JP2011232504A - 液晶ディスプレイ保護用積層板 - Google Patents
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Abstract
【課題】偏光サングラス等の偏光フィルターを通して、液晶ディスプレイの画面を正面方向から見る場合の画像の視認性を保持しつつ、かつ斜め方向から見る場合の画像の視認性の低下を抑制することのできる液晶ディスプレイ保護用積層板を提供することである。
【解決手段】アクリル樹脂層の両面にポリカーボネート樹脂層が積層されてなる液晶ディスプレイ保護用積層板である。積層板の面内のリタデーション値が50nm以下であるのが好ましい。前記アクリル樹脂層と、その両面に積層される前記ポリカーボネート樹脂層とが、共押出により積層一体化されたものであるのが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】アクリル樹脂層の両面にポリカーボネート樹脂層が積層されてなる液晶ディスプレイ保護用積層板である。積層板の面内のリタデーション値が50nm以下であるのが好ましい。前記アクリル樹脂層と、その両面に積層される前記ポリカーボネート樹脂層とが、共押出により積層一体化されたものであるのが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、液晶ディスプレイを保護する積層板に関する。
液晶ディスプレイを保護する樹脂板として、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂板、およびポリカーボネート樹脂層の両面にアクリル樹脂層を積層した樹脂板が記載されている。
液晶ディスプレイは、通常裸眼で画面を見るが、屋外で使用する液晶ディスプレイや車載用の液晶ディスプレイでは偏光サングラスをかけて見ることがある。偏光サングラスをかけ、液晶ディスプレイの画面を正面方向から見ると、出射光の偏光軸と偏光サングラスの透過軸とがなす角度によっては、画面が着色して視認性が低下することがある。また、画面を正面方向から見て着色しない場合であっても、画面を斜め方向から見ると、画面が着色して視認性が低下することがある。
また、3次元液晶ディスプレイでは、偏光眼鏡をかけて3次元液晶ディスプレイの画面を見ることになるが、液晶ディスプレイを保護する樹脂板が3次元液晶ディスプレイの前面側(視認者側)に設置され、該樹脂板を通して3次元液晶ディスプレイの画面を正面方向から見ると、出射光の偏光軸と偏光眼鏡の透過軸とがなす角度によっては、画面が着色して視認性が低下することがある。また、画面を正面方向から見て着色しない場合であっても、画面を斜め方向から見ると、画面が着色して視認性が低下することがある。
液晶ディスプレイを保護する樹脂板は、液晶ディスプレイの前面側(視認者側)に設置され、それを通して液晶ディスプレイを見ることになる。特許文献1には、樹脂板の面内のリタデーション値を所定の範囲とすることで、偏光サングラス等の偏光フィルターを通して、液晶ディスプレイの画面を正面方向から見る場合の画像の視認性の低下を抑制することは記載されているものの、画面を斜め方向から見る場合の視認性に関してまでは記載されていない。
そこで本発明の課題は、偏光サングラス等の偏光フィルターを通して、液晶ディスプレイの画面を正面方向から見る場合の画像の視認性を保持しつつ、かつ斜め方向から見る場合の画像の視認性の低下を抑制することのできる液晶ディスプレイ保護用積層板を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)アクリル樹脂層の両面にポリカーボネート樹脂層が積層されてなることを特徴とする液晶ディスプレイ保護用積層板。
(2)積層板の面内のリタデーション値が50nm以下である前記(1)に記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(3)前記アクリル樹脂層と、その両面に積層される前記ポリカーボネート樹脂層とが、共押出により積層一体化されたものである前記(1)または(2)に記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(4)アクリル樹脂層の両面に積層される前記ポリカーボネート樹脂層の各々の厚さが、0.1mm以下である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(5)少なくとも片面に硬化被膜が形成されてなる前記(1)〜(4)のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(6)タッチパネルに使用される前記(1)〜(5)のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(1)アクリル樹脂層の両面にポリカーボネート樹脂層が積層されてなることを特徴とする液晶ディスプレイ保護用積層板。
(2)積層板の面内のリタデーション値が50nm以下である前記(1)に記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(3)前記アクリル樹脂層と、その両面に積層される前記ポリカーボネート樹脂層とが、共押出により積層一体化されたものである前記(1)または(2)に記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(4)アクリル樹脂層の両面に積層される前記ポリカーボネート樹脂層の各々の厚さが、0.1mm以下である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(5)少なくとも片面に硬化被膜が形成されてなる前記(1)〜(4)のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
(6)タッチパネルに使用される前記(1)〜(5)のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
本発明によれば、偏光サングラス等の偏光フィルターを通して液晶ディスプレイの画面を斜め方向から見たときに着色して見えることを抑制することができるという効果がある。したがって、本発明の液晶ディスプレイ保護用積層板によれば、液晶ディスプレイの視認性を確保しつつ、該液晶ディスプレイを保護することができる。
本発明の液晶ディスプレイ保護用積層板(以下、「積層板」と言うことがある。)は、アクリル樹脂層の両面にポリカーボネート樹脂層が積層されてなる。このような層構成を有する積層板は、偏光サングラス等の偏光フィルターを通して液晶ディスプレイの画面を斜め方向から見たときに着色して見え難い。
前記アクリル樹脂層を構成するアクリル樹脂としては、透明性に優れ、剛性も高いメタクリル樹脂が好適である。該メタクリル樹脂は、メタクリル酸メチル単位を主成分とするもの、具体的にはメタクリル酸メチル単位を通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上含むメタクリル酸メチル樹脂であるのが好ましく、メタクリル酸メチル単位100重量%のメタクリル酸メチル単独重合体であってもよいし、メタクリル酸メチルと、該メタクリル酸メチルと共重合し得る他の単量体との共重合体であってもよい。
メタクリル酸メチルと共重合し得る前記他の単量体としては、例えばメタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル類や、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアクリル酸エステル類等が挙げられる。また、スチレンや置換スチレン類として、例えばクロロスチレン、ブロモスチレン等のハロゲン化スチレン類や、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のアルキルスチレン類等も挙げられる。さらに、メタクリル酸、アクリル酸等の不飽和酸類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等も挙げられる。これらメタクリル酸メチルと共重合し得る他の単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アクリル樹脂は、ゴム粒子を含有してもよい。これにより、積層板の耐衝撃性を向上させることができる。該ゴム粒子としては、例えばアクリル系多層構造重合体、5〜80重量部のゴム状重合体にアクリル系不飽和単量体等のエチレン性不飽和単量体20〜95重量部をグラフト重合させてなるグラフト共重合体等が挙げられる。
前記アクリル系多層構造重合体は、エラストマーの層を20〜60重量%程度内在するものであるのがよく、最外層として硬質層を有するものであるのがよく、さらに最内層として硬質層を有するものでもよい。
前記エラストマーの層は、ガラス転移点(Tg)が25℃未満のアクリル系重合体の層であるのがよく、具体的には、低級アルキルアクリレート、低級アルキルメタクリレート、低級アルコキシアルキルアクリレート、シアノエチルアクリレート、アクリルアミド、ヒドロキシ低級アルキルアクリレート、ヒドロキシ低級アルキルメタクリレート、アクリル酸およびメタクリル酸からなる群より選ばれる1種以上の単官能単量体を、アリルメタクリレート等の多官能単量体で架橋させてなる重合体の層であるのがよい。
前記低級アルキルアクリレート等における低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルキル基が挙げられ、前記低級アルコキシアルキルアクリレートにおける低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルコキシ基が挙げられる。また、前記単官能単量体を主成分として共重合体とする場合には、共重合成分として、例えばスチレン、置換スチレン等の他の単官能単量体を共重合させてもよい。
前記硬質層は、Tgが25℃以上のアクリル系重合体の層であるのがよく、具体的には、炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキルメタクリレートを単独で、または主成分として重合させたものであるのがよい。前記炭素数1〜4のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル等の直鎖または分岐したアルキル基が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキルメタクリレートを主成分として共重合体とする場合には、共重合成分としては、他のアルキルメタクリレートやアルキルアクリレート、スチレン、置換スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の単官能単量体を用いてもよいし、さらにアリルメタクリレート等の多官能単量体を加えて架橋重合体としてもよい。前記アルキルメタクリレート等におけるアルキル基としては、例えば前記した低級アルキル基で例示したのと同じ炭素数1〜6の直鎖または分岐したアルキル基等が挙げられる。
上記したアクリル系多層構造重合体は、例えば特公昭55−27576号公報、特開平6−80739号公報、特開昭49−23292号公報等に記載されている。
5〜80重量部のゴム状重合体にエチレン性不飽和単量体20〜95重量部をグラフト重合させてなる前記グラフト共重合体において、ゴム状重合体としては、例えばポリブタジエンゴム、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体ゴム、スチレン/ブタジエン共重合体ゴム等のジエン系ゴム、ポリブチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリル系ゴム、エチレン/プロピレン/非共役ジエン系ゴム等が挙げられる。また、このゴム状重合体にグラフト共重合させるのに用いられるエチレン性単量体としては、例えばスチレン、アクリロニトリル、アルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのグラフト共重合体は、例えば特開昭55−147514号公報、特公昭47−9740号公報等に記載されている。
ゴム粒子の使用量は、アクリル樹脂100重量部に対して、通常3〜150重量部、好ましくは4〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部である。ゴム粒子の使用量が多い程、積層板の耐衝撃性が向上し、押圧されても割れ難くなる傾向にあるが、ゴム粒子の使用量があまり多いと、積層板の表面硬度が低下するので好ましくない。
一方、前記ポリカーボネート樹脂層を構成するポリカーボネート樹脂としては、例えば二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法等で反応させることにより得られるものの他、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法等で重合させることにより得られるもの、環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られるもの等が挙げられる。
前記二価フェノールとしては、例えばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
中でも、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンから選ばれる二価フェノールを単独で、または2種以上用いるのが好ましく、特に、ビスフェノールAの単独使用や、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンと、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンから選ばれる1種以上の二価フェノールとの併用が好ましい。
前記カルボニル化剤としては、例えばホスゲン等のカルボニルハライド、ジフェニルカーボネート等のカーボネートエステル、二価フェノールのジハロホルメート等のハロホルメート等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
ポリカーボネート樹脂層には、アクリル樹脂層との密着性を上げるために、アクリル樹脂を含有させるのが好ましい。具体的には、ポリカーボネート樹脂層が、ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、アクリル樹脂を0.01〜1重量部の割合で含有するポリカーボネート樹脂組成物から構成されているのが好ましい。前記アクリル樹脂としては、前述のアクリル樹脂層に用いたものと同じアクリル樹脂が採用可能であり、低い分子量のものが好ましく用いられる。好ましい分子量の範囲としては1,000〜100,000である。この分子量が低すぎると押出成形の際にアクリル樹脂が揮発してしまい、高すぎるとアクリル樹脂がポリカーボネート樹脂と相分離を起こし、光透過率を低下させるおそれがある。
なお、両面のポリカーボネート樹脂層の各々の組成は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、ポリカーボネート樹脂層およびアクリル樹脂層には、それぞれ必要に応じて、例えば光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤等の添加剤を1種または2種以上、添加してもよい。
前記積層板は、アクリル樹脂層と、その両面に積層されるポリカーボネート樹脂層とを共押出成形で積層一体化することにより、好適に製造される。この共押出成形は、2基または3基の一軸または二軸の押出機を用いて、アクリル樹脂層の材料と、ポリカーボネート樹脂層の材料とをそれぞれ溶融混練した後、フィードブロックダイやマルチマニホールドダイ等を介して積層することにより行うことができる。積層一体化された溶融積層樹脂体は、例えばロールユニット等を用いて冷却固化すればよい。共押出成形により製造した積層板は、粘着剤や接着剤を用いた貼合により製造した積層板に比べて、二次成形し易い点で好ましい。
以下、積層板を共押出成形で製造する一実施形態について、図1を参照して詳細に説明する。同図に示すように、まず、アクリル樹脂層の材料とポリカーボネート樹脂層の材料とを、それぞれ別個の押出機1,2で加熱して溶融混練し、それぞれフィードブロックに供給して溶融積層一体化した後、ダイ3から押出し、積層一体化する。
次いで、ダイ3から押出したシート状ないしフィルム状の溶融樹脂4を、略水平方向に対向配置した第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込んで成形・冷却する。溶融樹脂4の厚みや、第1,第2冷却ロール5,6の間隔、周速度等を調整すると、得られる積層板の厚みを調整することができる。
第1,第2冷却ロール5,6は、少なくとも一方がモータ等の回転駆動手段に接続されており、両ロールが所定の周速度で回転するように構成されている。両ロールのうち、第2冷却ロール6は、両ロール間で挟持された後のシート状ないしフィルム状の積層板が巻き掛けられる、巻き掛けロールである。
第1,第2冷却ロール5,6としては、例えば剛性を有する金属ロール、弾性を有する金属弾性ロール等が挙げられる。前記金属ロールとしては、例えばドリルドロール、スパイラルロール等が挙げられる。前記金属弾性ロールとしては、例えば軸ロールと、この軸ロールの外周面を覆うように配置され溶融樹脂4に接触する円筒形の金属製薄膜とを備え、これら軸ロールと金属製薄膜との間に水や油等の温度制御された流体が封入されたものや、ゴムロールの表面に金属ベルトを巻いたもの等が挙げられる。
第1,第2冷却ロール5,6は、金属ロールおよび金属弾性ロールから選ばれる1種で構成してもよいし、金属ロールと金属弾性ロールとを組み合わせて構成してもよい。
金属ロールと金属弾性ロールとを組み合わせる場合には、強度や熱収縮の異方性等が低減された積層板を得ることができる。すなわち、溶融樹脂4を金属ロールと金属弾性ロールとの間に挟持すると、金属弾性ロールが溶融樹脂4を介して金属ロールの外周面に沿って凹状に弾性変形し、金属弾性ロールと金属ロールとが溶融樹脂4を介して所定の接触長さで接触する。これにより、金属ロールと金属弾性ロールとが、溶融樹脂4に対して面接触で圧着するようになり、これらロール間に挟持される溶融樹脂4は面状に均一加圧されながら製膜される。その結果、製膜時の歪みが低減され、強度や熱収縮の異方性が低減された積層板が得られる。
また、金属ロールと金属弾性ロールとを組み合わせる場合には、金属弾性ロールを第1冷却ロール5、金属ロールを第2冷却ロール6とするのが好ましい。これにより、金属ロールと金属弾性ロールとを組み合わせることにより得られる効果を高めることができる。
第1,第2冷却ロール5,6間で挟持された後のシート状ないしフィルム状の積層板は、第2冷却ロール6に巻き掛けられた後、図示しない引取りロールにより搬送ロール上を冷却されながら引取られ、これにより積層板を得る。
得られる積層板は、通常、シート状ないしフィルム状であり、その厚みは、通常0.1〜3mm、好ましくは0.1〜2mm、さらに好ましくは0.1〜1.5mmである。この積層板において、アクリル樹脂層の両面に積層されるポリカーボネート樹脂層の各々の厚さは、0.1mm以下であるのが好ましく、0.01〜0.1mmであるのがより好ましい。ポリカーボネート樹脂層の厚さがあまり大きいと、偏光サングラス等の偏光フィルターを通して液晶ディスプレイの画面を斜め方向から見たときに着色して見えるおそれがある。また、リタデーション値も高くなる傾向にあり、それゆえ着色するおそれがある。なお、両面のポリカーボネート樹脂層の各々の厚さは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。アクリル樹脂層の厚さは、積層板全体の厚さの70〜99%であるのが好ましい。
得られる樹脂板は、面内のリタデーション値が50nm以下であることが好ましく、5〜50nmであることがより好ましい。面内のリタデーション値があまり大きいと、偏光サングラス等の偏光フィルターを通して液晶ディスプレイの画面を斜め方向から見る場合に、画面が着色して見えるおそれがある。また、面内のリタデーション値があまり小さいと、偏光サングラス等の偏光フィルターを通して液晶ディスプレイの画面を正面方向から見る場合に、画面が暗くなり視認性が低下するおそれがある。
一方、前記積層板は、耐擦傷性を向上させる上で、少なくとも片面に硬化被膜を形成するのが好ましい。なお、積層板の両面に硬化被膜を形成する場合には、両面の硬化被膜の組成や厚みは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記硬化被膜は、硬化性塗料組成物を硬化させて形成されている。該硬化性塗料組成物は、耐擦傷性をもたらす硬化性化合物を必須成分とし、必要に応じて、例えば硬化触媒、導電性粒子、溶媒、レベリング剤、安定化剤、酸化防止剤等を含有するものである。
前記硬化性化合物としては、例えばアクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、エポキシアクリレート化合物、カルボキシル基変性エポキシアクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物、共重合系アクリレート化合物、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエポキシ樹脂、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物等が挙げられる。中でも、硬化被膜の耐擦傷性の点から、多官能アクリレート化合物、多官能ウレタンアクリレート化合物、多官能エポキシアクリレート化合物等のラジカル重合系の硬化性化合物や、アルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン等の熱重合系の硬化性化合物等が好ましく用いられる。これらの硬化性化合物は、例えば電子線、放射線、紫外線等のエネルギー線を照射することにより硬化するものであるか、加熱により硬化するものであるのがよい。これらの硬化性化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数の化合物を組み合わせて用いてもよい。
特に好ましい硬化性化合物は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。ここで、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基をいい、その他、本明細書において、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等というときの「(メタ)」も同様の意味である。
分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する前記化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ−またはテトラ−(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ−、テトラ−、ペンタ−またはヘキサ−(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ−、ペンタ−、ヘキサ−またはヘプタ−(メタ)アクリレートのような、3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート;分子中にイソシアナト基を少なくとも2個有する化合物に、水酸基を有する(メタ)アクリレートを、イソシアナト基に対して水酸基が等モル以上となる割合で反応させて得られ、分子中の(メタ)アクリロイルオキシ基の数が3個以上となったウレタン(メタ)アクリレート〔例えば、ジイソシアネートとペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとの反応により、6官能のウレタン(メタ)アクリレートが得られる〕;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、ここには単量体を例示したが、これら単量体のままで用いてもよいし、例えば2量体、3量体等のオリゴマーの形になったものを用いてもよい。また、単量体とオリゴマーとを併用してもよい。これらの(メタ)アクリレート化合物は、それぞれ単独か、または2種以上を混合して用いられる。
分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する前記化合物は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれも新中村化学工業(株)製の“NKハード M101”(ウレタンアクリレート系)、“NKエステル A−TMM−3L”(ペンタエリスリトールトリアクリレート)、“NKエステル A−TMMT”(ペンタエリスリトールテトラアクリレート)、“NKエステル A−9530”(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート)および“NKエステル A−DPH”(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、日本化薬(株)製の“KAYARAD DPCA”(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、サンノプコ(株)製の“ノプコキュア 200”シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製の“ユニディック”シリーズ等が挙げられる。
なお、硬化性化合物として分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する前記化合物を用いる場合には、必要に応じて、他の硬化性化合物として、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートのような、分子中に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物を併用してもよいが、その使用量は、分子中に少なくとも3個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物100重量部に対して、通常20重量部までであるのがよい。
前記硬化性塗料組成物を紫外線で硬化させる場合には、硬化触媒として光重合開始剤を使用するのがよい。該光重合開始剤としては、例えばベンジル、ベンゾフェノンやその誘導体、チオキサントン類、ベンジルジメチルケタール類、α−ヒドロキシアルキルフェノン類、ヒドロキシケトン類、アミノアルキルフェノン類、アシルホスフィンオキサイド類等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。光重合開始剤の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常0.1〜5重量部である。
前記光重合開始剤は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれもチバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製の “IRGACURE 651”、“IRGACURE 184”、“IRGACURE 500”、“IRGACURE 1000”、“IRGACURE 2959”、“DAROCUR 1173”、“IRGACURE 907”、“IRGACURE 369”、“IRGACURE 1700”、“IRGACURE 1800”、“IRGACURE 819”、“IRGACURE 784”等のIRGACURE(イルガキュア)シリーズおよびDAROCUR(ダロキュア)シリーズ、いずれも日本化薬(株)製の“KAYACURE ITX”、“KAYACURE DETX−S”、“KAYACURE BP−100”、“KAYACUREBMS”、“KAYACURE 2−EAQ”等のKAYACURE(カヤキュア)シリーズ等が挙げられる。
前記硬化性塗料組成物に導電性粒子を含有させることにより、硬化被膜に帯電防止性を付与することができる。前記導電性粒子としては、例えばアンチモン−スズ複合酸化物、リンを含有する酸化錫、酸化アンチモン、アンチモン−亜鉛複合酸化物、酸化チタン、インジウム−錫複合酸化物(ITO)のような無機粒子が好ましく用いられる。
前記導電性粒子の粒子径は、通常0.5μm以下であり、硬化被膜の帯電防止性や透明性の点からは、平均粒子径で表して、0.001μm以上であるのが好ましく、また0.1μm以下であるのが好ましく、0.05μm以下であるのがより好ましい。導電性粒子の平均粒子径が小さい程、積層板のヘイズを低くすることができ、透明性を高めることができる。
前記導電性粒子の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常2〜50重量部、好ましくは3〜20重量部である。導電性粒子の使用量が多い程、硬化被膜の帯電防止性が向上する傾向にあるが、導電性粒子の使用量があまり多いと、硬化被膜の透明性が低下するので好ましくない。
前記導電性粒子は、例えば気相分解法、プラズマ蒸発法、アルコキシド分解法、共沈法、水熱法等により製造することができる。また、導電性粒子の表面は、例えばノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等で表面処理されていてもよい。
前記硬化性塗料組成物には、その粘度調整等を目的として、溶媒を含有させるのがよく、特に導電性粒子が含まれる場合には、その分散のために溶媒を含有させるのがよい。導電性粒子および溶媒を含有する硬化性塗料組成物を調製する場合には、例えば導電性粒子と溶媒とを混合し、該溶媒に前記導電性粒子を分散させた後、この分散液を硬化性化合物と混合してもよいし、硬化性化合物と溶媒とを混合した後、この混合液に導電性粒子を分散させてもよい。
前記溶媒は、硬化性化合物を溶解することができ、かつ塗布後に容易に揮発し得るものであるのがよく、また塗料成分として導電性粒子を用いる場合には、それを分散させることができるものであるのがよい。このような溶媒としては、例えばジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、水等が挙げられる。前記溶媒の使用量は、硬化性化合物の性状等に合わせて、適宜調整すればよい。
前記硬化性塗料組成物にレベリング剤を含有させる場合には、シリコーンオイルが好ましく用いられ、その例としては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイル、アルコキシ基含有シリコーンオイル、フェノール基含有シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボン酸変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらのレベリング剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いることもできる。前記レベリング剤の使用量は、硬化性化合物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部である。
前記レベリング剤は、市販のものを用いることができ、具体例としては、例えばいずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の“SH200−100cs”、“SH28PA”、“SH29PA”、“SH30PA”、“ST83PA”、“ST80PA”、“ST97PA”および“ST86PA”、いずれもビック・ケミー・ジャパン(株)製の“BYK−302”、“BYK−307”、“BYK−320”および“BYK−330”等が挙げられる。
こうして得られる硬化性塗料組成物を、前記積層板に塗布して硬化性塗膜とし、次いで硬化させて硬化被膜にすることができる。硬化性塗料組成物の塗布は、例えばバーコート法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、フローコート法、ディップコート法、スピンコート法、ダイコート法、スプレーコート法等のコート法により行えばよい。硬化性塗膜の硬化は、硬化性塗料組成物の種類に応じて、エネルギー線の照射や加熱等により行えばよい。
エネルギー線の照射により硬化させる場合のエネルギー線としては、例えば紫外線、電子線、放射線等が挙げられ、その強度や照射時間等の条件は、硬化性塗料組成物の種類に応じて適宜選択される。また、加熱により硬化させる場合において、その温度や時間等の条件は、硬化性塗料組成物の種類に応じて適宜選択されるが、加熱温度は、積層板が変形を起こさないよう、一般的には100℃以下であるのが好ましい。硬化性塗料組成物が溶媒を含有する場合には、塗布後、溶媒を揮発させた後に硬化性塗膜を硬化させてもよいし、溶媒の揮発と硬化性塗膜の硬化とを同時に行ってもよい。
前記硬化被膜の厚みは、好ましくは0.5〜50μmであり、より好ましくは1〜20μmである。硬化被膜の厚みが小さい程、亀裂が生じ難くなる傾向にあるが、あまり小さいと、耐擦傷性が不十分になり好ましくない。
なお、前記積層板には、必要に応じて、その表面に、コート法やスパッタ法、真空蒸着法等により反射防止処理を施してもよい。また、別途作製した反射防止性のシートを積層板の片面または両面に貼合して、反射防止効果を付与してもよい。
かくして得られる本発明の積層板は、液晶ディスプレイの保護用として好適に用いられ、特に3次元液晶ディスプレイの保護用としてより好適に用いられる。また、保護されるディスプレイの用途としては、例えばテレビやコンピューターのモニター、携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型情報端末の表示窓、デジタルカメラやハンディ型ビデオカメラのファインダー部、携帯型ゲーム機の表示窓、カーナビゲーションシステムや携帯型情報端末、産業機械の操作パネル、携帯型ゲーム機等のタッチパネル等が挙げられ、特に液晶ディスプレイのタッチパネル保護板として好適に用いられる。
本発明の積層板から、液晶ディスプレイの保護板を作製するには、まず必要に応じて印刷、穴あけ等の加工を行い、必要な大きさに切断処理をすればよい。しかるのちに、液晶ディスプレイにセットすれば、液晶ディスプレイを効果的に保護することができる。その際、積層板の片面のみに硬化被膜が形成されている場合には、硬化被膜が形成された側が表側(視認者側)、硬化被膜が形成されていない側が裏側(液晶ディスプレイ側)になるようにセットするのがよい。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
以下の実施例および比較例で使用した押出装置の構成は、次の通りである。
・押出機1:スクリュー径65mm、一軸、ベント付きの押出機(東芝機械(株)製)を用いた。
・押出機2:スクリュー径45mm、一軸、ベント付きの押出機(日立造船(株)製)を用いた。
・フィードブロック:2種3層分配型のフィードブロック(日立造船(株)製)を用いた。
・ダイ3:リップ幅1400mm、リップ間隔1mmのTダイ(日立造船(株)製)を用いた。
・第1,第2冷却ロール5,6:横型、面長1400mm、径300mmφの冷却ロールを用いた。
・押出機1:スクリュー径65mm、一軸、ベント付きの押出機(東芝機械(株)製)を用いた。
・押出機2:スクリュー径45mm、一軸、ベント付きの押出機(日立造船(株)製)を用いた。
・フィードブロック:2種3層分配型のフィードブロック(日立造船(株)製)を用いた。
・ダイ3:リップ幅1400mm、リップ間隔1mmのTダイ(日立造船(株)製)を用いた。
・第1,第2冷却ロール5,6:横型、面長1400mm、径300mmφの冷却ロールを用いた。
第1,第2冷却ロール5,6について、より具体的に説明すると、第1冷却ロール5には金属弾性ロールを用いた。該金属弾性ロールには、軸ロールの外周面を覆うように金属製薄膜が配置され、軸ロールと金属製薄膜との間に流体が封入されているものを採用した。
軸ロール、金属製薄膜および流体は、次の通りである。
軸ロール:ステンレス鋼製
金属製薄膜:厚さ2mmのステンレス鋼製の鏡面金属スリーブ
流体:油であり、この油を温度制御することによって、金属弾性ロールを温度制御可能にした。より具体的には、温度調節機のON−OFF制御により前記油を加熱、冷却して温度制御可能にし、軸ロールと金属製薄膜との間に循環させた。
軸ロール:ステンレス鋼製
金属製薄膜:厚さ2mmのステンレス鋼製の鏡面金属スリーブ
流体:油であり、この油を温度制御することによって、金属弾性ロールを温度制御可能にした。より具体的には、温度調節機のON−OFF制御により前記油を加熱、冷却して温度制御可能にし、軸ロールと金属製薄膜との間に循環させた。
第2冷却ロール6には、高剛性の金属ロールを用いた。該金属ロールは、表面状態が鏡面であるステンレス鋼製のスパイラルロールである。
実施例および比較例で使用した樹脂は、以下の2種類である。
・樹脂1:熱変形温度(Th)140℃の住友ダウ(株)製のポリカーボネート樹脂「カリバー301−10」を用いた。
・樹脂2:熱変形温度(Th)100℃の住友化学(株)製のメタクリル樹脂「スミペックスEX」を用いた。
・樹脂1:熱変形温度(Th)140℃の住友ダウ(株)製のポリカーボネート樹脂「カリバー301−10」を用いた。
・樹脂2:熱変形温度(Th)100℃の住友化学(株)製のメタクリル樹脂「スミペックスEX」を用いた。
[実施例1〜9および比較例1]
<積層板の作製>
まず、押出機1,2、ダイ3、第1,第2冷却ロール5,6を図1に示すように配置し、フィードブロックを所定位置に配置した。次いで、樹脂層Aとして表1に示す種類の樹脂を押出機1にて溶融混練し、樹脂層Bとして表1に示す種類の樹脂を押出機2にて溶融混練し、それぞれフィードブロックに供給した。押出機1からフィードブロックに供給される樹脂層Aが中間層となり、押出機2からフィードブロックに供給される樹脂層Bが両表層となるように、共押出成形を行った。
<積層板の作製>
まず、押出機1,2、ダイ3、第1,第2冷却ロール5,6を図1に示すように配置し、フィードブロックを所定位置に配置した。次いで、樹脂層Aとして表1に示す種類の樹脂を押出機1にて溶融混練し、樹脂層Bとして表1に示す種類の樹脂を押出機2にて溶融混練し、それぞれフィードブロックに供給した。押出機1からフィードブロックに供給される樹脂層Aが中間層となり、押出機2からフィードブロックに供給される樹脂層Bが両表層となるように、共押出成形を行った。
次いで、ダイ3から押出したフィルム状の溶融樹脂4を、対向配置した第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込んで成形・冷却し、樹脂層Aの両面に樹脂層Bを積層した表1に示す厚さを有する3層構成の積層板を得た。得られた各積層板における両面の樹脂層Bの組成および厚みは、互いに同一である。
なお、第1冷却ロール5の表面温度は120℃、第2冷却ロール6の表面温度は130℃であった。これらの温度は、各冷却ロールの表面温度を実測した値である。また、表1中の押出機1,2における「厚み」は、樹脂層A,Bの各厚みを示しており、「総厚み」は、得られた積層板の総厚みを示している。
<硬化被膜の形成>
得られた積層板のうち、実施例8,9にかかる積層板ついては、両面に硬化被膜を形成した。まず、モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを50部、ペンタエリスリトールテトラアクリレートを50部、開始剤としてチバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製のIRGACURE184を4.5部、IRGACURE907を1.5部、レベリング剤としてビックケミージャパン(株)製のBYK−307を0.1部の割合で、それぞれイソブチルアルコール125部および1−メトキシ−2−プロパノール125部の溶媒に混合し、硬化性塗料を得た。
得られた積層板のうち、実施例8,9にかかる積層板ついては、両面に硬化被膜を形成した。まず、モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを50部、ペンタエリスリトールテトラアクリレートを50部、開始剤としてチバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製のIRGACURE184を4.5部、IRGACURE907を1.5部、レベリング剤としてビックケミージャパン(株)製のBYK−307を0.1部の割合で、それぞれイソブチルアルコール125部および1−メトキシ−2−プロパノール125部の溶媒に混合し、硬化性塗料を得た。
次いで、この硬化性塗料を16番のバーコーターにて実施例8,9にかかる積層板の両面に塗布し、120Wの高圧水銀ランプを用いて0.5J/cm2の紫外線を照射して硬化させ、両面に約3.5μmの硬化被膜を形成した。
<評価>
得られた各積層板について、斜め方向から見たときの着色およびリタデーション値を評価した。各評価方法を以下に示すと共に、その結果を表1に併せて示す。
得られた各積層板について、斜め方向から見たときの着色およびリタデーション値を評価した。各評価方法を以下に示すと共に、その結果を表1に併せて示す。
(斜め方向から見たときの着色)
まず、上記で得た積層板の両面のうち、任意に選択した片面と、第1偏光板の表面とを重ね合わせた。次いで、積層板の前記片面と反対側の他面に、第1偏光板と偏光軸が直交するように第2偏光板を重ね合わせた。第1,第2偏光板には、いずれも住友化学(株)製の「スミカランSG」を用いた。
まず、上記で得た積層板の両面のうち、任意に選択した片面と、第1偏光板の表面とを重ね合わせた。次いで、積層板の前記片面と反対側の他面に、第1偏光板と偏光軸が直交するように第2偏光板を重ね合わせた。第1,第2偏光板には、いずれも住友化学(株)製の「スミカランSG」を用いた。
そして、第2偏光板の表面を三波長型蛍光灯(三菱電機オスラム(株)製の「ルピカエース」)の光で照らしながら、該第2偏光板の上斜め約45度方向から第2偏光板を介して積層板の他面の表面を見たときに、該積層板の他面の表面が着色して見えるか否かを目視観察した。なお、判定基準は以下のものを用いた。
○:着色して見えない。
×:着色して見える。
○:着色して見えない。
×:着色して見える。
(リタデーション値)
王子計測機器(株)製の自動複屈折計「KOBRA−CCD/X」を用いて、590nmにおけるリタデーション値を測定した。
王子計測機器(株)製の自動複屈折計「KOBRA−CCD/X」を用いて、590nmにおけるリタデーション値を測定した。
[比較例2]
表1に示す種類の樹脂を押出機1にて溶融混練し、フィードブロックおよびダイ3の順に供給した。そして、ダイ3から押出した溶融樹脂4を、対向配置した第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込んで成形・冷却し、表1に示す厚さを有する単層構成の樹脂板を得た。
表1に示す種類の樹脂を押出機1にて溶融混練し、フィードブロックおよびダイ3の順に供給した。そして、ダイ3から押出した溶融樹脂4を、対向配置した第1冷却ロール5と第2冷却ロール6との間に挟み込んで成形・冷却し、表1に示す厚さを有する単層構成の樹脂板を得た。
得られた樹脂板について、前記実施例1〜9と同様にして斜め方向から見たときの着色およびリタデーション値を評価した。その結果を表1に示す。
表1から明らかなように、メタクリル樹脂からなる樹脂層Aの両面にポリカーボネート樹脂からなる樹脂層Bが積層されてなる実施例1〜9は、偏光板を介して表面を斜め方向から見たときに着色して見えることを抑制できているのがわかる。また、リタデーション値も50nm以下であることから、視認性を十分に確保できているのがわかる。なお、実施例1〜9は、偏光板を介して表面を正面方向から見たときにも、視認性は低下しなかった。
一方、ポリカーボネート樹脂からなる樹脂層Aの両面にメタクリル樹脂からなる樹脂層Bが積層されてなる比較例1、およびポリカーボネート樹脂層からなる単層構成の比較例2は、いずれも偏光板を介して表面を斜め方向から見たときに着色して見えた。
1,2 押出機
3 ダイ
4 溶融樹脂
5 第1冷却ロール
6 第2冷却ロール
3 ダイ
4 溶融樹脂
5 第1冷却ロール
6 第2冷却ロール
Claims (6)
- アクリル樹脂層の両面にポリカーボネート樹脂層が積層されてなることを特徴とする液晶ディスプレイ保護用積層板。
- 積層板の面内のリタデーション値が50nm以下である請求項1に記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
- 前記アクリル樹脂層と、その両面に積層される前記ポリカーボネート樹脂層とが、共押出により積層一体化されたものである請求項1または2に記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
- アクリル樹脂層の両面に積層される前記ポリカーボネート樹脂層の各々の厚さが、0.1mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
- 少なくとも片面に硬化被膜が形成されてなる請求項1〜4のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
- タッチパネルに使用される請求項1〜5のいずれかに記載の液晶ディスプレイ保護用積層板。
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