JP2011128500A - レンズ光学系、画像表示装置およびヘッドアップディスプレイ - Google Patents
レンズ光学系、画像表示装置およびヘッドアップディスプレイ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ヘッドアップディスプレイなどの画像表示装置を小型化できるレンズ光学系および、該光学系を用いた画像表示装置、ヘッドアップディスプレイを提供する。
【解決手段】物体側より順に、複数の第1要素凸レンズ21が平面状に配置された第1凸レンズ群20と、複数の第2要素凸レンズ23が平面状に配置された第2凸レンズ群22と、複数の第3要素凸レンズ25が平面状に配置された第3凸レンズ群24とを備える。第1凸レンズ群20、第2凸レンズ群22、第3凸レンズ群24の順に、要素凸レンズのレンズ径およびレンズピッチが大きくなるように構成されている。第3凸レンズ群より出射された光は、凸面鏡にて光路が変更される。
【選択図】図8
【解決手段】物体側より順に、複数の第1要素凸レンズ21が平面状に配置された第1凸レンズ群20と、複数の第2要素凸レンズ23が平面状に配置された第2凸レンズ群22と、複数の第3要素凸レンズ25が平面状に配置された第3凸レンズ群24とを備える。第1凸レンズ群20、第2凸レンズ群22、第3凸レンズ群24の順に、要素凸レンズのレンズ径およびレンズピッチが大きくなるように構成されている。第3凸レンズ群より出射された光は、凸面鏡にて光路が変更される。
【選択図】図8
Description
本発明は、レンズ光学系、並びに該レンズ光学系を用いた画像表示装置およびヘッドアップディスプレイに関する。
従来より、車両のフロントウィンドウの前方に車速などの情報を表示するヘッドアップディスプレイが知られている。運転者は、ヘッドアップディスプレイにより表示された表示画像と車両前方の風景とを重ね合わせてみることにより、車両運転中に視線の移動をあまり行わずに車速などの情報を確認することができる。
図1は、従来のヘッドアップディスプレイの一例を示す。このヘッドアップディスプレイは、特許文献1に開示されたものである。図1に示すように、車のダッシュボードに配置される光学ユニット80は、画像表示部である表示器88、平面鏡81、凹面鏡82で構成されている。表示器88の光は、平面鏡81と拡大光学系である凹面鏡82で反射され、出射窓87を通って、フロントウィンドウ101に設けられたコンバイナ102で運転者に向けて反射される。運転者にとっては、前方に表示の虚像103が視認される。
平面鏡81の役割は、光学ユニット80の空間的制約で、表示器88から凹面鏡82に至る光路を一直線にできない場合の、光路の折り曲げである。
図2は、凹面鏡82による遠方拡大表示の説明図を示す。表示器88と凹面鏡82(中心点をQとする)の距離をL1、表示器上の点Pの凹面鏡による虚像をP’としたときのQP’の距離をL2、点Qとコンバイナ102の中心の点Rの距離をL3、点Rと運転者の目の位置(点E)の距離をL4とする。
運転者の目の位置(点E)と前方に形成される虚像P”の距離は、L2+L3+L4である。このうち、L3とL4は自動車により決まり、乗用車の場合は、1m程度である。このため、目の焦点移動を行わずに表示と車外風景を視認できるように、より遠方に虚像を表示するためには、L2を大きくする必要がある。
L2を大きくする方法の一つは、凹面鏡82の焦点距離を短く(曲率半径を小さく)して表示器88から凹面鏡82に至る光路長L1を、凹面鏡の焦点距離よりも短い状態で、できるだけ焦点距離に近づけることである。これにより、大きな拡大倍率が得られ、表示器88が小さくて済む。
別の方法としては、焦点距離の長い(曲率半径の大きい)凹面鏡82を用い、L1を長くとる方法がある。この方法では、低拡大率であっても、表示距離を大きくすることができる。たとえば図3に示す光学ユニットの如く、平面鏡91、92、凹面鏡93を設けて、限られた空間に光路を重複させる構成としている。これにより光学ユニットの小型化を図っている。
上記において、凹面鏡82は、表示器88に表示された像の虚像を形成すると同時に、虚像を拡大表示するために用いられている。車のダッシュボードはヘッドアップディスプレイ以外の装置を配置する必要がある関係で、ヘッドアップディスプレイの光学系はできるだけ小さいことが望まれている。そのため、小さな表示器が用いられる。しかしながら、運転者にはある程度の大きさの虚像を表示する必要があるため、像を拡大するための光学系として凹面鏡82が必要となる。
また、車のフロントウィンドウは車両のデザイン上の制約により曲面であることが多く、そのためにフロントウィンドウで反射された像には歪が生じる。そのため、図4に示すように、この歪を補正するための機能を凹面鏡82に持たせることも行われている。図4は特許文献2に開示されたものである。
しかしながら、図1の従来のヘッドアップディスプレイの光学ユニットでは、より遠方に虚像(表示像)を表示するために、光学系の光路長L1を長くしないで、光学系の拡大倍率を大きくすると、光学ユニットを大きくすることなく、表示像をより遠方に表示できるが、表示像の歪み、収差が大きく、視点を変えたときに像の流れが生じるという問題があった。
また、図1乃至図4の従来のヘッドアップディスプレイでは、虚像を形成すると同時に像を拡大表示するために光学ユニット内に凹面鏡を設置するが、フロントウィンドウ等の開口部を透過した太陽光が凹面鏡に入射した場合、凹面鏡で反射した光は集光するため、ヘッドアップでィスプレイ等の装置、その中で特に表示器に損傷を与える可能性があるという問題があった。
また、凹面鏡が虚像の形成、拡大光学系としての機能と、フロントウィンドウの曲面であることによる反射像の歪補正の機能とを併せ持っているため、凹面鏡の面積、形状および傾斜角度に設計上の自由度が小さく、互いの機能を両立させることが難しいと共にそれ以外の機能をさらに付加することが難しいという問題があった。そのため、各機能を有する光学部品を別々に設置する必要があるため、光学系を小さくすることができないという問題があった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヘッドアップディスプレイなどの画像表示装置を小型化でき、かつ太陽光による損傷の可能性がないレンズ光学系、並びに該レンズ光学系を用いた画像表示装置およびヘッドアップディスプレイを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のレンズ光学系は、物体側より順に、複数の凸レンズが平面状に配置された第1凸レンズ群と、複数の凸レンズが平面状に配置された第2凸レンズ群と、複数の凸レンズが平面状に配置された第3凸レンズ群と、を備える。第1凸レンズ群、第2凸レンズ群、第3凸レンズ群の順に、凸レンズのレンズ径およびレンズピッチが大きくなるように構成されている。
この態様によると、物体から放射状に放出された光を受けた第1凸レンズ群の各凸レンズは、各凸レンズの結像点に物体の倒立像を形成する。第2凸レンズ群の各凸レンズは、この各倒立像の光束を受けて、各凸レンズの光軸方向に曲げる。第3凸レンズ群の各凸レンズは、この曲げられた各光束を受け、視点から物体までの光路長よりも遠方に物体の虚像を形成する。第3凸レンズ群の凸レンズのレンズピッチおよび曲率半径を調整することで、虚像を任意の位置に形成することができる。この態様によれば、上述した従来技術のように光学系の光路長を大きくとらなくても、任意の位置に物体の虚像を形成することができるので、ヘッドアップディスプレイなどの画像表示装置を小型化できる。
本発明の別の態様は、画像表示装置である。この装置は、画像を表示する画像表示部と、画像表示部からの光を受け、画像の虚像を表示する上述のレンズ光学系と、レンズ光学系の出射光の光路を変更する凸面鏡とを備える。
この態様によると、小型の画像表示装置を構成できる。このような画像表示装置は、たとえばゲーム機に利用することができる。すなわち、画像表示部で表示した画像よりも遠方に、奥行きのある虚像を形成することにより、ゲームの立体感を演出することができる。
また、虚像の形成、拡大と、フロントウィンドウが曲面であることによる歪の補正とをレンズ光学系、凸面鏡とに分けることができるため、凸面鏡に他の機能を持たすことが可能となる。一方向に圧縮した画像を画像表示部に表示し、凸面鏡で画像の伸長を行ってもとに戻す機能を持たせることで、画像表示部および光学系の厚みを薄くすることが可能となり、さらに画像表示装置を小型化できる。
本発明のさらに別の態様は、ヘッドアップディスプレイである。このヘッドアップディスプレイは、画像を表示する画像表示部と、画像表示部からの光を受けるレンズ光学系と、レンズ光学系の出射光の光路を変更する凸面鏡と、光路を観察者に向けて反射して、観察者の前方に画像の虚像を表示するコンバイナとを備える。
この態様によると、ヘッドアップディスプレイにおける光学ユニットを小型化することができる。これにより、ダッシュボード内にあまりスペースが確保できない場合であっても、ヘッドアップディスプレイの光学ユニットを収納することが可能となる。
また、レンズ光学系からの出射光の光路を変更するミラーが凸面鏡であり、フロントウィンドウから入射した太陽光を集光せずに発散するため、太陽光の入射によってヘッドアップディスプレイの部品、特に画像表示部に損傷を与えることを防ぐことができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ヘッドアップディスプレイなどの画像表示装置を小型化できるレンズ光学系、並びに該レンズ光学系を用いた画像表示装置およびヘッドアップディスプレイを提供できる。さらには光路変更用のミラーが該レンズ光学系に対して凸面形状にできるため、フロントウィンドウ等の開口部から入射した太陽光が画像表示装置またはヘッドアップディスプレイに入射した際に、太陽光をミラーが集光することにより画像表示部等の部品が損傷するという問題を防ぐことができる。
10 レンズ光学系、 12 第1レンズアレイプレート、 14 第2レンズアレイプレート、 20 第1凸レンズ群、 21 第1要素凸レンズ、 22 第2凸レンズ群、 23 第2要素凸レンズ、 24 第3凸レンズ群、 25 第3要素凸レンズ、 30 画像表示部、 32 フロントウィンドウ、 34 コンバイナ、 40 物体、 42 虚像、 52 画像、 54 虚像、 100 ヘッドアップディスプレイ。
図5は、本発明の実施の形態に係るレンズ光学系10を説明するための図である。図5に示すように、レンズ光学系10は、複数の凸レンズが両面に形成された第1レンズアレイプレート12と第2レンズアレイプレート14とが積層された構造となっている。図5では、第2レンズアレイプレート14の第2外側面14c上に、複数の第2外側凸レンズ14aが配置されている様子が示されている。
レンズ光学系10は、第1レンズアレイプレート12の第1外側面12c側である物体側に位置する物体40からの光を受けて、第2レンズアレイプレート14の第2外側面14c側である観察側に位置する観察者44に、虚像42を表示するものである。虚像42は、観察者44の視点から物体40までの光路長よりも遠方に形成される。本実施の形態に係るレンズ光学系10を用いることにより、たとえばヘッドアップディスプレイなどの、観察者に虚像を表示する画像表示装置を構成することができる。
図6は、本実施の形態に係るレンズ光学系10の断面図である。上述したように、レンズ光学系10は、両面に複数の凸レンズが配置された第1レンズアレイプレート12と、第2レンズアレイプレート14とが積層された構造となっている。すなわち、第1レンズアレイプレート12の一方の面である第1外側面12c上には、複数の第1外側凸レンズ12aが規則的に配置されており、他方の面である第1内側面12d上には、複数の第1内側凸レンズ12bが規則的に配置されている。また、第2レンズアレイプレート14の一方の面である第2外側面14c上には、複数の第2外側凸レンズ14aが規則的に配置されており、他方の面である第2内側面14d上には、複数の第2内側凸レンズ14bが規則的に配置されている。第1レンズアレイプレート12と第2レンズアレイプレート14は、第1内側凸レンズ12bと第2内側凸レンズ14bとが対向するように積層されている。
第1外側面12c、第1内側面12d、第2外側面14cおよび第2内側面14d上において、第1外側凸レンズ12a、第1内側凸レンズ12b、第2外側凸レンズ14aおよび第2内側凸レンズ14bは、それぞれ最密充填配列で配置されている。図5には、第2レンズアレイプレート14の第2外側面14c上に、第2外側凸レンズ14aが最密充填配列で配置されている様子が示されている。
本実施の形態において、平面状に配置された複数の第1外側凸レンズ12aは、第1凸レンズ群20を構成している。以下においては適宜、第1外側凸レンズ12aを「第1要素凸レンズ21」と称する。
また、平面状に配置された第1内側凸レンズ12bと第2内側凸レンズ14bは、同一のレンズ径およびレンズピッチであり、対向する第1内側凸レンズ12bと第2内側凸レンズ14bは、光軸が一致し、且つ凸レンズの表面同士が当接するように配置されている。このように配置された第1内側凸レンズ12bと第2内側凸レンズ14bの1つの組は、1つの凸レンズとして機能する。従って、以下においては適宜、対向する第1内側凸レンズ12bと第2内側凸レンズ14bの組を「第2要素凸レンズ23」として扱う。そして、複数の第2要素凸レンズ23は、第2凸レンズ群22を構成している。
また、平面状に配置された複数の第2外側凸レンズ14aは、第3凸レンズ群24を構成している。以下においては適宜、第2外側凸レンズ14aを「第3要素凸レンズ25」と称する。
本実施の形態においては、第1凸レンズ群20、第2凸レンズ群22、第3凸レンズ群24の順に、凸レンズのレンズ径およびレンズピッチが大きくなるように構成されている。すなわち、第1要素凸レンズ21のレンズ径d1<第2要素凸レンズ23のレンズ径d2<第3要素凸レンズ25のレンズ径d3、且つ、第1要素凸レンズ21のレンズピッチp1<第2要素凸レンズ23のレンズピッチp2<第3要素凸レンズ25のレンズピッチp3となるように構成されている。なお、本実施の形態において、レンズピッチとは、最も近接する2つのレンズの中心間の距離である。また、レンズ径とは、レンズとしての機能を有する部分の直径である。
また、本実施の形態においては、第2凸レンズ群22は、その主平面が第1凸レンズ群20の結像面に位置するように配置されている。第2凸レンズ群22の主平面とは、各第2要素凸レンズ23における第1内側凸レンズ12bと第2内側凸レンズ14bとの接点が位置している平面である。第1凸レンズ群20の結像面とは、各第1要素凸レンズ21の結像点が位置している平面である。後述するように、このような位置に第2凸レンズ群22を配置することにより、物体からの光束を好適に曲げ、物体よりも遠方に虚像を形成することができる。また、第1凸レンズ群20に対する第3凸レンズ群24の位置は、後述するように、物体から第1凸レンズ群20までの距離に応じて設定される。
第1レンズアレイプレート12および第2レンズアレイプレート14は、射出成形により形成される。第1レンズアレイプレート12および第2レンズアレイプレート14の材質は、射出成形に使用可能で、必要な波長帯域の光に対して光透過性が高く、吸水性の低いものが望ましい。望ましい材質としては、シクロオレフィン系樹脂や、オレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネートなどを例示することができる。
図7(a)〜(c)は、本実施の形態に係るレンズ光学系10の動作を説明するための図である。図7(a)は、物体「F」を距離Dだけ離れた位置から両眼で観察すると、観察者は、物体を距離Dの位置に確認できることを示している。
ここで、図7(b)に示すように、物体と観察者の視点との間にレンズ径およびレンズピッチの異なる第1凸レンズ群20と第3凸レンズ群24を所望の間隔で配置し、物体からの光を、第1凸レンズ群20の各第1要素凸レンズ21から放射される光束に分けて考える。ここで、第1凸レンズ群20と第3凸レンズ群24との間隔は、物体から放射される光束が、角度変化なく第3凸レンズ群24から出射し、物体から第1凸レンズ群20の個々の第1要素凸レンズ21に張った光線角度(放射角度)に整合するように決める。
図7(b)のような構成の場合、物体から放射状に放出された光を受けた第1凸レンズ群20の各第1要素凸レンズ21は、各第1要素凸レンズ21の結像点に倒立像(要素画像とも呼ぶ)を形成する。第3凸レンズ群24の各第3要素凸レンズ25は、この各要素画像の各光束を受けて、観察者に向けて放出する。観察者がこのような放射光線を両眼で観察すると、物体は、観察者の視点から距離Dの位置に反転して視認できる。
次いで、図7(c)に示すように、第1凸レンズ群20と第3凸レンズ群24の間に、第1凸レンズ群20よりレンズ径およびレンズピッチが大きく、第3凸レンズ群24よりレンズ径およびレンズピッチが小さく、しかも第1凸レンズ群20、第3凸レンズ群24よりも屈折力の大きな第2凸レンズ群22を追加する。第2凸レンズ群22は、上述したように、その主平面が第1凸レンズ群20の結像面に位置するように配置される。
第2凸レンズ群22の各第2要素凸レンズ23は、各要素画像の結像に寄与した各光束を、各第2要素凸レンズ23の光軸方向に曲げる。このように第2凸レンズ群22の各第2要素凸レンズ23により光束が曲げられることにより、観察者は、曲げられた光束の視点から反対方向の延長線上に、虚像である観察像を視認できる。第3凸レンズ群24のレンズピッチおよび第3要素凸レンズ25の曲率半径を調整することで、観察像を任意の位置D’に結像させることができる。もちろん、物体と第1凸レンズ群20の距離Eを変更することにより、観察像の倍率を変化させることができる。
つまり、第1凸レンズ群20により、高品位な倒立像を形成し、第3凸レンズ群24のレンズピッチ、曲率半径、および第2凸レンズ群22と第3凸レンズ群24の位置を調整して、倒立像を読み出すことで、任意の位置に虚像を結像することが可能となり、視差と視度の両立を図ることができる。
このように、本実施の形態に係るレンズ光学系10によれば、物体と第1凸レンズ群20との距離Eを大きくとらなくても、任意の位置に物体の虚像を形成することができるので、ヘッドアップディスプレイなどの画像表示装置を小型化できる。
図8は、本実施の形態に係るレンズ光学系10を用いたヘッドアップディスプレイ100を説明するための図である。このヘッドアップディスプレイ100は、画像表示部30と、上述したレンズ光学系10と、光学系からの出射光の光路を変更する凸面鏡33と、コンバイナ34とを備える。レンズ光学系10、画像表示部30および凸面鏡33はヘッドアップディスプレイ100の光学ユニットを構成し、たとえば車両のダッシュボード内に収納される。
画像表示部30は、たとえば液晶ディスプレイで構成され、図示しない画像処理部からの信号に基づいて、車速、燃料残量などの情報を画像52として表示する。
レンズ光学系10は、第1レンズアレイプレート12の第1外側面12cが画像表示部30の表面と対向するように配置される。画像表示部30から出射された光は、第1凸レンズ群20に入射した後、第2凸レンズ群22を通って第3凸レンズ群24より出射される。
レンズ光学系10から出射した光束をフロントウィンドウ32に対して所定の入射角、たとえば45度の入射角で入射するようにするために、凸面鏡33が配置される。図1の従来のヘッドアップディスプレイの光学ユニットでは、光路を変更するミラーが虚像を形成し、拡大するために凹面鏡になるのに対し、本発明においてはレンズ光学系10が画像表示部30に表示された画像の虚像を形成し、拡大する機能を有しているため、凸面鏡33にはフロントウィンドウ32の曲面によって歪む反射像を補正する機能のみが求められるため、凸面鏡となっている。
コンバイナ34は、フロントウィンドウ32の表面に形成された反射膜であり、レンズ光学系10から出射された光を運転者50に向けて反射する。運転者は、視点からコンバイナ34までの光路の延長線上に、画像52の虚像54を視認することができる。
ここで、画像表示部30からレンズ光学系10の第1凸レンズ群20までの距離をD1、レンズ光学系10の第3凸レンズ群24から凸面鏡33までの距離をD2、凸面鏡33からコンバイナ34までの距離をD3、コンバイナ34から運転者50の視点までの距離をD4、コンバイナ34から虚像54までの距離をD5とする。このとき、運転者50の視点から画像52までの光路長は、D1+D2+D3+D4である。また、運転者50の視点から虚像54までの光路長は、D4+D5である。本実施の形態に係るレンズ光学系10は、図7において説明したのと同様に、運転者50の視点から虚像54までの光路長D4+D5を、運転者50の視点から画像52までの光路長D1+D2+D3+D4よりも長くすることができる。
運転者50が車両前方の風景と虚像54とを重ね合わせて視認することができるように、虚像54は、車両前方の出来るだけ遠方に形成されることが好ましい。たとえば、コンバイナ34から虚像54までの距離D5は、1m程度を確保することが望ましい。図3に示すような従来のヘッドアップディスプレイの光学ユニットでは、コンバイナから虚像までの距離を1m確保するためには、画像から凹面鏡までの光路長を1m確保する必要があった。この場合、光学ユニットを小型化することは難しい。しかしながら、本実施の形態に係るレンズ光学系10を用いてヘッドアップディスプレイ100を構成することにより、距離D1+D2+D3を距離D4よりも小さくすることができる。従って、光学ユニット内においてそれほど大きな光路長を確保する必要がないため、光学ユニットを小型化することができる。
また、図9(a)に示す通り、従来の光学ユニットでは光路を変更するミラーが凹面鏡となっているため、フロントウィンドウから光学ユニットに入射する太陽光が凹面鏡にて集光され、画像表示部を損傷してしまうのに対し、本発明の光学ユニットにおいては設置されるミラーが凸面鏡であるため、図9(b)に示すとおりフロントウィンドウから光学ユニットに入射する太陽光がミラーによって集光されないため、画像表示部の損傷を防ぐことができる。
また、本実施の形態に係るヘッドアップディスプレイ100によれば、非常に簡易な構成により、画像表示部30に表示された画像52の奥行き画像である虚像54を構成できる。奥行き感のある画像を形成する装置としては、従来より、映像投影系の結像位置にレンチキュラスクリーンを配置し、両眼視差を含んだ画像をそれぞれ左右の眼に空間的に分離して提示する装置が開示されている。しかしながら、このような装置では、両眼視差を含んだ左右の画像を観察者の頭の中で合成して奥行き感を得るものであるので、奥行き感のある画像を認識するのに疲労感を伴ってしまう。しかしながら、本実施の形態に係るヘッドアップディスプレイ100では、両眼視差を含んだ左右の画像を観察者の頭の中で合成するような作業は必要なく、容易に奥行き感のある虚像54を視認できるため、観察者が疲労感を感じることはない。
次に凸面鏡にフロントウィンドウの曲面による歪の補正以外の機能を付加した、他の実施の形態に係るヘッドアップディスプレイ200につて説明する。
図10は、図8に示した光学系において、画像表示部30に表示される画像を紙面の上下方向(ヘッドアップディスプレイの高さ方向)に圧縮して表示する場合を示している。画像表示部30に表示する画像を1方向、特にヘッドアップディスプレイの高さ方向に圧縮することにより、表示に必要な画像表示部の高さを低くすることができる。また、虚像形成に必要な光学系10の幅(紙面の上下方向)も画像表示部に合わせて小さくすることができるため、光学系の高さを低くすることができ、もってヘッドアップディスプレイを薄くすることができる。
図10においては、ヘッドアップディスプレイの高さ方向に圧縮された画像は凸面鏡33によって高さ方向に伸長され、所定の縦横比率を有する画像に変換される。したがって、視認できる虚像は圧縮された像ではなく、圧縮前のもとの像となる。
また、画像の圧縮は上記のように画像表示部に表示される画像で行ってもよいが、図10に示したように画像表示部30の出射側にシリンドリカルレンズ62を設置することによって行ってもよい。また、画像表示部30およびシリンドリカルレンズ62の両方で画像の圧縮を行ってもよい。
ヘッドアップディスプレイにおける虚像を明るくするためには、図10において示したように、画像表示部30のすぐ近くにシリンドリカルレンズ62を配置することが望ましい。シリンドリカルレンズ62を配置することによって、レンズ光学系10に画像表示部30から出射された光をより多く到達させることが可能となり、もってヘッドアップディスプレイでの像を明るくすることができる。
以上、フロントウィンドウの曲面による像の歪を補正するために、光路を変更するミラーを凸面鏡33とした場合を説明した。しかしながら、図11に示すように、フロントウィンドウの曲率による像の歪に対応した像を画像処理して画像表示部に表示することにより、光路を変更するミラーを凸面鏡ではなく、平面鏡36とすることができる。平面鏡36とすることでミラーの作製が容易となり、ヘッドアップディスプレイのコストを下げることができる。また、平面鏡を用いた場合においてもフロントウィンドウから入射した太陽光を集光することがないので、画像表示部に損傷を与えることを防止することができる。
Claims (6)
- 物体側より順に、複数の凸レンズが平面状に配置された第1凸レンズ群と、複数の凸レンズが平面状に配置された第2凸レンズ群と、複数の凸レンズが平面状に配置された第3凸レンズ群と、を備え、
前記第1凸レンズ群、前記第2凸レンズ群、前記第3凸レンズ群の順に、前記凸レンズのレンズ径およびレンズピッチが大きくなるように構成されていることを特徴とするレンズ光学系。 - 画像を表示する画像表示部と、
前記画像表示部からの光を受け、前記画像の虚像を表示する請求項1記載のレンズ光学系と、
前記レンズ光学系の出射光の光路を変更する凸面鏡と、
を備えることを特徴する画像表示装置。 - 1方向に圧縮した画像を表示する前記画像表示部と、
前記画像を圧縮した方向と同じ方向に曲げられた前記凸面鏡と、
を備えることを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。 - 画像を表示する画像表示部と、
前記画像表示部からの光を受ける請求項1記載のレンズ光学系と、
前記レンズ光学系の出射光の光路を変更する凸面鏡と、
前記凸面鏡からの光を観察者に向けて反射して、観察者の前方に前記画像の虚像を表示するコンバイナと、
を備えることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。 - 1方向に圧縮した画像を表示する前記画像表示部と、
前記画像を圧縮した方向と同じ方向に曲げられた前記凸面鏡と、
を備えることを特徴とする請求項4記載のヘッドアップディスプレイ。 - 前記画像表示部から出射した光を1方向に曲げるシリンドリカルレンズと、
前記シリンドリカルレンズによって前記光が曲げられる方向に曲げられた前記凸面鏡と、
を備えることを特徴とする請求項4記載のヘッドアップディスプレイ。
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