他の色の有機EL素子において発光しないことが知られている。すなわちB発光層と同じ材料からなる層が、他の有機EL素子であるR発光層またはG発光層に同時に存在する場合、他の有機EL素子において発光しない。そのため青色有機EL素子のB発光層と同じ層が他の有機EL素子に設けられたとしても、赤色有機EL素子はR発光層のみが発光し、緑色有機EL素子はG発光層のみが発光し、それぞれ赤色、緑色の光を出射する。
第2の実施形態は、発光層81、発光層82、発光層83の積層構造及びその形成方法が異なること以外、第1の実施形態と同様である。したがって、説明の重複を避けるために、以下の説明では、基板1の準備から正孔輸送層7間での構造及び形成方法については、省略し、その後の発光層81、発光層82、発光層83の構造及び形成方法を説明し、発光層81、発光層82、発光層83を形成した後の電子注入層9及び陰極10の構造及び形成方法についても説明を省略する。
(発光層)
R発光層81、G発光層82の構成およびその形成方法は第1の実施形態と同様である。
R発光層81およびG発光層82を形成した後に、青色有機EL素子のB発光層83となる発光材料を含む溶液を、青色有機EL素子および他の色の有機EL素子が設けられる領域に塗布し、成膜することにより、B発光層83が形成される。このB発光層83を形成する際に、B発光層83から延在して、全画素に連なる層が形成される。そのため赤色有機EL素子、緑色有機EL素子にも、B発光層83と同じ材料からなる層が形成される。しかしながら上述したように、赤色有機EL素子、緑色有機EL素子に形成されたB発光層83と同じ材料からなる層は、発光せず、発光層としては機能しない。
青色有機EL素子のB発光層83となる発光材料を含む溶液は、基板上に全面に塗布することによって、全画素に共通に一括して成膜してもよい。このように全画素に共通に一括して成膜する場合、溶液をパターン塗布する方法と比べると、位置合わせや画素内の膜厚均一性の制御などの製膜上の困難さが少ないため、簡便な製膜方法が利用可能である。ディスプレイ製造工程全体で見ると、製造をより簡便化できる。
発光層81、発光層82、発光層83を形成した後、第1の実施形態と同様の方法により、同様の構成の電子注入層9および同様の構成の陰極10を順に形成し、陰極10に対して好ましくは補助電極を形成する。
以上により、第2の実施形態の有機ELディスプレイ装置が形成される。
1 基板
2 画素電極(陽極)
3 画素
31 R画素
32 G画素
33 B画素
4 第1のバンク層
5 第2のバンク層
6 正孔注入層
7 正孔輸送層
81 R発光層
82 G発光層
83 B発光層
9 電子注入層
10 陰極

Claims (5)

  1. 陽極及び陰極からなる一対の電極と、これら電極間に位置する発光層と、前記陰極および発光層の間に位置する電子注入層とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子からなる複数の画素を有してなる有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法であって、
    前記陽極が形成された基板上に、発光材料を含む溶液を塗布し、成膜することにより発光層を形成する工程と、
    前記発光層上にイオン性ポリマーを含む溶液を塗布し、成膜することにより電子注入層を形成する工程と、
    前記電子注入層上に陰極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法。
  2. 電子注入層を形成する工程では、発光層が形成された基板上にイオン性ポリマーを含む溶液を全画素に共通に塗布し、全画素に亘って連なる電子注入層を形成することを特徴とする、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法。
  3. 前記陰極を形成する工程では、導電性材料を含む液状体を塗布し、成膜することにより陰極を形成することを特徴とする、請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法。
  4. 前記複数の画素が、青色の光を出射する青色有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記青色とは異なるスペクトルの光を出射する他の有機エレクトロルミネッセンス素子とから構成されており、
    前記発光層を形成する工程では、前記他の有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層となる発光材料を含む溶液を、他の有機エレクトロルミネッセンス素子が設けられる領域にそれぞれ塗布し、成膜し、さらに、前記青色有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層となる発光材料を含む溶液を、前記青色有機エレクトロルミネッセンス素子および前記他の有機エレクトロルミネッセンス素子が設けられる領域に塗布し、成膜することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかの製造方法で製造されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置。
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