以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
例えば、自動車には、パワーウィンドウなどの機能が備わっており、これらの機能を実現するためにモータが備えられている。このモータは、例えば、モータ制御システムによって制御される。以下に、モータを制御するモータ制御システムの一例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSを示すブロック図である。図1において、本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSは、制御部CUとスイッチング部SWUとを備えている。
まず、制御部CUの構成について説明する。図1に示すように、制御部CUは、不揮発性メモリ1、制御回路2、通信回路3、熱遮断回路4、過電流保護回路5、レギュレータ6、温度センサ7、および、電流センサ8を有している。
不揮発性メモリ1は、書き換え可能なメモリであり、プログラムなどが記憶されている。具体的に、外部からのプログラム書き込み信号によって不揮発性メモリ1にプログラムが書き込まれるように構成されている。
制御回路2は、不揮発性メモリ1に記憶されているプログラムに基づいて動作するように構成されている。具体的に、制御回路2は、通信回路3によるホストコンピュータHCとの通信を制御する機能、熱遮断回路4や過電流保護回路5の出力に基づいて、スイッチング部SWUを異常から保護する機能、および、スイッチング部SWUを制御してモータMTを駆動する機能などを有している。
通信回路3は、外部に設けられているホストコンピュータHCとの通信を行なうことができるように構成されている。具体的に、モータ制御システムMCSは、自動車用ネットワーク(CAN・LIN・FlexRay)と接続されており、この自動車ネットワークによって、外部に設けられているホストコンピュータHCと通信するようになっている。このことから、モータ制御システムMCSの制御部CUには、ホストコンピュータHCと通信するための通信回路3が設けられている。
熱遮断回路4は、スイッチング部SWUの異常発熱を検知して、制御回路2にスイッチング部SWUの異常を出力するように構成されている。また、過電流保護回路5は、スイッチング部SWUを流れる電流量を検知して、制御回路に電流量の異常(電流異常)を出力するように構成されている。
レギュレータ6は、外部に設けられている電源PWからの電源電圧を所定電圧に変換する機能を有しており、例えば、スイッチングレギュレータ(DC−DCコンバータ)から構成されている。このレギュレータ6により、電源電圧とは異なる所定電圧を生成することができ、制御部CUを構成している各構成要素の動作に必要な電圧を供給することができる。
温度センサ7は、例えば、温度検知ダイオードから構成されている。この温度検知ダイオードは、モータ制御システムMCSを内蔵する半導体装置(モジュール、パッケージ)全体の温度を監視する。温度検知ダイオードは、半導体装置の温度によって温度検知ダイオードの順方向電流電圧特性が変化することにより半導体装置全体の温度を検知するようになっている。この温度検知ダイオードは、例えば、ポリシリコンに異なる導電型の不純物を導入することによりpn接合が形成されたpn接合ダイオードから構成される。
電流センサ8は、例えば、電流検知用MOSFETから構成されている。この電流検知用MOSFETは、シャント抵抗等を介して電流検知用MOSFETを流れる電流によって間接的にHブリッジを構成するパワーMOSFETの電流を検知するものである。
続いて、スイッチング部SWUの構成について説明する。図1に示すように、スイッチング部SWUは、pチャネル型MOSFETQp1、Qp2と、nチャネル型MOSFETQn1、Qn2を備えている。このpチャネル型MOSFETQp1、Qp2と、nチャネル型MOSFETQn1、Qn2は、スイッチング素子として機能するパワーMOSFETであり、Hブリッジ回路を構成している。このHブリッジ回路は、制御部CUと接続されているとともにモータMTと接続されている。Hブリッジ回路は、モータの回転方向を制御できるように構成されている回路である。
なお、前述の温度センサ7と電流センサ8は、このスイッチング部SWUに設けてもよい。
本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSは上記のように構成されており、以下に、その動作について説明する。まず、不揮発性メモリ1に記憶されているプログラムに基づいて、制御回路2が動作する。具体的に、制御回路2は、通信回路3を介して、外部に設けられているホストコンピュータHCと通信する。この通信は自動車用ネットワークによって行なわれる。そして、ホストコンピュータHCからモータMTを駆動するように指示を受けると、制御部2は、不揮発性メモリ1に記憶されているプログラムに基づいて、スイッチング部SWUのHブリッジを構成するパワーMOSFETを制御する。具体的に、pチャネル型MOSFETQp1、Qp2およびnチャネル型MOSFETQn1、Qn2のゲート電極Gに印加する電圧を制御することにより、pチャネル型MOSFETQp1、Qp2およびnチャネル型MOSFETQn1、Qn2のオン/オフを制御する。例えば、pチャネル型MOSFETQp1とnチャネル型MOSFETQn2をオフし、かつ、pチャネル型MOSFETQp2とnチャネル型MOSFETQn1をオンする。すると、pチャネル型MOSFETQp2のソース領域Sとドレイン領域Dが導通して、点Aの電位が電源電位Vddとなる。さらに、nチャネル型MOSFETQn1のソース領域Sとドレイン領域Dが導通して点Bの電位が接地電位Vgとなる。この結果、点Aと点Bの間に接続されているモータMTに電位差が印加されることになるので、モータMTが所定方向に回転する。
続いて、例えば、pチャネル型MOSFETQp1とnチャネル型MOSFETQn2をオンし、かつ、pチャネル型MOSFETQp2とnチャネル型MOSFETQn1をオフする。すると、pチャネル型MOSFETQp1のソース領域Sとドレイン領域Dが導通して、点Bの電位が電源電位Vddとなる。さらに、nチャネル型MOSFETQn2のソース領域Sとドレイン領域Dが導通して点Aの電位が接地電位Vgとなる。この結果、点Aと点Bの間に接続されているモータMTには先程と逆方向の電位差が印加されることになるので、モータMTが所定方向と逆方向に回転する。このようにして、モータMTの回転方向を制御することができる。
以上のことから、制御部CUによって、スイッチング部SWUを構成するパワーMOSFETのオン/オフを制御することにより、スイッチング部SWUからモータMTへ電力を供給することができ、この結果、モータMTを回転させることができる。
このとき、制御部CUには、温度センサ7が設けられており、パワーMOSFETの温度を検出することができるようになっている。この温度センサ7の出力は、制御部CU内の熱遮断回路4を介して制御回路2に入力される。熱遮断回路4では、温度センサ7からの出力信号をモニタリングしており、温度センサ7からの出力(パワーMOSFETの温度に対応)が所定値以上になるとモータMTを停止させる信号を制御部CUに出力する。制御部CUは、熱遮断回路4からモータMTを停止させる信号を入力すると、スイッチング部SWUを構成するすべてのパワーMOSFETをオフするように制御する。このようにして、スイッチング部SWUを構成するパワーMOSFETを異常な加熱から保護することができる。
また、制御部CUには、電流センサ8が設けられており、パワーMOSFETを流れる電流を検出することができるようになっている。この電流センサ8の出力は、制御部CU内の過電流保護回路5を介して制御回路2に入力される。過電流保護回路5では、電流センサ8からの出力信号をモニタリングしており、電流センサ8からの出力(パワーMOSFETを流れる電流に対応)が所定値以上になるとモータMTを停止させる信号を制御部CUに出力する。制御部CUは、過電流保護回路5からモータMTを停止させる信号を入力すると、スイッチング部SWUを構成するすべてのパワーMOSFETをオフするように制御する。このようにして、スイッチング部SWUを構成するパワーMOSFETを過電流から保護することができる。
本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSでは、図1に示すように、不揮発性メモリ1に記憶されているプログラムに基づいてモータMTが制御されている。したがって、不揮発性メモリ1に記憶されているプログラムを書き換えることにより、様々な用途に使用されているモータMTの制御に使用することができる。例えば、自動車には、パワーウィンドウなどの機能が備わっているが、自動車用途に限定されるものではなく、これらの異なる用途に使用されるモータMTの制御にも本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSを適用することができる。例えば、メカリレーの代替として、MOSFETを使用する半導体リレーやインバータ回路に適用してもよい。
さらに、本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSによれば、例えば、不揮発性メモリ1に顧客データなどを書き込むことにより、カスタム品への対応も容易にすることができる。このことは、複数顧客や1つの顧客の中でも仕様が複数に亘るような少量多品種製品になっても、ハードウェアは共通にしておいて、それぞれの仕様に対してはソフトウェアで対応できることを意味する。ハードウェアの種類が増えないことは、製造側にとってコスト面で利点が多い。
次に、制御部CUを構成するマイクロコンピュータ(以下、マイコンMCという)のハードウェア構成の一例について図面を参照しながら説明する。
図2は、制御部CUを構成するマイコンMCのハードウェア構成の一例を示す図である。図2において、マイコンMCは、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、アナログ回路13、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)14、フラッシュメモリ15およびI/O(Input/Output)回路16を有し、半導体集積回路装置を構成している。
CPU(回路)11は、中央演算処理部とも呼ばれ、コンピュータなどの心臓部にあたる。このCPU11は、記憶装置から命令(プログラム)を読み出して解読し、それに基づいて多種多様な演算や制御を行なうものである。
RAM(回路)12は、記憶情報をランダムに、すなわち随時記憶されている記憶情報を読み出したり、記憶情報を新たに書き込んだりすることができるメモリであり、随時書き込み読み出しができるメモリとも呼ばれる。ICメモリとしてのRAMには、ダイナミック回路を用いたDRAM(Dynamic RAM)とスタティック回路を用いたSRAM(Static RAM)の2種類がある。DRAMは、記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリであり、SRAMは、記憶保持動作が不要な随時書き込み読み出しメモリである。
アナログ回路13は、時間的に連続して変化する電圧や電流の信号、すなわちアナログ信号を扱う回路であり、例えば増幅回路、変換回路、変調回路、発振回路、電源回路などから構成されている。
EEPROM14およびフラッシュメモリ15は、書き込み動作および消去動作とも電気的に書き換え可能な不揮発性メモリの一種であり、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリとも呼ばれる。このEEPROM14およびフラッシュメモリ15のメモリセルは、記憶(メモリ)用の例えばMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)型トランジスタやMNOS(Metal Nitride Oxide Semiconductor)型トランジスタから構成される。EEPROM14およびフラッシュメモリ15の書き込み動作および消去動作には、例えば、ファウラーノルドハイム型トンネル現象を利用する。なお、ホットエレクトロンやホットホールを用いて書き込み動作や消去動作させることも可能である。EEPROM14とフラッシュメモリ15の相違点は、EEPROM14が、例えば、バイト単位で消去のできる不揮発性メモリであるのに対し、フラッシュメモリ15が、例えば、ワード線単位で消去できる不揮発性メモリである点である。一般に、フラッシュメモリ15には、CPU11で種々の処理を実行するためのプログラムなどが記憶されている。これに対し、EEPROM14には、書き換え頻度の高い各種データが記憶されている。
I/O回路16は、入出力回路であり、マイコンMC内からマイコンMCの外部に接続された機器へのデータの出力や、マイコンMCの外部に接続された機器からマイコンMC内へのデータの入力を行なうための回路である。
このように構成されている本実施の形態1におけるマイコンMCとは、少なくとも、プログラムを記憶する書き換え可能な不揮発性メモリ(フラッシュメモリ15)と、この不揮発性メモリに記憶されているプログラムに基づいて処理を実行する中央演算処理部(CPU11)とを有する半導体装置をいうものとする。
続いて、図1に示す制御部CUと、図2に示すマイコンMCのハードウェア構成との対応関係について説明する。例えば、図1に示すプログラムが記憶された不揮発性メモリ1は、図2に示すフラッシュメモリ15が対応する。そして、図1に示す制御回路2は、図2に示すCPU11で実現される。すなわち、CPU11は、フラッシュメモリ15に記憶されたプログラムに基づいて様々な処理を実行する中央演算部であり、この中央演算部の演算処理によって、図1の制御部2が実現される。また、図1に示す通信回路3、熱遮断回路4、過電流保護回路5およびレギュレータ6は、例えば、アナログ回路13などから構成される。
次に、図1に示すスイッチング部SWUを構成する回路の変形例について説明する。上述したように、本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSは、不揮発性メモリ1に記憶されているプログラムを書き換えることにより、様々な用途に使用されているモータMTの制御に使用することができる。したがって、モータMTの制御に使用されるスイッチング部SWUの回路構成も様々なバリエーションがある。
例えば、図3は、4つのnチャネル型MOSFETからなるHブリッジでスイッチング部SWUを構成する例を示している。
図3において、スイッチング部SWUは、nチャネル型MOSFET(パワーMOSFET)Qn1〜Qn4、直流電源10および保護ダイオードD1〜D4を有している。このスイッチング部SWUにおいて、制御回路2にnチャネル型MOSFETQn1〜Qn4のゲート電極がそれぞれ接続されており、直流電源10の正電極にnチャネル型MOSFETQn1、Qn3のドレイン電極が並列に接続されている。そして、nチャネル型MOSFETQn1のソース電極には、nチャネル型MOSFETQn2のドレイン電極が接続されており、nチャネル型MOSFETQn3のソース電極には、nチャネル型MOSFETQn4のドレイン電極が接続されている。また、nチャネル型MOSFETQn2のソース電極とnチャネル型MOSFETQn4のソース電極には、直流電源10の負電極が接続されている。モータMTは、nチャネル型MOSFETQn1およびnチャネル型MOSFETQn2の接続部分(点B)と、nチャネル型MOSFETQn3およびnチャネル型MOSFETQn4の接続部分(点A)との間に接続されている。さらに、個々のnチャネル型MOSFETQn1〜Qn4のゲート電極とソース電極の間には、それぞれ保護ダイオードD1〜D4が電気的に接続されている。
以下に、図3に示すスイッチング部SWUの動作について説明する。まず、制御回路2により、nチャネル型MOSFETQn2およびnチャネル型MOSFETQn3をオン状態にする一方、nチャネル型MOSFETQn1およびnチャネル型MOSFETQn4をオフ状態にする。すると、直流電源10の正電極は、nチャネル型MOSFETQn3を介してモータMTの接続部分(点A)に接続される。一方、直流電源10の負電極は、nチャネル型MOSFETQn2を介してモータMTの接続部分(点B)に接続される。これにより、モータMTは所定方向に回転する。
次に、制御回路2により、nチャネル型MOSFETQn1およびnチャネル型MOSFETQn4をオン状態にする一方、nチャネル型MOSFETQn2およびnチャネル型MOSFETQn3をオフ状態にする。すると、直流電源10の正電極は、nチャネル型MOSFETQn1を介してモータMTの接続部分(点B)に接続される。一方、直流電源10の負電極は、nチャネル型MOSFETQn4を介してモータMTの接続部分(点A)に接続される。これにより、モータMTは、先程の接続状態と逆接続になるため、先程とは逆方向に回転する。このようにして、モータMTの回転方向を制御することができる。
続いて、例えば、図4は、3相モータTMTの制御に使用されるスイッチング部SWUの構成例を示す図である。図4において、3相モータTMTは、位相の異なる3相の電圧により駆動するように構成されている。スイッチング部SWUは、3相モータTMTを制御するスイッチング素子から構成されており、例えば、3相に対応してIGBT20とダイオード21が設けられている。すなわち、各単相において、電源電位(Vcc)と3相モータTMTの入力電位との間にIGBT20とダイオード21が逆並列に接続されており、3相モータTMTの入力電位と接地電位(GND)との間にもIGBT20とダイオード21が逆並列に接続されている。つまり、3相モータTMTでは、単相(各相)毎に2つのIGBT20と2つのダイオード21が設けられており、3相で6つのIGBT20と6つのダイオード21が設けられている。そして、個々のIGBT20のゲート電極には、一部図示を省略しているが制御回路2が接続されており、この制御回路2によって、IGBT20が制御されるようになっている。つまり、制御回路2でスイッチング部SWUを構成するIGBT20(スイッチング素子)を流れる電流を制御することにより、3相モータTMTを回転させるようになっている。具体的に、IGBT20は、3相モータTMTに電源電位(Vcc)を供給したり、あるいは、接地電位(GND)を供給したりするスイッチング素子として機能するものであり、このIGBT20のオン/オフのタイミングを制御回路2で制御することにより、3相モータTMTを駆動することができるようになっている。
以上のように、本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSによれば、様々な用途に使用されているモータMTの制御に使用することができることがわかる。
本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSは、図1に示すように、制御部CUとスイッチング部SWUから構成されている。このとき、制御部CUはマイコンから構成され、スイッチング部SWUはパワーMOSFETから構成される。したがって、本実施の形態1におけるモータ制御システムMCSは、マイコンを形成した第1半導体チップと、パワーMOSFETを形成した第2半導体チップとを備えていることになる。
ここで、マイコンとパワーMOSFETは、これまで別々にパッケージ化されていたため、マイコンとパワーMOSFETを含む半導体装置の小型化を図ることができないという問題点があった。そこで、本実施の形態1における半導体装置では、マイコンを形成した第1半導体チップと、パワーMOSFETを形成した第2半導体チップとを1パッケージ化する工夫を施している。以下に、本実施の形態1における半導体装置の特徴について図面を参照しながら説明する。
図5(a)は、本実施の形態1における半導体装置(モジュール)の構成を示す平面図であり、図5(b)は、本実施の形態1における半導体装置の構成を示す断面図であり、図5(a)A−A線で切断した断面図である。なお、A−A線は概略の断面線を示している。例えば、図5(b)では、ワイヤW2、半導体チップCHP2、および、ワイヤWが図示されているが、このような断面を正確に切断する断面を図5(a)に記載すると煩雑となるため、図5(a)の断面線(A−A線)は概略の切断位置を示している。以下の図面でも同様である。
図5(a)に示すように、本実施の形態1における半導体装置は、矩形形状のダイパッドDPと、ダイパッドDPの第1辺の外側に形成された複数のリードL1と、ダイパッドDPの第1辺と対向する第2辺の外側に形成された複数のリードL2および複数のリードL3を有している。このとき、ダイパッドDPおよびリードL1〜L3は、例えば、同層で形成され、かつ、同じ銅材から構成されている。ここでは、リードL2およびリードL3のリード幅は、リードL1のリード幅よりも広くなっている。さらに、ダイパッドDPの第3辺(第1辺と交差する辺)および第4辺(第3辺と対向する辺)には、テストリードTLが形成されている。このテストリードTLは、半導体装置の電気的特性のテストや、マイコン内の不揮発性メモリへのプログラム書き込みを行うために設けられているリードであり、このテストリードTLもダイパッドDPおよびリードL1〜L3と同層で形成され、かつ、同じ銅材から構成されている。
次に、ダイパッドDP上には配線基板WBが搭載されている。配線基板WBは、例えば、多層にわたって配線が形成された多層配線基板から構成されている。この配線基板WBは、ガラスエポキシ樹脂やセラミック、金属基板などから形成されている。配線基板WB上には、マイコンが形成された半導体チップCHP1が搭載されている。そして、この半導体チップCHP1と配線基板WBの端子PD4とはワイヤW4で接続されている。ワイヤW4は、例えば、金線などである。さらに、配線基板WB上には受動部品SMDも搭載されている。
本実施の形態1における半導体装置は、半導体チップCHP1をダイパッドDP上に直接搭載するのではなく、半導体チップCHP1を配線基板WB上に搭載している。これは、以下に示す理由による。すなわち、半導体チップCHP1には高機能・多機能なマイコンが形成されているので、半導体チップCHP1は必然的に多ピン品となる。この多ピン品の半導体チップCHP1を使用して回路を組み、半導体装置を小型化するために配線基板WBを採用している。
配線基板WB上には端子PD1が形成されており、この端子PD1とリードL1がワイヤW1で接続されている。ワイヤW1は、例えば金線などである。また、配線基板WB上には端子PD3が形成されており、この端子PD3とテストリードTLが接続されている。
続いて、リードL2上にはパワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2が搭載されている。そして、半導体チップCHP2に形成されたパワーMOSFETと、配線基板WBに形成された端子PD2が接続され、パワーMOSFETとリードL3がワイヤWで接続されている。パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2は、前述の半導体チップCHP1のように配線基板WBを介さず、リードL2上に直接搭載されている。このような構造にしているのには、いくつかの理由がある。
1つは、放熱効率を向上させるためである。半導体チップCHP2に形成されているパワーMOSFETには大電流が流れるため、半導体チップCHP2は発熱しやすい。そのため、半導体チップCHP2をガラスエポキシ樹脂やセラミックなどから形成されている配線基板WBよりも、熱伝導がよい金属からなるリードL2上に搭載することにより、半導体チップCHP2で発生した熱がリードL2を伝わって、外部に熱が逃げる(放熱する)ので、放熱効率を向上させることができる。また、リードL2のリード幅は、リードL1のリード幅よりも広い。このことも、リードL2に流れる大電流への対応と放熱性向上のためである。
もう1つの理由は、マイコンが形成された半導体チップCHP1に、半導体チップCHP2で発生した熱をできる限り伝えないようにするためである。マイコンが形成された半導体チップCHP1は、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2よりも細線化されたプロセスを用いている場合が多く、熱の影響により動作が不安定になるリスクが高い。そのため、半導体チップCHP1が搭載された配線基板WBが搭載されたダイパッドDPと半導体チップCHP2が搭載されたリードL2とは分離された構造となっている。
逆に、マイコンが形成された半導体チップCHP1も高機能になると、その発熱量はパワーMOSFETが形成された半導体チップCHP2の発熱量を超える場合も当然想定される。その場合、本構造は半導体チップCHP2の動作安定化に効果を有する。
いずれにおいても、半導体チップCHP1が搭載された配線基板WBが搭載されたダイパッドDPと半導体チップ2が搭載されたリードL2とが分離された構造は、半導体チップCHP1と半導体チップCHP2とが熱的に分離されるので、それぞれのチップの誤動作を防止することができる。
なお、熱の影響をさらに小さくするためには、半導体チップCHP1をリードL2よりもリードL1に近くなるように配置した方がよい。半導体チップCHP1と半導体チップCHP2との間の距離が広くなるので、それぞれのチップが与えたり、受けたりする熱の影響を小さくすることができるからである。
さらに、半導体チップCHP1と半導体チップCHP2との間にその他の部品類を配置するとよい。それら部品類が熱を遮断してくれるので、それぞれのチップが与えたり、受けたりする熱の影響をさらに小さくすることができる。
ここで、配線基板WBに形成されている端子PD4と端子PD1は電気的に接続され、端子PD4と端子PD2、および、端子PD4と端子PD3も電気的に接続されている。したがって、マイコンを形成した半導体チップCHP1は、リードL1と電気的に接続されていることになる。このリードL1は、例えば、半導体チップCHP1と外部との通信を行なうための制御ピンが含まれており、このリードL1と半導体チップCHP1が接続されていることから、リードL1を介して外部に存在するホストコンピュータと通信を行なうことができることになる。また、端子PD4と端子PD3が接続されていることから、テストリードTLと半導体チップCHP1も電気的に接続されることになる。これにより、テストリードTLから半導体チップCHP1へテスト信号を入力することができ、半導体チップCHP1の機能を確認することができる。さらに、端子PD4と端子PD2が接続されていることから、マイコンを形成した半導体チップCHP1とパワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2が電気的に接続されることになる。このことから、半導体チップCHP1に形成されているマイコンから、半導体チップCHP2に形成されているパワーMOSFETのオン/オフを制御することができることがわかる。
また、異なる表現をすると、リードL1は半導体チップCHP1の専用リード(端子)であり、リードL2は半導体チップCHP2の専用リード(端子)ともいえる。図5(a)に示すように、リードL1を第1辺(上辺)に配置し、リードL2を第2辺(下辺)に配置し、半導体チップCHP1をリードL2よりもリードL1に近くなるように配置し、半導体チップCHP2をリードL1よりもリードL2に近くなるように配置することで、信号(処理)の流れが直線化するので、各所を繋ぐ配線を短くすることができる。配線が短くなることは、信号遅延やノイズの影響を抑える点で有効である。さらに、第3辺及び第4辺(左右辺)にテストリードTLが配置されているので、前述の信号(処理)の流れを遮ることはない。本実施の形態1における半導体装置(モジュール)は、単に半導体チップCHP1と半導体チップCHP2を1パッケージしただけではなく、前述のような点も考慮されたものである。
次に、ダイパッドDP、配線基板WB、半導体チップCHP1、半導体チップCHP2、受動部品SMD、ワイヤW1〜W4、W、リードL1〜L3の一部領域、および、テストリードTLは、樹脂MR(封止体)によって封止されている。このとき、リードL1〜L3は外部と接続する必要があることから、樹脂MRから突き出すように露出している。一方、テストリードTLは、半導体装置のテストが完了した後は使用されない場合が多いので、ここでは樹脂MRから突き出ていない(突出していない)構造となっている。つまり、テストリードTLは端部まで封止体(樹脂MR)で封止され、かつ、テストリードTLの端部の底面(一面)が樹脂MRから露出するように構成されている(図示せず)。すなわち、テストリードTLは製造段階でコンタクトするだけなので、リードL1〜L3のように樹脂MRから突き出ていない。
なお、テストリードTLは、図5(a)に示すように樹脂MRから突出させない構造に限定されるものではなく、コンタクトする上で突出させた方がテストを容易に行える場合は突出させてもよい。また、テストリードTLは、テストをする上で特に必要が無い場合は、特に設けなくてもよく、設けることに限定されない。テストリードTLを突出させない場合は、半導体装置の外形を小さくすることができ、複数の半導体装置を並べて実装するような場合、テストリードTLが配置された辺の間の距離を詰めて配置できるので、テストリードTL1が突出している場合に比べて実装面積を小さくすることができる。
続いて、図5(b)に示すように、ダイパッドDPおよびリードL1〜L3は同層で形成されており、ダイパッドDP上に接着材ADを介して配線基板WBが搭載されていることがわかる。そして、配線基板WB上に半導体チップCHP1と受動部品SMDが搭載されており、半導体チップCHP1と配線基板WBに形成されている端子PD4がワイヤW4で接続されている。そして、配線基板WB上に形成されている端子PD1とリードL1がワイヤW1で接続されている。受動部品は、例えば、抵抗、コンデンサ、コイル、シャント抵抗などを含む。
なお、受動部品SMDが半導体装置内に取り込まれ、1パッケージ(モジュール)化された構造になっているのも、配線基板WBを採用している利点の1つである。後で詳しく述べるが、本半導体装置は、モータの筐体等にリードL1、リードL2及びリードL3を溶接により接続する実装形態を採用する場合が多い。従来のように、別々にパッケージされたマイコン、パワーMOSFET、および、受動部品を電気的に接続させようとすると実装が煩雑になると共に、それらパッケージと受動部品とを一旦受けるためのインターポーザ、若しくはインターポーザのような役割を果たすものが必要となる。
本実施の形態1では、配線基板WBを採用して1パッケージ(モジュール)化することにより、受動部品もパッケージ内に取り込まれるので、前述の問題を解決することができる。
また、リードL2上には半導体チップCHP2が搭載されており、配線基板WB上の端子PD2と半導体チップCHP2がワイヤW2で接続されている。ワイヤW2は、例えば、金線やアルミニウム線などである。この半導体チップCHP2は、さらに、リードL3とワイヤWによって接続されている。ワイヤWは、例えば金線やアルミニウム線である。ここで、半導体チップCHP2とリードL3とをワイヤWで接続するように構成しているが、例えば、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2とリードL3とを金属リボンやクリップ(板状電極)で接続してもよい。例えば、アルミニウムからなる金属リボンや銅からなるクリップを使用することにより、大電流が流れる半導体チップCHP2とリードL3との間の抵抗を小さくすることができる。
本実施の形態1における半導体装置は上記のように構成されており、いくつかある特徴の中で代表的なものは、マイコンを形成した半導体チップCHP1と、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2とを1パッケージ化する点にある。これにより、マイコンを形成した半導体チップCHP1と、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2を別々にパッケージする場合に比べて小型化することができる。
さらに、マイコンを形成した半導体チップCHP1と、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2を1パッケージ化することにより、モータの制御を自動車用ネットワークだけで行なうことができる利点も有する。つまり、ホストコンピュータが1パッケージ化されたマイコンとの通信を行なうだけで、1パッケージ化されたマイコンが不揮発性メモリに記憶されているプログラムに基づいてパワーMOSFETのスイッチング制御を行なうことができる。このため、モータ制御を簡略化することができる。
続いて、本実施の形態1における半導体装置の変形例について説明する。図6(a)は、変形例1における半導体装置の構成を示す平面図であり、図6(b)は、変形例1における半導体装置の構成を示す断面図(図6(a)のA−A線での断面図)である。変形例1を示す図6(a)および図6(b)の構成は、本実施の形態1を示す図5(a)および図5(b)とほぼ同様であるため、異なる点について説明する。
変形例1の特徴点は、配線基板WB上に半導体チップCHP1の他に半導体チップCHP3が搭載されている点である。つまり、変形例1では、マイコンが形成されている半導体チップCHP1の他に、パワーMOSFET(半導体チップCHP2)のスイッチング制御だけを行なう半導体チップCHP3が設けられている。
例えば、図5(a)および図5(b)に示す本実施の形態1では、半導体チップCHP1に形成されているマイコンによって、ホストコンピュータとの通信を制御する機能、スイッチング部を異常から保護する機能、および、スイッチング部を制御してモータを駆動する機能が実現されている。これに対し、変形例1では、半導体チップCHP1に形成されているマイコンによって、ホストコンピュータとの通信を制御する機能、スイッチング部を異常から保護する機能を実現する一方、スイッチング部を制御してモータを駆動する機能は半導体チップCHP3に形成されている特定の集積回路で実現するようにしている。このように、本実施の形態1でのマイコンで実現している機能の一部を別の半導体チップで担ってもよい。つまり、変形例1に示すように、半導体チップCHP1に形成されているマイコンと、半導体チップCHP3に形成されている特定の集積回路により、ホストコンピュータとの通信を制御する機能、スイッチング部を異常から保護する機能、および、スイッチング部を制御してモータを駆動する機能を実現することができる。
また、半導体チップCHP3が、顧客カスタムチップであるような場合においても、本変形例1の構造は有効である。つまり、半導体チップCHP1のマイコンは一般的な汎用マイコンを使用しておき、一部の機能だけを半導体チップCHP3が有する機能に置き換えたり、半導体チップCHP1の機能を半導体チップCHP3が有する機能で更に強化したりすることができ、アプリケーションやシステムの幅を広げることも可能である。この方が、専用マイコンを新たに設計・製造する場合に比べて、コストを抑えることもできる。
この変形例1の場合、図6(a)および図6(b)に示すように、半導体チップCHP3は、配線基板WBに形成されている端子PD5とワイヤW5で接続されており、この端子PD5と端子PD4は配線で電気的に接続されている。したがって、マイコンが形成された半導体チップCHP1と、特定の集積回路が形成された半導体チップCHP3は電気的に接続されており、半導体チップCHP1に形成されているマイコンによって、半導体チップCHP3に形成されている特定の集積回路が制御されるようになっている。
以上のように、本実施の形態1における半導体装置と、変形例1における半導体装置では、配線基板WB上にマイコンを形成した半導体チップCHP1を直接搭載する例について説明した。すなわち、本実施の形態1や変形例1では、配線基板WB上にベアチップである半導体チップCHP1を搭載している。この場合、半導体チップCHP1がベアチップであるので、ベアチップを搭載する配線基板WBを小型化することができ、引いては、1パッケージ化された半導体装置(モジュール)のサイズを小型化することができる利点がある。
さらに、上述した変形例1における半導体装置では、以下に示す効果も得られる。すなわち、変形例1では、配線基板WBの第2辺(下辺)と隣り合うように配置されている複数のリードL2の一部上に半導体チップCHP2が配置されている。一方、半導体チップCHP1は、配線基板WBの第2辺と対向する第1辺(上辺)側の配線基板WB上に配置されている。つまり、変形例1では、配線基板WBの主面上に搭載され、かつ、パワーMOSFET(スイッチング素子)のオン/オフを制御するスイッチング制御部が形成された半導体チップCHP3を備えており、この半導体チップCHP3が、半導体チップCHP1と半導体チップCHP2の間に配置されている。このため、マイコンを形成した半導体チップCHP1と、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2との距離を離すことができる。この結果、変形例1では、パワーMOSFETで発生した熱をマイコンへ伝わりにくくすることができ、熱によるマイコンの性能低下を抑制できる。
以下では、配線基板WB上にマイコンを形成した半導体チップCHP1をパッケージ化した状態で搭載する例について説明する。図7(a)は、変形例2における半導体装置の構成を示す平面図であり、図7(b)は、変形例2における半導体装置の構成を示す断面図(図7(a)のA−A線での断面図)である。変形例2を示す図7(a)および図7(b)の構成は、本実施の形態1を示す図5(a)および図5(b)とほぼ同様であるため、異なる点について説明する。
変形例2の特徴点は、配線基板WB上に半導体チップCHP1がベアチップの状態で搭載されているのではなく、半導体チップCHP1を樹脂で封止したパッケージPAC1の状態で搭載されている点にある。具体的に、図7(a)および図7(b)では、パッケージPAC1の形態をQFP(Quad Flat Package)とする例が示されている。
このように半導体チップCHP1をパッケージPAC1の状態で配線基板WB上に搭載する場合、以下に示す利点が得られる。
例えば、配線基板WB上に半導体チップCHP1をベアチップの状態で搭載する場合、半導体チップCHP1はバーンイン検査(信頼性検査)を実施していない状態のものが多い。これは、チップ(ウエハ)バーンイン検査実施において、極小プローブといった治工具のコストが高い問題や、極小プローブをパッドにプロービングする技術的ハードルが高い問題が背景にあるためである。そのため、半導体チップCHP1の状態では、バーンイン検査を実施していないものが必然的に多くなり、不良品を配線基板WB上に搭載する可能性が高くなる。半導体チップCHP1が不良品であると、半導体装置(モジュール)も不良品となってしまい歩留まりが低下してしまう。
これに対し、半導体チップCHP1をパッケージPAC1の状態で配線基板WB上に搭載する場合、パッケージPAC1はチップ(ウエハ)バーンイン検査に比べてバーンイン検査を適用し易い。例えば、パッケージPAC1のバーンイン検査は、極小プローブなどが不要で、通常のICソケットで多数個測定できる。また、パッケージPAC1の外部端子(アウターリードやBGAボール)へプロービング(コンタクト)すればよく、チップ(ウエハ)のパッドへプロービングを行うのではないので、チップ表面へのダメージに対する配慮も不要となる。
以上のことから、配線基板WB上に搭載される半導体チップCHP1は、パッケージPAC1の形態の方が、バーンイン検査良品の調達・準備が行い易く、半導体装置(モジュール)への組み込みも容易である。この結果、良品が保証された半導体チップCHP1が組み込まれるので、半導体装置(モジュール)の歩留まりおよび信頼性を確保できる。
なお、このことは、パッケージPAC1の形態に限定されるものではなく、ベアチップであってもバーンイン検査良品であれば、同様の効果を得ることができる。バーンイン検査が行われていないベアチップ形態は、例えば外部入出力の少ない単機能品に適用し、高機能品はパッケージ形態のバーンイン検査良品を適用するといったように使い分けるとよい。
ここで、変形例2では、半導体チップCHP1のパッケージ形態としてQFPを例に挙げているが、これに限らない。例えば、マイコンを形成した半導体チップCHP1と、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2を1パッケージ化することなく、別々にパッケージ化する場合、マイコンを形成した半導体チップCHP1のパッケージ形態は主にQFPに限定されてしまう。なぜなら、自動車用途では、実装信頼性を確保する必要があるからである。つまり、半導体チップCHP1と半導体チップCHP2とを別々にパッケージする場合、半導体チップCHP1を封止したパッケージは、直接実装体(顧客ユニット)に実装されることになるから、実装信頼性が要求される自動車用途において、半導体チップCHP1のパッケージ形態は、実装信頼性の高いQFPに限定されることになる。
これに対し、変形例2では、半導体チップCHP1を樹脂で封止したパッケージPAC1を直接実装体に実装するのではなく、パッケージPAC1と半導体チップCHP2とをさらに1パッケージ化してモジュール(半導体装置)を形成している。したがって、実際に実装体に実装されるのは、上述したモジュール(半導体装置)である。このことから、半導体チップCHP1を樹脂で封止したパッケージPAC1は、モジュール内で封止されることになり、直接実装体に実装されるものではない。換言すると、半導体チップCHP1を樹脂で封止したパッケージPAC1はさらに封止され、モジュール内で機械的・電気的に保護される。したがって、半導体チップCHP1を樹脂で封止したパッケージPAC1は、直接実装体に実装されるものではないので、自動車用途であってもQFPに限定されないのである。例えば、マイコンを形成した半導体チップCHP1のパッケージ形態をQFN(Quad Flat Non-Lead package)やBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)にすることもできる。
図8(a)は、変形例3における半導体装置の構成を示す平面図であり、図8(b)は、変形例3における半導体装置の構成を示す断面図(図8(a)のA−A線での断面図)である。変形例3を示す図8(a)および図8(b)の構成は、本実施の形態1を示す図5(a)および図5(b)とほぼ同様であるため、異なる点について説明する。
変形例3の特徴点は、配線基板WB上に半導体チップCHP1がベアチップの状態で搭載されているのではなく、半導体チップCHP1を樹脂で封止したパッケージPAC2の状態で搭載されている点にある。具体的に、図8(a)および図8(b)では、パッケージPAC2の形態をQFNとする例が示されている。このように配線基板WB上に搭載されるパッケージPAC2をQFNとすることにより、QFPのようにリードが封止体から突き出ていないので、パッケージPAC2を搭載する配線基板WBの大きさを小さくすることができる。この結果、パッケージPAC2と半導体チップCHP2を1パッケージ化したモジュール(半導体装置)の小型化を図ることができる。
図9(a)は、変形例4における半導体装置の構成を示す平面図であり、図9(b)は、変形例4における半導体装置の構成を示す断面図(図9(a)のA−A線での断面図)である。変形例4を示す図9(a)および図9(b)の構成は、本実施の形態1を示す図5(a)および図5(b)とほぼ同様であるため、異なる点について説明する。
変形例4の特徴点は、配線基板WB上に半導体チップCHP1がベアチップの状態で搭載されているのではなく、半導体チップCHP1を樹脂で封止したパッケージPAC3の状態で搭載されている点にある。具体的に、図9(a)および図9(b)では、パッケージPAC3の形態をBGAとする例が示されている。このように配線基板WB上に搭載されるパッケージPAC3をノンリード品であるBGAとすることにより、パッケージPAC3を搭載する配線基板WBの大きさを小さくすることができる。この結果、パッケージPAC3と半導体チップCHP2を1パッケージ化したモジュール(半導体装置)の小型化を図ることができる。
なお、特に自動車用途等の高信頼性が求められるものについては、配線基板WBとパッケージ(パッケージPAC1、パッケージPAC2、および、パッケージPAC3)との間には、アンダーフィル等の液状樹脂を塗布し、隙間を埋めるようにするとよい。半導体装置(モジュール)で使用される樹脂MR(封止体)で前述の隙間を埋めようとすると、樹脂MRに含有されるフィラーの粒子径が隙間の高さよりも大きい場合が多い。このとき、フィラーが樹脂(レジン)の充填を妨げるので、隙間を十分に埋めることができず、ボイドが発生し易くなる。このようなボイドの存在は、吸湿や温度変化により、この隙間が膨張や収縮を繰り返し、パッケージクラックを引き起こし、製品破壊に至る場合がある。
そのため、配線基板WBとパッケージとの間(隙間)をアンダーフィル等で埋めることは、前述の問題を解決するのに有効である。
また、このアンダーフィル等で埋める考え方は、例えば半導体チップCHP1を配線基板WBにフリップチップ実装したような構造においても有効である。
(実施の形態2)
図10(a)は、本実施の形態2における半導体装置(モジュール)の構成を示す平面図であり、図10(b)は、本実施の形態2における半導体装置の構成を示す断面図(図10(a)のA−A線での断面図)である。図10(a)に示すように、本実施の形態2における半導体装置は、矩形形状のダイパッドDPと、ダイパッドDPの第1辺の外側に形成された複数のリードL1と、ダイパッドDPの第1辺と対向する第2辺の外側に形成された複数のリードL2および複数のリードL3を有している。さらに、ダイパッドDPの第3辺(第1辺と交差する辺)および第4辺(第3辺と対向する辺)には、テストリードTLが形成されている。このテストリードTLは、半導体装置の電気的特性をテストするために設けられているリードである。
次に、ダイパッドDP上には配線基板WBが搭載されている。配線基板WBは、例えば、多層にわたって配線が形成された多層配線基板から構成されている。この配線基板WBは、ガラスエポキシ樹脂やセラミックなどから形成されている。配線基板WB上には、マイコンが形成された半導体チップCHP1を封止したパッケージPAC1(QFP)が搭載されている。
配線基板WB上には端子PD1が形成されており、この端子PD1とリードL1がワイヤW1で接続されている。また、配線基板WB上には端子PD3が形成されており、この端子PD3とテストリードTLが接続されている。
続いて、リードL2上にはパワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2が搭載されている。そして、半導体チップCHP2に形成されたパワーMOSFETと、配線基板WBに形成された端子PD2が接続され、パワーMOSFETとリードL3がワイヤWで接続されている。
このように構成されているダイパッドDP、配線基板WB、パッケージPAC1、半導体チップCHP2、ワイヤW1〜W3、W、リードL1〜L3の一部領域、および、テストリードTLは、樹脂MR(封止体)によって封止されている。このとき、リードL1〜L3は外部と接続する必要があることから、樹脂MRから突き出すように露出している。一方、テストリードTLは、半導体装置のテストが完了した後は使用されないので、樹脂MRから突き出ていない。なお、テストリードTLの有無に関する考え方については、前記実施の形態1で述べた通りである。
次に、図10(b)に示すように、ダイパッドDPおよびリードL1〜L3は同層で形成されており、ダイパッドDP上に接着材(図示せず)を介して配線基板WBが搭載されていることがわかる。そして、配線基板WB上にパッケージPAC1が搭載されている。そして、配線基板WB上に形成されている端子PD1とリードL1がワイヤW1で接続されている。
また、リードL2上には半導体チップCHP2が搭載されており、配線基板WB上の端子PD2と半導体チップCHP2がワイヤW2で接続されている。この半導体チップCHP2は、さらに、リードL3とワイヤWによって接続されている。
ここでは、受動部品については示されていないが、前記実施の形態1と同様に、配線基板WB上に搭載してもよい。
本実施の形態2における半導体装置(モジュール)は上記のように構成されており、以下に、この半導体装置(モジュール)を実装体CAに実装する構成について説明する。
図11(a)は、半導体装置(モジュール)を裏面(ダイパッドDP側)から見た平面図であり、図11(b)は、本実施の形態2における半導体装置(モジュール)を実装体CAに実装している様子を示す断面図(図11(a)のA−A線での断面図)である。図11(a)からわかるように、半導体装置(モジュール)の裏面には絶縁シートISが配置されている。そして、図11(b)に示すように、本実施の形態2における半導体装置(モジュール)は、絶縁シートISを介して実装体CAに固着していることがわかる。具体的に、半導体装置(モジュール)のリードL1が実装体CAに形成されている配線WL1と溶接で接続されている。同様に、半導体装置(モジュール)のリードL2が実装体CAに形成されている配線WL2と溶接で接続されている。このように本実施の形態2における半導体装置(モジュール)は、実装体CAと溶接により接続されている。実装体CAは、例えばモータの筐体等であり、自動車用途の場合には信頼性確保のため、半田接合方式ではなく溶接接合方式を用いる場合が多い。
本実施の形態2では、半導体装置(モジュール)が実装体CAと溶接で接続するように構成されているので、以下に示すような利点がある。
例えば、半導体装置(モジュール)を実装体CAに半田によって実装する場合を考える。この場合、半導体装置(モジュール)を実装体CAに実装するために半田を溶融させるリフロー処理(加熱処理)が必要となる。すると、半導体装置(モジュール)内に封止されている配線基板WBがリフロー処理時の熱により、配線基板WBの剥離や配線基板WBの水分膨張が生じる。配線基板WBに剥離や水分膨張が生じると、封止している樹脂MRにパッケージクラックが発生する場合がある。また、半導体装置(モジュール)の内部の構成部品を接続するために半田が使用されているが、この半田の融点がリフロー温度と同等以下の場合、半田の再溶融が生じる。この半田の再溶融によって半田は膨張するので、この半田の再溶融による膨張によっても、封止している樹脂MRに圧力が加わってパッケージクラックが発生する場合がある。つまり、本実施の形態2では、半導体チップCHP1を封止したパッケージPAC1と、半導体チップCHP2とを1パッケージ化しているが、この1パッケージ化した半導体装置(モジュール)には配線基板WBや、モジュールの構成部品を接続するために半田が使用されている。このように構成されている半導体装置(モジュール)では、半導体装置(モジュール)を実装体CAに半田を使用して実装すると、上述したようにリフロー処理で配線基板WBや構成部品の接続用半田に起因したパッケージクラックが発生しやすくなる。半導体装置(モジュール)にパッケージクラックが発生すると、このパッケージクラックから半導体装置(モジュール)の内部に水分や異物が浸入して不良を引き起こすことになる。
これに対し、本実施の形態2における半導体装置(モジュール)と実装体CAとの接続は、半田ではなく溶接によって行なわれている。したがって、半導体装置(モジュール)を実装体CAに実装する際、リフロー処理が不要となり、半導体装置(モジュール)に高温(200℃〜300℃)の熱処理が加わることはない。このことから、本実施の形態2のように、例えば、半導体装置(モジュール)の構成要素接続用に融点の低い半田を使用する場合や、配線基板WBを使用する場合であっても、リフロー処理に起因したパッケージクラックを抑制することができる。この結果、半導体装置(モジュール)の信頼性が低下することを防止できる。
本実施の形態2における半導体装置(モジュール)は、配線基板WBや、モジュールの構成部品を接続するために半田が使用しているが、半導体装置(モジュール)と実装体CAとを溶接で接続していることから、半導体装置(モジュール)の信頼性を維持することができる。特に、配線基板WBとして、細線化およびビルドアップされた配線基板を使用することができるので、システム規模の大きなマイコンも搭載可能となり、配線基板WBの小型化を図りながらシステムの高機能化を実現できる利点もある。したがって、本実施の形態2における半導体装置(モジュール)は、実装体CAとの接続に溶接を用いる場合に特に有効であることがわかる。
ただし、本実施の形態2における半導体装置(モジュール)を実装体CAに半田を使用する場合であっても、半導体装置(モジュール)の内部で使用される半田として高融点の半田を使用したり、封止に使用する樹脂MRを多層構造にするなどの手段により、パッケージクラックを充分に抑制することができる。つまり、本実施の形態2における半導体装置(モジュール)は、パッケージクラックを抑制する工夫を施すことにより、半田で実装体CAに実装する場合でも適用することができる。
なお、本実施の形態2でこれまで説明してきた内容は、前記実施の形態1で説明した半導体装置にも適用可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態3では、配線基板WBの両面に部品を搭載する半導体装置(モジュール)について説明する。図12(a)は、本実施の形態3における半導体装置の構成を示す平面図であり、図12(b)は、本実施の形態3における半導体装置の構成を示す断面図(図12(a)のA−A線での断面図)である。本実施の形態3を示す図12(a)および図12(b)の構成は、前記実施の形態2を示す図10(a)および図10(b)とほぼ同様であるため、異なる点について説明する。
本実施の形態3の特徴点は、図12(a)に示すように、配線基板WBが基板支持部BHで支持されている点にある。つまり、前記実施の形態2では、図10(a)に示すように、ダイパッドDP上に配線基板WBが搭載されているのに対し、本実施の形態3では、図12(a)に示すように、配線基板WBの四隅を基板支持部BHで支持している。この配線基板WBと基板支持部BHとは、例えば、半田や接着材で接続されている。これにより、配線基板WBの両面に部品を搭載することができる。例えば、前記実施の形態2のようにダイパッドDP上に配線基板WBを搭載する場合、配線基板WBの裏面はダイパッドDPと接触することから、この配線基板WBの裏面に部品を搭載することはできない。これに対し、本実施の形態3では、配線基板WBの四隅を基板支持部BHで支持しているだけなので、配線基板WBの裏面に部品を搭載することができる。
なお、ここでは基板支持部BHは配線基板WBの四隅(4点)を支持した構造について説明したが、これに限定しない。安定して配線基板WBを支持するためには、3点以上が有効である。基板の四隅を支持する構造は、配線基板WBの配線の引き回しに与える影響が少なくなるので、支持する箇所として適当である。
具体的に、図12(b)に示すように、配線基板WBの主面(表面、上面)と裏面(下面)の両方にパッケージPAC1が搭載されている。これにより、配線基板WB上に搭載する部品数が同じであっても、配線基板WBのサイズを小型化することができる。すなわち、配線基板WBの片面にだけ部品を搭載する場合に比べて、配線基板WBの両面に部品を搭載することにより、配線基板WBのサイズを、例えば、1/2程度に縮小することができる。この結果、半導体装置(モジュール)の小型化をさらに実現することができる。
なお、配線基板WBの両面に搭載されたパッケージPAC1(部品)を覆うように樹脂MRが形成されている。ただし、パワーMOSFETが形成された半導体チップCHP2を搭載するリードL2の裏面には絶縁材を介してヒートッスプレッダHSが配置されている。このようにリードL2の裏面にヒートスプレッダHSを配置しているのは、半導体チップCHP2に形成されているパワーMOSFETからの発熱が大きくなるので、半導体チップCHP2の放熱効率を向上させるためである。つまり、前記実施の形態2では、図10(b)に示すように、リードL2の裏面は樹脂MRから露出していた。これに対し、本実施の形態3を示す図12(b)のように、配線基板WBの裏面に搭載されている部品も樹脂MRで封止する場合、リードL2の裏面も樹脂MRで封止してしまうと、リードL2の表面上に搭載されている半導体チップCHP2からの放熱効率が低下してしまう。これは、リードL2側からしか放熱効果が期待できず、チップ裏面側からの放熱効果が低下してしまうからである。そこで、リードL2の裏面にヒートッスプレッダHSを配置することにより、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2から効率良く熱を放散するようにしているのである。
なお、ここではリードL2を曲げていない構造について説明したが、これに限定されない。半導体チップCHP2が搭載された部分の裏面が、樹脂MRの裏面と同一平面となるようにリードL2を曲げた構造でもよい。ただし、リードL2を曲げない方が、半導体チップCHP2上の樹脂MRの厚さとリードL2下の樹脂MRの厚さが、ほぼ等しくなるので半導体装置(モジュール)の単体反りを小さくすることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態4では、配線基板WBの両面に部品を搭載し、かつ、配線基板WBに形成されている端子PD1〜端子PD3と平面的に重なる下層領域に基板支持部BHを配置する例について説明する。
図13は、本実施の形態4における半導体装置の構成を示す平面図である。本実施の形態4を示す図13の構成は、前記実施の形態3を示す図12(a)とほぼ同様であるため、主に異なる点について説明する。
図13に示すように、本実施の形態4における半導体装置(モジュール)は、矩形形状の配線基板WBを有し、この配線基板WBに外周部に沿って端子PD1〜端子PD3が形成されている。そして、端子PD1は、リードL1とワイヤW1で接続され、端子PD2は、リードL2上に搭載された半導体チップCHP2とワイヤW2で接続されている。一方、端子PD3は、テストリードTLとワイヤW3で接続されている。ワイヤW3は、例えば、金線やアルミニウム線などである。
ここで、本実施の形態4の特徴点は、配線基板WBに形成されている端子PD1〜端子PD3と平面的に重なる下層領域に基板支持部BHが配置されている点にある。そして、この下層領域以外の配線基板WBの裏面には部品が搭載されている。つまり、本実施の形態4における半導体装置(モジュール)では、配線基板WBの両面に部品が搭載されており、かつ、配線基板WBに形成されている端子PD1〜端子PD3と平面的に重なる下層領域に基板支持部BHが配置されている。これにより、配線基板WBに形成されている端子PD1〜端子PD3の下層領域は基板支持部BHで支持されていることになる。したがって、端子PD1とリードL1とをワイヤW1で接続するワイヤボンディング工程、端子PD2と半導体チップCHP2とをワイヤW2で接続するワイヤボンディング工程、および、端子PD3とテストリードTLとをワイヤW3で接続するワイヤボンディング工程において、端子PD1〜端子PD3の下層領域が固い基板支持部BHで支持されていることになる。このような構造にしていることにより、ワイヤボンディング時のボンディングツールであるキャピラリからの超音波が他へ逃げずに端子PD1、端子PD2、及び端子PD3のそれぞれに確実に伝わるので、ワイヤW1〜W3を確実に端子PD1〜端子PD3に接続することができる。この結果、ワイヤの接続信頼性を向上することができる。
さらに、本実施の形態4では、配線基板WBの外周部全体を囲むように基板支持部BHが形成されているのではなく、部分的に基板支持部BHにスリットSLが設けられている。これにより、半導体装置(モジュール)全体を樹脂MRで封止した場合、樹脂MRに加わる熱応力がスリットSLによって分散されるため、熱応力によるパッケージクラックの発生を抑制することができる。この結果、半導体装置(モジュール)の信頼性を向上することができる。
なお、図13に示す本実施の形態4における半導体装置(モジュール)では、配線基板WB上の全ての端子(端子PD1〜端子PD3)の下に基板支持部BHが配置されているが、この構造に限定されるものではなく、基板支持部BHは必要に応じて部分的に配置されたものであってもよい。特に配線基板WBがボンディング時に撓んで、安定した接続が得られない箇所(端子)が有るような場合、その下に基板支持部BHを配置することは有効である。
(実施の形態5)
本実施の形態5では、配線基板WBとリードの一部とをワイヤではなく、導電性材料で接着する例について説明する。
図14は、本実施の形態5における半導体装置の構成を示す平面図である。本実施の形態5を示す図14の構成は、前記実施の形態4を示す図13とほぼ同様であるため、主に異なる点について説明する。
図14に示すように、本実施の形態5における半導体装置(モジュール)は、矩形形状の配線基板WBを有し、この配線基板WBの両面にパッケージPAC1や受動部品SMDなどの部品が搭載されている。そして、配線基板WBの外周部に沿って端子PD1〜端子PD3が形成されている。このとき、端子PD1と端子PD3は配線基板WBの裏面に形成されており、端子PD2は配線基板WBの主面(表面)に形成されている。配線基板WBに形成されている端子PD2は、リードL2上に搭載されている半導体チップCHP2とワイヤW2で接続されている。一方、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD1は、リードL1とワイヤではなく、導電性材料で接続されている。同様に、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD3も、テストリードTLと導電性材料で接続されている。
このように本実施の形態5における半導体装置(モジュール)の特徴点は、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD1が導電性材料でリードL1と接続され、同様に、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD3が導電性材料でテストリードTLと接続されている点にある。これにより、本実施の形態5における半導体装置(モジュール)をさらに小型化することができる。
この理由について図15を参照しながら説明する。図15は、配線基板WBに形成されている端子PD1とリードL1とを導電性材料で接続する場合と、配線基板WBに形成されている端子PD1とリードL1とをワイヤW1で接続する場合を比較して示す図である。図15の上図では、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD1とリードL1が半田S1で接続されている。この場合、外縁部だけが必要とされる。これに対し、図15の下図では、配線基板WBの主面(表面)に形成されている端子PD1とリードL1がワイヤW1で接続されている。この場合、配線基板WBとリードL1との間のクリアランス、リードL1の接合領域および外縁部が必要となることがわかる。したがって、図15を見て明らかなように、端子PD1とリードL1とを半田S1で接続する場合の方が、端子PDとリードL1とをワイヤW1で接続する場合よりも樹脂MRの外形サイズを縮小できることがわかる。このことから、本実施の形態5における半導体装置(モジュール)によれば、小型化を図ることができるのである。
また、小型化以外にも、ワイヤで接続する場合に比べて全体の配線長が短くなるので、配線抵抗や寄生インダクタンスを少なくすることができる場合もある。そのため、特に電源やノイズに弱いアナログ信号等を伝播させるような場合において、導電性材料で接続する構造は外からの影響を受けにくくするという点で有効である。
さらに、図15に示す配線基板WBに形成されている端子PD1とリードL1とを導電性材料で接続する構造は、配線基板WBに形成されている端子PD1とリードL1とをワイヤW1で接続する構造に比べて、半導体装置(モジュール)を薄型化する上において有利な場合がいくつかある。
例えば、背が高い(部品高さが高い)部品がある場合は、配線基板WBにおいて、部品とリードとを搭載する面を同じ面にするとよい。これは、配線基板WBの表裏面それぞれに部品とリードとを取り付けた場合、それらの合計厚さは、「部品高さ+配線基板WB厚+リード厚」になる。これに対し、配線基板WBの同一面に部品とリードを取り付けた構造は、「配線基板WB厚+部品高さ若しくはリード厚のいずれか厚い(高い)方」となり、いずれか薄い(低い)方は、厚い(高い)方に含まれる(相殺される)ことがその理由である。
また、本実施の形態5における半導体装置(モジュール)のリードL2は、実施の形態4のものに比べて、半導体チップCHP2が搭載されている面(部分)が大きくなっており、その一部が配線基板WBと平面的に重なるように配置されている。このようにすることにより、半導体装置(モジュール)の小型化と放熱性向上を図ることができる。
なお、リードL2は配線基板WBと接続されていない。このような構造にしているのは、半導体チップCHP1と半導体チップCHP2とを熱的に分離するためである。
なお、ここでは、端子PD1とリードL1とを接続する導電性材料の一例として、半田S1を挙げているが、これに限らず、例えば、導電性接着材を使用して端子PD1とリードL1とを接続するように構成してもよい。
さらに、図14では、リードL2が配線基板WBの裏面側に配置され、ワイヤW2が配線基板WBの縁(基板端)を跨ぐように配置された構造が示されているが、これに限定されない。リードL2が配線基板WBの表面側に配置され、ワイヤW2がリードL2の縁(リード端)を跨ぐように配置された構造でもよい。
図16は、本実施の形態5における半導体装置(モジュール)の変形例を示す図である。図16(a)は、平面図を示し、図16(b)は図16(a)のA−A線での断面図である。図16(a)および図16(b)に示すように、リードL1の一部を半導体チップCHP1(パッケージPAC1)と平面的に重なる直下領域まで延在させるとともに、このリードL1の一部をハーフエッチングして、半導体チップCHP1(パッケージPAC1)と接続するように構成してもよい。この場合、以下に示すような効果が得られる。すなわち、例えば、上述したリードL1を使用して半導体チップCHP1(パッケージPAC1)に電源を供給する場合、リードL1と半導体チップCHP1(パッケージPAC1)との間の配線長が短くなるので、ノイズなどの影響を受けにくくなり、ノイズの少ない電源電圧を供給することができる。さらに、上述したリードL1に高速な信号を通す場合、リードL1と半導体チップCHP1(パッケージPAC1)との間の配線長が短くなるので、周囲に与えるノイズの影響を小さくできる効果も得られる。
(実施の形態6)
本実施の形態6では、前記実施の形態5で説明した半導体装置(モジュール)の製造方法について図面を参照しながら説明する。まず、断面図を使用して半導体装置(モジュール)の製造方法を説明した後、平面図を用いて半導体装置(モジュール)の製造方法を説明する。
最初に、図17に示すように、裏面に端子PD1と端子PD2が形成された配線基板WB(多連基板)を用意する。そして、配線基板WBの主面(表面)に部品であるパッケージPAC1を搭載する。具体的に、パッケージPAC1と配線基板WBとを半田を介して接続した後、リフロー処理を施すことによりパッケージPAC1を配線基板WBに実装する。このパッケージPAC1は、例えば、マイコンが形成された半導体チップCHP1をパッケージ化したものである。説明の都合上、図示はしていないが、受動部品なども搭載される。
続いて、図18に示すように、配線基板WBの裏面に部品であるパッケージPAC1を搭載する。この場合も、パッケージPAC1と配線基板WBとを半田を介して接続した後、リフロー処理を施すことによりパッケージPAC1を配線基板WBに実装する。なお、説明の都合上、図示はしていないが、受動部品なども搭載される。以上のようにして、配線基板WBの表面と裏面の両方に部品を搭載することができる。
そして、多連基板を個片化して個々の配線基板WBを得た後、図19に示すように、両面実装した配線基板WBをキャリアCRY1上に配置する。このとき、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD1および端子PD2が上面を向くように配置される。その後、この端子PD1の表面および端子PD2の表面にディスペンサで半田を供給する。
次に、図20に示すように、リードL1、リードL2およびリードL3を有し、かつ、リードL2に半導体チップCHP2を搭載したリードフレームを用意し、このリードフレームと配線基板WBとを接続する。例えば、配線基板WBの端子PD1とリードL1を接続し、配線基板WBの端子PD2とリードL2とを接続する。具体的には、配線基板WBの端子PD1上に塗布されている半田を介してリードL1を搭載し、かつ、配線基板WBの端子PD2上に塗布されている半田を介してリードL2を搭載する。その後、リフロー処理を施すことにより、配線基板WBに形成されている端子PD1とリードL1を接続し、配線基板WBに形成されている端子PD2とリードL2とを接続する。なお、リードL2上に搭載されている半導体チップCHP2には、パワーMOSFETが形成されている。
続いて、図21に示すように、配線基板WBを接続したリードフレームの上下を反転させる。そして、図22に示すように、配線基板WBを接続したリードフレームをキャリアCRY2上に配置する。その後、リードL2上に搭載されている半導体チップCHP2と配線基板WB(端子)とをワイヤW2で接続し、さらに、半導体チップCHP2とリードL3とをワイヤWで接続する。このとき、ワイヤW2と接続する配線基板WB(端子)の下層には端子PD2と接続されたリードL2が配置されていることから、ワイヤW2を配線基板WBに接続する際、ワイヤボンディングを安定して行うことができ、ワイヤW2と配線基板WBとの接続信頼性を向上させることができる。
次に、図23に示すように、両面に部品を搭載した配線基板WB、半導体チップCHP2、ワイヤW、W2およびリードL1〜リードL3の一部領域を樹脂MRで封止(モールド)する。そして、リードフレームを切断することにより、前記実施の形態5における半導体装置(モジュール)を製造することができる。
さらに、平面図を使用して前記実施の形態5における半導体装置(モジュール)の製造方法について説明する。まず、図24に示すように、リードL1、リードL2、リードL3およびテストリードTLが形成されたリードフレームを用意する。
続いて、図25に示すように、リードL2上に半導体チップCHP2を搭載する。この半導体チップCHP2には、パワーMOSFETが形成されている。その後、図26に示すように、両面に部品(例えば、パッケージPAC1や受動部品SMDなど)を搭載した配線基板WBをリードフレーム上に搭載する。具体的には、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD1とリードL1とを半田(導電性材料)で接続し、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD3とテストリードTLとを半田(導電性材料)で接続する。このとき、配線基板WBの主面(表面)には、端子PD2が形成されている。
次に、図27に示すように、配線基板WBの表面に形成されている端子PD2と、リードL2上に搭載されている半導体チップCHP2とをワイヤW2で接続するとともに、半導体チップCHP2とリードL3とをワイヤWで接続する。
その後、図28に示すように、両面に部品を搭載した配線基板WB、半導体チップCHP2、ワイヤW、W2、リードL1〜リードL3の一部領域およびテストリードTLの一部領域を樹脂MRで封止(モールド)する。そして、リードフレームを切断することにより、前記実施の形態5における半導体装置(モジュール)を製造することができる。
本実施の形態6の特徴点は、配線基板WBに形成されている端子PD1とリードL1とを接続する工程において、端子PD1に半田を供給することにより、端子PD1とリードL1とを半田で接続する点にある。これにより、リードL1に半田を供給する場合に比べて、端子PD1とリードL1との接続信頼性を向上することができる。
この理由について図29を参照しながら説明する。図29は、端子PD1に半田S1を供給した後、端子PD1とリードL1とを接続する場合と、リードL1に半田S1を供給する場合とを比較して示す図である。図29の上図では、まず、配線基板WBに形成されている端子PD1に半田S1を供給し、その後、端子PD1にリードL1を接続する場合を示している。一方、図29の下図では、リードL1上に半田S1を供給する場合が示されている。この図29を見てわかるように、端子PD1の幅(図29の横幅、複数の端子PD1が並ぶ方向の幅)は、リードL1の幅(図29の横幅、複数のリードL1が並ぶ方向の幅)よりも広くなっている。このことは、端子PD1の面積がリードL1の面積よりも大きくなることを意味する。したがって、端子PD1上に半田S1を供給する場合の方が、リードL1上に半田S1を供給する場合よりも半田量が多くなる。このため、端子PD1上に半田S1を供給する方が、端子PD1とリードL1とを接続するために使用される半田量を充分に確保できることを意味している。この結果、端子PD1上に半田S1を供給する場合の方が、リードL1の周囲に半田フィレットが形成されるので、端子PD1とリードL1との接続信頼性を向上することができるのである。以上のことから、本実施の形態6では、配線基板WBに形成されている端子PD1とリードL1とを接続する工程において、端子PD1に半田を供給することにより、端子PD1とリードL1と接続信頼性を向上させることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態7では、配線基板WBとリードとを導電性材料で接着する例について説明する。
図30は、本実施の形態7における半導体装置の構成を示す平面図である。本実施の形態7を示す図30の構成は、前記実施の形態5を示す図14とほぼ同様であるため、主に異なる点について説明する。
図30に示すように、本実施の形態7における半導体装置(モジュール)は、矩形形状の配線基板WBを有し、この配線基板WBの両面にパッケージPAC1や受動部品(図示せず)などの部品が搭載されている。そして、配線基板WBの外周部に沿って端子PD1〜端子PD3が形成されている。このとき、端子PD1〜端子PD3は配線基板WBの裏面に形成されている。そして、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD1は、リードL1とワイヤではなく、導電性材料で接続されている。同様に、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD2は、リードL2や中継リードRLと導電性材料で接続されており、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD3も、テストリードTLと導電性材料で接続されている。さらに、中継リードRLと半導体チップCHP2とは、ワイヤW2を介して電気的に接続されている。
このように本実施の形態7における半導体装置(モジュール)の特徴点は、端子PD1〜端子PD3のすべてが配線基板WBの裏面に形成されている点にある。そして、端子PD1がリードL1と導電性材料で接続され、端子PD2がリードL2や中継リードRLと導電性材料で接続され、端子PD3がテストリードTLと導電性材料で接続されている点が特徴点である。これにより、本実施の形態7における半導体装置(モジュール)によれば、すべての端子を導電性材料でリードと接続することができるので、前記実施の形態5における半導体装置(モジュール)よりもさらに小型化することができる。
さらに、本実施の形態7における半導体装置(モジュール)では、図30に示すように、放熱リードFINが設けられているので、半導体装置の内部で発生した熱を効率良く放熱リードFINを介して外部へ放散させることができる。特に、放熱リードFINも半田で配線基板WBと接続されているので、放熱リードFINをワイヤで配線基板WBと接続する場合よりも効率良く熱を放散できる効果が得られる。
なお、この放熱リードFINは、前記実施の形態2で説明したように、実装体CAに他のリードと共に溶接するとよい。放熱リードFINを実装体CAに溶接することで、半導体装置の内部で発生した熱を実装体CAに放熱できるからである。
また、本実施の形態7における半導体装置(モジュール)では、配線基板WBに形成されているすべての端子がリードと半田によって接続されているので、例えば、リードL2上に半田を介して半導体チップCHP2を搭載する工程と同時に、配線基板WBに形成されている端子とリードとを半田で接続することができる。この結果、本実施の形態7における半導体装置(モジュール)の製造工程を削減することができる効果も得られる。
(実施の形態8)
本実施の形態8では、マイコンが形成された半導体チップCHP1を封止したパッケージPAC1と、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2とを3次元的に積層した配置する半導体装置(モジュール)について説明する。
図31(a)は、本実施の形態8における半導体装置の構成を示す平面図であり、図31(b)は、本実施の形態8における半導体装置の構成を示す断面図(図31(a)のA−A線での断面図)である。図31(a)において、破線で示されている構成要素は配線基板WBの下層にあることを示している。まず、図31(a)に示すように、本実施の形態8における半導体装置(モジュール)は、矩形形状の配線基板WBを有し、この配線基板WBの両面にパッケージPAC1や受動部品などの部品が搭載されている。パッケージPAC1は、マイコンを形成した半導体チップCHP1を封止したパッケージである。この配線基板WBの第1辺側には複数のリードL1が形成されており、このリードL1は、配線基板WBの裏面に形成された端子PD1と、例えば、半田などの導電性材料で接続されている。また、配線基板WBの第1辺と直交する第3辺側や第4辺側には、テストリードTLと放熱リードFINが形成されている。このテストリードTLや放熱リードFINも配線基板WBの裏面に形成されている端子(端子PD3など)と導電性材料を介して接続されている。このように本実施の形態8でも、前記実施の形態7と同様に、放熱リードFINが設けられているので、半導体装置の内部で発生した熱を効率良く放熱リードFINを介して外部へ放散させることができる。特に、放熱リードFINも半田で配線基板WBと接続されているので、放熱リードFINをワイヤで配線基板WBと接続する場合よりも効率良く熱を放散できる効果が得られる。
なお、放熱リードFINの位置や枚数は、図31(a)に示す位置に限定されない。配線基板WB上に搭載されるマイコンやレギュレータが多量の熱を発生する場合、他のリードよりもそれらに近くなるように配置することにより放熱性を向上させることができる。
続いて、本実施の形態8の特徴点は、配線基板WBの第1辺と対向する第2辺側に設けられているリードL2〜リードL4が配線基板WBの下側に入り込んで、配線基板WBとリードL2〜リードL4の一部領域が3次元的に積層されるように配置されている点である。つまり、リードL2〜リードL4は折り曲げられて、配線基板WBと平面的に重なる下層領域に配置されるように構成されている。そして、配線基板WBの下層領域に配置されているリードL2上に半導体チップCHP2が搭載されている。この半導体チップCHP2とリードL4がワイヤW2で接続され、半導体チップCHP2とリードL3がワイヤWで接続されている。
見方を変えた図31(b)に示すように、リードL2〜リードL4は折り曲げられており、折り曲げられた領域に半導体チップCHP2が搭載されている。そして、半導体チップCHP2は、リードL4とワイヤW2で接続され、リードL3とワイヤWで接続されている。この半導体チップCHP2の上方には、配線基板WBが配置されている。この配線基板WBは、リードL1やリードL2と導電性材料(図示せず)と接続されており、配線基板の両面に部品(パッケージPAC1など)が搭載されている。これらの構成要素は、樹脂MRで封止されている。
なお、リードL2〜リードL4は、図31(a)に示すような配線基板WBの下辺の1辺に集約された構造に限定されるものではなく、例えば左右辺それぞれに配置して折り曲げてもよい。
本実施の形態8の特徴点は、配線基板WBとパッケージPAC1(半導体チップCHP1)と複数のリードL1とを第1構造体と呼ぶことにし、複数のリードL2と半導体チップCHP2とを第2構造体と呼ぶことにすると、この第1構造体と第2構造体が、平面的に重なるように積層配置されている点にある。言い換えれば、第2構造体上に第1構造体が配置され、第2構造体と第1構造体が3次元的に積層配置されているということができる。このように、本実施の形態8では、第1構造体と第2構造体を3次元的に積層配置することにより、第1構造体と第2構造体を同一平面的に配置する場合よりも半導体装置(モジュール)を小型化することができる。
また、半導体CHP1(パッケージPAC1)と半導体CHP2との間には樹脂MRが介在するので、半導体CHP2から半導体CHP1(パッケージPAC1)への熱の伝わりも緩和することができる。
なお、背が高い部品SMDH等が有る場合は、配線基板WBのリードL2が折り曲げられている側、つまり、第2構造体が配置されている側の面にそのような部品SMDHを搭載するとよい。このようにすることで、部品SMDHが配線基板WBとリードL2の間(第1構造体と第2構造体)との間に配置されることになるので、部品高さが吸収され、半導体装置(モジュール)の厚さが厚くなることを抑えることができる。
また、半導体チップCHP2が搭載されているリードL2のリード幅LW2は、大電流が流れるので、リードL1のリード幅LW1よりも広くなっている(LW1<LW2)。しかし、リードL2の配線基板WBとの接合箇所B1のサイズは、リードL1の配線基板WBとの接合箇所A1のサイズよりも小さくなっている。このような構造にすることにより、パワーMOSFETを形成した半導体チップCHP2から発生した熱が、配線基板WBを介してマイコンが形成された半導体チップCHP1に伝わらないようにすることができる。逆に、半導体CHP1が発熱量の高いマイコンなどであれば、半導体CHP2に与える熱の影響を小さくすることができる。
なお、図31では、半導体チップCHP2のパッド(例えばソースパッド)とリードL3(例えばソースリード)との接続は、ワイヤWで繋いだ構造を示したが、図32に示すようにCuクリップCLP等の幅広の金属板で繋いでもよい。ワイヤWで接続する場合に比べて抵抗を下げることができる。金属板は、超音波と熱を併用して接続されたAlリボンでもよい。なお、図32では、配線基板WBの図示を省略している。
図33は、図31に示す半導体装置(モジュール)の変形例を示している。図33に示す半導体装置(モジュール)でも図31に示す半導体装置(モジュール)と同様に、第1構造体と第2構造体が3次元的に積層して配置されている。このため、半導体装置(モジュール)の小型化を図ることができる。特に、図33に示す変形例では、第1構造体や第2構造体を含む構成要素を封止している樹脂MRの外形が略円形形状(例えば、八角形)をしている。このため、図34に示すように、モータMTの後部にモータMTの外形寸法の範囲内で変形例におけるモジュールMJ(図33に示すモジュール)を取り付けることができる。
(実施の形態9)
本実施の形態9では、前記実施の形態8で説明した半導体装置(モジュール)の製造方法について図面を参照しながら説明する。まず、断面図を使用して半導体装置(モジュール)の製造方法を説明した後、平面図を用いて半導体装置(モジュール)の製造方法を説明する。
最初に、図35に示すように、リードL1〜リードL4を有するリードフレームを用意し、リードL2〜リードL4の一部を折り曲げ加工する。そして、図36に示すように、この折り曲げ加工したリードL2の端部領域に半導体チップCHP2を搭載する。この半導体チップCHP2は、パワーMOSFETが形成されている半導体チップである。続いて、図37に示すように、リードL2上に搭載した半導体チップCHP2とリードL4とをワイヤW2で接続するとともに、半導体チップCHP2とリードL3とをワイヤWで接続する。
一方、図38に示すように、両面に部品が搭載された配線基板WBを用意する。具体的に、裏面に端子PD1と端子PD2が形成された配線基板WB(多連基板)を用意する。そして、配線基板WBの主面(表面)に部品であるパッケージPAC1を搭載する。詳細には、パッケージPAC1と配線基板WBとを半田を介して接続した後、リフロー処理を施すことによりパッケージPAC1を配線基板WBに実装する。このパッケージPAC1は、例えば、マイコンが形成された半導体チップCHP1をパッケージ化したものである。図示はしていないが、受動部品なども搭載される。
続いて、配線基板WBの裏面に部品であるパッケージPAC1を搭載する。この場合も、パッケージPAC1と配線基板WBとを半田を介して接続した後、リフロー処理を施すことによりパッケージPAC1を配線基板WBに実装する。なお、図示はしていないが、受動部品なども搭載される。以上のようにして、配線基板WBの表面と裏面の両方に部品を搭載することができる。そして、多連基板を個片化して個々の配線基板WBを得ることができる。
次に、図39に示すように、両面に部品が搭載された配線基板WBをリードフレームに接続する。例えば、配線基板WBに形成されている端子PD1が半田(導電性材料)でリードL1と接続され、配線基板WBに形成されている端子PD2が半田(導電性材料)でリードL2と接続される。これにより、半導体チップCHP2の上方に配線基板WBが配置される。つまり、半導体チップCHP2と配線基板WBとは3次元的に積層配置される。
次に、図40に示すように、両面に部品を搭載した配線基板WB、半導体チップCHP2、ワイヤW、W2およびリードL1〜リードL4の一部領域を樹脂MRで封止(モールド)する。そして、リードフレームを切断することにより、前記実施の形態8における半導体装置(モジュール)を製造することができる。
さらに、平面図を使用して前記実施の形態8における半導体装置(モジュール)の製造方法について説明する。まず、図41に示すように、リードL1〜リードL4およびテストリードTLが形成されたリードフレームを用意する。このとき、リードL2〜リードL4は端部領域が折り曲げ加工されている。
続いて、図42に示すように、折り曲げ加工されたリードL2上に半導体チップCHP2を搭載する。この半導体チップCHP2には、パワーMOSFETが形成されている。その後、図43に示すように、半導体チップCHP2とリードL4とをワイヤW2で接続し、半導体チップCHP2とリードL3とをワイヤWで接続する。
次に、図44に示すように、両面に部品(例えば、パッケージPAC1や受動部品SMDなど)を搭載した配線基板WBをリードフレーム上に搭載する。具体的には、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD1とリードL1とを半田(導電性材料)で接続し、配線基板WBの裏面に形成されている端子PD3とテストリードTLとを半田(導電性材料)で接続する。さらに、配線基板WBとリードL2とを電気的に接続する。これにより、リードL2上に搭載された半導体チップCHP2の上方に配線基板WBが配置されることになる。すなわち、半導体チップCHP2と配線基板WBとは三次元的に積層配置される。
その後、図45に示すように、両面に部品を搭載した配線基板WB、半導体チップCHP2、ワイヤW、W2、リードL1〜リードL4の一部領域およびテストリードTLの一部領域を樹脂MRで封止(モールド)する。そして、リードフレームを切断することにより、前記実施の形態8における半導体装置(モジュール)を製造することができる。
(実施の形態10)
本実施の形態10では本発明者が試作した半導体装置(モジュール)について説明する。図46は、本実施の形態10における半導体装置(モジュール)を表面側から見た平面図である。図46において、本実施の形態10における半導体装置(モジュール)は、矩形形状の配線基板WBを有し、この配線基板WBの表面上にパッケージPAC1、パッケージPAC2および受動部品SMDが搭載されている。パッケージPAC1は、例えば、マイコンが形成された半導体チップを封止したパッケージであり、パッケージPAC2は、例えば、パワーMOSFETのスイッチング制御専用の半導体チップを封止したパッケージである。
配線基板WBの右辺(第1辺)側には複数のリードL1が配置されており、配線基板WBの左辺(第2辺)側には半導体チップCHP2が搭載されたリードL2およびリードL3が配置されている。さらに、配線基板の上辺(第3辺)側にはテストリードTLと放熱リードFINが配置されている。リードL2上に搭載されている半導体チップCHP2と配線基板WBとはワイヤW2で接続され、半導体チップCHP2とリードL3とはワイヤWで接続されている。そして、これらの構成要素は樹脂MRで封止されている。
次に、図47は、本実施の形態10における半導体装置(モジュール)を裏面側から見た平面図である。図47において、本実施の形態10における半導体装置(モジュール)は、矩形形状の配線基板WBを有し、この配線基板WBの裏面上にパッケージPAC3が搭載されている。
配線基板WBの右辺(第1辺)側に配置されているリードL1は、配線基板WB上に形成されている端子PD1と半田(導電性材料)で接続されている。同様に、配線基板WBの左辺(第2辺)側に配置されているリードL2と配線基板WBに形成されている端子PD2も半田(導電性材料)で接続されている。さらに、配線基板WBの下辺(第3辺)側に形成されているテストリードTLや放熱リードFINは配線基板WBに形成されている端子PD3と半田(導電性材料)で接続されている。
このように構成されている本実施の形態10における半導体装置(モジュール)の特徴点は、半導体装置(モジュール)に対して電気的テストを実施する際、特殊なソケットが不要となる点である。具体的に説明すると、半導体装置(モジュール)が完成した後、リードL1〜L3およびテストリードL3にソケットピンを押し当てて電気特性テストが実施される。この結果、正常と判断された半導体装置(モジュール)が製品として出荷される。このテスト工程において、本実施の形態10における半導体装置(モジュール)では特殊なソケットを使用しなくても検査を実施することができる。
例えば、図46や図47にソケットピンPR(白丸)を接触させる位置が図示されている。ここで、リードL1に接触させるソケットピンPRのピンピッチに対して、リードL2〜リードL3に接触させるソケットピンPRのピンピッチが同じものを使用できるので、同じソケットを利用することができるのである。具体的に、図46や図47では、1本のソケットピンPRに1本のリードL1を対応させて検査を実施することができる一方、3本のソケットピンPRに1本のリードL2〜リードL3を対応させて検査を実施することができる。このことは、リードL1〜リードL3に対して電気特性テストを実施する際、同一ピッチの同じソケットを使用することができることを意味している。このように、本実施の形態10における半導体装置(モジュール)では、電気特性テストにおいて、リードL1〜リードL3に対して別々のピンピッチを有するソケットを使用する必要がなく、リードL1〜リードL3に対して同一ピンピッチの同じソケットを使用することができるので、特殊なソケットを用意する必要がない。これにより、ソケットは一般的なものを用いることが可能となり、テストコストの削減を図ることができる。
次に、本実施の形態10における半導体装置(モジュール)の放熱対策について説明する。図48は、図47のA−A線で切断した断面図である。図48に示すように、配線基板WBの裏面に搭載されているパッケージPAC3の内部にはチップ搭載部CLが設けられており、このチップ搭載部CL上に半導体チップCHPが搭載されている。チップ搭載部CLはパッケージPAC3の裏面から露出しており、半田S1を介して配線基板WBと接続されている。一方、放熱リードFINも半田S2を介して配線基板WBと接続されている。このとき、半導体チップCHPで発生した熱は、チップ搭載部CL→半田S1→配線WP1(配線WP2)(グランドパターン)→半田S2→放熱リードFINという放熱経路に沿って放散される。したがって、パッケージPAC3と放熱リードFINとの距離が短いほうが放熱効率を向上できる。このことから、本実施の形態10では、配線基板WBの裏面に搭載されているパッケージPAC3と放熱リードFINとの距離が短くなるようにパッケージPAC3の搭載位置を決定している。言い換えれば、パッケージPAC3は、放熱リードFINが配置されている配線基板WBの辺にできるだけ近づけて配置することが望ましく、さらに、パッケージPAC3と放熱リードFINとの間に発熱する部品などは配置しないことが望ましい。このようにして、本実施の形態10における半導体装置(モジュール)では、放熱効率を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
なお、ここでのMOSFETのゲート絶縁膜は、酸化膜に限定するものではなく、ナイトライド等のその他の絶縁膜も含むものである。
前述の各実施の形態において、半導体チップCHP2が搭載されたリードL2は、凸形状となっており、樹脂MR(封止体)から抜けにくい構造となっている。その他のリードについても、リード形状を凸形状としたり、リードに凹部を設けたり、樹脂MR(封止体)内でZ方向(パッケージの高さ方向)に折り曲げたりすることによって、同様の効果を得ることができる。