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JP2011132310A - エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂からなる硬化性樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂からなる硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Yuichiro Konishi
裕一郎 小西
Teiji Obara
禎二 小原
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

【課題】低吸湿率、低誘電率、低誘電正接、且つ、高ガラス転移温度な封止体を与えうる、半導体フリップチップ実装に好適な低粘度の硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】数平均分子量が400〜1000のシクロペンタジエン系樹脂をエポキシ化してなるエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、及び無機充填剤を含んでなる硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体、特にフリップチップ型半導体デバイスの封止用の硬化性樹脂組成物に関する。
近年の、電子機器の更なる小型化、高周波化に伴い、それらに使用される半導体チップも直接回路基板に実装するフリップチップ実装方式が増えてきている。
フリップチップ実装方式においては、半導体チップの配線パターン面に、直径数ミクロン〜300ミクロン程度のバンプと呼ばれる電極を多数形成し、回路基板に形成された電極とこれらバンプを接合する。その後、これらバンプにより接合された部分の保護の為、硬化性液状物質を半導体チップと回路基板の隙間にディスペンサー等により注入、浸透させ、その後硬化することにより封止し保護している。このような封止体はアンダーフィル材と一般的に呼ばれている。
アンダーフィル材として用いられる封止体は、バンプ接合部分の信頼性を高める為、半導体チップ、回路基板、バンプ材料と線膨張係数を一致させる必要がある。そのような封止体を得るために、一般的にはビスフェノール型エポキシ樹脂やナフタレン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂に、硬化剤及び無機充填材を配合したエポキシ樹脂組成物が使用されている。
近年、環境問題への対応から実装基板上で用いられるはんだは鉛フリーハンダへの置き換えが急速に進んでいる。鉛フリーハンダは、従来のSn−Pb系ハンダよりも融点が高いため、実装時のリフロー工程の温度が従来より高くなり、具体的には260℃以上に設定する必要がある。このような高温条件でリフロー工程を行うと、前記エポキシ樹脂組成物から得られる封止体は非常に吸湿率が高いため、吸湿された水により発泡やクラックが発生したり、チップ表面と回路基板表面との密着性を低下させるといった問題があった。
また、従来のアンダーフィル材として用いられる封止体は、誘電率及び誘電正接が非常に大きく、特に高周波領域において、信号遅延、信号ロスが生じるといった問題が有り、半導体チップの高速化に伴い、誘電率、誘電正接が更に低いアンダーフィル材が求められている。
また、半導体チップの高速化や形成されるトランジスター数の増加により、実装時の半導体チップの温度が上がってきている。一方、半導体チップの温度がガラス転移温度を超えた場合、封止体の線膨張係数が大きくなり、弾性率も大きく低下してしまう為、半導体チップの信頼性の面で大きな問題を引き起こしてしまう。したがって、封止体の耐熱性も向上させる必要があるが、従来のアンダーフィル材として用いられる封止体は、ガラス転移温度が100〜140℃であり十分要求に答えられるものではなかった。
特許文献1には、粘度が低く、作業性に優れ、シリコンチップの表面との密着性に優れた硬化物を与え、吸湿後のリフロー温度が上昇しても不良が発生せずに、更に高温多湿条件下でも劣化せず、温度サイクルにおいても剥離、クラックが起こらない半導体装置用の封止剤として、液状エポキシ樹脂、芳香族アミン系硬化剤、無機充填剤及び有機溶剤からなる半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかしながら、該液状エポキシ樹脂組成物は、吸水率は依然として高くリフロー工程における発泡やクラックの発生の防止は十分ではなく、また、誘電率及び誘電正接は高く、ガラス転移温度も140℃未満と低いものであった。
特許文献2には、(A)ビニルベンジルエーテル化合物、(B)シアネートエステル樹脂、オキセタン環含有化合物、ジビニルベンゼン化合物及びビニルエーテル化合物からなる群より選択される少なくとも1 種以上の化合物、並びに(C)カチオン硬化触媒ビニルベンジルエーテル化合物、さらに(D)シリカを含む封止用樹脂組成物が、低誘電率であり、高周波数領域でも誘電損失が小さく、フリップチップ封止に適していることが開示されている。しかしながら、ビニルベンジルエーテル化合物は工業的に入手し難く、汎用性に欠けるという問題がある。
特許文献3には、従来よりジシクロペンタジエン系ジエポキシドが半導体封止剤、絶縁コーティング剤の樹脂原料として利用されていることが記載され、また、前記ジシクロペンタジエン系ジエポキシドの改良特性が期待されるトリシクロペンタジエン系エポキシ樹脂の原料となる、トリシクロペンタジエンジエポキシドが開示されている。
特開2006−016431 特開2006−045421 特開2004−099445
本発明の目的は、低吸湿率、低誘電率、低誘電正接、且つ、高ガラス転移温度な封止体を与えうる、半導体フリップチップ実装に好適な低粘度の硬化性樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特許文献3に記載されたジシクロペンタジエン系ジエポキシド又はトリシクロペンタジエンジエポキシドよりなる硬化性樹脂組成物を硬化させた封止体では、吸湿率が高く、ガラス転移温度も低く、誘電率及び誘電正接が高く、上記課題に答えられないことが判った。
本発明者らは、特定のシクロペンタジエン系樹脂をエポキシ化してなるエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、及び無機充填剤を含んでなる硬化性樹脂組成物が、低吸湿率、低誘電率、低誘電正接、且つ、高ガラス転移温度を有する封止体を与えうる、硬化性樹脂組成物であることを見出し、その知見に基づき本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、数平均分子量が400〜1000のシクロペンタジエン系樹脂をエポキシ化してなるエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、及び無機充填剤を含んでなる硬化性樹脂組成物が提供される。
また、前記樹脂組成物は、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、エポキシ樹脂用硬化剤10〜300重量部、及び無機充填剤20〜300重量部含んでなることが好ましい。
さらに、前記樹脂組成物は、反応性希釈剤、液状エポキシ樹脂、界面活性剤及びカップリング剤からなる群からなる添加剤を、1種類以上さらに含んでなることが好ましい。
さらに、前記樹脂組成物は、フリップチップ型半導体デバイスのアンダーフィル材用の封止体に用いられることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化後に低吸湿率、低誘電率、低誘電正接、且つ、高ガラス転移温度を有する封止体を与えうるので、フリップチップ封止に適しており、該封止体を用いた半導体チップは高温高湿下においても信頼性が高く、高周波領域においても信号遅延、信号ロスの非常に小さい半導体デバイスを提供できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、及び無機充填剤を含んでなる。
1.エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂
本発明に用いるエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂は、シクロペンタジエン系樹脂をエポキシ化してなる。
本発明に用いるシクロペンタジエン系樹脂は、シクロペンタジエン系単量体を熱重合したものであり、その数平均分子量は400〜1000、好ましくは400〜600である。数平均分子量が低いと、硬化後の封止体の、吸湿率が高く、ガラス転移温度も低く、誘電率及び誘電正接が高くなる。数平均分子量が高いと、硬化性樹脂組成物の粘度を十分低下できず、半導体チップと回路基板の隙間に十分に充填できなくなり、またシクロペンタジエン系樹脂の入手も困難である。
シクロペンタジエン系樹脂の製造法としては、特開昭53−98383号や特開昭56−47413号等に開示されている公知の方法が挙げられる。シクロペンタジエン系樹脂としては、日本ゼオン社製 「Quintone(登録商標) 1325」、「Quintone(登録商標) 1345」等として市販されているものを用いても良い。
シクロペンタジエン系単量体としては、例えば、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエンなどを挙げることができる。また、必要に応じて1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等の共役ジエン;4−ビニルシクロヘキセン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等の非共役ジエンなどを本発明の主旨が損なわれない範囲で共重合してもよい。また、これらの共重合成分の共重合割合は、シクロペンタジエン系単量体100重量部に対して、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましい。硬化後の封止体の吸湿率の面から、シクロペンタジエン系単量体及び共重合成分には、極性基を含まないことが好ましい。
シクロペンタジエン系樹脂をエポキシ化する方法としては、シクロペンタジエン系樹脂と過酸化水素を反応させる方法が挙げられ、具体的には、特公昭40−10962、特開2004−99445などに開示されている方法等を採用することができる。
エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂中のエポキシ基含有量は、通常1.9〜4.6×10−3当量/g、好ましくは3.0〜4.6×10−3当量/g、より好ましくは3.7〜4.6×10−3当量/gである。尚、エポキシ基含有量は、JIS K7236に規定された方法、過剰の有機酸と反応させた後の残有機酸量を化学的に定量する方法などで求めることができる。
2.エポキシ樹脂用硬化剤
本発明に用いられるエポキシ樹脂用硬化剤としては、フェノール樹脂、アミン系化合物、酸無水物などを用いることができる。
フェノール樹脂としては、フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトール変性フェノール樹脂等が例示されるが、これらに限定されるものではなく、エポキシ樹脂用硬化剤に一般的に用いられるものであればよい。フェノール樹脂の配合割合は、硬化性樹脂組成物中のエポキシ基1当量あたり、フェノール樹脂中のOH当量が、通常0.5〜1.5当量、好ましくは、0.7〜1.3当量、より好ましくは0.9〜1.1等量である。
アミン系化合物としては、メタキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、ベンジルアミン、シクロヘキシルアミン等の芳香族ポリアミン;ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジアミノプロパン等の脂肪族ポリアミン;ポリアミノエステル、ポリアミノアミド、ポリアミノイミド等の変性ポリアミン;が例示され、特に限定されるものではない。アミン系化合物の配合割合は、硬化性樹脂組成物中のエポキシ基1当量あたり、アミン当量が0.5〜1.5となることが好ましく、アミン当量が0.7〜1.0となることが更に好ましい。
酸無水物としては、無水メチルナジック酸、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、アルキル化テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、無水メチルハイミック酸、無水ドデセニルコハク酸等が例示される。エポキシ樹脂と酸無水物の配合割合は、硬化性樹脂組成物中のエポキシ基1当量あたり、酸無水物当量が0.5〜1.2となることが好ましく、酸無水物当量が0.7〜1.0になることが更に好ましい。
これらのエポキシ樹脂硬化剤は、硬化性樹脂組成物の粘度を勘定して、常温で固体又は/及び液体のものを適宜選択して用いることができる。
これらのエポキシ樹脂用硬化剤の配合量は、硬化物の耐熱性、低吸湿性、低誘電率を維持するため、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、通常10〜300重量部、好ましくは50〜250重量部、より好ましくは90〜160重量部の範囲とすることが望ましい。これらの硬化剤は必要に応じて、単独でも、2種以上併用してもよい。
本発明には上記エポキシ基樹脂用硬化剤の他に、第三級アミン系、イミダゾール系、ヒドラジド系の含窒素化合物などの硬化促進剤も用いることができる。これらの化合物を使用する場合は、これらの使用量はエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは1〜3重量部の範囲とすることが望ましい。
3.無機充填剤
本発明に用いられる無機充填剤としては、すでに公知の各種無機充填材を使用することができる。例えば、溶融シリカ、結晶性シリカ、粉砕シリカ、窒化アルミニウム、アルミナ、窒化珪素、ボロンナイトライド、マグネシア、マグネシウムシリケートなどが挙げられる。本発明のアンダーフィル材用エポキシ樹脂組成物は、半導体チップと回路基板の隙間に浸透させて硬化させるため、低粘度化することが望ましく、無機充填材の形状としては、球状に近いものが好ましい。また、本発明のエポキシ樹脂組成物の誘電率を低下させることも望まれ、無機充填材の中でも真球状の溶融シリカが好ましく、更には、ゾルゲル法にて製造された球状シリカが好ましい。
無機充填材は、エポキシ樹脂組成物中での分散性を良くするため、シランカップリング剤などの公知のカップリング剤で予め表面処理したものを配合することが好ましい。このようなカップリング剤としては、エポキシシラン化合物、アミノシラン化合物などが挙げられる。エポキシシラン化合物としてはγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。アミノシラン化合物としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン化合物が挙げられる。ここでカップリング剤による無機充填剤の表面処理方法については、特に制限されるものではない。
無機充填材の粒径は、基板と半導体チップとの隙間の幅、すなわちギャップサイズに応じて、適宜調整することが好ましい。ギャップサイズは、典型的には、10〜300μm程度であるが、この場合、アンダーフィル材の粘度及びその硬化物の線膨張係数の点から、平均粒径は0.1〜10μm好ましく、0.5〜3μmがより好ましい。本発明に用いられる無機充填材の使用量は、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、通常20〜300重量部、好ましくは100〜300重量部、より好ましくは200〜300重量部である。
4.その他の添加剤
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じてその他添加剤を配合しても良い。その他配合剤としては、反応性希釈剤、液状エポキシ樹脂、界面活性剤、カップリング剤などが挙げられる。これらの添加剤は必要に応じて、単独でも、2種以上併用してもよい。
反応性希釈剤は、本発明の硬化性樹脂組成物の粘度を調整する目的として用いることができる。反応性希釈剤としては、1分子中に1個以上のエポキシ基を有する、常温で液体の低分子化合物であり、目的に応じて、エポキシ基以外に、他の重合性官能基、たとえばビニル、アリル等のアルケニル基、又はアクリロイル、メタクリロイル等の不飽和カルボン酸残基を有していてもよい。このような反応性希釈剤としては、n−ブチルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオ−ルグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−s−ブチルフェニルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、α−ピネンオキシド、シクロヘキセンオキサイドなどのモノエポキシド化合物; アリルグリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジル、1−ビニル−3,4−エポキシシクロヘキサンのような他の官能基を有するモノエポキシド化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグルシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルのようなジエポキシド化合物; トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルのようなトリエポキシド化合物などが例示される。
反応性希釈剤の分子量としては、通常90〜300、好ましくは100〜250である。分子量が低すぎると硬化の為に過熱した際に発泡する恐れがあり、分子量が高すぎると硬化性樹脂組成物の粘度を十分低下できず、半導体チップと回路基板の隙間に十分に充填できない恐れがある。
反応性希釈剤の使用量は、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、通常100重量部以下、好ましくは50重量部以下とすることが望ましい。
液状エポキシ樹脂としては、常温で液状のエポキシ樹脂であればいかなるものでも使用可能であり、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂; ナフタレン型エポキシ樹脂;石油樹脂系エポキシ樹脂(A)以外の3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3‘,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、1,2:8,9−ジエポキシリモネンなどの脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
液状エポキシ樹脂の使用量は、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、通常100重量部以下、好ましくは60重量部以下とすることが望ましい。
界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤があるが、電気絶縁性の観点からノニオン系界面活性剤が望ましく、具体的には、脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルなどが挙げられる。
界面活性剤の使用量は、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、通常1重量部以下、好ましくは0.1重量部以下とすることが望ましい。
カップリング剤としては、カップリング剤としては、エポキシシラン、アミノシラン、アクリルシラン、ビニルシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールシラン、トリアジンシラン等のシラン系カップリング剤;イソプロピルトリスイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス−i−ドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス−n−ドデシルベンゼンスルホニルチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等のチタネート系カップリング剤;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のジルコネート系カップリング剤;ジルコニアアルミネート系カップリング剤;オルガノポリシラン、チタン系接着促進剤、界面活性剤的カップリング剤等を挙げることができる。
カップリング剤の使用量は、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、通常10重量部以下、好ましくは5重量部以下とすることが望ましい。
5.硬化性樹脂組成物
本発明の硬化性樹脂組成物は、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、無機充填剤、及び必要に応じてその他添加剤を含んでなる。
本発明の硬化性樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、無機充填剤及び必要に応じてその他添加剤を、三本ロール、ライカイ機、ニーダー、ボールミル、二軸ミキサーなどの混合機を使用して均一に混合して製造することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、通常0.1〜1000Pa・s、好ましくは0.5〜100Pa・s、より好ましくは1〜50Pa・s、特に好ましくは1〜20Pa・sである。
粘度が高すぎると、半導体チップと回路基板の隙間に十分に充填できない恐れがあり、粘度が低すぎると、硬化の為に加熱した際に半導体チップと回路基板の隙間から流出する恐れがある。
本発明の硬化性樹脂組成物の硬化方法は、通常100〜220℃、好ましくは130〜200℃、より好ましくは150〜180℃に加熱する方法が適用できる。また、マイクロウェーブやレーザー光などによる加熱方法も適用できる。本発明のアンダーフィル材用エポキシ樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度は、通常140℃以上、好ましくは150℃以上であり、通常200℃以下である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化させたものが、低吸湿率、低誘電率、低誘電正接、且つ、高ガラス転移温度を有する封止体を与えうるので、多層基板用、電子部品用、ICチップ用および配線用などの絶縁材料;プリプレグ;ソルダーマスク;プリント基板、電子部品、半導体チップ、ICチップ、表示素子などの封止体や保護膜;EL装置、液晶装置などの表示装置の材料;などに好適であり、特に、フリップチップ型半導体デバイスのアンダーフィル材用の封止体に好適である。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて、より具体的に説明する。本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。以下の実施例及び比較例において、部及び%は、特に断りがない限り、重量基準である。
以下に各種物性の測定法を示す。
(1)シクロペンタジエン系樹脂の数平均分子量
テトラヒドロフランを溶離液とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による標準ポリスチレン換算値として38℃において測定した。測定装置としては、東ソー社製HLC8020GPCを用いた。
標準ポリスチレンとしては、東ソー社製標準ポリスチレン分子量130〜100000の14点を用いた。 測定は、サンプル濃度1mg/mlになるように調製し、カラムとして東ソー社製TSKgel G−4000HXL、G−3000HXL、G−2000HXLを3本直列に繋いで用い、流速1.0ml/分、サンプル注入量150μlの条件で行った。
(2)エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂のエポキシ基含有量
エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂のポキシ基含有量は、過剰の有機酸と反応させた後の残有機酸量を化学的に定量する方法で求めた。
(3)硬化性樹脂組成物の粘度
BH型回転粘度計を用いて10rpmの回転数で25℃における粘度を測定した。
(4)硬化物のガラス転移温度・線膨張係数
ガラス板にセロハン紙を貼りつけ、厚さ3mmのフッ素樹脂板からコ字型に切出したスペーサーを挟んでセロハン紙を内側向きにして2枚のガラス板を対向させて注型用型枠を準備した。ガラス板の間隙に、硬化性樹脂組成物を注入し、加熱オーブン中で、120℃で1時間、次いで、150℃で1時間、その後、170℃で1時間硬化させた。その後、ガラス板を開いて硬化物を剥離し、水に濡らしてセロハン紙を除去した。得られた硬化物を、幅3mm×長さ15mmの棒状に切出し、熱機械測定装置(TMA・SS 6100; エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)により、10℃/minの昇温速度にて、ガラス転移温度(Tg)および線膨張係数(温度Tg以下:α1、温度Tg以上:α2)を測定した。
(5)誘電率・誘電正接
前記で得られた硬化性樹脂組成物の硬化物から、幅10mm×長さ30mm×厚さ3mmの試験片を切出し、硬化物の誘電率および誘電正接を、空洞共振器法により、周波数5GHz、温度:23℃、空気中で測定した。
(6)はんだリフローテスト
FR−4基板上に微細銅配線パターンを形成し、その後、半導体素子が接合される金属端子部分を除いた面に、ソルダーレジストを塗布、乾燥させた縦50mm×横50mm×厚さ1.0mmの半導体実装用基板を作成した。本半導体実装用基板にバンプ系100μmの共晶はんだバンプがバンプピッチが200μmで形成された縦10mm×横10mm×厚さ0.5mmの半導体素子を、IRリフローにて260℃、15秒の条件でリフローし実装しフリップチップ型半導体デバイスを得た。リフロー実装後の半導体素子および本半導体実装基板の隙間(ギャップ)は75μmであった。
作成したフリップチップ型半導体デバイスの半導体素子と半導体実装基板の隙間(ギャップ)に、硬化性樹脂組成物を80℃にてディスペンサーを用いて注入し、その後、150℃で1時間、次いで170℃で1時間の条件で硬化させ封止済み半導体デバイスを得た。封止済みフリップチップ型半導体デバイスを、30℃、65%RHの雰囲気下に192時間置いた後、260℃、10秒の条件にてリフロー処理を3回行い、Cモード超音波走査型顕微鏡(SONIX社製)にて試験半導体デバイス5個中、剥離およびクラックの発生している半導体デバイスを確認した。
(7)プレッシャークッカーテスト( 以下PCTと略すことがある)
前記封止済みフリップチップ型半導体デバイスを、30℃/65%RH/192時間放置後、260℃10秒の条件にてリフロー処理を3回行い、更にPCT(121℃/2.1atm)の環境下に300時間後、Cモード超音波走査型顕微鏡(SONIX社製)にて試験半導体デバイス5個中、剥離およびクラックの発生している半導体デバイスを確認した。
(8)ヒートサイクルテスト
前記封止済みフリップチップ型半導体デバイスを、−65℃で30分、150℃で30分を1サイクルとして500サイクル実施した後に、Cモード超音波走査型顕微鏡(SONIX社製)にて試験半導体デバイス5個中、剥離およびクラックの発生している半導体デバイスを確認した。
[製造例1]
・エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂
反応器にトルエン100重量部を入れ、40℃に加温して撹拌しながら、シクロペンタジエン系樹脂(クイントン1325、平均分子量=460; 日本ゼオン社製)100重量部を、徐々に加えて溶解させた。その後、反応器中にリン酸0.25重量部、セチルピリジニウムクロリド5重量部、タングステン酸ナトリウム7重量部を添加し、溶液の温度を30℃にした。反応器内に空気を導入しながら温度を30℃に保ち、35%過酸化水素80重量部を約1時間かけて反応系内に注入した。過酸化水素の注入後、40℃に昇温して3時間、撹拌した。その後、反応系内に水200重量部およびp−トルエンスルホン酸ナトリウム2.7重量部、珪藻土(ラヂオライト #500; 昭和化学工業社製)10重量部を添加して、30分間撹拌した。反応器から反応混合物を抜出し、カートリッジフィルターでろ過して固形分を除去した後、反応混合物を40℃に保持して静置し、2層に分離させた。水層を除去した後、再度、水100重量部を添加して撹拌した。静置して2層に分離させ、水層を除去した後、同様の水洗操作を再度行った。得られた反応混合物をステンレス製バットに浅く流し込み、減圧乾燥機内にステンレス製バットを静置させ、温度50℃で減圧下で揮発成分を除去し、その後、温度50℃、圧力0.1kPaで、24時間、引続き揮発成分を除去し、エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂(A)85重量部を得た。
得られたエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂(A)は常温では固体状で、約105℃で軟化するものであった。エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂(A)のエポキシ基含量は、3.8×10−3当量/gであった。
[製造例2]
・トリシクロペンタジエンジエポキシド
攪拌装置付きオートクレーブに、ジシクロペンタジエン(東京化成社製)を仕込み、190℃で3時間反応させた。内容物を10mmHgの減圧下で蒸留し、100〜125℃/10mmHgの留分としてトリシクロペンタジエン(分子量198)を得た。50%ピロリン酸カリウム水溶液200重量部、30%過酸化水素水溶液350重量部、20%水酸化カリウム水溶液7重量部を反応器に入れ、室温で30分攪拌した。その後、反応器に、得られたトリシクロペンタジエン100重量部、アセトニトリル300重量部、ベンゼン300重量部、ドシルスルホン酸ナトリウム2.5重量部を入れ、60℃で48時間攪拌した。次に30%過酸化水素水溶液350重量部を入れ、60℃でさらに48時間攪拌した。反応終了後、有機相を回収し、室温まで静置放冷して結晶化させ、トリシクロペンタジエンジエポキシドを得た。
(硬化性樹脂組成物の調製)
3本ロールを用い表1に示す配合で均一に混合した後、400メッシュのステンレス金網を通して異物を除去して、実施例1〜3、比較例1〜3の硬化性樹脂組成物を調製した。
また、アンダーフィル材用エポキシ樹脂組成物の各成分は下記のものを用いた。
(a)エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂: 製造例1で合成したエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂(A)
(b)エポキシ樹脂用硬化剤: メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
(c)無機充填剤: シリカビーズ: クォートロン SP−1B(平均粒径1μm;扶桑化学工業社製)
(d)反応性希釈剤: 1,4−ブタンジオールグリシジルエーテル
(e)液状エポキシ樹脂: ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量350)
(f)界面活性剤: ポリオキシアルキレン変性ポリジメチルシロキサン
(g)カップリング剤: 3−グリシトキシプロピルトリメトキシシラン
(i)トリシクロペンタジエンジエポキシド
各、これら硬化性樹脂組成物の粘度、硬化物のガラス転移温度・線膨張係数及び誘電率・誘電正接、並びに封止済み半導体デバイスのはんだリフローテスト、PCT及びヒートサイクルテストを行った、結果も表1に示す。
Figure 2011132310
エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂の変わりに、液状エポキシ樹脂又はトリシクロペンタジエンジエポキシドを使用した硬化性樹脂組成物の硬化物は、線膨張係数、誘電率及び誘電正接が高く、ガラス転移温度が低い。該硬化性樹脂組成物で封止した半導体デバイスの、はんだリフローテスト、PCT及びヒートサイクルテストの結果では、クラック及び剥離が生じている。(比較例1〜3)
本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物は、線膨張係数、誘電率及び誘電正接が低く、ガラス転移温度が高い。該硬化性樹脂組成物で封止した半導体デバイスの、はんだリフローテスト、PCT及びヒートサイクルテストの結果では、クラック及び剥離少なく良好である。(実施例1〜3)

Claims (4)

  1. 数平均分子量が400〜1000のシクロペンタジエン系樹脂をエポキシ化してなるエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、及び無機充填剤を含んでなる硬化性樹脂組成物。
  2. エポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂100重量部に対して、エポキシ樹脂用硬化剤10〜300重量部、及び無機充填剤20〜300重量部含んでなる請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 反応性希釈剤、液状エポキシ樹脂、界面活性剤及びカップリング剤からなる群からなる添加剤を、1種類以上さらに含んでなる請求項1〜2のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. フリップチップ型半導体デバイスのアンダーフィル材用の封止体に用いられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
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