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JP2011202689A - 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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JP2011202689A JP2010068129A JP2010068129A JP2011202689A JP 2011202689 A JP2011202689 A JP 2011202689A JP 2010068129 A JP2010068129 A JP 2010068129A JP 2010068129 A JP2010068129 A JP 2010068129A JP 2011202689 A JP2011202689 A JP 2011202689A
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Keisuke Mori
敬祐 森
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Abstract

【課題】 リンクのヤング率に着目し、チェーン幅方向に並ぶ複数のリンク間でのヤング率を変更することによって、各リンクのひずみを適正化してリンクの寿命の向上を図った動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 9層リンク列R1のチェーン幅方向中央部にヤング率が大きいリンクAを配置し、それ以外の部分には、ヤング率が小さいリンクBを配置する。また、8層リンク列R2,R3については、チェーン幅方向外側の部分にヤング率が大きいリンクAを配置し、中央部にヤング率が小さいリンクBを配置する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車等の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンおよびこれを用いた動力伝達装置に関する。
自動車用無段変速機に好適な動力伝達チェーンとしては、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられた第1ピンと一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定された第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされているものが知られている(特許文献1)。
この動力伝達チェーンでは、チェーン進行方向同位相でチェーン幅方向に並ぶ複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向に複数並べて1つのリンクユニットとし、このリンクユニットが進行方向に複数連結して形成されている。そして、チェーン幅方向に並ぶリンクの枚数は、全て同じにするのではなく、各リンク列のリンク枚数について多い少ないを作り、例えば、リンク枚数が8枚の8層リンク列2つとリンク枚数が9枚の9層リンク列1つとがリンクユニットとされている。
一方、この種の動力伝達チェーンでは、リンク寿命を向上させるために、チェーン組立て後に予張力(引張り荷重)を付与して、リンクを塑性変形させることが行われている。特許文献1には、上記の9層−8層−8層の配列のリンクユニットでは、図6に示すように、8層リンク列の各リンクは、9層リンク列の各リンクに比べて、変形量が相対的に大きいものとなり、また、リンク列の中央にあるリンクとリンク列の外側にあるリンクとで、変形量が異なったものとなることが示されている。この図から、9層−8層−8層の配列では、各リンク列のチェーン幅方向(ピン長手方向)におけるリンクの変形量に差が発生し、チェーン幅方向では、各リンクに均一な予張効果を与えられていないことが分かる。
特許文献1では、予張力付与時におけるリンク列ごとの変形量の違いに着目し、リンク列ごとにリンクの硬さを変更することが提案されている。
特開2008−208886号公報
上記特許文献1の動力伝達チェーンは、予張力付与時におけるリンク列ごとの変形量の違いに着目した点で優れており、リンクの硬さを上げることによって強度を向上させるとともに、強度と耐衝撃性とのバランスが確保されており、リンクの寿命を向上することができるものとなっている。
しかしながら、熱処理条件によって硬さを変化させた場合、同文献にも記載されているように、リンクを高硬度にすると、耐衝撃性の点では不利になるという問題があり、また、硬さを変化させて変化させることができるのは、「強度」であって、「ひずみ」ではないため、複数のリンク間で変形量を均一化する効果はほとんど無く、「ひずみ」に関して改良の余地が残っている。
この発明の目的は、リンクのヤング率に着目し、チェーン幅方向に並ぶ複数のリンク間でのヤング率を変更することによって、各リンクのひずみを適正化してリンクの寿命の向上を図った動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンは、複数のリンクおよび複数のピンを備え、チェーン進行方向同位相でチェーン幅方向に並ぶ複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向に複数並べて1つのリンクユニットとし、このリンクユニットが進行方向に複数連結して形成されるとともに、無端状に組み立てた後に予張力が付与されている動力伝達チェーンにおいて、予張力付与時のリンクの変形量がリンク配置位置ごとに異なっていることに対応して、予張力付与時のリンクの変形量がチェーン幅方向で均一になるように、材料が変更されることでヤング率が相違した少なくとも2種類のリンクがチェーン幅方向に所定のパターンで配列されていることを特徴とするものである。
この発明による動力伝達チェーンによると、リンクのヤング率に着目し、チェーン幅方向に並ぶ複数のリンク間でのヤング率を変更することによって、各リンクのひずみの適正化が図られる。すなわち、σ:応力、E:ヤング率、ε:ひずみとして、σ=Eεの関係があるので、E(ヤング率)を変化させることで、σ(応力=予張力に対応)が異なる場合であっても、ε(ひずみ=変形量に対応)を均一化することができる。
動力伝達チェーンは、例えば、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられた第1ピンと一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定された第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされているものとされる。
この発明による動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の転がり接触面が平坦面とされ、他方の転がり接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの転がり接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの転がり接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、インボリュート曲線とされる。
このような動力伝達チェーンでは、チェーン幅方向に並ぶリンクの枚数は、全て同じにするのではなく、各リンク列のリンク枚数について多い少ないを作り、例えば、リンク枚数が2n(n:自然数)枚(1例として8枚)の2n層リンク列2つとリンク枚数が2n+1枚(1例として9枚)の2n+1層リンク列1つとを1単位(リンクユニット)として、このリンクユニットをチェーン進行方向に所要数配置することでチェーンが構成される。
動力伝達チェーンは、圧入装置を使用し、所要数のピンの下端部をピン保持治具に設けられたピン挿入孔に挿入してチェーンとして組み立てられたときの配列状態で保持しておいてから、ピン挿通孔を有するリンク押圧治具によってこれらのピンに順次リンクを圧入していくことで組み立てられる。
予張力付与は、上記のようにピンとリンクとを組み立てて無端状チェーンとした後に行われる工程で、実際に使用される無段変速機(実機)に類似した構成の予張装置を使用し、張力をチェーンに予め付与(予張)するものであり、これにより、リンクに適当な残留圧縮応力を付与して疲労寿命を向上させることができる。
予張力付与時の変形量については、チェーン幅方向に並ぶ複数のリンクの中央部に配置されたものと外側に配置されたものとで相違しているとともに、チェーン進行方向に並ぶリンク列間(中央部に配置されたもの同士や外側に配置されたもの同士の間)でも相違している。この発明による動力伝達チェーンでは、少なくともチェーン幅方向に並ぶ複数のリンクの中央部に配置されたものと外側に配置されたものとの変形量が均一化されるように、予張力付与時における変形量の相違に対応して、リンクの材料が変更されることで、リンクのヤング率が変更される。
リンクのヤング率は、少なくとも2種類異なるものがあればよい。従来、リンクは、ばね鋼、炭素工具鋼、軸受鋼などの鋼製とされており、ピンは、軸受鋼などの鋼製とされている。鋼材のヤング率は、200〜210GPaであり、鋼材とヤング率の異なる金属材料として、チタン(ヤング率=105〜120GPa)、タングステン(ヤング率=400〜410GPa)が例示される。例えば、ヤング率を大きくするのであれば、タングステンまたはタングステン合金を使用すればよく、ヤング率を小さくするのであれば、チタンまたはチタン合金を使用すればよい。
ヤング率の種類については、多くすれば、それだけ変形量の調整が容易となるので、例えば、各リンク列ごとに2種類(例えば3列それぞれに2種類として計6種類)のヤング率の材料を使用することで、チェーン幅方向に並ぶリンク列のリンクの均一化だけでなく、チェーン進行方向に並ぶリンク列のリンクの均一化も可能となる。
この発明による動力伝達チェーンとしては、リンク枚数が2n(n:自然数)枚の2n層リンク列2つとリンク枚数が2n+1枚の2n+1層リンク列1つとがリンクユニットとされるとともに、2n+1層リンク列の最外側のリンクが全体の最外側のリンクとされており、2n+1層リンク列については、チェーン幅方向中央部にヤング率が大きいリンクが、チェーン幅方向外側にヤング率が小さいリンクがそれぞれ配置され、2n層リンク列については、チェーン幅方向外側にヤング率が大きいリンクが、チェーン幅方向中央部にヤング率が小さいリンクがそれぞれ配置されているものが好適例として挙げられる。
1つのリンクユニットにおけるリンク枚数およびその配列は、種々のものが可能であり、対象とするリンクユニットについて、予張力付与時のリンクの変形量をリンク配置位置ごとに求めることにより、どの配置位置のリンクのヤング率をどうすればよいかを知ることができる。
リンクの形状については、通常、チェーンの長さ方向の長さが小さいショートリンクとチェーンの長さ方向の長さが大きいロングリンクとが使用される。リンクの厚みは、通常、すべて同じとされるが、ヤング率に対応して、厚みも変更するようにしてもよい。また、リンクの硬さは、通常、すべて同じとされるが、ヤング率に対応して、硬さも変更するようにしてもよい。
なお、この明細書において、リンクの長さ方向の一端側を前、同他端側を後としているが、この前後は便宜的なものであり、リンクの長さ方向が前後方向と常に一致することを意味するものではない。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無段変速機のシーブ面間距離したがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えたもので、動力伝達チェーンが上記いずれかに記載のものとされる。
この動力伝達装置は、自動車等の無段変速機としての使用に好適なものとなる。
この発明の動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、予張力付与時のリンクの変形量がリンク配置位置ごとに異なっていることに対応して、予張力付与時のリンクの変形量がチェーン幅方向で均一になるように、材料が変更されることでヤング率が相違した少なくとも2種類のリンクがチェーン幅方向に所定のパターンで配列されているので、予張力付与時の各リンクのひずみが適正化され、リンクの寿命を向上させることができる。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンクおよびピンの拡大側面図である。 図3は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図4は、ヤング率が異なるリンクの特性の違いを示すグラフである。 図5は、この発明による動力伝達チェーンにおける予張力付与後のリンクの変形量を示す図である。 図6は、従来の動力伝達チェーンにおける予張力付与後のリンクの変形量を示す図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、チェーン進行方向同位相の複数のリンク(11)で構成されるリンク列(R1)(R2)(R3)を進行方向に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列(R1)(R2)(R3)からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。
図1には、リンクユニット1つ分が示されており、この実施形態では、リンク枚数が9枚(nを自然数として(2n+1)枚の1例)の9層リンク列(R1)とリンク枚数が8枚(nを自然数として2n枚の1例)の8層リンク列2つ(R2)(R3)とが1つのリンクユニットとされている。各リンク列(R1)(R2)(R3)のリンク(11)は、チェーン幅方向中心を中心として対称となるように配置されている。具体的には、9層リンク列(R1)は、チェーン幅方向中心から、1番目、4番目、7番目、10番目および13番目の位置に配置され、第1の8層リンク列(R2)は、チェーン幅方向中心から、3番目、5番目、9番目および11番目の位置に配置され、第2の8層リンク列(R3)は、チェーン幅方向中心から、2番目、6番目、8番目および12番目の位置に配置されている。この結果、このリンクユニットでは、9層リンク列(R1)の最外側のリンク(11)がチェーン(1)における最外側のリンク(11)となっており、8層リンク列(R2)(R3)については、最外側のリンク(11)が9層リンク列(R1)の最外側のリンク(11)のチェーン幅方向すぐ内側にある第2の8層リンク列(R3)と、最外側のリンク(11)が第2の8層リンク列(R3)の最外側のリンク(11)のチェーン幅方向すぐ内側にある第1の8層リンク列(R2)とが存在している。
図2に示すように、リンク(11)の前挿通部(12)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(16)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(17)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(18)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(19)からなる。
各ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、各ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
リンク(11)のピン固定部(18)とインターピース可動部(19)との境界部分には、インターピース可動部(19)の上下の凹円弧状案内部(19a)(19b)にそれぞれ連なりピン固定部(18)に固定されているピン(14)を保持する上下の凸円弧状保持部(18a)(18b)が設けられている。同様に、インターピース固定部(17)とピン可動部(16)との境界部分には、ピン可動部(16)の上下の凹円弧状案内部(16a)(16b)にそれぞれ連なりインターピース固定部(17)に固定されているインターピース(15)を保持する上下の凸円弧状保持部(17a)(17b)が設けられている。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面(14a)が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート曲線とされ、インターピース(15)の転がり接触面(15c)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線領域から曲線領域へまたは曲線領域から直線領域へと移行する際、前挿通部(12)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面(14a)がインターピース(15)の転がり接触面(15c)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(16)内を移動し、後挿通部(13)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(19)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面(15c)がピン(14)の転がり接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。なお、図2において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
図3は、上記動力伝達チェーン(1)がV型プーリ式CVTに取り付けられた動力伝達装置を示しており、動力伝達装置では、図3に示すように、プーリ軸(2e)を有するプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)にインターピース(15)の端面が接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。
図3に実線で示した位置にあるドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近・離隔させると、ドライブプーリ(2)における巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。ドリブンプーリでは、図示省略するが、その可動シーブがドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動し、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が大きくなると、ドリブンプーリの巻き掛け径が小さくなり、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が小さくなると、ドリブンプーリの巻き掛け径が大きくなる。この結果、変速比が1:1である状態を基準にして、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最小で、ドリブンプーリの巻き掛け径が最大であるU/D(アンダードライブ)状態が得られ、また、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最大で、ドリブンプーリの巻き掛け径が最小のO/D(オーバードライブ)状態が得られる。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピンの上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡が円のインボリュートとされていることにより、ピンおよびインターピースの接触面がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。
そして、CVTで使用された場合、ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、各可動部(16)(19)に案内されて転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を組立て治具上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(18)およびインターピース固定部(17)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。こうして、組み立てられたチェーン(1)には、予張工程において、適切な張力が付与される。
予張工程においては、所定の大きさの荷重(予張荷重)を負荷することで、リンク(11)を塑性変形させ、リンク(11)の寿命の向上が図られる。
図6は、上記の配列とされたチェーン(1)について、すべてのリンク(11)のヤング率を同じにした場合の予張力付与後のリンク(11)の塑性変形量を示している。
図6から分かるように、リンク列(R1)(R2)(R3)が9層−8層−8層であるリンクユニットの場合、9層リンク列(R1)においては、リンク列(R1)の中央にあるリンク(11)の変形量がリンク列(R1)の外側にあるリンク(11)の変形量よりも大きく、8層リンク列(R2)(R3)においては、この逆に、リンク列(R2)(R3)の中央にあるリンク(11)の変形量がリンク列(R2)(R3)の外側にあるリンク(11)の変形量よりも小さくなっている。したがって、例えば、9層リンク列(R1)について、リンク列(R1)の中央にあるリンク(11)の変形量を最適にすれば、リンク列(R1)の外側にあるリンク(11)の変形量が不足して耐久性が不利となり、逆に、リンク列(R1)の外側にあるリンク(11)の変形量を最適にすれば、リンク列(R1)の中央にあるリンク(11)の変形量が大きくなりすぎて耐久性が不利となる。
図6に示されているように、予張力付与に際して、チェーン幅方向(長手方向)で荷重分担が発生して、リンク(11)の変形量に差が生じ、各リンク(11)に均一な予張効果が付与されないことは、耐久性の低下要因となり得る。そこで、チェーン幅方向での各リンク(11)の変形量の差を小さくし、チェーン幅方向での予張効果のばらつきを抑えることが望ましい。
この発明による動力伝達チェーンでは、リンク(11)のヤング率に着目し、チェーン幅方向に並ぶ複数のリンク(11)間でのヤング率を変更することによって、各リンク(11)のひずみの適正化が図られる。すなわち、σ:応力、E:ヤング率、ε:ひずみとして、σ=Eεの関係があるので、E(ヤング率)を変化させることで、σ(応力=予張力に対応)が異なる場合であっても、ε(ひずみ=変形量に対応)を均一化することができる。
例えば、ヤング率が大小2種類の材料を選定して、ヤング率が異なるリンク(11)を製作する。ヤング率が異なるリンクAおよびBによると、図4に示すように、ひずみ−応力特性が相違しており、同じひずみに対する応力について、ヤング率が大きいリンクAは、相対的に応力大、ヤング率が小さいリンクBは、相対的に応力小となっている。そして、図1において、網掛けを施したリンクAのヤング率が相対的に大きいものとされるとともに、網掛けを施していないリンクBのヤング率が相対的に小さいものとされる。
すなわち、9層−8層−8層配列のリンクユニットの場合、9層リンク列(R1)のチェーン幅方向中央部にヤング率が大きいリンクAを配置し、それ以外の部分には、ヤング率が小さいリンクBを配置する。一方、8層リンク列(R2)(R3)については、チェーン幅方向外側の部分にヤング率が大きいリンクAを配置し、チェーン幅方向中央部にヤング率が小さいリンクBを配置する。このようにすることで、チェーン幅方向での分担荷重が異なっても、ヤング率の異なるリンクAおよびBを使用することで、ひずみ量(=リンク塑性変形量)の差を小さくすることができ、各リンク(11)に対する作用応力(予張力)が違ってもひずみ量は同じとすることができる。
図1に示す2種類のリンクAおよびBの配列により、図5に示すように、9層リンク列(R1)および8層リンク列(R2)(R3)のそれぞれにおいて、チェーン幅方向(長手方向)に並ぶすべてのリンク(11)の予張力付与時の変形量が均一化されている。この結果、他のリンク(11)よりも相対的に弱いために故障の起点となりやすいリンク(11)がなくなり、チェーン全体としての寿命が大幅に向上する。
なお、図1では、ヤング率が大きいリンクAが9層リンク列(R1)の3カ所と8層リンク列(R2)(R3)の各2カ所とに配置されているが、これに限定されるものではない。
(1) 動力伝達チェーン
(2) プーリ
(2a) 固定シーブ
(2b) 可動シーブ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11) リンク
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(R1) 9層リンク列
(R2) 第1の8層リンク列
(R3) 第2の8層リンク列
A ヤング率大のリンク
B ヤング率小のリンク

Claims (3)

  1. 複数のリンクおよび複数のピンを備え、チェーン進行方向同位相でチェーン幅方向に並ぶ複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向に複数並べて1つのリンクユニットとし、このリンクユニットが進行方向に複数連結して形成されるとともに、無端状に組み立てた後に予張力が付与されている動力伝達チェーンにおいて、
    予張力付与時のリンクの変形量がリンク配置位置ごとに異なっていることに対応して、予張力付与時のリンクの変形量がチェーン幅方向で均一になるように、材料が変更されることでヤング率が相違した少なくとも2種類のリンクがチェーン幅方向に所定のパターンで配列されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. リンク枚数が2n(n:自然数)枚の2n層リンク列2つとリンク枚数が2n+1枚の2n+1層リンク列1つとがリンクユニットとされるとともに、2n+1層リンク列の最外側のリンクが全体の最外側のリンクとされており、2n+1層リンク列については、チェーン幅方向中央部にヤング率が大きいリンクが、チェーン幅方向外側にヤング率が小さいリンクがそれぞれ配置され、2n層リンク列については、チェーン幅方向外側にヤング率が大きいリンクが、チェーン幅方向中央部にヤング率が小さいリンクがそれぞれ配置されている請求項1の動力伝達チェーン。
  3. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項1または2に記載のものである動力伝達装置。
JP2010068129A 2010-03-24 2010-03-24 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Withdrawn JP2011202689A (ja)

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