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JP2011124354A - Soiウェーハの検査方法 - Google Patents

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JP2011124354A JP2009280070A JP2009280070A JP2011124354A JP 2011124354 A JP2011124354 A JP 2011124354A JP 2009280070 A JP2009280070 A JP 2009280070A JP 2009280070 A JP2009280070 A JP 2009280070A JP 2011124354 A JP2011124354 A JP 2011124354A
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輝紀 田中
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Abstract

【課題】SOIウェーハの支持基板層中に存在する不純物金属及び積層欠陥を区別して簡便且つ低コストに検査することが可能な方法を提供する。
【解決手段】支持基板層(13)上に埋め込み酸化膜層(12)を有するとともに該埋め込み酸化膜層(12)上にSOI層(11)を有するSIMOXウェーハ(10)に関して、支持基板層(13)中の欠陥を検査する方法は、SOI層(11)及び酸化膜層(12)を除去し、続いて支持基板層(13)をエッチング液により選択エッチングして表面に存在する欠陥をエッチピットとして顕在化させ、エッチピットのサイズをカウンタにより測定し、前記サイズが1μm以上の場合には不純物金属に起因するものと同定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、SOIウェーハ中の欠陥及び/又は不純物金属を検出するSOIウェーハの検査方法に関するものであり、特に、SIMOX法により得られたSOIウェーハ中の積層欠陥及びニッケルの選択検出を行うSOIウェーハの検査方法に関するものである。
近年、デバイス性能の更なる向上に向けて、SOI(Silicon on Insulator)構造が注目されている。図1に示すように、SOI構造を有するウェーハ(以降、「SOIウェーハ」と称する)10は、シリコンからなる支持基板層13上に二酸化シリコン(SiO)からなる酸化膜層12と、シリコンからなるSOI層(活性層)11とが順次形成されてなり、通常のシリコン基板において素子と基板との間に発生していた寄生容量が抑制されるため、デバイスの高速化、高耐圧化、低消費電力化等の実現が期待できる。
こうしたSOIウェーハにおいて、最近では、酸化膜層12と支持基板層13との間に、例えば静電気放電(Electrostatic Discharge,ESD)素子を形成することが提案されており(例えば、特許文献1参照)、SOIウェーハ10の表面のみならず、今後は酸化膜層12の下の領域に素子を形成する機会が増加するものと予想される。
SOIウェーハを製造する方法として、主に、貼り合わせ法と、SIMOX(Separation by IMplanted OXygen)法とが存在する。
貼り合わせ法は、表面酸化されたシリコン支持基板と、デバイスを製造する活性基板を貼り合わせて1200℃程度の高温にて熱処理を施し、支持基板の酸化膜と活性基板のシリコンを結合させることによりSOIウェーハを製造する方法である。
一方、SIMOX法は、ポリッシュト・ウェーハ(Polished Wafer,PW)に酸素イオンを注入した後に高温アニールを施し、ウェーハ表面から所定の深さの位置に埋め込み酸化膜(Buried OXide,BOX)層を形成することによりSOIウェーハを製造する方法である。SIMOX法は貼り合わせ法に比べて製造プロセスがシンプルであり、コストの面で有利である。
SIMOX法により得られたSOIウェーハ(以降、「SIMOXウェーハ」と称する)には、BOX層下の支持基板層中に積層欠陥が形成される。こうした積層欠陥により、マスクのアラインメントに不整合を生じる。
また、SIMOXウェーハにおいては、製造プロセスのアニール処理におけるニッケル等の金属汚染が以前から問題となっていた。上述のようにBOX層下にデバイスが形成されるようになると、支持基板層中のニッケル等の不純物金属や積層欠陥がリーク電流を発生させるため、デバイス性能が低下する。従って、SIMOXウェーハの量産過程において金属汚染や積層欠陥を低減して品質の向上を図ることが必要であり、そのためにはSIMOXウェーハ中に存在する不純物金属と積層欠陥を区別した検査が可能であるとともに、簡便且つ低コストに検査できる方法を確立することが望まれる。
従来、こうした欠陥の検査は、主に透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope,TEM)により行われていた(例えば、特許文献2参照)。
米国特許第6074899号明細書 特開2003−347527号明細書
しかし、TEMによる検査方法では、ニッケル等の不純物金属と積層欠陥と区別して検査する以前に、不純物金属の観察自体が困難である。
また、TEMにより欠陥の検査を行うためには、FIB法、イオンミリング法、電解研磨法などにより解析に必要な試料を薄膜加工する必要があり、これには多くの時間、労力及びコストを必要とする。実際、1サンプル当たりの検査に一週間程度の時間を要するため、SIMOXウェーハの量産過程における検査方法に適しているとは言い難い。
そこで本発明の目的は、SOIウェーハにおける支持基板層中に存在する不純物金属及び積層欠陥を区別して検出することが可能な方法を、簡便且つ低コストの下に提供することにある。
発明者は、上記課題を解決する検査方法を鋭意検討した結果、SOIウェーハの支持基板層中の不純物金属及び積層欠陥を、選択エッチングにより形成されたエッチピットのサイズに基づいて同定することが可能であることを知見した。また、積層欠陥は、支持基板層の酸化膜層側に局在し、一方、不純物金属は支持基板層中に延在していることを見出し、支持基板層を所定の深さまで除去して選択エッチング処理を施すことにて不純物金属と欠陥との選択検出が可能であることを想到し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によるSOIウェーハの検査方法は、支持基板層上に酸化膜層及びSOI層が順次形成されたSOIウェーハにおける支持基板層中の不純物金属及び積層欠陥を検出するに当たり、前記SOI層及び酸化膜層を除去し、次いで該支持基板層に選択エッチングを施し、当該支持基板層上に顕在化したエッチピットのサイズを測定し、得られたサイズから不純物金属及び積層欠陥を検出することを特徴とするものである。これにより、SIMOXウェーハの支持基板層中に存在する不純物金属及び積層欠陥を区別して簡便且つ低コストで検査することができる。
また、本発明によるSOIウェーハの検査方法は、支持基板層上に酸化膜層及びSOI層が順次形成されたSOIウェーハにおける支持基板層中の不純物金属を検出するに当たり、前記SOI層及び酸化膜層を除去し、次いで支持基板層を330オングストローム以上の厚さにわたり除去した後、該支持基板層に選択エッチングを施し、当該支持基板層上に顕在化したエッチピットの個数を測定し、不純物金属を検出することを特徴とするものである。これにより、SIMOXウェーハの支持基板層中に存在する不純物金属を簡便且つ低コストで検査することができる。
また、本発明によるSOIウェーハの検査方法は、支持基板層上に酸化膜層及びSOI層が順次形成されたSOIウェーハにおける支持基板層中の不純物金属及び積層欠陥を検出するに当たり、第1のSOIウェーハに対して、前記SOI層及び酸化膜層を除去した後、該支持基板層に選択エッチングを施し、当該支持基板層上に顕在化したエッチピットの個数を測定し、次いで第2のSOIウェーハに対して、前記支持基板層を330オングストローム以上の所定の深さまで除去した後、該支持基板層に選択エッチングを施し、当該支持基板層上に顕在化したエッチピットの個数を測定し、前記第1のSOIウェーハの前記支持基板層の表面におけるエッチピットの個数から前記第2のSOIウェーハの前記支持基板層の所定の深さにおけるエッチピットの個数を差し引くことにより前記支持基板層の表面における積層欠陥の個数を決定することを特徴とするものである。これにより、SIMOXウェーハの支持基板層中に存在する積層欠陥を簡便且つ低コストで検査することができる。
また、本発明によるSOIウェーハの検査方法において、前記不純物金属はニッケルであることを特徴とするものである。
また、前記選択エッチングに使用するエッチング液は、セコ液、ライト液、ジルトル液、シュメール液のいずれかであることが好ましい。
また、前記SOI層の除去を、アルカリエッチング、SC1洗浄、オゾン及びフッ酸による洗浄のいずれかにより行うことをことが好ましい。
また、前記酸化膜層の除去をフッ酸により行うことが好ましい。
また、前記支持基板層の除去を枚葉洗浄機により行うことが好ましい。
また、前記エッチピットの個数を、微分干渉顕微鏡、レーザ顕微鏡、原子間力顕微鏡、走査型電子顕微鏡のいずれかにより測定することが好ましい。
本発明によれば、SOIウェーハの支持基板層中に存在する不純物金属及び積層欠陥を区別して、簡便且つ低コストに検査することができる。
SOIウェーハの構造を示す図である。 (a)セコエッチングにより得られたエッチピットの写真、及び(b)得られたエッチピットのサイズ分布を示す図である。 (a)〜(d)は、それぞれIG層を有していないSIMOXサンプル、IG層を有するSIMOXサンプル、IG層を有していないアニール処理を施したPWサンプル、及びIG層を有するアニール処理を施したPWサンプルにおけるエッチピットのサイズ分布を示す図である。 SIMOXウェーハの支持基板層における(a)深さとエッチピットの密度、及び(b)深さとエッチピットのサイズ分布の関係を示す図である。 本発明の選択エッチング法によるSIMOXウェーハの支持基板中の不純物金属及び積層欠陥を区別して検査する方法のフローチャートを示す図である。 本発明の選択エッチング法によるSIMOXウェーハの支持基板中の不純物金属を検査する方法のフローチャートを示す図である。 本発明の選択エッチング法によるSIMOXウェーハの支持基板層中の積層欠陥を検査する方法のフローチャートを示す図である。
以下、本発明によるSOIウェーハを検査する方法について、図面を参照して説明する。
ここで、本発明を導くに至った実験結果について詳しく説明する。まず、8mol/lの水酸化カリウム水溶液によりSOI層を除去した後に、10%のフッ酸によりBOX層を除去し、その後0.15mol/lの二クロム酸カリウムと50%のフッ酸、及び純水を体積比において1:2:3で混合したセコ液により30分間、セコエッチングを施して支持基板層表面にエッチピットを形成させ(取代約3μm)、(例えばKSオリンパス/ニレコ)自動欠陥検査装置(カウンタ)により得られたエッチピットの個数及びサイズを測定した。
図2(a)は、支持基板層表面をセコエッチングした後に、光学顕微鏡の一つである微分干渉顕微鏡にて支持基板層表面を観察した際の写真である。図のように、エッチピットは黒いドットとして観察され、その個数及びサイズをカウンタにより測定した。
図2(b)は、測定されたエッチピットのサイズと個数との関係を示すヒストグラムである。図のように、0.8〜1.0μmの位置にピークを有するサイズ分布が得られた。このサイズ分布はピークに対して非対称構造であり、またピーク位置よりも小さいサイズ側にエッチピットの個数が多いことから、2種以上の欠陥が関与している可能性がある。測定される欠陥としては、主に、BOX層の形成過程で生じる積層欠陥と、アニールプロセスにおける汚染により注入されるニッケルの2つが考えられる。
そこで、上記の測定された欠陥を同定するための実験を行った。即ち、図3は、イントリンジック・ゲッタリング(Intrinsic Gettering,IG)層の有無とエッチピットのサイズ分布との関係を示す図である。サンプルとしては、SIMOXウェーハサンプル(以降、「SIMOXサンプル」と称する)と、比較のためにポリッシュト・ウェーハサンプル(以降、「PWサンプル」と称する)の2つを用意した。PWサンプルにはニッケル及び積層欠陥の双方とも存在していないため、PWサンプルに対してアニール処理を施してニッケルによる汚染を発生させることにより、ニッケルに起因する欠陥がどのようなサイズ分布を有するか明らかにした。
図3(a)〜(d)は、それぞれIG層を有していないSIMOXサンプル、IG層を有するSIMOXサンプル、IG層を有していないアニール処理を施したPWサンプル、及びIG層を有するアニール処理を施したPWサンプルにおけるエッチピットのサイズ分布を示している。尚、図3(a)のエッチピットのサイズ分布は図2(b)と同一である。
まず、図3(c)に示す、IG層を有していないアニール処理を施したPWサンプルにおける結果に注目すると、0.8〜1.0μmの位置にピークが存在していることが分かる。図3(c)のPWサンプルはアニール処理においてニッケルにより汚染されていることから、このピークはニッケルに起因するものである。このことは、図3(d)のIG層を有するPWサンプルにおいて、欠陥そのものが消失していることからも明らかである。
図3(a)を見ると、図3(c)においてニッケルに起因すると同定された0.8〜1.0μmに位置するピークは、図3(a)においても存在する。従って、SIMOXサンプル中の0.8〜1.0μmに位置するピークに関しても、ニッケルに起因するものであると同定できる。
図3(b)を見ると、図3(a)に存在したニッケルに起因する欠陥は、IG層の存在により消失しており、代わりに0.4〜0.6μmにピークを有する新たなサイズ分布が出現している。つまり、図3(a)のサイズ分布は一見1つのピークしか有していないが、ニッケルに起因する0.8〜1.0μmの位置にピークを有するサイズ分布と0.4〜0.6μmの位置にピークを有するサイズ分布とを足し合わせたものであることが分かる。また新たに出現したサイズ分布において、エッチピットのサイズは最大でも1μm未満であることが分かる。
この0.4〜0.6μmに位置するピークの起源となる欠陥は積層欠陥である可能性が高いが、このピークについては更なる検査結果と合わせて検討することにする。
図4(a)は、支持基板層表面からの深さとエッチピットの密度との関係を示す図である。エッチピットの検出は、SIMOXウェーハをSOI層及びBOX層を除去した後に、枚葉洗浄機により支持基板層を表面から深さ方向に330Åずつエッチングし、その後、上述の条件にてセコエッチングを施した後に行っている。図から、支持基板層のエッチングによる取り代が0、即ち支持基板層の表面については、エッチピットの個数は1.2×10/cm程度であるのに対し、界面からの深さが330Åの場合には9.0×10/cm程度であり、それより深い領域においてもほぼ一定であることが分かる。
図4(b)は、支持基板層表面からの深さとエッチピットのサイズ分布との関係を示す図である。図4(b−1)は、図2(b)及び図3(a)と同様にSIMOXサンプルに対するサイズ分布であるが、0.4〜0.6μm、及び1.2〜1.4μmの位置に2つの明確なピークが観察されており、このサイズ分布の相違はアニール炉におけるニッケルの汚染量の相違によるものと考えられる。この図4及び図3の結果を総合すると、1.2〜1.4μmに位置するピークはニッケルに起因し、0.4〜0.6μmに位置するピークは積層欠陥に起因するものと考えられる。
1.2〜1.4μmに位置するピークに注目すると、支持基板層表面からの深さが増加するにつれてピークの大きさが減少するとともに、サイズの小さな方向にややシフトし、深さが1980Åの領域においては0.8〜1.0μmに位置している。このピークシフトは、ニッケルのクラスターサイズが深さとともに小さくなっているためと考えられる。
一方、0.4〜0.6μmに位置するピークについてはピークの位置が変化せずに図3(b)と同じ位置に存在しており、また支持基板層表面から330Åよりも深い領域においては存在していない。つまり、0.4〜0.6μmに位置するピークの起源となる欠陥は、BOX層と支持基板層の界面のごく近傍にのみ存在することが分かる。このピークは積層欠陥に起因している可能性が高く、そうであるならば、以下のように図4(b)の結果をよく説明できる。
即ち、四面体型構造又はピラミッド型構造を有する積層欠陥においては、積層欠陥領域と完全結晶領域との境界には部分転位(又は部分転位の合成により得られた完全転位)が形成されているため、周囲のシリコン格子は大きく歪められている。こうした周囲のシリコン格子を歪ませる積層欠陥がSIMOXウェーハに存在する場合、格子歪みがほぼ存在しない支持基板層の深い領域よりも、格子不整合により歪み分布を有するBOX層と支持基板層との界面近傍の領域に存在する方がエネルギー的に安定である(SiOとSiと界面の格子不整合度は小さいが存在する)。つまり、0.4〜0.6μmに位置するピークが積層欠陥に起因するものであるならば、図4(b)の結果と整合する。そこで、本発明においては、0.4〜0.6μmに位置するピークは積層欠陥に起因するものと見なす。
以上の結果をまとめると、SIMOXウェーハ中に形成される欠陥のうち、1.2〜1.4μmに位置するピークはニッケルに起因し、0.4〜0.6μmに位置するピークは積層欠陥に起因するものと同定することができる。また、図3(b)に示したように、積層欠陥に起因するエッチピットのサイズは最大でも1μm未満であるため、1μmのエッチピットサイズを境界としてニッケルと積層欠陥を区別して検出できる。即ち、選択エッチングにより得られたエッチピットのサイズを測定し、得られたエッチピットのサイズが1μm以上の場合には不純物金属に起因するものとして検出することができる。一方、サイズが1μm未満のエッチピットには積層欠陥に起因するものが含まれている。
図5は、本発明のセコエッチング法によりSIMOXウェーハの支持基板層中の不純物金属を検出する検査方法のフローチャートである。まず、ステップS1にて、所定の除去方法によりSOI層を除去する。除去方法としては、例えば、アルカリエッチングやSC1洗浄、又はオゾンとフッ酸を使用した洗浄などを選択することができ、アルカリエッチングにおけるエッチング液としては、例えば水酸化カリウム水溶液や水酸化ナトリウム水溶液を使用することができる。次いて施されるBOX層の除去のために、BOX層との選択比を大きくすることが好ましい。
次に、ステップS2にて、所定の除去方法によりBOX層を除去する。この場合の除去方法としては、例えばフッ酸による除去方法を選択することが好ましい。
その後、ステップS3にて、検査すべきニッケルを有する支持基板層に対して所定のエッチング液を使用して選択エッチングを施す。エッチング液としては、セコ液、ライト液、ジルトル液、シュメール液等を使用することができる。セコ液に関しては、2クロム酸カリウム、フッ酸、及び純水のそれぞれ濃度とそれらの混合比は、BOX層を除去可能であり、且つエッチングレートが作業上許容できる範囲で選択することができ、例えば0.15mol/lの2クロム酸カリウムと、50%濃度のフッ酸と、純水とを体積比が1:2:3で混合させたものを使用することができる。このようなセコ液などのエッチング液により支持基板層を所定の時間、例えば30分間エッチング処理を施すことにより、支持基板層中の欠陥をエッチピットとして顕在化させる。
セコエッチング処理において、複数のサンプルに対して検査を行う場合に、エッチングレートが大きい場合には各サンプルに対するエッチングの状態を一定にすることが困難となるため、エッチングの品質が一定となるようにエッチング液における純水の割合を調整することが好ましい。
また、上記エッチングプロセスにおいて、エッチングによる支持基板層の取り代が小さい場合には、選択エッチングの量が少なくなり、ニッケルに起因する欠陥を顕在化することが困難となるので、取り代を2μm程度設けることが好ましい。
その後、ステップS4において、セコエッチングにより顕在化した支持基板層表面に存在するエッチピットの個数及びサイズを所定のカウンタにより測定する。カウンタとしては、例えば微分干渉光学顕微鏡、レーザ顕微鏡、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope,AFM)、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope,SEM)等を使用することができる。
ステップS4において得られたエッチピットのサイズ分布において、該サイズが1μm以上をニッケルに起因するものと同定する。
ステップS4において得られた支持基板層表面におけるエッチピットの密度が所定の閾値よりも大きい場合には、当該SIMOXウェーハと同一のバッチのウェーハを不適と判断し、製造プロセスから除外するようにするか、IG層をより厚く形成してニッケルの濃度を低減するように構成することができる。
こうして、SIMOXウェーハの支持基板層中のニッケルをエッチピットのサイズから速やかに検査することができる。
更に、ニッケルと積層欠陥とをより厳密に区別して検査したい場合には、以下に示す方法が有利に適合する。即ち、上述の実験結果における知見から、積層欠陥が支持基板層表面から330Åまでの領域に局在していることから、例えば枚葉洗浄機を使用して支持基板層表面を330Å以上洗浄した後にセコエッチングすることにより、エッチピットのサイズを判定する必要なしに支持基板層中のニッケルのみを検出することができる。
一方、積層欠陥は支持基板層表面から330Åの深さ領域内に局在しており、また、図4(a)から330Åよりも深い領域でニッケルに起因する欠陥の密度が一定であることを考慮すると、支持基板層表面から330Å以内の領域におけるエッチピットの個数から、支持基板層表面から330Å以上深い領域におけるニッケルに起因するエッチピットの個数を差し引くことにより、支持基板層中の積層欠陥のみを検出することができる。
以下に、不純物金属及び積層欠陥をより厳密に区別して検出する方法について説明する。尚、エッチング液や洗浄法等については上記の方法と同じのものを適用することができ、それらの説明は省略する。
図6は、本発明のセコエッチング法によりSIMOXウェーハの支持基板層中の不純物金属を検出する検査方法のフローチャートである。まず、ステップS11にて、所定の除去方法によりSOI層を除去する。
次に、ステップS12にて、所定の除去方法によりBOX層を除去する。この場合の除去方法としては、例えばフッ酸による除去方法を選択することが好ましい。
次に、ステップS13にて、エッチング量の精密な制御が可能な洗浄法により、支持基板層を330Å以上の所定の深さまで洗浄して除去する。
その後、ステップS14にて、検査すべきニッケルを有する支持基板層に対して所定のエッチング液を使用して選択エッチングを施す。
選択エッチング処理において、複数のサンプルに対して検査を行う場合に、エッチングレートが大きい場合には各サンプルに対するエッチングの状態を一定にすることが困難となるため、エッチングの品質が一定となるようにエッチング液における純水の割合を調整することが好ましい。
その後、ステップS15において、選択エッチングにより顕在化した支持基板層表面に存在するエッチピットの個数及びサイズを所定のカウンタにより測定する。
こうして、SIMOXウェーハの支持基板層中のニッケルを検査することができる。
次に、SIMOXウェーハの支持基板層中の積層欠陥を検査する方法について説明する。
図7は、本発明の選択エッチング法によりSIMOXウェーハの支持基板層中の積層欠陥を検査する方法のフローチャートである。まず、2つのSIMOXウェーハを用意し、ステップS21にて、両SIMOXウェーハに対して、例えば、アルカリエッチングやSC1洗浄、又はオゾンとフッ酸を使用した洗浄などによりSOI層を除去する。
次に、ステップS22にて、両SIMOXウェーハに対して、例えばフッ酸によりBOX層を除去する。
ステップS23にて、第1のSIMOXウェーハの支持基板層に対して所定のエッチング液を使用して選択エッチングを施す。
続いて、ステップS24にて、選択エッチングにより顕在化した第1のSIMOXウェーハの支持基板層表面に存在するエッチピットの個数及びサイズを所定のカウンタ、例えば微分干渉光学顕微鏡、レーザ顕微鏡、AFM、SEM等を使用して測定し、支持基板層表面におけるデータとしてメモリ(図示せず)に格納する。
その後、ステップS25にて、例えば枚葉洗浄機により第2のSIMOXウェーハの支持基板層を330Å以上の所定の深さまで洗浄して除去する。
その後、ステップS26及びステップS27にて、ステップS23及びステップS24の処理をそれぞれ施し、計測されたエッチピットの個数及びサイズを第2のSIMOXウェーハの支持基板層の所定の深さの領域におけるデータとしてメモリ(図示せず)に格納する。
最後に、ステップS28にて、メモリ(図示せず)に格納された第1のSIMOXウェーハの支持基板層表面におけるエッチピットの個数からから第2のSIMOXウェーハの支持基板層の所定の深さにおけるエッチピットの個数を差し引くことにより、積層欠陥の個数を決定する。
ステップS23の前に、例えば枚葉洗浄機により支持基板層を330Å未満の深さまで除去するように構成することもできる。
こうして、SIMOXウェーハの支持基板層中の積層欠陥を検査することができる。
このように、検査の対象となるSIMOXウェーハに対して図5、又は図6及び図7に示す処理を施すことにより、BOX層下の支持基板層に存在する不純物金属及び積層欠陥を簡便且つ低コストの下に検査することが可能となり、従来のTEMによる検査では1サンプル当たり一週間要していた検査時間を1/30日まで低減することができる。つまり、SIMOXウェーハの支持基板層中の不純物金属及び積層欠陥を簡便且つ低コストの下に検査することができる。
以上の検査においてはエッチピットの個数の測定の際にカウンタとして微分干渉顕微鏡を使用したが、他の顕微鏡を使用することもできる。例えばレーザ顕微鏡や原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope,AFM)を使用すると、欠陥の検出感度が向上する。一方、検出時間に関しては、微分干渉顕微鏡は1試料あたり1分程度なのに対して、レーザ顕微鏡では5分程度、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope,AFM)では20分の検出時間が必要となる。
このように、レーザ顕微鏡やAFMをカウンタとして使用する場合には、微分干渉顕微鏡に対して欠陥の検出感度に関しては有利であるが、欠陥の検出時間については不利であり、SIMOXウェーハの量産プロセスにおいて許容される検査条件に基づいて、最適なカウンタを適宜選択する。
以上、具体例を挙げて本発明を詳細に説明してきたが、本発明の特許請求の範囲から逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能であることは当業者に明らかである。例えば、ニッケル以外の他の不純物金属についても検査することが可能である。従って、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
本発明によれば、SOIウェーハの支持基板層中の不純物金属及び積層欠陥を簡便かつ低コストで検査することが可能となるので、SOIウェーハを量産する際の品質検査に有用である。
10 SOIウェーハ
11 SOI層
12 酸化膜層
13 支持基板層

Claims (9)

  1. 支持基板層上に酸化膜層及びSOI層が順次形成されたSOIウェーハにおける支持基板層中の不純物金属及び積層欠陥を検出するに当たり、前記SOI層及び酸化膜層を除去し、次いで該支持基板層に選択エッチングを施し、当該支持基板層上に顕在化したエッチピットのサイズを測定し、得られたサイズから不純物金属及び積層欠陥を検出することを特徴とするSOIウェーハの検査方法。
  2. 支持基板層上に酸化膜層及びSOI層が順次形成されたSOIウェーハにおける支持基板層中の不純物金属を検出するに当たり、前記SOI層及び酸化膜層を除去し、次いで支持基板層を330オングストローム以上の厚さにわたり除去した後、該支持基板層に選択エッチングを施し、当該支持基板層上に顕在化したエッチピットの個数を測定し、不純物金属を検出することを特徴とするSOIウェーハの検査方法。
  3. 支持基板層上に酸化膜層及びSOI層が順次形成されたSOIウェーハにおける支持基板層中の不純物金属及び積層欠陥を検出するに当たり、第1のSOIウェーハに対して、前記SOI層及び酸化膜層を除去した後、該支持基板層に選択エッチングを施し、当該支持基板層上に顕在化したエッチピットの個数を測定し、次いで第2のSOIウェーハに対して、前記支持基板層を330オングストローム以上の所定の深さまで除去した後、該支持基板層に選択エッチングを施し、当該支持基板層上に顕在化したエッチピットの個数を測定し、前記第1のSOIウェーハの前記支持基板層の表面におけるエッチピットの個数から前記第2のSOIウェーハの前記支持基板層の所定の深さにおけるエッチピットの個数を差し引くことにより前記支持基板層の表面における積層欠陥の個数を決定することを特徴とするSOIウェーハの検査方法。
  4. 前記不純物金属がニッケルであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検査方法。
  5. 前記選択エッチングに使用するエッチング液は、セコ液、ライト液、ジルトル液、シュメール液のいずれかであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の検査方法。
  6. 前記SOI層の除去を、アルカリエッチング、SC1洗浄、オゾン及びフッ酸による洗浄のいずれかにより行うことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査方法。
  7. 前記酸化膜層の除去をフッ酸により行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の検査方法。
  8. 前記支持基板層の除去をオゾン及びフッ酸による洗浄、又はSC1洗浄のいずれかにより行うことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の検査方法。
  9. 前記エッチピットの個数を、微分干渉顕微鏡、レーザ顕微鏡、原子間力顕微鏡、走査型電子顕微鏡のいずれかにより測定することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の検査方法。
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