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JP2011118013A - 表示装置 - Google Patents

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JP2011118013A
JP2011118013A JP2009273079A JP2009273079A JP2011118013A JP 2011118013 A JP2011118013 A JP 2011118013A JP 2009273079 A JP2009273079 A JP 2009273079A JP 2009273079 A JP2009273079 A JP 2009273079A JP 2011118013 A JP2011118013 A JP 2011118013A
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frequency
alternating electric
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particles
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Ryuichi Yatsunami
竜一 八浪
Kazuhiro Yanagi
一寛 柳
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Panasonic Corp
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Panasonic Corp
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Abstract

【課題】中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】電界集中部を形成するように配置された作用極3、対極4と、作用極3、対極4間に保持され、複数の粒子8を懸濁させた液体7と、作用極3、対極4に交番電界を印加させるための電源9と、交番電界の周波数を決定するためのプログラムを保存した記憶部12と、プログラムを基に電源9が出力する交番電界の周波数を決定する制御部11と、を備え、交番電界の周波数を変化させることによって、作用極3上における複数の粒子8の分布を変化させ、中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子ペーパーなどに用いられる反射型の表示装置に関するものである。
電子ペーパーなどに用いられる表示装置の動作原理のひとつに電気泳動方式がある。
電気泳動方式は、溶媒中に分散された帯電粒子が電極から印加される電界によって電極間を移動する電気泳動と呼ばれる現象を利用するものである。電気泳動方式で印加される電界は直流電界であって、分散された帯電粒子がその電荷と同じ極の電極から反発され、反対の極の電極に引き寄せられることを利用する。したがって電気泳動方式では泳動される粒子は正負いずれかの電荷を持っていることが必須である。
(特許文献1)に開示された例では、二種類の互いに反対の電荷を帯びた白と黒の粒子を含む液体を上下の電極間にはさんで画素とし、電極間に印加する電界の方向を反転させることで白粒子を表面側に泳動したり、黒粒子を表面側に泳動したりして画像形成を行っている。白粒子が表面側に泳動された部分では、白粒子が光を反射するためその部分が白色として認知され、黒粒子が表面側に泳動されている部分では、黒粒子が光を吸収するために黒色として認知される。
このような電気泳動現象を支配する要因は、粒子の帯電量と電荷の正負、印加される電界の強さのみであり、それらの関係は(式1)に示されたようなものである。
F=qE ・・・(式1)
ここでF及びEはベクトルであって、それぞれ電気泳動力と電界を表している。またqは粒子が持っている電荷である。
このように電気泳動は比較的単純な現象で理解しやすいものであるが、これを画像形成に応用した場合には表現できる画像の質においていくつかの課題がある。
電気泳動現象を利用して画像形成を行う場合の課題は中間調の表現である。
画像形成においては各画素が表現できる階調が多いほどデバイスの表現力は向上することは言うまでもないが、電気泳動は基本的に二値現象であり、中間調を表現するには向いていない。もちろん、通電を途中で止めるなどして電気泳動を中途半端な状態でとめることで中間的な階調を表現することは可能ではあるが、画像形成において頻出する、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を通電時間の制御のみで成し遂げることは困難である。
このような電気泳動方式が抱える課題に対して、(特許文献1)のような改善案が提案された。これは直流を用いた電気泳動に加えて、交流を用いた誘電泳動を組み合わせることで直流を用いるだけでは表示不可能な粒子の泳動制御を可能にするというものである。
特開2005−242320号公報
しかしながら、(特許文献1)の提案はなお直流電界を用いた電気泳動現象に大きく依存した画像形成であって、中間階調の表現は直流を用いた電気泳動を中断することにより実現すると言及するにとどまっており、誘電泳動は電気泳動を用いることでは実現できない粒子の配置を成すために限定的に使われているのみである。したがって中間階調の表現、また、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を通電時間の制御のみで成し遂げることが困難であるという課題は解決されておらず、なお階調表現において課題を残しているものである。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、電極間に印加する交番電界の周波数を変化させるという簡単な方法で、中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする表示装置を提供することを目的とする。
そこで本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明おける表示装置は、対向して配置された電極対と、液体と前記液体中に懸濁された複数の粒子状物質とを間に設けられた空間を形成するように対向して配置された電極対と、前記電極対に交番電界を印加させるための電源と、前記交番電界の周波数を決定するためのプログラムを保存した記憶部と、前記プログラムを基に前記電源が出力する交番電界の周波数を決定する制御部と、を備え、前記電極対は電界集中部を形成し、前記制御部が前記交番電界の周波数を変化させることによって、前記電極上における前記複数の粒子状物質の分布を変化させることを特徴とした。
以上の構成により、本発明は電極間に印加する交番電界の周波数を変化させるという簡単な方法で粒子状物質の分布を変化させ、特に中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする制御性、表現力の高い表示装置を実現することができる効果を有するものである。
Re[Ke]値と周波数の関係を説明するための図 (a)本発明の表示装置の画素の横断面、(b)本発明の表示装置の視認方向から見た上面図 電源の制御手順を説明するための図 (a)本発明の表示装置における画素の横断面における電気力線の様子を示す図、(b)本発明の表示装置における画素の上面から見た場合の電気力線の様子を示す図 (a)本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の通電前の画素の断面図、(b)図5(a)における上面図、(c)本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の第一の周波数の交番電界を印加して一定時間が経過した後の画素の断面図、(d)図5(c)の上面図、(e)本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の第二の周波数の交番電界を印加して一定時間が経過した後の画素の断面図、(f)図5(e)の上面図 (a)本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の第一の周波数の交番電界を印加して一定時間が経過した後の画素の断面図、(b)図6(a)の上面図、(c)本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の粒子配置の中間状態1における画素の断面図、(d)図6(c)の上面図、(e)本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の粒子配置の中間状態1における画素の断面図、(f)図6(e)の上面図、(g)本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の第二の周波数の交番電界を印加し、一定時間が経過した後の画素の断面図、(h)図6(g)の上面図 (a)交番電界の周波数と粒子の移動状態を説明するための図、(b)配置状態に対応する交番電界の周波数を示す図 (a)本発明の電界集中部を形成するように配置された少なくとも一組の電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに平行な平板状の電極対であってかつその形状が互いに異なる場合の画素の横断面における電気力線の様子を示す図、(b)図8(a)の上面図 (a)電界集中部を形成するように配置された少なくとも一組の電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに同一形状の平行な平板状電極対であって、電極を互いに垂直方向に移動しても重なり合わないような位置関係に配置した場合の画素の横断面における電気力線の様子を示す図、(b)図9(a)の上面図 本発明の表示装置を搭載した電子ペーパーの斜視図
請求項1に記載の発明は、電対向して配置された電極対と、液体と前記液体中に懸濁された複数の粒子状物質とを間に設けられた空間を形成するように対向して配置された電極対と、前記電極対に交番電界を印加させるための電源と、前記交番電界の周波数を決定するためのプログラムを保存した記憶部と、前記プログラムを基に前記電源が出力する交番電界の周波数を決定する制御部と、を備え、前記電極対は電界集中部を形成し、前記制御部が前記交番電界の周波数を変化させることによって、前記電極上における前記複数の粒子状物質の分布を変化させることを特徴とする表示装置であって、電極間に印加する交番電界の周波数を変化させるという簡単な方法で粒子状物質の分布を変化させ、特に中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする。
請求項2に記載の発明は、前記制御部は、前記電界集中部近傍に前記粒子状物質を引き寄せた第一の粒子配置状態を実現するための前記交番電界の第一の周波数と、前記電界集中部近傍に前記粒子状物質がほとんど存在しない第二の粒子配置状態を実現するための前記交番電界の第二の周波数との間で前記交番電界の周波数を変化させることによって、前記粒子状物質が前記電極上の一部に集中し、前記電極上の一部には存在しないようにすることを特徴とする請求項1記載の表示装置であって、電極間に印加する交番電界の周波数を変化させるという簡単な方法で中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする。
請求項3に記載の発明は、前記電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに平行な平板状の電極対であって、その面積が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の表示装置であって、電極間に容易に電界集中部と弱電界部が形成され、中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする。
請求項4に記載の発明は、前記電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに平行な平板状の電極対であって、その形状が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の表示装置であって、面積の大小関係にかかわらず、特に電極周辺部において不均一な電界が発生し、いずれかの電極表面に電界集中が形成され、電極から離れた部分に弱電界部が形成されるので、中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする。
請求項5に記載の発明は、前記電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに同一形状の平行な平板状電極対であって、前記電極対を互いに垂直方向に移動しても重なり合わないように配置されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置であって、電極間において不均一な電界が発生し、少なくとも一方の電極表面に電界集中が形成され、電極から離れた部分に弱電界部が形成されるので、中間調表現と、中間的な階調から別の中間的な階調への状態変異を可能とする。
本発明の実施の形態の一例を示すにあたり、本発明を正確に理解するための語句の説明を行う。
まず、電界集中部について説明する。本願で言うところの電界集中部とは、不均一電界による電位勾配のために電気力線が集中している部分のことである。これは電気力線が他の部分に比較してより密に存在している部分と言い換えることもできる。
電界集中部の第一の例として挙げられるのは帯電体の表面近傍である。
たとえば対極が無限遠に存在しているような等方的な環境において空間に保持された球状の帯電体があるとき、この帯電体の表面にはあらゆる方向から、あるいはあらゆる方向に向けて電気力線が放射状に張り出す。このとき球状帯電体の表面から無限遠の彼方に向けて電位の勾配が生じる、このとき球状帯電体の表面は電界集中部である。
また互いに電位の異なる二枚の互いに合同な並行平板があるとき、平板端部から遠い平板内部の電気力線は平行になり、かつその密度も均一になるが、端部においては電位の高い帯電体の端部から空間に張り出した電気力線がより電位の低い帯電体の端部に収束する、すなわち平板端部のギャップ部分で電気力線がかまぼこ型にアーチを描くように張り出すために電気力線の分布は不均一となり電位の勾配は大きくなる。このとき、二枚の並行平板の端部が本願で言うところの電界集中部となる。
また二枚の互いに面積と電位の異なる並行平板帯電体では、もはや平行電界は存在しえず、より面積の大きな帯電体から張り出した電気力線がより面積の小さな帯電体に向けて収束することになる。このときより面積の小さな帯電体の表面から他方の帯電体に向けて電位の勾配が生じ、面積の小さな帯電体の表面は電界集中部となる。
帯電体において電界集中部をより積極的に形成するには鋭利な角を設けることが有効である。これはたとえば前述した球状帯電体であればその表面に突起を設けて金平糖のような形状にすると、その突起の先端には他の部分に比べてより強く電気力線が集中するようになり電位の勾配が他の部位よりも大きくなる。これはエッジ効果としてよく知られているものである。
電界集中部の第二の例は、誘電率の大きな物質が誘電体の小さな物質で囲まれ、かつその一部が他の部分よりも小さな断面積を有するような場合である。このときこの断面積が小さな部分は電界集中部となる。これより誘電率の高い部分に分布しようとする電気力線が面積の小さな部位で絞られるように集められるからである。このような電気力線の状態は非並行で不均一なものであり、その密度が高くなるにしたがって電位の勾配も大きくなるため、この部位は電界集中部であるといえる。このような電界集中部の具体的な形状の例は(特許文献1)にも示されている。
このように、電界集中部は電気力線が不均一かつ周辺に比べて密度高く存在する電位勾配の大きな部位として定めることができる。電界集中部は前述した帯電体のように周りと電位の異なる部位があれば存在し、電極のように電源と電気的に接続されていることを必須とするものでもない。たとえば、電界の中に保持された導体あるいは誘電体には電界によって自由電子の偏りや分極による電荷が誘起されるが、電荷が集中する部分はすなわち電気力線が集中する部分であって、これも本願で言うところの電界集中部であるといえる。
次に、交番電界について説明する。本願で言うところの交番電界とは、一定の周期で電界の方向が反転し、その際に電流が流れる場合にはその平均値が両方向で同じになるようなものである。そして、交番電界の周波数は一秒間に電界の方向が反転した回数で定義される。
次に、誘電泳動現象について説明する。
誘電泳動現象は誘電体が電界によって分極して双極子となり、その双極子が分極をもたらした電界によって力を受ける現象である。誘電泳動は1951年にIBM社のH.A.Pohlによって報告されて以来、主に生物分野において細胞を移動させたり微生物を選択的に集めたりといった技術検討がなされてきた。誘電泳動の詳細はたとえば参考文献1や参考文献2に記載されている(参考文献1:H.A.Pohl,”The Motio
n and Precipitation of Suspensoids in Divergent Electric Fields”,J.Appl.Phys.22(
7),869−871(1951)、参考文献2:”AC Electrokineti
cs: colloides and nanoparticles”, Hywel
Morgan et.al. Research Studies Press LTD.)。
比誘電率εmの媒体中に懸濁された比誘電率εp、半径rの球形粒子に作用する誘電泳動による力、すなわち誘電泳動力FDEPは次の(式2)及び(式3)で表される。
DEP = 2πr3εmRe[Ke]∇|E|2 ・・・(式2)
Ke = (ε* m−ε* p)/(ε* m+2ε* p) ・・・(式3)
ここで、Eは電界ベクトル、添え字*は値が複素数であることを示している。そして、Re[Ke]は、(式3)で表される複素数からなる式の実部をとった値であることを示している。
式からわかることとして、まず誘電泳動力FDEPは粒子が大きくなると強くなる。上記式では粒子が球状の場合を仮定したが、粒子が楕円体や円筒状など球形と異なる形状の場合についても理論的な解析はなされており、これらに関してもサイズの増大とともに誘電泳動力が増加する。
そして次に誘電泳動力FDEPは媒体の比誘電率に比例する。比誘電率が大きいということは分極しやすいということを意味する。たとえば水の様な比誘電率が大きな液体は誘電泳動現象を生じさせるのに好適なものである。
次の項Re[Ke]は(式3)に示されているように複素誘電率を用いて表現された式であるということで、直感的な理解が難しいものである。複素誘電率ε*で表されるそれぞれの項の完全表現は、ε−σ/ωjであり、誘電率εの他に導電率σ及び角周波数ωを含んでいる。なおjは虚数単位である。この完全表現からわかるように複素誘電率ε*は媒体及び粒子の導電率の影響を受け、また系に印加される交番電界の周波数にも依存して変化する量である。この括弧内の値の変化が印加される交番電界の周波数に依存するというのが誘電泳動の大きな特徴の一つである。
さて、最後は電界Eである。ここでは電界Eはベクトル量であり、その強さとともに電界が張り出す方向も考慮するべきことを示している。そしてこの電界Eの二乗は演算子ナブラが作用することで3次元方向での電界の変化、すなわち電位の勾配とその方向を示し、総じてその場における電界の不均一さの度合いを示す量となっている。本願ではこの項が最大値に近い値となるような領域を電界集中部としている。
以上の各項が掛け合わされることで誘電泳動力FDEPが表現されている。したがって、誘電泳動力FDEPは、粒子の大きさと、媒体の比誘電率と電位勾配の強さに比例して強くなる力であると言える。そして、電位勾配がベクトル表現されていることから、誘電泳動力FDEPもベクトルとなる。
ここで、項Re[Ke]が意味するところの詳細について説明するが、前述したとおり、(式3)は媒体中に球形の粒子が分散されている系を仮定した式であって、異なる形状の粒子に対しては異なる形の式がそれぞれ導出されることを付記しておく。いずれにしても重要なことは、このKeを除くすべての項は正の値しかとることが無いため、誘電泳動力FDEPはRe[Ke]値の正負によってその作用方向が反転するということである。
図1はRe[Ke]値の変化を周波数に対してプロットしたものの一例である。なお、この図は参考文献3に掲載されていたグラフから引用したものであって、水中に懸濁された細胞に対する誘電泳動力を考察したものである(参考文献3:”Dielectrop
horetic spectra of single cells determined by feedback−controlled levitation”,T.
B.Jones et.al.Biophysical Journal,57 pp173(1990))。
図1に示したグラフは、説明を容易にするため、不要な部分を除くと共に説明のための符号を付加している。まず符号Aはグラフに複数あるRe[Ke]の値が負である領域のうち印加される交番電界の周波数が低い側にある周波数範囲を示している。そして符号BはRe[Ke]が正の値になっている周波数範囲を表しており、符号Cはグラフに複数あるRe[Ke]の値が負である領域のうち印加される交番電界の周波数が高い側にある周波数範囲を示している。符号a、b及びcは、それぞれグラフの周波数範囲A内のRe[Ke]の値を示す曲線、周波数範囲B内のRe[Ke]の値を示す曲線、及び周波数範囲C内のRe[Ke]の値を示す曲線である。そして符号f1は周波数範囲Aと周波数範囲Bの境目である周波数を表し、符号f2は周波数範囲Bと周波数範囲Cの境目の周波数を表している。周波数f1及び周波数f2においてグラフは符号Oで表示されたRe[Ke]の値がゼロとなる軸と交差している。
図1から、Re[Ke]の値は、印加される交番電界の周波数が低い周波数範囲Aではその値が図1aの曲線で示されるように負側にあり、(式2)の値も負となるため誘電泳動力は斥力となっている。周波数範囲A内で印加される交番電界の周波数が増加すると負の誘電泳動力は次第に弱くなり、周波数f1においてゼロとなる。そしてさらにf1を超えて周波数が上がるとRe[Ke]の値は図1bの曲線で示されているように正となり、誘電泳動力は引力となる。ここで図1bの曲線に示されているように、Re[Ke]の値は周波数範囲B内において印加される交番電界の周波数にしたがって次第に大きくなり、しばらく最大値を保った後に再び減少に転じている。すなわちこの周波数範囲Bにおいて誘電泳動は引力であり交番電界の周波数に応じて強くなったり一定であったり弱くなったりするという複雑な変化をする。そして周波数f2においてRe[Ke]は再びゼロとなり、印加される交番電界がf2より高い周波数範囲Cにおいては周波数が高くなると共に一定の負の値まで減少した後、周波数によらぬほぼ一定の強さの斥力を呈するようになる。図1の例ではf1は数kHz、f2は100Mhz付近であるのがわかる。
さて、以上の説明は一例であって、対象となる系を構成する諸条件が変化すると当然Re[Ke]値の変化の様子も変わってくる。前述したように複素誘電率の完全表現は粒子及び媒体の導電率と誘電率を含んでいるので、たとえば同じ粒子と媒体からなる系であっても媒体内のイオン濃度が変化して導電率が変わるとか、あるいは同じ大きさの粒子と同じ媒体からなる系であっても粒子を構成する材料が異なる、すなわち粒子の誘電率が異なれば、印加される交番電界の周波数に対する応答もそれぞれ異なるものとなり、図1に示したグラフの変化の傾向やRe[Ke]の最大及び最小値、そして誘電泳動力がゼロとなるf1及びf2の値も変わるものである。
以上が誘電泳動現象の説明であるが、後述する実施の形態のような実際の系においてはここで説明した現象がそのまま素直に観察されるわけではない。なぜなら、ここで説明した誘電泳動現象の理論は、たとえば粒子の表面電位が無視されているなどのある程度の理想化がなされているからである。実際の媒体内の粒子の表面は電荷を持っている場合がほとんどであり、粒子は自身が持つ電荷の対電荷のイオンの雲を引きずりながら媒体内を移動する。このようなことから実際の系において観察される現象は誘電泳動以外のさまざまな物理化学的な現象が重なったより複雑なものとなり、ここで説明した誘電泳動現象の理論のみで解釈できるものではない。したがって、以下に行う実施の形態の説明も、発生するすべての現象を把握し、その理論を明らかにした上で行われるわけではないことを付記しておく。
以下に図2から図5を用いて本発明の実施の形態の詳細説明を行う。
図2は本発明の表示装置の実施の形態における画素横断面及び上面を説明するための概念図である。図2(a)は本発明の表示装置の画素の横断面、図2(b)は本発明の表示装置の視認方向から見た上面図をそれぞれ表している。本実施の形態では本発明の説明を簡潔に行うために、複数あることを妨げない画素のうち、ひとつについての構成及びその動作について説明する。
図2において、符号1は下側ガラス基板、2は上側ガラス基板、3は作用極、4は対極、5は隔壁、6はセル、7は液体である媒体、8は粒子、9は電源、10は視認方向を表す矢印、11は制御部、12はメモリ、そして13は本発明の表示装置全体である。
本実施の形態では下側ガラス基板1及び上側ガラス基板2はいずれもガラス基板を用いている。これはガラスに材質を限られるものではなく、プラスチックフィルム等を用いることももちろん可能である。ただし、少なくとも上側ガラス基板2は形成される画像を視認することができる程度に透明なものである必要がある。
作用極3及び対極4はいずれも電極であって電源9と電気的に接続されている。ここでいう電気的接続とは電源9が印加する交番電界が作用極3及び対極4に電位変化を与えればよいということであり、必ずしも導電体によって断線なく直流的な接続されていることを意味するものではない。たとえばコンデンサ様の構成を介して交流的な接続がなされていれば十分である。また電極の表面も媒体7や粒子8に必ずしも直接接触している必要は無い。作用極3及び対極4のいずれか一方、または両方の表面が絶縁性の保護膜で覆われているとしても本発明を実施するに何の問題も無い。
本実施の形態における作用極3及び対極4はITOからなる透明電極である。セル6内の粒子の移動の様子を外部から視認するためには少なくとも画素の一部は透明になっている必要がある。本実施の形態では視認方向10から見たときに、上側ガラス基板2とセル6の間に対極4が配置される構造となっているため、少なくとも対極4は透明電極とする必要がある。作用極3は一辺が100μm、対極4は一辺が140μmの正方形であり、それらの中心はやはり正方形である画素の中心と一致している。したがって、対極4はセル6の天井面ほぼ全面を覆っていることになる。作用極3と対極4は互いに平行に配置されているが、作用極3は対極4に比較して面積が小さいためその表面全体が電界集中部となる。そしてこの作用極3と対極4が本発明で言うところの、視認方向に対して垂直に配置され、互いに平行な平板状の電極対であって、かつその面積が互いに異なるものに相当する。
隔壁5はドライフィルムやレジストなどの感光性樹脂にフォトリソグラフィプロセスを適用するなどして形成されたものであり、図2(b)に示されているように格子状構造をなして各画素を分割している。隔壁5と下側ガラス基板1及び上側ガラス基板2で囲まれた空間がセル6である。隔壁は絶縁体であることが好ましく、さらに好ましくはプラスチックのような比誘電率の小さな物質で構成されていることが望ましい。なぜならば、比誘電率の小さな物質内部には電気力線が進入し難いため電気力線を各画素内に閉じ込めることができるからである。
本実施の形態においては隔壁の高さは約50μm、幅約25μm、そして上面から見たときに一辺150μmの正方形の開口を形成している。もちろん画素の形状はどのようなものであっても良いが、隔壁の高さが高くなり、作用極3と対極4の間隔が大きくなると同じ電位勾配を発生させるために必要な電圧が大きくなってしまうことを付記しておく。
本実施の形態における媒体7は水であって、セル6を満たしている。ただし、ここで用いられている水は注意深く不純物や溶解しているイオンを取り除いた純水と言われるものであって、その導電率は高々数十μS/cmと極めて低い値に抑えられている。すでに述べたように、誘電泳動力は媒体の導電率の影響を受けるので、媒体の導電率は注意深く制御される必要がある。また、媒体の導電率は系によって適切な値に制御されるべきものであることは言うまでもない。なお、一般的に媒体の導電率が高くなると電極間に電位差が与えられたときに電極表面ごく近傍に電気二重層が形成され、この電気二重層で電極間電位の大部分が緩和されてしまい、電極から離れた沖合い領域での電位勾配が小さくなってしまう傾向にある。よって、本実施の形態では印加する交番電界がセル6内に有効に電気力線を形成するように導電率を抑えた媒体7としての純水を使用している。
本実施の形態における粒子8は直径5μmにピークを持つ複数の球状中実体であってアクリル樹脂でできている。このような粒子は塗料の質感改善材などとして工業的に製造されており、樹脂ビーズと呼ばれている。本発明を実施可能な粒子はこれにとどまるものではない。たとえば形状で言えば、球状、回転楕円体、棒状、薄片状、繊維状、その他これらが組み合わさったような異形のものであってよく、またその構造は中実、中空、多孔体等であってもよい。そして材質では、アクリルやスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、フッ素系樹脂、ラテックス、シリコンゴムなどの樹脂系、シリカ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウムなどの無機粒子及びこれらの複合物、すなわち無機粒子の表面を樹脂でコーティングしたようなものであってもよい。さらに、これら粒子の表面は化学修飾されていてもよく、また表面を粗にするなどの物理的な処理がなされていてもよい。さらに、これら粒子は染料や顔料によって着色されていても良いし、多層構造など光学的に活性な構造を使うことにより光の干渉を生じさせて着色しても良い。なお、セル6内に保持された粒子8の量は、粒子8が作用極3を含むセル6底面を埋め尽くすに十分なものとなっている。
本実施の形態における媒体7に粒子8としてのアクリルビーズを分散すると、アクリルビーズの表面は負に帯電する。媒体7を水とした場合、アクリルだけでなく多くの樹脂が負に帯電することが知られているが、前述したように、粒子の表面電荷は誘電泳動現象に大きな影響を与えることはない。
また、媒体7に粒子8を分散する際、添加剤を用いることで媒体7と粒子8の比重を調整して粒子8の沈降を防いだり、媒体7の粘度をあげたりチクソトロピー性を付与することでブラウン運動による粒子の拡散を抑制したりすることも好ましいものであって、その場合は媒体7の導電率を変えることが無いように添加剤を選択することが好ましいものである。このような添加剤の例として、蔗糖やマンニトールなどの糖類、有機オリゴマー、アエロジルを始めとする無機ナノ粒子などを挙げることができる。
本実施の形態における電源9は100Hzから10MHzまでの任意の周波数範囲を含む交流を出力することができるものであって、その出力波形は正弦波である。出力電圧も任意に設定可能であって、最大値は正弦波の振幅が100Vである。この電源9は本実施の形態を実施するために十分な電源として選択されたものであって、本発明を実施するための周波数範囲や波形、振幅の最大値などはこの範囲に制限されるものではない。たとえば出力波形は異なる複数の周波数の正弦波の合成波からなることを妨げるものではない。ただし、いかなる波形の交番電界を用いる場合であっても、その形状は周期的なものであって、電界の方向の反転を伴い、電圧印加に際して系に電流が流れる場合にはその平均値が両方向で同じになるようなもの、すなわち交流回路で言うところのバイアス成分を含まない交番電界である。そして、交番電界の周波数は一秒間に電界の方向が反転した回数で定義される。
電源9は制御部11によって制御される。制御部11は、詳細は図示しないが、CPUを含み、予め作成されてメモリ12内に保存された制御プログラムを解釈して電源9を適切に制御することによってセル6内に発生する電界を制御している。この制御手順を図3を用いて説明する。尚、メモリ12内に予め保存されるプログラムには、本発明の表示装置13を適切に動作させるためのすべての手順が記載されているが、ここでは説明を簡易にするために電源9の制御に関わる部分のみについて図3を用いて説明する。このプログラムには多数のセル6が配置された表示装置のスクリーンに映し出したい所望の画像、その画像を映し出すためのそれぞれのセル6の粒子8の配置状況、その粒子8の配置状況にそれぞれのセル内の粒子8を配置するために電源9が出力すべき交番電界の周波数を求める表または演算式が示されている。この表、または演算式とは、例えば、プログラム内に記載された、所望の配置状況と交番電界の周波数を対応させた表、または所望の配置状況に粒子8を配置させる交番電界の周波数を導き出す演算式によって求められる。これらの表及び演算式に関しては、図7を用いて後で詳しく説明する。
なお、スクリーンに映し出したい所望の画像は表示装置13のメモリ12に記憶されるだけでなく、表示装置外部より直接入力することも可能である。これはたとえば、カメラによって写されている映像をリアルタイムに表示し続けるような場合である。またさらに、所望の画像を取り外し可能な外部記憶装置に保存し、必要に応じてその外部記憶装置を本発明の表示装置に接続して、そこから読み出すことも可能である。これはたとえば、デジタルスチルカメラによって撮影され、フラッシュメモリに保存された画像を、フラッシュメモリを本発明の表示装置に接続することで表示を行うような場合である。またさらには、タッチパネルやペン入力装置、マウスなどによって使用者が入力する画像情報を逐次表示するといったことも、メモリ12に記憶されていない画像を本発明の表示装置に表示する場合の例である。
図3は電源の制御手順を説明するための図を表している。S1において、メモリ12内の保存されているプログラムによって、制御部11は、所望の画像を映し出すためのそれぞれのセル内の粒子の配置状態を決定する。続いてS2において、制御部11の図示しないCPUはメモリ12内のプログラムにアクセスして、S1で決定された粒子の配置状態とするための電源9が出力する交番電界に関わるデータを読み取って解釈する。データには、前述したような対応表または演算式が含まれる。なお、データには電源9が出力する交番電界の周波数を求める対応表、演算式だけでなく、振幅、波形、出力の持続時間、持続時間内で周波数や振幅、波形等が経過時間につれて変化する場合はその変化に関わる情報、演算式など、さらには使用者の操作やその他外部から与えられる制御因子に応じて電源9の動作を変更する場合はそれに関わる情報、演算式などが含まれている。例えば、本発明の表示装置が、使用者が押下するボタンに応じていくつかの表示情報を切り替えるようなものである場合、押下されたボタンが制御因子であり、CPUはメモリ12内のデータから押下されたボタンに対応した部分を解釈して適切な表示を行う、といった動作をする。
そして、制御部11はデータに含まれている制御内容を解釈すると、S3において決定された周波数など、正しくそれが反映されるように電源9を設定する。そして、S4において制御部は電源9を通電させ、所定の粒子配置に粒子を保持する。
このように、本発明における表示装置13は制御部11がメモリ12内のプログラムを参照しながら電源9を適切に制御することで中間調表現に優れた表示を行うものである。
ところで、実施の形態の説明は、表示装置13に含まれる単一のセルについて行うが、これは説明の理解が容易になるように単純化しているためである。実際の表示装置13はセルが複数含まれていても良いのはいうまでも無い。そしてその場合においても電源9と制御部11、メモリ12は協調して動作することによって個々のセルを制御し、表示装置13全体として整合性のある動作を行うものである。
次に図4を用いて本実施の形態の画素に形成される電気力線の様子を説明する。
図4において、15は電気力線、16は電界集中部、17は弱電界部である。図4(a)は本発明の表示装置における画素の横断面における電気力線の様子を示す図、図4(b)は本発明の表示装置における画素の上面から見た場合の電気力線の様子を示す図である。
図4(a)において、作用極3は対極4に比較して面積が小さいために電気力線15は作用極3から広がりながら対極4に至る。つまり電気力線の密度は作用極3の近傍に近づくほどその密度を増すように分布すると言える。またこれは上面から見た図4(b)においても同様のことが言える。したがって図4に示した本実施の形態の画素構造においては電位の傾きは作用極3の近傍でもっとも大きくなる。このような電気力線の密度の変化は不均一な電界を形成し、このとき作用極3近傍が本発明で言うところの電界集中部16となる。
さて、電界集中部16に電気力線15が集中した結果、作用極3からも対極4からも離れた部分では電気力線の密度が相対的に低くなる部分が形成されることになる。これを本発明では弱電界部17と称する。誘電泳動力の作用を考えるとき、弱電界部17は電界集中部16と物理的な環境において対照をなす部位である。もちろん、電界集中部16と弱電界部17の間には明確な区切りがあるわけではなく二つの領域は連続的に分布している。
このように、視認方向に対して垂直に配置され、互いに平行な平板状電極を用いるとき、それらが互いに異なる面積を持つことで、セル6内には電界集中部16と弱電界部17が形成される。そしてこの電界集中部16と弱電界部17は、図4に示したような作用極3と対極4の構成のために視認方向10に垂直な面方向に連続的に分布するようになる。詳細は後述するが、電界集中部16と弱電界部17がセル6内に存在し、視認方向10に垂直な面方向に連続的に分布していることが中間調表現を制御性良く行う上で重要である。
以上説明した構成の画素が実際に動作する場合の様子を次に説明する。
図5は異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の様子を説明するための図である。図5(a)は本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の通電前の画素の断面図、図5(b)は図5(a)における上面図、図5(c)は本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の第一の周波数の交番電界を印加して一定時間が経過した後の画素の断面図、図5(d)は図5(c)の上面図、図5(e)は本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の第二の周波数の交番電界を印加して一定時間が経過した後の画素の断面図、図5(f)は図5(e)の上面図である。
まず、画素に通電を行う前、粒子8は媒体7内に均等に分散している。この状態から制御部11は予め定められたプログラムに従って電源9を制御し、第一の周波数の交番電界を印加する。すなわち、図3のS1でメモリ12内に保存されているプログラムの演算式などによって、制御部11は所望の画像を映し出すためセル内の粒子の配置状態を図5(c)、(d)に決定する。制御部11は、この配置状態とするための周波数をメモリ12内のプログラムを基に決定する。本実施の形態における第一の周波数は10kHzである。また波形は正弦波、振幅は20Vである。第一の周波数は正の誘電泳動力を発生する。第一の周波数の交番電界が印加されると直ちに媒体7内の粒子8は電界集中部16方向に移動を始める。そして1秒以内に定常状態に達し図5(c)のような第一の粒子配置状態となる。第一の粒子配置状態は粒子8の実質的に全量が電界集中部16に集まった状態である。さらに詳しくは、粒子8は作用極3の全面を覆いつつも、縁部により多くが集まった状態であるといえる。これは前述したエッジ効果によって作用極3の縁部により電界が集中し、作用極3の中央部よりも縁部の方がより電位の勾配が強くなるからである。このような第一の粒子配置状態を視認方向10から見ると、図5(d)に示したようになり、視認者には粒子色が視認される。実施の形態における粒子8はアクリルであって特別な着色は行われていないが、粒子が小さく、また媒体7である水との屈折率の違いから光をよく散乱し白色として視認されるものである。
次に、制御部11は印加する交番電界を第一の周波数から第二の周波数に変更する。すなわち、図3のS1でメモリ12内に保存されているプログラムの演算式などによって、制御部11は所望の画像を映し出すためセル内の粒子の配置状態を図5(c)、(d)から図5(e)、(f)に変更して決定する。制御部11は、この配置状態とするための周波数をメモリ12内のプログラムを基に決定する。本実施の形態における第二の周波数は200kHzであって、波形は正弦波、振幅は20Vである。第二の周波数の交番電界が印加されると、粒子8は直ちに移動を始め1秒以内に図5(e)に示した第二の粒子配置状態になる。これは第二の周波数の印加によって電界集中部16に粒子8に対する強い負の誘電泳動力が発生するためである。負の誘電泳動力は粒子8を弱電界部17へと押しやるように移動させる。弱電界部17は粒子8が移動可能なセル6内でもっとも電気力線が疎であり、不均一の度合いが低い部位となっている。
第二の粒子配置状態を上面から、すなわち視認方向10から視認した場合の画素の様子を示したものが図5(f)である。第二の粒子配置状態では粒子8は隔壁5に張り付いて薄く広がっているため、視認者には画素奥に配置されている下側ガラス基板が主に視認されることになる。本実施の形態においては、作用極3はITOからなる透明電極、そして下側ガラス基板1はガラスであるので、視認者には透明なガラス板が視認されることになる。
このように、制御部11がメモリ12内に保存されているプログラムの演算式などによって電源9を制御して第一の周波数と第二の周波数の交番電界を切り替えることによって、粒子8は第一の粒子配置状態と第二の粒子配置状態をそれぞれ取る。そして、視認者は異なる画素の状態、すなわち粒子色表示状態と背景色表示状態と表現できる二つの状態を視認することになる。このとき粒子を着色しておけば第一の粒子配置状態で粒子色を視認者に視認させることは容易であるし、また下側ガラス基板1を粒子8とは別の色に着色する、電極を着色する、あるいは電極上に着色した保護膜を形成する等すれば、背景色としてそれらの色を視認させることができ、第一の粒子配置状態と第二の粒子配置状態でそれぞれ別の色を視認させることが可能となる。
以上が本発明による表示装置の一つの画素の基本的な動作である。次に、より複雑な階調表現を行うための動作について説明を行う。
階調表現とは、これまでに説明したような二つの粒子配置状態を単純に切り替える、すなわち白黒表示で言えば真っ白と真っ黒の単純な二値表示ではなく。その中間状態である薄い灰色から濃い灰色を表現することである。従来の階調表示が可能な表示装置では単画素の階調は4段階から128段階に変化する程度となっている。これは画素そのものの能力に加え、制御系の能力も考慮された上で決定されている。
さて、図6は図2で説明した画素を用いて階調表現を行うときの粒子の様子を説明するための図である。図6(a)は本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の第一の周波数の交番電界を印加して一定時間が経過した後の画素の断面図、図6(b)は図6(a)の上面図、図6(c)は本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の粒子配置の中間状態1における画素の断面図、図6(d)は図6(c)の上面図、図6(e)は本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の粒子配置の中間状態1における画素の断面図、図6(f)は図6(e)の上面図、そして図6(g)は本発明の表示装置において異なる周波数の交番電界を用いて誘電泳動を行った際の第二の周波数の交番電界を印加し、一定時間が経過した後の画素の断面図、図6(h)は図6(g)の上面図である。図6(a)、(g)の第一及び第二の粒子配置状態についてはすでに説明をしたのでここでは割愛する。そして粒子配置の中間状態1と2はそれぞれ印加される交番電界の周波数が異なるだけで、その他の条件は第一及び第二の粒子配置状態のものと同じである。さらに、それぞれの粒子配置状態を実現するために変更される交番電界の周波数はメモリ12内に保存された制御プログラムから算出、または読み出され、制御部11が電源9を適切に制御することで実現されているものである。制御プログラムには前述したように、粒子配置の中間状態1で印加されている交番電界の周波数は25kHzである。そして粒子配置の中間状態で印加されている交番電界の周波数は80kHzである。
図6(c)に示されているように、25kHzの周波数の交番電界が印加されると、作用極3の中央部にあった粒子8は中央部から縁部へ移動する。この状態を上面から視認すると図6(d)のようになり、ほとんどが粒子色であるが一部背景色が見えるような粒子配置状態となる。そして、80kHzの周波数の交番電界が印加された状態では、これがさらに進んで、図6(e)のようにほとんどの粒子が作用極3の縁部に集まる。このときの画素を視認方向10である上面から視認すると図6(f)のように視認され、背景色の比率が粒子色に対してより大きくなる。画素の大きさに比べて画素と視認者の距離が十分に離れていれば、視認者はもはや粒子色と背景色を別々に視認することはできず、粒子色と背景色がその面積比率によって混合されたような中間階調を認識することになる。
さて、ではなぜこのような粒子8の移動が生じるのかを説明するが、実施の形態は、誘電泳動現象の説明で示したような理想的な系とは異なり、誘電泳動現象以外の様々な物理現象が重畳して観察されるより複雑な系である。よって、観察される現象がすべて理論的に把握されているわけではない。よってここでは後述するように、観察される現象が主に誘電泳動現象によっていると改定して説明を試みるものとする。
図7(a)は本実施の形態において粒子8が印加される交番電界の周波数によってどのように移動したかを説明するための図、図7(b)は図6で説明した粒子の配置状態に対応する交番電界の周波数の対応表にしたものである。
図7(a)において横軸は周波数を表す対数軸であって、符号Qは粒子8が弱電界部17から電界集中部16移動した周波数範囲、符号Rは粒子8が電界集中部16から弱電界部17に移動した周波数範囲をそれぞれ表しており、f4は交番電界を印加しても粒子8の実質的な移動が発生しなかった周波数をそれぞれ示している。本実施の形態における周波数f4はおよそ130kHzであった。そして、符号f5〜符号f8はそれぞれ図6(a)、(b)に示された第一の粒子配置を実現する交番電界の周波数10kHz、図6(c)、(d)に示された粒子配置の中間状体1及び図6(e)、(f)に示された中間状体2をなした際の交番電界の周波数である25kHzと80kHz、そして図6(g)、(h)に示された第二の粒子配置を実現する交番電界の周波数200kHzである。
図6(a)〜(h)に示されたような、表示装置のスクリーンに所望の画像を映し出すためのそれぞれのセル6の粒子8の配置状態を実現するために、電源9が出力するべき交番電界の周波数を対応させた表が図7(b)に示された対応表であり、この対応表がプログラムとしてメモリ12に保存されている。メモリ12に保存された図7(b)に示された対応表に従って、制御部11は周波数が正しく反映されるように電源9を設定する。そして、制御部11は電源9を通電させ、所定の粒子配置に粒子を保持する。もちろん、粒子8の配置状況と対応する周波数は、上記のものに限定されるものではなく、2つ以上の中間状態と、それに対応する周波数を対応表に記載すると良い。また、図6で説明したような粒子配置の中間状態以外の様々な中間状態を実現する際には、図7(b)に示した対応表ではなく、演算式を用いることが出来る。この演算式は、例えばすでに説明した(式3)である。ここで、符号20は本実施の形態における粒子移動状態の観察結果を鑑みて(式3)で示したRe[Ke]の値を想定したときの曲線を示している。
さて、一例として、図6(c)、(d)に示された粒子配置の中間状態1と図6(e)、(f)に示された中間状態2の間の図示しない中間状態を実現しようとするとき、そのやり方は以下のようになる。尚、この図示しない粒子配置の中間状態を粒子配置の中間状態3として以下の説明を行う。
粒子配置の中間状態1に対応する交番電界の周波数である25kHzを(式3)に代入するとRe[Ke]の値が得られる。これをRe[Ke]1とする。同様に中間状態2に対応する交番電界の周波数である80kHzを(式3)に代入するとRe[Ke]2が得られる。粒子配置の中間状態3は粒子配置の中間状態1と粒子配置の中間状態2のさらに中間の状態であるため、中間状態3を実現する交番電界の周波数を基にRe[Ke]を計算すると、その値はRe[Ke]1とRe[Ke]2の中間にあるはずである。したがって、(式3)において、(式3)を左辺、Re[Ke]1とRe[Ke]2ちょうど真ん中である(Re[Ke]1+Re[Ke]2)/2を右辺、そして周波数を未知数とした方程式を立て、これを満たす値を交番電界の周波数とすればよい。
このように、本実施の形態で観察された粒子の移動は周波数範囲Rにおいて斥力、周波数範囲Qにおいて引力と、図1を用いて説明した誘電泳動力の周波数に依存した発現のうち高周波側の変化の様子を再現しており、実施の形態における粒子8の移動は誘電泳動力によるものが支配的であると考えることができる。つまり、図7の周波数範囲Q,Rはそれぞれ図1の周波数範囲B,Cに相当し、そのときの誘電泳動力の変化の様子、すなわちRe[Ke]値の変化の様子が曲線20のようになるということである。
さて、第一の粒子配置状態をなしている時に印加されている交番電界の周波数10kHzは図7のf5の位置であって周波数範囲Q内、すなわち正の誘電泳動を生じせしめる周波数であるといえる。そして、粒子配置の中間状態1及び2は、印加される交番電界の周波数がそれぞれ図7のf6の位置である25kHz及び図7のf7の位置である80kHzであって、いずれも正の誘電泳動を生じる周波数範囲Qの中にある。このように、f5、f6、f7はいずれも正の誘電泳動を生じる周波数範囲Qにあるにもかかわれず、観察される粒子の配置状体は互いに異なっている。これは、以下のように考えることができる。
f6及びf7の周波数は強い誘電泳動力を発現する周波数f5から誘電泳動力がゼロになるf4に向けて次第に弱くなっていく過程にそれぞれ位置している。この誘電泳動力が弱まっていく過程では作用極3上の誘電泳動力の分布が均一でないことの影響が現れてくる。前述したように、誘電泳動力の強さはエッジ効果のために作用極3の全面で均一になっているわけではない。これは作用極3に印加される交番電界の周波数に無関係に常に成り立つことである。すなわち、作用極3に生じる電界はエッジ効果によって中央部よりもエッジである縁部に選択的に集中し、そのため縁部で電界はより不均一となっている。そのため誘電泳動力もこの縁部でより強くなっているのである。
誘電泳動力の分布が不均一であるような作用極3に図7のf6で示される周波数25kHzの交番電界が印加されると、誘電泳動力は周波数10kHzの交番電界が印加されていたときに比較して全体として弱くなり、そしてさらに相対的に作用極3の中央部でより弱くなるため、作用極3の中央部に位置していた粒子8に対しては作用極3の中央部から及ぼされる引力よりも電界が集中する縁部から及ぼされる引力のほうが強くなり、結果として粒子8は作用極3の中央部から縁部に移動する。このようにして図6(c)及び図6(d)に示したような粒子配置の中間状態が形成されるものと考えられる。
そしてその移動の度合いは発生する誘電泳動力に依存、すなわち印加される交番電界の周波数に依存し、周波数がさらにあがって80kHzとなると、粒子8がより作用極3の縁部に移動する度合いが強くなるものと考えられ、図6(e)及び図6(f)の粒子配置状態となる。そしてさらに印加される交番電界の周波数が増大して第二の周波数である200kHzになると、粒子は図6(g)及び(h)で示された第二の粒子配置状態になる。そしてこのとき、本実施の形態における電極である作用極3と対極4が視認方向に対して垂直に配置された互いに平行な平板状の電極対であって、かつその面積が互いに異なるために、電界集中部16と弱電界部17は視認方向10に垂直な面方向に連続的に分布していることで、正の誘電泳動力を発生している領域Q内に位置する周波数f7から、負の誘電泳動力を発生する領域R内に位置する周波数f8に周波数が変化しても、粒子は中間状態から連続的に第二の粒子配置状態へ滞りなく移行するものである。
このように電界集中部16と弱電界部17が視認方向10に垂直な面方向に連続的に分布していることで、第一の粒子配置状態、中間状態1、中間状態2、第二の粒子配置状態も印加される交番電界の周波数に応じた連続的な変化となる。
このようにして、粒子配置の中間状態が形成される。そして粒子配置の中間状態を実現することで制御性の良い階調表示が可能になるのである。
以上説明したように、本発明の表示装置の画素は、印加する交番電界の周波数を第一の周波数から第二の周波数に変更することで、第一の粒子配置から第二の粒子配置状態へ粒子の配置状態を変更するのみにとどまらず、第一の周波数と第二の周波数の間の任意の値の周波数の交番電界を印加することで、第一の粒子配置状態と第二の粒子配置状態の中間状態を実現することができる。これはほとんど粒子色のみが視認される第一の粒子配置状態から、ほとんど背景色のみが視認される第二の粒子配置状態の中間状態を視認させることができることを意味し、画素から十分に離れた位置では、粒子色と背景色の混合した色を視認することになる。
なお、本実施の形態では粒子配置の中間状態として二つの状態を例示して説明を加えたが、もちろん粒子配置の中間状態はこの二例にとどまるものではない。粒子配置の中間状態は印加される交番電界の周波数に依存し、周波数が連続的に変化すれば、粒子配置の中間状態も連続的に変化する。よって、周波数を変更するための制御部と電源の能力に制限がなければ、本発明の表示装置の画素は無限段階の階調を表現することが可能である。
またさらに、粒子配置の中間状態は印加される交番電界の周波数と一対一に対応しており、ある粒子配置の中間状態を得るために一旦第一あるいは第二の粒子配置状態を経る必要はなく、異なる複数の粒子配置の中間状態間を遷移させるために必要なことは、単に制御部11が電源9を制御して交番電界の周波数を変更するだけである。
以下に本実施の形態を実施した際の詳細手順をまとめる。
使用したガラス基板は40mm角の正方形で、厚さは0.7mmである。ガラス基板上には厚さ50nmのITO電極がスパッタリングで形成されている。このガラス電極上に80nm厚の感光性ポリイミド膜を形成し、フォトグラフィプロセスを用いて一辺が100μmの開口部を形成した。この開口部が作用極である。次に基板全面にドライフィルムとして市販されている50μ厚の感光性フィルムを貼り付け、再度フォトリソグラフィプロセスを用いてポリイミド膜の開口部を取り囲むように隔壁を形成した。隔壁の厚さは約25μm、高さはフィルムの厚さである50μmである。粒子には積水化成品工業株式会社のアクリル系中実球状粒子であるテクポリマーを用いた。尚、粒子の粒度分布のピークは2μm付近である。この粒子を超純水中に分散し、分散液を遠心分離機にかけて上澄みを捨てることを数回繰り返して洗浄した後に使用した。
粒子を分散した液適量を、隔壁を形成した基板上に滴下し、パターニングをしていないITO基板をITO面が隔壁側になるようにしてかぶせることで、セルを構成した。セルを構成する際にセル内に気泡が残らないようにした。パターニングしていないITOは隔壁によって絶縁されるため、セルの天井面全面を覆う対極として作用することになる。二枚の基板を互いに固定して保持し、両方のITO面からそれぞれ電極線を引き出した。
交番電界の印加にはNF回路設計ブロックWF1956を用い、電圧を高める必要があるときはアンプまたは昇圧トランスを使用した。
粒子の移動の様子はマイクロスコープを用いて観察し、移動速度、移動量などを画像から解析することで、印加する交番電界の周波数と粒子の移動状態の関係の定量的な評価を行った。
以上本実施の形態では、電界集中部を形成するように配置された少なくとも一組の電極が、視認方向に対して垂直に配置された互いに平行な平板状の電極対であって、かつその面積が互いに異なるものを例に取り上げて説明を行った。そして、本実施の形態における電極対の面積の異なり度合いは、対極4に対して作用極3の面積が50%あまりであった。この対極4の面積に対する作用極3の面積の比率は、10%から80%の範囲が好ましく、さらに好ましくは40%から70%である。対極4に対して作用極3の面積が大きくなりすぎると、図4で説明した電界集中部16に対する電界弱電界部17の領域が極端に小さくなるために、図5(e)及び(f)で示した第二の粒子配置状態をとることが困難になり、また階調表現の自由度にも支障をきたすものである。またそもそも、対極4に対する作用極3の面積が大きいと図4で説明した電気力線の集中の度合いが弱くなり、両電極間の電界の不均一さは小さくなるため誘電泳動力の発生が弱くなってしまうという問題も顕著になる。
一方で、対極4に対して作用極3の面積が小さくなりすぎると、両電極間の電界の不均一さは大きくなり、誘電泳動力は強くなるが、図5(c)及び(d)で示した第一の粒子配置状態を取ったときに、視認方向10から見た粒子の集合状態がセル6の面積に対して小さくなりすぎるために表示のコントラストが低下してしまうという問題が出てくる。
このような理由から、対極4の面積に対する作用極3の面積の比率は、10%から80%の範囲が好ましく、さらに好ましくは40%から70%であるといえるものである。
尚、本発明を実施するための電極対はこれ以外にも複数存在する。それはたとえば、図8(a)、(b)及び図9(a)、(b)に示したようなものである。
図8(a)は電界集中部を形成するように配置された少なくとも一組の電極が、視認方向に対して垂直に配置された互いに平行な平板状の電極対であって、かつその形状が互いに異なる場合の画素の横断面における電気力線の様子を示す図、図8(b)は図8(a)の上面図を、そして図9(a)は電界集中部を形成するように配置された少なくとも一組の電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに同一形状の平行な平板状電極対であって、電極を互いに垂直方向に移動しても重なり合わないような位置関係に配置した場合の画素の横断面における電気力線の様子を示す図、図9(b)は図9(a)の上面図をそれぞれ示している。またそれぞれ、(a)は断面図を(b)は上面図、すなわち視認方向10から見た場合の図を示している。
図8(b)に示したようにこの例では作用極3が円形、対極4が方形をしている。このように電極対の形状が互いに異なると、その面積の大小関係にかかわらず、特に電極周辺部において不均一な電界が発生する。周辺部の不均一な電界は電極全体の電気力線配置に影響を及ぼすため、結果的にいずれかの電極表面に電界集中部16が形成される。そして電極から離れた部分に弱電界部が形成される。
図9(a)、(b)では、作用極3と対極4はまったく同一のものであるが、垂直方向、すなわち視認方向10の方向に平行移動させても互いに重なり合わないような位置関係に配置されている。このような一対の電極間においても不均一な電界が発生し、この例では作用極3対極4双方の一部が電界集中部16となり、図9(b)に示したいずれの電極からも離れた部位に弱電界部17が形成される。
これらいずれの場合においても、電界集中部16と弱電界部17は視認方向10に垂直な面方向に連続的に分布しており、実施の形態で説明したような第一の粒子配置状態、中間状態1、中間状態2、第二の粒子配置状態は、実施の形態と同様印加される交番電界の周波数に応じた連続的な変化となるため、図8及び図9のような電極対を用いた場合でも制御性の良い階調表示が可能になる。
もちろん、上記説明の意味するところは、電界集中部と弱電界部が視認方向に垂直な面方向に連続的に分布するような状態を達成するための電極が重要であるということであって、このような状態を実現可能な電極対であれば、本発明を実施可能である。
次に、図10を用いて本発明の表示装置を搭載した電子ペーパー30について説明する。図10は本発明の表示装置を搭載した電子ペーパーの斜視図である。図10において、30は電子ペーパー全体、31は筐体、32はスクリーン、33は操作ボタンである。筐体31の内部には、詳細は図示しないが、本発明の交番電界を印加させるための電源と、交番電界の周波数などを決定するためのプログラムを保存した記憶部と、プログラムを基に前記電源が出力する交番電界の周波数などを決定する制御部が内包されている。また、スクリーン32には、これも詳細は図示しないが、多数のセル6が整然と配置されており、それぞれのセルは個別に制御可能な状態で図示しない電源に接続されている。そして、これら多数のセルは図示しない記憶部に保存されたプログラムを基に図示しない制御部によって決定された周波数によって駆動され、スクリーン32全体として協調した動作を行うことで視認可能な画像を表示し、また使用者が操作ボタン33を操作することにより、表示する画像を変更したりする。
電子ペーパー30は、図2(a)のガラス基板1、2を例えば可撓性材料によって構成したスクリーン32と、スクリーン32と同等の柔軟性を有する筐体31などから構成し、使用しないときは丸めておくような使い方をすることも可能である。
また電子ペーパー30を、スクリーン32と制御部等を含む筐体31に分離することで、スクリーン32単体の使い勝手は紙に近いものとなり、例えば、1mm以下の厚さに構成することもできる。このようにすると、軽量で持ちやすく、例えば、薄手のペーパフォルダによって持ち歩き、必要な場面で取り出して使用することができるような使い勝手に優れた別の態様を実現することも可能である。
以上説明した画素を複数基板やフィルム上に配置して画像形成させることで、従来にない階調表現豊かな表示装置を実現することができる。実施の形態では、粒子色と背景色とその間の階調表現ということで、カラー表示については言及しなかったが、たとえば隣り合う3つの画素にそれぞれRGBの背景色を配置し粒子を白色としたり、また背景色を白色として分散する粒子をRGBに着色するなどすることで、3つの画素を一組の画素としたカラー表現を実現することは容易である。その場合各色を受け持つ画素はいずれも前述した連続的な階調表現を備えたものとなるため、一組の画素が表現可能なカラー階調も連続的な、非常に細かなものとすることが可能である。
本発明による表示装置は、豊かな階調表現が可能であり、電子ペーパーとして電子書籍端末や、電子黒板、情報ボード、あるいは価格表示用のタグなどに利用が可能である。また、カラー表示を行う場合には、さらにデジタルフォトフレームやデジタルサイネージ端末として利用が可能である。
1 下側ガラス基板
2 上側ガラス基板
3 作用極
4 対極
5 隔壁
6 セル
7 媒体
8 粒子
9 電源
10 視認方向を表す矢印
11 制御部
12 メモリ
13 表示装置
15 電気力線
16 電界集中部
17 弱電界部
30 電子ペーパー

Claims (5)

  1. 液体と前記液体中に懸濁された複数の粒子状物質とを間に設けられた空間を形成するように対向して配置された電極対と、
    前記電極対に交番電界を印加させるための電源と、
    前記交番電界の周波数を決定するためのプログラムを保存した記憶部と、
    前記プログラムを基に前記電源が出力する交番電界の周波数を決定する制御部と、を備え、
    前記電極対は電界集中部を形成し、
    前記制御部が前記交番電界の周波数を変化させることによって、前記電極上における前記複数の粒子状物質の分布を変化させることを特徴とする表示装置。
  2. 前記制御部は、前記電界集中部近傍に前記粒子状物質を引き寄せた第一の粒子配置状態を実現するための前記交番電界の第一の周波数と、前記電界集中部近傍に前記粒子状物質がほとんど存在しない第二の粒子配置状態を実現するための前記交番電界の第二の周波数との間で前記交番電界の周波数を変化させることによって、
    前記粒子状物質が前記電極上の一部に集中し、前記電極上の一部には存在しないようにすることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに平行な平板状の電極対であって、その面積が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  4. 前記電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに平行な平板状の電極対であって、その形状が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  5. 前記電極が視認方向に対して垂直に配置された互いに同一形状の平行な平板状電極対であって、前記電極対を互いに垂直方向に移動しても重なり合わないように配置されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
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